JP2000062979A - シート移載装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層された通気性のシートを、２枚取り出す
ことなく確実に１枚づつ移載する装置。 【構成】 シートを積層する昇降可能なテーブルと、積
層されたシートの最上部のシートの後端部を吸引把持す
る吸着具と、吸着具に吸引把持されれているシートを移
載する吸着機及びシートを移載する移載台とにより構成
される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、積層された不織布、単
板、紙等の通気性のシートを１枚づつ移送し、貼合わせ
る装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来積層された通気性のシートを１枚づ
つ懸垂し移載するには、真空吸着パッドによるシートの
端部を吸着懸垂するか、針を引っかけて懸垂し吸着機に
吸着させて移送していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】真空吸着パッドによる
吸着は、吸着パッドを積層シートに押さえつけて吸着す
るため通気性のシートを１枚づつ吸着するのは難しく、
いく枚も重なって吸着する。

【０００４】針を引っかけて移載する方式は、針の長
さ、針の押さえつける位置の調節が難しく、またシート
を損傷することがある。

【０００５】従って従来技術では、長時間連続して確実
にかつ損傷なく積層シートを１枚づつ懸垂し移送するの
は難しかった。

【０００６】

【発明が解決するための手段】昇降可能なテーブル上に
積層されたシートの上方に、前記テーブルとシートを移
載する移載台との間を往復運動する、下面に空気を吸引
する小穴を設けた箱体からなる吸着機と、前記積層され
たシートの後端上方に、空気を噴出することにより負圧
を発生する吸着具を配設してなるシート移載装置により
解決が可能である。

【０００７】

【作用】テーブル４上に積層されたシートＤの最上部の
シート１の後端部を空気を噴出することにより負圧を生
じる吸着具Ａにより吸着懸垂し、持ち上げる。

【０００８】同時にロータ１２，２２により駆動する押
え具７，１５により、それぞれシート１の下のシートＤ
を押え、また持ち上げたシート１の端部を吸着具Ａとで
挟む。

【０００９】次にノズル８より空気を持ち上げたシート
１と積層されているシートＤとの間に噴出しシート１を
浮上させ吸着機Ｂの下面に接近させる。

【００１０】吸着機Ｂの下面に形成されている小穴３よ
り空気を吸引することによりシート１を吸着させる。

【００１１】押え具１５を開放し、取り付けているアク
チュエータ９によりシート１を吸着している吸着機Ｂは
移載台５上に移動し、吸着機Ｂの小穴３からの空気の吸
引を停止すると同時に噴出し、シート１を移載台５上に
脱着する。

【００１２】

【実施例１】以下に本発明のシート移載装置の実施例を
図面により説明する。

【００１３】図１は本発明のシート移載装置の側面図を
示す。

【００１４】図１に於て昇降可能なテーブル４上に積層
されたシートＤ最上部は常に定位置にくるように制御さ
れている。

【００１５】積層シートＤの上方部には図２、図３、図
４に示す底面には多数の小穴３を設け、上面に空気吸引
口１０を設けた内部が空間である箱体２にて構成される
吸着機Ｂがアクチュエータ９にブラケット１６により取
り付けられており、テーブル４上とシートを移載する移
載台５上を往復運動する。

【００１６】積層シートＤ後端上方にシリンダー６によ
り昇降する吸着具Ａが配設されている。

【００１７】吸着具Ａは図５、図６に示すもので円筒状
の基体１６の内部空間のクッション室１８の上部に高圧
空気Ｃを供給する空気送入口１７が通じており、基体１
６の底面のクッション室１８の周囲に作動面２０を形成
し、クッション室１８の下端で空気送入口１７の真下に
位置にバッフル１９を設けて構成されている。

【００１８】作動面２０には吸引したシートを滑らさな
いように針２２が取り付けられている。

【００１９】吸着具Ａは、空気送入口１７より高圧空気
Ｃを供給するとクッション室１８及び作動面２０とシー
ト１との空間に負圧を生じ吸引力を生じシート１を吸引
するが、シート１が作動面２０に接近すればクッション
室１８および作動面２０とシート１との空間が正圧にな
りシート１を引き離す。

【００２０】そのバランスした距離にてシート１を空中
に浮遊した無接触状態にて懸垂保持する作用を持つ。

【００２１】積層シートＤの最上面と吸着具Ａの上昇限
の位置との間に、空気を噴出するノズル８が設けられて
いる。

【００２２】また積層シートＤの最上部後方に積層シー
トＤの後部上面を押さえるロータ１２に駆動する押え具
１５設けられており、また吸着具Ａ上昇限の後方にロー
タ２２により駆動し、吸着具Ａにより持ち上げられたシ
ート１の後端を把持する押え具１５が配設されて本発明
のシート移載装置を構成する。

【００２３】上記の構成にて、テーブル４に積層された
シートＤの最上面が所定の位置まで上昇すると、シリン
ダー６に装着された吸着具Ａが積層シートＤの最上面に
近接した位置まで下降し、空気送入口１７に接続する配
管１３より高圧空気Ｃを吸着具Ａに供給し積層シートＤ
の上面に向かって噴出する。

【００２４】吸着具Ａは負圧を生じ、最上部のシート１
の後端部を吸引懸垂する。

【００２５】この状態でシリンダー６により吸着具Ａを
上昇させシート１の後端部を持ち上げる。

【００２６】次に押え具７をロータ１２により駆動させ
積層シートＤの最上部後端を押さえ、同時に押え具１５
をロータ２２駆動させ持ち上げたシート１の後端部を吸
着具Ａとで把持する。

【００２７】この状態で積層シートＤの最上面と持ち上
げられたシート１と間に位置するノズル８より高圧空気
Ｃを噴出させシート１を浮上させ、シート１全面を上方
に待機する吸着機Ｂの下面に接近させる。

【００２８】吸着機Ｂの空気吸引口１０に接続する配管
１１より空気を吸引すると、下面に配設する多数の小穴
３より空気を吸引し、浮上接近してきたシート１を吸着
する。

【００２９】この時点で吸着具Ａおよびノズル８への高
圧空気Ｃの供給を停止し、押え具１２、１５を開放し、
シート１は吸着機Ｂに吸着保持される。

【００３０】シート１を吸着した吸着機Ｂはアクチュエ
ータ９により移載台５上に移動し、空気吸引を停止する
と同時に空気吸引口より空気を供給し、吸着機Ｂよりシ
ート１を脱着させ、移載台５上にシート１を落下させて
シートの移載サイクルを終了する。

【００３１】

【実施例２】図１０には、本発明の別の実施例を示して
いる。

【００３２】テーブル４に積層されたシートＤの上方に
は枠２６に吸着機Ｂが固着されており、また移載台５の
上方には枠２６にシリンダー２３により昇降可能に吸着
機Ｆが懸垂されている。

【００３３】吸着機Ｂ、Ｆと移載台５との空間にテーブ
ル４と移載台５との間をアクチュエータ（図示せず）に
より往復移動する移送台Ｇが設けられている。

【００３４】図１０に示した構成により、積層されたシ
ートＤの最上面のシート１を吸着機Ｂに吸着保持させ
る。

【００３５】移送台Ｇが吸着機Ｂの下方に移動してく
る。

【００３６】吸着機Ｂに吸着しているシート１を脱着さ
せ、移送台Ｇ上落下させる。

【００３７】移送台Ｇは移載台５上、吸着機Ｆの下方に
移動し吸着機Ｆが下降し、移送台Ｇ上のシート１を吸着
保持し、上昇する。

【００３８】移送台Ｇは再び吸着機Ｂの下方に移動す
る。

【００３９】吸着機Ｆは移載台５上に下降し、シート１
を脱着し、サイクルを終了する。

【００４０】移送台Ｇにアクチュエータ等による位置決
め装置２８設け、シート１を位置決めし、移載台５上の
プレート２５に貼り合わせることも可能である。

【００４１】図１０の実施例に於ける吸着具Ａは、空気
を吸引することにより吸着する方式のものでもよい。

【００４２】また吸着具Ａは、図Ｂに示すような上部の
空気送入口１７に高圧空気Ｃを供給すると、底面の細口
２８より空気を噴出するものでもよい。

【００４３】吸着機は、図８、９に示すように吸着具Ａ
を底面に取り付け、空気を噴出することによりシートを
吸引するものでもよい。

【００４４】ノズル８より空気を噴出させてシート１を
浮上させて吸着機Ｂに吸着させているが、シート１の裏
面をローラにて持ち上げ、吸着機Ｂに吸着させることも
可能である。

【００４５】

【発明の効果】空気吸引による吸着具では積層シートの
上面を押さえつけてシートを吸着するため、シートを２
枚吸着しシート移載装置が停止することがあるが、吸着
具Ａは積層シートの上面に接触しないためシートを押さ
えつけることがなくシートを吸引するため、最上面のシ
ート１枚のみを吸引懸垂する。

【００４６】また針に引っかけて懸垂しないためシート
を損傷することが無い。

【００４７】従って本発明により連続運転が可能で、高
品質の製品を提供するシート移載装置を提供することが
可能になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のシート移載装置の側面図を示す。

【図２】 吸着機の上平面図を示す。

【図３】 吸着機の側面図を示す。

【図４】 吸着機の下平面図を示す。

【図５】 吸着具の側面図を示す。

【図６】 吸着具の下平図を示す。

【図７】 別の吸着具の側面図を示す。

【図８】 別の吸着機の側面図を示す。

【図９】 別の吸着機の下平面図を示す。

【図１０】 別の本発明のシート移載装置の側面図を示
す。

【符号の説明】

１ シート ２ 箱体 ３ 小穴 ４ テーブル ５ 移載台 ６ シリンダー ７，１５ 押え具 ８ ノズル ９ アクチュエータ １０ 空気吸引口 １１，１３ 配管 １６ 基体 １７ 空気送入口 １８ クッション室 １９，２１ バッフル Ａ，Ｈ 吸引具 Ｂ，Ｆ 吸着機 Ｃ 高圧空気 Ｄ 積層シート Ｇ 移送台

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】テーブル上に積層されたシートの上方に、
   前記テーブルとシートを移載する移載台との間を往復運
   動する下面に空気を吸引する小穴を設けた吸着機と、前
   記積層されたシートの後端上方に、空気を噴出すること
   により負圧を発生する吸着具を配設してなるシート移載
   装置。
2. 【請求項２】テーブル上に積層されたシートの上方に、
   前記テーブルとシートを移載する移載台との間を往復運
   動する下面に空気を噴出することにより負圧を発生する
   吸着具を配設した吸着機と、前記積層されたシートの後
   端上方に、前記吸着具を配設してなるシート移載装置。
3. 【請求項３】テーブル上に積層されたシートの上方およ
   びシートを移載する移載台の上方に、下面に空気を吸引
   する小穴を設けた吸着機を設け、前記吸着機の下方かつ
   移載台上方の空間を、前記テーブルとシートを移載する
   移載台との間を往復運動する移送台と、前記積層された
   シートの後端上方に、空気を噴出することにより負圧を
   発生する吸着具を配設してなるシート移載装置。