JP2000063739A - 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板 - Google Patents
塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板Info
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Abstract
優れた塗膜を形成できる、塗装鋼板用に適した塗料を得
る。 【解決手段】(A)数平均分子量10,000〜30,
000、ガラス転移温度−21〜−35℃、水酸基価3
〜50mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹脂6
0〜80重量部及び(B)メチルエーテル化メラミン樹
脂とブチルエーテル化メラミン樹脂との混合メラミン樹
脂硬化剤20〜40重量部の合計量100重量部に対し
て、(C)硬化触媒として、スルホン酸化合物又はスル
ホン酸化合物の中和物を該スルホン酸化合物の量に換算
した値で0.1〜2.0重量部及び(D)沸点30〜2
50℃の2級アミン化合物0.3〜10重量部、を含有
する塗料組成物及び該塗料組成物の硬化塗膜が形成され
てなる塗装金属板。
Description
度、低温加工性が良好で、耐汚染性、耐ブロッキング性
の優れた塗膜を形成できる塗料組成物、特に器物加工用
のプレコート塗装鋼板用として適した塗料組成物、なら
びにこの塗料組成物を塗装してなる塗装金属板に関す
る。
器物加工用プレコート塗装鋼板用の上塗塗料としては、
ポリエステル樹脂を基体樹脂とし、架橋剤としてメチル
エーテル化メチロールメラミン樹脂を組合せた混合物
に、硬化触媒を配合した塗料が、硬度、加工性のバラン
スに優れていることから多く用いられている。
は、近年、硬度、加工性に加えて、耐汚染性といった性
能が重要項目として要求されてきている。また、加工性
については、冬期における加工の観点から0℃における
低温加工性が要求されてきている。
テル化メチロールメラミン樹脂系塗料組成物において、
メチルエーテル化メチロールメラミン樹脂量の増量、硬
化触媒量の増量によって、塗膜の耐汚染性を向上させる
ことができるが、加工性が低下するという問題があっ
た。また、ポリエステル樹脂のガラス転移温度を低下さ
せることによって加工性を向上させることができるが、
塗膜の硬度、耐汚染性、耐ブロッキング性が低下すると
いう問題があった。
(0T加工/0℃)が良好であって、耐汚染性、耐ブロ
ッキング性の優れた塗膜を形成できる、塗装鋼板用に適
した塗料を得ることを目的とするものである。
テル−メラミン樹脂系塗料において、ポリエステル樹脂
として、非常に低いガラス転移温度を有する水酸基含有
ポリエステル樹脂を使用し、メラミン樹脂としてメチル
エーテル化メラミン樹脂とブチルエーテル化メラミン樹
脂との混合メラミン樹脂を使用し、スルホン酸硬化触
媒、及び2級アミン化合物を配合することによって上記
目的を達成することができることを見出し本発明を完成
するに至った。
0,000〜30,000、ガラス転移温度−21〜−
35℃、水酸基価3〜50mgKOH/gの水酸基含有
ポリエステル樹脂60〜80重量部及び(B)メチルエ
ーテル化メラミン樹脂とブチルエーテル化メラミン樹脂
との混合メラミン樹脂であって、該混合メラミン樹脂
中、該メチルエーテル化メラミン樹脂量が50〜99重
量%であり、該ブチルエーテル化メラミン樹脂量が1〜
50重量%であるメラミン樹脂硬化剤20〜40重量部
の合計量100重量部に対して、(C)硬化触媒とし
て、スルホン酸化合物又はスルホン酸化合物の中和物を
該スルホン酸化合物の量に換算した値で0.1〜2.0
重量部及び(D)沸点30〜250℃の2級アミン化合
物0.3〜10重量部、を含有することを特徴とする塗
料組成物を提供するものである。
塗膜を介して、又は介さずに、上記塗料組成物の硬化塗
膜が形成されてなることを特徴とする塗装金属板を提供
するものである。
て、さらに詳細に説明する。
脂は、水酸基を含有するポリエステル樹脂であり、オイ
ルフリーポリエステル樹脂、油変性アルキド樹脂、ま
た、これらの樹脂の変性物、例えばウレタン変性ポリエ
ステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂、エポキシ変性
ポリエステル樹脂などが挙げられる。
塩基酸成分と多価アルコール成分とのエステル化物から
なるものである。多塩基酸成分としては、例えば無水フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フ
マル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸など
から選ばれる1種以上の二塩基酸及びこれらの酸の低級
アルキルエステル化物が主として用いられ、必要に応じ
て安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチル安息香酸など
の一塩基酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセ
ントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの3価以上
の多塩基酸などが併用される。多価アルコール成分とし
ては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオー
ル、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ールなどの二価アルコールが主に用いられ、さらに必要
に応じてグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上
の多価アルコールを併用することができる。これらの多
価アルコールは単独で、あるいは2種以上を混合して使
用することができる。両成分のエステル化又はエステル
交換反応は、それ自体既知の方法によって行うことがで
きる。酸成分としては、イソフタル酸、テレフタル酸、
及びこれらの酸の低級アルキルエステル化物が特に好ま
しい。
ステル樹脂の酸成分及びアルコール成分に加えて、油脂
肪酸をそれ自体既知の方法で反応せしめたものであっ
て、油脂肪酸としては、例えばヤシ油脂肪酸、大豆油脂
肪酸、アマニ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トール油
脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸などを挙げ
ることができる。アルキド樹脂の油長は30%以下、特
に5〜20%程度のものが好ましい。
上記オイルフリーポリエステル樹脂、又は上記オイルフ
リーポリエステル樹脂の製造の際に用いられる酸成分及
びアルコール成分を反応させて得られる低分子量のオイ
ルフリーポリエステル樹脂を、ポリイソシアネート化合
物とそれ自体既知の方法で反応せしめたものが挙げられ
る。また、ウレタン変性アルキド樹脂は、上記アルキド
樹脂、又は上記アルキド樹脂製造の際に用いられる各成
分を反応させて得られる低分子量のアルキド樹脂を、ポ
リイソシアネート化合物とそれ自体既知の方法で反応せ
しめたものが包含される。ウレタン変性ポリエステル樹
脂及びウレタン変性アルキド樹脂を製造する際に使用し
うるポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、
4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、2,4,6−トリイソシアナトトルエンなどが挙
げられる。上記のウレタン変性樹脂は、一般に、ウレタ
ン変性樹脂を形成するポリイソシアネート化合物の量が
ウレタン変性樹脂に対して30重量%以下の量となる変
性度合のものを好適に使用することができる。
上記ポリエステル樹脂の製造に使用する各成分から製造
したポリエステル樹脂を用い、この樹脂のカルボキシル
基とエポキシ基含有樹脂との反応生成物や、ポリエステ
ル樹脂中の水酸基とエポキシ樹脂中の水酸基とをポリイ
ソシアネート化合物を介して結合した生成物などの、ポ
リエステル樹脂とエポキシ樹脂との付加、縮合、グラフ
トなどの反応による反応生成物を挙げることができる。
かかるエポキシ変性ポリエステル樹脂における変性の度
合は、一般に、エポキシ樹脂の量がエポキシ変性ポリエ
ステル樹脂に対して、0.1〜30重量%となる量であ
ることが好適である。
に好適なものとしては、オイルフリーポリエステル樹脂
が挙げられる。
10,000〜30,000、好ましくは12,000
〜25,000、ガラス転移温度(Tg点)−21〜−
35℃、好ましくは−23℃〜−32℃、水酸基価3〜
50mgKOH/g、好ましくは5〜30mgKOH/
gであるポリエステル樹脂である。
は、示差熱分析(DTA)によるものであり、また数平
均分子量はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によっ
て、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したもので
ある。
分子量が10,000未満では低温加工性が劣り、一
方、30,000を超えると得られる塗膜の架橋度が低
くなり耐汚染性、耐ブロッキング性が低下しやすくな
る。Tgが−35℃未満では得られる塗膜の硬度が低く
なり、耐汚染性も低下しやすくなり、一方、−21℃を
超えると得られる塗膜の低温加工性が劣化する。また水
酸基価が3mgKOH/g未満になると得られる塗膜の
架橋度が低くなり、耐汚染性、耐ブロッキング性が低下
し、一方、50mgKOH/gを超えると得られる塗膜
の低温加工性が劣化し、また塗面にちぢみ状の凹凸が生
じやすくなり塗面の平滑性が低下する。
化剤は、メチルエーテル化メラミン樹脂とブチルエーテ
ル化メラミン樹脂との混合メラミン樹脂である。
ラミンとホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドなど
のアルデヒド成分との付加反応生成物(1量体及び多量
体のいずれであってもよい)であるメチロール化メラミ
ン樹脂中のメチロール基の一部又は全部を、メタノール
のみでエーテル化したメチル化メラミン樹脂、及びメチ
ロール化メラミン樹脂中のメチロール基の一部又は全部
を、メタノールと他の炭素原子数2〜4のアルコール、
例えばエタノール、イソプロパノール、n−プロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノールなどとの両者によ
って混合エーテル化したメラミン樹脂のいずれも包含す
る。メチルエーテル化メラミン樹脂は、1種で又は2種
以上の混合物として使用することができる。
は、メチルエーテル化されたメチロール基の数がトリア
ジン核1個当り平均で3.0個以上、数平均分子量が
1,000以下であるものが、ポリエステル樹脂(A)
との相溶性、得られる塗膜の耐汚染性、加工性などの点
から好ましい。
脂の市販品としては、例えばサイメル300、同30
3、同325、同327、同350、同730、同73
6、同738[以上、いずれも三井サイテック(株)
製]、メラン522、同523[以上、いずれも日立化
成(株)製]、ニカラックMS001、同MX430、
同MX650[以上、いずれも三和ケミカル(株)
製]、スミマールM−55、同M−100、同M−40
S[以上、いずれも住友化学(株)製]、レジミン74
0、同747[以上、いずれもモンサント社製]などの
メチル化メラミン樹脂;サイメル232、同266、同
XV−514、同1130[以上、いずれも三井サイテ
ック(株)製]、ニカラックMX500、同MX60
0、同MS95[以上、いずれも三和ケミカル(株)
製]、レジミン753、同755[以上、いずれもモン
サント社製]、スミマールM−66B[住友化学(株)
製]などのメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エ
ーテル化メラミン樹脂などを挙げることができる。
して使用するブチルエーテル化メラミン樹脂は、メラミ
ンとホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドなどのア
ルデヒド成分との付加反応生成物(1量体及び多量体の
いずれであってもよい)であるメチロール化メラミン樹
脂中のメチロール基の一部又は全部を、n−ブチルアル
コール又はイソブチルアルコールでエーテル化したメラ
ミン樹脂であり、得られる塗料の塗料安定性、得られる
塗膜の耐汚染性などの点から数平均分子量が800〜
8,000、さらには、1,000〜3,000の範囲
にあることが好ましい。ブチルエーテル化メラミン樹脂
は、1種で又は2種以上の混合物として使用することが
できる。
脂の市販品としては、例えばユーバン20SE、同22
5[以上、いずれも三井東圧(株)製]、スーパーベッ
カミンJ820−60、同L−117−60、同L−1
09−65、同47−508−60、同L−118−6
0、同G821−60[以上、いずれも大日本インキ化
学工業(株)製]などを挙げることができる。
(B)は、上記メチルエーテル化メラミン樹脂(前者)
とブチルエーテル化メラミン樹脂(後者)との混合物で
あり、両者の合計固形分量における前者の固形分割合
が、50〜99重量%、好ましくは70〜95重量%の
範囲内のものが耐ブロッキング性、加工性、塗膜硬度、
耐汚染性などの点から好適である。メチルエーテル化メ
ラミン樹脂にブチルエーテル化メラミン樹脂を併用する
ことにより、ポリエステル樹脂(A)との相溶性に劣る
ブチルエーテル化メラミン樹脂が塗膜表面に移行し、こ
の硬化膜が耐汚染性に優れた効果を発揮するとともに、
塗膜硬度の点にも有利に働く。塗膜内部の架橋は、主と
してメチルエーテル化メラミン樹脂によって行うことが
できることから塗膜の加工性も保持できる。
樹脂硬化剤(B)との硬化反応を促進するため配合され
るものであり、スルホン酸化合物又はスルホン酸化合物
の中和物が用いられる。スルホン酸化合物の代表例とし
ては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフ
タレンジスルホン酸などを挙げることができる。スルホ
ン酸化合物の中和物における中和剤としては、1級アミ
ン、2級アミン、3級アミン、アンモニア、苛性ソー
ダ、苛性カリなどの塩基性化合物を挙げることができ、
なかでも2級アミンが好適である。2級アミンとして
は、例えばジエチルアミン、ジn−プロピルアミン、ジ
イソプロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジイソブチ
ルアミン、ジt−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ
(2−エチルヘキシル)アミン、N−イソプロピルN−
イソブチルアミンなどを挙げることができる。硬化触媒
(C)としては、塗料の安定性、反応促進効果、得られ
る塗膜の物性などの点から、なかでもp−トルエンスル
ホン酸の2級アミン中和物及び/又はドデシルベンゼン
スルホン酸の2級アミン中和物が好適である。
アミンであり、具体例として、ジエチルアミン、ジイソ
プロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジアリルアミ
ン、ジアミルアミン、ジn−ブチルアミン、ジイソブチ
ルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,
2−ジメチルプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミ
ン、ジn−オクチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリ
ン、4−ピペコリン、2,4−、2,5−又は3,5−
ルペチジン、ジメチルオキサゾリジン、3−ピペリジン
メタノールなどが挙げられる。
(A)、メラミン樹脂硬化剤(B)、硬化触媒(C)及
び2級アミン化合物(D)を混合することによって調製
することができる。
ン樹脂硬化剤(B)との固形分重量による配合比率は、
成分(A)及び(B)の固形分の合計量を100重量部
とすると以下のとおりの範囲である。
部、好ましくは65〜75重量部、 メラミン樹脂硬化剤(B):20〜40重量部、好まし
くは25〜35重量部。
(A)の量が60重量部未満となる[メラミン樹脂硬化
剤(B)の量が40重量部を超える]と得られる硬化塗
膜の低温加工性、耐酸性が劣化し、一方、ポリエステル
樹脂(A)の量が80重量部を超える[メラミン樹脂硬
化剤(B)の量が20重量部未満となる]と得られる硬
化塗膜の耐汚染性、耐ブロッキング性が低下しやすくな
る。
樹脂(A)及びメラミン樹脂硬化剤(B)の合計量10
0重量部あたり、スルホン酸化合物に換算した値とし
て、0.1〜2.0重量部、好ましくは0.2〜1.5
重量部の範囲内である。ここで「スルホン酸化合物に換
算した値」とは、硬化触媒がスルホン酸の中和物である
場合には、硬化触媒から中和剤を除いたスルホン酸その
ものの量を意味する。硬化触媒が酸自体である場合に
は、その酸自体の量を意味する。上記硬化触媒(C)の
配合量が、スルホン酸化合物に換算した値として、0.
1重量部未満では、ポリエステル樹脂(A)とメラミン
樹脂硬化剤(B)との反応を促進する効果が十分ではな
く、一方、2.0重量部を超えると、得られる塗膜の加
工性、耐水性が低下する。
エステル樹脂(A)及びメラミン樹脂硬化剤(B)の合
計量100重量部あたり、0.3〜10重量部、好まし
くは0.5〜5重量部の範囲内である。上記2級アミン
化合物(D)の配合量が、0.3重量部未満では、耐汚
染性の向上効果が十分でなく、一方、10重量部を超え
ると、硬化性が劣り、塗膜硬度も低下する。
樹脂(A)、メラミン樹脂硬化剤(B)、硬化触媒
(C)及び2級アミン化合物(D)から実質的になるこ
とができるが、取扱い上及び塗装性の面などから、通
常、有機溶剤が含有せしめられる。該有機溶剤として
は、上記(A)、(B)、(C)及び(D)の各成分を
溶解ないし分散できるものが使用でき、具体的には、例
えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素など
の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケト
ン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶
剤、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコ
ール系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール
系溶剤などを挙げることができ、これらは単独で、ある
いは2種以上を混合して使用することができる。
色顔料、アルミニウ粉、銅粉、ニッケル粉、酸化チタン
被覆マイカ粉、酸化鉄被覆マイカ粉及び光輝性グラファ
イトなどの光輝性顔料;タルク、クレー、シリカ、マイ
カ、アルミナなどの体質顔料;塗料用としてそれ自体既
知の消泡剤、塗面調整剤などの添加剤を含有していても
よい。
用されている着色顔料、例えば、チタン白、亜鉛華など
の白色顔料;シアニンブルー、シアニングリーン、アゾ
系やキナクリドン系などの有機赤色顔料、ベンツイミダ
ゾロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系及び
キノフタロン系などの有機黄色顔料;チタンイエロー、
ベンガラ、カーボンブラック、黄鉛及び各種焼成顔料な
どの無機着色顔料が挙げられる。
チックス、ガラス板などの種々の被塗物に塗装すること
ができるが、塗装金属板を製造する場合には、被塗物と
して金属板を使用する。被塗物として使用される金属板
としては、冷延鋼板、亜鉛系メッキ鋼板、アルミニウム
板などを挙げることができ、なかでも亜鉛系メッキ鋼板
を好適に使用することができる。亜鉛系メッキ鋼板とし
ては、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、鉄−
亜鉛合金メッキ鋼板、ニッケル−亜鉛合金メッキ鋼板、
アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板(例えば「ガルバリ
ウム」、「ガルファン」という商品名のメッキ鋼板)な
ど、及びこれらの亜鉛系メッキ鋼板にリン酸亜鉛処理、
クロメート処理などの化成処理を施してなる化成処理亜
鉛系メッキ鋼板などを挙げることができる。また、金属
板上に、耐食性の向上や塗料の密着性向上などを目的
に、プライマー塗膜を設けたプライマー塗装金属板も被
塗物として使用することができる。このプライマー塗膜
としては、ポリエステル系プライマー、エポキシ系プラ
イマーから得られる塗膜が好適であり、通常、2〜10
μmの膜厚を有する。
れるものではなく、例えば、ロール塗装、カーテンフロ
ー塗装、浸漬塗装、スプレー塗装などを用いて行うこと
ができ、その際の塗装膜厚は、通常、乾燥塗膜厚で5〜
30μm、特に10〜25μmの範囲内が好適である。
また、上記塗料組成物の硬化条件は、塗料が硬化する焼
付条件の中から適宜選択することができるが、連続的に
移動する長尺の、金属板やプライマー塗装金属板に、ロ
ール塗装などによって連続的に塗装するコイルコーティ
ングの場合には、通常、素材到達最高温度(PMT)1
60〜260℃で15〜90秒の範囲内、特にPMT1
90〜230℃で20〜60秒の範囲内の条件が好適で
ある。
説明する。なお、以下、「部」及び「%」はいずれも重
量基準によるものとする。
を得た。クロメート処理を施した厚さ0.5mmの電気
亜鉛メッキ鋼板上に、関西ペイント(株)製、KPカラ
ー8620プライマー(プレコート鋼板用ポリエステル
系プライマー)を乾燥膜厚が約4μmとなるように塗装
し、素材到達最高温度が220℃となるように30秒間
焼付け、プライマー塗装鋼板を得た。このプライマー塗
装鋼板上に上記のようにして得た各上塗塗料をバーコー
タにて乾燥膜厚が約18μmとなるように塗装し、素材
到達最高温度が220℃となるように45秒間焼付けて
各上塗塗装鋼板を得た。得られた塗装鋼板について各種
試験を行った。
けるポリエステル樹脂及びメラミン樹脂の量は固形分重
量による表示であり、硬化触媒の量は、それぞれのスル
ホン酸化合物の量に換算して重量表示した。なお、実施
例及び比較例の上塗塗料の塗料化に際しては、白色顔料
であるチタン白の分散を行った。また、シクロヘキサノ
ン/スワゾール1500(コスモ石油(株)製、芳香族
石油系高沸点溶剤)=60/40(重量比)の混合溶剤
を塗料粘度調整などのために使用した。塗装に際して
は、塗料粘度をフォードカップ#4で約90秒(25
℃)に調整した。
mmの電気亜鉛メッキ鋼板上に、プライマーを塗装せず
に、この鋼板に直接に後記表1の実施例6の欄に記載の
配合の塗料組成物を塗装する以外は実施例1と同様に行
い、メッキ鋼板上にプライマー塗膜を介さずに上塗塗膜
を形成した塗装鋼板を得た。塗料作成において、クロム
酸ストロンチウムの分散はチタン白の分散に際してクロ
ム酸ストロンチウムを混合して行った。得られた塗装鋼
板について各種試験を行った。その結果を表3に示す。
の意味を有する。
ステル樹脂は、下記表2に示す性状値を有する。
(株)製、低分子量メチルエーテル化メラミン樹脂、ヘ
キサキス(メトキシメチル)メラミンの含有量が60重
量%以上。
ーパーベッカミンJ−820−60」、大日本インキ化
学工業(株)製、n−ブチルエーテル化メラミン樹脂溶
液。 (*11)ネイキュア5225:米国 キング インダ
ストリイズ社製、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン
中和物溶液。
キング インダストリイズ社製、パラトルエンスルホン
酸のアミン中和物溶液。
て行った。
観察した。塗面に縮みの発生がなく、ハジキ、凹み、曇
りなどの塗面異常の認められないものを良好(○)とし
た。縮みが少し発生したものを(△縮み)、縮みが著し
く発生したものを(×縮み)と表示した。
990)に規定の60度鏡面光沢度に従い、60度鏡面
反射率を測定した。
K−5400 8.4.2(1990)に規定する鉛
筆引っかき試験を行い、すり傷による評価を行った。
2(1990)碁盤目−テ−プ法に準じて、試験板の塗
膜表面にカッターナイフで素地に到達するように、直交
する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引い
て、1mm×1mmのマス目を100個作成した。その
表面にセロハン粘着テ−プを密着させ、テ−プを急激に
剥離した際のマス目の剥れ程度を観察し下記基準で評価
した。
存 ×:塗膜がかなり剥離し、マス目の残存数は90個未
満。
3.2(1990)デュポン式耐衝撃性試験に準じて、
落錘重量500g、撃芯の尖端直径1/2インチ、落錘
高さ50cmの条件にて塗装板の塗面の衝撃を与えた。
ついで衝撃を加えた部分にセロハン粘着テープを貼着
し、瞬時にテープを剥がしたときの塗膜の剥がれ程度を
下記基準で評価した。
を外側にして試験板を180°折り曲げて、折曲げ部分
にワレが発生しなくなるT数を目視にて評価し表示し
た。T数とは、折り曲げ部分の内側に何もはさまずに1
80°折り曲げを行った場合を0T、試験板と同じ厚さ
の板を1枚はさんで折り曲げた場合を1T、2枚の場合
を2T、……(以下、同様)……、6枚の場合を6Tと
した。
チルケトンをしみ込ませたガーゼにて塗面に約1Kg/cm
2 の荷重をかけて、約5cmの長さの間を往復させた。プ
ライマ−塗膜(プライマー塗膜のない場合は鋼板)が見
えるまでの往復回数を記録した。50回の往復でプライ
マ−塗膜が見えないものは50<と表示した。
標「マジックインキ」大型赤)で塗面に線を引いた後、
エタノールをしみ込ませたガーゼにて拭き取ったときに
残存するインキ跡の程度を目視にて評価した。
施した厚さ0.5mmの電気亜鉛メッキ鋼板上に「KP
カラー1510ベージュ」(関西ペイント(株)製、ポ
リエステル−メラミン樹脂系裏面用塗料)を乾燥膜厚が
約8μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が22
0℃となるように45秒間焼付けた塗面に、試験板の塗
面を重ね合せて、温度50℃、加重150kg/cm2
の条件で24時間密着させた後、試験板を剥がした。そ
の剥がし易さを評価した。
するが、剥がした塗面に異常は認められない ×:塗面同志が強くくっつき、剥がすと塗面に異常が認
めらる。
ラミン樹脂系塗料において、ポリエステル樹脂としてガ
ラス転移温度が非常に低いものを使用し、メラミン樹脂
としてメチルエーテル化メラミン樹脂とブチルエーテル
化メラミン樹脂との混合メラミン樹脂を使用し、スルホ
ン酸硬化触媒、及び特定の2級アミン化合物を配合した
ものである。本発明塗料組成物によって、外観、硬度、
低温加工性が良好であって、耐汚染性、耐ブロッキング
性の優れた塗膜を形成できる。
温加工性、耐汚染性及び耐ブロッキング性に優れている
理由としては、使用するポリエステル樹脂のガラス転移
温度が非常に低いこと、ポリエステル樹脂焼付け硬化時
に、2級アミン化合物の塗膜表面への移行とともにブチ
ルエーテル化メラミン樹脂が表層部へ移行し、架橋剤の
分布が、表層部にブチルエーテル化メラミン樹脂、内層
部にメチルエーテル化メラミン樹脂が、多く存在するた
め、表層部の影響が大きい耐汚染性、耐ブロッキング性
が、ブチルエーテル化メラミン樹脂によって良好とな
り、また内層部にメチルエーテル化メラミン樹脂が多く
存在するのでブチルエーテル化メラミン樹脂による加工
性の低下も少ないためと考えられる。また、本発明塗料
組成物は、アミン化合物の配合によって、塗面に縮みを
生じやすくなるのを、ブチルエーテル化メラミン樹脂の
使用によって抑制できたものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)数平均分子量10,000〜3
0,000、ガラス転移温度−21〜−35℃、水酸基
価3〜50mgKOH/gの水酸基含有ポリエステル樹
脂60〜80重量部及び (B)メチルエーテル化メラミン樹脂とブチルエーテル
化メラミン樹脂との混合メラミン樹脂であって、該混合
メラミン樹脂中、該メチルエーテル化メラミン樹脂量が
50〜99重量%であり、該ブチルエーテル化メラミン
樹脂量が1〜50重量%であるメラミン樹脂硬化剤20
〜40重量部の合計量100重量部に対して、 (C)硬化触媒として、スルホン酸化合物又はスルホン
酸化合物の中和物を該スルホン酸化合物の量に換算した
値で0.1〜2.0重量部及び (D)沸点30〜250℃の2級アミン化合物0.3〜
10重量部、を含有することを特徴とする塗料組成物。 - 【請求項2】 2級アミン化合物(D)が、炭素原子数
2〜16のジアルキルアミンであることを特徴とする請
求項1記載の塗料組成物。 - 【請求項3】 金属板上に、プライマー塗膜を介して、
又は介さずに、請求項1記載の塗料組成物の硬化塗膜が
形成されてなることを特徴とする塗装金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23036798A JP2000063739A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23036798A JP2000063739A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000063739A true JP2000063739A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=16906755
Family Applications (1)
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JP23036798A Pending JP2000063739A (ja) | 1998-08-17 | 1998-08-17 | 塗料組成物及びこれを用いた塗装金属板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000063739A (ja) |
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-
1998
- 1998-08-17 JP JP23036798A patent/JP2000063739A/ja active Pending
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