JP2000020898A - 走行支援装置、車線変更可否判断装置、その方法及び記録媒体 - Google Patents
走行支援装置、車線変更可否判断装置、その方法及び記録媒体Info
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Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Traffic Control Systems (AREA)
- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Abstract
行支援システムを提供する。 【解決手段】入力装置10から入力された指令信号は、
走行支援信号生成部12に入力される。走行支援信号生
成部12は、入力された指令信号を元に、運転動作生成
手段格納部14に格納されている運動作成手段にどのよ
うな運転動作を選択するか処理させ、その決定に基づい
て運転動作モデル格納部13から、車両が従うべき運転
動作のモデルが呼び出される。走行支援信号生成部12
は、センシング装置11でリアルタイムで取得されるデ
ータを使用して、運転動作モデル格納部13から、随
時、適切な運転動作モデルを選択する。そして、走行支
援信号aを出力装置16に出力する。これにより、出力
装置16により、運転者に推奨動作が表示されると共
に、制御装置17及び、駆動部18を介して、車両の制
御が行われる。
Description
る。
等を自動で制御する装置が盛んに研究開発され、製品が
市場に出ている。また、一方で、衛星などを使用した位
置測定システムも構築され、見知らぬ土地などにいった
場合、地図とともに自分の入る位置等を表示してくれる
システムも現実のものとなっている。このような位置測
定システムは、自動車のカーナビゲーションシステムと
して広く利用されており、自分の位置の他にも、道路の
渋滞状況などを教えてくれるシステムも実用化されてい
る。
適切な運転を行うことが出来るように、運転支援をする
システムが考えられている。このような運転支援システ
ム、あるいは、運転者に代わって運転をする自動運転シ
ステム等は、自動車の様々な場面におけるモデル化を行
う必要があるので、現在多くの観点から研究開発が行わ
れている。
て、米国特許5521579号がある。この米国特許に
おいては、自動車が現行レーンから隣接する目的レーン
へ車線変更するための支援システムが開示されている。
その内容の概略は、以下の通りである。
きく分けて3つのステップにより車線変更の可否を判断
して運転者に伝えるものである。第1のステップは、少
なくとも隣接する目的レーンの前方のスペースあるい
は、後方スペース、あるいはその両方を監視し、対象物
(主として自動車)との距離とそれらの速度を測定す
る。第2のステップは、第1のステップで求められた値
から安全距離と呼ばれる距離を算出する。この安全距離
は、測定した時点における車線変更が安全にできるため
に必要なスペースを意味している。第3のステップは、
測定距離が第2のステップで算出された安全距離よりも
大きいか否かを判断し、測定距離のほうが大きい場合に
車線変更可能として、その指令信号を生成する。
制動距離差、停止までの惰走距離の和で定義される。停
止までの惰走距離とは、走行している自動車が制動をか
けてから停止するまでに惰性で走行する距離のことであ
る。反応距離は、(反応時間)×(走行車速)で定義さ
れ、反応時間は、通常約1.8秒である。残余距離は安
全のために余裕となる距離であって、約5mと設定され
る。制動距離差は、安全な距離が検出された2台の自動
車が最大の制動をかけた時の2台の自動車の間の制動距
離の差である。停止までの惰走距離は、1m/s2 程度
の妥当な減速を伴う自動車の、制動されない転がりから
求まる。
車との距離をs01、s01に対する安全距離をsw0
1、自車と現行レーン前方車との距離をs02、s02
に対する安全距離をsw02とする。同様に、自車と隣
接目的レーンの前方車との距離、及び自車と現行レーン
後方車との距離をそれぞれ、s03、s04とし、これ
らに対応する安全距離をsw03、sw04とする。こ
の場合、上記米国特許では、s01>sw01、s02
>sw02、s03>sw03、s04>sw04が全
て満たされた時に、車線変更を実施するというものであ
る。
チェックは、目標車線における間隙の検出と、自車が加
減速するための間隙があるかどうかの判断に分けられ
る。目標車線における間隙の検出は、目標車線の前方車
と後方車間の距離s01+s03と対応する安全距離の
和sw01+sw03を比較することによって行う。自
車が加減速するための間隙があるかどうかの判断は、目
標車線後方車と自車線前方車間の距離s01+s02と
対応する安全距離の和sw01+sw02を比較し、更
に、目標車線前方車と自車線後方車間の距離s03+s
04と対応する安全距離の和sw03+sw04を比較
することにより行う。
の動作に近づけるモデルとして、追従モデルというもの
が考案されている。追従モデルでは、道路の進行方向に
多数の車両が列をなして走行しており、かつ、追い越し
が禁止されているという状況を考える。このとき、前方
車両が速度変化を起こしたら、運転者は安全を保つため
に自身の車両の速度を調整し、安全な車間距離を確保し
ようとするものである。Reushelらは、このよう
な追従運動を次の微分方程式で表現している。
両の基準点からの距離、速度、加速度であり、λは定数
とする。また、 外2 は、それぞれ着目する車両の前
方車両の基準点からの距離、速度とする。
転動作のモデルとして黒沢氏によって提案されたモデル
がある。以後、このモデルのことを黒沢モデルと呼ぶ。
尚、黒沢モデルについては、特開平8−11579号公
報に詳細が記載されている。
従、信号停止などの複数の状況を統一的に記述するた
め、以下のような1車線モデルの構造を考案した。
束する構造となっていることである。この場合、自車の
速度は最終的にa/cに収束することになる。ここで、
a、cは定数である。
ドモデルを説明する。以後使用する記号をここで定義す
る。 x(t):自車の時刻tにおける進行方向位置 x-1(t):自車線前方車(障害物も含む)の時刻tに
おける進行方向位置 a:加速度 α:減速度(マイナスの加速度) T:車頭時間 l:車頭距離 なお、aやαは、車両の走行の安全が確保される範囲内
で、適宜定めれるものである。
が通過した地点を、該前方の車両の先頭が通過してから
自車の先頭が通過するまでに要する時間のことである。
この車頭時間は、運転者によって異なるが、同じ運転者
の場合、自車の速度が変わっても同じ走行環境ならほぼ
同じ値をとることが知られている。
方車の先頭と自車の先頭との間の距離であり、速度が0
になった場合に自車と前方車が衝突しないために設けら
れる安全性確保のための距離である。
準備モードについて述べる。停止準備モードは、以下の
式によって定式化されている。
この定式化によれば、自車の速度がa/Cstopに収束す
るが、εを適当に取ることによって小さな速度に集束さ
せることができるようになる。また、関数Cstopに含ま
れる(1/(x-1−x))3/ 2 の項は、前方車あるいは
障害物と自車の間の距離が小さくなると速度をより小さ
くし、距離が大きくなると速度を大きくして、前方車あ
るいは障害物の手前で停車するように調整するものであ
る。
に走行する様子をモデル化したものであり、以下の式で
定式化される。
終的に前方車の速度になるように、設定されている。す
なわち、aの分母に、前方車の速度が設定されている。
に設けておくべき距離である。この基準距離より前方車
と自車の車頭距離が小さくなると、危険であるというこ
とになる。従って、追従モードでは、前方車と自車の距
離が基準距離より小さくなった場合には、自車の速度を
下げ、基準距離より大きくなったら自車の速度を上げる
という振る舞いを取り込んだものである。
て走行する場合や、車両の列の先頭に出た場合等のよう
に、ある一定の速度で走行しようとする場合をモデル化
したものである。
る。
は、0.7〜1.0の定数である。追従モードの式と同
様に、関数Cdesired の項としてaを分子、所望の速度
Vdesired を分母とする分数式を設けることにより、自
車はその所望の速度で走行しようとする。Nmentalを含
む項は、追従モードのところで説明したように、前方車
と自車の距離が基準距離より小さくなったときには、速
度を落とし、基準距離より大きくなったときには速度を
上げて、最終的に所望の速度で走行するようにすること
を表現したものである。Nmentalは、個々の運転者の特
性を表現し、前方車との距離がどの程度接近したら速度
をゆるめるかを設定するためのパラメータである。
の道路などにおける自動車の動きを良好に記述し、しか
も、多様な運転者の特性(速度を出すのが好き、等)を
取り入れた自動車の動きを記述することができる。
のようなシステムにおいては、上記した安全距離と実際
のスペースの大小関係の全ての条件を満たさないと車線
変更を可能としないので、危険性を過大評価し、なかな
か車線変更が可能にならないという保守的な結果がもた
らされる。
載された手続きを簡略化したものであるが、実際には、
さらに多くの手続きを経て、車両変更の決定を行うもの
となっているため、実現するためには処理能力の高い大
規模な計算機が必要とされる。すなわち、自動車に搭載
するには不向きであるという傾向がある。
等の比較的単純な交通形態をとる車線に対しては有効で
あるが、複雑な交通形態をとりうる一般道での適用のた
めには更に多くの判断を行う機能を必要とするため、一
般道での適用には不向きであるということができる。
交通流しか記述できない、多様な運転者の特性を考慮し
た運転動作の記述に適用できない、前方車の影響を記述
するが、それ以外の後方車などの対象物の影響を取り込
むことができない、等の問題点を有する。
の道路しか考慮していないため、実際の道路の運行に適
用するためには考慮すべきファクターが不足しており、
実用的でない。
動車の運転のための走行支援システムを提供することで
ある。
は、車両の走行を支援する装置であって、自車が移動し
ようとする方向の前方にある物体に対する自車の第1の
距離と第1の相対速度、及び自車が移動しようとする方
向の後方にある物体に対する自車の第2の距離と第2の
相対速度を検出する検出手段と、該検出手段によって検
出された、上記第1及び第2の距離と上記第1及び第2
の相対速度に基づいて、自車の移動が可能か否かの判断
を行い、自車の走行支援に必要な信号を生成する走行支
援信号生成手段とを備えることを特徴とする。
車線変更の可否を判断する装置であって、自車の車線変
更先の車線の前方の物体に対する自車の第1の距離と第
1の相対速度、及び自車の車線変更先の後方の物体に対
する自車の第2の距離と第2の相対速度を検出する検出
手段と、該検出手段によって検出された、第1及び第2
の距離と第1及び第2の相対速度に基づいて、自車が車
線変更可能か否かを判断する車線変更可否判断手段とを
備えることを特徴とする。
車線変更の可否を判断する方法であって、(a)自車が
車線変更しようとする先の車線の前方にある物体に対す
る自車の第1の距離と第1の相対速度、及び自車が移動
しようとする方向の後方にある物体に対する自車の第2
の距離と第2の相対速度を検出するステップと、(b)
該ステップ(a)において検出された、上記第1及び第
2の距離と上記第1及び第2の相対速度に基づいて、自
車の移動が可能か否かの判断を行うステップとを備える
ことを特徴とする。
に、移動先の物体(車両あるいは障害物)との距離及び
相対速度を使用して、移動(車線変更)が可能か否かを
判断するので、より木目細かい判断が出来る。特に、自
車と物体との距離のみを判断材料とした場合には、物体
と自車との間の相対的な移動関係を考慮に入れて、安全
であると判断する距離を大きめに取っておかなくてはな
らない。従って、高速道路のような車間距離を大きく取
れるような道路では有効でも、一般道のように、車間距
離が小さいような場合には、判断基準が厳しくなりすぎ
て、いつまで経っても移動(車線変更)が可能であると
いう判断をすることができない事態が生じる。これに対
し、本発明では、自車と物体との相対速度も考慮してい
るので、実際に人間が目視によって行う判断をよりよく
再現した判断方法を行うことが出来、一般道などにおい
ても自然な移動可否判断を行うことが出来る。
路における自動車の動きを記述するために、前述の追従
モデルあるいは黒沢モデルに加えて、横方向の移動モデ
ルを考える。そして、これに基づいて車線変更の動作に
おける安全性の確認などを行い、運転者が車線変更する
際の走行動作を支援する。
って、交通心理学等の分野で知られているWeber-Fechne
r の法則を導入する。この法則は、搭乗者の運動に当た
って、その運動を記述するパラメータの変化率が一定で
あれば搭乗者は快適であるというものである。したがっ
て、横方向運動を記述するに当たって、横方向の位置を
パラメータとして、これの変化率が一定になるような運
動モデルを考える。
動モデルを以下の式で与える。
を車線変更に要する時間とし、ay は正定数とする。ま
た、y(t)は自車の横方向の位置であるとする。この
とき、cy =1/tc 、とすれば、式(7)の解は、
タay をay =ly ・cy となるように選ぶ。式(8)
から分かるように、車線変更の速さはパラメータcy に
よって記述することが出来る。
の一般的動作を説明するフローチャートである。なお、
本実施形態においては、進行方向の走行動作の記述には
黒沢モデルを使用するものとする。
の車両との間の空間を評価する。すなわち、自レーン前
方の安全性を評価する。この場合、以下の式を評価す
る。
方車)と自車との相対速度、vf 2 /(2α)は、自車
が前方車速(障害物の場合には、前方車速は0)へ減速
するまでに前方車(障害物)に近づく距離であり、以下
の式のように求めることができる。
あることの明示は特別な場合を除いて省略して記載す
る。また、vf は以下の式で定義される。
に当たり、前方車との間に取っておくべき安全距離であ
る基準距離と、不測の事態において、自車が最大減速
し、前方車に近づく距離とを加えたものとなっている。
従って、実際に自車の前方車までの距離をセンサで測っ
た距離(x-1−x)が上記加算距離より大きいことを確
認することにより、自レーンにおける前方の安全性が確
認されることになる。ステップ1の判定により、式
(9)が成り立つ場合には、ステップ2に進む。式
(9)が成り立たない場合には、自レーンの前方が危険
であるということになるので、危険回避のため、前述の
黒沢モデルの停止準備モードに従った動作を行う。そし
て、減速を行ったら、ステップ2に進み、減速を行いな
がらの車線変更を行う。
を行う。ここにおいて、x-s(t)及びxs (t)を定
義する。すなわち、移動先レーンにおける直前車の進行
方向位置をx-s(t)とし、移動先レーンにおける直後
車の進行方向位置をxs (t)とする。そして、移動先
の直前車との相対速度vfs、及び、移動先の直後車との
相対速度vbsにより運転行動を選択する。ここで、
(i)は、ステップ3Aに進む。この場合には、移動先
レーンの直前車の速度が自車よりも大きくて遠ざかって
おり、移動先レーンの直後車の速度が自車よりも小さ
く、自車に追いつかない場合を示している。従って、自
車のすぐ横の空間が空いていれば、車線変更は可能な状
態である。
テップ3Bに進む。この場合は、移動先レーンの直前車
の速度が自車より大きいとともに、移動先レーンの直後
車の速度も自車よりも大きい場合を示しており、いわゆ
る、速い流れへの合流ということになる。
ステップ3Cに進む。この場合は、移動先レーンの直前
車の速度が自車より小さいとともに、移動先レーンの直
後車の速度も自車より小さい場合を示しており、いわゆ
る、遅い流れへの合流ということになる。
ップ3Dに進む。この場合は、移動先レーンの直前車の
速度が自車より小さいとともに、移動先レーンの直後車
の速度が自車よりも大きい場合を示している。この場合
は、移動先レーンの前方車の速度が遅いので、渋滞して
いるような場合を示している。また、移動先レーンの後
方車の速度が速いので、例えば、渋滞の最後方から渋滞
に入り込む時点を示している。あるいは、移動先レーン
前方に障害物があるときにも、この場合が相当する。
が自車よりも速く、移動先レーンの直後車が自車よりも
遅くなっているので、車線変更する空間があるか否か判
断する。すなわち、車線変更するために十分な空間が前
後にあるかを評価する。具体的評価は、以下の不等式を
評価することにより行う。
安全係数として設けられており、車頭距離lに対して、
車線変更可能な空間をどのくらい大きくとるかという意
味を持っている。従って、Csafetyが大きければ、車線
変更に必要な空間をより大きくとるというものである。
式(10)、(11)を共に満たす場合には、車線変更
を実施し、その後黒沢モデルの速度指令モードまたは追
従モードへ移行して、車線変更を終了する。
れていない場合には、車線変更不可能と判断して、ステ
ップ1に戻って、車線変更の再試行を試みる。ステップ
3Bでは、速い流れへの合流を行う。この場合、車線変
更時に移動先レーンの前方車及び後方車と衝突せず、且
つ該後方車に追突されないかを判断する。具体的には、
以下の不等式を評価することにより行う。
たものと同じものである。不等式(13)の右辺第1項
は車線変更する間に移動先レーンの後方車につめられる
距離である。すなわち、本実施形態においては、車線変
更時の横方向の動きは、前述した式(8)のモデルで評
価する。このモデルでは、車線変更に必要な時間tc は
1/cy で評価されるので、ステップ3Bでは、1/c
y を車線変更に必要な時間そのものとしている。自車と
移動先レーンの後方車との速度差がvbsであるので、車
線変更する間に該後方車につめられる距離は−vbs/c
y となる。ここでのマイナス符号は、vbsが負であるこ
とから、全体としては、正の値となる。右辺第2項は、
自車が移動先レーンの前方車速まで加速する間、後方車
につめられる距離である。すなわち、自車が移動先レー
ンの前方車の車速まで加速度aで加速するために必要な
時間がvfs/aである。この時間の間に移動先レーンの
後方車につめられる距離が、−vbs×vfs/aである。
一方、−vfs 2 /(2a)は、ステップ1で説明したv
f 2 /(2α)の項の考え方と同様にして求まる。ただ
し、これは、移動先レーンの後方車からつめられる距離
であるので、マイナス符号が付いてる。このような、2
つの項をまとめたのが、不等式(13)の右辺第2項で
ある。そして、右辺第3項が移動先レーンの後方車の基
準距離である。すなわち、自車が車線変更して移動先レ
ーンの後方車に詰め寄られたとき、該後方車は安全距離
である基準距離を確保することが出来るか否かを判断基
準に含めたものである。なお、移動先レーンの後方車の
速度は、自車の速度と、自車と後方車の相対速度から求
めることが出来るが、車頭時間T及び(停止時)車頭距
離lは、移動先レーンの後方車のものを自車から知る手
段がないので、自車のもので代用して算出する。
よって示される基準を共に満たす場合には、車線変更を
実施し、その後、黒沢モデルの速度指令モードあるいは
追従モードに基づいて、移動先レーンを走行する。不等
式(12)、(13)の内、いずれかが満たされていな
い場合には、車線変更不可能であると判断して、ステッ
プ1に戻って、車線変更動作の再試行を行う。
を行う。すなわち、車線変更後、移動先レーンの後方車
と衝突せず、かつ、移動先レーンの前方車に追突しない
かを判定して、車線変更を行うか否かを判断する。具体
的には、以下の不等式を判断する。
不等式(13)の右辺第1項と同様の考え方で求めるこ
とができる。また、不等式(14)の右辺第2項は不等
式(9)の右辺第1項と同様である。すなわち、不等式
(14)の右辺第1項は、車線変更する間に移動先レー
ンの前方車に近づく距離であり、右辺第2項は、自車が
移動先レーンの前方車車速まで減速するまでの間に前方
車に近づく距離である。また、右辺第3項は、自車が車
線変更した後に、移動先レーンの前方車との間に持つべ
き安全距離、すなわち、車線変更後の基準距離である。
この基準距離は自車のもので良いので、ただちに求める
ことが出来る。不等式(15)のCsafetyは、不等式
(10)、(11)のものと同じものである。
れると、車線変更可であると判断して、車線変更する。
車線変更後は、黒沢モデルの速度指令モードあるいは追
従モードに従って走行する。
作は、ステップ3D及びステップ4Dの組合せで行われ
る。まず、ステップ3Dにおいて、車線変更後、移動先
レーンの前方車に追突する恐れがないかを判断する。具
体的には、以下の不等式を評価する。
4)と同じ不等式であり、測定された移動先レーンの前
方車と自車との間の距離(x-s−x)の方が、車線変更
する間に移動先レーンの前方車に近づく距離と、自車が
移動先レーンの前方車の車速まで減速するまでの間に該
前方車に近づく距離と、基準距離との和より大きいこと
を判定することにより、前方に対しては、車線変更して
も安全であるという判定結果を得る。この場合には、次
に、後方の安全を判断するために、ステップ4Dに進
む。不等式(16)が成り立たない場合には、車線変更
不可能と判断してステップ1に戻り、車線変更動作の再
試行を行う。
ーンの後方車に減速の余裕を与えることができるか否か
を判断する。具体的には、以下の不等式が成り立つか否
かを判断する。
移動先レーンの後方車が近づく距離であり、不等式(1
3)の第1項と同じものである。また、右辺第2項は、
後方車からの基準距離であり、不等式(13)の右辺第
3項と同じものである。不等式(13)の右辺第2項に
対応する項がないのは、前方の車の速度が遅く、後方の
車の速度が速いので、いずれにしても後方車は減速しな
くてはならない状態にあり、自車が車線変更するに当た
り、移動先レーンの後方車は不等式(17)の右辺の距
離だけあれば、十分速度を落とすことができるはずであ
るという考えに基づいている。
ると、不等式(16)と合わせて、前後の安全が確認さ
れたことになるので、車線変更を実施する。車線変更後
は、黒沢モデルの速度指令モードあるいは追従モードに
従って走行する。
は、車線変更不可能と判断して、ステップ1に戻り、車
線変更動作を再試行する。図2は、本実施形態の動作処
理を実行することにより運転者を走行支援する装置の全
体の構成ブロック図である。
0、センシング装置11、走行支援信号生成部12、運
転動作モデル格納部13、運転動作生成手段格納部1
4、及び出力装置16を主な構成要素としている。
(障害物回避、分合流、車線変更)を指定するために用
いられる。例えば、入力装置10は方向指示レバーと一
体化が可能である。すなわち、方向指示器(ウィンカ
ー)を操作する際の接触位置によって進路を左右に移動
させるという所望の行動が指定できるようにすること
で、方向指示レバーは入力装置として十分機能する。一
方、道路地図案内システム32との協調を想定する場
合、入力装置10としては、前述の方向指示レバーに加
え、同システム32の入力部を利用することが可能であ
る。ただし、道路地図案内システム32の持つ機能とし
ては、入力された条件(出発地点、経由地点、目的地
点)に対し地図データベース31、位置標定部30が受
信するGPS受信データをもとに適切な移動経路を計画
し、これを円滑に実行するために必要となる運転行動
(障害物回避、分合流、車線変更)を運転者に視覚情
報、音声情報などの形で表示できることを想定してい
る。運転者はこの情報をもとに前述の方向指示レバー型
入力装置を操作する。
り構成され、自車両の周囲の状況分析に必要なデータを
収集する。本実施形態では、少なくとも、自車線(自レ
ーン)の前方対象物との相対位置、相対速度、自車線の
後方対象物との相対位置、相対速度、隣接車線(隣接レ
ーン)の前方対象物との相対位置、相対速度、隣接車線
の後方対象物との相対位置、相対速度、側方対象物の有
無の検出を目的とする複数のセンサを車両の前後左右に
配置し、これらのセンサから収集されたデータは、運転
動作生成手段格納部14に格納されている運転動作生成
手段の実行における判断や走行支援信号aの生成に利用
される。
置10により指定された所望する行動(障害物回避、分
合流、車線変更)を実現するため、センシング装置11
により収集されたデータを用いて上記運転動作生成手段
を実行し、図1で説明した運転動作モデルを用いて走行
支援信号aを生成する。具体的には、入力装置10から
指定された行動に対応して運転動作生成手段格納部14
から運転動作生成手段を呼び出し、これを実行する。運
転動作生成手段の実行時には、行動時の安全性確保を目
的とした判断基準による評価を行うが、その際、センシ
ング装置11により収集され、データ格納部15に格納
されたデータを呼び出し、これを処理する。そして、判
断基準による安全性評価を通じ、所望する運転行動の実
行が可能になった時点で運転動作生成手段を実行して、
指定された走行支援信号aを生成する。このとき、走行
支援信号aの生成に必要な運転動作モデルを運転動作モ
デル格納部13から呼び出し、センシング装置11によ
り収集されたデータを用いて具体的な運転行動パターン
を構築する。そして、この運転行動パターンを走行支援
信号aとして出力する。走行支援信号生成部12は、入
力装置10から指示を受けていない場合には、縦方向動
作モデル(黒沢モデル)に基づく運転行動パターンを走
行支援信号aとして出力する。運転の自動化が想定され
ていない場合には、走行支援信号生成部12は、運転動
作生成手段による安全性確保を目的とした判断基準によ
る評価を実行中、出力装置16へ注意信号を送信する。
また、前方障害物との距離が基準距離を下回った際にも
危険信号を送信する。
態において走行支援信号aを生成するための基本運動行
動パターンとなる運動動作モデルが格納されている。す
なわち、縦方向動作モデル(停止準備モードモデル、追
従モードモデル、速度指令モードモデル)、横方向動作
モデルが格納されている。
成手段、すなわち、前述の車線変更動作生成手段が格納
されている。出力装置16では、走行支援信号生成部1
2からの出力をもとに、運転者に対し、視覚、音声情
報、更に力覚情報(振動等)の形で走行支援信号aを告
知する。具体的には、(1)運転の自動化を想定せず、
道路地図案内システムとの協調も考慮しない場合、生成
された走行支援信号aをもとに、「車線変更が可能」、
「要減速」という形で運転者に支援信号を告知する。
(2)運転を自動化しないが、道路地図案内システム3
2との協調を想定する場合、運転者には適宜、車線変更
を推奨の上、「車線変更可能」、「要減速」を告知す
る。(3)運転の自動化を想定する場合、走行支援信号
生成部12からの出力は、出力装置16を介して駆動部
18(アクセル、ブレーキ、ステアリング)を制御する
制御装置17へ規範状態bとして入力され、制御装置1
7は、これをもとに適切な制御信号cを生成出力し、駆
動部18(アクセル、ブレーキ、ステアリング)を操作
する。その際、運転者には「車線変更実行中」の表示が
なされる。なお、自動運転時には危険信号の告知はなさ
れない。ただし、走行支援信号aにより駆動部18が作
動中であっても、これら動作は運転者からの運転介入に
より、随時、自動運転が解除される。なお、走行支援信
号aを出力装置16を介さずに、制御装置17へ直接出
力する構成も可能である。
成例を示した図である。図2では、入力装置10の詳細
な構成について説明を省略した。入力装置10の構成例
としては、運転者からの直接入力や、道路地図案内シス
テム32を使った入力などが考えられる。図2に示す入
力装置10は、以下に述べる入力装置10A、10B、
10Cを統合した装置である。図3では、運転者からの
直接入力を行うための入力装置10Aの構成を示してい
る。
Aは、例えば、前述したように方向指示器(ウィンカ
ー)と連動して構成する。運転者21が車線変更したい
と考えた場合には、移動先の車線に位置する方向に方向
指示器を動かすことによって、運転者21の希望運転動
作dが方向指示レバー連動型入力装置20に伝えられ
る。方向指示レバー連動型入力装置20に入力された、
運転者の希望運転動作dは、指令信号eとして走行支援
信号生成部12に送られ、走行支援信号生成部12によ
り希望運転動作dの為の処理が行われる。上記以外に、
速度の増減を指示するレバーを別個に設けておき、運転
者21が速度指令モードにおいて自車の速度の増減を制
御するようにすることも可能である。あるいは、アクセ
ル及びブレーキの遊びを利用して、アクセルが軽く踏ま
れたら加速、ブレーキが軽く踏まれたら減速、というよ
うな構成としても良い。
成例を示す図である。なお、同図において、図2、3に
示されている構成要素と同じ構成要素には同じ参照符号
を付している。
−GPS等の衛星データfを利用した位置特定システム
利用して、位置標定部30が自車の現在位置iを取得す
る。この現在位置は道路地図案内システム32に送られ
る。道路地図案内システム32は、地図データベース3
1の地図情報jを参照して、自車の現在位置iを地図上
で特定する。また、道路地図案内システム32は、運転
者21から出発地点、経由地点、目的地点等の入力gを
受け、出発地点から目的地点までに至る経路計画情報を
作成し、運転者21に経路案内hを提示する。このよう
な道路地図案内システム32は、現在においても数多く
の種類のシステムが実用化されており、これらの中の任
意のシステムを搭載して使用することが出来る。特に、
道路の幅員減少や渋滞情報、事故発生地点、工事場所を
表示する機能を有するシステムを使用することによっ
て、運転者に予め車線変更等の必要性を知らせることが
出来る。従って、運転者21は、車線変更などが必要な
地点に来る前に、車線変更等の動作を行うべき必要性を
判断し、それを適切な時点で実施することができる。そ
して、運転者21は、そのための動作を希望運転動作d
として、図3でも述べたような方向指示レバー連動型入
力装置20を介して入力し、走行支援信号生成部12に
指令信号eを与えることが出来る。
ベース31、道路地図案内システム32からなる、いわ
ゆるナビゲーションシステムを使用することにより、出
発地点から目的地点までの経路計画情報を自動的に作成
し、運転者21に道路の状況(障害物の存在、分合流の
存在等)やトラフィック情報(渋滞の存在等)を早めに
提供することによって、運転者21の走行支援を有効に
実施することが出来る。特に、本実施形態においては、
走行支援情報を与えるだけではなく、これらの情報の発
生により必要となる運転操作を運転者21に全て行わせ
ることなく、その一部の動作(車線変更等)を運転者2
1からの指示にしたがって、運転者21に代わって実行
する事が出来る。このように、本実施形態によれば、車
の走行支援を有効に実施することが可能となる。
成例を示す図である。同図において、図4と同じ構成要
素には同じ参照符号を付している。同図に示す入力装置
10Cは、運転者21からの希望運転動作の入力無し
に、自動的に走行支援信号生成部12に指令信号eを入
力する構成となっている。運転者は、出発地点、経由地
点、目的地点等を道路地図案内システム32に入力し、
経路計画を立てさせる。道路地図案内システム32は、
GPSやD−GPS等の位置標定部30により、現在位
置iを取得すると共に、地図データベース31の地図情
報jを参照して、経路計画を作成すると共に、運転者2
1に経路案内hを提供する。
見て、運転者21が希望運転動作dを入力し、指令信号
eを走行支援信号生成部12に与える構成であったが、
図5の構成の入力装置においては、道路地図案内システ
ム32から直接、走行支援信号生成部12に指令信号e
が与えられる。すなわち、道路地図案内システム32
は、位置標定部30から取得した現在位置iと自身が作
成した経路計画、及び地図データベース31や、衛星デ
ータfから得られるトラフィック情報などを基に、障害
物回避、車線変更などが必要か否かを判断する。そし
て、この判断に基づいて、走行支援信号生成部12に指
令信号eを自動的に入力して、所定の運転動作が行われ
るよう自動制御にする。
用すれば、運転者は何ら運転操作を行うことなく、目的
地点まで行けることになる。しかし、同図の構成におい
ても、予定変更などの何らかの要因で、初めに計画され
た経路から外れて運転する必要が生じる可能性もあるの
で、図2の入力装置10のように、道路地図案内システ
ム32からの自動入力と、運転者からの希望運転動作d
の入力を、随時切り替えることが可能な構成とするの
が、実用的である。
要素であるセンサの設置方法の一例を示す図である。他
の車両や障害物との距離及び、相対速度を測定するセン
サは、例えば、同図に示されるように、車両の四隅と車
両の前面に設ける。同図ではS1〜S5がセンサを示し
ている。センサS1は、走行車線前方車(障害物)との
距離を測るものである。センサS2は、右車線前方車と
の距離、センサS3は、左車線前方車との距離、センサ
S4は、右車線後方車との距離、センサS5は、左車線
後方車との距離を、それぞれ測定するものである。
ーダ、レーザレーダ等のレーダのセンサ信号を処理する
ものやCCDカメラのような、後処理として画像処理を
行うもの等が考えられる。それぞれ汎用性、コスト、精
度等の面で長短があり、本実施形態を利用する当業者に
よって適当なものがセンサとして採用されるべきであ
る。
される設置形態に限定されるものではなく、図6のセン
サS1〜S5が測定する各距離を測定できる各種形態が
考えられうる。
グ装置の実行する処理の流れを示した図である。入力装
置10から指令信号cが入力していない場合(ステップ
10)には、ステップ12で、直進の指示であると判断
する。そして、センサS1を起動し(ステップ15)、
自レーンの前方車あるいは障害物との距離(x-1−x)
を測定する。この測定値はデータ格納部15Aに格納さ
れる。そして、ステップ18で、センサS1が、今回、
自レーンの前方車あるいは障害物との距離を測定した結
果と、データ格納部15Aから読み出される、前回のサ
ンプリング時刻にセンサS1により測定された距離を用
いて、数値微分が演算される。この数値微分において
は、以下の式が計算される。
tn =nΔtとする。nは時間ステップを表す整数、Δ
tはサンプルステップ幅である。ステップ18の数値微
分により得られた値は、データ格納部15Bに格納され
る。ここでは、データ格納部15Aとデータ格納部15
Bとに分けて記載しているが、実際には、図2のデータ
格納部15を1つのメモリで構成して、異なるアドレス
にそれぞれのデータを格納するようにしても良い。
と、ステップ11で指令信号eの存在が認識され、指令
信号eが右への車線変更を要求するものか、左への車線
変更を要求するものかが判断される。指令信号eが右へ
の車線変更を要求するものである場合には、ステップ1
3を経て、ステップ16でセンサS1、S2、S4を起
動する。そして、それぞれのセンサS1、S2、S4で
前方との距離(x-1−x)、右前方との距離(x-s−
x)、右後方との距離(x−xs )を測定し、データ格
納部15Aに格納する。
8と同様に、センサS1、S2、S4で今回測定された
距離と、データ格納部15Aに格納されている、前回の
サンプリング時刻にセンサS1、S2、S4により測定
された距離とを使って、数値微分を行い、データ格納部
15Bに格納する。
更を要求するものである場合には、ステップ14を介し
て、ステップ17で、センサS1、S3、S5を起動す
る。そして、前方との距離(x-1−x)、左前方との距
離(x-s−x)、左後方との距離(xーxs )を測定
し、データ格納部15Aに格納する。また、ステップ2
0では、ステップ17で各センサS1、S3、S5が今
回測定した距離と、データ格納部15Aに格納されてい
る、前回のサンプリング時刻にセンサS1、S3、S5
により測定された距離とを用いて、数値微分を行う。そ
して、数値微分の結果得られた値は、データ格納部15
Bに格納される。
12における処理の流れを示す図である。入力装置10
から指令信号eが入力されると、先ず、走行車線前方監
視部51は、データ格納部15から自レーンの前方車と
の距離及び相対速度を読み出し、上記不等式(9)を評
価する。評価の結果、不等式(9)が成り立たないと判
定された場合には、運転動作生成手段格納部141から
「停止準備モード」のモデルを呼び出し、該モデルのパ
ラメータにデータ格納部15から読み出したデータを代
入することによって、減速のための支援信号aを生成・
出力させる。そして、運転者に対し減速指令を告知した
後、処理選択部52を呼び出す。自動運転を行っている
(運転者からの運転操作を入力していない)場合には、
減速のための信号を出力装置16及び制御装置17を介
して駆動部18に送信する。
安全であるとして、処理選択部52を呼び出す。処理選
択部52では、周囲の車両との相対速度による処理選択
を行う。すなわち、データ格納部15から目標車線前方
車との相対速度、及び、目標車線後方車との相対速度を
取得し、図1のステップ2で説明した判断を行い、処理
を選択する。ステップ2の判断を行うためのプログラム
(運動動作生成手段)は運動動作生成手段格納部142
に記憶されており、これから読み出して処理を行う。
行う処理は、図1のステップ3Aに、目標車線後方監視
部54の行う処理は、図1のステップ3Bに、目標車線
前方監視部55の処理は、図1のステップ3Cに、目標
車線前後監視部56の行う処理は、図1のステップ3D
及び4Dの処理に対応している。
線側方監視部53、目標車線後方監視部54、目標車線
前方監視部55、及び目標車線前後監視部56のそれぞ
れが行う処理は、プログラムとして、それぞれ運転動作
生成手段格納部143A、143B、143C、143
Dに記憶されている。データ格納部15からは、それぞ
れ、前方、右前方、右後方、左前方、左後方の各方向の
車両に対する距離及び相対速度が読み込まれる。それぞ
れの監視部53〜56によって行われる処理の詳細は、
上記したように図1で説明したステップ3A〜3Dの処
理に対応するので、説明を省略する。
とした処理の流れを示した図である。入力装置10から
車線変更の指令が入力されない場合には、センシング装
置(センサ)S1が起動され、観測結果がデータ格納部
15に格納される。このとき、距離は、センシング装置
S1の測定結果そのものであるが、相対速度は、図7で
説明した通り、数値微分処理を行うことによって求め
る。また、運動動作モデル格納部13からは、追従モデ
ルが呼び出される。そして、データ格納部15から読み
出した当該数値データを基に、実際の運転動作のパラメ
ータの値を決定し、走行支援信号aとして出力される。
れた場合には、センシング装置S1〜S5が起動され、
各方向の車両との距離を観測する。観測結果は、データ
格納部15に格納されると共に、各方向の車両に対する
相対速度も数値微分により算出されてデータ格納部15
に格納される。また、車線変更の指令が入力された場合
には、運転動作生成手段格納部14から、運転動作生成
手段64が呼び出される。運転動作生成手段64は、図
1のステップ1〜ステップ4Dの処理を行うプログラム
であって、データ格納部15から各相対速度データを読
み出すことによって、どのような運転動作をするべきか
を示す信号を生成する。運転動作生成手段64で生成さ
れた信号は運転動作モデル格納部13に入力され、該信
号が示す運転動作に該当する動作モデルを呼び出す。こ
の呼び出しにより、運転動作モデル格納部13から読み
出された動作モデルにデータ格納部15に記憶されてい
る当該距離及び当該速度の数値データが該動作モデルの
パラメータとして入力され、実際に車が実施すべき動作
を表す数値が算出される。この算出された数値データに
基づいて、走行支援信号aが生成・出力され、出力装置
16及び制御装置17を介して、駆動部18に制御信号
cが送られて減速をかけたり、出力装置16が運転者に
推奨動作等の支援情報を表示するための信号として使用
される。
データの流れを示した図である。センシング装置11で
取得された前方、右前方、右後方、左前方、左後方の各
方向の車両に対する距離は、データ格納部15のデータ
格納領域151に格納され、距離データkとして走行支
援信号生成部14に送られる。また、データ格納領域1
51の距離データkと、センシング装置11からの最新
の距離データは、数値微分処理され、各方向の車両に対
する相対速度が求められる。各相対速度はデータ格納領
域152に記憶され、相対速度データlとして走行支援
信号生成部14に与えられる。
2の実施形態には図示されていなかったが、適宜設ける
ことが可能である)を介して、各運転動作モデルのパラ
メータの内、車頭時間Tや、速度指令モードのVdesire
d (所望速度)、Nmental等の値を設定する。これらの
パラメータ値は予め設定しても良いが、運転者21が適
宜設定できるようにしておくことにより、車両を木目細
かく制御することが可能となる。すなわち、運転者21
の裁量範囲を設けておくことにより、自動的な車線変更
など、運転者21が直接関与しない自動運転走行の動作
形態を運転者21自身の判断により変更して、運転者2
1の嗜好にあった走行やより適切な走行を支援できるよ
うにするものである。
メータはデータ格納部153に記憶された後、運転者固
有データmとして走行支援信号生成部14に送られ、車
線変更の判断基準や運転動作モデルを決定するのに使用
される。
データmを、固有データ入力部73から入力する例につ
いて説明したが、各パラメータが過去の走行において、
どのような値を持っていたかを記憶しておき、平均値を
求めるなどの統計処理や、ニューラルネットワークや遺
伝的アルゴリズムなどによる学習機能により、運転者に
固有のデータを自動的に算出するようにしてもよい。
フトウェアで実現する場合に必要とされるハードウェア
環境を示す図である。上記実施形態の説明において説明
したように、運転動作モデルや運転動作生成手段、ある
いは、走行支援信号生成部12の処理は、所定のプログ
ラムの実行によって実施される。従って、これらのプロ
グラムを、例えば、CPUを備えた汎用性のある1つの
マイクロコンピュータシステムなどによって実行するよ
うにすることが可能である。
ドウェア構成の一例を示している。先ず、プログラムの
命令を実行するCPU81が設けられる。CPU81
は、バス80を介して、ROM82からプログラムを読
み込み実行する。上記、運動動作モデル、運転動作生成
手段、あるいは、走行支援信号生成部12の処理を実施
するプログラムは、それぞれ、このROM82に予め記
録される。上記プログラムは、ROM82のような読み
込み専用のメモリに予め記憶させておく形態以外に、書
き換え可能な記録媒体に記憶し、該記録媒体からRAM
83にロードして、CPU81に実行させることも可能
である。この場合、ROM82には、CPU81と入出
力装置や外部ネットワークとのインタフェースを制御す
るプログラムが記憶される。CPU81は、ROM82
から、このような制御プログラムを読み込んで、記録媒
体駆動装置86を制御する。本発明の実施形態で説明し
た処理を行うプログラムは、例えば、メモリカード、フ
ロッピーディスクやCD−ROM等の可搬記録媒体87
に記録され、運転者が車両の運転を行う前に、記録媒体
駆動装置86からRAM83にロードして、CPU81
に実行させる。この時、該プログラムは、RAM83に
CPU81が実行可能な形式で記憶され、CPU81
は、RAM83から随時該プログラムを読み込んで本発
明の実施形態の処理を実行する。
タ通信可能となるように、通信インタフェース84を設
けてもよい。通信インタフェース84を設けることによ
り、例えば、遠隔地に存在する情報提供者85と通信が
可能となる。従って、車両の運転者が本発明の実施形態
を実施する走行支援用のプログラムを持っていない、あ
るいは、車両に予め搭載されていない場合にも、当該プ
ログラムを有している情報提供者85から、当該プログ
ラムをダウンロードし、RAM83に展開して、CPU
81に実行させるという利用の形態が可能である。この
とき、ダウンロードした該プログラムを、不揮発性の外
部記憶装置88に記憶させておけば、必要なときに、こ
の外部記憶装置88から当該プログラムを読み込んでC
PU81に実行させることが出来るので、ダウンロード
を頻繁に行う必要がなくなる。また、通信インタフェー
ス84を設けることにより、プログラムの更新の手間が
省け、さらには最新のプログラムを随時、情報提供者8
5から入手することにより、常時、最新のプログラムを
車載することも可能となる。また、図11に示す形態以
外にも、車内LANによっても、図11に示すシステム
と同様なシステムを構築することが可能である。
に応じた判断をより適切に行うことが出きるので、安全
走行支援のために必要な情報を運転者に提示することが
可能となる。
車線変更を伴う走行の支援を適切に行うことができる。
を説明するフローチャートである。
転者に走行支援をするための装置の全体の構成ブロック
図である。
図である。
である。
である。
流れを示した図である。
の流れを示す図である。
した図である。
した図である。
場合に必要とされるハードウェア環境を示す図である。
Claims (31)
- 【請求項1】車両の走行を支援する装置であって、 自車が移動しようとする方向の前方にある物体に対する
自車の第1の距離と第1の相対速度、及び自車が移動し
ようとする方向の後方にある物体に対する自車の第2の
距離と第2の相対速度を検出する検出手段と、 該検出手段によって検出された、上記第1及び第2の距
離と上記第1及び第2の相対速度に基づいて、自車の移
動が可能か否かの判断を行い、自車の走行支援に必要な
信号を生成する走行支援信号生成手段と、を備えること
を特徴とする走行支援装置。 - 【請求項2】前記移動は、自車の車線変更に伴う移動で
あることを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。 - 【請求項3】前記第1及び第2の相対速度は、それぞ
れ、前記検出手段が取得した前記第1及び第2の距離を
数値微分することによって得られることを特徴とする請
求項1に記載の走行支援装置。 - 【請求項4】前記検出手段は、ミリ波レーダ、レーザレ
ーダ、CCDカメラの内のいずれかを用いて、上記第1
及び第2の距離と上記第1及び第2の相対速度を検出す
ることを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。 - 【請求項5】前記検出手段は、複数のセンサを備え、そ
れらのセンサは、少なくとも、自車の四隅と前方中央に
設置されていることを特徴とする請求項1に記載の走行
支援装置。 - 【請求項6】前記走行支援信号生成手段は、前記自車の
移動が可能と判断された場合には、前記検出手段により
得られた距離情報ならびに相対速度情報及び自車の速度
を基に、予め用意された運転動作モデルに従って、上記
走行支援信号を生成することを特徴とする請求項1に記
載の走行支援装置。 - 【請求項7】前記走行支援信号生成手段は、前記運動モ
デルとして、進行方向の車両の運動に対しては、黒沢モ
デルを使用し、進行方向に対し横方向の車両の運動に対
しては、車両の横方向の時刻tにおける位置をy
(t)、また、ay及びtc を定数として、 dy(t)/dt=ay −y(t)/tc で与えられるモデルを使用することを特徴とする請求項
6に記載の走行支援装置。 - 【請求項8】前記検出手段は、自車の移動前に進行方向
の前方に存在する物体までの距離及び相対速度を検出
し、 前記走行支援信号生成手段は、該自車の移動前に進行方
向の前方に存在する物体に対する自車の距離及び相対速
度と自車の速度を基に、前方の安全性を確認することに
より、自車が移動先へ移動することが可能か判断するこ
とを特徴とする請求項1に記載の走行支援装置。 - 【請求項9】前記走行支援信号生成手段は、移動先後方
の物体が自車の速度より速い速度で移動している流れの
中に合流しようとする場合には、該流れに合流する間に
該移動先の後方の物体が自車に接近してくる距離を考慮
して、該流れの中に自車が移動可能か否かを判断するこ
とを特徴とする請求項8に記載の走行支援装置。 - 【請求項10】前記走行支援信号生成手段は、更に、該
流れの中に合流後に自車が加速することによって生じ
る、移動先の後方の物体との距離の変化を考慮して、該
流れの中に自車が移動可能か否かを判断することを特徴
とする請求項9に記載の走行支援装置。 - 【請求項11】前記走行支援信号生成手段は、移動先前
方の物体が自車の速度より遅い速度で移動している流れ
の中に合流しようとする場合には、該流れに合流する間
に移動先の前方の物体に自車が接近する距離及び、該合
流後に自車が減速することによって生じる、移動先の前
方の物体との距離の変化を考慮して、自車が移動可能か
否かを判断することを特徴とする請求項8に記載の走行
支援装置。 - 【請求項12】車両の車線変更の可否を判断する装置で
あって、 自車の車線変更先の車線の前方の物体に対する自車の第
1の距離と第1の相対速度、及び自車の車線変更先の後
方の物体に対する自車の第2の距離と第2の相対速度を
検出する検出手段と、 該検出手段によって検出された、第1及び第2の距離と
第1及び第2の相対速度に基づいて、自車が車線変更可
能か否かを判断する車線変更可否判断手段と、を備える
ことを特徴とする車線変更可否判断装置。 - 【請求項13】前記第1及び第2の相対速度は、それぞ
れ、前記検出手段が取得した第1及び第2の距離を数値
微分することによって得られることを特徴とする請求項
12に記載の車線変更可否判断装置。 - 【請求項14】前記検出手段は、ミリ波レーダ、レーザ
レーダ、CCDカメラの内のいずれかを用いて、上記第
1及び第2の距離と上記第1及び第2の相対速度を検出
することを特徴とする請求項12に記載の車線変更可否
判断装置。 - 【請求項15】前記検出手段は、複数のセンサを備え、
それらのセンサは、少なくとも、自車の四隅と前方中央
に設置されていることを特徴とする請求項12に記載の
車線変更可否判断装置。 - 【請求項16】前記検出手段は、自車の車線変更前に進
行方向の前方に存在する物体までの距離及び相対速度を
検出し、 前記車線変更可否判断手段は、該自車の車線変更前に進
行方向の前方に存在する物体に対する自車の距離及び相
対速度と、自車の速度から前方の安全性を確認すること
により、自車が車線変更先へ移動することが可能か判断
することを特徴とする請求項12に記載の車線変更可否
判断装置。 - 【請求項17】前記車線変更可否判断手段は、車線変更
先後方の物体が自車の速度より速い速度で移動している
流れの中に合流しようとする場合には、該流れに合流す
る間に車線変更先の後方の物体が自車に接近してくる距
離を考慮して、該流れの中に移動可能か否かを判断する
ことを特徴とする請求項16に記載の車線変更可否判断
装置。 - 【請求項18】前記車線変更可否判断手段は、更に、該
流れの中に合流後に自車が加速することによって生じ
る、車線変更先の後方の物体との距離の変化を考慮し
て、該流れの中に移動可能か否かを判断することを特徴
とする請求項17に記載の車線変更可否判断装置。 - 【請求項19】前記車線変更可否判断手段は、車線変更
先前方の物体が自車の速度より遅い速度で移動している
流れの中に合流しようとする場合には、該流れに合流す
る間に移動先の前方の物体に自車が接近する距離及び、
該合流後に自車が減速することによって生じる、移動先
の前方の物体との距離の変化を考慮して、該流れの中に
移動可能か否かを判断することを特徴とする請求項16
に記載の車線変更可否判断装置。 - 【請求項20】車両の車線変更の可否を判断する方法で
あって、 (a)自車が車線変更しようとする先の車線の前方にあ
る物体に対する自車の第1の距離と第1の相対速度、及
び自車が移動しようとする方向の後方にある物体に対す
る自車の第2の距離と第2の相対速度を検出するステッ
プと、 (b)該ステップ(a)において検出された、上記第1
及び第2の距離と上記第1及び第2の相対速度に基づい
て、自車の移動が可能か否かの判断を行うステップと、
を備えることを特徴とする車線変更可否判断方法。 - 【請求項21】前記第1及び第2の相対速度は、それぞ
れ、前記ステップ(a)で取得した前記第1及び第2の
距離を数値微分することによって得られることを特徴と
する請求項20に記載の車線変更可否判断方法。 - 【請求項22】前記ステップ(a)において、自車の車
線変更前に進行方向の前方に存在する物体までの距離及
び相対速度を検出し、 前記ステップ(b)において、該自車の車線変更前に進
行方向の前方に存在する物体に対する自車の距離及び相
対速度と、自車の速度から前方の安全性を確認すること
により、自車が車線変更先へ移動することが可能か判断
することを特徴とする請求項20に記載の車線変更可否
判断方法。 - 【請求項23】前記ステップ(b)において、車線変更
先後方の物体が自車の速度より速い速度で移動している
流れの中に合流しようとする場合には、該流れに合流す
る間に車線変更先の後方の物体が自車に接近してくる距
離を考慮して、該流れの中に移動可能か否かを判断する
ことを特徴とする請求項22に記載の車線変更可否判断
方法。 - 【請求項24】前記ステップ(b)において、更に、該
流れの中に合流後に自車が加速することによって生じ
る、車線変更先の後方の物体との距離の変化を考慮し
て、該流れの中に移動可能か否かを判断することを特徴
とする請求項23に記載の車線変更可否判断方法。 - 【請求項25】前記ステップ(b)において、車線変更
先前方の物体が自車の速度より遅い速度で移動している
流れの中に合流しようとする場合には、該流れに合流す
る間に移動先の前方の物体に自車が接近する距離及び、
該合流後に自車が減速することによって生じる、移動先
の前方の物体との距離の変化を考慮して、該流れの中に
移動可能か否かを判断することを特徴とする請求項22
に記載の車線変更可否判断方法。 - 【請求項26】コンピュータに、 (a)自車が車線変更しようとする先の車線の前方にあ
る物体に対する自車の第1の距離と第1の相対速度、及
び自車が移動しようとする方向の後方にある物体に対す
る自車の第2の距離と第2の相対速度を検出させる機能
と、 (b)該機能(a)の動作において検出された、上記第
1及び第2の距離と上記第1及び第2の相対速度に基づ
いて、自車の移動が可能か否かの判断を行わせる機能
と、を実行させるプログラムを記録しているコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体。 - 【請求項27】前記第1及び第2の相対速度は、それぞ
れ、前記機能(a)で取得した前記第1及び第2の距離
を数値微分することによって得られることを特徴とする
請求項26に記載の記録媒体。 - 【請求項28】前記機能(a)において、自車の車線変
更前に進行方向の前方に存在する物体までの距離及び相
対速度を検出し、 前記機能(b)において、該自車の車線変更前に進行方
向の前方に存在する物体に対する自車の距離及び相対速
度と、自車の速度から前方の安全性を確認することによ
り、自車が車線変更先へ移動することが可能か判断する
ことを特徴とする請求項26に記載の記録媒体。 - 【請求項29】前記機能(b)において、車線変更先後
方の物体が自車の速度より速い速度で移動している流れ
の中に合流しようとする場合には、該流れに合流する間
に車線変更先の後方の物体が自車に接近してくる距離を
考慮して、該流れの中に移動可能か否かを判断すること
を特徴とする請求項28に記載の記録媒体。 - 【請求項30】前記機能(b)において、更に、該流れ
の中に合流後に自車が加速することによって生じる、車
線変更先の後方の物体との距離の変化を考慮して、該流
れの中に移動可能か否かを判断することを特徴とする請
求項29に記載の記録媒体。 - 【請求項31】前記機能(b)において、車線変更先前
方の物体が自車の速度より遅い速度で移動している流れ
の中に合流しようとする場合には、該流れに合流する間
に移動先の前方の物体に自車が接近する距離及び、該合
流後に自車が減速することによって生じる、移動先の前
方の物体との距離の変化を考慮して、該流れの中に移動
可能か否かを判断することを特徴とする請求項28に記
載の記録媒体。
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