JP2000063559A - 塩素含有高分子樹脂の処理方法と処理装置 - Google Patents

塩素含有高分子樹脂の処理方法と処理装置

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JP2000063559A
JP2000063559A JP10236679A JP23667998A JP2000063559A JP 2000063559 A JP2000063559 A JP 2000063559A JP 10236679 A JP10236679 A JP 10236679A JP 23667998 A JP23667998 A JP 23667998A JP 2000063559 A JP2000063559 A JP 2000063559A
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chlorine
treated
polymer resin
containing polymer
heating
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JP10236679A
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Yoshiyuki Kashiwagi
佳行 柏木
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素含有のプラスチックの廃棄物が急増して
いてその処理が問題となっているプラスチック類を30
0℃程度の温度で加熱し、プラスチック類から塩素系ガ
スを分解析出して無害なプラスチック残渣を得、これを
燃料として利用することが知られているが、発生した分
解ガス中には多量の塩素系ガスが含まれており、処理の
仕方によりダイオキシンの生成原因となる。 【解決手段】 被処理物とアルカリ金属化合物とを混合
して乾燥炉10で乾燥して水分を除去し、これを分解反
応炉20で加熱することで、被処理物から塩素系ガスが
分解析出すると同時にアルカリ金属化合物と接触反応し
て無害な塩化物を生成する。このことにより排ガスおよ
び残渣から塩素系ガスが無くなり、プラスチック残渣を
燃料として利用可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル等の塩
素含有高分子樹脂から有害な塩素成分を除去して処理す
る方法と、その装置に関し、特に、無害な高分子樹脂残
渣と、無害な排ガスを得るようにした方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物、一般廃棄物などとして塩素
含有のプラスチックが急増しており、その処理が大きな
課題と成っている。燃焼して処理した場合には、多量の
塩素系ガスを発生し、処理施設に損傷を与えるばかりで
なく、ダイオキシン類を生成することが大きな社会問題
となっている。
【0003】このようなことから、プラスチックから塩
素を除去して無害化し、これを燃料として利用すること
が、例えば特開平10−71384号などで知られてい
る。
【0004】また、従来の化石燃料に代わる燃料とし
て、廃棄物中のプラスチックを抽出し、これらの固形化
物(RPF)を製造して新たな燃料とすることも試みら
れている。
【0005】一方、廃棄物を処理した際に発生する塩素
系ガスの処理手段は、被処理物から塩素系ガスを発生さ
せ、後工程(バグフィルタ、高温燃焼、灰溶融などの手
段)にて、塩素系ガス、ダイオキシン類を除去しようと
するものが一般的である。
【0006】このような有害成分の除去手段として、カ
ルシウム系のアルカリ物質、例えば石灰(CaCO3
消石灰(Ca(OH)2)などを添加して焼却するこ
と、焼却炉内にアルカリ物質を噴霧して処理すること、
又はこれらの物質をフィルタに装填して有害ガスを通過
させることで除去することが、特開昭54−93864
号、特公平2−10341号、特開平1−296007
号、特開昭59−12733号公報などで知られてい
る。
【0007】また、焼却に代えて、被処理物を熱分解
(乾留)処理して、被処理物を減容化(炭化処理等)す
る方法が提供されている。(例えば、特開平5−339
16号、特表平8−510789号、また、本願出願人
の出願に係る特開平9−155326号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平10−7
1384号公報には、プラスチックから塩素を除去し
て、これを燃料として利用することが提案されている
が、しかし、この提案のものは、プラスチック類を30
0℃程度の温度で加熱し、プラスチック類から塩素系ガ
スを分解析出して、無害なプラスチック残渣を得、これ
を燃料にするものである。
【0009】これによれば、プラスチック残渣の無害化
(脱塩素)は実現できるものの、発生した乾留ガス(排
ガス)中には多量の塩素系ガスが含まれることになり、
設備に損傷を与える。また塩素系ガスを含有する排ガス
はそのまま排出するとダイオキシン類を生成することに
なり、この点でまだ解決すべき課題がある。
【0010】また、被処理物から発生した塩素系ガスと
接触反応して無害な塩類を生成するものとして、アルカ
リ物質を添加することは一般的に知られているが、塩類
生成効果が不安定であって、有害物質を効果的に除去で
きない課題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の発明者らの実験に
よると、消石灰等のカルシウム系の処理剤を使用した場
合には、使用しない場合に比較して、無害な塩化物を生
成することから、ある程度の効果は期待できることは判
明したが、その効果は十分ではないので、一層の効果を
期待して研究を続けた結果、ナトリウム、カリウム系の
アルカリ金属化合物を処理剤として用いれば効果的に無
害な塩化物を生成できて有害物質を除去処理できること
を見いだしすでに提案している。(特願平9−3872
5号,特願平9−38736,特願平10−10091
0)。
【0012】本願の発明者は、更に検討の結果、次の知
見を得た。
【0013】アルカリ金属化合物は、発生した塩素系ガ
スと接触反応して効果的に無害な塩化物を生成するこ
と、即ち、塩素系ガスを無害な塩化物に置換することで
無害な排ガスと無害な残渣が得られることを見出した。
【0014】本発明はこの知見に基づいてなされたもの
である。
【0015】すなわち、200〜350℃に加熱された
加熱処理炉において、非処理物から分解析出した塩素系
ガスは周辺に存在するアルカリ物質と接触反応して無害
な塩化物を生成し、排ガスの無害化(塩素系ガスを含有
しない、ダイオキシン類を生成しない)ができ、合わせ
て、塩素系ガスを含まない被処理物となる。
【0016】従って、プラスチック残渣の無害化が実現
でき、これをそのまま燃料として、又は固形化(RP
F)して新たな燃料として資源再利用が可能となる。
【0017】本発明による課題を解決するための具体的
手段は、破砕した塩素含有高分子樹脂を含む被処理物と
添加混合したアルカリ金属化合物からなる脱塩素剤とを
加熱処理炉で加熱して、被処理物から塩素系ガスを分解
析出させると共にアルカリ金属化合物と接触反応させて
無害な塩化物を生成することで、排ガスの無害化と非処
理物の無害化を行うことを特徴とした塩素含有高分子樹
脂の処理方法によるものとする。
【0018】そして、無害化した被処理物は、溶液にて
塩化物を除去し、脱水、乾燥し、塩素を含有しない高分
子樹脂からなる残渣を得て燃料として利用可能とする。
【0019】上記の無害な塩化物を生成する工程は、乾
燥工程と無害な塩化物生成工程とからなり、乾燥工程
は、100℃〜150℃,塩化物生成工程は200℃〜
350℃で加熱処理する 被処理物と添加混入する脱塩素剤は、 (1)アルカリ金属化合物の単体、複数種の混合物。
【0020】(2)アリカリ金属化合物は、水酸化物、
炭酸化物の物質。
【0021】(3)水酸化物、炭酸化物は、ナトリウム
系、カリウム系の物質。
【0022】(4)脱塩素剤は、(a)炭酸水素ナトリ
ウム、別称、酸性炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、
重炭酸ソーダ。
【0023】(b)炭酸ナトリウム、別称、炭酸ソー
ダ、ソーダ、ソーダ灰、洗濯ソーダ、結晶ソーダ。
【0024】(c)セスキ炭酸ナトリウム、別称、二炭
酸−水素ナトリウム、三二炭酸水素ナトリウム、ナトリ
ウムセスキカーボネート、(d)天然ソーダ、別称、ト
ロナ、(e)炭酸カリウム(f)炭酸水素カリウム
(g)炭酸ナトリウムカリウム(h)水酸化ナトリウム
(i)水酸化カリウムから選択した単体、又は複数種を
混合して使用する。
【0025】加熱処理炉で使用する脱塩素剤は、塊状、
板状、多孔質形状、粉体状、溶液、懸濁液の何れか、も
しくはこれらの組み合わせとし、加熱処理炉での脱塩素
剤の添加量は、被処理物の含有する塩素量の2〜10
倍、もしくは被処理物の5〜30重量%とする。
【0026】以上の条件により、アルカリ金属化合物か
らなる脱塩素剤により有害な塩素成分を含有する被処理
物を分解反応工程により処理すると、例えば次に示す脱
塩素剤の場合には、次の反応式により、有害な塩化水素
(HCl)が無害な塩化物に置換生成される。
【0027】炭酸水素ナトリウム (NaHCO3)+(HCl)→(NaCl)+(H
2O)+(CO2) 炭酸水素カリウム (KHCO3)+(HCl)→(KCl)+(H2O)+
(CO2) 水酸化ナトリウム (NaOH)+(HCl)→(NaCl)+(H2O) 水酸化カリウム (KOH)+(HCl)→(KCl)+(H2O) となり、HClは無害な塩化ナトリウム(NaCl、K
Cl)に置換生成されて有害な塩素成分の無害化が実現
できる。
【0028】この分解反応工程は、被処理物を乾燥する
乾燥工程を経た後に行う。
【0029】また、塩素含有高分子樹脂の塩素除去装置
としては、一端の供給口側から供給した被処理物を撹拌
し、且つ他端の排出口側に移動させる手段を有する円筒
体と、この円筒体の外部から加熱する加熱手段とを備え
た加熱処理炉を少なくとも二基設けて上・下に配置し、
上部の加熱処理炉の排出口側と下部の加熱処理炉の供給
口側とをダクトで連通するとともに、上部の加熱処理炉
は、被処理物とアルカリ金属化合物からなる脱塩素剤と
の混合物を加熱して乾燥させる乾燥炉となし、下部の加
熱処理炉は、乾燥炉から導入された混合物を加熱して、
被処理物から塩素成分を分解析出するとともに脱塩素剤
と接触反応させて無害な塩化物を生成する分解反応炉と
なし、この分解反応炉の排出口側から処理後の被処理物
を取り出すように構成する。
【0030】上記の上下に配置した乾燥炉および分解反
応炉は、ダクトの一方の側面に略平行に、又はダクトを
挾んで両側に配置する。
【0031】乾燥炉や分解反応炉のいずれか一方又は両
方を複数基設置することができる。この場合、乾燥炉は
上部側に分解反応炉は下部側に、ダクトの一方の側面に
平行又はダクトを挾んで両側に配置する。
【0032】加熱手段としては、円筒体を包囲する加熱
ジャケットを設け、該加熱ジャケットに熱ガスを導入し
て加熱する以上は加熱処理炉を2基使用した場合である
が、1基でも実現できる。1基の場合は、円筒体内に異
なる2つの温度域を形成することを好適とする。
【0033】その構成は、一端の供給口側から供給した
被処理物を撹拌し、且つ他端の排出口側に移動させる手
段を有する円筒体と、該円筒体の外周に設けられ、円筒
体内に異なる温度域を形成するための分離した2つの加
熱手段を有する加熱処理炉を設け、前記2つの加熱手段
は、円筒体の外周の供給口側と排出口側に分割した2つ
の加熱ジャケットからなり、排出口側の加熱ジャケット
から熱ガスを供給して円筒体内に無害な塩化物を生成す
る温度域を形成し、この加熱後の熱ガスを温度調整手段
を介して供給口側の加熱ジャケットに導入して円筒体内
に被処理物から水分を除去して乾燥させる温度域を形成
する。但し、加熱手段は必ずしも2つに分離する必要は
ない。
【0034】上記の被処理物を撹拌し、且つ排出口側に
移動させる手段は、円筒体内に設けたスパイラル部材で
形成することを好適とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。図1は本発明の実施の形態の構成の
概念図で、加熱処理炉を2基設けた場合である。
【0036】図中10は第1の加熱処理炉、20は第2
の加熱炉を示す。
【0037】第1の加熱処理炉10は、回転自在の円筒
体11と、該円筒体11の外周にガスダクトを形成して
熱ガスの導入により円筒体11を加熱する加熱ジャケッ
ト12と、円筒体11の一方の端部に設けられ、被処理
物を円筒体11内に供給する供給口13と、円筒体11
の他方の端部に設けられた排出口14とで構成され、こ
の円筒体11は図示しない回転駆動手段によって回転駆
動される。
【0038】円筒体11の回転駆動手段は、通常の駆動
用モータと駆動歯車及び円筒体に設けられた従動歯車等
から構成される。加熱ジャケット12は固定され、円筒
体11との回転接触部には、メカニカルシールが施され
ている。
【0039】15は第1の加熱処理炉10の供給口13
側に設けられた供給側ダクトで、被処理物と脱塩素剤と
の混合物を円筒体11内に導入する。
【0040】第2の加熱処理炉20の構成は、第1の加
熱処理炉10の構成とほぼ同一であり、回転自在の円筒
体21と、該円筒体21の外周にあって熱ガスの導入に
より円筒体21を加熱する加熱ジャケット22と、円筒
体21の一方の端部,この例では第1の加熱処10の排
出口14側に設けられ、被処理物を円筒体21内に供給
する供給口23と、円筒体21の他方の端部に設けられ
た排出口24とで構成されている。
【0041】16は第1の加熱処理炉10の排出口14
側と、第2の加熱処理炉20の供給口23側を包囲し、
混合物を第1の加熱処理炉10から第2の加熱処理炉2
0へ導入する導入ダクトを示し、この導入ダクト16に
は、必要に応じて脱塩素剤を追加するための脱塩素剤追
加手段26を設ける。この脱塩素剤の追加供給は、塩化
水素濃度測定装置40により、ダクト内の塩化水素濃度
を測定し、測定値に応じて、自動又は手動で供給する。
【0042】25は第2の加熱処理炉20の円筒体21
の排出口24側を包囲し、第2の加熱処理炉20で加熱
処理した被処理物(残渣)を溶解槽32内に排出する排
出側ダクトである。
【0043】第1の加熱処理炉10の円筒体11と、第
2の加熱処理炉20の円筒体21とは上下方向に配設さ
れ、図示は省略してあるが、円筒体11および21の外
周に設けられた加熱ジャケット12および21は固定部
材により支持固定されており、円筒体11,21の内部
には、被処理物と脱塩素剤の混合物を撹拌しながら移送
する複数の羽根が設けられ、円筒体11,21自体の回
転によって混合物を図の一点鎖線で示すように供給口1
3側から、排出口24側に移送する構成となっている。
【0044】また、円筒体11に回転接触するダクト1
5,16の接触部分および円筒体21に回転接触するダ
クト16,25の接触部分にはメカニカルシールが施さ
れている。
【0045】27はホッパで、このホッパ27に破砕し
たプラスチック類等の被処理物とアルカリ金属化合物か
らなる脱塩素剤とを混合して投入し、円筒体11の供給
口13から円筒体11内に供給可能とする。
【0046】このホッパ30に被処理物の破砕機能と脱
塩素剤の混合機能を合わせて持たせ、固形物を破砕しな
がら脱塩素剤と混合してもよいし、また、予め破砕した
被処理物と脱塩素剤とを混合してホッパ27に投入して
もよい。
【0047】28は燃焼装置であり、例えばLNGを燃
焼させる場合には、図外のLNGタンクから供給される
LNGを燃焼して熱ガスを発生させる。この熱ガスは第
2の加熱処理炉20の円筒体21外周に設けた加熱ジャ
ケット22内に供給されて円筒体21を加熱した後、連
絡管29を介して第1の加熱処理炉10の円筒体11の
加熱ジャケット12内に送り込まれ、この円筒体11を
加熱した後、排出管31を介して残渣の乾燥手段34に
送出して、乾燥手段の熱として利用した後、連絡路29
を介して排ガス燃焼手段36に送り込まれる。
【0048】排ガス燃焼手段36は、第1の加熱処理炉
10の排出側と、第2の加熱処理炉20の供給側を連通
する導入ダクト16内のガスと、燃焼装置28から送出
され、各加熱部に利用した後のガスとを燃焼させ、次工
程のバグフィルタ38に送り込む。
【0049】この排ガス燃焼手段36では、ガス中に含
まれるタール分等の可燃成分を燃焼して除去し、且つ空
気冷却手段、例えば冷却空気発生手段37から排ガスと
共に冷却空気を送り込み、バグフィルタ38の耐久温度
以下にガスを冷却してバグフィルタ38に導入する。こ
こで燃焼させる燃料としては、天然ガス(LNG)を好
適とする。
【0050】バグフィルタ38は従来の公知のもので良
く、必要に応じて脱塩素剤を投入して残存塩素ガスと反
応させて完全に無害化した排ガスを煙突39から放出す
る。
【0051】33は脱水手段で、溶解槽32内の水溶液
を固・液分離し、固形物は乾燥手段34で乾燥した後、
固形物抽出部35に抽出する。
【0052】次に本実施形態に基づく一連の処理方法に
ついて説明すると、予め被処理物は破砕機により破砕し
ておき、この被処理物に脱塩素剤としてアルカリ金属化
合物、例えば炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を添
加混合する。この脱塩素剤は、塊状、板状、多孔質形
状、粉体状、溶液、懸濁液の何れか、もしくはこれらの
組み合わにより使用される。
【0053】被処理物としては、塩素含有高分子樹脂、
例えば、プラスチック類で、この被処理物に対する脱塩
素剤の混合割合は、被処理物の含有する塩素量の2〜1
0倍、又は被処理物の5〜30重量%とする。被処理物
の破砕は脱塩素剤を混合してから破砕してもよい。
【0054】これと平行して燃焼装置28でLNGを燃
焼して熱ガスを発生させ、加熱ジャケット22及び加熱
ジャケット12に供給して第1の加熱処理炉10と第2
の加熱処理炉20の炉内を加熱状態としてから、被処理
物と脱塩素剤の混合物をホッパ27から供給口13を介
して第1の加熱処理炉10の円筒体11内に供給する。
この円筒体11は図示しない回転駆動手段によって回転
駆動されている。
【0055】第1の加熱処理炉10での加熱処理は、被
処理物と脱塩素剤との混合物を十分混合した後、この混
合物を100℃〜150℃で加熱し、含有する水分を除
去して乾燥させる乾燥工程により加熱処理を実施する。
被処理物から水分(H2O)を除去することで、次の分
解反応工程を効果的に行い得るようにする。
【0056】第1の加熱処理炉10で乾燥された被処理
物は、導入ダクト16を介して第2の加熱処理炉20に
供給される。
【0057】第2の加熱処理炉20では、被処理物から
塩化系ガスを分解析出して脱塩素剤と反応させる分解反
応工程により分解反応(脱塩素)処理を行う。
【0058】塩素系ガスが分解析出する温度と時間は事
前に調査して被処理物の性質を把握し、この調査結果を
十分にカバーできる温度(200℃〜350℃)と時間
(30分)で処理する。尚、被処理物から塩素系ガスを
分解析出させる温度としては、250℃〜350℃が適
当である。
【0059】尚、第2の加熱処理炉20での加熱温度と
時間は、加熱処理炉の状態(大きさ、加熱手段などの炉
に依存する条件等)、被処理物の処理量などにも関係す
るので、事前に調査などを十分に行っておく必要があ
り、またデータを取り蓄積しておく必要がある。
【0060】また、第2の加熱処理炉20での加熱は、
「燃焼、焼却」ではなく、「蒸し焼き、熱分解」での処
理とすると、析出した有害な塩素系ガスとアルカリ金属
化合物の脱塩素剤とを効果的に接触反応させることがで
き、有害なHClガスを無害な塩化物に置換生成するこ
とができる。
【0061】第2の加熱処理炉20内においては、HC
l成分を含む塩素系ガスが発生するが、この塩素系ガス
中のHCl成分は、添加されているアルカリ金属化合
物、例えば炭酸水素ナトリウムと反応して無害な塩化物
である塩化ナトリウム(NaCl)を生成する。これによ
って、分解ガス中のHCl成分の無害化と残渣の無害化
が同時に行える。
【0062】無害化された排ガスは、導入ダクト16か
ら排ガス燃焼装置36に送り込まれる。
【0063】第1の加熱処理炉10と第2の加熱処理炉
20での加熱で生じた排ガス中には、被処理物の性質に
よって多量のタール分等可燃成分が含まれている。この
排ガスが含有するタール分等は排ガス燃焼装置36によ
り燃焼除去される。
【0064】この燃焼により高温化された排ガスはその
ままバグフィルタ装置38に送り込むことができないた
め、この排ガスを冷却空気発生手段37からの冷却空気
により約200℃以下に冷却してからバグフィルタ装置
38に送り込まれる。
【0065】これは加熱処理炉での被処理物への脱塩素
剤の添加混合により、基本的に残渣と排ガスの無害化を
はかることができるが、不完全反応等の原因によって排
ガス中に少量の塩素系ガスが残存するケースが考えられ
る。
【0066】このような場合であっても、バグフィルタ
装置42内で排ガスと脱塩素剤とを再度の反応を行わせ
ることによって塩素系ガスの残存を完全に防止すること
ができる。無害化された排ガスは煙突39から安心して
放出することができる。
【0067】一方、無害化された被処理物(残渣)と、
反応後の塩化ナトリウム等は排出側ダクト25を介して
溶解槽32内に排出される。この溶解槽32内で、被処
理物と塩化ナトリウム等は、水に溶解し、次段の脱水手
段33で固体成分と液体成分とに分離され、液体成分は
排水され、プラスチック類等の固体成分(固形物)は、
固形物抽出部35に抽出される。
【0068】ここに抽出された固形物は、RPF(プラ
スチックの固形化物)の原料として使用できる。また、
各種の用途の燃料、例えば、高炉、セメント、クリンカ
製造などの燃料として利用することができる。
【0069】図2は本発明の他の実施の形態の説明図
で、乾燥工程と、分解反応工程とを1つの加熱処理炉で
行うようにしたものである。構成は加熱処理炉を除い
て、図1のものとほとんど同じである。従って、図1と
同じ機能を有する部分には図1と同じ符号を付して説明
を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0070】図2において、50は乾燥・分解反応処理
炉で、該乾燥・分解反応処理炉50は、図1の円筒体1
1と同様に、供給口53、排出口54を有する回転自在
の円筒体51と、該円筒体51の内部を乾燥工程と分解
反応工程に分け、その各工程部分の外周に、2分割して
形成した2つの加熱ジャケット52a,52bと、これ
ら加熱ジャケット52aと52bとを連通する連絡管5
5と、この連絡管55からの熱ガスの温度を調整するた
め熱ガス・空気混合手段56とからなり、分解反応工程
の加熱は、燃焼装置28からの熱ガスを導入し、内部を
200℃〜350℃で加熱し、加熱後の熱ガスを連絡管
55を介して熱ガス・空気混合手段56に送り込み、該
熱ガス・空気混合手段56で、空気供給手段30からの
冷却空気を混合して、熱ガスを乾燥に必要な温度の10
0℃〜200℃に下げて乾燥工程の加熱をする。
【0071】57は排出側ダクトで、分解反応工程で処
理された被処理物と、反応済みの塩化ナトリウム等を溶
解槽32に導出する。
【0072】なお、加熱ジャケット52a,52bと円
筒体51との回転接触部およびダクト15,57と回転
体51との回転接触部にはメカニカルシールが施されて
いる。
【0073】なお、図2の加熱手段は、2分割した2つ
の加熱ジャケット52aと52bにより形成した実施例
であるが、必ずしも分割する必要はなく、分割しない1
つの加熱ジャケットでもよい。この場合でも供給口側
は、順次供給される被処理物により、分解反応温度域よ
り低い乾燥温度域となる。この場合は、連絡管55、空
気供給手段30は不要となる。
【0074】図3は、円筒体51の1つの実施の形態を
示す説明図で、乾燥工程を実施する乾燥部と、分解反応
工程を実施する分解反応部とを、仕切部材(例えば、ド
ーナツ状の平板)51aで仕切り、各工程部には、被処
理物を撹拌しながら供給口53側から排出口54側に移
送させるための撹拌・移送手段、例えば、スパイラル部
材51bおよび51cが設けられている。なお、スパイ
ラル部材に代えて複数の羽根を設けてもよい。また、仕
切部材51aは必ずしも必要でない。
【0075】この第2の実施の形態によれば、加熱処理
炉が1基で済むメリットがある。
【0076】上記の加熱処理炉の分解反応工程で被処理
物とアルカリ金属化合物とを加熱処理すると、分解した
塩素系ガスとアルカリ金属化合物とが反応して分解ガス
の無害化と残渣の無害化が同時に行うことができる理由
は、次の実験調査によって明らかとなった。
【0077】実験は、排気管付きで、開閉扉を有する密
閉容器にて低酸素雰囲気を作り、この密閉容器に試料を
入れ、電気炉にて加熱し、250℃から600℃まで5
0℃間隔で各温度にて5分間保持し、排気管を開けて昇
温時、キープ時でHClガス濃度(ppm)を測定し
た。また、600℃〜1000℃についても測定した。
ガス濃度の測定は、JIS−KO804に規定されてい
る検知管によって測定した。
【0078】表1にこの測定結果を示す。HClガス濃
度は実験10回における測定値で実施例1〜実施例5は
最高値、比較例1〜比較例3は最低値を示す。
【0079】なお、“ND”は“検出されず”を表し、
10回の実験でいずれも検出されなかったことを示す。
【0080】実験は、先ず塩素成分を多量に含んでいる
ポリ塩化ビニリデンのみ4gを用いて予備実験を行っ
た。その結果を表1の比較例1に示す。
【0081】次に従来より脱塩素剤として知られている
消石灰及び炭酸カルシウムの粉末を各20g添加して実
験した。その結果を比較例2及び比較例3に示す。
【0082】次に、被処理物として、加熱した場合に多
量の塩化水素を発生するポリ塩化ビニリデンと塩化ビニ
ルを選び、これに本発明で用いたアルカリ金属化合物に
よる脱塩素剤の中から表1に示す数種の物質を選んで、
添加して実験を行った。
【0083】実施例1及び実施例2は、本発明で用いた
炭酸水素ナトリウムの粉末20gを被処理物のポリ塩化
ビニリデン4g及び塩化ビニル4gに添加した場合、実
施例3〜実施例5は、同じ被処理物のポリ塩化ビニリデ
ン4gに、本発明で用いた炭酸水素カリウム10g、水
酸化ナトリウム20g、水酸化カリウム20gを夫々添
加した場合で、各実施例において被処理物と脱塩素剤と
を混合して実験を行った。以上の結果を比較例の結果と
ともに表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】表1の実験結果から、以下のように考察さ
れる。
【0086】先ず、塩素成分を多量に含有するポリ塩化
ビニリデンを被処理物とした場合、脱塩素剤添加しない
比較例1では熱処理による各温度に渡って塩化水素ガス
が多量に発生している。この被処理物に従来の脱塩素剤
である消石灰を添加した比較例2と炭酸カルシウムを添
加した比較例3では、比較例1と較べて塩化水素ガスの
発生がかなり抑制されているものの、まだ十分であると
はいえない。
【0087】これに対して、本実験では実施例3及び実
施例5の450℃において極微量(1ppm,2pp
m)の塩化水素ガスが検出されたが、それ以外は全温度
範囲に渡り全く検出されず、極めて良好な結果が得られ
た。
【0088】また、被処理物に塩化ビニルを用いて炭酸
水素ナトリウムを添加した場合も、実施例2に示したよ
うに、何れの温度領域においても塩化水素の生成は完全
に抑制されている。
【0089】以上の実験調査により、脱塩素処理する場
合には塩素系ガスと反応して無害な塩化物を生成する、
アルカリ金属化合物を添加して処理することで、無害化
処理できることが確認できた。
【0090】なお、600℃以上においても同様な脱塩
素効果はあるが、設備の形態、時間、処理量などに基づ
いて決定すればよい。
【0091】アルカリ金属化合物を添加して処理する
と、塩素系ガスの無害化処理ができる理由は、次のよう
な反応による。
【0092】炭酸水素ナトリウム (NaHCO3)+(HCl)→(NaCl)+(H
2O)+(CO2) 炭酸水素カリウム (KHCO3)+(HCl)→(KCl)+(H2O)+
(CO2) 水酸化ナトリウム (NaOH)+(HCl)→(NaCl)+(H2O) 水酸化カリウム (KOH)+(HCl)→(KCl)+(H2O) 特に炭酸水素系の場合の効果が顕著であるが、これは、
塩化水素(HCl)が分解析出する温度(250℃以
上)以下の温度でまず、CO2が分離することで、残り
のNaOH,KOHと発生したHClとの反応がスムー
ズに行える雰囲気状態となっているものと考えられる。
【0093】すなわち、反応状態は、 炭酸水素ナトリウムの場合 (NaHCO3)→(NaOH)+(CO2) (NaOH)+(HCl)→(NaCl)+(H2O) 炭酸水素カリウム (KHCO3)→(KOH)+(CO2) (KOH)+(HCl)→(KCl)+(H2O) となり、NaOH、KOHとHClとが迅速に反応して
無害な塩化物(NaCl,KCl)を新たに生成するも
のである。
【0094】一方、炭酸カルシウム(CaCO3)、消
石灰(Ca(OH)2)の場合には、同様に無害な塩化
物(CaCl)を生成するもののCaとの反応がスムー
ズでないものと思われる。
【0095】上記のように生成した、NaCl,KCl
は無害な塩化物であり、上記物質以外にも、同様に、N
aCl,KClを生成するナトリウム系、カリウム系の
下記の物質があり、同様な効果が得られる。
【0096】炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナト
リウムカリウム、炭酸ナトリウム水和物、セスキ炭酸ナ
トリウム、天然ソーダ。
【0097】次に処理後の塩素系物質の確認を行った。
【0098】得られた残渣を分析した結果、有害な塩素
系ガス成分は検出されず、無害な塩化物である塩化ナト
リウム、塩化カリウムが検出された。更に残渣を10分
間撹拌して水洗浄することにより、塩化ナトリウム、塩
化カリウムは水に溶解し、炭化物が残存するが、この炭
化物中にも有害な塩素系ガス成分は検出されなかった。
【0099】従って、有害な塩素成分は、残渣の一部と
なる、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(K
Cl)、水分(H2O)、気体(CO2)となり、ダイオ
キシンの原因となる塩化水素を発生することはなく、排
ガス及び残渣の無害化が実現できる。
【0100】このような、有害な塩素成分処理に使用す
る処理剤としては、 (1)アルカリ金属化合物の単体、複数種の混合 (2)アルカリ金属化合物は、水酸化物、炭酸化物の物
質 (3)水酸化物、炭酸化物は、ナトリウム系、カリウム
系の物質 (4)脱硫剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、セスキ炭酸ナトリウム、天然ソーダ、炭酸カリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、から選択した単体、複
数種の混合が適合することも判明した。
【0101】従って、塩素含有のプラスチック等を加熱
処理した場合に発生する有害成分(塩素系ガス等)は、
添加混合したアルカリ金属化合物からなる脱塩素剤と接
触反応して塩化ナトリウム等の無害な物質に置換生成さ
れるので、分解ガスおよび残渣から有害成分を無くする
ことができ、無害な分解ガス(排ガス)および無害な残
渣(プラスチック類)とすることができる。
【0102】この無害化されたプラスチック類は、RP
F(プラスチックの固形化物)の原料とし、また各種用
途の燃料として利用できる。
【0103】以上のように本発明は、被処理物と脱塩素
剤の混合物を乾燥して水分を除去し、これを加熱処理し
て被処理物に含有する有害物質を効果的に分解析出し、
同時に析出したガスとアルカリ金属化合物とを反応させ
て無害化した残渣を取り出すようにすることを基本とし
ているので、乾燥工程を実施する乾燥炉および分解反応
工程を実施する分解反応炉の数およびその配置の仕方
は、被処理物の処理量や設置場所等の条件により任意に
選定して実現できる。その実施の形態の一部を模式図に
よって説明する。
【0104】今、上記の乾燥炉を1とし、分解反応炉を
2、ダクトを3とすると図1の処理装置は図4のように
模式化される。
【0105】図5および図6は上部に設置した乾燥炉を
2基設置する場合で、図5は乾燥炉1をダクト3の同じ
側面側に平行して設置した場合を示し、その(A)は正
面図、(B)は側面図を示す。
【0106】図6は乾燥炉1をダクト3を挾んで両側に
設置した場合の正面図である。
【0107】分解反応炉についても、同様にダクトの同
一側面側又はダクトを挾んで両側に設置することができ
る。
【0108】なお、図中4は開閉扉で必ずしも設ける必
要はない。
【0109】上記のように本発明は、被処理物から発生
する分解ガス中の有害な塩素系ガスと加えた脱塩素剤
(アルカリ金属化合物)とが接触反応して、有害な塩素
系ガスが無害な塩化物(NaCl、KCl)に置換生成
されるので、分解ガスから塩素系ガスを分離することが
でき、しかも非処理物の残渣中にも塩素系物質が残存し
ないことから無害な残渣を得ることができる。
【0110】この残渣を取り出し、水などの溶液で洗浄
することで、無害な塩化物は溶出され、また微細な無害
な炭化物などの再利用可能に物質が回収できる。
【0111】排ガスは、有害な塩素系ガスを含んでいな
いので、多目的に利用可能である。
【0112】また、洗浄後の処理液は無害な塩化物を含
有するが、有害な物質はほとんど含まれず、必要に応じ
て廃水処理を行い、河川又は海洋に放流することができ
る。
【0113】炭化物は燃料などに再利用可能である。
【0114】
【発明の効果】本発明は上記の実験結果から明らかなよ
うに、加熱により発生する塩素系ガスと効果的に反応し
て無害な塩化物を生成する脱塩素剤を添加することによ
り、有害な塩素系ガスを含まない排ガスを得ることがで
き、ダイオキシン類の生成はなく、しかも塩素系ガスに
よる設備の損傷もない。
【0115】同時にプラスチック残渣の無害化が実現で
き、残渣はそのまま燃料として利用でき、または、固形
化することでRPFを製造し、燃料としての新エネルギ
ー源とすることができる。
【0116】従って、無害なプラスチック残渣、無害な
排ガスを得ることができるので、ダイオキシン類の生成
はなく、21世紀の子孫に有益な環境と技術を伝えるこ
とができる、等優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の廃棄物処理装置の概念
図。
【図2】本発明の他の実施の形態の廃棄物処理装置の概
念図。
【図3】図2の円筒体の説明図。
【図4】図1の模式図。
【図5】本発明の実施の形態の模式図。
【図6】本発明の実施の形態の模式図。
【符号の説明】 10…第1の加熱処理炉 11,21…円筒体 12,22…加熱ジャケット 13,23…供給口 14,24…排出口 15,25…供給側ダクト 16…導入ダクト 26…脱塩素剤追加手段 27…ホッパ 28…燃焼装置 29…連絡管 30…温度調整用の空気供給手段 31…排出管 32…溶解槽 33…脱水手段 34…乾燥手段 35…固形物抽出部 36…排ガス燃焼装置 37…冷却空気発生手段 38…バグフィルタ装置 39…煙突 40…塩化水素濃度測定装置 50…乾燥・分解反応処理炉 51…円筒体 52a,52b…加熱ジャケット 53…供給口 54…抽出口 55…連絡管 56…熱ガス・空気混合手段 57…排出側ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D002 AA18 AA19 AA21 BA03 BA05 BA12 CA08 CA13 DA01 DA02 DA03 DA12 DA16 DA47 EA02 EA03 EA13 FA04 FA05 GA01 GA03 GB03 GB08 HA01 HA04 4F074 AA35L AA37L AC18 AC25 EA10 EA24 EA26 EA52 EA72

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕した塩素含有高分子樹脂を含む被処
    理物と添加混合したアルカリ金属化合物からなる脱塩素
    剤とを加熱処理炉で加熱して、被処理物から塩素系ガス
    を分解析出させると共にアルカリ金属化合物と接触反応
    させて無害な塩化物を生成することで、排ガスの無害化
    と非処理物の無害化を行うことを特徴とした塩素含有高
    分子樹脂の処理方法。
  2. 【請求項2】 破砕した塩素含有高分子樹脂を含む被処
    理物と添加混合したアルカリ金属化合物からなる脱塩素
    剤とを加熱処理炉で加熱して、被処理物から塩素系ガス
    を分解析出させると共にアルカリ金属化合物と接触反応
    させて無害な塩化物を生成することで、排ガスの無害化
    と非処理物の無害化を行い、無害化した被処理物は溶液
    にて塩化物を除去し、脱水乾燥し、塩素を含有しない高
    分子樹脂からなる残渣を得るようにしたことを特徴とし
    た塩素含有高分子樹脂の処理方法。
  3. 【請求項3】 無害な塩化物を生成する工程は、乾燥工
    程と無害な塩化物生成工程とからなることを特徴とする
    請求項1又は2記載の塩素含有高分子樹脂の処理方法。
  4. 【請求項4】 乾燥工程は、100℃〜150℃,塩化
    物生成工程は200℃〜350℃で加熱することを特徴
    とする請求項3記載の塩素含有高分子樹脂の処理方法。
  5. 【請求項5】 アルカリ金属化合物は、水酸化物、炭酸
    化物の物質であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の塩素含有高分子樹脂の処理方法。
  6. 【請求項6】 水酸化物,炭酸化物は、ナトリウム系、
    カリウム系の物質であることを特徴とする請求項5記載
    の塩素含有高分子樹脂の処理方法。
  7. 【請求項7】 脱塩素剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸
    ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、天然ソーダ、炭酸
    カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウ
    ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選択した単
    体、又は複数種の混合であることを特徴とする請求項1
    又は2項に記載の塩素含有高分子樹脂の処理方法。
  8. 【請求項8】 添加する脱塩素剤の添加量は、処理され
    る被処理物の5〜30重量%、もしくは被処理物の含有
    する塩素量の2〜10倍としたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の塩素含有高分子樹脂の処理方法。
  9. 【請求項9】 一端の供給口側から供給した被処理物を
    撹拌し、且つ他端の排出口側に移動させる手段を有する
    円筒体と、この円筒体の外部から加熱する加熱手段とを
    備えた加熱処理炉を少なくとも二基設けて上・下に配置
    し、上部の加熱処理炉の排出口側と下部の加熱処理炉の
    供給口側とをダクトで連通するとともに、上部の加熱処
    理炉は、被処理物とアルカリ金属化合物からなる脱塩素
    剤との混合物を加熱して乾燥させる乾燥炉となし、下部
    の加熱処理炉は、乾燥炉から導入された混合物を加熱し
    て、被処理物から塩素成分を分解析出するとともに脱塩
    素剤と接触反応させて無害な塩化物を生成する分解反応
    炉となし、この分解反応炉の排出口側から処理後の被処
    理物を取り出すようにしたことを特徴とする塩素含有高
    分子樹脂の処理装置。
  10. 【請求項10】 乾燥炉および分解反応炉は、ダクトの
    一方の側面に略平行に、又はダクトを挾んで両側に配置
    したことを特徴とする請求項9記載の塩素含有高分子樹
    脂の処理装置。
  11. 【請求項11】 乾燥炉および/又は分解反応炉を複数
    設置する場合は、ダクトの一方の側面に平行又はダクト
    を挾んで両側に配置したことを特徴とする請求項9又は
    10記載の塩素含有高分子樹脂の処理装置。
  12. 【請求項12】 加熱手段は、円筒体を包囲する加熱ジ
    ャケットを設け、該加熱ジャケットに熱ガスを導入して
    加熱することを特徴とする請求項9,10,11のいず
    れか1項に記載の塩素含有高分子樹脂の処理装置。
  13. 【請求項13】 一端の供給口側から供給した被処理物
    を撹拌し、且つ他端側の排出口側に移動させる手段を有
    する円筒体と、該円筒体の外周に設けられ、円筒体内の
    被処理物を加熱する加熱手段を有する加熱処理炉を設
    け、前記供給口から円筒体内に破砕した塩素含有高分子
    樹脂を含む被処理物とアルカリ金属化合物からなる脱塩
    素剤とを供給し、前記加熱手段により加熱して円筒体内
    の被処理物を乾燥するとともに被処理物から塩素系ガス
    を分解析出して脱塩素剤と接触反応させて無害な塩化物
    を生成するようにしたことを特徴とする塩素含有高分子
    樹脂の処理装置。
  14. 【請求項14】 加熱手段は、円筒体内に異なる温度域
    を形成するための分離した2つの加熱手段で形成し、該
    2つの加熱手段は、円筒体の外周の供給口側と排出口側
    に分割した2つの加熱ジャケットからなり、排出口側の
    加熱ジャケットから熱ガスを供給して円筒体内に無害な
    塩化物を生成する温度域を形成し、この加熱後の熱ガス
    を温度調整手段を介して供給口側の加熱ジャケットに導
    入して円筒体内に被処理物から水分を除去して乾燥させ
    る温度域を形成するようにしたことを特徴とする請求項
    13記載の塩素含有高分子樹脂の処理装置。
  15. 【請求項15】 被処理物を撹拌し、且つ排出口側に移
    動させる手段は、円筒体内に設けたスパイラル部材で形
    成したことを特徴とする請求項13又は14記載の塩素
    含有高分子樹脂の処理装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004059754A (ja) * 2002-07-30 2004-02-26 Taiheiyo Cement Corp 廃棄物処理方法及びセメント原料製造方法
WO2005097365A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-20 All Green Corporation 加熱によって発生する特定ガスの除去装置とその方法
JP2011031226A (ja) * 2009-08-06 2011-02-17 Tokyo Institute Of Technology 廃棄物脱塩方法及び廃棄物脱塩装置
JP2011508028A (ja) * 2007-12-27 2011-03-10 ニウ、ビン プラスチックの工業用連続分解装置
CN104530473A (zh) * 2014-12-30 2015-04-22 同济大学 一种基于蒸汽流分散吹脱废塑料脱氯的方法与系统

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