JP2000036685A - 電磁波吸収材 - Google Patents

電磁波吸収材

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JP2000036685A
JP2000036685A JP10330985A JP33098598A JP2000036685A JP 2000036685 A JP2000036685 A JP 2000036685A JP 10330985 A JP10330985 A JP 10330985A JP 33098598 A JP33098598 A JP 33098598A JP 2000036685 A JP2000036685 A JP 2000036685A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
conductive
conductive solid
plane
absorbing material
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Application number
JP10330985A
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English (en)
Inventor
Seiichi Matsuo
誠一 松尾
Hideki Komori
秀樹 古森
Masato Morimoto
眞人 森本
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に薄型軽量で低周波数電磁波吸収性に優れ
る電磁波吸収材を提供すること。 【解決手段】 順次積層された電磁波反射層、絶縁性中
間層、およびローパスシールド層、を有する電磁波吸収
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波吸収材に関
し、特に、レーダー偽像防止用、無線通信環境整備用等
に使用できる薄型軽量で高い吸収力を有する電磁波吸収
材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話、無線LANなどの通信
システムの発達により、オフィス情報保護、および通信
混線を防止する必要が生じている。そのため、建物およ
びその一部を電磁波シールド材で囲み、内外の電波を遮
断することが通常行われている。
【0003】しかし、金属材料のような、一般に用いら
れる電磁波反射材は電磁波を100%反射するため、電
磁波が室内に蓄積され、通信混線や電子機器の誤動作を
引き起こす恐れがある。また、建物に貼られた電磁波反
射材により電磁波が反射されると、その近隣でTVゴー
ストやレーダー偽像等が発生する。
【0004】上記のような問題を解決するためには、電
磁波を反射する電磁波反射材の代わりに、電磁波を吸収
してその反射を抑える電磁波吸収材を使用すればよいこ
とが知られている。一般には、フェライトを含む電磁波
吸収材が用いられている。
【0005】しかし、電磁波の中でも携帯電話、無線L
ANに使用される通信波やTV波は周波数が低く波長が
数センチから数メートルと長いため、一般に薄い電磁波
吸収材で効率良く吸収することが困難である。例えば、
レーダー偽像防止及び無線LAN用に市販されているフ
ェライト系吸収材は厚さ1.5〜6mm、重さ5〜20
kg/m2で、この様な形態の吸収材を広面積に適用す
るのは、作業性及び被着構造物の荷重負荷限界の点で非
常に困難である。
【0006】電磁波吸収性能が悪く、厚くかつ重い、と
いう従来の電磁波吸収材料の問題を解決するため、特公
平8−2545721号では、レーダー用の薄型吸収材
として金属製の市松模様パターンを反射物体表面に貼る
提案がなされている。しかしながら、この電磁波吸収材
は厚さが1.2mm程度必要であり、レーダー偽像防止
用として充分な薄さではない。又、この電磁波吸収材を
用いて無線LANに使用される通信波のような低周波数
域の電磁波を吸収させるためには、模様径を極端に大き
くする必要があるため、高い吸収能力を得るのは困難で
ある。
【0007】また、本発明者らは、特願平7−3072
46号、特願平7−307248号及び特願平9−22
666号において、薄型で軽量の電磁波吸収材を発明し
た。この電磁波吸収材は、(1)電磁波反射層、(2)
絶縁性中間層、および(3)導電性パターン層、が順次
積層された積層体である。
【0008】これらの電磁波吸収材では、電磁波反射層
は一般に金属薄膜であり、絶縁性中間層は厚さ0.1〜
10mmの空気や発泡樹脂であり、導電性パターン層は
リソグラフィ法により導電性パターンを形成した金属蒸
着フィルムである。従って、この電磁波吸収材はフェラ
イト系吸収材と比較して非常に軽量である。
【0009】しかし、特に、低周波域の電磁波に対し
て、これらの電磁波吸収材よりも更に薄型で高い吸収能
を示す電磁波吸収材が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、特
に薄型軽量で低周波数電磁波吸収性に優れる電磁波吸収
材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、順次積層され
た電磁波反射層、絶縁性中間層、およびローパスシール
ド層を有する電磁波吸収材を提供するものであり、その
ことにより上記目的が達成される。
【0012】「ローパスシールド層」とは低周波の電磁
波は透過させるが高周波電磁波は透過させない周波数選
択性のシールド機能を有する層、つまり、シールド力が
低周波側になるほど弱くなる傾向を持つ電磁波シールド
層のことである。ローパスシールド層は、一般に、導電
性材料でなる複数の一定形状を電気的に絶縁された状態
で相互に接近させて規則的な模様とすることにより得ら
れる。
【0013】つまり、導電性形状が絶縁された状態で相
互に接近した規則的な模様はコンデンサーを多数接続し
た回路になっている。この回路は高周波電流には導電性
であるが、低周波電流には非導電性である。従って、導
電性形状が絶縁された状態で相互に接近した規則的な模
様は高周波電磁波に対してのみ選択的にシールドする能
力を有する。
【0014】本発明で用いるローパスシールド層は、周
波数が増大するに伴って透過減衰量を減少させ、吸収対
象の周波数における透過減衰量とその1/10の周波数
における透過減衰量との差が3dB以上、特に5dB以
上であることが好ましい。この差が3dBを下回ると吸
収性能が低下してくる。
【0015】尚、本明細書において単に「シールド層」
というときは、電磁波シールド層を意味する。シールド
層にはローパスシールド層およびハイパスシールド層が
共に含まれる。「ハイパスシールド層」とは、ローパス
シールド層とは逆に、高周波の電磁波は透過させるが低
周波電磁波は透過させない周波数選択性のシールド機能
を有する層をいう。
【0016】本発明の電磁波吸収材で用いる導電性不連
続パターンは、複数の導電性ソリッド部が規則性をもっ
て集合して成る模様である。導電性ソリッド部とは、導
電性材料でベタ塗された平面形状をいう。例えば、導電
性材料で塗り潰された正方形および正六角形等は本発明
の導電性ソリッド部に含まれる。
【0017】導電性材料としては、一般には通電能力が
ある金属を用いる。例えば、鉄、アルミニウム、銅、
金、クロム及びニッケルのような導電性金属、及びそれ
らの合金が挙げられる。経済性の観点から、特に好まし
いものはアルミニウム及び銅である。
【0018】導電性ソリッド部の厚さは、導体としての
機能が害されない限り特に限定されないが、一般に、
0.001〜20μm、好ましくは0.1〜0.01μ
m、更に好ましくは0.05〜0.01μmである。導
電性ソリッド部の厚さが0.001μmを下回ると製造
が困難となり、20μmを上回るとエッチングによる形
成が困難となる。
【0019】このような導電性ソリッド部は一の平面上
又は互いに平行な二の平面上に規則的に配置される。導
電性ソリッド部間の距離とは、最も近い導電性ソリッド
部間の最短距離をいう。導電性ソリッド部間の距離は全
て等しいことが好ましい。
【0020】一般には、導電性ソリッド部を一の平面上
に規則的に配置するか、又は規則的に配置された導電性
ソリッド部をそれぞれ有する二平面を重ねることによ
り、導電性不連続パターンを形成する。
【0021】そして、導電性ソリッド部同士は互いに接
近させることが好ましい。そのことにより、低周波数電
磁波を吸収する性能が増大するからである。より好まし
くは、導電性ソリッド部同士は可及的に接近させる。
【0022】但し、導電性ソリッド部同士は接触しては
ならない。すなわち、各導電性ソリッド部は電気的に絶
縁する必要がある。各導電性ソリッド部が電気的に導通
されるとローパスシールド層の電磁波吸収特性が失わ
れ、電磁波反射性が生じる。
【0023】本発明の一態様では、個々の導電性ソリッ
ド部は、一の平面上に配置される。図1Aおよび図1B
は、一の平面上に規則的に配置された複数の導電性ソリ
ッド部から成る導電性不連続パターンの例を示す上面図
である。
【0024】この場合、導電性ソリッド部間の距離は、
一般に1mm以下、好ましくは100μm以下、さらに
好ましくは20μm以下とする。導電性ソリッド部間の
距離が1mmを上回ると低周波電磁波の吸収が困難とな
る。
【0025】導電性ソリッド部の形状は特に限定されな
いが、正方形および正六角形が好ましい。規則的な配置
を実現し易いからである。導電性ソリッド部の形状が正
多角形である場合は、その角を面取りしてもよい。配置
の態様によってはその方が相互の絶縁性を保ち易いから
である。
【0026】また、導電性ソリッド部の大きさは、その
形状が正方形および正六角形の場合には、作成の容易さ
を考慮すると一辺が0.5〜100mmであることが好
ましく、それ以外の形状の場合には、上記正方形および
正六角形の面積に相当する大きさのものが好ましい。
【0027】別の態様では、個々の導電性ソリッド部
は、互いに平行な複数の平面上にそれぞれ配置される。
図2Aおよび図2Bは、互いに平行な二の平面上に規則
的に配置された複数の導電性ソリッド部から成る導電性
不連続パターンの例を示す上面図である。
【0028】導電性ソリッド部は図1Aおよび図1Bに
示すように2次元的に接近させてもよく、図2Aおよび
図2Bに示すように、導電性ソリッド部が規則的に配置
された2平面を重ねることにより、3次元的に接近させ
てもよい。
【0029】導電性ソリッド部を3次元的に接近させる
場合、第一の平面上の導電性ソリッド部と第二の平面上
の導電性ソリッド部とを一部重複させることが好まし
い。この重複する面積を調節することにより、電磁波吸
収材の吸収周波数を調節することができる。一般には、
重複する面積が大きいほど低い周波数の電磁波を吸収可
能となる傾向がある。
【0030】導電性ソリッド部が規則的に配置された2
平面を重ねる場合、それぞれの平面に形成された導電性
ソリッド部は、同一形状でも異なる形状でもよい。図3
Aおよび図3Bは、それぞれ、一の平面上に規則的に配
置された複数の導電性ソリッド部から成る導電性不連続
パターンの例を示す上面図である。これらは、それぞ
れ、異なる形状の導電性ソリッド部からなっている。
【0031】図4は互いに平行な二の平面上に規則的に
配置された複数のそれぞれ異なる形状の導電性ソリッド
部から成る導電性不連続パターンの例を示す上面図であ
る。この導電性不連続パターンは例えば、図3Aに示す
導電性ソリッド部の配置を第一の平面として用い、図3
Bに示す導電性ソリッド部の配置を第二の平面として用
いて、両者を位置決めして重ねることにより形成され
る。
【0032】他の好ましい導電性不連続パターンとして
は、面取りされた正方形である同一寸法の複数の導電性
ソリッド部が市松模様状に配置された導電性不連続パタ
ーンを有する二の平面を、該平面と垂直な方向からみ
て、一の平面上の各導電性ソリッド部と他方の平面の各
導電性ソリッド部とが交互に配置されるように重ねて形
成したものが挙げられる。
【0033】図5は面取りされた正方形である同一寸法
の複数の導電性ソリッド部が一の平面上に市松模様状に
配置された導電性不連続パターンの例を示す上面図であ
る。このパターン単独でも電磁波吸収材として使用する
ことが可能である。図6は、図5に示す平面を該平面と
垂直な方向からみて、一の平面上の各導電性ソリッド部
と他方の平面の各導電性ソリッド部とが交互に配置され
るように2面を重ねた状態を示す上面図である。この図
において、一の平面上の各導電性ソリッド部は他方の平
面の各導電性ソリッド部に辺を接した状態で囲まれてお
り、一の平面上の各導電性ソリッド部と他方の平面の各
導電性ソリッド部とが交互に配置されおり、そして相互
に接近している。
【0034】この態様においても、第一の平面上の導電
性ソリッド部と第二の平面上の導電性ソリッド部とを一
部重複させることにより電磁波吸収材の吸収周波数を調
節することができる。
【0035】なお、この態様によって、より低周波数電
磁波吸収性に優れる電磁波吸収材を得ることができる。
【0036】第一の平面上の導電性ソリッド部と第二の
平面上の導電性ソリッド部とを一部重複させる場合は、
一の平面上の各導電性ソリッド部が他方の平面の各導電
性ソリッド部と隣接する4辺において、両者を一定幅重
複させることが好ましい。このような重複は、導電性ソ
リッド部の位置を固定したままその寸法を大きくするこ
とにより形成することができる。図7は、図6に示す導
電性不連続パターンにおいて第一の平面上の導電性ソリ
ッド部と第二の平面上の導電性ソリッド部とが一部重複
した状態を模式的に示す上面図である。
【0037】その他の好ましい導電性不連続パターンと
しては、同一寸法の正方形である複数の導電性ソリッド
部が一定の間隔で配置された導電性不連続パターンを有
する一の平面と、該平面の正方形以下の大きさを有する
同一寸法の正方形である複数の導電性ソリッド部が該平
面の導電性ソリッド部同士の間隔以上の一定の間隔で配
置された導電性不連続パターンを有する他方の平面と
を、該平面と垂直な方向からみて、他方の平面の各導電
性ソリッド部が一の平面上の各導電性ソリッド部に完全
に含まれるように重ねて形成したものが挙げられる。
【0038】図14Aおよび図14Bは同一寸法の正方
形である複数の導電性ソリッド部が一定の間隔で配置さ
れた導電性不連続パターンの例を示す上面図である。図
15は図14Aに示す平面と図14Bに示す平面とを該
平面と垂直な方向からみて、図14Aに示す平面の各導
電性ソリッド部に図14Bに示す平面の各導電性ソリッ
ド部が完全に含まれるように2面を重ねた状態を示す上
面図である。
【0039】この態様においては、パターン形成の容易
さから、二の平面上に存在する正方形の大きさを異なる
ようにすることが好ましく、また二の平面上に存在する
正方形の中心を一致させるように配置することが好まし
い。また、この態様における電磁波吸収材の吸収周波数
は、大きい方の正方形を有する平面上の正方形の辺の長
さおよび間隔によって決定することができる。このと
き、他の一面、すなわち小さい方の正方形を有する平面
は、吸収能力を高める役割をしているものと考えられ
る。
【0040】上述のような互いに平行な二の平面上に規
則的に配置された複数の導電性ソリッド部から成る導電
性不連続パターンは、具体的には、導電性ソリッド部を
規則的に設けた絶縁性フィルム(例えば、樹脂フィル
ム)を二枚重ねて形成することができる他、絶縁性フィ
ルムの両面にそれぞれ導電性ソリッド部を設けることに
より形成することができる。複数の導電性ソリッド部の
配置の容易性を考慮すると、絶縁性フィルムの両面にそ
れぞれ導電性ソリッド部を設けることが好ましい。
【0041】この場合の利点は、導電性ソリッド部間の
距離が絶縁性フィルムの厚さとなることである。すなわ
ち、各導電性ソリッド部は絶縁性フィルムにより電気的
に絶縁され、しかも絶縁性フィルムの厚さ程度という微
小な導電性ソリッド部間距離が実現できる。
【0042】この場合、導電性ソリッド部間の距離は、
一般に100μm以下、好ましくは25μm以下であ
る。尚、一般に厚さ5μm以下の樹脂フィルムの作製は
困難であるが、リソグラフィ法を用いて導電性不連続パ
ターンを形成する逐次積層法により、導電性ソリッド部
間が5μm以下の導電性不連続パターンを形成すること
ができる。
【0043】上述の導電性不連続パターンを用いて、特
に薄型軽量で低周波数電磁波吸収性に優れる電磁波吸収
材を形成できる。好ましい一態様では、図8に示すよう
に、電磁波反射層801、絶縁性中間層802、および
上述の導電性不連続パターンを有するローパスシールド
層803、を順次積層することにより、電磁波吸収材が
得られる。
【0044】本発明の電磁波反射層801は対象とする
電磁波を反射する能力のある層である。導電性材料の薄
膜又はこれを基材上に設けたものが一般に用いられる。
導電性材料の薄膜は基材上に箔ラミネート、蒸着、スパ
ッタリング、コーティングなどの手段で設けることがで
きる。導電性材料の薄膜の厚さは特に限定されないが、
一般に1×10-6〜1mm、好ましくは1×10-5〜2
×10-2mmである。導電性材料としては、アルミ、
銅、クロム等の金属類、ITO、酸化錫等の導電性金属
酸化錫が挙げられる。
【0045】また、電磁波を反射する能力がある導電性
材料のパターン又はこれを基材上に設けたものを電磁波
反射層801として用いてもよい。
【0046】その場合、導電性材料のパターンは電磁波
を反射する必要があるので、任意の2点において導通
し、最大隙間幅が対象とする電磁波の波長の1/10を
下回ることを要する。好ましい導電性材料のパターン
は、図9に示すような導電性材料の格子又はメッシュで
ある。
【0047】本発明で得られる電磁波吸収材が吸収する
電磁波の波長を考慮すれば、格子の線間距離は100〜
2000μm、好ましくは100〜1000μm、更に
好ましくは100〜500μmである。また、格子を構
成する線幅は特に限定されないが、一般に4〜500μ
m、好ましくは30〜300μmである。
【0048】この導電性材料のパターンは、後述の、ロ
ーパスシールド層803上に導電性不連続パターンを形
成する方法と同様にして絶縁性基材の上に形成すること
ができる。
【0049】本発明の絶縁性中間層802は絶縁性材料
である。プラスチックシート、その発泡製品、無機また
は有機の多孔質材料等が一般に用いられる。電子機器の
プラスチック製外壁、一般建材に用いられるボード類を
利用してもよい。
【0050】絶縁性中間層の厚さは、得られる電磁波吸
収材が吸収する電磁波の波長、導電性ソリッド部の外周
長さ及び直径等を考慮して設計する。一般には、0.1
〜10mm、好ましくは0.1〜4mmである。絶縁性
中間層の厚さが0.1mmを下回ると低周波の電磁波吸
収性が低下する可能性があり、10mmを上回ると得ら
れる電磁波吸収材が嵩高となり、その取扱いが困難とな
る。
【0051】本発明の一態様では、ローパスシールド層
803は一の平面上に規則的に配置された複数の導電性
ソリッド部とそれを支持する材料とから構成される。こ
の材料としては一般に樹脂フィルムのような絶縁性フィ
ルムを用いる。導電性不連続パターンは種々の方法によ
り樹脂フィルム上に形成できる。例えば、導電性インキ
を用いて導電性ソリッド部を印刷する方法、樹脂フィル
ム上に積層された金属膜を選択的に除去して導電性ソリ
ッド部を残す方法等が挙げられる。
【0052】好ましい方法は、まず、樹脂フィルム上に
導電性金属薄膜層を全面に形成し、この金属薄膜を適当
な方法(例えば、リソグラフィ法等)でパターンを形成
する方法である。
【0053】導電性金属薄膜層を樹脂フィルム上に形成
する方法は従来公知の方法でよい。例えば導電性金属箔
のラミネート方法や、金属薄膜の蒸着スパッタリングま
たは無電界メッキ方法等が一般的である。好ましくは金
属薄膜の蒸着(具体的には、真空蒸着)またはスパッタ
リング方法である。使用し得る金属はアルミニウム、
銅、ステンレス、クロム、ニッケルなどが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0054】金属薄膜層を有する樹脂フィルムは種々市
販されており、これらを用いてもよい。例えば、アルミ
ニウムを真空蒸着したポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(アルミ蒸着フィルム)が食品包装材として、安価
かつ大量に市販されており、これを用いることが経済的
な面から最も好ましい。
【0055】金属薄膜をパターン化する方法は公知の方
法を用いることができる。好適にはリソグラフィ法が挙
げられる。
【0056】一般にリソグラフィ法は、エッチングレジ
ストを、グラビア印刷、平版印刷及びスクリーン印刷の
ような公知の印刷法で金属薄膜上に印刷し、その後、エ
ッチング液で非印刷部の金属を溶出してパターンを形成
する方法である。但し、導電性ソリッド部の外周部間の
距離が100μm以下となるような微細な金属パターン
を形成する場合は、写真印刷法によるフォトリソグラフ
ィ法を用いることが好ましい。
【0057】尚、ローパスシールド層803は、絶縁性
中間層802の表面上に導電性不連続パターンを直接設
けることにより省略することができる。例えば、導電性
材料を絶縁性中間層802の表面上に熱転写法等により
ソリッドパターン状に転写することができる。
【0058】他の態様では、ローパスシールド層803
は、互いに平行な複数の平面上に規則的に配置された複
数の導電性ソリッド部と、それらを支持する材料から構
成される。導電性ソリッド部を支持する材料としては、
一般に樹脂フィルム及び樹脂組成物のような絶縁性材料
を用いる。
【0059】上述の方法により、片面上に導電性不連続
パターンを形成した樹脂フィルムを位置を定めて2枚ラ
ミネートすることにより導電性不連続パターンを有する
ローパスシールド層803を作製できる。また、例え
ば、両面に導電膜を形成した絶縁性フィルム上に両面に
レジストインキで位置を決めて印刷し、リソグラフィー
法で導電性不連続パターンを形成し、ローパスシールド
層803としてもよい。こうすれば層間距離はフィルム
厚となり極めて均一な層間距離が実現できる。
【0060】電磁波反射層801、絶縁性中間層80
2、およびローパスシールド層803、を積層する方法
は当業者に周知である。例えば、絶縁性中間層802を
基材として用いて、電磁波反射層801をメッキ又は蒸
着させてよい。また、電磁波反射層801を別途作製
し、接着等の手段で絶縁性中間層802に適用してもよ
い。
【0061】本発明の電磁波吸収材が吸収する周波数
は、ローパスシールド層の導電性ソリッド部の大きさ、
導電性ソリッド部間の距離、導電性ソリッド部の重複面
積および絶縁性中間材厚さで調整することができる。上
記のそれぞれの値を大きくすることで吸収する周波数を
低周波数側に移動するが、高い吸収能力を同時に得るた
めには、上記のそれぞれの値を特定化することが必要と
なる。この特定化は電磁波吸収材を実際に試作すること
により決定することができる。
【0062】本発明の大きな意義は、フェライト系材料
に比べ大幅に薄型軽量化した電磁波吸収材ができること
にある。さらにシールドガラス、金属反射板、金属蒸着
シールド材、金属メッキシールド材等の既存電波波シー
ルド材上に本発明の電磁波吸収材を適用することで、容
易に電磁波吸収シールド構造体に変えることができる。
例えば本発明による適性厚みのプラスチック発泡シート
の両面に粘着剤を施し片面に本発明の導電性パターンフ
ィルムを貼り付けた粘着テープは電磁波吸収粘着シート
として電子機器金属性筐体内面、建物のシールド材表面
等に貼るだけで極めて簡単に電磁波吸収を実現できる。
【0063】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。本発明はこれら実施例に限定されるものと解しては
ならない。
【0064】実施例1 メイワパックス製両面アルミニウム蒸着PETフィルム
(蒸着膜厚500Å、PET厚38μm)上に日本ペイ
ント社製ポジ型液状レジストP−600を乾燥膜厚2μ
mになるように両面に塗布した後熱風オーブンで乾燥せ
しめた。この片面に図5に示す導電性不連続パターンに
対応するパターンマスクを重ね100mJ/cm2両面
露光した後1%苛性ソーダ水で現像し、同時に露出した
アルミ蒸着膜部分をエッチングし、片面に図5に示す導
電性不連続パターンを有するローパスシールド層を得
た。
【0065】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、5枚のPET
フィルム(厚さ100μm)、および得られたローパス
シールド層を積層することにより電磁波吸収材を得た。
【0066】以下の方法により、得られた電磁波吸収材
の吸収強度を評価した。結果を表1に示す。
【0067】電磁波が試料に対してTM30°で入射す
るように送信側ガイドホーンアンテナを設置した。受信
側は、光学反射の方向に同一のガイドホーンアンテナを
設置した。ネットワークアナライザー(ヒューレッド・
パッカード社製「8510B」)をアンテナに接続し、
フリースペースタイムドメイン法により、試料に反射し
て電送された電磁波のみを抽出してSパラメータ(S2
1)を測定した。
【0068】実施例2 異なるパターンマスクを使用すること以外は実施例1と
同様の方法で片面に図1Aに示す導電性不連続パターン
を有するローパスシールド層を得た。
【0069】シールド性能の測定方法 対向させて設置した1対のガイドホーンアンテナにネッ
トワークアナライザー(ヒューレッド・パッカード社製
「8510B」)を接続し、フリースペースタイムドメ
イン法により、アンテナ間の直接伝送波のSパラメータ
(S21)を測定した。これを透過減衰量0dBとし
た。次に試料をアンテナ間に設置し、同様にしてS21
を測定した。得られた透過減衰量をシールド性能とし
た。
【0070】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、6枚のPET
フィルム(1枚の厚さ100μm)、および得られたロ
ーパスシールド層を積層することにより電磁波吸収材を
得た。実施例1と同様にして、得られた電磁波吸収材の
吸収強度を評価した。結果を表1に示す。
【0071】実施例3 異なるパターンマスクを使用すること以外は実施例1と
同様の方法で片面に図1Bに示す導電性不連続パターン
を有するローパスシールド層を得た。実施例2と同様に
して得られたローパスシールド層のシールド特性を評価
した。結果を図10に示す。
【0072】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、2枚のPET
フィルム(1枚の厚さ100μm)、および得られたロ
ーパスシールド層を積層することにより電磁波吸収材を
得た。実施例1と同様にして、得られた電磁波吸収材の
吸収強度を評価した。結果を表1に示す。
【0073】実施例4 図5に示す導電性不連続パターンに対応するパターンマ
スクを2枚用いて、フィルムと垂直方向からみて、一の
平面上の各ソリッド部と他方の平面の各導電性ソリッド
部とが交互に配置されるように両面に重ねたこと以外は
実施例1と同様にして、図6に示す導電性不連続パター
ンを有するローパスシールド層を得た。
【0074】実施例2と同様にして得られたローパスシ
ールド層のシールド特性を評価した。結果を図10に示
す。
【0075】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、ポリエチレン
発泡シート(厚さ1.8mm)、および得られたローパ
スシールド層を積層することにより電磁波吸収材を得
た。実施例1と同様にして、得られた電磁波吸収材の吸
収強度を評価した。結果を表1に示す。
【0076】実施例5 図3Aおよび図3Bに示す導電性不連続パターンに対応
する2枚のパターンマスクを用いて、フィルムと垂直方
向からみて、一の平面上の各ソリッド部と他方の平面の
各導電性ソリッド部とが交互に配置されるように両面に
重ねたこと以外は実施例1と同様にして、図2Bに示す
導電性不連続パターンを有するローパスシールド層を得
た。
【0077】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、ポリエチレン
発泡シート(厚さ2.6mm)、および得られたローパ
スシールド層を積層することにより電磁波吸収材を得
た。実施例1と同様にして、得られた電磁波吸収材の吸
収強度を評価した。結果を表1に示す。
【0078】実施例6 図1Bに示す導電性不連続パターンに対応するパターン
マスクを2枚用いて、フィルムと垂直方向からみて、一
の平面上の各ソリッド部と他方の平面の各導電性ソリッ
ド部とが交互に配置されるように両面に重ねたこと以外
は実施例1と同様にして、図4に示す導電性不連続パタ
ーンを有するローパスシールド層を得た。
【0079】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、ポリエチレン
発泡シート(厚さ2.0mm)、および得られたローパ
スシールド層を積層することにより電磁波吸収材を得
た。実施例1と同様にして、得られた電磁波吸収材の吸
収強度を評価した。結果を表1に示す。
【0080】実施例7 図14Aおよび図14Bに示す導電性不連続パターンに
対応するパターンマスクを用いて、フィルムと垂直方向
からみて、図14Aに示す平面の各導電性ソリッド部に
図14Bに示す平面の各導電性ソリッド部が完全に含ま
れるように両面に重ねたこと以外は実施例1と同様にし
て、図2Bに示す導電性不連続パターンを有するローパ
スシールド層を得た。
【0081】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、不織布シート
(厚さ0.3mm)、および得られたローパスシールド
層を積層することにより電磁波吸収材を得た。実施例1
と同様にして、得られた電磁波吸収材の吸収強度を評価
した。結果を表1に示す。
【0082】比較例1 異なるパターンマスクを用いること以外は実施例1と同
様にして、片面に図11に示す導電性連続パターン(市
松模様状)を有するシールド層を得た。
【0083】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、PETフィル
ム(厚さ100μm)、および得られたシールド層を積
層することにより電磁波吸収材を得た。実施例1と同様
にして、得られた電磁波吸収材の吸収強度を評価した。
結果を表1に示す。
【0084】比較例2 異なるパターンマスクを用いること以外は実施例1と同
様にして、片面に図12に示す導電性連続パターン(メ
ッシュ状)を有するシールド層を得た。実施例2と同様
にして得られたシールド層のシールド特性を評価した。
結果を図10に示す。
【0085】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、PETフィル
ム(厚さ100μm)、および得られたローパスシール
ド層を積層することにより電磁波吸収材を得た。実施例
1と同様にして、得られた電磁波吸収材の吸収強度を評
価した。結果を表1に示す。
【0086】比較例3 異なるパターンマスクを用いること以外は実施例1と同
様にして、片面に図13に示す導電性ソリッド部が相互
に接近していない導電性不連続パターンを有するシール
ド層を得た。実施例2と同様にして得られたシールド層
のシールド特性を評価した。結果を図10に示す。
【0087】片面アルミニウム蒸着PETフィルム(蒸
着膜厚500Å、PET厚100μm)、PETフィル
ム(厚さ100μm)、および得られたローパスシール
ド層を積層することにより電磁波吸収材を得た。実施例
1と同様にして、得られた電磁波吸収材の吸収強度を評
価した。結果を表1に示す。
【0088】比較例4 市販のフェライト系電磁波吸収材(富士電気化学社製ゴ
ムフェライト系電磁波吸収材「JB2」)を用いた。実
施例1と同様にして、この電磁波吸収材の吸収強度を評
価した。結果を表1に示す。
【0089】比較例5 市販のフェライト系電磁波吸収材(TDK社製複合フェ
ライト系薄型電磁波吸収材「IR−J095」)を用い
た。実施例1と同様にして、この電磁波吸収材の吸収強
度を評価した。結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【発明の効果】本発明のローパスシールド層を用いた電
磁波吸収材では、従来のフェライト系材料に比べ大幅な
薄型軽量化が可能である。例えば、本発明の実施例3と
従来の9.5GHzレーダー偽像防止用フェライト系吸
収材を用いた比較例4とを比較すれば、1/6の薄型化
と1/11の軽量化とが実現されていることが認められ
る。
【0092】また、中間材に発泡シートを用いることに
より、さらに大幅な軽量化が可能となる。例えば、本発
明の実施例2と2.5GHz無線LAN用フェライト系
吸収材の比較例4とを比較すると、1/3.4の薄型化
と同時に、1/100もの大幅な軽量化が実現できてい
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一の平面上に規則的に配置された複数の導電
性ソリッド部から成る導電性不連続パターンの例を示す
上面図である。
【図2】 互いに平行な二の平面上に規則的に配置され
た複数の導電性ソリッド部から成る導電性不連続パター
ンの例を示す上面図である。
【図3】 一の平面上に規則的に配置された複数の導電
性ソリッド部から成る導電性不連続パターンの例を示す
上面図である。
【図4】 互いに平行な二の平面上に規則的に配置され
た複数のそれぞれ異なる形状の導電性ソリッド部から成
る導電性不連続パターンの例を示す上面図である。
【図5】 面取りされた正方形である同一寸法の複数の
導電性ソリッド部が一の平面上に市松模様状に配置され
た導電性不連続パターンの例を示す上面図である。
【図6】 図5に示す平面を、該平面と垂直な方向から
みて、一の平面上の各導電性ソリッド部と他方の平面の
各導電性ソリッド部とが交互に配置されるように2枚重
ねた状態を示す上面図である。
【図7】 図6に示す導電性不連続パターンにおいて第
一の平面上の導電性ソリッド部と第二の平面上の導電性
ソリッド部とが一部重複した状態を模式的に示す上面図
である。
【図8】 本発明の電磁波吸収材の一例を示す断面図で
ある。
【図9】 本発明で電磁波反射層として用いうる導電性
材料のパターンの一例を示す上面図である。
【図10】 導電性パターンを有するシールド層のシー
ルド特性を示すグラフ図である。
【図11】 従来のシールド層の導電性パターンの一例
を示す上面図である。
【図12】 従来のシールド層の導電性パターンの一例
を示す上面図である。
【図13】 従来のシールド層の導電性パターンの一例
を示す上面図である。
【図14】 一の平面に規則的に配置された複数の導電
性ソリッド部から成る導電性不連続パターンの例を示す
上面図である。
【図15】 図14Aに示す平面と図14Bに示す平面
とを該平面と垂直な方向からみて、図14Aに示す平面
の各導電性ソリッド部に図14Bに示す平面の各導電性
ソリッド部が完全に含まれるように2面を重ねた状態を
示す上面図である。
【符号の説明】
801…電磁波反射層、 802…絶縁性中間層、 803…ローパスシールド層。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次積層された電磁波反射層、絶縁性中
    間層、およびローパスシールド層、を有する電磁波吸収
    材。
  2. 【請求項2】 順次積層された電磁波反射層、絶縁性中
    間層、および導電性不連続パターンを有するローパスシ
    ールド層、を有する電磁波吸収材において;該導電性不
    連続パターンが一の平面上又は互いに平行な二の平面上
    に規則的に配置された複数の導電性ソリッド部から成
    り;各導電性ソリッド部が絶縁しかつ導電性ソリッド部
    同士が可及的に接近している、電磁波吸収材。
  3. 【請求項3】 順次積層された電磁波反射層、絶縁性中
    間層、および導電性不連続パターンを有するローパスシ
    ールド層、を有する電磁波吸収材において;該導電性不
    連続パターンが一の平面上に規則的に配置された複数の
    導電性ソリッド部から成り;各導電性ソリッド部が絶縁
    しかつ導電性ソリッド部同士が可及的に接近している、
    電磁波吸収材。
  4. 【請求項4】 前記複数の導電性ソリッド部間の距離が
    1mm以下である請求項3記載の電磁波吸収材。
  5. 【請求項5】 前記複数の導電性ソリッド部が同一寸法
    同一形状である請求項3記載の電磁波吸収材。
  6. 【請求項6】 前記複数の導電性ソリッド部が正方形で
    ある請求項5記載の電磁波吸収材。
  7. 【請求項7】 前記複数の導電性ソリッド部が正六角形
    である請求項5記載の電磁波吸収材。
  8. 【請求項8】 前記導電性不連続パターンが、面取りさ
    れた正方形である同一寸法の複数の導電性ソリッド部が
    市松模様上に配置された導電性不連続パターンである、
    請求項3記載の電磁波吸収材。
  9. 【請求項9】 順次積層された電磁波反射層、絶縁性中
    間層、および導電性不連続パターンを有するローパスシ
    ールド層、を有する電磁波吸収材において;該導電性不
    連続パターンが互いに平行な二の平面上に規則的に配置
    された複数の導電性ソリッド部から成り;各導電性ソリ
    ッド部が絶縁しかつ導電性ソリッド部同士が可及的に接
    近しており;該平面と垂直な方向からみて、一の平面上
    の各導電性ソリッド部が他方の平面の各導電性ソリッド
    部と一部重複した状態で配置されている電磁波吸収材。
  10. 【請求項10】 前記複数の導電性ソリッド部間の距離
    が0.1mm以下である請求項9記載の電磁波吸収材。
  11. 【請求項11】 前記複数の導電性ソリッド部が同一寸
    法同一形状である請求項9記載の電磁波吸収材。
  12. 【請求項12】 前記複数の導電性ソリッド部が正方形
    である請求項11記載の電磁波吸収材。
  13. 【請求項13】 前記複数の導電性ソリッド部が正六角
    形である請求項11記載の電磁波吸収材。
  14. 【請求項14】 前記導電性不連続パターンが、面取り
    された正方形である同一寸法の複数の導電性ソリッド部
    が市松模様状に配置された導電性不連続パターンを有す
    る二の平面を、該平面と垂直な方向からみて、一の平面
    上の各導電性ソリッド部と他方の平面の各導電性ソリッ
    ド部とが交互に配置されるように重ねて形成されるもの
    であり、一の平面上の各導電性ソリッド部が他方の平面
    の各導電性ソリッド部と隣接する4辺において、両者が
    一定幅重複している請求項9記載の電磁波吸収材。
  15. 【請求項15】 前記導電性不連続パターンが、同一寸
    法の正方形である複数の導電性ソリッド部が一定の間隔
    で配置された導電性不連続パターンを有する一の平面
    と、該平面の正方形以下の大きさを有する同一寸法の正
    方形である複数の導電性ソリッド部が該平面の導電性ソ
    リッド部同士の間隔以上の一定の間隔で配置された導電
    性不連続パターンを有する他方の平面とを、該平面と垂
    直な方向からみて、他方の平面の各導電性ソリッド部が
    一の平面上の各導電性ソリッド部に完全に含まれるよう
    に重ねて形成される請求項9記載の電磁波吸収材。
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