JP2008247269A - 建設機械及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低速域で良好な走行性能を実現することができる建設機械及びその制御方法を提供する。
【解決手段】蓄電器14に接続された電動発電機11と、エンジン10と、電動発電機及びエンジンの出力軸を結合する遊星ギヤとを備え、電動発電機及び/又はエンジンによって発生したトルクを駆動輪20へ伝達することにより走行可能な建設機械であって、前記遊星ギヤと駆動輪との間に設けられた、変速機12と、エンジンと変速機とを直結する直結クラッチ15と、直結クラッチが解放された状態において、アクセル開度及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、エンジンの回転数を制御し、アクセル開度、電動発電機の動作状態、及び蓄電器の蓄電量に基づいて、変速機の変速段の切替を制御するとともに、アクセル開度、車速、及び変速機の変速段に基づいて、エンジン及び電動発電機に発生させるトルクを決定するように構成されている制御装置2とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン及び電動発電機を備える建設機械に関し、特にホイールローダなどの加速及び減速を繰り返す建設機械及びその制御方法に関する。
ホイールローダなどの建設機械の場合、一定速度で継続して走行することは少なく、自動車などの一般的な移動体とは異なる走行性能が求められる。
図50は、ホイールローダによる総作業の大半を占めるV字作業を説明するための平面図である。図50(a)に示すように、ホイールローダ100は、土砂102をすくうために、土砂102に向かって前進する。次に、図50(b)に示すように、ホイールローダ100は、土砂102のすくいこみを行う。この場合、ゼロ速度から極低速での強大な牽引力が必要となる(ストール状態)。
土砂102のすくいこみが完了した後、ホイールローダ100は、図50(c)に示すように、一旦後進した後に方向転換し、トラック101に向かって前進を始める(スイッチバック)。そして、図50(d)に示すように、ホイールローダ100がトラック101に向かって前進を続けた後、図50(e)に示すように、ホイールローダ100は、トラック101への土砂102の積み込みを行う。
土砂102の積み込みが完了した後、ホイールローダ100は、図50(f)に示すように、一旦後進した後に方向転換し、再度土砂102に向かって前進する(スイッチバック)。
以上のようなV字作業においては、極低速域において強大な牽引力が必要になったり、低速域における加速及び減速の繰り返し並びにスイッチバックの繰り返しが強いられたりする。このような要求は、建設機械に特有のものである。
ところで、近年では、エンジンと電動発電機とを組み合わせて構成するハイブリッド車両が注目されており、種々の関連装置が開発されている。その例として、特許文献1ではハイブリッド車両用の発進装置(以下、従来例1という)が、特許文献2ではハイブリッド車両用の駆動装置(以下、従来例2という)がそれぞれ提案されている。
従来例1は、エンジンの出力軸に連結された歯車要素の目標回転数をアクセルの操作量に基づいて設定し、電気式回転装置を駆動して制動トルクを発生させることによって、その歯車要素の回転数が設定した目標回転数になるように電動発電機を制御する。このような構成により、効率良く車両を発進させることが可能となる。
また、従来例2は、遊星歯車装置のリングギヤと電動発電機とを連結し、遊星歯車装置のサンギヤとエンジンとを連結し、遊星歯車装置のキャリアから駆動輪側へ出力する一方、これらのリングギヤ、キャリア及びサンギヤが互いに等しい結合回転速度となった時にそれらのうちの2つを一体的に結合し、その結合回転速度以上で一体回転させる。このような構成により、車両をスムースに発進させることが可能となる。
特許3344848号明細書 特開平9−14385号公報
上述したような建設機械に特有な走行性能を得るために、中型以上のホイールローダでは、トルクコンバータを備えるのが一般的である。図51は、トルクコンバータにおける速度比に対するトルク比と効率・吸収トルク係数との関係を示すグラフである。また、図52は、トルクコンバータにおける入力トルクとエンジン回転数との関係を示すグラフである。
図51を参照すると、トルクコンバータは、全体的に効率が悪く、特に低速度比での効率が極端に悪いことが確認できる(R1領域を参照)。上述したように、ホイールローダでは加速及び減速、ストールやスイッチバックの低速域での走行性能が必要とされ、トルクコンバータの低効率領域の使用頻度が高いため、効率の面で改善の余地がある。
また、図52を参照すると、伝達トルクが、入力軸(エンジンの出力軸)の回転数に依存しており、したがって、エンジンの回転数が低い場合は伝達されるトルクも小さくなることが確認できる(R2領域を参照)。そのため、加速時にはエンジンの回転数が上昇するまで十分なトルクを伝達することができないこととなる。これは、短距離で加速及び減速を繰り返す建設機械にとって、デメリットである。
ところで、ホイールローダなどの建設機械をハイブリッド車両とする場合、トルクコンバータと同等以上の走行性能を実現するためには、低速域での直結クラッチ解放状態での走行が主となり、この状態でエンジントルク、電動発電機トルク及び変速の段数の制御を行う必要がある。
上述した従来例1及び2は、車両が停止している状態から直結クラッチが接続されるまでの発進時における制御は行っているものの、このようなエンジントルク、電動発電機トルク及び変速の段数の制御は行っていない。そのため、これらの従来例1及び2を適用して、ハイブリッドの建設機械を実現することは困難である。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的は、直結クラッチの結合を行わない、すなわち直結クラッチが解放された状態での低速域で良好な走行性能を実現することできる建設機械及びその制御方法を提供することにある。
本発明者等は、ホイールローダなどの建設機械をハイブリッド車両とするためには、どのような構成とすべきかについて、鋭意検討を重ねた。
自動車、トラック又は鉄道などのハイブリッドシステムとしては、一般的に(1)シリーズ方式、(2)パラレル方式、(3)シリーズ・パラレル(スプリット)方式に分類されることが知られている。ここで、(2)パラレル方式の場合、トルクコンバータが必要となる。しかし、上述したように、トルクコンバータは低速域での効率が極めて低い。そのため、パラレル方式は、建設機械には不向きであるといえる。また、パラレル方式の場合、減速時の回生発電以外では、緩やかな加速又は定速走行時などのエンジン出力に余裕のあるときに発電するが、ホイールローダの場合はそのような余裕があるときはほとんどない。また減速回生で得られる発電量自体も少ない。したがって、ホイールローダにパラレル方式を採用すると、発電量が乏しくなってしまうという問題もある。
他方、(1)シリーズ方式、及び(3)シリーズ・パラレル方式による自動車などの場合、発進時のトルクは自身を加速させるだけのもので足りる。そのため、ゼロ速度から強力なトルクを発生する電動発電機を備える場合、変速機は不要となることが多い。
しかしながら、上述したように、低速域において強大な牽引力が必要となるホイールローダの場合、実用化している電動発電機を用いる限り、変速機は必須であるといえる。図53乃至図55は、ホイールローダを電動発電機で駆動する場合における車速と牽引力との関係を示す走行特性図である。変速段が1速の場合の最大牽引力を得るためには、減速比を大きくとり、電動発電機の最大トルクで必要な駆動力を得るようにするが、その反面、電動発電機の最高回転数の制限によって、最高速度が制限される(図53に示す例では1速での最高速度は7km/h程度となる)。なお、変速段が2速の場合及び3速の場合については、図54及び図55にそれぞれ示している。
このように、電動発電機の最大トルク及び最高回転数はトレードオフの関係にあるため、低回転で高トルクを発生し、且つ最高回転数の高い電動発電機を得ることは困難である。したがって、ホイールローダにおいては変速機が必須となる。
このように、ホイールローダの場合は変速機が必須であるため、シリーズ方式又はシリーズ・パラレル方式を採用したとしても、これらの方式における変速機が不要になるというメリットを享受することができない。また、シリーズ方式及びシリーズ・パラレル方式においては、電動発電機及びインバータが2セット必要になるため、高コスト化を招くという問題が生じる。
上記課題を解決するために、本発明の建設機械は、蓄電器に接続された電動発電機と、エンジンと、前記電動発電機及び前記エンジンの出力軸を結合する遊星ギヤとを備え、前記電動発電機及び/又は前記エンジンによって発生したトルクを駆動輪へ伝達することにより走行可能な建設機械であって、前記遊星ギヤと前記駆動輪との間に設けられた、複数の変速段に切替可能な変速機と、前記エンジンと前記変速機とを直結する直結クラッチと、前記直結クラッチが解放された状態において、アクセル開度及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記エンジンの回転数を制御し、アクセル開度、前記電動発電機の動作状態(力行または回生)、及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記変速機の変速段の切替を制御するとともに、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段に基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定するように構成されている制御装置とを備える。
このように構成すると、エンジントルクと電動発電機トルクとがバランスを保った状態で、蓄電器の限られた蓄電容量の範囲内において充放電を繰り返しながら走行することが可能となる。
前記発明に係る建設機械において、前記制御装置が、前記蓄電器の蓄電量が少ない場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を上昇させる一方で、前記蓄電器の蓄電量が多い場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を減少させるように構成されていてもよい。
また、前記発明に係る建設機械において、前記制御装置が、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が力行状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が少ないときは、前記変速機の変速段を上げる一方で、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が回生制動状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が多いときは、前記変速機の変速段を下げるように構成されていてもよい。
また、前記発明に係る建設機械が、前記エンジンの逆回転を防止する逆回転防止手段を更に備え、前記制御装置が、前記電動発電機が回生制動状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が過剰であると判定したときに、前記エンジンを停止させるように構成されていてもよい。
また、前記発明に係る建設機械が、荷役装置を駆動する油圧ポンプを更に備え、前記油圧ポンプは、前記エンジンと直結されており、前記制御装置が、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段とともに、前記油圧ポンプの動作に必要なトルクに基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定するように構成されていてもよい。
また、前記発明に係る建設機械が、前記エンジンと直結された油圧ポンプを更に備え、前記制御装置が、減速している場合に、前記油圧ポンプの吐出流量とリリーフ圧とを制御することにより、前記エンジンに負トルクを発生させるように構成されていてもよい。
本発明の建設機械の制御方法は、蓄電器に接続された電動発電機と、エンジンと、前記電動発電機及び前記エンジンの出力軸を結合する遊星ギヤとを備え、前記電動発電機及び/又は前記エンジンによって発生したトルクを駆動輪へ伝達することにより走行可能な建設機械の制御方法であって、前記遊星ギヤと前記駆動輪との間には、複数の変速段に切替可能な変速機が設けられ、前記エンジンと前記変速機とは直結クラッチにより直結されるように構成されており、前記直結クラッチが解放された状態において、アクセル開度及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記エンジンの回転数を制御するステップと、アクセル開度、前記電動発電機の動作状態、及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記変速機の変速段の切替を制御するステップと、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段に基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定するステップとを有する。
前記発明に係る建設機械の制御方法において、前記エンジンの回転数を制御するステップが、前記蓄電器の蓄電量が少ない場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を上昇させる一方で、前記蓄電器の蓄電量が多い場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を減少させるようにしてもよい。
また、前記発明に係る建設機械の制御方法において、前記変速段の切替を制御するステップが、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が力行状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が少ないときは、前記変速機の変速段を上げる一方で、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が回生制動状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が多いときは、前記変速機の変速段を下げるようにしてもよい。
また、前記発明に係る建設機械の制御方法において、前記建設機械が、荷役装置を駆動する油圧ポンプを更に備え、前記油圧ポンプは、前記エンジンと直結されており、前記トルクを決定するステップが、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段とともに、前記油圧ポンプの動作に必要なトルクに基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定するようにしてもよい。
本発明によれば、蓄電器の限られた蓄電容量の範囲内において充放電を繰り返しながら走行することができる建設機械及びその制御方法を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の建設機械1は、エンジン10と、電動発電機11とを備えている。エンジン10の出力軸は遊星ギヤ装置のサンギヤ16aと、電動発電機11の出力軸は遊星ギヤ装置のリングギヤ16bと接続されるギヤ17とそれぞれ接続されている。また、遊星ギヤ装置のキャリア軸18は、複数の変速段に自動的に切替可能な電子制御の変速機12と接続されている。なお、遊星ギヤ装置には、サンギヤ16a、リングギヤ16b及びキャリア軸18のうちの何れか2つを直結するクラッチが設けられている(図1ではサンギヤ16aとキャリア軸18を直結している)。
変速機12は、デファレンシャルギヤ19を介して、駆動輪20と接続されている。なお、デファレンシャルギヤ19を介さずに、変速機12と駆動輪20とが直接接続されていてもよい。また、変速機12とエンジン10とは、直結クラッチ15により接続される。
電動発電機11は、インバータ13を介して蓄電器14と接続されている。この電動発電機11は、回生制動器として、また力行による動力源として機能する。
なお、図1には示されていないが、後述するように、建設機械1は、機械式ブレーキを電子制御するためのブレーキ回路を備えている。
また、建設機械1は、エンジン10、電動発電機11及び変速機12の動作を制御するための制御装置2を備えている。この制御装置2の詳細を以下に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る建設機械が備える制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、制御装置2には、蓄電器の蓄電量、アクセル及びブレーキの操作量、車速、電動発電機11の回転数及びトルク(蓄電器の充放電量に相当)、エンジン10の回転数、並びに前後進レバーのレバー位置が入力される。そして、エンジン回転数設定手段201が、蓄電量及びアクセルの操作量の入力に基づいて、エンジンの回転数の設定を行う。また、エンジン回転数制御手段202は、エンジン回転数設定手段201によって定められた設定回転数及びエンジン10の実際のエンジン回転数、並びに電動発電機11の実際の回転数の入力を受け、これらの入力からエンジン10及び電動発電機11に必要なトルクを算出し、その算出した結果を示すエンジントルク増減指令及び電動発電機トルク増減指令を出力する。
また、計算手段203が備える走行トルク計算手段203aは、アクセル及びブレーキの操作量などから、走行に必要とされる走行トルクを計算して、その計算した結果を走行トルク指令として出力する。出力トルク制限手段204は、走行トルク計算手段203aから走行トルク指令を受け、その走行トルク指令に対し蓄電器の蓄電量が少ない場合や過剰な場合に発電電動機の出力を制限するために、出力トルクを制限して、電動発電機エンジントルク配分手段205へ出力する。なお、この出力トルク制限手段204が省略され、走行トルク計算処理手段203aから電動発電機エンジントルク配分手段205へ直接走行トルク指令が出力されるようにしてもよい。
この走行トルク計算手段203aでは、アクセル及びブレーキ操作量から走行に必要とされる走行トルクを計算して出力するため、ブレーキを効かした状態で駆動力をかけることによりエネルギを無駄に消費したり、ブレーキに過度な負担をかけるような動作を起こさせないようにすることができる。
電動発電機エンジントルク配分手段205は、後述するようにして、走行トルク指令に基づいて、電動発電機11及びエンジン11へのトルク配分を計算し、その結果として電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令を電動発電機11及びエンジン10へそれぞれ出力する。なお、この電動発電機トルク指令に、エンジン回転数制御手段202によって出力された電動発電機トルク増減指令が加えられた信号が、電動発電機11に入力される。他方、エンジン10には、このエンジントルク指令に、同じく出力されたエンジントルク増減指令が加えられた信号が、入力される。
また、計算手段203が備える変速段数計算手段203bは、後述するようにして、アクセル操作量、蓄電器の蓄電量、及び電動発電機の動作状態(回生制動又は力行)から、変速段数を計算し、その計算した結果に基づいて、シフトアップ又はシフトダウンが必要であるか否かについての変速指令を、変速機12へ出力する。
なお、計算手段203は、減速中に変速段を切り替える場合に、クラッチが切れた状態となって減速が一旦弱まる(トルク抜け)ことに伴う操縦フィーリングの低下を防止するために、機械式ブレーキを制御する電子制御ブレーキ回路21に対して、機械式ブレーキ指令を出力する。これにより、機械式ブレーキが補助的に用いられることになり、前後進の切替の際(スイッチバック)の減速段階でのトルク抜けが発生した場合でも操縦フィーリングを良好に保つことができる。
本発明における基本的な制御は、アクセル操作量及び車速から必要とする駆動力を走行トルク計算機能手段によって計算し、それに応じて、電動発電機11とエンジン10とのトルク配分(遊星ギヤのギヤ比により一意に決まる)を電動発電機エンジントルク配分手段205が行い、その結果を電動発電機11及びエンジン10に出力することにより、行われる。
建設機械が停止している状態において、アクセルが離されたされた場合、通常エンジン回転数はアイドリング回転数となる。しかしながら、本発明では基本的にエンジン回転数はアクセル操作量とは独立しており、主に蓄電量により設定される。これは次の理由による。まず、エンジン回転数が低い場合は同一ギヤでの電動発電機11の回生制動(発電)による上限速度(すなわち回生制動から力行への移行時の速度)が低くなり、エンジン回転数が高い場合はそれに応じて上限速度が高くなる。そして、車速が回生制動(発電)による上限速度を上回る場合は電動発電機11が力行状態となるが、蓄電量の制限があるため、力行を長時間継続することは不可能である。そこで、後述するように、エンジン回転数を蓄電量により設定することによって、電動発電機11の回生制動領域及び力行領域において蓄電量が最適となるような制御を行うことが可能となる。
エンジン回転数に関する制御は、操縦フィーリングに影響を与えることがないように、エンジン回転数のみを変化させる必要がある。すなわち、アクセル操作量に対応した駆動力を、電動発電機11及びエンジン10により発生した状態で、エンジン回数のみを変化させる必要がある。そのために、本発明においては、後述するように、遊星ギヤの出力軸であるキャリア軸のトルクを一定に保ったままで、電動発電機11とエンジン10とのトルク配分を変えることによって、エンジン回転数の増速及び減速を行う。
なお、上述した回生制動による上限速度はエンジン回転数により変化するが、さらに加速する場合は変速段数を上げる(シフトアップ)ことにより、回生制動の上限速度は高くなる。本発明においては、このように加速により車速を上げる場合、蓄電器の蓄電量が最適となるように、エンジン回転数及び変速段数を制御する。
次に、フローチャート等を参照しながら、エンジン回数設定手段201、電動発電機エンジントルク配分手段205、及び変速段数計算手段203bにおけるより具体的な処理について、説明する。なお、以下の処理は、直結クラッチが解放された低速域での走行、すなわち例えば加速及び減速を繰り返したりスイッチバックを繰り返したりするV字作業における走行中の処理である。
図3は、エンジン回数設定手段201におけるエンジン設定回転数計算の処理手順を示すフローチャートである。図3に示すように、まず、エンジン回数設定手段201は、蓄電器の蓄電量が、予め設定された蓄電量の下限値(設定下限値)より少ないか否かを判定する(S101)。ここで、蓄電量が設定下限値よりも少ないと判定した場合(S101でYES)、すなわち蓄電量が不足していると判定した場合、エンジン回数設定手段201は、アクセルが踏み込まれている(アクセルがオンされている)か否かを判定する(S102)。アクセルが踏み込まれていないと判定した場合(S102でNO)は処理を終了し、アクセルが踏み込まれていると判定した場合(S102でYES)は、エンジン設定回転数を増加する(S103)。
他方、ステップS101で蓄電量が設定下限値以上であると判定した場合(S101でNO)、すなわち蓄電量が十分であると判定した場合、エンジン回数設定手段201は、蓄電器の蓄電量が、予め設定された蓄電量の上限値(設定上限値)より多いか否かを判定する(S104)。ここで、蓄電量が設定上限値以下であると判定した場合(S104でNO)、すなわち蓄電量は適切であると判定した場合は処理を終了し、蓄電量が設定上限値より多いと判定した場合(S104でYES)、アクセルが踏み込まれているか否かを判定する(S105)。そして、アクセルが踏み込まれていないと判定した場合(S105でNO)は処理を終了し、アクセルが踏み込まれていると判定した場合(S105でYES)は、エンジン設定回転数を減少する(S103)。
このような処理を行うことによって蓄電量に応じた適切なエンジン回転数の設定を行うことが可能となる。
図4は、電動発電機エンジントルク配分手段205における電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。なお、以下では、図2における出力トルク制限手段204が省略されており、走行トルク計算手段203aと電動発電機エンジントルク配分手段205とが直接接続されている場合を例にとって説明する。
まず、この電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令の算出処理の前提となる遊星ギヤの基本式を以下に示す。
・ω+a・ω+aout・ωout=0 …(1式:回転数の関係)
/a=T/a=Tout/aout …(2式:トルクの関係)
+a+aout=0 …(3式:係数の関係)
以上の式において、ω,ω,ωoutはエンジン(サンギヤ),電動発電機(リングギヤ)、出力軸(キャリア軸)の回転数をそれぞれ表しており、T,T,Toutは、エンジン(サンギヤ),電動発電機(リングギヤ)、出力軸(キャリア軸)のトルクをそれぞれ表している。また、a,a,aoutは、遊星ギヤパラメータを表している。
図4に示すとおり、走行トルク計算手段203aは、アクセル開度、車速、及び変速段数に基づいて、走行に必要なトルクを算出し、その算出した結果として走行トルク指令(Tout)を電動発電機エンジントルク配分手段205へ出力する。
電動発電機エンジントルク配分手段205は、走行トルク指令(Tout)の入力を受けて、T=Tout・a/aout及びT=Tout・a/aoutを計算して、その計算結果として電動発電機トルク指令(T)及びエンジントルク指令(T)を電動発電機11及びエンジン10へそれぞれ出力する。
なお、自車が走行するのに必要な牽引力以外の牽引力を必要としない通常の走行の場合、走行トルクは、アクセル開度及び車速(車速の変化率も含む)により一意に決定される。この走行トルクの計算においては、変速段によらず同じ加速となるように、変速段の段数も考慮される。これにより、蓄電量により変速段が異なっている場合であっても、同じ速度で同じアクセル開度であれば同じ走行トルク指令が出力されることになり、同じ加速力が得られる。したがって、操縦者はその時点での変速段数を意識する必要はない。
また、重量物の牽引及び土砂のすくいこみなどの牽引力が必要な走行状況においては、走行トルク指令を出力しても車速が上昇しないため、必要に応じて走行トルク指令を増加する必要が生じる。この場合は、走行トルク計算処理に組み込まれた積分制御の積分器上限をアクセル開度で設定するようにすればよい。この機能により、重量物の牽引や土砂のすくいこみ時に、アクセルを踏み込んでも車速が上昇しない場合は牽引力を増加させていき、その上限値がアクセル開度で設定されることにより、必要な牽引力がアクセル操作で得られることとなる。
このような牽引力が必要とされる走行状況においては、回生制動による走行が多くなり、発電状態が持続することになるため、後述する変速段数計算手段203bにおける処理の結果シフトダウンが行われ、その結果牽引力も増すことになる。また、土砂のすくいこみ作業などの際に操縦者が事前に牽引力の増加が必要であると判断した場合は、手動でシフトダウンを行うことによって、円滑に作業を行うようにすることができる。
図5は、変速段数計算手段203bにおける変速段数計算の処理手順を示すフローチャートである。図5に示すように、変速段数計算手段203bは、アクセルが踏み込まれている(アクセルがオンされている)か否かを判定する(Sか否かを判定する(S201)。ここで、アクセルが踏み込まれていると判定した場合(S201でYES)、すなわち加速されていると判定した場合、変速段数計算手段203bは、電動発電機11が回生制動状態にあるか力行状態にあるかを判定する(S202)。
ステップS202において、電動発電機11が力行状態にある(電動発電機11が正転している)と判定した場合(S202で「力行」)、変速段数計算手段203bは、蓄電量が設定下限値より少ないか否かを判定し(S203)、蓄電量が設定下限値以上である、すなわち蓄電量が十分であると判定した場合(S203でNO)は処理を終了する。他方、蓄電量が設定下限値より少ない、すなわち蓄電量が不足していると判定した場合(S203でYES)、変速段数計算手段203bは、シフトアップするように変速指令を変速機12へ出力する(S204)。
また、ステップS202において、電動発電機11が回生制動状態にある(電動発電機11が逆転している)と判定した場合(S202で「回生制動」)、変速段数計算手段203bは、蓄電量が設定上限値より多いか否かを判定し(S205)、蓄電量が設定上限値以下である、すなわち蓄電量が適切であると判定した場合(S205でNO)は処理を終了する。他方、蓄電量が設定上限値より多い、すなわち蓄電量が過剰であると判定した場合(S205でYES)、変速段数計算手段203bは、シフトダウンするように変速指令を変速機12へ出力する(S206)。
ステップS201において、アクセルが踏み込まれていないと判定した場合(S201でNO)、すなわちエンジンブレーキが作動中であると判定した場合、変速段数計算手段203bは、電動発電機11が回生制動状態にあるか力行状態にあるかを判定する(S207)。
ステップS207において、電動発電機11が力行状態にあると判定した場合(S207で「力行」)、変速段数計算手段203bは、蓄電量が設定下限値より少ないか否かを判定し(S208)、蓄電量が設定下限値以上である、すなわち蓄電量が十分であると判定した場合(S208でNO)は処理を終了する。他方、蓄電量が設定下限値より少ない、すなわち蓄電量が不足していると判定した場合(S208でYES)、変速段数計算手段203bは、シフトダウンするように変速指令を変速機12へ出力する(S209)。
また、ステップS207において、電動発電機11が回生制動状態にあると判定した場合(S207で「回生制動」)、変速段数計算手段203bは、蓄電量が設定上限値より多いか否かを判定し(S210)、蓄電量が設定上限値以下である、すなわち蓄電量が適切であると判定した場合(S210でNO)は処理を終了する。他方、蓄電量が設定上限値より多い、すなわち蓄電量が過剰であると判定した場合(S210でYES)、変速段数計算手段203bは、シフトアップするように変速指令を変速機12へ出力する(S211)。
このように処理することにより、電動発電機の状態及び蓄電量に応じた適切な変速段の切替を行うことが可能となる。
次に、上述した制御を行った場合における本実施の形態の建設機械の走行動作について、遊星ギヤの速度線図を参照しながら説明する。
図6は、アイドリング状態における遊星ギヤの速度線図である。建設機械1が停止して1速に入れた状態で、エンジン10がアイドリングで回転している場合は、図6に示すように、エンジン10にはトルクが発生しておらず、車体が停止しているため、ゼロ速度である。この場合、電動発電機11は無負荷状態であり、逆回転させられている。ただし、厳密には、エンジン10がアイドリング回転数を保つため、エンジン10の機械摩擦及び電動発電機11の機械摩擦分のトルクが発生している。
この状態で、操縦者がアクセルを踏み込むと、電動発電機エンジントルク配分手段205によって、トルクの配分がなされ、図7に示すように、電動発電機11及びエンジン10に必要なトルクが発生し、それにより、アクセル操作量に応じたトルクが遊星ギヤの出力軸に発生する。図7を参照すると分かるように、出力軸の回転数が低い場合、電動発電機11は制動方向にトルクを発生することとなり、回生制動により発電が行われることになる。ここで発電された電力は、蓄電器に蓄電される。なお、エンジン10の発生トルクと電動発電機11の発生トルクとのバランスを変えることにより、エンジン回転数及び電動発電機回転数を制御することができる。この点については、図13乃至図15を参照しながら後述する。
車体速度が上昇するに従い出力軸の回転数が上昇し、これに伴って、図8に示すように、電動発電機11の回転数はゼロに近くなる。このまま加速を続けると、さらに速度が上昇し、その結果図9に示すように、電動発電機11の回転数はゼロとなる。そして、さらに速度が上昇すると、図10に示すように、電動発電機11の状態が回生制動から力行へ移行する。ここで、電動発電機11は、蓄電器14に蓄電された電力(回生制動による加速によって蓄電された電力+それまでに蓄電されていた電力)を用いて力行を行うことになる。
電動発電機11が力行状態にある場合において、蓄電量が少ない状態で加速を続けると、上述したように、変速段数計算手段203bから変速機12に対してシフトアップするための変速指令が出力される。その結果、ギヤ比が変更され、出力軸の回転数は低くなるため、電動発電機11は再び逆回転となり回生制動状態となり、発電しながら加速を継続することになる(図11)。その後、加速が継続すると、図12に示すように、電動発電機11は再び力行状態となる。
このようにして変速段数計算手段203bによる変速段数の制御が行われることによって、蓄電器の限られた蓄電容量の範囲内において充放電を繰り返しながら走行を続けることができる。
次に、上述したエンジン10及び電動発電機11の発生トルクのバランスを変えることにより、エンジン回転数及び電動発電機回転数を制御する点について、説明する。
遊星ギヤにおいては、上述した遊星ギヤの基本式の2式に示すように、各軸のトルクバランスが一致する。そのため、エンジン10と電動発電機11とのトルクがバランスしていると、エンジン10及び電動発電機11はともに回転数を上げながら車体を加速させる(出力軸の回転数を上昇させる)。ここで、エンジン10及び電動発電機11のトルクバランスを変えて、例えばエンジントルクを大きくすると、エンジン回転数が上昇する一方で、電動発電機回転数は低下することになる。このように、エンジン10及び電動発電機11のトルクバランスを変えてエンジン10及び電動発電機11の回転数を制御することにより、充放電を繰り返しながら走行を続けることが可能になる。以下、図13乃至図15を参照しながら具体的に説明する。
図13乃至図15は、2速での加速状態における遊星ギヤの速度線図である。図13乃至図15に示す何れの場合においても、遊星ギヤの出力軸の回転数は同一となっている。図14に示すように、電動発電機11が回生制動と力行の遷移点にある場合、電力の充放電は行われない。ここで、エンジン10及び電動発電機11のトルクバランスを変えて、エンジントルクを小さくすると、エンジン回転数が低下する一方で、電動発電機回転数は上昇することになる。その結果、電動発電機11は、図13に示すように、力行状態となり、蓄電器14に蓄電された電力を消費する。これに対して、エンジントルクを大きくすると、エンジン回転数が上昇する一方で、電動発電機回転数は低下することになる。その結果、電動発電機11は、図15に示すように、回生制動状態となり、蓄電器14に電力が蓄えられることになる。
このように、同一の車速であっても、エンジン10の回転数によって、電動発電機11は力行及び回生制動の何れかの状態をとりうるため、電動発電機11による充放電をエンジン回転数で制御することが可能となる。
次に、上述した走行動作について、速度と牽引力との関係を示す走行特性図を参照しながら説明する。なお、この走行特性図を作成するために必要となるエンジン特性及び電動発電機特性について、図16及び図17にそれぞれ示す。エンジンは、アイドリング回転数(又は有効トルクを発生する最低の回転数)以下では回転せず、また、トルクは、図16に示す網掛け領域(エンジン回転数によらずトルクが一定の領域)内で発生するものとする。なお、実際には、図16に示すエンジン発生トルクのラインで示すような特性となるが、後述する走行特性図の作成の便宜上、上記のとおりとしている。
また、図17に示すように、電動発電機においては、正転している場合であって正トルクを発生しているとき、及び逆転している場合であって逆トルクを発生しているときが力行領域となり、他方、正転している場合であって逆トルクを発生しているとき、及び逆転している場合であって正トルクを発生しているときが回生制動領域となる。
図18及び図19は、本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。ここで、図18はエンジン回転数が低い場合、図19はエンジン回転数が高い場合をそれぞれ示している。また、図20は、従来のトルクコンバータ搭載車(トルクコンバータ、3段の変速機、及びトルクコンバータをロックアップする機構を有したホイールローダ)における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。
なお、図18、図19、図20の点線は搭載している電動発電器の出力を示しており、図20で示すように、この出力ラインは従来のトルクコンバータ搭載車の1速から3速までの牽引力と同等に設定している。
まず、図20を参照しながら、従来のトルクコンバータ搭載車の走行特性について説明する。変速段が1速の場合の最大牽引力と車速との関係は、図中の「1速+T/Cの牽引力」が示すラインで表されている。車速がゼロの場合、図51に示したように、トルク比(出力トルク/入力トルク)は大きく、また、図52に示したように、エンジン回転数が最大のときに伝達トルクが最大となるため、エンジン回転数が最大のときに最大牽引力が発生する。車速が上昇するにしたがって速度比が大きくなってトルク比が小さくなるため、牽引力は小さくなる。そして、速度比が1のときにトルク比がゼロとなるため、牽引力もゼロとなる。このことは、2速及び3速の場合についても同様である。
1速でトルクコンバータをロックアップさせた場合、すなわち直結クラッチ結合状態とした場合の最大牽引力と車速との関係は、図20中の「1速直結クラッチ結合牽引力」が示すラインで表されている。この場合、トルク比は1となり、トルクコンバータによるトルク増幅効果はなく、牽引力は低くなる。また、エンジンが有効なトルクを発生する回転数以下(図中では約3km/h程度)では、走行することができない。このことは、2速及び3速の場合についても同様である。
図50を参照して説明したV字作業の場合、一般的には、時速10km/h程度までの速度で前後進を繰り返すことになる。そのため、従来のトルクコンバータ搭載車(以下、従来車という)の場合、走行のときは2速のトルクコンバータによる動作のみを行い、土砂をすくうなどの作業のときには1速を用いることになる。また、20km/h以上で高速走行する場合は、トルクコンバータをロックアップさせる。
なお、図20においては、本実施の形態における電動発電機11の出力相当を示す定出力ラインが示されている。単純にこの電動発電機11のみで走行する場合を考えると、電動発電機11の最大トルク及び最大回転数が十分に大きい場合、変速機を備えなくてもトルクコンバータ搭載車と同等の走行性能が得られることになる。しかしながら、実際には、最大トルクの制限及び最大回転数の制限があるため、変速機を備えずに優れた走行性能を得ることは、現在の電動発電機では極めて困難である。そのため、本発明では、変速機を備える構成となっている。
次に、図18及び図19を参照しながら、本実施の形態の建設機械における走行特性について説明する。なお、図18は、エンジン10が、電動発電機11の最大トルクと比べて、遊星ギヤのバランス上で高いトルクを発生することができることを想定して作成されている。また、エンジン回転数は一定で低回転である場合を想定している。
図18に示す1速、2速及び3速の各変速段の最大牽引力は、図17に示す電動発電機の最大トルクで決定され、最高速度は、同じく電動発電機の最高回転数で決定される。また、図18において、各変速段の特性における左半分の領域(網掛け領域)は電動発電機の回生制動領域を示し、右半分の領域は電動発電機の力行領域を示している。
図18に示すように、本実施の形態の建設機械において、変速段が1速のときは、従来車の場合と異なり、ある速度(図18では約3km/h)まで同じ牽引力を持続することができる。ここで変速段を上げると、最大牽引力は低くなるが回生制動領域での最大速度は上昇する。そのため、低い変速段で回生制動により発電しながら加速し、電動発電機の回転数が正転となる速度域からは蓄電された電力を消費しながら力行してさらに加速する。そして、蓄電量が少なくなると、変速段を上げて再び回生制動となり、発電して加速することになる。このようにして、本実施の形態の建設機械は、充放電を繰り返しながら加速する。
なお、このまま高速の定速走行を行う場合は、直結クラッチ15を結合できる速度(直結クラッチ結合速度)になったときに直結クラッチ15を結合してエンジン10のみで走行することになる。通常、3速の直結クラッチ解放状態(電動発電機11の回生制動又は力行を利用した走行状態)から、3速のままで直結クラッチ15を結合すればよい。しかしながら、例えば直結クラッチ15による直結の前に3速の力行状態での加速及び減速を繰り返したために、蓄電器14の蓄電量が少なくなり、その結果3速の力行で3速の直結クラッチ結合速度まで加速することができないような場合は、一旦2速に変速してから、直結クラッチ15を結合するようにしてもよい。この場合は、2速の直結クラッチ結合状態で加速し、3速の直結クラッチ結合速度に達してから3速に変速することになる。この速度域(図18における10km/h程度より高速)での走行の場合、直結クラッチ15が結合している状態で変速機12の変速段の切替を行えばよく、これは通常の自動車の変速動作と同様である。
図19に示すように、エンジン10が高回転の場合は、その回転数が高くなった分、牽引力が高速側に平行移動する。例えば、変速段が1速の場合の最大牽引力は、ゼロ速度の場合と同じままで、回生制動と力行との遷移点である3km/h程度までカバーしている。従来車の場合、図20に示すように、最大牽引力は、車速が3km/h程度の場合ではゼロ速度の場合と比べて60%程度まで低下する。このように、本実施の形態では、従来技術では実現できない性能が得られる。
また、図19における定出力ラインを参照すると、車速が7km/h程度になるまで、1速から3速までの回生制動領域でカバーできていることがわかる。このことは、蓄電器14に蓄電されていなくても、このエンジン回転数では、回生制動によって従来車と同等の牽引力が得られることを意味している(つまり電力を消費することなく、回生制動による発電のみでこの性能が得られる)。このため、蓄電量が不足すれば、エンジン回転数を上げることにより、回生制動でカバーする速度領域を広げて発電しながら加速して走行する。他方、蓄電量が十分であれば、エンジン回転数を下げることにより力行により加速して走行する。これにより、限られた蓄電量の範囲内で、回生制動による発電及び力行による放電を繰り返して走行することができる。
次に、減速する場合における本実施の形態の建設機械の走行動作について、図21乃至図23を参照しながら説明する。
図21は、変速段が2速である場合であって、電動発電機11が力行状態で加速しているとき又は一定速度での走行をしているときから減速するときの遊星ギヤの速度線図である。図21に示すように、この場合は、電動発電機11の回生制動により発電しながら減速する。
図22は、変速段が2速である場合であって、電動発電機11が回生制動状態で加速しているとき又は一定速度での走行をしているときから減速するときの遊星ギヤの速度線図である。図22に示すように、この場合は、電動発電機11の力行により放電しながら減速することになる。
蓄電量が満充電に近い状態にあるために放電する必要があるような場合であれば、図22に示すように減速してもよい。しかしながら、減速エネルギを回生して充電するのが通常である。そのため、2速から1速へ変速段を下げることにより、図23に示すように、電動発電機11を力行状態から回生制動状態へ遷移させて減速する。
次に、スイッチバックを行う場合における本実施の形態の建設機械の走行動作について、図24乃至図33を参照しながら説明する。
従来車の場合、スイッチバックのときは、クラッチの摩擦とトルクコンバータの抵抗とによって制動エネルギを消費していた。これに対し、本発明では、スイッチバックのときの大きな回生エネルギを利用して発電し、蓄電器14に蓄電することによって再利用が可能となる。
スイッチバックのときの走行は、前後進における変速タイミングによって、2通りの方法に大別される。第1の方法は早い段階で前後進を切り替えるもので、第2の方法は十分に減速してから前後進を切り替えるものである。
まず、第1の方法について説明する。図24は、変速段が2速で加速して後進している場合又は一定速度で後進している場合における遊星ギヤの速度線図である。図24に示すように、この場合、電動発電機11は力行状態にある。この状態において、操縦者が前後進レバーを前進側へ操作すると、制御装置2は、変速段を前進に切り替えるように変速機12へ指示する。これにより、遊星ギヤの出力軸(変速機12の入力軸)は、逆方向に同じ回転数で回ることになる(但し、2速の前進及び後進のギヤ比が同じである場合に限る。)。その結果、図25に示すように、電動発電機11は回生制動状態となる。図25に示す状態では、前後進の変速段が切り替わっているため、駆動トルクの方向が後進方向(図24)から前進方向(図25)へ変わることになる(図24では変速段が後進のため、上向きが後進加速方向、図25では変速段が前進のため、上向きが前進加速方向)。なお、変速段を前後進に切り替える際には、変速クラッチが解放されている間に電動発電機11の回転数を制御して、変速終了後に変速クラッチが接続されるときの回転数と一致するようにすることによって、変速ショックを抑制する。
前後進の切替が完了した場合は、図25に示すように、電動発電機11は回生制動となり、充電しながら加速して前進する。そして、その後、電動発電機11の回転数が上昇し、図26、図27に示すように、力行状態へ遷移する。この間、エンジン10が、加速に必要な電動発電機11のトルクとバランスするトルクを発生するよう、制御装置2によって制御される。また、上述した場合と同様に、回生発電量及び力行による電力消費量を制御するために、エンジン回転数も制御される。
次に、第2の方法について説明する。図28は、変速段が2速で加速して後進している場合又は一定速度で後進している場合における遊星ギヤの速度線図である。図28に示すように、この場合、電動発電機11は力行状態にある。この状態において、操縦者が前後進レバーを前進側へ操作すると、制御装置2は、変速段は後進のままとし、エンジン回転数を低下させ、電動発電機11が回生制動により発電しながら制動をかける(図29)。そのままの状態で減速を続け、図30に示すように、十分に速度を低下させる。その後、制御装置2は、変速段を前進に切り替えるように変速機12へ指示する。その結果、図31に示すように、前進方向に加速するようになる。
なお、図32及び図33に示すように、電動発電機11が力行状態にある場合にさらに減速し、後進状態からゼロ速度になるまで又は前進速度になるまで力行してから、変速段を前進に切り替える方法もある。この方法の方が、変速機12にかかる機械的負担は少なくなる。
次に、高速走行にある場合に操縦者が前後進レバーを切り替える場合は、次のようにすればよい。高速走行のまま前後進の切替を行うと、電動発電機の回転数が許容範囲を超えることとなる。そのため、上記の第1の方法を採用する場合であれば、電動発電機の回転数が許容範囲にある間に通常の回生減速を行い、その後に前後進の切替を実行する。他方、上記の第2の方法を採用する場合は、十分に速度が低下してから前後進の切替を行っているため、特段の問題は生じない。
なお、第1及び第2の何れの方法を採用する場合であっても、減速中に変速段を切り替えるときは、クラッチが切れた状態となって減速が一旦弱まることとなり(トルク抜け)、操縦フィーリング上好ましくない。そのために、制御装置2は、上述したようにして、電子制御ブレーキ回路21に対して、機械式ブレーキ指令を出力する。これにより、機械式ブレーキが補助的に用いられることになり、前後進の切替の際にトルク抜けが発生した場合でも操縦フィーリングを良好に保つことができる。
次に、スイッチバックを行う場合における本実施の形態の建設機械の走行特性について、図34乃至図38を参照しながら説明する。
まずは、上記の第1の方法を採用する場合について説明する。図34及び図35は、第1の方法によりスイッチバックを行う場合の本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。なお、図34はスイッチバックの直前における走行特性を、図35は変速段を前進に切り替えて電動発電機による回生制動から力行へ遷移した場合における走行特性をそれぞれ示している。図34は後進している場合を示しているため、前進の場合とは回生制動領域及び力行領域が反転している。
図34における丸印は、スイッチバック直前における速度及び牽引力を示している。また、図35における丸印は、スイッチバック直後における速度及び牽引力を示しており、2速の力行状態(−5km/h)から、変速段を前進に切り替えて加速する場合の速度及び牽引力の遷移の様子が表されている。
図35からわかるように、変速段を前進に切り替えた場合、電動発電機の特性上大きな牽引力が出せないため、速度がある程度(図35では+2km/h程度)上昇するまでは牽引力が低くなる。しかしながら、変速段の前進への切替後は、2速のまま変速せずに加速することができるため、操縦フィーリングは良好となる。
次に、上記の第2の方法を採用する場合について説明する。図36乃至図38は、第2の方法によりスイッチバックを行う場合の本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。なお、図36はスイッチバックの直前における走行特性を、図37はスイッチバック直後から電動発電機の回生制動による加速が行われるまでの走行特性を、図38は変速段を前進に切り替えて電動発電機による回生制動から力行へ遷移した場合における走行特性をそれぞれ示している。
図36における丸印は、スイッチバック直前における速度及び牽引力を示している。また、図37における丸印は、スイッチバック直後における速度及び牽引力を示しており、2速の力行状態(−5km/h)から、変速段を切り替えずに加速する場合の速度及び牽引力の遷移の様子が表されている。さらに、図38においては、丸印によって、2速の回生制動状態から、変速段を前進に切り替えて加速する場合の速度及び牽引力の遷移の様子が表されている。なお、図36、図37では、変速段は変わらないものの、加速方向が異なるため、回生制動領域及び力行領域が反転している。
この第2の方法においては、変速段が切り替えられずに電動発電機の回生制動により車速が低下し(図37)、その後変速段が前進に切り替えられ、回生制動から力行へ移行する(図38)。図34乃至図38からわかるように、第2の方法においては、第1の方法と異なり、大きな牽引力を継続して得ることができる。
なお、第2の方法の場合、第1の方法と比べてより大きな牽引力を得ることができるが、前方への加速の最中に変速段が後進から前進へ切り替えられることになるため(図37から図38への動き)、このときにトルク抜けが発生し、操縦フィーリングは好ましくない。この対策としては、上述したように電子制御式のブレーキを用いればよい。
上述したように、本実施の形態によれば、蓄電器の限られた蓄電容量の範囲内で充放電を繰り返しながら走行することが可能となる。ホイールローダなどの巨大な建設機械の場合、電動発電機には大きな充放電電力が要求される。現状では、入出力密度が高い蓄電器は、キャパシタのようにエネルギ密度が低く、蓄電容量は限られてくる。本発明は、このようなキャパシタのように、入出力密度が高く、エネルギ密度の低い蓄電器を用いる場合に適しているといえる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の構成に、エンジンの出力軸が逆転するのを防止するためのワンウェイクラッチを加えたものである。
実施の形態1の建設機械では、重量物の牽引又は急勾配の登坂など、低速で大きな牽引力が必要な状態が持続すると、変速段が1速となり、エンジン回転数は低くなり、その結果、電動発電機は回生制動状態となる。この状態で蓄電器の蓄電容量が上限となると、発電した電力を消費する機能がなければ、走行を続けることはできない。これは、通常のトルクコンバータ搭載車の場合におけるトルクコンバータオイルのオーバーヒートに相当する。この問題を解消するために、実施の形態2の建設機械は、次のようにワンウェイクラッチを備えている。
図39は、本発明の実施の形態2に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。図39に示すように、実施の形態2の建設機械3は、エンジン10の出力軸に、当該出力軸が逆転するのを防止するためのワンウェイクラッチ30が配設されている。この制御装置2は、上述したように蓄電器の蓄電容量が上限となった場合に、エンジン10を停止させ、電動発電機11のみによる走行を行うようにする。これにより、蓄電された電力が消費されることになる。このときに、ワンウェイクラッチ30によって、エンジン10の逆回転が防止される。これにより、電動発電機11による走行のときに、エンジン10が逆回転して駆動力が発生しないような事態を招くことがなくなる。
なお、ワンウェイクラッチ30以外の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
図40及び図41は、走行モードの移行を行う場合における本実施の形態における制御装置の動作の流れを示すフローチャートである。なお、以下では、エンジン及び電動発電機による走行モードを通常走行モードと呼び、電動発電機のみによる走行モードをモータ走行モードと呼ぶ。
まず、通常走行モードからモータ走行モードへ移行するか否かを判定する処理について説明する。図40に示すように、制御装置2は、電動発電機11が力行状態にあるか回生制動状態にあるかを判定し(S301)、回生制動状態にあると判定した場合(S301でYES)、蓄電器14の蓄電量が設定上限値より多いか否かを判定する(S302)。ここで、蓄電量が設定上限値より多いと判定した場合(S302でYES)、すなわち蓄電量が過剰であると判定した場合、制御装置2は、エンジン設定回転数が予め定められた下限値よりも低いか否かを判定する(S303)。
ステップS303において、エンジン設定回転数が下限値よりも低いと判定した場合(S303でYES)、制御装置2は、変速機12の変速段が1速であるか否かを判定する(S304)。ここで、変速段が1速であると判定した場合(S304でYES)、通常走行モードからモータ走行モードへの移行を実行する(S305)。このモータ走行モードへの移行は、制御装置2が、エンジン10を停止させ、エンジントルク指令をゼロとすることによって実行される。
なお、ステップS301において電動発電機11は力行状態であると判定された場合(S301でNO)、ステップS302において蓄電量が設定上限値以下であると判定された場合(S302でNO)、ステップS303においてエンジン設定回転数が下限値以上であると判定された場合(S303でNO)、及びステップS304において変速段が1速ではないと判定された場合(S304でNO)は何れも、モータ走行モードへの移行は行われない。
次に、モータ走行モードから通常走行モードへ復帰するか否かを判定する処理について説明する。図41に示すように、制御装置2は、蓄電器14の蓄電量が設定下限値より少ないか否かを判定する(S401)。ここで、蓄電量が設定下限値より少ないと判定した場合(S401でYES)、すなわち蓄電量が不足している判定した場合、制御装置2は、モータ走行モードから通常走行モードへの移行を実行する(S402)。この通常走行モードへの復帰は、一旦停止した後に、制御装置2が、変速機12をニュートラルにし、エンジン10を始動した後、変速機12を変速することによって実行される。
図42は、電動発電機エンジントルク配分手段205における電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。図42に示すとおり、走行トルク計算手段203aは、アクセル開度、車速、及び変速段数に基づいて、走行に必要なトルクを算出し、その算出した結果として走行トルク指令(Tout)を電動発電機エンジントルク配分手段205へ出力する。
電動発電機エンジントルク配分手段205は、走行トルク指令(Tout)の入力を受けて、T=Tout・a/aout及びT=0を計算して、その計算結果として電動発電機トルク指令(T)及びエンジントルク指令(T)を電動発電機11及びエンジン10へそれぞれ出力する。
なお、モータ走行モードの場合、すなわちエンジン10を停止して電動発電機11のみで力行する場合の速度及び牽引力の関係は、図43に示すとおりである。これは電動発電機11そのものの走行特性である。ただし、変速段が前進の場合は前進方向にのみ力行可能であり、変速段が後進の場合は後進方向にのみ力行可能である。
(実施の形態3)
図44は、本発明の実施の形態3に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。図44に示すように、本実施の形態の建設機械4は、バケット及びアームなどの荷役装置駆動用の油圧ポンプ41と、その油圧ポンプ41を作動させるための荷役・操舵油圧回路43とを備えている。油圧ポンプ41及びエンジン10は、ギヤ42及び44により直結されている。なお、その他の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符合を付して説明を省略する。
図45は、本発明の実施の形態3に係る建設機械が備える制御装置2の構成を示す機能ブロック図である。図45に示すとおり、計算手段203は、荷役必要トルク計算手段203cを備えている。この荷役必要トルク計算手段203cは、油圧ポンプ41が必要とするトルクを計算し、その計算した結果を示す荷役エンジントルク指令を出力する。このようにして、出力された荷役エンジントルク指令は、電動発電機エンジントルク配分手段205によって出力されるエンジントルク指令に足されて、エンジン10へ出力される。なお、制御装置2のその他の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符合を付して説明を省略する。
図46は、電動発電機エンジントルク配分手段205における電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。図46に示すとおり、走行トルク計算手段203aは、アクセル開度、車速、及び変速段数に基づいて、走行に必要なトルクを算出し、その算出した結果として走行トルク指令(Tout)を電動発電機エンジントルク配分手段205へ出力する。
電動発電機エンジントルク配分手段205は、走行トルク指令(Tout)の入力を受けて、T=Tout・a/aout及びT=Tout・aE/aoutを計算して、その計算結果として電動発電機トルク指令(T)及びエンジントルク指令(T)を電動発電機11及びエンジン10へそれぞれ出力する。
また、荷役エンジントルク計算手段203cは、油圧ポンプ41が必要とするトルクTE2を算出し、その算出した結果として荷役エンジントルク指令(TE2)を出力する。この荷役エンジントルク指令(TE2)は、エンジントルク指令(T)に加算され、その加算後のエンジントルク指令(T+TE2)がエンジン10へ出力される。図中に示していないが、必要とするポンプ吐出量も計算し、油圧ポンプへ出力するとともに、油圧ポンプが必要とするトルクの計算にその吐出量を使用する。
本発明の場合、エンジントルクと電動発電機トルクとがバランスを保った状態で走行する。そのため、エンジン軸に直結された油圧ポンプ41に負荷をかける場合は、上述したように、走行系が必要とするエンジントルク(T)と、荷役系が必要とする荷役エンジントルク(TE2)とを加算して全体のエンジントルク(T+TE2)を決定する必要がある。
また、全体のエンジントルク(T+TE2)が、エンジン10で発生可能なトルクを超える場合は、制御装置2が、予め定められた走行系及び荷役系の優先度にしたがってエンジントルク(T)及び荷役エンジントルク(TE2)を設定し、その設定値から走行トルク指令(Tout)を逆算して電動発電機トルク指令も修正する。これにより、走行系と荷役系との間の干渉を防止することができる。なお、この優先度は、操縦者がレバーなどによって設定できるようにすればよい。
(実施の形態4)
図47は、本発明の実施の形態4に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。図47に示すように、本実施の形態の建設機械5は、油圧ポンプ41と荷役・操舵油圧回路43との間に、抵抗制御装置51を備えている。この抵抗制御装置51は、後述するように、油圧ポンプ41を抵抗器として機能させるためのものである。なお、その他の構成については、実施の形態3の場合と同様であるので、同一符合を付して説明を省略する。
図48は、本発明の実施の形態4に係る建設機械が備える制御装置2の構成を示す機能ブロック図である。図48に示すとおり、計算手段203は、エンブレ増強値計算手段203dを備えている。このエンブレ増強値計算手段203dは、必要となるエンジンブレーキ値を計算し、その計算した結果を示すエンブレ増強指令を抵抗制御装置51へ出力する。ここで、抵抗制御装置51が、入力されたエンブレ増強指令に基づいて、油圧ポンプ41の吐出流量と電制制御されたリリーフ弁などを組み合わせ、油圧ポンプ41を抵抗器(エンブレ増強装置)として機能させる。なお、制御装置2のその他の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符合を付して説明を省略する。
図49は、エンブレ増強値計算手段203dにおけるエンブレ増強指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。図49に示すとおり、走行トルク計算手段203aは、アクセル開度、車速、及び変速段数に基づいて、走行に必要なトルクを算出し、その算出した結果として走行トルク指令(Tout)を電動発電機エンジントルク配分手段205へ出力する。
電動発電機エンジントルク配分手段205は、走行トルク指令(Tout)の入力を受けて、T=Tout・a/aout及びT=Tout・aE/aoutを計算して、その計算結果として電動発電機トルク指令(T)及びエンジントルク指令(T)を電動発電機11及びエンジン10へそれぞれ出力する。
また、エンブレ増強値計算手段203dは、減速している場合に、エンジン10の回転数からエンブレ値(TEB)を計算し、電動発電機エンジントルク配分手段205から出力されたエンジントルク(T)からそのエンブレ値(TEB)を減算することにより、エンブレ増強値(TEBcmd)を算出する。これにより、エンジン自身の抵抗、すなわちエンブレ値(TEB)と、抵抗制御装置51により発生させられる抵抗(TEBcmd)とがエンジン出力軸に発生する負トルクとなる。その結果、エンジン出力軸に、TEB−TEBcmd=TEの負トルクを発生させることができる。
本発明において、減速する場合に従来車と同様にエンジンブレーキを得るためには、エンジン10及び電動発電機11に負トルクを与える。この場合、エンジン10は実際に負トルクを発生させることはできないので、エンジン自身の抵抗(エンジンブレーキ)の範囲内で減速することになるが、より強い減速力を得る必要があるとき(急勾配な坂を下る場合またはスイッチバックを行う場合等)は、上述したようにして抵抗制御装置51により油圧ポンプ41を抵抗器として機能させて、エンジンの出力軸に負トルクが発生するようにする。これにより、減速する場合のエネルギを電動発電機11の発電により回収することができ、また機械ブレーキの負担を減らすことができる。
(その他の実施の形態)
以上では、直結クラッチ15が解放されている状態での走行動作について説明したが、直結クラッチ15が結合した状態における電動発電機11の動作について説明する。直結クラッチ15が結合した場合、駆動軸に電動発電機が接続されたことと同じ状態になる。そのため、減速の場合には、電動発電機の回生制動により発電して蓄電器14に電力が蓄えられ、また機械ブレーキの負担を減らすことができる。また、加速の場合には、蓄電器14に蓄電されている余剰電力を利用して、電動発電機11の力行によりエンジン10をアシストすることができる。
また、直結クラッチ15の結合を行い、変速機12の変速段をニュートラルにすることによって、エンジン10と電動発電機11とが直結されることになる。電動発電機11は、通常のスタータと比べると十分に強力なものであるため、このようにエンジン10と電動発電機11とを直結することによって、電動発電機11をスタータの代わりとして使用することができる。この場合、ニュートラルから前進段への切り替えは、操縦者からのレバー操作信号を受けた制御装置2が変速機12に対して指令を出力することによりなされる。ここで、制御装置2は、前進段に切り替える前に、スタータの代わりとなる電動発電機11によってエンジン10を始動し、その後変速段を前進に切り替えるように変速機12に指令を出力すればよい。
本発明の建設機械及びその制御方法は、直結クラッチを解放した状態での低速域で良好な走行性能を実現することできるため、ホイールローダなどの建設機械及びその制御方法として有用である。
本発明の実施の形態1に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る建設機械が備える制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 エンジン回数設定手段におけるエンジン設定回転数計算の処理手順を示すフローチャートである。 電動発電機エンジントルク配分手段における電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。 変速段数計算手段における変速段数計算の処理手順を示すフローチャートである。 アイドリング状態における遊星ギヤの速度線図である。 1速発進(又は牽引状態)における遊星ギヤの速度線図である。 1速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 1速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 1速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 2速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 2速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 2速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 2速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 2速加速状態における遊星ギヤの速度線図である。 エンジン回転数とトルクとの関係を示すグラフである。 電動発電機回転数とトルクとの関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 従来のトルクコンバータ搭載車における速度と件林力との関係を示す走行特性図である。 減速する場合における遊星ギヤの速度線図である。 減速する場合における遊星ギヤの速度線図である。 減速する場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 スイッチバックを行う場合における遊星ギヤの速度線図である。 第1の方法によりスイッチバックを行う場合の本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 第1の方法によりスイッチバックを行う場合の本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 第2の方法によりスイッチバックを行う場合の本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 第2の方法によりスイッチバックを行う場合の本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 第2の方法によりスイッチバックを行う場合の本発明の実施の形態1に係る建設機械における速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 本発明の実施の形態2に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。 走行モードの移行を行う場合における実施の形態2における制御装置の動作の流れを示すフローチャートである 走行モードの移行を行う場合における実施の形態2における制御装置の動作の流れを示すフローチャートである 電動発電機エンジントルク配分手段における電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。 モータ走行モードにおける本発明の実施の形態1に係る建設機械の速度と牽引力との関係を示す走行特性図である。 本発明の実施の形態3に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る建設機械が備える制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 電動発電機エンジントルク配分手段における電動発電機トルク指令及びエンジントルク指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。 本発明の実施の形態4に係る建設機械の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る建設機械が備える制御装置2の構成を示す機能ブロック図である。 エンブレ増強値計算手段におけるエンブレ増強指令の算出処理の一例の手順を示す説明図である。 V字作業を説明するための平面図である。 トルクコンバータにおける速度比に対するトルク比と効率・吸収トルク係数との関係を示すグラフである。 トルクコンバータにおける入力トルクとエンジン回転数との関係を示すグラフである。 ホイールローダを電動発電機で駆動する場合における車速と牽引力との関係を示す走行特性図である。 ホイールローダを電動発電機で駆動する場合における車速と牽引力との関係を示す走行特性図である。 ホイールローダを電動発電機で駆動する場合における車速と牽引力との関係を示す走行特性図である。
符号の説明
1、3,4,5 建設機械
2 制御装置
10 エンジン
11 電動発電機
12 変速機
13 インバータ
14 蓄電器
15 直結クラッチ
16a サンギヤ
16b リングギヤ
17 ギヤ
18 キャリア軸
19 デファレンシャルギヤ
20 駆動輪
30 ワンウェイクラッチ
41 油圧ポンプ
42,44 ギヤ
43 荷役・操舵油圧回路
51 抵抗制御装置

Claims (10)

  1. 蓄電器に接続された電動発電機と、エンジンと、前記電動発電機及び前記エンジンの出力軸を結合する遊星ギヤとを備え、前記電動発電機及び/又は前記エンジンによって発生したトルクを駆動輪へ伝達することにより走行可能な建設機械であって、
    前記遊星ギヤと前記駆動輪との間に設けられた、複数の変速段に切替可能な変速機と、
    前記エンジンと前記変速機とを直結する直結クラッチと、
    前記直結クラッチが解放された状態において、アクセル開度及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記エンジンの回転数を制御し、アクセル開度、前記電動発電機の動作状態、及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記変速機の変速段の切替を制御するとともに、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段に基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定するように構成されている制御装置とを備えることを特徴とする、建設機械。
  2. 前記制御装置は、前記蓄電器の蓄電量が少ない場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を上昇させる一方で、前記蓄電器の蓄電量が多い場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を減少させるように構成されている、請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記制御装置は、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が力行状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が少ないときは、前記変速機の変速段を上げる一方で、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が回生制動状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が多いときは、前記変速機の変速段を下げるように構成されている、請求項1又は請求項2に記載の建設機械。
  4. 前記エンジンの逆回転を防止する逆回転防止手段を更に備え、
    前記制御装置は、前記電動発電機が回生制動状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が過剰であると判定したときに、前記エンジンを停止させるように構成されている、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の建設機械。
  5. 荷役装置を駆動する油圧ポンプを更に備え、
    前記油圧ポンプは、前記エンジンと直結されており、
    前記制御装置は、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段とともに、前記油圧ポンプの動作に必要なトルクに基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定するように構成されている、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の建設機械。
  6. 前記エンジンと直結された油圧ポンプを更に備え、
    前記制御装置は、減速している場合に、前記油圧ポンプの吐出流量とリリーフ圧とを制御することにより、前記エンジンに負トルクを発生させるように構成されている、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の建設機械。
  7. 蓄電器に接続された電動発電機と、エンジンと、前記電動発電機及び前記エンジンの出力軸を結合する遊星ギヤとを備え、前記電動発電機及び/又は前記エンジンによって発生したトルクを駆動輪へ伝達することにより走行可能な建設機械の制御方法であって、
    前記遊星ギヤと前記駆動輪との間には、複数の変速段に切替可能な変速機が設けられ、
    前記エンジンと前記変速機とは直結クラッチにより直結されるように構成されており、
    前記直結クラッチが解放された状態において、アクセル開度及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記エンジンの回転数を制御するステップと、アクセル開度、前記電動発電機の動作状態、及び前記蓄電器の蓄電量に基づいて、前記変速機の変速段の切替を制御するステップと、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段に基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定するステップとを有することを特徴とする、建設機械の制御方法。
  8. 前記エンジンの回転数を制御するステップは、前記蓄電器の蓄電量が少ない場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を上昇させる一方で、前記蓄電器の蓄電量が多い場合であって、アクセルが踏み込まれているときは、前記エンジンの回転数を減少させる、請求項7に記載の建設機械の制御方法。
  9. 前記変速段の切替を制御するステップは、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が力行状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が少ないときは、前記変速機の変速段を上げる一方で、アクセルが踏み込まれており且つ前記電動発電機が回生制動状態にある場合であって、前記蓄電器の蓄電量が多いときは、前記変速機の変速段を下げる、請求項7又は請求項8に記載の建設機械の制御方法。
  10. 前記建設機械は、荷役装置を駆動する油圧ポンプを更に備え、前記油圧ポンプは、前記エンジンと直結されており、
    前記トルクを決定するステップは、アクセル開度、車速、及び前記変速機の変速段とともに、前記油圧ポンプの動作に必要なトルクに基づいて、前記エンジン及び前記電動発電機に発生させるトルクを決定する、請求項7乃至請求項9の何れかに記載の建設機械の制御方法。
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