JP2000028624A - 走査型力顕微鏡およびそのプロ―ブ・ティップの動きを制御する方法 - Google Patents

走査型力顕微鏡およびそのプロ―ブ・ティップの動きを制御する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動表面係合の走査型力顕微鏡を提供する。 【解決手段】 走査型力顕微鏡の振動プローブ18を、
初期接近プロセスで試料表面24に係合させる。このプ
ロセスでは、励振周波数でのプローブ振動の振幅が、テ
ィップと試料との間の力によって多少影響を受けるま
で、プローブを試料表面に移動する。次に、励振振動に
重畳されたディザリング振動によって生じる振動振幅の
変化が、所定のしきい限界を越える最終接近プロセスで
係合される。励振周波数は、振動の位相角が他の限界を
越えると減少し、励振駆動の振幅は、振幅またはティッ
プ振動が設定値以下になると増大する。接近および走査
の間、ティップ運動信号に位相ロックされた中間基準信
号を有する復調器により、振動振幅が測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ACモードで動作
する走査型力顕微鏡に関し、特に、このような顕微鏡に
ついての自動表面係合に関し、さらには、このような顕
微鏡のための振幅復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非接触または繰返し接触の走査型力顕微
鏡は、典型的に、AC検出モードで動作しており、遠端
にプローブ・ティップを有するカンチレバーが、その共
振周波数でまたは共振周波数付近で振動し、プローブ・
ティップの振動の振幅は、種々の方法の1つによって検
出される。プローブ・ティップが試料表面に接近する
と、その振動振幅は、プローブ・ティップと試料表面と
の間の相互作用の関数となる。非接触走査型力顕微鏡に
おいては、遠距離相互作用力の勾配が、カンチレバーの
共振特性を変化させ、これが振動の振幅を変化させる。
繰返し接触走査型力顕微鏡では、プローブ・ティップと
試料表面との間の近距離反発相互作用は、カンチレバー
の振動を減衰して、これがプローブ・ティップの振動の
振幅を減少させる。したがって、プローブが試料表面に
わたって走査されるときに、振動の振幅を調整するに
は、サーボ制御ループが設けられて、プローブ・ティッ
プと試料表面との間に離間距離を保持し、これにより試
料表面の特性を示すマップを作製することを可能にす
る。
【0003】ACモード走査型力顕微鏡を制御する、振
動周波数のようなパラメータを最適化することは、正確
な測定値を得るために重要である。非接触ACモードに
おいて、高感度サーボ制御を得るためには、振動周波数
は、振幅を周波数の関数として示す共振曲線の傾きが最
も大きい値で、動作するのが好ましい。さらに、プロー
ブ・ティップを、試料表面に接触させることなく、でき
るだけ接近させてプローブ・ティップを試料表面に係合
させることが望ましい。繰返し接触モードでは、プロー
ブ・ティップの試料表面との係合は、プローブ・ティッ
プの重大な損傷、または測定される試料への損傷を避け
るように制御される。
【0004】非接触ACモードでは、プローブ・ティッ
プが試料表面に係合する前に、動作周波数は、共振曲線
の最も急峻な点に相当する値に設定される。しかし、プ
ローブ・ティップが試料表面に近づくにつれて、増大す
る力勾配が、共振特性を変化させ、共振曲線を下方にシ
フトし、したがって共振が低い周波数で発生する。
【0005】振動カンチレバーへの力場内の勾配の影響
は、“Scanning Probe Microsc
opy and Spectroscopy―Meth
ods and Applications,Camb
ridge University Press,19
94,on pages 241−243"にR.Wi
esendangerによって報告されている。このよ
うな場では、有効バネ定数は、次式で与えられる。
【0006】
【数1】
【0007】上記式において、cは力場がない場合のカ
ンチレバーの有効バネ定数であり、ceff は力場がある
場合のカンチレバーの有効バネ定数である。プローブ・
ティップが試料表面に引かれる引力場では、カンチレバ
ーは効果的に軟化される。プローブ・ティップが試料表
面によって反発される反発力場では、カンチレバーが効
果的に硬化される。
【0008】カンチレバー/質点系の振動の共振周波数
の変化は、次式で与えられる。
【0009】
【数2】
【0010】上記式では、mは有効質量であり、ω0
力勾配がない場合の系の共振周波数である。
【0011】非接触ACモードで試料表面に接近するこ
の例では、力勾配は引力であり、したがって有効バネ定
数は低下し、カンチレバーの有効固有周波数を下げる。
プローブ・ティップが試料表面にさらに近くなると、共
振周波数は低下し、カンチレバーが駆動される一定周波
数からさらに離れる。固有周波数のかなりの低下は、サ
ーボ制御の感度をかなり低下させる。これは、振動周波
数(ω)の関数としての振動振幅(A)の曲線の傾き
(dA/dω)の値の減少による。感度の低下は、試料
表面に接近する過程で試料に近接してプローブ・ティッ
プを適切に固定する能力を低下させる。プローブ・ティ
ップを係合の所望レベルに固定する前に、プローブ・テ
ィップが試料表面にしばしば接触する。さらに、プロー
ブ・ティップが試料表面に接近するときに、強い遠距離
相互作用を受けると、共振周波数は急激にシフトし、動
作周波数での振幅変化を急激に減少させる。十分なレベ
ルの振動を保持するためには、カンチレバーを振動させ
る励振エネルギは、かなり増大しなければならず、場合
によっては装置の駆動回路から得られないレベルにまで
増大しなければならない。この問題は、従来のロックイ
ン回路が振幅復調に用いられるときに、特に厳しい。と
いうのは、ロックイン復調器の出力からの振幅信号が、
振動振幅のみならず、駆動信号と振動信号との間の位相
角にも依存するからである。共振シフトが発生すると、
位相角が変化して、ロックイン出力信号が、実際の振動
振幅よりも、より速く減少する。
【0012】プローブ・ティップと試料表面との係合パ
ラメータ、例えば係合の度合い、および共振シフトの量
を自動的に検出することのできる方法が必要とされる。
このような方法は、振動周波数,プローブ・ティップと
試料表面との離間距離,励振レベルのようなシステム・
パラメータをリアルタイムで調整して、試料表面をプロ
ーブ・ティップに係合させる過程で、動作状態を最適状
態に保持するのに用いるために必要とされる。
【0013】図1は、走査型力顕微鏡においてティップ
振動の振幅を決定するために用いられる従来の装置を示
す図である。図2は、この装置における信号の波形図で
ある。走査型力顕微鏡では、試料表面の外形、あるいは
試料の電気的または磁気的特性から生じる力場を表す、
調べるべき信号は、プローブに供給される振動信号によ
って変調される。したがって、この装置は、一般に、復
調器と呼ばれる。
【0014】図1の装置において、図2(A)に示され
るティップ振動信号2が、第1の入力ライン3から供給
され、第2入力ライン6から供給される図2(B)の方
形波信号5と、ミクサ4で乗算される。方形波信号5
は、ティップ振動信号2と同じ周波数を有し、±1の振
幅を有する。ティップ振動は、発振器からの励振信号の
結果であるので、同一周波数を有する発振器の出力は、
また、方形波信号5として用いられる。図2(C)に示
される中間信号7は、ローパスフィルタ8を経て出力さ
れ、ティップ振動信号の振幅を表す出力信号を形成す
る。この方法では、振動信号2の負の部分が、(−1)
を乗算されて反転され、入力信号2の正の部分および負
の部分が、中間信号7の正の部分を形成している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この方法に対する問題
は、ティップ振動信号と方形波信号とが同期する場合に
のみ、振幅が適切に検出されることである。方形波信号
5は、係合プロセスの間および試料の表面を走査する次
のプロセスの間に、ティップ振動信号2の位相角が自由
空間で振動するカンチレバーに一致するように作られる
が、振動ティップと試料表面との間の相互作用は、ティ
ップを振動させる信号である方形波信号5と、測定され
たティップ振動を表す信号2との間の位相角に変化を生
じさせる。位相角の変化は、中間信号7の部分を、負の
部分として低下させる。負の部分は、振動信号2の正の
部分に方形波5の負の部分を乗算することにより、およ
び振動信号2の負の部分に方形波5の正の部分を乗算す
ることによって形成される。
【0016】したがって、係合および走査の間に、方形
波信号5をティップ振動信号2と常に同相に保つ方法が
必要とされる。
【0017】米国特許第5,262,643号明細書
は、ターゲット表面上に、振動カンチレバーとティップ
とを有する検出プローブを自動的に位置決めする非接触
ステップ状方法を開示している。この方法は、接近の際
に、音響相互作用およびファンデルワールス(Van
der Waals)相互作用を用いており、したがっ
て検出プローブは、かなり最適化されたティップ対ター
ゲット表面の距離にまで下げられる。この装置は、振動
カンチレバーとターゲット表面との間の力の相互作用を
用いて、検出プローブをターゲット表面上に自動的に位
置決めする。自動位置決め手順は、非常に正確な3つの
ステップで行われる。第1のステップでは、例えば光学
フォーカシング装置によって決定されるように、ターゲ
ット表面上の測定位置に振動検出プローブを迅速に下げ
る。第2および第3のステップは、振動カンチレバーの
振動の振幅を用いる。この場合、接近検出プローブの位
置は、振動カンチレバーの振動の振幅をトラッキング
し、および振幅−距離の勾配(dA/dD)をトラッキ
ングすることによって制御される。この勾配は、励振信
号をA.C.状に変化させ、振動カンチレバーの振動の
振幅に、増分変化を最初に発生させることによって、測
定される。勾配は、ティップとターゲット表面との間の
ギャップの増分変化に対する、振動の振幅の増分変化の
比として確立される。
【0018】しかし、米国特許第5,262,643号
明細書の方法を用いて、試料表面に接近させる過程で、
力−距離の勾配(dF/dD)の増大に対するdA/d
D勾配の増大の影響は、振動カンチレバーの共振周波数
の対応する減少によって対抗される。このような減少
は、共振周波数を、接近過程でカンチレバーが振動する
周波数から遠ざけ、dA/dD勾配の感度を減少して、
力−距離勾配を変化させる。したがって、振動カンチレ
バーの共振周波数の変化の影響を測定し、およびこのよ
うな変化を補償するために、駆動周波数を変える方法が
必要とされる。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれ
ば、走査型力顕微鏡が提供される。この顕微鏡は、検査
すべき試料の表面の近くに振動プローブ・ティップを駆
動するときに接近モードで動作し、試料の特性を測定す
るために試料表面に沿って振動プローブ・テッィプを動
かすときに走査モードで動作する。接近モードでは、テ
ィップ振動の周波数は、好適に変化して、プローブ・テ
ィップの運動と、カンチレバーによりプローブ・ティッ
プを振動させるアクチュエータの運動との間に一定の位
相角を保持する。走査モードでの動作は、接近モードの
動作に続き、走査モードでのプローブ・ティップの振動
は、接近モードで用いられた最終の周波数である。
【0020】本発明の他の態様によれば、AC検出モー
ドで、走査型力顕微鏡のティップを自動係合する方法を
提供する。この場合、プローブ・ティップは、励振セグ
メントに供給される励振電圧信号によって、共振周波数
で、または共振周波数の近くで振動される。
【0021】この方法の第1の要素は、ティップ対表面
の離間距離の関数としての振動振幅(A)の曲線の傾き
(dA/dZ)の値の測定を容易にする、ティップ対表
面の離間距離の変調を含んでいる。この傾きパラメータ
は、ティップと試料表面との間の相互作用の程度に関す
る情報を与える。通常、このパラメータの大きな値は、
ティップと表面との間のより強い相互作用を、したがっ
てティップと表面との間のより小さい離間距離を示して
いる。したがって、このパラメータは、試料表面へのテ
ッィプの係合を増大させるプロセスを停止するために用
いられる。
【0022】この方法の第2の要素は、位相−周波数サ
ーボアルゴリズムを用いて、共振周波数のシフトをモニ
タし、したがって駆動周波数をリアルタイムで調整し
て、駆動周波数を常に、動作の所望領域に保持する。
【0023】この方法の第3の要素は、新しい振動振幅
復調方法である。従来のロックイン検出方法とは異な
り、この方法は、ティップ対表面の相互作用により生じ
る位相角の変化によって汚染されていない振幅信号を与
える。
【0024】この方法の第4の要素は、ティップが試料
表面に衝突するのを防止しながら、係合速度を増大でき
るステップ・サイズ・スケールのアルゴリズムである。
【0025】この方法の第5の要素は、係合過程で、一
定レベルの振動振幅を保持する、振幅−励振サーボアル
ゴリズムである。
【0026】
【発明の実施の形態】図3は、本発明が用いられる走査
型力顕微鏡10を示す図である。この装置10は、米国
特許出願第05/867,138号明細書に記載されて
いる装置に対しいくつかの点で類似しており、バイモル
圧電アクチュエータ12を有し、このアクチュエータに
は、カンチレバー14がその基端16に取付けられてい
る。プローブ・ティップ18は、カンチレバー14の遠
端20に取付けられている。測定プロセス中、プローブ
・ティップ18は、試料26の表面24に係合して、振
動される。バイモル圧電アクチュエータ12は、その基
端で、遠距離Z方向圧電アクチュエータ30に取付けら
れている。アクチュエータ30は、試料表面24へのプ
ローブ・ティップ18の初期接近のために用いられるZ
方向駆動モータ32に取付けられている。駆動モータ3
2の動作には、プローブ・ティップ18を試料表面24
に接近させることである。駆動モータ32の動作は、プ
ローブ・ティップ18と試料表面24との間の相互作用
によってプローブ・ティップ18の振動が影響を受ける
ような、試料表面24の近くにまでプローブ・ティップ
18が移動すると、終了する。バイモル圧電アクチュエ
ータ12は、励振セグメント34と、ディザリング・セ
グメント36とを有している。
【0027】プローブ・ティップ18を係合させるプロ
セスの最終部分の際に、本発明に従って動作する走査型
力顕微鏡10では、第1周波数でのプローブ・ティップ
18の振動は、第1の周波数よりもかなり低い第2の周
波数を有するディザリング信号を付加することによって
好適に変更される。図2の装置においては、第1周波数
での振動は、励振駆動信号を励振セグメント34へ供給
することによって実現され、一方、第2の周波数でのこ
の振動の変更は、ディザリング駆動信号をディザリング
・セグメント36へ供給することによって実現される。
したがって、試料表面24との係合の過程で、励振セグ
メント34およびディザリング・セグメント36は、プ
ローブ・ティップ18の変更された振動を発生し、一
方、プローブ・ティップ18は、初めにZ方向駆動モー
タ32によって、次に遠距離Z方向圧電アクチュエータ
30によって、試料表面24の方へ移動される。
【0028】例えば、振動セグメント34によりカンチ
レバー12に加えられる第1の周波数の振動は、カンチ
レバー12のバネ定数および質量により、およびプロー
ブ・ティップ18の質量により、代表的には50〜50
0kHzの範囲にあり、一方、ディザリング・セグメン
ト36により加えられる第2周波数の振動は、5〜50
Hzの範囲にある。
【0029】プローブ・ティップ18を試料表面24の
近くに持ってくるプロセスと、試料の特性を調べるため
に試料表面24を走査する次のプロセスとは、演算装置
38によって制御される。この演算装置は、コード化さ
れたMODE DATAを発生する。このデータは、プ
ローブ・ティップ18が試料表面の近くに移動されると
きに、装置が接近モードの第1または第2の部分にある
か、あるいは試料表面24が検査されるときに、走査モ
ードにあるかを指示している。
【0030】接近モードおよび走査モードの際に、ドラ
イバ回路40によって電圧信号が供給される圧電励振セ
グメント34によって、プローブ・ティップ18は、矢
印39の係合方向およびこれとは反対方向に振動する。
ドライバ回路40は、発振器41により駆動される。発
振器は、演算装置38からデジタル−アナログ変換器4
1aを経て与えられるGAIN CONTROL信号に
従って設定された出力レベルを好適に有している。矢印
39の係合方向およびこれとは反対の方向における、プ
ローブ・ティップ18の振動運動は、レーザ検出器42
によって測定される。レーザ検出器は、光学手段を用い
て、プローブ・ティップ18の運動を示す動き信号を生
成する。光学手段は、光路長の変化を示すために、例え
ばインターフェロメトリを用いることができる。あるい
はまた、斜め入射のレーザビームが、プローブの表面で
反射して光検出器に入射する位置を用いて、プローブ位
置の変化を調べることができる。いずれの場合において
も、出力は、プローブ・ティップ18と共に動く反射面
43の動きに基づいている。レーザ検出器は、バンドパ
ス・フィルタを有しており、このフィルタは、励振セグ
メント34を駆動する信号の範囲内の周波数を含む出力
信号を通過させ、この範囲から離れた周波数の通過を阻
止する。レーザ検出器42の出力は、図4で詳細に説明
される復調器44に入力として与えられる。復調器44
の出力は、比較回路46への、およびアナログ−デジタ
ル変換器47を経て演算装置38への、振動振幅を示す
入力として用いられる。
【0031】接近モードの初期の部分の間では、プロー
ブ・ティップ18が、初期接近モータ32によって、矢
印39の係合方向に駆動される。モータ32は、演算装
置38からのMOTOR CONTROL信号に応じ
て、モータドライバ回路59によって動作される。ま
た、接近モードのこの初期部分の間、演算装置38から
のMODE DATAに応じて、モードスイッチ60
が、ディザリング・セグメント36を動作するドライバ
61への入力を遮断するので、ディザリング・セグメン
ト36は動作しない。接近モードのこの初期部分は、次
のようなときに、MOTOR CONTROL信号がタ
ーンオフして、終了する。すなわち、アナログ−デジタ
ル変換器47を経て演算装置38に与えられる振幅信号
が、プローブ・ティップ18と試料表面24との間の相
互作用が、プローブ・ティップ18の測定振動の振幅に
変化を生じさせる程に、プローブ・ティップ18が試料
表面24に接近したことを示したときである。
【0032】接近モードの最終部分の間では、プローブ
・ティップ18は、Z軸圧電ドライバ30によって、矢
印39の係合方向に駆動される。ドライバ30には、垂
直運動ドライバ62によって、電圧信号が供給される。
この電圧信号は、演算装置38からのコード化されたV
ERTICAL MOTION DATAに応じて、発
生される。このコード化された信号は、デジタル−アナ
ログ変換器64でアナログ信号に変換され、MODE
DATAに応じて動作するスイッチ65により、垂直運
動ドライバ62に与えられる。接近モードのこの最終部
分では、演算装置38からのMODE DATAは、ま
た、モードスイッチ60により、ディザリング・セグメ
ント36を発振器66によって駆動可能にし、プローブ
・ティップ18のディザリング振動運動を生じさせる。
接近モードのこの最終部分は、以下に説明する自動接近
の特徴に従って、好適に終了する。
【0033】走査モードの動作中、励振ディザリング信
号がターンオフして、ディザリング・セグメント36
は、プローブ・ティップ18と試料表面24との間の距
離を所定の範囲内に保持するために好適に用いられ、試
料表面24のトポグラフィの変化に従ってプローブ・テ
ィップ18を上下に移動させる。これらのトポグラフィ
の変化は、試料26の横方向走査運動の際に遭遇される
からである。比較回路46は、演算装置38からデジタ
ル−アナログ変換器68を経て送られてきた制御信号
と、復調器44からの出力との間の差である補正信号を
発生する。制御信号は、プローブ・ティップ18が動作
される振動振幅を決定する設定レベルを与える。比較回
路46からの補正信号は、積分器70に入力として供給
される。積分器70では、補正信号に関連した設定振幅
からの振動振幅の動きによって要求される変化の累積が
生成され記憶される。走査モードにおける顕微鏡の動作
中は、常に、積分器70の出力は、試料表面24の局部
的に測定された高さを表している。積分器70の出力
は、アナログ−デジタル変換器72に入力として供給さ
れる。変換器72は、演算装置38に入力としてデジタ
ルZ−POSITIONDATAを与える。
【0034】走査中、スイッチ回路60は、積分器54
からの出力信号をドライバ回路61に供給し、ディザリ
ング・セグメント34がプローブ・ティップ14を、演
算装置38から比較回路46に入力として与えられた制
御信号に相当するレベルに出力を保持するように移動さ
せる。すなわち、復調器44からの振幅信号が非常に高
いと、プローブ・ティップ14は矢印39の方向に下げ
られ、振幅信号が非常に低いと、プローブ・ティップは
矢印39とは反対の方向に上げられる。
【0035】演算装置38は、アナログ−デジタル変換
器72の出力をサンプリングして、垂直ドライバ61に
供給される電圧を決定する。この電圧は、圧電アクチュ
エータ・セグメント36内に発生される変位を指示し、
およびこのセグメント36は、試料12の走査運動中に
サーボループにより駆動されて、試料表面24に対し所
定レベルの係合を保持するので、アナログ−デジタル変
換器72からのZ位置データは、試料表面24のレベル
の正確な記述を与える。
【0036】走査中、試料26は、試料表面24が振動
プローブ・ティップ18の下で測定されるように移動さ
れる。この移動は、横方向運動アクチュエータ78を用
いることによって実現される。アクチュエータ78は、
互いに直交するX方向運動およびY方向運動を与え、こ
れら方向はまた、矢印39によって示される係合方向に
対して直交している。例えば、試料26は、レーザパタ
ーンの形で試料表面24上に形成されたラインが、振動
プローブ・ティップ18によって接触されるように、移
動することができる。圧電横方向運動アクチュエータ7
8は、横方向運動ドライバ80によって駆動される。こ
のドライバ80は、デジタル−アナログ変換器82から
の信号によって駆動される。演算装置38からのLAT
ERALMOTION DATAは、X方向での試料2
6の所望の位置にデコードされる特定のビットを含み、
他のビットは、Y方向での試料26の所望の位置にデコ
ードされる。
【0037】演算装置33は、種々の測定から得られる
データが記憶される内部ランダムアクセスメモリ84
と、コンピュータ読取り可能な手段86に格納されたプ
ログラムを読取る手段と、測定結果を表示する表示装置
88とを有している。
【0038】以上の説明では、走査モードでの動作中に
遭遇する表面トポグラフィの変化に応じて、矢印39の
係合方向、およびこれとは反対方向の運動を与えるのに
用いられるディザリング・セグメント36について述べ
たが、あるいはまたZ軸圧電アクチュエータ30を、こ
のために用いることができる。この場合、スイッチ65
は、積分器70の出力を、垂直運動ドライバ62に送
り、スイッチ60は、積分器の出力をディザリング・ド
ライバ61へ送る回路を開く。これらスイッチ60,6
5の両方は、演算装置38からのMODE DATAに
応じて、動作する。ディザリング・セグメント・アクチ
ュエータ36は、表面トポグラフィの微小な変化に応じ
て急激に働き、およびZ軸圧電アクチュエータ30は低
速で大きな線形範囲にわたって動くので、この目的には
どのアクチュエータ36,30を用いるかの決定は、測
定すべき試料表面の特性に基づいて好適に行われる。本
発明の範囲内では、走査型力顕微鏡は、この目的には、
これらアクチュエータ36,30の両方ではなく、いず
れかのみを用いることができる。
【0039】図4は、図3の復調器44のブロック図で
ある。本発明により構成された復調器44は、図1およ
び図2で説明した従来の復調器に比べて、次のような重
要な利点を与える。すなわち、振動を生じさせるのに用
いられる発振器信号に対してこれら振動の位相角の変化
にかかわらず、振動信号の振幅の正確な指示を与えるこ
とである。走査型力顕微鏡のこの例では、位相角のこの
ような変化は、振動プローブ・ティップと試料表面との
間の相互作用により生じる力により発生することが予測
される。
【0040】図5は、0゜位相角の状態下で、復調器4
4内で発生する信号を示す図である。図6は、0゜より
大きい位相角の状態下で、復調器内で発生する信号を示
す図である。
【0041】図3〜図6において、方形波信号の形での
発振器41の出力は、入力ライン102を経て復調器4
4に与えられ、可変位相調整回路104に入力として供
給される。この可変位相調整回路104は、ライン10
2上の入力と、第1の乗算器106への出力との間の位
相角を調整する。レーザ検出器42からの出力信号(振
動プローブ・ティップ18の動きを示す)は、リミッタ
112へ延びる入力ライン110を経て、復調器44に
入力として供給される。このリミッタ112の出力信号
113(方形波信号に近い)が、第2の乗算器114に
入力として供給される。可変位相調整回路104の出力
は、90゜位相調整回路116を経て送られ、第2の乗
算器114の他の入力を形成する。
【0042】図5に示すように、可変位相調整回路10
4からの出力信号(図示せず)が、リミッタ112から
の出力信号113と同相であるならば、90゜位相調整
回路116からの出力信号118と、リミッタ112か
らの出力信号とを乗算することにより、第2の乗算器1
14から、0ボルトラインの両側で同じ曲線を有する出
力信号120が得られる。このような信号120が、ロ
ーパスフィルタ122に送られて、信号を平均化する
と、0電圧信号が、積分器108に入力として供給され
る。
【0043】他方、図6に示すように、可変位相調整回
路104からの出力信号(図示せず)が、レーザ検出器
42からの振動信号と同相でないならば、90゜位相調
整回路116からの出力信号124と、リミッタ112
からの出力信号113とを乗算することにより、第2の
乗算器114から、0ボルトラインの両側で同じ曲線を
有さない出力信号126が得られる。この例では、振動
信号と信号124との間の位相角は、90゜より大き
く、信号126がローパスフィルタ122を通過する
と、積分器108への負の入力信号が得られる。
【0044】ローパスフィルタ122の出力は、可変位
相調整回路104の出力と、入力振動信号との間の位相
差を示す誤差信号を与える。積分器108は、ローパス
フィルタ122からの誤差信号を累積し、可変位相調整
回路104の出力と入力ライン110上の振動信号との
間の位相角差を示す出力電圧を与える。積分器108か
らの出力電圧は、可変位相調整回路104に供給され、
この回路104の位相調整プロセスを実行して、回路1
04からの出力信号の位相角を調整して、回路104の
出力信号とリミッタ112からの出力信号との間の位相
角の変化を補正する。このようにして、可変位相調整回
路104からの出力信号は、入力ライン110上の振幅
信号に同相にロックされた中間信号となる。したがっ
て、入力ライン110からの振動信号が、第1の乗算器
106で中間信号によって乗算され、図2について説明
したような結果が得られる。この場合、第2のローパス
フィルタ125からの出力信号が、振動信号と発振器4
1の出力信号との間の位相差にもかかわらず、振動信号
の振幅の正確な値を与える。
【0045】積分器108の出力は、また、差動増幅器
126への入力として与えられる。この増幅器126へ
の他の入力は、演算装置38からのSETPOING信
号から、デジタル−アナログ変換器128内で発生され
た位相角である。差動増幅器126の出力は、アナログ
−デジタル変換器130への入力として与えられる。変
換器130は、レーザ検出器42からの振動信号の実際
の位相角と、SETPOINT信号によって表される位
相角との間の差を示すコード化された信号を、演算装置
38に戻す。
【0046】図7は、プローブ・ティップ18と試料表
面24との間の係合の種々の状態下で、プローブ・ティ
ップ18(図3に示す)の振動振幅(A)を、振動周波
数(ω)の関数として示す図である。
【0047】図7において、最も右側の曲線138は、
試料表面と相互作用がない、試料表面から十分に離れた
自由空間でカンチレバー14が振動する場合の振幅関数
を示している。最大の負の傾きを有する曲線138上の
点142に相当する周波数140で、カンチレバー14
が振動すると、係合プロセスが開始する。この周波数1
40は、自由空間での振動状態下でのカンチレバー14
の固有周波数144より少し上にある。
【0048】図8は、プローブ・ティップ18と試料表
面24との間の相互作用によって生じる力(F)を、プ
ローブ・ティップ18と試料表面24との間の距離
(Z)の関数として表す曲線145を示す図である。力
(F)の負の値は、力が引力であり、力(F)の正の値
は、力が反発力であることを示している。この力曲線の
傾き(dF/dZ)は、力場に勾配が存在することを示
している。力場の勾配は、カンチレバー14の有効剛性
を変えることによって、カンチレバー14の共振周波数
を変更する。この傾き(dF/dZ)は、点146と点
147との間の離間距離Zが小さくなるに従って、連続
的に大きくなる。
【0049】図3〜図8において、プローブ・ティップ
18は、試料表面24から比較的遠くに、例えば図8の
点146にある間は、ディザリング・セグメント36に
供給されるディザリング信号によってプローブ・ティッ
プ振動を変化させても、影響は少ないかまたはない。と
いうのは、大きな係合力が生じないからである。しか
し、試料表面が接近するにつれて、離間距離(Z)の値
は小さくなり、力曲線の傾き(dF/dZ)は大きくな
る。その結果、カンチレバー14の共振周波数は、プロ
ーブ・ティップ18がディザリング・セグメント36の
ディザリング運動によって、試料表面24から離れると
き、振幅(A)を周波数(ω)の関数として示す曲線1
54上の周波数152にまで減少し、およびプローブ・
ティップ18がディザリング運動によって試料表面24
の方へ動くときに、曲線158上のより低い共振周波数
156にまで減少する。カンチレバー14が依然として
駆動周波数144で振動すると、ディザリングによって
試料表面24からプローブ・ティップ18が離れるとき
に発生する振動振幅(A)と、プローブ・ティップが試
料表面24の方に動くときに発生する振動振幅(A)と
の間に、振幅差(ΔA)が発生する。この振幅差(Δ
A)は、ディザリングによって離間距離差(ΔZ)にわ
たって、プローブ・ティップ18が動くときに発生す
る。したがって、離間距離(Z)の関数としての振幅
(A)の曲線の傾き(dA/dZ)は、ディザリングに
よる振幅差(ΔA)と、ディザリングによる離間距離差
(ΔZ)との比(ΔA/ΔZ)によって近似される。し
たがって、励振セグメント34に与えられる信号により
生じるティップ16の振動の振幅は、ディザリング・セ
グメント36に与えられる信号の周波数で変調され、振
幅の変化は、曲線145の傾きによって決定される。
【0050】図9は、プローブ・ティップ18が試料表
面24に接近する過程において、演算装置38によって
実行されるルーチンのステップを示すフローチャートで
ある。このルーチンは、第1のルーチン148を含み、
この第1のルーチンでは、プローブ・ティップ18は、
初期接近モータ32によって、係合の中間レベルにまで
移動される。第2のルーチン149が続き、このルーチ
ンでは、プローブ・ティップ18は、走査プロセスに必
要とされる係合のレベルにまで移動される。
【0051】図3および図9において、接近プロセスを
開始する決定がなされて、スタートブロック150でプ
ロセスが開始する。次に、ステップ152で、励振セグ
メント34による励振がターンオンされ、ステップ15
4で、駆動モータ32が始動する。ステップ156で、
ティップ18の振動の振幅(A)が評価されて、所定の
しきい値より低下した振幅(A)によって示されるパラ
メータが実行される程十分に、ティップ18が試料表面
24に接近したか否かを判定する。ティップ18がそこ
まで接近していなければ、判定ブロック158から、ス
テップ156に戻り、モータ32を駆動し続ける。ティ
ップがそこまで接近していれば、判定ブロック158か
らステップ160に進み、モータ32の動作を停止させ
る。この箇所から、遠距離圧電アクチュエータ30を用
いて、プローブ・ティップ18を試料表面24に接近さ
せるプロセスを続ける。
【0052】図3および図9に続いて、さらに図8にお
いて、係合距離に対する力の微分(dF/dZ)を示す
曲線145の傾きが、係合距離が値146から値147
に減少するに従って、連続的に増大するので、dA/d
Zの対応する値は、この範囲にわたって連続的に増大し
なければならない。したがって、離間距離に対する所定
レベルの振幅微分係数(dA/dZ)は、振幅差と離間
距離差との比(ΔA/ΔZ)のしきい値によって表され
る。ここに、距離差(ΔZ)は、ディザリング・セグメ
ント36に与えられる信号によるディザリングによって
プローブが移動される予測距離により決定され、振幅差
(ΔA)は、ディザリング運動によって発生する振幅変
調のレベルによって決定される。
【0053】したがって、ステップ160でモータ32
が停止した後、ステップ162でディザリング・セグメ
ント36に信号を供給することによって、ディザリング
が開始される。ディザリングによる振幅変調は、ステッ
プ164で評価される。判定ブロック166で判定され
るように、比(ΔA/ΔZ)が所定のしきい値よりも大
きいならば、係合プロセスは、ステップ168で停止す
る。係合プロセスを停止させることは、係合距離(Z)
がその現在値で残されることを意味し、およびディザリ
ング信号が終了することを意味する。判定ブロック16
6で判定されるように、比(ΔA/ΔZ)が所定のしき
い値より大きくなければ、圧電アクチュエータ30に供
給される駆動電圧は、ステップ170で増分量だけ増大
される。したがって、ティップ18は、試料表面24に
1ステップ接近するように動く。このプロセスは、比
(ΔA/ΔZ)が所定のしきい値よりも大きくなるまで
繰り返される。
【0054】本発明の好適な実施例によれば、ステップ
170で用いられるステップ・サイズは、ステップ16
4で測定された比(ΔA/ΔZ)の実際の値の間の比較
によって、(ΔA/ΔZ)のしきい値に近づくに従っ
て、ステップ・サイズを小さくするように、決定され
る。例えば、パラメータ(n)を、(ΔA/ΔZ)の測
定値とそのしきい値との間の比として定義すると、ステ
ップ・サイズは次のように形成される。
【0055】
【数3】
【0056】上記式において、指数(K)は、線形スケ
ールに対しては1に等しく、非線形スケールに対しては
1より大きい。スケールされたステップのサイズを決定
するために、パラメータ(MIN STEP)が選ばれ
る。この方法は、しきい値に近づくときに、低速の係合
を保持して、プローブ・ティップ18が試料表面24に
衝突するのを防止しながら、比(ΔA/ΔZ)が、しき
い値よりも十分小さくなるときに、係合の速度がかなり
増大することを可能にする。
【0057】図10および図11は、プローブ・ティッ
プ18の振動の振幅(A)を示し、および励振セグメン
ト34に供給される駆動信号とプローブ・ティップ18
の運動との間の位相角(φ)を示している。
【0058】図3,図10,図11において、プローブ
・ティップ18が試料表面24に接近するプロセスは、
曲線138の最も急な負の傾斜に相当する励振周波数1
40で振動するカンチレバーにより開始される。なお、
曲線138は、カンチレバー14の自由振動の状態下
で、周波数(ω)の関数として振動振幅(A)を示して
いる。ある環境の下では、プローブ・ティップ18は試
料表面にさらに接近して移動されるので、周波数(ω)
の関数として振動振幅(A)を示す曲線は、曲線176
で示されるように、かなり低い周波数に移動する。この
曲線の移動は、力勾配(dF/dZ)が、特に大きい特
性長、すなわち長い相互作用距離を有するときに、特に
生じる。
【0059】カンチレバー14が、接近の際に元の駆動
周波数140で普通に振動するならば、新しい曲線17
6上の点178は、この曲線上では下側にあるので、デ
ィザリングによる離間距離(Z)の変化に対する振動
(A)の変調の感度がかなり低くなる。この状態は、比
(ΔA/ΔZ)が大きくなり、図9のステップ166で
比較が行われるしきい値を越えるのを阻止するので、プ
ローブ18が試料表面24に衝突して、プローブ18お
よび試料26が損傷する可能性がある。
【0060】図11の曲線180は、自由振動曲線13
8の状態下で、位相角(φ)を示している。周波数14
0での共振状態で、この位相角(φ)は、90゜の値を
有しており、励振セグメント34からカンチレバー14
に与えられる力は、ティップ18の速度の方向にある。
励振周波数(ω)が、共振周波数より減少すると、位相
角(φ)は、漸近的に0゜の値に接近する。0゜の値で
は、ティップ18と、励振セグメント34の遠端とは、
同相で動く。励振周波数(ω)が、共振周波数より増大
すると、位相角(φ)は、180゜の値に漸近的に接近
する。したがって、接近プロセスにおいて用いられる初
期励振周波数140は、90゜よりやや大きい位相角1
82に関係する。
【0061】この接近プロセスにおいて、振幅関数は、
曲線138によって表される関数から、曲線176によ
り表される関数に移動するので、曲線180によって表
される位相角関数は、振動関数と共に移動し、位相角
(φ)を、位相角182のレベル以上に増大させる。
【0062】図12は、本発明の好適な形態に従って、
遠距離圧電アクチュエータ32によって移動されるプロ
ーブ・ティップ18を試料表面24に接近させる過程に
おいて演算装置38で実行されるルーチンのブロック図
である。このルーチンは、図9のサブルーチン149と
共に、マルチタスクにより動作し、これら2つのルーチ
ンの交互動作を与えることができ、あるいは図12のル
ーチンのステップを、図9のルーチン149のステップ
内に置くことができる。
【0063】図3,図10,図11,図12において、
図12のルーチンでは、プローブ18の動きと、励振セ
グメント34を駆動する信号との間の位相角の変化を用
いて、励振セグメント34を駆動する信号の周波数
(ω)をいかに変化させて、周波数(ω)の関数として
の振幅(A)の曲線の最も急な負の傾きを有する領域に
相当する位相角で振動を保持するかを決定する。90゜
よりやや大きい位相角182が、しきい周波数として選
ばれる。図12のルーチンのステップ186で、位相角
(φ)は、好適には、復調器44の一部を形成する差動
増幅器126(図4に示す)の出力の使用によって、位
相角(φ)が測定され、ステップ188で、測定された
位相角(φ)は、所定のしきい位相角182と比較され
る。測定された位相角(φ)が、しきい位相角182よ
り小さいと、ステップ186に戻り、測定処理および比
較処理が繰り返される。測定位相角が、しきい位相18
2よりも大きいと、ステップ190で、所定の増分周波
数(Δω)は、励振周波数から減算され、ステップ18
6に戻る前に、励振の新しい周波数を形成する。
【0064】図9および図12に基づいて説明した方法
が、組み合わされると、ディザリングの故に、および遠
距離圧電アクチュエータ30により行われる運動の故
に、試料表面24からプローブ・ティップ18を離間す
る距離が周期的に減少すると、位相角の測定が行われ
る。位相角を測定するプロセスを安定化するには、この
ような測定は、ディザリング・サイクル内の一定点で行
うことが望ましい。例えば、ディザリングが、プローブ
・ティップ18と試料表面24との間の距離を、最小レ
ベルに減少させる毎に、位相角が測定される。あるいは
また、位相角の測定は、ディザリングの影響を最小にす
るために、平均化することができる。
【0065】図7〜図12に関連する説明は、カンチレ
バー14の共振周波数の減少の故に、プローブ・ティッ
プ18と試料表面24との間の離間距離として発生する
振動振幅の減少と、励振セグメント34が駆動される周
波数を減少させることによって、振幅の減少を補正する
手段とを扱っている。さらに、接近過程で離間距離が減
少するにつれて、ティップ振動の振幅が減少する。これ
は、ティップ18が試料表面24に接近するときに発生
する増大したレベルの振動による。本発明の好適な態様
によれば、励振セグメント34を駆動するこの電圧信号
の振幅を減少させることによって、振幅の減少に対する
補償が行われる。
【0066】図13は、励振セグメント34を駆動する
電圧信号の振幅を大きくすることによって、振幅補正が
行われる場合の、試料表面24に接近するティップ18
の振幅変化を示す。試料表面24に近づくにつれて、離
間距離(Z)が減少する。振幅(A)は、実線192に
従う。補正がなければ、振幅(A)は、点線194に従
ってさらに減少するであろう。しかし、設定の実線19
6が交差した後は、振動振幅(A)の次の測定では、駆
動信号の振幅の増大は、駆動信号の振幅の増分増大によ
って決定される増分ステップで、振幅(A)を上方に戻
す。
【0067】図14は、本発明の好適な形態に従って、
遠距離圧電アクチュエータ32によって駆動されるプロ
ーブ・ティップ18が試料表面24に接近する過程で、
演算装置38で実行される他のルーチンのブロック図で
ある。このルーチンは、図9のサブルーチン149と共
に、マルチタスクにより動作し、これら2つのルーチン
の交互動作を与えることができ、あるいは図14のルー
チンのステップを、サブルーチン149内に置くことが
できる。
【0068】図3,図9,図14において、図14のル
ーチンは、振幅変化を追跡することが必要となると、ス
テップ198で、おそらく図9のサブルーチン149の
スタートで開始する。ステップ200では、ティップ振
動振幅(A)が評価される。この振幅が、実線196で
示される所定の設定レベルよりも小さくなければ、判定
ブロック202から戻り、周期的間隔で、ステップ20
0で振幅を評価する。この振幅が、所定の設定レベルよ
りも小さいと、ステップ204で、励振セグメント34
を駆動する電圧信号の振幅が増大し、ステップ200に
戻り、周期的間隔で振幅を評価し続ける。
【0069】前述したことは、試料表面24へのプロー
ブ・ティップ18の接近がいつ完了したかを判定するの
に用いられる(ΔA/ΔZ)比を評価するためにディザ
リングを用いる図9のサブルーチン149と、励振セグ
メント34を駆動する電圧信号とティップ18の振動と
の間の位相角関係を保持するために、振動周波数を減少
させる図12のサブルーチンと、プローブ・ティップ1
8と試料表面24との間の係合が増大すると発生する減
衰の増大を補償するために、励振セグメント34を駆動
する電圧信号の振幅が増大する図14のサブルーチンと
についてであった。これらルーチンは、演算装置38内
で発生するマルチタスクで、個々にあるいは組み合わせ
て用いることができる。
【0070】図15は、図9,図12,図14のサブル
ーチンの機能と共に、動作を簡単にするために、演算装
置38内で交互に実行されるルーチンを示している。
【0071】図3および図15において、図15のルー
チンは、図9で述べたサブルーチン148で開始し、プ
ローブ・ティップ18を、試料表面24との係合の初期
レベルまたは中間レベルに駆動する。次に、ステップ2
16で、ディザリング・プロセスが開始し、低周波電圧
信号が、ディザリング・圧電セグメント36に供給され
る。次に、ステップ218で、振動振幅(A)と、ディ
ザリングによる振動振幅の変化(ΔA)と、励振アクチ
ュエータ34を駆動する電圧信号とティップ18の振動
との間の位相角(φ)とのパラメータを得る。この時点
では、これらの測定パラメータは、ステップ220で用
いられて、データをプロットまたは表示し、またはこれ
らパラメータに相当するデータが、次のプロットまたは
表示のために記憶される。振幅パラメータの変化(Δ
A)は、ディザリング・プロセスのサイクルで発生する
変化として測定される。他のパラメータ(A,φ)は、
ディザリングにより影響され、測定信号の平均として与
えられて、ディザリングで発生する変化を滑らかにする
ことができ、あるいは、ディザリングが、プローブ・テ
ィップ18と試料表面24との間の間隔の最大の減少を
与える時点のような、ディザリング・プロセスにおける
特定の時点で測定される信号として与えることができ
る。
【0072】次に、ステップ222で、振動振幅(A)
のレベルが0に近いか否かの判定が行われる。0に近い
と、ステップ224で、多数のステップだけ離間距離が
増大される。この場合、離間距離はすでに非常に小さく
なっているものと仮定している。次に、ステップ218
で、パラメータの再測定に戻る。
【0073】ステップ222で測定されるように、振幅
(A)が0に近くないならば、ステップ226に進む。
このステップでは、ディザリングによる振幅の変化(Δ
A)が、走査プロセスに必要とされるこのパラメータの
状態下でのこのパラメータのレベルを表すしきい値と比
較される。ステップ226で測定されるように、この値
がしきい値を越えるならば、ステップ228で、離間距
離(Z)および周波数(ω)の値は保存され、次に実行
されるプロセスにおいて用いられる。また駆動作用(励
振)振幅が増大しているならば、この増大したレベル
は、また、走査プロセスに用いるために保存される。次
に、ステップ230において、図15のティップ接近ル
ーチンが終了され、プローブ・ティップ18は、走査中
に試料表面を横断するのに必要とされる、試料表面24
から離間された状態にされる。
【0074】この種の動作の背景を、図8および図9を
参照して、さらに詳細に説明する。図15における振幅
変化(ΔA)としきい値との比較は、図9のサブルーチ
ン149における比(ΔA/ΔZ)の比較に相当してい
る。これらのパラメータのいずれも、ルーチンのいずれ
に対しても用いることができる。というのは、いずれか
のルーチンにおけるこれらのパラメータの使用は、例に
よって与えられるからである。ディザリングにより与え
られる振動は、カンチレバー24の固有周波数よりもか
なり小さいので、セグメント36に供給されるディザリ
ング電圧信号と、ディザリングによるプローブ・ティッ
プ18の動きとの間の位相角は、0に近い。さらに、デ
ィザリング信号の周波数の小さい変化は、装置の利得、
したがってディザリングによるティップ運動の振幅を変
化させることを予測することはできない。この推論は、
適切なしきい値との(ΔA)または(ΔA/ΔZ)の比
較により、同じ結果が得られ、(ΔZ)の値は、定数と
して除去できることを示している。
【0075】ステップ226で判断されるように、振幅
差(ΔA)が所定のしきい値よりも大きくないならば、
ステップ232へ進む。このステップでは、ティップ振
動の振幅(A)と設定値との間の比較が行われる。この
振幅(A)が設定値より小さいと判定されると、励振セ
グメント34を駆動する信号の振幅は、ステップ234
において増大され、振動ティップ18と試料表面24と
の間の離間距離の減少による振動減衰の増大を克服す
る。ステップ234からステップ232に戻り、振幅
(A)が再び測定される。ルーチンのこの部分の背景の
十分な説明は、図14,図14に関連して既に与えられ
ている。
【0076】ステップ232で、振幅(A)が設定値よ
りも小さくないと判定されると、ステップ236に進
む。このステップでは、励振セグメント34に供給され
る電圧信号とプローブ・ティップ18の振動との間の位
相角(φ)が、この位相角(φ)に対する所定のしきい
値と比較される。この位相角が、しきい値より大きい
と、ステップ238で、励振セグメント34に供給され
る駆動電圧信号の周波数は、所定の増分値だけ減少す
る。これは、位相角(φ)の増大が、プローブ・ティッ
プ18と試料表面24との間の離間距離の低下に従って
発生するカンチレバー14の共振周波数の低下に起因す
ると仮定した場合である。ステップ238からステップ
236に戻り、処理の前に位相角(φ)が再び測定され
る。ルーチンのこの部分の背景のより十分な説明は、図
10,図11および図12に関連して既に与えられてい
る。
【0077】ステップ236で、位相角(φ)が、位相
角のために確立されたしきい値よりも小さいと判定され
ると、プローブ・ティップ18と試料表面24との間の
離間距離は、ステップ240において、遠距離圧電アク
チュエータ30を用いて、1ステップだけ減少される。
このプロセスは繰り返され、ステップ226で、振幅差
(ΔA)がしきい値レベルよりも大きいと判定されるま
で、ステップ240で離間距離が減少され、ステップ2
30でルーチンから出る。
【0078】ステップ230でルーチンから出た後、装
置は、走査モードで試料表面24の検査を開始する準備
ができている。走査モードでの動作は、ステップ228
で保存された離間距離(Z)と振動周波数(ω)とで好
適に開始される。
【0079】本発明を、好適な形態の実施例で説明した
が、以上の説明は一例であり、本発明の趣旨および範囲
を逸脱することなく、部品の組み合わせおよび配置を含
む、構成,製造,使用の詳細において多くの変更を行う
ことができることがわかる。
【0080】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。 (1)試料の表面を検査する走査型力顕微鏡であって、
試料の前記表面の方に向けられたプローブ・ティップ
と、基端および遠端を有するカンチレバーとを有し、前
記プローブ・ティップは前記カンチレバーの前記遠端に
固定されたプローブ・アセンブリと、励振周波数で発振
する励振信号を発生する発振器と、前記励振信号に応じ
て前記励振周波数で発生される振動運動を、前記試料表
面への係合方向およびこの係合方向とは反対方向におい
て、前記カンチレバーの前記基端から前記カンチレバー
を経て前記プローブ・ティップに与える励振ドライバ
と、前記係合方向とは直角の面に沿って、前記プローブ
・ティップと前記試料との間に相対運動を与える走査ド
ライバと、前記係合方向およびそれとは反対方向の前記
プローブ・ティップの動きを、前記励振周波数を含む周
波数範囲で検出し、前記プローブ・ティップの前記動き
に相当するティップ運動信号を与える動き検出器と、前
記ティップ運動信号の振動の振幅を決定する復調器であ
って、前記ティップ運動信号に位相ロックされた第1の
中間信号を発生する信号発生手段と、前記第1の中間信
号によって前記ティップ運動信号を乗算して第2の中間
信号を形成する第1の乗算器と、前記第2の中間信号を
通過させて、前記ティップ運動信号の振幅を示す振幅信
号を形成する第1のローパスフィルタとを有する復調器
と、前記振幅信号の変化に応じて、前記係合方向および
これとは反対方向に、前記カンチレバーの前記基端を動
かす係合ドライバと、を備える走査型力顕微鏡。 (2)前記信号発生手段は、前記励振信号が供給される
信号入力と、前記第1の中間信号を形成する信号出力
と、前記信号入力と前記信号出力との間の位相角関係を
決定するために電圧レベルが供給される位相入力とを有
する可変位相調整回路と、前記第1の中間信号が、前記
ティップ運動信号に位相ロックされるように、前記可変
位相調整回路の前記位相入力を駆動する位相補正回路
と、を有する上記(1)に記載の走査型力顕微鏡。 (3)前記位相補正回路は、前記ティップ運動信号に応
じて、変更された振動信号を発生するリミッタと、位相
調整された信号を形成するために、前記第1の中間信号
に、90゜位相調整を与える一定位相調整回路と、前記
変更された振動信号を、前記位相調整信号によって乗算
する第2の乗算器と、前記第2の乗算器の出力が通過す
る第2のローパスフィルタと、前記第2のローパスフィ
ルタの出力を通過させて、前記可変位相調整回路の前記
位相入力に供給される位相制御信号を形成する積分器
と、を有する上記(2)に記載の走査型力顕微鏡。 (4)前記プローブ・ティップが前記試料の前記表面の
近くに移動する最終接近モードで、および前記走査ドラ
イバが前記試料の前記表面が前記プローブ・ティップに
よって検査されるように動作される走査モードで、前記
走査型力顕微鏡を動作させる演算装置と、前記位相制御
信号を、所定のレベルと比較する位相比較手段とをさら
に備え、前記位相比較手段の出力に応じて、前記最終接
近モードでの前記走査型力顕微鏡の動作中に、前記位相
制御信号が前記所定のレベルを越えると前記励振周波数
が低下するように、前記発振器は前記励振周波数を変化
させる、上記(3)に記載の走査型力顕微鏡。 (5)前記励振周波数よりもかなり低いディザリング周
波数で発振するディザリング信号を発生するディザリン
グ発振器と、前記最終接近モードでの前記走査型力顕微
鏡の動作中に、前記ディザリング信号に応じて、前記カ
ンチレバーの前記基端に、前記係合方向およびこれとは
反対方向に、振動運動を付与するディザリング・ドライ
バと、前記ディザリング・ドライバによる前記振動運動
の付与に応じて、前記ディザリング周波数で発生する前
記振幅信号の変化を決定する信号処理手段と、前記振幅
信号の前記変化が、所定のしきい値レベルを越えると、
前記接近モードを終了させる比較手段と、を備える上記
(4)に記載の走査型力顕微鏡。 (6)前記プローブ・ティップが前記試料の前記表面の
近くに移動する最終接近モードで、および前記走査ドラ
イバが前記試料の前記表面が前記プローブ・ティップに
よって検査されるように動作される走査モードで、前記
走査型力顕微鏡を動作させる演算装置と、前記励振周波
数よりもかなり低いディザリング周波数で発振するディ
ザリング信号を発生するディザリング発振器と、前記最
終接近モードでの前記走査型力顕微鏡の動作中に、前記
ディザリング信号に応じて、前記カンチレバーの前記基
端に、前記係合方向およびこれとは反対方向に、振動運
動を付与するディザリング・ドライバと、前記ディザリ
ング・ドライバによる前記振動運動の付与に応じて、前
記ディザリング周波数で発生する前記振幅信号の変化を
決定する信号処理手段と、前記振幅信号の前記変化が、
所定のしきい値レベルを越えると、前記接近モードを終
了させる比較手段と、を備える上記(1)に記載の走査
型力顕微鏡。 (7)前記走査モードの動作は、前記最終接近モードが
終了したときに確立される係合距離で動作する前記プロ
ーブ・ティップで開始する上記(6)に記載の走査型力
顕微鏡。 (8)前記走査型力顕微鏡が前記最終接近モードで動作
している間に、前記振幅信号が所定のレベルより低下す
ると、前記発振器は、前記励振信号の振幅を増大させる
ことを上記(6)に記載の走査型力顕微鏡。 (9)前記走査モードの動作は、前記最終接近モードが
終了したときに確立される振幅の前記励振信号で開始す
る上記(8)に記載の走査型力顕微鏡。 (10)前記走査型力顕微鏡が、前記ティップ運動信号
と前記励振信号との間の位相角を測定する位相決定手段
をさらに備え、前記発振器は、前記位相決定手段に応じ
動作して、前記ティップ運動信号と前記励振信号との間
の前記位相角が、所定のしきい値を越えると、前記励振
周波数を下げる上記(6)に記載の走査型力顕微鏡。 (11)前記走査モードの動作は、前記最終接近モード
が終了したときに確立されるレベルの前記励振周波数で
開始する上記(10)に記載の走査型力顕微鏡。 (12)前記走査型力顕微鏡は、前記カンチレバーの前
記基端を、前記係合方向およびこれとは反対の方向に動
かす駆動モータをさらに備え、前記演算装置は、前記走
査型力顕微鏡を、前記最終接近モードの前に、初期接近
モードで動作させ、前記初期接近モードは、前記振幅信
号の変化が検出されると終了する上記(6)に記載の走
査型力顕微鏡。 (13)試料の表面を検査する走査型力顕微鏡であっ
て、試料の前記表面の方に向けられたプローブ・ティッ
プと、基端および遠端を有するカンチレバーとを有し、
前記プローブ・ティップは前記カンチレバーの前記遠端
に固定されたプローブ・アセンブリと、可変励振周波数
で発振する励振信号を発生する発振器と、前記励振信号
に応じて前記可変励振周波数で励振アクチュエータ内に
発生される振動運動を、前記試料表面への係合方向およ
びこの係合方向とは反対方向において、前記カンチレバ
ーの前記基端から前記カンチレバーを経て前記プローブ
・ティップに与える励振ドライバと、前記係合方向とは
直角の面に沿って、前記プローブ・ティップと前記試料
との間に相対運動を与える走査ドライバと、前記係合方
向およびそれとは反対方向の前記プローブ・ティップの
動きを、前記可変励振周波数を含む周波数範囲で検出
し、前記プローブ・ティップの前記動きに相当するティ
ップ運動信号を与える動き検出器と、前記ティップ運動
信号の振動の振幅を決定する復調器と、前記励振信号と
前記ティップ運動信号との間の位相角を決定する位相角
測定回路と、前記振幅信号の変化に応じて、前記係合方
向およびこれとは反対方向に、前記カンチレバーの前記
基端を動かす係合ドライバと、前記プローブ・ティップ
が前記試料の前記表面の近くに移動する最終接近モード
で、および前記走査ドライバが前記試料の前記表面が前
記プローブ・ティップによって検査されるように動作さ
れる走査モードで、前記走査型力顕微鏡を動作させる演
算装置とを備え、前記可変励振周波数は、前記位相角の
増大に応じて減少し、前記走査モードでの前記走査型力
顕微鏡の動作中に、前記振幅信号の変化に応じて、前記
カンチレバーの前記基端を、前記係合方向およびこれと
は反対の方向に動かし、前記最終モードで所定の接近動
作中に、前記カンチレバーの前記基端を動かす係合ドラ
イバと、前記励振周波数よりもかなり低いディザリング
周波数で発振するディザリング信号を発生するディザリ
ング発振器と、前記最終接近モードでの前記走査型力顕
微鏡の動作中に、前記ディザリング信号に応じて、前記
カンチレバーの前記基端に、前記係合方向およびこれと
は反対方向に、ディザリング振動運動を付与するディザ
リング・ドライバとを備え、前記ディザリング振動運動
は、前記励振アクチュエータとは分離されたディザリン
グ・アクチュエータ内で生成され、前記ディザリング・
ドライバによる前記振動運動の付与に応じて発生する前
記振幅信号の変化を決定する信号処理手段と、前記振幅
信号の前記変化が、所定のしきい値レベルを越えると、
前記接近モードを終了させる比較手段とを備え、走査モ
ードの動作は、前記最終接近モードが終了するときに確
立される係合距離で動作する前記プローブ・ティップで
開始する、走査型力顕微鏡。 (14)前記所定の接近動作は、前記振幅信号の前記変
化と、前記所定の限界との間の比に従って、前記カンチ
レバーの前記基端が、前記係合方向に動く速度を減少さ
せる上記(13)に記載の走査型力顕微鏡。 (15)前記走査型力顕微鏡が前記最終接近モードで動
作している間に、前記振幅信号が所定のレベルより低下
すると、前記発振器は、前記励振信号の振幅を増大させ
る上記(13)に記載の走査型力顕微鏡。 (16)前記走査モードの動作は、前記最終接近モード
が終了したときに確立される振幅の前記励振信号で開始
する上記(15)に記載の走査型力顕微鏡。 (17)前記発振器は、前記位相決定手段に応じ動作し
て、前記ティップ運動信号と前記励振信号との間の前記
位相角が、所定のしきい値を越えると、前記励振周波数
を下げる上記(13)に記載の走査型力顕微鏡。 (18)前記走査モードの動作は、前記最終接近モード
が終了したときに確立されるレベルの前記励振周波数で
開始する上記(17)に記載の走査型力顕微鏡。 (19)前記走査型力顕微鏡は、前記カンチレバーの前
記基端を、前記係合方向およびこれとは反対の方向に動
かす駆動モータをさらに備え、前記演算装置は、前記走
査型力顕微鏡を、前記最終接近モードの前に、初期接近
モードで動作させ、前記初期接近モードは、前記振幅信
号の変化が検出されると終了する上記(13)に記載の
走査型力顕微鏡。 (20)ティップ運動信号により走査型力顕微鏡内での
ティップ振動の振幅を決定する復調器であって、前記テ
ィップ運動信号に位相ロックされた第1の中間信号を発
生する信号発生手段と、前記第1の中間信号によって前
記ティップ運動信号を乗算して第2の中間信号を形成す
る第1の乗算器と、前記第2の中間信号を通過させて、
前記ティップ運動信号の振幅を示す振幅信号を形成する
第1のローパスフィルタと、を備える復調器。 (21)前記信号発生手段は、前記励振信号が供給され
る信号入力と、前記第1の中間信号を形成する信号出力
と、前記信号入力と前記信号出力との間の位相角関係を
決定するために電圧レベルが供給される位相入力とを有
する可変位相調整回路と、前記第1の中間信号が、前記
ティップ運動信号に位相ロックされるように、前記可変
位相調整回路の前記位相入力を駆動する位相補正回路
と、を有する上記(20)に記載の復調器。 (22)前記位相補正回路は、前記ティップ運動信号に
応じて、変更された振動信号を発生するリミッタと、位
相調整された信号を形成するために、前記第1の中間信
号に、90゜位相調整を与える一定位相調整回路と、前
記変更された振動信号を、前記位相調整信号によって乗
算する第2の乗算器と、前記第2の乗算器の出力が通過
する第2のローパスフィルタと、前記第2のローパスフ
ィルタの出力を通過させて、前記可変位相調整回路の前
記位相入力に供給される位相制御信号を形成する積分器
と、を有する上記(21)に記載の復調器。 (23)前記位相補正の出力レベルを設定レベルと比較
して、前記励振信号と前記ティップ運動信号との間の位
相関係を決定する上記(21)に記載の復調器。 (24)走査型力顕微鏡内のプローブ・ティップの動き
を制御する方法であって、前記プローブ・ティップは、
検査すべき試料の表面と、係合方向に係合するように動
き、前記プローブ・ティップは、カンチレバーの遠端に
取り付けられており、前記方法は、 a)前記カンチレバーの共振周波数よりもわずかに高い
励振周波数で、および前記励振周波数よりもかなり低い
重畳されたディザリング周波数で、前記係合方向と同じ
または反対方向に、前記プローブ・ティップを振動させ
るステップと、 b)前記ディザリング周波数での前記プローブ・ティッ
プの振動に応じた、前記励振周波数での前記プローブ・
ティップの振動の振幅の変化を測定するステップと、 c)前記振動の振幅の前記変化が所定のしきい値レベル
より小さいと、前記プローブ・ティップを前記係合方向
に動かすようにアクチュエータを駆動するステップと、 d)前記励振周波数での前記プローブ・ティップの振動
と、前記励振周波数で前記プローブ・ティップを振動さ
せる信号との間の位相差を周期的に測定するステップ
と、 e)前記位相差が所定のしきい値レベルより大きいと、
前記励振周波数を減少させるステップと、 f)振動の振幅の前記変化が、前記所定のしきい値レベ
ルよりも大きいと、前記係合方向における前記プローブ
・ティップの運動を終了して、検査される前記試料の前
記表面を測定するプロセスを開始するステップと、を含
む方法。 (25)前記励振周波数での前記プローブ・ティップの
振動の振幅を周期的に測定するステップと、振動の前記
振幅が所定のしきい値レベルより小さいと、前記励振周
波数で前記プローブ・ティップを振動させる信号の振幅
を増大させるステップと、をさらに含む上記(24)に
記載の方法。 (26)前記ステップb)は、前記励振周波数での前記
プローブ・ティップの振動と、前記励振周波数で前記プ
ローブ・ティップを振動させる信号との間の位相差を測
定するステップをさらに含み、前記方法は、前記位相差
を所定のしきい値と比較し、前記位相差が前記所定のし
きい値を越えると、前記励振周波数を減少させるステッ
プをさらに含む、上記(23)に記載の方法。 (27)前記ステップb)は、前記励振周波数での前記
プローブ・ティップの振動の振幅を測定するステップを
さらに含み、前記方法は、前記振動の前記振幅を所定の
しきい値と比較し、前記励振周波数で前記プローブ・テ
ィップを振動させる信号の振幅を増大させるステップを
さらに含む、上記(26)に記載の方法。 (28)前記振動の振幅が0に近いと、前記プローブ・
ティップと前記試料表面との間の離間距離を増大させる
ステップをさらに含む上記(27)に記載の方法。 (29)前記ステップc)において、前記プローブ・テ
ィップは、振動の振幅の前記変化と、前記所定のしきい
値レベルとの間の比の関数として決定された距離にわた
って、前記係合方向に動かされ、前記関数は、振動の振
幅の前記変化が前記所定のしきい値レベルに近づくにつ
れて、前記距離を減少させる上記(23)に記載の方
法。 (30)走査型力顕微鏡内のプローブ・ティップの動き
を制御する方法であって、前記プローブ・ティップは、
検査すべき試料の表面と、係合方向に係合するように動
き、前記プローブ・ティップは、カンチレバーの遠端に
取り付けられており、前記方法は、前記励振周波数での
前記プローブ・ティップの振動と、前記励振周波数で前
記プローブ・ティップを振動させる信号との間の位相差
を周期的に測定するステップと、前記位相差が所定のし
きい値レベルより大きいと、前記励振周波数を減少させ
るステップと、を含む方法。 (31)前記励振周波数での前記プローブ・ティップの
振動の振幅を周期的に測定するステップと、振動の前記
振幅が所定のしきい値レベルより小さいと、前記励振周
波数で前記プローブ・ティップを振動させる信号の振幅
を増大させるステップと、をさらに含む上記(30)に
記載の方法。 (32)走査型力顕微鏡内のプローブ・ティップの動き
を制御する方法であって、前記プローブ・ティップは、
検査すべき試料の表面と、係合方向に係合するように動
き、前記プローブ・ティップは、カンチレバーの遠端に
取り付けられており、前記方法は、前記励振周波数での
前記プローブ・ティップの振動の振幅を周期的に測定す
るステップと、振動の前記振幅が所定のしきい値レベル
より小さいと、前記励振周波数で前記プローブ・ティッ
プを振動させる信号の振幅を増大させるステップと、を
さらに含む方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】走査型力顕微鏡において、ティップ振動の振幅
を決定するのに用いられる従来の装置を示す図である。
【図2】(A)は図1の装置への第1の入力を与える振
動変位信号を示す図であり、(B)は(A)の変位信号
を生成するカンチレバー運動を発生するために用いられ
る発振器信号を示す図であり、(C)は図1の装置から
の出力信号を示す図である。
【図3】本発明の走査型力顕微鏡を示す図である。
【図4】図3の走査型力顕微鏡内の復調器のブロック図
である。
【図5】(A)は図4の復調器内のリミッタの出力信号
を示す図であり、(B)は(A)の信号に対し90゜の
位相角の関係を有する信号を示す図であり、(C)は
(A)の信号と(B)の信号との乗算により得られる信
号を示す図である。
【図6】(A)は図4の復調器内のリミッタの出力信号
を示す図であり、(B)は(A)の信号に対し90゜よ
り大きい位相角の関係を有する信号を示す図であり、
(C)は(A)の信号と(B)の信号との乗算により得
られる信号を示す図である。
【図7】試料表面との係合の種々の状態下で、ティップ
振動の振幅を、駆動周波数の関数として示す図である。
【図8】振動プローブ・ティップと試料表面との間の相
互作用力の変化を示す図である。
【図9】振動プローブ・ティップを試料表面に係合させ
るときに、走査型力顕微鏡内の演算装置で実行されるル
ーチンのフローチャートを示す図である。
【図10】試料表面との係合の変化による固有周波数の
大きな変化が示されている点を除き、図7と同様の図で
ある。
【図11】カンチレバーを振動させる信号と図10の振
動ティップとの間の位相角を示す図である。
【図12】カンチレバーの振動の駆動周波数を減少させ
て、プローブ・ティップが試料表面に係合されるときの
位相角の変化を補正するために、演算装置で実行される
サブルーチンのフローチャートを示す図である。
【図13】振動プローブ・ティップの振幅を示す図であ
り、カンチレバーが駆動される振幅を増大させることに
よって、チップ振動振幅が補正される状態を示す。
【図14】図13に示される設定レベルにティップ振動
の振幅を保持するために、演算装置で実行するサブルー
チンのフローチャートを示す図である。
【図15】振動プローブ・ティップが試料表面と係合さ
れるときに、演算装置で実行されるルーチンのフローチ
ャートを示す図であり、ルーチンを経るときにいくつか
のパラメータがチェックされ必要に応じて補正が行われ
る。
【符号の説明】
12 バイモル圧電アクチュエータ 14 カンチレバー 16 基端 18 プローブ・ティップ 20 遠端 24 試料表面 30 アクチュエータ 32 Z方向駆動モータ 34 励振セグメント 36 ディザリング・セグメント 38 演算装置 40 ドライバ回路 42 レーザ検出器 44 復調器 46 比較回路 47 アナログ−デジタル変換器 59 モータドライブ回路 61 ディザリング・セグメントを動作するドライバ 68 デジタル−アナログ変換器 70 積分器 72 アナログ−デジタル変換器 78 横方向運動アクチュエータ 80 横方向運動ドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドング・チェン アメリカ合衆国 33498 フロリダ州 ボ カ レイトン ブエナ ヴェンチュラ ド ライブ 10386 (72)発明者 エドウィン・フレッチャ アメリカ合衆国 33433 フロリダ州 ボ カ レイトン マーテラ アヴェニュー 22185 (72)発明者 ジェイムス・マイケル・ハモンド アメリカ合衆国 33486 フロリダ州 ボ カ レイトン エスダブリュ トゥエルフ ス ストリート 1365 (72)発明者 ケネス・ギルバート・ロースラー アメリカ合衆国 33431 フロリダ州 ボ カ レイトン エヌダブリュ サーティス ロード 2096

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料の表面を検査する走査型力顕微鏡であ
    って、 試料の前記表面の方に向けられたプローブ・ティップ
    と、基端および遠端を有するカンチレバーとを有し、前
    記プローブ・ティップは前記カンチレバーの前記遠端に
    固定されたプローブ・アセンブリと、 励振周波数で発振する励振信号を発生する発振器と、 前記励振信号に応じて前記励振周波数で発生される振動
    運動を、前記試料表面への係合方向およびこの係合方向
    とは反対方向において、前記カンチレバーの前記基端か
    ら前記カンチレバーを経て前記プローブ・ティップに与
    える励振ドライバと、 前記係合方向とは直角の面に沿って、前記プローブ・テ
    ィップと前記試料との間に相対運動を与える走査ドライ
    バと、 前記係合方向およびそれとは反対方向の前記プローブ・
    ティップの動きを、前記励振周波数を含む周波数範囲で
    検出し、前記プローブ・ティップの前記動きに相当する
    ティップ運動信号を与える動き検出器と、 前記ティップ運動信号の振動の振幅を決定する復調器で
    あって、前記ティップ運動信号に位相ロックされた第1
    の中間信号を発生する信号発生手段と、前記第1の中間
    信号によって前記ティップ運動信号を乗算して第2の中
    間信号を形成する第1の乗算器と、前記第2の中間信号
    を通過させて、前記ティップ運動信号の振幅を示す振幅
    信号を形成する第1のローパスフィルタとを有する復調
    器と、 前記振幅信号の変化に応じて、前記係合方向およびこれ
    とは反対方向に、前記カンチレバーの前記基端を動かす
    係合ドライバと、を備える走査型力顕微鏡。
  2. 【請求項2】前記信号発生手段は、 前記励振信号が供給される信号入力と、前記第1の中間
    信号を形成する信号出力と、前記信号入力と前記信号出
    力との間の位相角関係を決定するために電圧レベルが供
    給される位相入力とを有する可変位相調整回路と、 前記第1の中間信号が、前記ティップ運動信号に位相ロ
    ックされるように、前記可変位相調整回路の前記位相入
    力を駆動する位相補正回路と、を有する請求項1記載の
    走査型力顕微鏡。
  3. 【請求項3】前記位相補正回路は、 前記ティップ運動信号に応じて、変更された振動信号を
    発生するリミッタと、 位相調整された信号を形成するために、前記第1の中間
    信号に、90゜位相調整を与える一定位相調整回路と、 前記変更された振動信号を、前記位相調整信号によって
    乗算する第2の乗算器と、 前記第2の乗算器の出力が通過する第2のローパスフィ
    ルタと、 前記第2のローパスフィルタの出力を通過させて、前記
    可変位相調整回路の前記位相入力に供給される位相制御
    信号を形成する積分器と、を有する請求項2記載の走査
    型力顕微鏡。
  4. 【請求項4】前記プローブ・ティップが前記試料の前記
    表面の近くに移動する最終接近モードで、および前記走
    査ドライバが前記試料の前記表面が前記プローブ・ティ
    ップによって検査されるように動作される走査モード
    で、前記走査型力顕微鏡を動作させる演算装置と、前記
    位相制御信号を、所定のレベルと比較する位相比較手段
    とをさらに備え、 前記位相比較手段の出力に応じて、前記最終接近モード
    での前記走査型力顕微鏡の動作中に、前記位相制御信号
    が前記所定のレベルを越えると前記励振周波数が低下す
    るように、前記発振器は前記励振周波数を変化させる、
    請求項3記載の走査型力顕微鏡。
  5. 【請求項5】前記励振周波数よりもかなり低いディザリ
    ング周波数で発振するディザリング信号を発生するディ
    ザリング発振器と、 前記最終接近モードでの前記走査型力顕微鏡の動作中
    に、前記ディザリング信号に応じて、前記カンチレバー
    の前記基端に、前記係合方向およびこれとは反対方向
    に、振動運動を付与するディザリング・ドライバと、 前記ディザリング・ドライバによる前記振動運動の付与
    に応じて、前記ディザリング周波数で発生する前記振幅
    信号の変化を決定する信号処理手段と、 前記振幅信号の前記変化が、所定のしきい値レベルを越
    えると、前記接近モードを終了させる比較手段と、を備
    える請求項4記載の走査型力顕微鏡。
  6. 【請求項6】前記プローブ・ティップが前記試料の前記
    表面の近くに移動する最終接近モードで、および前記走
    査ドライバが前記試料の前記表面が前記プローブ・ティ
    ップによって検査されるように動作される走査モード
    で、前記走査型力顕微鏡を動作させる演算装置と、 前記励振周波数よりもかなり低いディザリング周波数で
    発振するディザリング信号を発生するディザリング発振
    器と、 前記最終接近モードでの前記走査型力顕微鏡の動作中
    に、前記ディザリング信号に応じて、前記カンチレバー
    の前記基端に、前記係合方向およびこれとは反対方向
    に、振動運動を付与するディザリング・ドライバと、 前記ディザリング・ドライバによる前記振動運動の付与
    に応じて、前記ディザリング周波数で発生する前記振幅
    信号の変化を決定する信号処理手段と、 前記振幅信号の前記変化が、所定のしきい値レベルを越
    えると、前記接近モードを終了させる比較手段と、を備
    える請求項1記載の走査型力顕微鏡。
  7. 【請求項7】前記走査モードの動作は、前記最終接近モ
    ードが終了したときに確立される係合距離で動作する前
    記プローブ・ティップで開始する請求項6記載の走査型
    力顕微鏡。
  8. 【請求項8】前記走査型力顕微鏡が前記最終接近モード
    で動作している間に、前記振幅信号が所定のレベルより
    低下すると、前記発振器は、前記励振信号の振幅を増大
    させることを請求項6記載の走査型力顕微鏡。
  9. 【請求項9】前記走査モードの動作は、前記最終接近モ
    ードが終了したときに確立される振幅の前記励振信号で
    開始する請求項8記載の走査型力顕微鏡。
  10. 【請求項10】前記走査型力顕微鏡が、前記ティップ運
    動信号と前記励振信号との間の位相角を測定する位相決
    定手段をさらに備え、 前記発振器は、前記位相決定手段に応じ動作して、前記
    ティップ運動信号と前記励振信号との間の前記位相角
    が、所定のしきい値を越えると、前記励振周波数を下げ
    る請求項6記載の走査型力顕微鏡。
  11. 【請求項11】前記走査モードの動作は、前記最終接近
    モードが終了したときに確立されるレベルの前記励振周
    波数で開始する請求項10記載の走査型力顕微鏡。
  12. 【請求項12】前記走査型力顕微鏡は、前記カンチレバ
    ーの前記基端を、前記係合方向およびこれとは反対の方
    向に動かす駆動モータをさらに備え、 前記演算装置は、前記走査型力顕微鏡を、前記最終接近
    モードの前に、初期接近モードで動作させ、前記初期接
    近モードは、前記振幅信号の変化が検出されると終了す
    る請求項6記載の走査型力顕微鏡。
  13. 【請求項13】試料の表面を検査する走査型力顕微鏡で
    あって、 試料の前記表面の方に向けられたプローブ・ティップ
    と、基端および遠端を有するカンチレバーとを有し、前
    記プローブ・ティップは前記カンチレバーの前記遠端に
    固定されたプローブ・アセンブリと、 可変励振周波数で発振する励振信号を発生する発振器
    と、 前記励振信号に応じて前記可変励振周波数で励振アクチ
    ュエータ内に発生される振動運動を、前記試料表面への
    係合方向およびこの係合方向とは反対方向において、前
    記カンチレバーの前記基端から前記カンチレバーを経て
    前記プローブ・ティップに与える励振ドライバと、 前記係合方向とは直角の面に沿って、前記プローブ・テ
    ィップと前記試料との間に相対運動を与える走査ドライ
    バと、 前記係合方向およびそれとは反対方向の前記プローブ・
    ティップの動きを、前記可変励振周波数を含む周波数範
    囲で検出し、前記プローブ・ティップの前記動きに相当
    するティップ運動信号を与える動き検出器と、 前記ティップ運動信号の振動の振幅を決定する復調器
    と、 前記励振信号と前記ティップ運動信号との間の位相角を
    決定する位相角測定回路と、 前記振幅信号の変化に応じて、前記係合方向およびこれ
    とは反対方向に、前記カンチレバーの前記基端を動かす
    係合ドライバと、 前記プローブ・ティップが前記試料の前記表面の近くに
    移動する最終接近モードで、および前記走査ドライバが
    前記試料の前記表面が前記プローブ・ティップによって
    検査されるように動作される走査モードで、前記走査型
    力顕微鏡を動作させる演算装置とを備え、前記可変励振
    周波数は、前記位相角の増大に応じて減少し、 前記走査モードでの前記走査型力顕微鏡の動作中に、前
    記振幅信号の変化に応じて、前記カンチレバーの前記基
    端を、前記係合方向およびこれとは反対の方向に動か
    し、前記最終モードで所定の接近動作中に、前記カンチ
    レバーの前記基端を動かす係合ドライバと、 前記励振周波数よりもかなり低いディザリング周波数で
    発振するディザリング信号を発生するディザリング発振
    器と、 前記最終接近モードでの前記走査型力顕微鏡の動作中
    に、前記ディザリング信号に応じて、前記カンチレバー
    の前記基端に、前記係合方向およびこれとは反対方向
    に、ディザリング振動運動を付与するディザリング・ド
    ライバとを備え、前記ディザリング振動運動は、前記励
    振アクチュエータとは分離されたディザリング・アクチ
    ュエータ内で生成され、 前記ディザリング・ドライバによる前記振動運動の付与
    に応じて発生する前記振幅信号の変化を決定する信号処
    理手段と、 前記振幅信号の前記変化が、所定のしきい値レベルを越
    えると、前記接近モードを終了させる比較手段とを備
    え、走査モードの動作は、前記最終接近モードが終了す
    るときに確立される係合距離で動作する前記プローブ・
    ティップで開始する、走査型力顕微鏡。
  14. 【請求項14】前記所定の接近動作は、前記振幅信号の
    前記変化と、前記所定の限界との間の比に従って、前記
    カンチレバーの前記基端が、前記係合方向に動く速度を
    減少させる請求項13記載の走査型力顕微鏡。
  15. 【請求項15】前記走査型力顕微鏡が前記最終接近モー
    ドで動作している間に、前記振幅信号が所定のレベルよ
    り低下すると、前記発振器は、前記励振信号の振幅を増
    大させる請求項13記載の走査型力顕微鏡。
  16. 【請求項16】前記走査モードの動作は、前記最終接近
    モードが終了したときに確立される振幅の前記励振信号
    で開始する請求項15記載の走査型力顕微鏡。
  17. 【請求項17】前記発振器は、前記位相決定手段に応じ
    動作して、前記ティップ運動信号と前記励振信号との間
    の前記位相角が、所定のしきい値を越えると、前記励振
    周波数を下げる請求項13記載の走査型力顕微鏡。
  18. 【請求項18】前記走査モードの動作は、前記最終接近
    モードが終了したときに確立されるレベルの前記励振周
    波数で開始する請求項17記載の走査型力顕微鏡。
  19. 【請求項19】前記走査型力顕微鏡は、前記カンチレバ
    ーの前記基端を、前記係合方向およびこれとは反対の方
    向に動かす駆動モータをさらに備え、 前記演算装置は、前記走査型力顕微鏡を、前記最終接近
    モードの前に、初期接近モードで動作させ、前記初期接
    近モードは、前記振幅信号の変化が検出されると終了す
    る請求項13記載の走査型力顕微鏡。
  20. 【請求項20】ティップ運動信号により走査型力顕微鏡
    内でのティップ振動の振幅を決定する復調器であって、 前記ティップ運動信号に位相ロックされた第1の中間信
    号を発生する信号発生手段と、 前記第1の中間信号によって前記ティップ運動信号を乗
    算して第2の中間信号を形成する第1の乗算器と、 前記第2の中間信号を通過させて、前記ティップ運動信
    号の振幅を示す振幅信号を形成する第1のローパスフィ
    ルタと、を備える復調器。
  21. 【請求項21】前記信号発生手段は、 前記励振信号が供給される信号入力と、前記第1の中間
    信号を形成する信号出力と、前記信号入力と前記信号出
    力との間の位相角関係を決定するために電圧レベルが供
    給される位相入力とを有する可変位相調整回路と、 前記第1の中間信号が、前記ティップ運動信号に位相ロ
    ックされるように、前記可変位相調整回路の前記位相入
    力を駆動する位相補正回路と、を有する請求項20記載
    の復調器。
  22. 【請求項22】前記位相補正回路は、 前記ティップ運動信号に応じて、変更された振動信号を
    発生するリミッタと、 位相調整された信号を形成するために、前記第1の中間
    信号に、90゜位相調整を与える一定位相調整回路と、 前記変更された振動信号を、前記位相調整信号によって
    乗算する第2の乗算器と、 前記第2の乗算器の出力が通過する第2のローパスフィ
    ルタと、 前記第2のローパスフィルタの出力を通過させて、前記
    可変位相調整回路の前記位相入力に供給される位相制御
    信号を形成する積分器と、 を有する請求項21記載の復調器。
  23. 【請求項23】前記位相補正の出力レベルを設定レベル
    と比較して、前記励振信号と前記ティップ運動信号との
    間の位相関係を決定する請求項21記載の復調器。
  24. 【請求項24】走査型力顕微鏡内のプローブ・ティップ
    の動きを制御する方法であって、前記プローブ・ティッ
    プは、検査すべき試料の表面と、係合方向に係合するよ
    うに動き、前記プローブ・ティップは、カンチレバーの
    遠端に取り付けられており、前記方法は、 a)前記カンチレバーの共振周波数よりもわずかに高い
    励振周波数で、および前記励振周波数よりもかなり低い
    重畳されたディザリング周波数で、前記係合方向と同じ
    または反対方向に、前記プローブ・ティップを振動させ
    るステップと、 b)前記ディザリング周波数での前記プローブ・ティッ
    プの振動に応じた、前記励振周波数での前記プローブ・
    ティップの振動の振幅の変化を測定するステップと、 c)前記振動の振幅の前記変化が所定のしきい値レベル
    より小さいと、前記プローブ・ティップを前記係合方向
    に動かすようにアクチュエータを駆動するステップと、 d)前記励振周波数での前記プローブ・ティップの振動
    と、前記励振周波数で前記プローブ・ティップを振動さ
    せる信号との間の位相差を周期的に測定するステップ
    と、 e)前記位相差が所定のしきい値レベルより大きいと、
    前記励振周波数を減少させるステップと、 f)振動の振幅の前記変化が、前記所定のしきい値レベ
    ルよりも大きいと、前記係合方向における前記プローブ
    ・ティップの運動を終了して、検査される前記試料の前
    記表面を測定するプロセスを開始するステップと、を含
    む方法。
  25. 【請求項25】前記励振周波数での前記プローブ・ティ
    ップの振動の振幅を周期的に測定するステップと、 振動の前記振幅が所定のしきい値レベルより小さいと、
    前記励振周波数で前記プローブ・ティップを振動させる
    信号の振幅を増大させるステップと、をさらに含む請求
    項24記載の方法。
  26. 【請求項26】前記ステップb)は、前記励振周波数で
    の前記プローブ・ティップの振動と、前記励振周波数で
    前記プローブ・ティップを振動させる信号との間の位相
    差を測定するステップをさらに含み、 前記方法は、前記位相差を所定のしきい値と比較し、前
    記位相差が前記所定のしきい値を越えると、前記励振周
    波数を減少させるステップをさらに含む、請求項23記
    載の方法。
  27. 【請求項27】前記ステップb)は、前記励振周波数で
    の前記プローブ・ティップの振動の振幅を測定するステ
    ップをさらに含み、 前記方法は、前記振動の前記振幅を所定のしきい値と比
    較し、前記励振周波数で前記プローブ・ティップを振動
    させる信号の振幅を増大させるステップをさらに含む、
    請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】前記振動の振幅が0に近いと、前記プロ
    ーブ・ティップと前記試料表面との間の離間距離を増大
    させるステップをさらに含む請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】前記ステップc)において、前記プロー
    ブ・ティップは、振動の振幅の前記変化と、前記所定の
    しきい値レベルとの間の比の関数として決定された距離
    にわたって、前記係合方向に動かされ、前記関数は、振
    動の振幅の前記変化が前記所定のしきい値レベルに近づ
    くにつれて、前記距離を減少させる請求項23記載の方
    法。
  30. 【請求項30】走査型力顕微鏡内のプローブ・ティップ
    の動きを制御する方法であって、前記プローブ・ティッ
    プは、検査すべき試料の表面と、係合方向に係合するよ
    うに動き、前記プローブ・ティップは、カンチレバーの
    遠端に取り付けられており、前記方法は、 前記励振周波数での前記プローブ・ティップの振動と、
    前記励振周波数で前記プローブ・ティップを振動させる
    信号との間の位相差を周期的に測定するステップと、 前記位相差が所定のしきい値レベルより大きいと、前記
    励振周波数を減少させるステップと、を含む方法。
  31. 【請求項31】前記励振周波数での前記プローブ・ティ
    ップの振動の振幅を周期的に測定するステップと、 振動の前記振幅が所定のしきい値レベルより小さいと、
    前記励振周波数で前記プローブ・ティップを振動させる
    信号の振幅を増大させるステップと、をさらに含む請求
    項30記載の方法。
  32. 【請求項32】走査型力顕微鏡内のプローブ・ティップ
    の動きを制御する方法であって、前記プローブ・ティッ
    プは、検査すべき試料の表面と、係合方向に係合するよ
    うに動き、前記プローブ・ティップは、カンチレバーの
    遠端に取り付けられており、前記方法は、 前記励振周波数での前記プローブ・ティップの振動の振
    幅を周期的に測定するステップと、 振動の前記振幅が所定のしきい値レベルより小さいと、
    前記励振周波数で前記プローブ・ティップを振動させる
    信号の振幅を増大させるステップと、をさらに含む方
    法。
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