JPH0678417A - 電気モータを用いた車輌における駆動伝達装置 - Google Patents

電気モータを用いた車輌における駆動伝達装置

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JPH0678417A
JPH0678417A JP8681893A JP8681893A JPH0678417A JP H0678417 A JPH0678417 A JP H0678417A JP 8681893 A JP8681893 A JP 8681893A JP 8681893 A JP8681893 A JP 8681893A JP H0678417 A JPH0678417 A JP H0678417A
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rotation
carrier
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rotate
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幸蔵 山口
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  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】安価で電気モータへの電気的負担もない装置に
より坂道発進時の車輌後退を防止する。 【構成】ハイブリッド車輌をモータ駆動モードにして坂
道発進しようとした場合には、回転速度センサ63b等
からの信号に基づいて坂道発進制御部62bがソレノイ
ドバルブ60を切り替えてブレーキBをONにする。す
ると、サンギアSがロックされる。ところで、坂道発進
時に車輌が後退しようとして、出力軸25を逆方向へ回
転させるような力が駆動輪(不図示)から伝達される
と、その力はリングギアRを介してピニオンPに伝わ
り、キャリアCRを回転しようとする。しかし、キャリ
アCRとサンギアSとの間にはワンウェイクラッチFが
介装されており、サンギアSはロック状態にあるため、
キャリアCRは回転せず、したがって出力軸25は回転
しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には電気モータ
を用いた車輌における駆動伝達装置に係り、詳しくは坂
道発進時に車輌の後退を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ガソリン等の内燃機関の代わりに
電気モータを搭載して、この電気モータの駆動により走
行する電気自動車が注目されている。また、内燃機関及
び電気モータの両方を搭載し適宜選択的に駆動して車輌
を走行させるハイブリッド車輌も提案されている(以
下、このように電気モータを用いた車輌を“電気車輌
等”とする)。
【0003】かかる電気車輌等は、その停車中には電気
モータの回転が停止しているため、発進時にはアクセル
ペダルを踏んでその回転数を上げて発進させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、坂道発進時
においてはブレーキペはルを解除すると共にアクセルペ
ダルを踏む必要があるが、電気車輌等においては電気モ
ータの出力がすぐには駆動車輪に伝わらないため、ブレ
ーキペダルの解除に伴って車輌が坂道を後退してしまう
という問題があった。また、アクセルペダルを強く踏む
ことにより過剰な出力にて駆動車輪を駆動して車輌の後
退を防ぐことも可能であるが、勢い急発進させる場合も
あり、内燃機関によって走行する車輌(ハイブリット車
輌において内燃機関のみによって走行する場合も含む)
に比べてかなりの熟練を要していた。
【0005】一方、このような問題を解決するものとし
て、例えば特開昭62−95903号公報において示さ
れるように、電気的な制動力によって車輌が後退しない
ようにした技術がある。
【0006】すなわち該公報記載の技術は、電気モータ
の出力軸の回転速度を検知するセンサを備えており、所
定の場合(車輌を停止しようとして電気モータへの電流
供給を停止しているにもかかわらず、駆動車輪に連結さ
れた出力軸が該駆動車輪からの力により回転している場
合)には、該センサで出力軸の回転速度を検知しながら
電気モータに電流を供給し、出力軸が回転している方向
とは逆の方向のトルクを発生させて、該出力軸の回転速
度が0(すなわち、停止状態)になるように制御するも
のである。このような制御は、坂道発進時においても行
われ、例えば坂道発進時に車輌が後退して出力軸が回転
しようとした場合には電気モータにトルク(制動力)が
発生して、該回転が禁止されて車輌の後退が防止され
る。
【0007】しかしながら、上述のように電気モータで
制動するようにした場合には、該モータに負担がかかる
という問題があった。また、例えば、長く坂道に停車す
るような場合には、その間中ずっと電気モータに電流が
供給されることもあり、発熱や、トランジスタなどの給
電素子の熱容量が不足するという問題があった。さら
に、電気モータの回転数を制御するための装置や種々の
センサ等を必要とし、装置も複雑・高価になるという問
題もあった。
【0008】そこで、本発明は、車輌の後退を防止して
円滑に坂道発進できると共に、上述のような電気モータ
への負担や発熱等の心配もなく、しかも安価である、電
気モータを用いた車輌における駆動伝達装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、電気モータ(12)と、駆動
車輪に連結しているプラネタリギア(16,16F,1
6R)とを備えてなる、電気モータを用いた車輌に係
る。
【0010】そして、例えば図1、図4及び図11を参
照して示すと、前記プラネタリギア(16,16R)を
所定限定運動機構となす第1の回転規制手段(図1の
B、図4のC2、図11のB1)と、坂道発進時に前記
第1の回転規制手段(図1のB、図4のC2、図11の
B1)を作動させて前記プラネタリギア(16,16
R)を所定変速段に設定する坂道発進制御手段(62
b)と、該坂道発進制御手段(62b)に基づく所定変
速段において、前記駆動車輪の後退方向の回転を禁止す
べく、前記プラネタリギア(16,16R)を規制する
第2の回転規制手段(図1及び図4のF、図11のF
2)と、を備えてなる、ことを特徴とする。
【0011】この場合、前記第1の回転規制手段(図1
のB、図4のC2、図11のB1)が、前記車輌の車体
(19)に固定されて前記3つの要素中の1つの要素
(図1のS、図11のS2)の回転を規制し、又は3つ
の要素中の2つの要素間(図4のCRとS)に介装され
て該2つの要素(図4のCRとS)の相対回転を規制す
る摩擦係合手段であり、前記第2の回転規制手段(図1
及び図4のF、図11のF2)が、前記車輌の車体(1
9)に固定されて前記3つの要素中の1つの要素(図4
のS、図11のCR2)の回転を一つの方向についての
み規制し、又は3つの要素中の2つの要素間(図1のC
RとS)に介装されて該2つの要素(図1のCRとS)
の相対回転を一つの方向についてのみ規制するワンウェ
イクラッチである、ようにすると好ましい。
【0012】また、前記第1の回転規制手段及び前記第
2の回転規制手段のいずれか一方(図1のB、図4の
F)が前記車体(19)と前記3要素の中の1つの要素
(図1、図4共にS)との間に介装され、かつ他方(図
1のF、図4のC2)が、該1つの要素(図1、図4共
にS)と該1つの要素と異なる2つの要素の内の1つの
要素(図1、図4共にCR)との間に介装される、よう
にしてもよい。
【0013】さらに、前記第1の回転規制手段及び前記
第2の回転規制手段のいずれか一方(図11のB1)が
前記車体(19)と前記3要素の中の1つの要素(図1
1のS2)との間に介装され、かつ他方(図11のF
2)が、該1つの要素と異なる2つの要素の内の1つの
要素(図11のCR2)と前記車体(19)との間に介
装される、ようにしてもよい。
【0014】またさらに、前記車輌が近停止領域にある
ことを検知する近停止領域検知手段(63b)を備え、
前記坂道発進制御手段(62b)が、前記近停止領域検
知手段(63b)からの信号に基づき前記第1の回転規
制手段(図1のB、図4のC2、図11のB1)を作動
させる、ようにしてもよい。
【0015】また、内燃燃関(11)を備え、該内燃機
関(11)及び前記電気モータ(12)の少なくとも一
方を駆動して車輌を走行させる、ようにしてもよい。
【0016】
【作用】以上構成に基づき、電気モータ(12)によっ
て走行する車輌を坂道発進させようとした場合、坂道発
進制御手段(62b)が前記第1の回転規制手段(B,
B1,C2)を作動して、前記プラネタリギア(16,
16R)を所定変速段に設定する。すると、プラネタリ
ギア(16,16R)は、前記第1の回転規制手段
(B,B1,C2)と前記第2の回転規制手段(図1及
び図4のF、図11のF2)との共働によって作動が禁
止されて、駆動車輪の後退方向の回転が禁止される。
【0017】なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照
するものであるが、何等本発明の構成を限定するもので
はない。
【0018】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。
【0019】まず、本発明の第1実施例について、図1
乃至図3に沿って説明する。なお、本発明は、電気モー
タ及び内燃機関の駆動力によって走行するハイブリッド
車輌だけでなく、電気モータのみの駆動力によって走行
する電気自動車にも適用できるが、以下の実施例におい
てはハイブリッド車輌に適用した例を示している。
【0020】ハイブリット車輌のボンネット内には、図
2に示す内燃エンジン11(例えばガソリンエンジン等
の内燃機関をいう)が配設されており、該内燃エンジン
11の側部には、トルクコンバータ15、さらには駆動
装置ケース(車体)19が取り付けられている。そし
て、この駆動装置ケース19内には、内燃エンジン11
の出力伝達を選択的に断続するクラッチC、選択的に駆
動されて前記内燃エンジン11と共に或は単独で車輌を
走行させる電気モータ12、及び変速を行うトランスミ
ッション18等が配設されている。また、トルクコンバ
ータ15の下方にはディファレンシャル装置14が配設
されており、内燃エンジン11又は電気モータ12の出
力を駆動車輪(不図示)に伝達するようになっている。
なお、これらの内燃エンジン11、トルクコンバータ1
5、及び駆動装置ケース19は、車幅方向に沿って配設
されている。
【0021】トルクコンバータ15は、エンジン11の
出力軸22に連結されたポンプインペラを備えており、
該ポンプインペラに対向する位置にはタービンライナが
配設されている。このタービンライナは、出力軸23に
連結されており、該出力軸23と一体的に回転するよう
になっている。そして、エンジン11の出力を受けてポ
ンプインペラが回転すると流体を介してタービンライナ
も回転し、出力軸22の回転が出力軸23に伝達される
ようになっている。なお、このトルクコンバータ15に
隣接して、オイルポンプ17が配設されている。
【0022】また、駆動装置ケース19内には、油圧湿
式の入力クラッチCが配設されており、その入力側には
上述した出力軸23が取り付けられ、出力側には軸部材
24(この軸部材24は、前記入力クラッチC及びトル
クコンバータ15等を介して伝達されたエンジン出力
を、後述するトランスミッション18に入力するもので
あるため、以下“入力軸24”とする)が取り付けられ
ている。この入力軸24は、駆動装置ケース19の端部
まで延設されており、該端部においてはベアリング46
によって回転自在に支持されている。
【0023】さらに、この入力軸24を囲むように電気
モータ12が配設されている。該モータ12は、駆動装
置ケース19に固定されたステータ鉄心12aを備えて
おり、該ステータ鉄心12aにはステータコイル12b
が巻装されている。さらに、ステータ鉄心12aに対向
するよう、その内側には所定間隙をおいてロータ12c
が配設されており、ロータ12cには、略円筒状の出力
軸26が固定されている。この出力軸26は、ベアリン
グ48,49を介して入力軸24に回転自在に遊嵌され
ており、入力軸24と出力軸26とは互いに自由に回転
できるようになっている。したがって、ステータコイル
12bに電流を供給することによって、ロータ12c及
び出力軸26が回転されるようになっている。なお、ス
テータコイル12bに供給される電流量は、マイクロプ
ロセッサ、RAM、ROM等から成るCPU(不図示)
によって、アクセルペダル(同じく不図示)の踏込み量
に応じて制御されるようになっている。また、この出力
軸26と駆動装置ケース19との間には、ベアリング4
5が介装されている。
【0024】またさらに、この出力軸26の先端部には
出力軸25が固定されて、これらの出力軸25,26が
一体的に回転するようになっているが、上述した入力軸
24とこの出力軸25との間にはトランスミッション1
8が介装されて、エンジン11により走行する車輌の変
速を行うようになっている。このトランスミッション1
8は、プラネタリギアユニット16、ブレーキ(第1の
回転規制手段)B、及びワンウェイクラッチ(第2の回
転規制手段)Fによって構成されている。
【0025】このプラネタリギアユニット16はシング
ルプラネタリ型のものであり、リングギアRとサンギア
S、これらのギアR,S間に介装されたピニオンP、及
びこのピニオンPを回転自在に支持するキャリアCRか
ら成っている。すなわち、出力軸25には、該出力軸2
5と一体的に回転するようにリングギアRが固定されて
おり、このリングギアRに対向するように、上述した入
力軸24にはサンギアSが遊嵌されて回転自在になって
いる。また、入力軸24にはキャリアCRが固定されて
おり、このキャリアCRはピニオンPを回転自在に支持
している。そして、このピニオンPはリングギアR及び
サンギアSに噛合されており、エンジン出力を受けたキ
ャリアCRの回転に伴い、ピニオンPは自転しながら公
転するようになっている。一方、上述したサンギアSと
キャリアCRとの間にはワンウェイクラッチ(第2の回
転規制手段)Fが介装されており、これらサンギアSと
キャリアCRとの一回転方向についてのみ相対回転を規
制し、入力軸24から出力軸25への一方向のみの駆動
力伝達を行うようになっている。また、サンギアSの先
端側(図中左側)はその回転半径方向に延設されてお
り、該サンギアSの延設された部分の近傍には、ブレー
キ(第1の回転規制手段、摩擦係合手段)Bが駆動装置
ケース19内壁に取り付けられて配置されている。
【0026】このブレーキBは、図1に示すように、ソ
レノイドバルブ60を介して油圧ポンプ61に接続され
ており、ソレノイドバルブ60は制御回路62に接続さ
れている。該制御回路62は、変速制御部62aと坂道
発進制御部(坂道発進制御手段)62bとを有してお
り、該変速制御部62aにはシフトスイッチ63aから
の信号が入力されるようになっている。ここで、シフト
スイッチ63aは、例えばシフトレバーなどのように、
運転席の近傍に取り付けられて運転者によって適宜操作
されるものであり、エンジン駆動モードのためのシフト
ポジション(1速、2速、…後進等)及びモータ駆動モ
ードのためのシフトポジション(前進と後進)を有して
いる。そして、変速制御部62aは、シフトスイッチ6
3aが、前者のエンジン駆動モードのためのシフトポジ
ション(1速、2速)にある場合に、該シフトスイッチ
63aからの信号に応じてソレノイドバルブ60を切り
替えて、ブレーキBをON/OFFするようになってい
る。そして、ブレーキBのONによって、プラネタリギ
ア16は所定限定機構となるようになっている。
【0027】一方、前記坂道発進制御部62bには、出
力軸26の近傍に取り付けられた回転速度センサ(近停
止領域検知手段)63bが接続されており、坂道発進制
御部62bは、回転速度センサ63bからの信号に基づ
いて出力軸26の回転速度(すなわち、車輌の速度)を
検知するようになっている。また、坂道発進制御部62
bには、電気モータ12のCPU等に取り付けられたモ
ード検知センサ63cが接続されており、坂道発進制御
部62bは、該センサ63cからの信号に基づいて、車
輌がモータ駆動モードあるか否かを検知するようになっ
ている。さらに、坂道発進制御部62bには、上述のシ
フトスイッチ63aも接続されており、モータ駆動モー
ドのためのシフトポジションが“前進”位置にあるか否
かを検知するようになっている。そして、坂道発進制御
部62bは、これらの信号に基づいて車輌が坂道発進し
ようとしているか否かを判断し、坂道発進の場合にはソ
レノイドバルブ60を切り替えてブレーキBを駆動し、
プラネタリギア16を所定変速段にするようになってい
る(詳細は後述)。また、上述したワンウェイクラッチ
Fはプラネタリギア16の作動を規制し、出力軸26
(すなわち、駆動車輪)の後退方向の回転が禁止される
ようになっている。
【0028】また、上述した出力軸26には、図2に示
すように、入力クラッチCに近接する位置にカウンタド
ライブギア31が固定されている。そして、その下方に
は、カウンタドライブシャフト32及びディファレンシ
ャル装置14が配設されている。
【0029】このカウンタドライブシャフト32は、前
記出力軸26及び入力軸24と平行に配設されており、
カウンタドライブシャフト32には、前記カウンタドラ
イブギア31に噛合されるカウンタドリブンギア33が
固定されている。また、カウンタドライブシャフト32
には出力ギア34が固定されており、該出力ギア34は
出力大歯車35に噛合されている。したがって、前記出
力軸26の回転は、カウンタドライブギア31、カウン
タドリブンギア33、カウンタドライブシャフト32、
及び出力ギア34を介して出力大歯車35に伝えられる
ようになっている。なお、出力大歯車35の歯数は出力
ギア34の歯数よりも多く設定されており、これらの出
力大歯車35及び出力ギア34によって最終減速機を構
成している。該最終減速機によって減速された出力大歯
車35の回転は、ディファレンシャル装置14に伝達さ
れ、ディファレンシャル装置14においては、出力大歯
車35からのトルクがそれぞれ負荷トルクに応じて左右
の駆動軸20,20に伝達されるようになっている。
【0030】ついで、上述第1実施例の作用について説
明する。
【0031】まず、ハイブリッド型車輌において、エン
ジン駆動モード、モータ駆動モード、エンジン・モータ
駆動モードの各モードで走行する場合の作用について、
説明する。
【0032】いま、エンジン駆動モードで車輌を走行さ
せる場合には、まずクラッチCを切った状態でエンジン
11を始動させ、次にシフトスイッチ63aを操作して
トランスミッション18を1速にし、さらにクラッチC
を接続する。すると、エンジン11の回転は、トルクコ
ンバータ15、クラッチC、及び入力軸24を介してキ
ャリアCRに伝えられる。
【0033】ところで、上述のようにシフトスイッチ6
3aを操作すると、その信号は変速制御部62aに送ら
れる。そして、該変速制御部62aは、かかる信号(1
速)に基づいてソレノイドバルブ60を切り替えて、ブ
レーキBをOFFにする。このようにブレーキBがOF
Fの場合にはサンギアSは回転自由の状態にあり、これ
に対して、リングギアRは駆動車輪に連結されて回転し
にくい状態にある。いま、エンジン出力を受けたキャリ
アCRが回転すると、ピニオンPは、リングギアRと噛
合されているため自転すると共に、該キャリアCRの回
転に基づきサンギアSの周りを回転(以下、“公転”と
する)しようとする。そして、ピニオンPに噛合されて
いるサンギアSは、ピニオンPの自転によってキャリア
CRの回転速度(すなわち、ピニオンPの公転速度)よ
りも速い速度で回転しようとする。しかし、キャリアC
RとサンギアSとの間にはワンウェイクラッチFが介装
されており、このワンウェイクラッチFは、サンギアS
がキャリアCRよりも速い速度にて回転しようとするの
を阻止するように作動する。したがって、キャリアCR
及びサンギアSは、それらの回転速度が等しくなるよう
に直結状態とされ、ピニオンPも自転せず、リングギア
Rは、エンジン出力が伝達されてキャリアCR及びサン
ギアSと同速度にて回転される。したがって、リングギ
アRが固設された出力軸25は入力軸24と同じ速度で
回転する。この出力軸25の回転に伴い出力軸26を介
してカウンタドライブギア31も回転し、その回転は、
カウンタドリブンギア33、カウンタドライブシャフト
32、及び出力ギア34を介して出力大歯車35に伝達
される。このとき、出力軸26の回転は、出力ギア34
及び出力大歯車35によって構成される最終減速機によ
って減速されてディファレンシャル装置14に伝達され
る。そして、上述のように左右の駆動軸20,20に回
転が伝達され、ハイブリッド型車輌はエンジン11のみ
の駆動によって走行することとなる。
【0034】次に、シフトスイッチ63aを2速に操作
すると、変速制御部62aは、ソレノイドバルブ60を
切り替えてブレーキBをONにし、サンギアSをロック
する。一方、キャリアCRがエンジン出力を受けると、
ピニオンPは、静止しているサンギアSの周りを公転
し、かつサンギアSとの噛合に基づき自転しようとす
る。さらに、このピニオンPは、自信の自転と公転とに
よってリングギアRを該公転速度よりも速い速度で回転
させようとする。この場合も、1速と同様サンギアSと
キャリアCRとの間に相対的な速度差が生じるが、キャ
リアCRの回転速度の方が速いためワンウェイクラッチ
Fは作動しない。したがって、ピニオンPの自転及び公
転は阻止されず、リングギアRは、駆動力が伝えられて
入力軸24よりも速い速度にて回転し、増速されること
となる。
【0035】これに対し、ハイブリッド型車輌におい
て、エンジン11を停止させてモータ12のみを駆動す
るモータ駆動モードでは、CPUによってステータコイ
ル12bに電流が流される。したがって、ロータ12c
が回転し、該ロータ12cが固定された出力軸26が回
転する。このとき、クラッチCはOFFになっているた
め、入力軸24はトルクコンバータ15とは切り離され
て回転自在に支持されている。なお、出力軸26の回転
は、上述のエンジン駆動モードの場合と同様に、カウン
タドライブギア31及びカウンタドライブシャフト32
等を介してディファレンシャル装置14に伝達され、ハ
イブリッド型車輌はモータ12のみの駆動によって走行
することとなる。
【0036】また、エンジン11及びモータ12を両方
駆動させるエンジン・モータ駆動モードでは、出力軸2
6は、モータ12によって直接駆動されると共にエンジ
ン出力によっても駆動される。したがって、モータ12
やモータコントローラ(不図示)が仮に故障しても、ハ
イブリッド車輌はエンジン11によって走行できる。
【0037】次に、坂道発進制御部62bの作用につい
て、図3に沿って説明する。
【0038】この坂道発進制御部62bは、まずシフト
スイッチ63aからの信号に基づいて、シフトポジショ
ンが“前進”位置にあるか否かを判断し(S1)、次に
モード検知センサ63cからの信号に基づいてモータ駆
動モードであるか否かを判断する(S3)。そして、さ
らに回転速度センサ63bからの信号に基づいて車速が
設定値(例えば、10km/h)以下であるか否かを判断する
(S4)。そして、これらの3つの条件が満たされてい
る場合には、坂道発進制御部62bはソレノイドバルブ
60を駆動してブレーキBを係合させる。なお、前記3
つの条件のうちのいずれか1つでも満たしていない場合
には、坂道発進制御部62bはソレノイドバルブ60を
駆動してブレーキBを非係合状態とする。
【0039】このような作動は、通常の走行時において
も上述した条件を満たす限り行われるが、坂道停車中の
ハイブリッド車輌を、モータ駆動モードにして坂道発進
させようした場合にも、モータ12の出力軸26は所定
回転速度以下(静止状態)にあり、シフトポジションが
“前進”位置であるため、ブレーキBは作動されてサン
ギアSがロックされる。次に、その坂道発進時における
作用について説明する。
【0040】いま、坂道発進しようとする場合には、運
転者は、シフトポジションを“前進”位置とし、ブレー
キペダルを離すと共にアクセルペダルを踏み込む。する
と、電気モータ12には電流が供給されてトルクが発生
し、車輌を前進させる方向(以下、“正方向”とする)
に出力軸26を回転しようとする。一方、ブレーキペダ
ルを離された車輌は坂道を後退しようとし、それに伴う
力が出力軸26を負方向に逆回転しようとする。ところ
で、電流を供給した直後のモータ12のトルクは、従来
技術において説明したように車輌を前進させるほど大き
くはないため、モータ12のトルクと車輌の後退に伴う
力との均衡が図れず、出力軸26は逆回転しようとす
る。この逆方向の力は、出力軸25に固定されたリング
ギアRに伝えられ、ピニオンPを自転させ、かつサンギ
アSを回転させようとする。しかし、このサンギアS
は、上述したように坂道発進制御部62bがブレーキB
をONにしているために、ロックされている。したがっ
て、ピニオンPは自転しながらもサンギアSの周りを公
転しようとするが、このピニオンPの公転は、キャリア
CRとサンギアSとの間に介装されているワンウェイク
ラッチFの作動により規制される。このようにブレーキ
BとワンウェイクラッチFとが作動してキャリアCRと
サンギアSとが静止状態となるため、ピニオンPも自転
・公転できず、リングギアRの回転も規制することとな
る。したがって、出力軸26は、車輪からの力にかかわ
らず逆方向へは回転せず、車輌も坂道を後退しない。そ
して、モータ12のトルクが増加し車輪からの力よりも
大きくなった場合には、出力軸26には正方向に回転し
ようとするが、この場合には前記ワンウェイクラッチF
は作動しない(ブレーキBは作動)ため、キャリアCR
等は回転でき、該出力軸26の回転を妨げることはな
い。なお、キャリアCRの回転に伴って、該キャリアC
Rが固定された入力軸24も回転するが、モータ駆動モ
ードにおいては上述のようにクラッチC(図2参照)が
切り離されているため自由回転でき、出力軸26の回転
を妨げることはない。
【0041】これにより、モータ駆動モードにおいて坂
道発進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退
するのを防止できる。したがって、後退防止のためにア
クセルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必
要がない。一方、この後退防止は、ブレーキBをONに
するものであり、電気モータ12の電気的な制動力を利
用したものではないため、停車時においては電気モータ
12には電流供給はなされていない。したがって、電気
モータ12等に負担がかかることもない。さらに、本実
施例における後退防止は、従来から装備されているトラ
ンスミッション18を利用するものであるため、構造が
複雑になったり高価になったりすることもない。
【0042】ついで、図4に沿って、本発明の第2実施
例について説明する。なお、図1乃至図3に示すものと
同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0043】本実施例におけるトランスミッション51
は、プラネタリギアユニット16、ブレーキB、ワンウ
ェイクラッチ(第2の回転規制手段)F、及び第2クラ
ッチ(第1の回転規制手段)C2によって構成されてい
る。
【0044】このプラネタリギアユニット16はシング
ルプラネタリ型のものであり、リングギアRとサンギア
S、これらのギアR,S間に介装されたピニオンP、及
びこのピニオンPを回転自在に支持するキャリアCRか
らなっている。すなわち、入力軸24には、該入力軸2
4と一体的に回転するようにリングギアRが固定されて
おり、このリングギアRに対向するように、該入力軸2
4にはサンギアSが遊嵌されて回転自在になっている。
また、出力軸25にはキャリアCRが固定されており、
このキャリアCRはピニオンPを回転自在に支持してい
る。一方、サンギアSは、上述実施例と同様にブレーキ
Bによって選択的に回転規制されるようになっている
が、このサンギアSと駆動装置ケース19との間にはワ
ンウェイクラッチ(第2の回転規制手段)Fが介装され
ているため、ブレーキBがOFFでサンギアSが自由回
転できる状態であってもワンウェイクラッチFが作動し
て、サンギアSの回転方向は一の方向に規制されるよう
になっている。また、サンギアSとキャリアCRとの間
には第2クラッチ(第1の回転規制手段)C2が介装さ
れており、選択的に駆動されて、ONの場合にはサンギ
アSとキャリアCRとを直結状態とし、これらに相対的
な回転速度差が生じないようになっている。本実施例に
おいては、制御回路62による変速制御及び坂道発進制
御はこの第2クラッチC2に対して行われるようになっ
ている。なお、ブレーキBは、エンジンブレーキを効か
せたい場合にONにされるものである。
【0045】ついで、上述第2実施例の作用について説
明する。
【0046】まず、エンジン駆動モードにて走行する場
合の作用について説明する。
【0047】いま、エンジン駆動モードにて走行してい
る場合には、エンジンの出力は入力軸24に伝達され、
入力軸24の回転は、トランスミッション51にて変速
される。すなわち、第2クラッチC2が切られると共に
ブレーキBが作動しない場合には、サンギアSは、駆動
装置ケース19及びキャリアCRに対して回転自在の状
態となっている。したがって、リングギアRが回転する
と、該リングギアRに噛合されているピニオンPも自転
し、該ピニオンPは、サンギアSを、リングギアRの回
転方向とは逆の方向に回転しようとする。しかし、この
逆方向への回転は、ワンウェイクラッチFが作動して阻
止され、その結果ピニオンPは自転しつつもサンギアS
の周りを公転することとなる。そして、このピニオンP
が公転する速度は、前記リングギアRの回転速度よりも
遅くなる。ここで、ピニオンPが公転する速度は、キャ
リアCR及び出力軸25,26の回転速度に等しく、ま
たリングギアRの回転速度は入力軸24の回転速度に等
しいため、前記第2クラッチC2が切られると共にブレ
ーキBが作動しない場合には、プラネタリギアユニット
16にて減速が行われることとなる。なお、この状態で
はエンジンブレーキを効かせるべくエンジンの出力を落
とした場合でも、ワンウェイクラッチFが切り離されて
サンギアSが回転するだけでピニオンPが公転する速度
(すなわち、キャリアCRの回転速度、あるいは出力軸
25,26の回転速度)は落ちず、したがってエンジン
ブレーキは効かないこととなる。これに対して、エンジ
ンブレーキを作動させたい場合にはブレーキBを作動さ
せる。これにより、サンギアSはいずれの回転方向にも
ロックされるため、エンジンの出力を落とすとキャリア
CRの回転速度が落とされ、エンジンブレーキが効くこ
ととなる。
【0048】一方、2速にする場合には、前記第2クラ
ッチC2を接続する。すると、この第2クラッチC2に
よってキャリアCRとサンギアSとが直結状態となり、
それらの回転速度は等しくなる。その結果、ピニオンP
は自転せず、キャリアCR、リングギアR、及びサンギ
アSは同速度にて回転する。
【0049】次に、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0050】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述実施例と同様に坂道発進制御部62b
がソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、ブレ
ーキBではなく第2クラッチC2がONになり、キャリ
アCRとサンギアSとが直結状態となる。ところで、坂
道発進時においては車輌は坂道を後退しようとし、それ
に伴う力が出力軸26を負方向に逆回転しようとする
が、その力は出力軸25に伝達されてキャリアCRを該
方向に回転しようとする。しかし、このキャリアCRは
上述したようにサンギアSに直結されており、またサン
ギアSと駆動装置ケース19との間にはワンウェイクラ
ッチFが介装されているため、キャリアCRの逆回転は
規制される。したがって、出力軸26は負方向へは回転
せず、車輌の後進が防止される。なお、出力軸26の正
方向への回転に対しては前記ワンウェイクラッチFは作
動しないため、電気モータ12のトルクが所定以上にな
った場合には出力軸26が該方向へ回転し、車輌は坂道
を前進することとなる。
【0051】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必要が
ない。一方、この後退防止は、第2クラッチC2をON
にするものであり、電気モータ12の電気的な制動力を
利用したものではないため、停車時においては電気モー
タ12には電流供給はなされていない。したがって、電
気モータ12等に負担がかかることもない。さらに、本
実施例における後退防止は、従来から装備されているト
ランスミッション51を利用するものであるため、構造
が複雑になったり高価になったりすることもない。
【0052】ついで、図5に沿って、本発明の第3実施
例について説明する。なお、図1乃至図4に示すものと
同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0053】本実施例におけるトランスミッション52
は、プラネタリギアユニット16、ブレーキB、ワンウ
ェイクラッチ(第2の回転規制手段)F、及び第2クラ
ッチ(第1の回転規制手段)C2によって構成されてい
る。
【0054】このプラネタリギアユニット16はシング
ルプラネタリ型のものであり、リングギアRとサンギア
S、これらのギアR,S間に介装されたピニオンP、及
びこのピニオンPを回転自在に支持するキャリアCRか
ら成っている。すなわち、入力軸24にはサンギアSが
固定されており、入力軸24とサンギアSとは一体的に
回転するようになっている。また、リングギアRは、こ
のサンギアSに対向して該サンギアSを囲むように、か
つ回転自在に配設されている。さらに、出力軸25には
キャリアCRが固定されており、このキャリアCRはピ
ニオンPを回転自在に支持している。そして、このピニ
オンPはリングギアR及びサンギアSに噛合されてい
る。ところで、駆動装置ケース19内壁にはブレーキB
が取り付けられており、該ブレーキBは、リングギアR
を係脱して該リングギアRの回転を選択的に規制するよ
うになっている。また、リングギアRと駆動装置ケース
19との間にはワンウェイクラッチ(第2の回転規制手
段)Fが介装されているため、ブレーキBがOFFでリ
ングギアRが自由回転できる状態であっても、リングギ
アRは一の方向のみの回転が許容されるようになってい
る。さらに、リングギアRとキャリアCRとの間には第
2クラッチ(第1の回転規制手段)C2が介装されてお
り、選択的に駆動されて、ONの場合にはリングギアR
とキャリアCRとを直結状態とし、これらに相対的な回
転速度差が生じないようになっている。本実施例におい
ては、制御回路62による変速制御及び坂道発進制御は
この第2クラッチC2に対して行われるようになってい
る。なお、ブレーキBは、エンジンブレーキを効かせた
い場合にONにされるものである。
【0055】ついで、エンジン駆動モードにおける作用
について説明する。
【0056】いま、シフトスイッチ63aを操作してト
ランスミッション52を1速にすると、第2クラッチC
2が切られる。すると、キャリアCRは、リングギアR
に対して回転自在の状態となっている。したがって、入
力軸24を介してエンジンの出力が伝えられたサンギア
Sが回転すると、該サンギアSに噛合されているピニオ
ンPも自転し、該ピニオンPは、リングギアRを、サン
ギアSの回転方向とは逆の方向に回転しようとする。し
かし、この逆方向への回転は、ワンウェイクラッチFが
作動して阻止され(ブレーキBはOFFとする)、その
結果ピニオンPは自転しつつもリングギアRに沿って公
転することとなる。そして、このピニオンPが公転する
速度は、前記サンギアSの回転速度よりも遅くなる。こ
こで、ピニオンPが公転する速度は、キャリアCR及び
出力軸25の回転速度に等しく、またサンギアSの回転
速度は入力軸24の回転速度に等しいため、減速が行わ
れることとなる。なお、この状態ではエンジンブレーキ
を効かせるべくエンジン出力を落としても、ワンウェイ
クラッチFが切り離されてリングギアRが回転するだけ
でピニオンPが公転する速度(すなわち、キャリアCR
の回転速度、あるいは出力軸25の回転速度)は落ち
ず、したがってエンジンブレーキは効かないこととな
る。これに対して、エンジンブレーキを作動させたい場
合にはブレーキBを作動させる。これにより、リングギ
アRはいずれの回転方向にもロックされるため、エンジ
ン出力を落とすとキャリアCRの回転速度が落とされ、
エンジンブレーキが効くこととなる。
【0057】一方、トランスミッション52を2速にす
ると、第2クラッチC2が接続される。そして、この第
2クラッチC2の接続によってキャリアCRとリングギ
アRとが直結状態となり、それらの回転速度は等しくな
る。その結果、ピニオンPは自転せず、キャリアCR、
リングギアR、及びサンギアSは同速度にて回転する。
これにより、出力軸25は入力軸24と同速度で回転す
ることとなる。
【0058】次に、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0059】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述実施例と同様に坂道発進制御部62b
がソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、第2
クラッチC2がONになり、リングギアRとキャリアC
Rとが直結状態となる。ところで、坂道発進時において
は車輌は坂道を後退しようとし、それに伴う力が出力軸
26を負方向に逆回転しようとするが、その力は出力軸
25に伝達されてキャリアCRを該方向に回転しようと
する。しかし、このキャリアCRは上述したようにリン
グギアRに直結されており、またリングギアRと駆動装
置ケース19との間にはワンウェイクラッチFが介装さ
れているため、キャリアCRの逆回転は規制される。し
たがって、出力軸26は負方向へは回転せず、車輌の後
進が防止される。なお、出力軸26の正方向への回転に
対しては前記ワンウェイクラッチFは作動しないため、
電気モータ12のトルクが所定以上になった場合には出
力軸26が該方向へ回転し、車輌は坂道を前進すること
となる。
【0060】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必要が
ない。一方、この後退防止は、第2クラッチC2をON
にするものであり、電気モータ12の電気的な制動力を
利用したものではないため、停車時においては電気モー
タ12には電流供給はなされていない。したがって、電
気モータ12等に負担がかかることもない。さらに、本
実施例における後退防止は、従来から装備されているト
ランスミッション52を利用するものであるため、構造
が複雑になったり高価になったりすることもない。
【0061】さらに、図6に沿って、本発明の第4実施
例について説明する。なお、図1乃至図5に示すものと
同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0062】本実施例におけるトランスミッション53
は、プラネタリギアユニット16、ブレーキ(第1の回
転規制手段)B、ワンウェイクラッチ(第2の回転規制
手段)F、及び第2クラッチC2によって構成されてい
る。
【0063】このプラネタリギアユニット16はシング
ルプラネタリ型のものであり、リングギアRとサンギア
S、これらのギアR,S間に介装されたピニオンP、及
びこのピニオンPを回転自在に支持するキャリアCRか
ら成っている。すなわち、出力軸25にはサンギアSが
固定されており、出力軸25とサンギアSとは一体的に
回転するようになっている。また、リングギアRは、こ
のサンギアSを囲むように、かつ回転自在に配設されて
いる。なお、このリングギアRは、駆動装置ケース19
内壁に取り付けられたブレーキBによって選択的に回転
するようになっている。さらに、入力軸24にはキャリ
アCRが固定されており、キャリアCRはエンジン出力
を受けて回転するようになっている。またさらに、この
キャリアCRはピニオンPを回転自在に支持しており、
ピニオンPはリングギアR及びサンギアSに噛合されて
いる。ところで、リングギアRとキャリアCRとの間に
は第2クラッチC2が介装されており、該第2クラッチ
C2の駆動によってリングギアRとキャリアCRとが直
結状態となるようになっている。また、これらの間に
は、第2クラッチC2と並列にワンウェイクラッチFが
介装されており、第2クラッチC2がOFFの場合でも
リングギアR及びキャリアCRの相互の回転方向を一方
向のみに規定するようになっている。本実施例において
は、制御回路62による変速制御及び坂道発進制御はブ
レーキBに対して行われるようになっている。
【0064】ついで、エンジン駆動モードにおける作用
について説明する。
【0065】いま、シフトスイッチ63aを操作してト
ランスミッション53を1速にすると、ブレーキBがO
FFになる。すると、リングギアRは駆動装置ケース1
9に対して回転自在の状態となっている。これに対し
て、サンギアSは出力軸25等を介して駆動車輪に連結
されているため、該サンギアSは回転しにくくなってい
る。したがって、エンジン出力を受けたキャリアCRが
回転しようとすると、該キャリアCRに支持されている
ピニオンPは、自転しようとし、かつリングギアRを速
い速度で回転させようとするが、ワンウェイクラッチF
が作動してリングギアR及びキャリアCRは直結状態と
なる。したがって、ピニオンPは自転せず、サンギアS
はキャリアCR等と共に一体的に回転する。その結果、
この場合には増速も減速も行われず、出力軸25及び入
力軸24の回転速度は等しくなる。なお、エンジンブレ
ーキを作動させたい場合には第2クラッチC2を作動し
て、リングギアR及びキャリアCRを直結状態とする。
【0066】次に、トランスミッション53を2速にす
るとブレーキBがONになり(但し、第2クラッチC2
はOFF)、リングギアRはロックされた状態になる。
このように静止しているリングギアRと、エンジン出力
を受けて回転するキャリアCRとの間には、相対的な回
転速度差が生ずるが、かかる回転方向に関してはワンウ
ェイクラッチFは作用しない。したがって、キャリアC
Rは自由に回転することとなる。そして、このキャリア
CRの回転に伴って、リングギアRと噛合しているピニ
オンPは、サンギアSを送り出す方向に自転する。その
結果、サンギアSは、キャリアCRの回転速度よりも速
い速度で回転駆動されて、このトランスミッション53
において増速が行われることとなる。
【0067】次に、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0068】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述実施例と同様に坂道発進制御部62b
がソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、ブレ
ーキBがONになり、リングギアRがロックされる。と
ころで、坂道発進時においては車輌は坂道を後退しよう
とし、それに伴う力が出力軸26を負方向に逆回転させ
ようとするが、その力は、さらに出力軸25に伝達され
てサンギアSを該方向に回転しようとする。ここで、該
サンギアSの逆回転は、リングギアRが固定されている
状態では、ピニオンPが自転すると共にキャリアCRが
サンギアSと同じ方向に回転する場合のみ成立するが、
ワンウェイクラッチFが作動してキャリアCRの回転が
阻止されるため、結局サンギアSは逆回転しない。した
がって、出力軸26は負方向へは回転せず、車輌の後進
が防止される。なお、出力軸26の正方向への回転に対
しては前記ワンウェイクラッチFは作動しないため、電
気モータ12のトルクが所定以上になった場合には出力
軸26が該方向へ回転し、車輌は坂道を前進することと
なる。
【0069】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必要が
ない。一方、この後退防止は、ブレーキBをONにする
ものであり、電気モータ12の電気的な制動力を利用し
たものではないため、停車時においては電気モータ12
には電流供給はなされていない。したがって、電気モー
タ12等に負担がかかることもない。さらに、本実施例
における後退防止は、従来から装備されているトランス
ミッション53を利用するものであるため、構造が複雑
になったり高価になったりすることもない。
【0070】ついで、図7に沿って、本発明の第5実施
例について説明する。なお、図1乃至図6に示すものと
同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0071】本実施例においては、電気モータ12の出
力軸26と、エンジンからの入力軸24とは連結されて
おり、一体的に回転するようになっている。そして、エ
ンジン駆動モードにおいては、モータ12への電流供給
は停止されると共にクラッチC(図7においては不図
示)が接続されて、入力軸24及び出力軸26がエンジ
ン出力によって回転駆動されるようになっている。ま
た、モータ駆動モードにおいては、クラッチCが切られ
て入力軸24はエンジンとは無関係に回転できるように
なり、モータ12への電流供給が行われると該モータ1
2のトルクによって入力軸24及び出力軸26が回転駆
動されるようになっている。さらに、入力軸24には、
ベアリング68,69を介して出力軸25が回転自在に
遊嵌されており、該出力軸25はベアリング65を介し
て駆動装置ケース19に支持されている。なお、出力軸
26は、ベアリング66を介して駆動装置ケース(車
体)19に回転自在に支持されている。
【0072】そして、本実施例におけるトランスミッシ
ョン54は、図1に示した第1実施例のものとほぼ同様
であるが、エンジン駆動モード及びモータ駆動モードの
いずれにおいてもリングギアRが回転して変速が行われ
る点が異なる。また、キャリアCRとサンギアSとの間
には、ワンウェイクラッチFと並列に第2クラッチC2
が介装されており、該第2クラッチC2をONにするこ
とによって適宜エンジンブレーキを効かせられるように
なっている点が異なる。
【0073】以下、本実施例におけるトランスミッショ
ン54の構成について簡単に説明する。出力軸25には
リングギアRが固定されており、また該リングギアRに
は、出力軸25に遊嵌されたサンギアSが対向してい
る。また、入力軸24にはキャリアCRが固定されてい
る。一方、サンギアSとキャリアCRとの間には、ワン
ウェイクラッチ(第2の回転規制手段)F及び第2クラ
ッチC2が介装されている。さらに、サンギアSは、ブ
レーキ(第1の回転規制手段)Bによって適宜回転が規
制されるようになっている。
【0074】また、本実施例においては、制御回路62
による変速制御及び坂道発進制御はブレーキBを駆動す
ることにより行われるようになっている。そして、回転
速度センサ(近停止領域検知手段)63bは出力軸25
の近傍に取り付けられており、該出力軸25の回転速度
を検知するようになっている。
【0075】ついで、ハイブリッド型車輌走行時の作用
について、簡単に説明する。
【0076】いま、シフトスイッチ63aを操作してト
ランスミッション54を1速にすると、ブレーキBがO
FFになる。この状態では、サンギアSは回転自在にな
っており、これに対して、リングギアRは駆動車輪に連
結されて回転しにくい状態にある。いま、エンジン出力
を受けたキャリアCRが回転すると、ピニオンPは、リ
ングギアRと噛合されているため自転すると共に、該キ
ャリアCRの回転に基づきサンギアSの周りを回転(以
下、“公転”とする)しようとする。そして、ピニオン
Pに噛合されているサンギアSは、ピニオンPの自転に
よってキャリアCRの回転速度(すなわち、ピニオンP
の公転速度)よりも速い速度で回転しようとする。しか
し、キャリアCRとサンギアSとの間にはワンウェイク
ラッチFが介装されており、このワンウェイクラッチF
は、サンギアSがキャリアCRよりも速い速度にて回転
しようとするのを阻止するように作動する。したがっ
て、キャリアCR及びサンギアSは、それらの回転速度
が等しくなるように直結状態とされ、ピニオンPも自転
せず、リングギアRは、エンジン出力が伝達されてキャ
リアCR及びサンギアSと同速度にて回転される。した
がって、リングギアRが固設された出力軸25は入力軸
24と同じ速度で回転する。なお、エンジンブレーキを
作動させたい場合には第2クラッチC2を作動させて、
リングギアR及びキャリアCRを直結状態とする。
【0077】次に、2速に変速するとブレーキBがON
になり(但し、第2クラッチC2はOFF)、サンギア
Sはロックされる。いま、キャリアCRがエンジン等か
らの出力を受けて回転しようとすると、静止しているサ
ンギアSとの間に相対的な回転速度差が生ずるが、かか
る回転方向に関してはワンウェイクラッチFは作用しな
い。したがって、キャリアCRは自由に回転することと
なる。そして、このキャリアCRの回転に伴って、サン
ギアSに噛合しているピニオンPは、リングギアRを送
り出す方向に自転する。その結果、リングギアRは、キ
ャリアCRの回転速度よりも速い速度で回転駆動され
て、このトランスミッション54において増速が行われ
ることとなる。
【0078】次に、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0079】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述実施例と同様に坂道発進制御部62b
がソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、ブレ
ーキBがONになり、サンギアSがロックされる。とこ
ろで、坂道発進時においては車輌は坂道を後退しようと
し、それに伴う力が出力軸25を負方向に逆回転させよ
うとするが、その力は、さらにリングギアRを該方向に
回転しようとする。ここで、リングギアRの逆回転は、
サンギアSが固定されている状態では、ピニオンPが自
転すると共にキャリアCRがリングギアRと同じ方向に
回転する場合のみ成立するが、かかる回転はワンウェイ
クラッチFが作動して阻止される。したがって、出力軸
25は負方向へは回転せず、車輌の後進が防止される。
そして、電気モータ12の出力が所定以上になった場合
には、該出力が出力軸26及びトランスミッション54
を介して出力軸25に伝達され、該出力軸25は正方向
に回転し、車輌は前進することとなる。
【0080】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必要が
ない。一方、この後退防止は、ブレーキBをONにする
ものであり、電気モータ12の電気的な制動力を利用し
たものではないため、停車時においては電気モータ12
には電流供給はなされていない。したがって、電気モー
タ12等に負担がかかることもない。さらに、本実施例
における後退防止は、従来から装備されているトランス
ミッション54を利用するものであるため、構造が複雑
になったり高価になったりすることもない。
【0081】ついで、図8に沿って、本発明の第6実施
例について説明する。なお、図1乃至図7に示すものと
同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0082】本実施例におけるトランスミッション55
は、前述の実施例と同様に、エンジン駆動モード及びモ
ータ駆動モードのいずれにおいても変速を行えるように
したものであり、また該トランスミッション55の構造
は、図4に示した第2実施例のものとほぼ同様である。
【0083】ついで、走行時に変速をする場合の作用に
ついて説明する。
【0084】いま、シフトスイッチ63aを操作してト
ランスミッション55を1速にすると第2クラッチ(第
1の回転規制手段)C2はOFFになる。ところで、エ
ンジン等の出力は、リングギアRを介してピニオンPに
伝達されて、該ピニオンPを自転せしめ、かつキャリア
CRを回転せしめるように働く。一方、ピニオンPが自
転すると、該ピニオンPに噛合されているサンギアSは
逆回転しようとするが、該回転は、ワンウェイクラッチ
(第2の回転規制手段)F、或はブレーキBの作動によ
り阻止される。したがって、ピニオンPは、ロック状態
にあるサンギアSの周りを自転しながら公転することと
なる。そして、キャリアCRの回転速度は、ピニオンP
が自転する分だけリングギアRの回転速度よりも遅くな
り、減速されたエンジン出力が出力軸25に伝えられ
る。なお、エンジンブレーキを作動させたい場合にはブ
レーキBを作動して、サンギアSをロックする。
【0085】次に、トランスミッション55を2速にす
ると、第2クラッチC2がONになる。この状態では、
キャリアCRとサンギアSとの相対回転は阻止されるた
め、ピニオンPも自転しない。したがって、エンジン等
からの出力によってリングギアRが回転すると、キャリ
アCR及びサンギアSは一体的に回転し、出力軸25及
び入力軸24(又は出力軸26)の回転速度は等しくな
る。
【0086】次に、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0087】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述実施例と同様に坂道発進制御部62b
がソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、第2
クラッチC2がONになり、キャリアCRとサンギアS
とが直結状態となる。ところで、坂道発進時においては
車輌は坂道を後退しようとし、それに伴う力が出力軸2
5を負方向に逆回転させようとするが、その力は、さら
にキャリアCRを該方向に回転しようとする。またさら
に、キャリアCRに直結されているサンギアSは該方向
に回転しようとするが、該方向へのサンギアSの回転は
ワンウェイクラッチFによって規制されるため、結局出
力軸25は負方向へは回転せず、車輌の後進が防止され
る。そして、電気モータ12の出力が所定以上になった
場合には、該出力が出力軸26及びトランスミッション
55を介して出力軸25に伝達され、該出力軸25は正
方向に回転し、車輌は前進することとなる。
【0088】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必要が
ない。一方、この後退防止は、第2クラッチC2をON
にするものであり、電気モータ12の電気的な制動力を
利用したものではないため、停車時においては電気モー
タ12には電流供給はなされていない。したがって、電
気モータ12等に負担がかかることもない。さらに、本
実施例における後退防止は、従来から装備されているト
ランスミッション55を利用するものであるため、構造
が複雑になったり高価になったりすることもない。
【0089】ついで、図9に沿って、本発明の第7実施
例について説明する。なお、図1乃至図8に示すものと
同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0090】本実施例におけるトランスミッション56
は、前述の実施例と同様に、エンジン駆動モード及びモ
ータ駆動モードのいずれにおいても変速を行えるように
したものであり、また該トランスミッション56の構造
は、図5に示した第3実施例のものとほぼ同様である。
【0091】ついで、走行時に変速をする場合の作用に
ついて説明する。
【0092】いま、シフトスイッチ63aを操作してト
ランスミッション56を1速にすると第2クラッチ(第
1の回転規制手段)C2はOFFになる。ところで、エ
ンジン等の出力は、サンギアSを介してピニオンPに伝
達されて、該ピニオンPを自転せしめ、かつキャリアC
Rを回転せしめるように働く。一方、ピニオンPが自転
すると、該ピニオンPに噛合されているリングギアRは
逆回転しようとするが、該回転は、ワンウェイクラッチ
(第2の回転規制手段)F或はブレーキBの作動により
阻止される。したがって、ピニオンPは、ロック状態に
あるリングギアRの周りを自転しながら公転することと
なる。そして、キャリアCRの回転速度は、ピニオンP
が自転する分だけサンギアSの回転速度よりも遅くな
り、減速されたエンジン出力が出力軸25に伝えられ
る。なお、エンジンブレーキを作動させたい場合にはブ
レーキBを作動して、リングギアRをロックする。
【0093】次に、トランスミッション56を2速にす
ると、第2クラッチC2がONになる。この状態では、
キャリアCRとリングギアRとの相対回転は阻止される
ため、ピニオンPも自転しない。したがって、エンジン
等からの出力によってサンギアSが回転すると、キャリ
アCR及びリングギアRは一体的に回転し、出力軸25
及び入力軸24(又は出力軸26)の回転速度は等しく
なる。
【0094】次に、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0095】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述実施例と同様に坂道発進制御部62b
がソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、第2
クラッチC2がONになり、キャリアCRとリングギア
Rとが直結状態となる。ところで、坂道発進時において
は車輌は坂道を後退しようとし、それに伴う力が出力軸
25を負方向に逆回転させようとするが、その力は、さ
らにキャリアCRを該方向に回転しようとする。またさ
らに、キャリアCRに直結されているリングギアRは該
方向に回転しようとするが、該方向へのリングギアRの
回転はワンウェイクラッチFによって規制されるため、
結局出力軸25は負方向へは回転せず、車輌の後進が防
止される。そして、電気モータ12の出力が所定以上に
なった場合には、該出力が出力軸26及びトランスミッ
ション56を介して出力軸25に伝達され、該出力軸2
5は正方向に回転し、車輌は前進することとなる。
【0096】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必要が
ない。一方、この後退防止は、第2クラッチC2をON
にするものであり、電気モータ12の電気的な制動力を
利用したものではないため、停車時においては電気モー
タ12には電流供給はなされていない。したがって、電
気モータ12等に負担がかかることもない。さらに、本
実施例における後退防止は、従来から装備されているト
ランスミッション56を利用するものであるため、構造
が複雑になったり高価になったりすることもない。
【0097】ついで、図10に沿って、本発明の第8実
施例について説明する。なお、図1乃至図9に示すもの
と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0098】本実施例におけるトランスミッション57
は、前述の実施例と同様に、エンジン駆動モード及びモ
ータ駆動モードのいずれにおいても変速を行えるように
したものであり、また該トランスミッション57の構造
は、図5に示した第4実施例のものとほぼ同様である。
【0099】ついで、走行時に変速をする場合の作用に
ついて説明する。
【0100】いま、シフトスイッチ63aを操作してト
ランスミッション57を1速にするとブレーキB(第1
の回転規制手段)がOFFになる。ところで、ピニオン
Pが噛合されているサンギアSは駆動車輪に連結されて
回転しにくい状態であるため、キャリアCRがエンジン
等の出力を受けて回転すると、ピニオンPは自転しよう
とする。しかし、その自転の方向は、リングギアRをキ
ャリアCRよりも速い速度で回転する方向であり、この
ような回転はワンウェイクラッチ(第2の回転規制手
段)Fによって阻止されるため、結果的にピニオンPの
自転は阻止される。したがって、リングギアR、キャリ
アCR、及びサンギアSは一体的に回転し、出力軸25
は入力軸24と同速度で回転する。なお、エンジンブレ
ーキを作動させたい場合には第2クラッチC2を作動し
て、リングギアRとキャリアCRとを直結状態とする。
【0101】次に、トランスミッション57を2速にす
ると、ブレーキBがONになる。この状態では、リング
ギアRがロックされており、エンジン等からの出力を受
けてキャリアCRが回転すると、ピニオンPはサンギア
Sを送り出す方向に自転する。したがって、サンギアS
は、ピニオンPの自転及び公転によってキャリアCRよ
りも速い速度にて回転することとなり、増速が行われ
る。
【0102】次に、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0103】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述実施例と同様に坂道発進制御部62b
がソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、ブレ
ーキBがONになり、リングギアRがロックされる。と
ころで、坂道発進時においては車輌は坂道を後退しよう
とし、それに伴う力が出力軸25を負方向に逆回転させ
ようとするが、その力は、さらにサンギアSを該方向に
回転しようとする。ここで、該サンギアSの逆回転は、
リングギアRが固定されている状態では、ピニオンPが
自転すると共にキャリアCRがサンギアSと同じ方向に
回転する場合のみ成立するが、ワンウェイクラッチFが
作動してキャリアCRの回転が阻止されるため、結局サ
ンギアSは逆回転しない。したがって、出力軸25は負
方向へは回転せず、車輌の後進が防止される。なお、出
力軸25の正方向への回転に対しては前記ワンウェイク
ラッチFは作動しないため、電気モータ12のトルクが
所定以上になった場合には出力軸25が該方向へ回転
し、車輌は坂道を前進することとなる。
【0104】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を要する操作の必要
がない。一方、この後退防止は、ブレーキBをONにす
るものであり、電気モータ12の電気的な制動力を利用
したものではないため、停車時においては電気モータ1
2には電流供給はなされていない。したがって、電気モ
ータ12等に負担がかかることもない。さらに、本実施
例における後退防止は、従来から装備されているトラン
スミッション57を利用するものであるため、構造が複
雑になったり高価になったりすることもない。
【0105】ついで、図11に沿って、本発明の第9実
施例について説明する。なお、図1乃至図10に示すも
のと同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0106】本実施例においては、トランスミッション
58は、エンジン(図11においては不図示)と電気モ
ータ12との間に配設されており、エンジン駆動モード
においてのみ変速を行うようになっている。そして、ト
ランスミッション58の出力軸25は、モータ12の出
力軸26を介して駆動車輪(不図示)に連結され、エン
ジン出力を該駆動車輪に伝達するようになっている。
【0107】また、トランスミッション58は、2つの
プラネタリギアユニット16F,16R(以下、それぞ
れを“フロントプラネタリギアユニット16F”、及び
“リヤプラネタリギアユニット16R”とする)を有し
ており、いわゆるシンプソン形の歯車列を形成して、3
段の変速(1速、2速、3速)ができるように構成され
ている。そして、フロントプラネタリギアユニット16
Fは、リングギアR1とサンギアS1、これらのギアR
1,S1間に介装されたピニオンP1、及びこのピニオ
ンP1を回転自在に支持するキャリアCR1から成って
いる。また、リヤプラネタリギアユニット16Rも同様
に、リングギアR2、サンギアS2、ピニオンP2、及
びキャリアCR2から成っている。なお、これらのプラ
ネタリギアユニット16F,16Rにおいては、両サン
ギアS1,S2は一体に回転するようになっており、ま
たキャリアCR1とリングギアR2も、出力軸25と共
に一体に回転するようになっている。一方、入力軸24
とリングギアR1との間には第1クラッチC1が介装さ
れており、この第1クラッチC1は、エンジン出力を選
択的にリングギアR1に伝達するようになっている。こ
の入力軸24はまた、第2クラッチC2を介してサンギ
アS1,S2に連結されており、該第2クラッチC2は
エンジン出力を選択的にサンギアS1,S2に伝達する
ようになっている。さらに、サンギアS1,S2と駆動
装置ケース19との間には、ブレーキ(第1の回転規制
手段)B1及びブレーキB2が並列に配設されており、
ブレーキB2にはワンウェイクラッチF1が直列に取り
付けられている。そして、サンギアS1,S2は、ブレ
ーキB1によって適宜固定され、或はブレーキB2及び
ワンウェイクラッチF1によって一方向のみの回転が規
制されるようになっている。また、キャリアCR2と駆
動装置ケース19との間には、ブレーキB3及びワンウ
ェイクラッチ(第2の回転規制手段)F2が並列に配設
されており、キャリアCR2の両方向又は一方向のみの
回転を選択的に規制するようになっている。そして、こ
れらのブレーキB1,B2,B3及びクラッチC1,C
2は、いずれもソレノイドバルブ60を介して油圧ポン
プ61に接続されており、制御回路62によって適宜駆
動されるように構成されている。
【0108】ついで、エンジン駆動モードにおける変速
時の作用について説明する。
【0109】いま、シフトスイッチ63aを操作して1
速にすると、第1クラッチC1とブレーキB3とがON
になる。そして、この第1クラッチC1のONによりエ
ンジン出力が伝達されてリングギアR1が回転し、また
ブレーキB3のONによりキャリアCR2の回転が規制
されてピニオンP2は自転のみが可能な状態になる。と
ころで、上述のようにリングギアR1がエンジン出力を
受けて回転すると、それに伴ってピニオンP1が自転す
る。このピニオンP1の自転によりサンギアS1も回転
し、該サンギアS1と一体のサンギアS2も回転する。
さらに、サンギアS2の回転は、公転を規制されたピニ
オンP2に伝達され、該ピニオンP2は自転のみを行
う。そして、ピニオンP2の回転は、さらにリングギア
R2に伝達されて、該リングギアR2、すなわち出力軸
25が回転する。
【0110】次に、シフトスイッチ63aを操作して2
速にすると、第1クラッチC1及びブレーキB2がON
になる。そして、ブレーキB2のONによりワンウェイ
クラッチF1が作用して、サンギアS1,S2は一方向
にのみ回転できる状態となる。いま、リングギアR1に
エンジン出力が伝達されると、該出力はピニオンP1を
介してサンギアS1に伝達されて、サンギアS1を回転
しようとする。しかし、このサンギアS1の回転はワン
ウェイクラッチF1によって阻止されるため、結局ピニ
オンP1は自転しながらサンギアS1の周りを公転する
こととなる。そして、エンジン出力は、ピニオンP1を
支持しているキャリアCR1を介して出力軸25に伝達
され、該出力軸25が駆動される。なお、この状態で
は、エンジン出力を落とした場合にはワンウェイクラッ
チF1が作動せずにサンギアS1が逆回転してしまうた
め、エンジンブレーキが効かないが、ブレーキB2に替
えてブレーキB1をONにすると、エンジンブレーキも
効く状態となる。
【0111】さらに、シフトスイッチ63aを操作して
3速にすると、第1クラッチC1及び第2クラッチC2
がONになる。これにより、リングギアR1及びサンギ
アS1,S2が同速度で回転しようとし、結局、キャリ
アCR1及びリングギアR2もこれらと同速度で回転
し、ピニオンP1,P2は自転しない。その結果、入力
軸24の回転がそのままの速度で出力軸25に伝達され
ることとなる。
【0112】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合の作用について説明する。
【0113】いま、モータ駆動モードにて坂道発進を行
う場合には、上述各実施例と同様に坂道発進制御部62
bがソレノイドバルブ60を駆動する。これにより、ブ
レーキB1がONになり、サンギアS1,S2がロック
状態となる。ところで、坂道発進時においては車輌は坂
道を後退しようとし、それに伴う力が出力軸26を負方
向に逆回転しようとするが、その力は出力軸25に伝達
される。そして、出力軸25に直結されたキャリアCR
1を該方向に回転しようとし、また出力軸25に直結さ
れたリングギアR2を介してキャリアCR2を同方向に
回転しようとする。しかし、キャリアCR2の該方向へ
の回転は、ワンウェイクラッチF2が作動して阻止され
るため、キャリアCR2に支持されたピニオンP2も公
転しないこととなる。また、上述のようにサンギアS2
がロックされているために、該ピニオンP2は自転もせ
ず、したがってリングギアR2の回転は阻止される。結
局、出力軸26は負方向へは回転せず、車輌の後進が防
止される。なお、出力軸26の正方向への回転に対して
は前記ワンウェイクラッチFは作動しないため、電気モ
ータ12のトルクが所定以上になった場合には出力軸2
6が該方向へ回転し、車輌は坂道を前進することとな
る。
【0114】これにより、モータ駆動モードにて坂道発
進をする場合においても、ハイブリッド車輌が後退する
のを防止できる。したがって、後退防止のためにアクセ
ルペダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴わなければなら
ない操作の必要がない。一方、この後退防止は、ブレー
キB1をONにするものであり、電気モータ12の電気
的な制動力を利用したものではないため、停車時におい
ては電気モータ12には電流供給はなされていない。し
たがって、電気モータ12等に負担がかかることもな
い。さらに、本実施例における後退防止は、従来から装
備されているトランスミッション58を利用するもので
あるため、構造が複雑になったり高価になったりするこ
ともない。
【0115】なお、図12には、図11の応用例を示し
ている。この応用例においては、エンジン出力を伝達す
る入力軸24と、モータ12の出力軸26とが直結され
てトランスミッション58に入力されており、エンジン
駆動モード及びモータ駆動モードのいずれにおいてもト
ランスミッション58による変速が可能なように構成さ
れている。この応用例によれば、変速時の作用並びに坂
道発進時の作用は上述した説明と同様であるが、モータ
駆動モードにおいても変速が可能となり、かつエンジン
駆動モードにおいても坂道発進制御が可能となるという
効果を奏する。
【0116】また、上述した各実施例はハイブリッド車
輛について説明したが、もちろんこれに限るものではな
く、電気モータのみを用い、内燃機関を搭載していない
電気自動車に適用してもよい。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると坂
道発進しようとした場合においても車輌が後退するのを
防止できる。したがって、後退防止のためにアクセルペ
ダルを過剰に踏み込む等の熟練を伴う操作の必要がな
い。一方、この後退防止は、電気モータの電気的な制動
力を利用したものではなく、第1及び第2の回転規制手
段によって機械的に行われるものであるため、確実で安
全性に富む。また、停車時においては電気モータには電
流供給はなされていないため、電気モータ等に負担がか
かることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の駆動伝達装置の主要部を
示す図。
【図2】本発明の第1実施例に係る駆動伝達装置の構造
を示す断面図。
【図3】坂道発進制御部の作動を説明するためのフロー
チャート図。
【図4】本発明の第2実施例の駆動伝達装置の主要部を
示す図。
【図5】本発明の第3実施例の駆動伝達装置の主要部を
示す図。
【図6】本発明の第4実施例の駆動伝達装置の主要部を
示す図。
【図7】本発明の第5実施例の駆動伝達装置の主要部を
示す図。
【図8】本発明の第6実施例の駆動伝達装置の主要部を
示す図。
【図9】本発明の第7実施例の駆動伝達装置の主要部を
示す図。
【図10】本発明の第8実施例の駆動伝達装置の主要部
を示す図。
【図11】本発明の第9実施例の駆動伝達装置の主要部
を示す図。
【図12】第9実施例の応用例の駆動伝達装置の主要部
を示す図。
【符号の説明】
11 内燃機関(エンジン) 12 電気モータ 16,16F,16R プラネタリギア 18 トランスミッション 19 車体(駆動装置ケース) 24 入力軸 25 出力軸 51,52,53,54,55,56,57,58
トランスミッション 62 制御回路 62a 近停止領域制御手段(近停止領域制御部) 63a シフトスイッチ 63b 近停止領域検知手段(回転速度センサ) B 第1の回転規制手段(ブレーキ) C2 第1の回転規制手段(第2クラッチ) CR,CR1,CR2 キャリア F 第2の回転規制手段(ワンウェイクラッチ) S,S1,S2 要素(サンギア) P,P1,P2 要素(ピニオン) R,R1,R2 要素(リングギア)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気モータと、駆動車輪に連結している
    プラネタリギアとを備えてなる、電気モータを用いた車
    輌において、 前記プラネタリギアを所定限定運動機構となす第1の回
    転規制手段と、 坂道発進時に前記第1の回転規制手段を作動させて前記
    プラネタリギアを所定変速段に設定する坂道発進制御手
    段と、 該坂道発進制御手段に基づく所定変速段において、前記
    駆動車輪の後退方向の回転を禁止すべく、前記プラネタ
    リギアを規制する第2の回転規制手段と、 を備えてなる、電気モータを用いた車輌における駆動伝
    達装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の回転規制手段が、前記車輌の
    車体に固定されて前記3つの要素中の1つの要素の回転
    を規制し、又は3つの要素中の2つの要素間に介装され
    て該2つの要素の相対回転を規制する摩擦係合手段であ
    り、 前記第2の回転規制手段が、前記車輌の車体に固定され
    て前記3つの要素中の1つの要素の回転を一つの方向に
    ついてのみ規制し、又は3つの要素中の2つの要素間に
    介装されて該2つの要素の相対回転を一つの方向につい
    てのみ規制するワンウェイクラッチである、 ことを特徴とする請求項1記載の電気モータを用いた車
    輌における駆動伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の回転規制手段及び前記第2の
    回転規制手段のいずれか一方が前記車体と前記3要素の
    中の1つの要素との間に介装され、かつ他方が、該1つ
    の要素と該1つの要素と異なる2つの要素の内の1つの
    要素との間に介装される、 ことを特徴とする請求項2記載の電気モータを用いた車
    輌における駆動伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の回転規制手段及び前記第2の
    回転規制手段のいずれか一方が前記車体と前記3要素の
    中の1つの要素との間に介装され、かつ他方が、該1つ
    の要素と異なる2つの要素の内の1つの要素と前記車体
    との間に介装される、 ことを特徴とする請求項2記載の電気モータを用いた車
    輌における駆動伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記車輌が近停止領域にあることを検知
    する近停止領域検知手段を備え、 前記坂道発進制御手段が、前記近停止領域検知手段から
    の信号に基づき前記第1の回転規制手段を作動させる、 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の
    電気モータを用いた車輌における駆動伝達装置。
  6. 【請求項6】 内燃機関を備え、該内燃機関及び前記電
    気モータの少なくとも一方を駆動して車輌を走行させ
    る、 請求項1乃至4のいずれか1項記載の電気モータを用い
    た車輌における駆動伝達装置。
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