JPH09148780A - 電磁波吸収シールド材 - Google Patents

電磁波吸収シールド材

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JPH09148780A
JPH09148780A JP7307248A JP30724895A JPH09148780A JP H09148780 A JPH09148780 A JP H09148780A JP 7307248 A JP7307248 A JP 7307248A JP 30724895 A JP30724895 A JP 30724895A JP H09148780 A JPH09148780 A JP H09148780A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
line segment
pattern
conductive line
wave absorption
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JP7307248A
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English (en)
Inventor
Seiichi Matsuo
誠一 松尾
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜、軽量かつ広い周波数領域において電磁
波吸収能力の高い電磁波吸収シールド材の提供。 【解決手段】 (1)導電性材料からなる、導電性線分パ
ターンであって、該導電性線分パターンが対象とする電
磁波波長の1/2以上の長さを持ちかつ厚さが50〜
5,000Åであり、各線分パターンは電気的に導通を
有さないものである電磁波吸収性を有する一次元導電性
線分パターン、(2)不透明電磁波シールド層、および、
(3)上記一次元導電性線分パターンと不透明電磁波シー
ルド層との間にあって、0.1−10.0mm厚さを有する
絶縁性中間材、からなる電磁波吸収シールド材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器内部及び
オフィスなどの不要電磁波吸収が要求される空間におい
て使用でき、またTVゴースト対策として建物外壁にも
使用できる、薄膜かつ軽量で、広い周波数領域において
吸収能力の高い電磁波吸収シールド材に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、携帯電話、無線LAN
などの通信システムの発達により、オフィス情報保護、
および通信混線防止の目的で建物をブロック毎にシール
ド材で囲み、内外の電波を遮断する必要がでてきた。
【0003】しかし、これらの電磁波シールド材は電磁
波を100%反射させるのみで、閉鎖された室内に蓄積
された電磁波は通信混線や電子機器の誤動作を引き起こ
す恐れがある。特に、今後半導体技術の進歩によってマ
イクロエレクトロニクスとそれを応用した制御システム
が高密度化する一方であり、電磁波シールド材などで密
閉された空間内部での反射電磁波の処理が問題となる。
【0004】電磁波の反射によるこれらの障害を防止す
る手段として、フェライトを有機高分子中に分散させた
塗料を有する電波吸収材が知られている。しかし、この
ような電磁波吸収材が実用的に有効な吸収能力を得るた
めには2mm以上の厚膜が必要になり、8kg/m2以上の重
量物になってしまう。従って、これを建築物に応用した
場合、それを支える建物全体の強度を上げる必要があり
経費がかかる。また壁面への接合及び施工作業にも種々
の問題がある。
【0005】この対策として特開平6−140787号
公報に電波反射層と導電性パータンをフェライト及びカ
ーボン粉末分散樹脂を夾んで配置することでフェライト
層が薄膜化できることが提案されているが、フェライト
の比重が大きいため軽量化に限度がある。
【0006】また近年、高層ビルの建設でTVゴースト
の発生が問題になっているが、この対策には対象電波の
周波数が低く、高い吸収能力が必要であるため、6〜8
mmのフェライト焼結体を建物に貼っている。その重さは
40kg/m2以上にもなり、これに耐える強度の構造にす
るには高層になるほど難しく、膨大な建築コストになっ
ている。従って、軽量で吸収能力が高い電波吸収材の開
発が要望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はフェライト等を
含む高透磁率または高誘電率を有する層を用いずに、薄
膜かつ軽量で高い電磁波吸収能力を有する電磁波吸収材
料を提供する。即ち、本発明は(1)導電性材料からな
る、導電性線分パターンであって、該導電性線分パター
ンが対象とする電磁波波長の1/2以上の長さを持ちか
つ厚さが50〜5,000Åであり、各線分パターンは
電気的に導通を有さないものである電磁波吸収性を有す
る一次元導電性線分パターン、(2)不透明電磁波シール
ド層、および、(3)上記一次元導電性線分パターンと不
透明電磁波シールド層との間にあって、0.1−10.0
mm厚さを有する絶縁性中間材、からなる電磁波吸収シー
ルド材を提供する。
【0008】本発明の電磁波吸収シールド材の一次元導
電性線分パターンの上層に、高透磁率または高い誘電率
を有する層を形成することで、電磁波の吸収領域を低周
波数側にシフトさせ、導電性線分パターンの線分の長さ
が小さいもので、広い領域の波長の電磁波の吸収を可能
にする。
【0009】本発明において電磁波吸収能を有する一次
元導電性線分パターン(1)は、導電性材料からなる導電
性線分のみからなるパターンであって、各線分パターン
は電気的に導通を有さない、すなわち接触することがな
いものである。「一次元」なる語は、導電性線分だけから
構成されていて、各線分間の電気的接続がないことを明
確にするための語である。従って、「二次元」という時
は、各線分の電気的な接続がある場合をいい、「0次元
パターン」とは点や短い線分の連続からなるパターンを
いう。この導電性線分パターンは各導電性線分パターン
の長さは、電磁波波長の1/2以上の長さを有しかつ厚
さが50〜5,000Åである。従って、各線分の長さ
は、対象とする電磁波によって異なる。
【0010】このような一次元導電性線分パターンの例
を図1の(a)〜(f)に例を示す。これら図1の(a)〜(f)は
単なる例示であってこれらに限定されるものではない。
基本的には、上述のように導電性金属で線分を形成し、
これらが対象とする電磁波長の1/2以上の長さを有す
ることである。この線分は折れ曲がったり、円周を構成
してもよい。また異なる長さのものが幾つか固まって1
つの模様を形成していてもよい(図1(a)〜(c))。図1
(d)は各線分が蛇腹状の形を構成しているものを示し、
図1(e)は各線分が円を構成し、半径の違う円が幾つか
そろって、1つの模様を形成している。図1(f)は渦巻
状のパターンを有するものである。
【0011】電磁波吸収能において重要なことは、前述
したように、各導電性パターンが一次元であること、即
ち電気的に導通していないことである。電気的な接触を
有している場合、電磁波吸収能を示さず、逆に電磁波シ
ールド性のみを示すことになる。
【0012】本発明では各線分パターンが対象とする電
磁波波長の1/2以上の長さを有することを要する。そ
の場合電磁波波長の1/2以上の長さを有するのは、各
線分が折れ曲がっていても、円周を形成していても、そ
れを延ばした時の長さである。従って、蛇腹状に折り畳
まれていても(図1(d))であっても、これを引きのばし
た線分の長さが、電磁波波長の1/2以上の長さを有す
ることを必要とする。
【0013】本発明に用いられる一次元導電性線分パタ
ーン(1)は、導電性インキで絶縁性中間材(3)上に直接
印刷する事でも実現できるが、窓ガラス等の硬質中間材
を使用することが多い本発明の目的のためには、製造及
び搬送に便利なロール巻きの形態が取れるプラスチック
フィルム上に一次元導電性パターン(1)を形成し、中間
材上に接着剤または粘着剤で貼り付ける方法が好まし
い。こうすれば導電性線分パターン(1)は印刷ロールで
連続印刷が可能となり、生産速度が格段に向上する。
【0014】一次元導電性線分パターン(1)はまた、プ
ラスチックフィルム上に水溶性インキでパターンを印刷
その他の方法で描き、その上に導電性金属を蒸着スパッ
タリング等の方法で導電性金属薄膜を形成し、次いで水
溶性インキを水洗除去してパターンを形成してもよい。
【0015】より好ましい一次元導電性線分パターン
(1)の形成方法は、まず、プラスチックフィルム上に導
電性金属薄膜層を全面に形成し、この金属薄膜を適当な
方法(例えば、フォトリソグラフィ法等)でパターンを形
成する方法である。
【0016】導電性金属薄膜層をプラスチックフィルム
上に形成する方法は従来公知の方法でよいが、例えば導
電性金属箔のラミネート方法や、金属薄膜の蒸着スパッ
タリングまたは無電界メッキ方法等が一般的である。好
ましくは金属薄膜の蒸着(具体的には、真空蒸着)または
スパッタリング方法である。使用し得る金属はアルミニ
ウム、銅、ステンレス、クロム、ニッケルなどが挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0017】金属薄膜層を有するプラスチックフィルム
は市販品を用いてもよい。例えば、アルミニウムを真空
蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム(アルミ
蒸着フィルム)が食品包装材として、安価かつ大量に市
販されており、これを用いることが経済的な面から最も
好ましい。
【0018】金属薄膜をパターン化する方法は公知の方
法を用いることができるが、好適にはフォトリソグラフ
ィ法が挙げられる。
【0019】一般にフォトリソグラフィ法は、感光性エ
ッチングレジストを全面に塗布した後、パターンマスク
を密着させて露光し、その後現像液で露光部分と未露光
部分の溶解度差を利用してレジストパターンを形成す
る。さらにエッチング液でパターン部以外の金属を溶出
して金属パターンが形成される。
【0020】本発明のアルミ蒸着フィルムのフォトリソ
グラフィの場合、アルカリ現象型レジストを用いればエ
ッチングする金属が現像液に可溶であるため、現像行程
で同時に金属エッチングが行われ、パターン形成が容易
に出来る。さらに蒸着膜が極めて薄いためレジスト膜も
薄膜でよく、経済的で有るばかりでなくレジスト乾燥時
間および必要露光量が少なく、ロール ツウ ロールの
高速連続生産が可能となる。
【0021】本発明者の研究によれば、導電膜が極めて
薄いことはこの様な生産コストの低下ばかりでなく電波
吸収能力の点でも極めて有利に作用することが判った。
さらに100μ以下の細線で構成されたパターンも高い
電波吸収能力を示す事も判った。
【0022】本発明の不透明電磁波シールド層(2)は電
磁波シールド能力のある層であれば良いが、金属薄膜が
一般的である。金属は種々のものが用いられるが、通電
能力のある金属、例えば鉄、アルミニウム、銅、金、銀
等が挙げられる。コスト等の点を考慮して、鉄、アルミ
ニウムおよび銅が好ましい。アルミニウムの場合、アル
ミ箔やアルミ蒸着膜が好適であり、銅の場合は、銅箔や
銅メッキ膜が好適である。不透明電磁波シールド層(2)
は絶縁性中間材(3)上に、例えば、メッキや蒸着等の方
法で、直接形成して良い。また、別の材料上に不透明電
磁波シールド層(2)を形成し、中間材(3)に接着等の手
段で適用してもよい。
【0023】本発明の絶縁性中間材(3)とは絶縁性材料
であればよく、プラスチックシート及びその発泡製品が
考えられる。この中間体(3)の片面に金属蒸着を施すか
金属箔又は金属蒸着フィルムを貼ることによりシールド
層を形成し、対面に導電性線分パターンフィルムをラミ
ネートして使用してもよい。この中間材として本発明の
材厚条件を満たす電子機器のプラスチック製外壁、一般
建材に用いられるボード類を利用してもよい。
【0024】中間材の厚さは0.1mm〜10mm、好まし
くは0.6mm〜6mmである。この範囲を外れると電磁波
吸収能力が低下する。
【0025】特に本発明の大きな意義は、電磁波吸収能
力が中間材材質によらず、空気又は発泡材料および、無
機または有機の多孔質材料等も使用できるため、フェラ
イト系材料に比べ大幅に軽量化した電磁波吸収材ができ
ることにある。例えばシールド材にアルミ箔あるいはア
ルミ蒸着フィルムを用い、本発明の厚みのプラスチック
発泡シートを介して本発明の一次元導電性線分パターン
フィルムを貼れば、400g/m2以下の軽量電波吸収シ
ールド材が出来る。これは一般にTVゴースト対策に用
いられているフェライト焼結体(40kg/m2以上)の実に
1/100の重量であり、本発明の目的である軽量化を
充分果たしうるものである。
【0026】さらにシールドガラス、金属反射板、金属
蒸着シールド材、金属メッキシールド材等の既存電波波
シールド材上に本発明の電磁波吸収シールド材を適用す
ることで、容易に電磁波吸収シールド構造体に変えるこ
とができる。例えば本発明による適性厚みのプラスチッ
ク発泡シートの両面に粘着剤を施し片面に本発明の導電
性パターンフィルムを貼り付けた粘着テープは電磁波吸
収粘着シートとして電子機器金属性筐体内面、建物のシ
ールド材表面等に貼るだけで極めて簡単に電磁波吸収を
実現できる。
【0027】本発明の電磁波吸収シールド材は、一次元
導電性線分パターンを一層ではなく、複数の層から構成
してもよい。その場合、それぞれの層を構成する模様を
重ならないように描くことが好ましい。例えば、図2の
ようなパターンを模様が重ならないように積層し、各模
様を3次元的に配置した図3のような多層パターンは、
単に平面上に模様を配置したパターンより格段に高い電
波吸収能力を示す。
【0028】本発明に用いられる一次元導電性線分パタ
ーンの模様は特に限定されるものでなく、対象とする電
磁波に共鳴しうる線分を有していればよい。これについ
ては金属線により効率よく電波信号を電流信号に変える
目的でアンテナ工学の分野で多数提案されている平面ア
ンテナの構造が利用できる。特に従来スパイラルアンテ
ナとして知られている図2のような模様は小面積に長い
線分を描くことが出来るため、本発明の対象とする0.
5〜300cm(60GHZ〜0.1GHZ)の比較的長波
長の電磁波吸収には好ましい。
【0029】本発明の電磁波吸収シールド材のもう一つ
の特徴は、一次元導電性線分パターンを構成する模様の
大きさで吸収する電磁波の周波数領域が制御できること
である。つまり長い線分を有する大サイズの模様は長波
長領域(低周波領域)、短い線分を有する小サイズの模様
は短波長領域(低周波領域)の電磁波を中心に吸収する性
質を利用し、目的に応じたパターンの使い分けが出来
る。さらに、大小サイズの模様が混在したパターンを用
いて広い周波数領域に有効な電磁波吸収材も作ることが
できる。
【0030】さらに本発明の一次元導電性線分パターン
(1)層の上層に高誘電率又は高透磁率の層を形成する事
で大サイズの模様を必要とする長波長領域の吸収を小サ
イズの模様で実現できる。
【0031】電子機器の不要電磁波対策、高層ビルのT
Vゴースト対策などで要求される1〜3mにもなる長波
長の電波吸収は、最低でも外径10cm以上の模様が必要
になる。特に小型の電子機器でこの装着スペースが確保
できない場合、上記手段で必要とする模様サイズを小径
化することが可能である。ここに用いられる高誘電率又
は高透磁率の層はフェライト、金属、金属酸化物などを
分散した塗料/フィルムを塗布/ラミネートして形成す
る事が出来る。高誘電率又は高透磁率の層は電磁波の波
長を短縮する事が知られている。つまり真空中の電磁波
波長λ0、誘電率ε透磁率μの媒質中の電磁波波長λの
間には次の関係がある。
【0032】
【数1】
【0033】従って、これらの高誘電率・高透磁率の層
はパターンに達する電磁波の波長を短縮化し、小サイズ
の模様でも吸収できると考えられる。
【0034】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。本発明はこれら実施例に限定されるものと解しては
ならない。
【0035】<実施例1>尾池工業製アルミ蒸着PET
フィルム(蒸着膜厚500Å、PET厚100μ)上に日
本ペイント製ポジ型液状レジスト(オプトER P−6
00)を乾燥膜厚0.5μになるように塗布した後、熱風
オーブンで乾燥せしめた。この上に図4のパターンマス
クを重ね30mJ/cm2露光した後1%苛性ソーダ水で現
像と同時に露出したアルミ蒸着膜部分をエッチングした
アルミ蒸着パターンフィルムを得た。次にこのフィルム
に対向させて厚さ0.3mmのアルミ板を厚さ2mmのPP
発泡シートを介して貼り付け、電磁波吸収シールド材を
得た。
【0036】<実施例2>実施例1において図4の代わ
りに図2のパターンマスクを使用し、得られたアルミ蒸
着パターンフィルム4枚を、模様が重ならないように積
層した多層アルミ蒸着パターンフィルムを用いること以
外は実施例1と同様な方法で電磁波吸収シールド材を得
た。
【0037】<実施例3>実施例2において図2の代わ
りに図5のパターンマスクを使用すること以外は実施例
2と同様な方法で電磁波吸収シールド材を得た。
【0038】<実施例4>実施例1においてアルミ蒸着
PETフィルムの代わりに銅蒸着PETフィルム(蒸着
膜厚1000μ)を使用し、現像後2.5HC1/FeC
13エッチング液で41℃で銅エッチングする以外は実
施例2と同様の方法で電磁波吸収シールド材を得た。
【0039】<実施例5>実施例1において、銅蒸着P
ETフィルムの代わりに厚さ0.1mm銅厚18μの銅張
積層板(FR−4仕様)を使用し、エッチングレジストの
乾燥膜厚が3μであること以外は実施例2と同様の方法
で電磁波吸収シールド材を得た。
【0040】<実施例6>実施例2でPP発泡シートを
用いて電磁波吸収シールド材の導電性パターン側表面に
厚さ0.3mmの日本ペイント製フェライトフィルムNP
−D01(フェライトエチレンのエステル酢酸ビニル共
重合樹脂分散体)を貼り付け電磁波吸収シールド材を得
た。
【0041】<比較例1>実施例1において図4の代わ
りに図6および図7の2種のパターンマスクを使用する
以外は実施例1と同様の方法で透明電磁波吸収シールド
材を得た。
【0042】<比較例2>厚さ3mmの日本ペイント製フ
ェライト系電波吸収材NP−S01(フェライト粒子の
エチレン酢酸ビニル共重合樹脂分散体)に厚さ1mmのア
ルミ板を貼り合わせたものを本発明の透明電磁波吸収シ
ールド材の代わりに用いた。
【0043】実施例1〜6、比較例1で得た電磁波シー
ルド材を下記測定法で電磁波吸収量、及びシールド性能
を測定し、その結果を表−1に示す。
【0044】さらに実施例2においてパターンマスクの
線幅を300、100、30μと変えた場合の電磁波吸
収量を表−2に示す。
【0045】また実施例2において中間材の厚さを変え
た場合の電磁波吸収量を図8に示す。また実施例1、
2、3、6において測定周波数と吸収量の関係を図9に
示す。
【0046】<シールド性能の測定方法>対向させて設
置した1対のガイドホーンアンテナにネットワーンアナ
ライザー(HP社製 8510B)を接続し、フリースペ
ースタイムドメイン法により、アンテナ間の直接伝送波
のSパラメータ(S21)を測定した。これを透過減衰量
0dBとして、次にアンテナ間にシールド性能を評価す
る試料を設置し、同様にしてS21を測定して、透過減
衰量(=シールド性能)を得た。
【0047】<電磁波吸収量の測定方法>平行偏波の電
磁波が試料に対して10°で斜入射するように送信側ガ
イドホーンアンテナを設置した。受信側は、光学反射の
方向に同一のガイドホーンアンテナを設置した。ネット
ワークアナライザーをアンテナに接続し、フリースペー
スタイムドメイン法により、試料に反射して電送された
電磁波のみを抽出してSパラメータ(S21)を測定し
た。試料にA1板を用いた場合のS21を0dBとし
て、次にA1板の位置に実施例、比較例の試料を置い
て、S21を測定し、反射減衰量を得た。透過減衰量が
−40dBに試料における反射減衰量を電磁波吸収量と
見なした。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】実施例1、2〜比較例2より本発明の電
波吸収材が従来のフェライト系吸収材の1/50〜1/
100の軽量化を達成していることが判る。さらに、実
施例3、4より「模様の大きさ」と「高誘電率、高透磁率
のフェライトフィルム積層」の手段で吸収域を低周波領
域へシフトすることができた。従って、本発明により大
幅な軽量化と広範囲の周波数対応が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用できる導電性パターンの例であ
る。
【図2】 本発明で、吸収力を高めるのに使用できる積
層パターンの例である。
【図3】 図2の積層パターンを積層した本発明の電波
吸収シールド材の断面図である。
【図4】 実施例1で使用した一次元導電性線分パター
ンである。
【図5】 実施例3で使用した一次元導電性線分パター
ンである。
【図6】 比較例1で使用した一次元導電性線分パター
ンである。
【図7】 比較例1で、吸収能力のなかったパターンで
ある。
【図8】 実施例2において、中間材の厚みと吸収能力
の関係を示した図である。
【図9】 本発明の実施例2、3、6で吸収域でシフト
する事を示した、吸収能力と測定周波数の関係を示した
図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】この対策として特開平6−140787号
公報に電波反射層と導電性パターンをフェライト及びカ
ーボン粉末分散樹脂を夾んで配置することでフェライト
層が薄膜化できることが提案されているが、フェライト
の比重が大きいため軽量化に限度がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明において電磁波吸収能を有する一次
元導電性線分パターン(1)は、導電性材料からなる導電
性線分のみからなるパターンであって、各線分パターン
は電気的に導通を有さない、すなわち接触することがな
いものである。「一次元」なる語は、導電性線分だけから
構成されていて、各線分間の電気的接続がないことを明
確にするための語である。従って、「二次元」という時
は、各線分の電気的な接続がある場合をいい、「0次元
パターン」とは点や短い線分の連続からなるパターンを
いう。この導電性線分パターンは各導電性線分パターン
の長さが、電磁波波長の1/2以上の長さを有しかつ厚
さが50〜5,000Åである。従って、各線分の長さ
は、対象とする電磁波によって異なる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明に用いられる一次元導電性線分パタ
ーン(1)は、導電性インキで絶縁性中間材(3)上に直接
印刷する事でも実現できるが、製造及び搬送に便利なロ
ール巻きの形態が取れるプラスチックフィルム上に一次
元導電性パターン(1)を形成し、中間材上に接着剤また
は粘着剤で貼り付ける方法が好ましい。こうすれば導電
性線分パターン(1)は印刷ロールで連続印刷が可能とな
り、生産速度が格段に向上する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】<比較例1>実施例1において図4の代わ
りに図6および図7の2種のパターンマスクを使用する
以外は実施例1と同様の方法で電磁波吸収シールド材を
得た。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】<比較例2>厚さ3mmの日本ペイント製フ
ェライト系電波吸収材NP−S01(フェライト粒子の
エチレン酢酸ビニル共重合樹脂分散体)に厚さ1mmのア
ルミ板を貼り合わせたものを本発明の電磁波吸収シール
ド材の代わりに用いた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)導電性材料からなる、導電性線分パ
    ターンであって、該導電性線分パターンが対象とする電
    磁波波長の1/2以上の長さを持ちかつ厚さが50〜
    5,000Åであり、各線分パターンは電気的に導通を
    有さないものである電磁波吸収性を有する一次元導電性
    線分パターン、 (2)不透明電磁波シールド層、および、 (3)上記一次元導電性線分パターンと不透明電磁波シー
    ルド層との間にあって、0.1−10.0mm厚さを有する
    絶縁性中間材、からなる電磁波吸収シールド材。
  2. 【請求項2】 一次元導電性線分パターン(1)が50〜
    5,000Åの厚さの金属蒸着膜をパターン化すること
    により形成される請求項1記載の電磁波吸収シールド
    材。
  3. 【請求項3】 金属蒸着膜がアルミ蒸着膜である請求項
    2記載の電磁波吸収シールド材。
  4. 【請求項4】 一次元導電性線分パターン(1)が金属蒸
    着フィルムからフォトリソグラフィ法で形成され、線幅
    が100μ以下である請求項1記載の電磁波吸収シール
    ド材。
  5. 【請求項5】 一次元導電性線分パターン(1)が1層ま
    たは2層以上の層の集合体のいずれかである請求項1記
    載の電磁波吸収シールド材。
  6. 【請求項6】 不透明電磁波シールド層(2)が金属薄膜
    である請求項1記載の電磁波吸収シールド材。
  7. 【請求項7】 絶縁性中間材(3)がプラスチックシート
    または発泡プラスチック材料である請求項1記載の電磁
    波吸収シールド材。
  8. 【請求項8】 一次元導電性線分パターン(1)の表面
    に、高誘電率または高透磁率を有する層を形成した請求
    項1記載の電磁波吸収シールド材。
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