JP2000026076A - 牽引巻上機 - Google Patents

牽引巻上機

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JP2000026076A
JP2000026076A JP10213454A JP21345498A JP2000026076A JP 2000026076 A JP2000026076 A JP 2000026076A JP 10213454 A JP10213454 A JP 10213454A JP 21345498 A JP21345498 A JP 21345498A JP 2000026076 A JP2000026076 A JP 2000026076A
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初雄 津山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 牽引巻上作業における人手を省力化し、ま
た、作業者の手が届かない高所での作業や空中に吊り下
げて作業する場合でもとび職やクレーン車等を使用せず
に作業することのできる牽引巻上機を提供する。 【解決手段】 直流モータ4と、直流モータにより回転
される切替軸12と、切替軸の回転を作動軸に伝達する
第1の状態と切替軸の回転を作動軸に伝達しない第2の
状態とを選択的に切り替える切替クラッチ手段20と、
切替クラッチ手段により第2の状態が得られているとき
に作動軸を手動的に回転させるための手動操作手段29
と、作動軸の回転により巻き上げ・巻き下げされる牽引
材1と、を有してなることを特徴とする牽引巻上機であ
る。切替クラッチ手段20は、切替軸に沿って軸方向に
移動可能であって作動軸に設けられた作動ギア30と係
合する第1の位置と作動ギアと係合しない第2の位置と
を取り得る切替ギア24と、切替軸の回りに設けられて
切替ギアを第1または第2の位置に向けて付勢する付勢
手段23と、付勢手段に抗して切替ギアを切替軸に沿っ
て軸方向に移動させる切替操作手段21と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は牽引巻上機に関し、
特に電動・手動兼用の牽引巻上機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の牽引巻上機はレバーを手動操作す
るものであり、積み荷の荷締めや、鉄骨組立のビルや工
事現場における支柱の芯出し作業、造船所の橋梁や鉄骨
の製作等の広範な用途に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば鉄骨組立のビ
ル工事現場では支柱の芯出し作業に1フロア当たり10
台以上の牽引巻上機が同時に使用されるが、このように
複数台数の牽引巻上機を同時に使用することが必要な場
合、従来の手動牽引巻上機ではその必要台数分の人手を
要する。
【0004】また、作業者の手の届かない高所で牽引巻
上機を使用する場合も多いが、この場合にはとび職等の
専門家がいないと使用することができず、さらに、従来
の手動牽引巻上機では空中に吊るして使用することは不
可能であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
の課題を解決しようとするものである。
【0006】すなわち請求項1記載の本発明は、直流モ
ータと、直流モータにより回転される切替軸と、切替軸
の回転を作動軸に伝達する第1の状態と切替軸の回転を
作動軸に伝達しない第2の状態とを選択的に切り替える
切替クラッチ手段と、切替クラッチ手段により第2の状
態が得られているときに作動軸を手動的に回転させるた
めの手動操作手段と、作動軸の回転により巻き上げ・巻
き下げされる牽引材と、を有してなることを特徴とする
牽引巻上機である。
【0007】請求項2は、請求項1の牽引巻上機におい
て、切替クラッチ手段が、切替軸に沿って軸方向に移動
可能であって作動軸に設けられた作動ギアと係合する第
1の位置と作動ギアと係合しない第2の位置とを取り得
る切替ギアと、切替軸の回りに設けられて切替ギアを第
1または第2の位置に向けて付勢する付勢手段と、付勢
手段に抗して切替ギアを切替軸に沿って軸方向に移動さ
せる切替操作手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】請求項3は、請求項1の牽引巻上機におい
て、手動操作手段が、作動軸に連結可能に着脱されるレ
バーを備えることを特徴とする。
【0009】請求項4は、請求項3の牽引巻上機におい
て、レバー操作による回転を、牽引材の巻き上げを許容
する方向にのみ作動軸を回転させるように選択的に伝達
する第1の状態と、牽引材の巻き下げを許容する方向に
のみ作動軸を回転させるように選択的に伝達する第2の
状態との間で切り替える切替手段をさらに備えることを
特徴とする。
【0010】請求項5は、請求項3の牽引巻上機におい
て、レバー操作による回転を、牽引材の巻き上げを許容
する方向にのみ作動軸を回転させるように選択的に伝達
する第1の状態と、牽引材の巻き下げを許容する方向に
のみ作動軸を回転させるように選択的に伝達する第2の
状態と、作動軸には伝達しない第3の状態との間で切り
替える切替手段をさらに備えることを特徴とする。
【0011】請求項6は、請求項1の牽引巻上機におい
て、直流モータを制御する操作スイッチ部と、直流モー
タの動力源として働く充電式バッテリパックとが一体と
なったペンダントスイッチが、前記直流モータ、切替
軸、切替クラッチ手段および手動操作手段を有する本体
とは別に設けられ、操作スイッチ部は本体から吊り下げ
られた操作ケーブルを介して直流モータと電気的に接続
されることを特徴とする。
【0012】請求項7は、請求項6の牽引巻上機におい
て、充電式バッテリパックの電気容量が使用範囲内であ
ることを示すランプが操作スイッチ部に設けられること
を特徴とする。
【0013】請求項8は、請求項6の牽引巻上機におい
て、操作スイッチ部に設けられた巻き上げ用および巻き
下げ用押しボタンの各々において、該押しボタンを押す
深さによって直流モータの回転数を調整可能とされてお
り、牽引材の巻き上げ・巻き下げ速度を無段階に調整可
能であることを特徴とする。
【0014】請求項9は、請求項6の牽引巻上機におい
て、操作スイッチ部に、切替クラッチ手段により前記第
1の状態が得られたときに点灯する電動運転パイロット
ランプと、前記第2の状態が得られたときに点灯する手
動運転パイロットランプが設けられることを特徴とす
る。
【0015】請求項10は、請求項9の牽引巻上機にお
いて、着脱可能な手動操作手段が作動軸に連結されたこ
とを検出する検出手段が設けられ、該検出手段による検
出信号を受けて手動運転パイロットランプが点灯するこ
とを特徴とする。
【0016】請求項11は、請求項1の牽引巻上機にお
いて、切替クラッチ手段により前記第2の状態が得られ
たときに直流モータに対する電気回路を遮断する手段を
備えることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例について
添付図面を参照して詳述する。この実施例は、ロードチ
ェーン1を用いた手動・電動兼用の牽引巻上機であっ
て、後述するバッテリパック57からの駆動電流を得て
駆動される直流モータ4でロードチェーン1を電動によ
り巻き上げ・巻き下げ可能であると共に、従来の手動型
牽引巻上機と同様にレバー29による手動操作をも可能
とするように構成されている。
【0018】直流モータ4は一対の側板2,3間におい
てその出力軸6が垂下するように縦向きに固定配置され
ている。直流モータ4は、ロードチェーン1を巻装する
ロードシーブ5の真上に配置されている。
【0019】直流モータ4の出力軸6は第1ないし第3
の遊星歯車減速機構7,8,9に順次連結され、所定の
回転数を得るように減速される。
【0020】第3の遊星歯車減速機構9の出力軸10に
はかさ歯車のピニオン11が回動不能に連結されてい
る。かさ歯車のピニオン11は切替軸12に取り付けら
れかさ歯車のギア14と噛み合っている。ギア14の両
面には一対の摩擦板15,15が配置され、さらに受け
板16および皿バネ17を介して軸ナット18でトルク
調整されており、これらで摩擦クラッチ部13を構成し
ている。ギア14は、定格荷重に対し150%以上の負
荷が作用したときには切替軸12に対して空転するもの
とされている。
【0021】切替軸12は一方の側板3を超えて図1お
よび図3において右方に延長しており、側板3の開口内
に装着されたボールベアリング19と後述する切替にぎ
り21との間に装着されたニードルベアリング22とに
より回転自在に支持されている。さらに切替軸12の軸
上には押しバネ23と軸方向に移動可能な切替ギア24
が配置されており、これらで切替クラッチ部20を構成
している。
【0022】押しバネ23は切替ギア24を側板3から
遠ざける方向に常時付勢している。切替軸12の所定外
周部と切替ギア24の内周部には互いに係合可能なスプ
ライン部25,25’が形成され、押しバネ23の付勢
力に抗して切替ギア24が図において左方向に移動した
ときにこれらスプライン部同士が係合して、直流モータ
4の出力を切替ギア24に伝達するように構成されてい
る。このときの状態が図3に示されており、牽引巻上機
を電動操作することができる。
【0023】これに対して、押しバネ23の付勢力によ
り切替ギア24が図において右方向に移動したときの状
態が図4に示されており、このときは切替軸12のスプ
ライン部25が切替ギア24のスプライン部25’とは
係合せず、したがって直流モータ4を駆動させてもその
回転力が切替ギア24には伝達されない。この状態でレ
バー29(図1)を取り付けることにより、手動操作に
よる牽引巻上機として使用することが可能となる。
【0024】電動操作状態(図3)と手動操作状態(図
4)との切替は、切替軸12の後端にニードルベアリン
グ22を介して回転自在に取り付けられた切替にぎり2
1の操作によって行われる。切替にぎり21は本体カバ
ー27の壁面に固着されたメタルインサート28内に収
容される。切替にぎり21の先端部には径方向に突出す
る係止ピン26が固着され、この係止ピン26を収容す
る案内溝28aがメタルインサート28に形成されてい
る。案内溝28aはメタルインサート28の壁面を貫通
して軸方向に延長し、且つその先端部が周方向に折れ曲
がったL形溝として形成されている。図3の電動操作状
態では、係止ピン26はメタルインサート28の案内溝
28aの先端折れ曲がり部に収容されており、切替ギア
24を押しバネ23の付勢力に抗して図において左方向
に移動させ、そのスプライン部25’を切替軸12のス
プライン部25と係合させた状態となっている。
【0025】この電動操作状態から図4の手動操作状態
に切り替えるには、切替にぎり21を押し込みながら図
2において反時計方向に90度回転する。これにより係
止ピン26が案内溝28aの折れ曲がり部から直線部に
移動してその軸方向移動が許容されるので、押しバネ2
3の付勢力を受けて切替ギア24が図において右方向に
移動し、そのスプライン部25’が切替軸12のスプラ
イン部25から外れる。これによって、たとえ直流モー
タ4が駆動されて切替軸12が回転してもその回転が切
替ギア24には伝達されないこととなり、図4の手動操
作状態が得られる。
【0026】反対に図4の手動操作状態から図3の電動
操作状態に切り替えるときは、切替にぎり21を最奥ま
で押し込んでから図2において時計方向に90度回転さ
せた後に手を離せばよい。これにより係止ピン26は案
内溝28aの先端折れ曲がり部に収容され、手を離して
も切替にぎり21および切替ギア24は図3の位置に保
持され、そのスプライン部25’と切替軸12のスプラ
イン部25との係合が維持される。
【0027】以下さらに図5を参照して、図4の電動操
作状態にあるときに切替ギア24と噛み合う作動ギア3
0が設けられ、さらに作動ギア30はネジ38を介して
ピニオン軸32と連結されている。ピニオン軸32はロ
ードシーブ5の内側に回動自在に支持され、その軸上に
はハブ33、一対のブレーキライニング34、ラチェッ
トホイール35、係止爪36、係止バネ37および作動
ギア30が固定されている。係止バネ37は係止爪36
をラチェットホイール35に係合させてラチェットホイ
ール35の反時計方向(図2において)回転を阻止する
方向に付勢されており、これらでメカニカルブレーキ部
31を構成している。なお、メカニカルブレーキ部の構
成および作用は従来の電動巻上機等において公知である
ので、詳細な説明は省略する。
【0028】ピニオン軸32の端部に固着されたピニオ
ンギア39は一対のギア40と噛み合い、ギア40とス
プラインで回動不能に固定された一対のギア41はロー
ドシーブ5とスプラインで回動不能に連結されたギア4
2と噛み合っている。ギア40および41は側板2とギ
アケース44との間に回動自在に支持されている。ロー
ドチェーン1を巻き取るロードシーブ5は側板2,3間
に配置され、そのセンターラインは直流モータ4の出力
軸6の軸線と一致している。
【0029】上フック52が側板2,3間に掛け渡され
た吊りピン70に回転自在に連結され、スイベル式の下
フック53がロードチェーン1の先端に連結されてい
る。ロードチェーン1の末端には抜け防止のためのエン
ドストッパ54が連結されている。
【0030】符号55はペンダントスイッチであり、着
脱可能に連結された操作スイッチ部56と充電可能なバ
ッテリパック57とで構成されている。操作スイッチ部
56にはロードチェーン1を巻き上げる方向に直流モー
タ4を回転させる巻き上げ用押しボタン58aと、ロー
ドチェーン1を巻き下げる方向に直流モータ4を回転さ
せる巻き下げ用押しボタン58bとが設けられている。
これら押しボタン58a,58bを押したときにバッテ
リパック57からの電流がケーブル68および結線ボッ
クス69を介して直流モータ4に与えられる。
【0031】なお、本実施例では、各押しボタン58
a,58bを浅く押した場合には直流モータ4を低速回
転させ、深く押した場合には高速回転させるように構成
されており、このために、操作スイッチ部56の内部に
FET素子(電界効果トランジスタ)を設け、各押しボ
タン58a,58bを浅く押した場合と深く押した場合
とで位相制御を行って出力電圧を変化させ、直流モータ
4の回転数をコントロールしている。これにより、押し
ボタンの押し深さに応じて直流モータ4の回転速度が変
化し、ロードチェーン1の巻き上げ・巻き下げ速度を無
段階に調整することができる。
【0032】図6は操作スイッチ部56から取り外した
状態のバッテリパック57を示す。バッテリパック57
の上方突起部57aの三側面にはそれぞれ+電極59、
−電極60およびC(コンモン)電極61が露出されて
いる。また、バッテリパック57には係止爪62が設け
られ、これが操作スイッチ部56の底面部に設けられる
被係止部(図示せず)に係止されることにより、バッテ
リパック57が操作スイッチ部56と機械的に連結さ
れ、且つ、このときに電極59,60,61が操作スイ
ッチ部56の下方内面に設けられた導電部と接触するこ
とにより電気的にも接続される。
【0033】係止爪62はバッテリパック57の本体一
側面に設けられたフック67を押すことにより上記被係
止部との係止が解除される。すなわち、フック67を押
しながらバッテリパック57を操作スイッチ部56から
引き離すことにより、バッテリパック57を操作スイッ
チ部56からワンタッチで取り外すことができる。
【0034】操作スイッチ部56の前面上方には、バッ
テリ容量確認ランプ64、電動運転パイロットランプ6
5および手動運転パイロットランプ66が設けられてい
る。バッテリ容量確認ランプ64はバッテリパック57
の電気容量が使用可能範囲であるときに点灯するもので
あり、このランプ64が消灯した場合には、バッテリパ
ック57を取り外し、再充電した後に装着するか、ある
いは予備の充電済バッテリパックと交換する。電動運転
パイロットランプ65は図3の電動操作状態にあるとき
に点灯し、手動運転パイロットランプ66は図4の手動
操作状態にあるときに点灯する。これらパイロットラン
プ65,66の点消灯を制御する手段が設けられ、本実
施例では、本体カバー27の内側にリミットスイッチ6
3を設け、手動操作レバー29を取り付けたときにリミ
ットスイッチ63のローラ部63aが押されることによ
って電動操作のための電気回路を遮断し、電動運転パイ
ロットランプ65を消灯させると共に手動運転パイロッ
トランプ66を点灯させるように構成している。この構
成によれば、手動操作状態にあるときには電動操作をす
ることができないため、安全性の面でも有利である。
【0035】図3の電動操作状態において、図1のよう
にバッテリパック57と連結された操作スイッチ部56
におけるバッテリ容量確認ランプ64および電動運転パ
イロットランプ65の点灯を確認した後、巻き上げ用押
しボタン58aを押すと、その押し深さに応じた出力電
圧でバッテリパック57を駆動源として直流モータ4が
所定方向に回転する。直流モータ4の出力回転は第1な
いし第3の遊星歯車減速機構7,8,9およびかさ歯車
のピニオン11とギア14との噛合により順次減速され
た後、切替軸12を回転させる。電動操作状態のときに
は切替軸12上の切替ギア24が作動ギア30と噛み合
っているので、切替軸12の回転によりピニオン軸32
も回転する。そして、通常の巻き上げ時には後述のよう
に定格荷重に対して150%以上の負荷が作用すること
がないため、摩擦クラッチ部13は作動せず、ピニオン
軸32の回転により、ピニオン歯車39、ギア40〜4
2を介して、ロードシーブ5を図2において時計方向に
回転させる。これによりロードチェーン1を巻き上げ、
下フック53に係止した吊荷を吊り上げることができ
る。
【0036】操作スイッチ部56の巻き下げ用押しボタ
ン58bを押した場合の各部材の運動方向は上記と反対
となり、ロードシーブ5が図2において反時計方向に回
転してロードチェーン1を巻き下げる。
【0037】ロードチェーン1を巻上方向または巻下方
向いっぱいに過巻き操作した場合、下フック53やエン
ドストッパ54が側板2,3間の所定のガイド部(図示
せず)に当たってそれ以上のロードチェーン1の移動を
阻止する。このときには過負荷状態となるため、直流モ
ータ4が回転し続けても、ギア14が空転して過負荷を
逃がすことができる。
【0038】一方、手動操作を行う場合には、図2およ
び図5に破線で示されるように手動操作レバー29を遊
転にぎり46に取り付ける。これにより前述のようにリ
ミットスイッチ63のローラ部63aが押され、操作ス
イッチ部56における電動運転パイロットランプ65が
消灯すると同時に手動運転パイロットランプ66が点灯
し、危険防止のために電動操作のための電気回路は遮断
される。レバー29の操作により回動する遊転にぎり4
6の奥面には、作動ギア30の対向面に設けられた係止
溝48と係合する係止突起47が設けられている。かく
して、レバー29を操作すると、遊転にぎり46の係止
突起47と作動ギア30の係止溝との係合を介して作動
ギア30を回転させることができる。以降の作用につい
ては電動操作状態の場合と同様であるので、説明を省略
する。
【0039】手動操作の場合にはレバー29の回転方向
によってロードチェーン1を巻き上げ・巻き下げのいず
れをも操作可能であるが、切替つまみ49を設けること
によって特定方向の操作のみを可能にするように構成す
ることができる。図示実施例において、切替つまみ49
は作動ギア30の係止歯車部45と噛み合う係止爪50
と連動するもので、「巻き」、「戻し」および「中立」
の3位置を取ることができる。切替つまみ49が「巻
き」位置にあるときは、作動ギア30の巻上方向回転の
みを許容するように係止爪50が係止歯車部45に噛み
合い、「戻し」位置にあるときは、作動ギア30の巻下
方向回転のみを許容するように係止爪50が係止歯車部
45と噛み合う。
【0040】「中立」位置ではレバー29の回転が作動
ギア30に伝達されないので、この状態でロードチェー
ン1を任意の方向に引いてその長さを調節し、下フック
53の位置を任意に調節することができる。この遊転操
作を円滑にするため、切替つまみ49を「中立」位置に
して切替爪50が作動ギア30の係止歯車部45から外
れたときに、ピニオン軸32と遊転にぎり46との間に
組み付けられた渦巻きバネからなる弾性抵抗部材51が
自動的に作動ギア30に対して左回転方向に反力を加
え、メカニカルブレーキ部31を解放するように構成し
ている。
【0041】上述の牽引巻上機は本発明の一実施例にす
ぎず、本発明はこれに限定されることなく広く変形態様
を取ることができる。たとえば、牽引材としてロードチ
ェーンに代えてワイヤロープを用いたものであってもよ
い。
【0042】
【発明の効果】本発明の牽引巻上機は、従来のものと同
様に手動操作可能であると共に電動操作も可能であるた
め、複数台数の牽引巻上機を同時に使用しなければなら
ない工事現場等においても、電気的に集中制御すること
により一人で操作することができる。また、作業者の手
が届かない高所での使用時や空中に吊り下げて使用する
場合でも、ペンダントスイッチによる電動操作を行うこ
とでとび職やクレーン車等を使用する必要がなくなる。
【0043】また、電動操作のための駆動源に小型の直
流モータを採用し、動力源としては充電式のバッテリパ
ックを採用しているため、三相200V等の交流電源や
自動車のバッテリ、発電機等を必要とせず、いかなる場
合にも必要に応じて使用することができる。
【0044】本発明の牽引巻上機は電源ケーブルを持た
ないので、電動式工具と同様の感覚で簡便に使用するこ
とができ、移動や持ち運びにも便利であるから、機器の
据え付けや取り外し、建築工事等広範な分野で使用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による牽引巻上機の正面図で
ある。
【図2】同牽引巻上機の側面図である。
【図3】同牽引巻上機が電動操作状態にあるときの切替
クラッチ部の断面図である。
【図4】同牽引巻上機が手動操作状態にあるときの切替
クラッチ部の断面図である。
【図5】同牽引巻上機におけるメカニカルブレーキ部の
断面図である。
【図6】操作スイッチ部から取り外した状態のバッテリ
パックを示す図である。
【符号の説明】
1 ロードチェーン 4 直流モータ 5 ロードシーブ 7,8,9 遊星歯車減速機構 12 切替軸 13 摩擦クラッチ部 20 切替クラッチ部 21 切替にぎり 23 押しバネ 24 切替ギア 29 手動操作レバー 30 作動ギア 31 メカニカルブレーキ部 32 ピニオン軸 46 遊転にぎり 49 切替つまみ 53 フック 55 ペンダントスイッチ 56 操作スイッチ部 57 バッテリパック 58a,58b 押しボタン

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流モータと、直流モータにより回転さ
    れる切替軸と、切替軸の回転を作動軸に伝達する第1の
    状態と切替軸の回転を作動軸に伝達しない第2の状態と
    を選択的に切り替える切替クラッチ手段と、切替クラッ
    チ手段により第2の状態が得られているときに作動軸を
    手動的に回転させるための手動操作手段と、作動軸の回
    転により巻き上げ・巻き下げされる牽引材と、を有して
    なることを特徴とする牽引巻上機。
  2. 【請求項2】 切替クラッチ手段が、切替軸に沿って軸
    方向に移動可能であって作動軸に設けられた作動ギアと
    係合する第1の位置と作動ギアと係合しない第2の位置
    とを取り得る切替ギアと、切替軸の回りに設けられて切
    替ギアを第1または第2の位置に向けて付勢する付勢手
    段と、付勢手段に抗して切替ギアを切替軸に沿って軸方
    向に移動させる切替操作手段と、を備えることを特徴と
    する請求項1の牽引巻上機。
  3. 【請求項3】 手動操作手段が、作動軸に連結可能に着
    脱されるレバーを備えることを特徴とする請求項1の牽
    引巻上機。
  4. 【請求項4】 レバー操作による回転を、牽引材の巻き
    上げを許容する方向にのみ作動軸を回転させるように選
    択的に伝達する第1の状態と、牽引材の巻き下げを許容
    する方向にのみ作動軸を回転させるように選択的に伝達
    する第2の状態との間で切り替える切替手段をさらに備
    えることを特徴とする請求項3の牽引巻上機。
  5. 【請求項5】 レバー操作による回転を、牽引材の巻き
    上げを許容する方向にのみ作動軸を回転させるように選
    択的に伝達する第1の状態と、牽引材の巻き下げを許容
    する方向にのみ作動軸を回転させるように選択的に伝達
    する第2の状態と、作動軸には伝達しない第3の状態と
    の間で切り替える切替手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項3の牽引巻上機。
  6. 【請求項6】 直流モータを制御する操作スイッチ部
    と、直流モータの動力源として働く充電式バッテリパッ
    クとが一体となったペンダントスイッチが、前記直流モ
    ータ、切替軸、切替クラッチ手段および手動操作手段を
    有する本体とは別に設けられ、操作スイッチ部は本体か
    ら吊り下げられた操作ケーブルを介して直流モータと電
    気的に接続されることを特徴とする請求項1の牽引巻上
    機。
  7. 【請求項7】 充電式バッテリパックの電気容量が使用
    範囲内であることを示すランプが操作スイッチ部に設け
    られることを特徴とする請求項6の牽引巻上機。
  8. 【請求項8】 操作スイッチ部に設けられた巻き上げ用
    および巻き下げ用押しボタンの各々において、該押しボ
    タンを押す深さによって直流モータの回転数を調整可能
    とされており、牽引材の巻き上げ・巻き下げ速度を無段
    階に調整可能であることを特徴とする請求項6の牽引巻
    上機。
  9. 【請求項9】 操作スイッチ部に、切替クラッチ手段に
    より前記第1の状態が得られたときに点灯する電動運転
    パイロットランプと、前記第2の状態が得られたときに
    点灯する手動運転パイロットランプが設けられることを
    特徴とする請求項6の牽引巻上機。
  10. 【請求項10】着脱可能な手動操作手段が作動軸に連結
    されたことを検出する検出手段が設けられ、該検出手段
    による検出信号を受けて手動運転パイロットランプが点
    灯することを特徴とする請求項9の牽引巻上機。
  11. 【請求項11】切替クラッチ手段により前記第2の状態
    が得られたときに直流モータに対する電気回路を遮断す
    る手段を備えることを特徴とする請求項1の牽引巻上
    機。
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