JP2000094972A - 車両用駆動装置 - Google Patents

車両用駆動装置

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JP2000094972A
JP2000094972A JP10265514A JP26551498A JP2000094972A JP 2000094972 A JP2000094972 A JP 2000094972A JP 10265514 A JP10265514 A JP 10265514A JP 26551498 A JP26551498 A JP 26551498A JP 2000094972 A JP2000094972 A JP 2000094972A
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rotor
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淳 田端
Yutaka Taga
豊 多賀
Takatsugu Ibaraki
隆次 茨木
Shuji Nagano
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1駆動力源と電動機と流体伝動装置とを備
えた車両用駆動装置の軸長を短縮して小型軽量化を図
る。 【解決手段】 第1駆動力源1と該第1駆動力源1から
動力が入力される流体伝動装置5とが軸線方向に沿って
配列されるとともに、これら第1駆動力源1と流体伝動
装置5との間に、固定子34と回転子32との間の電磁
気的作用によって動力を出力する電動機2が配置された
車両用駆動装置であって、前記固定子34が前記流体伝
動装置5の回転中心軸線から半径方向で外側に離れて配
置されるとともに、前記流体伝動装置5の前記電動機2
側の部分に、固定子34の内径より小さい外径に変形し
た小径部5Aが形成され、その小径部5Aを固定子34
の内周側に挿入した状態で流体伝動装置5が配置されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関と電動
機などの少なくとも二種類の駆動力源を備えた車両用駆
動装置に関し、特にこれらの駆動力源から出力された動
力をトルクコンバータなどの流体伝動装置を介して出力
するように構成された駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車などの車両の駆動力源とし
て一般に使用されている内燃機関(エンジン)に加え
て、第2の駆動力源として電動機(モータ)を搭載した
車両が開発されている。この種の車両では、電動機の出
力する動力が、車両の走行のためには必ずしも充分では
ないが、電動機の出力の制御性がよいこと、電動機によ
ってエネルギの回生をおこなうことができること、電動
機は排気ガスを生じないことなどの利点を生かして電動
機を使用するように構成している。例えば、発進時など
に大きいトルクが必要な場合には、電動機を内燃機関の
補助的な駆動力源として動作させ、また減速時には、電
動機を発電機として機能させてエネルギの回生をおこな
い、さらにはエンジンの出力トルクの脈動とは180度
位相がずれて脈動するトルクを電動機によって出力する
ことにより車両の振動を抑制するなどのことがおこなわ
れている。
【0003】また、車両の駆動トルクを必要十分に大き
くし、あるいはエンジンが出力する動力によって後進走
行を可能にするために、上記の二種類の駆動力源の出力
側に変速機を連結し、その変速機と各動力源とを流体伝
動装置を介して連結することもおこなわれている。その
一例が特開平8−168104号公報に記載されてい
る。
【0004】この公報に記載された装置は、エンジンの
出力するトルクの脈動を電動機によって抑制することを
目的としたものであり、そのためにエンジンの出力側に
モータ・ジェネレータを配置し、さらにそのモータ・ジ
ェネレータの出力側に、トルクコンバータと変速機とを
順に配置して構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
た装置は、エンジンの直後に配置されていたトルクコン
バータをエンジンから離隔し、そのエンジンとトルクコ
ンバータとの間にモータ・ジェネレータを配置する構成
であるから、従来一般のトルクコンバータの構造とは異
なる新たな構造を採用する必要がある。すなわち、上記
公報に記載されている装置は、エンジンおよびモータ・
ジェネレータならびにトルクコンバータ、自動変速機を
一直線上に配列する構成であるから、元来、全体として
の軸長が長くなる要因があり、したがって従来のトルク
コンバータとエンジンとの間にこれらを連結するシャフ
トなどの連結部材とモータ・ジェネレータとを単に介在
させたのでは、全体の軸長が更に長くなり、車載性が悪
くなるばかりか、車両の小型軽量化を阻害する要因にな
る。
【0006】例えば従来のトルクコンバータは、ポンプ
シェルとフロントカバーとによって中空の容器を形成し
た構成であるから、これにモータ・ジェネレータを介し
てエンジンを連結するとすれば、エンジンのフライホイ
ールに類似したプレートおよびその中心部に設けたシャ
フトをエンジンとの間に介在させてエンジンとトルクコ
ンバータとを連結することになる。そして、それらの間
に更にモータ・ジェネレータを介在させることになるか
ら、全体としての軸長が長くなってしまう。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、軸長を短くすることのできる車両用駆
動装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、第1駆動力源
と該第1駆動力源から動力が入力される流体伝動装置と
が軸線方向に沿って配列されるとともに、これら第1駆
動力源と流体伝動装置との間に、固定子と回転子との間
の電磁気的作用によって動力を出力する電動機が配置さ
れた車両用駆動装置において、前記固定子が前記流体伝
動装置の回転中心軸線から半径方向で外側に離れて配置
されるとともに、前記流体伝動装置の前記電動機側の部
分に、固定子の内径より小さい外径に変形した小径部が
形成され、その小径部を固定子の内周側に挿入した状態
で流体伝動装置が配置されていることを特徴とするもの
である。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1の記載
した構成に加えて、前記流体伝動装置が、入力側部材と
出力側部材とを直接連結する直結クラッチを内蔵してお
り、その直結クラッチが前記小径部の内部に配置されて
いることを特徴とするものである。
【0010】したがって請求項1あるいは2の発明によ
れば、動力の伝達に関しては直列の関係にある電動機と
流体伝動装置とが、その一部を半径方向でオーバーラッ
プさせた状態で配置される。すなわち電動機側に流体伝
動装置の一部が食い込んだ状態となっている。そのた
め、軸線方向での空間が有効利用され、軸長の短縮化が
図られる。
【0011】また、請求項3の発明は、第1駆動力源と
該第1駆動力源から動力が入力される流体伝動装置とが
軸線方向に沿って配列されるとともに、これら第1駆動
力源と流体伝動装置との間に、固定子と回転子との間の
電磁気的作用によって動力を出力する電動機が配置され
た車両用駆動装置において、前記固定子が前記流体伝動
装置の回転中心軸線から半径方向で外側に離れて配置さ
れるとともに、前記第1駆動力源が出力する動力の制振
をおこなうダンパが、第1駆動力源の出力部材に連結さ
れ、そのダンパが、前記固定子の内周側に配置されてい
ることを特徴とするものである。
【0012】したがって請求項3の発明によれば、第1
駆動力源と流体伝動装置とを連結するダンパが、これら
第1駆動力源と流体伝動装置との間に配置される電動機
に対して軸線方向に食い込んだ状態で配置されることに
なる。そのため、軸線方向での空間が有効利用され、軸
長の短縮化が図られる。
【0013】請求項4の発明は、第1駆動力源と該第1
駆動力源から動力が入力される流体伝動装置とが軸線方
向に沿って配列されるとともに、これら第1駆動力源と
流体伝動装置との間に、固定子と回転子との間の電磁気
的作用によって動力を出力する電動機が配置された車両
用駆動装置において、前記固定子が前記流体伝動装置の
回転中心軸線から半径方向で外側に離れて配置されると
ともに、前記固定子と回転子との回転方向での相対位置
を検出する検出器が、前記固定子の内周側に配置されて
いることを特徴とするものである。
【0014】したがって請求項4の発明によれば、電動
機がその固定子と回転子との相対位置に基づいて制御さ
れるタイプのものであっても、その固定子と回転子との
相対位置を検出する検出器が、軸線方向で電動機と同一
の位置に配置されるので、軸線方向での空間が有効利用
されて軸長の短縮化が図られる。
【0015】請求項5の発明は、請求項3もしくは4の
構成において、前記固定子および回転子と、これら固定
子および回転子よりも回転中心軸線方向で前記第1駆動
力源側に配置されている部材との間に、隔壁部が配置さ
れていることを特徴とするものである。
【0016】したがって請求項5の発明によれば、隔壁
部で区画した空間部に電動機を配置することができるの
で、電動機を液密状態に維持することが容易になり、シ
ール性が向上する。
【0017】さらに、請求項6の発明は、請求項4の構
成において、前記検出器が、検出器固定子と検出器回転
子とを備えるとともに、これら検出器固定子と検出器回
転子とが、前記電動機における固定子および回転子より
も回転中心軸線方向で前記第1駆動力源側に配置され、
これら検出器固定子および検出器回転子と前記電動機に
おける固定子および回転子との間に隔壁部が設けられ、
この隔壁部の前記第1駆動力源側の側面に検出器固定子
が取り付けられるとともに、前記隔壁部を貫通する回転
軸に、前記検出器回転子と電動機における回転子とが取
り付けられていることを特徴とするものである。
【0018】したがって請求項6の発明によれば、請求
項4の発明と同様に軸長の短縮化を図ることができるこ
とに加え、検出器が隔壁部の側面のうち、電動機とは反
対側の側面、すなわち外側に向いた面に取り付けられる
から、第1駆動力源を連結する以前の組立状態では、検
出器を外部から操作することができ、したがってその検
出器における検出器固定子と検出器回転子との相対位置
の微調整が容易になる。
【0019】そして請求項7の発明は、第1駆動力源と
該第1駆動力源から動力が入力される流体伝動装置とが
軸線方向に沿って配列されるとともに、これら第1駆動
力源と流体伝動装置との間に、固定子と回転子との間の
電磁気的作用によって動力を出力する電動機が配置され
た車両用駆動装置において、前記電動機よりも回転中心
軸線方向で第1駆動力源側に半径方向に延びた隔壁部が
配置されるとともに、その隔壁部を貫通して前記流体伝
動装置に連結された入力軸が流体伝動装置の中心軸線に
沿って配置され、その入力軸から半径方向で外側に離れ
た箇所に前記固定子が配置されるとともに、前記入力軸
から半径方向に突出した部分に前記回転子が取り付けら
れ、さらにこれら固定子と回転子との回転方向での相対
位置を検出する検出器における検出器回転子が、前記電
動機の回転子の内周側で前記入力軸の半径方向に突出し
た部分に取り付けられ、かつこの検出器回転子と半径方
向で対向する検出器固定子が前記隔壁部の内壁面に固定
されていることを特徴とするものである。
【0020】したがって請求項7の発明によれば、検出
器固定子と検出器回転子とを、電動機の固定子の内周側
に配置することになり、また電動機の回転子の回転半径
が大きくなり、したがって軸線方向での空間を有効に利
用して軸長の短縮化を図ることができるとともに、電動
機の出力トルクを大きくすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面を参照して
具体的に説明する。図2はこの発明による駆動装置の一
例の基本的な構成を示しており、第1駆動力源1と第2
駆動力源2とが設けられている。その第1駆動力源1
は、燃料の燃焼によって動力を出力する形式の装置であ
り、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのほかに、
液化石油ガスや天然ガスなどのガス燃料を燃焼させるエ
ンジンなどがその例である。この発明は、その第1駆動
力源1として出力されるトルクが繰り返し変動(脈動)
するエンジンを使用した場合に、特に有効である。な
お、以下の説明では、第1駆動力源1をエンジン1と記
す。
【0022】第2駆動力源2は、電気的エネルギを回転
運動などの運動エネルギに変換して出力することのでき
る電動機である。特に、この発明は、発電機能(回生機
能)のある電動機を使用した場合に、有効である。な
お、以下の説明では、第2駆動力源2をモータ・ジェネ
レータ2と記す。
【0023】上記のエンジン1にフライホイール3が連
結されている。このフライホイール3は、従来のガソリ
ンエンジンやディーゼルエンジンに取り付けられている
ものと同様に、エンジン1のトルクの変動を抑制するた
めのものであり、回転慣性モーメントの大きい円板状の
部材である。また、このフライホイール3に制振機構
(ダンパ)4が連結されている。このダンパ4は、フラ
イホイール3から入力される動力の変動を減衰させて、
すなわち振動もしくは脈動の振幅を小さく(平準化)し
て出力する機構であり、必要に応じて各種の構成のもの
を使用することができる。一般的には、相対回転可能な
入力側の部材と出力側の部材との間に弾性体を介在さ
せ、その弾性体の伸縮によって振動を減衰させる構成の
ものを使用することができる。なお、このフライホイー
ル3とダンパ4とは、予め一体に組み付けた構成のもの
を使用することができる。また、フライホイール3は、
選択的に採用することのできる部材であって、これを省
いてエンジン1とダンパ4とを直接連結してもよい。
【0024】上記のダンパ4に流体伝動装置5が連結さ
れ、その流体伝動装置5の出力側に変速機6が連結され
ている。この発明で対象とする駆動装置における流体伝
動装置5は、要は、流体を介して動力を伝達することの
できる構成であればよく、トルクの増幅作用のない装
置、あるいはトルクの増幅作用のある装置(トルクコン
バータ)のいずれであってもよい。また、流体を介して
相互にトルクの伝達をおこなう入力側の部材と出力側の
部材とを選択的に直接連結するロックアップクラッチを
備えていない流体伝動装置あるいは備えている流体伝動
装置のいずれかを使用することができる。なお、以下の
説明では、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバー
タ(T/C)5を例に示す。
【0025】また一方、変速機6は、入力回転数と出力
回転数との比(変速比)を適宜に変更することのできる
装置であって、有段式の変速機や変速比を連続的に変化
させることのできる無段変速機などを採用することがで
きる。また自動変速機と手動変速機とのいずれであって
もよい。以下の説明では、変速機6として自動変速機
(AT)6を使用した例を示す。
【0026】前記モータ・ジェネレータ2は、ダンパ4
とトルクコンバータ5とを連結している部材、言い換え
ればトルクコンバータ5の入力側の部材に連結されてい
る。すなわちエンジン1の動力とモータ・ジェネレータ
2の動力とをトルクコンバータ5を介して自動変速機6
に出力できるように構成されている。なお、モータ・ジ
ェネレータ2として例えば永久磁石型同期モータを使用
した場合には、その出力側部材であるロータの回転角度
を検出するための検出器であるレゾルバ7がモータ・ジ
ェネレータ2と並列に配列される。その場合、レゾルバ
7のロータ(検出器回転子)もモータ・ジェネレータ2
のロータと同様に、ダンパ4とトルクコンバータ5とを
連結している部材もしくはトルクコンバータ5の入力側
の部材に連結される。
【0027】図2に示す構成を更に具体化した構成を図
3に部分断面図として示してある。前記トルクコンバー
タ5を収容しているトランスミッションハウジング10
のエンジン1側の端部に、アダプタ11が取り付けられ
ている。このアダプタ11は、トランスミッションハウ
ジング10の開口端とほぼ等しい外径の円筒状の部材で
あって、トランスミッションハウジング10の端部とエ
ンジン1との間に挟み込んだ状態でこれらトランスミッ
ションハウジング10とエンジン1とに連結されて固定
されている。このアダプタ11の内周面で軸線方向での
中間部には、半径方向に沿いかつ中心部に向けて適宜に
屈曲して延びた隔壁部12が一体に形成されている。そ
の隔壁部12には、トルクコンバータ5の中心軸線と軸
線を一致させた貫通孔が形成されている。
【0028】前記アダプタ11の内周側の空間部のうち
隔壁部12によって仕切られたエンジン1側の空間部
に、エンジン1の出力部材であるクランクシャフト13
の先端部が延びており、そのクランクシャフト13の先
端部にフライホイール3がボルト14によって固定され
ている。このフライホイール14の正面(エンジン1と
は反対側の面)にダンパ4が取り付けられている。した
がってフライホイール3とダンパ4とが、アダプタ11
の内周側で隔壁部12によって仕切られたエンジン1側
の空間部に収容されている。
【0029】ダンパ4は、半径方向で外側に延びた平板
部を有する中空円板状の第1のプレートとその中心側の
部分に対向して取り付けられかつ第1のプレートと共に
円周方向に沿う窓孔部を形成する第2のプレートとから
なる駆動側部材15と、その駆動側部材15における各
プレートの間に相対回転可能に延ばした板状の突出部を
円筒状のボス部16の外周側に一体化させ、かつその板
状の突出部に前記窓孔部と一致する窓孔部を形成した従
動側部材17と、それらの窓孔部に保持させ、駆動側部
材15と従動側部材17とが相対回転することによって
これらの部材15,17によって圧縮されるダンパスプ
リング18とによって構成されている。そしてその駆動
側部材15における半径方向で外側に延びた平板部が、
フライホイール3の正面にボルト19によって固定され
ている。すなわち駆動側部材15がダンパ4の入力側部
材となり、かつ従動側部材17がダンパ4の出力側部材
となっている。
【0030】前記隔壁部12の内周側の端部は、軸線方
向に延びた比較的短い円筒状に形成され、この円筒状の
部分20に軸受21が嵌合させられており、この軸受2
1は、前記円筒状の部分20の内周面に取り付けた固定
用部材であるスナップリング22によって固定されてい
る。そしてこの軸受21の内周側に入力軸23が嵌合さ
せられ、したがってこの入力軸23が軸受21を介して
隔壁部12によって回転自在に支持され、また軸線方向
に対しては固定されている。なお、この入力軸23が請
求項6の回転軸に相当する。
【0031】この入力軸23の先端部(図3での左側端
部)が、前記ダンパ4の内周部にまで延びており、かつ
前記ダンパ4における従動側部材17のボス部16に挿
入されている。そして、これら入力軸23と従動側部材
17とが、それぞれに形成されたスプライン24によっ
て連結されている。また、入力軸23の外周部のうち前
記軸受21に隣接する部分に、レゾルバ7のロータ(検
出器回転子)25が嵌合させられており、このロータ2
5は、キー26によって入力軸23に対して回り止めさ
れるとともに、スナップリング27によって軸線方向に
対して固定されている。すなわちこのロータ25の図3
での右側の端部が前記軸受21に当接しており、したが
ってロータ25は軸受21とスナップリング27とによ
って挟み込まれて固定されている。
【0032】前記隔壁部12は、図3に示すように、そ
の中間部が軸線方向に二段に屈曲しており、内周側の屈
曲部分の内周面には、複数のインロー嵌合部28が円周
方向に一定の間隔をあけて形成され、このインロー嵌合
部28にレゾルバ7におけるステータ(検出器固定子)
29が嵌合されかつボルト30によって固定されてい
る。より具体的には、そのステータ29は、軸線方向に
おける位置を前記ロータ25と一致させ、そのロータ2
5の外周面に接近した位置に配置されている。なお、ボ
ルト30がステータ29を貫通している部分は円周方向
に沿う長孔となっており、かつボルト30は図3に示す
ように隔壁部12よりエンジン1側から挿入されて隔壁
部12に螺合している。したがってダンパ4を入力軸2
3に対してスプライン嵌合させるに先立って、ボルト3
0をゆるめた状態でステータ29を円周方向に回動させ
ることにより、ロータ25に対するステータ29の円周
方向での相対位置を調整できるように構成されている。
【0033】入力軸23の後端部(図3での右側端部)
は、隔壁部12における円筒状の部分20の先端近傍に
あってその円筒状の部分20より半径方向で外側に延
び、その半径方向で外側に突出した部分にハブ部31が
形成されている。したがってこのハブ部31は、前記隔
壁部12を挟んで前記ダンパ4とは反対側の空間部に収
容されており、また、前記円筒状の部分20の外周側で
該円筒状部分20と同心円上の位置に配置されている。
そしてそのハブ部31には、モータ・ジェネレータ2の
ロータ(回転子)32と、トルクコンバータ5のフロン
トカバー33とが一体的に連結されている。
【0034】このロータ32は、円板状の部材の外周部
に永久磁石を取り付けたものであって、その円板状部材
の内周部を、前記ハブ部31における図3での左側端部
に溶接などの固定手段によって一体化させることによ
り、ハブ部31に取り付けられている。なお、入力軸2
3が前記軸受21を介して隔壁部12によって軸線方向
に位置決めされていることにより、ロータ32も入力軸
23と共に軸受21を介して隔壁部12によって軸線方
向での位置が決められている。
【0035】このロータ32の外周側、すなわちトルク
コンバータ5の回転中心軸線から半径方向で外側に最も
離れた位置にステータ(固定子)34が配置されてい
る。このステータ34は、積層鉄心とコイルとからなる
ものであって、前記アダプタ11の内周面に固定されて
いる。そしてその積層鉄心がロータ32における永久磁
石と半径方向で接近して対向しており、これに対してコ
イルが積層鉄心に対して軸線方向に張り出している。し
たがってモータ・ジェネレータ2は、コイルが軸線方向
に突出し、これに対してロータ32の永久磁石の部分が
コイルよりも軸線方向で内側に大きく入り込んでおり、
さらに永久磁石を取り付けてある円板状の部分が最も薄
くて軸線方向に更に入り込んでいる。前記隔壁部12
は、モータ・ジェネレータ2におけるこのような輪郭形
状に沿って屈曲している。
【0036】したがってエンジン1側(図3での左側)
に突出しているコイルの部分の内周側に、前記フライホ
イール3の一部が入り込んでおり、かつ前記ダンパ4が
配置されている。すなわちダンパ4およびフライホイー
ル3の一部ならびにステータ34の一部を、半径方向に
並べて配置することにより、空間を有効利用して軸長の
短縮化が図られている。さらにレゾルバ7におけるロー
タ25を、モータ・ジェネレータ2のロータ32から分
離して入力軸23に取り付けることにより、レゾルバ7
をモータ・ジェネレータ2を収容している空間部分から
外に出し、かつそのレゾルバ7をモータ・ジェネレータ
2におけるロータ32の内周側に配置したので、この点
でも半径方向に沿って配列する部材を増やして軸長の短
縮化が図られている。また、ステータ34およびロータ
32の永久磁石の部分を、その回転中心から可及的に外
周側に配置することにより、発生するトルクを大きくし
てモータ・ジェネレータ2の小型化が図られている。
【0037】一方、フロントカバー33は、トルクコン
バータ5におけるポンプシェル35と一体化されてトル
クコンバータ5の外側を覆う部材であって、図3に示す
ような異形断面の円板状の部材である。このフロントカ
バー33の中心部分および半径方向での中間部分は、半
径方向に沿う比較的単純な平板形状であり、これに対し
て外周側の部分は、軸線方向に張り出している前記コイ
ルの内周側を通ってそのコイルの軸線方向の側面に到る
ように屈曲した形状に成形されている。そしてこの屈曲
した外周部の先端部でポンプシェル35の先端部に溶接
などの固定手段で一体化され、また内周側の端部で前記
ハブ部31の軸線方向での他端部(図3での右端部)に
溶接などの固定手段で一体化されている。
【0038】ポンプシェル35は、従来のトルクコンバ
ータのポンプシェルと同様に、回転中心から半径方向に
延びた部分が、いわゆる椀形断面に湾曲した形状を成し
ており、その椀形に湾曲した部分の内面に、ポンプブレ
ードが固定されてポンプインペラを構成している。そし
てこのポンプシェル35の他方の端部(図3での右側の
端部)は、前記入力軸23と中心軸線を一致させた円筒
軸36となっている。そしてこの円筒軸36が油圧ポン
プ37のボデー38におけるボス部39の内周側に挿入
され、そのボス部39の内周部に挿入したブッシュ40
によって軸線方向に移動し得る状態で回転可能に保持さ
れている。なお、このブッシュ40は滑り軸受であり、
これに替えて軸線方向への移動を許容できるころがり軸
受を使用することもできる。
【0039】この油圧ポンプボデー38は、トランスミ
ッションハウジング10の内周面に固定されるととも
に、その内部にロータ37Aを回転自在に収容してお
り、前記ポンプシェル35における円筒軸36の先端部
がそのロータ37Aに係合している。すなわち入力軸2
3に伝達された動力によって油圧ポンプ37を駆動する
ように構成されている。なお、ボス部39の先端部と円
筒軸36の外周面との間にオイルシール41が配置され
ている。したがって前記軸受21をシール構造のものと
することにより、モータ・ジェネレータ2が収容されて
いる空間部が液密状態に維持されている。
【0040】上記の円筒軸36の内周側に、円筒状の固
定軸42が、同一軸線上に配置されている。この固定軸
42は、油圧ポンプ37のボデー38に一体化された支
持用の軸であって、その先端部がトルクコンバータ5の
内部にまで延びている。そしてこの固定軸42の先端部
外周に一方向クラッチ43のインナーレースがスプライ
ン嵌合して取り付けられており、またその一方向クラッ
チ43のアウターレースにステータ35Aが取り付けら
れている。
【0041】さらに固定軸42の内周側には変速機入力
軸44が挿入され、固定軸42の内周面との間に配置し
た軸受45によって回転自在に支持されている。この変
速機入力軸44の先端部は、前記固定軸42の先端部方
向に突出しており、その先端部にハブ46がスプライン
嵌合されている。なお、このハブ46と変速機入力軸4
4との間はオイルシール47によって液密状態に封止さ
れている。
【0042】ハブ46には、タービンランナ48とロッ
クアップクラッチ(直結クラッチ)49とが連結されて
いる。タービンランナ48は、椀形に湾曲したシェルの
内面に複数のブレードを固定した構造であって、前記ポ
ンプインペラとほぼ対称形状を成しており、前記ステー
タ35Aを挟んでポンプインペラと対向して配置されて
いる。
【0043】ロックアップクラッチ49は、多板構造の
クラッチであって、前記フロントカバー33の内面に対
向した位置に設けられている。すなわちフロントカバー
33の中間部で半径方向に沿う平板状の部分の正面に対
向してクラッチドラム50が配置されている。このクラ
ッチドラム50は、ほぼ有底円筒状の成す部材であっ
て、フロントカバー33の中間部の内面に対向する位置
に配置されるとともに、その内周側の端部で前記ハブ4
6にリベットによって固定・一体化されている。
【0044】このクラッチドラム50の円筒状を成す外
周部の内面に摩擦板51がスプライン嵌合されている。
またこの摩擦板51を挟んでフロントカバー33の内面
と対向する位置に他の摩擦板52が配置され、この他の
摩擦板52は、フロントカバー33の内面の取り付けた
リンク状のリテーナ53の外周側に嵌合されている。さ
らにこれらの摩擦板51,52を挟んでフロントカバー
33の内面に対向する位置にピストン54が軸線方向に
前後動するように配置されている。このピストン54
は、環状の板状体であって、その内周部によって前記ハ
ブ46に液密状態を維持して摺動自在に嵌合するととも
に、外周部がクラッチドラム50の円筒状部分の内周面
に摺接している。
【0045】上述したフロントカバー33およびポンプ
シェル35によって区画されている空間部すなわちトル
クコンバータ5の内部にはオイル(オートマチックトラ
ンスミッションフルード)が充填されており、入力軸2
3と共にポンプインペラが回転して生じるオイルの螺旋
流がタービンランナ48に供給されてタービンランナ4
8が回転し、その結果、入力軸23から変速機入力軸4
4に動力が伝達される。したがって入力軸23がトルク
コンバータ5の入力側の部材になっている。
【0046】また、ピストン54の背面側すなわち摩擦
板51,52とは反対側の油圧を、正面側すなわち摩擦
板51,52側の油圧より高くすることにより、ピスト
ン54が摩擦板51,52をフロントカバー33の内面
との間に挟み付け、その結果、フロントカバー33から
これらの摩擦板51,52を介してクラッチドラム50
ならびにハブ46および変速機入力軸44に動力が伝達
される。すなわちロックアップクラッチ49が係合する
ことにより、このロックアップクラッチ49を介して入
力軸23から変速機入力軸44に直接動力が伝達され
る。
【0047】このようにロックアップクラッチ49が設
けられている位置は、フロントカバー33の中間部であ
って半径方向に沿う平板部分に対向する位置であり、こ
れは、フロントカバー33が前述したように屈曲してい
ることにより、モータ・ジェネレータ2におけるステー
タ34の内周側、より正確にはステータ34におけるコ
イルの内周側の位置である。言い換えれば、流体伝動装
置であるトルクコンバータ5の外周側の一部がステータ
34の内径より小さくなるように半径方向で内側に窪ま
されて凹部を形成しており、このようにして外径を縮小
した部分すなわち小径部5Aが、回転中心軸線方向でモ
ータ・ジェネレータ2におけるステータ34の内側に入
り込まされている。言い換えれば、トルクコンバータ5
の外周側の一部に凹部が形成され、その凹部にステータ
34のコイルの一部が配置されている。
【0048】このような構成が可能になったのは、以下
の理由による。ステータ34の内周側に入り込んでいる
トルクコンバータ5の一部は、ロックアップクラッチ4
9であり、ロックアップクラッチ49が多板構造とされ
てその外径寸法を小さくしても必要十分な伝達トルク容
量を確保できるからである。また、ロックアップクラッ
チ49が係合すると、トルクコンバータ5に対する入力
トルクの変動がそのまま出力側に伝達されるが、図3に
示す構成では、入力軸23の入力側にダンパ4が配置さ
れていて、トルクコンバータ5に対する入力トルクの変
動が抑制もしくは防止されており、その結果、ロックア
ップクラッチ49にダンパ機構を設ける必要がなく、そ
のためにロックアップクラッチ49を小径化できたため
である。
【0049】なお、特には符号を付さないが、入力軸2
3とハブ46との間、ハブ46と一方向クラッチ43と
の間、一方向クラッチ43と円筒軸36のフランジ部と
の間には、それぞれスラスト軸受が配置されている。ま
た、上記のトルクコンバータ5におけるステータ35A
の作用およびこれを支持している一方向クラッチ43の
作用は、従来のトルクコンバータと同様であるので、そ
の説明は省略する。
【0050】上述したようにトルクコンバータ5は、フ
ロントカバー33およびポンプシェル35ならびに入力
軸23の一部と円筒軸36の一部とによって構成された
中空容器の内部にオイルを充填した構造であり、そのオ
イルの圧力が高くなると、その全体が幾分膨張する。そ
の場合、図3に示す構成では、ポンプシェル35と実質
的に一体の入力軸23が前記軸受21によって軸線方向
に対しては移動しないように支持され、これに対して円
筒軸36がブッシュ40によって支持されているので、
トルクコンバータ5の油圧の上昇による変形は、円筒軸
36の軸線方向の変位によって吸収される。その結果、
モータ・ジェネレータ2におけるロータ32とステータ
34との軸線方向での相対位置やレゾルバ7におけるロ
ータ25とステータ29との軸線方向での相対位置にズ
レが生じることが防止されている。
【0051】ここで、図3に示す装置の組み付け手順を
説明する。トルクコンバータ5は、その全体が密閉構造
であり、かつ一端部が油圧ポンプ37によって支持され
るから、トルクコンバータ5の全体を予め組み立てた状
態で、トランスミッションハウジング10の内部に挿入
されて油圧ポンプ37や固定軸42あるいは変速機入力
軸44に対して組み付けられる。このトルクコンバータ
5と一体の部材は、前述した円筒軸36および入力軸2
3ならびにロータ32である。一方、アダプタ11に
は、モータ・ジェネレータ2のステータ34と、レゾル
バ7のステータ29と、軸受21とを組み付けておく。
その状態で、軸受21の内周側に入力軸23を挿入しつ
つ、アダプタ11をトランスミッションハウジング10
の端面に接合する。その結果、モータ・ジェネレータ2
のロータ32の外周側にステータ34が位置決めされ、
モータ・ジェネレータ2が正規の状態に組み付けられ
る。
【0052】つぎにレゾルバ7のロータ25を入力軸2
3の外周にはめ込み、キー26によって回り止めすると
ともに、スナップリング27によって固定する。この状
態では、アダプタ11のエンジン1側の端部が開口した
状態になっているので、レゾルバ7のステータ29を固
定しているボルト30をゆるめて、ステータ29を円周
方向に回動させることにより、ロータ25との円周方向
での相対位置の調整をおこなうことができる。
【0053】さらにフライホイール3をエンジン1のク
ランクシャフト13に取り付けるとともに、そのフライ
ホイール3にダンパ4を固定しておく。そして、上記の
ようにトランスミッションハウジング10に接合された
アダプタ11を、入力軸23の先端部にダンパ4のボス
部16をスプライン嵌合させつつ、エンジン1に連結す
る。
【0054】したがって上記の駆動装置を構成している
各要素の配列順序は、図4のとおりである。すなわちこ
こに示す例は、エンジン1を車両の前後方向に向けて配
置したFR車(フロントエンジン・リヤドライブ車)に
適する配置例であり、エンジン1の出力側にモータ・ジ
ェネレータ2が配置され、そのモータ・ジェネレータ2
の出力側にトルクコンバータ5を介して自動変速機6が
配置されている。この自動変速機6は、後述する歯車変
速機部55と油圧制御部56とを備えており、歯車変速
機部55から後方側に延びた出力軸57を介して動力を
出力するようになっている。また、油圧制御部56は、
前記ロックアップクラッチ49の係合・解放の制御およ
び変速制御ならびに摩擦係合装置の係合圧の制御をおこ
なうためのものであって、複数の電磁バルブや切り換え
バルブならびに調圧バルブを備え、電磁バルブを電気的
に制御することにより、上記の各制御を実行するように
構成されている。なお、この油圧制御部56としては、
従来知られている自動変速機用の油圧制御装置を採用す
ることができる。
【0055】ここで上述した構成のうちこの発明に特徴
的な構成を摘出して模式的に示せば、図1のとおりであ
る。すなわち第1駆動力源であるエンジン1と、その出
力トルクの制振をおこなうダンパ4と、電動機であるモ
ータ・ジェネレータ2と、流体伝動装置であるトルクコ
ンバータ5とが、ここに挙げた順に回転中心軸線に沿う
方向に配列されている。モータ・ジェネレータ2におけ
る固定子であるステータ34が回転中心軸線から半径方
向で外側に離れた位置に配置されており、トルクコンバ
ータ5の小径部5Aが、そのステータ34の内周側に配
置されている。そしてその小径部5Aの内部にロックア
ップクラッチ49が配置されている。
【0056】モータ・ジェネレータ2あるいはトルクコ
ンバータ5に対して動力を伝達する入力軸23が、回転
中心軸線に沿って配置されており、その入力軸23に半
径方向で外側に突出させて形成した部分にロータ32が
取り付けられる。隔壁部12は、モータ・ジェネレータ
2に対してエンジン1側すなわちステータ34やロータ
32よりもエンジン1側に配置されており、その内周側
の端部が、ロータ32の半径方向で内側に延びており、
その部分20の内周側に、入力軸23を支持する軸受2
1が配置されている。したがってその軸受21とロータ
32とステータ34とが半径方向に並んで配置されてい
る。すなわちほぼ同心円上に配置されている。そしてそ
の軸受21をシール構造のものとすることにより、モー
タ・ジェネレータ2を配置してある空間の液密性が保持
されている。
【0057】隔壁部12のエンジン1側の側面でロータ
34の内周側の部分にレゾルバ7のステータ29が取り
付けられている。このステータ29に対して半径方向で
内側に位置するロータ25が前記入力軸23に一体的に
回転するように取り付けられている。この側面は、エン
ジン1との組付けが完了する以前の段階では、外部に露
出した面となる。したがってステータ29の取付位置の
微調整を外部から容易におこない得る構造となってい
る。
【0058】さらに、エンジン1の出力トルクの制振を
おこなって入力軸23に伝達するダンパ4が、モータ・
ジェネレータ2におけるステータ34の内周側に配置さ
れている。すなわちレゾルバ7およびダンパ4が、ステ
ータ34と半径方向でオーバーラップして配置されてい
る。
【0059】前述したようにモータ・ジェネレータ2
は、ダンパ4とトルクコンバータ5とを連結している部
材、より具体的には入力軸23に連結されており、した
がってモータ・ジェネレータ2を駆動することによりモ
ータ走行をおこない、また反対に入力軸23からモータ
・ジェネレータ2に動力を伝達することにより、モータ
・ジェネレータ2で発電をおこなってエネルギの回生を
おこなう。そのために、モータ・ジェネレータ2には、
図5に示すように、インバータ57を介してバッテリ5
8が接続されている。
【0060】そのインバータ57は、モータ・ジェネレ
ータ2の制御のために従来使用されているものと同様で
あって、モータ・ジェネレータ2に対する電流および周
波数を制御し、またモータ・ジェネレータ2で発電する
際の電流を制御するように構成されている。そして、そ
れらの制御をおこなうためにコントローラ59が設けら
れている。このコントローラ59は、一例としてマイク
ロコンピュータを主体とするものであって、エンジン1
の始動要求、発進あるいは加速要求、さらには制動要求
などに従ってインバータ57およびバッテリ58を制御
するように構成されている。
【0061】その制御の例を挙げると、エンジン1の始
動要求があると、バッテリ58からモータ・ジェネレー
タ2に電流を供給してモータ・ジェネレータ2を駆動
し、その動力によってクランクシャフト13を回転さ
せ、同時にエンジン1に燃料を供給してエンジン1を始
動する。また発進や加速などのために大きい駆動力が要
求された場合には、モータ・ジェネレータ2をバッテリ
58の電力で駆動し、エンジン1による動力に加えてモ
ータ・ジェネレータ2による動力をトルクコンバータ5
に入力する。さらに制動操作に伴う制動要求があった場
合には、モータ・ジェネレータ2を入力軸23から伝達
される動力によって回転させて発電をおこなわせ、その
電流をバッテリ58に供給して充電する。したがって運
動エネルギを電気エネルギに変換するので、これが車両
の走行に対しては負荷となり、制動力を得ることができ
る。なお、バッテリ58がほぼ満杯まで充電されていた
り、あるいは温度が上限程度まで高くなっていれば、バ
ッテリ58に対する充電が制限されるので、充電回路を
開くなどのことによって充電を中止する。
【0062】上記のエンジン1やモータ・ジェネレータ
2ならびに自動変速機6などの各装置は、車両の状態を
示す各種のデータに基づいて制御される。例えば図6に
示すように、マイクロコンピュータを主体とする総合制
御装置(ECU)60に各種の信号を入力し、その入力
された信号に基づく演算結果を制御信号として出力する
ようになっている。この入力信号の例を挙げれば、AB
S(アンチロックブレーキ)コンピュータからの信号、
車両安定化制御(VSC:商標)コンピュータからの信
号、エンジン回転数NE 、エンジン水温、イグニッショ
ンスイッチからの信号、バッテリSOC(State of Cha
rge:充電状態)、ヘッドライトのオン・オフ信号、デ
フォッガのオン・オフ信号、エアコンのオン・オフ信
号、車速信号、自動変速機(AT)油温、シフトポジシ
ョン、サイドブレーキのオン・オフ信号、フットブレー
キのオン・オフ信号、触媒(排気浄化触媒)温度、アク
セル開度、カム角センサからの信号、スポーツシフト信
号、車両加速度センサからの信号、駆動力源ブレーキ力
スイッチからの信号、タービン回転数NT センサからの
信号、レゾルバ信号などである。
【0063】また、出力信号の例を挙げると、点火信
号、噴射(燃料の噴射)信号、スタータへの信号、前記
コントローラ59への信号、減速装置への信号、ATソ
レノイドへの信号、ATライン圧コントロールソレノイ
ドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、エアコン
用コンプレッサへの信号、駆動力源インジケータへの信
号、スポーツモードインジケータへの信号、VSCアク
チュエータへの信号、ATロックアップコントロールバ
ルブへの信号などである。
【0064】この発明に係る上記の駆動装置は、基本的
には、走行のための動力をエンジン1によって出力し、
またエンジン1によって減速し、モータ・ジェネレータ
2は走行のための駆動力あるいは制動力を補助するため
に使用される。したがって前記自動変速機6は後進段を
含む複数の変速段を設定することができるように構成さ
れている。その歯車変速機部55の一例を図7に示して
ある。
【0065】ここに示す構成では、前進5段・後進1段
の変速段を設定するように構成されている。すなわちこ
こに示す自動変速機6は、トルクコンバータ5に続けて
副変速部61と、主変速部62とを備えている。その副
変速部61は、いわゆるオーバードライブ部であって1
組のシングルピニオン型遊星歯車機構63によって構成
され、キャリヤ64が前記変速機入力軸44に連結さ
れ、またこのキャリヤ64とサンギヤ65との間に一方
向クラッチF0 と一体化クラッチC0 とが並列に配置さ
れている。なお、この一方向クラッチF0 はサンギヤ6
5がキャリヤ64に対して相対的に正回転(変速機入力
軸44の回転方向の回転)する場合に係合するようにな
っている。またサンギヤ65の回転を選択的に止める多
板ブレーキB0 が設けられている。そしてこの副変速部
61の出力要素であるリングギヤ66が、主変速部62
の入力要素である中間軸67に接続されている。
【0066】したがって副変速部61は、多板クラッチ
C0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊
星歯車機構63の全体が一体となって回転するため、中
間軸67が変速機入力軸44と同速度で回転し、低速段
となる。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ65の
回転を止めた状態では、リングギヤ66が変速機入力軸
44に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0067】他方、主変速部62は三組の遊星歯車機構
70,80,90を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
70のサンギヤ71と第2遊星歯車機構80のサンギヤ
81とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構70のリングギヤ73と第2遊星歯車機構80のキャ
リヤ82と第3遊星歯車機構90のキャリヤ92との三
者が連結され、かつそのキャリヤ92に出力軸57が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構80のリングギ
ヤ83が第3遊星歯車機構90のサンギヤ91に連結さ
れている。
【0068】この主変速部62の歯車列では後進段と前
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構80のリングギヤ83および第3
遊星歯車機構90のサンギヤ91と中間軸67との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構70のサンギヤ71および第2遊星歯車
機構80のサンギヤ81と中間軸67との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
【0069】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構70および第2遊星歯車機構80のサンギヤ71,8
1の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ71,81(すなわち共通サンギヤ軸)とトラ
ンスミッションハウジング10との間には、第1一方向
クラッチF1 と多板ブレーキである第2ブレーキB2 と
が直列に配列されており、その第1一方向クラッチF1
はサンギヤ71,81が逆回転(変速機入力軸44の回
転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合する
ようになっている。多板ブレーキである第3ブレーキB
3 は第1遊星歯車機構70のキャリヤ72とトランスミ
ッションハウジング10との間に設けられている。そし
て第3遊星歯車機構90のリングギヤ93の回転を止め
るブレーキとして多板ブレーキである第4ブレーキB4
と第2一方向クラッチF2 とがトランスミッションハウ
ジング10との間に並列に配置されている。なお、この
第2一方向クラッチF2 はリングギヤ93が逆回転しよ
うとする際に係合するようになっている。
【0070】上述した各変速部61,62の回転部材の
うち副変速部61のクラッチC0 の回転数を検出するタ
ービン回転数センサ68と、出力軸57の回転数を検出
する出力軸回転数センサ69とが設けられている。
【0071】上記の自動変速機6では、各クラッチやブ
レーキを図8の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図8において○印は係合状態、空欄は解放
状態、◎印はエンジンブレーキ時の係合状態、△印は係
合するものの動力伝達に関係しないことをそれぞれ示
す。
【0072】図8に示すP(パーキング)、R(リバー
ス:後進段)、N(ニュートラル)ならびに第1速(1
st)ないし第5速(5th)の各シフト状態は、図示
しないシフト装置のレバーをマニュアル操作することに
より設定される。そのシフトレバーによって設定される
各シフトポジションの配列は、図9に示すとおりであ
り、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジ
ション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライ
ブ)ポジションが、ここに挙げた順序で車両の前後方向
に沿って配列され、そのDポジションに対して車両の幅
方向に隣接する位置に“4”ポジションが配置され、そ
の“4”ポジションに対して車両後方側に隣接して
“3”ポジションが配置され、さらにこの“3”ポジシ
ョンの位置から車両の斜め後方に“2”ポジションおよ
びLポジションが順に配列されている。
【0073】ここで、Dポジションは車速やアクセル開
度などの車両の走行状態に基づいて前進第1速ないし第
5速を設定するためのポジションであり、また“4”ポ
ジションは、第1速ないし第4速、“3”ポジションは
第1速ないし第3速、“2”ポジションは第1速および
第2速、Lポジションは第1速をそれぞれ設定するため
のポジションである。なお、“3”ポジションないしL
ポジションは、エンジンブレーキレンジを設定するポジ
ションであり、それぞれのポジションで設定可能な変速
段のうち最も高速側の変速段でエンジンブレーキを効か
せるように構成されている。
【0074】また、DポジションないしLポジションの
いずれかをシフトレバーによって選択することにより、
そのポジションに応じた変速段を設定することができる
ようになっている。すなわち、マニュアル操作によって
変速段を設定する変速モードであって、これが前記のス
ポーツモードである。このスポーツモードを選択するス
ポーツモードスイッチ100がインストルメントパネル
もしくはセンターコンソール(それぞれ図示せず)など
に設けられている。このスイッチ100をオン操作した
状態で、シフトレバーをDポジションに設定すると前進
第5速となり、また“4”ポジションに設定すると前進
第4速、“3”ポジションに設定すると前進第3速、
“2”ポジションに設定すると前進第2速、Lポジショ
ンに設定すると前進第1速の各変速段が設定される。
【0075】したがって上述した構造の駆動装置では、
エンジン1とトルクコンバータ5との間にモータ・ジェ
ネレータ2を配置するにあたり、モータ・ジェネレータ
2のステータ34およびロータ32を可及的に半径方向
で外側に配置するとともに、そのステータ34の内周側
にトルクコンバータ5の一部およびレゾルバ7ならびに
ダンパ4を配置したので、モータ・ジェネレータ2の出
力トルクを大きくすることができることに加え、これら
の部材を軸線方向に詰めて配列できるので、駆動装置の
全体としての軸長を短くすることができる。また、上記
の構成では、隔壁部12がロータ32の内周側に延び、
その内周端部に嵌合させた軸受21によって入力軸23
を支持しているので、モータ・ジェネレータ2を配置し
てある空間部分をその軸受21によって閉鎖することが
でき、モータ・ジェネレータ2についてのシール性を向
上させ、またシールの容易な構造とすることができる。
【0076】上述した例は、検出器であるレゾルバ7を
モータ・ジェネレータ2を収容してある空間部の外側に
配置した例であるが、レゾルバ7も電気的な装置であっ
て塵埃や水などの付着を避けることが好ましいので、こ
れをモータ・ジェネレータ2を収容してある空間部に配
置することとしてもよい。図10はその例を示してい
る。ここに示す例は、上述した例におけるレゾルバ7の
配置位置を変更したものであり、したがって図3に示す
構成とは異なる部分のみを説明し、図3と同一の構成に
ついては図10に図3と同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0077】モータ・ジェネレータ2のロータ32にお
けるハブ部31に対する取付部には、エンジン1側に突
出した円筒部32Aが形成されており、その円筒部32
Aの外周面に、レゾルバ7におけるロータ25が固着さ
れている。隔壁部12は、ロータ32に円筒部32Aが
形成されていることに伴い、その円筒部32Aの先端側
に位置するように形成され、したがってロータ32に対
して軸線方向にわずかずれている。そしてその隔壁部1
2の内周部に円筒状の部分20が形成され、この円筒状
の部分20が円筒部32Aの内周側に延びている。した
がってこの円筒状の部分20に嵌合させた軸受21が、
レゾルバ7に対してその半径方向で内周側に位置してい
る。
【0078】さらに隔壁部12の内面側(モータ・ジェ
ネレータ2側)には、円周方向に所定の間隔をあけて複
数のインロー嵌合部28が突設されている。そのインロ
ー嵌合部28には、隔壁部12を貫通したボルト孔が形
成され、インロー嵌合部28に嵌合させたステータ29
がこのボルト孔に挿入したボルト30によって固定され
ている。なお、そのボルト孔は円周方向に向けた長孔で
あり、ボルト30をゆるめた状態でステータ29の円周
方向での取付位置を微調整できるように構成されてい
る。したがってレゾルバ7は、軸受21によって封止さ
れた隔壁部12の内面側の空間部に収容され、かつモー
タ・ジェネレータ2におけるステータ34の内周側に配
置されている。
【0079】したがって上記の構成では、軸受21およ
びレゾルバ7ならびにロータ2さらにはステータ34が
半径方向にオーバーラップして配置されているので、軸
線方向に沿って配列する部品数が少なくなり、その結
果、軸長の短縮化が図られている。また、レゾルバ7の
ロータ25をモータ・ジェネレータ2におけるロータ3
2の内周側端部に円筒部32Aを形成してその円筒部3
2Aに取り付けた構造としてあるために、ロータ32の
入力軸23への取付箇所すなわちハブ部31への溶接箇
所は、ロータ25に対して軸線方向へずれた位置であ
り、結局、軸受21に対して軸線方向へずれた位置とな
る。したがって、入力軸23における軸受21の取付面
が入力軸23に対するロータ32の溶接箇所とは軸線方
向にずれているから、その軸受21の取付面(摺動面)
の加工が容易になる。
【0080】この図10に示す構造のうちこの発明に特
徴的な構造を摘出して模式的に示せば、図11のとおり
である。すなわち入力軸23が隔壁部12の内周端を貫
通しており、隔壁部12の内周端に配置した軸受21に
よって入力軸23が回転自在に支持されている。この入
力軸23のトルクコンバータ5側の端部には半径方向に
突出した部分が形成されていて、ここにトルクコンバー
タ5のフロントカバー33が固着されるとともに、モー
タ・ジェネレータ2のロータ32が半径方向に突出した
状態に取り付けられている。そしてこのロータ32から
軸線方向に延びた円筒部32Aが前記軸受12の半径方
向で外周側に位置していて、ここにレゾルバ7のロータ
25が固着され、さらにその外周側にはレゾルバ7のス
テータ29が、隔壁部12に固着された状態で配置され
ている。
【0081】これら図10および図11に示すこの発明
の他の例では、レゾルバ7のロータ25が、モータ・ジ
ェネレータ2のロータ32に固着された構造であるか
ら、これらがトルクコンバータ5と共に1つのユニット
としてモジュール化され、またレゾルバ7のステータ2
9は、隔壁部12に取り付けられて、モータ・ジェネレ
ータ2のステータ34と共に1つのユニットとしてモジ
ュール化される。そしてこれらの各モジュールが前述し
た具体例の場合と同様に順に組み付けられる。
【0082】また図10および図11に示すこの発明の
他の例においても、モータ・ジェネレータ2におけるロ
ータ34の内周側に、トルクコンバータ5の一部および
レゾルバ7ならびにダンパ4が配置され、駆動装置の全
体としての軸長の短縮化が図られている。
【0083】なお、この発明は、上述した各具体例に限
定されないのであって、細部の形状や構造もしくは配置
は適宜に変更することができる。例えばモータ・ジェネ
レータ2の冷却のためにアダプタ11の外周面に多数の
放熱フィンを取り付け、あるいはアダプタ11に冷却水
を流通させる中空部を形成してもよい。また、ロックア
ップクラッチ49における摩擦板の枚数は、上記の例で
示した2枚に限らず、更に多数の摩擦板を設けた構成と
してもよい。さらにモータ・ジェネレータ2を収容した
空間部を液密状態に維持するために軸受21をシール材
を備えた構成としたが、これに替えて軸受21とは別に
シール材を設けてもよい。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように請求項1あるいは2
の発明によれば、動力の伝達に関しては直列の関係にあ
る電動機と流体伝動装置とが、その一部を半径方向でオ
ーバーラップさせた状態、すなわち電動機側に流体伝動
装置の一部が食い込んだ状態で配置されているため、軸
線方向での空間が有効利用され、駆動装置の全体として
の軸長を短縮することができる。
【0085】また、請求項3の発明によれば、第1駆動
力源と流体伝動装置とを連結するダンパが、これら第1
駆動力源と流体伝動装置との間に配置される電動機に対
して軸線方向に食い込んだ状態で配置されることになる
ので、軸線方向での空間が有効利用され、駆動装置の全
体としての軸長を短縮することができる。
【0086】請求項4の発明によれば、電動機がその固
定子と回転子との相対位置に基づいて制御されるタイプ
のものであっても、その固定子と回転子との相対位置を
検出する検出器が、軸線方向で電動機と同一の位置に配
置されるので、軸線方向での空間が有効利用されて、駆
動装置の軸長を短縮することができる。
【0087】請求項5の発明によれば、隔壁部で区画し
た空間部に電動機を配置することができるので、電動機
を液密状態に維持することが容易になり、シール性が向
上する。
【0088】さらに、請求項6の発明によれば、請求項
4の発明と同様に軸長の短縮化を図ることができること
に加え、検出器が隔壁部の側面のうち、電動機とは反対
側の側面、すなわち外側に向いた面に取り付けられるか
ら、第1駆動力源を連結する以前の組立状態では、検出
器を外部から操作することができ、したがってその検出
器における検出器固定子と検出器回転子との相対位置の
微調整が容易になる。
【0089】そして請求項7の発明によれば、検出器固
定子と検出器回転子とを、電動機の固定子の内周側に配
置することになり、また電動機の回転子の回転半径が大
きくなり、したがって軸線方向での空間を有効に利用し
て軸長の短縮化を図ることができるとともに、電動機の
出力トルクを大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明における電動機および流体伝動装置
の配置構造および支持構造の一例を模式的に示す図であ
る。
【図2】 この発明による駆動装置の一例の構成を原理
的に示すブロック図である。
【図3】 この発明の駆動装置の一例を具体的に示す部
分断面図である。
【図4】 この発明の一例におけるエンジンから変速機
までの各要素の配列を示す模式図である。
【図5】 そのモータ・ジェネレータの制御系統を示す
ブロック図である。
【図6】 この発明の一例における総合制御装置におけ
る入出力信号を示す図である。
【図7】 この発明の一例における自動変速機のギヤト
レーンを示すスケルトン図である。
【図8】 その自動変速機の各変速段を設定するための
クラッチおよびブレーキの係合作動表を示す図表であ
る。
【図9】 その自動変速機についてのシフトレバーポジ
ションの配列を示す図である。
【図10】 この発明の駆動装置の他の例を具体的に示
す部分断面図である。
【図11】 この発明の他の具体例における電動機およ
び流体伝動装置の配置構造および支持構造の一例を模式
的に示す図である。
【符号の説明】
1…エンジン(第1駆動力源)、 2…モータ・ジェネ
レータ(電動機)、4…ダンパ、 5…トルクコンバー
タ(流体伝動装置)、 5A…小径部、 7…レゾル
バ、 13…クランクシャフト、 23…入力軸、 2
5…ロータ(検出器回転子)、 29…ステータ(検出
器固定子)、 32…ロータ(回転子)、 34…ステ
ータ(固定子)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茨木 隆次 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 永野 周二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D039 AA01 AA04 AB01 AB27 AC03 AC36 AC54 AC78 AD02 AD11 AD23 AD53 5H111 BB06 CC01 CC16 DD05 DD08 DD11 FF05 GG17 HB01 HB09 HB10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1駆動力源と該第1駆動力源から動力
    が入力される流体伝動装置とが軸線方向に沿って配列さ
    れるとともに、これら第1駆動力源と流体伝動装置との
    間に、固定子と回転子との間の電磁気的作用によって動
    力を出力する電動機が配置された車両用駆動装置におい
    て、 前記固定子が前記流体伝動装置の回転中心軸線から半径
    方向で外側に離れて配置されるとともに、前記流体伝動
    装置の前記電動機側の部分に、固定子の内径より小さい
    外径に変形した小径部が形成され、その小径部を固定子
    の内周側に挿入した状態で流体伝動装置が配置されてい
    ることを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記流体伝動装置が、入力側部材と出力
    側部材とを直接連結する直結クラッチを内蔵しており、
    その直結クラッチが前記小径部の内部に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 【請求項3】 第1駆動力源と該第1駆動力源から動力
    が入力される流体伝動装置とが軸線方向に沿って配列さ
    れるとともに、これら第1駆動力源と流体伝動装置との
    間に、固定子と回転子との間の電磁気的作用によって動
    力を出力する電動機が配置された車両用駆動装置におい
    て、 前記固定子が前記流体伝動装置の回転中心軸線から半径
    方向で外側に離れて配置されるとともに、前記第1駆動
    力源が出力する動力の制振をおこなうダンパが、第1駆
    動力源の出力部材に連結され、そのダンパが、前記固定
    子の内周側に配置されていることを特徴とする車両用駆
    動装置。
  4. 【請求項4】 第1駆動力源と該第1駆動力源から動力
    が入力される流体伝動装置とが軸線方向に沿って配列さ
    れるとともに、これら第1駆動力源と流体伝動装置との
    間に、固定子と回転子との間の電磁気的作用によって動
    力を出力する電動機が配置された車両用駆動装置におい
    て、 前記固定子が前記流体伝動装置の回転中心軸線から半径
    方向で外側に離れて配置されるとともに、前記固定子と
    回転子との回転方向での相対位置を検出する検出器が、
    前記固定子の内周側に配置されていることを特徴とする
    車両用駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記固定子および回転子と、これら固定
    子および回転子よりも回転中心軸線方向で前記第1駆動
    力源側に配置されている部材との間に、隔壁部が配置さ
    れていることを特徴とする請求項3もしくは4に記載の
    車両用駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記検出器が、検出器固定子と検出器回
    転子とを備えるとともに、これら検出器固定子と検出器
    回転子とが、前記電動機における固定子および回転子よ
    りも回転中心軸線方向で前記第1駆動力源側に配置さ
    れ、これら検出器固定子および検出器回転子と前記電動
    機における固定子および回転子との間に隔壁部が設けら
    れ、この隔壁部の前記第1駆動力源側の側面に検出器固
    定子が取り付けられるとともに、前記隔壁部を貫通する
    回転軸に、前記検出器回転子と電動機における回転子と
    が取り付けられていることを特徴とする請求項4の車両
    用駆動装置。
  7. 【請求項7】 第1駆動力源と該第1駆動力源から動力
    が入力される流体伝動装置とが軸線方向に沿って配列さ
    れるとともに、これら第1駆動力源と流体伝動装置との
    間に、固定子と回転子との間の電磁気的作用によって動
    力を出力する電動機が配置された車両用駆動装置におい
    て、 前記電動機よりも回転中心軸線方向で第1駆動力源側に
    半径方向に延びた隔壁部が配置されるとともに、その隔
    壁部を貫通して前記流体伝動装置に連結された入力軸が
    流体伝動装置の中心軸線に沿って配置され、その入力軸
    から半径方向で外側に離れた箇所に前記固定子が配置さ
    れるとともに、前記入力軸から半径方向に突出した部分
    に前記回転子が取り付けられ、さらにこれら固定子と回
    転子との回転方向での相対位置を検出する検出器におけ
    る検出器回転子が、前記電動機の回転子の内周側で前記
    入力軸の半径方向に突出した部分に取り付けられ、かつ
    この検出器回転子と半径方向で対向する検出器固定子が
    前記隔壁部の内壁面に固定されていることを特徴とする
    車両用駆動装置。
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