JP2000040591A - 有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極層における光の反射を低減し、ディスプ
レイに用いた場合において十分な表示コントラストを得
ることができる有機電界発光素子を提供する。 【解決手段】 透明基板11上に透明電極層12を形成
し、この透明電極層12上に透明電極層12と交差する
ように有機電界発光層13、金属電極層14および低光
反射層21を積層して有機電界発光素子20が構成され
る。金属電極層14は可視光(390〜760nm程度
の波長の光)に対する光反射率が50%以下となるよう
に構成されており、これにより金属電極層14における
光の鏡面反射が低減される。可視光に対する光反射率は
金属電極層14の厚さにより異なり、厚さを調節するこ
とにより、すなわち金属電極層14を形成している膜を
薄膜化することにより光反射率が50%以下となる。低
光反射層21は、可視光に対する光反射率が10%以下
である層を含む1つ以上の層により構成されており、金
属電極層14における光の鏡面反射の抑制を促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流が注入される
ことにより発光する有機化合物を構成要素に含む有機電
界発光素子に係り、特に極薄型の有機EL(Electrolum
inescence )ディスプレイ装置に用いて好適な有機電界
発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表示装置(ディスプレイ)として
は、据え置き型のブラウン管すなわちCRT(Cathode
Ray Tube)装置や、携帯用や薄型化の要求を満たすため
のフラットパネルディスプレイがある。ブラウン管は輝
度が高く、色再現性が良いために現在多用されている
が、占有容量が大きい、重い、消費電力が大きい等の問
題点が指摘されている。一方、フラットパネルディスプ
レイは、軽量であり、ブラウン管よりも発光効率に優れ
ており、コンピュータやテレビジョンの画面表示用とし
て期待されている。現在、フラットパネルディスプレイ
では、アクティブマトリクス駆動方式の液晶ディスプレ
イ(LCD;Liquid Crystal Display)が商品化されて
いる。このLCDは、自ら発光せずに外部よりの光(バ
ックライト)を受けて表示するタイプのディスプレイで
あり、視野角が狭い、自発光型ではないために周囲が暗
い環境下ではバックライトの消費電力が大きい、今後実
用化が期待されている高精細度の高速のビデオ信号に対
して十分な応答性能を備えていない等の問題点が指摘さ
れている。
【0003】このような種々の問題点を解決する可能性
のあるディスプレイとして、近年、電流が注入されるこ
とにより発光する有機発光材料を用いた有機ELディス
プレイが注目されている。この有機ELディスプレイ
は、バックライトが不要である自発光型のフラットパネ
ルディスプレイであり、自発光型ディスプレイに特有の
視野角の広いディスプレイが実現できるという利点を有
する。また、必要な画素のみを点灯させればよいために
更なる消費電力の低減を図ることが可能であると共に、
上述の高精細度の高速のビデオ信号に対して十分な応答
性能を備えていると考えられている。
【0004】これらの利点を有する有機ELディスプレ
イを構成する素子としては、透明基板上に透明導電膜よ
りなる短冊状の電極層(陽極)が形成されており、この
透明電極層と交差するように有機電界発光層および金属
薄膜よりなる短冊状の電極層(陰極)が形成され、透明
電極層と金属電極層とで有機電界発光層を挟んだ構造を
有する有機電界発光素子が知られている。この有機電界
発光素子では、透明電極層と金属電極層とがマトリクス
構造を形成しており、選択された透明電極層と金属電極
層との間に電圧を印加して有機電界発光層に電流を流す
ことによって、画素を発光させる。
【0005】有機電界発光層を構成する材料は、モノマ
(単量体)を重合してなる高分子材料と、低分子材料と
に大別され、低分子材料よりなる有機電界発光層を形成
する際には、真空蒸着法が用いられる。これに対して、
一般に、高分子材料の真空蒸着を行うことは不可能であ
るため、高分子材料よりなる有機電界発光層を形成する
際には、例えば高分子材料を含む溶液を塗布する方法が
用いられる。
【0006】低分子材料よりなる有機電界発光層に関し
ては、過去において種々の研究がなされている。例え
ば、C.W.Tang、S.A.VanSlyke等は、有機電界発光層を正
孔輸送性を有する有機化合物よりなる薄膜と電子輸送性
を有する有機化合物よりなる薄膜との2層構造として、
陽極および陰極から各薄膜中に注入された正孔と電子と
を再結合させて発光させる所謂シングルヘテロ型の有機
電界発光層を開発した(Applied Physics Letters, Vo
l.51 No.12, P.913〜915, 1987)。この有機電界発光層
では、正孔輸送性を有する有機化合物または電子輸送性
を有する有機化合物が発光材料を兼ねており、発光は発
光材料の基底状態と励起状態とのエネルギギャップに対
応した波長帯で起こる。この2層構造の有機電界発光層
の開発により、駆動電圧が大幅に低減されると共に、発
光効率の向上が図られた。その後、C.Adachi, S.Tokit
a, T.Tsutsui, S.Saito等は、正孔輸送性を有する有機
化合物よりなる薄膜、発光性を有する有機化合物よりな
る薄膜および電子輸送性を有する有機化合物よりなる薄
膜の3層構造である所謂ダブルヘテロ型の有機電界発光
層を開発した(Japanese Journal of Applied Physics,
Vol.27 No.2, P.L269〜L271, 1988)。更に、C.W.Tan
g, S.A.VanSlyke, C.H.Chen等は、電子輸送性を有する
有機化合物中に発光材料を含ませた構造を開発した(Jo
urnal of Applied Physics, Vol.65 No.9, P.3610 〜36
16)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た有機電界発光層を有する有機電界発光素子では、いず
れも金属電極層の厚さが数100nm以上であり、金属
電極層において光が鏡面反射するために十分なコントラ
ストが得られないという問題があった。
【0008】この問題を解決するために、円偏光板を用
いた構造としたり、透明基板を着色すること等により金
属電極層背面からの光の反射を低減させることが検討さ
れているが、これらの方法を用いても所望のコントラス
トが得られないという問題があった。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、金属電極層での光の反射が低減さ
れ、ディスプレイに用いた場合に十分な表示コントラス
トを得ることができる有機電界発光素子を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による有機電界発
光素子は、第1の電極層と、この第1の電極層の一方の
面に隣接して形成された有機電界発光層と、この有機電
界発光層の他方の面に隣接して形成されると共に、可視
光に対する光反射率が50%以下である第2の電極層と
を備えたものである。この光反射率は、第2の電極層の
膜厚を調整することにより所望の範囲の値に設定するこ
とができる。
【0011】本発明による他の有機電界発光素子は、第
1の電極層と、この第1の電極層の一方の面に隣接して
形成された有機電界発光層と、この有機電界発光層の他
方の面に隣接して形成されると共に、可視光に対する光
反射率が50%以下である第2の電極層と、この第2の
電極層の有機電界発光層との隣接面の反対側に形成され
た低光反射層とを備えている。ここで、低光反射層は、
可視光に対する光反射率が10%以下である層を含む1
つ以上の層により構成されていることが好ましい。
【0012】本発明による更に他の有機電界発光素子で
は、第1の電極層と、この第1の電極層の一方の面に隣
接して形成された有機電界発光層と、この有機電界発光
層の他方の面に隣接して形成されると共に、可視光に対
する光反射率が50%以下である第2の電極層と、この
第2の電極層の有機電界発光層との隣接面の反対側に第
2の電極層の面に沿った形状をなすように密着して形成
され、第2の電極層と共に電極を構成する導電層とを備
えている。ここで、導電層の可視光に対する光反射率
は、好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下
である。
【0013】本発明による有機電界発光素子では、有機
電界発光層の他方の面に隣接して形成される第2の電極
層の、可視光に対する光反射率が50%以下であり、こ
のためディスプレイでは良好なコントラストで表示がな
される。
【0014】本発明による他の有機電界発光素子では、
第2の電極層の、可視光に対する光反射率が50%以下
であると共に、第2の電極層の有機電界発光層との隣接
面の反対側に、好ましくは光反射率が10%以下の低光
反射層が形成されているため、ディスプレイでは良好な
コントラストで表示がなされる。
【0015】本発明による更に他の有機電界発光素子で
は、第2の電極層の、可視光に対する光反射率が50%
以下であると共に、第2の電極層の有機電界発光層との
隣接面の反対側に導電層が形成されているため、ディス
プレイでは良好なコントラストで表示がなされる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0017】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態に係る有機電界発光素子10を含むフラッ
トパネルディスプレイの要部の概略構成を、また、図2
は有機電界発光素子10の断面構造を表すものである。
【0018】有機電界発光素子10は、例えばガラスま
たはプラスチックよりなる透明基板11上に、例えばイ
ンジウム・錫酸化物(ITO;Indium Tin Oxide)また
は酸化錫(SnO2 )よりなる短冊状の複数の透明電極
層12が例えば等間隔に形成されており、透明電極層1
2上には、透明電極層12と交差、好ましくは直交する
ように短冊状の複数の有機電界発光層13が例えば等間
隔に形成されている。なお、透明電極層12は本発明の
第1の電極層に対応している。
【0019】有機電界発光層13は、例えば正孔輸送
層、発光層および電子輸送層が透明電極層12側からこ
の順に積層して構成されている。正孔輸送層は、例えば
芳香族アミン(R−NH2 )類やピラゾリン(C3 6
2 )類等の公知の材料のいずれかにより形成されてお
り、発光層は、例えばクマリン系色素、スチリル色素、
オギザジン系色素、キサンテン系色素、希土類錯体、ペ
リレン、フルオレン等の蛍光性を有する化合物の中で目
的とする色に発光する適宜の材料により形成されてい
る。また、電子輸送層は、例えばアルミニウム(Al)
や亜鉛(Zn)の金属錯体化合物、芳香族炭素化合物、
オキサジアゾール系化合物のうちのいずれかにより形成
されている。
【0020】なお、有機電界発光層13は、9,10- ビス
[4- (N,N'- ジフェニルアミノ)]スチリルアントラセ
ンやポリパラフェニレンビニレン等よりなる発光層のみ
により構成されていてもよいし、正孔輸送層と電子輸送
層とが積層されると共にこれらの層のうちの少なくとも
一方から発光する構造であってもよい。また、正孔輸送
層と電子輸送層とが積層されると共にこれらの層のうち
の少なくとも一方に蛍光発光性を有する材料が添加され
た構造であってもよい。更に、発光効率を向上させるた
めに、正孔輸送層、発光層および電子輸送層以外に正孔
または電子の輸送を制御するための薄膜を備えていても
よい。加えて、正孔輸送層は電荷輸送性能を向上させる
ために積層構造としてもよい。
【0021】有機電界発光層13は赤(R),緑(G)
青(B)の各色のパターンを交互に配置した構成とする
ことにより、マルチカラーあるいはフルカラーの全固体
型フラットパネルディスプレイを構成することが可能に
なる。図1の例は、8×3RGB構成の単純マトリクス
ディスプレイの構成例である。
【0022】有機電界発光層13上には、可視光(39
0〜760nm程度の波長の光)に対する光反射率が5
0%以下、好ましくは30%以下であり、例えば有機電
界発光層13と同一の幅を有する短冊状の金属電極層1
4が積層されている。この金属電極層14は、例えばリ
チウム(Li)、マグネシウム(Mg)、カルシウム
(Ca)等の活性な金属やこれら金属のうちの1種と例
えば銀(Ag)、アルミニウム、インジウム(In)等
の金属との合金、具体的には例えばマグネシウムと銀と
を30:1の割合(重量比)で混合して生成されたMg
−Ag合金により形成されている。本実施の形態では、
金属材料は薄膜状態ではその厚さにより光反射率が異な
る性質を利用して、光反射率を制御している。すなわ
ち、金属電極層14の厚さが薄くなるに従って可視光に
対する光反射率は小さくなり、例えば金属電極層14が
Mg−Ag合金(Mg:Ag=30:1)(重量比)に
より形成されていると、金属電極層14の厚さが200
nmの場合には光反射率は50%であり、10nmの場
合には30%である。なお、金属電極層14は本発明の
第2の電極層に対応している。
【0023】図1において、各透明電極層12は配線1
2aを介して、また、各金属電極層14は配線14aを
介して、シフトレジスタが内蔵された制御回路15,1
6にそれぞれ電気的に接続されている。
【0024】次に、この有機電界発光素子10の製造方
法について説明する。
【0025】まず、例えばガラスまたはプラスチックよ
りなる透明基板11上に、例えばスパッタ法または蒸着
法により厚さ200nmのITO膜または酸化錫膜を成
膜する。その後、例えばウェットエッチング,RIE
(Reactive Ion Etching)法による異方性エッチングを
行い、等間隔に配置された短冊状の複数の透明電極層1
2を形成する。
【0026】次いで、透明電極層12および透明基板1
1上に、透明電極層12と交差、好ましくは直交すると
共に、それぞれが同一の幅を有するように複数の有機電
界発光層13を形成する。すなわち、例えば真空蒸着法
により、既に述べた適宜の材料を用いて例えば厚さ50
nmの正孔輸送層、厚さ20nmの発光層および厚さ5
0nmの電子輸送層を透明電極層12側からこの順に積
層する。
【0027】次いで、有機電界発光層13上に、例えば
真空蒸着法、スパッタ法、CVD(Chemical Vapor Dep
osition )法のうちのいずれかの方法により、例えばマ
グネシウムと銀とを30:1の割合(重量比)で混合し
て生成されたMg−Ag合金よりなる厚さ10〜15n
mの範囲内の金属電極層14を形成する。
【0028】この有機電界発光素子10では、制御回路
15,16により透明電極層12と金属電極層14との
間に時系列的に所定の信号電圧が印加され、これにより
金属電極層14側から有機電界発光層13に電流が注入
される。有機電界発光層13では、透明電極層12およ
び金属電極層14からそれぞれ注入された正孔および電
子が、正孔輸送層および電子輸送層を介して発光層に輸
送され、これらが再結合することにより発光が起こり、
この光は透明基板11の主面に対して垂直な方向に取り
出される。
【0029】このとき、本実施の形態においては、金属
電極層14の可視光に対する光反射率が50%以下、好
ましくは30%以下であり、金属電極層14における鏡
面反射が大幅に低減される。
【0030】このように本実施の形態に係る有機電界発
光素子10では、金属電極層14の厚さを調節すること
により、金属電極層14の可視光に対する光反射率が5
0%以下となるようにしたので、金属電極層14におけ
る光の鏡面反射を大幅に抑制することができる。
【0031】(第2の実施の形態)図3は本発明の第2
の実施の形態に係る有機電界発光素子20の概略的な断
面構造を表すものである。この有機電界発光素子20
は、第1の実施の形態における金属電極層14上に低光
反射層21を備えたことを除き、他は第1の実施の形態
と同一の構成を有している。よって、同一の構成要素に
は同一の符号を付し、ここではその詳細な説明を省略す
る。
【0032】低光反射層21は、金属電極層14上の全
面に形成されており、例えば窒化珪素(SiNx )、フ
ッ化カルシウム(CaF2 )、フッ化マグネシウム(M
gF2 )、一酸化珪素(SiO)、二酸化珪素(SiO
2 )、硫化亜鉛(ZnS)、ヘキサフルオロアルミニウ
ムナトリウム(Na3 AlF6 )のうちのいずれかより
なる厚さ200nmの層の上に、例えばカーボンブラッ
クまたはアニリンブラックをセルロース系の樹脂等の高
分子バインダ中に分散させた有機化合物(黒色塗料)よ
りなる厚さ10μmの層を積層して形成されている。な
お、この低光反射層21は、可視光に対する光反射率が
10%以下である層を含む1つ以上の層により構成され
ていればよく、少なくとも一部が金属電極層14に接し
ていればよい。また、低光反射層21を構成する材料は
前述の光学的特性を満たすものであればよく、可視光に
対する光反射率が10%以下である層は例えばカーボン
ブラック等の顔料やアニリンブラック等の染料をセルロ
ース系の樹脂等の高分子バインダ中に分散させた有機化
合物により形成される。
【0033】次に、この有機電界発光素子20の製造方
法について説明する。ここでも、第1の実施の形態と同
一の製造工程については、その詳細な説明を省略する。
【0034】まず、透明基板11上に透明電極層12、
有機電界発光層13および金属電極層14をそれぞれ形
成する。
【0035】次いで、金属電極層14上に、例えば真空
蒸着法により例えば窒化珪素、フッ化カルシウム、フッ
化マグネシウム、一酸化珪素、二酸化珪素、硫化亜鉛、
ヘキサフルオロアルミニウムナトリウムのうちのいずれ
かよりなる厚さ200nmの層を形成した後、この層の
上に例えばカーボンブラックまたはアニリンブラックを
セルロース系の樹脂等の高分子バインダ中に分散させた
有機化合物(黒色塗料)を10μmの厚さになるように
塗布して低光反射層21を形成する。
【0036】次に、この有機電界発光素子20の作用に
ついて説明する。
【0037】この有機電界発光素子20では、選択され
た透明電極層12と金属電極層14との間に所定の電圧
が印加されると、金属電極層14側から有機電界発光層
13に電流が注入される。有機電界発光層13では、透
明電極層12および金属電極層14からそれぞれ注入さ
れた正孔および電子が、正孔輸送層および電子輸送層を
介して発光層に輸送され、これらが再結合することによ
り発光が起こり、この光は透明基板11の主面に対して
垂直な方向に外部に取り出される。このとき、本実施の
形態においては、金属電極層14の可視光に対する光反
射率が50%以下であることに加えて、金属電極層14
上の全面に、可視光に対する光反射率が10%以下であ
る層を含む低光反射層21が設けられているため、金属
電極層14における鏡面反射が大幅に低減される。
【0038】このように本実施の形態に係る有機電界発
光素子20では、光反射率が50%以下の金属電極層1
4の上に、光反射率が10%以下である層を含む低光反
射層21を備えるようにしたので、第1の実施の形態よ
りも更に金属電極層14における光の鏡面反射を大幅に
抑制することができる。
【0039】(第3の実施の形態)図4は本発明の第3
の実施の形態に係る有機電界発光素子30の概略的な断
面構造を表すものである。この有機電界発光素子30
は、第2の実施の形態における金属電極層14と低光反
射層21との間に透明導電層31を備えたことを除き、
他は第2の実施の形態と同一の構成を有している。よっ
て、同一の構成要素には同一の符号を付し、ここではそ
の詳細な説明を省略する。なお、透明導電層31は本発
明の導電層に対応している。
【0040】透明導電層31は、可視光に対する光反射
率が10%以下であり、金属電極層14上の全面に形成
されている。この透明導電層31は、例えばインジウム
・錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛−酸化インジウム系複
合酸化物、SnO2 またはアニリン(C6 5 NH2
類やチオフェン(C4 4 S)類やアセチレン(C2
2 )類を重合してなる材料により形成されており、その
厚さは例えば300nmである。なお、透明導電層31
は、少なくとも一部が金属電極層14に接していればよ
い。
【0041】次に、この有機電界発光素子30の製造方
法について説明する。ここでも、第2の実施の形態と同
一の製造工程については、その詳細な説明を省略する。
【0042】本実施の形態では、第1の実施の形態と同
様に、透明基板11上に、透明電極層12、有機電界発
光層13および金属電極層14をそれぞれ形成した後、
金属電極層14上に、例えばスパッタ法または蒸着法に
より例えばITO、酸化亜鉛−酸化インジウム系複合酸
化物、SnO2 、アニリン類を重合してなる材料、チオ
フェン類を重合してなる材料、アセチレン類を重合して
なる材料のいずれかよりなる厚さ300nmの透明導電
層31を形成する。その後、透明導電層31上に低光反
射層21を形成する。
【0043】この有機電界発光素子30では、選択され
た透明電極層12と透明導電層31との間に所定の電圧
が印加され、これにより透明導電層31および金属電極
層14側から有機電界発光層13に電流が注入される。
有機電界発光層13では、透明電極層12および透明導
電層31からそれぞれ注入された正孔および電子が、正
孔は正孔輸送層、電子は金属電極層14および電子輸送
層を介してそれぞれ発光層に輸送され、これらが再結合
することにより発光が起こり、この光は透明基板11の
主面に対して垂直な方向に外部に取り出される。このと
き、金属電極層14の可視光に対する光反射率が50%
以下であることに加えて、金属電極層14上の全面に、
光反射率が10%以下である透明導電層31および光反
射率が10%以下である層を含む低光反射層21が設け
られているため、金属電極層14における鏡面反射が大
幅に低減される。
【0044】このように本実施の形態に係る有機電界発
光素子30では、光反射率が50%以下の金属電極層1
4上に、光反射率が10%以下の透明導電層31および
光反射率が10%以下の低光反射層21を備えるように
したので、第2の実施の形態よりも更に金属電極層14
における鏡面反射を抑制することができる。
【0045】ところで、第1および第2の実施の形態で
は、金属電極層14の膜厚を従来よりも薄くすることに
より光反射率を低下させており、その分だけ電流通過面
積が狭くなる。これに対して、本実施の形態では、薄い
金属電極層14に隣接して透明導電層31を備えるよう
にしたので、これを金属電極層14と共に電極とするこ
とにより電流通過面積が広くなる。従って、透明電極層
12と透明導電層31との間に電圧を印加することによ
り、第1および第2の実施の形態よりも、有機電界発光
層13に対して電子の注入が容易に行われ、発光効率が
向上する。
【0046】(第4の実施の形態)図5は本発明の第4
の実施の形態に係る有機電界発光素子40の概略的な断
面構造を表すものである。この有機電界発光素子40
は、第2の実施の形態と同様に、透明基板11の上に透
明電極層12、有機電界発光層13、金属電極層14お
よび低光反射層21を備えているが、これら透明電極層
12、有機電界発光層13、金属電極層14および低光
反射層21は、透明基板11の表面に接着された封止容
器41により覆われている。封止容器41は例えばステ
ンレスにより形成される。本実施の形態では、低光反射
層21が封止容器41の天井面に接着され、金属電極層
14に接することなく形成されている。封止容器41の
内壁には、例えばカーボンブラックを含む塗料が塗布さ
れている。封止容器41は透明基板11に対して例えば
紫外線硬化樹脂により接着され、これにより封止容器4
1の内部が密閉されている。この封止容器41によっ
て、有機電界発光層13や透明電極層12や金属電極層
14が外気中の酸素、水分等から遮蔽される。
【0047】なお、低光反射層21は、前述の例の他
に、例えば金属、セラミック、プラスチックのうちのい
ずれかの材料により封止容器を形成し、この封止容器自
体に光反射率が10%以下となるように例えば顔料や染
料を適当なバインダに分散させた塗料等適宜の材料を担
持させた構成としてもよい。
【0048】以上の点を除き、本実施の形態では、第2
の実施の形態と同一の構成を有している。よって、同一
の構成要素には同一の符号を付し、ここではその詳細な
説明を省略する。
【0049】本実施の形態では、封止容器41の天井面
に低光反射層21を接着させた後、この封止容器42
を、透明電極層12、有機電界発光層13および金属電
極層14が積層された透明基板11上に紫外線硬化樹脂
により接着し密閉させる。
【0050】この有機電界発光素子40では、第2の実
施の形態と同様に、選択された透明電極層12と金属電
極層14との間に所定の電圧が印加されると、金属電極
層14側から有機電界発光層13に電流が注入される。
有機電界発光層13では、透明電極層12および金属電
極層14からそれぞれ注入された正孔および電子が、正
孔輸送層および電子輸送層を介して発光層に輸送され、
これらが再結合することにより発光が起こり、この光は
透明基板11の主面に対して垂直な方向に外部に取り出
される。
【0051】本実施の形態に係る有機電界発光素子40
においても、金属電極層14の可視光に対する光反射率
を50%以下としたことに加えて、金属電極層14上
に、可視光に対する光反射率が10%以下である層を含
む低光反射層21を備えるようにしたので、金属電極層
14における鏡面反射を大幅に抑制することができる。
なお、本実施の形態では、金属電極層14と低光反射層
21とは所定の距離を隔てて配設されているが、それら
の作用および効果はこれらの全部あるいは一部が接して
いる場合と同様である。
【0052】また、本実施の形態では、透明電極層1
2、有機電界発光層13および金属電極層14の全体が
封止容器42により覆われているので、有機電界発光層
13や透明電極層12や金属電極層14を外気中の酸
素、水分等から遮蔽することができる。これにより、水
分に弱いとされている有機電界発光素子40の寿命を伸
ばすことができる。
【0053】(第5の実施の形態)図6は本発明の第5
の実施の形態に係る有機電界発光素子50の概略的な断
面構造を表すものである。この有機電界発光素子50
は、金属電極層14の上に透明導電層31が形成された
ことを除いて、第4の実施の形態の有機電界発光素子4
0と同様である。よって、同一の構成要素には同一の符
号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
【0054】このように本実施の形態に係る有機電界発
光素子50では、可視光に対する光反射率が50%以下
の金属電極層14上に、可視光に対する光反射率が10
%以下である層を含む低光反射層21を備えると共に、
金属電極層14と低光反射層21との間に透明導電層3
1を備えるようにしたので、金属電極層14における鏡
面反射を大幅に抑制することができると共に、透明導電
層31の分だけ電流通過面積が広くなるので発光効率が
向上する。その他の効果は、第4の実施の形態と同様で
ある。
【0055】(第6の実施の形態)図7は本発明の第6
の実施の形態に係る有機電界発光素子60の断面構造を
表すものである。この有機電界発光素子60は、第1の
実施の形態における金属電極層14に隣接して導電層6
1を備え、第1の実施の形態に比べて、金属電極層14
の厚さが実質的に増加したことを除き、他は第1の実施
の形態と同一の構成を有している。よって、同一の構成
要素には同一の符号を付し、ここではその詳細な説明を
省略する。
【0056】導電層61は、可視光に対する光反射率が
60%以下、好ましくは50%以下であり、金属電極層
14上に金属電極層14の上面に沿った形状をなすよう
に密着して形成されている。この導電層61は、例えば
ベリリウム(Be)、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄
(Fe)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白
金(Pt)、タングステン(W)、鉛(Pb)、錫(S
n)、アンチモン(Sb)、ストロンチウム(Sr)、
チタン(Ti)のうちのいずれかよりなり、その厚さは
例えば200nmである。なお、導電層61を形成する
材料は、前述の金属の合金でもよい。また、炭化珪素
(SiC)、あるいはアニリン類やチオフェン類やアセ
チレン類を重合してなる高分子材料により導電層61を
形成してもよい。
【0057】この有機電界発光素子60は、第1の実施
の形態と同様に、透明基板11上に、透明電極層12、
有機電界発光層13および金属電極層14をそれぞれ形
成した後、金属電極層14上に、上記材料を例えば真空
蒸着して、例えば厚さ200nmの導電層61を形成す
ることにより実現できる。
【0058】この有機電界発光素子60では、透明電極
層12と導電層61との間に所定の電圧が印加され、こ
れにより導電層61側から有機電界発光層13に電流が
注入される。有機電界発光層13では、透明電極層12
および導電層61からそれぞれ注入された正孔および電
子が、正孔輸送層および電子輸送層を介して発光層に輸
送され、これらが再結合することにより発光が起こり、
この光は透明基板11の主面に対して垂直な方向に外部
に取り出される。このとき、本実施の形態においては、
金属電極層14の可視光に対する光反射率が50%以下
であることに加えて、金属電極層14上に、金属電極層
14に密着して可視光に対する光反射率が60%以下の
導電層61が設けられているため、金属電極層14にお
ける鏡面反射が低減される。
【0059】このように本実施の形態に係る有機電界発
光素子60では、光反射率が50%以下の金属電極層1
4に密着して光反射率が60%以下の導電層61を備え
るようにしたので、金属電極層14における鏡面反射を
抑制することができると共に、第1の実施の形態により
も、導電層61の分だけ電流通過面積が増大するため、
発光効率が向上する。
【0060】以上、種々の実施の形態について説明した
が、次に、本発明の具体的な実施例について詳細に説明
する。
【0061】
【実施例】(第1の実施例)本実施例では、まず、膜厚
200nmのITO膜よりなる透明電極層が積層された
ガラスよりなる透明基板(シート抵抗10Ω/cm2
を用意した。次いで、膜形成部に対応する領域に開口部
が設けられた蒸着マスクを、真空蒸着装置内の透明電極
層と蒸着源との間に挿入し、10-6Torr以下の真空
下において、透明電極層上に有機電界発光層を形成し
た。具体的には、次式(化1)で表されるTPDを抵抗
加熱法により蒸発速度が0.2〜0.4nm/sとなる
ように蒸発させ、厚さ50nmの正孔輸送層を形成した
後、正孔輸送層上に正孔輸送層と密着するように、次式
(化2)で表されるAlqを抵抗加熱法により蒸着速度
が0.2〜0.4nm/sとなるように蒸発させ、厚さ
50nmの電子輸送層を形成した。Alqは緑色発光材
料であり、電子輸送性と発光性とを兼ね備えた有機化合
物である。なお、TPDの正式名称はN,N'-diphenyl-N,
N'-bis(3-methylphenyl)1,1'-biphenyl-4,4'-diamineで
あり、Alqの正式名称はtris-(8-hydroxyquinoline)a
luminum である。
【0062】
【化1】
【0063】
【化2】
【0064】続いて、有機電界発光層上に、真空蒸着法
により膜厚が10〜15nmとなるようにマグネシウム
と銀の割合が30:1(重量比)であるMg−Ag合金
膜を成膜して金属電極層を形成した。なお、Mg−Ag
合金膜の可視光に対する光反射率を測定したところ、膜
厚が10nmの場合には光反射率は30%であった。比
較として、膜厚が40nmの場合の光反射率を測定した
ところ、光反射率は80%以上であった。
【0065】続いて、金属電極層上に、蒸着ボートにタ
ングステンボートを用いた真空蒸着法により膜厚200
nmのフルオロアルミニウム酸ナトリウム(Na3 Al
6)膜を成膜し、更に、フルオロアルミニウム酸ナト
リウム膜上にカーボンブラックをセルロース樹脂に分散
させた黒色塗料を厚さが10μmとなるように塗布して
低光反射層を形成し、有機電界発光素子を完成させた。
なお、黒色塗料の可視光に対する光反射率は5%であっ
た。
【0066】このようにして得られた有機電界発光素子
について、アルゴン(Ar)雰囲気中のグローブボック
ス内で発光評価を行ったところ、10Vの駆動電圧で1
0mA/cm2 の電流密度である場合に、緑色に発光
し、約500cd/cm2 の輝度が得られた。また、こ
の有機電界発光素子の可視光に対する光反射率は35%
程度であった。
【0067】比較例として、Mg−Ag合金膜の膜厚、
すなわち金属電極層の厚さを200nmとすることのみ
を変えた有機電界発光素子を本実施例と同一の方法によ
り形成した。この有機電界発光素子についても本実施例
と同様にして発光評価等を行った。その結果、この有機
電界発光素子の可視光に対する光反射率は80%程度で
あり、この有機電界発光素子を用いた有機ELディスプ
レイの表示コントラストは5:1であった。
【0068】以上の評価結果より、本実施例の有機電界
発光素子を用いた有機ELディスプレイの表示コントラ
ストは、比較例の有機電界発光素子を用いた有機ELデ
ィスプレイより同一輝度において2.3倍程度優れてい
ることが分かった。
【0069】(第2の実施例)本実施例では、まず、膜
厚200nmのITO膜よりなる透明電極層が積層され
たガラスよりなる透明基板(シート抵抗10Ω/c
2 )を用意した。次いで、第1の実施例と同一の方法
により、透明電極層上に有機電界発光層および金属電極
層を形成した。
【0070】続いて、金属電極層上に、マグネトロンス
パッタリング法により膜厚300nmのITO膜を成膜
して透明導電層を形成した。具体的には、以下のように
して形成した。まず、ベース圧力が5×10-8Torr
以下のRF(Radio Frequency )マグネトロンスパッタ
リング装置に試料を導入し、この試料を10重量%Sn
2 および90重量%In2 3 (酸化インジウム)よ
りなるターゲット(純度99重量%)の上方15cmの
位置に設けられた水冷式の保持治具に取り付けた。その
後、スパッタガスにアルゴン(Ar)と酸素(O2 )と
の混合ガスを用いて、マスフローコントローラによりア
ルゴンの流量を200sccm、酸素の流量を0.1s
ccmとなるように調整して、RF放電を行った。この
時、RF出力は13.56MHzの周波数で5Wであっ
た。
【0071】続いて、透明導電層上に、真空蒸着法によ
り膜厚500nmのペリレンテトラカルボン酸無水物と
銅フタロシアニンとの混合比が1:1である薄膜を成膜
して低光反射層を形成した。
【0072】このようにして得られた有機電界発光素子
について、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で発
光評価を行ったところ、10Vの駆動電圧で10mA/
cm2 の電流密度である場合に、緑色に発光し、約46
0cd/cm2 の輝度が得られた。また、この有機電界
発光素子の可視光に対する光反射率は37%程度であっ
た。
【0073】比較例として、Mg−Ag合金膜の膜厚、
すなわち金属電極層の厚さを200nmとすることのみ
を変えた有機電界発光素子を本実施例と同一の方法によ
り形成した。この有機電界発光素子についても本実施例
と同様にして発光評価等を行った。その結果、この有機
電界発光素子の可視光に対する光反射率は80%程度で
あり、この有機電界発光素子を用いた有機ELディスプ
レイの表示コントラストは5:1であった。
【0074】以上の評価結果より、本実施例の有機電界
発光素子を用いた有機ELディスプレイの表示コントラ
ストは、比較例の有機電界発光素子を用いた有機ELデ
ィスプレイより同一輝度において2.1倍程度優れてい
ることが分かった。
【0075】(第3の実施例)本実施例では、まず、膜
厚200nmのITO膜よりなる透明電極層が積層され
た30mm角のガラスよりなる透明基板を用意した。次
いで、透明電極層が8本のストライプ状となるように透
明電極層のパターン形成を行った。
【0076】続いて、パターン形成された透明電極層の
各ストライプに直交するように、発光領域が1mm×1
mmのサイズであり、発光画素のピッチが1.2mmで
ある有機電界発光層を形成すると共に有機電界発光層上
に金属電極層4を形成した。具体的には、まず、開口部
が3箇所設けられた蒸着マスクを真空蒸着装置内の透明
電極層2と蒸着源との間に挿入し、10-8Torr程度
の真空下において、TPDを抵抗加熱法により蒸着速度
が0.2〜0.4nm/sとなるように蒸発させ、厚さ
50nmの正孔輸送層を形成した後、正孔輸送層上に正
孔輸送層と密着するように、Alqを抵抗加熱法により
蒸着速度が0.2〜0.4nm/sとなるように蒸発さ
せ、厚さ50nmの電子輸送層を形成して緑色発光用の
有機電界発光層を形成した。
【0077】次いで、緑色発光用の有機電界発光層上
に、真空蒸着法により膜厚10nmのAl−Li合金膜
を成膜して金属電極層を形成した。なお、このAl−L
i合金膜の可視光に対する光反射率を測定したところ3
0%程度であった。
【0078】次いで、蒸着マスクを透明電極層の各スト
ライプに直交すると共に上述の緑色発光用の有機電界発
光層が形成されていない領域に開口部が設けられた蒸着
マスクと交換して、緑色発光用の有機電界発光層と同様
の方法により赤色発光用の有機電界発光層を形成した。
すなわち、ソースにTPDを用いて抵抗加熱法によりT
PDを蒸発速度が0.2〜0.4nm/sとなるように
蒸発させ、厚さ50nmの正孔輸送層を形成した後、ソ
ースにAlqと次式(化3)で表されるDCMとを用い
て抵抗加熱法によりこれらを蒸発させ、厚さ50nmの
電子輸送層を形成した。AlqおよびDCMの蒸発は個
別のターゲットを用いて行われ、蒸発速度については、
蒸発ボートに印加する電力を制御することによりAlq
およびDCMの蒸発速度が共に0.2〜0.4nm/s
となるように調整した。その際、蒸着速度はAlqとD
CMとが互いに干渉しないように2個の水晶振動式膜厚
計を用いて測定し、それぞれの蒸着速度を独立して制御
した。なお、DCMは赤色発光材料であり、その正式名
称は4-dicyanomethylene-6-(p-dimethyl aminostyryl)-
2-methyl-4H-pyraneである。
【0079】
【化3】
【0080】次いで、赤色発光用の有機電界発光層上
に、真空蒸着法により膜厚10nmのAl−Li合金膜
を成膜して金属電極層を形成した。
【0081】次いで、蒸着マスクを透明電極層の各スト
ライプに直交すると共に上述の緑色発光用および赤色発
光用の有機電界発光層が形成されていない領域に開口部
が設けられた蒸着マスクと交換して、赤色発光用の有機
電界発光層と同様の方法により青色発光用の有機電界発
光層形成した。すなわち、ソースに下記の化4で表され
るα−NPDを用いて蒸着を行って厚さ30nmの正孔
輸送層を形成した後、ソ─スに下記の化5で表されるバ
ソクプロインを用いて蒸着を行って厚さ15nmのホー
ルブロック層を形成し、更に、ソースにAlqを用いて
蒸着を行って厚さ5nmの電子輸送層を形成した。これ
により、8×3×3個の発光部を有する有機電界発光層
が形成された。
【0082】
【化4】
【0083】
【化5】
【0084】次いで、青色発光用の有機電界発光層上
に、真空蒸着法により膜厚10nmのAl−Li合金膜
を成膜して金属電極層を形成した。
【0085】続いて、透明電極層、有機電界発光層およ
び金属電極層の背面全体を覆うようにステンレス製の封
止容器を設置した。その後、この封止容器の内部にカー
ボンブラックを含む塗料を塗布し、アルゴン雰囲気中で
紫外線硬化樹脂を用いて封止容器を密閉して有機電界発
光素子を完成させた。
【0086】このようにして得られた有機電界発光素子
について、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で発
光評価を行ったところ、10Vの駆動電圧で、発光極大
波長が緑色では540nm、赤色では620nm、青色
では470nmであり、発光輝度が緑色では500cd
/m2 、赤色では210cd/m2 、青色では500c
d/m2 であった。各色で輝度が異なるため、適当な電
圧配分回路を用いて各色の輝度を調整して、目的とする
白色光源を得た。また、この白色光源の輝度は10Vの
駆動電圧で500cd/m2 であった。更に、この有機
電界発光素子の可視光に対する光反射率は30%程度で
あった。
【0087】比較例として、AlーLi合金膜の膜厚、
すなわち金属電極層の厚さを200nmとすることのみ
を変えた有機電界発光素子を、本実施例と同一の方法に
より形成して評価を行ったところ、本実施例の有機電界
発光素子を用いた有機ELディスプレイの表示コントラ
ストは、比較例の有機電界発光素子を用いた有機ELデ
ィスプレイより同一輝度において2.7倍程度優れてい
ることが分かった。
【0088】(第4の実施例)本実施例では、まず、膜
厚200nmのITO膜よりなる透明電極層が積層され
た30mm角のガラスよりなる透明基板を用意し、金属
電極層として膜厚10nmのAl膜を成膜することを除
き、他は第3の実施例と同一の方法により透明電極層を
パターン形成すると共に緑色、赤色および青色発光用の
有機電界発光層と金属電極層とを形成した。
【0089】続いて、第2の実施例と同一の方法によ
り、膜厚300nmのITO膜を成膜して透明導電層を
形成した。
【0090】続いて、透明電極層、有機電界発光層、金
属電極層および透明電光層の背面全体を覆うように厚さ
5nmの黒色で光を通さないガラス板を配設した。この
ガラス板は透明電極層、有機電界発光層、金属電極層お
よび透明導電層側の面に曇り加工が施されている。その
後、透明電極層、有機電界発光層、金属電極層および透
明導電層の背面全体を覆うようにステンレス製の封止容
器を設置した。更に、この封止容器の内部にカーボンブ
ラックを含む塗料を塗布し、アルゴン雰囲気中で紫外線
硬化樹脂を用いて封止容器を密閉して有機電界発光素子
を完成させた。
【0091】このようにして得られた有機電界発光素子
について、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で発
光評価を行ったところ、輝度は10Vの駆動電圧で50
0cd/m2 であった。また、この有機電界発光素子の
可視光に対する光反射率は30%程度であった。
【0092】比較例として、AlーLi合金膜の膜厚、
すなわち金属電極層の厚さを200nmとすることのみ
を変えた有機電界発光素子を本実施例と同一の方法によ
り形成して評価を行ったところ、本実施例の有機電界発
光素子を用いた有機ELディスプレイの表示コントラス
トは、比較例の有機電界発光素子を用いた有機ELディ
スプレイより同一輝度において2.7倍程度優れている
ことが分かった。
【0093】(第5の実施例)本実施例では、まず、膜
厚200nmのITO膜よりなる透明電極層が積層され
たガラスよりなる透明基板(シート抵抗10Ω/c
2 )を用意した。次いで、第1の実施例と同一の方法
により有機電界発光層および金属電極層を形成した。
【0094】続いて、金属電極層上に、真空蒸着法によ
り膜厚200nmの鉄膜を成膜することにより導電層を
形成して有機電界発光素子を完成させた。
【0095】このようにして得られた有機電界発光素子
について、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で発
光評価を行ったところ、10Vの駆動電圧で10mA/
cm2 の電流密度である場合に、緑色に発光し、約50
0cd/cm2 の輝度が得られた。また、この有機電界
発光素子の可視光に対する光反射率は50%程度であっ
た。
【0096】比較例として、Mg−Ag合金膜の膜厚、
すなわち金属電極層の厚さを200nmとすることのみ
を変えた有機電界発光素子を本実施例と同一の方法によ
り形成した。この有機電界発光素子についても本実施例
と同様にして発光評価等を行った。その結果、この有機
電界発光素子の可視光に対する光反射率は80%程度で
あり、この有機電界発光素子を用いた有機ELディスプ
レイの表示コントラストは5:1であった。
【0097】以上の評価結果より、本実施例の有機電界
発光素子を用いた有機ELディスプレイの表示コントラ
ストは、比較例の有機電界発光素子を用いた有機ELデ
ィスプレイより同一輝度において1.6倍程度優れてい
ることが分かった。
【0098】(第6の実施例)本実施例では、膜厚20
0nmのITO膜よりなる透明電極層が積層された30
mm角のガラスよりなる透明基板を用意し、第3の実施
例と同一の方法により透明電極層をパターン形成すると
共に緑色、赤色および青色発光用の有機電界発光層と金
属電極層とを形成して有機電界発光素子を完成させた。
【0099】このようにして得られた有機電界発光素子
について、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で発
光評価を行ったところ、10Vの駆動電圧で、発光極大
波長が緑色では540nm、赤色では620nm、青色
では470nmであり、発光輝度が緑色では500cd
/m2 、赤色では210cd/m2 、青色では500c
d/m2 であった。各色で輝度が異なるため、適当な電
圧配分回路を用いて各色の輝度を調整して、目的とする
白色光源を得た。また、この白色光源の輝度は10Vの
駆動電圧で450cd/m2 であった。更に、この有機
電界発光素子の可視光に対する光反射率は50%程度で
あった。
【0100】比較例として、AlーLi合金膜の膜厚、
すなわち金属電極層の厚さを200nmとすることのみ
を変えた有機電界発光素子を本実施例と同一の方法によ
り形成して評価を行った。その結果、本実施例の有機電
界発光素子を用いた有機電界発光ディスプレイの表示コ
ントラストは、比較例の有機電界発光素子を用いた有機
電界発光ディスプレイより同一輝度において1.6倍程
度優れていることが分かった。
【0101】以上、実施の形態および実施例を挙げて本
発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態および各
実施例に限定されるものではなく、種々変形可能であ
る。例えば、上記各実施の形態においては、有機電界発
光層13上に金属電極層14が積層された構造について
説明したが、有機電界発光層13と金属電極層14との
間にフッ化リチウム(LiF)や酸化アルミニウム(A
2 3 )よりなる薄膜を狭持させた構造としてもよ
い。
【0102】また、上記第2ないし第5の実施の形態に
おいては、低光反射層21がカーボンブラックまたはア
ニリンブラックをセルロース系の樹脂等の高分子バイン
ダ中に分散させた有機化合物(黒色塗料)よりなる層を
含む場合について説明したが、この層の代わりに円偏光
性や偏光性を有するフィルムまたはシートを用いてもよ
い。更に、これらの有機化合物(黒色塗料)よりなる
層、フィルム、シートの表面を凹凸構造とすることによ
り光の散乱を促進させることができる。すなわち、低光
反射層21としては、材料の選択により金属電極層14を
透過した光を吸収するような構成としてもよく、また、
入射した光を補足するような構造とすることもできる。
加えて、これらの有機化合物(黒色塗料)よりなる層、
フィルム、シートが有機電界発光素子を外気中の酸素や
水分から遮蔽するための封止構造の一部を成していても
よい。
【0103】また、上記第4の実施の形態においては、
金属電極層14上に、金属電極層14と接するように可
視光に対する光反射率が10%以下の層を形成し、この
層に接することなく低光反射層21を形成することによ
り、更に金属電極層14における光の鏡面反射を防止す
ることができる。
【0104】また、上記第5の実施の形態においては、
透明導電層31上に透明導電層31と接するように可視
光に対する光反射率が10%以下の層を形成し、この層
に接することなく低光反射層21を形成することによ
り、更に金属電極層14における光の鏡面反射を防止す
ることができる。
【0105】また、上記各実施の形態においては、透明
基板11に光吸収性を有する微粒子を含ませてもよい。
更に、透明基板11上に光の吸収を促進させるためのコ
ーティングを施してもよい。加えて、透明基板11の表
面に微細な凹凸を設けてもよい。
【0106】また、上記第1ないし第3および第6の実
施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、封止
容器41を備えるようにしてもよい。これにより、有機
電界発光素子10,60を外気から遮蔽することができ
る。
【0107】また、上記各実施の形態において複数の発
光素子を1つの透明基板11上にマトリクス状に形成す
る場合には、テレビジョン受像機で常用されているよう
に発光素子間を黒色としたブラックマトリクスとしても
よいし、液晶表示素子で常用されているカラーフィルタ
等を用いてもよい。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項23のいずれか1項に記載の有機電界発光素子によれ
ば、第2の電極層の可視光に対する光反射率が50%以
下となるように構成したので、第2の電極層における光
の鏡面反射を低減させることができる。よって、この有
機電界発光素子を用いた有機ELディスプレイにおける
表示コントラストを向上させることができるという効果
を奏する。
【0109】特に、請求項6ないし請求項18のいずれ
か1項に記載の有機電界発光素子によれば、第2の電極
層の有機電界発光層との接続面の反対側に、低光反射層
を備えるようにしたので、更に第2の電極層における光
の鏡面反射を低減させることができる。よって、この有
機電界発光素子を用いた有機ELディスプレイにおける
表示コントラストを大幅に向上させることができるとい
う効果を奏する。
【0110】また、請求項19ないし請求項23のいず
れか1項に記載の有機電界発光素子によれば、第2の電
極層の有機電界発光層との隣接面の反対側に、第2の電
極層の面に沿った形状をなすように密着して形成され、
第2の電極層と共に電極を構成する導電層を備えるよう
にしたので、更に第2の電極層における光の鏡面反射を
低減させることができる。よって、この有機電界発光素
子を用いた有機ELディスプレイにおける表示コントラ
ストを向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る有機電界発光
素子の概略構成を表す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る有機電界発光
素子の構造を表す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る有機電界発光
素子の構成を表す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る有機電界発光
素子の構成を表す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る有機電界発光
素子の構成を表す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る有機電界発光
素子の構成を表す断面図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態に係る有機電界発光
素子の構成を表す断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60…有機電界発光素
子、11…透明基板、12…透明電極層(第1の電極
層)、13…有機電界発光層、14…金属電極層(第2
の電極層)、21…低光反射層、31…透明導電層(導
電層)、41…封止容器、61…導電層

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極層と、 この第1の電極層の一方の面に隣接して形成された有機
    電界発光層と、 この有機電界発光層の他方の面に隣接して形成されると
    共に、可視光に対する光反射率が50%以下である第2
    の電極層とを備えたことを特徴とする有機電界発光素
    子。
  2. 【請求項2】 前記第2の電極層の光反射率が30%以
    下であることを特徴とする請求項1記載の有機電界発光
    素子。
  3. 【請求項3】 前記第1の電極層は透明電極層であり、
    透明基板上に形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の有機電界発光素子。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極層は、インジウム・錫酸
    化物または酸化錫であることを特徴とする請求項3記載
    の有機電界発光素子。
  5. 【請求項5】 前記第2の電極層は、リチウム、マグネ
    シウム、カルシウムのいずれか1の金属、またはこれら
    金属と銀、アルミニウム、インジウムのいずれかの金属
    との合金により形成されたことを特徴とする請求項1記
    載の有機電界発光素子。
  6. 【請求項6】 第1の電極層と、 この第1の電極層の一方の面に隣接して形成された有機
    電界発光層と、 この有機電界発光層の他方の面に隣接して形成されると
    共に、可視光に対する光反射率が50%以下である第2
    の電極層と、 この第2の電極層の前記有機電界発光層との隣接面の反
    対側に形成された低光反射層とを備えたことを特徴とす
    る有機電界発光素子。
  7. 【請求項7】 前記低光反射層は、可視光に対する光反
    射率が10%以下である層を含む1つ以上の層により構
    成されていることを特徴とする請求項6記載の有機電界
    発光素子。
  8. 【請求項8】 前記低光反射層は、カーボンブラックま
    たはアニリンブラックを高分子バインダ中に分散させた
    有機化合物により形成された層を含むことを特徴とする
    請求項7記載の有機電界発光素子。
  9. 【請求項9】 前記低光反射層は、少なくとも一部が前
    記第2の電極層に接していることを特徴とする請求項6
    記載の有機電界発光素子。
  10. 【請求項10】 更に、前記第2の電極層と前記低光反
    射層との間に第2の電極層と共に電極を構成する導電層
    を備えたことを特徴とする請求項7記載の有機電界発光
    素子。
  11. 【請求項11】 前記導電層は可視光に対する光反射率
    が10%以下であることを特徴とする請求項10記載の
    有機電界発光素子。
  12. 【請求項12】 前記導電層は透明材料により形成され
    ていることを特徴とする請求項10記載の有機電界発光
    素子。
  13. 【請求項13】 前記導電層は、インジウム・錫酸化
    物、酸化亜鉛−酸化インジウム系複合酸化物、酸化錫の
    うちのいずれかの酸化物、またはアニリン類、チオフェ
    ン類、アセチレン類のうちのいずれかを重合してなる材
    料により形成されたことを特徴とする請求項10記載の
    有機電界発光素子。
  14. 【請求項14】 前記低光反射層は少なくとも一部が前
    記導電層に接していることを特徴とする請求項10記載
    の有機電界発光素子。
  15. 【請求項15】 前記低光反射層は、前記第2の電極層
    と接しない領域に対向配置されたことを特徴とする請求
    項7記載の有機電界発光素子。
  16. 【請求項16】 前記第1の電極層、有機電界発光層お
    よび第2の電極層からなる積層体が透明基板上に形成さ
    れると共に、前記第1の電極層、有機電界発光層および
    第2の電極層からなる積層体が前記透明基板に密着され
    た封止容器内に封止されていることを特徴とする請求項
    6記載の有機電界発光素子。
  17. 【請求項17】 前記低光反射層は、前記封止容器の内
    面の、前記第2の電極層と接しない領域に対向配置され
    たことを特徴とする請求項16記載の有機電界発光素
    子。
  18. 【請求項18】 更に、前記第2の電極層と前記低反射
    層との間に第2の電極層と共に電極を構成する導電層を
    備えたことを特徴とする請求項17記載の有機電界発光
    素子。
  19. 【請求項19】 第1の電極層と、 この第1の電極層の一方の面に隣接して形成された有機
    電界発光層と、 この有機電界発光層の他方の面に隣接して形成されると
    共に、可視光に対する光反射率が50%以下である第2
    の電極層と、 この第2の電極層の前記有機電界発光層との隣接面の反
    対側に前記第2の電極層の面に沿った形状をなすように
    密着して形成され、第2の電極層と共に電極を構成する
    導電層とを備えたことを特徴とする有機電界発光素子。
  20. 【請求項20】 前記導電層は、可視光に対する光反射
    率が60%以下であることを特徴とする請求項19記載
    の有機電界発光素子。
  21. 【請求項21】 前記導電層は、可視光に対する光反射
    率が50%以下であることを特徴とする請求項20記載
    の有機電界発光素子。
  22. 【請求項22】 前記導電層は、ベリリウム、銅、クロ
    ム、鉄、モリブデン、ニッケル、白金、タングステン、
    鉛、錫、アンチモン、ストロンチウム、チタンのうちの
    いずれかの金属、これら金属の合金により形成されたこ
    とを特徴とする請求項18記載の有機電界発光素子。
  23. 【請求項23】 前記導電層は、炭化珪素、あるいはア
    ニリン類やチオフェン類やアセチレン類を重合してなる
    高分子材料により形成されたことを特徴とする請求項1
    9記載の有機電界発光素子。
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