JP4857500B2 - 電波吸収体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波吸収体に関するものであり、特に、特定周波数の電波を選択的に吸収する電波吸収体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、事業所内簡易型携帯電話や無線LAN等の室内における専用通信の利用が広がりを見せるなか、情報の漏洩防止や外部からの侵入電波による誤動作やノイズ防止といった点から、オフィス内での電波環境を整えることが不可欠になってきている。そのような電波環境の整備用部材として、既に種々のタイプのものが提案されている。
【0003】
例えば、特公平6−99972号公報には、金属やフェライトなどの電磁シールド部材をビルの躯体に付加することで、広い周波数帯域で任意の周波数の電波を使って情報通信が出来る電磁シールド・インテルジェントビルが提案されている。
【0004】
しかしながら、このような鉄板、金属網、金属メッシュ、金属箔などの電波反射体やフェライトなどの電波吸収体を電磁シールド部材として用いたものでは、それらの電磁シールド性に周波数選択性が無いため、遮蔽しようとする周波数以外の電波まで遮蔽してしまうという問題があった。
【0005】
また、前記電波反射体はテレビ電波を反射し、受信障害(ゴーストの発生)の原因となるため、用いることができる箇所が制限される。さらに、電磁シールド部材間の隙間によってシールド性能が大きく低下するため、個々の部材が持つシールド性能を十分発揮させるには、部材間の接続や接地など施工面での厳密性が要求される。
【0006】
このような問題点を解消するものとしては、特開平10−169039号公報に、線状のアンテナ素子を定期的に配列させることで遮蔽しようとする特定周波数の電波のみを遮蔽し、部材間の接続や接地も必要ないという建物が提案されている。しかしながら、その遮蔽は反射損失によるものが大部分であるため、オフィス内部において反射電波によるCRT画面の揺らぎや通信機器の誤動作などが起こる場合があるという問題を有していた。
【0007】
このようなオフィス内部における電波反射に起因する問題を解消するものとしては、特開平9−162589号公報や特開平5−335832号公報に、特定周波数の電波を選択的に吸収する電波吸収体が提案されている。
特開平9−162589号公報の電波吸収体は、導電体より大きく絶縁体より小さい電気抵抗値を持つエレメントを配列させて特定周波数(以上)の電波を吸収するものである。しかしながら、この電波吸収体による遮蔽は、電波の照射によってエレメント内を流れる交番電流の抵抗損失によるものであるため、微小な体積のエレメントでは、遮蔽しようとする周波数の電波においても実際的には透過が多くなり、吸収可能な電波量は僅少になるという問題を有していた。
【0008】
特開平5−335832号公報の電波吸収体は、図8に示すように、抵抗体皮膜31と電波反射体32とが誘電体33(厚さがこの誘電体内における電波波長の4分の1)を挟んで配置された電波吸収体30であり、特定周波数の電波のみを選択的に吸収する、いわゆるλ/4型電波吸収体である。
【0009】
このλ/4型電波吸収体による電波吸収の原理を、図9を参照しながら説明する。
一般に、電波がある媒体A(誘電体33)中から他の媒体B(電波反射体32)へ入射する場合、A/B界面での電波の反射係数SABは、下記式(1)で表される。
AB=(ZB−ZA)/(ZB+ZA) (1)
(式中、ZA は媒体Aの電波特性インピーダンスであり、ZB は媒体Bの電波特性インピーダンスである。)
【0010】
ここで、媒体Bは電波反射体32、すなわち導体(ZB ≒0)であるので、SAB≒−1となり、電波はA/B界面で完全に反射され、媒体A中に大きな定在波が立つ。この時、媒体A中での負荷インピーダンスZの値は、下記式(2)で表されるようにA/B界面(X=0)で0であり、A/B界面からX=λ/4(λは電波の波長)の所で無限大∞になる。
Z=jZA tan2βX (2)
(式中、jは素数単位であり、βは伝搬定数の虚数部(位相定数)であり、XはA/B界面からの距離である。)
【0011】
このX=λ/4の位置にインピーダンスRの抵抗体皮膜31を置くと、この位置での負荷インピーダンスは、Rと∞との並列合成であるのでほぼRとなり、この位置での反射係数Sλ /4 は、下記式(3)で表される値になる。
λ /4=(R−ZA)/(R+ZA) (3)
すなわち、抵抗体皮膜31のインピーダンスRが、媒質A(誘電体33)の電波特性インピーダンスZA に完全に等しければ反射係数Sλ /4 は0となる。
【0012】
この電波吸収体は、電波吸収量が特開平9−162589号公報のものに比して大きく、周波数選択性にも優れる。しかしながら、誘電体の裏側を金属箔や金属網などの電波反射体で裏打ちするため、遮蔽しようとする周波数以外の電波は反射してしまう、すなわち、その周波数選択性は抵抗体皮膜側から到来する電波の反射成分に対してのみであるという問題を有していた。さらに、電波反射体側から到来する電波は、周波数に関係なく反射されてしまい、上述したテレビ電波受信障害の原因となる可能性があった。
【0013】
遮蔽しようとする周波数の電波のみを選択的に吸収し、これ以外の電波を双方向に透過させる電波吸収体としては、特開2000−53484号に、抵抗体皮膜と、遮蔽しようとする周波数の電波に対応した特定の長さを有する金属線素子が配設された電波反射面とが、誘電体を挟んで配置された電波吸収体が提案されている。
しかしながら、この電波吸収体をはじめ、従来のλ/4型電波吸収体においては、遮蔽しようとする電波の周波数が低くなる、すなわち波長が長くなるにつれて、誘電体の厚さλ/4が厚くなり、電波吸収体全体が厚くなるといった問題を有していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の目的は、遮蔽しようとする周波数の電波を選択的に吸収し、しかも、従来のλ/4型電波吸収体よりも厚さを薄くできる電波吸収体を提供することにある。
また、本発明の目的は、さらに、遮蔽しようとする周波数以外の電波を双方向に透過させることができ、電波吸収体間の接続や接地の必要がなく施工性に優れる電波吸収体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の電波吸収体は、抵抗体皮膜と誘電体とを有し、抵抗体皮膜とは反対側の誘電体表面には電波反射面が形成され、抵抗体皮膜と電波反射面との間には位相調整層が設けられていることを特徴とする。
また、位相調整層は、独立した複数の金属線素子が配設されたものであることが望ましい。
ここで、位相調整層の金属線素子は、複数の開放端を有し、該開放端間の金属線素子の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長の2分の1から±2%以上異なるものであってもよく、また、金属線素子は、環状であり、その1周の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長から±2%以上異なるものであってもよい。
本発明においては、誘電体の誘電率、厚さ、並びに金属線素子や抵抗体皮膜の支持体に用いられているフィルムの誘電率、厚さを含め、等価的に求めたものを「換算誘電率」と呼ぶこととする。
【0016】
また、抵抗体皮膜は、複数設けられていてもよい。
また、電波反射面は、遮蔽しようとする周波数の電波に対応した特定の長さを有する、独立した複数の金属線素子が配設されたものであることが望ましい。
ここで、電波反射面の金属線素子は、複数の開放端を有し、該開放端間の金属線素子の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長の2分の1から±25%の範囲内であるものであってもよく、また、金属線素子は、環状であり、その1周の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長から±25%の範囲内であるものであってもよい。
【0017】
また、電波反射面は、複数種類の金属線素子が配設されたものであってもよい。
また、抵抗体皮膜は、その表面において反射される、遮蔽しようとする周波数の電波が40%以下となるようなインピーダンスを有するものであることが望ましい。
また、本発明の電波吸収体は、遮蔽しようとする周波数から20%以上離れた周波数における電波の透過損失が、10dB以下であることが望ましい。
また、位相調整層は、複数設けられていてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の電波吸収体の一例を示す断面図である。この電波吸収体10は、抵抗体皮膜11と、独立した複数の金属線素子12が配設された電波反射面13とが、誘電体14を挟んで配置され、抵抗体皮膜11と電波反射面13との間には、独立した複数の金属線素子15が配設されてなる位相調整層16が、誘電体14aと誘電体14bに挟まれるようにして設けられているものである。また、図中、矢印I,IIはそれぞれ電波の到来方向を表したものである。
【0019】
上述したように、抵抗体皮膜11のインピーダンスRが媒質A(誘電体14)の電波特性インピーダンスZA に完全に等しければ、抵抗体皮膜11の表面での反射係数は0となるので、抵抗体皮膜11は、そのインピーダンスRが媒質Aの電波特性インピーダンスZA に近いものが好ましい。
【0020】
したがって、このようなインピーダンスRを有するものであれば、抵抗体皮膜11は、金属箔;金属網;金属、金属酸化物、金属窒化物あるいはその混合物の蒸着膜;スパッタリング膜;CVD膜(CVD:化学的蒸着)あるいはその積層体;炭素粒子などの抵抗体粒子をゴムや高分子樹脂中に分散させた複合型抵抗体など、その形態や製造方法、厚さなどに本質的な限定を受けるものではない。
このような抵抗体皮膜11は、例えば、図1に示すように、誘電体14の表面に直接設けられたものでもよいし、他の高分子フィルムやガラス、セラミックス、紙などの誘電体からなる支持体上に抵抗体皮膜11を設け、その支持体を誘電体14表面に配置したものであってもよい。
【0021】
ここで媒質Aが空気や真空であれば電波特性インピーダンスZA は自由空間の電波特性インピーダンス(≒377Ω)となり、ガラスや有機高分子などの場合にはその内部での電波特性インピーダンスとなる。
しかしながら、抵抗体皮膜11のインピーダンスRおよび媒質A(誘電体14)の電波特性インピーダンスZA は、電波の周波数によって変化し、完全に一致させることは困難である。そこで、実用上問題がない電波吸収体を得るには、抵抗体皮膜11は、その表面における、遮蔽しようとする周波数の電波の反射を好ましくは40%以下、より好ましくは35%以下にするようなインピーダンスRを有するものとされる。
また、I方向から到来する、遮蔽しようとする周波数の電波を十分に吸収するためには、抵抗体皮膜11の表面において進行波と反射波との間でインピーダンスをマッチングさせる必要がある。そのため、抵抗体皮膜11の厚さ、誘電率、表面抵抗(インピーダンス)は、伝送線路理論や電磁界解析を用いて決定することが望ましい。
【0022】
電波反射面13は、遮蔽しようとする周波数の電波に対応した特定の長さを有する、独立した複数の金属線素子12が誘電体14表面に配設されたものである。ここで、金属線素子12の材質は、インピーダンスがほぼ0である導体であることが望ましい。
すなわち、電波が到来している場所に、接地されていない金属棒や金属ワイヤーなどの導体(金属線素子12)を置いた場合、一部の電波は吸収され、他は導体中を流れる交番電流が作る電磁界との相互作用によって反射される。この時、電波の吸収量と反射量との比(吸収量/反射量)は導体のインピーダンスによって変わり、インピーダンスがほぼ0であればその比もほぼ0となる。
【0023】
また、金属線素子12は、図2に示すように、開放端20を有し、該開放端20間の金属線素子12の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の誘電体14中での波長の2分の1とされる。すなわち、導体(金属線素子12)と電波の相互作用(吸収、反射)は、導体と電波が共鳴する場合に大きくなり、この共鳴は、開放端間の導体の長さが電波波長の2分の1の場合に起こる。
【0024】
なお、金属線素子12の形状は、図2に示す線状のものに限定はされず、図3に示すような十字形のもの、図4に示すようなY字形にものなど、枝分かれ形状のものであっても構わない。枝分かれ形状のものでは、その分岐点から開放端20までの長さが、電波波長の4分の1となる。
また、金属線素子12の形状は、図5〜図7に示す三角、四角、円など環状のものであっても構わない。環状のものでは、導体と電波との共鳴は、その1周の長さが、電波波長と同じ長さの場合に起こる。
【0025】
また、電波反射面13に配設されたすべての金属線素子12を同じ長さにすることは困難であり、開放端20を有するものでは、その長さは、遮蔽しようとする周波数の電波の、誘電体14の換算誘電率を考慮した波長の2分の1から±25%の範囲まで、より好ましくは±10%の範囲まで、環状ものでは、その1周の長さは、遮蔽しようとする周波数の電波の、誘電体14の換算誘電率を考慮した波長から±25%の範囲まで、より好ましくは±10%の範囲まで許容される。
【0026】
このような電波反射面13における吸収や反射は、直接、金属線素子12の表面に入射する電波に対してだけでなく、その金属線素子12周囲の電波に対しても起こる(ただし、金属線素子12から離れれば離れる程、吸収や反射量は少なくなる)。
すなわち、金属線素子12が配設された電波反射面13では、金属線素子12の開放端20間の距離が電波波長の2分の1の場合に共鳴し、相互作用が大きくなって導体と共鳴する波長(周波数)の電波は、この面で殆ど反射する。言い換えると、この長さの金属線素子12と共鳴しない波長(周波数)の電波にとっては、この電波反射面13は反射面とはならずにその大部分が透過する。
【0027】
電波反射面13は、以上に述べたような線状導体の持つ性質を利用したもので、遮蔽しようとする周波数の電波(但し、その波長は誘電体中での波長)と共鳴するような長さの金属線素子12を配列することで電波反射面としたものである。このような電波反射面13の反射性能は、実際にはあるインピーダンスを持つ個々の金属線素子12中を流れる交番電流の大きさによって決まるため、その線幅や厚さは大きい程、個々の金属線素子12間の間隔は小さい程良くなる。しかしながら、同時に、遮蔽しようとする周波数の電波以外の(周波数が赤外光以上のものを含む)電磁波の金属線素子12表面における反射も大きくなるため周波数選択性が悪くなる。そこで実用上は、反射しようとする周波数の電波に対する反射性能と周波数選択性を考慮して、金属線素子12の線幅、厚さ、個々の金属線素子12間の間隔が決定される。
【0028】
ここでは図2から図7まで、6種類の金属線素子を図示したが、金属線素子の形状がこれらに限定されるものでないことは、前記の説明で明らかである。
このような金属線素子は、例えば、誘電体14上に金属箔を貼付し、金属線素子のパターンにしたがって紫外線硬化樹脂によるマスキングを行った後、余分な金属箔をエッチングにより取り除くことによって形成することができる。
また、電波反射面13は、図1に示すように、金属線素子12を誘電体14の表面に直接設けたものに限定はされず、他の高分子フィルムやガラス、セラミックス、紙などの誘電体からなる支持体上に金属線素子を設け、その支持体を誘電体14表面に配置したものであってもかまわない。
また、電波反射面として個々に独立した金属線素子の配列面を用いているため、電波吸収体同士の接続や接地は必要ない。このことは施工性を極めて簡便にするもので、本発明の電波吸収体のもう一つの大きな利点である。
【0029】
位相調整層16は、特定の長さを有する金属線素子15が配設されたものであり、図1に示すように、他の高分子フィルムやガラス、セラミックス、紙などの誘電体からなる支持体(図示略)上に金属線素子15を設け、これを誘電体14aおよび誘電体14bの間に配置したものである。ここで、金属線素子15の材質は、特に限定はされないが、上述の金属線素子12と同様な導体、導電性セラミック等が挙げられる。また、その形状は、上述の金属線素子12と同様に特に限定されるものではなく、例えば、図2から図7までに示す形状が挙げられる。
【0030】
位相調整層16は、遮蔽しようとする周波数の電波を反射せずに、これを通過する電波の位相を、透過電波と金属線素子から再放射される電波との合成によりシフトさせる働きを持つものである。
遮蔽しようとする周波数の電波の位相をシフトさせることにより、上記式(2)で表される媒体A中での負荷インピーダンスZの値は、A/B界面からX=λ/4(λは電波の波長)の所で無限大∞にならずに、位相のシフトに応じて媒体A中での負荷インピーダンスZが無限大になる位置Xもまたシフトする。したがって、位相シフトの程度を調整することによって、電波反射面13(A/B界面)からの抵抗体皮膜11の位置(X)を調整すること、すなわち電波吸収体10の厚さの変更が可能となる。
【0031】
金属線素子15の長さは、遮蔽しようとする周波数の電波を反射せずに、位相をシフトさせてこれを通過させるためには、開放端を有するものの場合、遮蔽しようとする周波数の電波の、誘電体14の換算誘電率を考慮した波長の2分の1から±2%以上異なるものであることが好ましい。より好ましくは±5%以上異なるものである。長さが波長の2分の1から±2%未満の金属線素子では、遮蔽しようとする周波数の電波の反射が大きくなるおそれがある。環状のものの場合、金属線素子15の1周の長さは、遮蔽しようとする周波数の電波の、誘電体14の換算誘電率を考慮した波長から±2%以上異なるものであることが好ましい。より好ましくは±5%以上異なるものである。長さが波長から±2%未満の金属線素子では、遮蔽しようとする周波数の電波の反射が大きくなるおそれがある。
【0032】
電波反射面13からの抵抗体皮膜11の位置を近く、すなわち電波吸収体10の厚さを薄くするためには、具体的には、金属線素子15の長さは、開放端を有するものの場合、遮蔽しようとする周波数の電波の、誘電体14の換算誘電率を考慮した波長の2分の1に対し、40%〜98%、102%〜160%の範囲が適当であり、60%〜90%、110%〜140%の範囲がより好ましい。金属線素子15の長さが電波波長の2分の1の40%未満または160%を超えると、位相のシフトが小さくなってしまい、98〜102%の範囲では、遮蔽しようとする周波数の電波の反射が大きくなるおそれがある。また、環状のものの場合、金属線素子15の1周の長さは、遮蔽しようとする周波数の電波の、誘電体14の換算誘電率を考慮した波長に対し、40%〜98%、102%〜160%の範囲が適当であり、60%〜90%、110%〜140%の範囲がより好ましい。
【0033】
誘電体14は、いわゆる絶縁体であれば、ガラス、セラミックス、有機高分子などその材質に本質的な制限を受けるものではなく、複数の材質を組み合わせて用いることもできる。また、本発明における誘電体には、真空、空気、その他のガスも含まれるものとする。
【0034】
誘電体14の厚さは、誘電体の誘電率、遮蔽しようとする電波の周波数、位相調整層16における位相シフトの程度によって適宜、決定される。誘電体14の厚さ決定についても、伝送線路理論や電磁界解析を用いることが有効である。具体的には、10GHzの電波を十分に吸収するためには、誘電体が空気で、位相調整層を設けない場合、7.5mmとなる。
【0035】
このような電波吸収体10にあっては、抵抗体皮膜11と電波反射面13との間に位相調整層16を設けているので、位相調整層16による位相シフトの程度に応じて抵抗体皮膜11と電波反射面13との間隔を調整することができ、遮蔽しようとする電波の周波数が同じである従来のλ/4型電波吸収体にくらべ、厚さを薄くすることができる。また、抵抗体皮膜11と電波反射面13とが誘電体14を挟んで配置されているので、I方向から到来する電波のうち、抵抗体皮膜11と電波反射面13との間隔および位相調整層16による位相シフトの程度に応じた、特定の周波数の電波を吸収することができる。
【0036】
また、電波反射面13が、遮蔽しようとする周波数の電波に対応した特定の長さを有する金属線素子12が配設されたものであるので、遮蔽しようとする周波数の電波のうち、II方向から到来する電波を反射しつつ、遮蔽しようとする周波数以外の電波を双方向に透過させることができ、電波吸収体間の接続や接地の必要がなく施工性に優れる。また、電波反射面13が金属線素子12が配設されたものであるので、抵抗体皮膜11および誘電体14として光の透過率の高い材質を用いれば、得られる電波吸収体は、光の透過率の高いものとなり、窓ガラスなどにも貼設することができる。
【0037】
ここで、遮蔽しようとする周波数以外の電波を双方向に透過させることができるとは、遮蔽しようとする周波数から20%以上離れた周波数における電波の透過損失が、10dB以下となる状態をいう。
【0038】
なお、本発明の電波吸収体は、図示例の電波吸収体10の形態のものに限定はされず、抵抗体皮膜と誘電体とを有し、抵抗体皮膜とは反対側の誘電体表面には電波反射面が形成され、抵抗体皮膜と電波反射面との間には位相調整層が設けられているものであれば、例えば、(1) 電波反射面の両側に、誘電体、抵抗体皮膜が設けられ、抵抗体皮膜と電波反射面との間にはそれぞれ位相調整層が設けられているもの、(2) 抵抗体皮膜および/または電波反射面の表面に、プラスチックフィルムやガラスなどからなる保護層などが設けられたもの、などであっても構わない。
【0039】
また、電波反射面は、複数種類の金属線素子が配設されたものであってもよい。このような電波反射面を有する電波吸収体は、複数の周波数の電波を反射することができる。さらに、この電波反射面で反射される複数の周波数の電波のそれぞれの波長に応じた位置に、複数の抵抗体皮膜を設ければ、複数の周波数の電波を吸収することができる。
また、位相調整層は、複数設けられていてもよい。位相調整層を複数有する電波吸収体は、さらに薄くできる、または複数の周波数に対応することも可能である。
【0040】
【実施例】
(実施例1)
厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに金属酸化物(ITO(酸化インジウムチタン)を厚さが0.01μmとなるように蒸着させて抵抗体皮膜11(表面抵抗:377Ω/□)を形成させた。
また、厚さ100μmのPETフィルムに、金属線素子15(長さ:5mm、厚さ:15μm、線幅:0.4mm、材質:アルミニウム)を図2に示すパターンで配置して位相調整層16を形成させた。ここで、金属線素子15の図中上下方向の間隔は0.25mm、左右方向の間隔は0.25mmとした。
また、厚さ100μmのPETフィルムに、金属線素子12(長さ:7.5mm、厚さ:15μm、線幅:0.4mm、材質:アルミニウム)を図2に示すパターンで配置して電波反射面13を形成させた。ここで、金属線素子12の図中上下方向の間隔は3.75mm、左右方向の間隔は3.75mmとした。
ついで、電波反射面13と位相調整層16の間隔が2.5mm、位相調整層16と抵抗体皮膜11との間隔が1.27mmとなるように、それぞれの間に発泡スチロール(誘電体14a、14b)を配置し、これらを貼り合わせ、図1に示すような電波吸収体を作製した。
【0041】
この電波吸収体について、I方向から到来する電波に対する10GHzにおける透過減衰量測定および反射減衰量の測定を行った。結果を表1に示す。
透過減衰量測定は透過損失法を用い、電波吸収体がない場合に比べて何dB透過量が減少したかを測定した。反射減衰量測定は反射電力法を用い、同じサイズの金属板と比較して何dB反射量が減少したかを測定した。測定範囲は、2GHzから20GHzとし、ネットワークアナライザー(ヒューレッドパッカード社製、HP8522C)のS21モードにおいて測定した。
【0042】
(比較例1)
厚さ100μmのPETフィルムに金属酸化物(ITO)を厚さが0.01μmとなるように蒸着させて抵抗体皮膜(表面抵抗:377Ω/□)を形成させた。
また、厚さ100μmPETフィルムに、金属線素子(長さ:7.5mm、厚さ:15μm、線幅:0.4mm、材質:アルミニウム)を図2に示すパターンで配置して電波反射面を形成させた。ここで、金属線素子の図中上下方向の間隔は3.75mm、左右方向の間隔は3.75mmとした。
ついで、抵抗体皮膜と電波反射面との間隔が7.5mmとなるように、それらの間に発泡スチロールからなる誘電体を配置し、これらを貼り合わせ、電波吸収体を作製した。
この電波吸収体について、実施例1と同様にして透過減衰量測定および反射減衰量の測定を行った。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004857500
【0044】
表1の結果から明らかなように、本発明の電波吸収体は、従来の電波吸収体と同等の性能を維持しつつ、厚さを大幅に薄くすることができることが確認された。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の電波吸収体は、抵抗体皮膜と誘電体とを有し、抵抗体皮膜とは反対側の誘電体表面には電波反射面が形成され、抵抗体皮膜と電波反射面との間には位相調整層が設けられているので、抵抗体皮膜側から到来する、遮蔽しようとする周波数の電波を選択的に吸収し、電波反射面側から到来する電波は反射し、しかも、従来のλ/4型電波吸収体よりも厚さを薄くすることができる。
本発明の電波吸収体を用いて電波遮蔽室等を形成すると、室内での専用通信(事業所内簡易型携帯電話や無線LANなど)に使用する電波の室内での反射や室外からの侵入に起因する画面の揺らぎや専用通信の誤動作などの発生を防止できるとともに、外部との通信や公共放送の受信などが可能である。
【0046】
また、位相調整層が、独立した複数の金属線素子が配設されたものであれば、遮蔽しようとする周波数以外の電波を双方向に透過させることができ、電波吸収体間の接続や接地の必要がなく施工性に優れる。また、抵抗体皮膜および誘電体として光の透過率の高い材質を用いれば、得られる電波吸収体は、光の透過率の高いものとなり、窓ガラスなどにも貼設することができる。
また、抵抗体皮膜が、複数設けられていれば、複数の周波数の電波を吸収することができる。
【0047】
また、電波反射面が、遮蔽しようとする周波数の電波に対応した特定の長さを有する、独立した複数の金属線素子が配設されたものであれば、遮蔽しようとする周波数の電波のうち、電波反射面側から到来する電波は反射し、遮蔽しようとする周波数以外の電波を双方向に透過させることができ、電波吸収体間の接続や接地の必要がなく施工性に優れる。また、抵抗体皮膜および誘電体として光の透過率の高い材質を用いれば、得られる電波吸収体は、光の透過率の高いものとなり、窓ガラスなどにも貼設することができる。
【0048】
また、電波反射面が、複数種類の金属線素子が配設されたものであれば、複数の周波数の電波を反射することができる。
また、抵抗体皮膜が、その表面において反射される、遮蔽しようとする周波数の電波が40%以下となるようなインピーダンスを有するものであれば、抵抗体皮膜表面での反射を抑えつつ、遮蔽しようとする周波数の電波を効率よく吸収することができる。
また、本発明の電波吸収体が、遮蔽しようとする周波数から20%以上離れた周波数における電波の透過損失が10dB以下であれば、電波吸収体を透過する、遮蔽しようとする周波数以外の電波の透過量が十分な量となる。
また、位相調整層が、複数設けられていれば、さらなる薄型化や広角度対応、複数周波数対応化などが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電波吸収体の一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の電波吸収体の電波反射面における金属線素子の配設の一形態例を示す図である。
【図3】 本発明の電波吸収体の電波反射面における金属線素子の配設の他の形態例を示す図である。
【図4】 本発明の電波吸収体の電波反射面における金属線素子の配設の他の形態例を示す図である。
【図5】 本発明の電波吸収体の電波反射面における金属線素子の配設の他の形態例を示す図である。
【図6】 本発明の電波吸収体の電波反射面における金属線素子の配設の他の形態例を示す図である。
【図7】 本発明の電波吸収体の電波反射面における金属線素子の配設の他の形態例を示す図である。
【図8】 従来の電波吸収体の一例を示す断面図である。
【図9】 媒体とインピーダンスとの関係を説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 電波吸収体
11 抵抗体皮膜
12 金属線素子
13 電波反射面
14 誘電体
15 金属線素子
16 位相調整層
20 開放端

Claims (10)

  1. 抵抗体皮膜と誘電体とを有し、抵抗体皮膜とは反対側の誘電体表面には電波反射面が形成され、抵抗体皮膜と電波反射面との間には、独立した複数の金属線素子が配設された位相調整層が設けられ
    前記金属線素子が、複数の開放端を有し、該開放端間の金属線素子の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長の2分の1から±2%以上異なることを特徴とする電波吸収体。
  2. 抵抗体皮膜と誘電体とを有し、抵抗体皮膜とは反対側の誘電体表面には電波反射面が形成され、抵抗体皮膜と電波反射面との間には、独立した複数の金属線素子が配設された位相調整層が設けられ
    前記金属線素子が、環状であり、その1周の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長から±2%以上異なることを特徴とする電波吸収体。
  3. 抵抗体皮膜が複数設けられていることを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電波吸収体。
  4. 電波反射面が、遮蔽しようとする周波数の電波に対応した特定の長さを有する、独立した複数の金属線素子が配設されたものであることを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電波吸収体。
  5. 電波反射面の金属線素子が、複数の開放端を有し、該開放端間の金属線素子の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長の2分の1から±25%の範囲内であることを特徴とする請求項記載の電波吸収体。
  6. 電波反射面の金属線素子が、環状であり、その1周の長さが、遮蔽しようとする周波数の電波の換算誘電率を考慮した波長から±25%の範囲内であることを特徴とする請求項記載の電波吸収体。
  7. 電波反射面が、複数種類の金属線素子が配設されたものであることを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電波吸収体。
  8. 抵抗体皮膜が、その表面において反射される、遮蔽しようとする周波数の電波が40%以下となるようなインピーダンスを有することを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電波吸収体。
  9. 遮蔽しようとする周波数から20%以上離れた周波数における電波の透過損失が、10dB以下であることを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電波吸収体。
  10. 位相調整層が複数設けられていることを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電波吸収体。
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