JP2000095330A - 部品整送装置 - Google Patents

部品整送装置

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JP2000095330A
JP2000095330A JP10284799A JP28479998A JP2000095330A JP 2000095330 A JP2000095330 A JP 2000095330A JP 10284799 A JP10284799 A JP 10284799A JP 28479998 A JP28479998 A JP 28479998A JP 2000095330 A JP2000095330 A JP 2000095330A
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JP
Japan
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vibration
phase difference
transfer
component
bowl
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JP10284799A
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English (en)
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Hideyuki Takanaka
秀行 高仲
Masaru Akama
勝 赤間
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細長い平板状の部品を少なくとも単列化し単
層化して整送するに際して、部品の移送、排出に停滞を
生じない部品整送装置を提供すること。 【解決手段】 部品Mの単列化ブロック62、単層化ブ
ロック72、第1選別ブロック82、第2選別ブロック
82’を備えたボウル21に駆動部11によって位相差
を有する水平振動と垂直振動との合成による楕円振動を
与えて部品Mを移送する。例えばトンネル状の排出トラ
ック94の入口部で移送詰まりが発生し光センサ91に
よって部品Mの移送の停滞が検知された場合には、所定
時間だけ、水平振動と垂直振動との位相差を進相または
遅相させ、ボウル21内の部品Mの移送方向を反転させ
て停滞の原因を解消する。その後、移送方向を元へ戻し
て移送を再開させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は部品整送装置に関す
るものであり、更に詳しくは細長い板状の部品を少なく
とも単層化し単列化して移送するための楕円振動による
部品整送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種部品の中でも縦長の平板状部品は多
い。例えば、セラミック基板の表面に炭素の厚膜を抵抗
膜として形成させたチップ抵抗は細長い板状のチップ母
材を分割して製造されており、分割前のチップ母材を単
層化、単列化し、更に表裏を整えて移送するプロセスが
ある。図1はチップ母材M(以降、部品Mと称する)の
斜視図であり、白色のセラミック基板1の片面に炭素抵
抗膜2が形成され、刻み目3が付されている。この部品
Mには数種の寸法違いがあるが、その一例のサイズは長
さ55.5mm、幅2.1mm、厚さ0.5mmであ
る。そして、炭素抵抗膜2の面を上向きにして白抜き矢
印の方向へ整送することが要請されている。以降、炭素
抵抗膜2が形成されている面を表面とする。
【0003】この部品Mは従来は図25の側面図に示す
ような捩り振動パーツフィーダからなる部品整送装置2
00によって整送されてきたが、部品Mの排出端部にお
いて移送詰まりを発生する場合があった。すなわち、従
来例の部品整送装置200は部品Mを収容し整送するボ
ウル221と、これに捩り振動を与える駆動部211と
から構成されており、駆動部211においては、部品M
を収容し整送するボウル221の底板と一体的な可動ブ
ロック212が等角度間隔に配置された傾斜板ばね21
3によって下方の固定ブロック214と連結されてい
る。固定ブロック214上にはコイル215を巻装した
電磁石216が可動ブロック212の下面側に設けられ
ている可動コア212cと僅かの間隔をあけ対向して設
置されている。駆動部211はその周囲を防音カバー2
17で覆われており、防振ゴム218を介して床面に設
置されている。そしてコイル215に交流が通電される
ことにより、ボウル221に捩り振動が与えられ、ボウ
ル221内の部品は上方から見て、時計方向に移送され
る。ボウル221内の詳細は、実施の形態のものと共通
しているので、ここにおいては説明を省略する。
【0004】図26は従来例の部品整送装置200にお
ける排出端部の斜視図であり、図27は同排出端部の平
面図、図28は図27における[28]−[28]線方
向の断面図である。図26、図27を参照して、整送ブ
ロック252の下流端に接続して、排出ブロック292
がボルト292bでボウル221の外周側のブロック支
持板231に部材239を介して固定されており、排出
ブロック292に形成されている排出トラック294と
その内周壁295は上流側の整送トラック254とその
内周壁255に整合して接続されている。排出ブロック
292の内周壁295には天井部材293が排出トラッ
ク294との間に部品Mが1枚でのみ通過し得る間隙を
あけてボルト293bで取り付けられており、部品Mが
単層、単列の状態を保持して移送されるようになってい
る。
【0005】また、天井部材293の上流側端部には内
周壁295側から下流側へ斜めにカットしたテーパ面2
93tが形成されている。このテーパ面293tは整送
トラック254の下流端部で重なっている部品Mがある
場合に、これらを外周側へ導き移送詰りを発生すること
のないように設けられている。更には、排出ブロック2
92の下流端部には天井部材293と排出トラック29
4との間隙の側面を塞ぐ側面部材297がボルト297
bで排出ブロック292の水平面に取り付けられてお
り、排出トラック294は下流端部においてトンネル状
とされ、部品Mを単列、単層でのみ通過させるようにな
っている。また、部品Mが排出トラック294を円滑に
移送されるように、トラックブロック252の外周面に
固定した取付部材299sに空気噴出ノズル299が取
り付けられており、排出トラック294に向け常に空気
が噴出されて部品Mを排出トラック294へ送り込むよ
うになっている。以上は部品Mを捩り振動によって移送
する部品整送装置200であるが、そのほか、捩り振動
よりは移送速度が大となる楕円振動をボウルに与えて部
品Mを整送することも行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来例のこの排出端部
においては、図27に示すように、側面部材297によ
ってトンネル状とした排出トラック294の入口端部に
おいて移送方向と斜交して先行する部品M1 と内周壁2
95との間に後続する部品M2 が突込んで移送詰まりを
生じたり、また、図28に示すように天井部材293の
入口端部において部品M3 の先端が天井部材293の下
方にあり後端が整列トラック254上にあって何等かの
原因で後端を跳ね上げた時に、後続する部品M4 の先端
が部品M3の下方に突込んで移送詰まりを生じたりす
る。特に楕円振動によって部品Mを整送する場合には移
送速度が大であるために、部品Mを単層化、単列化する
手段において移送詰まりを発生する度合が大となる。そ
して、部品Mの移送詰まりが発生した場合には、その都
度、部品整送装置を停止して移送詰まりの原因を人手で
解消する必要があった。
【0007】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、細長
い平板状部品を少なくとも単層化し単列化して整送する
に際し、その排出端部において移送詰まりを発生しても
自動的にその原因を解消して移送を継続し得る部品整送
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、請求項1
とこれに従属する請求項2、または請求項3の構成によ
って解決されるが、その解決手段を以下に説明する。
【0009】請求項1の部品整送装置は、細長い平板状
の部品を収容し、少なくとも単層化し単列化して移送し
排出するようにしたボウルに対し、所定の位相差を有す
る水平振動の加振力と垂直振動の加振力とによって楕円
振動を与えて、部品をボウル内で円周方向に移送する部
品整送装置において、部品を単層化し単列化させる手段
で部品が移送詰まりを生じて部品の移送に停滞が認めら
れる場合には、所定時間だけ、位相差を変更してボウル
内における部品の移送方向を反転させ、しかる後に移送
方向が元へ戻されて部品の移送を再開するように、楕円
振動が制御されているものである。
【0010】このような部品整送装置によれば、部品の
移送に停滞が認められると、部品の移送方向が反転され
ることにより停滞の原因が解消され、しかる後に移送方
向が復帰され移送が再開される。
【0011】また、請求項2の部品整送装置は、請求項
1の部品整送装置において楕円振動の駆動部となる少な
くとも一対の水平振動加振装置および水平振動用板ばね
がそれぞれボウルの中心軸を中心とする同心円上の対称
位置に配置され、垂直振動加振装置および垂直振動用板
ばねがボウルの中心軸上または中心軸を中心とする同心
円上に配置されており、駆動部の制御系が、可変周波数
電源と、水平方向の振動変位を検出する水平振動センサ
および垂直方向の振動変位を検出する垂直振動センサ
と、水平振幅指令回路および垂直振幅指令回路と、位相
差指令回路と、位相差指令回路に接続された停滞検知セ
ンサと、位相差制御回路とからなり、可変周波数電源を
水平振動加振装置と垂直振動加振装置との何れか一方と
位相差制御回路とに接続し、位相差制御回路は水平振動
加振装置と垂直振動加振装置との他方に接続し、水平振
動加振装置と垂直振動加振装置との一方について、可変
周波数電源の周波数が共振点を追尾するように駆動さ
れ、水平振動加振装置と垂直振動加振装置との他方につ
いては、位相差指令回路によって設定される水平方向の
変位と垂直方向の変位との位相差が維持されるように駆
動させるようにし、かつ停滞検知センサによって部品の
移送に停滞が検知される場合には、位相差指令回路に設
定されている位相差を所定時間だけ変更して移送方向を
反転させた後、移送方向が復帰されて部品の移送が再開
されるようにしたものである。
【0012】このような部品整送装置によれば、設定す
る水平振動の振幅、垂直振動の振幅、および位相差によ
って楕円振動の水平面に対する傾き、楕円振動の回転方
向を任意に選択し得るほか、水平振動と垂直振動との何
れかを共振点またはその近傍で振動させて、ボウル内の
部品を効率良く移送し得るに加えて、部品の移送に停滞
が認められる場合には、ボウル内での部品の移送方向を
所定の時間だけ反転させることができるので、部品の停
滞の原因が解消され、その後、移送方向を戻して部品の
移送を再開させることができる。
【0013】また請求項3の部品整送装置は、細長い平
板状の部品を収容し、少なくとも単層化し単列化して移
送し排出するようにしたボウルに対し、所定の位相差を
有する水平振動の加振力と垂直振動の加振力とによって
楕円振動を与えて、部品をボウル内で円周方向に移送す
る部品整送装置において、部品を単層化し単列化させる
手段で部品が移送詰まりを生じて移送に停滞が認められ
る場合には、上記の位相差を変更することによって楕円
振動の水平面に対する傾斜角度、水平振動の振幅、およ
び垂直振動の振幅のうち少なくとも一つを変更して移送
詰まりを解消するようにされているものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の部品整送装置は、細長い
平板状の部品を収容し、少なくとも単層化し単列化して
移送し排出するようにしたボウルに対し、所定の位相差
を有する水平振動の加振力と垂直振動の加振力とによっ
て楕円振動を与えて、部品をボウル内で円周方向に移送
する部品整送装置において、部品の移送に停滞が認めら
れる場合には、停滞の原因を解消するべく、所定の時間
だけ位相差を変更してボウル内での部品の移送方向を反
転させるようにしたものである。以下、実施の形態によ
る部品整送装置について、図面を参照して、具体的に説
明する。
【0015】図2は部品Mを整送するための実施の形態
による部品整送装置10の平面図であり、部品Mを収容
し整送するボウル21が示されている。また、図3は部
品整送装置10の駆動部11の斜視図であり、一点鎖線
で示すボウル21が図2に示すセンターボルト21cで
駆動部11の上側可動フレーム112の中心孔112c
に螺着されて固定される。
【0016】ボウル21においては、図2に示すよう
に、底面22上に起点24sを有する帯状の平板トラッ
ク24がボウル21の周壁23の内面に沿いスパイラル
状に上昇して設けられており、ボウル21内の部品Mは
正常な状態では楕円振動を受けて矢印mで示す時計回り
の方向へ移送される。平板トラック24はボウル21の
径外方へ向かってやや下向き傾斜に設けられており、更
には部品Mは楕円振動の移送力の遠心力成分を受けて、
周壁23に接し長さ方向へ移送される。
【0017】平板トラック24の途中には、トラック幅
を狭めるように内周側から切欠き25が設けられてお
り、過剰気味に移送される部品Mがある場合にこれを下
方へ落下させる。平板トラック24の下流端には、短い
直線状の導出ブロック32が設けられており、これに接
続されたトラックブロック42に丸樋トラック44が形
成されている。この丸樋トラック44は上流側の平板ト
ラック24におけるボウル21の径外方へ向かって下向
きの傾斜と、下流側の整送トラック541 以降における
径内方へ向かって下向きの傾斜とを接続するためのもの
である。
【0018】すなわち、図4は図2における[4]−
[4]線方向の断面図であり、導出ブロック32はボウ
ル21の周壁23の外面に固定したブロック支持板31
にボルト32bで固定されており、断面が内周側の一部
を欠落させた丸樋形状の導出トラック34が形成されて
いる。そして、ボウル21の周壁23に接して平板トラ
ック24を移送されてくる部品Mは導出トラック34の
底部へ移行されるように高さ位置が合わせされている。
【0019】図2における[5]−[5]線方向の断面
図である図5を参照して、導出ブロック32の下流側に
接続されたトラックブロック42には丸樋トラック44
が形成されており、部品Mは丸樋トラック44の中心線
よりは外周側を移送される。そして、図2、および図2
における[6]−[6]線方向の断面図である図6も参
照して、丸樋トラック44の下流端部では、底部が下方
へ徐々に掘り込まれて斜面45aと斜面45bとからな
る断面が傾斜したL字形状のL字溝45が形成されてお
り、部品Mは主としてL字溝45の斜面45bに傾倒し
て移送される。
【0020】そして、トラックブロック42には整送ブ
ロック521 が接続されており、上流側のL字溝45に
整合する広い幅の整送トラック541 と低い内周壁55
1 とからなる移送路が形成されている。すなわち、整送
トラック541 は径外方へ向かって15度の上向き傾斜
とされ、これに直角な内周壁551 が設けられており、
部品Mは整送トラック541 に傾倒し、側面を内周壁5
1 に支持されて移送される。なお、後述する整送ブロ
ック522 、523 、524 、525 もほぼ同様に形成
されている。そして、内周壁551 の高さは部品Mが4
枚重なった厚さ程度とされているが、整送ブロック52
1 のみにおいて、破線で示すように、直ちに2枚分の厚
さとされており、積み重なって3層目以上にある部品M
は内周壁551 に支持されないことから、ブロック支持
板31上へ落下し排除されるようになっている。なお、
ブロック支持板31上へ排除された部品Mは図2を参照
してブロック支持板31の下流端部のガイド板37に導
かれ、周壁23の開口を経てボウル21内へ戻されるよ
うになっている。
【0021】整送ブロック521 の下流端には、図2に
おける[7]−[7]線方向の断面図である図7を参照
して、ブロック支持板31上に固定された単列化ブロッ
ク62が接続されており、その移送面64と内周壁65
とは上流側の整送トラック541 と内周壁551 とに整
合されている。移送面64には内周壁65に接して部品
Mが単列で移送される幅を残して排除穴66が形成され
ており、2列以上になって移送されてくる部品Mのうち
外周側の部品Mが落下し排除される。そして、落下した
部品Mは下方の受板67によって受け止められ、ボウル
21の周壁23の開口29からボウル21内へ戻される
ようになっている。すなわち、単列化ブロック62より
下流側においては、部品Mは単列となって移送される。
【0022】単列化ブロック62に続く整送ブロック5
2 の下流端には、ブロック支持板31上に固定された
単層化ブロック72が接続されている。単層化ブロック
72は、図2における[8]−[8]線方向の断面図で
ある図8を参照して、上流側の整送ブロック522 の整
送トラック542 と内周壁552 とに整合する移送面7
4と内周壁75とが設けられているが、内周壁75の高
さが部品Mの1枚の厚さとされており、積み重なって移
送されてくる部品Mのうち、移送面74に接している最
下層の部品M以外は滑落してブロック支持板31上へ排
除される。従って、単層化ブロック72より下流側にお
いては部品Mは単列で、かつ単層化されて移送される。
【0023】図2へ戻り単層化ブロック72に続く整送
ブロック523 の下流端には、ブロック支持板31上に
固定された第一選別ブロック82が接続されており、図
2における[9]−[9]線方向の断面図である図9を
参照して、上流側の整送ブロック523 の整送トラック
543 と内周壁553 に整合する移送面84と内周壁8
5が形成されている。第一選別ブロック82の外周部に
固定されたサポート部材88a、88bに表裏検知用光
センサ81が取り付けられており、移送面84に傾倒し
内周壁85に支持されて移送されてくる部品Mの表裏を
監視している。表裏検知用光センサ81は発光素子と受
光素子を内蔵しており、発光素子からの照射光の部品M
による反射光を受光し、反射強度の大小によって部品M
の表裏を検知するタイプのものである。また、移送面8
4における部品Mの直下と、移送面84の上端が接する
第一選別ブロック82の外周壁83とに、第一選別ブロ
ック82を穿設して空気噴出孔86a、86bが開口さ
れており、それぞれに対応する圧縮空気配管87a、8
7bがブロック支持板31に下方から螺着され、空気噴
出孔86a、86bに通じている。
【0024】そして、表裏検知用光センサ81の直下に
黒い炭素抵抗膜2を上にしている表向きの部品Mが至つ
ても表裏検知用光センサ81から強度の小さい反射光の
信号が入力される図示しない制御部は作動することなく
部品Mをそのまま通過させるが、白いセラミック基板1
を上にしている裏向きの部品Mが至ると、強度の大きい
反射光の信号が入力される制御部は圧縮空気配管87
a、87bに設けられている電磁弁を瞬時的に開くの
で、空気噴出孔86a、86bから空気が噴出されて、
裏向きの部品Mを一点鎖線で示すように吹き飛ばしてブ
ロック支持板31上へ排除する。従って、選別ブロック
82より下流側を移送される部品Mは単列化され単層化
された表向きの部品Mのみとなる。
【0025】第1選別ブロック82の下流側には、整送
ブロック524 を挟んで、第1選別ブロック82と全く
同様な第2選別ブロック82’が配置されている。すな
わち、第2選別ブロック82’は移送されてくる部品M
を監視しており、上流側の第1選別ブロック82で排除
されずに裏向きの部品Mが混入している場合に、これを
排除するダブルチェック用のものである。
【0026】第2選別ブロック82’に続く整送ブロッ
ク525 の下流端には、排出ブロック92が接続され、
ボウル21の外周側のブロック支持板31に部材39を
介してボルト92bで固定されている。排出ブロック9
2は部品Mを単列、単層で移送するという点では従来例
の排出ブロック292と同様であるが、その構成は簡素
化されている。図10は整送ブロック525 の下流端部
と排出ブロック92との平面図であり、従来例の図27
に相当する図である。また、図11は図10における
[11]−[11]線方向の側面図であり、図12は図
10における[12]−[12]線方向の断面図であ
る。すなわち、断面をL字形状とされた排出ブロック9
2に排出トラック94と内周壁95とが形成され、内周
壁部95には天井部材93が排出トラック94との間に
部品Mが1枚の厚さよりも0.2mmだけ大きい間隙を
あけてボルト93bで取り付けられており、かつ排出ト
ラック94の入口部は部材96によって排出トラック9
4の幅が部品Mの1枚の幅より1mmだけ大きい幅とさ
れており、部品Mが単列、単層の状態で移送されるよう
になっている。
【0027】また、図12を参照して、排出ブロック9
2の下流端部には下面側から挿入穴96が穿設されて、
停滞検知用光センサ91が挿入、螺着されており、排出
トラック94には光路孔97a、天井部材93には光路
孔97bが設けられている。停滞検知用光センサ91は
上述した表裏検知用光センサ81と同様に構成されてお
り、部品Mの通過を監視している。すなわち、光路孔9
7a上に部品Mが存在すると、停滞検知用光センサ91
からの照射光の部品Mによる反射強度が大となり、部品
Mが存在しない場合には照射光は光路孔97a、97b
を通って外へ出るので反射光は受光されない。すなわ
ち、部品Mが定常的に移送されている場合には、停滞検
知用光センサ91は反射光を断続的に受光するが、部品
Mの移送が停滞すると、反射光を全く受光しなくなる。
また排出端で移送詰まりが発生すると反射光を連続的に
受光する。
【0028】駆動部11においては、図3を参照して、
加振装置としての電磁石等は固定フレーム12内に囲わ
れている。また、固定フレーム12の側面には、後述の
図13、図14に示すように、給電ケーブル16が接続
されており、固定フレーム12の底面には防振ゴム18
を介在させた脚19が取り付けられている。
【0029】図3、および駆動部11の垂直振動センサ
139、水平振動センサ129をそれぞれ示す側面図で
ある図13、図14、および図14における[15]−
[15]方向の断面図である図15、および底面図であ
る図16も参照して、円形状の上側可動フレーム112
の外周側には径方向に延びる8本の突起部112aが設
けられ、1本おきの突起部112aの両側に水平振動用
板ばね124の上端部が固定され、その下端部は十字形
状の下側可動フレーム113の突起部113aの両側に
固定されている。すなわち、上側可動フレーム112と
下側可動フレーム113とは垂直方向の4組の水平振動
用板ばね124によって連結されている。そして、図1
5を参照して、固定フレーム12の側壁の対称位置には
水平振動加振装置として、それぞれコイル122を巻装
した一対の水平振動用電磁石121が上側可動フレーム
112の下面から垂下されている部材114に固定され
た可動コア123に対向して取り付けられている。ま
た、図14を参照して、下側可動フレーム113の一つ
の突起部113aには、水平振動用板ばね124の下端
部と共に水平振動センサ129が水平振動用板ばね12
4に近接して取り付けられている。
【0030】また、図15を参照して、下側可動フレー
ム113の上面中央部の架台115には垂直振動加振装
置として、コイル132を巻装した垂直振動用電磁石1
31が上側可動フレーム112の下面側の中央部に設け
られた図示されない可動コアと対向して固定されてい
る。そして、図16を参照して、4組の垂直振動用板ば
ね134がそれぞれの両端部を固定フレーム12の底面
側の4個の凸部12aにボルトで固定されて四角形状に
組まれており、それぞれの垂直振動用板ばね134はそ
の中央部を十字形状の下側可動フレーム113にボルト
で固定されている。また、図13を参照して、下側可動
フレーム113の一つの突起部113aには、水平振動
用板ばね124の下端部と共に垂直振動センサ139が
固定フレーム12に近接して取り付けられている。
【0031】そして、水平振動用電磁石121および水
平振動用板ばね124による水平振動と、垂直振動用電
磁石131および垂直振動用板ばね134による垂直振
動とが所定の位相差で合成されて得られる楕円振動がボ
ウル21に与えられるが、図17は上記の駆動部11の
制御系を示すブロック図である。すなわち、駆動部11
における水平振動の制御系は、水平振幅指令回路152
によって水平振動振幅(a)が設定されてPI(比例積
分)制御回路153に供給され、その出力はPWM(パ
ルス幅変調)制御回路54に供給される。また、水平振
動センサ129の出力がアンプ126によって増幅され
て共振点追尾制御回路137へ入力されると共に、A/
D変換器151でデジタル変換されてPI制御回路15
3へ供給されている。そして、共振点追尾制御回路13
7から周波数(ωt)がPWM制御回路154に供給さ
れ、所定の振幅が得られるようにパルス幅変調されアン
プ127で増幅されて水平振動加振装置128(部品整
送装置10においては水平振動用電磁石121)へ供給
される。
【0032】図18は上記の共振点追尾制御回路137
の構成を示す図である。周波数の決定される可変周波数
電源(例えばインバータ)141、位相検出回路14
3、および不揮発性メモリ145等からなり、可変周波
数電源141はスイッチSを介して交流電源138に接
続されている。可変周波数電源141の周波数(ωt)
は上述したようにPWM制御回路154に供給されてパ
ルス幅変調され、アンプ127で増幅されて水平振動加
振装置128へ供給される。また、可変周波数電源14
1の周波数(ωt)は後述するように、位相差制御回路
156へ供給され、位相差(α)を有する周波数(ωt
+α)に調節されて垂直振動加振装置138(部品整送
装置10においては垂直振動用電磁石131)へ供給さ
れる。
【0033】また位相検出回路143には水平振動セン
サ129の出力がアンプ142を介して供給されてお
り、かつ可変周波数電源141の周波数(ωt)が供給
されており、位相検出回路143の出力は可変周波数電
源141に供給されている。すなわち、可変周波数電源
141の周波数(ωt)と水平振動センサ129による
水平方向の振動変位とに基づいて、可変周波数電源14
1の周波数(ωt)が共振周波数を維持するように増減
されて共振点が追尾されるようになっている。
【0034】不揮発性メモリ145は駆動部11を停止
するためにスイッチSを切る時の直前の定常的な可変周
波数電源141の周波数(ωt)が記憶される。そし
て、駆動部11を再び駆動するべくスイッチSを入れる
と、不揮発性メモリ145が記憶している周波数(ω
t)が呼び出されて可変周波数電源141が起動され
る。従って、駆動部11による水平振動は当初から共振
周波数で振動される。
【0035】図17へ戻り、垂直振動の制御系は、垂直
振幅指令回路160によって垂直振動振幅bが設定され
てPI制御回路161に供給され、その出力はPWM制
御回路163に供給される。そして、位相差指令回路1
57において水平振動変位と垂直振動変位との好ましい
位相差(β)が設定されて位相差制御回路156へ入力
される。更には、垂直振動センサ139の出力がアンプ
159によって増幅されて位相差制御回路156へ入力
されると共に、A/D変換器162でデジタル変換され
てPI制御回路161へ供給される。従って、共振点追
尾制御回路137から周波数(ωt)が位相差制御回路
156へ供給されるが、位相差制御回路156はこれと
は位相差(α)を有する周波数(ωt+α)をPWM制
御回路163に供給し、所定の振幅(b)が得られるよ
うにパルス幅変調され、アンプ164で増幅されて垂直
振動加振装置138(部品整送装置10においては垂直
振動用電磁石131)へ供給される。なお、位相差指令
回路157には停滞検知センサ158(部品整送装置1
0においては停滞検知用光センサ91)が接続されてお
り、部品Mの移送に停滞が検知された場合には、例えば
位相差(β)が、所定時間だけ、楕円振動の回転方向を
反転させるように変更される。例えば、位相差(β)が
180度大きい位相差(β+180°)に進相(または
遅相)されて、楕円振動の回転方向が反転される。
【0036】すなわち、部品整送装置10の駆動部11
は、水平振幅指令回路152によって水平振動の振幅
(a)を設定し、垂直振幅指令回路160によって垂直
振動の振幅(b)を設定し、位相差指令回路157によ
って位相差(β)を設定することにより、楕円振動の水
平面に対する傾きや楕円振動の回転方向を任意に設定し
てボウル21に楕円振動を行わせることができる。図1
9および図20は振動変位の位相差(β)によって決定
される電圧または電流の位相差(α)と、それによって
得られる楕円振動の水平面に対する傾きおよび回転の方
向を示す図であるが、図19、図20を参照して、位相
差(α)が0度である場合には図19のAに示すように
直線上の単振動となる。また、位相差(α)が0度と9
0度との間にある場合には図19のBに示すような楕円
振動となる。位相差(α)が90度であれば、図19の
Cに示すように、水平な楕円振動となる。そして、位相
差(α)が90度と180度との間にある場合には、図
19のDに示すように、楕円振動の水平面に対する傾き
が図16のBとは逆になる。
【0037】また、位相差(α)が180度である場合
には、図20のAに示すように、直線振動となるが、そ
の傾きは図16のAとは逆になる。更には、位相差
(α)が180度と270度との間にある場合には、図
20のBに示すような楕円振動となり、位相差(α)が
270度である場合には図20のCに示すような水平な
楕円振動となり、位相差(α)が270度から360度
の間にある場合には、図20のDに示すような楕円振動
となるが、この楕円振動は水平面に対する傾きが図20
のBの場合とは逆になる。そして、上述したように、位
相差(α)が図19に示した0度≦α<180度にある
場合と、図20に示した180度≦α<360度にある
場合とでは、楕円振動の回転方向が逆になる。
【0038】そして、図17に示す制御系の位相差指令
回路157に接続されている停滞検知センサ158(部
品整送装置10においては停滞検知用光センサ91)が
部品Mの移送の停滞を検知すると、位相差指令回路15
7は所定の時間だけ位相差(β)を変更して、例えば位
相差(β+180°)に進相(または遅相)させて、楕
円振動の回転方向を反転させるので、図2、図3に示す
ボウル21内に収容され、時計回りの方向に移送されて
いた部品Mは所定の時間だけ移送方向を反転され反時計
回りの方向に移送されるようになる。そして、所定の時
間の経過後、元の位相差(β)に戻され、移送方向が本
来の方向へ復帰されて部品移送が再開される。
【0039】更には、図17に示した制御系の水平振幅
指令回路152に設定する水平振幅(a)に対して垂直
振幅指令回路160に設定する垂直振幅(b)を大にし
た場合には、位相差(α)の大きさによって、水平面に
対する傾きおよび回転の方向が図21、図22、図2
3、図24に示すような楕円振動が得られる。そして、
図21、図22の楕円振動と図23、図24の楕円振動
とでは回転方向が逆になっている。
【0040】以上のように、水平振動の振幅(a)、垂
直振動の振幅(b)、位相差(β)を自由に選択し得る
ので移送の停滞が認められて移送の方向を反転させる場
合に、単に位相差(β)を変更する以外に、楕円振動の
水平面に対する傾斜角度、および水平振動の振幅(a)
と垂直振動の振幅(b)との比率とを移送の停滞の原因
の解消に最も適した値とするように変更することができ
る。
【0041】実施の形態の部品整送装置10は以上のよ
うに構成されるが、次にその作用を説明する。すなわ
ち、図2において、ボウル21の底面22には部品Mが
多数に収容されている(図2においては簡明化のために
散在的に示している)。そして、駆動部11による楕円
振動を受けて、部品Mは周辺部へ移動されると共に矢印
mで示す方向へ移送されて、起点24sから平板トラッ
ク24へ乗り、更にはボウル21の外周側へ導かれて単
列化および単層化され、かつ表裏を整えられて排出され
る。その作用を順に説明する。
【0042】ボウル21内の部品Mは駆動部11による
楕円振動を受けて周辺部へ移動されると共に、矢印mで
示す時計回りの方向に移送され、起点24sから平板ト
ラック24へ乗り、平板トラック24の径外方へ向かっ
ての下向き傾斜および楕円振動による移送力の遠心力成
分によって配向され、周壁23に接して移送される。そ
して、部品Mが過剰気味である場合には、切欠き25に
至り、一部の部品Mが落下して移送量の調節が行われ
る。部品Mは平板トラック24の下流端部において、図
4に示す導出ブロック32を経てボウル21の外周側へ
導かれ、図5に示すように、ボウル21の外周側に取り
付けられたブロック支持板31上に固定されているトラ
ックブロック42の丸樋トラック44を移送される。部
品Mは移送力の遠心力成分によって丸溝トラック44の
中心線、すなわち丸溝トラック44の最底部よりは外周
側を移送される。この時点で部品Mは表裏不定であり、
かつ多層、多列となっている。
【0043】図2、図6を参照して、部品Mは丸樋トラ
ック44の下流端部に形成されているL字溝45至り、
主としてL字溝45の斜面45bに傾倒して移送され、
これに接続されている整送ブロック521 の整送トラッ
ク541 に傾倒し、側面を内周壁551 に支持されて移
送される。図6に示すように、内周壁551 の高さは上
流端部では部品Mの厚さの4枚程度とされているが、破
線で示すように、直ちに部品Mの2枚の厚さに相当する
高さとされているので、積み重なって3層以上にある部
品Mは内周壁551 で支持されず、ブロック支持板31
上へ落下し排除される。すなわち、整送ブロック521
を通過することにより、部品Mは最大2層の重なりとさ
れる。なお、ブロック支持板31へ落下した部品Mは図
2に示すガイド板37に導かれ、ボウル21の周壁23
の図示されない開口を経由して平板トラック24の最上
部の周回へ戻される。
【0044】整送ブロック521 を通過した部品Mは図
7に示す単列化ブロック62へ移行され、その移送面6
4の内周側の1列を残して、外周側の部品Mは排除穴6
6から下方へ落下して排除され、受板67に落ちた部品
Mはボウル21の周壁23の開口29を経てボウル21
内へ戻される。そして、単列化ブロック62より下流側
では部品Mは単列で移送される。
【0045】単列化ブロック62を通過した部品Mは、
続く整送ブロック522 の整送トラック542 を移送さ
れて図8に示す単層化ブロック72へ移行される。単列
化ブロク72においては、内周壁75の高さが部品M1
枚の厚さとされているので、積み重なって移送されてく
る部品Mは移送面74に接しているもの以外はブロック
支持板31上へ滑落して排除され、単層化ブロック72
より下流側では部品Mは単列、単層で移送される。この
時点で部品Mの表裏は一定していない。
【0046】単層化ブロック72を通過した部品Mは、
続く整送ブロック523 の整送トラック543 を移送さ
れて図9に示す第1選別ブロック82へ移行される。部
品Mは第1選別ブロック82の移送面84を移送される
間に、表裏検知用光センサ81の照射光の部品Mからの
反射強度の大小による表裏の検出が行われ、制御部にお
いて表向きと判定された部品Mはそのまま下流側へ移送
されるが、裏向きと判定された部品Mに対しては圧縮空
気配管87a、87bに設けられている電磁弁が瞬時的
に開かれて、空気噴出孔86a、86bから空気が噴出
されて、当該部品Mは一点鎖線で示すように吹き飛ばさ
れて排除される。
【0047】第1選別ブロック82を通過した部品Mは
整送ブロック524 を挟んで設けられている第2選別ブ
ロック82’に至り、表裏検知用光センサ81’による
表裏のダブルチェックが行われ、上流側の第1選別ブロ
ック82で排除されなかった部品Mが混入している場合
には、これを検知して空気を噴出させ当該部品Mを排除
する。従って、第2選別ブロック82’より下流側で
は、部品Mは単列化され、単層化された表向きの部品M
のみが移送される。
【0048】第2選別ブロック82’を通過した部品M
は整送ブロック525 を移送されて排出ブロック92に
至る。図10、図11、図12を参照して、部品Mは移
送面94と天井部材93の下面との間を単列、単層で移
送される。そして、図11のAに示すように、排出ブロ
ック92の入口部において、天井部材93と排出トラッ
ク94との間に部品Ma の先端部があり、跳ね上がった
後端部と整送トラック545 との間に後続する部品Mb
が先端部を突っ込んだ状態となって移送の停滞が生じる
と、排出ブロック92の下流端部に設けられている停滞
検知用光センサ91(図17の制御系における停滞検知
センサ158)によって停滞が検知され、その信号が図
17に示した位相差指令回路157へ入力されるので、
位相差指令回路157に設定されていた位相差(β)は
所定時間だけ変更され、例えば位相差(β)が位相差
(β+180°)となるように進相(または遅相)さ
れ、それに基づいて位相差制御回路156によって水平
振動加振装置128と垂直振動加振装置138との位相
差(α)が位相差(α+180°)に調節されて、楕円
振動の回転方向が反転される。従って、図11のBに示
すように、ボウル21内での部品Mの移送方向が反転さ
れるので、部品Ma と部品Mb とが分離され停滞の原因
が解消される。そして、所定の時間が経過すると位相差
(β)へ戻され、図11のCに示すように、移送方向が
元に戻されて部品Ma 、Mb が分離された状態での移送
が再開される。この間、何等の人手をわずらわせること
なく、移送詰りの解消は自動的に行われる。なお、移送
方向の一回の反転によって停滞の原因が解消されず移送
が再開されない場合には、再度、移送方向の反転が繰り
返される。また、移送方向を反転させる時に、移送詰ま
りの解消が最も的確に行われるように水平振動の振幅
(a)と垂直振動の振幅(b)を変更してもよく、例え
ば排出ブロック92の入口部での移送詰まりには水平振
動の振幅(a)を大にし、垂直振動の振幅(b)を小に
する変更が好結果を与える。
【0049】本発明の実施の形態による部品整送装置1
0は以上のように構成され作用するが、勿論、本発明は
これに限られることなく、本発明の技術的思想に基づい
て種々の変形が可能である。
【0050】例えば本実施の形態においては部品Mの移
送詰まりを発生する箇所として排出トラック94の入口
部を例示したが、これ以外に移送詰まりを発生箇所とし
て、例えば、本実施の形態においては設けなかったが、
部品Mが単層のみで下方を通過し得るようにボウル21
内に設置されるワイパーが挙げられる。
【0051】また、本実施の形態においては、整送する
部品としてチップ抵抗の母材である細長い平板状の部品
Mを取り上げたが、勿論、これ以外の形状の部品であっ
てもよい。また、本実施の形態においては、部品Mを単
列化させ、単層化させ、更に表裏を整える場合を説明し
たが、表裏を整えることなく整送する場合にも、本発明
の部品整送装置は適用される。また、ボウル21の外周
部において、部品Mを先ず単列化させ、続いて単層化さ
せる場合を説明したが、この順序は逆であってもよい。
【0052】また、本実施の形態においては、裏向きの
部品Mは全て排除する場合を説明したが、表裏検知用光
センサ81によって部品Mが裏向きと判定された場合に
は、当該部品Mを噴出空気によって引くり返して表向き
とするような表裏矯正機構を設けたものであってもよ
い。要するに、ボウル21における各機構の機能、配列
は任意であり限定されない。
【0053】また本実施の形態においては、駆動部11
において、水平振動を共振点またはその近傍で振動さ
せ、垂直振動は強制振動となるようにしたが、垂直振動
を共振点またはその近傍で振動させ、水平振動を強制振
動としてもよい。また、水平振動と垂直振動とを共に強
制振動としてもよい。
【0054】また本実施の形態においては、垂直振動用
の4組の板ばね134を駆動部11の底面側に設置し、
水平振動用の4組の板ばね124は駆動部の中心軸を中
心とする同心円上に等角度間隔に配置したが、垂直振動
用の板ばねは駆動部の上部に設けてもよく、水平方向の
振動と垂直方向の振動とが合成された楕円振動が与えら
れる限りにおいて、水平振動用の板ばねおよび垂直振動
用の板ばねの配置は限定されない。
【0055】また本実施の形態においては部品Mの移送
の停滞の検知に光センサ91を使用したが、これ以外の
センサ、例えばCCD(電荷結合素子)カメラや超音波
センサを使用し得る。
【0056】また本発明の楕円振動には本実施の形態に
おいて説明したように、位相差(α)が0度または18
0度であり、振動が直線上の単振動である場合を含むほ
か、位相差(α)が180度であり、水平振動の振幅
(a)と垂直振動の振幅(b)が等しい円運動も本発明
の楕円振動に含まれる。
【0057】また以上においては移送の停滞が認められ
る場合に移送方向を反転させる場合を示したが、移送方
向を反転させることなく、楕円振動の水平面に対する傾
斜角度および水平振動と垂直振動の振幅との少なくとも
一つを調整して停滞の原因を解消するようにしてもよ
い。
【0058】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような形態で実
施され、次に記載するような効果を奏する。
【0059】細長い平板状の部品Mを単列化させ単層化
させ、更には、表裏を整えて移送し排出する場合に、移
送、排出の停滞検知用光センサ91によって部品Mの移
送の停滞が検知されると、所定の時間だけ、ボウル21
内の部品Mの移送方向を反転させて停滞の原因を解消さ
せ、所定の時間の経過後は、移送方向を元へ戻して移送
を再開させるので、部品整送装置の無人運転が可能とな
り、装置の停止と停滞原因の解消に人手を必要とした従
来例と比較して生産性を大幅に向上させる。また、従来
例の場合に必要とした部品Mを排出トラック294へ送
り込むための空気噴出ノズル299も必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における移送の対象としての細長い
平板状の部品の斜視図であり、Aは表面、Bは裏面を示
す。
【図2】部品整送装置の平面図である。
【図3】同駆動部の斜視図である。
【図4】図2における[4]−[4]線方向の断面図で
ある。
【図5】図2における[5]−[5]線方向の断面図で
ある。
【図6】図2における[6]−[6]線方向の断面図で
ある。
【図7】図2における[7]−[7]線方向の断面図で
ある。
【図8】図2における[8]−[8]線方向の断面図で
ある。
【図9】図2における[9]−[9]線方向の断面図で
ある。
【図10】ボウルの外周側におけるトラックの下流端部
の平面図である。
【図11】図10における[11]−[11]線方向の
側面図であり、Aは移送の停滞状況、Bは移送方向の反
転による部品の分離、Cは移送の再開を示す。
【図12】図10における[12]−[12]線方向の
断面図である。
【図13】駆動部の側面図である。
【図14】図13とは見る角度が異なる側面図である。
【図15】駆動部の部分破断平面図である。
【図16】駆動部の底面図である。
【図17】駆動部の制御系統のブロック図である。
【図18】共振点追尾制御回路の構成を示す図である。
【図19】楕円振動における水平振動の加振力に対する
垂直振動の加振力の位相差による楕円振動の水平面に対
する傾斜および回転方向を示す図であり、AないしDは
位相差の異なる場合を示す。
【図20】図19と同様な図であるが、AないしDは位
相差が図19のAないしDとも異なる場合を示す。
【図21】垂直振動振幅が水平振動振幅よりも大である
場合の楕円振動における水平方向と垂直方向との加振力
の位相差による楕円振動の水平面に対する傾斜および回
転方向を示す図であり、AとBは位相差の異なる場合を
示す。
【図22】AとBは、図21と同様な図であるが位相差
が異なる場合を示す。
【図23】AとBは、図21と同様な図であるが、図2
1、図22とは位相差が異なる場合を示す。
【図24】AとBは、図21と同様な図であるが、図2
1、図22、図23とは位相差が異なる場合を示す。
【図25】従来例の部品整送装置の部分破断側面であ
る。
【図26】同装置の下流端部の斜視図である。
【図27】同部分の平面図である。
【図28】図10における[28]−[28]線方向の
断面図である。
【符号の説明】 10 実施の形態の部品整送装置 21 ボウル 24 平板トラック 34 導出トラック 54 整送トラック 55 内周壁 62 単列化ブロック 66 排除穴 72 単層化ブロック 81 表裏検知用光センサ 82 第1選別ブロック 82’ 第2選別ブロック 91 停滞検知用光センサ 121 水平振動用電磁石 124 水平振動用板ばね 131 垂直振動用電磁石 134 垂直振動用板ばね
フロントページの続き Fターム(参考) 3F027 CA02 DA09 FA16 3F037 AA04 AA09 BA01 BA06 BA17 CA11 CB04 CB06 CC02 3F080 AA13 AA19 BA05 BB05 BC02 BC07 BF05 CB02 CB08 CB11 CB16 DA03 DA18 EA09 EA10 EA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細長い平板状の部品を収容し、少なくと
    も単層化し単列化して移送するようにしたボウルに対
    し、所定の位相差を有する水平振動の加振力と垂直振動
    の加振力とによって楕円振動を与えて、前記部品を前記
    ボウル内で円周方向に移送する部品整送装置において、 前記部品を単層化、単列化させて移送する手段で前記部
    品が移送詰まりを生じ移送に停滞が認められる場合に
    は、前記位相差を変更して前記ボウル内における前記部
    品の移送方向を所定時間だけ反転させた後、前記移送方
    向が元へ戻されて前記部品の移送を再開するように、前
    記楕円振動が制御されていることを特徴とする部品整送
    装置。
  2. 【請求項2】 前記部品を単層化、単列化させて移送す
    る前記手段が、少なくともその入口部において、前記部
    品の1枚の厚さより大で2枚の厚さより小の高さ、およ
    び前記部品の1枚の幅より大で2枚の幅より小の幅とし
    て形成された移送路である請求項1に記載の部品整送装
    置。
  3. 【請求項3】 前記部品を単層化、単列化させて移送す
    る前記手段が、前記ボウルの中心側から前記ボウルの外
    方へ向かって上向き傾斜とされており、移送される前記
    部品の前記移送路からの逸脱が防がれている請求項1ま
    たは請求項2に記載の部品整送装置。
  4. 【請求項4】 前記楕円振動の駆動部となる少なくとも
    一対の水平振動加振装置および水平振動用板ばねが前記
    ボウルの中心軸を中心とする同心円上の対称位置に配置
    され、垂直振動加振装置および垂直振動用板ばねが前記
    中心軸上または前記中心軸を中心とする同心円上に配置
    されており、 前記駆動部の制御系が可変周波数電源と、水平方向の振
    動変位を検出する水平振動センサおよび垂直方向の振動
    変位を検出する垂直振動センサと、水平振幅指令回路お
    よび垂直振幅指令回路と、位相差指令回路と、前記位相
    差指令回路に接続された停滞検知センサと、位相差制御
    回路とからなり、前記可変周波数電源を前記水平振動加
    振装置と前記垂直振動加振装置との何れか一方と前記位
    相差制御回路とに接続し、前記位相差制御回路は前記水
    平振動加振装置と前記垂直振動加振装置との他方に接続
    し、前記水平振動加振装置と前記垂直振動加振装置との
    前記一方について、前記可変周波数電源の周波数が共振
    点を追尾するように駆動され、前記水平振動加振装置と
    前記垂直振動加振装置との前記他方については、前記位
    相差指令回路によって設定される前記水平方向の変位と
    前記垂直方向の変位との位相差が維持されるように駆動
    させるようにし、かつ、前記停滞検知センサによって前
    記部品の移送に停滞が検知される場合には前記位相差指
    令回路に設定されている前記位相差を所定時間だけ変更
    して、前記部品の移送方向を反転させた後、前記移送方
    向へ復帰されて前記部品の移送が再開される請求項1に
    記載の部品整送装置。
  5. 【請求項5】 細長い平板状の部品を収容し、少なくと
    も単層化し単列化して移送するようにしたボウルに対
    し、所定の位相差を有する水平振動の加振力と垂直振動
    の加振力とによって楕円振動を与えて、前記部品を前記
    ボウル内で円周方向に移送する部品整送装置において、 前記部品を単層化、単列化させる手段で前記部品が移送
    詰まりを生じ移送に停滞が認められる場合には、前記位
    相差を変更することにより楕円振動の水平面に対する傾
    斜角度、水平振動の振幅および垂直振動の振幅のうち少
    なくとも一つを変更して移送詰まりを解消するようにさ
    れていることを特徴とする部品整送装置。
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