JP2003185556A - 距離制御方法およびそれを用いた走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

距離制御方法およびそれを用いた走査型プローブ顕微鏡

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動させたプローブを試料表面に近づけたと
きに生じる力による振動周波数の変化を検出するプロー
ブ顕微鏡の高速化、ノイズ低減による安定化。 【解決手段】 周波数検出に用いる位相同期ループ(P
LL)を距離制御系と一致させ、プローブ・試料表面の
距離変化に対する振動周波数の変化を電圧制御発振器と
して用い、基準周波数に合わせる方法によりプローブ・
試料表面の距離制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カンチレバーなど
の機械共振部をもつプローブをその共振周波数で振動さ
せ、そのプローブと試料とが近接した際に生じる力をそ
の力がもたらす共振周波数の変化量を検出することによ
り試料表面の物理量を観察する走査形プローブ顕微鏡観
察装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、探針と試料とを接近させ、その時
に生じる物理現象(トンネル現象、原子間力等)を利用
して、物質表面及び表面近傍の電子構造を直接観察でき
る走査型プローブ顕微鏡(以下SPMと略す)が開発さ
れ、単結晶、非晶質を問わず様々な物理量の実空間像を
高い分解能で測定できるようになっている。
【0003】中でも走査型原子間力顕微鏡(以下AFM
と呼ぶ)はプローブ先端の原子と試料上の原子との間の
微弱な作用力(原子間力:Atomic Force)
を検出して試料表面の凹凸を測定するために、プローブ
や試料に導電性や磁性等の特殊な性質を必要とせず、絶
縁物とりわけ最近では有機物等の形状の測定等に効力を
発揮している。また、AFMには大きく分けて、原子間
力が斥力の状態で用いるものと引力の状態で用いるもの
と2種類があり、前者をコンタクトモードAFM、後者
をノンコンタクトモードAFMと言うことがある。
【0004】コンタクトモードAFMは測定対象とプロ
ーブ先端との斥力を測定する。この場合の斥力はプロー
ブと測定対象表面との距離変化に対して非常に大きく変
化し、したがってその力を受けるプローブの撓みの変化
量が大きく感度が大きいために測定システムへの負荷が
小さくて済む。しかしながら、プローブと測定表面は非
常に接近しており、その力は測定表面やプローブに時と
して弾性変形以上の影響を与え、試料やプローブ先端に
損傷を与えることがある。前述の有機物、とりわけ生体
物質など柔らかい試料の測定に対してはその影響が大き
く、プローブが測定対象物を変形したり破壊したりする
ために精度良い観察ができない。
【0005】一方、ノンコンタクトモードAFMはプロ
ーブ先端と測定対象表面との間の原子間引力を測定する
が、その引力は、プローブ先端と測定対象表面との距離
がコンタクトモードより大きい状態から働くために、プ
ローブ先端と測定対象表面の両方に対する影響が非常に
小さい。したがって、コンタクトモードAFMは上記の
コンタクトモードAFMの欠点を持たないため、柔らか
い試料の測定には有用である。
【0006】しかしながら、ノンコンタクトモードの欠
点として、力の変化がプローブ先端と試料表面との間の
距離変化に対してあまり敏感でないことが挙げられる。
そのために一般的にはカンチレバー状のプローブを共振
周波数で微小振動させ、微小引力がプローブ先端と試料
表面の間に働いた場合の共振状態の変化、たとえば振
幅、周波数、位相などの変化をモニタすることにより間
接的に測定する。
【0007】中でも高感度で測定するために、カンチレ
バー状のプローブを共振周波数で励振し、その共振周波
数の変化や位相変化を検出する方法が採られる。実際に
は、オートゲインコントローラを用いたアンプ等により
共振周波数の変化に加振周波数を追従させることにより
絶えず共振周波数でプローブを加振する自励発振系を用
いる方法が一般的に行なわれている。
【0008】また、以上述べたような構成の場合には、
試料表面の物理情報は共振周波数や位相の変化として得
られる。すなわち、物理情報の検出には周波数変調(F
M)信号を検出する系が必要である。ラジオなどのFM
検波に於いては従来からいろいろな方法が採られてお
り、そのすべてについてノンコンタクトモードAFMの
周波数検出に使用できると考えられるが、主な方法とし
ては位相同期ループ(以下PLLと呼ぶ)によるものが
採用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、周
波数検出によるノンコンタクトモードAFMは周波数の
変化を検出することによりAFM信号とする。この周波
数変化を検出する場合には、基本周波数が安定であるこ
とにより高精度に検出できる。そのためプローブとして
用いているカンチレバーの共振周波数で振動させること
が一般的である。また、高速に検出する際にはこの基本
周波数が大きいことが必要である。すなわち、使用する
プローブはなるべく共振周波数の高いプローブを用い
る。AFMに用いるカンチレバー状のプローブの一般的
な共振周波数は数100Hzから数100kHz程度で
ある。
【0010】一方プローブの周波数変化は、例えば30
0kHz程度の共振周波数を持つプローブを用いた場合
には〜100Hz程度の大きさであり、また測定分解能
としては少なくとも0.1Hz程度が必要とされるた
め、基本周波数に比べて非常に小さい。
【0011】例えば従来は、位相同期ループ(PLL)
による周波数検出方法を用いていたが、それによると、
内部に使用されている電圧制御発振器の周波数安定度、
すなわちその発振器に入力される制御信号のS/Nなど
の影響が無視できず、安定した高感度の周波数測定が出
来なかった。すなわち特開2001−33465号公報
に開示されている様に水晶発振子などを用いた安定性の
比較的高い発振器を用いた場合でも、発振源は安定であ
るがこれを電圧制御発振器として用いているため、制御
電圧のノイズが、観察信号ばかりでなくフィードバック
系にも混入することになる。このノイズを抑えるために
は制御信号帯域を落とす必要があるが、実際は、PLL
の位相同期ループがフィードバック系(プローブ先端と
試料表面との間の距離制御)に内包されるため2重フィ
ードバックのように構成され、全体の測定速度を上げよ
うとした場合、2つのフィードバック系の帯域が接近
し、干渉を起こし、制御が不安定になってしまう問題が
あった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する為、以下の手段を用いて、従来からのPLL回路を
用いることなく高感度・高精度な周波数測定が可能なノ
ンコンタクトモードAFMを構築する、カンチレバー形
状を持つAFMプローブ、測定試料をAFMプローブに
対向して保持するための試料保持手段、該レバープロー
ブを該測定試料表面に平行に相対走査するための2次元
走査手段、該レバープローブと該測定試料表面との距離
を変位させる距離変位手段、該レバープローブに振動を
加えるための加振手段、該レバープローブの先端変位を
検出する変位検出手段、加算周波数信号生成手段、該加
算周波数信号生成手段からの加算周波数信号の周波数を
該変位検出手段から出力される変位信号の周波数に加算
する周波数加算手段、該周波数加算手段からの信号を濾
波する第1のフィルタ手段、参照信号を発生させる参照
信号発生手段、該参照信号発生手段からの参照信号と該
第1のフィルタ手段からの出力信号の位相差を検出する
位相比較手段、該位相比較手段からの信号を濾波、積分
する第2のフィルタ手段、該第2のフィルタ手段からの
信号を受け取って該距離変位手段を駆動させるための制
御量を算出する制御量算出手段と駆動用アンプ手段。
【0013】
【発明の実施の形態】図1を用いて本発明の実施の形態
を説明する。
【0014】XYZステージ123は、プローブ101
の先端と試料102表面との距離を設定し、かつプロー
ブ101を試料102表面に平行に相対的に2次元走査
させる。この際、プローブ101と試料102表面との
距離が所定の距離の時にプローブ101先端と試料10
2表面との間に物理的な力が生じ、カンチレバー形状の
プローブ101は撓みを生じる。この撓みは、レーザー
104から照射されるレーザー光線のプローブ101の
先端に当たり生じる反射光の角度を変える。この角度の
変化は4分割フォトダイオード105により検出され
る。すなわちプローブ101先端と試料102表面との
間に働く力の大きさがプローブ101の撓み量として検
出され、その撓み量は角度の変化に変換され、さらに角
度の変化は4分割フォトダイオード上のレーザースポッ
トの位置を変化させ、その位置の変化は電流出力となっ
て次段のプリアンプ106に入力される。プリアンプ1
06では電流値を電圧に変換し4分割フォトダイオード
105の各フォトダイオードからの出力を演算し、AF
M信号(レバー撓み量)を生成する。生成されたAFM
信号はオートゲインコントロールアンプ107に入力さ
れ一定の振幅に整形される。
【0015】一定振幅にされたAFM信号は位相シフタ
108及びミキサ110に出力される。
【0016】位相シフタ108に入力された既定振幅の
信号は位相の調整が加えられドライバアンプ109を通
ってピエゾ加振器103に印加される。この加振器10
3上にはプローブ101が設置されているため加振器1
03によりプローブ101は加振される。初期状態では
プローブ101は熱振動などにより共振点に於いて微小
に振動を行なっているが、それを104〜106のAF
M信号検出系により検出するため、位相シフタ108を
調整することによってこのフィードバック系は自励発振
を始める。
【0017】さて、一方ミキサ110に入力されたAF
M信号は水晶発振子1(114)を持つ局部発振器1
(113)から発振された既定周波数の信号とミキシン
グ(掛け算)されて出力される。その後バンドパスフィ
ルタ111によって所定帯域の信号のみを抽出し、次段
の位相比較器112に送る。
【0018】位相比較器112は、局部発振器1から発
振された信号の周波数が加算されたAFM信号と水晶発
振子2(116)を備えた局部発振器2(115)から
出力される参照信号との位相を比較して、位相差を示す
信号を出力する。その位相差信号は次段のフィルタ11
8に送られる。フィルタ118は位相差信号を濾波積分
し、生成された信号を次段の制御量算出119へ送る。
制御量算出119では位相補正やゲインの調整などを行
ないステージ123のZ方向駆動アンプ121へZ方向
駆動信号を送り、プローブ101と試料102表面の距
離を変化させる。
【0019】従来からのノンコンタクトモードAFMの
FM信号検出系としてはPLL(位相同期ループ)を用
いることが多い。これは図2(b)に示したような構成
である。まず周波数を求めたい検出信号が位相比較器2
01bに入力される。位相比較器201bは電圧制御発
振器203bから出力されてくる参照信号と入力信号と
の位相差を検出し出力する。その位相差信号はフィルタ
を通って電圧制御発振器203bの入力となる。すなわ
ち、入力信号と参照信号との位相差がずれた場合には電
圧制御発振器にずれ量に相当する制御電圧が送られ、参
照信号の周波数を上昇あるいは下降させる。このフィー
ドバックにより電圧制御発振器403の周波数および位
相が入力信号とぴたりと合うように制御される。AFM
信号に相当する出力信号は電圧制御発振器403の制御
電圧である。
【0020】もし図1に示すブロック図に図4に示す位
相同期ループを当てはめるとしたら、位相比較器112
からの位相差信号から局部発振器2(115)の発振周
波数をコントロールする必要がある。しかしながら、こ
のような制御を行なうと位相同期ループに伴う時定数
(周波数がロックするまでの時間)により検出速度が低
下する。この時定数は図2(b)にしめすフィルタの値
により決まるが、電圧制御発振器403の出力周波数変
動のノイズを小さくするためにはフィルタの時定数を大
きくしなければならないため、検出速度の向上とノイズ
低減は相反するものとなっている。また、プローブ10
1と試料102表面の距離制御ループに位相同期ループ
が内包され2重ループが形成されるため、制御速度を上
げようとするとおのおののループの帯域を厳格に設定す
る必要があり現実的でないばかりか、相互の帯域の干渉
によりフィードバック系そのものが不安定になる。
【0021】そこで本発明に於いては、制御ループと位
相同期ループとを同じループで実現する構成とした。す
なわち、図1の点線により囲まれたところを電圧制御発
振器(VCO)として用いることで2つのループを一致
させる。
【0022】位相比較器112は図3(a)に示す2つ
の信号(上:測定信号、下:参照信号)の位相差を検出
する。この場合バンドパスフィルタ111を通ってきた
測定信号と局部発振器2(115)から送られてくる参
照信号は位相比較器112内で2値化され図3(a)に
示すような矩形波列となる。位相比較器112は2信号
の立ち上がり部を検出し、図3(b)に示すような位相
差を表わすパルス幅をもった信号を算出する。この信号
は図4に示す位相非各期出力部から出力される信号で、
図3(b)波線部分は図4の位相比較器出力部の制御信
号A,Bにより、両MOSトランジスタがOFF状態、
すなわち高インピーダンス状態になっていることを示
す。したがって、図3(b)の上向きの矩形波は図4の
上側のMOSトランジスタがON、下側がOFFの状態
を示し、図3(b)の下向きの矩形波はその逆の関係と
なっている。このような出力を持つ位相比較器はたとえ
ば74シリーズの4046に代表されるPLLデバイス
などに実装されている。
【0023】次にこの位相差信号は位相比較器112か
ら次段のフィルタ118に送られる。このフィルタ11
8は通常PLLに用いられるフィルタが望ましい。例え
ば図4に示したラグリードタイプのフィルタで位相を補
正できるものも有用である。また、この代わりに電流を
積分する積分器を用いることも可能である。フィルタ1
18からの出力は図3(c)の様になる。
【0024】以上のフィルタ117を通ってきた位相差
信号は、実際には局部発振器2(115)の発振する基
準信号とAFMによる出力信号(実際にはプローブの共
振周波数を局部発振器1(113)の周波数でオフセッ
トさせたもの)との周波数差を示している。すなわち図
2(a)に示す様に、全体としては位相同期ループを構
成しているが、電圧制御発振器(VCO)203aとし
て図1の波線枠内を対応させることにより、図1の系全
体が図2(a)に示す位相同期ループを構成しているこ
とがわかる。したがって、プローブの共振周波数がプロ
ーブと試料表面間距離により変動することを利用し、周
波数を距離で制御できる発振器として用い、この周波数
を局部発振器による基準周波数に一致させるように制御
する様に動作する。これによりプローブと試料表面の距
離は両者間に生じる力が一定になるように制御され、そ
の制御信号をデータ処理117によりモニタすることで
AFM測定が可能となる。
【0025】実際のAFM測定に於いては試料表面の一
定領域の凹凸などの物理量を測定するため、ステージ1
23はXY走査制御120により生成される駆動信号を
ドライブアンプ122を介して受け取ることで試料10
2面に平行な方向にプローブと試料を相対的に走査でき
るように構成されている。
【0026】最後にデータ処理117の具体的な処理の
例としては、フィルタ118から出力される周波数差信
号と制御量算出119の出力する制御量を取り込みと保
存、またそれらを用いたAFM像としての視覚化や、画
像処理等による分析などである。
【0027】上記の構成および各部の動作により、ノン
コンタクトAFMが実現される。
【0028】上記の態様に基づいて構成された装置によ
って具体的にノンコンタクトAFM測定を行なった。
【0029】プローブとして、長さ125μm、幅25
μm、厚さ5μmのSi製のカンチレバーを用いた。こ
のプローブの共振周波数はフリーで振動させた場合f
〜321kHzであった。加振器103は単層のピエゾ
素子を用いた、オートゲインコントロールアンプの出力
振幅はAFMの変位が5nmになるように調整した。
【0030】また、局部発振器1は水晶発振子を用いた
もので中心周波数としてfOCS1〜4.7MHzのも
のを用いた。局部発振器2は同じく水晶発振子を用いて
いるが、外部の素子によりある程度周波数を変化させら
れる構成になっている。一定周波数で良いため、たとえ
ば水晶発振子によるVCOを用いたとしても、制御電圧
に信号成分を重畳させる必要がないのでノイズには強く
構成できる。本実施例ではVCOを用いた。発振周波数
は中心で5.0MHz程度とした。十分プローブと試料
が離れた状態では、ミキサからの出力は局部発振器1の
周波数とプローブの共振周波数の和と差の両方が現われ
るが、本実施例に於いてはバンドパスフィルタにより和
の周波数を用いた。すなわちfOCS1+fである。
【0031】局部発振器2から出力する基準信号の周波
数は fOCS2〜fOSC1+f+周波数シフト量 に設定する。これによってAFMの距離制御系はプロー
ブの共振周波数がfOC S2になるように制御される。
すなわち、プローブと試料表面の距離は、加えた周波数
シフト量に相当する力が両者の間に働くように制御され
る。
【0032】以上のセッティングによって測定試料とし
てHOPG(高配向性グラファイト)を観察したとこ
ろ、ノイズの少ない安定したAFM像が原子レベルの分
解能で得られた。また、測定帯域としては従来のPLL
を用いたものよりも高速となりステージに用いられてい
るZアクチュエータ(本実施例では円筒ピエゾ)の機械
共振である20kHz弱の速度が得られた。
【0033】
【発明の効果】以上のように従来型の位相同期ループを
用いない周波数測定系を構成しているため、高速なノン
コンタクトAFMの観察測定が可能となる。VCO等の
発振器の周波数をフィードバックによりコントロールす
る必要が無くなったため、出力周波数のゆらぎの少ない
発振器を用いることによりノイズの非常に少ないAFM
測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノンコンタクトAFMの構成を示すブ
ロック図。
【図2】本発明のノンコンタクトAFMで用いた帰還動
作について説明する図。
【図3】周波数差の検出過程を示す信号波形。
【図4】位相同期ループにおける位相検出器の出力と次
段のフィルタの関係を示した回路図。
【符号の説明】
101 AFMプローブ 102 測定試料 103 加振器 104 レーザ 105 4分割フォトダイオードセンサ 109 加振器駆動用アンプ 121、122 XYZステージ駆動用アンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブを該プローブの持つ機械共振の
    共振周波数で振動させながら測定試料に近づけるとき、
    該プローブと該測定試料との間に生じる力により起こる
    前記共振周波数の変化を利用し、該測定試料の微細な凹
    凸を観察する走査型プローブ顕微鏡において以下を含
    む、 カンチレバー形状を持つプローブ、 測定試料を該プローブに対向して保持するための試料保
    持機構、 該プローブを該測定試料表面に平行に相対走査するため
    の2次元走査機構、 該プローブに振動を加えるための加振機構、 該プローブの先端変位を検出する変位検出機構、 加算周波数信号生成機構、 該加算周波数信号生成機構からの加算周波数信号の周波
    数を該変位検出機構から出力される変位信号の周波数に
    加算する周波数加算機構、 該周波数加算機構からの信号を濾波する第1のフィル
    タ、 参照信号を発生させる参照信号発生機構、 該参照信号発生機構からの参照信号と該第1のフィルタ
    からの出力信号の位相差を検出する位相比較機構、 該位相比較機構からの信号を濾波、積分する第2のフィ
    ルタ、 該第2のフィルタからの信号を受け取って該距離変位機
    構を駆動させるための制御量を算出する制御量算出機構
    と駆動用アンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡に
    於いて参照信号発生機構は水晶発振子を有しており、該
    水晶発振子の生ずる周波数を用いて参照信号を発生する
    ことを特徴とする。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡に
    於いて加算周波数信号発生機構は水晶発振子を有してお
    り、該水晶発振子の生ずる周波数を用いて加算周波数信
    号を発生することを特徴とする。
  4. 【請求項4】 プローブを該プローブの持つ機械共振の
    共振周波数で振動させながら測定試料に近づけるとき、
    該プローブと該測定試料との間に生じる力により起こる
    前記共振周波数の変化を利用し、該測定試料の微細な凹
    凸を観察する走査型プローブ顕微鏡におけるプローブと
    試料表面間距離制御方法において以下を含む、 プローブを測定試料表面に平行に2次元に相対走査する
    ためのステップ、 該プローブの共振周波数で加振するためのステップ、 該プローブの先端変位を検出するステップ、 前記先端変位を検出するステップにより検出された検出
    信号に一定周波数の信号を加算するステップ、 一定周波数が加算された検出信号を濾波するステップ、 濾波された信号と参照信号との位相差を比較し、位相差
    に応じた信号を出力するステップ、 該位相差に応じた信号を濾波、積分するステップ、 該濾波、積分された信号に応じて該プローブと該測定試
    料表面の距離を変位させるステップ。
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