JP2000074191A - デファレンシャルの防振構造 - Google Patents

デファレンシャルの防振構造

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JP2000074191A JP26098798A JP26098798A JP2000074191A JP 2000074191 A JP2000074191 A JP 2000074191A JP 26098798 A JP26098798 A JP 26098798A JP 26098798 A JP26098798 A JP 26098798A JP 2000074191 A JP2000074191 A JP 2000074191A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、取付ボルトや取付マウン
ト等の取付用部品を不要にし得て、部品点数・組付工数
を削減し得て、ウエイト体の落下を防止し得て、防振部
材の上下左右方向への占有スペースを小さくし得て、車
体との干渉や最低地上高の確保に対して有利とし得て、
支持体が切断した場合にも防振機能を確保することにあ
る。 【構成】 このため、この発明は、デフキャリヤのドラ
イブ軸を軸支する軸支部に被圧入部を設け、この被圧入
部に円環形状の防振部材を圧入して設けたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はデファレンシャル
の防振構造に係り、特に、取付ボルトや取付マウント等
の取付用部品を不要にし得て、部品点数・組付工数を削
減し得て、ウエイト体の落下を防止し得て、防振部材の
上下左右方向への占有スペースを小さくし得て、車体と
の干渉や最低地上高の確保に対して有利とし得て、支持
体が切断した場合にも防振機能を確保し得るデファレン
シャルの防振構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両には、旋回走行等による左右の車輪
の回転差を吸収するために、デファレンシャルを設けて
いる。デファレンシャルとしては、図13に示すものが
ある。図13おいて、102はデファレンシャル、10
4はデフキャリヤ、106はキャリヤハウジングであ
る。デファレンシャル102は、デフキャリヤ104に
キャリヤハウジング106を取付けてキャリヤ室108
を形成し、デフキャリヤ104の軸支部110に図示し
ないプロペラ軸に接続されるドライブ軸112を軸支し
て設けている。
【0003】ドライブ軸112には、デフキャリヤ10
4から突出される外側端にプロペラ軸接続フランジ11
4を取付けて設け、キャリヤ室108内の内側端にドラ
イブピニオン116を設けている。プロペラ軸接続フラ
ンジ114には、ダストカバー118を取付けて設け、
軸支部110に取付けたシール部材120が摺接され
る。
【0004】ドライブピニオン116は、デフケース1
22に取付けられたリングギヤ124に噛合される。デ
フケース122は、内蔵するデフギヤ列のデフサイドギ
ヤ(図示せず)に左右のアクスル軸126を夫々連結し
て設けている。
【0005】デファレンシャル102は、プロペラ軸か
ら伝達される駆動力をドライブ軸112からドライブピ
ニオン116、リングギヤ124を介してデフケース1
22に内蔵されるデフギヤ列に伝達し、このデフギヤ列
によりアクスル軸126を介して左右の車輪(図示せ
ず)を駆動するとともに、左右の車輪の回転差を吸収す
る。
【0006】デファレンシャル102は、伝達する駆動
力が急激に変化すると、デフキャリヤ104が上下方向
や前後方向に振動しようとする。このような振動を防止
するデファレンシャルの防振構造としては、図14・図
15及び図16・図17に示すものがある。
【0007】図14・図15に示すデファレンシャル2
02は、デフキャリヤ204の軸支部210の上側に取
付ボス部228を設け、この取付ボス部228に防振部
材であるダイナミックダンパ230を取付ボルト232
により取付けて設けている。図16・図17に示すデフ
ァレンシャル302は、デフキャリヤ304の軸支部3
10の下側に取付ボス部328を設け、この取付ボス部
328にダイナミックダンパ330を取付ボルト332
により取付マウント334を介して取付けて設けてい
る。
【0008】これらデファレンシャル202・302の
防振構造は、ダイナミックダンパ230・330により
デフキャリヤ204・304の振動を抑制して防振を果
たすものである。
【0009】このようなデファレンシャルの防振構造と
しては、特開平8−159246号公報に開示されるも
のがある。この公報に開示されるものは、デファレンシ
ャルキャリヤに軸支されるアクスルシャフトの回転中心
よりも前方側に向かうデファレンシャルキャリヤの肉厚
を増し、ワインドアップ振動を減衰させるのに必要な重
量を増加させたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記図14
・図15に示すデファレンシャル202の防振構造にお
いては、デフキャリヤ204の軸支部210の上側にダ
イナミックダンパ230を取付ボルト232により取付
けている。また、図16・図17に示すデファレンシャ
ル302は、デフキャリヤ304の軸支部310の下側
にダイナミックダンパ330を取付ボルト332により
取付マウント334を介して取付けて設けている。
【0011】このため、これら従来のデファレンシャル
202・302の防振構造においては、ダイナミックダ
ンパ230・330の取付けに取付ボルト232・33
2や取付マウント334等の取付用部品を要することに
より、部品点数や組付工数が増大する不都合がある。
【0012】また、図14・図15に示すデファレンシ
ャル202の防振構造においては、デフキャリヤ204
の上側にダイナミックダンパ230を突出させて取付け
ていることにより、車体との離間距離が小さくなって振
動により車体との干渉を生じる不都合がある。一方、図
16・図17に示すデファレンシャル302の防振構造
においては、デフキャリヤ304の下側にダイナミック
ダンパ230を突出させて取付けていることにより、地
面との離間距離が小さくなって最低地上高の確保が困難
になる不都合がある。
【0013】さらに、図14・図15及び図16・図1
7に示すデファレンシャル202・302は、ウエイト
体236・336を弾性的に支持する支持体238・3
38の切断によってウエイト体236・336が落下す
るおそれがあり、ウエイト体236・336が落下した
場合には防振機能が損なわれる不都合がある。
【0014】また、前記特開平8−159246号公報
に開示されるものは、デファレンシャルキャリヤに軸支
されるアクスルシャフトの回転中心よりも前方側に向か
うデファレンシャルキャリヤの肉厚を増して、ワインド
アップ振動を減衰させるのに必要な重量を増加させてい
ることにより、ダイナミックダンパとしての機能を果た
し得ないものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、デフキャリヤのドライブ
軸を軸支する軸支部に被圧入部を設け、この被圧入部に
円環形状の防振部材を圧入して設けたことを特徴とす
る。
【0016】前記防振部材は、前記被圧入部に圧入され
る円筒形状の圧入体とこの圧入体の外周に配設される円
環形状のウエイト体と前記圧入体に対してウエイト体を
弾性的に支持する支持体とにより円環形状に形成して設
け、前記支持体は、圧入体及びウエイト体に夫々固着さ
れる円筒形状の圧入体側固着部及びウエイト体側固着部
を設け、これら圧入体側固着部及びウエイト体側固着部
を円周方向において連絡する連絡部を設けたことを特徴
とし、前記圧入体には、前記ドライブ軸に取付けられた
プロペラ軸接続フランジの外周面に近接位置されるダス
トカバー部を設けたことを特徴とし、前記圧入体には、
前記ドライブ軸に取付けられたプロペラ軸接続フランジ
のシール面との間をシールするシール部材を取付けて設
けたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明のデファレンシャルの防
振構造は、デフキャリヤのドライブ軸を軸支する軸支部
の被圧入部に円環形状の防振部材を圧入して設けたこと
により、取付ボルトや取付マウントを要することなく防
振部材をデフキャリヤに取付け得て、ウエイト体を弾性
的に支持する支持体の切断によるウエイト体の脱落を防
止し得て、また、防振部材を円環形状としたことによ
り、デフキャリヤから上下左右方向への突出を小さくし
得る。
【0018】また、このデファレンシャルの防振構造
は、圧入体とウエイト体と支持体とにより円環形状に形
成される防振部材の圧入体及びウエイト体を支持体の連
絡部によって円周方向において弾性的に支持しているこ
とにより、連絡部の一部が切断した場合にも他の残存す
る連絡部によりウエイト体を弾性的に支持でき、防振機
能を確保することができる。
【0019】さらに、このデファレンシャルの防振構造
は、プロペラ軸接続フランジの外周面に近接位置される
ダストカバー部を圧入体に設けたことにより、ダストカ
バーを不要にすることができ、他部品の機能を有せしめ
ていることにより、部品点数の削減を果たすことができ
る。
【0020】さらにまた、このデファレンシャルの防振
構造は、プロペラ軸接続フランジのシール面との間をシ
ールするシール部材を圧入体に取付けて設けたことによ
り、シール部材を予め取付けた状態でダイナミックダン
パ又はマスダンパをデフキャリヤに取付けることがで
き、他部品の組付作業を不要にして組付工数の削減を果
たすことができる。
【0021】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図6は、この発明の第1実施例を示すも
のである。図2において、2は車両(図示せず)のデフ
ァレンシャル、4はデフキャリヤ、6はキャリヤハウジ
ングである。デファレンシャル2は、デフキャリヤ4に
キャリヤハウジング6を取付けてキャリヤ室8を形成し
ている。
【0022】デフキャリヤ4は、キャリヤ室8を形成す
る拡開部10を設けるとともに略円筒形状の軸支部12
を設けている。デフキャリヤ4は、軸支部12に図示し
ないプロペラ軸に接続されるドライブ軸14を円錐ころ
軸受16・16により軸支している。ドライブ軸14に
は、デフキャリヤ4の軸支部12から突出される外側端
のネジ部18にプロペラ軸接続フランジ20を取付ナッ
ト22により取付けて設け、キャリヤ室8に臨む内端側
にドライブピニオン24を設けている。
【0023】前記プロペラ軸接続フランジ20は、ドラ
イブ軸14の固定部26に外嵌される小径部28を設
け、この小径部28に連続する大径部30を設け、この
大径部30に円板形状のフランジ部32を設けている。
小径部28の外周のシール面34には、軸支部12に取
付けたシール部材36が摺接される。
【0024】前記ドライブ軸14のドライブピニオン2
4は、デフケース38に取付けられたリングギヤ40に
噛合される。デフケース38は、デフキャリヤ4にデフ
軸受42により軸支され、内蔵するデフギヤ列のデフサ
イドギヤ(図示せず)に左右のアクスル軸44を夫々連
結して設けている。
【0025】デファレンシャル2は、プロペラ軸から伝
達される駆動力をドライブ軸14からドライブピニオン
24、リングギヤ40を介してデフケース38に内蔵さ
れるデフギヤ列に伝達し、このデフギヤ列によりアクス
ル軸44を介して左右の車輪(図示せず)を駆動すると
ともに、このデフギヤ列により左右の車輪の回転差を吸
収する。
【0026】このデファレンシャル2は、デフキャリヤ
4のドライブ軸14を軸支する軸支部12に被圧入部4
6を設けている。被圧入部46は、図1に示す如く、プ
ロペラ軸接続フランジ20の大径部30に重なるように
設け、大径部30の外周面48に近接位置される内周面
50を設けるとともに、防振部材54たる後述のダイナ
ミックダンパ54a又はマスダンパ54bを圧入する外
周面52を設けている。
【0027】前記被圧入部46は、プロペラ軸接続フラ
ンジ20の大径部30に重なるように、大径部30の外
周面48に近接位置される内周面50を設けていること
により、ダストカバーとして機能する。
【0028】前記被圧入部46に圧入される防振部材5
4たるダイナミックダンパ54aは、特定周波数の振動
を抑制すべく、図3・図4に示す如く、被圧入部46に
圧入される円筒形状の圧入体56aと、この圧入体56
aの外周に配設される円環形状のウエイト体58aと、
圧入体56aに対してウエイト体58aを弾性的に支持
する支持体60aと、により円環形状に形成して設けて
いる。
【0029】圧入体56aは、被圧入部46の外周面5
2に圧着される内周面62aを設け、支持体60aの固
着される外周面64aを設けている。ウエイト体58a
は、質量の大なる金属素材により円環形状に形成され、
支持体60aの固着される内周面66aを設けている。
【0030】支持体60aは、弾性素材により形成さ
れ、圧入体56aの外周面64a及びウエイト体58a
の内周面66aに夫々固着される円筒形状の圧入体側固
着部68a及びウエイト体側固着部70aを設け、これ
ら圧入体側固着部68a及びウエイト体側固着部70a
を円周方向において連絡する連絡部72aを設けてい
る。このダイナミックダンパ54aの連絡部72aは、
圧入体側固着部68a及びウエイト体側固着部70aを
円周方向の特定位置である上下及び左右の位置において
連絡すべく、空間を介装して複数、例えば4つ設けてい
る。
【0031】ダイナミックダンパ54aは、図1に示す
如く、被圧入部46に円筒形状の圧入体56aを圧入
し、被圧入部46の外周面52に圧入体56aの内周面
62aを圧着させることにより、デフキャリヤ4に取付
けられる。
【0032】また、前記被圧入部46に圧入される防振
部材54たるマスダンパ54b比較的広い周波数の振動
を抑制すべく、図5・図6に示す如く、被圧入部46に
圧入される円筒形状の圧入体56bと、この圧入体56
bの外周に配設される円環形状のウエイト体58bと、
圧入体56bに対してウエイト体58bを弾性的に支持
する支持体60bと、により円環形状に形成して設けて
いる。
【0033】圧入体56bは、被圧入部46の外周面5
2に圧着される内周面62bを設け、支持体60bの固
着される外周面64bを設けている。ウエイト体58b
は、質量の大なる金属素材により円環形状に形成され、
支持体60bの固着される内周面66bを設けている。
【0034】支持体60bは、弾性素材により形成さ
れ、圧入体56bの外周面64b及びウエイト体58b
の内周面66bに夫々固着される円筒形状の圧入体側固
着部68b及びウエイト体側固着部70bを設け、これ
ら圧入体側固着部68b及びウエイト体側固着部70b
を円周方向において連絡する円環板形状の連絡部72b
を設けている。このマスダンパ54bの連絡部72b
は、圧入体側固着部68b及びウエイト体側固着部70
bを円周方向の全周において連絡すべく、円周方向に連
続して設けている。
【0035】マスダンパ54bは、図1に示す如く、被
圧入部46に円筒形状の圧入体56bを圧入し、被圧入
部46の外周面52に圧入体56bの内周面62bを圧
着させることにより、デフキャリヤ4に取付けられる。
【0036】次に、第1実施例の作用を説明する。
【0037】このデファレンシャル2の防振構造は、デ
フキャリヤ4のドライブ軸14を軸支する軸支部12に
被圧入部46を設けている。この被圧入部46に圧入さ
れる防振部材54たるダイナミックダンパ54a又はマ
スダンパ54bは、圧入体56a・56bとウエイト体
58a・58bと支持体60a・60bとにより円環形
状に形成して設けている。
【0038】ダイナミックダンパ54a又はマスダンパ
54bは、被圧入部46に円筒形状の圧入体56a・5
6bを圧入することにより、デフキャリヤ4に取付けら
れる。デフキャリヤ4に圧入により取付けられたダイナ
ミックダンパ54aは、デフキャリヤ4の特定周波数の
振動を抑制してデファレンシャル2の防振を果たす。ま
た、デフキャリヤ4に圧入により取付けられたマスダン
パ54bは、デフキャリヤ4の比較的広い周波数の振動
を抑制してデファレンシャル2の防振を果たす。
【0039】このように、このデファレンシャル2の防
振構造は、デフキャリヤ4のドライブ軸14を軸支する
軸支部12に被圧入部46を設け、この被圧入部46に
円環形状の防振部材54たるダイナミックダンパ54a
又はマスダンパ54bを圧入して設けていることによ
り、従来の取付ボルトや取付マウント等の取付用部材を
要することなく、ダイナミックダンパ54a又はマスダ
ンパ54bをデフキャリヤ4に取付けることができる。
【0040】また、このデファレンシャル2の防振構造
は、軸支部12の被圧入部46に円環形状のダイナミッ
クダンパ54a又はマスダンパ54bを圧入しているこ
とにより、ウエイト体58a・58bを弾性的に支持す
る支持体60a・60bの連絡部72a・72bが切断
した場合にもウエイト体58a・58bが脱落すること
がなく、さらに、ダイナミックダンパ54a又はマスダ
ンパ54bを円環形状としたことにより、軸支部12に
近接するように配置してデフキャリヤ4から上下左右方
向への突出を小さくすることができる。
【0041】このため、このデファレンシャル2の防振
構造は、取付ボルトや取付マウント等の取付用部品を不
要にし得て、部品点数・組付工数を削減することがで
き、ウエイト体58の落下を防止することができ、ま
た、防振部材54たるダイナミックダンパ54a又はマ
スダンパ54bの上下左右方向への占有スペースを小さ
くすることができ、フルバンプ時の車体との干渉や最低
地上高の確保に対して有利とし得る。
【0042】また、このデファレンシャル2の防振構造
は、円環形状に形成されるダイナミックダンパ54aの
圧入体56a及びウエイト体58aを支持体60aの複
数の連絡部72aによって円周方向の特定位置において
弾性的に支持し、また、円環形状に形成されるマスダン
パ54bの圧入体56b及びウエイト体58bを支持体
60bの連続する連絡部72bによって円周方向の全周
において弾性的に支持していることにより、連絡部72
a・72bの一部が切断した場合にも他の残存する連絡
部72a・72bによってウエイト体58a・58bを
弾性的に支持することができ、防振機能を確保すること
ができる。
【0043】さらに、このデファレンシャル2の防振構
造は、被圧入部46の内周面50をプロペラ軸接続フラ
ンジ20の大径部30の外周面48に近接位置させて設
けていることにより、ダストカバーとして機能させるこ
とができる。このため、ダストカバーを不要にし得て、
他部品の機能を有せしめて部品点数の削減を果たすこと
ができる。
【0044】図7・図8は、この発明の第2実施例を示
すものである。第2実施例のデファレンシャル2の防振
構造は、デフキャリヤ4の軸支部12にプロペラ軸接続
フランジ20の大径部30に重ならない被圧入部46を
設けている。この被圧入部46に圧入される防振部材5
4たるダイナミックダンパ54aの圧入体56aには、
ダストカバー部74aを設けている。また、防振部材5
4たるマスダンパ54bの圧入体56bには、ダストカ
バー部74bを設けている。ダストカバー部74a・7
4bは、プロペラ軸接続フランジ20の大径部30の外
周面48に近接位置されるように、圧入体56a・56
bの一側周縁を大径部30の外周面48に向かって湾曲
させることにより形成して設けている。
【0045】このように、第2実施例のデファレンシャ
ル2の防振構造は、プロペラ軸接続フランジ20の大径
部30の外周面48に近接位置されるダストカバー部7
4a・74bを圧入体56a・56bに設けたことによ
り、従来のダストカバーを不要にすることができ、他部
品の機能を有せしめていることにより、部品点数の削減
を果たすことができる。
【0046】図9は、第2実施例の変形例を示すもので
ある。図9に示す防振部材54たるダイナミックダンパ
54aのダストカバー部74a又はマスダンパ54bの
のダストカバー部74bは、プロペラ軸接続フランジ2
0の大径部30の外周面48に近接位置されるように、
圧入体56a・56bの一側周縁を大径部30の外周面
48に向かって湾曲させた後に、さらに大径部30の外
周面48に近接した状態で軸方向に延長して設けたもの
である。
【0047】このように、この変形例の防振構造は、ダ
ストカバー部74a・74bを大径部30の外周面48
に近接して延長して設けることにより、従来のダストカ
バーを不要にすることができるとともに第2実施例より
もダストカバー部74a・74bの大径部30に近接す
る面積を拡大してダストカバー機能を向上することがで
き、他部品の機能を有せしめていることにより、部品点
数の削減を果たすことができる。
【0048】図10は、この発明の第3実施例SG1を
示すものである。第3実施例のデファレンシャル2の防
振構造は、プロペラ軸接続フランジ20の小径部28と
大径部30との間に中間部76を設け、この中間部76
の外周にシール面34を設けている。
【0049】デフキャリヤ4の軸支部12には、プロペ
ラ軸接続フランジ20の中間部76に重ならないように
被圧入部46を設け、この被圧入部46に圧入される防
振部材54たるダイナミックダンパ54aの圧入体56
a又はマスダンパ54bの圧入体56bの一側周縁を大
径部30の外周面48に向かって延長して取付部78a
・78bを設け、この取付部78a・78bに中間部7
6のシール面34との間をシールするシール部材36を
取付けて設けている。
【0050】また、圧入体56a・56bは、取付部7
8a・78bの先端をプロペラ軸接続フランジ20の大
径部30の外周面48に近接位置されるように、大径部
30の外周面48に向かって湾曲させてダストカバー部
74a・74bを設けている。
【0051】このように、第3実施例のデファレンシャ
ル2の防振構造は、プロペラ軸接続フランジ20のシー
ル面34との間をシールするシール部材36をダイナミ
ックダンパ54aの圧入体56a又はマスダンパ54b
の圧入体56bに取付けて設けたことにより、シール部
材36を予め取付けた状態でダイナミックダンパ54a
又はマスダンパ54bをデフキャリヤ4に取付けること
ができ、他部品の組付作業を不要にして組付工数の削減
を果たすことができる。
【0052】また、第2実施例と同様に、プロペラ軸接
続フランジ20の大径部30の外周面48に近接位置さ
れるダストカバー部74a・74bを圧入体56a・5
6bに設けたことにより、従来のダストカバーを不要に
することができ、他部品の機能を有せしめていることに
より、部品点数の削減を果たすことができる。
【0053】なお、上述各実施例においては、防振部材
54たるダイナミックダンパ54a又はマスダンパ54
bを円環形状に形成したが、振動方向が特定方向に限定
されている場合は、ウエイト体58a・58bの荷重を
振動方向に振り分けるように形成することもできる。
【0054】例えば、図11に示す別の実施例SG2の
ダイナミックダンパ54aは、デファレンシャル2の振
動方向である上下方向にウエイト体58aの荷重を振り
分けるように、ウエイト体58aを長軸が上下方向に指
向する楕円形状に形成して設ける。図12に示すさらに
別の実施例SG3のダイナミックダンパ54aは、デフ
ァレンシャル2の振動方向である上下方向にウエイト体
58aの荷重を振り分けるように、上下方向のウエイト
体58aの厚さを大に形成するとともに左右方向のウエ
イト体58aの厚さを小に形成して設ける。
【0055】このように、デファレンシャル2の振動方
向が特定方向に限定されている場合は、ダイナミックダ
ンパ54aのウエイト体58aの荷重を特定の振動方向
に振り分けるように形成することにより、デファレンシ
ャル2の振動を効率良く抑制して防振を果たすことがで
きる。
【0056】なお、図示しないが、マスダンパ54bに
ついても、図11と同様に、デファレンシャル2の振動
方向である上下方向にウエイト体58bの荷重を振り分
けるように、ウエイト体58bを長軸が上下方向に指向
する楕円形状に形成して設け、あるいは、図12と同様
に、デファレンシャル2の振動方向である上下方向にウ
エイト体58bの荷重を振り分けるように、上下方向の
ウエイト体58bの厚さを大に形成するとともに左右方
向のウエイト体58bの厚さを小に形成して設けること
ができる。
【0057】これにより、デファレンシャル2の振動方
向が特定方向に限定されている場合は、マスダンパ54
bのウエイト体58bの荷重を特定の振動方向に振り分
けるように形成することにより、デファレンシャル2の
振動を効率良く抑制して防振を果たすことができるもの
である。
【0058】
【発明の効果】このように、この発明のデファレンシャ
ルの防振構造は、デフキャリヤの軸支部の被圧入部に円
環形状の防振部材を圧入して設けたことにより、取付ボ
ルトや取付マウントを要することなく防振部材をデフキ
ャリヤに取付け得て、ウエイト体を弾性的に支持する支
持体の切断によるウエイト体の脱落を防止し得て、ま
た、防振部材を円環形状としたことにより、デフキャリ
ヤから上下左右方向への突出を小さくし得る。
【0059】このため、このデファレンシャルの防振構
造は、取付ボルトや取付マウント等の取付用部品を不要
にし得て、部品点数・組付工数を削減し得て、ウエイト
体の落下を防止し得て、また、防振部材の上下左右方向
への占有スペースを小さくし得て、車体との干渉や最低
地上高の確保に対して有利とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるデファレンシャルの防振構造の
第1実施例を示すデフキャリヤの要部拡大断面図であ
る。
【図2】デファレンシャルの垂直面における断面図であ
る。
【図3】ダイナミックダンパの正面図である。
【図4】ダイナミックダンパの断面図である。
【図5】マスダンパの正面図である。
【図6】マスダンパの断面図である。
【図7】第2実施例を示すデフキャリヤの要部拡大断面
図である。
【図8】デファレンシャルの垂直面における断面図であ
る。
【図9】第2実施例の変形例を示すデフキャリヤの要部
拡大断面図である。
【図10】第3実施例を示すデフキャリヤの要部拡大断
面図である。
【図11】ダイナミックダンパの別の実施例を示す正面
図である。
【図12】ダイナミックダンパのさらに別の実施例を示
す正面図である。
【図13】従来のデファレンシャルの垂直面における断
面図である。
【図14】従来例を示すデファレンシャルの平面図であ
る。
【図15】図14のデファレンシャルの側面図である。
【図16】別の従来例を示すデファレンシャルの平面図
である。
【図17】図16のXVII−XVII線による断面図
である。
【符号の説明】
2 デファレンシャル 4 デフキャリヤ 12 軸支部 14 ドライブ軸 20 プロペラ軸接続フランジ 46 被圧入部 54 防振部材 54a ダイナミックダンパ 54b マスダンパ 56a・56b 圧入体 58a・58b ウエイト体 60a・60b 支持体 72a・72b 連絡部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月13日(1998.11.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】図10は、この発明の第3実施例を示すも
のである。第3実施例のデファレンシャル2の防振構造
は、プロペラ軸接続フランジ20の小径部28と大径部
30との間に中間部76を設け、この中間部76の外周
にシール面34を設けている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】例えば、図11に示す別の実施例のダイナ
ミックダンパ54aは、デファレンシャル2の振動方向
である上下方向にウエイト体58aの荷重を振り分ける
ように、ウエイト体58aを長軸が上下方向に指向する
楕円形状に形成して設ける。図12に示すさらに別の実
施例のダイナミックダンパ54aは、デファレンシャル
2の振動方向である上下方向にウエイト体58aの荷重
を振り分けるように、上下方向のウエイト体58aの厚
さを大に形成するとともに左右方向のウエイト体58a
の厚さを小に形成して設ける。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図 1】
【図 2】
【図 3】
【図 4】
【図 5】
【図 6】
【図 7】
【図17】
【図 8】
【図 9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デフキャリヤのドライブ軸を軸支する軸
    支部に被圧入部を設け、この被圧入部に円環形状の防振
    部材を圧入して設けたことを特徴とするデファレンシャ
    ルの防振構造。
  2. 【請求項2】 前記防振部材は、前記被圧入部に圧入さ
    れる円筒形状の圧入体とこの圧入体の外周に配設される
    円環形状のウエイト体と前記圧入体に対してウエイト体
    を弾性的に支持する支持体とにより円環形状に形成して
    設け、前記支持体は、圧入体及びウエイト体に夫々固着
    される円筒形状の圧入体側固着部及びウエイト体側固着
    部を設け、これら圧入体側固着部及びウエイト体側固着
    部を円周方向において連絡する連絡部を設けたことを特
    徴とする請求項1に記載のデファレンシャルの防振構
    造。
  3. 【請求項3】 前記圧入体には、前記ドライブ軸に取付
    けられたプロペラ軸接続フランジの外周面に近接位置さ
    れるダストカバー部を設けたことを特徴とする請求項2
    に記載のデファレンシャルの防振構造。
  4. 【請求項4】 前記圧入体には、前記ドライブ軸に取付
    けられたプロペラ軸接続フランジのシール面との間をシ
    ールするシール部材を取付けて設けたことを特徴とする
    請求項2に記載のデファレンシャルの防振構造。
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CN104132122A (zh) * 2014-07-13 2014-11-05 江苏泰隆减速机股份有限公司 一种防漏油蜗轮蜗杆减速机

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