JP7126903B2 - ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状の対象物を取り上げるピックアップ装置に関する。
生地や紙等のシート状の対象物が積層された状態でストックされ、そこから一番上の対象物のみを取り上げるピックアップ装置は、多岐の分野で使用されている。
例えば、生地にラベルを縫い付けるための縫製装置にラベルを供給するピックアップ装置では、負圧により吸引を行うノズルの先端を積層されたラベルに向かって下降させ、一番上のラベルに押し当てて吸着吸引によりラベルの取り上げを行っていた(例えば、特許文献1の図参照)。
特開2017-185033号公報
しかしながら、従来のピックアップ装置は、対象物を二枚以上吸着してしまう場合があった。
本発明は、シート状の対象物を一枚ずつ好適に取り上げるピックアップ装置を提供することをその目的とする。
請求項1記載の発明は、
積層されたシート状の対象物から一番上の対象物に対向可能な対向面を備え、前記一番上の対象物を取り上げるピックアップヘッドを備えたピックアップ装置において、
前記対向面が前記積層されたシート状の対象物に対向する取り上げ位置と、取り上げた前記対象物を前記積層されたシート状の対象物から離間するように起立状態にめくり上げる検出位置とに移動可能なように前記ピックアップヘッドを支持する支持機構と、
前記対向面が前記検出位置に移動した時に前記ピックアップヘッドに取り上げられた前記対象物の厚さを検出する厚さ検出部と、
前記厚さ検出部が検出した前記対象物の厚さから、前記ピックアップヘッドが取り上げた前記対象物の枚数が一枚なのか、複数枚なのかを判断し、複数枚と判断した場合、前記対向面を取り上げ位置へ移動させて、前記ピックアップヘッドによる前記対象物の取り上げ動作を再実行させる制御装置とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のピックアップ装置において、
前記ピックアップヘッドは、中央部から半径方向外側に向かって放射状にエアーを吐出することが可能な対向面を備え、吐出したエアーによって前記対向面の中央部を負圧にして前記積層されたシート状の対象物から一番上の対象物を非接触吸着状態で取り上げることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載のピックアップ装置において、
前記ピックアップヘッドは、前記一番上の対象物に対して斜めに刺さる刺針を前記対向面から進退可能に備え、進出した前記刺針によって前記積層されたシート状の対象物から一番上の対象物を取り上げることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のピックアップ装置において、
押さえ部材を前記積層されたシート状の対象物を上から圧接する押さえ位置と、前記積層されたシート状の対象物から離間した退避位置とに移動可能な押さえ機構を備え、
前記制御装置は、前記ピックアップヘッドに取り上げられた対象物の枚数が一枚と判断した場合、前記一番上の対象物の次に積層された対象物を上から圧接するように、前記押さえ機構により前記押さえ部材を前記押さえ位置へと移動させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のピックアップ装置において、
前記ピックアップ装置は、前記対象物を吸引面に接触吸着状態で吸引する吸着装置を備え、
前記吸着装置は、前記ピックアップヘッドが前記検出位置に移動した時に、前記吸引面と前記ピックアップヘッドの前記対向面が同じ向きとなるように前記ピックアップヘッドに連結されており、
前記制御装置は、前記ピックアップヘッドが前記検出位置に移動した時に、前記吸着装置による吸引動作を行わせてから、前記厚さ検出部によって前記対象物の厚さを検出するように制御することを特徴とする。
本発明は、制御装置が、厚さ検出部が検出した対象物の厚さから、ピックアップヘッドが取り上げた対象物の枚数を複数枚と判断した場合、ピックアップヘッドによる対象物の取り上げ動作を再実行させる制御を行うので、シート状の対象物を複数取り上げることを回避し、一枚ずつ好適に取り上げることが可能となる。
第一の実施形態であるピックアップ装置の概略構成図である。 ピックアップ装置のピックアップ動作を示す動作説明図であって、図2(A)は側面図、図2(B)は斜視図である。 図2に続くピックアップ装置のピックアップ動作を順番に示す動作説明図であって、図3(A)は側面図、図3(B)は斜視図である。 図3に続くピックアップ装置のピックアップ動作を順番に示す動作説明図であって、図4(A)は側面図、図4(B)は斜視図である。 図4に続くピックアップ装置のピックアップ動作を順番に示す動作説明図であって、図5(A)は側面図、図5(B)は斜視図である。 図6(A)はピックアップヘッドの正面図、図6(B)は図6(A)におけるW-W線に沿った断面図である。 図7(A)は吸着ノズルの正面図、図7(B)は吸着ノズルの他の例の正面図である。 下を向いた状態のピックアップユニットの正面図である。 ピックアップ装置の制御系を示すブロック図である。 ピックアップ装置のピックアップ動作を示したフローチャートである。 第二の実施形態であるピックアップ装置の主要部の一部を切り欠いた側面図である。 第二の実施形態であるピックアップ装置の主要部の背面図である。 ピックアップ装置の動作説明図である。 図13に続くピックアップ装置の動作説明図である。 図14に続くピックアップ装置の動作説明図である。 図15に続くピックアップ装置の動作説明図である。 第二の実施形態であるピックアップ装置の制御系を示すブロック図である。
[第一の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第一の実施形態であるピックアップ装置10について説明する。図1はピックアップ装置10の概略構成図である。また、図2~図5はピックアップ装置10のピックアップ動作を順番に示す動作説明図である。
図示のように、ピックアップ装置10は、シート状の対象物である生地Cを一枚ずつミシンMに供給するためのものである。
ピックアップ装置10は、生地Cを四方から囲繞すると共に上下方向に複数の生地Cを積層状態で貯留する積層部20と、積層部20内の一番上の生地Cを取り上げるピックアップユニット30と、ピックアップユニット30の支持機構40と、積層部20内の生地Cを押さえる第一及び第二の押さえ機構50,60と、ピックアップユニット30に取り上げられた生地Cの厚さを検出する厚さ検出部としての距離センサー49と、ピックアップユニット30に取り上げられた生地CをミシンMに搬送する搬送機構70と、上記各構成の制御を行う制御装置90とを備えている。
なお、以下の説明では、水平方向であって生地Cをミシンに搬送する方向をY軸方向、水平方向であってY軸方向に直交する方向をX軸方向、鉛直上下方向をZ軸方向とする。
また、Y軸方向であって生地Cの搬送方向下流側を「前」、上流側を「後」とし、X軸方向であって前方を見て左手方向を「左」、右手方向を「右」とし、Z軸方向であって上側を「上」、下側を「下」としてピックアップ装置10の各部の説明を行う。
[積層部]
上記積層部20は、図1に示すように、生地Cの前後左の三方から生地Cを囲繞する壁板21,22(前後のみ図示)と、壁板21,22による囲繞領域の底部に配設された昇降板23と、この昇降板23の下面側にその上端部が固定された昇降軸24と、この昇降板23の下面側にその上端部が固定された二本のガイド軸25と、ガイド軸25をZ軸方向に沿ってスライド可能に支持する二つの滑り軸受け26と、昇降板23の昇降動作の駆動源となる繰り出しモーター27と、囲繞領域内の一番上の生地Cが規定の目標高さであることを検出するための高さ検出部28とを備えている。
左の壁板は、Y-Z平面に沿った平板、後側の壁板22はX-Z平面に沿った平板であり、いずれも、前述した規定の目標高さよりも幾分高くなっている。
これに対して、前側の壁板21は、X-Z平面に沿った平板であって、その上端部は、前述した規定の目標高さと一致しており、上端部からゆるやかに前方に湾曲して、ミシンM側へ通じる水平な作業板211に連結されている。
昇降板23は矩形平板であって、三方を壁板21,22に囲繞された囲繞領域内に配置されている。昇降板23の上面に生地Cが積層されるので、昇降板23は生地Cのサイズにほど近い大きさに設定されている。
昇降板23の下面側に固定装備された昇降軸24と二本のガイド軸25は、いずれもZ軸方向に平行に配設され、前後に位置する二本のガイド軸25が滑り軸受26に支持されることにより、昇降板23も昇降可能となっている。
昇降軸24は、片面(例えば、右側)に上下に並んだラック歯241が形成されており、繰り出しモーター27の出力軸に装備されたピニオン歯車271が噛合している。
繰り出しモーター27は、その回転角度が任意に制御可能であり、ピニオン歯車271及びラック歯241により、昇降軸24を介して昇降板23を任意の高さに調節することができる。
なお、繰り出しモーター27とピニオン歯車271の間には減速器を設けてもよい。
高さ検出部28は、検出光を出射する光源と検出光を受光する受光センサーからなる。
光源は左側の壁板に設けられ、規定の目標高さでX軸方向に沿って検出光を出射する。
受光センサーは、規定の目標高さにおいて、光源からの検出光の受光位置に設けられている。
これらの構成により、昇降板23上に積層された生地Cの一番上の生地Cが繰り出しモーター27によりせり上げられて規定の目標高さに達すると、検出光が遮蔽され、受光センサーが検出光を受光しなくなる。
かかる検出光の非検出状態への変化から一番上の生地Cが規定の目標高さであることを検出可能であり、これによって、繰り出しモーター27に対して、積層された生地Cの一番上の生地Cを規定の目標高さに維持する制御が行われる。
[搬送機構]
搬送機構70は、図1に示すように、下方を向いた吸着ノズル71と、当該吸着ノズル71を昇降可能に支持すると共にY軸方向に沿って移動させる移送部72とを備えている。
吸着ノズル71は、図示しない吸引ポンプ又はインジェクターに連結されており、その下端部のノズル先端部に生地Cを吸着することができる。
移送部72は、Z軸方向に沿って吸着ノズル71を昇降させるソレノイド、エアシリンダー、リニアモーター等の直動系のアクチュエーターにより吸着ノズル71を支持し、これらのアクチュエーターと共に吸着ノズル71をY軸方向に沿って移動させる直動ガイド及び駆動機構を備えている。駆動機構は、ベルト機構やピニオン-ラック機構等、モーターの回転を直動動作に変換する周知の伝達機構によって構成されている。
移送部72は、吸着ノズル71を積層部20内の生地Cの前端部近傍からミシンMの近傍まで移動させることができる。
これにより、搬送機構70は、ピックアップユニット30において取り上げられた生地Cの前端部を吸着ノズル71で吸着し、ミシンMまで搬送することができる。
[第一の押さえ機構]
第一の押さえ機構50は、図3~図5に示すように、積層部20内の生地Cを上から押さえる押さえ部材51と、押さえ部材51を押さえ位置と退避位置との間で移動させる四節リンク機構52と、押さえ部材51の移動動作の駆動源となるアクチュエーターとしてのエアシリンダー53とを備えている。
押さえ部材51は、X軸方向に沿った長尺の平板であり、生地CのX軸方向の幅よりも幾分短くなっている。押さえ部材51の下面側には滑り止めが装備され、当該下面側を積層部20内の生地Cの上面後端部に押しつけて生地Cに圧接する。
四節リンク機構52は、押さえ部材51を前端部で支持するY軸方向に沿って長尺な第一リンク521と、第一リンク521の後端部に対してX軸回りに回動可能に連結された第二リンク522と、第一リンク521の中間部に対してX軸回りに回動可能に連結された第三リンク523とを備えている。
第二リンク522と第三リンク523は、いずれも下端部が図示しないピックアップ装置10のフレームによってX軸回りに回動可能に支持されており、互いに同じ長さに設定されている。
そして、これら第二リンク522と第三リンク523は、Z軸方向に沿って起立した状態で、第一リンク521の前端部に支持された押さえ部材51が、積層部20内の生地Cの後端部よりも後方であって規定の目標高さよりも高い「退避位置」になる(図3(A)参照)。なお、「退避位置」は、押さえ部材51全体が平面視で積層部20の三方の壁板に囲繞された囲繞領域の外側となっている。
また、第二リンク522と第三リンク523は、上端部が前方に回動した状態で、第一リンク521の前端部に支持された押さえ部材51が、積層部20内の生地Cの後端部に上から圧接する「押さえ位置」になる(図4(A)参照)。
エアシリンダー53は、ピストンロッドの先端部が第二リンク522に対してX軸回りに回動可能に連結されており、ピストン本体もフレームに対してX軸回りに回動可能に支持されている。
これにより、エアシリンダー53のピストンロッドを後退させた状態では、第二リンク522及び第三リンク523を起立させて、押さえ部材51を「退避位置」に移動することができ、ピストンロッドを前進させた状態では、第二リンク522及び第三リンク523を前方に回動させて、押さえ部材51を「押さえ位置」に移動することができる。
なお、エアシリンダー53のピストンロッドは、第一リンク521又は第三リンク523に連結してもよい。
[第二の押さえ機構]
第二の押さえ機構60は、図2~図5に示すように、積層部20内の生地Cを上から押さえる押さえ部材61と、押さえ部材61を押さえ位置と退避位置との間で昇降させる動作の駆動源となるアクチュエーターとしてのエアシリンダー62とを備えている。
押さえ部材61は、X軸方向に沿った長尺の平板部611と、その右端部から垂下された支持部612とが一体化されたL字状の部材であり、平板部611は生地CのX軸方向の幅よりも幾分短くなっている。押さえ部材61の平板部611の下面側には滑り止めが装備され、当該下面側を積層部20内の生地Cの上面におけるY軸方向中間部に当接させて生地Cの保持を行う。
エアシリンダー62は、ピストンロッドを鉛直上方に向けて配置され、当該ピストンロッドの上端部が押さえ部材61の支持部612の下端部に連結されている。
これにより、エアシリンダー62のピストンロッドを後退させた状態では、押さえ部材61が、平板部611の下面が積層部20内の生地Cの中間部に上から当接する「押さえ位置」になる(図3(B)参照)。
なお、前述した第一の押さえ機構50とは異なり、この第二の押さえ機構60は、押さえ部材61の「押さえ位置」の高さにおいて、生地Cを上から押圧しない。規定の目標高さにある一番上の生地Cに対して、押さえ部材61の平板部611の裏側にある滑り止めが、規定の目標高さよりも膨らまないように押さえる程度の接触圧で当接する。
また、エアシリンダー62のピストンロッドを前進させた状態では、押さえ部材61が、平板部611の下面が積層部20内の生地Cから離間した「退避位置」になる(図5(B)参照)。
[ピックアップユニット]
ピックアップユニット30は、図2(B)に示すように、積層部20内の一番上の生地C1を取り上げる二つのピックアップヘッド31と、二つのピックアップヘッド31の間で取り上げられた生地C1を吸着面で吸着する吸着装置としての吸着ノズル32とを備えている。
図6(A)はピックアップヘッド31の生地Cに対する対向面側の正面図、図6(B)は図6(A)のW-W線に沿ったピックアップヘッド31の断面図である。
ピックアップヘッド31は、生地C側の対向面311に円周溝312が形成されており、円周溝312内には円周方向に均一間隔でエアーの吐出部としての吹き出し口313が形成されている。
各吹き出し口313は、ピックアップヘッド31内部でエアーの供給口314に接続されており、エアーの供給口314は、ファンやポンプ、正圧タンク等に接続されて正圧エアーが供給される。
これにより、各吹き出し口313から生地C側にエアーが吹き出されると、対向面311の中央部側はエアーの逃げ道がないことから、半径方向外側に向かってエアーは吹き出される。これにより、ベルヌーイの法則に従って、対向面311の中央部315の正面側に低圧領域Bが発生する。
従って、ピックアップヘッド31の対向面311を生地Cに接触させなくともある程度接近すると、生地Cを非接触吸着状態で取り上げることができる。
また、対向面311における円周溝312より外側部分は、エアーが外側に向かって流れるので、生地Cを張った状態に維持しつつ、中央部315で生地Cを非接触吸着することができる。
なお、対向面311の中央部315は外側部分よりも凹状に後退していても良い。
また、各吹き出し口313は、対向面311に対して垂直方向(生地C側)に向けられているが、半径方向外側又は半径方向内側に向けて傾斜させてもよい。半径方向内側に向けた場合でも、エアーは逃げ道がないので、結局、半径方向外側に流れる。
また、吹き出し口313は、四つを例示しているが、複数を均等に配置することが望ましい。また、吹き出し口が一つである場合でも中央部315の周囲全体からエアーを吹き出す構造であれば良い。
また、各吹き出し口313は、半径方向に平行ではなく、円周方向側に同じ周回方向に同程度に傾斜する向きとしてもよい。
吸着ノズル32は、図示しない吸引ポンプ又はインジェクターに連結されており、そのノズル先端部に生地Cを吸引することができる。
吸着ノズル32は、図7(A)又は図7(B)に示すように、ノズル先端の吸引面321が平坦面であって、複数の吸引孔322が形成されている。そして、吸着ノズル32の吸引面321とピックアップヘッド31の対向面311とは、同じ向きとなり、対向面311よりも吸引面321が幾分生地C側に突出して並ぶように支持機構40の支軸41に支持されている(図8の距離差c参照)。
また、吸着ノズル32の吸引面321の複数の吸引孔322の中央部は後述する距離センサー49の検出光が照射される検出位置Sとなっている。
これにより、生地Cを非接触吸着で取り上げるピックアップヘッド31に対して、生地Cを吸着ノズル32は吸引面321に接触吸着する。仮に、非接触式のピックアップヘッド31のみの場合には、非接触吸着された生地Cはピックアップヘッド31の対向面から離れているので距離センサー49により精度良く生地Cの厚さを求めることが難しい。しかし、吸着ノズル32の吸引面321は平坦であって、その中央に検出位置Sを有するので、生地Cの取り上げの際には、当該生地Cを吸着ノズル32の吸引面321に吸い付けて平坦に沿わせることができ、距離センサー49により精度良く生地Cの厚さ検出を行うことが可能となる。
[支持機構]
支持機構40は、ピックアップユニット30の二つのピックアップヘッド31と吸着ノズル32とを固定的に支持する支軸41と、支軸41に固定的に装備されたリンク部材42と、リンク部材42を介して支軸41に回動動作を付与するエアシリンダー43とを備えている。
支軸41はフレームによりX軸方向に平行な向きで回転可能に支持されており、前述したように、ピックアップユニット30の二つのピックアップヘッド31の対向面311と吸着ノズル32のノズル先端部とが同じ向きとなるように支持している。
リンク部材42は、支軸41を中心とする半径方向外側に延出されている。
エアシリンダー43は、そのピストンロッドの先端部がリンク部材42の延出端部に対してX軸回りに回動可能に連結されており、ピストン本体もフレームに対してX軸回りに回動可能に支持されている。
これにより、エアシリンダー43のピストンロッドを前進させた状態では、ピックアップユニット30のピックアップヘッド31の対向面311や吸着ノズル32の吸引面321を生地C側(鉛直下方に向けた状態)に向けた「取り上げ位置」にすることができる(図2(A)参照)。
また、エアシリンダー43のピストンロッドを後退させた状態では、ピックアップユニット30のピックアップヘッド31の対向面311や吸着ノズル32の吸引面321を距離センサー49に正対する方向(後方に向けた状態)に向けた「測距位置(検出位置)」にすることができる(図3(A)参照)。
[距離センサー]
距離センサー49は、検出光の光源と検出光の反射光を受光する受光センサーとを同じ向きで保持するセンサーユニットであり、前述した検出光の光軸及び受光センサーの光軸をY軸方向に沿って平行に向けた状態でフレームに支持されている。
また、距離センサー49の光源の光軸は前方に向けられており、かつ、前述した測距位置にある吸着ノズル32の吸引面321の検出位置Sを照射するように距離センサー49は配置されている。
これにより、距離センサー49の受光センサーは検出光の反射光を受光して、その位相差からピックアップユニット30に取り上げられた生地Cまでの距離を検出することができる。
距離センサー49の受光センサーの検出結果は制御装置90に送られる。
制御装置90は、距離センサー49から生地Cを取り上げていない状態での吸着ノズル32の吸引面321における検出位置Sまでの距離を記憶している。
そして、制御装置90は、ピックアップユニット30が生地Cを取り上げた時の距離センサー49の受光センサーの検出結果から、生地Cを取り上げていない状態での検出位置Sまでの距離との距離差を求め、当該距離差によってピックアップユニット30が取り上げている生地Cの枚数を判定する。上記距離差が、生地Cの一枚分の厚さとみなせる範囲であれば、ピックアップユニット30が適正に一枚の生地Cを取り上げていると判定することができ、上記距離差が、生地Cの二枚分以上の厚さとみなせる範囲であれば、ピックアップユニット30が一度に複数枚の生地Cを取り上げていると判定することができる。
[ピックアップ装置の制御系]
図9はピックアップ装置10の制御系を示すブロック図である。
図示のように、ピックアップ装置10の制御装置90には、積層部20の繰り出しモーター27、搬送機構70の移送部72が、ぞれぞれの駆動回路27a,72aを介して接続されている。
また、制御装置90には、支持機構40のエアシリンダー43を作動させる電磁弁43a、第一の押さえ機構50のエアシリンダー53を作動させる電磁弁53a、第二の押さえ機構60のエアシリンダー62を作動させる電磁弁62a、ピックアップユニット30のピックアップヘッド31へのエアーの供給と停止を切り替える電磁弁31a、ピックアップユニット30の吸着ノズル32へのエアーの供給と停止を切り替える電磁弁32a、搬送機構70の吸着ノズル71へのエアーの供給と停止を切り替える電磁弁71aが、ぞれぞれの駆動回路43b,53b,62b,31b,32b,71bを介して接続されている。
なお、ピックアップユニットは二基備えているが、図9では一つのみを図示して残りは省略している。
さらに、制御装置90には、積層部20の高さ検出部28、距離センサー49が、それぞれのインターフェイス28a,49aを介して接続されている。
そして、制御装置90は、繰り出しモーター27,移送部72,エアシリンダー43,53,62,ピックアップヘッド31,吸着ノズル32,71に対して所定の制御を行うCPU91と、当該制御を実行させる制御プログラム及び設定データが書き込まれているメモリ92とを備えている。
[ピックアップ装置の動作]
以下、上記ピックアップ装置10の制御装置90による生地Cの取り上げ動作について図10のフローチャートに基づいて説明する。このピックアップ動作の制御は、制御装置90のメモリ92内の制御プログラムをCPU91が実行することにより実行される。
まず、最初に、制御装置90は、第一の押さえ機構50の押さえ部材51を退避位置とし、第二の押さえ機構60の押さえ部材61を押さえ位置とする(ステップS1)。
また、制御装置90は、積層部20の高さ検出部28の検出に基づいて一番上の生地Cを目標高さとなるように繰り出しモーター27を制御する(ステップS3)。
次に、制御装置90は、支持機構40を制御して、ピックアップユニット30を取り上げ位置に移動させる(ステップS5:図2(A)及び図2(B)参照)。
さらに、各ピックアップヘッド31を作動させる。これにより、一番上の生地C1は各ピックアップヘッド31の対向面311に非接触吸着される(ステップS7)。
そして、制御装置90は、支持機構40を制御して、各ピックアップヘッド31のみによる生地C1の非接触吸着状態でピックアップユニット30を測距位置に移動させる(ステップS9:図3(A)及び図3(B)参照)。これにより、一番上の生地C1の後端部が上方にめくり上げられた状態となる。
また、この時点でピックアップユニット30の吸着ノズル32を作動させて吸引状態とする。これにより、吸着ノズル32の吸引面321に生地Cを接触吸着することができる。
この状態で、距離センサー49はピックアップユニット30に取り上げられた生地Cまでの距離を検出し、検出距離から取り上げられた生地Cの枚数を判定する(ステップS11)。
その結果、取り上げられた生地Cが二枚以上と判定した場合には、ステップS5に処理を戻し(ステップS11:NO)、生地Cを非接触吸着する動作のやり直しを実行させる。
また、取り上げられた生地Cが一枚と判定した場合には、ステップS13に処理を進める(ステップS11:YES)。
即ち、制御装置90は、第一の押さえ機構50の押さえ部材51を押さえ位置に移動させる(ステップS13:図4(A)及び図4(B)参照)。
このとき、一番上の生地C1はピックアップユニット30に取り上げられているので、一番上の生地C1の次に積層された生地C2が第一の押さえ機構50の押さえ部材51に押さえられた状態となる。
次に、制御装置90は、ピックアップユニット30を取り上げ位置に戻し(ステップS15)、第二の押さえ機構60の押さえ部材61を退避位置に移動させる(ステップS17)。
この状態で、搬送機構70の吸着ノズル71を一番上の生地C1の前端部上方で下降させて当該生地C1を吸着させる(ステップS19)。
さらに、搬送機構70の吸着ノズル71をミシンMに向かって移動し、生地CをミシンMへ搬送する(ステップS19:図5(A)及び図5(B)参照)。
このとき、一番上の生地Cの次の生地Cは第一の押さえ機構50の押さえ部材51に前端部が押さえられているので、一番上の生地Cが搬送機構70によって前方に搬送されても引きずられることなく、積層部20の囲繞領域内に滞留する。
そして、一枚分の生地Cのピックアップ動作が終了する。
[第一の実施形態の技術的効果]
以上のように、ピックアップ装置10は、ピックアップヘッド31が積層された生地Cに向けられた対向面311の中央部315から半径方向外側に向かって放射状にエアーを吐出することが可能な吹き出し口313を備え、対向面311の中央部315を負圧にして一番上の対象物を非接触吸着する構造を採っている。
これにより、ピックアップヘッド31の吹き出し口313から吹き出されるエアーによって、対向面311は、ある程度、生地Cに対して非接触状態を維持しつつ当該生地Cの取り上げを行うことができる。
例えば、エアー吸引式の吸着ノズル等の場合にはノズル先端部に生地Cを吸着してしまうので、エアーの通り道がなくなり、生地Cを通じてエアー吸引が行われて一番上の生地の次の生地Cまでも吸着する可能性を生じ得る。
これに対して、ピックアップヘッド31は非接触式なので、エアーの通り道があることから生地Cを通じて次の生地Cまでの吸着を生じ難い。
従って、生地Cを二枚以上取り上げて搬送するような事態の発生を低減し、生地Cを一枚ずつ好適に取り上げて供給することが可能となる。
また、ピックアップ装置10は、ピックアップヘッド31に取り上げられた生地Cの厚さを検出する厚さ検出部としての距離センサー49を備えているので、取り上げられた生地Cの検出厚さから生地Cを一枚ずつ適正に取り上げているかを判断することが可能となる。
さらに、ピックアップ装置10は、ピックアップヘッド31の対向面311を積層された生地C側と距離センサー49側とに向ける支持機構40を備えているので、生地Cの厚さをより適正な位置で検出することができ、精度良く生地Cの厚さを検出することが可能となる。
また、距離センサー49の配置の自由度を高めることが可能となる。
さらに、ピックアップ装置10は、ピックアップヘッド31に取り上げられた生地Cを吸引面321で接触吸着する吸着ノズル32を備え、距離センサー49は、吸着ノズル32の吸引面321に接触吸着された生地Cの厚さを検出する構成としている。
このため、ピックアップヘッド31は非接触式なので、そのままの状態では距離センサー49による生地厚さの検出が困難となる場合も生じ得るが、生地Cが吸引面321に接触吸着された状態であれば精度良く生地Cの厚さを検出することが可能となる。
また、ピックアップ装置10では、前述した図10のフローチャートのステップS11に示すように、制御装置90が、距離センサー49が検出した生地Cの厚さに応じて、取り上げた前記対象物の枚数が一枚なのか、複数枚なのかを判断し、ピックアップヘッド31による積層された生地Cからの一番上の生地Cの非接触吸着動作を再実行させる制御を行っている。
このため、ピックアップユニット30が二枚以上の生地Cの取り上げを行ってしまった場合も、自動的にリトライして、二枚以上の取り上げ状態を解消することができ、より精度よく、生地Cを一枚ずつ非接触吸着して供給することが可能となる。
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態であるピックアップ装置10Aについて図11~図17に基づいて説明する。
このピックアップ装置10Aは、前述したピックアップユニット30、支持機構40、距離センサー49及び制御装置90をこれから説明するピックアップユニット30A、支持機構40A、距離センサー49A及び制御装置90Aに変更したものであり、ピックアップユニット30A、支持機構40A、距離センサー49A及び制御装置90A以外の構成については、前述したピックアップ装置10と同一の構成を備えているので、その説明は省略する。
[ピックアップユニット]
ピックアップユニット30Aは、図11及び図12に示すように、積層部20(図1参照)内の一番上の生地C1を取り上げる三つのピックアップヘッド31Aと、これらを保持する支持台32Aとを備えている。
各ピックアップヘッド31Aは、一番上の生地C1に対して斜めに刺さる刺針311Aと、刺針311Aをその長手方向に沿って進退移動させるピックアップ用エアシリンダー312Aと、刺針311Aの進出量を調節するストッパー313Aとを備えている。
支持台32Aは、積層部20内の一番上の生地C1の取り上げの際に、当該生地C1に平行且つ対向する対向面321Aを備えている。なお、この支持台32Aは、後述する支持機構40AによりX軸回りの回動動作が付与されるが、以下の支持台32Aの各部の方向の説明では、支持台32Aの対向面321Aが生地C1に平行に対向している状態であることを前提とする。
支持台32Aは、その上部に三つのピックアップヘッド31AをX軸方向に沿って並べた状態で支持している。また、支持台32A上の各ピックアップヘッド31Aは、いすれも、刺針311Aが後斜め下を向いた傾斜状態で支持されている。
支持台32Aは、その上部から対向面321Aまで後斜め下方向に向かって貫通した針通し孔322Aが形成されている。そして、ピックアップ用エアシリンダー312Aが刺針311Aを進出させることにより、各刺針311Aの先端を対向面321Aよりも後斜め下に突出させることができる。また、ピックアップ用エアシリンダー312Aは、各刺針311Aの先端が対向面321Aから突出しない位置まで後退させることも可能である。
対向面321Aからの刺針311Aの突出量は、ストッパー313Aにより調節可能である。このストッパー313Aは、ピックアップ用エアシリンダー312Aにより刺針311Aが進出移動したときに、支持台32Aの針通し孔322Aの手前に当接することで進出移動を規制する。
そして、ストッパー313Aは、回転操作により刺針311Aの長手方向に沿って移動させることができる。つまり、刺針311Aに対して進出方向に移動させれば刺針311Aの突出量は小さくなり、刺針311Aに対して後退方向に移動させれば刺針311Aの突出量は大きくなる。
刺針311Aの進出時の対向面321Aからの適正な突出量は、生地Cの厚さによって決定される。対向面321Aに対する刺針311Aの長手方向に沿った適正な突出量をL、生地Cの厚さをd、刺針311Aの傾斜角度をθとした場合、次式のようになる。これを満たすようにストッパー313Aの位置が調節される。
L≦d/sinθ
対向面321Aが積層部20内の一番上の生地C1に密接するように支持台32Aを生地C1の上に載置し、上記の突出量で刺針311Aを進出させると、刺針311Aの先端部が上から二番目の生地Cに届かない状態で、一番上の生地C1のみに刺さった状態となる。この状態で、支持機構40Aは、刺針311Aの先端部が上を向くように、支持台32Aを回動させて一番上の生地C1のみの取り上げを行う。
[支持機構]
支持機構40Aは、ピックアップユニット30Aの支持台32Aの左右両端部を支持する左右一対の支持アーム41Aと、一対の支持アーム41Aを回動させる回動モーター42Aと、一対の支持アーム41Aを回動可能に支持する昇降台43Aと、昇降台43AをZ軸方向に沿って昇降させる昇降用エアシリンダー44Aとを備えている。
上記昇降用エアシリンダー44Aは、左右に並んで二基設けられており、それぞれの昇降用エアシリンダー44Aは、ピストンロッドを下方に向けた状態でシリンダー本体が装置の機枠に固定支持されている。
各昇降用エアシリンダー44Aのピストンロッドの下端部は、昇降台43Aの上端部の左右の端部にそれぞれ固定連結されている。従って、各昇降用エアシリンダー44Aの作動により、昇降台43AをZ軸方向に沿って昇降移動させることができる。
昇降台43Aは、X-Y平面に沿った天板431Aとその左右両端部から垂下されたY-Z平面に沿った左右の側板432Aからなる門型構造を有している。
そして、左右の側板432Aのそれぞれの内側面には、左右の支持アーム41Aが個別にX軸回りに回動可能に支持されている。
また、左側の支持アーム41Aは、左の側板432Aに対して回動モーター42Aを介して支持されており、当該回動モーター42Aにより支持アーム41Aの回動動作が付与されるようになっている。
左右の支持アーム41Aの回動中心線は、同一軸上に設定されており、当該回動中心線は、支持台32Aの前端部の角部323Aに沿った縁部と一致している。つまり、左右の支持アーム41Aが回動すると、これらに支持された支持台32Aは、その前端部の角部323Aを支点として回動動作を行う(図15参照)。
支持機構40Aでは、支持台32Aの対向面321Aが積層部20内の一番上の生地C1に平行且つ密接した位置を「取り上げ位置」とし、支持台32Aの後端部が上昇する方向に所定角度まで回動した位置を「測距位置(検出位置)」としている。
取り上げ位置から測距位置までの回動角度は、90°に満たない角度であるが90°又はそれ以上としても良い。測距位置における支持台32Aの対向面321Aは、その後端部が真上よりも幾分後方に向かって傾斜した状態となっている。
距離センサー49Aは、センサーそのものは前述した距離センサー49と同一ものだが、上記測距位置にある支持台32Aの対向面321Aに対して対向し、当該対向面321Aに対して検出光の光源の光軸と受光センサーの光軸とが垂直となるように配置されている(図16参照)。
[ピックアップ装置の制御系]
図17はピックアップ装置10Aの制御系を示すブロック図である。
図示のように、ピックアップ装置10Aの制御装置90Aには、支持機構40Aの回動モーター42Aが駆動回路42Aaを介して接続されており、昇降用エアシリンダー44Aを作動させる電磁弁44Aaが駆動回路44Abを介して接続されている。
また、制御装置90Aに対して、ピックアップユニット30Aの各ピックアップヘッド31Aのピックアップ用エアシリンダー312Aを作動させる電磁弁312Aaが駆動回路312Abを介して接続されている(一つのみ図示)。
また、制御装置90Aに対して、距離センサー49Aがインターフェイス49Aaを介して接続されている。
その他、積層部20、第一及び第二の押さえ機構50,60、搬送機構70の各構成については、前述したピックアップ装置10における制御装置90と同様に制御装置90Aに接続されている。
[ピックアップ装置の動作]
以下、上記ピックアップ装置10Aの制御装置90Aによる生地Cの取り上げ動作について図13~図16の動作説明図に基づいて説明する。また、基本的な動作は前述した図10のフローチャートと略一致するので、この図10のフローチャートを参照しつつ説明を行う。
このピックアップ動作の制御は、制御装置90Aのメモリ92A内の制御プログラムをCPU91Aが実行することにより実行される。
まず、最初に、制御装置90Aは、第一の押さえ機構50の押さえ部材51を退避位置とし、第二の押さえ機構60の押さえ部材61を押さえ位置とする(ステップS1)。
また、制御装置90Aは、積層部20の高さ検出部28の検出に基づいて一番上の生地Cを目標高さとなるように繰り出しモーター27を制御する(ステップS3)。
次に、制御装置90Aは、支持機構40Aの昇降用エアシリンダー44Aを制御して、ピックアップユニット30Aの支持台32Aを下降させて取り上げ位置に移動させる(ステップS5:図13)。これにより、支持台32Aの対向面321Aは一番上の生地C1の上面に載置された状態となる。
さらに、各ピックアップヘッド31Aのピックアップ用エアシリンダー312Aを作動させて、各刺針311Aを進出させる。これにより、一番上の生地C1は各刺針311Aの先端部が刺さり、ピックアップヘッド31Aの対向面321Aに保持される(ステップS7)。
そして、制御装置90Aは、支持機構40Aの回動モーター42Aを制御して、角部323Aを支点として支持台32Aを回動させ、測距位置に移動させる(ステップS9:図15)。これにより、一番上の生地C1の後端部が上方にめくり上げられた状態となる。
このとき、支持台32Aは、前端部の角部323Aを支点として後端部を上方に回動させることにより、角部323Aが一番上の生地C1を押さえた状態を維持している。このため、各刺針311Aと角部323Aによって一番上の生地C1が対向面321Aに密接した状態を維持しながら、その後端部が上方にめくり上げられた状態となる。
この状態で、距離センサー49Aはピックアップユニット30Aに取り上げられた生地Cまでの距離を検出し、検出距離から取り上げられた生地Cの枚数を判定する(ステップS11)。
その結果、取り上げられた生地Cが二枚以上と判定した場合には、ステップS5に処理を戻し(ステップS11:NO)、刺針311Aを後退させてから生地Cの取り上げ動作のやり直しを実行させる。
また、取り上げられた生地Cが一枚と判定した場合には、ステップS13に処理を進める(ステップS11:YES)。
即ち、制御装置90Aは、第一の押さえ機構50の押さえ部材51を押さえ位置に移動させる(ステップS13:図4(A)及び図4(B)参照)。
このとき、一番上の生地C1はピックアップユニット30Aに取り上げられているので、一番上の生地C1の次に積層された生地C2が第一の押さえ機構50の押さえ部材51に押さえられた状態となる。
次に、制御装置90Aは、刺針311Aを後退させながらピックアップユニット30Aを取り上げ位置に戻し(ステップS15)、第二の押さえ機構60の押さえ部材61を退避位置に移動させる(ステップS17)。
この状態で、搬送機構70の吸着ノズル71を一番上の生地C1の前端部上方で下降させて当該生地C1を吸着させる(ステップS19)。
さらに、搬送機構70の吸着ノズル71をミシンMに向かって移動し、生地CをミシンMへ搬送する(ステップS19:図5(A)及び図5(B)参照)。
このとき、一番上の生地C1の次の生地C2は第一の押さえ機構50の押さえ部材51に前端部が押さえられているので、一番上の生地C1が搬送機構70によって前方に搬送されても引きずられることなく、積層部20の囲繞領域内に滞留する。
そして、一枚分の生地Cのピックアップ動作が終了する。
[第二の実施形態の技術的効果]
以上のように、ピックアップ装置10Aは、ピックアップヘッド31Aが一番上の生地C1に対して斜めに刺さる刺針311Aを対向面321Aから進退可能に備え、進出した刺針311Aによって積層された生地Cから一番上の生地C1を取り上げる構造を採っている。
この構造であれば、刺針311Aの対向面321Aからの突出量を適正に調整することで、取り上げる生地Cの枚数を容易に調節することができる。
従って、生地Cを二枚以上取り上げて搬送するような事態の発生を低減し、生地Cを一枚ずつ好適に取り上げて供給することが可能となる。
また、ピックアップ装置10Aも、距離センサー49Aを備えているので、取り上げられた生地Cの検出厚さから生地Cを一枚ずつ適正に取り上げているかを容易に判断することが可能となる。
また、ピックアップ装置10Aも、支持台32Aの対向面321Aを積層された生地C側と距離センサー49A側とに向ける支持機構40Aを備えているので、精度良く生地Cの厚さを検出することが可能となる。
さらに、ピックアップ装置10Aも、制御装置90Aが、距離センサー49Aが検出した生地Cの厚さから、取り上げた生地Cの枚数が複数枚と判断した場合に、ピックアップヘッド31Aによる積層された生地Cからの一番上の生地C1の取り上げ動作を再実行させる制御を行っているので、二枚以上の取り上げ状態を解消し、より精度よく、生地Cを一枚ずつ取り上げて供給することが可能となる。
[その他]
なお、上記第一及び第二の実施形態では、シート状の対象物として生地Cを例示しているが、これに限らず、シート状の物であれば適正に取り上げることが可能である。また、取り上げた後の供給先もミシンMに限定されるものでなく、シート状の対象物の種類に応じた供給先とすることが可能である。
また、第一及び第二の実施形態におけるピックアップ装置10,10Aのピックアップユニット30,30Aの測距位置は水平向きでも、傾斜した方向でもよい。なお、その場合、距離センサー49,49Aの向き及び配置はピックアップユニット30,30Aの向きに対応する配置とすべきである。
また、第一及び第二の実施形態における厚さ検出部は、光学式の距離センサー49,49Aに限らない。例えば、接触式の変位センサー等を使用しても良い。
また、第二の実施形態において、ピックアップ装置10Aも、ピックアップヘッド31Aに取り上げられた生地Cを対向面321Aで接触吸着する吸着ノズルを支持台32Aに設け、距離センサー49Aが、対向面321Aに接触吸着された生地Cの厚さを検出する構成としてもよい。
これにより、距離センサー49Aによる生地厚さの検出をより精度良く検出することが可能となる。
10,10A ピックアップ装置
20 積層部
30,30A ピックアップユニット
31,31A ピックアップヘッド
31a 電磁弁
32 吸着ノズル
32A 支持台
40,40A 支持機構
42A 回動モーター
43 エアシリンダー
44A 昇降用エアシリンダー
49,49A 距離センサー(厚さ検出部)
50 第一の押さえ機構
60 第二の押さえ機構
51,61 押さえ部材
70 搬送機構
90,90A 制御装置
311 対向面
311A 刺針
312 円周溝
312A ピックアップ用エアシリンダー
313 吹き出し口(吐出部)
315 中央部
321 吸引面
321A 対向面
322 吸引孔
323A 角部
B 低圧領域
C 生地(シート状の対象物)
C1 一番上の生地
C2 次に積層された生地
M ミシン
S 検出位置

Claims (5)

  1. 積層されたシート状の対象物から一番上の対象物に対向可能な対向面を備え、前記一番上の対象物を取り上げるピックアップヘッドを備えたピックアップ装置において、
    前記対向面が前記積層されたシート状の対象物に対向する取り上げ位置と、取り上げた前記対象物を前記積層されたシート状の対象物から離間するように起立状態にめくり上げる検出位置とに移動可能なように前記ピックアップヘッドを支持する支持機構と、
    前記対向面が前記検出位置に移動した時に前記ピックアップヘッドに取り上げられた前記対象物の厚さを検出する厚さ検出部と、
    前記厚さ検出部が検出した前記対象物の厚さから、前記ピックアップヘッドが取り上げた前記対象物の枚数が一枚なのか、複数枚なのかを判断し、複数枚と判断した場合、前記対向面を取り上げ位置へ移動させて、前記ピックアップヘッドによる前記対象物の取り上げ動作を再実行させる制御装置とを備えることを特徴とするピックアップ装置。
  2. 前記ピックアップヘッドは、中央部から半径方向外側に向かって放射状にエアーを吐出することが可能な対向面を備え、吐出したエアーによって前記対向面の中央部を負圧にして前記積層されたシート状の対象物から一番上の対象物を非接触吸着状態で取り上げることを特徴とする請求項1に記載のピックアップ装置。
  3. 前記ピックアップヘッドは、前記一番上の対象物に対して斜めに刺さる刺針を前記対向面から進退可能に備え、進出した前記刺針によって前記積層されたシート状の対象物から一番上の対象物を取り上げることを特徴とする請求項1に記載のピックアップ装置。
  4. 押さえ部材を前記積層されたシート状の対象物を上から圧接する押さえ位置と、前記積層されたシート状の対象物から離間した退避位置とに移動可能な押さえ機構を備え、
    前記制御装置は、前記ピックアップヘッドに取り上げられた対象物の枚数が一枚と判断した場合、前記一番上の対象物の次に積層された対象物を上から圧接するように、前記押さえ機構により前記押さえ部材を前記押さえ位置へと移動させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のピックアップ装置。
  5. 前記ピックアップ装置は、前記対象物を吸引面に接触吸着状態で吸引する吸着装置を備え、
    前記吸着装置は、前記ピックアップヘッドが前記検出位置に移動した時に、前記吸引面と前記ピックアップヘッドの前記対向面が同じ向きとなるように前記ピックアップヘッドに連結されており、
    前記制御装置は、前記ピックアップヘッドが前記検出位置に移動した時に、前記吸着装置による吸引動作を行わせてから、前記厚さ検出部によって前記対象物の厚さを検出するように制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のピックアップ装置。
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