JPH0914385A - 車両用駆動装置 - Google Patents

車両用駆動装置

Info

Publication number
JPH0914385A
JPH0914385A JP16942995A JP16942995A JPH0914385A JP H0914385 A JPH0914385 A JP H0914385A JP 16942995 A JP16942995 A JP 16942995A JP 16942995 A JP16942995 A JP 16942995A JP H0914385 A JPH0914385 A JP H0914385A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
electric motor
combustion engine
internal combustion
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16942995A
Other languages
English (en)
Inventor
Kinya Yoshii
欣也 吉井
Takeji Koide
武治 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP16942995A priority Critical patent/JPH0914385A/ja
Publication of JPH0914385A publication Critical patent/JPH0914385A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハイブリッド車両用の駆動装置において、十
分なトルク増幅作用が得られてトランスミッションが必
ずしも必要でなく、優れた耐久性が得られ且つ装置構成
が比較的簡単で安価であるとともに、変速ショックを殆
ど生じないようにする。 【構成】 車両停止時にサンギヤ10sが遠心クラッチ
18の結合回転速度N0で回転するように内燃機関12
が作動させられ、電動モータ14が逆回転させられてい
る状態で、電動モータ14を回生制動して逆回転を滑ら
かに停止させるとともに正転力行へ滑らかに移行させる
ことにより、車両をスムーズに発進させる。そして、サ
ンギヤ10sが結合回転速度N0 で回転し続けるように
内燃機関12の作動を制御しつつ電動モータ14の回転
速度を上昇させると、リングギヤ10rの回転速度がや
がて結合回転速度N0 に到達し、遠心クラッチ18によ
りキャリア10cとリングギヤ10rとが一体的に結合
され、変速比が1となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動力源として電動モ
ータおよび内燃機関を用いた所謂ハイブリッド車両の駆
動装置に係り、特に、両出力を遊星歯車装置により合成
して駆動輪側へ出力する駆動装置の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電動モータおよび内燃機関の出力を遊星
歯車装置により合成して駆動輪側へ出力する車両用駆動
装置が知られている。米国特許USP5258651号
に記載されている装置はその一例で、図6に示すよう
に、シンプル遊星歯車装置(シングルピニオン型遊星歯
車装置)100のサンギヤ100sを電動モータ102
に連結し、シンプル遊星歯車装置100のリングギヤ1
00rを内燃機関104に連結し、シンプル遊星歯車装
置100のキャリア100cを出力部材106に連結
し、合成した出力をその出力部材106からトランスミ
ッションを経て駆動輪へ伝達するようになっている。サ
ンギヤ100sとキャリア100cとの間にはクラッチ
108が設けられているとともに、サンギヤ100sは
一方向クラッチ110およびブレーキ112を介して位
置固定のケース114に係合させられるようになってい
る。キャリア100cにはプラネタリギヤ100pが回
転自在に設けられ、サンギヤ100sおよびリングギヤ
100rの双方と噛み合わされている。なお、図6は中
心線の上半分を示した骨子図で、電動モータ102,内
燃機関104はシンプル遊星歯車装置100の中心線と
同心に配設されている。
【0003】そして、上記のような車両用駆動装置は、
車両停止時にも内燃機関104がアイドル回転させら
れ、それに伴ってサンギヤ100sおよび電動モータ1
02が逆回転させられる。車両発進時には、電動モータ
102が回生制動させられるとともにブレーキ112が
係合させられることによりサンギヤ100sの逆回転が
緩やかに停止させられ、それに伴ってキャリア100c
および出力部材106が正回転させられるようになる。
この時の変速比は、ギヤ比ρ=サンギヤ100sの歯数
Zs/リングギヤ100rの歯数Zrとすると(1+
ρ)で表され、出力部材106は内燃機関104(厳密
にはリングギヤ100r)に対して減速回転させられる
が、その後クラッチ108が接続されると変速比は1と
なる。すなわち、この車両用駆動装置は2段変速である
が、これはあくまでも副変速機として機能するもので、
主な変速制御は図示しないトランスミッションで行われ
るようになっている。一方向クラッチ110は、ブレー
キ112を係合させたままクラッチ108を係合させて
変速できるようにするためのもので、変速時の制御が容
易となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用駆動装置においては、上記シンプル遊
星歯車装置による変速比が(1+ρ)であるため十分な
トルク増幅作用が得られず、発進時等に必要な駆動トル
クを確保するためには大きな変速比が得られるトランス
ミッションが必要不可欠であった。電動モータの回生制
動などでサンギヤの逆回転を停止させる過程では大きな
変速比が得られるものの、トルク増幅作用はシンプル遊
星歯車装置のギヤ比ρによって定まる(1+ρ)のまま
である。ギヤ比ρは1より小さいため変速比は2より小
さく、通常は1.5程度である。
【0005】また、前記クラッチやブレーキの係合時に
はスリップが生じるため、それ等の摩擦材の耐久性が問
題になるとともに、クラッチの係合時には変速比の変化
に伴って内燃機関の回転速度が一時的に低下するなど変
速ショックが避けられない。更に、2段変速のためにク
ラッチおよびブレーキが必要で、且つ変速制御を容易と
するために1方向クラッチが必要であり、装置が複雑で
大型となりスペース的にもコスト的にも好ましくない。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、十分なトルク増幅作
用が得られてトランスミッションが必ずしも必要でな
く、優れた耐久性が得られ且つ装置構成が比較的簡単で
安価であるとともに変速ショックを殆ど生じない車両用
駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、電動モータおよび内燃機関の出力を遊
星歯車装置により合成して駆動輪側へ出力する車両用駆
動装置であって、(a)前記遊星歯車装置のリングギヤ
と前記電動モータとを連結し、その遊星歯車装置のサン
ギヤと前記内燃機関とを連結し、その遊星歯車装置のキ
ャリアから前記駆動輪側へ出力する一方、(b)その遊
星歯車装置のリングギヤ,キャリア,およびサンギヤが
互いに略等しい所定の結合回転速度となった時にそれ等
の2要素を一体的に結合し、その結合回転速度以上で一
体回転させる結合手段を有することを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】このような車両用駆動装置においては、
車両停止時にサンギヤが例えば結合回転速度で回転する
ように内燃機関が作動させられることにより、リングギ
ヤに連結された電動モータはその結合回転速度に対応す
る回転速度で逆回転させられ、その状態で電動モータを
回生制動してリングギヤの逆回転を滑らかに停止させる
とともに正転力行へ滑らかに移行させれば、キャリアが
サンギヤと同じ正回転方向へ滑らかに回転させられるよ
うになり、車両がスムーズに発進させられる。そして、
サンギヤが結合回転速度で回転し続けるように内燃機関
の作動を制御しつつ電動モータの回転速度を上昇させる
と、その電動モータによって回転駆動されるリングギヤ
の回転速度がやがて結合回転速度に到達し、リングギ
ヤ,キャリア,およびサンギヤのうちの2要素が結合手
段によって一体的に結合される。これにより、その結合
回転速度以上ではリングギヤ,キャリア,およびサンギ
ヤが一体回転させられるようになり、変速比が1の状態
で内燃機関や電動モータから駆動輪側へ動力が伝達され
る。
【0009】ここで、上記結合手段によりリングギヤ,
キャリア,およびサンギヤのうちの2要素が一体的に結
合されるまでは、遊星歯車装置による変速比が無限大か
ら1まで連続的に変化させられるが、その間のトルク増
幅率はリングギヤを固定した場合の変速比と同じで、例
えば一般的なシンプル遊星歯車装置の場合、そのギヤ比
(=サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)をρとすると
(1+ρ)/ρで表される。ギヤ比ρは1より小さいた
め変速比は2より大きく、5〜6程度の変速比とするこ
とも可能で、発進時等に必要な十分な駆動トルクを確保
することが可能である。一方、結合手段が結合されると
変速比は1となるため、内燃機関や電動モータがオーバ
ーランすることなく必要十分な最高車速を実現できる。
これにより、変速比を変化させるトランスミッションを
別個に配設することが必ずしも必要でなくなり、車両へ
の搭載スペースや重量を大幅に節減できるとともに安価
となる。
【0010】また、車両停止時にサンギヤが結合回転速
度で回転するように内燃機関が作動させられている状態
から、電動モータを回生制動してリングギヤの逆回転を
滑らかに停止させるとともに正転力行へ滑らかに移行さ
せれば、遊星歯車装置による変速比が無限大から1まで
滑らかに変化させられる一方、遊星歯車装置のサンギ
ヤ,キャリア,およびリングギヤの回転速度が結合回転
速度になった時に結合手段によってそれ等の2要素が結
合され、変速比が1に固定されるようになっているた
め、変速比の急激な変化に伴うショック等が解消して乗
り心地が向上する。
【0011】また、本発明では1個の結合手段を設ける
だけで良いため、従来のようにクラッチ,ブレーキ,お
よび一方向クラッチを設ける場合に比較して、油圧回路
などを含めて装置が簡略化され、この点でも省スペース
化、軽量化、コストダウンが図られる。しかも、本発明
では同じ回転速度で結合するようになっているため、ス
リップによる耐久性の問題が解消するとともに、ドグ歯
のようなスリップ係合が不能で安価なクラッチを採用す
ることもできる。結合回転速度となった時に遠心力によ
って自動的に結合する遠心クラッチを用いれば、油圧回
路などの結合制御手段が不要となるため、トランスミッ
ションの変速制御が不要であることと併せて油圧ポンプ
が不要となり、ポンプによる動力損失が解消する。
【0012】なお、車両停止時におけるサンギヤの回転
速度は必ずしも結合回転速度である必要はなく、それよ
り低速のアイドル回転速度とし、車両発進(加速)時に
リングギヤがアイドル回転速度に達した後に、サンギヤ
とリングギヤとが同時に加速するように内燃機関および
電動モータの作動を制御して、結合回転速度で結合手段
を結合させるようにしても、上記の本発明特有の効果を
享受できる。また、結合回転速度は予め一定速度が定め
られても良いが、エアコンなど車両の運転状態に応じて
設定されるようにすることもできる。
【0013】一方、本発明の車両用駆動装置を好適に作
動させるためには、(c)前記結合回転速度と同じかそ
れより低速のアイドル回転速度より前記リングギヤの回
転速度が低い状態では、前記サンギヤがそのアイドル回
転速度またはアイドル回転速度以上、結合回転速度以下
の所定の回転速度で回転するように前記内燃機関の作動
を制御する内燃機関制御手段と、(d)車両停止時には
前記電動モータが逆回転することを許容するが、車両発
進時にはその電動モータを回生制動して滑らかに回転を
停止させ且つ正転力行へ滑らかに移行させる電動モータ
制御手段とを設けることが必要である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。図1の車両用駆動装置8は、
内燃機関12および電動モータ14の出力をシンプル遊
星歯車装置10により合成し、出力歯車16から駆動輪
30側へ出力するようになっている。シンプル遊星歯車
装置10は、内燃機関12の出力軸(クランク軸)12
aに一体的に連結されたサンギヤ10sと、電動モータ
14の出力軸(モータ軸)14aに一体的に連結された
リングギヤ10rと、出力部材である出力歯車16に一
体的に連結されたキャリア10cとを同心まわりの相対
回転可能に備えている。キャリア10cにはサンギヤ1
0sおよびリングギヤ10rの双方と噛み合うプラネタ
リギヤ10pが回転自在に配設されているとともに、リ
ングギヤ10rとキャリア10cとの間には、予め定め
られた一定の結合回転速度N0 以上では遠心力の作用で
自動的に両者を一体的に結合する遠心クラッチ18が結
合手段として設けられている。この結合回転速度N
0 は、例えば1000rpm〜1500rpm程度であ
る。上記内燃機関12および電動モータ14は、シンプ
ル遊星歯車装置10の中心線上においてそのシンプル遊
星歯車装置10を挟んで両側に相対向するように配設さ
れている。
【0015】上記出力歯車16は中間シャフト22の大
歯車24と噛み合わされており、同じく中間シャフト2
2に設けられた小歯車26からディファレンシャル装置
28へ動力が伝達され、そのディファレンシャル装置2
8によって左右の駆動輪30に動力が分配される。すな
わち、本実施例では出力歯車16が駆動輪30に機械的
に連結され、トランスミッションのように変速比を変化
させることなく常に一定の変速比で駆動輪30が回転駆
動されるのである。なお、中間シャフト22にはパーキ
ングギヤ32が取り付けられている。
【0016】上記電動モータ14は、回転・蓄電制御器
34を介してバッテリ等の蓄電池36に接続されてお
り、蓄電池36から電気エネルギーが供給されて所定の
トルクで回転駆動される回転状態と、回生制動により発
電機として機能することにより蓄電池36に電気エネル
ギーを蓄積する蓄電状態と、出力軸14aが自由回転す
ることを許容する無負荷状態とに切り換えられる。上記
回転・蓄電制御器34および前記内燃機関12は、コン
トローラ38によってその作動が制御されるようになっ
ている。コントローラ38はCPU,RAM,ROM等
を有するマイクロコンピュータを含んで構成され、予め
設定されたプログラムに従って信号処理を実行するよう
になっており、機能的に回転・蓄電制御器34を制御す
るモータ制御手段40、および内燃機関12を制御する
内燃機関制御手段42を備えている。このコントローラ
38には、一対の回転速度検出手段44,46、アクセ
ル操作量センサ48、車速センサ50、前記蓄電池36
から、それぞれリングギヤ10rの回転速度Nr,サン
ギヤ10sの回転速度Nsを表す信号、アクセル操作量
を表す信号、車速を表す信号、蓄電池36の残量を表す
信号が供給されるようになっている。
【0017】上記内燃機関制御手段42は、リングギヤ
10rの回転速度Nrが前記結合回転速度N0 以下の状
態ではサンギヤ10sがその結合回転速度N0 で回転し
続けるように、スロットル弁開度や燃料噴射量などを調
整して内燃機関12の作動を制御する。リングギヤ10
rの回転速度Nrが結合回転速度N0 以下か否かを判断
する代わりに、キャリア10cの回転速度Ncが結合回
転速度N0 以下か否かを判断するようにしても良いし、
キャリア10cの回転速度Ncと車速は一定の関係を有
するため、車速センサ50によって検出される車速を用
いて判断することもできる。上記結合回転速度N0 は内
燃機関12のアイドル回転速度を兼ねている。一方、モ
ータ制御手段40は、車両停止時には電動モータ14を
無負荷状態とし、内燃機関12によりサンギヤ10sが
結合回転速度N0 で正回転させられるのに伴ってリング
ギヤ10rが逆回転することを許容するが、車両発進時
にはその電動モータ14を回生制動して滑らかに回転を
停止させ且つ正転力行へ滑らかに移行させる。
【0018】このような車両用駆動装置8は、車両停止
時にもサンギヤ10sは内燃機関12により結合回転速
度N0 で正回転させられる一方、電動モータ14は無負
荷状態とされるため、リングギヤ10rは結合回転速度
0 に対応する回転速度で逆回転させられる。この時の
リングギヤ10の回転速度Nrは、シンプル遊星歯車装
置10のギヤ比をρとすると−ρ・N0 である。そし
て、その状態でアクセルが操作されると、電動モータ1
4が回生制動させられてリングギヤ10rの逆回転が滑
らかに停止させられるとともに、電動モータ14が正転
力行へ滑らかに移行させられ、キャリア10cがサンギ
ヤ10sと同じ正回転方向へ滑らかに回転させられるよ
うになり、車両がスムーズに発進させられる。上記回生
制動および正転力行時のトルク制御は、アクセル操作量
の大きさや変化速度などに応じて所定の車両加速度が得
られるように行われる。図2は、車両が一定の加速度で
発進させられる場合のサンギヤ回転速度Ns,キャリア
回転速度Nc,およびリングギヤ回転速度Nrを比較し
て示した図で、時間t1 は電動モータ14の制御が回生
制動から正転力行へ移行した時間である。
【0019】上記正転力行により電動モータ14の回転
速度が上昇し、リングギヤ10rの回転速度Nrが結合
回転速度N0 に達すると、遠心クラッチ18によりリン
グギヤ10rとキャリア10cとが一体的に結合され
る。これにより、その結合回転速度N0 以上ではリング
ギヤ10r,キャリア10c,およびサンギヤ10sが
一体回転させられるようになり、変速比が1の状態で内
燃機関12や電動モータ14の動力が出力歯車16から
出力される。図2の時間t2 は、遠心クラッチ18によ
りリングギヤ10rとキャリア10cとが一体的に結合
された時間である。
【0020】遠心クラッチ18が結合させられる結合回
転速度N0 以上でキャリア10c等が回転させられる車
両走行時には、アクセル操作量や車速等に応じて所定の
駆動力が得られるように内燃機関12や電動モータ14
が作動させられるとともに、必要に応じて電動モータ1
4が回生制動させられて蓄電池36に電気エネルギーが
蓄積される。また、減速時にキャリア10c等の回転速
度が結合回転速度N0を下回ると、遠心クラッチ18が
自動的に解放され、内燃機関12は結合回転速度N0
回転するように内燃機関制御手段42によって制御され
るとともに、電動モータ14はアクセル操作量等に応じ
て所定の車速が得られるようにモータ制御手段40によ
って制御される。車両を後退させる際には、内燃機関1
2を結合回転速度N0 で回転駆動したままか或いは停止
させるとともに、電動モータ14を逆回転方向へ回転駆
動することにより、内燃機関12のポンピングロスによ
る反力で後退方向のトルクを発生させることができる。
【0021】ここで、かかる本実施例の車両用駆動装置
8においては、車両発進時には、遠心クラッチ18によ
りリングギヤ10rとキャリア10cとが一体的に結合
されるまでは、シンプル遊星歯車装置10による変速比
が無限大から1まで連続的に変化させられるが、その間
のトルク増幅率はリングギヤ10rを固定した場合の変
速比と同じで(1+ρ)/ρである。ギヤ比ρは1より
小さいため変速比は2より大きく、5〜6程度の変速比
とすることも可能で、発進時等に必要な十分な駆動トル
クを確保することが可能である。一方、遠心クラッチ1
8が結合されると変速比は1となるため、内燃機関12
や電動モータ14がオーバーランすることなく必要十分
な最高車速を実現できる。これにより、変速比を変化さ
せるトランスミッションを別個に配設することが不要と
なり、車両への搭載スペースや重量を大幅に節減できる
とともに安価となる。
【0022】また、車両発進時には、サンギヤ10sが
結合回転速度N0 で回転するように内燃機関12が作動
させられている状態において、電動モータ14が回生制
動させられてリングギヤ10rの逆回転が滑らかに停止
させられるとともに、電動モータ14が正転力行へ滑ら
かに移行させられることにより、シンプル遊星歯車装置
10による変速比が無限大から1まで滑らかに変化させ
られる一方、リングギヤ回転速度Nrが結合回転速度N
0 となり、キャリア10cと略等速回転させられている
状態で、それ等のリングギヤ10rおよびキャリア10
cが遠心クラッチ18により一体的に結合され、変速比
が1に固定されるようになっているため、変速比の急激
な変化に伴うショック等が解消して乗り心地が向上す
る。
【0023】また、本実施例では1個の遠心クラッチ1
8を設けるだけで良いため、図6の従来装置のようにク
ラッチ108,一方向クラッチ110,およびブレーキ
112を設ける場合に比較して装置が簡略化され、この
点でも省スペース化、軽量化、コストダウンが図られ
る。しかも、遠心クラッチ18はリングギヤ10rおよ
びキャリア10cが略等速回転させられている状態でそ
れ等を結合するようになっているため、スリップによる
摩擦材等の耐久性の問題が解消するとともに、遠心クラ
ッチ18は遠心力によって自動的に結合するため油圧回
路などの結合制御手段が不要となり、トランスミッショ
ンの変速制御が不要であることと併せて油圧ポンプが不
要となり、ポンプによる動力損失が解消する。
【0024】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前記実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0025】図3の車両用駆動装置60は、シフトレバ
ーの手動操作などで切換フォーク62が図の左右方向へ
移動させられることにより、サンギヤ10sを内燃機関
12の出力軸12aに相対回転不能に連結する前進状態
と、サンギヤ10sを位置固定のケース64に回転不能
に連結する後退状態と、サンギヤ10sの自由回転を許
容するニュートラル状態とに切り換える機械式のクラッ
チ66を、内燃機関12とサンギヤ10sとの間に配設
した場合である。この場合には、図のようにクラッチ6
6が後退状態に切り換えられると、サンギヤ10sがケ
ース64に固定されるため、電動モータ14の発生トル
クに対応した後退トルクで車両が後退させられるように
なる。また、クラッチ66をニュートラル状態とすれ
ば、内燃機関12および電動モータ14の動力伝達が共
に遮断されるため、それ等の故障時の車両の移動が容易
となるなど安全性が向上する。
【0026】図4の車両用駆動装置70は、電動モータ
72とリングギヤ10rとの間に遊星歯車式の減速機7
4を配設した場合で、減速機74によってトルク増幅が
行われる分だけ電動モータ72の小型化(小トルク化)
を図ることができる。
【0027】図5は、前記シンプル遊星歯車装置10の
代わりに2段ピニオン(ステップドピニオン)式遊星歯
車装置80を用いた場合で、サンギヤ80sは内燃機関
12の出力軸12aに一体的に連結されており、リング
ギヤ80rは電動モータ14の出力軸14aに一体的に
連結されており、キャリア80cは出力歯車16に一体
的に連結されているとともに、遠心クラッチ18を介し
てリングギヤ80rと一体的に結合されるようになって
いる。キャリア80cには、大径ピニオンギヤ80p1
および小径ピニオンギヤ80p2 を軸方向に一体的に有
するステップドピニオンギヤが軸心まわりの回転自在に
配設されており、大径ピニオンギヤ80p1 はサンギヤ
80sと噛み合わされている一方、小径ピニオンギヤ8
0p2 はリングギヤ80rと噛み合わされている。この
場合には、外径寸法を小さく維持しつつ大きな変速比を
得ることができる。
【0028】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0029】例えば、前記実施例では内燃機関12およ
び電動モータ14,72がシンプル遊星歯車装置10,
2段ピニオン式遊星歯車装置80の中心線上に配設され
ていたが、この配設態様は適宜変更できる。
【0030】また、前記実施例ではキャリア10c,8
0cとリングギヤ10r,80rとの間に遠心クラッチ
18が配設されていたが、サンギヤ10s,80sとリ
ングギヤ10r,80r或いはキャリア10c,80c
との間に結合手段を配設しても良い。
【0031】また、前記実施例では結合手段として遠心
クラッチ18が用いられていたが、ドグ歯タイプのクラ
ッチや油圧によって摩擦板を係合させる油圧クラッチな
ど他の結合手段を採用することもできる。油圧クラッチ
など油圧回路等の結合制御手段を用いて結合させる場合
には、前記結合回転速度N0 は必ずしも一定である必要
はなく、エアコンなど車両の運転状態に応じて結合回転
速度N0 が変更されるようにしても良い。また、例えば
結合回転速度N0 よりも低速のアイドル回転速度でサン
ギヤ10s,80sを回転させ、リングギヤ10r,8
0rの回転速度がそのアイドル回転速度に達したら、そ
こから両者が同時に加速するように内燃機関12および
電動モータ14,72の作動を制御し、その加速過程で
結合回転速度N0 に達したら結合手段を結合させるよう
にすることも可能である。
【0032】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両用駆動装置の構成
を説明する図である。
【図2】図1の車両用駆動装置におけるシンプル遊星歯
車装置の各回転要素の回転速度を比較して示す図であ
る。
【図3】本発明の別の実施例の構成を説明する図であ
る。
【図4】本発明の更に別の実施例の構成を説明する図で
ある。
【図5】本発明の更に別の実施例の要部構成を説明する
図である。
【図6】従来の車両用駆動装置の一例を説明する図であ
る。
【符号の説明】
8,60,70:車両用駆動装置 10:シンプル遊星歯車装置 12:内燃機関 14,72:電動モータ 18:遠心クラッチ(結合手段) 80:2段ピニオン式遊星歯車装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータおよび内燃機関の出力を遊星
    歯車装置により合成して駆動輪側へ出力する車両用駆動
    装置であって、 前記遊星歯車装置のリングギヤと前記電動モータとを連
    結し、該遊星歯車装置のサンギヤと前記内燃機関とを連
    結し、該遊星歯車装置のキャリアから前記駆動輪側へ出
    力する一方、該遊星歯車装置のリングギヤ,キャリア,
    およびサンギヤが互いに略等しい所定の結合回転速度と
    なった時にそれ等の2要素を一体的に結合し、該結合回
    転速度以上で一体回転させる結合手段を有することを特
    徴とする車両用駆動装置。
JP16942995A 1995-07-05 1995-07-05 車両用駆動装置 Pending JPH0914385A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16942995A JPH0914385A (ja) 1995-07-05 1995-07-05 車両用駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16942995A JPH0914385A (ja) 1995-07-05 1995-07-05 車両用駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0914385A true JPH0914385A (ja) 1997-01-14

Family

ID=15886438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16942995A Pending JPH0914385A (ja) 1995-07-05 1995-07-05 車両用駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0914385A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000041909A1 (fr) * 1999-01-13 2000-07-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif de production de puissance, vehicule hybride et procede de commande correspondant
JP2000225862A (ja) * 1999-02-05 2000-08-15 Hitachi Ltd 変速装置、車両、ハイブリッド車両、およびその制御装置
JP2000299903A (ja) * 1999-04-09 2000-10-24 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車の制御装置
JP2001287550A (ja) * 2000-04-07 2001-10-16 Tochigi Fuji Ind Co Ltd 動力伝達装置及びその操作方法
WO2001085483A1 (fr) * 2000-05-08 2001-11-15 Hitachi, Ltd. Mecanisme de transmission de puissance composite et vehicule
US6852063B2 (en) * 2001-11-30 2005-02-08 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Automotive internal combustion engine control system
JP2008221921A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Komatsu Ltd ハイブリッド車両
JP2008247269A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Kawasaki Heavy Ind Ltd 建設機械及びその制御方法
WO2010137087A1 (ja) 2009-05-25 2010-12-02 日産ディーゼル工業株式会社 ハイブリッド車の動力伝達機構
US20120004797A1 (en) * 2010-05-25 2012-01-05 Kabushiki Kaisha Kcm Construction machine and control method thereof
US8348806B2 (en) 2009-10-15 2013-01-08 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Construction machine and control method thereof
CN105656241A (zh) * 2016-02-26 2016-06-08 梁贱成 一种混合电驱动装置
CN108099578A (zh) * 2017-12-22 2018-06-01 重庆大学 单电机混合动力汽车多模耦合动力传动系统
JP2019120383A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 ジヤトコ株式会社 パワートレイン
CN110143125A (zh) * 2019-04-18 2019-08-20 浙江吉利控股集团有限公司 一种混合动力系统及车辆
CN112236324A (zh) * 2018-02-20 2021-01-15 托海德有限责任公司 用于在不使用齿轮箱的情况下传递扭矩的系统和方法
WO2021255188A1 (de) * 2020-06-17 2021-12-23 Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule (Rwth) Aachen Paralleler hybridantrieb für ein kraftfahrzeug, kraftfahrzeug und verfahren zum betreiben eines parallelen hybridantriebs
US11541741B2 (en) 2018-02-20 2023-01-03 Two Heads Llc Multi-functional electromechanical device for a mild hybrid system including an internal combustion engine, with or without use of a gearbox

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000041909A1 (fr) * 1999-01-13 2000-07-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif de production de puissance, vehicule hybride et procede de commande correspondant
US6886648B1 (en) 1999-01-13 2005-05-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Power output device, hybrid vehicle, and method of controlling them
JP2000225862A (ja) * 1999-02-05 2000-08-15 Hitachi Ltd 変速装置、車両、ハイブリッド車両、およびその制御装置
JP2000299903A (ja) * 1999-04-09 2000-10-24 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車の制御装置
JP2010178624A (ja) * 2000-04-07 2010-08-12 Gkn Driveline Japan Ltd 動力伝達装置の操作方法
JP2001287550A (ja) * 2000-04-07 2001-10-16 Tochigi Fuji Ind Co Ltd 動力伝達装置及びその操作方法
JP4636651B2 (ja) * 2000-04-07 2011-02-23 Gknドライブラインジャパン株式会社 動力伝達装置
WO2001085483A1 (fr) * 2000-05-08 2001-11-15 Hitachi, Ltd. Mecanisme de transmission de puissance composite et vehicule
EP1281559A1 (en) * 2000-05-08 2003-02-05 Hitachi, Ltd. Composite power transmission mechanism and vehicle
US6808468B1 (en) 2000-05-08 2004-10-26 Hitachi, Ltd. Composite power transmission mechanism and vehicle
EP1281559A4 (en) * 2000-05-08 2006-03-22 Hitachi Ltd COMPOSITE POWER TRANSMISSION MECHANISM AND VEHICLE
US6852063B2 (en) * 2001-11-30 2005-02-08 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Automotive internal combustion engine control system
JP2008221921A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Komatsu Ltd ハイブリッド車両
JP2008247269A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Kawasaki Heavy Ind Ltd 建設機械及びその制御方法
WO2010137087A1 (ja) 2009-05-25 2010-12-02 日産ディーゼル工業株式会社 ハイブリッド車の動力伝達機構
US8585523B2 (en) 2009-05-25 2013-11-19 Ud Trucks Corporation Power transmitting mechanism for hybrid vehicle
US8348806B2 (en) 2009-10-15 2013-01-08 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Construction machine and control method thereof
US20120004797A1 (en) * 2010-05-25 2012-01-05 Kabushiki Kaisha Kcm Construction machine and control method thereof
US8649926B2 (en) 2010-05-25 2014-02-11 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Construction machine and control method thereof
CN105656241A (zh) * 2016-02-26 2016-06-08 梁贱成 一种混合电驱动装置
CN108099578A (zh) * 2017-12-22 2018-06-01 重庆大学 单电机混合动力汽车多模耦合动力传动系统
JP2019120383A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 ジヤトコ株式会社 パワートレイン
CN112236324A (zh) * 2018-02-20 2021-01-15 托海德有限责任公司 用于在不使用齿轮箱的情况下传递扭矩的系统和方法
JP2021514455A (ja) * 2018-02-20 2021-06-10 トゥー ヘッズ,エルエルシー エンジンと最終トランスミッションシャフト間に、変速装置を使用せずにトルク及び動力を選択、供給及び伝達するシステム及び方法
EP3755561A4 (en) * 2018-02-20 2021-10-27 Two Heads Llc SYSTEMS AND METHODS FOR SELECTING, METERING AND TRANSMISSION OF TORQUE AND POWER BETWEEN ENGINES AND FINAL TRANSMISSION SHAFTS WITHOUT THE USE OF A GEARBOX
US11541741B2 (en) 2018-02-20 2023-01-03 Two Heads Llc Multi-functional electromechanical device for a mild hybrid system including an internal combustion engine, with or without use of a gearbox
CN110143125A (zh) * 2019-04-18 2019-08-20 浙江吉利控股集团有限公司 一种混合动力系统及车辆
WO2021255188A1 (de) * 2020-06-17 2021-12-23 Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule (Rwth) Aachen Paralleler hybridantrieb für ein kraftfahrzeug, kraftfahrzeug und verfahren zum betreiben eines parallelen hybridantriebs

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0914385A (ja) 車両用駆動装置
US6302227B1 (en) Hybrid powered vehicle
JP3376262B2 (ja) ハイブリッド車両の非常駆動装置
JP3379107B2 (ja) 電動モータ式車両駆動装置
JP3556893B2 (ja) 動力伝達機構
US6447417B2 (en) Drive force transmission mechanism for hybrid vehicle
US5427196A (en) Electric motor drive system
JP3641243B2 (ja) ハイブリッド変速機
JP3291916B2 (ja) ハイブリッド型車両
US6510370B1 (en) Control system for hybrid vehicles
WO2006013840A2 (ja) 電動力伝達装置
JP2001287553A (ja) パラレルハイブリッド車両
KR101251512B1 (ko) 하이브리드 차량의 변속 제어방법
JPH08242507A (ja) 自動車用パラレルハイブリッド駆動装置
JP2000142146A (ja) ハイブリッド車両用駆動装置
CN115702088A (zh) 用于机动交通载具的并联式混合动力驱动器、机动交通载具和用于运行并联式混合动力驱动器的方法
JPH1067243A (ja) 車両における補助駆動装置
JP3327230B2 (ja) 車両用パワープラント
JP3721818B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3259427B2 (ja) 内燃機関及び電気モータを用いた車輌における駆動伝達装置
JPH0638303A (ja) ハイブリッド型車両
JP2011020515A (ja) 作業車両
JP3721352B2 (ja) 複合型原動機の内部動力制御装置
JP2728592B2 (ja) 2基のエンジンを有する無段変速装置
JP2006044348A (ja) ハイブリッド変速機のモータ過回転防止装置