JP2003124673A - 電磁波シールド性を有するフィルム - Google Patents

電磁波シールド性を有するフィルム

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JP2003124673A
JP2003124673A JP2001312586A JP2001312586A JP2003124673A JP 2003124673 A JP2003124673 A JP 2003124673A JP 2001312586 A JP2001312586 A JP 2001312586A JP 2001312586 A JP2001312586 A JP 2001312586A JP 2003124673 A JP2003124673 A JP 2003124673A
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wave shielding
conductor layer
radio
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Masahiko Ito
晶彦 伊藤
Hidemi Nakajima
英実 中島
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特定周波数の電磁波、もしくは特定周波数かつ
特定偏波の電磁波のみを透過し、他の特定の周波数の電
波は遮蔽する、電磁波シールド性フィルムを提供する、
すなわち、特定周波数を用いた通信を阻害しない電磁波
シールドフィルムを提供すること。 【解決手段】基材フィルム上に導電体層を設け、該導電
体層が不連続な電磁波透過開口部を有する電磁波シール
ド性フィルムを提供する。本発明は、導電体層に設けた
電磁波透過開口部の持つ性質を利用したもので、透過し
ようとする周波数の電波と共鳴するような長さの電磁波
透過開口部を配列することで、電波反射透過面としたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器や携帯電
話等に用いるフィルムで、電波環境を整備するための電
磁波シールド性フィルム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、事業所内PHSや無線LANの利
用が広がりを見せるなか、これらのシステムを使用する
際、電波環境を整えることが不可欠になっている。その
ような電波環境の整備用部材として、これまでに種々の
タイプの整備用部材が提案されている。電波環境の整備
用部材の一つに電磁波シールド材がある。通常用いられ
る電磁波シールド材としては、金属箔や、可視光の透過
性をもたせるために金属薄膜を薄く設けたフィルムがあ
る。
【0003】また、電磁波シールドフィルムとして、十
分な電磁波シールド性を保ったまま、可視光の透過性を
あげるため、例えば、金属メッシュをを設けたフィル
ム、特開昭63−38515号に記載されているような
金属層(銀)を酸化物層で狭持した薄膜を設けたフィル
ム、可視光の透過性を向上させたフィルムがある。
【0004】さらに、透明なプラスチックフィルム上に
ITOや酸化チタン等の透明導電膜を蒸着した例もあ
る。(特開昭63−141399号参照)
【0005】しかし、これらの電磁波シールド材は、遮
蔽したい電磁波の周波数を選択できないために、電子機
器の筐体等に、前記構成のフィルムを使用する場合は、
筐体内部からの電磁波、外部からの電磁波すべてを遮蔽
してしまう。近年、電子機器や携帯電話等を、特定小電
力無線を用いて、相互に通信を行うという動きがある
が、このような従来の電磁波シールド材を用いた場合に
は、電磁波シールドを施した筐体の内部に電波の受発信
部を設けることができなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の電磁波シールド材がもつ不都合を解決した電磁
波シールドフィルムを提供することを目的としたもので
ある。即ち、特定周波数の電磁波、もしくは特定周波数
かつ特定偏波の電磁波のみを透過し、他の周波数の電波
は遮蔽する、電磁波シールドフィルムを提供すること
で、すなわち、特定周波数を用いた通信を阻害しない電
磁波シールドフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するためのものであって、請求項1記載の発明は、金属
箔等の導電体層に特定パターンからなる電磁波透過開口
部を形成したことを特徴とする電磁波シールド性を有す
るフィルムである。
【0008】請求項2記載の発明は、基材フィルム上に
導電体層を設け、この導電体層上に特定パターンからな
る電磁波透過開口部を形成したことを特徴とする電磁波
シールド性を有するフィルムを提供するものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1、または
請求項2において導電体層が不連続であることを特徴と
する電磁波シールド性を有するフィルムを提供するもの
である。
【0010】本発明の電磁波シールド性を有するフィル
ムは、導電体層に特定パターンからなる電磁波透過開口
部を設けることにより、特低周波数の電波のみを透過さ
せるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を詳細に説
明する。図1は、電磁波遮蔽フィルムの一例を示す断面
図及び平面図である。導電体層10に、特定パターンか
らなる電磁波透過開口部11を設けた、電磁波シールド
性を有する電磁波遮蔽フィルム1である。
【0012】図2は、誘電体からなる基材フィルム20
上に、導電体層10を設け、この導電体層10に、特定
パターンからなる電磁波透過開口部11を設けた、電磁
波シールド性を有するフィルムである。
【0013】次に、導電体層10に形成する電磁波透過
開口部11について説明する。電波が到来している場所
に導電体層を設置し、その導電体層に開口部11を設け
た場合、その開口部11の大きさと共振する波長の電波
が来た場合には、その開口部11周辺の導電体上にルー
プ電流が発生する。そのループ電流により発生した電界
により電波が発信される。
【0014】即ち、図3から図5に示すように、開放端
を持つ線状形状の電磁波透過開口部11を配列した面で
は、前記開口部11の開放端間の距離が、電波波長の2
分の1とした場合には、開口部周辺にループ電流が発生
し、電波が発信される。
【0015】言い換えると、開口部11の開放端間の距
離が、電波波長の2分の1とした場合には、電磁波透過
開口部と共鳴しない波長(周波数)の電波にとっては、こ
の面は一様な導電体面と同等となりその大部分が反射す
る。
【0016】図3に示すように、開口部11が、直線形
状の場合には、その長さが電波波長の2分の1とするこ
とにより、さらに電界の向きが直線の向きと平行な偏波
の場合のみ電波が透過する。図4、及び図5の示すよう
に、開口部11が、枝分かれを持つ形状では、中心点か
ら開放端までの距離を、電波波長の4分の1となるよう
にする。
【0017】また、図6、図7及び図8に示すように、
開口部11が、環状の導体を配した場合には、環状開口
部11の周囲長が、電波波長とほぼ等しい場合に共鳴
し、この配列面が、特定周波数の電波に対する電磁波透
過開口部となる。さらに、二種以上の電磁波透過開口部
を組み合わせることにより、複数の周波数について電波
を透過することが可能となる。
【0018】本発明は、以上に述べたような導電体層上
に設けた、電磁波透過開口部の持つ性質を利用したもの
で、透過しようとする周波数の電波(但し、その波長は
誘電体中での波長)と共鳴するような長さの電磁波透過
開口部を配列することで、電波反射透過面としたもので
ある。
【0019】このような電波反射面の透過性能は、実際
には、特定のインピ−ダンスを持つ開口部周辺を流れる
交番電流の大きさによって決まるため、電磁波透過開口
部の線幅は、大きい程、個々の電磁波透過開口部間の間
隔は小さい程良くなる。
【0020】しかし同時に、透過しようとする周波数の
電波以外の(周波数が赤外光以上のものを含む)電磁波
の、導電体表面における反射も小さくなるため、周波数
選択性が悪くなる。
【0021】そこで、実用上は、透過しようとする周波
数の電波に対する、透過性能と周波数選択性を考慮し
て、電磁波透過開口部の線幅、個々の電磁波透過開口部
の間隔、導電体層の厚みが決定される。
【0022】ここでは、図3から図8に、6種類の電磁
波透過開口部の例をを図示したが、電磁波透過開口部1
1の形状が、これらに限定されるものでないことは、前
記の説明で明らかである。
【0023】導電体層10としては、金属、導電性酸化
物、導電性窒化物、導電性炭化物等があげられるがこれ
に限定するものではない。導電体層11の厚みは、10
Åから5mmの範囲であり、好ましくは50Åから50
μmの範囲、さらに好ましくは1μmから15μm範囲で
ある。
【0024】
【実施例】以下の電磁波シールドフィルムについて、1
0GHzにおいて電波を吸収、シールドする電波吸収体
の性能を測定した。その結果を以下に示す。なお、測定
は自由空間において行い、シールド性能測定は透過損失
法を用いて行った。測定範囲は2GHzから18GHzの範囲で
行い、ネットワークアナライザー(ヒューレッドパッカ
ード社製HP8722C)のS21モードにおいて測定した。
【0025】(実施例1)厚さ100μmのPETフィ
ルム上に、15μmの厚さのアルミ箔を貼り合わせたフ
ィルムの、前記アルミ箔に、7.5mm×0.6mmの
電磁波透過開口部を設け、電磁波シールド性を有するフ
ィルムを作製した。
【0026】(比較例1)厚さ100μmのPETフィ
ルム上に、15μmの厚さのアルミ箔を貼り合わせたフ
ィルムにより電磁波シールド性を有するフィルムを作製
した。
【0027】比較例1では測定範囲全体の周波数におい
て高いシールド性能を示し、すべての周波数を遮蔽して
しまったが、実施例1においては10GHz付近におい
てはシールド性能が低下し、高い電磁波透過特性をしめ
し、他の周波数においては、比較例1と同等のシールド
性能をしめすことを確認した。
【0028】
【発明の効果】以上の詳述したように、本発明によれば
導電体面上に電磁波透過開口部を定期的に配列させてい
ることから、特定周波数の電磁波のみを透過し、他の周
波数の電波は遮蔽する電磁波シールド性を有するフィル
ムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波遮蔽フィルムの一例を示す説明
図である。
【図2】本発明の電磁波遮蔽フィルムの他の例を示す説
明図である。
【図3】本発明の電磁波遮蔽フィルムに設ける電波反射
面(開口素子配列面)の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の電磁波遮蔽フィルムに設ける電波反射
面(開口素子配列面)の他の例を示す説明図である。
【図5】本発明の電磁波遮蔽フィルムに設ける電波反射
面(開口素子配列面)の他の例を示す説明図である。
【図6】本発明の電磁波遮蔽フィルムに設ける電波反射
面(開口素子配列面)の他の例を示す説明図である。
【図7】本発明の電磁波遮蔽フィルムに設ける電波反射
面(開口素子配列面)の他の例を示す説明図である。
【図8】本発明の電磁波遮蔽フィルムに設ける電波反射
面(開口素子配列面)の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…電磁波遮蔽フィルム 10…導電体層 11…開口部 20…基材フィルム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定パターンからなる電磁波透過開口部を
    形成した導電体層からなることを特徴とする電磁波シー
    ルド性を有するフィルム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の導体層を、基材フィルム
    上に設けたことを特徴とする電磁波シールド性を有する
    フィルム。
  3. 【請求項3】請求項1、または請求項2における導体層
    の電磁波透過開口部が不連続であることを特徴とする電
    磁波シールド性を有するフィルム。
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