JP2004157910A - 車両用推奨操作量生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車線維持や車線変更といった車線が関係する操作に対して十分なアシスト機能を発揮する。
【解決手段】周囲車両挙動予測手段3aは、自車の縦方向の物理的な運動を表現する縦方向物理変数3a−1と、自車の横方向の物理的な運動を表現する横方向物理変数3a−2と、自車が走行すべき車線を指し示す車線変数3a−3と、周囲車両の運動を表現する他車変数3a−4と、各変数の時間的な変化を予測する予測モデル8とを有し、評価関数構成手段3bは、自車と物体との相対的な位置、速度の関係の少なくとも一方を評価する周囲車両評価項3b−1と、自車の縦方向の運動を評価する縦方向運動評価項3b−2と、自車の車線変更を評価する車線変更評価項3b−3と、自車の横方向の走行位置を評価する横方向位置評価項3b−4の、少なくとも四つの項と、各評価項の重要度を反映する重み付け係数9とを有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された車両用推奨操作量生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献】特開平10−211886号。
【0003】
上記特許文献では、自車の周囲を走行する周囲車両との相対運動状態に基づいて潜在的危険度(リスクポテンシャル)という関数を定義して、該リスクポテンシャルが大きくなるような方向への操舵を抑制するように補助操舵トルクを加え、運転者に周囲環境のリスクの大きさを認識させる装置に関する発明が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献では、リスクの大きい操作の抑制を目的とした装置であり、リスクが小さくなるような運転操作を何らかの方法で算出し、算出された情報を運転者に何らかの手段で伝達することによって、運転者にリスクの小さい運転を積極的に促すことは想定されておらず、周囲車両との相対運動状態だけからリスクポテンシャルを算出しており、道路上に規定された車線を考慮したものになっていない。従って、障害物回避のアシストといった機能は十分に発揮できるものの、車線維持や車線変更といった車線が関係する操作に対しては十分なアシスト機能を発揮できないという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、車線維持や車線変更といった車線が関係する操作に対して十分なアシスト機能を発揮できる車両用推奨操作量生成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、周囲物体検出手段と、自車状態検出手段と、周囲車両挙動予測手段と、自車に対する運転操作の望ましさを算出する評価関数を構成する評価関数構成手段と、自車にとって望ましい縦方向の操作量の時系列信号と横方向の操作量の時系列信号から構成される推奨操作量を算出する推奨操作量演算手段とを備え、周囲車両挙動予測手段は、自車の縦方向の物理的な運動を表現する縦方向物理変数と、自車の横方向の物理的な運動を表現する横方向物理変数と、自車が走行すべき車線を指し示す車線変数と、周囲車両の運動を表現する他車変数と、各変数の時間的な変化を予測する予測モデルとを有し、評価関数構成手段は、自車と物体との相対的な位置、速度の関係の少なくとも一方を評価する周囲物体評価項と、自車の縦方向の運動を評価する縦方向運動評価項と、自車の車線変更を評価する車線変更評価項と、自車の横方向の走行位置を評価する横方向位置評価項の四つの項と、各評価項の重要度を反映する重み付け係数とを有することを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、車線維持や車線変更といった車線が関係する操作に対して十分なアシスト機能を発揮できる車両用推奨操作量生成装置を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
《第一の実施の形態》
本発明の第一の実施の形態を図1から図5までの図面に基づいて説明する。
図1は本発明である車両用推奨操作量生成装置を構成するのに必要な第一の実施の形態の一配置図である。
図1において、前方レーダー1aは、車両前面に取り付けられ、自車両前方に位置する複数の車両の位置を測定する。画像センサ1bも、車両前面の適当な位置にとりつけられ、前方レーダーの測定情報を補完するとともに、道路上に引かれた車線を検出する。後方レーダー1cは、車両背面に取り付けられ、自車両後方に位置する複数の車両の位置を測定する。側方センサ1dは、左右の車両側面に一個ずつ取り付けられ、前方レーダー1aと後方レーダー1cの死角となる車両側方に位置する車両の位置を検出する。なお、側方センサ1dとしては、レーダーを用いることもできるが、超音波センサや画像センサを用いることができる。
【0009】
車速センサ2は、ロータリーエンコーダーをホイールに取り付けることで実現できる。ホイールの回転速度に応じた周期のパルス列を出力し、車速の計測値を得る。
【0010】
演算部3は、マイクロコンピュータとその周辺部品から構成され、各センサからの信号を内蔵メモリに記録されたプログラムに従って処理し、計算結果を表示装置に送る。
【0011】
表示装置4は、液晶画面などの表示用ディスプレイおよび該ディスプレイに表示する画像を描画するためのマイクロコンピュータとその周辺部品から構成され、演算部3から送られてきた信号を内蔵メモリに記録された描画プログラムに従って処理し、画像をディスプレイに描画することで運転者に情報を提示する。
【0012】
演算部3は、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示すブロック3a〜3cを構成する。
【0013】
図2において、3aは周囲車両挙動予測手段、3bは評価関数構成手段、3cは推奨操作量演算手段、5は車速センサ2と車線検出器としての画像センサ1bにより構成される自車状態検出手段、6は周囲センサ1a〜1dにより構成される周囲車両検出手段、7は周囲車両情報である。周囲車両挙動予測手段3aは、縦方向物理変数3a−1、横方向物理変数3a−2、車線変数3a−3、他車変数3a−4を有する。また、各変数3a−1〜3a−4はそれぞれ、各変数3a−1〜3a−4の時間的な変化を予測する予測モデル8を有する。また、評価関数構成手段3bは、周囲車両評価項3b−1、縦方向運動評価項3b−2、車線変更評価項(車線変更抑制項)3b−3、横方向位置評価項3b−4を有する。また、各評価項3b−1〜3b−4はそれぞれ、各評価項3b−1〜3b−4の重要度を反映する重み付け係数(図では、「重み」とのみ記載)9を有する。
【0014】
以下、図3に示すような道路状況における動作の例に基づいて、各ブロック3a〜3cの具体的な構成方法を説明する。
【0015】
図3は、片側二車線の直線道路を自車(図に示すように、自車0と定義)と2台の他車両(車両1、車両2と定義)が走行している場面である。
図3の場面において、自車0は、左車線を走行する車両1よりも速い速度で走行しており、車間距離が縮まってきている。右車線の後方には、自車とほぼ同じ速度で走行する車両2が存在している。また、車両1は、左車線の道路中央寄りの位置を走行しており、自車0と車両2はほぼ車線の中央付近を走行しているものとする。簡単のため、車両1と車両2は車線変更を行なわないものと仮定する。
【0016】
ここでは、道路の進行方向に沿ってx座標をとり、各車両のx座標の値を表す変数をxと表記する。ここで、iは0から2までの値をとり、車両を区別するインデックスである。また、道路の進行方向とは垂直にy座標をとり、各車両のy座標の値を表す変数をyと表記する。左車線と右車線の中央位置のy座標をそれぞれ、y、yと表記する。
【0017】
周囲センサ1a〜1dからは、周囲車両と自車0との相対的な位置および相対的な速度を得ることができる。従って、座標系の原点を適当に定めれば、自車および各車のx座標およびy座標の値を具体的に確定することができる。また、周囲センサ1bから得られた車線に関する情報を利用することによって、また、車速センサ2からは自車0の縦方向の絶対速度を得ることができるので、自車速に各車の相対速度を加算することで、各車の絶対速度を得ることができる。以上より、センサ1a〜1d、2から得られた全ての周囲車両情報7を次のようなベクトルの形でまとめることができる。
【0018】
【数1】
Figure 2004157910
ただし、v=x は各車の縦方向の絶対速度を表す。なお、「・」は時間微分を表す。また、括弧( )付きの数式においては「・」は変数の上にあるものとし、上付きの「・」と、変数の上にある「・」は同意とする。
【0019】
周囲車両挙動予測手段3aは、次のように構成される。
自車の位置xおよび速度vは、自車の縦方向の物理的な運動を表現する変数となっている。これらの変数の挙動を予測する縦方向モデルとして、次のようなモデルを導入する。
【0020】
【数2】
Figure 2004157910
ここで、uは自車に対する縦方向の操作量(加減速指令値)である。
【0021】
同様に、他車の位置xおよび速度v(i=1,2)は、他車の縦方向の物理的な運動を表現する変数である。これらの変数の挙動を予測する他車モデルとして、次のようなモデルを導入する。
【0022】
【数3】
Figure 2004157910
ただし、x、vはそれぞれ車両iの先行車に相当する車両の位置と速度を表す変数であり、k 、k 、k 、hは車両iの先行車に対する追従特性を決める正のパラメータである。v は車両iの走行希望車速である。なお、車両iに先行車に相当する車両が存在しない場合には、便宜的に、x=x+h、v=vを仮想的な先行車情報として代入して、(3)式が
【0023】
【数4】
Figure 2004157910
という希望車速を目標車速として制御するモデルと一致するように構成するものとする。
【0024】
なお、本実施の形態では、他車両は横方向の運動を行なわないと仮定しているので、y、yは一定値をとったまま変化しないと仮定する。
【0025】
図3の例の場合、車両1には先行車が存在しないので、(4)式のモデルを割り当てる。車両2に関しては、自車0が右車線の車両2の前方に車線変更した場合には自車0が先行車となるが、そうでない場合には先行車が存在しない。そこで、車両2の縦方向モデルは(3)式のxとvに、横方向変数yを用いて
【0026】
【数5】
Figure 2004157910
【0027】
【数6】
Figure 2004157910
【0028】
【数7】
Figure 2004157910
という式で定義される(仮想的な)先行車をあてはめることで構成する。
【0029】
自車の横方向の運動には、車線変更に伴う運動と車線変更を伴わない車線内での運動の二通りの運動を考えることができる。物理的な横方向の移動という点ではどちらも変わらないが、運転者にとっての意味は大きく異なる場合がある。従って、運転者に推奨操作を提示する場合には、車線変更を伴う操作か、そうでないかを明確に区別した方が分かりやすい情報提示になる。そこで、物理的な横方向座標であるy(以下、物理変数と表記)とは別に、自車0が走行すべき車線を示す車線変数Yを新たに導入する。車線変数Yは、図3に示したように、−1から1までの値をとる実数として定義され、Y=−1で左車線、Y=1で右車線での走行という意味を与える。
【0030】
とYには、両方に指令値とダイナミクスを以下のように割り当てる。
【0031】
【数8】
Figure 2004157910
【0032】
【数9】
Figure 2004157910
ここで、uとUは、それぞれ物理変数yと車線変数Yに対する指令値、ωとΩはそれぞれ物理変数yと車線変数Yの変化する速さを決める適当な正のパラメータである。
【0033】
以上より、周囲車両挙動予測手段3aは、縦方向の加減速の指令値であるu、横方向の走行位置の指令値であるu、走行すべき車線の指令値であるUの三つの入力変数から、センサで測定可能な(1)式で表されるベクトルXの各要素と車線変数Yの予測計算を行なう式として定義された。
【0034】
次に、評価関数の構成方法について説明する。
評価関数は、現在から一定時間未来までの車両群の状態と自車0に対する操作を評価する関数として次式のように定義される。
【0035】
【数10】
Figure 2004157910
ただし、tは現在の時刻、Tは予測時間の長さを表す。
【0036】
関数Lは、運転者の操作に対する評価基準を表現した評価式であり、その具体的な構成として、ここでは、縦方向運動評価項3b−2と、周囲車両評価項3b−1と、車線変更評価項3b−3と、横方向位置評価項3b−4の四つの項を考える。
【0037】
縦方向運動評価項3b−2は、自車0の加減速をなるべく小さくするという要請を表現する評価式で構成される。具体的には、
【0038】
【数11】
Figure 2004157910
という式を利用することができる。
【0039】
周囲車両評価項3b−1は、自車0と周囲車両との相対的な運動状態を評価する項である。ここではさらに、周囲車両の評価として以下に説明するような二種類の評価を考える。
【0040】
一つは、同一車線上を走行した場合に認識されるリスクを表現した評価項であり、各車線ごとに定義されるリスクを足し合わせることで構成される。
【0041】
車線ごとのリスクは該当する車線上を走行する先行車および後続車との相対的な運動状態によって定義する。例えば、先行車までの車間時間(車間距離/速度)の逆数をリスクを表す指標として利用することができる。図3の例の場合、車両1に対するリスクとして
【0042】
【数12】
Figure 2004157910
を用いることができる。あるいは、先行車との相対速度をリスクとしてより重視したい場合には、先行車までの衝突時間(車間距離/相対速度)をベースとした以下のような指標を用いることもできる。
【0043】
【数13】
Figure 2004157910
ただし、λ、λは適当な正の定数である。
【0044】
図3の例の場合、左車線には車両1だけしか走行していないので、左車線のリスクL(X)は、
【0045】
【数14】
Figure 2004157910
として表現することができる。
【0046】
右車線の車両についても、構成方法は同様である。車間時間をベースとした指標を用いる場合、
【0047】
【数15】
Figure 2004157910
というリスクが定義され、衝突時間をベースとした指標を用いる場合には、
【0048】
【数16】
Figure 2004157910
というリスクが定義される。以上に定義したリスクのいずれかを用いて、右車線のリスクL(X)を、
【0049】
【数17】
Figure 2004157910
として表現する。左車線のリスクL(X)と右車線のリスクL(X)を、車線変数Yを用いて結合することによって、道路全体のリスクを定義する。左車線のリスクL(X)と右車線のリスクL(X)を結合するために、次式で定義される左接続関数c(Y)と右接続関数c(Y)を導入する。
【0050】
【数18】
Figure 2004157910
【0051】
【数19】
Figure 2004157910
以上で定義された左接続関数c(Y)と右接続関数c(Y)を用いて、左右両車線にまたがる同一車線上の車両に対するリスクを評価する式として、
【0052】
【数20】
Figure 2004157910
を構成する。
【0053】
周囲車両評価項3b−1のもう一つの要素として、主に隣接車線を走行する車両に対して認識されるリスクを表現した評価項を導入する。隣接車線を走行する車両に対しては、同一車線上の車両と違って、必ずしも縦方向の車間距離が小さいだけではリスクとして認識される度合いは小さいが、横方向の車間距離も小さくなった場合にはリスクとして認識される。そのようなリスク感覚を表現する一つの方法として、次式で表されるような評価式を導入する。
【0054】
【数21】
Figure 2004157910
【0055】
【数22】
Figure 2004157910
ここで、λ、rは、評価項の形状に関係する正のパラメータである。(21)式は、自車0と車両iとの相対位置が(22)式で定義される楕円領域の内部に含まれるようになると、評価値が計上されるようになり、二つの車両の距離が接近すれば接近するほど、評価値が大きくなるような関数となっている。楕円領域を適切に設計することにより、縦方向と横方向のリスク感覚を近似的に表現できる。以上で定義されたlをすべての検出車両に関して足し合わせることで、評価項を構成する。すなわち、
【0056】
【数23】
Figure 2004157910
を周囲車両評価項3b−1として構成する。
【0057】
車線変更評価項3b−3としては、ここでは、車線変数Yと車線変数Yに対する指令値Uとの偏差を評価する項を導入し、車線変更する(車線変数Yを切り替える)操作自体に評価関数上のコストが計上される構成とし、安易な車線変更を抑制する。具体的には、例えば、
【0058】
【数24】
Figure 2004157910
という評価項で実現する。
【0059】
横方向位置評価項3b−4としては、車線変数Yによって示される自車0が走行すべき車線位置と物理的な横方向の位置とを比較し、物理的な横方向の位置が車線変数Yによって示される目標位置に可能な限り追従するような評価項を設定する。例えば、左車線の目標位置yを、右車線の目標位置をyに設定した場合、次式のような評価項を構成することが考えられる。
【0060】
【数25】
Figure 2004157910
以上のように導入した四つの評価項3b−1〜3b−4それぞれに対して重み付け係数9をかけて足し合わせた式を全体の評価式L(τ)として構成する。すなわち、
【0061】
【数26】
Figure 2004157910
を評価式とする。ここで、w、w、w、wは、各項に対する重み付け係数9である。以上のような評価関数を構成するのが、評価関数構成手段3bの処理内容である。
【0062】
以上のように、周囲車両挙動予測手段3aと評価関数を構成すると、推奨操作量を求める問題は、最適制御問題に帰着することができるので、効率的に最適解を探索する最適制御の理論を利用することができる。例えば、文献1:加藤寛一郎著 工学的最適制御 非線形へのアプローチ、文献2:T. Ohtsuka, ’’Continuation/GMRES method for fast algorithm of nonlinear receding horizon control” Proc. 39th IEEE Conference on Decision and Control, pp.766−771, 2000. などに具体的な計算方法が示されている。推奨操作量演算手段3cは、そのような方法を用いて推奨操作量の演算を実行する処理ブロックである。算出された推奨操作量は、表示装置4に転送されて運転者に提示される。
【0063】
図4に、図3の場面における推奨操作量生成の例を示す。
最初に加速して、車両2との車間距離を広げてから、車線変数Yに対する指令値Uが−1から1に切り替わる。車線変数Yの切り替わりに追従するように物理変数yに対する指令値uがyからyまで連続的に変化していき、左車線から右車線に車線変更する解が得られている。また、右車線に車線変更し、車両1に接近するにつれて、車線中央寄りを走行している車両1との距離を広げるために、物理変数yに対する指令値uが車線中央を表す座標yよりも右側に出力されるようになっている。
【0064】
まとめとして、全体としての処理の流れを図5のフローチャートに沿って説明する。
ステップ1では、周囲車両検出手段6の周囲センサ1a〜1d、および自車状態検出手段5のセンサ信号を読み込む。この時点で各車の速度および自車0と周囲車両との相対的な位置を算出し、(1)式のようなベクトルXが算出される。
【0065】
ステップ2では、自車0の走行車線位置を認識して、車線変数(3a−3)Yの現在値を確定する。
【0066】
ステップ3では、自車0の運動に関係する縦方向物理変数3a−1、横方向物理変数3a−2、および車線変数3a−3に対する予測モデル8(自車モデル)が生成される。具体的には(2)、(8)、(9)式がメモリー上に読み出される。
【0067】
ステップ4では、検出車両1台ごとに、他車モデル(他車変数3a−4に対する予測モデル8)が生成される。具体的には、(3)、(4)式のモデルが適当に割り当てられたパラメータとともにメモリー上に生成される。
【0068】
ステップ5では、(26)式に示したような評価式L(τ)が構成され、メモリー上に生成される。
【0069】
ステップ6では、ステップ1から5で設定された周囲車両挙動予測手段3aと評価関数で定義される最適化問題を、推奨操作量演算手段3cにより、適当な最適解算出手法を用いて解き、推奨操作量を生成する。
【0070】
ステップ7では、生成された推奨操作量を表示装置4に転送して処理を終了する。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態では、自車の周囲物体を検出する周囲物体検出手段(周囲車両検出手段6)と、自車の状態を検出する自車状態検出手段5と、自車の周囲を走行する周囲車両の挙動を予測する周囲車両挙動予測手段3aと、自車に対する運転操作の望ましさを算出する評価関数を構成する評価関数構成手段3bと、周囲車両挙動予測手段3aの出力と評価関数構成手段3bの出力とから自車にとって望ましい縦方向の操作量の時系列信号と横方向の操作量の時系列信号から構成される推奨操作量を算出する推奨操作量演算手段3cとを備え、周囲車両挙動予測手段3aは、自車の縦方向の物理的な運動を表現する縦方向物理変数3a−1と、自車の横方向の物理的な運動を表現する横方向物理変数3a−2と、自車が走行すべき車線を指し示す車線変数3a−3と、周囲車両の運動を表現する他車変数3a−4と、各変数の時間的な変化を予測する予測モデル8とを有し、評価関数構成手段3bは、自車と周囲物体との相対的な位置、速度の関係の少なくとも一方を評価する周囲物体評価項(周囲車両評価項3b−1)と、自車の縦方向の運動を評価する縦方向運動評価項3b−2と、自車の車線変更を評価する車線変更評価項3b−3と、自車の横方向の走行位置を評価する横方向位置評価項3b−4の、少なくとも四つの項と、各評価項の重要度を反映する重み付け係数9とを有することを特徴とする。
【0072】
このような第一の実施の形態にあっては、自車が走行すべき車線を表す車線変数3a−3と、自車が走行すべき物理的な位置を表す横方向物理変数3a−2の二つの変数によって自車の横方向の運動を記述する構成となっているので、物理的な位置関係だけでは正しく評価できないリスクを、車線の存在も考慮することで正しく評価できるようになり、周囲車両と適正な空間的余裕を保てるような推奨操作量を生成することができる。例えば、同一車線上の車両と過度に接近している場合には、車線変更を推奨するような推奨操作量が生成される一方で、同じ位置および速度の関係にある車両でも走行している車線が異なる場合には、車線変更ではなく同一車線内で接近車両とは反対方向へ移動することを推奨するような推奨操作量を生成することができる。
【0073】
また、評価関数構成手段3bは、車線変数3a−3によって示される自車の走行すべき車線と、該当する車線における標準的な走行位置の物理的な横方向位置を対応づける車線位置関数を備え、横方向位置評価項3b−4は、自車の物理的な横方向の位置と車線位置関数によって算出される横方向の位置の目標値との偏差を含むことを特徴とする。
【0074】
このため第一の実施の形態にあっては、車線変数3a−3によって物理的な横方向の位置の目標値が定められ、目標値へ追従するための指令が評価関数を通して算出される構成となっているので、単に車線変更を推奨するだけでなく、車線変数3a−3で示される車線へと移動するための具体的な操作量を算出することができる。また、車線変更する場面において、評価関数の関数形を調整することで車線変数3a−3が切り替わる速度に対する物理的な横方向の指令値が切り替わる速度を調整することができるので、車線変更の判断を遅らせることなく、ゆっくりとした操舵を指示する推奨操作量を生成することができる。
《第二の実施の形態》
本発明の第二の実施の形態を図6から図10の図面に基づいて説明する。
図6は、本発明である車両用推奨操作量生成装置を構成するのに必要な第二の実施の形態の一配置図である。
装置の基本的な構成は第一の実施の形態と同じであるが、目標走行位置調整手段(目標走行位置調整ダイヤル)10が新たに加えられている点が第一の実施の形態とは異なっている。目標走行位置調整手段10は、中立位置を示す目盛を中心に左右に回転させることができるダイヤルであり、推奨操作量演算における横方向の目標位置の微調整を行なう。
【0075】
演算部3におけるマイクロコンピュータのソフトウェア形態を表す図を図7に示す。
以下、図8に示すような道路状況における動作の例に基づいて、各ブロック3a〜3cの具体的な構成方法を説明する。
【0076】
図8は、片側二車線の直線道路を自車0、大型トラック1、乗用車2の3台が走行している場面である。また、これら3台の移動車両(周囲車両)とは別に、左車線の左端付近に路上障害物3が存在しているものとする。図8の場面において、自車0は左車線を走行する大型トラック1よりも速い速度で走行しており、車間距離が縮まってきている。右車線の前方には自車0よりも速い速度で走行する乗用車2が走行している。大型トラック1は、路上障害物3に対する回避操作を行なった結果、走行位置が左車線の中央からは右側に寄っている。乗用車2は、ほぼ車線の中央を走行している。簡単のため、大型トラック1と乗用車2は、車線変更を行なわないものと仮定する。また、路上障害物3は、動かない静止障害物であることも仮定する。
【0077】
座標系は図8に示したように第一の実施の形態と同様にとるものとする。
このとき、第一の実施の形態と同様にして、センサ1a〜1dから得られた全ての周囲車両(移動している車両)情報7を、次式のようなベクトルの形でまとめることができる。
【0078】
【数27】
Figure 2004157910
また、路上障害物3の情報も、次式のように、ベクトルの形でまとめることができる。
【0079】
【数28】
Figure 2004157910
周囲車両挙動予測手段3aの構成は、第一の実施の形態とまったく同様であり、自車に(2)、(8)、(9)式が、他車に(3)式が割り当てられる。路上障害物3については移動しないものと仮定しているので、予測式は割り当てられない。(28)式は定数ベクトルとして扱われる。
【0080】
評価関数構成手段3bについては、第一の実施の形態で説明した、縦方向運動評価項3b−2、周囲車両評価項3b−1、車線変更評価項3b−3、横方向位置評価項3b−4に、障害物評価項3b−5が加わる。この内、縦方向運動評価項3b−2と車線変更評価項3b−3については、第一の実施の形態とまったく同じ評価項で表現されるので、説明を省略する。
【0081】
周囲車両評価項3b−1については、基本的な評価式の式形自体は、第一の実施の形態と同じ式を用いているが、本実施の形態においては、重み割り当て手段3b−7によって、車種によって異なる重み付け係数9を割り当てる構成としている。
【0082】
同一車線上の大型トラックおよび乗用車に対する重み付け係数9をそれぞれ、w、wとして、同一車線上車両に対する評価項を
【0083】
【数29】
Figure 2004157910
と構成する。ただし、L(X)は(12)あるいは(13)式、L(X)は(15)あるいは(16)式で定義される評価式とする。
【0084】
(22)式で定義される楕円領域内部における大型トラックおよび乗用車に対する重み付け係数をそれぞれ、w′、w′として、楕円領域内部の車両に対する評価項を
【0085】
【数30】
Figure 2004157910
と構成する。ただし、l(x,v,y,x,v,y)、l(x,v,y,x,v,y)は(21)、(22)式で定義される評価式とする。
【0086】
大型トラックに対する重み付け係数w、w′を、乗用車に対する重み付け係数w、w′よりも大きく設定することにより、大型トラックへの接近に対してより慎重な推奨操作量を生成することができる。このように、車種によって異なる重み付け係数を割り当てる処理を行なうのが、重み割り当て手段3b−7の処理内容である。
【0087】
横方向位置評価項3b−4に関しては、第一の実施の形態と同じ(25)式を用いることも可能であるが、ここでは、別の評価項の構成方法を示す。車線変数Yと物理変数yの目標値を対応させる目標位置関数(目標値関数)y (Y)を導入する。その具体形としては、例えば
【0088】
【数31】
Figure 2004157910
という関数を利用することができる。ここで、εは目標走行位置調整手段10によって決められる可調整パラメータである。目標走行位置調整手段10が中立位置に設定されたときは、ε=0が設定され、右方向に設定された場合には、ε>0、左方向に設定された場合には、ε<0となるように値が設定される。この目標位置関数y (Y)を利用すると、横方向位置評価項3b−4として、
【0089】
【数32】
Figure 2004157910
を構成することができる。ここで、nは適当な自然数であり、値を大きくすればするほど、評価式の勾配が急になって、車線変数Yの変化に対する物理変数yへの指令値uの追従が速くなり、物理的な横方向の運動の速さを調節することができる。
【0090】
障害物評価項3b−5は、自車0と路上障害物3との相対的な位置を評価する項である。自車0と路上障害物3との距離が接近すればするほど評価を悪くするという点では、移動車両に対する評価と同じであるので、(21)、(22)式と同様の式を利用して評価項を構成することができる。ここでは、
【0091】
【数33】
Figure 2004157910
【0092】
【数34】
Figure 2004157910
と評価項を構成する。ただし、wは、路上障害物3に対する重み付けパラメータ、λ 、rは評価値算出の必要性を判別する楕円領域の形状を決める正のパラメータである。重み付けパラメータwは、重み割り当て手段3b−7によって、路上障害物3の種類によってその値が割り当てられる。例えば、カラーコーンのような小さな物体に対しては相対的に小さな値を割り当てる一方で、故障車両のような大きな物体に対しては大きな値を割り当てるようにすれば、より運転者の感覚に合致する推奨操作量を生成することができる。
【0093】
以上に挙げた五つの評価項を足し合わせた式を全体の評価式L(τ)として構成する。すなわち、
【0094】
【数35】
Figure 2004157910
を評価式とする。なお、(35)式で重み付け係数がつけられていない評価項には、その定義式の部分に重み付け係数が含まれている。以上のような評価関数を構成するのが、評価関数構成手段3bの処理内容である。
【0095】
推奨操作量演算手段3cの処理内容、および算出された推奨操作量が、表示装置4に転送されて運転者に提示される部分の処理も第一の実施の形態と同じである。
【0096】
図9に図8の場面における推奨操作量生成の例を示す。
目標走行位置調整手段10は、中心位置よりもやや右寄りに設定されていたものとする。最初に、路上障害物3を回避するために、右方向への運動を指示する物理変数に対する指令値uが生成される。路上障害物3を回避した後は、左方向へ戻す指令値となるが、乗用車2が前方へと離れていったところで、今度は車線変数に対する指令値Uが−1から1に切り替わり、車線変数の切り替わりに追従するように物理変数に対する指令値uが右車線へと連続的に変化していく。大型トラック1に対する評価項(21)式と目標走行位置調整手段10を右寄りに設定した効果により、右車線の中央位置であるyよりもさらに右側まで進むことを指示する指令値が生成されている。
【0097】
まとめとして、全体としての処理の流れを図10のフローチャートに沿って説明する。
ステップ1では、周囲センサ1a〜1dおよび自車状態検出手段5のセンサ信号を読み込む。この時点で各車の速度および自車0と周囲車両、および路上障害物3との相対的な位置を算出し、(27)式のような変数ベクトルXと、(28)式のような定数ベクトルXが算出される。
【0098】
ステップ2では、自車0の走行車線位置を認識して、車線変数Yの現在値を確定する。
【0099】
ステップ3では、自車0の運動に関係する縦方向物理変数3a−1、横方向物理変数3a−2、および車線変数3a−3に対する予測モデル8(自車モデル)が生成される。具体的には(2)、(8)、(9)式がメモリー上に読み出される。
【0100】
ステップ4では、検出車両1台ごとに、他車モデル(他車変数3a−4に対する予測モデル8)が生成される。具体的には、(3)、(4)式のモデルが適当に割り当てられたパラメータとともにメモリー上に生成される。
【0101】
ステップ5では、重み割り当て手段3b−7によって、各車両に対する重み付け係数9の値が割り当てられ、(29)、(30)式のように周囲車両評価項3b−1が構成される。
【0102】
ステップ6では、重み割り当て手段3b−7によって、検出した各路上障害物3に対する重み付け係数9の値が割り当てられ、(33)式のような障害物評価項3b−5が構成される。
【0103】
ステップ7では、目標走行位置調整手段10の設定値が読み込まれ、(31)式のような目標位置関数3b−6(y (Y))の設定が行なわれ、(32)式のような横方向位置評価項(走行位置評価項)3b−4が構成される。
【0104】
ステップ8では、縦方向運動評価項3b−2と車線変更評価項3b−3が構成され、ステップ5〜7で構成された各評価項と合わせて、(35)式に示したような評価式L(τ)が構成される。
【0105】
ステップ9では、推奨操作量演算手段3cにより、ステップ1から8で設定された周囲車両挙動予測手段3aと評価関数で定義される最適化問題を適当な最適解算出手法を用いて解き、推奨操作量を生成する。
【0106】
ステップ10では、生成された推奨操作量を表示装置4に転送して処理を終了する。
【0107】
以上説明したように、本実施の形態では、評価関数構成手段3bは、周囲車両検出手段6で検出された周囲車両に対する周囲車両評価項3b−1への重み付け係数9を、周囲車両の種類に応じて異なる値に設定することを特徴とする。
【0108】
このように第二の実施の形態にあっては、車両の種類によって異なる重み付け係数9を割り当てるので、車両の種類によって異なる空間的な余裕を確保するような推奨操作量が得られるようになり、より運転者の感覚に合致した推奨操作量を提示することができる。
【0109】
また、評価関数構成手段3bは、周囲車両検出手段6で検出された周囲車両以外の障害物を特定し、各障害物と自車との相対的な位置、速度の関係の少なくとも一方を評価する周囲車両評価項3b−1をすべての検出障害物に関して足し合わせた障害物評価項を備えることを特徴とする。
【0110】
このため、移動車両以外の物体も評価の対象に加えているので、駐車車両のような静止障害物を検出した場合に、常に車線変更を伴う回避操作を算出するのではなく、可能であれば車線変更を行なうことなく車線内での走行位置の調整だけで回避を行なう操作を算出できるようになるので、必要以上に大きな操作を推奨しないようにすることができる。
【0111】
また、評価関数構成手段3bは、周囲車両検出手段6で検出された各障害物に対する周囲車両評価項3b−1への重み付け係数9を、障害物の種類に応じて異なる値に設定することを特徴とする。
【0112】
従って、障害物の種類によって異なる重み付け係数9を割り当てるので、障害物の種類によって異なる空間的な余裕を確保するような推奨操作量が得られるようになり、より運転者の感覚に合致した推奨操作量を提示することができる。
【0113】
また、車線内の走行位置を調整する目標走行位置調整手段10を備え、目標走行位置調整手段10の設定によって目標位置関数の形状を変形することを特徴とする。
【0114】
このような構成により、運転者の車線内での走行位置に関する好みを簡単な方法で調整する方法を提供することになるので、より運転者の意向を反映した推奨操作量を算出することができる。
以上本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の車両用推奨操作量生成装置の一配置図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態における演算部のソフトウェアブロックを示す図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態の適用場面の一例を示す図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態における推奨操作量計算の結果の例を示した図である。
【図5】本発明の第一の実施の形態の処理のフローチャートを示した図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態の一配置図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態における演算部のソフトウェアブロックを示す図である。
【図8】本発明の第一の実施の形態の適用場面の一例を示す図である。
【図9】本発明の第二の実施の形態における推奨操作量計算の結果の例を示した図である。
【図10】本発明の第二の実施の形態の処理のフローチャートを示した図である。
【符号の説明】
1a…前方レーダー
1b…画像センサ
1c…後方レーダー
1d…側方センサ
2…車速センサ
3…演算部
3a…周囲車両挙動予測手段
3a−1…縦方向物理変数
3a−2…横方向物理変数
3a−3…車線変数
3a−4…他車変数
3b…評価関数構成手段
3b−1…周囲車両評価項
3b−2…縦方向運動評価項
3b−3…車線変更評価項
3b−4…横方向位置評価項
3c…推奨操作量演算手段
4…表示装置
5…自車状態検出手段
6…周囲車両検出手段
7…周囲車両情報
8…予測モデル
9…重み付け係数
10…目標走行位置調整手段

Claims (6)

  1. 自車の周囲物体を検出する周囲物体検出手段と、
    前記自車の状態を検出する自車状態検出手段と、
    前記自車の周囲を走行する周囲車両の挙動を予測する周囲車両挙動予測手段と、
    前記自車に対する運転操作の望ましさを算出する評価関数を構成する評価関数構成手段と、
    前記周囲車両挙動予測手段の出力と前記評価関数構成手段の出力とから前記自車にとって望ましい縦方向の操作量の時系列信号と横方向の操作量の時系列信号から構成される推奨操作量を算出する推奨操作量演算手段と、
    を備えた車両用推奨操作量生成装置であって、
    前記周囲車両挙動予測手段は、
    前記自車の縦方向の物理的な運動を表現する縦方向物理変数と、
    前記自車の横方向の物理的な運動を表現する横方向物理変数と、
    前記自車が走行すべき車線を指し示す車線変数と、
    前記周囲車両の運動を表現する他車変数と、
    各変数の時間的な変化を予測する予測モデルとを有し、
    前記評価関数構成手段は、
    前記自車と前記周囲物体との相対的な位置、速度の関係の少なくとも一方を評価する周囲物体評価項と、
    前記自車の縦方向の運動を評価する縦方向運動評価項と、
    前記自車の車線変更を評価する車線変更評価項と、
    前記自車の横方向の走行位置を評価する横方向位置評価項の、少なくとも四つの項と、
    前記各評価項の重要度を反映する重み付け係数とを有することを特徴とする車両用推奨操作量生成装置。
  2. 請求項1記載の車両用推奨操作量生成装置において、
    前記評価関数構成手段は、
    前記車線変数によって示される前記自車の走行すべき車線と、
    該当する車線における標準的な走行位置の物理的な横方向位置を対応づける車線位置関数を備え、
    前記横方向位置評価項は、
    前記自車の物理的な横方向の位置と前記車線位置関数によって算出される横方向の位置の目標値との偏差を含むことを特徴とする車両用推奨操作量生成装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用推奨操作量生成装置において、
    前記評価関数構成手段は、
    前記周囲物体検出手段で検出された前記周囲車両に対する前記周囲物体評価項への前記重み付け係数を、前記周囲車両の種類に応じて異なる値に設定することを特徴とする車両用推奨操作量生成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか記載の車両用推奨操作量生成装置において、
    前記評価関数構成手段は、
    前記周囲物体検出手段で検出された前記周囲車両以外の障害物を特定し、
    各障害物と前記自車との相対的な位置、速度の関係の少なくとも一方を評価する前記周囲物体評価項をすべての検出障害物に関して足し合わせた障害物評価項を備えることを特徴とする車両用推奨操作量生成装置。
  5. 請求項4記載の車両用推奨操作量生成装置において、
    前記評価関数構成手段は、
    前記周囲物体検出手段で検出された各障害物に対する前記周囲物体評価項への前記重み付け係数を、障害物の種類に応じて異なる値に設定することを特徴とする車両用推奨操作量生成装置。
  6. 請求項2ないし5のいずれか記載の車両用推奨操作量生成装置において、
    車線内の走行位置を調整する目標走行位置調整手段を備え、
    前記目標走行位置調整手段の設定によって目標位置関数の形状を変形することを特徴とする車両用推奨操作量生成装置。
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