JP2000056115A - 光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置 - Google Patents

光学フィルムフィルタおよびプラズマディスプレイ表示装置

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JP2000056115A
JP2000056115A JP10221512A JP22151298A JP2000056115A JP 2000056115 A JP2000056115 A JP 2000056115A JP 10221512 A JP10221512 A JP 10221512A JP 22151298 A JP22151298 A JP 22151298A JP 2000056115 A JP2000056115 A JP 2000056115A
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liquid crystal
cholesteric liquid
crystal polymer
layer
electromagnetic wave
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JP10221512A
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Yoshihiro Hieda
嘉弘 稗田
Kazuhiko Miyauchi
和彦 宮内
Toshitaka Nakamura
年孝 中村
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近赤外線および電磁波を遮断する機能を備
え、かつ可視光を十分に透過する軽量かつ薄型な光学フ
ィルムフィルタを提供することである。 【解決手段】 プラズマディスプレイパネル用フィルタ
200は、電磁波シールド層100と近赤外線反射フィ
ルム101とを備える。電磁波シールド層100は、導
電性高分子および導電性微粒子の複合体からなる電磁波
シールドフィルム1から構成される。近赤外線反射フィ
ルム101は、左螺旋軸を有するコレステリック液晶高
分子固化層61と、右螺旋軸を有するコレステリック液
晶高分子固化層71からなり、各コレステリック液晶高
分子固化層61,71の厚さは螺旋3ピッチ以上であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルムフィ
ルタおよびそれを備えたプラズマディスプレイ表示装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネルでは、グロ
ー放電を行うために駆動回路及び電極にパルス状の大電
流を流す必要がある。そのため、パネルの前面や背面か
ら電磁波が放出するという問題がある。プラズマディス
プレイパネルの背面側から放出する電磁波は、電磁波を
発生する部分を電磁波シールド物質、例えば金属材料、
導電塗料、無電解金属メッキ等により被覆することで遮
断することが可能である。しかしながら、プラズマディ
スプレイパネルの前面側は表示面であるため、前述のよ
うな電磁波シールド物質で被覆することができない。
【0003】特開平08−337439号および特開平
09−120785号では、陰極線管(CRT)用パネ
ルに用いる低抵抗膜に関して記載されている。これらに
記載された低抵抗膜は、以下のようにして形成される。
【0004】錫がドープされた酸化インジウム(IT
O)等の導電性微粒子を水およびアンモニアと混合して
平均粒径100nmのITOゾルとし、これを所定の溶
液で希釈したものを、スピンコート法によりCRTパネ
ルに塗布する。これを所定の温度で所定時間加熱し、厚
さ約100nmの低抵抗膜を得ている。しかしながら、
得られた低抵抗膜の表面電気抵抗は、5×104 Ω/□
以上と高いため、電磁波を十分に遮断することができな
い。
【0005】また、特開平09−085876号には、
汎用樹脂上にポリピロール等の導電性高分子からなる皮
膜を形成してなる電磁波遮蔽材料について記載されてい
る。しかしながら、この電磁波遮蔽材料の表面電気抵抗
は1×103 Ω/□以上と高いため、電磁波を十分にカ
ットすることができない。
【0006】一方、プラズマディスプレイパネルは、希
ガス、特にネオンを主体とするガスがパネル内に封入さ
れている。プラズマディスプレイパネルにおいて、陰極
から放出された電子が加速されてガス分子と衝突し、励
起したり電離したりしながら陽極に進み、できた陽イオ
ンも陰極と衝突して2次電子放出を起こし、放電が開始
する。この過程において、ネオンがイオン化する際、近
赤外線が放出される。
【0007】放出された近赤外線は、波長が800〜1
100nmである。一方、家電製品、カラオケおよび音
響映像機器等のリモートコントローラの受光感度は70
0〜1300nmであることから、プラズマディスプレ
イパネルから放出された近赤外線がリモートコントロー
ラを誤動作させてしまうという問題が生じている。しか
しながら、近赤外線はプラズマディスプレイパネルの原
理上発生するものであり、プラズマディスプレイパネル
自体では防ぎようがない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】プラズマディスプレイ
パネルは、大型テレビジョン受像機のディスプレイとし
て、今後の利用が広がるものと期待されていることか
ら、プラズマディスプレイパネルから放射される電磁波
および近赤外線を遮断する機能を有するフィルタが必要
となる。
【0009】プラズマディスプレイパネルでは、画像特
性が優先されるため、画像を阻害する物体を画面に配置
することが極力制限される。また、プラズマディスプレ
イパネル自体が主に大型(40インチ以上)の画面を有
するテレビジョン受像機での利用をめざしているため、
プラズマディスプレイパネルに装着するフィルタは、軽
量かつ薄型であることが望まれる。
【0010】本発明の目的は、近赤外線および電磁波を
遮断する機能を備え、かつ可視光を十分に透過する軽量
かつ薄型な光学フィルムフィルタを提供することであ
る。
【0011】本発明の他の目的は、近赤外線および電磁
波の放射が防止されかつ良好な画質が得られるプラズマ
ディスプレイ表示装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る光学フィルムフィルタは、電磁波を遮断する
機能を有する電磁波シールド層と近赤外反射線フィルム
とが積層され、電磁波シールド層は導電性高分子と導電
性微粒子との複合体からなる電磁波シールドフィルムを
含み、近赤外線反射フィルムは可視光帯域の光を透過し
かつ近赤外線帯域の光を反射する1または複数のコレス
テリック液晶高分子固化層からなる。
【0013】本発明に係る光学フィルムフィルタにおい
ては、電磁波シールド層が導電性微粒子と導電性高分子
の複合体からなるため、導電性微粒子あるいは導電性高
分子のみからなる電磁波シールド層よりも優れた導電性
を有する。このため、電磁波シールド層の電磁波シール
ド性能が向上する。
【0014】また、本発明に係る光学フィルムフィルタ
は近赤外線反射フィルムを備えるため、近赤外線を遮断
することが可能である。
【0015】特に、近赤外線反射フィルムが、反射波長
帯域の異なる複数のコレステリック液晶高分子固化層を
積層してなる場合、各コレステリック液晶高分子固化層
における反射波長帯域を合成したものが近赤外線反射フ
ィルムの反射波長帯域となるため、広範囲にわたる波長
帯域の近赤外線を反射することが可能となる。
【0016】本発明に係る光学フィルムフィルムは、電
磁波シールド層と近赤外線反射フィルムとが一体化され
ているため、電磁波と近赤外線の両方を遮断することが
可能であるとともに、光学フィルムフィルタの軽量化か
つ薄型化が図られる。このため、電磁波および近赤外線
を同時に放出するプラズマディスプレイパネルのような
ディスプレイパネルに用いるフィルタとして最適であ
り、特に、大型画面を有するテレビ等への利用が可能と
なる。
【0017】また、導電性微粒子の粒子径が0.5μm
以下であることが好ましい。上記のような粒子径の小さ
い導電性微粒子を用いて形成した電磁波シールド層は、
可視光の透過性が高く、ディスプレイパネルの画像を阻
害しない。このような電磁波シールド層と可視光の透過
性が高い近赤外線反射フィルムとを備えた光学フィルム
フィルタは、全体としての可視光透過性も高く、高度の
視認性が得られる。
【0018】さらに、コレステリック液晶高分子固化層
の各々が螺旋3ピッチ以上に相当する厚みを有すること
が好ましい。
【0019】これにより、近赤外線反射フィルムにおい
て、近赤外線帯域の光を高い反射率で反射することがで
きる。また、コレステリック液晶高分子固化層の厚みが
螺旋3ピッチ以上20ピッチ以下であれば、近赤外線帯
域の光の反射率が高いだけでなく、可視光の透過性の高
い、薄型かつ軽量な近赤外線反射フィルムとなる。この
ような近赤外線反射フィルムを備えた光学フィルムフィ
ルタは、薄型かつ軽量であり、高度の視認性が得られ
る。
【0020】さらに、導電性微粒子が酸化錫、アンチモ
ンがドープされた酸化錫または錫がドープされた酸化イ
ンジウムの微粉末であってもよい。
【0021】上記の金属酸化物は、微粉末のまま導電性
高分子と混合してもよく、あるいは微粒子ゾルにして導
電性高分子と混合してもよい。また、これらの金属酸化
物は、表面電気抵抗が低く、優れた導電性を有するた
め、このような金属酸化物からなる電磁波シールド層は
優れた電磁波シールド性能を有する。
【0022】第2の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、電磁波を遮断する機能を有する電磁波シールド層と
近赤外線反射フィルムとが積層され、電磁波シールド層
は導電性高分子と導電性微粒子との複合体からなる電磁
波シールドフィルムを含み、近赤外線反射フィルムは可
視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の光の左円偏光
成分または右円偏光成分を選択反射する1または複数の
第1のコレステリック液晶高分子固化層と、可視光帯域
の光を透過しかつ近赤外線帯域の光の第1のコレステリ
ック液晶高分子固化層と異なる円偏光成分を選択反射す
る1または複数の第2のコレステリック液晶高分子固化
層とが積層されてなる。
【0023】本発明に係る光学フィルムフィルタにおい
ては、電磁波シールド層が、導電性微粒子と導電性高分
子の複合体からなるため、導電性微粒子あるいは導電性
高分子のみからなる電磁波シールド層よりも優れた導電
性を有する。このため、電磁波シールド層の電磁波シー
ルド性能が向上する。
【0024】また、本発明に係る光学フィルムフィルタ
の近赤外線反射フィルムにおいて、近赤外線帯域の光の
左円偏光成分または右円偏光成分が第1のコレステリッ
ク液晶高分子固化層において反射され、第1のコレステ
リック液晶高分子固化層を透過した近赤外線帯域の光の
右円偏光成分または左円偏光成分が、第2のコレステリ
ック液晶高分子固化層において反射される。このように
して、近赤外線反射フィルムにおいて近赤外線帯域の光
が反射される。
【0025】特に、近赤外線反射フィルムが、反射波長
帯域の異なる複数のコレステリック液晶高分子固化層を
積層してなる場合、各コレステリック液晶高分子固化層
における反射波長帯域を合成したものが近赤外線反射フ
ィルムの反射波長帯域となるため、広範囲にわたる波長
帯域の近赤外線を反射することが可能となる。
【0026】本発明に係る光学フィルムフィルタは、電
磁波シールド層と近赤外線反射フィルムとが一体化され
ているため、電磁波と近赤外線の両方を遮断することが
可能であるとともに、光学フィルムフィルタの軽量化か
つ薄型化が図られる。このため、電磁波および近赤外線
を同時に放出するプラズマディスプレイパネルのような
ディスプレイパネルに用いるフィルタとして最適であ
り、特に、大型画面を有するテレビ等への利用が可能と
なる。
【0027】また、導電性微粒子の粒子径が0.5μm
以下であることが好ましい。上記のような粒子径の小さ
い導電性微粒子を用いて形成した電磁波シールド層は、
可視光の透過性が高く、ディスプレイパネルの画像を阻
害しない。このような電磁波シールド層と可視光の透過
性が高い近赤外線反射フィルムとを備えた光学フィルム
フィルタは、全体としての可視光透過性も高く、高度の
視認性が得られる。
【0028】さらに、コレステリック液晶高分子固化層
の各々が螺旋3ピッチ以上に相当する厚みを有すること
が好ましい。
【0029】これにより、近赤外線反射フィルムの第1
のコレステリック液晶高分子固化層において近赤外線帯
域の光の左円偏光成分または右円偏光成分が高い反射率
で反射される。また、第2のコレステリック液晶高分子
固化層において、第1のコレステリック液晶高分子固化
層を透過した近赤外線帯域の光の右円偏光成分または左
円偏光成分が高い反射率で反射される。近赤外線帯域の
光は50%の左円偏光成分と50%の右円偏光成分から
なるため、第1のコレステリック液晶高分子固化層にお
いて50%の左円偏光成分または右円偏光成分が反射さ
れ、第2のコレステリック液晶高分子固化層において5
0%の右円偏光成分または左円偏光成分が反射される。
このようにして、近赤外線反射フィルムにおいて近赤外
線帯域の光が、理論上100%反射される。
【0030】また、コレステリック液晶高分子固化層の
厚みが螺旋3ピッチ以上20ピッチ以下であれば、近赤
外線帯域の光を高い反射率で反射することができるとと
もに、可視光の透過性の高い、薄型かつ軽量な近赤外線
反射フィルムとなる。このような近赤外線反射フィルム
を備えた光学フィルムフィルタは、薄型かつ軽量であ
り、高度の視認性が得られる。
【0031】また、導電性微粒子が酸化錫、アンチモン
がドープされた酸化錫または錫がドープされた酸化イン
ジウムの微粉末であってもよい。
【0032】上記の金属酸化物は、微粉末のまま導電性
高分子と混合してもよく、あるいは微粒子ゾルにして導
電性高分子と混合してもよい。また、これらの金属酸化
物は表面電気抵抗が低く優れた導電性を有するため、こ
のような金属酸化物から形成された電磁波シールド層は
優れた電磁波シールド性能を有する。
【0033】第3の発明に係る光学フィルムフィルタは
電磁波を遮断する機能を有する電磁波シールド層と近赤
外線反射フィルムとが積層され、電磁波シールド層は導
電性高分子と導電性微粒子との複合体からなる電磁波シ
ールドフィルムを含み、近赤外線反射フィルムは可視光
帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の光の左円偏光成分
または右円偏光成分を選択反射する1または複数の第1
のコレステリック液晶高分子固化層と、可視光帯域の光
を透過しかつ近赤外線帯域の光の第1のコレステリック
液晶高分子固化層と同じ円偏光成分を選択反射する1ま
たは複数の第2のコレステリック液晶高分子固化層とが
1/2波長板を介して積層されてなる。
【0034】本発明に係る光学フィルムフィルタにおい
ては、電磁波シールド層が、導電性微粒子と導電性高分
子の複合体からなるため、導電性微粒子あるいは導電性
高分子のみからなる電磁波シールド層よりも優れた導電
性を有する。このため、電磁波シールド層の電磁波シー
ルド性能が向上する。
【0035】また、本発明に係る光学フィルムフィルタ
の近赤外線反射フィルムにおいて、近赤外線帯域の光の
左円偏光成分または右円偏光成分が第1のコレステリッ
ク液晶高分子固化層において反射され、第1のコレステ
リック液晶高分子固化層を透過した近赤外線帯域の光の
右円偏光成分または左円偏光成分は、1/2波長板を透
過する過程で180°の位相差を与えられる。このた
め、右円偏光成分は左円偏光成分に変えられ、一方、左
円偏光成分は右円偏光成分に変えられる。1/2波長板
を透過した左円偏光成分または右円偏光成分は、第2の
コレステリック液晶高分子固化層において反射される。
このように、近赤外線反射フィルムにおいて近赤外線帯
域の光が反射される。
【0036】特に、近赤外線反射フィルムが、反射波長
帯域の異なる複数のコレステリック液晶高分子固化層を
積層してなる場合、各コレステリック液晶高分子固化層
における反射波長帯域を合成したものが近赤外線反射フ
ィルムの反射波長帯域となるため、広範囲にわたる波長
帯域の近赤外線を反射することが可能となる。
【0037】本発明に係る光学フィルムフィルタは、電
磁波シールド層と近赤外線反射フィルムとが一体化され
ているため、電磁波と近赤外線の両方を遮断することが
可能であるとともに、光学フィルムフィルタの軽量化か
つ薄型化が図られる。このため、電磁波および近赤外線
を同時に放出するプラズマディスプレイパネルのような
ディスプレイパネルに用いるフィルタとして最適であ
り、特に、大型画面を有するテレビ等への利用が可能と
なる。
【0038】また、導電性微粒子の粒子径が0.5μm
以下であることが好ましい。上記のような粒子径の小さ
い導電性微粒子を用いて形成した電磁波シールド層は、
可視光の透過性が高く、ディスプレイパネルの画像を阻
害しない。このような電磁波シールド層と可視光の透過
性が高い近赤外線反射フィルムとを備えた光学フィルム
フィルタは、全体としての可視光透過性も高く、高度の
視認性が得られる。
【0039】さらに、コレステリック液晶高分子固化層
の各々が螺旋3ピッチ以上に相当する厚みを有すること
が好ましい。
【0040】これにより、近赤外線反射フィルムの、第
1のコレステリック液晶高分子固化層において、近赤外
線帯域の光の左円偏光成分または右円偏光成分が50%
反射され、第2のコレステリック液晶高分子固化層にお
いて、第1のコレステリック液晶高分子固化層を透過し
た右円偏光成分または左円偏光成分が50%反射され
る。このようにして、近赤外線反射フィルムにおいて近
赤外線帯域の光が、理論上100%反射される。
【0041】また、各コレステリック高分子固化層の厚
みが螺旋3ピッチ以上20ピッチ以下であれば、近赤外
線帯域の光を高い反射率で反射することができるととも
に、可視光の透過性の高い、薄型かつ軽量な近赤外線反
射フィルムとなる。このような近赤外線反射フィルムを
備えた光学フィルムフィルタは、薄型かつ軽量であり、
高度の視認性が得られる。
【0042】また、導電性微粒子が酸化錫、アンチモン
がドープされた酸化錫または錫がドープされた酸化イン
ジウムの微粉末であってもよい。
【0043】上記の金属酸化物は、微粉末のまま導電性
高分子と混合してもよく、あるいは微粒子ゾルにして導
電性高分子と混合してもよい。また、これらの金属酸化
物は表面電気抵抗が低く優れた導電性を有するため、こ
のような金属酸化物から形成された電磁波シールド層は
優れた電磁波シールド性能を有する。
【0044】第4の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1〜第3のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの一面に透明反射防止層または透明防眩層が設け
られたものである。
【0045】この光学フィルムフィルタにおいては、電
磁波シールド層において電磁波を遮断し、近赤外線反射
フィルムにより近赤外線帯域の光を反射することが可能
である。さらに、透明反射防止層または透明防眩層によ
り、外光の反射が低く抑えられるため、光学フィルムフ
ィルタの表面において外光が反射して眩しくなることが
防止されるとともに、可視光の透過性が向上する。
【0046】第5の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1〜第4のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの他面に、透明粘着剤層が設けられたものであ
る。
【0047】この透明粘着剤層を介して、本発明に係る
光学フィルムフィルタを、直接、ディスプレイパネルに
貼り付けることが可能となるため、ディスプレイパネル
への装着が容易となる。
【0048】第6の発明に係る光学フィルムフィルタ
は、第1〜第4のいずれかの発明に係る光学フィルムフ
ィルタの他面に、透明反射防止層が設けられたものであ
る。
【0049】これにより、本発明に係る光学フィルムフ
ィルタを、アクリル板やガラス板からなるディスプレイ
パネルの前面パネル基板から離れた位置に設置する場
合、光学フィルムフィルタとディスプレイパネルの前面
パネル基板との間に生じる光干渉を防止することができ
る。さらに、可視光の透過性も向上するため、高度の視
認性が得られる。
【0050】第7の発明に係るプラズマディスプレイ表
示装置は、プラズマディスプレイパネルに、直接、第5
の発明に係る光学フィルムフィルタを貼り合わせて装着
したものである。
【0051】本発明に係るプラズマディスプレイ表示装
置においては、プラズマディスプレイパネルにおいて発
生する電磁波が電磁波シールド層において遮断され、一
方、プラズマディスプレイパネルにおいて発生する近赤
外線が近赤外線反射フィルムにおいて遮断される。
【0052】本発明に係るプラズマディスプレイ表示装
置における光学フィルムフィルタは、透明反射防止層ま
たは透明防眩層を有するため、外光の反射が低く抑えら
れており、また、光学フィルムフィルタを構成する電磁
波シールド層および近赤外線反射フィルムの可視光透過
性が高い。このため、プラズマディスプレイ表示装置は
高度の視認性を与える。
【0053】さらに、本発明に係るプラズマディスプレ
イ表示装置においては、電磁波シールド層と近赤外線反
射フィルムとが一体化しているため、プラズマディスプ
レイ表示装置が軽量かつ薄型である。
【0054】第8の発明に係るプラズマディスプレイ表
示装置は、プラズマディスプレイパネルの前面に第6の
発明に係る光学フィルムフィルタを設置したものであ
る。
【0055】本発明に係るプラズマディスプレイ表示装
置においては、プラズマディスプレイパネルにおいて発
生する電磁波が電磁波シールド層において遮断され、一
方、プラズマディスプレイパネルにおいて発生する近赤
外線が近赤外線反射フィルムにおいて遮断される。
【0056】プラズマディスプレイ表示装置を構成する
光学フィルムフィルタの電磁波シールド層および近赤外
線反射フィルムは可視光透過性が高い。また、光学フィ
ルムフィルタが透明反射防止層または透明防眩層を有す
るため、外光の反射が低く抑えられ、かつ光学フィルム
フィルタとプラズマディスプレイパネルの前面パネル基
板との間に生じる光干渉を、透明反射防止層により防止
することができる。このため、本発明に係るプラズマデ
ィスプレイ表示装置は高度の視認性を与えることが可能
である。
【0057】さらに、本発明に係るプラズマディスプレ
イ表示装置においては、電磁波シールド層と近赤外線反
射フィルムとが一体化しているため、プラズマディスプ
レイ表示装置は軽量かつ薄型である。
【0058】
【発明の実施の形態】図1は、光学フィルムフィルタの
第1の例を示す断面図である。
【0059】図1に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ200は、プラズマディスプレイパネルに直に
貼り付けるタイプであり、電磁波シールド層100およ
び近赤外線反射フィルム101とを備える。
【0060】近赤外線反射フィルム101は、2枚の透
明フィルム基板8上にそれぞれ形成されたコレステリッ
ク液晶高分子固化層61とコレステリック液晶高分子固
化層71とが、透明接着材料層9を介して接着された構
造を有する。コレステリック液晶高分子固化層61は、
左螺旋軸を有し、コレステリック液晶高分子固化層71
は、右螺旋軸を有する。近赤外線反射フィルム101の
一方の透明フィルム基板8上には、電磁波シールド層1
00が形成されており、近赤外線反射フィルム101の
他方の透明フィルム基板8上には、透明粘着剤層10お
よびセパレータ11が順に形成されている。
【0061】電磁波シールド層100は、透明フィルム
基材5の上に、導電性高分子と導電性微粒子の複合体か
らなる電磁波シールドフィルム1を形成してなる。ま
た、電磁波シールド層100の上には、透明フィルム基
材5の上に形成された第1の透明反射防止層6が、透明
粘着剤層10を介して接着されている。
【0062】図2は、光学フィルムフィルタの第2の例
を示す断面図である。図2に示すプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ201は、プラズマディスプレイパネ
ルの前面に設置するタイプであり、電磁波シールド層1
00および近赤外線反射フィルム101とを備える。
【0063】近赤外線反射フィルム101は、2枚の透
明フィルム基板8上に形成されたコレステリック液晶高
分子固化層61とコレステリック液晶高分子固化層71
とが、透明接着材料層9を介して接着された構造を有す
る。コレステリック液晶高分子固化層61は、左螺旋軸
を有し、コレステリック液晶高分子固化層71は右螺旋
軸を有する。近赤外線反射フィルム101の一方の透明
フィルム基板8には、第1の透明反射防止層6が形成さ
れており、近赤外線反射フィルム101の他方の透明フ
ィルム基板8は、透明粘着剤層10を介し、透明硬質基
板21の一面に接着されている。
【0064】透明硬質基板21の他面には、透明粘着剤
層10を介し、電磁波シールド層100が形成されてい
る。
【0065】電磁波シールド層100は、透明フィルム
基材5の上に導電性高分子と導電性微粒子の複合体から
なる電磁波シールドフィルム1を形成してなる。また、
電磁波シールド層100の上には、透明フィルム基材5
上に形成された第2の透明反射防止層7が、透明粘着剤
層10を介して接着されている。
【0066】図3(a)は、図1および図2に示すプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタ200,201にお
ける近赤外線反射フィルムの第1の例を示す断面図であ
り、図3(b)は、図3(a)のA−A線拡大断面図で
ある。
【0067】図3(a)に示す近赤外線反射フィルム1
01は、2枚の透明フィルム基板8の間にコレステリッ
ク液晶高分子固化層61,71が挟まれた構造になって
いる。
【0068】透明フィルム基板8としては、トリアセチ
ルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポ
リアリレート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリ
エチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリスルホン、エポキシ樹脂等から
なるプラスチックフィルムや、ガラス板などが用いられ
るが、軽量化の点では、プラスチックフィルムが好まし
い。
【0069】一方、コレステリック液晶高分子固化層6
1,71におけるコレステリック液晶高分子は、液晶材
料となるメソゲン基(液晶性基)およびキラル成分(キ
ラリティーを有する成分)を含んだモノマが単独重合あ
るいは共重合し、高分子化したものである。
【0070】コレステリック液晶高分子は、メソゲン基
およびキラル成分の結合様式において、主鎖型および側
鎖型の2つのタイプに分けられる。主鎖型コレステリッ
ク液晶高分子は、メソゲン基およびキラル成分が、高分
子の骨格主鎖に含まれたもので、ポリエステル系やポリ
カーボネート系等のコレステリック液晶高分子がこれに
相当する。骨格主鎖は、剛直鎖または屈曲鎖のいずれで
あってもよいが、主鎖の一部に屈曲鎖を導入すると、コ
レステリック液晶高分子の融点を低くすることができ
る。一方、側鎖型コレステリック液晶高分子は、エチレ
ン鎖のような屈曲鎖を介し、コレステリン誘導体を側鎖
として結合させたり、また、メソゲン基およびキラル成
分を側鎖として高分子の骨格主鎖に結合させたもので、
骨格主鎖にはポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステルまたはポリシロキサン等が用いられる。
【0071】キラル成分は、コレステリック液晶高分子
の螺旋構造を決定する重要な因子である。キラル成分の
濃度を調整することで、コレステリック液晶高分子の螺
旋1ピッチの値を制御することができる。一般に、コレ
ステリック液晶において、中心反射波長をλc (n
m)、螺旋1ピッチをP(nm)、平均屈折率をnとす
ると、以下の関係式(1)が成り立つことが知られてい
る。
【0072】λc =n・P ・・・(1) ただし、入射光が入射面に垂直な方向から角度θだけ傾
斜する場合は、λc =cosθ・n・Pとなる。
【0073】なお、螺旋軸の配向度合いおよび螺旋ピッ
チには分布が存在するため、反射波長は光学的に分布を
有する。
【0074】キラル成分の濃度を調整することにより、
螺旋1ピッチPの値を調整することができ、その結果、
(1)式より、中心反射波長λc を制御することが可能
となる。例えば、キラル成分の濃度が高い場合、螺旋の
捻じり力が増加するため、螺旋1ピッチPの値は小さく
なり、中心反射波長λc は短波長側へシフトする。ま
た、キラル成分の濃度が低い場合、螺旋の捻じり力が低
下するため、螺旋の1ピッチPの値は大きくなり、中心
反射波長λc は長波長側へシフトする。
【0075】また、キラル成分の立体配置により、コレ
ステリック液晶高分子の螺旋軸が決定される。キラル成
分の立体配置がR配置(以下、R体とする)であるコレ
ステリック液晶高分子は右螺旋軸(右巻き螺旋)とな
り、一方、キラル成分の立体配置がS配置(以下、S体
とする)であるコレステリック液晶高分子は左螺旋軸
(左巻き螺旋)となる。
【0076】R体のキラル成分からなる右螺旋軸のコレ
ステリック液晶高分子は、螺旋軸に対して平行に入射す
る光のうち、特定波長の光の右円偏光成分を反射し、残
りの左円偏光成分を透過する。一方、S体のキラル成分
からなる左螺旋軸のコレステリック液晶高分子は、特定
波長の光の左円偏光成分を反射し、残りの右円偏光成分
を透過する。
【0077】このように、キラル成分の立体配置を選択
することにより、コレステリック液晶高分子の螺旋軸の
設定を容易に行うことができる。
【0078】透明フィルム基板8上にコレステリック液
晶高分子固化層61または71を形成する際には、公知
の配向処理が行われる。例えば、透明フィルム基板8上
に、ポリイミドやポリビニールアルコール等からなる配
向膜を形成し、レーヨン等の布を巻いたローラで配向膜
をこすって一方向に配向した溝を刻む(ラビング処
理)。コレステリック液晶高分子はこの溝に沿って配向
膜上に形成されるので、螺旋軸の配向度が向上し、反射
波長の光学的分布が小さくなり、中心反射波長λcの反
射率が向上する。なお、上記の配向膜は、公知の光配向
膜であってもよい。あるいは、配向膜を形成せずに、公
知の延伸された透明フィルム基板に、直接、コレステリ
ック液晶高分子を配向させてもよい。
【0079】このような配向膜上に、コレステリック液
晶高分子を展開する方法として、コレステリック液晶高
分子を加熱溶融させたものを、スピナやロールコーター
等を用いて展開する方法や、コレステリック液晶高分子
を溶剤に溶解させた液晶溶液を、前述のようにして展開
する方法等がある。このような溶剤としては、トルエン
等の芳香族系、メチルエチルケトンやシクロヘキサノン
等のケトン系、塩化メチレンやトリクロロエチレン等の
塩素系およびテトラヒドロフラン等が用いられる。ま
た、展開する液晶溶液は、コレステリック液晶高分子が
溶剤に完全に溶解した状態(均一系)であってもよく、
また、完全には溶解せずに溶剤中に分散した状態(不均
一系)であってもよい。
【0080】また、上記のように加熱溶融による展開お
よび溶剤による溶液展開のいずれの場合においても、コ
レステリック液晶高分子の展開性の向上ならびにコレス
テリック液晶高分子固化層の安定性の点から、無機、有
機あるいは金属類等の安定化剤、レベリング剤、可塑剤
等が必要に応じて添加されてもよい。
【0081】配向膜上に展開したコレステリック液晶高
分子を、その物質が有するガラス転移温度以上かつ等方
相転移温度未満で加熱した後、コレステリック液晶高分
子がグランジャン配向した状態で、ガラス転移温度未満
に冷却する。このようにして、コレステリック液晶高分
子の配向が固定化されたコレステリック液晶高分子固化
層61,71が形成される。
【0082】なお、図3(a)においては、透明フィル
ム基板8上にコレステリック液晶高分子固化層61また
はコレステリック液晶高分子固化層71を直接形成し、
透明フィルム基板8とコレステリック液晶高分子固化層
61、または透明フィルム基板8とコレステリック液晶
高分子71とを一体物として使用しているが、この他
に、別の透明フィルム基板上に形成したコレステリック
液晶高分子固化層61またはコレステリック液晶高分子
硬化層71を、この透明フィルム基板から剥がして単独
のコレステリック液晶高分子フィルムとし、透明フィル
ム基板8上に貼り付けてもよい。
【0083】図3(b)に示すように、図3(a)のコ
レステリック液晶高分子固化層71は、R体キラル成分
モノマからなる右巻き螺旋構造を有するコレステリック
液晶高分子固化層である。また、コレステリック液晶高
分子固化層61は、S体のキラル成分モノマからなる左
巻き螺旋構造を有するコレステリック液晶高分子固化層
である。
【0084】コレステリック液晶高分子固化層61,7
1の螺旋軸はともに透明フィルム基板8と垂直な方向に
延びており、各コレステリック液晶高分子固化層61,
71の厚さは螺旋ピッチで3ピッチ以上20ピッチ以下
であることが好ましい。厚さが2ピッチ以下では、近赤
外線の十分な反射が得られないが、厚さが3ピッチ以上
ならば近赤外線の反射率が80%以上、5ピッチ以上な
らば反射率が90%以上となる。なお、厚さが厚すぎる
と、コレステリック液晶高分子の配向性が低下し、配向
不良(白化)が発生するので、可視光透過率の低下およ
び円偏光二色性の低下がみられる。また、配向処理時間
が長くなるため、製造する際に問題が生じてくる。した
がって、コレステリック液晶高分子固化層61,71の
厚さは20ピッチ以下であることが好ましい。
【0085】一方、コレステリック液晶高分子の中心反
射波長λc と平均屈折率nが決まれば、前述の関係式
(1)より、螺旋の1ピッチP(nm)が決まる。前述
のように、キラル成分の調整により、容易に螺旋ピッチ
を設定することができる。
【0086】表1は、コレステリック液晶高分子の平均
屈折率nが1.65の場合の各中心反射波長における螺
旋ピッチを示したものである。
【0087】
【表1】
【0088】このように、コレステリック液晶高分子の
螺旋ピッチが決まれば、コレステリック液晶高分子固化
層の厚さも決まる。
【0089】コレステリック液晶高分子固化層61とコ
レステリック液晶高分子固化層71とは、液晶材料とな
るモノマの組成、濃度および反応条件が全て同一で、キ
ラル成分の立体配置のみが違うだけである。よって、コ
レステリック液晶高分子固化層61,71における螺旋
1ピッチP、中心反射波長λc および各コレステリック
液晶高分子固化層61,71の厚さは等しく、互いに逆
螺旋の関係にある。
【0090】図3(a)の近赤外線反射フィルム101
では、一方の透明フィルム基板8上に右螺旋軸のコレス
テリック液晶高分子固化層71を形成したものと、他方
の透明フィルム基板8上に左螺旋軸のコレステリック液
晶高分子固化層61を形成したものとが、透明接着材料
層9を介し、各々の螺旋軸を平行にして接合されてい
る。
【0091】透明接着材料層9は、濡れ性、凝集性およ
び接着性を有する高分子からなり、可視光透過率が70
%以上で透明性に優れ、耐候性および耐熱性に優れるも
のであれば、種々の接着剤および粘着剤が使用可能であ
る。また、透明接着材料層9の厚さは5〜100μm、
好ましくは5〜50μmである。
【0092】透明接着材料層9として接着剤を用いた場
合、接着されたコレステリック液晶高分子固化層61お
よび71を剥離することは困難であるが、粘着剤を用い
た場合には、接着後でも剥離することが可能である。粘
着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリエステル系等
があり、特に、アクリル系粘着剤を用いるのが好まし
い。
【0093】アクリル系粘着剤は、1種類あるいは2種
類以上のアクリル酸アルキルエステルモノマと、アクリ
ル酸等のアクリル系モノマまたはアクリル系以外の官能
基を有するモノマとを共重合した高分子に、公知の各種
添加剤を加えてなる。このような共重合体は、粘着剤に
適度な濡れ性および柔軟性を付与し、ガラス転移点がマ
イナス10℃以下である。また、重合方法としては、溶
液重合法、乳化重合法、塊状重合法または懸濁重合法等
があり、必要に応じて各種の重合触媒が用いられる。ま
た、アクリル系粘着剤は、熱架橋タイプや、紫外線また
は電子線等による光架橋タイプであってもよい。
【0094】この他に、接着剤として、ニカワ、デンプ
ン等の天然高分子系、酢酸セルロース等の半合成高分子
系、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−
ブタジエン共重合体(NBR)、メラミン樹脂、アクリ
ル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル、ポリアミド等の合成高分子系のものを用いてもよ
い。これらは、常温硬化性、加熱硬化性または紫外線、
電子線もしくはレーザー照射硬化性などの各種硬化タイ
プの接着剤として使用することができる。
【0095】図3(a)に示すように、特定波長帯域の
近赤外線51および可視光50が、一方の透明フィルム
基板8側から近赤外線反射フィルム101内に入射す
る。
【0096】透明フィルム基板8を透過した近赤外線5
1の右円偏光成分52は、右螺旋軸を有するコレステリ
ック液晶高分子固化層71において反射される。
【0097】近赤外線51は、左円偏光成分が50%
で、右円偏光成分が50%であるから、コレステリック
液晶高分子固化層71により、理論的に近赤外線51の
50%が反射されたことになる。一方、反射された右円
偏光成分52は、逆経路を経て外に出射される。
【0098】コレステリック高分子固化層71を透過し
た可視光50および近赤外線51の左円偏光成分53
は、さらに透明接着材料層9を透過し、左螺旋軸を有す
るコレステリック液晶高分子固化層61に達する。
【0099】コレステリック液晶高分子固化層61で
は、近赤外線51の左円偏光成分53が反射されるた
め、近赤外線51は理論的に100%反射されたことに
なる。一方、反射された左円偏光成分53は、透明接着
材料層9、コレステリック液晶高分子固化層71および
入射側の透明フィルム基板8を経て外に出射される。
【0100】このようにして、可視光50のみが近赤外
線反射フィルム101を透過する。なお、図3(a)で
は、コレステリック液晶高分子固化層71側の透明フィ
ルム基板8が光の入射面となっているが、コレステリッ
ク液晶高分子固化層61側の透明フィルム基板8が光の
入射面となってもよい。この場合、近赤外線51は、左
円偏光成分53および右円偏光成分52の順で反射され
る。
【0101】図4は、図1および図2に示すプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタ200,201における近
赤外線反射フィルムの第2の例を示す断面図である。
【0102】図4に示すように、近赤外線反射フィルム
102では、一方の透明フィルム基板8上に右螺旋軸を
有するコレステリック液晶高分子固化層71を形成した
ものが、前述と同様の透明接着材料層9を介し、1/2
波長板(λ/2板)12の一面に接合されている。ま
た、他方の透明フィルム基板8上に右螺旋軸を有するコ
レステリック液晶高分子固化層71を形成したものが、
同様にして透明接着材料層9を介し、1/2波長板12
の他面に接合されている。
【0103】なお、図4の例では、1/2波長板12を
介して右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化
層71同士を貼り合わせているが、1/2波長板12を
介して左螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化
層61同士を貼り合わせてもよい。
【0104】1/2波長板12は、可視光の透過性が高
く、均質な位相差を与えるものが好ましい。
【0105】一般には、ポリカーボネート、ポリビニル
アルコール、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ
プロピレン、その他のポリオレフィン、ポリアリレー
ト、ポリアミド等を延伸処理した複屈折フィルムが1/
2波長板12として用いられるが、ネマチック液晶高分
子等も1/2波長板12として利用できる。
【0106】1/2波長板12では、複屈折の波長分散
が小さいものほど、波長ごとの偏光状態の均一化を図る
ことができる。
【0107】図5に示すように、可視光50および特定
波長帯域の近赤外線51は、一方の透明フィルム基板8
側から近赤外線反射フィルム102内に入射する。透明
フィルム基板8を透過した近赤外線51の右円偏光成分
52が、右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固
化層71で反射される。
【0108】近赤外線51は、左円偏光成分が50%
で、右円偏光成分が50%であるから、コレステリック
液晶高分子固化層71により、近赤外線51の50%が
反射されたことになる。一方、反射された右円偏光成分
52は、逆経路を経て外に出射される。
【0109】コレステリック液晶高分子固化層71を透
過した可視光50および近赤外線の左円偏光成分53
は、さらに透明接着材料層9を透過し、1/2波長板1
2に達する。
【0110】近赤外線51の左円偏光成分53は、1/
2波長板12を透過する過程で180°の位相差を与え
られるため、全て右円偏光成分に変わる。この右円偏光
成分は、他方の透明接着材料層9を透過した後に、コレ
ステリック液晶高分子固化層71で反射されるため、近
赤外線51は理論的に100%反射されたことになる。
【0111】一方、2つめのコレステリック液晶高分子
固化層71で反射された右円偏光成分は、1/2波長板
12を透過する過程で、再び左円偏光成分53に変わ
り、逆経路を経て外に出射される。
【0112】このようにして、可視光50のみが、近赤
外線反射フィルム102を透過する。
【0113】図5(a)は、図1および図2に示すプラ
ズマディスプレイパネル用フィルタ200,201にお
ける近赤外線反射フィルムの第3の例を示す断面図であ
り、図5(b)は、図5(a)のB−B線部分拡大断面
図である。
【0114】図5(a)に示すように、近赤外線反射フ
ィルム103は、2枚の透明フィルム基板8の間にコレ
ステリック液晶高分子固化層61,62,71,72か
らなる積層体が挟まれた構造になっている。
【0115】このようなコレステリック液晶高分子固化
層の積層体を形成するには、図3(a)におけるコレス
テリック液晶高分子固化層71を形成した際と同様の操
作を行い、透明フィルム基板8上に右螺旋軸を有するコ
レステリック液晶高分子固化層71を形成し、続いてコ
レステリック液晶高分子固化層71上に直接、右螺旋軸
を有するコレステリック液晶高分子固化層72を形成す
る。
【0116】なお、コレステリック液晶高分子固化層7
1とコレステリック液晶高分子固化層72とは、コレス
テリック液晶高分子を構成するキラル成分モノマの立体
配置およびモノマの反応条件がすべて同じであるが、構
成成分のキラル成分モノマの濃度が異なっており、コレ
ステリック液晶高分子固化層72の方がコレステリック
液晶高分子固化層71よりも、キラル成分モノマの濃度
が低い。そのため、コレステリック液晶高分子固化層7
1とコレステリック液晶高分子固化層72とでは、螺旋
の1ピッチPの値が異なっており、コレステリック液晶
高分子固化層72の方がコレステリック液晶高分子固化
層71よりも値が大きい。
【0117】一方、上記と同様の操作を行い、透明フィ
ルム基板8上に左螺旋軸を有するコレステリック液晶高
分子固化層61を形成し、その上に右螺旋軸を有するコ
レステリック液晶高分子固化層62を形成する。
【0118】コレステリック液晶高分子固化層61とコ
レステリック液晶高分子固化層62とは、コレステリッ
ク液晶高分子固化層71,72と同様に、構成成分のキ
ラル成分モノマの濃度が異なっており、コレステリック
液晶高分子固化層62の方がコレステリック液晶高分子
固化層61よりもキラル成分モノマの濃度が低い。その
ため、コレステリック液晶高分子固化層61とコレステ
リック液晶高分子固化層62とでは、螺旋の1ピッチP
の値が異なっており、コレステリック液晶高分子固化層
62の方がコレステリック液晶高分子固化層61よりも
値が大きい。
【0119】一方、コレステリック液晶高分子固化層6
1とコレステリック液晶高分子固化層71とでは、キラ
ル成分モノマの濃度が等しいが、キラル成分モノマの立
体配置が異なっている。このため、コレステリック液晶
高分子固化層61,71における螺旋の1ピッチPの値
は等しく、これらは、逆螺旋の関係にある。
【0120】コレステリック液晶高分子固化層62とコ
レステリック液晶高分子固化層72とでは、キラル成分
モノマの濃度が等しいが、キラル成分モノマの立体配置
が異なっている。このため、コレステリック液晶高分子
固化層62,72における螺旋の1ピッチPの値は等し
く、互いに逆螺旋の関係にある。
【0121】図5(b)に示すように、近赤外線反射フ
ィルム103において、螺旋1ピッチPの値が変化して
おり、外側のコレステリック液晶高分子固化層61,7
1から内側のコレステリック液晶高分子固化層62,7
2に向かって、螺旋1ピッチPの値が大きくなってい
る。
【0122】螺旋1ピッチPの値が等しく、逆螺旋の関
係にあるコレステリック液晶高分子固化層61,71
は、第1の波長帯域の近赤外線51を反射する。なお、
ここでは、第1の波長帯域をλ1 〜λ2 [nm]の範囲
とし、さらに、λ1 <λ2 の関係が成り立つとする。
【0123】近赤外線51のうち、右円偏光成分52が
右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層71
において反射され、左円偏光成分53が左螺旋軸を有す
るコレステリック液晶高分子固化層61において反射さ
れる。
【0124】コレステリック液晶高分子固化層61,7
1の厚さは等しく、螺旋3ピッチ以上20ピッチ以下で
あることが好ましい。厚さが3ピッチ以上20ピッチ以
下ならば近赤外線を高い反射率で反射することができ
る。
【0125】一方、螺旋1ピッチPの値が等しく、逆螺
旋の関係にあるコレステリック液晶高分子固化層62,
72は、第2の波長帯域の近赤外線54を反射する。な
お、ここでは、第2の波長帯域をλ3 〜λ4 [nm]の
範囲とし、さらに、λ3 <λ 4 およびλ1 <λ2 ≦λ3
<λ4 の関係が成り立つとする。
【0126】近赤外線54のうち、右円偏光成分55が
右螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層72
において反射され、左円偏光成分56が左螺旋軸を有す
るコレステリック液晶高分子固化層62において反射さ
れる。
【0127】コレステリック液晶高分子固化層62,7
2の厚さは等しく、螺旋3ピッチ以上20ピッチ以下で
あることが好ましい。
【0128】コレステリック液晶高分子固化層61,7
1とコレステリック液晶高分子固化層62,72とで
は、螺旋の1ピッチPの値がコレステリック液晶高分子
固化層61,71の方がコレステリック液晶高分子固化
層62,72よりも小さいことから、コレステリック液
晶高分子固化層61,71の方が、コレステリック液晶
高分子固化層62,72よりも、中心反射波長が短波長
側にある。
【0129】図5(b)に示すようなコレステリック液
晶高分子固化層61,62,71,72を積層してなる
近赤外線反射フィルム103においては、近赤外線51
および近赤外線54の両方を反射することができ、波長
λ1 〜波長λ4 [nm]にわたる広い範囲の波長帯域の
近赤外線を反射することが可能となる。
【0130】反射波長帯域の異なるコレステリック液晶
高分子固化層(61,62,71,72)を積層するこ
とは、斜め入射光の波長シフトに対しても有効であり、
また、コレステリック液晶高分子固化層の反射波長の調
整を極めて容易にするため、近赤外線反射フィルムの工
業的な生産性が向上する。
【0131】なお、図5の光学フィルムフィルタ103
においては、螺旋ピッチの小さいコレステリック液晶高
分子固化層61,71を外側に、螺旋ピッチの大きいコ
レステリック液晶高分子固化層62,72を内側にして
積層しているが、これとは逆に、螺旋ピッチの大きいコ
レステリック液晶高分子固化層62,72を外側に、螺
旋ピッチの小さいコレステリック液晶高分子61,71
を内側にして積層してもよい。
【0132】また、図5の近赤外線反射フィルム103
は、逆螺旋構造を有するコレステリック液晶高分子固化
層を積層しているが、1/2波長板12を介して、同螺
旋構造のコレステリック液晶高分子固化層を積層しても
よい。この場合の近赤外線反射フィルムは、例えば、透
明フィルム基板8、コレステリック液晶高分子固化層7
1、コレステリック液晶高分子固化層72、透明接着材
料層9、1/2波長板12、透明接着材料層9、コレス
テリック液晶高分子固化層72、コレステリック液晶高
分子固化層71、透明フィルム基板8の順で構成されて
いる。
【0133】800〜1300mmの近赤外線帯域を広
範囲にわたって反射する近赤外線反射フィルムでは、3
80〜700mmの広範囲にわたる位相差を与えること
ができる1/2波長板12を使用することが好ましい。
【0134】1/2波長板12は、それぞれ異なる位相
差を与える複数の位相差層が積層されたものでもよい。
位相差層を積層する場合は、各層の位相差、軸角度およ
び積層枚数を選択することにより、広範囲にわたる波長
帯域に対する1/2波長板12とすることが可能とな
る。
【0135】図1に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ200は、図3(a)に示す近赤外線反射フィ
ルム101と電磁波シールド層100とを一体化した複
合フィルタである。なお、近赤外線反射フィルム101
の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102
や、あるいは図5(a)に示す近赤外線反射フィルム1
03を用いてもよい。
【0136】プラズマディスプレイパネル用フィルタ2
00は、プラズマディスプレイパネルに直に貼り付けて
使用することから、近赤外線反射フィルム101の一方
の透明フィルム基板8の片面には、透明粘着剤層10が
設けられている。
【0137】透明粘着剤層10には、前述の透明接着材
料層9において記載した透明粘着剤と同様の粘着剤が用
いられる。
【0138】近赤外線反射フィルム101の他方の透明
フィルム基板8上には、透明粘着剤層10を介し、電磁
波シールド層100が設けられている。なお、電磁波シ
ールド層100の周縁部は露出された構造になってお
り、この露出部分にアース接続部を設けることが可能で
ある。
【0139】電磁波シールド層100は、透明フィルム
基材5上に導電性高分子と導電性微粒子との複合体から
なる電磁波シールドフィルム1を形成してなる。
【0140】透明フィルム基材5としては、可視光域で
透明であり、フレキシブル性を有し、機械的強度に優
れ、耐熱性の良好なプラスチックフィルム、例えばポリ
エステル、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート、
ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレー
ト、トリアセチルセルロース、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリアミド、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンスルファイド、ポリエーテルスルフォン等からなるフ
ィルムが用いられる。透明フィルム基材5は、単層であ
っても2層以上の複合層であってもよいが、全体の厚さ
は5〜500μmであるのが好ましい。また、透明フィ
ルム基材5には、密着性向上のためのコロナ処理や易接
着処理を施してもよい。
【0141】導電性高分子は、特に限定されるものでは
なく、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、
ポリチオフェンビニレン、ポリイソチアナフテン、ポリ
アセチレン、ポリアルキルピロール、ポリアルキルチオ
フェン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレ
ン、ポリメトキシフェニレン、ポリフェニレンスルファ
イド、ポリフェニレンオキシド、ポリアントラセン、ポ
リナフタレン、ポリピレン、ポリアズレン等や、これら
の誘導体の重合体等があげられる。なお、上記重合体は
単独で用いるか、または2種類以上の混合物として用い
てもよい。
【0142】また、上記の導電性高分子を下記の物質で
ドーピングすることが好ましい。ドーピングにより、導
電性高分子の導電性が向上し、その結果、電磁波シール
ド性が向上する。ドーパントとして用いられる物質とし
ては、Li、Na、K等のアルカリ金属、Ca等のアル
カリ土類金属等のドナー型ドーパントや、Cl2 、Br
2 、I2 等のハロゲン、PF5 、AsF5 、BF3 等の
ルイス酸、HF、HCl、HNO3 、H2 SO4 、HC
lO4 等のプロトン酸、FeCl3 、FeOCl3 、T
iCl4 、WCl5 等の遷移金属化合物、Cl- 、Br
- 、I- 、ClO4 - 、PF6 - 、BF4 - 、AsF6
- 等の電解質アニオンのアクセプター型ドーパントが用
いられる。ドーピングの方法としては、公知の技術を利
用することができる。例えば、ドーパントを気相または
溶液中で導電性高分子と接触させる化学的ドーピング方
法、または導電性高分子を電極として電圧を印加する電
気化学的ドーピング方法が用いられる。
【0143】一方、導電性微粒子としては、酸化錫、ア
ンチモンがドープされた酸化錫(ATO)、錫がドープ
された酸化インジウム(ITO)等の導電性金属酸化物
を用いることが好ましい。これらの導電性微粒子は単独
で用いてもよく、また2種類以上の混合物として用いて
もよい。また、これらの導電性微粒子は、粒子径が0.
5μm以下であり、特に0.1μm以下であることが好
ましい。これにより、形成した電磁波シールドフィルム
1の可視光透過性が高くなる。なお、これらの導電性微
粒子は、そのまま固体として用いてもよく、あるいは公
知の技術により、導電性微粒子ゾルとして用いてもよ
い。例えば、錫がドープされた酸化インジウムを微粒子
分散器で分散すると錫がドープされた酸化インジウムゾ
ルが得られる。電磁波シールドフィルム1においては、
これらの導電性微粒子あるいは導電性微粒子ゾルが、公
知の分散方法により導電性高分子中に均一に分散してい
る。
【0144】上記の導電性高分子および導電性微粒子か
らなる電磁波シールドフィルム1を透明フィルム基材5
上に形成する際には、公知の技術が利用できる。例え
ば、導電性高分子を溶媒に溶解させるか、あるいは溶媒
中に分散させたものに、導電性微粒子を加えて混合し、
これをロールコーター、スピンコーター、ディップ法等
の公知技術により透明フィルム基材5上に塗布する。こ
れを所定温度で所定時間加熱すると電磁波シールドフィ
ルム1が形成される。このような導電性高分子の溶媒に
は特に限定はなく、テトラヒドロフラン(THF)、ト
ルエン、N−メチルピロリドン、塩化メチレン、アルコ
ール類、ケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボ
ネート等の有機溶剤や、あるいは水が用いられる。な
お、塗布溶液の安定性または分散性の点から、各種添加
剤を使用してもよい。
【0145】電磁波シールド層100には60%以上の
高い可視光透過率が求められることから、塗布溶液中の
導電性微粒子ゾルの粒子径も、固体状の導電性微粒子の
粒子径と同様、0.5μm以下、好ましくは0.1μm
以下とする。また、電磁波シールド100においては、
導電性高分子と導電性微粒子の複合体からなる電磁波シ
ールドフィルム1を単層で用いてもよく、あるいはこれ
を積層して用いてもよい。
【0146】このようにして得られた電磁波シールド層
100は、表面電気抵抗が1×10 4 Ω/□以下、特に
1×103 Ω/□以下であることが好ましい。電磁波シ
ールド層100の表面電気抵抗が低い程、電磁波シール
ド層100の導電性が向上し、電磁波シールド性能も向
上する。
【0147】プラズマディスプレイパネル用フィルタ2
00においては、透明フィルム基材5上に形成した透明
反射防止層6が、透明粘着剤層10を介し、電磁波シー
ルド層100に接着されている。
【0148】透明反射防止層6は、透明フィルム基材5
の表面において外光が反射して眩しくなることを防止す
るためのものであり、外光の反射を5%以下に抑え、か
つ可視光の透過率が70%以上になるように構成されて
いる。
【0149】透明反射防止層6には、可視光に対して
1.3以上の屈折率を有した材料が使用される。代表的
な材料としては、MgF2 ,Si,SiO,SnO
x (1≦x≦2),ZnS等があり、SiO2 ,Al2
3 ,TiO,TiO2 ,InO3およびITO等も使
用できる。
【0150】これらの材料を、直接、透明フィルム基材
5の一方の面に塗工することにより、透明反射防止層6
が形成される。図1においては、透明反射防止層6が、
直接、透明フィルム基材5上に形成されているが、電磁
波シールド層100の上に、直接、透明反射防止層6を
形成してもよい。
【0151】塗工方法には、真空蒸着法、スパッタリン
グ法、イオンプレーティング法、ゾル粒子による塗工
法、ゾル−ゲル溶液による塗工法等がある。また、上記
の無機材料(微粒子)を、可視光透過率が70%以上あ
る透明樹脂、たとえば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等に分散させたもの
を塗工する方法等もある。
【0152】なお、透明反射防止層6の代わりに、透明
防眩層を設けてもよい。透明防眩層は、可視光透過率が
70%以上で、ヘイズ値が20%以下となるように構成
されたものである。このような透明防眩層は、公知の微
粒子分散タイプや、微細な表面凹凸からなるものなどが
用いられる。
【0153】さらに、上記の透明反射防止層6や透明防
眩層では、外光の反射率が5%以下という反射特性に加
えて、ハードコート層(硬度2H以上)としての機能
や、帯電防止性、耐汚染性、耐候性、耐光性、耐薬品性
等の機能を付与したものであってもよい。例えば、透明
フィルム基材5上にハードコート層を設け、更にその上
に透明反射防止層6を形成してもよい。
【0154】図1に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ200は、電磁波シールド層100と近赤外線
反射フィルム101とが一体化しているため、軽量かつ
薄型である。また、電磁波シールド層100において電
磁波を遮断することが可能であり、近赤外線反射フィル
ム101において、近赤外線を反射することが可能であ
る。さらに、プラズマディスプレイパネル用フィルム2
00は、全体として可視光の透過率が高く、また、透明
反射防止層6が設けられているため、外光の反射を低く
抑えることが可能である。
【0155】なお、プラズマディスプレイパネル用フィ
ルタ200においては、図1に示すように、プラズマデ
ィスプレイパネルに装着する側に近赤外線反射フィルム
101が設けられ、その上に、電磁波シールド層100
が設けられた構成になっているが、これ以外に、プラズ
マディスプレイパネルに装着する側から、電磁波シール
ド層100、近赤外線反射フィルム101の順に構成さ
れてもよい。
【0156】図2に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ201は、図1に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタ200と同様、図3に示す導電性メッシ
ュ状シート1を備えた電磁波シールド層100と、図3
(a)に示す近赤外線反射フィルム101とを一体化し
た複合フィルタであり、プラズマディスプレイパネルの
前面に設置して使用する。なお、近赤外線反射フィルム
101の代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム1
02や図5(a)に示す近赤外線反射フィルム103を
用いてもよい。
【0157】プラズマディスプレイパネル用フィルタ2
01において、近赤外線反射フィルム101の一方の透
明フィルム基板8上に透明反射防止層6が設けられてお
り、他方の透明フィルム基板8は、透明粘着剤層10を
介し、透明硬質基板21に接着されている。
【0158】透明硬質基板21は、プラズマディスプレ
イパネル用フィルタ201の強度を向上させるためのも
のである。このような透明硬質基板21としては、可視
光透過率が70%以上であり、厚さが1〜10nm程度
の硬質板、例えば、ガラス板、(メタ)アクリル板、ポ
リカーボネート板、ポリエステル板、エポキシ樹脂板、
ポリイミド板等の樹脂板が用いられる。なお、プラズマ
ディスプレイパネル用フィルタ201の軽量化の点から
は、プラスチック板を用いることが好ましい。
【0159】透明硬質基板21の一面には、透明粘着剤
層10を介し、電磁波シールド層100が設けられてお
り、さらに第2の透明反射防止層7が設けられている。
電磁波シールド層100の構成は、図1に示すプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタ200において記載した
とおりである。また、電磁波シールド層100の周縁部
は露出しており、この部分にアース接続部を設けること
が可能である。
【0160】透明フィルム基板8上に設けられた第1の
透明反射防止層6は、図1に示すプラズマディスプレイ
パネル用フィルタ200における透明反射防止層6と同
様に、透明フィルム基板8の表面で外光が反射して眩し
くなることを防止するためのものである。このため、外
光の反射を5%以下に抑え、かつ可視光の透過率が70
%以上になるよう構成されており、一定範囲の可視光を
吸収するような材料が用いられる。
【0161】一方、透明フィルム基材5上に設けられた
第2の透明反射防止層7は、プラズマディスプレイパネ
ルにおいて、ガラス板またはアクリル板等からなるプラ
ズマディスプレイパネルの前面パネル基板と透明フィル
ム基材5との間に発生する光干渉(例えばニュートンリ
ング)を除去し、かつ透明フィルム基材5の表面におけ
る可視光の反射を抑えるためのものである。このため、
第2の透明反射防止層7においては、透明粒子をバイン
ダ中に分散させた光干渉除去用の材料が用いられる。
【0162】第1および第2の透明反射防止層6,7の
構成および形成方法については、図1に示すプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタ200の透明反射防止層6
において記載したとおりである。
【0163】このように、図2に示すプラズマディスプ
レイパネル用フィルタ201は、電磁波シールド層10
0と近赤外線反射フィルム101とが一体化しているた
め、軽量かつ薄型で、電磁波を遮断することが可能であ
り、また、近赤外線を反射することが可能である。ま
た、プラズマディスプレイパネル用フィルタ201全体
の可視光透過率も高く、さらに、第1および第2の透明
反射防止層6,7により、外光の反射を低く抑え、かつ
プラズマディスプレイパネルと透明フィルム基材5にお
いて発生する光干渉を除去することが可能である。
【0164】図2に示すプラズマディスプレイパネル用
フィルタ201においては、プラズマディスプレイパネ
ルに設置する側に電磁波シールド層100が設けられ、
その上に近赤外線反射フィルム101が設けられた構成
になっている。これ以外にも、プラズマディスプレイパ
ネルに設置する側から、近赤外線反射フィルム101、
電磁波シールド層100の順に構成されてもよい。この
場合、近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基板
8上には、プラズマディスプレイパネルの前面ガラス板
と透明フィルム基板8との光干渉を除去するための第2
の透明反射防止層7が設けられ、一方、電磁波シールド
層100の透明フィルム基材5上には、外光の反射を防
ぐための第1の透明反射防止層6が設けられる。
【0165】図6は、本発明に係るプラズマディスプレ
イ表示装置の第1の例を示す断面図である。
【0166】図6に示すプラズマディスプレイ表示装置
300は、図1に示すプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタ200が、透明粘着剤層10を介し、プラズマデ
ィスプレイパネル22に、直接、貼り付けられてなる。
【0167】図6に示すように、電磁波シールド層10
0の周縁部の露出した部分に、導電性テープを貼着し、
またはAgペースト等の導電ペースト材料を塗布するこ
とにより、アース接続部3を設けることが可能であり、
必要に応じて、アース接続部3を電磁波シールド層10
0の2辺または4辺等に設けてもよい。プラズマディス
プレイパネル用フィルタ200において、電磁波シール
ド層100と近赤外線反射フィルム101との位置関係
は逆であってもよいことから、プラズマディスプレイパ
ネル22側にアース接続部3を設ける場合には、電磁波
シールド層100がプラズマディスプレイパネルに近い
側に位置する構成であってもよい。
【0168】図6に示すように、プラズマディスプレイ
パネル22で発生した可視光50および近赤外線51
が、プラズマディスプレイパネル用フィルタ200内に
入射する。透明粘着剤層10および透明フィルム基板8
を透過した近赤外線51の右円偏光成分52は、コレス
テリック液晶高分子固化層71において反射される。コ
レステリック液晶高分子固化層71を透過した近赤外線
51の左円偏光成分53は、さらに、透明接着材料層9
を透過した後、コレステリック液晶高分子固化層61に
おいて反射される。このように、近赤外線51は、近赤
外線反射フィルム101において反射され、可視光50
のみが近赤外線反射フィルム101を透過する。可視光
50はさらに電磁波シールド層100および透明反射防
止層6を順に透過する。
【0169】外光57は、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ200の透明反射防止層6により、反射が5
%以下に抑えられる。
【0170】一方、プラズマディスプレイパネル22に
おいて発生した電磁波は、電磁波シールド層100にお
いて遮断される。
【0171】以上のように、図6に示すプラズマディス
プレイ表示装置300においては、プラズマディスプレ
イパネル用フィルタ200により、プラズマディスプレ
イパネル22で発生した電磁波が遮断されるとともに、
近赤外線を80%以上の高い反射率で均一に反射するこ
とが可能となる。このように、プラズマディスプレイパ
ネル22から放出される近赤外線が遮断されるため、近
赤外線によるリモートコントローラの誤動作を防ぐこと
ができる。
【0172】なお、図6に示すプラズマディスプレイ表
示装置300においては、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ200が、図3に示す近赤外線反射フィルム
101を備えているが、近赤外線反射フィルム101の
代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102また
は図5に示す近赤外線反射フィルム103を備えてもよ
い。特に、図5に示す近赤外線反射フィルム103は、
反射波長帯域が異なるコレステリック液晶高分子固化層
61,62,71,72を積層しているため、反射波長
帯域が広い。このため、近赤外線反射フィルム103を
備えたプラズマディスプレイパネル用フィルタは、広範
囲にわたる波長帯域の近赤外線を遮断することが可能と
なる。
【0173】また、プラズマディスプレイパネル用フィ
ルタ200は、全体として可視光の透過率が50%以上
と高いため、プラズマディスプレイパネルの画像を阻害
しない。さらに、透明反射防止層6により外光の反射が
5%以下に抑えられるため、プラズマディスプレイ表示
装置300においては、高度の視認性が得られる。
【0174】図7は、本発明に係るプラズマディスプレ
イ表示装置の第2の例を示す断面図である。
【0175】図7に示すプラズマディスプレイ表示装置
301は、図2に示すプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタ201が、プラズマディスプレイパネル22の前
面から0.1〜10mm離れた位置に設置され、公知の
手段により固定されている。また、電磁波シールド層1
00の周縁部の露出した部分に、導電性テープを貼着
し、またはAgペースト等の導電ペースト材料を塗布す
ることにより、アース接続部3を設けることが可能であ
り、必要に応じて、アース接続部3を電磁波シールド層
100の2辺または4辺等に設けてもよい。
【0176】図7に示すように、プラズマディスプレイ
パネル22で発生した可視光50および近赤外線51
が、プラズマディスプレイパネル用フィルタ201内に
入射する。第2の透明反射防止層7、電磁波シールド層
100、透明硬質基板21および透明フィルム基板8を
透過した近赤外線51の右円偏光成分52は、コレステ
リック液晶高分子固化層71において反射される。コレ
ステリック液晶高分子固化層71を透過した近赤外線5
1の左円偏光成分53は、コレステリック液晶高分子固
化層61において反射される。このように、近赤外線5
1は、近赤外線反射フィルム101において反射され、
可視光50のみが近赤外線反射フィルム101を透過す
る。可視光50は、さらに第1の透明反射防止層6を透
過する。
【0177】また、外光57は、プラズマディスプレイ
パネル用フィルタ201の第1の透明反射防止層6によ
り、反射が5%以下に抑えられる。
【0178】一方、プラズマディスプレイパネル22で
発生した電磁波は、電磁波シールド層100において遮
断される。
【0179】以上のように、図7に示すプラズマディス
プレイ表示装置301においては、プラズマディスプレ
イパネル用フィルタ201により、プラズマディスプレ
イパネル22で発生した電磁波が遮断されるとともに、
近赤外線を80%以上の高い反射率で均一に反射するこ
とが可能である。このように、プラズマディスプレイパ
ネル22から放出される近赤外線を遮断することができ
るため、近赤外線によるリモートコントローラの誤動作
を防ぐことができる。
【0180】なお、図7に示すプラズマディスプレイ表
示装置301においては、プラズマディスプレイパネル
用フィルタ201が、図3に示す近赤外線反射フィルム
101を備えているが、近赤外線反射フィルム101の
代わりに、図4に示す近赤外線反射フィルム102また
は図5に示す近赤外線反射フィルム103を備えてもよ
い。特に、図5に示す近赤外線反射フィルム103は、
反射波長帯域が異なるコレステリック液晶高分子固化層
61,62,71,72を積層しているため、反射波長
帯域が広い。このため、近赤外線反射フィルム103を
備えたプラズマディスプレイパネル用フィルタは、広範
囲にわたる波長帯域の近赤外線を遮断することが可能と
なる。
【0181】また、プラズマディスプレイパネル用フィ
ルタ201は、全体として可視光の透過率が50%以上
と高いため、プラズマディスプレイパネル22の画像は
阻害されない。さらに、第1の透明反射防止層6によ
り、外光57の反射が5%以下に抑えられるとともに、
第2の透明反射防止層7により、プラズマディスプレイ
パネル22の前面パネル基板と透明フィルム基材5の間
に発生する光干渉を除去することができるため、プラズ
マディスプレイ表示装置301においては、高度の視認
性が得られる。
【0182】
【実施例】以下の実施例および比較例に示すプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタにおける近赤外線反射フィ
ルムについて、波長帯域800〜1300nmの近赤外
線の反射率、波長550nmの可視光の透過率および外
光の全反射率を測定した。なお、実施例および比較例に
おいては、波長550nmの可視光を透明反射防止層に
対し5°の角度で入射させた場合の全反射率を外光反射
率とした。また、外光反射率を測定する際には、可視光
が透明反射防止層側からのみ入射するようにするため、
上記のプラズマディスプレイパネル用フィルタにおける
近赤外線反射フィルムのうち、透明粘着剤層が設けられ
た透明フィルム基板を黒板に貼り付けた状態で測定を行
った。
【0183】実施例および比較例における反射率および
透過率の測定には、日立製作所製分光光度計U−341
0を用いた。
【0184】実施例における反射波長帯域は、コレステ
リック液晶高分子固化層によって90%以上反射される
波長帯域とし、反射波長帯域における最大反射率を近赤
外線反射率とした。また、螺旋の1ピッチの値は、前述
の関係式(1)を用いた理論計算および透過型電子顕微
鏡による断面観察により求めた。
【0185】一方、実施例および比較例に示すプラズマ
ディスプレイパネル用フィルタについて、電磁波シール
ド層の表面電気抵抗および電磁波シールド性能について
も調べた。
【0186】電磁波シールド層の表面電気抵抗は、三菱
化学株式会社製ロレスタHPを用いて測定を行った。
【0187】また、電磁波シールド性能については、株
式会社アドバンテスト製スペクトルアナライザーを用
い、KEC(関西電子工業振興センター;Kansai elect
ronicindustry development center )法により、周波
数10MHzから1000MHzまで連続掃引して電界
値の減衰量(dB)の測定を行った。
【0188】[実施例1]実施例1のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタは、図5(a)に示す近赤外線反
射フィルム103を有する。
【0189】本実施例のプラズマディスプレイパネル用
フィルタ200における近赤外線反射フィルム103
は、以下のようにして作製した。
【0190】厚さ50μmのトリアセチルセルロースフ
ィルムを透明フィルム基板8とし、この上に、厚さ0.
1μmのポリビニルアルコール層を設け、これをレーヨ
ン布でラビング処理し、配向膜を形成した。
【0191】次に、メソゲン基を有するa成分モノマ
0.088モルと、S体のキラル成分を有するb成分モ
ノマ0.012モルを共重合したコレステリック液晶高
分子を、シクロヘキサノンに溶解させて液晶溶液とし、
ワイヤーバーを用いてこれを上記の配向膜上に塗布し
た。これを160℃で5分間加熱し、続いて室温で冷却
した。
【0192】a成分モノマおよびb成分モノマの化学式
は、それぞれ(化1)および(化2)に示すとおりであ
る。
【0193】
【化1】
【0194】
【化2】
【0195】なお、式中の*はキラル中心を示してお
り、この部分の立体配置は、R体またはS体のいずれか
である。
【0196】また、a成分モノマおよびb成分モノマを
共重合して得られたコレステリック液晶高分子は、アク
リル樹脂と同様の結合様式によりa成分モノマとb成分
モノマとが共重合した、重量平均分子量80000、ガ
ラス転移温度180℃、等方相転移温度230℃の側鎖
型のコレステリック液晶高分子である。
【0197】以上のようにして、螺旋1ピッチが500
nm程度、厚さが約4μm(螺旋8ピッチ)で、左螺旋
軸を有し、中心反射波長が820nm、反射波長帯域が
750〜890nmのコレステリック液晶高分子固化層
61を得た。
【0198】次に、上記のコレステリック液晶高分子固
化層61の上に、さらに反射波長の異なるコレステリッ
ク液晶高分子固化層62を以下のようにして積層した。
【0199】中心反射波長が820nmの上記のコレス
テリック液晶高分子固化層61の上に、上記と同様の操
作により、a成分モノマ0.090モルとS体のb成分
モノマ0.010モルとを共重合したコレステリック液
晶高分子からなるコレステリック液晶高分子固化層62
を形成した。このようにして得られたコレステリック液
晶高分子固化層62は、螺旋1ピッチが約600nm程
度、厚さが約6μm(螺旋10ピッチ)で、左螺旋軸を
有し、中心反射波長が1000nm、反射波長帯域が9
20〜1080nmであった。
【0200】以上のようにして得られたコレステリック
液晶高分子固化層61とコレステリック液晶高分子固化
層62とは、左螺旋軸を有し、中心反射波長が900n
m、反射波長帯域が800〜1000nmであった。
【0201】続いて、左螺旋軸を有する上記のコレステ
リック液晶高分子固化層61,62を作製した時と同様
の操作により、右螺旋軸を有するコレステリック液晶高
分子固化層71とコレステリック液晶高分子固化層72
とを作製した。
【0202】この場合、中心反射波長820nmのコレ
ステリック液晶高分子固化層71には、a成分モノマ
0.088モルとR体のb成分モノマ0.012モルと
を共重合したコレステリック液晶高分子を用い、また、
中心反射波長1000nmのコレステリック液晶高分子
固化層72には、a成分モノマ0.090モルとR体の
b成分モノマ0.010モルとを共重合したコレステリ
ック液晶高分子を用いた。
【0203】以上のようにして得られたコレステリック
液晶高分子固化層71とコレステリック液晶高分子固化
層72との積層体は、右螺旋軸を有し、中心反射波長が
900nm、反射波長帯域が800〜1000nmであ
った。
【0204】このようにして得られた左螺旋軸および右
螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層61,
62とコレステリック液晶高分子固化層71,72と
を、両者の間に厚さが25μmのアクリル系透明接着材
料層9を介在させて貼り合わせ、図5(a)に示す近赤
外線反射フィルム103を構成した。さらに、近赤外線
反射フィルム103の透明フィルム基板8の一面に、厚
さ25μmのアクリル系透明粘着剤層10を設けた。
【0205】続いて、近赤外線反射フィルム103の他
方の透明フィルム基板8の上に、電磁波シールド層10
0を設けた。電磁波シールド層100は以下のようにし
て作製した。
【0206】電磁波シールド層100における透明フィ
ルム基材5として、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムを用いた。また、電磁波シールドフィルム
1を構成する導電性高分子としてポリアニリンを用い、
また導電性微粒子として錫がドープされた酸化インジウ
ム(ITO)を用いた。
【0207】p−トルエンスルホン酸がドープされたポ
リアニリン10gをトルエン50mlに溶解させ、この
溶液に、ITOゾル(粒径0.1μm)を50ml加
え、公知技術により分散させて、導電性高分子と導電性
微粒子の複合体とした。この複合体を、厚さ50μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム上にワイヤーバー
を用いて塗布し、150℃で10分間加熱して乾燥さ
せ、膜厚1μmの電磁波シールドフィルム1を形成し
た。このようして得られた電磁波シールド層100の表
面電気抵抗は100Ω/□であり、また、電磁波シール
ド層100の可視光透過率は70%であった。
【0208】電磁波シールド層100の透明フィルム基
材5と近赤外線反射フィルム103の透明フィルム基板
8とを、透明粘着剤層10を介して貼り合わせ、電磁波
シールド層100と近赤外線反射フィルム103とを一
体化した。
【0209】続いて、電磁波シールド層100の上に、
透明反射防止層6を設けた。透明反射防止層6は、以下
のようにして作製した。
【0210】厚さ50μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを透明フィルム基材5とし、この上に、紫外
線硬化性アクリル樹脂からなる厚さ5μmのハードコー
ト層を形成した。さらにその上に、SiO2 からなる厚
さ0.1μmの透明反射防止層6を形成した。透明反射
防止層6を形成した透明フィルム基材5の一方の面に、
厚さ25μmの透明粘着剤層10を設け、これを電磁波
シールド層100の電磁波シールドフィルム1に接着し
た。
【0211】このようにして、図1に示すような近赤外
線反射フィルム103、電磁波シールド層100および
透明反射防止層6を備えた直貼り用プラズマディスプレ
イパネル用フィルタを作製した。
【0212】[実施例2]実施例2のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタは、中心反射波長が820nmで
あるコレステリック液晶高分子固化層61,71と、中
心反射波長1100nmであるコレステリック液晶高分
子固化層62,72とを積層した点を除いて、実施例1
のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同様の構成
を有する。
【0213】中心反射波長1100nmのコレステリッ
ク液晶高分子固化層62,72は、a成分モノマ0.0
91モルとb成分モノマ0.009モルとを、実施例1
と同様の操作により共重合したコレステリック液晶高分
子からなり、螺旋1ピッチが約670nmで、反射波長
帯域が1090〜1270nmであった。
【0214】なお、中心反射波長1100nmのコレス
テリック液晶高分子固化層62,72におけるコレステ
リック液晶高分子は、中心反射波長820nmまたは1
000nmのコレステリック液晶高分子固化層における
コレステリック液晶高分子と、モノマの結合様式、分子
量、ガラス転移温度および等方相転移温度が同じであ
る。
【0215】このように、中心反射波長が820nmと
1100nmのコレステリック液晶高分子固化層61,
62,71,72を積層してなる近赤外線反射フィルム
103においては、中心反射波長が975nm、反射波
長帯域が800〜1150nmであった。
【0216】[実施例3]実施例3のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタは、図1に示すような単層のコレ
ステリック液晶高分子固化層61および71からなる近
赤外線反射フィルム101を備える。このような近赤外
線反射フィルム101は、以下のようにして作製した。
【0217】実施例1と同様の操作により、a成分モノ
マ0.088モルとS体のb成分モノマ0.012モル
とを共重合したコレステリック液晶高分子からなるコレ
ステリック液晶高分子固化層61を得た。このコレステ
リック液晶高分子固化層61は、螺旋1ピッチが約50
0nm程度、厚さが約4μm(螺旋8ピッチ)で、左螺
旋軸を有し、中心反射波長が820nm、反射波長帯域
が750〜890nmであった。
【0218】さらに、R体のキラル成分を有するb成分
モノマを用いて上記と同様の操作を行い、螺旋1ピッチ
が500nm程度、厚さが約4μm(螺旋8ピッチ)
で、右螺旋軸を有し、中心反射波長が820nm、反射
波長帯域が750〜890nmのコレステリック液晶高
分子固化層71を得た。
【0219】このようにして得られた左螺旋軸および右
螺旋軸を有するコレステリック液晶高分子固化層61,
71を、両者の間に厚さが25μmのアクリル系透明接
着材料層9を介在させて貼り合わせた。
【0220】次いで、実施例1と同様の操作を行い、上
記の近赤外線反射フィルム101の透明フィルム基板8
の一面に透明粘着剤層10を設け、他方の透明フィルム
基板8の一面に電磁波シールド層100を設けた。さら
に、電磁波シールド層100の上に透明反射防止層6を
設けた。
【0221】[比較例1]比較例1のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタとして、電磁波シールド層100
および透明反射防止層6を備えるが、近赤外線反射フィ
ルムを備えていないプラズマディスプレイパネル用フィ
ルタを用いた。このようなプラズマディスプレイパネル
用フィルタは、電磁波シールド層100が設けられた透
明フィルム基材5の一面に透明粘着剤層10を設け、ま
た、電磁波シールド層100の上に、実施例1と同様の
方法により、透明反射防止層6を設けた構造を有する。
【0222】[比較例2]比較例2のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタは、コレステリック液晶高分子固
化層61,71の厚さが0.5μm(螺旋1ピッチ)で
ある点を除いて、実施例3のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルタと同様の構造を有する。
【0223】[比較例3]比較例3のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタは、コレステリック液晶高分子固
化層61,71の厚さが25μm(螺旋50ピッチ)で
ある点を除いて、実施例3のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルタと同様の構造を有する。
【0224】[比較例4]比較例4のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタは、以下の点を除いて、実施例1
のプラズマディスプレイパネル用フィルタと同様の構造
を有する。
【0225】比較例4のプラズマディスプレイパネル用
フィルタの電磁波シールド層100は、導電性高分子を
含まず、導電性微粒子のみからなる電磁波シールドフィ
ルム1を有する。このような電磁波シールドフィルム1
を作製するには、厚さ50μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムに、錫がドープされた酸化インジウムゾ
ルを塗布し、実施例1と同様の操作を行う。これによ
り、厚さ1μmの電磁波シールドフィルム1を有する電
磁波シールド層100が得られた。
【0226】比較例4のプラズマディスプレイパネル用
フィルタにおける電磁波シールド層100の表面電気抵
抗は、1.1×104 Ω/□であり、可視光透過率は6
8%であった。
【0227】実施例1から比較例4までの結果を表2に
示す。
【0228】
【表2】
【0229】近赤外線反射フィルムを備えていない比較
例1のプラズマディスプレイパネル用フィルタは、近赤
外線反射フィルムを備えたプラズマディスプレイパネル
用フィルタに比べて、著しく近赤外線の反射率が低い。
また、実施例3に示すように、コレステリック液晶高分
子固化層61,71の厚さが8ピッチの場合は、近赤外
線反射率が高いが、比較例2に示すように、コレステリ
ック液晶高分子固化層61,71の厚さが1ピッチの場
合は、厚さが薄すぎるため近赤外線を十分反射すること
ができない。また、比較例3に示すようにコレステリッ
ク液晶高分子固化層61,71の厚さが50ピッチと厚
すぎる場合は、近赤外線反射率および可視光透過率が低
下する。
【0230】実施例3のように、コレステリック液晶高
分子固化層61,71が単層である場合、プラズマディ
スプレイパネル用フィルタにおける近赤外線の反射波長
帯域は狭い。これに対し、実施例1および実施例2に示
すように、異なる反射波長帯域を有するコレステリック
液晶高分子固化層61,62,71,72を積層した場
合、プラズマディスプレイパネル用フィルタにおける近
赤外線の反射波長帯域が広くなる。
【0231】実施例1から実施例3のプラズマディスプ
レイパネル用フィルタは、可視光透過率が60%以上と
高く、また、透明反射防止層6により、外光の反射が3
%以下に抑えられている。さらに、これらのプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルタは、導電性高分子と導電性
微粒子の複合体からなる電磁波シールド層100を有す
るため、表面電気抵抗1×103 Ω/□と低く、電磁波
シールド性能が高い。このため、電磁波を十分遮断する
ことが可能である。
【0232】一方、比較例4に示すように、導電性微粒
子のみから構成される電磁波シールド層100を有する
プラズマディスプレイパネル用フィルタは、電磁波シー
ルド層の表面電気抵抗が1.1×104 Ω/□と高いた
め、電磁波シールド性能が低く、電磁波を十分に遮断す
ることができない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタの第1の例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るプラズマディスプレイパネル用フ
ィルタの第2の例を示す断面図である。
【図3】図1および図2に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタに用いる近赤外線反射フィルムの第1の
例を示す断面図および部分拡大断面図である。
【図4】図1および図2に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおける近赤外線反射フィルムの第2の
例を示す断面図である。
【図5】図1および図2に示すプラズマディスプレイパ
ネル用フィルタにおける近赤外線反射フィルムの第3の
例を示す断面図および部分拡大断面図である。
【図6】本発明に係るプラズマディスプレイ表示装置の
第1の例を示す断面図である。
【図7】本発明に係るプラズマディスプレイ表示装置の
第2の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電磁波シールドフィルム 5 透明フィルム基材 6 第1の透明反射防止層 7 第2の透明反射防止層 8 透明フィルム基板 9 透明接着材料層 10 透明粘着剤層 12 2分の1波長板 21 透明硬質基板 22 プラズマディスプレイパネル 50 可視光 51 第1の波長帯域の近赤外線 52 近赤外線51の右円偏光成分 53 近赤外線51の左円偏光成分 54 第2の波長帯域の近赤外線 55 近赤外線54の右円偏光成分 56 近赤外線54の左円偏光成分 57 外光 61,62 左巻き螺旋コレステリック液晶高分子固化
層 71,72 右巻き螺旋コレステリック液晶高分子固化
層 100 電磁波シールド層 101,102,103 近赤外線反射フィルム 200,201 プラズマディスプレイパネル用フィル
タ 300,301 プラズマディスプレイ表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 309 G09F 9/00 318A 318 H01J 11/02 E H01J 11/02 G02B 1/10 Z (72)発明者 中村 年孝 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H048 AA06 AA07 AA11 AA18 AA24 CA05 CA11 CA19 CA23 2H049 BA03 BA19 BA43 BB03 BB65 BC02 BC09 BC14 BC22 2K009 AA02 AA15 BB11 CC02 CC03 CC06 DD02 DD03 DD04 DD06 DD07 5C040 GH10 KA04 KA14 KA20 KB15 KB17 MA08 MA11 5G435 AA16 BB06 DD11 FF13 GG11 GG33 HH03 LL04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波を遮断する機能を有する電磁波シ
    ールド層と近赤外線反射フィルムとが積層され、前記電
    磁波シールド層は導電性高分子と導電性微粒子との複合
    体からなる電磁波シールドフィルムを含み、前記近赤外
    線反射フィルムは可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線
    帯域の光を反射する1または複数のコレステリック液晶
    高分子固化層からなることを特徴とする光学フィルムフ
    ィルタ。
  2. 【請求項2】 前記導電性微粒子の粒子径が0.5μm
    以下であることを特徴とする請求項1記載の光学フィル
    ムフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記コレステリック液晶高分子固化層の
    各々が螺旋3ピッチ以上に相当する厚みを有することを
    特徴とする請求項1または2記載の光学フィルムフィル
    タ。
  4. 【請求項4】 前記導電性微粒子が酸化錫、アンチモン
    がドープされた酸化錫または錫がドープされた酸化イン
    ジウムの微粉末であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の光学フィルムフィルタ。
  5. 【請求項5】 電磁波を遮断する機能を有する電磁波シ
    ールド層と近赤外線反射フィルムとが積層され、前記電
    磁波シールド層は導電性高分子と導電性微粒子との複合
    体からなる電磁波シールドフィルムを含み、前記近赤外
    線反射フィルムは可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線
    帯域の光の左円偏光成分または右円偏光成分を選択反射
    する1または複数の第1のコレステリック液晶高分子固
    化層と、可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の光
    の前記第1のコレステリック液晶高分子固化層と異なる
    円偏光成分を選択反射する1または複数の第2のコレス
    テリック液晶高分子固化層とが積層されてなることを特
    徴とする光学フィルムフィルタ。
  6. 【請求項6】 前記導電性微粒子の粒子径が0.5μm
    以下であることを特徴とする請求項5記載の光学フィル
    ムフィルタ。
  7. 【請求項7】 前記第1のコレステリック液晶高分子固
    化層および前記第2のコレステリック液晶高分子固化層
    の各々が螺旋3ピッチ以上に相当する厚みを有すること
    を特徴とする請求項5または6記載の光学フィルムフィ
    ルタ。
  8. 【請求項8】 前記導電性微粒子が酸化錫、アンチモン
    がドープされた酸化錫または錫がドープされた酸化イン
    ジウムの微粉末からなることを特徴とする請求項5〜7
    のいずれかに記載の光学フィルムフィルタ。
  9. 【請求項9】 電磁波を遮断する機能を有する電磁波シ
    ールド層と近赤外線反射フィルムとが積層され、前記電
    磁波シールド層は導電性高分子と導電性微粒子との複合
    体からなる電磁波シールドフィルムを含み、前記近赤外
    線反射フィルムは可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線
    帯域の光の左円偏光成分または右円偏光成分を選択反射
    する1または複数の第1のコレステリック液晶高分子固
    化層と、可視光帯域の光を透過しかつ近赤外線帯域の光
    の前記第1のコレステリック液晶高分子固化層と同じ円
    偏光成分を選択反射する1または複数の第2のコレステ
    リック液晶高分子固化層とが1/2波長板を介して積層
    されてなることを特徴とする光学フィルムフィルタ。
  10. 【請求項10】 前記導電性微粒子の粒子径が0.5μ
    m以下であることを特徴とする請求項9記載の光学フィ
    ルムフィルタ。
  11. 【請求項11】 前記第1のコレステリック液晶高分子
    固化層および前記第2のコレステリック液晶高分子固化
    層の各々が螺旋3ピッチ以上に相当する厚みを有するこ
    とを特徴とする請求項9または10記載の光学フィルム
    フィルタ。
  12. 【請求項12】 前記導電性微粒子が酸化錫、アンチモ
    ンがドープされた酸化錫または錫がドープされた酸化イ
    ンジウムの微粉末であることを特徴とする請求項9〜1
    1のいずれかに記載の光学フィルムフィルタ。
  13. 【請求項13】 前記光学フィルムフィルタの一面に透
    明反射防止層または透明防眩層が設けられたことを特徴
    とする請求項1〜12のいずれかに記載の光学フィルム
    フィルタ。
  14. 【請求項14】 前記光学フィルムフィルタの他面に透
    明粘着剤層が設けられたことを特徴とする請求項1〜1
    3のいずれかに記載の光学フィルムフィルタ。
  15. 【請求項15】 前記光学フィルムフィルタの他面に透
    明反射防止層が設けられたことを特徴とする請求項1〜
    13のいずれかに記載の光学フィルムフィルタ。
  16. 【請求項16】 プラズマディスプレイパネルに請求項
    14記載の光学フィルムフィルタを直接貼り合わせて装
    着したことを特徴とするプラズマディスプレイ表示装
    置。
  17. 【請求項17】 プラズマディスプレイパネルの前面か
    ら離れた位置に請求項15記載の光学フィルムフィルタ
    を設置したことを特徴とするプラズマディスプレイ表示
    装置。
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