JP2000056128A - 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 - Google Patents
光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置Info
- Publication number
- JP2000056128A JP2000056128A JP22447898A JP22447898A JP2000056128A JP 2000056128 A JP2000056128 A JP 2000056128A JP 22447898 A JP22447898 A JP 22447898A JP 22447898 A JP22447898 A JP 22447898A JP 2000056128 A JP2000056128 A JP 2000056128A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- liquid crystal
- transparent
- crystal polymer
- cholesteric liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 近赤外線および電磁波を遮断する機能を備
え、可視光の反射率が低く、可視光を十分に透過する軽
量かつ薄型な光学フィルムフィルタを提供することであ
る。 【解決手段】 プラズマディスプレイパネル用フィルタ
200は、電磁波シールド層100と近赤外線反射フィ
ルム101とを備える。電磁波シールド層100は、金
属薄膜層3から構成された電磁波カットフィルムからな
る。近赤外線反射フィルム101は、左螺旋軸を有する
コレステリック液晶高分子固化層61Aと、右螺旋軸を
有するコレステリック液晶高分子固化層71Aとが積層
されてなり、各コレステリック液晶高分子固化層61
A,71Aの上には透明コート層4が設けられている。
え、可視光の反射率が低く、可視光を十分に透過する軽
量かつ薄型な光学フィルムフィルタを提供することであ
る。 【解決手段】 プラズマディスプレイパネル用フィルタ
200は、電磁波シールド層100と近赤外線反射フィ
ルム101とを備える。電磁波シールド層100は、金
属薄膜層3から構成された電磁波カットフィルムからな
る。近赤外線反射フィルム101は、左螺旋軸を有する
コレステリック液晶高分子固化層61Aと、右螺旋軸を
有するコレステリック液晶高分子固化層71Aとが積層
されてなり、各コレステリック液晶高分子固化層61
A,71Aの上には透明コート層4が設けられている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルムフィ
ルタおよびそれを備えたプラズマディスプレイ表示装置
に関するものである。
ルタおよびそれを備えたプラズマディスプレイ表示装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネルでは、グロ
ー放電を行うために駆動回路及び電極にパルス状の大電
流を流す必要がある。そのため、パネルの前面や背面か
ら電磁波が放出するという問題がある。プラズマディス
プレイパネルの背面側から放出する電磁波は、電磁波を
発生する部分を電磁波シールド物質、例えば金属材料、
導電塗料、無電解金属メッキ等により被覆することで遮
断することが可能である。しかしながら、プラズマディ
スプレイパネルの前面側は表示面であるため、前述のよ
うな電磁波シールド物質で被覆することができない。
ー放電を行うために駆動回路及び電極にパルス状の大電
流を流す必要がある。そのため、パネルの前面や背面か
ら電磁波が放出するという問題がある。プラズマディス
プレイパネルの背面側から放出する電磁波は、電磁波を
発生する部分を電磁波シールド物質、例えば金属材料、
導電塗料、無電解金属メッキ等により被覆することで遮
断することが可能である。しかしながら、プラズマディ
スプレイパネルの前面側は表示面であるため、前述のよ
うな電磁波シールド物質で被覆することができない。
【0003】特開平08−337439号および特開平
09−120785号では、陰極線管(CRT)用パネ
ルに用いる低抵抗膜に関して記載されている。これらに
記載された低抵抗膜は、以下のようにして形成される。
09−120785号では、陰極線管(CRT)用パネ
ルに用いる低抵抗膜に関して記載されている。これらに
記載された低抵抗膜は、以下のようにして形成される。
【0004】SnをドープしたIn2 O3 (ITO)等
の導電性微粒子を水およびアンモニアと混合して平均粒
径100nmのITOゾルとし、これを所定の溶液で希
釈したものを、スピンコート法によりCRT用パネルに
塗布する。これを所定の温度で所定時間加熱し、厚さ約
100nmの低抵抗膜を得ている。しかしながら、得ら
れた低抵抗膜の表面電気抵抗は、5×104 Ω/□以上
と高いため、電磁波を十分に遮断することができない。
の導電性微粒子を水およびアンモニアと混合して平均粒
径100nmのITOゾルとし、これを所定の溶液で希
釈したものを、スピンコート法によりCRT用パネルに
塗布する。これを所定の温度で所定時間加熱し、厚さ約
100nmの低抵抗膜を得ている。しかしながら、得ら
れた低抵抗膜の表面電気抵抗は、5×104 Ω/□以上
と高いため、電磁波を十分に遮断することができない。
【0005】また、特開平09−085876号には、
汎用樹脂上にポリピロール等の導電性高分子からなる皮
膜を形成してなる電磁波遮蔽材料について記載されてい
る。しかしながら、この電磁波遮蔽材料の表面電気抵抗
は1×103 Ω/□以上と高いため、電磁波を十分にカ
ットすることができない。
汎用樹脂上にポリピロール等の導電性高分子からなる皮
膜を形成してなる電磁波遮蔽材料について記載されてい
る。しかしながら、この電磁波遮蔽材料の表面電気抵抗
は1×103 Ω/□以上と高いため、電磁波を十分にカ
ットすることができない。
【0006】これに対し、特開平08−183132号
では、導電性メッシュ状シートから構成された電磁波シ
ールドフィルムについて記載されている。この電磁波シ
ールドフィルムは、表面電気抵抗が低く、優れた導電性
を有しており、さらに、プラズマディスプレイパネルの
表示画面の画像も阻害されない。
では、導電性メッシュ状シートから構成された電磁波シ
ールドフィルムについて記載されている。この電磁波シ
ールドフィルムは、表面電気抵抗が低く、優れた導電性
を有しており、さらに、プラズマディスプレイパネルの
表示画面の画像も阻害されない。
【0007】一方、プラズマディスプレイパネルは、希
ガス、特にキセノンやネオンを主体とするガスがパネル
内に封入されている。プラズマディスプレイパネルにお
いて、陰極から放出された電子が加速されてガス分子と
衝突し、励起したり電離したりしながら陽極に進み、で
きた陽イオンも陰極と衝突して2次電子放出を起こし、
放電が開始する。この際、キセノン原子の遷移過程にと
もない、近赤外線が放出される。
ガス、特にキセノンやネオンを主体とするガスがパネル
内に封入されている。プラズマディスプレイパネルにお
いて、陰極から放出された電子が加速されてガス分子と
衝突し、励起したり電離したりしながら陽極に進み、で
きた陽イオンも陰極と衝突して2次電子放出を起こし、
放電が開始する。この際、キセノン原子の遷移過程にと
もない、近赤外線が放出される。
【0008】放出された近赤外線は、波長が800〜1
200nmである。一方、家電製品、カラオケおよび音
響映像機器等のリモートコントローラの受光感度は70
0〜1300nmであることから、プラズマディスプレ
イパネルから放出された近赤外線がリモートコントロー
ラを誤動作させてしまうという問題が生じている。しか
しながら、近赤外線はプラズマディスプレイパネルの原
理上発生するものであり、プラズマディスプレイパネル
自体では防ぎようがない。
200nmである。一方、家電製品、カラオケおよび音
響映像機器等のリモートコントローラの受光感度は70
0〜1300nmであることから、プラズマディスプレ
イパネルから放出された近赤外線がリモートコントロー
ラを誤動作させてしまうという問題が生じている。しか
しながら、近赤外線はプラズマディスプレイパネルの原
理上発生するものであり、プラズマディスプレイパネル
自体では防ぎようがない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】プラズマディスプレイ
パネルは、大型テレビジョン受像機のディスプレイとし
て、今後の利用が広がるものと期待されていることか
ら、プラズマディスプレイパネルから放射される電磁波
および近赤外線を遮断する機能を有するフィルタが必要
となる。
パネルは、大型テレビジョン受像機のディスプレイとし
て、今後の利用が広がるものと期待されていることか
ら、プラズマディスプレイパネルから放射される電磁波
および近赤外線を遮断する機能を有するフィルタが必要
となる。
【0010】プラズマディスプレイパネルでは、画像特
性が優先されるため、画像を阻害する物体を画面に配置
することが極力制限される。また、プラズマディスプレ
イパネル自体が主に大型(40インチ以上)の画面を有
するテレビジョン受像機での利用をめざしているため、
プラズマディスプレイパネルに装着するフィルタは、軽
量かつ薄型であることが望まれる。
性が優先されるため、画像を阻害する物体を画面に配置
することが極力制限される。また、プラズマディスプレ
イパネル自体が主に大型(40インチ以上)の画面を有
するテレビジョン受像機での利用をめざしているため、
プラズマディスプレイパネルに装着するフィルタは、軽
量かつ薄型であることが望まれる。
【0011】さらに、プラズマディスプレイパネルにお
いて良好な画質を得るためには、プラズマディスプレイ
パネルの表示画像を阻害せず、かつ表示画像のコントラ
ストを低下させない必要がある。このことから、プラズ
マディスプレイパネルに装着するフィルタは、可視光の
透過率が50%以上と高く、かつ可視光の反射率が5%
以下と低く、色調が透明であることが望まれる。
いて良好な画質を得るためには、プラズマディスプレイ
パネルの表示画像を阻害せず、かつ表示画像のコントラ
ストを低下させない必要がある。このことから、プラズ
マディスプレイパネルに装着するフィルタは、可視光の
透過率が50%以上と高く、かつ可視光の反射率が5%
以下と低く、色調が透明であることが望まれる。
【0012】本発明の目的は、近赤外線および電磁波を
遮断する機能を備え、可視光の反射率が低く、かつ可視
光を十分に透過する軽量かつ薄型な光学フィルムフィル
タを提供することである。
遮断する機能を備え、可視光の反射率が低く、かつ可視
光を十分に透過する軽量かつ薄型な光学フィルムフィル
タを提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、近赤外線および電磁
波の放射が防止されかつ良好な画質が得られるプラズマ
ディスプレイ表示装置を提供することである。
波の放射が防止されかつ良好な画質が得られるプラズマ
ディスプレイ表示装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る光学フィルムフィルタは、単層構造または積
層構造を有する第1の液晶高分子固化層上に第1の透明
コート層が形成されるとともに、単層構造または積層構
造を有する第2の液晶高分子固化層上に第2の透明コー
ト層が形成され、第1の液晶高分子固化層上の第1の透
明コート層と第2の液晶高分子固化層上の第2の透明コ
ート層とが透明接着材料層を介して積層されてなる近赤
外線反射フィルムを備え、第1の液晶高分子固化層は可
視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の光の左円偏光
成分または右円偏光成分を選択反射し、第2の液晶高分
子固化層は可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の
光の第1の液晶高分子固化層と異なる円偏光成分を選択
反射し、第1の透明コート層の屈折率は第1の液晶高分
子固化層の屈折率より小さくかつ透明接着材料層の屈折
率より大きく、第2の透明コート層の屈折率は第2の液
晶高分子固化層の屈折率より小さくかつ透明接着材料層
の屈折率より大きい。
発明に係る光学フィルムフィルタは、単層構造または積
層構造を有する第1の液晶高分子固化層上に第1の透明
コート層が形成されるとともに、単層構造または積層構
造を有する第2の液晶高分子固化層上に第2の透明コー
ト層が形成され、第1の液晶高分子固化層上の第1の透
明コート層と第2の液晶高分子固化層上の第2の透明コ
ート層とが透明接着材料層を介して積層されてなる近赤
外線反射フィルムを備え、第1の液晶高分子固化層は可
視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の光の左円偏光
成分または右円偏光成分を選択反射し、第2の液晶高分
子固化層は可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の
光の第1の液晶高分子固化層と異なる円偏光成分を選択
反射し、第1の透明コート層の屈折率は第1の液晶高分
子固化層の屈折率より小さくかつ透明接着材料層の屈折
率より大きく、第2の透明コート層の屈折率は第2の液
晶高分子固化層の屈折率より小さくかつ透明接着材料層
の屈折率より大きい。
【0015】本発明に係る光学フィルムフィルタの近赤
外線反射フィルムにおいて、近赤外線帯域の光の左円偏
光成分または右円偏光成分が第1の液晶高分子固化層に
おいて反射され、第1の液晶高分子固化層を透過した近
赤外線帯域の光の右円偏光成分または左円偏光成分が、
第2の液晶高分子固化層において反射される。このよう
にして、近赤外線反射フィルムにおいて近赤外線が反射
される。
外線反射フィルムにおいて、近赤外線帯域の光の左円偏
光成分または右円偏光成分が第1の液晶高分子固化層に
おいて反射され、第1の液晶高分子固化層を透過した近
赤外線帯域の光の右円偏光成分または左円偏光成分が、
第2の液晶高分子固化層において反射される。このよう
にして、近赤外線反射フィルムにおいて近赤外線が反射
される。
【0016】特に、近赤外線反射フィルムが反射波長帯
域の異なる複数の液晶高分子固化層を積層した構造を有
する場合、各液晶高分子固化層における反射波長帯域を
合成したものが近赤外線反射フィルムの反射波長帯域と
なるため、広範囲にわたる近赤外線を反射することが可
能となる。
域の異なる複数の液晶高分子固化層を積層した構造を有
する場合、各液晶高分子固化層における反射波長帯域を
合成したものが近赤外線反射フィルムの反射波長帯域と
なるため、広範囲にわたる近赤外線を反射することが可
能となる。
【0017】また、第1および第2の液晶高分子固化層
の上に、屈折率が上記の範囲にある透明コート層を設け
ることにより、近赤外線反射フィルム内での可視光の反
射を低く抑え、可視光の透過率を向上させることが可能
である。この結果、光学フィルムフィルタにおける表示
画像のコントラストの低下を防ぐことができ、良好な画
質が得られる。
の上に、屈折率が上記の範囲にある透明コート層を設け
ることにより、近赤外線反射フィルム内での可視光の反
射を低く抑え、可視光の透過率を向上させることが可能
である。この結果、光学フィルムフィルタにおける表示
画像のコントラストの低下を防ぐことができ、良好な画
質が得られる。
【0018】また、第1の透明コート層は第1の液晶高
分子固化層の屈折率の0.8倍より大きい屈折率を有
し、第2の透明コート層は第2の液晶高分子固化層の屈
折率の0.8倍より大きい屈折率を有してもよい。
分子固化層の屈折率の0.8倍より大きい屈折率を有
し、第2の透明コート層は第2の液晶高分子固化層の屈
折率の0.8倍より大きい屈折率を有してもよい。
【0019】これにより、第1および第2の透明コート
層の屈折率が透明接着材料層の屈折率よりも十分に大き
くなる。それにより、近赤外線反射フィルム内での可視
光の反射が低く抑えられ、可視光の透過率を向上させる
ことが可能となる。この結果、光学フィルムフィルタに
おける表示画像のコントラストの低下を防ぐことがで
き、良好な画質が得られる。
層の屈折率が透明接着材料層の屈折率よりも十分に大き
くなる。それにより、近赤外線反射フィルム内での可視
光の反射が低く抑えられ、可視光の透過率を向上させる
ことが可能となる。この結果、光学フィルムフィルタに
おける表示画像のコントラストの低下を防ぐことがで
き、良好な画質が得られる。
【0020】また、第1および第2の液晶高分子固化層
がグランジャン配向したコレステリック液晶高分子固化
層であってもよい。
がグランジャン配向したコレステリック液晶高分子固化
層であってもよい。
【0021】コレステリック液晶高分子固化層は、分子
の長軸を平行に配列したコレステリック液晶高分子が、
長軸と垂直方向に積層してなり、かつ各層での分子の方
向がある角度づつ規則的に回転しており、分子層に垂直
な螺旋を描いた構造をしている。このような螺旋構造を
有することにより、コレステリック液晶高分子固化層
は、選択光散乱、円偏光二色性等の独特な光学特性を示
す。
の長軸を平行に配列したコレステリック液晶高分子が、
長軸と垂直方向に積層してなり、かつ各層での分子の方
向がある角度づつ規則的に回転しており、分子層に垂直
な螺旋を描いた構造をしている。このような螺旋構造を
有することにより、コレステリック液晶高分子固化層
は、選択光散乱、円偏光二色性等の独特な光学特性を示
す。
【0022】右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分
子固化層においては、選択的に、特定波長帯域の近赤外
線の右円偏光成分が高い反射率で反射され、左円偏光成
分が透過する。一方、左螺旋軸を有するコレステリック
液晶高分子固化層においては、選択的に、特定波長帯域
の近赤外線の左円偏光成分が高い反射率で反射され、右
円偏光成分は透過する。一方、コレステリック液晶高分
子固化層において、可視光は高い透過率で透過する。コ
レステリック液晶高分子固化層の螺旋軸の設定は、コレ
ステリック液晶高分子固化層を構成する成分の立体配置
を選択することにより、容易に行うことができる。
子固化層においては、選択的に、特定波長帯域の近赤外
線の右円偏光成分が高い反射率で反射され、左円偏光成
分が透過する。一方、左螺旋軸を有するコレステリック
液晶高分子固化層においては、選択的に、特定波長帯域
の近赤外線の左円偏光成分が高い反射率で反射され、右
円偏光成分は透過する。一方、コレステリック液晶高分
子固化層において、可視光は高い透過率で透過する。コ
レステリック液晶高分子固化層の螺旋軸の設定は、コレ
ステリック液晶高分子固化層を構成する成分の立体配置
を選択することにより、容易に行うことができる。
【0023】また、コレステリック液晶高分子固化層に
おける螺旋ピッチは、コレステリック液晶高分子固化層
を構成する成分の濃度を調整することにより、容易に設
定することが可能である。コレステリック液晶高分子固
化層における近赤外線の中心反射波長および反射波長帯
域は、コレステリック液晶高分子固化層における螺旋ピ
ッチによって決定されるため、螺旋ピッチを調整するこ
とにより、コレステリック液晶高分子固化層の中心反射
波長および反射波長帯域の設定を容易に行うことが可能
となる。
おける螺旋ピッチは、コレステリック液晶高分子固化層
を構成する成分の濃度を調整することにより、容易に設
定することが可能である。コレステリック液晶高分子固
化層における近赤外線の中心反射波長および反射波長帯
域は、コレステリック液晶高分子固化層における螺旋ピ
ッチによって決定されるため、螺旋ピッチを調整するこ
とにより、コレステリック液晶高分子固化層の中心反射
波長および反射波長帯域の設定を容易に行うことが可能
となる。
【0024】さらに、コレステリック液晶高分子固化層
から構成される近赤外線反射フィルムは製造が容易であ
るため生産性が高く、また、厚さが薄いコレステリック
液晶高分子固化層において、近赤外線を十分に反射する
ことができるため、近赤外線反射フィルムの薄型化かつ
軽量化が図られる。
から構成される近赤外線反射フィルムは製造が容易であ
るため生産性が高く、また、厚さが薄いコレステリック
液晶高分子固化層において、近赤外線を十分に反射する
ことができるため、近赤外線反射フィルムの薄型化かつ
軽量化が図られる。
【0025】第2の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1の発明に係る光学フィルムフィルタの近赤外線
反射フィルムに電磁波を遮断する機能を有する電磁波シ
ールド層がさらに積層されたものである。
は、第1の発明に係る光学フィルムフィルタの近赤外線
反射フィルムに電磁波を遮断する機能を有する電磁波シ
ールド層がさらに積層されたものである。
【0026】電磁波シールド層と近赤外線反射フィルム
とを積層して一体化することにより、光学フィルムフィ
ルタが、電磁波と近赤外線の両方を遮断することが可能
となり、さらに、光学フィルムフィルタの軽量化かつ薄
型化が図られる。このような光学フィルムフィルタは、
電磁波および近赤外線を同時に放出するプラズマディス
プレイパネル等に用いるフィルタとして最適であり、特
に大型画面を有するテレビ等への利用が可能となる。
とを積層して一体化することにより、光学フィルムフィ
ルタが、電磁波と近赤外線の両方を遮断することが可能
となり、さらに、光学フィルムフィルタの軽量化かつ薄
型化が図られる。このような光学フィルムフィルタは、
電磁波および近赤外線を同時に放出するプラズマディス
プレイパネル等に用いるフィルタとして最適であり、特
に大型画面を有するテレビ等への利用が可能となる。
【0027】電磁波シールド層は金属薄膜層を含んでも
よい。金属薄膜層は、Ag等の各種金属から構成される
ため、導電性が高い。このため、金属薄膜層からなる電
磁波シールド層は、優れた電磁波シールド性能を有す
る。
よい。金属薄膜層は、Ag等の各種金属から構成される
ため、導電性が高い。このため、金属薄膜層からなる電
磁波シールド層は、優れた電磁波シールド性能を有す
る。
【0028】また、金属薄膜層に透明コート層が積層さ
れることが好ましい。透明コート層により、金属薄膜層
における可視光の反射を低減することができるため、電
磁波シールド層における可視光の透過率が向上する。こ
れにより、光学フィルムフィルタ全体としての可視光透
過率が高く、かつ可視光反射率が低くなるため、光学フ
ィルムフィルタにおいて高度の視認性が得られる。
れることが好ましい。透明コート層により、金属薄膜層
における可視光の反射を低減することができるため、電
磁波シールド層における可視光の透過率が向上する。こ
れにより、光学フィルムフィルタ全体としての可視光透
過率が高く、かつ可視光反射率が低くなるため、光学フ
ィルムフィルタにおいて高度の視認性が得られる。
【0029】あるいは、電磁波シールド層は導電性メッ
シュ状シートを含んでもよい。導電性メッシュ状シート
は、表面が金属により被覆されているため、高い導電性
を有しており、電磁波を遮断することが可能である。
シュ状シートを含んでもよい。導電性メッシュ状シート
は、表面が金属により被覆されているため、高い導電性
を有しており、電磁波を遮断することが可能である。
【0030】特に、導電性メッシュ状シートの表面電気
抵抗が1Ω/□以下であることが好ましい。
抵抗が1Ω/□以下であることが好ましい。
【0031】導電性メッシュ状シートの表面電気抵抗が
小さいほど導電性メッシュ状シートの導電性が高くな
り、電磁波シールド層の性能が向上する。
小さいほど導電性メッシュ状シートの導電性が高くな
り、電磁波シールド層の性能が向上する。
【0032】さらに、導電性メッシュ状シートの線径が
10μm以上100以下であり、ピッチが100μm以
上300μm以下であり、かつ開孔率が50%以上94
%以下であることが好ましい。
10μm以上100以下であり、ピッチが100μm以
上300μm以下であり、かつ開孔率が50%以上94
%以下であることが好ましい。
【0033】導電性メッシュ状シートの線径が10μm
未満の場合、機械的強度が弱くなり、また、導電性メッ
シュ状シートの線径が100μmを越える場合、可視光
の透過率は低下する。さらに、導電性メッシュ状シート
のピッチおよび開孔率を上記のように設定した場合、導
電性メッシュ状シートにおける可視光透過率が50%以
上となる。これにより、光学フィルムフィルタの可視光
透過率が高くなり、高度の視認性が得られる。
未満の場合、機械的強度が弱くなり、また、導電性メッ
シュ状シートの線径が100μmを越える場合、可視光
の透過率は低下する。さらに、導電性メッシュ状シート
のピッチおよび開孔率を上記のように設定した場合、導
電性メッシュ状シートにおける可視光透過率が50%以
上となる。これにより、光学フィルムフィルタの可視光
透過率が高くなり、高度の視認性が得られる。
【0034】第3の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1または第2の発明に係る光学フィルムフィルタ
の一面側に透明反射防止層または透明防眩層をさらに備
えたものである。
は、第1または第2の発明に係る光学フィルムフィルタ
の一面側に透明反射防止層または透明防眩層をさらに備
えたものである。
【0035】本発明に係る光学フィルムフィルタにおい
ては、透明反射防止層または透明防眩層により、外光の
反射が低く抑えられるため、光学フィルムフィルタの表
面において外光が反射して眩しくなることが防止される
とともに、可視光の透過率が向上する。また、近赤外線
反射フィルムにより近赤外線帯域の光を高い反射率で反
射することができ、一方、電磁波シールド層により電磁
波を遮断することが可能となる。
ては、透明反射防止層または透明防眩層により、外光の
反射が低く抑えられるため、光学フィルムフィルタの表
面において外光が反射して眩しくなることが防止される
とともに、可視光の透過率が向上する。また、近赤外線
反射フィルムにより近赤外線帯域の光を高い反射率で反
射することができ、一方、電磁波シールド層により電磁
波を遮断することが可能となる。
【0036】第4の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1〜第3のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの他面側に透明反射防止層をさらに備えたもので
ある。
は、第1〜第3のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの他面側に透明反射防止層をさらに備えたもので
ある。
【0037】これにより、本発明に係る光学フィルムフ
ィルタを、アクリル板やガラス板からなるディスプレイ
パネルの前面パネル基板から離れた位置に設置する場
合、光学フィルムフィルタとディスプレイパネルの前面
パネル基板との間に生じる光干渉を防止することがで
き、かつ可視光の透過率が向上する。このため、光学フ
ィルムフィルタにおいて、高度の視認性が得られる。
ィルタを、アクリル板やガラス板からなるディスプレイ
パネルの前面パネル基板から離れた位置に設置する場
合、光学フィルムフィルタとディスプレイパネルの前面
パネル基板との間に生じる光干渉を防止することがで
き、かつ可視光の透過率が向上する。このため、光学フ
ィルムフィルタにおいて、高度の視認性が得られる。
【0038】第5の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1〜第4のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの近赤外線反射フィルムを支持する透明硬質基板
をさらに備えたものである。
は、第1〜第4のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの近赤外線反射フィルムを支持する透明硬質基板
をさらに備えたものである。
【0039】透明硬質基板と近赤外線反射フィルムを一
体化してなる光学フィルムフィルタにおいては、透明硬
質基板により、厚さの薄い近赤外線反射フィルムが支持
されるとともに、光学フィルムフィルタ自体の強度も向
上する。このため、ディスプレイパネルの前面パネル基
板から離れた位置に、本発明に係る光学フィルムフィル
タを設置することが可能となる。
体化してなる光学フィルムフィルタにおいては、透明硬
質基板により、厚さの薄い近赤外線反射フィルムが支持
されるとともに、光学フィルムフィルタ自体の強度も向
上する。このため、ディスプレイパネルの前面パネル基
板から離れた位置に、本発明に係る光学フィルムフィル
タを設置することが可能となる。
【0040】第6の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1〜第3のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの他面側に透明粘着剤層をさらに備えたものであ
る。
は、第1〜第3のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの他面側に透明粘着剤層をさらに備えたものであ
る。
【0041】この透明粘着剤層を介して、本発明に係る
光学フィルムフィルタを、直接、ディスプレイパネルに
貼り付けることが可能となるため、ディスプレイパネル
への装着が容易となる。
光学フィルムフィルタを、直接、ディスプレイパネルに
貼り付けることが可能となるため、ディスプレイパネル
への装着が容易となる。
【0042】第7の発明に係るプラズマディスプレイ表
示装置は、プラズマディスプレイパネルに、第6の発明
に係る光学フィルムフィルタを、直接、貼り合わせて装
着したものである。
示装置は、プラズマディスプレイパネルに、第6の発明
に係る光学フィルムフィルタを、直接、貼り合わせて装
着したものである。
【0043】本発明に係るプラズマディスプレイ表示装
置においては、プラズマディスプレイパネルにおいて発
生した近赤外線が、近赤外線反射フィルムにおいて遮断
され、一方、プラズマディスプレイパネルにおいて発生
した電磁波が、電磁波シールド層において遮断される。
また、このような近赤外線反射フィルムおよび電磁波シ
ールド層は可視光透過率が高く、さらに、透明反射防止
層により外光の反射が低く抑えられるため、プラズマデ
ィスプレイ表示装置において高度な視認性が得られる。
さらに、装置の軽量化かつ薄型化も図られる。
置においては、プラズマディスプレイパネルにおいて発
生した近赤外線が、近赤外線反射フィルムにおいて遮断
され、一方、プラズマディスプレイパネルにおいて発生
した電磁波が、電磁波シールド層において遮断される。
また、このような近赤外線反射フィルムおよび電磁波シ
ールド層は可視光透過率が高く、さらに、透明反射防止
層により外光の反射が低く抑えられるため、プラズマデ
ィスプレイ表示装置において高度な視認性が得られる。
さらに、装置の軽量化かつ薄型化も図られる。
【0044】第8の発明に係るプラズマディスプレイ表
示装置は、プラズマディスプレイパネルの前面から離れ
た位置に第4または第5の発明に係る光学フィルムフィ
ルタを設置したものである。
示装置は、プラズマディスプレイパネルの前面から離れ
た位置に第4または第5の発明に係る光学フィルムフィ
ルタを設置したものである。
【0045】本発明に係るプラズマディスプレイ表示装
置においては、プラズマディスプレイパネルにおいて発
生した近赤外線が近赤外線反射フィルムにおいて遮断さ
れ、一方、プラズマディスプレイパネルにおいて発生し
た電磁波は、電磁波シールド層において遮断される。ま
た、このような近赤外線反射フィルムおよび電磁波シー
ルド層は可視光透過率が高く、さらに透明反射防止層に
より外光の反射が低く抑えられ、かつ光学フィルムフィ
ルタとプラズマディスプレイパネルの前面パネルとの間
に生じる光干渉を防止することができるため、プラズマ
ディスプレイ表示装置において、高度の視認性が得られ
る。さらに、装置の軽量化かつ薄型化も図られる。
置においては、プラズマディスプレイパネルにおいて発
生した近赤外線が近赤外線反射フィルムにおいて遮断さ
れ、一方、プラズマディスプレイパネルにおいて発生し
た電磁波は、電磁波シールド層において遮断される。ま
た、このような近赤外線反射フィルムおよび電磁波シー
ルド層は可視光透過率が高く、さらに透明反射防止層に
より外光の反射が低く抑えられ、かつ光学フィルムフィ
ルタとプラズマディスプレイパネルの前面パネルとの間
に生じる光干渉を防止することができるため、プラズマ
ディスプレイ表示装置において、高度の視認性が得られ
る。さらに、装置の軽量化かつ薄型化も図られる。
【0046】
【発明の実施の形態】図1は、光学フィルムフィルタの
第1の例を示す断面図である。
第1の例を示す断面図である。
【0047】図1に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ200は、プラズマディスプレイパネルに直に
貼り付けるタイプであり、電磁波シールド層100およ
び近赤外線反射フィルム101からなる複合フィルムを
備える。
フィルタ200は、プラズマディスプレイパネルに直に
貼り付けるタイプであり、電磁波シールド層100およ
び近赤外線反射フィルム101からなる複合フィルムを
備える。
【0048】近赤外線反射フィルム101は、透明フィ
ルム基板8上にコレステリック液晶高分子固化層61A
を形成し、さらにその上に透明コート層4を設けたもの
と、透明フィルム基板8上にコレステリック液晶高分子
固化層71Aを形成し、さらにその上に透明コート層4
を設けたものとが、透明接着材料層9を介して接着され
た構造を有する。コレステリック液晶高分子固化層61
Aは、左螺旋軸を有し、コレステリック液晶高分子固化
層71Aは、右螺旋軸を有する。近赤外線反射フィルム
101の一方の透明フィルム基板8上には、電磁波シー
ルド層100が形成され、さらに、透明反射防止層6が
設けられている。近赤外線反射フィルム101の他方の
透明フィルム基板8上には、透明粘着剤層10およびセ
パレータ11が順に形成されている。
ルム基板8上にコレステリック液晶高分子固化層61A
を形成し、さらにその上に透明コート層4を設けたもの
と、透明フィルム基板8上にコレステリック液晶高分子
固化層71Aを形成し、さらにその上に透明コート層4
を設けたものとが、透明接着材料層9を介して接着され
た構造を有する。コレステリック液晶高分子固化層61
Aは、左螺旋軸を有し、コレステリック液晶高分子固化
層71Aは、右螺旋軸を有する。近赤外線反射フィルム
101の一方の透明フィルム基板8上には、電磁波シー
ルド層100が形成され、さらに、透明反射防止層6が
設けられている。近赤外線反射フィルム101の他方の
透明フィルム基板8上には、透明粘着剤層10およびセ
パレータ11が順に形成されている。
【0049】図2は、光学フィルムフィルタの第2の例
を示す断面図である。図2に示すプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ201は、プラズマディスプレイパネ
ルの前面に設置するタイプであり、電磁波シールド層1
00および近赤外線反射フィルム101からなる複合フ
ィルムを備える。
を示す断面図である。図2に示すプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ201は、プラズマディスプレイパネ
ルの前面に設置するタイプであり、電磁波シールド層1
00および近赤外線反射フィルム101からなる複合フ
ィルムを備える。
【0050】近赤外線反射フィルム101は、透明フィ
ルム基板8上にコレステリック液晶高分子固化層61A
を形成し、さらにその上に透明コート層4を設けたもの
と、透明フィルム基板8上にコレステリック液晶高分子
固化層71Aを形成し、さらにその上に透明コート層4
を設けたものとが、透明接着材料層9を介して接着され
た構造を有する。コレステリック液晶高分子固化層61
Aは、左螺旋軸を有し、コレステリック液晶高分子固化
層71Aは右螺旋軸を有する。近赤外線反射フィルム1
01の一方の透明フィルム基板8には、第1の透明反射
防止層6が形成されており、近赤外線反射フィルム10
1の他方の透明フィルム基板8は、透明粘着剤層10を
介し、透明硬質基板21の一面に接着されている。透明
硬質基板21の他面には、電磁波シールド層100が形
成され、さらに、第2の透明反射防止層7が設けられて
いる。
ルム基板8上にコレステリック液晶高分子固化層61A
を形成し、さらにその上に透明コート層4を設けたもの
と、透明フィルム基板8上にコレステリック液晶高分子
固化層71Aを形成し、さらにその上に透明コート層4
を設けたものとが、透明接着材料層9を介して接着され
た構造を有する。コレステリック液晶高分子固化層61
Aは、左螺旋軸を有し、コレステリック液晶高分子固化
層71Aは右螺旋軸を有する。近赤外線反射フィルム1
01の一方の透明フィルム基板8には、第1の透明反射
防止層6が形成されており、近赤外線反射フィルム10
1の他方の透明フィルム基板8は、透明粘着剤層10を
介し、透明硬質基板21の一面に接着されている。透明
硬質基板21の他面には、電磁波シールド層100が形
成され、さらに、第2の透明反射防止層7が設けられて
いる。
【0051】図3(a)は、図1および図2に示すプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタ200,201にお
ける近赤外線反射フィルムの第1の例を示す断面図であ
り、図3(b)は、図3(a)のA−A線拡大断面図で
ある。
ズマディスプレイパネル用フィルタ200,201にお
ける近赤外線反射フィルムの第1の例を示す断面図であ
り、図3(b)は、図3(a)のA−A線拡大断面図で
ある。
【0052】図3(a)に示す近赤外線反射フィルム1
01は、2枚の透明フィルム基板8の間にコレステリッ
ク液晶高分子固化層61A,71Aが挟まれた構造にな
っており、コレステリック液晶高分子固化層61A,7
1Aの上には、それぞれ透明コート層4が設けられてい
る。
01は、2枚の透明フィルム基板8の間にコレステリッ
ク液晶高分子固化層61A,71Aが挟まれた構造にな
っており、コレステリック液晶高分子固化層61A,7
1Aの上には、それぞれ透明コート層4が設けられてい
る。
【0053】透明フィルム基板8としては、トリアセチ
ルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポ
リアリレート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリ
エチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリスルホン、エポキシ樹脂等から
なるプラスチックフィルムや、ガラス板等が用いられる
が、軽量化の点では、プラスチックフィルムが好まし
い。
ルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポ
リアリレート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリ
エチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリスルホン、エポキシ樹脂等から
なるプラスチックフィルムや、ガラス板等が用いられる
が、軽量化の点では、プラスチックフィルムが好まし
い。
【0054】一方、コレステリック液晶高分子固化層6
1A,71Aにおけるコレステリック液晶高分子は、液
晶材料となるメソゲン基(液晶性基)およびキラル成分
(キラリティーを有する成分)を含んだモノマが単独重
合あるいは共重合し、高分子化したものである。
1A,71Aにおけるコレステリック液晶高分子は、液
晶材料となるメソゲン基(液晶性基)およびキラル成分
(キラリティーを有する成分)を含んだモノマが単独重
合あるいは共重合し、高分子化したものである。
【0055】コレステリック液晶高分子は、メソゲン基
およびキラル成分の結合様式において、主鎖型および側
鎖型の2つのタイプに分けられる。主鎖型コレステリッ
ク液晶高分子は、メソゲン基およびキラル成分が、高分
子の骨格主鎖に含まれたもので、ポリエステル系やポリ
カーボネート系等のコレステリック液晶高分子がこれに
相当する。骨格主鎖は、剛直鎖または屈曲鎖のいずれで
あってもよいが、主鎖の一部に屈曲鎖を導入すると、コ
レステリック液晶高分子の融点を低くすることができ
る。一方、側鎖型コレステリック液晶高分子は、エチレ
ン鎖のような屈曲鎖を介し、コレステリン誘導体を側鎖
として結合させたり、また、メソゲン基およびキラル成
分を側鎖として高分子の骨格主鎖に結合させたもので、
骨格主鎖にはポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステルまたはポリシロキサン等が用いられる。
およびキラル成分の結合様式において、主鎖型および側
鎖型の2つのタイプに分けられる。主鎖型コレステリッ
ク液晶高分子は、メソゲン基およびキラル成分が、高分
子の骨格主鎖に含まれたもので、ポリエステル系やポリ
カーボネート系等のコレステリック液晶高分子がこれに
相当する。骨格主鎖は、剛直鎖または屈曲鎖のいずれで
あってもよいが、主鎖の一部に屈曲鎖を導入すると、コ
レステリック液晶高分子の融点を低くすることができ
る。一方、側鎖型コレステリック液晶高分子は、エチレ
ン鎖のような屈曲鎖を介し、コレステリン誘導体を側鎖
として結合させたり、また、メソゲン基およびキラル成
分を側鎖として高分子の骨格主鎖に結合させたもので、
骨格主鎖にはポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステルまたはポリシロキサン等が用いられる。
【0056】キラル成分は、コレステリック液晶高分子
の螺旋構造を決定する重要な因子である。キラル成分の
濃度を調整することで、コレステリック液晶高分子の螺
旋1ピッチの値を制御することができる。一般に、コレ
ステリック液晶において、中心反射波長をλc (n
m)、螺旋1ピッチをP(nm)、平均屈折率をnとす
ると、以下の関係式(1)が成り立つことが知られてい
る。
の螺旋構造を決定する重要な因子である。キラル成分の
濃度を調整することで、コレステリック液晶高分子の螺
旋1ピッチの値を制御することができる。一般に、コレ
ステリック液晶において、中心反射波長をλc (n
m)、螺旋1ピッチをP(nm)、平均屈折率をnとす
ると、以下の関係式(1)が成り立つことが知られてい
る。
【0057】λc =n・P ・・・(1) ただし、入射光が入射面に垂直な方向から角度θだけ傾
斜する場合は、λc =cosθ・n・Pとなる。
斜する場合は、λc =cosθ・n・Pとなる。
【0058】なお、螺旋軸の配向度合いおよび螺旋ピッ
チには分布が存在するため、反射波長は光学的に分布を
有する。
チには分布が存在するため、反射波長は光学的に分布を
有する。
【0059】キラル成分の濃度を調整することにより、
螺旋1ピッチPの値を調整することができ、その結果、
(1)式より、中心反射波長λc を制御することが可能
となる。例えば、キラル成分の濃度が高い場合、螺旋の
捻じり力が増加するため、螺旋1ピッチPの値は小さく
なり、中心反射波長λc は短波長側へシフトする。ま
た、キラル成分の濃度が低い場合、螺旋の捻じり力が低
下するため、螺旋の1ピッチPの値は大きくなり、中心
反射波長λc は長波長側へシフトする。
螺旋1ピッチPの値を調整することができ、その結果、
(1)式より、中心反射波長λc を制御することが可能
となる。例えば、キラル成分の濃度が高い場合、螺旋の
捻じり力が増加するため、螺旋1ピッチPの値は小さく
なり、中心反射波長λc は短波長側へシフトする。ま
た、キラル成分の濃度が低い場合、螺旋の捻じり力が低
下するため、螺旋の1ピッチPの値は大きくなり、中心
反射波長λc は長波長側へシフトする。
【0060】また、キラル成分の立体配置により、コレ
ステリック液晶高分子の螺旋軸が決定される。キラル成
分の立体配置がR配置(以下、R体とする)であるコレ
ステリック液晶高分子は右螺旋軸(右巻き螺旋)とな
り、一方、キラル成分の立体配置がS配置(以下、S体
とする)であるコレステリック液晶高分子は左螺旋軸
(左巻き螺旋)となる。
ステリック液晶高分子の螺旋軸が決定される。キラル成
分の立体配置がR配置(以下、R体とする)であるコレ
ステリック液晶高分子は右螺旋軸(右巻き螺旋)とな
り、一方、キラル成分の立体配置がS配置(以下、S体
とする)であるコレステリック液晶高分子は左螺旋軸
(左巻き螺旋)となる。
【0061】R体のキラル成分からなる右螺旋軸のコレ
ステリック液晶高分子は、螺旋軸に対して平行に入射す
る光のうち、特定波長の光の右円偏光成分を反射し、残
りの左円偏光成分を透過する。一方、S体のキラル成分
からなる左螺旋軸のコレステリック液晶高分子は、特定
波長の光の左円偏光成分を反射し、残りの右円偏光成分
を透過する。
ステリック液晶高分子は、螺旋軸に対して平行に入射す
る光のうち、特定波長の光の右円偏光成分を反射し、残
りの左円偏光成分を透過する。一方、S体のキラル成分
からなる左螺旋軸のコレステリック液晶高分子は、特定
波長の光の左円偏光成分を反射し、残りの右円偏光成分
を透過する。
【0062】このように、キラル成分の立体配置を選択
することにより、コレステリック液晶高分子の螺旋軸の
設定を容易に行うことができる。
することにより、コレステリック液晶高分子の螺旋軸の
設定を容易に行うことができる。
【0063】透明フィルム基板8上にコレステリック液
晶高分子固化層61Aまたは71Aを形成する際には、
公知の配向処理が行われる。例えば、透明フィルム基板
8上に、ポリイミドやポリビニールアルコール等からな
る配向膜を形成し、レーヨン等の布を巻いたローラで配
向膜をこすって一方向に配向した溝を刻む(ラビング処
理)。コレステリック液晶高分子はこの溝に沿って配向
膜上に形成されるので、螺旋軸の配向度が向上し、反射
波長の光学的分布が小さくなり、中心反射波長λc の反
射率が向上する。なお、上記の配向膜は、公知の光配向
膜であってもよい。あるいは、配向膜を形成せずに、公
知の延伸された透明フィルム基板に、直接、コレステリ
ック液晶高分子を配向させてもよい。
晶高分子固化層61Aまたは71Aを形成する際には、
公知の配向処理が行われる。例えば、透明フィルム基板
8上に、ポリイミドやポリビニールアルコール等からな
る配向膜を形成し、レーヨン等の布を巻いたローラで配
向膜をこすって一方向に配向した溝を刻む(ラビング処
理)。コレステリック液晶高分子はこの溝に沿って配向
膜上に形成されるので、螺旋軸の配向度が向上し、反射
波長の光学的分布が小さくなり、中心反射波長λc の反
射率が向上する。なお、上記の配向膜は、公知の光配向
膜であってもよい。あるいは、配向膜を形成せずに、公
知の延伸された透明フィルム基板に、直接、コレステリ
ック液晶高分子を配向させてもよい。
【0064】このような配向膜上に、コレステリック液
晶高分子を展開する方法として、コレステリック液晶高
分子を加熱溶融させたものを、スピナやロールコーター
等を用いて展開する方法や、コレステリック液晶高分子
を溶剤に溶解させた液晶溶液を、前述のようにして展開
する方法等がある。このような溶剤としては、トルエン
等の芳香族系、メチルエチルケトンやシクロヘキサノン
等のケトン系、塩化メチレンやトリクロロエチレン等の
塩素系およびテトラヒドロフラン等が用いられる。ま
た、展開する液晶溶液は、コレステリック液晶高分子が
溶剤に完全に溶解した状態(均一系)であってもよく、
また、完全には溶解せずに溶剤中に分散した状態(不均
一系)であってもよい。
晶高分子を展開する方法として、コレステリック液晶高
分子を加熱溶融させたものを、スピナやロールコーター
等を用いて展開する方法や、コレステリック液晶高分子
を溶剤に溶解させた液晶溶液を、前述のようにして展開
する方法等がある。このような溶剤としては、トルエン
等の芳香族系、メチルエチルケトンやシクロヘキサノン
等のケトン系、塩化メチレンやトリクロロエチレン等の
塩素系およびテトラヒドロフラン等が用いられる。ま
た、展開する液晶溶液は、コレステリック液晶高分子が
溶剤に完全に溶解した状態(均一系)であってもよく、
また、完全には溶解せずに溶剤中に分散した状態(不均
一系)であってもよい。
【0065】また、上記のように加熱溶融による展開お
よび溶剤による溶液展開のいずれの場合においても、コ
レステリック液晶高分子の展開性の向上ならびにコレス
テリック液晶高分子固化層の安定性の点から、無機、有
機あるいは金属類等の安定化剤、レベリング剤、可塑剤
等が必要に応じて添加されてもよい。
よび溶剤による溶液展開のいずれの場合においても、コ
レステリック液晶高分子の展開性の向上ならびにコレス
テリック液晶高分子固化層の安定性の点から、無機、有
機あるいは金属類等の安定化剤、レベリング剤、可塑剤
等が必要に応じて添加されてもよい。
【0066】配向膜上に展開したコレステリック液晶高
分子を、その物質が有するガラス転移温度以上かつ等方
相転移温度未満で加熱した後、コレステリック液晶高分
子がグランジャン配向した状態で、ガラス転移温度未満
に冷却する。このようにして、コレステリック液晶高分
子の配向が固定化されたコレステリック液晶高分子固化
層61A,71Aが形成される。
分子を、その物質が有するガラス転移温度以上かつ等方
相転移温度未満で加熱した後、コレステリック液晶高分
子がグランジャン配向した状態で、ガラス転移温度未満
に冷却する。このようにして、コレステリック液晶高分
子の配向が固定化されたコレステリック液晶高分子固化
層61A,71Aが形成される。
【0067】なお、図3(a)においては、透明フィル
ム基板8上にコレステリック液晶高分子固化層61Aま
たはコレステリック液晶高分子固化層71Aを直接形成
し、透明フィルム基板8とコレステリック液晶高分子固
化層61A、または透明フィルム基板8とコレステリッ
ク液晶高分子71Aとを一体物として使用しているが、
この他に、別の透明フィルム基板上に形成したコレステ
リック液晶高分子固化層61Aまたはコレステリック液
晶高分子硬化層71Aを、この透明フィルム基板から剥
がして単独のコレステリック液晶高分子フィルムとし、
透明フィルム基板8上に貼り付けてもよい。
ム基板8上にコレステリック液晶高分子固化層61Aま
たはコレステリック液晶高分子固化層71Aを直接形成
し、透明フィルム基板8とコレステリック液晶高分子固
化層61A、または透明フィルム基板8とコレステリッ
ク液晶高分子71Aとを一体物として使用しているが、
この他に、別の透明フィルム基板上に形成したコレステ
リック液晶高分子固化層61Aまたはコレステリック液
晶高分子硬化層71Aを、この透明フィルム基板から剥
がして単独のコレステリック液晶高分子フィルムとし、
透明フィルム基板8上に貼り付けてもよい。
【0068】図3(b)に示すように、図3(a)のコ
レステリック液晶高分子固化層71Aは、R体キラル成
分モノマからなる右巻き螺旋構造を有するコレステリッ
ク液晶高分子固化層である。また、コレステリック液晶
高分子固化層61Aは、S体のキラル成分モノマからな
る左巻き螺旋構造を有するコレステリック液晶高分子固
化層である。
レステリック液晶高分子固化層71Aは、R体キラル成
分モノマからなる右巻き螺旋構造を有するコレステリッ
ク液晶高分子固化層である。また、コレステリック液晶
高分子固化層61Aは、S体のキラル成分モノマからな
る左巻き螺旋構造を有するコレステリック液晶高分子固
化層である。
【0069】コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの螺旋軸はともに透明フィルム基板8と垂直な方
向に延びており、各コレステリック液晶高分子固化層6
1A,71Aの厚さは0.5μm以上20μm以下、特
に1μm以上10μm以下であることが好ましい。コレ
ステリック液晶高分子固化層の厚さが薄過ぎると近赤外
線の十分な反射が得られず、また厚さが厚すぎると、コ
レステリック液晶高分子の配向性が低下し、配向不良
(白化)が発生するので、可視光透過率の低下および円
偏光二色性の低下がみられる。また、配向処理時間が長
くなるため、製造する際に問題が生じてくる。
71Aの螺旋軸はともに透明フィルム基板8と垂直な方
向に延びており、各コレステリック液晶高分子固化層6
1A,71Aの厚さは0.5μm以上20μm以下、特
に1μm以上10μm以下であることが好ましい。コレ
ステリック液晶高分子固化層の厚さが薄過ぎると近赤外
線の十分な反射が得られず、また厚さが厚すぎると、コ
レステリック液晶高分子の配向性が低下し、配向不良
(白化)が発生するので、可視光透過率の低下および円
偏光二色性の低下がみられる。また、配向処理時間が長
くなるため、製造する際に問題が生じてくる。
【0070】コレステリック液晶高分子固化層61Aと
コレステリック液晶高分子固化層71Aとは、液晶材料
となるモノマの組成、濃度および反応条件が全て同一
で、キラル成分の立体配置のみが違うだけである。よっ
て、コレステリック液晶高分子固化層61A,71Aに
おける螺旋1ピッチP、中心反射波長λc および各コレ
ステリック液晶高分子固化層61A,71Aの厚さは等
しく、互いに逆螺旋の関係にある。
コレステリック液晶高分子固化層71Aとは、液晶材料
となるモノマの組成、濃度および反応条件が全て同一
で、キラル成分の立体配置のみが違うだけである。よっ
て、コレステリック液晶高分子固化層61A,71Aに
おける螺旋1ピッチP、中心反射波長λc および各コレ
ステリック液晶高分子固化層61A,71Aの厚さは等
しく、互いに逆螺旋の関係にある。
【0071】コレステリック液晶高分子固化層61Aお
よびコレステリック液晶高分子固化層71Aの上には、
透明コート層4が設けられている。
よびコレステリック液晶高分子固化層71Aの上には、
透明コート層4が設けられている。
【0072】透明コート層4は、コレステリック液晶高
分子固化層61A,71Aの屈折率以下、かつコレステ
リック液晶高分子固化層61A,71Aの屈折率の0.
8倍より大きい屈折率を有し、さらに可視光の透過率が
50%以上、好ましくは70%以上の無機材料、または
有機材料から構成される。例えば、コレステリック液晶
高分子固化層61A,71Aの平均屈折率nが1.65
である場合、透明コート層4の屈折率は1.55より大
きく1.65より小さく設定される。透明コート層4の
屈折率が上記の範囲を越えた場合、可視光の反射を低く
抑えることができない。上記のような屈折率を有する透
明コート層4により、可視光の反射が低く抑えられる。
分子固化層61A,71Aの屈折率以下、かつコレステ
リック液晶高分子固化層61A,71Aの屈折率の0.
8倍より大きい屈折率を有し、さらに可視光の透過率が
50%以上、好ましくは70%以上の無機材料、または
有機材料から構成される。例えば、コレステリック液晶
高分子固化層61A,71Aの平均屈折率nが1.65
である場合、透明コート層4の屈折率は1.55より大
きく1.65より小さく設定される。透明コート層4の
屈折率が上記の範囲を越えた場合、可視光の反射を低く
抑えることができない。上記のような屈折率を有する透
明コート層4により、可視光の反射が低く抑えられる。
【0073】透明コート層4に選択的に使用される無機
材料としては、MgF2 ,Si,SiO,SnOX (1
≦x≦2),ZnS等があり、また、SiO2 ,Al2
O3,TiO2 ,TiO,In2 O3 ,ITO等も使用
することができる。これらの材料をコレステリック液晶
高分子固化層61Aおよびコレステリック液晶高分子固
化層71Aの一方の面に塗工することにより、透明コー
ト層4が形成される。
材料としては、MgF2 ,Si,SiO,SnOX (1
≦x≦2),ZnS等があり、また、SiO2 ,Al2
O3,TiO2 ,TiO,In2 O3 ,ITO等も使用
することができる。これらの材料をコレステリック液晶
高分子固化層61Aおよびコレステリック液晶高分子固
化層71Aの一方の面に塗工することにより、透明コー
ト層4が形成される。
【0074】塗工方法には、真空蒸着法、スパッタリン
グ法、イオンプレーティング法、ゾル粒子塗工法、ゾル
−ゲル溶液塗工法等がある。また、上記の無機材料(微
粒子)を、可視光透過率が70%以上ある透明樹脂、例
えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、
紫外線硬化性樹脂等に分散させたものを塗工する方法等
もある。
グ法、イオンプレーティング法、ゾル粒子塗工法、ゾル
−ゲル溶液塗工法等がある。また、上記の無機材料(微
粒子)を、可視光透過率が70%以上ある透明樹脂、例
えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、
紫外線硬化性樹脂等に分散させたものを塗工する方法等
もある。
【0075】透明コート層4に使用される代表的な有機
材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド
樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂、あるいは
各種の熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、放射線硬化性
樹脂等がある。これらの樹脂の塗工方法としては、公知
技術が利用できる。
材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド
樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂、あるいは
各種の熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、放射線硬化性
樹脂等がある。これらの樹脂の塗工方法としては、公知
技術が利用できる。
【0076】無機材料または有機材料からなる透明コー
ト層4の厚みは0.01μm〜50μmであり、特に、
0.05μm〜10μmであることが好ましい。これに
より、可視光の透過率が高く、かつ可視光の反射を低減
することができる。
ト層4の厚みは0.01μm〜50μmであり、特に、
0.05μm〜10μmであることが好ましい。これに
より、可視光の透過率が高く、かつ可視光の反射を低減
することができる。
【0077】図3(a)の近赤外線反射フィルム101
では、一方の透明フィルム基板8上に右螺旋軸のコレス
テリック液晶高分子固化層71Aを形成し、さらにその
上に透明コート層4を設けたものと、他方の透明フィル
ム基板8上に左螺旋軸のコレステリック液晶高分子固化
層61Aを形成し、さらにその上に透明コート層4を設
けたものとが、透明接着材料層9を介し、各々の螺旋軸
を平行にして接合されている。
では、一方の透明フィルム基板8上に右螺旋軸のコレス
テリック液晶高分子固化層71Aを形成し、さらにその
上に透明コート層4を設けたものと、他方の透明フィル
ム基板8上に左螺旋軸のコレステリック液晶高分子固化
層61Aを形成し、さらにその上に透明コート層4を設
けたものとが、透明接着材料層9を介し、各々の螺旋軸
を平行にして接合されている。
【0078】透明接着材料層9は、濡れ性、凝集性およ
び接着性を有する高分子からなり、可視光透過率が70
%以上で透明性に優れ、耐候性および耐熱性に優れるも
のであれば、種々の接着剤および粘着剤が使用可能であ
る。透明接着材料層9の厚さは5〜100μm、好まし
くは5〜50μmであり、一方、透明接着材料層9の屈
折率は、透明コート層4の屈折率よりも小さい。
び接着性を有する高分子からなり、可視光透過率が70
%以上で透明性に優れ、耐候性および耐熱性に優れるも
のであれば、種々の接着剤および粘着剤が使用可能であ
る。透明接着材料層9の厚さは5〜100μm、好まし
くは5〜50μmであり、一方、透明接着材料層9の屈
折率は、透明コート層4の屈折率よりも小さい。
【0079】透明接着材料層9として接着剤を用いた場
合、接着されたコレステリック液晶高分子固化層61A
および71Aを剥離することは困難であるが、粘着剤を
用いた場合には、接着後でも剥離することが可能であ
る。粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリエステ
ル系等があり、特に、アクリル系粘着剤を用いるのが好
ましい。
合、接着されたコレステリック液晶高分子固化層61A
および71Aを剥離することは困難であるが、粘着剤を
用いた場合には、接着後でも剥離することが可能であ
る。粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリエステ
ル系等があり、特に、アクリル系粘着剤を用いるのが好
ましい。
【0080】アクリル系粘着剤は、1種類あるいは2種
類以上のアクリル酸アルキルエステルモノマと、アクリ
ル酸等のアクリル系モノマまたはアクリル系以外の官能
基を有するモノマとを共重合した高分子に、公知の各種
添加剤を加えてなる。このような共重合体は、粘着剤に
適度な濡れ性および柔軟性を付与し、ガラス転移温度が
マイナス10℃以下である。また、重合方法としては、
溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法または懸濁重合法
等があり、必要に応じて各種の重合触媒が用いられる。
また、アクリル系粘着剤は、熱架橋タイプや、紫外線ま
たは電子線等による光架橋タイプであってもよい。
類以上のアクリル酸アルキルエステルモノマと、アクリ
ル酸等のアクリル系モノマまたはアクリル系以外の官能
基を有するモノマとを共重合した高分子に、公知の各種
添加剤を加えてなる。このような共重合体は、粘着剤に
適度な濡れ性および柔軟性を付与し、ガラス転移温度が
マイナス10℃以下である。また、重合方法としては、
溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法または懸濁重合法
等があり、必要に応じて各種の重合触媒が用いられる。
また、アクリル系粘着剤は、熱架橋タイプや、紫外線ま
たは電子線等による光架橋タイプであってもよい。
【0081】この他に、接着剤として、ニカワ、デンプ
ン等の天然高分子系、酢酸セルロース等の半合成高分子
系、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合体(NBR)、メラミン樹脂、アクリ
ル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル、ポリアミド等の合成高分子系のものを用いてもよ
い。これらは、常温硬化性、加熱硬化性または紫外線、
電子線もしくはレーザー照射硬化性などの各種硬化タイ
プの接着剤として使用することができる。
ン等の天然高分子系、酢酸セルロース等の半合成高分子
系、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合体(NBR)、メラミン樹脂、アクリ
ル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル、ポリアミド等の合成高分子系のものを用いてもよ
い。これらは、常温硬化性、加熱硬化性または紫外線、
電子線もしくはレーザー照射硬化性などの各種硬化タイ
プの接着剤として使用することができる。
【0082】図3(a)に示すように、特定波長帯域の
近赤外線51および可視光50が、一方の透明フィルム
基板8側から近赤外線反射フィルム101内に入射す
る。
近赤外線51および可視光50が、一方の透明フィルム
基板8側から近赤外線反射フィルム101内に入射す
る。
【0083】透明フィルム基板8を透過した近赤外線5
1の右円偏光成分52は、右螺旋軸を有するコレステリ
ック液晶高分子固化層71Aにおいて反射される。
1の右円偏光成分52は、右螺旋軸を有するコレステリ
ック液晶高分子固化層71Aにおいて反射される。
【0084】近赤外線51は、左円偏光成分が50%
で、右円偏光成分が50%であるから、コレステリック
液晶高分子固化層71Aにより、理論的に近赤外線51
の50%が反射されたことになる。一方、反射された右
円偏光成分52は、逆経路を経て外に出射される。
で、右円偏光成分が50%であるから、コレステリック
液晶高分子固化層71Aにより、理論的に近赤外線51
の50%が反射されたことになる。一方、反射された右
円偏光成分52は、逆経路を経て外に出射される。
【0085】コレステリック高分子固化層71Aを透過
した可視光50および近赤外線51の左円偏光成分53
は、さらに透明コート層4および透明接着材料層9を透
過し、左螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化
層61Aに達する。
した可視光50および近赤外線51の左円偏光成分53
は、さらに透明コート層4および透明接着材料層9を透
過し、左螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化
層61Aに達する。
【0086】コレステリック液晶高分子固化層61Aで
は、近赤外線51の左円偏光成分53が反射されるた
め、近赤外線51は理論的に100%反射されたことに
なる。一方、反射された左円偏光成分53は、透明接着
材料層9、コレステリック液晶高分子固化層71Aおよ
び入射側の透明フィルム基板8を経て外に出射される。
は、近赤外線51の左円偏光成分53が反射されるた
め、近赤外線51は理論的に100%反射されたことに
なる。一方、反射された左円偏光成分53は、透明接着
材料層9、コレステリック液晶高分子固化層71Aおよ
び入射側の透明フィルム基板8を経て外に出射される。
【0087】このようにして、可視光50のみが近赤外
線反射フィルム101を透過する。また、近赤外線反射
フィルム101における可視光50の反射は、透明コー
ト層4によって低く抑えられる。
線反射フィルム101を透過する。また、近赤外線反射
フィルム101における可視光50の反射は、透明コー
ト層4によって低く抑えられる。
【0088】なお、図3(a)では、コレステリック液
晶高分子固化層71A側の透明フィルム基板8が光の入
射面となっているが、コレステリック液晶高分子固化層
61A側の透明フィルム基板8が光の入射面となっても
よい。この場合、近赤外線51は、左円偏光成分53お
よび右円偏光成分52の順で反射される。
晶高分子固化層71A側の透明フィルム基板8が光の入
射面となっているが、コレステリック液晶高分子固化層
61A側の透明フィルム基板8が光の入射面となっても
よい。この場合、近赤外線51は、左円偏光成分53お
よび右円偏光成分52の順で反射される。
【0089】また、図3(a)に示す近赤外線反射フィ
ルム101は、左螺旋軸を有するコレステリック液晶高
分子固化層61Aと、右螺旋軸を有するコレステリック
液晶高分子固化層71Aとを積層してなるが、これ以外
に、同螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層
同士を、1/2波長板を介して積層してもよい。このよ
うな近赤外線反射フィルムにおいては、例えば、一方の
透明フィルム基板8上に右螺旋軸を有するコレステリッ
ク液晶高分子固化層71Aを形成したものが、前述と同
様の透明接着材料層9を介し、1/2波長板(λ/2
板)の一面に接合されている。また、他方の透明フィル
ム基板8上に右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分
子固化層71Aを形成したものが、同様にして透明接着
材料層9を介し、1/2波長板の他面に接合されてい
る。
ルム101は、左螺旋軸を有するコレステリック液晶高
分子固化層61Aと、右螺旋軸を有するコレステリック
液晶高分子固化層71Aとを積層してなるが、これ以外
に、同螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層
同士を、1/2波長板を介して積層してもよい。このよ
うな近赤外線反射フィルムにおいては、例えば、一方の
透明フィルム基板8上に右螺旋軸を有するコレステリッ
ク液晶高分子固化層71Aを形成したものが、前述と同
様の透明接着材料層9を介し、1/2波長板(λ/2
板)の一面に接合されている。また、他方の透明フィル
ム基板8上に右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分
子固化層71Aを形成したものが、同様にして透明接着
材料層9を介し、1/2波長板の他面に接合されてい
る。
【0090】1/2波長板は、可視光の透過性が高く、
均質な位相差を与えるものが好ましい。一般には、ポリ
カーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、
ポリメタクリレート、ポリプロピレン、その他のポリオ
レフィン、ポリアリレート、ポリアミド等を延伸処理し
た複屈折フィルムが1/2波長板として用いられるが、
ネマチック液晶高分子等も1/2波長板として利用でき
る。1/2波長板では、複屈折の波長分散が小さいもの
ほど、波長ごとの偏光状態の均一化を図ることができ
る。
均質な位相差を与えるものが好ましい。一般には、ポリ
カーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、
ポリメタクリレート、ポリプロピレン、その他のポリオ
レフィン、ポリアリレート、ポリアミド等を延伸処理し
た複屈折フィルムが1/2波長板として用いられるが、
ネマチック液晶高分子等も1/2波長板として利用でき
る。1/2波長板では、複屈折の波長分散が小さいもの
ほど、波長ごとの偏光状態の均一化を図ることができ
る。
【0091】可視光50および特定波長帯域の近赤外線
51は、一方の透明フィルム基板8側から近赤外線反射
フィルム内に入射する。透明フィルム基板8を透過した
近赤外線51の右円偏光成分52が、右螺旋軸を有する
コレステリック液晶高分子固化層71Aで反射される。
51は、一方の透明フィルム基板8側から近赤外線反射
フィルム内に入射する。透明フィルム基板8を透過した
近赤外線51の右円偏光成分52が、右螺旋軸を有する
コレステリック液晶高分子固化層71Aで反射される。
【0092】近赤外線51は、左円偏光成分が50%
で、右円偏光成分が50%であるから、コレステリック
液晶高分子固化層71Aにより、近赤外線51の50%
が反射されたことになる。一方、反射された右円偏光成
分52は、逆経路を経て外に出射される。
で、右円偏光成分が50%であるから、コレステリック
液晶高分子固化層71Aにより、近赤外線51の50%
が反射されたことになる。一方、反射された右円偏光成
分52は、逆経路を経て外に出射される。
【0093】コレステリック液晶高分子固化層71Aを
透過した可視光50および近赤外線の左円偏光成分は、
さらに透明コート層4および透明接着材料層9を透過
し、1/2波長板に達する。
透過した可視光50および近赤外線の左円偏光成分は、
さらに透明コート層4および透明接着材料層9を透過
し、1/2波長板に達する。
【0094】近赤外線51の左円偏光成分は、1/2波
長板を透過する過程で180°の位相差を与えられるた
め、全て右円偏光成分に変わる。この右円偏光成分は、
他方の透明接着材料層9および透明コート層4を透過し
た後に、コレステリック液晶高分子固化層71Aで反射
されるため、近赤外線51は理論的に100%反射され
たことになる。
長板を透過する過程で180°の位相差を与えられるた
め、全て右円偏光成分に変わる。この右円偏光成分は、
他方の透明接着材料層9および透明コート層4を透過し
た後に、コレステリック液晶高分子固化層71Aで反射
されるため、近赤外線51は理論的に100%反射され
たことになる。
【0095】一方、2つめのコレステリック液晶高分子
固化層71Aで反射された右円偏光成分は、1/2波長
板を透過する過程で、再び左円偏光成分53に変わり、
逆経路を経て外に出射される。
固化層71Aで反射された右円偏光成分は、1/2波長
板を透過する過程で、再び左円偏光成分53に変わり、
逆経路を経て外に出射される。
【0096】このようにして、可視光50のみが、近赤
外線反射フィルムを透過する。なお、1/2波長板を介
して左螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層
61A同士を貼り合わせてもよい。
外線反射フィルムを透過する。なお、1/2波長板を介
して左螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層
61A同士を貼り合わせてもよい。
【0097】図3(a)に示すような単層のコレステリ
ック液晶高分子固化層61Aおよびコレステリック液晶
高分子固化層71Aからなる近赤外線反射フィルム10
1は、特定波長帯域の近赤外線51を高い反射率で反射
するが、反射波長帯域が狭く、通常は100〜150m
mの波長帯域に限られる。そこで、800〜1200m
mの波長帯域の近赤外線を効率よく反射するため、異な
る波長帯域の光に対し、円偏光二色性を示すコレステリ
ック液晶高分子固化層を2層以上積層し、コレステリッ
ク液晶高分子固化層複合層としてもよい。
ック液晶高分子固化層61Aおよびコレステリック液晶
高分子固化層71Aからなる近赤外線反射フィルム10
1は、特定波長帯域の近赤外線51を高い反射率で反射
するが、反射波長帯域が狭く、通常は100〜150m
mの波長帯域に限られる。そこで、800〜1200m
mの波長帯域の近赤外線を効率よく反射するため、異な
る波長帯域の光に対し、円偏光二色性を示すコレステリ
ック液晶高分子固化層を2層以上積層し、コレステリッ
ク液晶高分子固化層複合層としてもよい。
【0098】図4(a)は、図1および図2に示すプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタ200,201にお
ける近赤外線反射フィルムの第2の例を示す断面図であ
り、図4(b)は、図4(a)のB−B線部分拡大断面
図である。
ズマディスプレイパネル用フィルタ200,201にお
ける近赤外線反射フィルムの第2の例を示す断面図であ
り、図4(b)は、図4(a)のB−B線部分拡大断面
図である。
【0099】図4(a)に示すように、近赤外線反射フ
ィルム102は、2枚の透明フィルム基板8の間にコレ
ステリック液晶高分子固化層61A,61B,71A,
71Bからなる積層体が挟まれた構造になっている。
ィルム102は、2枚の透明フィルム基板8の間にコレ
ステリック液晶高分子固化層61A,61B,71A,
71Bからなる積層体が挟まれた構造になっている。
【0100】このようなコレステリック液晶高分子固化
層の積層体を形成するには、図3(a)と同様にして、
透明フィルム基板8上に右螺旋軸を有するコレステリッ
ク液晶高分子固化層71Aを形成し、続いてコレステリ
ック液晶高分子固化層71A上に直接、右螺旋軸を有す
るコレステリック液晶高分子固化層71Bを形成する。
続いて、コレステリック液晶高分子固化層71Bの上
に、前述と同様の材料および形成方法により、透明コー
ト層4を設ける。
層の積層体を形成するには、図3(a)と同様にして、
透明フィルム基板8上に右螺旋軸を有するコレステリッ
ク液晶高分子固化層71Aを形成し、続いてコレステリ
ック液晶高分子固化層71A上に直接、右螺旋軸を有す
るコレステリック液晶高分子固化層71Bを形成する。
続いて、コレステリック液晶高分子固化層71Bの上
に、前述と同様の材料および形成方法により、透明コー
ト層4を設ける。
【0101】なお、コレステリック液晶高分子固化層7
1Aとコレステリック液晶高分子固化層71Bとは、コ
レステリック液晶高分子を構成するキラル成分モノマの
立体配置およびモノマの反応条件がすべて同じである
が、構成成分のキラル成分モノマの濃度が異なってお
り、コレステリック液晶高分子固化層71Bの方がコレ
ステリック液晶高分子固化層71Aよりも、キラル成分
モノマの濃度が低い。そのため、図4(b)に示すよう
に、コレステリック液晶高分子固化層71Aとコレステ
リック液晶高分子固化層71Bとでは、螺旋の1ピッチ
Pの値が異なっており、コレステリック液晶高分子固化
層71Bの方がコレステリック液晶高分子固化層71A
よりも値が大きい。
1Aとコレステリック液晶高分子固化層71Bとは、コ
レステリック液晶高分子を構成するキラル成分モノマの
立体配置およびモノマの反応条件がすべて同じである
が、構成成分のキラル成分モノマの濃度が異なってお
り、コレステリック液晶高分子固化層71Bの方がコレ
ステリック液晶高分子固化層71Aよりも、キラル成分
モノマの濃度が低い。そのため、図4(b)に示すよう
に、コレステリック液晶高分子固化層71Aとコレステ
リック液晶高分子固化層71Bとでは、螺旋の1ピッチ
Pの値が異なっており、コレステリック液晶高分子固化
層71Bの方がコレステリック液晶高分子固化層71A
よりも値が大きい。
【0102】一方、上記と同様にして、透明フィルム基
板8上に左螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固
化層61Aを形成し、その上に右螺旋軸を有するコレス
テリック液晶高分子固化層61Bを形成する。続いて、
コレステリック液晶高分子固化層61Bの上に、前述と
同様の材料および形成方法により、透明コート層4を設
ける。
板8上に左螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固
化層61Aを形成し、その上に右螺旋軸を有するコレス
テリック液晶高分子固化層61Bを形成する。続いて、
コレステリック液晶高分子固化層61Bの上に、前述と
同様の材料および形成方法により、透明コート層4を設
ける。
【0103】コレステリック液晶高分子固化層61Aと
コレステリック液晶高分子固化層61Bとは、コレステ
リック液晶高分子固化層71A,71Bと同様に、構成
成分のキラル成分モノマの濃度が異なっており、コレス
テリック液晶高分子固化層61Bの方がコレステリック
液晶高分子固化層61Aよりもキラル成分モノマの濃度
が低い。そのため、図4(b)に示すように、コレステ
リック液晶高分子固化層61Aとコレステリック液晶高
分子固化層61Bとでは、螺旋の1ピッチPの値が異な
っており、コレステリック液晶高分子固化層61Bの方
がコレステリック液晶高分子固化層61Aよりも値が大
きい。
コレステリック液晶高分子固化層61Bとは、コレステ
リック液晶高分子固化層71A,71Bと同様に、構成
成分のキラル成分モノマの濃度が異なっており、コレス
テリック液晶高分子固化層61Bの方がコレステリック
液晶高分子固化層61Aよりもキラル成分モノマの濃度
が低い。そのため、図4(b)に示すように、コレステ
リック液晶高分子固化層61Aとコレステリック液晶高
分子固化層61Bとでは、螺旋の1ピッチPの値が異な
っており、コレステリック液晶高分子固化層61Bの方
がコレステリック液晶高分子固化層61Aよりも値が大
きい。
【0104】一方、コレステリック液晶高分子固化層6
1Aとコレステリック液晶高分子固化層71Aとでは、
キラル成分モノマの濃度が等しいが、キラル成分モノマ
の立体配置が異なっている。このため、コレステリック
液晶高分子固化層61A,71Aにおける螺旋の1ピッ
チPの値は等しく、これらは、逆螺旋の関係にある。
1Aとコレステリック液晶高分子固化層71Aとでは、
キラル成分モノマの濃度が等しいが、キラル成分モノマ
の立体配置が異なっている。このため、コレステリック
液晶高分子固化層61A,71Aにおける螺旋の1ピッ
チPの値は等しく、これらは、逆螺旋の関係にある。
【0105】コレステリック液晶高分子固化層61Bと
コレステリック液晶高分子固化層71Bとでは、キラル
成分モノマの濃度が等しいが、キラル成分モノマの立体
配置が異なっている。このため、コレステリック液晶高
分子固化層61B,71Bにおける螺旋の1ピッチPの
値は等しく、互いに逆螺旋の関係にある。
コレステリック液晶高分子固化層71Bとでは、キラル
成分モノマの濃度が等しいが、キラル成分モノマの立体
配置が異なっている。このため、コレステリック液晶高
分子固化層61B,71Bにおける螺旋の1ピッチPの
値は等しく、互いに逆螺旋の関係にある。
【0106】図4(b)に示すように、近赤外線反射フ
ィルム102において、螺旋ピッチが変化しており、外
側のコレステリック液晶高分子固化層61A,71Aか
ら内側のコレステリック液晶高分子固化層61B,71
Bに向かって、螺旋ピッチが大きくなっている。
ィルム102において、螺旋ピッチが変化しており、外
側のコレステリック液晶高分子固化層61A,71Aか
ら内側のコレステリック液晶高分子固化層61B,71
Bに向かって、螺旋ピッチが大きくなっている。
【0107】螺旋1ピッチPの値が等しく、逆螺旋の関
係にあるコレステリック液晶高分子固化層61A,71
Aは、第1の波長帯域の近赤外線51を反射する。な
お、ここでは、第1の波長帯域をλ1 〜λ2 [nm]の
範囲とし、さらに、λ1 <λ2の関係が成り立つとす
る。
係にあるコレステリック液晶高分子固化層61A,71
Aは、第1の波長帯域の近赤外線51を反射する。な
お、ここでは、第1の波長帯域をλ1 〜λ2 [nm]の
範囲とし、さらに、λ1 <λ2の関係が成り立つとす
る。
【0108】近赤外線51のうち、右円偏光成分52が
右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層71
Aにおいて反射され、左円偏光成分53が左螺旋軸を有
するコレステリック液晶高分子固化層61Aにおいて反
射される。
右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層71
Aにおいて反射され、左円偏光成分53が左螺旋軸を有
するコレステリック液晶高分子固化層61Aにおいて反
射される。
【0109】コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの厚さは等しく、0.5μm以上20μm以下、
特に1μm以上10μm以下であることが好ましい。厚
さが上記の範囲内ならば、近赤外線を高い反射率で反射
することができるとともに、近赤外線反射フィルム10
2の薄型化かつ軽量化が図られる。
71Aの厚さは等しく、0.5μm以上20μm以下、
特に1μm以上10μm以下であることが好ましい。厚
さが上記の範囲内ならば、近赤外線を高い反射率で反射
することができるとともに、近赤外線反射フィルム10
2の薄型化かつ軽量化が図られる。
【0110】一方、螺旋1ピッチPの値が等しく、逆螺
旋の関係にあるコレステリック液晶高分子固化層61
B,71Bは、第2の波長帯域の近赤外線54を反射す
る。なお、ここでは、第2の波長帯域をλ3 〜λ4 [n
m]の範囲とし、さらに、λ3<λ4 およびλ1 <λ2
≦λ3 <λ4 の関係が成り立つとする。
旋の関係にあるコレステリック液晶高分子固化層61
B,71Bは、第2の波長帯域の近赤外線54を反射す
る。なお、ここでは、第2の波長帯域をλ3 〜λ4 [n
m]の範囲とし、さらに、λ3<λ4 およびλ1 <λ2
≦λ3 <λ4 の関係が成り立つとする。
【0111】近赤外線54のうち、右円偏光成分55が
右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層71
Bにおいて反射され、左円偏光成分56が左螺旋軸を有
するコレステリック液晶高分子固化層61Bにおいて反
射される。
右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層71
Bにおいて反射され、左円偏光成分56が左螺旋軸を有
するコレステリック液晶高分子固化層61Bにおいて反
射される。
【0112】コレステリック液晶高分子固化層61B,
71Bの厚さは等しく、0.5μm以上20μm以下、
特に1μm以上10μm以下であることが好ましい。
71Bの厚さは等しく、0.5μm以上20μm以下、
特に1μm以上10μm以下であることが好ましい。
【0113】コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aとコレステリック液晶高分子固化層61B,71
Bとでは、螺旋の1ピッチPの値がコレステリック液晶
高分子固化層61A,71Aの方がコレステリック液晶
高分子固化層61B,71Bよりも小さいことから、コ
レステリック液晶高分子固化層61A,71Aの方が、
コレステリック液晶高分子固化層61B,71Bより
も、中心反射波長が短波長側にある。
71Aとコレステリック液晶高分子固化層61B,71
Bとでは、螺旋の1ピッチPの値がコレステリック液晶
高分子固化層61A,71Aの方がコレステリック液晶
高分子固化層61B,71Bよりも小さいことから、コ
レステリック液晶高分子固化層61A,71Aの方が、
コレステリック液晶高分子固化層61B,71Bより
も、中心反射波長が短波長側にある。
【0114】図4(b)に示すようなコレステリック液
晶高分子固化層61A,Bおよび71A,Bを積層して
なる近赤外線反射フィルタ102においては、近赤外線
51および近赤外線54の両方を反射することができ、
波長λ1 〜波長λ4 [nm]にわたる広い範囲の波長帯
域の近赤外線を反射することが可能となる。さらに、透
明コート層4を設けたことにより、可視光の反射が低減
し、可視光の透過率が向上する。
晶高分子固化層61A,Bおよび71A,Bを積層して
なる近赤外線反射フィルタ102においては、近赤外線
51および近赤外線54の両方を反射することができ、
波長λ1 〜波長λ4 [nm]にわたる広い範囲の波長帯
域の近赤外線を反射することが可能となる。さらに、透
明コート層4を設けたことにより、可視光の反射が低減
し、可視光の透過率が向上する。
【0115】また、反射波長帯域の異なるコレステリッ
ク液晶高分子固化層を積層することは、斜め入射光の波
長シフトに対しても有効であり、コレステリック液晶高
分子固化層の反射波長の調整が極めて容易となるため、
近赤外線反射フィルムの工業的な生産性が向上する。
ク液晶高分子固化層を積層することは、斜め入射光の波
長シフトに対しても有効であり、コレステリック液晶高
分子固化層の反射波長の調整が極めて容易となるため、
近赤外線反射フィルムの工業的な生産性が向上する。
【0116】なお、図4(a)に示す近赤外線反射フィ
ルム102においては、螺旋ピッチの小さいコレステリ
ック液晶高分子固化層61A,71Aを外側に、螺旋ピ
ッチの大きいコレステリック液晶高分子固化層61B,
71Bを内側にして積層しているが、これとは逆に、螺
旋ピッチの大きいコレステリック液晶高分子固化層61
B,71Bを外側に、螺旋ピッチの小さいコレステリッ
ク液晶高分子61A,71Aを内側にして積層してもよ
い。
ルム102においては、螺旋ピッチの小さいコレステリ
ック液晶高分子固化層61A,71Aを外側に、螺旋ピ
ッチの大きいコレステリック液晶高分子固化層61B,
71Bを内側にして積層しているが、これとは逆に、螺
旋ピッチの大きいコレステリック液晶高分子固化層61
B,71Bを外側に、螺旋ピッチの小さいコレステリッ
ク液晶高分子61A,71Aを内側にして積層してもよ
い。
【0117】また、図4(a)の近赤外線反射フィルム
102は、逆螺旋構造を有するコレステリック液晶高分
子固化層を積層しているが、1/2波長板を介して、同
螺旋構造のコレステリック液晶高分子固化層を積層して
もよい。この場合の近赤外線反射フィルムは、例えば、
透明フィルム基板8、コレステリック液晶高分子固化層
71A、コレステリック液晶高分子固化層71B、透明
コート層4、透明接着材料層9、1/2波長板、透明接
着材料層9、透明コート層4、コレステリック液晶高分
子固化層71B、コレステリック液晶高分子固化層71
A、透明フィルム基板8の順で構成される。
102は、逆螺旋構造を有するコレステリック液晶高分
子固化層を積層しているが、1/2波長板を介して、同
螺旋構造のコレステリック液晶高分子固化層を積層して
もよい。この場合の近赤外線反射フィルムは、例えば、
透明フィルム基板8、コレステリック液晶高分子固化層
71A、コレステリック液晶高分子固化層71B、透明
コート層4、透明接着材料層9、1/2波長板、透明接
着材料層9、透明コート層4、コレステリック液晶高分
子固化層71B、コレステリック液晶高分子固化層71
A、透明フィルム基板8の順で構成される。
【0118】800〜1300mmの近赤外線帯域を広
範囲にわたって反射する光学フィルムフィルタでは、3
80〜700mmの広範囲にわたる位相差を与えること
ができる1/2波長板を使用することが好ましい。
範囲にわたって反射する光学フィルムフィルタでは、3
80〜700mmの広範囲にわたる位相差を与えること
ができる1/2波長板を使用することが好ましい。
【0119】1/2波長板は、それぞれ異なる位相差を
与える複数の位相差層が積層されたものでもよい。位相
差層を積層する場合は、各層の位相差、軸角度および積
層枚数を選択することにより、広範囲にわたる波長帯域
に対する1/2波長板とすることが可能となる。
与える複数の位相差層が積層されたものでもよい。位相
差層を積層する場合は、各層の位相差、軸角度および積
層枚数を選択することにより、広範囲にわたる波長帯域
に対する1/2波長板とすることが可能となる。
【0120】図5(a)は、図1および図2に示す電磁
波シールド層100の第1の例を示す断面図である。
波シールド層100の第1の例を示す断面図である。
【0121】図5(a)に示す電磁波シールド層100
は、導電性メッシュ状シート1から構成され、例えば2
枚の透明フィルム基板や透明フィルム基材の間に、導電
性メッシュ状シート1が透明粘着剤層10により固定さ
れてなる。
は、導電性メッシュ状シート1から構成され、例えば2
枚の透明フィルム基板や透明フィルム基材の間に、導電
性メッシュ状シート1が透明粘着剤層10により固定さ
れてなる。
【0122】図5(b)は、導電性メッシュ状シート1
の平面図であり、図5(c)は、図5(b)のC−C線
拡大断面図である。
の平面図であり、図5(c)は、図5(b)のC−C線
拡大断面図である。
【0123】導電性メッシュ状シート1は、金属線から
なる金網、または合成繊維や合成樹脂からなる。
なる金網、または合成繊維や合成樹脂からなる。
【0124】図5(c)に示すように、導電性メッシュ
状シート1の表面は、無電解メッキまたは金属蒸着等の
方法により、Cu、Ni等の金属少なくとも1種類以上
により被覆されている。導電性メッシュ状シート1は導
電性を有しており、その表面電気抵抗は1Ω/□以下、
特に0.2Ω/□以下であることが好ましい。表面電気
抵抗が小さいほど、導電性メッシュ状シート1の導電性
が高くなるため、電磁波シールド層100の電磁波シー
ルド性能が向上する。
状シート1の表面は、無電解メッキまたは金属蒸着等の
方法により、Cu、Ni等の金属少なくとも1種類以上
により被覆されている。導電性メッシュ状シート1は導
電性を有しており、その表面電気抵抗は1Ω/□以下、
特に0.2Ω/□以下であることが好ましい。表面電気
抵抗が小さいほど、導電性メッシュ状シート1の導電性
が高くなるため、電磁波シールド層100の電磁波シー
ルド性能が向上する。
【0125】さらに、導電性メッシュ状シート1におけ
る可視光の反射を防止するため、クロムや酸化クロム等
の黒色の金属が、導電性メッシュ状シート1の表面に最
終的に施され、反射防止膜を形成する。
る可視光の反射を防止するため、クロムや酸化クロム等
の黒色の金属が、導電性メッシュ状シート1の表面に最
終的に施され、反射防止膜を形成する。
【0126】導電性メッシュ状シート1の線径は、10
μm以上100μm以下であることが好ましい。線径が
10μm未満の場合、機械的な強度が弱くなる。また、
線径が100μmを超えると、可視光の透過率が低下す
る。さらに、導電性メッシュ状シート1の線間ピッチは
100μm以上300μm以下とし、開孔率は50%以
上94%以下であることが好ましい。これにより、導電
性メッシュ状シート1における可視光の透過率が50%
以上となる。
μm以上100μm以下であることが好ましい。線径が
10μm未満の場合、機械的な強度が弱くなる。また、
線径が100μmを超えると、可視光の透過率が低下す
る。さらに、導電性メッシュ状シート1の線間ピッチは
100μm以上300μm以下とし、開孔率は50%以
上94%以下であることが好ましい。これにより、導電
性メッシュ状シート1における可視光の透過率が50%
以上となる。
【0127】透明粘着剤層10に用いる粘着剤として
は、一般に、濡れ性、凝集性、接着性を有する高分子が
用いられるが、透明性、耐候性、耐熱性に優れている点
で、アクリル系粘着剤が最適である。具体的には、前述
の透明接着材料層9において記載した粘着剤が用いられ
る。また、透明粘着剤層10は導電性メッシュ状シート
1の線径以上の厚さを有する必要がある。特に、導電性
メッシュ状シート1が重なっている部分は、導電性メッ
シュ状シート1の線径の2倍の厚さが必要である。この
ことから、透明粘着剤層10の厚さは、20〜300μ
mとする。また、透明粘着剤層10においては、粘着剤
の代わりに接着剤を用いてもよい。接着剤には、前述の
透明接着材料層9において記載した接着剤が用いられ
る。
は、一般に、濡れ性、凝集性、接着性を有する高分子が
用いられるが、透明性、耐候性、耐熱性に優れている点
で、アクリル系粘着剤が最適である。具体的には、前述
の透明接着材料層9において記載した粘着剤が用いられ
る。また、透明粘着剤層10は導電性メッシュ状シート
1の線径以上の厚さを有する必要がある。特に、導電性
メッシュ状シート1が重なっている部分は、導電性メッ
シュ状シート1の線径の2倍の厚さが必要である。この
ことから、透明粘着剤層10の厚さは、20〜300μ
mとする。また、透明粘着剤層10においては、粘着剤
の代わりに接着剤を用いてもよい。接着剤には、前述の
透明接着材料層9において記載した接着剤が用いられ
る。
【0128】粘着剤または接着剤により、図1に示すよ
うに、透明フィルム基材5と透明フィルム基板8の間に
導電性メッシュ状シート1を固定する際には、透明フィ
ルム基材5および透明フィルム基板8の片面に、上記の
粘着剤または接着剤を塗布し、導電性メッシュ状シート
1を上に載せるか、あるいはセパレータ上で、導電性メ
ッシュ状シート1に、直接、粘着剤または接着剤を均一
に塗布し、これらを含浸した導電性メッシュ状シート1
を透明フィルム基板8または透明フィルム基材5の上に
置く。
うに、透明フィルム基材5と透明フィルム基板8の間に
導電性メッシュ状シート1を固定する際には、透明フィ
ルム基材5および透明フィルム基板8の片面に、上記の
粘着剤または接着剤を塗布し、導電性メッシュ状シート
1を上に載せるか、あるいはセパレータ上で、導電性メ
ッシュ状シート1に、直接、粘着剤または接着剤を均一
に塗布し、これらを含浸した導電性メッシュ状シート1
を透明フィルム基板8または透明フィルム基材5の上に
置く。
【0129】粘着剤や接着剤を用いた導電性メッシュ状
シート1の固定方法以外にも、熱プレス法等により、温
度と圧力を制御して、透明フィルム基材5等に導電性メ
ッシュ状シート1を熱圧着させ固定することも可能であ
る。この場合、透明フィルム基材5等と導電性メッシュ
状シート1との密着性向上のため、ホットメルト樹脂を
両者の間に介在させてもよい。例えば、透明フィルム基
材5上にホットメルト樹脂をのせ、その上に導電性メッ
シュ状シート1を重ねる。これを2枚の金属鏡面板の間
に挟み、金属鏡面板を介して、ホットメルト樹脂の熱変
形温度より高く、透明フィルム基材5の熱変形温度より
低い温度で加熱しながら加圧する。その後、導電性メッ
シュ状シート1をホットメルト樹脂にめり込ませた状態
で冷却すると、透明フィルム基材5に導電性メッシュ状
シート1が熱圧着された構造物を得ることができる。
シート1の固定方法以外にも、熱プレス法等により、温
度と圧力を制御して、透明フィルム基材5等に導電性メ
ッシュ状シート1を熱圧着させ固定することも可能であ
る。この場合、透明フィルム基材5等と導電性メッシュ
状シート1との密着性向上のため、ホットメルト樹脂を
両者の間に介在させてもよい。例えば、透明フィルム基
材5上にホットメルト樹脂をのせ、その上に導電性メッ
シュ状シート1を重ねる。これを2枚の金属鏡面板の間
に挟み、金属鏡面板を介して、ホットメルト樹脂の熱変
形温度より高く、透明フィルム基材5の熱変形温度より
低い温度で加熱しながら加圧する。その後、導電性メッ
シュ状シート1をホットメルト樹脂にめり込ませた状態
で冷却すると、透明フィルム基材5に導電性メッシュ状
シート1が熱圧着された構造物を得ることができる。
【0130】図6は、図1および図2に示す電磁波シー
ルド層の第2の例を示す断面図である。
ルド層の第2の例を示す断面図である。
【0131】図6に示す電磁波シールド層100は、透
明フィルム基材5および金属薄膜層3からなる電磁波カ
ットフィルムより構成される。また、金属薄膜層3の上
層および下層には、透明コート層12が設けられてい
る。
明フィルム基材5および金属薄膜層3からなる電磁波カ
ットフィルムより構成される。また、金属薄膜層3の上
層および下層には、透明コート層12が設けられてい
る。
【0132】透明フィルム基材5としては、可視光域で
透明であり、フレキシブル性を有し、機械的強度に優
れ、耐熱性の良好なプラスチックフィルム、例えばポリ
エステル、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート、
ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレー
ト、トリアセチルセルロース、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリアミド、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンスルファイド、ポリエーテルスルフォン等からなるフ
ィルムが用いられる。透明フィルム基材5は、単層であ
っても2層以上の複合層であってもよいが、全体の厚さ
は5〜500μmであるのが好ましい。また、透明フィ
ルム基材5には、密着性向上のためのコロナ処理や液接
着処理を施してもよい。
透明であり、フレキシブル性を有し、機械的強度に優
れ、耐熱性の良好なプラスチックフィルム、例えばポリ
エステル、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート、
ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレー
ト、トリアセチルセルロース、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリアミド、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンスルファイド、ポリエーテルスルフォン等からなるフ
ィルムが用いられる。透明フィルム基材5は、単層であ
っても2層以上の複合層であってもよいが、全体の厚さ
は5〜500μmであるのが好ましい。また、透明フィ
ルム基材5には、密着性向上のためのコロナ処理や液接
着処理を施してもよい。
【0133】金属薄膜層3は、可視光透過率が50%以
上、好ましくは60%以上であり、かつ10〜1000
MHzの電磁波を遮蔽できるように、材料や厚さが設定
される。金属薄膜層3の材料としては、Ag,Al,P
b,Sn,Zr,Ni,In,Au,Cu,Zn等の金
属、またはこれらの金属の合金が用いられる。また、金
属薄膜層3の厚さは5〜500nmとするのが好まし
い。金属薄膜層3は、単層であっても、2層以上の複合
層であってもよい。金属薄膜層3を透明フィルム基材5
上に形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリン
グ法、メッキ法(液相)等があり、必要に応じてパター
ニングなどの加工を行ってもよい。
上、好ましくは60%以上であり、かつ10〜1000
MHzの電磁波を遮蔽できるように、材料や厚さが設定
される。金属薄膜層3の材料としては、Ag,Al,P
b,Sn,Zr,Ni,In,Au,Cu,Zn等の金
属、またはこれらの金属の合金が用いられる。また、金
属薄膜層3の厚さは5〜500nmとするのが好まし
い。金属薄膜層3は、単層であっても、2層以上の複合
層であってもよい。金属薄膜層3を透明フィルム基材5
上に形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリン
グ法、メッキ法(液相)等があり、必要に応じてパター
ニングなどの加工を行ってもよい。
【0134】金属薄膜層3の上層または下層に設けられ
る透明コート層12は、無機材料、有機材料のいずれか
ら構成されたものであってもよい。無機材料からなる透
明コート層12は、主に金属薄膜層3の可視光域の透明
性を向上させるためのものである。一方、有機材料から
なる透明コート層12は、主に金属薄膜層3の透明性を
向上させるとともに、耐久性を向上させるためのもので
ある。
る透明コート層12は、無機材料、有機材料のいずれか
ら構成されたものであってもよい。無機材料からなる透
明コート層12は、主に金属薄膜層3の可視光域の透明
性を向上させるためのものである。一方、有機材料から
なる透明コート層12は、主に金属薄膜層3の透明性を
向上させるとともに、耐久性を向上させるためのもので
ある。
【0135】透明コート層12の無機材料としては、可
視光に対して1.3以上の屈折率を有し、かつ可視光の
透過率が50%以上、好ましくは70%以上であるもの
が選択的に使用される。無機の透明コート層12の代表
的な材料および形成方法に関しては、図1および図2の
近赤外線反射フィルム101内の透明コート層4におい
て記載したとおりである。
視光に対して1.3以上の屈折率を有し、かつ可視光の
透過率が50%以上、好ましくは70%以上であるもの
が選択的に使用される。無機の透明コート層12の代表
的な材料および形成方法に関しては、図1および図2の
近赤外線反射フィルム101内の透明コート層4におい
て記載したとおりである。
【0136】一方、有機の透明コート層12に使用され
る代表的な材料および形成方法に関しても、前述の透明
コート層4において記載したとおりである。
る代表的な材料および形成方法に関しても、前述の透明
コート層4において記載したとおりである。
【0137】無機材料または有機材料からなる透明コー
ト層12の厚みは、前述の透明コート層4と同様、0.
01〜50μmとする。
ト層12の厚みは、前述の透明コート層4と同様、0.
01〜50μmとする。
【0138】なお、図6においては、金属薄膜層3の上
層および下層の両方に透明コート層12が設けられてい
るが、これ以外に、金属薄膜層3の上層または下層の一
方にのみ透明コート層12を設けてもよい。また、透明
コート層12は単層であってもよく、あるいは2層以上
の複合層であってもよい。
層および下層の両方に透明コート層12が設けられてい
るが、これ以外に、金属薄膜層3の上層または下層の一
方にのみ透明コート層12を設けてもよい。また、透明
コート層12は単層であってもよく、あるいは2層以上
の複合層であってもよい。
【0139】図1に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ200は、図3(a)に示す近赤外線反射フィ
ルム101と、電磁波シールド層100とを一体化した
複合フィルタである。なお、近赤外線反射フィルム10
1の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102
を用いてもよい。
フィルタ200は、図3(a)に示す近赤外線反射フィ
ルム101と、電磁波シールド層100とを一体化した
複合フィルタである。なお、近赤外線反射フィルム10
1の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102
を用いてもよい。
【0140】プラズマディスプレイパネル用フィルタ2
00は、プラズマディスプレイパネルに直に貼り付けて
使用することから、近赤外線反射フィルム101の一方
の透明フィルム基板8には、透明粘着剤層10が設けら
れている。
00は、プラズマディスプレイパネルに直に貼り付けて
使用することから、近赤外線反射フィルム101の一方
の透明フィルム基板8には、透明粘着剤層10が設けら
れている。
【0141】近赤外線反射フィルム101の他方の透明
フィルム基板8上には、透明粘着剤層10を介し、電磁
波シールド層100が設けられている。
フィルム基板8上には、透明粘着剤層10を介し、電磁
波シールド層100が設けられている。
【0142】電磁波シールド層100は、図5に示す、
導電性メッシュ状シート1から構成された電磁波シール
ド層であっても、あるいは図6に示す、金属薄膜層3か
ら構成された電磁波シールド層であってもよい。
導電性メッシュ状シート1から構成された電磁波シール
ド層であっても、あるいは図6に示す、金属薄膜層3か
ら構成された電磁波シールド層であってもよい。
【0143】図5に示す電磁波シールド層を用いる場
合、例えば導電性メッシュ状シート1の両面に粘着剤
(透明粘着剤層10)を均一に塗布し、近赤外線反射フ
ィルム101の透明フィルム基板8の一面に接着して固
定する。導電性メッシュ状シート1の他面には、透明粘
着剤層10を介し、透明フィルム基材5上に形成された
透明反射防止層6が設けられる。
合、例えば導電性メッシュ状シート1の両面に粘着剤
(透明粘着剤層10)を均一に塗布し、近赤外線反射フ
ィルム101の透明フィルム基板8の一面に接着して固
定する。導電性メッシュ状シート1の他面には、透明粘
着剤層10を介し、透明フィルム基材5上に形成された
透明反射防止層6が設けられる。
【0144】一方、図6に示す電磁波シールド層を用い
る場合、近赤外線反射フィルム101の一方の透明フィ
ルム基板8の上に、透明粘着剤層10を介し、透明フィ
ルム基材5が接着され、この透明フィルム基材5の上に
透明コート層12、金属薄膜層3および透明コート層1
2が設けられる。なお、透明コート層12は、金属薄膜
層3の一方にのみ設けられてもよい。一方の透明コート
層12の上には、透明粘着剤層10を介し、透明フィル
ム基材5上に形成された透明反射防止層6が設けられ
る。
る場合、近赤外線反射フィルム101の一方の透明フィ
ルム基板8の上に、透明粘着剤層10を介し、透明フィ
ルム基材5が接着され、この透明フィルム基材5の上に
透明コート層12、金属薄膜層3および透明コート層1
2が設けられる。なお、透明コート層12は、金属薄膜
層3の一方にのみ設けられてもよい。一方の透明コート
層12の上には、透明粘着剤層10を介し、透明フィル
ム基材5上に形成された透明反射防止層6が設けられ
る。
【0145】なお、図1に示すように、電磁波シールド
層100の周縁部は露出された構造になっており、この
露出部分にアース接続部を設けることが可能である。
層100の周縁部は露出された構造になっており、この
露出部分にアース接続部を設けることが可能である。
【0146】透明反射防止層6は、透明フィルム基材5
の表面において外光が反射して眩しくなることを防止す
るためのものであり、外光の反射を5%以下に抑え、か
つ可視光の透過率が70%以上になるように構成されて
いる。
の表面において外光が反射して眩しくなることを防止す
るためのものであり、外光の反射を5%以下に抑え、か
つ可視光の透過率が70%以上になるように構成されて
いる。
【0147】透明反射防止層6には、可視光に対して
1.3以上の屈折率を有した材料が使用され、具体的に
は、透明コート層4,12において記載した材料と同じ
ものが使用される。
1.3以上の屈折率を有した材料が使用され、具体的に
は、透明コート層4,12において記載した材料と同じ
ものが使用される。
【0148】図6においては、これらの材料を、直接、
透明フィルム基材5の一方の面に塗工することにより透
明反射防止層6が透明フィルム基板5上に形成されてい
るが、電磁波シールド層100の上に、直接、透明反射
防止層6を形成してもよい。材料の塗工方法について
は、透明コート層4,12において記載したとおりであ
る。
透明フィルム基材5の一方の面に塗工することにより透
明反射防止層6が透明フィルム基板5上に形成されてい
るが、電磁波シールド層100の上に、直接、透明反射
防止層6を形成してもよい。材料の塗工方法について
は、透明コート層4,12において記載したとおりであ
る。
【0149】なお、透明反射防止層6の代わりに、透明
防眩層を設けてもよい。透明防眩層は、可視光透過率が
70%以上で、ヘイズ値が20%以下となるように構成
されたものである。このような透明防眩層は、公知の微
粒子分散タイプや、微細な表面凹凸からなるものなどが
用いられる。
防眩層を設けてもよい。透明防眩層は、可視光透過率が
70%以上で、ヘイズ値が20%以下となるように構成
されたものである。このような透明防眩層は、公知の微
粒子分散タイプや、微細な表面凹凸からなるものなどが
用いられる。
【0150】さらに、上記の透明反射防止層6や透明防
眩層では、外光の反射率が5%以下という反射特性に加
えて、ハードコート層(硬度2H以上)としての機能
や、帯電防止性、耐汚染性、耐候性、耐光性、耐薬品性
等の機能を付与したものであってもよい。例えば、透明
フィルム基材5上にハードコート層を設け、さらにその
上に透明反射防止層6を形成してもよい。
眩層では、外光の反射率が5%以下という反射特性に加
えて、ハードコート層(硬度2H以上)としての機能
や、帯電防止性、耐汚染性、耐候性、耐光性、耐薬品性
等の機能を付与したものであってもよい。例えば、透明
フィルム基材5上にハードコート層を設け、さらにその
上に透明反射防止層6を形成してもよい。
【0151】図1に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ200は、電磁波シールド層100と近赤外線
反射フィルム101とが一体化しているため、軽量かつ
薄型である。また、電磁波シールド層100において電
磁波を遮断することが可能であり、近赤外線反射フィル
ム101において、近赤外線を高い反射率(80%以
上)で反射することが可能である。さらに、プラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタ200は、全体として可視
光の透過率が高い。また、透明反射防止層6が設けられ
ているため、外光の反射を低く(5%以下)抑えること
が可能であり、さらに透明コート層4により、プラズマ
ディスプレイパネル用フィルタ200内での可視光の反
射を低く抑えることが可能である。
フィルタ200は、電磁波シールド層100と近赤外線
反射フィルム101とが一体化しているため、軽量かつ
薄型である。また、電磁波シールド層100において電
磁波を遮断することが可能であり、近赤外線反射フィル
ム101において、近赤外線を高い反射率(80%以
上)で反射することが可能である。さらに、プラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタ200は、全体として可視
光の透過率が高い。また、透明反射防止層6が設けられ
ているため、外光の反射を低く(5%以下)抑えること
が可能であり、さらに透明コート層4により、プラズマ
ディスプレイパネル用フィルタ200内での可視光の反
射を低く抑えることが可能である。
【0152】なお、プラズマディスプレイパネル用フィ
ルタ200においては、図1に示すように、プラズマデ
ィスプレイパネルに装着する側に近赤外線反射フィルム
101が設けられ、その上に、電磁波シールド層100
が設けられた構成になっているが、この位置関係とは逆
に、プラズマディスプレイパネルに装着する側から電磁
波シールド層100、近赤外線反射フィルム101の順
に構成されてもよい。
ルタ200においては、図1に示すように、プラズマデ
ィスプレイパネルに装着する側に近赤外線反射フィルム
101が設けられ、その上に、電磁波シールド層100
が設けられた構成になっているが、この位置関係とは逆
に、プラズマディスプレイパネルに装着する側から電磁
波シールド層100、近赤外線反射フィルム101の順
に構成されてもよい。
【0153】図2に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ201は、電磁波シールド層100と近赤外線
反射フィルム101とを一体化した複合フィルムが、硬
質基板21に接着された硬質複合体であり、プラズマデ
ィスプレイパネルの前面に設置して使用する。なお、近
赤外線反射フィルム101の代わりに、図4に示す近赤
外線反射フィルム102を用いてもよい。
フィルタ201は、電磁波シールド層100と近赤外線
反射フィルム101とを一体化した複合フィルムが、硬
質基板21に接着された硬質複合体であり、プラズマデ
ィスプレイパネルの前面に設置して使用する。なお、近
赤外線反射フィルム101の代わりに、図4に示す近赤
外線反射フィルム102を用いてもよい。
【0154】プラズマディスプレイパネル用フィルタ2
01において、近赤外線反射フィルム101の一方の透
明フィルム基板8上には、透明粘着剤層10を介し、透
明フィルム基材5上に形成された透明反射防止層6が設
けられており、他方の透明フィルム基板8は、透明粘着
剤層10を介し、透明硬質基板21に接着されている。
01において、近赤外線反射フィルム101の一方の透
明フィルム基板8上には、透明粘着剤層10を介し、透
明フィルム基材5上に形成された透明反射防止層6が設
けられており、他方の透明フィルム基板8は、透明粘着
剤層10を介し、透明硬質基板21に接着されている。
【0155】透明硬質基板21は、プラズマディスプレ
イパネル用フィルタ201の強度を向上させるためのも
のである。このような透明硬質基板21としては、可視
光透過率が70%以上であり、厚さが1〜10nm程度
の硬質板、例えばガラス板や、(メタ)アクリル樹脂、
ポリカーボネート、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリ
イミド等からなるプラスチック板が用いられる。なお、
プラズマディスプレイパネル用フィルタ201の軽量化
の点からは、プラスチック板を用いることが好ましい。
イパネル用フィルタ201の強度を向上させるためのも
のである。このような透明硬質基板21としては、可視
光透過率が70%以上であり、厚さが1〜10nm程度
の硬質板、例えばガラス板や、(メタ)アクリル樹脂、
ポリカーボネート、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリ
イミド等からなるプラスチック板が用いられる。なお、
プラズマディスプレイパネル用フィルタ201の軽量化
の点からは、プラスチック板を用いることが好ましい。
【0156】透明硬質基板21の一面には、透明粘着剤
層10を介し、電磁波シールド層100が設けられてい
る。
層10を介し、電磁波シールド層100が設けられてい
る。
【0157】電磁波シールド層100は、図5に示す、
導電性メッシュ状シート1から構成された電磁波シール
ド層であっても、あるいは図6に示す、金属薄膜層3か
ら構成された電磁波シールド層であってもよい。
導電性メッシュ状シート1から構成された電磁波シール
ド層であっても、あるいは図6に示す、金属薄膜層3か
ら構成された電磁波シールド層であってもよい。
【0158】図5に示す電磁波シールド層を用いる場
合、例えば導電性メッシュ状シート1の両面に粘着剤
(透明粘着剤層10)を均一に塗布し、透明硬質基板2
1の一面に接着して固定する。導電性メッシュ状シート
1の他面には、透明粘着剤層10を介し、透明フィルム
基材5上に形成された第1の透明反射防止層6が設けら
れている。なお、粘着剤により導電性メッシュ状シート
1を固定する以外にも、透明硬質基板21に、直接、導
電性メッシュ状シート1を熱圧着してもよい。
合、例えば導電性メッシュ状シート1の両面に粘着剤
(透明粘着剤層10)を均一に塗布し、透明硬質基板2
1の一面に接着して固定する。導電性メッシュ状シート
1の他面には、透明粘着剤層10を介し、透明フィルム
基材5上に形成された第1の透明反射防止層6が設けら
れている。なお、粘着剤により導電性メッシュ状シート
1を固定する以外にも、透明硬質基板21に、直接、導
電性メッシュ状シート1を熱圧着してもよい。
【0159】一方、図6に示す電磁波シールド層を用い
る場合、透明硬質基板21の他面に透明粘着剤層10を
介し、透明フィルム基材5が接着され、この透明フィル
ム基材5上に、透明コート層12、金属薄膜層3および
透明コート層12が設けられる。なお、透明コート層1
2は、金属薄膜層3の一方にのみ設けられてもよい。一
方の透明コート層12の上には、透明粘着剤層10を介
し、透明フィルム基材5上に形成された第2の透明反射
防止層7が設けられる。
る場合、透明硬質基板21の他面に透明粘着剤層10を
介し、透明フィルム基材5が接着され、この透明フィル
ム基材5上に、透明コート層12、金属薄膜層3および
透明コート層12が設けられる。なお、透明コート層1
2は、金属薄膜層3の一方にのみ設けられてもよい。一
方の透明コート層12の上には、透明粘着剤層10を介
し、透明フィルム基材5上に形成された第2の透明反射
防止層7が設けられる。
【0160】なお、電磁波シールド層100の周縁部は
露出された構造になっており、この露出部分にアース接
続部を設けることが可能である。
露出された構造になっており、この露出部分にアース接
続部を設けることが可能である。
【0161】透明フィルム基材5上に設けられた第1の
透明反射防止層6は、図1に示すプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ200における透明反射防止層6と同
様に、透明フィルム基材5の表面で外光が反射して眩し
くなることを防止するためのものである。このため、外
光の反射を5%以下に抑え、かつ可視光の透過率が70
%以上になるよう構成されており、一定範囲の可視光を
吸収するような材料が用いられる。
透明反射防止層6は、図1に示すプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ200における透明反射防止層6と同
様に、透明フィルム基材5の表面で外光が反射して眩し
くなることを防止するためのものである。このため、外
光の反射を5%以下に抑え、かつ可視光の透過率が70
%以上になるよう構成されており、一定範囲の可視光を
吸収するような材料が用いられる。
【0162】一方、透明フィルム基材5上に設けられた
第2の透明反射防止層7は、プラズマディスプレイパネ
ルにおいて、ガラス板またはアクリル板等からなるプラ
ズマディスプレイパネルの前面パネル基板と透明フィル
ム基材5との間に発生する光干渉(例えばニュートンリ
ング)を除去し、かつ透明フィルム基材5の表面におけ
る可視光の反射を抑えるためのものである。このため、
第2の透明反射防止層7においては、透明粒子をバイン
ダ中に分散させた光干渉除去用の材料が用いられる。
第2の透明反射防止層7は、プラズマディスプレイパネ
ルにおいて、ガラス板またはアクリル板等からなるプラ
ズマディスプレイパネルの前面パネル基板と透明フィル
ム基材5との間に発生する光干渉(例えばニュートンリ
ング)を除去し、かつ透明フィルム基材5の表面におけ
る可視光の反射を抑えるためのものである。このため、
第2の透明反射防止層7においては、透明粒子をバイン
ダ中に分散させた光干渉除去用の材料が用いられる。
【0163】第1および第2の透明反射防止層6,7の
構成および形成方法については、図1に示すプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタ200の透明反射防止層6
において記載したとおりである。
構成および形成方法については、図1に示すプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタ200の透明反射防止層6
において記載したとおりである。
【0164】このように、図2に示すプラズマディスプ
レイパネル用フィルタ201は、電磁波シールド層10
0と近赤外線反射フィルム101とが一体化しているた
め、軽量かつ薄型で、電磁波を遮断することが可能であ
り、また、高い反射率(80%以上)で近赤外線を反射
することが可能である。さらに、プラズマディスプレイ
パネル用フィルタ201全体の可視光透過率も高い。ま
た、第1および第2の透明反射防止層6,7により、外
光の反射を低く(5%以下)抑え、かつプラズマディス
プレイパネルと透明フィルム基材5において発生する光
干渉を除去することが可能であり、さらに、透明コート
層4により、プラズマディスプレイパネル用フィルタ2
01内での可視光の反射を低く抑えることが可能であ
る。
レイパネル用フィルタ201は、電磁波シールド層10
0と近赤外線反射フィルム101とが一体化しているた
め、軽量かつ薄型で、電磁波を遮断することが可能であ
り、また、高い反射率(80%以上)で近赤外線を反射
することが可能である。さらに、プラズマディスプレイ
パネル用フィルタ201全体の可視光透過率も高い。ま
た、第1および第2の透明反射防止層6,7により、外
光の反射を低く(5%以下)抑え、かつプラズマディス
プレイパネルと透明フィルム基材5において発生する光
干渉を除去することが可能であり、さらに、透明コート
層4により、プラズマディスプレイパネル用フィルタ2
01内での可視光の反射を低く抑えることが可能であ
る。
【0165】なお、プラズマディスプレイパネル用フィ
ルタ201においては、図2に示すように、透明硬質基
板21を挟んで、プラズマディスプレイパネルに装着す
る側に電磁波シールド層100が設けられ、反対側に近
赤外線反射フィルム101が設けられた構成になってい
るが、この位置関係とは逆に、プラズマディスプレイパ
ネルに装着する側から、近赤外線反射フィルム101、
電磁波シールド層100の順に構成されてもよい。この
場合、近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基板
8上には、プラズマディスプレイパネルの前面ガラス板
と透明フィルム基板8との光干渉を除去するための第2
の透明反射防止層7が設けられ、一方、電磁波シールド
層100の透明フィルム基材5上には、外光の反射を防
ぐための第1の透明反射防止層6が設けられる。
ルタ201においては、図2に示すように、透明硬質基
板21を挟んで、プラズマディスプレイパネルに装着す
る側に電磁波シールド層100が設けられ、反対側に近
赤外線反射フィルム101が設けられた構成になってい
るが、この位置関係とは逆に、プラズマディスプレイパ
ネルに装着する側から、近赤外線反射フィルム101、
電磁波シールド層100の順に構成されてもよい。この
場合、近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基板
8上には、プラズマディスプレイパネルの前面ガラス板
と透明フィルム基板8との光干渉を除去するための第2
の透明反射防止層7が設けられ、一方、電磁波シールド
層100の透明フィルム基材5上には、外光の反射を防
ぐための第1の透明反射防止層6が設けられる。
【0166】また、上記のように透明硬質基板21の一
方の面に電磁波シールド層100を設け、他方の面に近
赤外線反射フィルム101を設ける以外に、透明硬質基
板21の一方の面に、電磁波シールド層100と近赤外
線反射フィルム101とを接着したものを設けてもよ
い。この場合、例えば、透明硬質基板21の他方の面に
は、透明反射防止層7が設けられる。
方の面に電磁波シールド層100を設け、他方の面に近
赤外線反射フィルム101を設ける以外に、透明硬質基
板21の一方の面に、電磁波シールド層100と近赤外
線反射フィルム101とを接着したものを設けてもよ
い。この場合、例えば、透明硬質基板21の他方の面に
は、透明反射防止層7が設けられる。
【0167】図7は、本発明に係るプラズマディスプレ
イ表示装置の第1の例を示す断面図である。
イ表示装置の第1の例を示す断面図である。
【0168】図7に示すプラズマディスプレイ表示装置
300は、図1に示すプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタ200が、透明粘着剤層10を介し、プラズマデ
ィスプレイパネル22に、直接、貼り付けられてなる。
300は、図1に示すプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタ200が、透明粘着剤層10を介し、プラズマデ
ィスプレイパネル22に、直接、貼り付けられてなる。
【0169】図7に示すように、電磁波シールド層10
0の周縁部の露出した部分に、導電性テープを貼着し、
またはAgペースト等の導電ペースト材料を塗布するこ
とにより、アース接続部13を設けることが可能であ
り、必要に応じて、アース接続部13を電磁波シールド
層100の2辺または4辺等に設けてもよい。プラズマ
ディスプレイパネル用フィルタ200において、電磁波
シールド層100と近赤外線反射フィルム101との位
置関係は逆であってもよいことから、プラズマディスプ
レイパネル22側にアース接続部13を設ける場合に
は、電磁波シールド層100がプラズマディスプレイパ
ネル22に近い側に位置する構成であってもよい。
0の周縁部の露出した部分に、導電性テープを貼着し、
またはAgペースト等の導電ペースト材料を塗布するこ
とにより、アース接続部13を設けることが可能であ
り、必要に応じて、アース接続部13を電磁波シールド
層100の2辺または4辺等に設けてもよい。プラズマ
ディスプレイパネル用フィルタ200において、電磁波
シールド層100と近赤外線反射フィルム101との位
置関係は逆であってもよいことから、プラズマディスプ
レイパネル22側にアース接続部13を設ける場合に
は、電磁波シールド層100がプラズマディスプレイパ
ネル22に近い側に位置する構成であってもよい。
【0170】図7に示すように、プラズマディスプレイ
パネル22で発生した可視光50および近赤外線51
が、プラズマディスプレイパネル用フィルタ200内に
入射する。透明粘着材層10および透明フィルム基板8
を透過した近赤外線51の右円偏光成分52は、コレス
テリック液晶高分子固化層71Aにおいて反射される。
コレステリック液晶高分子固化層71Aを透過した近赤
外線51の左円偏光成分53は、さらに、透明コート層
4および透明接着材料層9を透過した後、コレステリッ
ク液晶高分子固化層61Aにおいて反射される。このよ
うに、近赤外線51は、近赤外線反射フィルム101に
おいて反射され、可視光50のみが近赤外線反射フィル
ム101を透過する。可視光50はさらに電磁波シール
ド層100および透明反射防止層6を順に透過する。
パネル22で発生した可視光50および近赤外線51
が、プラズマディスプレイパネル用フィルタ200内に
入射する。透明粘着材層10および透明フィルム基板8
を透過した近赤外線51の右円偏光成分52は、コレス
テリック液晶高分子固化層71Aにおいて反射される。
コレステリック液晶高分子固化層71Aを透過した近赤
外線51の左円偏光成分53は、さらに、透明コート層
4および透明接着材料層9を透過した後、コレステリッ
ク液晶高分子固化層61Aにおいて反射される。このよ
うに、近赤外線51は、近赤外線反射フィルム101に
おいて反射され、可視光50のみが近赤外線反射フィル
ム101を透過する。可視光50はさらに電磁波シール
ド層100および透明反射防止層6を順に透過する。
【0171】外光57は、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ200の透明反射防止層6により、反射が5
%以下に抑えられる。
用フィルタ200の透明反射防止層6により、反射が5
%以下に抑えられる。
【0172】一方、プラズマディスプレイパネル22に
おいて発生した電磁波は、電磁波シールド層100にお
いて遮断される。
おいて発生した電磁波は、電磁波シールド層100にお
いて遮断される。
【0173】以上のように、図7に示すプラズマディス
プレイ表示装置300においては、プラズマディスプレ
イパネル22で発生した電磁波がプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ200により遮断されるとともに、近
赤外線51を80%以上の高い反射率で反射することが
可能となる。このように、プラズマディスプレイパネル
22から放出される近赤外線51が遮断されるため、近
赤外線51によるリモートコントローラの誤動作を防ぐ
ことができる。さらに、近赤外線等の熱線(波長約10
00mm以上)によっておこるプラズマディスプレイパ
ネル表面の過度な温度上昇を抑えることができる。
プレイ表示装置300においては、プラズマディスプレ
イパネル22で発生した電磁波がプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ200により遮断されるとともに、近
赤外線51を80%以上の高い反射率で反射することが
可能となる。このように、プラズマディスプレイパネル
22から放出される近赤外線51が遮断されるため、近
赤外線51によるリモートコントローラの誤動作を防ぐ
ことができる。さらに、近赤外線等の熱線(波長約10
00mm以上)によっておこるプラズマディスプレイパ
ネル表面の過度な温度上昇を抑えることができる。
【0174】なお、図7に示すプラズマディスプレイ表
示装置300においては、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ200として、図3に示す近赤外線反射フィ
ルム101を備えているが、近赤外線反射フィルム10
1の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102
を用いてもよい。図4に示す近赤外線反射フィルム10
2は、反射波長帯域が異なるコレステリック液晶高分子
固化層61A,61B,71A,71Bを積層している
ため、反射波長帯域が広い。このため、近赤外線反射フ
ィルム102を備えたプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタは、広範囲にわたる波長帯域の近赤外線を均一に
高い反射率で反射することが可能となる。
示装置300においては、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ200として、図3に示す近赤外線反射フィ
ルム101を備えているが、近赤外線反射フィルム10
1の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102
を用いてもよい。図4に示す近赤外線反射フィルム10
2は、反射波長帯域が異なるコレステリック液晶高分子
固化層61A,61B,71A,71Bを積層している
ため、反射波長帯域が広い。このため、近赤外線反射フ
ィルム102を備えたプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタは、広範囲にわたる波長帯域の近赤外線を均一に
高い反射率で反射することが可能となる。
【0175】また、プラズマディスプレイパネル用フィ
ルタ200は、全体として可視光の透過率が50%以上
と高く、さらに、透明コート層4により、プラズマディ
スプレイパネル用フィルタ200内での可視光の反射が
低く抑えられているので、プラズマディスプレイパネル
22の画像を阻害せず、かつ画像のコントラストが低下
しないため、良好な画質が得られる。また、透明反射防
止層6により外光の反射が5%以下に抑えられるため、
プラズマディスプレイ表示装置300においては、高度
の視認性が得られる。
ルタ200は、全体として可視光の透過率が50%以上
と高く、さらに、透明コート層4により、プラズマディ
スプレイパネル用フィルタ200内での可視光の反射が
低く抑えられているので、プラズマディスプレイパネル
22の画像を阻害せず、かつ画像のコントラストが低下
しないため、良好な画質が得られる。また、透明反射防
止層6により外光の反射が5%以下に抑えられるため、
プラズマディスプレイ表示装置300においては、高度
の視認性が得られる。
【0176】図8は、本発明に係るプラズマディスプレ
イ表示装置の第2の例を示す断面図である。
イ表示装置の第2の例を示す断面図である。
【0177】図8に示すプラズマディスプレイ表示装置
301は、図2に示すプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタ201が、プラズマディスプレイパネル22の前
面から0.1〜10mm離れた位置に設置され、公知の
手段により固定されている。また、電磁波シールド層1
00の周縁部の露出した部分に、導電性テープを貼着
し、またはAgペースト等の導電ペースト材料を塗布す
ることにより、アース接続部13を設けることが可能で
あり、必要に応じて、アース接続部13を電磁波シール
ド層100の2辺または4辺等に設けてもよい。
301は、図2に示すプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタ201が、プラズマディスプレイパネル22の前
面から0.1〜10mm離れた位置に設置され、公知の
手段により固定されている。また、電磁波シールド層1
00の周縁部の露出した部分に、導電性テープを貼着
し、またはAgペースト等の導電ペースト材料を塗布す
ることにより、アース接続部13を設けることが可能で
あり、必要に応じて、アース接続部13を電磁波シール
ド層100の2辺または4辺等に設けてもよい。
【0178】図8に示すように、プラズマディスプレイ
パネル22で発生した可視光50および近赤外線51
が、プラズマディスプレイパネル用フィルタ201内に
入射する。第2の透明反射防止層7、電磁波シールド層
100、透明硬質基板21および透明フィルム基板8を
透過した近赤外線51の右円偏光成分52は、コレステ
リック液晶高分子固化層71Aにおいて反射される。コ
レステリック液晶高分子固化層71Aを透過した近赤外
線51の左円偏光成分53は、コレステリック液晶高分
子固化層61Aにおいて反射される。このように、近赤
外線51は、近赤外線反射フィルム101において反射
され、可視光50のみが近赤外線反射フィルム101を
透過する。可視光50は、さらに第1の透明反射防止層
6を透過する。
パネル22で発生した可視光50および近赤外線51
が、プラズマディスプレイパネル用フィルタ201内に
入射する。第2の透明反射防止層7、電磁波シールド層
100、透明硬質基板21および透明フィルム基板8を
透過した近赤外線51の右円偏光成分52は、コレステ
リック液晶高分子固化層71Aにおいて反射される。コ
レステリック液晶高分子固化層71Aを透過した近赤外
線51の左円偏光成分53は、コレステリック液晶高分
子固化層61Aにおいて反射される。このように、近赤
外線51は、近赤外線反射フィルム101において反射
され、可視光50のみが近赤外線反射フィルム101を
透過する。可視光50は、さらに第1の透明反射防止層
6を透過する。
【0179】また、外光57は、プラズマディスプレイ
パネル用フィルタ201の第1の透明反射防止層6によ
り、反射が5%以下に抑えられる。
パネル用フィルタ201の第1の透明反射防止層6によ
り、反射が5%以下に抑えられる。
【0180】一方、プラズマディスプレイパネル22で
発生した電磁波は、電磁波シールド層100において遮
断される。
発生した電磁波は、電磁波シールド層100において遮
断される。
【0181】以上のように、図8に示すプラズマディス
プレイ表示装置301においては、プラズマディスプレ
イパネル用フィルタ201により、プラズマディスプレ
イパネルで発生した電磁波が遮断されるとともに、近赤
外線51を80%以上の高い反射率で反射することが可
能である。このように、プラズマディスプレイパネル2
2から放出される近赤外線51を遮断することができる
ため、近赤外線によるリモートコントローラの誤動作を
防ぐことができる。さらに、近赤外線等の熱線(波長約
1000mm以上)によっておこるプラズマディスプレ
イパネル表面の過度な温度上昇を抑えることができる。
プレイ表示装置301においては、プラズマディスプレ
イパネル用フィルタ201により、プラズマディスプレ
イパネルで発生した電磁波が遮断されるとともに、近赤
外線51を80%以上の高い反射率で反射することが可
能である。このように、プラズマディスプレイパネル2
2から放出される近赤外線51を遮断することができる
ため、近赤外線によるリモートコントローラの誤動作を
防ぐことができる。さらに、近赤外線等の熱線(波長約
1000mm以上)によっておこるプラズマディスプレ
イパネル表面の過度な温度上昇を抑えることができる。
【0182】なお、図8に示すプラズマディスプレイ表
示装置301においては、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ201として、図3に示す近赤外線反射フィ
ルム101を備えているが、近赤外線反射フィルム10
1の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102
を用いてもよい。図4に示す近赤外線反射フィルム10
2は、反射波長帯域が異なるコレステリック液晶高分子
固化層61A,61B,71A,71Bを積層している
ため、反射波長帯域が広い。このため、近赤外線反射フ
ィルム102を備えたプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタは、広範囲にわたる波長帯域の近赤外線を均一に
高い反射率で反射することが可能となる。
示装置301においては、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ201として、図3に示す近赤外線反射フィ
ルム101を備えているが、近赤外線反射フィルム10
1の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102
を用いてもよい。図4に示す近赤外線反射フィルム10
2は、反射波長帯域が異なるコレステリック液晶高分子
固化層61A,61B,71A,71Bを積層している
ため、反射波長帯域が広い。このため、近赤外線反射フ
ィルム102を備えたプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタは、広範囲にわたる波長帯域の近赤外線を均一に
高い反射率で反射することが可能となる。
【0183】また、プラズマディスプレイパネル用フィ
ルタ201は、全体として可視光の透過率が50%以上
と高く、さらに、透明コート層4により、プラズマディ
スプレイパネル用フィルタ201内での可視光の反射が
低く抑えられているので、プラズマディスプレイパネル
22の画像を阻害せず、かつ画像のコントラストが低下
しないため、良好な画質が得られる。また、第1の透明
反射防止層6により、外光の反射が5%以下に抑えられ
るとともに、第2の透明反射防止層7により、プラズマ
ディスプレイパネル22の前面パネル基板と透明フィル
ム基材5の間に発生する光干渉を除去することができる
ため、プラズマディスプレイ表示装置301において
は、高度の視認性が得られる。
ルタ201は、全体として可視光の透過率が50%以上
と高く、さらに、透明コート層4により、プラズマディ
スプレイパネル用フィルタ201内での可視光の反射が
低く抑えられているので、プラズマディスプレイパネル
22の画像を阻害せず、かつ画像のコントラストが低下
しないため、良好な画質が得られる。また、第1の透明
反射防止層6により、外光の反射が5%以下に抑えられ
るとともに、第2の透明反射防止層7により、プラズマ
ディスプレイパネル22の前面パネル基板と透明フィル
ム基材5の間に発生する光干渉を除去することができる
ため、プラズマディスプレイ表示装置301において
は、高度の視認性が得られる。
【0184】
【実施例】以下の実施例および比較例に示すプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタについて、波長帯域800
〜1200nmの近赤外線の反射率、波長550nmの
可視光の透過率および反射率を測定した。なお、実施例
および比較例においては、波長550nmの可視光を透
明反射防止層に対し5°の角度で入射させた場合の全反
射率を可視光反射率とした。また、可視光反射率を測定
する際には、可視光が透明反射防止層側からのみ入射す
るようにするため、上記のプラズマディスプレイパネル
用フィルタの透明粘着剤層が設けられた透明フィルム基
板を黒板に貼り付けた状態で測定を行った。
ィスプレイパネル用フィルタについて、波長帯域800
〜1200nmの近赤外線の反射率、波長550nmの
可視光の透過率および反射率を測定した。なお、実施例
および比較例においては、波長550nmの可視光を透
明反射防止層に対し5°の角度で入射させた場合の全反
射率を可視光反射率とした。また、可視光反射率を測定
する際には、可視光が透明反射防止層側からのみ入射す
るようにするため、上記のプラズマディスプレイパネル
用フィルタの透明粘着剤層が設けられた透明フィルム基
板を黒板に貼り付けた状態で測定を行った。
【0185】実施例および比較例における反射率および
透過率の測定には、日立製作所製分光光度計U−341
0を用いた。
透過率の測定には、日立製作所製分光光度計U−341
0を用いた。
【0186】実施例における反射波長帯域は、コレステ
リック液晶高分子固化層によって90%以上反射される
波長帯域とし、800〜1200nmの反射波長帯域に
おける最大反射率を近赤外線反射率とした。また、螺旋
の1ピッチの値は、前述の関係式(1)を用いた理論計
算および透過型電子顕微鏡による断面観察により求め
た。
リック液晶高分子固化層によって90%以上反射される
波長帯域とし、800〜1200nmの反射波長帯域に
おける最大反射率を近赤外線反射率とした。また、螺旋
の1ピッチの値は、前述の関係式(1)を用いた理論計
算および透過型電子顕微鏡による断面観察により求め
た。
【0187】一方、実施例および比較例に示すプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタについて、電磁波シール
ド層の表面電気抵抗および電磁波シールド性能について
も調べた。
ディスプレイパネル用フィルタについて、電磁波シール
ド層の表面電気抵抗および電磁波シールド性能について
も調べた。
【0188】電磁波シールド層の表面電気抵抗は、三菱
化学株式会社製低抵抗率計ロレスターSPを用いて、四
探針法により測定を行った。
化学株式会社製低抵抗率計ロレスターSPを用いて、四
探針法により測定を行った。
【0189】また、電磁波シールド性能については、測
定装置としてスペクトラムアナライザーを用い、KEC
(関西電子工業振興センター;Kansai Electronic indu
strydevelopment Center )法により、周波数10MH
zから1000MHzまで連続掃引して電界値の減衰量
(dB)の測定を行った。
定装置としてスペクトラムアナライザーを用い、KEC
(関西電子工業振興センター;Kansai Electronic indu
strydevelopment Center )法により、周波数10MH
zから1000MHzまで連続掃引して電界値の減衰量
(dB)の測定を行った。
【0190】[実施例1−1]実施例1−1のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、図1に示す構造を有
しており、導電性メッシュ状シート1からなる電磁波シ
ールド層100、透明反射防止層6を備え、かつ図3
(a)に示す単層のコレステリック液晶高分子固化層か
らなる近赤外線反射フィルム101を備える。本実施例
における近赤外線反射フィルム101は、以下のように
して作製した。
ディスプレイパネル用フィルタは、図1に示す構造を有
しており、導電性メッシュ状シート1からなる電磁波シ
ールド層100、透明反射防止層6を備え、かつ図3
(a)に示す単層のコレステリック液晶高分子固化層か
らなる近赤外線反射フィルム101を備える。本実施例
における近赤外線反射フィルム101は、以下のように
して作製した。
【0191】厚さ50μmのトリアセチルセルロースフ
ィルムを透明フィルム基板8とし、この上に、厚さ0.
1μmのポリビニルアルコール層を設け、これをレーヨ
ン布でラビング処理し、配向膜を形成した。
ィルムを透明フィルム基板8とし、この上に、厚さ0.
1μmのポリビニルアルコール層を設け、これをレーヨ
ン布でラビング処理し、配向膜を形成した。
【0192】次に、メソゲン基を有するa成分モノマ
0.089モルと、S体のキラル成分を有するb成分モ
ノマ0.011モルを共重合したコレステリック液晶高
分子を、シクロヘキサノンに溶解させて液晶溶液とし、
ワイヤーバーを用いてこれを上記の配向膜上に塗布し
た。これを、150℃で15分間加熱し、続いて室温で
冷却した。
0.089モルと、S体のキラル成分を有するb成分モ
ノマ0.011モルを共重合したコレステリック液晶高
分子を、シクロヘキサノンに溶解させて液晶溶液とし、
ワイヤーバーを用いてこれを上記の配向膜上に塗布し
た。これを、150℃で15分間加熱し、続いて室温で
冷却した。
【0193】a成分モノマおよびb成分モノマの化学式
は、それぞれ(化1)および(化2)に示すとおりであ
る。
は、それぞれ(化1)および(化2)に示すとおりであ
る。
【0194】
【化1】
【0195】
【化2】
【0196】なお、式中の*はキラル中心を示してお
り、この部分の立体配置は、R体またはS体のいずれか
である。
り、この部分の立体配置は、R体またはS体のいずれか
である。
【0197】また、a成分モノマおよびb成分モノマを
共重合して得られたコレステリック液晶高分子は、アク
リル樹脂と同様の結合様式によりa成分モノマとb成分
モノマとが共重合した、重量平均分子量80000、ガ
ラス転移温度80℃、等方相転移温度230℃の側鎖型
のコレステリック液晶高分子である。
共重合して得られたコレステリック液晶高分子は、アク
リル樹脂と同様の結合様式によりa成分モノマとb成分
モノマとが共重合した、重量平均分子量80000、ガ
ラス転移温度80℃、等方相転移温度230℃の側鎖型
のコレステリック液晶高分子である。
【0198】以上のようにして、螺旋1ピッチが530
nm程度、厚さが約4μmで、左螺旋軸を有し、中心反
射波長が870nm、反射波長帯域幅が150nmのコ
レステリック液晶高分子固化層61Aを得た。さらに、
コレステリック液晶高分子固化層61Aの上に、公知の
方法により、屈折率1.62のAl2 O3 層からなる厚
さ100nmの透明コート層4を形成した。
nm程度、厚さが約4μmで、左螺旋軸を有し、中心反
射波長が870nm、反射波長帯域幅が150nmのコ
レステリック液晶高分子固化層61Aを得た。さらに、
コレステリック液晶高分子固化層61Aの上に、公知の
方法により、屈折率1.62のAl2 O3 層からなる厚
さ100nmの透明コート層4を形成した。
【0199】続いて、左螺旋軸を有する上記のコレステ
リック液晶高分子固化層61Aを作製した時と同様の操
作を行い、右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子
固化層71Aを作製した。
リック液晶高分子固化層61Aを作製した時と同様の操
作を行い、右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子
固化層71Aを作製した。
【0200】この場合、中心反射波長870nmのコレ
ステリック液晶高分子固化層71Aには、a成分モノマ
0.089モルとR体のb成分モノマ0.011モルと
を共重合したコレステリック液晶高分子を用いた。
ステリック液晶高分子固化層71Aには、a成分モノマ
0.089モルとR体のb成分モノマ0.011モルと
を共重合したコレステリック液晶高分子を用いた。
【0201】さらに、コレステリック液晶高分子固化層
71Aの上に、公知の方法により屈折率1.62のAl
2 O3 層からなる厚さ100nmの透明コート層4を形
成した。
71Aの上に、公知の方法により屈折率1.62のAl
2 O3 層からなる厚さ100nmの透明コート層4を形
成した。
【0202】このようにして得られた左螺旋軸および右
螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層61A
とコレステリック液晶高分子固化層71Aとを、両者の
間に、厚さが25μmで、屈折率が1.47であるアク
リル系透明接着材料層9を介在させて貼り合わせ、図3
(a)に示す近赤外線反射フィルム101を構成した。
さらに、近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基
板8の一面に、厚さ25μmのアクリル系透明粘着剤層
10を設けた。
螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層61A
とコレステリック液晶高分子固化層71Aとを、両者の
間に、厚さが25μmで、屈折率が1.47であるアク
リル系透明接着材料層9を介在させて貼り合わせ、図3
(a)に示す近赤外線反射フィルム101を構成した。
さらに、近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基
板8の一面に、厚さ25μmのアクリル系透明粘着剤層
10を設けた。
【0203】続いて、近赤外線反射フィルム101の他
方の透明フィルム基板8の上に、電磁波シールド層10
0を設けた。本実施例における電磁波シールド層100
は図5に示す構造を有しており、以下のようにして作製
した。
方の透明フィルム基板8の上に、電磁波シールド層10
0を設けた。本実施例における電磁波シールド層100
は図5に示す構造を有しており、以下のようにして作製
した。
【0204】Cuおよび黒色の金属を無電解メッキした
ポリエステル繊維からなる導電性メッシュ状シート1
(セーレン株式会社製Su−4X−13530)を、ポ
リエチレンテレフタレートからなるセパレータの上に置
き、アプリケータを用いてアクリル系粘着剤(透明粘着
剤層10)を均一に塗布して含浸させ、両面が接着可能
な導電性メッシュ状シート1を作製した。なお、導電性
メッシュ状シート1の線径は30μm、線間ピッチは1
50μmであり、表面電気抵抗は約0.12Ω/□、可
視光透過率は65%であった。
ポリエステル繊維からなる導電性メッシュ状シート1
(セーレン株式会社製Su−4X−13530)を、ポ
リエチレンテレフタレートからなるセパレータの上に置
き、アプリケータを用いてアクリル系粘着剤(透明粘着
剤層10)を均一に塗布して含浸させ、両面が接着可能
な導電性メッシュ状シート1を作製した。なお、導電性
メッシュ状シート1の線径は30μm、線間ピッチは1
50μmであり、表面電気抵抗は約0.12Ω/□、可
視光透過率は65%であった。
【0205】上記の導電性メッシュ状シート1の一方の
面を近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基板8
に接着し、電磁波シールド層100と近赤外線反射フィ
ルム101とを一体化した。
面を近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基板8
に接着し、電磁波シールド層100と近赤外線反射フィ
ルム101とを一体化した。
【0206】続いて、電磁波シールド層100の上に、
透明反射防止層6を設けた。透明反射防止層6は、以下
のようにして作製した。
透明反射防止層6を設けた。透明反射防止層6は、以下
のようにして作製した。
【0207】厚さ50μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを透明フィルム基材5とし、この上に、紫外
線硬化性アクリル樹脂からなるハードコート層厚さ5μ
mを形成した。さらにその上に、TiO2 層およびSi
O2 層からなる厚さ0.2μmの透明反射防止層6を形
成した。透明反射防止層6を形成した透明フィルム基材
5の一方の面と導電性メッシュ状シート1の一方の面と
を貼り合わせた。
トフィルムを透明フィルム基材5とし、この上に、紫外
線硬化性アクリル樹脂からなるハードコート層厚さ5μ
mを形成した。さらにその上に、TiO2 層およびSi
O2 層からなる厚さ0.2μmの透明反射防止層6を形
成した。透明反射防止層6を形成した透明フィルム基材
5の一方の面と導電性メッシュ状シート1の一方の面と
を貼り合わせた。
【0208】このようにして、図3に示すような近赤外
線反射フィルム101、図5に示すような電磁波シール
ド層100および透明反射防止層6を備えた、図1に示
す直貼り用プラズマディスプレイパネル用フィルタ20
0を作製した。
線反射フィルム101、図5に示すような電磁波シール
ド層100および透明反射防止層6を備えた、図1に示
す直貼り用プラズマディスプレイパネル用フィルタ20
0を作製した。
【0209】[実施例1−2]実施例1−2のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ムにおいて、コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの上に、それぞれ屈折率1.57のアクリレート
樹脂からなる透明コート層4を設けた点を除いて、実施
例1−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同
様の構成を有する。
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ムにおいて、コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの上に、それぞれ屈折率1.57のアクリレート
樹脂からなる透明コート層4を設けた点を除いて、実施
例1−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同
様の構成を有する。
【0210】[実施例1−3]実施例1−3のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、中心反射波長が87
0nmであるコレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aと、中心反射波長950nmであるコレステリッ
ク液晶高分子固化層61B,71Bとを積層した点を除
いて、実施例1−1のプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタと同様の構成を有する。
ディスプレイパネル用フィルタは、中心反射波長が87
0nmであるコレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aと、中心反射波長950nmであるコレステリッ
ク液晶高分子固化層61B,71Bとを積層した点を除
いて、実施例1−1のプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタと同様の構成を有する。
【0211】本実施例における近赤外線反射フィルタ
は、以下のようにして作製した。実施例1−1と同様の
操作により、透明フィルム基板8の上に、中心反射波長
870nmのコレステリック液晶高分子固化層61Aを
形成し、さらにこの上に、中心反射波長の異なるコレス
テリック液晶高分子固化層61Bを以下のようにして積
層した。
は、以下のようにして作製した。実施例1−1と同様の
操作により、透明フィルム基板8の上に、中心反射波長
870nmのコレステリック液晶高分子固化層61Aを
形成し、さらにこの上に、中心反射波長の異なるコレス
テリック液晶高分子固化層61Bを以下のようにして積
層した。
【0212】コレステリック液晶高分子固化層61Aの
上に、a成分モノマ0.091モルと、S体のb成分モ
ノマ0.009モルとを共重合したコレステリック液晶
高分子を、直接、コレステリック液晶高分子固化層61
Aの上に塗布し、前述と同様の操作を行い、コレステリ
ック液晶高分子固化層61Bを得た。このようにして得
られたコレステリック液晶高分子固化層61Bは、螺旋
1ピッチが約570nm程度、厚さが約3μmで、左螺
旋軸を有し、中心反射波長が950nm、反射波長帯域
幅が150nmであった。
上に、a成分モノマ0.091モルと、S体のb成分モ
ノマ0.009モルとを共重合したコレステリック液晶
高分子を、直接、コレステリック液晶高分子固化層61
Aの上に塗布し、前述と同様の操作を行い、コレステリ
ック液晶高分子固化層61Bを得た。このようにして得
られたコレステリック液晶高分子固化層61Bは、螺旋
1ピッチが約570nm程度、厚さが約3μmで、左螺
旋軸を有し、中心反射波長が950nm、反射波長帯域
幅が150nmであった。
【0213】以上のようにして得られたコレステリック
液晶高分子固化層61Aとコレステリック液晶高分子固
化層61Bとの積層体は、左螺旋軸を有し、中心反射波
長が900nm、反射波長帯域幅が200nmであっ
た。続いて、上記のコレステリック液晶高分子固化層積
層体61Bの上に、屈折率1.62のAl2 O3 からな
る透明コート層4を、実施例1−1と同様の操作により
形成した。
液晶高分子固化層61Aとコレステリック液晶高分子固
化層61Bとの積層体は、左螺旋軸を有し、中心反射波
長が900nm、反射波長帯域幅が200nmであっ
た。続いて、上記のコレステリック液晶高分子固化層積
層体61Bの上に、屈折率1.62のAl2 O3 からな
る透明コート層4を、実施例1−1と同様の操作により
形成した。
【0214】次に、左螺旋軸を有する上記のコレステリ
ック液晶高分子固化層61A,61Bを作製したときと
同様の操作を行い、右螺旋軸を有するコレステリック液
晶高分子固化層71A,71Bおよび透明コート層4を
作製し、透明接着材料層9を介して、コレステリック液
晶高分子固化層61A,61Bと貼り合わせた。
ック液晶高分子固化層61A,61Bを作製したときと
同様の操作を行い、右螺旋軸を有するコレステリック液
晶高分子固化層71A,71Bおよび透明コート層4を
作製し、透明接着材料層9を介して、コレステリック液
晶高分子固化層61A,61Bと貼り合わせた。
【0215】[実施例1−4]実施例1−4のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、実施例1−1で設け
た透明反射防止層6の代わりに、透明防眩層を設けたこ
とを除いて、実施例1−1のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルタと同様の構造を有する。透明防眩層は、以
下のようにして作製した。
ディスプレイパネル用フィルタは、実施例1−1で設け
た透明反射防止層6の代わりに、透明防眩層を設けたこ
とを除いて、実施例1−1のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルタと同様の構造を有する。透明防眩層は、以
下のようにして作製した。
【0216】ポリエチレンテレフタレートから構成さ
れ、ヘイズ値が2%、可視光透過率が88%の透明防眩
層を、厚さ3mmのアクリル基板の一方の面に積層し
た。このアクリル基板の他方の面に、前述の導電性メッ
シュ状シート1を貼り合わせた。
れ、ヘイズ値が2%、可視光透過率が88%の透明防眩
層を、厚さ3mmのアクリル基板の一方の面に積層し
た。このアクリル基板の他方の面に、前述の導電性メッ
シュ状シート1を貼り合わせた。
【0217】[比較例1−1]比較例1−1のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタとして、実施例1−1と
同様の電磁波シールド層100および透明反射防止層6
を備えるが、近赤外線反射フィルムを備えていないプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタを用いた。このよう
なプラズマディスプレイパネル用フィルタは、2枚の透
明フィルム基板の間に導電性メッシュ状シート1が透明
粘着剤により固定されており、一方の透明フィルム基板
には透明反射防止層6が設けられ、他方の透明フィルム
基板には透明粘着剤層10が設けられた構造を有する。
ディスプレイパネル用フィルタとして、実施例1−1と
同様の電磁波シールド層100および透明反射防止層6
を備えるが、近赤外線反射フィルムを備えていないプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタを用いた。このよう
なプラズマディスプレイパネル用フィルタは、2枚の透
明フィルム基板の間に導電性メッシュ状シート1が透明
粘着剤により固定されており、一方の透明フィルム基板
には透明反射防止層6が設けられ、他方の透明フィルム
基板には透明粘着剤層10が設けられた構造を有する。
【0218】[比較例1−2]比較例1−2のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ムにおいて、コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの上に透明コート層4を設けなかったことを除い
て、実施例1−1のプラズマディスプレイパネル用フィ
ルタと同様の構造を有する。
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ムにおいて、コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの上に透明コート層4を設けなかったことを除い
て、実施例1−1のプラズマディスプレイパネル用フィ
ルタと同様の構造を有する。
【0219】[比較例1−3]比較例1−3のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタとして、実施例1−1と
同様の近赤外線反射フィルム101および透明反射防止
層6を備えるが、電磁波シールド層100を備えていな
いプラズマディスプレイパネル用フィルタを用いた。
ディスプレイパネル用フィルタとして、実施例1−1と
同様の近赤外線反射フィルム101および透明反射防止
層6を備えるが、電磁波シールド層100を備えていな
いプラズマディスプレイパネル用フィルタを用いた。
【0220】このようなプラズマディスプレイパネル用
フィルタは、近赤外線反射フィルムの透明フィルム基板
8の一面に透明粘着剤層10を設け、また、他方の透明
フィルム基板8の一面に、透明反射防止層6を設けた構
造を有する。
フィルタは、近赤外線反射フィルムの透明フィルム基板
8の一面に透明粘着剤層10を設け、また、他方の透明
フィルム基板8の一面に、透明反射防止層6を設けた構
造を有する。
【0221】[実施例2−1]実施例2−1のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、電磁波シールド層1
00が、金属薄膜層3および透明コート層12から構成
された電磁波カットフィルムを有する点を除いて、実施
例1−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同
様の構造を有する。本実施例における電磁波シールド層
100は、図6に示す構造を有しており、以下のように
して作製した。
ディスプレイパネル用フィルタは、電磁波シールド層1
00が、金属薄膜層3および透明コート層12から構成
された電磁波カットフィルムを有する点を除いて、実施
例1−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同
様の構造を有する。本実施例における電磁波シールド層
100は、図6に示す構造を有しており、以下のように
して作製した。
【0222】電磁波シールド層100における透明フィ
ルム基材5として、厚さ50μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムを用いた。透明フィルム基材5の一方
の面に、公知の方法により、透明コート層12として、
厚さ30nmのIn2 O3 層を設け、その上に、Ag,
Auからなる厚さ10nmの金属薄膜層3を形成した。
さらにその上に、厚さ50nmのIn2 O3 層、厚さ1
0nmのAg,Au層、厚さ70nmのIn2 O3 層、
厚さ10nmのAg,Au層、厚さ30nmのIn2 O
3 層をこの順で積層し、多層構造を有する電磁波カット
フィルムを形成した。このような電磁波シールド層10
0の表面電気抵抗は約6Ω/□であり、可視光透過率は
75%、近赤外線反射率は、波長800nmに対して6
0%、波長900nmに対して75%、波長1000n
mに対して87%であった。
ルム基材5として、厚さ50μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムを用いた。透明フィルム基材5の一方
の面に、公知の方法により、透明コート層12として、
厚さ30nmのIn2 O3 層を設け、その上に、Ag,
Auからなる厚さ10nmの金属薄膜層3を形成した。
さらにその上に、厚さ50nmのIn2 O3 層、厚さ1
0nmのAg,Au層、厚さ70nmのIn2 O3 層、
厚さ10nmのAg,Au層、厚さ30nmのIn2 O
3 層をこの順で積層し、多層構造を有する電磁波カット
フィルムを形成した。このような電磁波シールド層10
0の表面電気抵抗は約6Ω/□であり、可視光透過率は
75%、近赤外線反射率は、波長800nmに対して6
0%、波長900nmに対して75%、波長1000n
mに対して87%であった。
【0223】上記のようにして作製した電磁波シールド
層100の透明フィルム基材5と、近赤外線反射フィル
ム101の透明フィルム基板8とを、透明粘着剤層10
を介して貼り合わせ、電磁波シールド層100と近赤外
線反射フィルム101とを一体化した。
層100の透明フィルム基材5と、近赤外線反射フィル
ム101の透明フィルム基板8とを、透明粘着剤層10
を介して貼り合わせ、電磁波シールド層100と近赤外
線反射フィルム101とを一体化した。
【0224】続いて、電磁波シールド層100の上に、
実施例1−1と同様の操作を行い透明反射防止層6を設
けた。
実施例1−1と同様の操作を行い透明反射防止層6を設
けた。
【0225】このようにして、図3に示すような近赤外
線反射フィルム101、図6に示すような電磁波シール
ド層100および透明反射防止層6を備えた、図1に示
す直貼り用プラズマディスプレイパネル用フィルタ20
0を作製した。
線反射フィルム101、図6に示すような電磁波シール
ド層100および透明反射防止層6を備えた、図1に示
す直貼り用プラズマディスプレイパネル用フィルタ20
0を作製した。
【0226】[実施例2−2]実施例2−2のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ム101において、コレステリック液晶高分子固化層6
1A,71Aの上に、それぞれ屈折率1.57のアクリ
レート樹脂からなる透明コート層4を設けた点を除い
て、実施例2−1のプラズマディスプレイパネル用フィ
ルタと同様の構造を有する。
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ム101において、コレステリック液晶高分子固化層6
1A,71Aの上に、それぞれ屈折率1.57のアクリ
レート樹脂からなる透明コート層4を設けた点を除い
て、実施例2−1のプラズマディスプレイパネル用フィ
ルタと同様の構造を有する。
【0227】[実施例2−3]実施例2−3のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、中心反射波長が87
0nmであるコレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aと、中心反射波長950nmであるコレステリッ
ク液晶高分子固化層61B,71Bとを積層し、Al2
O3 からなる透明コート層4を設けた点を除いて、実施
例2−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同
様の構成を有する。
ディスプレイパネル用フィルタは、中心反射波長が87
0nmであるコレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aと、中心反射波長950nmであるコレステリッ
ク液晶高分子固化層61B,71Bとを積層し、Al2
O3 からなる透明コート層4を設けた点を除いて、実施
例2−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同
様の構成を有する。
【0228】[比較例2−1]比較例2−1のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタとして、実施例2−1と
同様の構造を有する電磁波シールド層100および透明
反射防止層6を備えるが、近赤外線反射フィルムを備え
ていないプラズマディスプレイパネル用フィルタを用い
た。このようなプラズマディスプレイパネル用フィルタ
は、比較例1−1と同様の構造を有する。
ディスプレイパネル用フィルタとして、実施例2−1と
同様の構造を有する電磁波シールド層100および透明
反射防止層6を備えるが、近赤外線反射フィルムを備え
ていないプラズマディスプレイパネル用フィルタを用い
た。このようなプラズマディスプレイパネル用フィルタ
は、比較例1−1と同様の構造を有する。
【0229】[比較例2−2]比較例2−2のプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ムにおいて、コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの上に透明コート層を設けなかった点を除いて、
実施例2−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタ
と同様の構造を有する。
ディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線反射フィル
ムにおいて、コレステリック液晶高分子固化層61A,
71Aの上に透明コート層を設けなかった点を除いて、
実施例2−1のプラズマディスプレイパネル用フィルタ
と同様の構造を有する。
【0230】上記の実施例および比較例の結果を表1に
示した。
示した。
【0231】
【表1】
【0232】まず、電磁波シールド層100が導電性メ
ッシュ状シート1から構成されてなる実施例1−1から
実施例1−4および比較例1−1および比較例1−2の
プラズマディスプレイパネル用フィルタについての結果
を述べる。
ッシュ状シート1から構成されてなる実施例1−1から
実施例1−4および比較例1−1および比較例1−2の
プラズマディスプレイパネル用フィルタについての結果
を述べる。
【0233】実施例1−1、実施例1−2および比較例
1−2で示すように、Al2 O3 またはポリイミド樹脂
からなる透明コート層を有するプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおいては、可視光全反射率が5%以下
と低く抑えられるが、透明コート層を設けていないプラ
ズマディスプレイにおいては、可視光の全反射率が高
い。
1−2で示すように、Al2 O3 またはポリイミド樹脂
からなる透明コート層を有するプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおいては、可視光全反射率が5%以下
と低く抑えられるが、透明コート層を設けていないプラ
ズマディスプレイにおいては、可視光の全反射率が高
い。
【0234】また、比較例1−1のように、近赤外線反
射フィルムを備えていないプラズマディスプレイパネル
用フィルタに比べ、近赤外線反射フィルムを備えたプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線の反射
率が85%以上と高い。さらに、実施例1−1で示すよ
うに、近赤外線反射フィルムを構成するコレステリック
液晶高分子固化層が単層である場合よりも、実施例1−
3で示すように、コレステリック液晶高分子固化層を複
数積層してなるプラズマディスプレイパネル用フィルタ
の方が、近赤外線の反射波長帯域が広くなる。
射フィルムを備えていないプラズマディスプレイパネル
用フィルタに比べ、近赤外線反射フィルムを備えたプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタは、近赤外線の反射
率が85%以上と高い。さらに、実施例1−1で示すよ
うに、近赤外線反射フィルムを構成するコレステリック
液晶高分子固化層が単層である場合よりも、実施例1−
3で示すように、コレステリック液晶高分子固化層を複
数積層してなるプラズマディスプレイパネル用フィルタ
の方が、近赤外線の反射波長帯域が広くなる。
【0235】また、電磁波シールド層を備えていない比
較例1−3のプラズマディスプレイパネル用フィルタと
比べ、電磁波シールド層を備えたプラズマディスプレイ
パネル用フィルタは優れた電磁波シールド性能を有す
る。
較例1−3のプラズマディスプレイパネル用フィルタと
比べ、電磁波シールド層を備えたプラズマディスプレイ
パネル用フィルタは優れた電磁波シールド性能を有す
る。
【0236】実施例1−1と実施例1−4で示すよう
に、透明反射防止層6の代わりに透明防眩層を用いて
も、可視光全反射率を低く抑えることが可能である。
に、透明反射防止層6の代わりに透明防眩層を用いて
も、可視光全反射率を低く抑えることが可能である。
【0237】次に、電磁波シールド層100が金属薄膜
3から構成されてなる実施例2−1から実施例2−3、
比較例2−1および2−2のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルタについての結果を述べる。
3から構成されてなる実施例2−1から実施例2−3、
比較例2−1および2−2のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルタについての結果を述べる。
【0238】金属薄膜層3からなる電磁波シールド層1
00を有するプラズマディスプレイパネル用フィルタに
おいても、導電性メッシュ状シート1からなる電磁波シ
ールド層100を備えたプラズマディスプレイパネル用
フィルタと同様、透明コート層4により、可視光全反射
率が低く抑えられる。また、近赤外線反射フィルムによ
り、近赤外線が高い反射率で反射され、さらに、電磁波
シールド層100により、電磁波が遮断される。
00を有するプラズマディスプレイパネル用フィルタに
おいても、導電性メッシュ状シート1からなる電磁波シ
ールド層100を備えたプラズマディスプレイパネル用
フィルタと同様、透明コート層4により、可視光全反射
率が低く抑えられる。また、近赤外線反射フィルムによ
り、近赤外線が高い反射率で反射され、さらに、電磁波
シールド層100により、電磁波が遮断される。
【0239】さらに、実施例1−1と実施例2−1、ま
たは実施例1−2と実施例2−2で示すように、導電性
メッシュ状シート1から構成されてなる電磁波シールド
層100の方が、金属薄膜層3からなる電磁波シールド
層100に比べ、表面電気抵抗が小さく、導電性が高い
ため、優れた電磁波シールド性能を有する。
たは実施例1−2と実施例2−2で示すように、導電性
メッシュ状シート1から構成されてなる電磁波シールド
層100の方が、金属薄膜層3からなる電磁波シールド
層100に比べ、表面電気抵抗が小さく、導電性が高い
ため、優れた電磁波シールド性能を有する。
【図1】本発明に係るプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタの第1の例を示す断面図である。
ィルタの第1の例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタの第2の例を示す断面図である。
ィルタの第2の例を示す断面図である。
【図3】図1および図2に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおける近赤外線反射フィルムの第1の
例を示す断面図および部分拡大断面図である。
ネル用フィルタにおける近赤外線反射フィルムの第1の
例を示す断面図および部分拡大断面図である。
【図4】図1および図2に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおける近赤外線反射フィルムの第2の
例を示す断面図および部分拡大図である。
ネル用フィルタにおける近赤外線反射フィルムの第2の
例を示す断面図および部分拡大図である。
【図5】図1および図2に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおける電磁波シールド層の第1の例を
示す断面図、平面図および部分拡大断面図である。
ネル用フィルタにおける電磁波シールド層の第1の例を
示す断面図、平面図および部分拡大断面図である。
【図6】図1および図2に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおける電磁波シールド層の第2の例を
示す断面図である。
ネル用フィルタにおける電磁波シールド層の第2の例を
示す断面図である。
【図7】本発明に係るプラズマディスプレイ用表示装置
の第1の例を示す断面図である。
の第1の例を示す断面図である。
【図8】本発明に係るプラズマディスプレイ用表示装置
の第2の例を示す断面図である。
の第2の例を示す断面図である。
1 導電性メッシュ状シート 3 金属薄膜層 4,12 透明コート層 5 透明フィルム基材 6 第1の透明反射防止層 7 第2の透明反射防止層 8 透明フィルム基板 9 透明接着材料層 10 透明粘着剤層 21 透明硬質基板 22 プラズマディスプレイパネル 50 可視光 51 第1の波長帯域の近赤外線 52 近赤外線51の右円偏光成分 53 近赤外線51の左円偏光成分 54 第2の波長帯域の近赤外線 55 近赤外線54の右円偏光成分 56 近赤外線54の左円偏光成分 57 外光 61A,61B 左巻き螺旋コレステリック液晶高分子
固化層 71A,71B 右巻き螺旋コレステリック液晶高分子
固化層 100 電磁波シールド層 101,102 近赤外線反射フィルム 200,201 プラズマディスプレイパネル用フィル
タ 300,301 プラズマディスプレイ表示装置
固化層 71A,71B 右巻き螺旋コレステリック液晶高分子
固化層 100 電磁波シールド層 101,102 近赤外線反射フィルム 200,201 プラズマディスプレイパネル用フィル
タ 300,301 プラズマディスプレイ表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 11/02 H01J 11/02 E
Claims (15)
- 【請求項1】 単層構造または積層構造を有する第1の
液晶高分子固化層上に第1の透明コート層が形成される
とともに、単層構造または積層構造を有する第2の液晶
高分子固化層上に第2の透明コート層が形成され、前記
第1の液晶高分子固化層上の前記第1の透明コート層と
前記第2の液晶高分子固化層上の前記第2の透明コート
層とが透明接着材料層を介して積層されてなる近赤外線
反射フィルムを備え、前記第1の液晶高分子固化層は可
視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の光の左円偏光
成分または右円偏光成分を選択反射し、前記第2の液晶
高分子固化層は可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯
域の光の前記第1の液晶高分子固化層と異なる円偏光成
分を選択反射し、前記第1の透明コート層の屈折率は前
記第1の液晶高分子固化層の屈折率より小さくかつ前記
透明接着材料層の屈折率より大きく、前記第2の透明コ
ート層の屈折率は前記第2の液晶高分子固化層の屈折率
より小さくかつ前記透明接着材料層の屈折率より大きい
ことを特徴とする光学フィルムフィルタ。 - 【請求項2】 前記第1の透明コート層は前記第1の液
晶高分子固化層の屈折率の0.8倍より大きい屈折率を
有し、前記第2の透明コート層は前記第2の液晶高分子
固化層の屈折率の0.8倍より大きい屈折率を有するこ
とを特徴とする請求項1記載の光学フィルムフィルタ。 - 【請求項3】 前記第1および第2の液晶高分子固化層
がグランジャン配向したコレステリック液晶高分子固化
層であることを特徴とする請求項1または2記載の光学
フィルムフィルタ。 - 【請求項4】 前記近赤外線反射フィルムに電磁波を遮
断する機能を有する電磁波シールド層がさらに積層され
たことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光
学フィルムフィルタ。 - 【請求項5】 前記電磁波シールド層は金属薄膜層を含
むことを特徴とする請求項4記載の光学フィルムフィル
タ。 - 【請求項6】 前記金属薄膜層に透明コート層が積層さ
れたことを特徴とする請求項5記載の光学フィルムフィ
ルタ。 - 【請求項7】 前記電磁波シールド層は導電性メッシュ
状シートを含むことを特徴とする請求項4記載の光学フ
ィルムフィルタ。 - 【請求項8】 前記導電性メッシュ状シートの表面電気
抵抗が1Ω/□以下であることを特徴とする請求項7記
載の光学フィルムフィルタ。 - 【請求項9】 前記導電性メッシュ状シートの線径が1
0μm以上100μm以下であり、ピッチが100μm
以上300μm以下であり、かつ開孔率が50%以上9
4%以下であることを特徴とする請求項7または8記載
の光学フィルムフィルタ。 - 【請求項10】 一面側に透明反射防止層または透明防
眩層をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のい
ずれかに記載の光学フィルムフィルタ。 - 【請求項11】 他面側に透明反射防止層をさらに備え
たことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の
光学フィルムフィルタ。 - 【請求項12】 前記近赤外線反射フィルムを支持する
透明硬質基板をさらに備えたことを特徴とする請求項1
〜11のいずれかに記載の光学フィルムフィルタ。 - 【請求項13】 他面側に透明粘着剤層をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光
学フィルムフィルタ。 - 【請求項14】 プラズマディスプレイパネルに請求項
13記載の光学フィルムフィルタを、直接、貼り合わせ
て装着したことを特徴とするプラズマディスプレイ表示
装置。 - 【請求項15】 プラズマディスプレイパネルの前面か
ら離れた位置に請求項11または12記載の光学フィル
ムフィルタを装着したことを特徴とするプラズマディス
プレイ表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22447898A JP2000056128A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22447898A JP2000056128A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000056128A true JP2000056128A (ja) | 2000-02-25 |
Family
ID=16814435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22447898A Pending JP2000056128A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000056128A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001337614A (ja) * | 2000-05-29 | 2001-12-07 | Nitto Denko Corp | プラズマデイスプレイパネル用フイルタ、プラズマデイスプレイパネル用前面板およびプラズマデイスプレイパネル表示装置 |
JP2002006102A (ja) * | 2000-06-19 | 2002-01-09 | Nof Corp | 近赤外線遮蔽性減反射材およびその用途 |
JP2007079349A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Toray Ind Inc | 光学フィルタ |
KR100820969B1 (ko) | 2006-08-07 | 2008-04-10 | 엘지전자 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 장치 |
JP2012013965A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Dainippon Printing Co Ltd | 選択波長反射フィルム |
JP2012013964A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Dainippon Printing Co Ltd | 選択波長反射フィルム及びその製造方法 |
JP2013041111A (ja) * | 2011-08-16 | 2013-02-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 赤外線反射部材 |
WO2013129626A1 (ja) * | 2012-03-02 | 2013-09-06 | 日東電工株式会社 | 制振シート、振動部材の制振方法および使用方法 |
WO2017018004A1 (ja) * | 2015-07-30 | 2017-02-02 | 富士フイルム株式会社 | 積層体、固体撮像素子、積層体の製造方法、キット |
JP2019502172A (ja) * | 2015-11-18 | 2019-01-24 | エヴェリックス インコーポレイテッド | ディスプレイ用途のための干渉フィルタ膜 |
CN113467144A (zh) * | 2021-06-29 | 2021-10-01 | 福州京东方光电科技有限公司 | 显示基板、显示面板及显示装置 |
CN114530705A (zh) * | 2022-03-22 | 2022-05-24 | 中国人民解放军空军工程大学 | 基于圆二色性的吸透一体化频率选择表面及天线罩 |
-
1998
- 1998-08-07 JP JP22447898A patent/JP2000056128A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001337614A (ja) * | 2000-05-29 | 2001-12-07 | Nitto Denko Corp | プラズマデイスプレイパネル用フイルタ、プラズマデイスプレイパネル用前面板およびプラズマデイスプレイパネル表示装置 |
JP2002006102A (ja) * | 2000-06-19 | 2002-01-09 | Nof Corp | 近赤外線遮蔽性減反射材およびその用途 |
JP2007079349A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Toray Ind Inc | 光学フィルタ |
KR100820969B1 (ko) | 2006-08-07 | 2008-04-10 | 엘지전자 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 장치 |
US7719188B2 (en) | 2006-08-07 | 2010-05-18 | Lg Electronics Inc. | Plasma display apparatus |
JP2012013965A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Dainippon Printing Co Ltd | 選択波長反射フィルム |
JP2012013964A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Dainippon Printing Co Ltd | 選択波長反射フィルム及びその製造方法 |
JP2013041111A (ja) * | 2011-08-16 | 2013-02-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 赤外線反射部材 |
WO2013129626A1 (ja) * | 2012-03-02 | 2013-09-06 | 日東電工株式会社 | 制振シート、振動部材の制振方法および使用方法 |
JP2013181635A (ja) * | 2012-03-02 | 2013-09-12 | Nitto Denko Corp | 制振シート、振動部材の制振方法および使用方法 |
WO2017018004A1 (ja) * | 2015-07-30 | 2017-02-02 | 富士フイルム株式会社 | 積層体、固体撮像素子、積層体の製造方法、キット |
KR20180011208A (ko) * | 2015-07-30 | 2018-01-31 | 후지필름 가부시키가이샤 | 적층체, 고체 촬상 소자, 적층체의 제조 방법, 키트 |
JPWO2017018004A1 (ja) * | 2015-07-30 | 2018-05-24 | 富士フイルム株式会社 | 積層体、固体撮像素子、積層体の製造方法、キット |
KR102026551B1 (ko) * | 2015-07-30 | 2019-09-27 | 후지필름 가부시키가이샤 | 적층체, 고체 촬상 소자, 적층체의 제조 방법, 키트 |
JP2019502172A (ja) * | 2015-11-18 | 2019-01-24 | エヴェリックス インコーポレイテッド | ディスプレイ用途のための干渉フィルタ膜 |
CN113467144A (zh) * | 2021-06-29 | 2021-10-01 | 福州京东方光电科技有限公司 | 显示基板、显示面板及显示装置 |
CN113467144B (zh) * | 2021-06-29 | 2024-03-26 | 福州京东方光电科技有限公司 | 显示基板、显示面板及显示装置 |
CN114530705A (zh) * | 2022-03-22 | 2022-05-24 | 中国人民解放军空军工程大学 | 基于圆二色性的吸透一体化频率选择表面及天线罩 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7521123B2 (en) | Transparent conductive laminate film, touch panel having this transparent conductive laminate film, and production method for this transparent conductive laminate film | |
JP2012032454A (ja) | 赤外線反射膜 | |
JP2000167969A (ja) | 透明積層体およびそれを用いたプラズマディスプレイパネル用フィルター | |
JP2000028827A (ja) | 光学フィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 | |
JP2000056128A (ja) | 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 | |
JP2000056115A (ja) | 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 | |
JP2000098131A (ja) | プラズマディスプレイパネル用フィルター | |
US20090268298A1 (en) | Pdp filter and manufacturing method thereof | |
JP4572507B2 (ja) | 透明導電材料およびタッチパネル | |
WO2003100477A1 (fr) | Feuille diffusant la lumiere, element optique et unite d'affichage d'image | |
US7244465B2 (en) | Method for manufacturing coated sheet, optical functional layer, optical element, and image display device | |
JP2011107321A (ja) | ディスプレイ用赤外線遮蔽フィルタ及び画像表示装置 | |
JP2005128216A (ja) | 旋光板、光学素子、集光バックライトシステムおよび液晶表示装置 | |
JPH1166933A (ja) | プラズマデイスプレイパネル用フイルタとこれを用いたプラズマデイスプレイ表示装置 | |
JP2012203123A (ja) | 近赤外線遮蔽フィルタ及び画像表示装置 | |
JP4059683B2 (ja) | 複屈折性フィルム、その製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置 | |
JP2000039513A (ja) | 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 | |
JPH1165464A (ja) | 光学フイルムおよびプラズマデイスプレイ表示装置 | |
CN105542795B (zh) | 手性可聚合液晶组合物及其应用 | |
JP3681280B2 (ja) | ディスプレイ用光学フィルター | |
JPH1062603A (ja) | 導電性を有する反射防止板およびこれを付与してなる光学部品 | |
JP3882259B2 (ja) | プラズマディスプレイの電磁障害シールド用透明導電性フイルム | |
JPH1165462A (ja) | プラズマデイスプレイパネル用フイルタとこれを用いたプラズマデイスプレイ表示装置 | |
JPH1165461A (ja) | プラズマデイスプレイパネル用フイルタとこれを用いたプラズマデイスプレイ表示装置 | |
JP2000193819A (ja) | プラズマディスプレイパネル用フィルター |