JP2000007891A - 新規液状エポキシ樹脂組成物、その硬化物並びに半導体封止装置 - Google Patents

新規液状エポキシ樹脂組成物、その硬化物並びに半導体封止装置

Info

Publication number
JP2000007891A
JP2000007891A JP6551399A JP6551399A JP2000007891A JP 2000007891 A JP2000007891 A JP 2000007891A JP 6551399 A JP6551399 A JP 6551399A JP 6551399 A JP6551399 A JP 6551399A JP 2000007891 A JP2000007891 A JP 2000007891A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
liquid
curing agent
viscosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6551399A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisanao Yamamoto
久尚 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Epoxy Co Ltd
Original Assignee
Asahi Ciba Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Ciba Ltd filed Critical Asahi Ciba Ltd
Priority to JP6551399A priority Critical patent/JP2000007891A/ja
Publication of JP2000007891A publication Critical patent/JP2000007891A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低粘度で、エポキシ樹脂が結晶化し難く、硬
化すると耐熱性、耐湿性、機械的強度等に優れた硬化物
が得られる、25℃で液状のエポキシ樹脂組成物、それ
で封止された半導体封止装置を提供する。 【構成】 一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 は炭素数2〜6のアルキル基、R2 は水素
又は炭素数1〜3のアルキル基、nは0以上の実数を表
す)で表される、数平均分子量が250〜500、60
℃での粘度が1〜30,000センチポイズであるエポ
キシ樹脂(A) 。エポキシ樹脂(A) と硬化剤(B) を含
む、25℃で液状のエポキシ樹脂組成物。 R1 がte
rt- ブチル基、R2 が水素原子。 硬化剤が酸無水物
系、フェノール系である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低粘度でかつ結晶
化し難く、作業性と保存安定性に優れた特性を備えた新
規なエポキシ樹脂組成物に関する。詳細には、本発明
は、その硬化物が耐熱性、耐湿性、機械的強度に優れる
ことから、半導体素子に代表される電気・電子部品等の
封止材料、積層材料、構造材料、塗料、接着剤、注型材
等に有用な新規なエポキシ樹脂組成物、及びその硬化
物、例えば積層板、積層シート等の積層物品、構造物
品、塗膜、フィルム、注型品に、更に半導体が該エポキ
シ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体封止装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来よりエポキシ樹脂は、その硬化物が
耐熱性、接着性、機械的特性に優れることから、塗料、
電気部品の注型材料、積層板、接着剤、電子部品の封止
剤等に使用されてきたが、その要求特性は近年ますます
高度化している。例えば、エポキシ樹脂は半導体の封止
材として広く利用されているが、近年、半導体素子の集
積度の向上に伴い、パッケージサイズが大面積化、薄型
化に向かうと共に、実装方式も表面実装化への移行が進
展しており、より優れた半田耐熱性を発現すべく低粘度
化、低吸湿率化が求められている。さらに、最近では低
コスト、高集積化の動向により、従来の金型を利用した
トランスファー成形によるデュアルインラインパッケー
ジに変わり、ハイブリッドIC、チップオンボード、テ
ープキャリアパッケージ、プラスチックピングリッドア
レイ、プラスチックボールグリッドアレイ、アンダーフ
ィル型チップサイズパッケージ、グローブトップ型チッ
プサイズパッケージ、オーバーコーティング型マルチチ
ップモジュールなどの金型を使用しないで、液状封止材
料を用いてスポット封止によりベアチップを実装する方
式が増えてきている。
【0003】しかしながら、一般に、液状封止にはトラ
ンスファー成形に比較して信頼性が低いという欠点があ
る。これは、通常、液状材料用の液状エポキシ樹脂とし
ては、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が使用されてい
るが、その耐熱性が低かったり、その粘度が要求を満足
させるほど低くないため、充分な量の無機充填材を配合
することができず、その結果硬化物の吸水率や線膨張係
数が大きいことなどが主な原因である。
【0004】これらの問題点を克服するため、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂よりも粘度の低いレゾルシノー
ルジグリシジルエーテルを使用することも検討されてい
るが、これらのエポキシ樹脂を硬化して得られる硬化物
はガラス転移温度が低く、耐熱性が損なわれてしまう。
逆に、耐熱性を上げようとしてジヒドロキシナフタレン
のジグリシジルエーテルを使用することなどが検討され
ているが、粘度が高く充填材の配合量が限られ、また作
業性、成形性に劣るという欠点がある。一方、通常のビ
スフェノールF型エポキシ樹脂を分子蒸留して得られ
る、低分子量、低粘度のビスフェノールF型エポキシ樹
脂を使用する検討も試みられているが、その場合、組成
物の粘度が低下し、耐熱性はやや向上するが、粘度、耐
熱性とも十分要求を満足させるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、エポキシ樹脂組成物中から該エポキシ樹脂が結晶化
しにくく、かつ硬化すると耐熱性、耐湿性、機械的強度
等に優れた硬化物となる、粘度とチクソ性が低く作業性
に優れた、25℃で液状のエポキシ樹脂組成物とその硬
化物、ならびに信頼性に優れた該エポキシ樹脂組成物で
封止された半導体封止装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
ついて種々検討した結果、数平均分子量と粘度で特定さ
れた、ベンゼン骨格に特定の炭素数のアルキル基を1個
のみ導入したハイドロキノンタイプのエポキシ樹脂を使
用することにより、低粘度であり、その組成物中からエ
ポキシ樹脂が結晶化し難く、かつその硬化物が耐熱性、
吸湿性、機械的強度、電気特性に優れた25℃で液状の
エポキシ樹脂組成物を提供でき、さらにはその硬化物、
並びに該エポキシ樹脂組成物で封止された、信頼性、耐
湿信頼性等に優れた半導体封止装置を提供できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は: (A) 一般式(1) :
【化3】 (式中、R1 は炭素数2〜6のアルキル基を表し、R2
は水素又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは0以
上の実数を表す。)で表される、数平均分子量が250
〜500であり、60℃における粘度が1〜30,00
0センチポイズであるエポキシ樹脂、及び(B) 硬化剤
を必須成分とすることを特徴とする、25℃で液状のエ
ポキシ樹脂組成物を提供する。また、 (A) 一般式(1) :
【化4】 (式中、R1 は炭素数2〜6のアルキル基を表し、R2
は水素又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは0以
上の実数を表す。)で表される、数平均分子量が250
〜500であり、25℃における粘度が50〜1,00
0,000センチポイズである25℃で液状のエポキシ
樹脂、及び(B) 硬化剤を必須成分とすることを特徴と
する、25℃で液状のエポキシ樹脂組成物を提供する。
また、
【0008】 一般式(1) において、R1 が炭素数3
〜5のアルキル基である点に特徴を有する。また、 一般式(1) において、R1 がtert- ブチル基である
点に特徴を有する。また、 R2 が水素原子である点に特徴を有する。また、 (A) 成分が数平均分子量が250〜350、60℃
における粘度が5〜3,000センチポイズであるエポ
キシ樹脂である点に特徴を有する。また、 (A) 成分が数平均分子量が250〜350、25℃
における粘度が100〜7,000センチポイズである
25℃で液状のエポキシ樹脂である点に特徴を有する。
また、 (B) 成分が酸無水物系硬化剤である点に特徴を有す
る。また、 (B) 成分が25℃で液状又は溶融開始温度が120
℃以下である酸無水物系硬化剤である点に特徴を有す
る。また、(10) (B) 成分がフェノール系硬化剤であ
る点に特徴を有する。また、(11) (B) 成分が25℃
で液状又は軟化点が70℃以下であるフェノール系硬化
剤である点に特徴を有する。また、(12) (B) 成分が
水酸基当量が29〜130(g/当量)のフェノール系
硬化剤である点に特徴を有する。また、(13) (B) 成
分が水酸基当量が29〜65(g/当量)のフェノール
系硬化剤である点に特徴を有する。また、
【0009】(14) (B) 成分が、アミン系硬化剤、イミ
ダゾール系硬化剤、潜在性硬化剤、又はカチオン系硬化
剤のいずれかである点に特徴を有する。また、(15)
(A)成分のエポキシ樹脂の加水分解性塩素含有量が10
00ppm以下である点に特徴を有する。また、(16)
(A)成分のエポキシ樹脂の全塩素含有量が2000pp
m以下である点に特徴を有する。また、(17) 〜
(16) のいずれかに記載の(A) 及び(B) 成分に加えて
(C) 硬化促進剤を含有してなる点に特徴を有する。ま
た、(18) 〜(16) のいずれかに記載の(A) 及び
(B) 成分に加えて(D) 無機充填材を含有してなる点に特
徴を有する。また、(19) (17) に記載の(A) 、(B) 、
及び(C) 成分に加えて、(D) 無機充填材を含有してなる
点に特徴を有する。また、(20) 〜(19) のいずれ
かに記載の25℃で液状のエポキシ樹脂組成物を硬化さ
せてなる、エポキシ樹脂硬化積層物品、注型品、構造物
品、塗膜又はフィルムを提供する。また、(21) 〜
(19) のいずれかに記載の25℃で液状のエポキシ樹脂
組成物の硬化物で半導体が封止されてなる、半導体封止
装置を提供する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。 〔1〕エポキシ樹脂組成物: (A) エポキシ樹脂 (i) 本発明に用いるエポキシ樹脂は基本的に以下の構
造特性を有するものである。即ち、一般式(1):
【化5】 (式中、R1 は炭素数2〜6のアルキル基を表し、R2
は水素又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは0以
上の実数を表す。)で表される、数平均分子量が250
〜500であり、60℃における粘度が1〜30,00
0センチポイズであるエポキシ樹脂である。
【0011】1)繰返単位n:式(1)の構造式におい
て、nは繰返数を表し、0以上の実数であるが、この値
は数平均分子量により一義的に制限されるものである。
即ち、一分子のエポキシ樹脂に着目ればnは0以上の整
数であるが、エポキシ樹脂全体としては、通常は分子量
分布を有する混合物として実用に供されるため、nは数
平均値の性格を持ち、その値は好ましくは0〜3.9で
ある。
【0012】2)置換基R1 (イ) 式(1)の構造式において、R1 は炭素数2〜6のア
ルキル基である。炭素数が1以下では耐熱性を表すガラ
ス転移温度が低く、また吸湿率が高くなり好ましくな
い。また、該エポキシ樹脂の融点と結晶性が高くなり、
該エポキシ樹脂を硬化剤等と配合して得られる組成物か
ら、速やかに或いは該エポキシ樹脂組成物の保存中に、
エポキシ樹脂組成物中で該エポキシ樹脂が結晶化してし
まったりして、エポキシ樹脂組成物が不均一となるばか
りでなく、エポキシ樹脂そのものの流動性が失われ、液
状エポキシ樹脂組成物として使用できなくなる。また、
炭素数が7以上ではガラス転移温度などで表わされる耐
熱性が低下して好ましくない。従って、R1 は炭素数2
〜6のアルキル基であることが望ましく、好ましくは炭
素数は3〜5、より好ましくは炭素数4であり、なかで
もターシャルブチル(tert- ブチル)基は、耐熱性が高
く低粘度であり、該エポキシ樹脂を使用したエポキシ樹
脂組成物は安定な液状となることから特に好ましい。
【0013】(ロ)(A)成分のエポキシ樹脂は、R1 で示
されるベンゼン環に直結するアルキル置換基の個数は、
各ベンゼン環につき1個に限る。即ち、各ベンゼン環に
置換基が2個直結したエポキシ樹脂、例えば、2, 5−
ジ−tert- ブチルハイドロキノンのエポキシ樹脂は、結
晶性の固形状のエポキシ樹脂であり、硬化剤等と配合し
ても固形状のエポキシ樹脂組成物となってしまったり、
たとえ低粘度の硬化剤と配合して液状化することができ
ても、該エポキシ樹脂の結晶性が高いために、組成物か
ら速やかに或いは、保存中に該エポキシ樹脂が結晶化し
てしまい、エポキシ樹脂組成物が不均一になったりある
いは全体が固形化してしまったりする。
【0014】(ハ)そのようなエポキシ樹脂は、前述のよ
うに低圧トランスファー成形用の成形材料としては利用
することは可能であるが、通常の液状エポキシ樹脂組成
物の硬化方法、例えばシリンジに充填してディスペンサ
−を用いて吐出する方法などには適用できなくなってし
まい、液状エポキシ樹脂としての価値が著しくそこなわ
れる。これに対して、(A)成分のエポキシ樹脂は、各ベ
ンゼン環に特定の炭素数の置換基が1個のみ直結してい
ることによって、分子構造の対象性が崩れているため結
晶化し難く、そのことによってはじめて、安定な液状の
エポキシ樹脂組成物を提供することができるのである。
【0015】3)数平均分子量:本発明の新規エポキシ
樹脂組成物が本発明の目的を達成するためには、(A)成
分のエポキシ樹脂の数平均分子量は特定されなくてはな
らない。即ち、(A)成分のエポキシ樹脂の数平均分子量
は250〜500である。その数平均分子量が低いほど
その粘度が低くなり、また、その硬化物特性(耐熱性、
耐湿性等)も向上するので好ましく、好ましくは255
〜400、より好ましくは260〜350、特に好まし
くは270〜300である。
【0016】数平均分子量が500よりも大きい場合は
該エポキシ樹脂が25℃でアモルファス状態の固形ある
いは半固形となってしまう。そのようなエポキシ樹脂が
配合されたエポキシ樹脂組成物は、25℃で流動性が失
われて固形あるいは半固形となったり、硬化物の耐熱性
が低く、耐湿性も低下する。そのようなエポキシ樹脂組
成物は、例えば、半導体装置を低圧トランスファ−成形
によって封止する分野では、適当な大きさに粉砕してタ
ブレット化するなどして成形材料として利用することが
できるが、通常の液状のエポキシ樹脂組成物の成形法、
例えばシリンジに充填してディスペンサ−を用いて吐出
する方法、或いは所定の金型に流し込む注型法などには
該エポキシ樹脂組成物の流動性が失われているために適
用できなくなってしまう。
【0017】4)粘度: (イ) 60℃の粘度 (A)成分のエポキシ樹脂の粘度は60℃において1〜3
0,000センチポイズであり、好ましくは5〜3,0
00センチポイズ、より好ましくは8〜500センチポ
イズ、特に好ましくは10〜100センチポイズ、殊に
好ましくは20〜50センチポイズである。60℃にお
ける粘度が30000センチポイズよりも高いと該エポ
キシ樹脂を使用して得られるエポキシ樹脂組成物の流動
性が低下してしまい、液状エポキシ樹脂組成物としての
価値が著しく損なわれてしまう。
【0018】さらに、混練作業の作業性が悪くなってし
まい均一組成の組成物が得られなかったり、該エポキシ
樹脂組成物を硬化して得られるエポキシ樹脂硬化物の機
械的強度や、耐湿性が低下してしまったりする。また、
1センチポイズよりも低いと該エポキシ樹脂の蒸気圧が
高くなり、該エポキシ樹脂を配合してなるエポキシ樹脂
組成物の硬化中に、該エポキシ樹脂が気化してエポキシ
樹脂硬化物中にボイドが生成してしまうことがある。ま
た、(A)成分のエポキシ樹脂は、さらに25℃におけ
る粘度が50ないし1,000,000センチポイズであると、
硬化剤など、各種配合物と混合する場合に、エポキシ樹
脂の温度を予め高める工程を省くことができることがあ
るので望ましい。
【0019】(ロ) 25℃の粘度 また、25℃における粘度が1,000,000センチポイズよ
りも高いと該エポキシ樹脂を使用して得られるエポキシ
樹脂組成物の流動性が低下してしまい、液状エポキシ樹
脂組成物としての価値が著しく損なわれてしまうことが
ある。また、50センチポイズよりも低いと該エポキシ
樹脂の蒸気圧が高くなり、該エポキシ樹脂を配合してな
るエポキシ樹脂組成物の硬化中に、該エポキシ樹脂が気
化してエポキシ樹脂硬化物中にボイドが生成してしまう
ことがある。この様な観点から、エポキシ樹脂の好まし
い25℃における粘度は60〜20,000、さらに好
ましくは100〜10,000、より好ましくは200
〜5,000、特に好ましくは500〜1,500、殊
に好ましくは700〜1,200である。
【0020】5)置換基R2 について:置換基R2 は水
素原子または炭素数1〜3のアルキル基であるが、水素
原子の場合には、粘度が低くなる傾向にあり好ましい。
【0021】(ii) 一般式(1)におけるn=0の成分の
含有率(n=0含有率):(A)成分のエポキシ樹脂のn
=0含有率は高いほどエポキシ樹脂の粘度が低くなるの
で望ましい。30%以上であることが望ましく、好まし
くは50%以上、より好ましくは80%以上、特に好ま
しくは90%以上、殊に好ましくは95%以上である。
尚、n=0含有率はゲルパーミエーションクロマトグラ
フィ(以下「GPC」とする)によって求められる。
【0022】(iii) 「25℃で液状のエポキシ樹脂」
について:本発明における「25℃で液状のエポキシ樹
脂」とは、試験するエポキシ樹脂が結晶化していない場
合はそのままの状態で以下の2つの条件のうちのいずれ
かの条件を満たすものである。また、試験するエポキシ
樹脂が結晶化している場合は、試験するエポキシ樹脂1
00gを80℃の温度で24時間保持した後、0.5時
間以内に25℃まで冷却し、25℃に到達後の経過時間
が1時間以内の試験サンプルについて、以下の2つの条
件のうちのいずれかの条件を満たすものである。
【0023】即ち、 (イ) 垂直にした試験管(内径30ミリメートル、高さ1
20ミリメートルの平底円筒型のガラス製のものとす
る。)に試験サンプルを試験管の底からの高さが55ミ
リメートルとなるまで入れ、試料の温度を25℃に管理
した状態で攪拌棒で1分間攪拌した直後に該試験管を水
平にした場合に、該試験サンプルの移動面の先端が試験
管の底からの距離が60ミリメートルの部分を通過する
までの時間が90秒以内である場合に「25℃で液状」
とする。 (ロ)試験サンプルを25℃の条件下でB型粘度計にて測
定した場合に、3,000,000センチポイズ以下である場合
に「25℃で液状」とする。
【0024】(iv) 塩素含有量について:また、(A)
成分のエポキシ樹脂は、工業的には、通常原料としてエ
ピクロルヒドリンなど、塩素含有化合物を使用すること
によっても製造されることから、合成反応中の副反応が
原因となって、しばしばそのエポキシ樹脂中に塩素が含
有される。 (イ) 該エポキシ樹脂は、種々の用途に利用しうるが、半
導体など、電子部品の液状封止材料に特に好適に利用さ
れる。そのような用途においては、エポキシ樹脂中に含
まれる塩素の量が多いと、半導体素子上のアルミ配線が
腐食し断線したりしてしまい、該エポキシ樹脂を使用し
た半導体の信頼性が低下することがある。従って、該エ
ポキシ樹脂に含有される塩素の量は少ない程好ましい。
【0025】(ロ)エポキシ樹脂に含有される塩素には、
後に記載される測定法によって定義される、無機塩素、
加水分解性塩素、および全塩素に分類されるが、いずれ
の塩素の含有量も低いほど好ましい。無機塩素含有量は
5ppm以下、より好ましくは1ppm以下であること
が望ましい。加水分解性塩素含有量は好ましくは150
0ppm以下、より好ましくは1000ppm以下、さ
らに好ましくは500ppm以下、特に好ましくは10
0ppm以下であることが望ましい。全塩素含有量は1
%以下、より好ましくは5000ppm以下、さらに好
ましくは2000ppm以下、特に好ましくは1000
ppm以下、さらに特に好ましくは700ppm以下で
あることが望ましい。また、全塩素含有量が低いほどチ
クソ性が低くなり、成形時に樹脂が流れやすくなるので
好ましい。チクソ性は、後に記載の方法によって求めら
れるチクソ性指数が小さい程望ましく、好ましくは5.
0以下、より好ましくは2.0以下であることが望まし
い。
【0026】(v) エポキシ樹脂の製造 1) 1つの製造例 (A)成分のエポキシ樹脂は、一般式(2) :
【化6】 (式中、R1 は式(1)の場合と同じ)で表されるモノア
ルキル置換ハイドロキノンと、エピクロロヒドリン、2
−メチル−1−クロロヒドリン、エピブロモヒドリン等
のエピハロヒドリンとを、触媒の存在下で付加反応させ
た後に、脱ハロゲン化水素反応剤を用いて脱ハロゲン化
水素反応させ、その後の水洗、分離工程、および過剰の
エピハロヒドリンの回収工程を経ることによって得るこ
とができる。
【0027】(a) エピハロヒドリンの使用量:一般式
(1)において、繰返単位nが1以上の多量体の生成量を
抑制し、数平均分子量および粘度の上昇を抑制するため
に、反応に使用するエピハロヒドリンの量は、通常、フ
ェノール性水酸基1モルに対して0.8モル以上30モ
ル以下、好ましくは1.0モル以上20モル以下、より
好ましくは2.5モル以上10モル以下、特に好ましく
は3モル以上5モル以下である。使用するエピハロヒド
リンの量が0.8モルより少ないと回収されるエポキシ
樹脂の分子量が高くなり、固形となってしまうことがあ
る。また、30モルよりも多いと、一定容量の反応器に
おいて製造されるエポキシ樹脂の生産量が少なくなった
り、使用する脱ハロゲン化水素反応剤の濃度が低下して
回収されるエポキシ樹脂のハロゲン含有量が高くなるこ
とがある。
【0028】(b) 触媒:その付加反応の際に使用する触
媒としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベ
ンジルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラブチ
ルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウム
ブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ヨ
ウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルア
ンモニウム、テトラプロピルアンモニウムクロライド、
ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヨウ化ベ
ンジルトリメチルアンモニウム、塩化コリン等のアンモ
ニウム塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム
などのアルカリ土類金属水酸化物;トリブチルアミ
ン、、トリイソプロピルアミン、ベンジルジエチルアミ
ン、2−フェニルイミダゾール、イミダゾール、N−メ
チルイミダゾール等の塩基性有機化合物;トリフェニル
ホスフィン、トリメチルホスフィン、ベンジルトリフェ
ニルホスホニウムブロマイド、アミルトリフェニルホス
ホニウムブロマイド、ヨウ化ベンジルトリフェニルホス
ホニウム等のリン系化合物が挙げられる。
【0029】(c) 反応温度;その付加反応の際の反応温
度は、20℃〜160℃、好ましくは50℃〜140
℃、より好ましくは60℃〜130℃、特に好ましくは
80℃〜120℃である。反応温度が20℃未満と低す
ぎると反応の進行が遅すぎ、反応が完結しなかったりし
て工業的に好ましくないばかりでなく、グリシジル基の
含有率が十分でないために得られたエポキシ樹脂の硬化
物の耐熱性が低いなどの問題が生じることがある。一
方、反応温度が160℃を越えて高すぎるとエピハロヒ
ドリンが加水分解反応を生じたりして、反応終了後の水
洗、分離工程において、有機層と水層との界面が不明瞭
で分離が困難となることがある。
【0030】(d) 脱ハロゲン化水素反応剤; (イ) 脱ハロゲン化水素反応させる際に使用する脱ハロゲ
ン化水素反応剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物;水
酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物などが挙
げられる。脱ハロゲン化水素反応剤はそのまま使用して
もよいし、水、メタノール、エタノールなどの溶媒に溶
解して用いても良い。 (ロ)本発明は、この合成反応において使用する脱ハロゲ
ン化水素反応剤の量によっては特に制限されないが、フ
ェノール性水酸基1当量に対して0.9〜3.0当量、
好ましくは1.0〜2.0当量、特に好ましくは1.0
5〜1.2当量である。0.9当量よりも少ないと回収
されるエポキシ樹脂中に含まれる加水分解性ハロゲン含
有量、あるいは全ハロゲン含有量が高くなることがあ
る。また、3.0当量よりも多いと脱ハロゲン化水素反
応剤とエピハロヒドリンとの副反応が生じる結果、反応
終了後の水洗、分離工程において、有機層と水層との界
面が不明瞭で分離が困難となったりすることがある。
【0031】(e) 脱ハロゲン化水素反応等; (イ) 脱ハロゲン化水素反応は、反応で生成した水或いは
脱ハロゲン化水素反応剤を添加した際に同伴された水を
反応系外に除去しながら行うのが好ましい。水を除去す
る方法としては反応系内の水をエピハロヒドリンと共沸
蒸留により留出させ、留出液を水相および有機相に分液
した後、有機相のみを反応系内に戻す方法が例示され
る。 (ロ)また、上記の付加反応、脱ハロゲン化水素反応の両
方、またはいずれかを行う際にも、反応溶媒を使用して
も良い。使用する反応溶媒としては、例えばトルエン、
キシレンなどの無極性溶媒、メチルイソブチルケトン、
ジオキサン、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒等が
挙げられる。なかでも、ジメルスルホキシドを用いると
加水分解性ハロゲン含有量又は全ハロゲン含有量が著し
く低減できる点で好ましい。 (ハ)また、本発明のエポキシ樹脂の加水分解性ハロゲン
含有量は、得られた該エポキシ樹脂を前記反応溶媒の存
在下又は不存在下において、前記脱ハロゲン化水素反応
剤を加えて再度脱ハロゲン化水素反応を行うことによっ
て低減することができる。
【0032】2) エポキシ樹脂の精製例;また、本発
明のエポキシ樹脂は、前記のいずれかの製造例により合
成した後に常圧ないし1×10〜5mmHgの減圧下、
80℃〜280℃で蒸留することによって得ることもで
きる。以上の蒸留操作によって得られた本発明のエポキ
シ樹脂は、蒸留前のエポキシ樹脂に比較して各種塩素含
有量が低減され、粘度も低く工業的に好ましい。
【0033】3)モノアルキル置換ハイドロキノン (イ) 1)のエポキシ樹脂の製造例において使用される、
式(2)で示される化合物であるモノアルキル置換ハイド
ロキノンとしては、tert−ブチルハイドロキノン、
n−ブチルハイドロキノン、n−プロピルハイドロキノ
ン、iso−プロピルハイドロキノン、エチルハイドロ
キノン、ペンチルハイドロキノン、n−ヘキシルハイド
ロキノン、イソアミルハイドロキノン、tert−アミ
ルハイドロキノン等が例示される。合成されるエポキシ
樹脂が粘度が低く、またその硬化物の耐熱性等の特性に
優れている点で、tert−ブチルヒドロキノンが特に
好ましい。
【0034】(B) 硬化剤 (i) 本発明で使用される硬化剤としては、アミン系硬
化剤、潜在性硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系
硬化剤、イミダゾール系硬化剤、カチオン系硬化剤等が
挙げられる。酸無水物系硬化剤と低分子量のフェノール
系硬化剤が粘度の低いエポキシ樹脂組成物を提供する点
で好ましい。
【0035】以下、それぞれの硬化剤について説明す
る。 1)アミン系硬化剤:アミン系硬化剤としては、例え
ば、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、
1,4−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、
2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミ
ノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリア
ミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族アミン;テト
ラクロロ−p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジ
アミン、p−キシリレンジアミン、m−フェニレンジア
ミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、2,4−ジアミノアニゾール、2,4−トルエンジ
アミン、2,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノジフ
ェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フォン、m−アミノフェノール、m−アミノベンジルア
ミン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、2
−(ジメチルアミノメチル)フェノール等の芳香族アミ
ン;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミ
ン、トーマイド(富士化成)、バーサミド、ジェナミド
(ヘンケル白水)、ラッカーマイド(大日本インキ)、
サンマイド(三和化学)、ポリマイド(三洋化成)等が
挙げられる。
【0036】更には、モノアリルジアミノジフェニルメ
タン、ジアリルジアミノジフェニルメタン、モノアリル
ジアミノジフェニルスルホン、ジアリルジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’−ジエチル−4,4’アミノジ
フェニルメタン、3,3’−5,5’テトラメチル−ア
ミノジフェニルメタン等のアルキル化芳香族アミン、ア
ルケニル化芳香族アミンも挙げられる。これらの中で、
25℃で液状、又は溶融開始温度が120℃以下のもの
は、低粘度のエポキシ樹脂組成物を与え、またその硬化
物は、耐熱性、機械的強度に優れた硬化物となるので望
ましい。
【0037】溶融開始温度は低いほど望ましく、好まし
くは60℃以下、より好ましくは40℃以下、特に好ま
しくは25℃で液状である。そのようなアミン系硬化剤
としては、具体的には、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、3,3’−ジエ
チル−4,4’アミノジフェニルメタン、3,3’−
5,5’テトラメチル−アミノジフェニルメタン、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジア
ミン、o−フェニレンジアミン等が挙げられる。本発明
はアミン系硬化剤の使用量によっては特に制限されない
が、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して窒素原
子に結合した活性水素の比率が0.7−1.5モル、好
ましくは0.9−1.2モルとなるように配合されるこ
とが望ましい。
【0038】2)潜在性硬化剤:潜在性硬化剤として
は、ジシアンジアミド、グアニジン化合物、アジピン酸
ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、イソフタル酸
ジヒドラジド、アミキュアVDH(味の素社製)、アミ
キュアLDH(味の素社製)、アミキュアUDH(味の
素社製)等の窒素含有化合物が例示され、ジシアンジア
ミド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラ
ジドが潜在性が高く、また、その硬化物の耐熱性、機械
的強度が高いので好ましい。それらの配合量は、エポキ
シ樹脂中のエポキシ基1モルに対して窒素原子に結合し
た活性水素の比率が0.4〜0.9モル、好ましくは
0.5〜0.7モルとなるように配合されることが好ま
しい。また、スルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホ
ニウム塩などのオニウム塩系硬化剤が挙げられる。それ
らの配合量はエポキシ樹脂100部に対して0.1〜1
0部であることが望ましい。
【0039】更に、アミンアダクト型潜在性硬化剤など
も好適に用いられ、ノバキュアHX3722、ノバキュ
アHX3742、ノバキュアHX3748、ノバキュア
HX3788、ノバキュアHX3921HP、ノバキュ
アHX3941HP、ノバキュアHX3741(以上旭
チバ社製、商品名)、或いは特開昭52ー21100号
公報、特開昭58ー55970号公報、特開昭60ー9
9179号公報、特開平8ー157562号公報、特開
昭64ー70523号公報等に開示された潜在性硬化剤
等が例示され、本発明のエポキシ樹脂に対して0.1〜
20部配合されることが好ましい。
【0040】3)酸無水物系硬化剤:酸無水物系硬化剤
としては例えば、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピ
ン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸
無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ
(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、
テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ
無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水
物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリ
ット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチ
レングリコールビストリメリテート、無水ヘット酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3
−メチルー3ーシクロヘキサンー1,2−ジカルボン酸
無水物等が挙げられる。
【0041】これらの中で、25℃で液状、又は溶融開
始温度が120℃以下のものは、(A) 成分のエポキシ樹
脂と相溶し低粘度のエポキシ樹脂組成物を与え、またそ
の硬化物は、耐熱性、機械的強度に優れた硬化物となる
ので望ましい。溶融開始温度が好ましくは60℃以下、
より好ましくは40℃以下、特に好ましくは25℃で液
状である。そのような酸無水物系硬化剤としては、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、
メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミッ
ク酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロ無水
フタル酸等が挙げられる。本発明はその使用量によって
は特に制限されないが、耐熱性が高く吸水率が低くなる
という観点から、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに
対して酸無水物0.7〜1.2モル、好ましくは0.7
5〜1.1モル、特に好ましくは0.8〜1.0モルで
あることが望ましい。
【0042】4)フェノール系硬化剤: (イ)フェノール系硬化剤としては、例えばフェノールノ
ボラック、クレゾールノボラック、レゾルシン、カテコ
ール、tert−ブチルカテコール、tert−ブチル
ハイドロキノン、フロログリシノール、ピロガロール、
tert−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロー
ル、ポリアリル化ピロガロール、1, 2, 4−ベンゼン
トリオール、2, 3, 4−トリヒドロキシベンゾフェノ
ン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒド
ロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキ
シナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,
8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナ
フタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−
ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタ
レン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒ
ドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのア
リル化物、或いはポリアリル化物、アリル化ビスフェノ
ールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノー
ルノボラック、アリル化ピロガロール等が挙げられる。
【0043】(ロ)これらの中で、25℃で液状、又は軟
化点が70℃以下であるフェノール系硬化剤は、エポキ
シ樹脂との混合・混練が容易であり、かつ低粘度のエポ
キシ樹脂組成物を与える。また、その硬化物は、耐熱
性、機械的強度に優れた硬化物となるので望ましい。軟
化点が低い程、エポキシ樹脂組成物の粘度が低くなるの
で望ましく、好ましくは60℃以下、より好ましくは4
0℃以下、特に好ましくは25℃で液状である。
【0044】(ハ)25℃で液状、または軟化点が70℃
以下であるフェノール系硬化剤としては、ジアリルビス
フェノールA、ジアリルビスフェノールF、ポリアリル
フェノールノボラック、ポリアリル化アラアルキルフェ
ノールノボラック、前記ジヒドロキシナフタレンのアリ
ル化物、および前記ジヒドロキシナフタレンのポリアリ
ル化物、tert−ブチルカテコール等が挙げられ、中
でもジアリルジヒドロキシナフタレン、ポリアリル化フ
ェノールノボラックが好ましい。
【0045】(ニ)また、水酸基当量が29〜130(g
/当量)のフェノール系硬化剤は、低粘度のエポキシ樹
脂組成物を与え、またその硬化物は、耐熱性、機械的強
度に優れた硬化物となるので望ましい。水酸基当量が小
さいほど低粘度のエポキシ樹脂組成物を与えるので望ま
しく、より好ましくは29〜110(g/当量)、さら
に好ましくは30〜65(g/当量)、特に好ましくは
40〜50(g/当量)である。水酸基当量が29〜1
20(g/当量)以下のフェノール系硬化剤としては、
ピロガロール、ヒドロキシハイドロキノン、tert−
ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、レゾルシ
ン、カテコール、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック等が挙げられ、なかでもピロガロールが好まし
い。 (ホ)本発明は上記フェノール系硬化剤の使用量によって
は特に制限されないが、耐熱性が高く吸水率が低くなる
という観点から、エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに
対してフェノール性水酸基が0.8〜1.3モル、好ま
しくは0.9〜1.2モル、特に好ましくは1.0〜
1.1モルとなる様に配合されるのが望ましい。
【0046】5)イミダゾール系硬化剤:イミダゾール
系硬化剤しては、例えば、1−メチルイミダゾール、2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプデシル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニ
ル−4,5−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−
メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−
ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2
−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル
−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウ
ンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデ
シルイミダゾリウムトリメリテート、1−シアノエチル
−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2−メ
チルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−フェニルイ
ミダゾリウムイソシアヌレート、
【0047】2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミ
ダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−[2−エチル−4−メチルイミダゾリ
ル−(1)]−エチル−S−トリアジン、2,4−ジア
ミノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−(1)]−
エチル−S−トリアジン、1−シアノエチル−2−フェ
ニル−4,5−ジ(シアノエトキシメチル)イミダゾー
ル、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾ
リウムクロライド、1,3−ジベンジル−2−メチルイ
ミダゾリウムクロライド等が挙げられる。その中、1−
メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ールは(A)成分のエポキシ樹脂に混合し易く、均一で
耐熱性の高い硬化物を与えるので好ましい。
【0048】6)カチオン系硬化剤:カチオン系硬化剤
としては、三フッ化ほう素、三フッ化ほう素−アミン錯
体、芳香族スルホニウム塩等が挙げられ、サンエイドS
I−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドSI
−100L(以上三新化学社製)が例示される。
【0049】(ii) 「溶融開始温度」について 本発明における硬化剤の溶融開始温度とは、融点測定も
しくは軟化点測定により求められ、それら両方が測定で
きる場合は、両者のなかでより低い温度によって定義さ
れる。
【0050】(iii) 硬化剤における「25℃で液状」
について 硬化剤における「25℃で液状」とは25℃における粘
度がB型粘度計で測定したときの値が3000000セ
ンチポイズ以下であることにより定義される。
【0051】(iv) 複数の硬化剤の使用 (B) 成分の硬化剤は、単独でも、複数の硬化剤を同時
に、又は予め混合して使用することができる。予め、複
数の硬化剤を混合し、共融混合物とすると、(A) 成分と
混合し易くすることができる。例えば、酸無水物系硬化
剤とフェノール系硬化剤を任意の割合で同時に使用する
と、低粘度なエポキシ樹脂組成物、および耐加水分解性
と耐熱性機械的強度に優れたエポキシ樹脂硬化物を与え
ることができる。その割合は、全硬化剤の使用量に対す
るモル比で、酸無水物が20〜95%、好ましくは30
〜70%、フェノール系硬化剤が5〜80%、好ましく
は30〜70%であることが好ましい。
【0052】(C) 硬化促進剤: 1)本発明で使用される硬化促進剤としては、アミン系
硬化剤、イミダゾール系硬化剤、あるいは潜在性硬化剤
として上記に例示したアミン系化合物、イミダゾール系
化合物、又はリン化合物等が挙げられる。リン化合物と
しては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィ
ン、トリエチルホスフィン等のホスフィン類、n−ブチ
ルトリフェニルホスホニウムブロマイドなどのホスホニ
ウム塩が挙げられる。それらの中で、耐熱性と吸湿性、
および反応性の観点から、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール、トリフェニルホスフィン、ベンジルジメチル
アミンが好ましい。 2)また、硬化促進剤の配合量はエポキシ樹脂100部
に対して、0.01〜10部、好ましくは.0.05〜
6部であることが望ましい。0.01部よりも少ないと
硬化促進剤の効果が十分に発揮されず、また、10部よ
りも多いと反応熱により樹脂の温度が硬化温度に比較し
て高くなり過ぎ、硬化収縮が大きくなり結果的に硬化物
が脆くなってしまう。
【0053】(D) 無機充填材 (イ)本発明で使用される無機充填材としては、例えば球
状又は破砕状の溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ粉
末、アルミナ粉末、或いはマイカ、タルク、炭酸カルシ
ウム、アルミナ、水和アルミナ、アスベスト、酸化マグ
ネシウム、珪藻土、グラファイトなどが挙げられる。特
に、本発明のエポキシ樹脂組成物は、半導体の封止用材
料として好適に使用されるが、その場合には、硬化物の
線膨張係数と吸水率を低減させること等を目的として、
球状又は破砕状の溶融シリカが用いられ、これらは単独
で又は混合して用いることが好ましい。
【0054】(ロ)その粒径については、特に制限されな
いが、平均粒径が5〜50μmが好ましく、より好まし
くは、10〜30μmが好ましい。平均粒径が50μm
以下であると、充填率を高めることができ、また、平均
粒径が5μm以上であると、組成物の粘度が低くて作業
性が良好である。そして、その粒度分布に関しては、平
均粒径0.1〜1.0μmのシリカ粉末を全混合シリカ
粉末に対して5〜20重量%;平均粒径3.0〜10μ
mのシリカ粉末を全混合シリカ粉末に対して30〜50
重量%;平均粒径20〜40μmのシリカ粉末を全混合
シリカ粉末に対して45〜65重量%を満たす条件で配
合すると、充填材の充填率を高めることができ、またエ
ポキシ樹脂組成物の粘度が低下し作業性が高まり、その
結果該エポキシ樹脂組成物で封止された半導体封止装置
の信頼性が高まる点で特に好ましい。
【0055】(ハ)無機充填材の配合量は、エポキシ樹脂
組成物全量100部に対し5部〜90部が望ましく、好
ましくは10部〜80部、より好ましくは30部〜70
部、特に好ましくは40部〜60部であることが望まし
い。5部よりも少ないと硬化物の強度が不足したり、線
膨張係数が高くなってしまうことがある。また、90部
よりも多いとエポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり作業
性、成形性が低下することがある。
【0056】(E) その他: (i) 「25℃で液状のエポキシ樹脂組成物」 本発明における「25℃で液状のエポキシ樹脂組成物」
とは、エポキシ樹脂組成物を得た後、1時間以内の試験
サンプルについて、「25℃で液状のエポキシ樹脂」の
試験項目 (イ)、 (ロ)の項に記載の条件の内、少なくとも
一方を満たすものである。
【0057】(ii) 粘度:本発明のエポキシ樹脂組成物
は液状であることが必須の要件であるが、液状の範囲内
においてはその粘度によっては制限されないが、粘度の
好ましい範囲は、充填材を含まない状態で、25℃にお
いて、通常5〜100,000センチポイズ、好ましく
は50〜20,000センチポイズ、より好ましくは8
0〜10,000センチポイズ、さらに好ましくは10
0〜1,000センチポイズである。充填材を含む状態
では、25℃において、100〜1,000,000セ
ンチポイズ、より好ましくは200〜150,000セ
ンチポイズ、さらに好ましくは300〜10,000セ
ンチポイズである。いずれの場合でも、粘度が低すぎる
と、たとえばプリント基板上の半導体素子にダム材を設
けずに上から該エポキシ樹脂組成物を塗布する場合、樹
脂が広がりすぎて所定の形状に成形できないことがあ
る。また、粘度が高すぎると成形の作業性が悪くなる。
例えばディスペンザーを用いて成形する場合、粘度が高
すぎるとディスペンサーのノズルから吐出できなくなる
ことがある。
【0058】(iii) 他のエポキシ樹脂の配合 本発明で使用するエポキシ樹脂組成物には、本発明の目
的を損なわない範囲において、必要に応じて他のエポキ
シ樹脂又はエポキシ化合物を配合することができる。例
を挙げれば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビ
スフェノールF、ハイドロキノン、レゾルシン等の2価
のフェノール類;トリス−(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、1,1,2,2-テトラキス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾールノ
ボラック等の3価以上のフェノール類;テトラブロモビ
スフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、又は
前記2価又は3価以上のフェノール類から誘導されるグ
リシジルエーテル化物;アリサイクリックジエポキシカ
ルボキシレート、アリサイクリックジエポキシアセター
ル、アリサイクリックジエポキシアジペート、ビニルシ
クロヘキセンジエポキサイド等の環式脂肪族エポキシ樹
脂;グリセリンのポリグリシジル化合物、トリメチロー
ルプロパンのポリグリシジル化合物等の脂肪族エポキシ
化合物等がある。
【0059】更に、フェニルグリシジルエーテル、クレ
ジルグリシジルエ−テル、pーtertーブチルフェノール
グリシジルエーテル、oーtertーブチルフェノールグリ
シジルエーテル、mーtertーブチルフェノールグリシジ
ルエーテル、o−ブロモフェニルグリシジルエーテル等
のモノグリシジル化合物が挙げられる。これらのエポキ
シ樹脂は1種のみを単独で、または2種以上の混合物と
して用いることができる。(A) 成分のエポキシ樹脂の配
合量は、全エポキシ樹脂の5〜100重量%、好ましく
は20〜100重量%、より好ましくは50〜100重
量%の範囲であることが望ましい。これらのエポキシ樹
脂を本発明のエポキシ樹脂に配合すると、本発明のエポ
キシ樹脂が単独で、又はエポキシ樹脂組成物から結晶化
し難くなり、さらに安定な液状となるので好ましい。
【0060】(iv) 他の添加剤の使用:本発明では、必
要に応じて、微細シリカ粉末等のチクソ性付与剤;消泡
剤;リン化合物又はハロゲン化合物等の難燃剤;三酸化
アンチモン等の難燃助剤;カーボンブラック、酸化鉄等
の着色剤;変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエン、変
性シリコーン樹脂等のエラストマー;離型剤、レベリン
グ剤、ハジキ防止剤、消泡剤等も添加され、また、必要
に応じてガラス繊維、ガラス布、炭素繊維等を含有させ
ることができる。更に、シアネートエステル化合物又は
そのプレポリマー、ビスマレイド化合物又はそのプレポ
リマー等、エポキシ樹脂以外の化合物、樹脂を添加する
こともできる。これらの化合物等を添加することによ
り、エポキシ樹脂をより安定な液状とすることができ、
また、その硬化物を低誘電率化、低誘電正接化、高耐熱
化させること、或いは機械的強度を向上させることも可
能である。
【0061】(v) エポキシ樹脂組成物の製造 本発明の25℃で液状のエポキシ樹脂組成物は、常法に
従い上述した各成分を充分に混合、混練した後、減圧脱
泡して製造することができる。1)その製造は、混合、
混練方法によっては特に制限されないが、攪拌翼つき反
応器、プラネタリミキサー、ニーダー、ロール、ホモデ
ィスパー、イクストゥルーダー等が挙げられる。特に、
2本ないし3本ロール、ホモディスパー等が均一な組成
のエポキシ樹脂組成物が得られる点で好ましい。2)ま
た、混合・混練工程は、室温ないしは加熱されて行われ
るが、混練温度は5℃〜150℃、好ましくは10℃〜
140℃、さらに好ましくは20℃〜120℃、特に好
ましくは50℃〜80℃である。混練温度が150℃を
越えて高すぎると混練中に硬化反応が進行し、得られた
エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなることがある。ま
た、混練温度が5℃未満と低すぎるとエポキシ樹脂或い
は硬化剤の粘度が高くなり混練し難くなったり、空気中
の水分がエポキシ樹脂組成物に付着したりして、その水
分が硬化中に気化し、硬化物中にボイドが発生したりす
ることがある。
【0062】[II] エポキシ樹脂組成物の利用等 1)こうして製造した液状のエポキシ樹脂組成物は、キ
ャスティング法、ポッティング法等に代表される注型
法、浸漬法、滴下法などの方法に従って硬化させること
ができる。滴下法を応用した利用方法としては、図1に
示されるように、エポキシ樹脂組成物をシリンジ(注射
器)1に充填し、ディスペンサーを用いて、あるいは手
動で、基板4、例えばLSIパッケージ用基板、プリン
ト配線基板、TAB 又はキャリアテープ等にマウントされ
た半導体チップ上に、或いは半導体チップと前記の基板
類の間隙にエポキシ樹脂組成物を吐出して加熱硬化さ
せ、液状樹脂封止材の硬化物で封止された半導体封止装
置を製造する技術が好ましい。
【0063】2)硬化:本発明は、硬化条件によっては
特に制限されないが、第一段階の反応として該エポキシ
樹脂組成物がゲル化し流動性がなくなるまで、比較的低
い温度で反応させ、第二段階の反応として第一段階の反
応温度よりも高い温度で後硬化させる方法が好ましい。
即ち、第一段階として70℃〜150℃、好ましくは1
00℃〜140℃、より好ましくは110℃〜130℃
の間で、20分〜2時間、好ましくは40分〜1.5時
間反応させ、その後第一段階の反応温度よりも高く、か
つ220℃以下、好ましくは190℃以下の温度で後硬
化させる方法が好ましい。
【0064】3)用途:この様な硬化特性から、本発明
のエポキシ樹脂組成物は半導体素子に代表される電気電
子部品等の封止材料或いは注型材料(注型品)、積層材
料(積層物品)、各種塗料(塗膜)、接着剤(接着フィ
ルム)等に用いることができ、中でも半導体封止装置の
用途に好適に用いられる。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが。これらは本発明の範囲を制限するものではない。
なお、実施例中「部」とあるのは重量部を示す。 <物性の評価)また、実施例における各種物性の評価は
次の方法で実施した。 エポキシ当量 エポキシ樹脂をベンジルアルコールと1−プロパノール
で溶解する。この溶液にヨウ化カリウム水溶液、ブロモ
フェノールブルー指示薬を添加した後、1規定塩酸にて
滴定し、反応系内が青色から黄色になった点を当量点と
した。当量点より、樹脂のエポキシ当量を以下の式に従
って算出する。 エポキシ当量(g/eq.)=1000×W/(V×N
×F) W;試料の重量(g) V;滴定量(ml) N;滴定に使用した塩酸の規定度(N) F;滴定に使用した塩酸のファクター
【0066】 数平均分子量 数平均分子量はエポキシ当量から次式により求められ
る。 数平均分子量=エポキシ当量×2 無機塩素含有量 試料10gをトルエン100mlおよび、メタノール1
00mlを加え溶解し、酢酸2mlを加えた後、硝酸銀
水溶液を用いて電位差滴定を行い、検出された変曲点か
らモル数を求め、全量が塩素であるとして、無機塩素含
有量を求めた。 加水分解性塩素含有量(HyCl) 試料0.1ないし3gを50mlのトルエンに溶解し、
これに0.1規定KOH−メタノ−ル溶液20mlを加
えて15分間煮沸した後、冷却し酢酸2mlを加え、硝
酸銀水溶液を用いて電位差滴定を行い、検出された変曲
点からモル数を求め、全量が塩素であるとして、塩素含
有量を求めた。得られた塩素含有量から無機塩素含有量
を差し引くことにより加水分解性塩素含有量を求めた。
【0067】 全塩素含有量(ToCl) 試料0.1〜3gを25mlのエチレングリコールモノ
ブチルエーテルに溶解し、これに1規定のKOH−プロ
ピレングリコール溶液20mlを加えて20分間煮沸し
た後、酢酸100mlを加え、硝酸銀水溶液を用いて電
位差滴定を行い、検出された変曲点からモル数を求め、
全量が塩素であるとして、塩素含有量を求めた。得られ
た塩素含有量から無機塩素含有量を差し引くことにより
全塩素含有量を求めた。
【0068】 粘度 (i) エポキシ樹脂(測定温度:25℃) 試験するエポキシ樹脂が結晶化していない場合はそのま
まの状態で、また、試験するエポキシ樹脂が結晶化して
いる場合は、試験するエポキシ樹脂を80℃の温度で2
4時間保持した後、0.5時間以内に25℃まで冷却
し、樹脂温度が25℃に到達後0.5時間以内に以下の
方法により測定した。試験サンプルをキャノンフェンス
ケ粘度計(草野科学器械製作所社製)を用いて、樹脂温
度が25℃の状態で粘度を測定し、25℃における比重
を乗じて求めた。この方法で測定値が20,000セン
チポイズよりも大きい場合は、B型粘度計を用いて測定
し粘度を求めた。
【0069】(ii) エポキシ樹脂の粘度(測定温度:6
0℃) 試験するエポキシ樹脂が結晶化していない場合はそのま
まの状態で、また、試験するエポキシ樹脂が結晶化して
いる場合は、試験するエポキシ樹脂を80℃の温度で1
2時間保持した後、0.5時間以内に以下の方法により
測定した。キャノンフェンスケ粘度計(草野科学器械製
作所社製)を用いて60℃にて測定し、60℃における
比重を乗じて求めた。この方法で測定値が20,000
センチポイズよりも大きい場合は、B型粘度計を用いて
60℃で測定し粘度を求めた。
【0070】(iii) 硬化剤の粘度 試験する硬化剤が結晶化していない場合はそのままの状
態で、また、試験する硬化剤が結晶化している場合は、
試験する硬化剤を80℃の温度で24時間保持した後、
0.5時間以内に25℃まで冷却し、硬化剤の温度が2
5℃に到達後0.5時間以内にB型粘度計により測定し
た。
【0071】(iv) エポキシ樹脂組成物の粘度(測定温
度:25℃) エポキシ樹脂組成物の粘度はエポキシ樹脂組成物を得た
後、0.5時間以内に以下の方法で測定して求めた。無
機充填材を配合していない場合は、まず、エポキシ樹脂
組成物を、キャノンフェンスケ粘度計(草野科学器械製
作所社製)を用いて、25℃で測定し、各温度における
比重を乗じて求めた。この方法で測定値が20,000
センチポイズよりも大きい場合は、B型粘度計を用いて
25℃で測定し粘度を求めた。無機充填材を配合したエ
ポキシ樹脂組成物はすべてB型粘度計を用いて25℃で
測定した。
【0072】 軟化点 JIS K7234に記載の環球法に従って測定した。 プレッシャークッカーテスト信頼性試験(PCT試
験) 液状エポキシ樹脂組成物をシリンジに充填し、テストボ
ードに装着された回路が形成されたシリコンチップ上に
吐出、封止し、加熱して得られた該テストボードを、1
21℃、2気圧、相対湿度100%のPCT条件で処理
し、回路の不良発生までの時間で評価した。
【0073】 ヒートサイクル信頼性試験(TC試
験) 液状エポキシ樹脂組成物をシリンジに充填し、テストボ
ードに装着された回路が形成されたシリコンチップ上に
吐出、封止し、加熱して得られた該テストボードを、気
相中で、−50℃で30分、室温で5分、125℃で3
0分の温度サイクルを1サイクルとして処理し、回路の
不良発生までのサイクル数で評価した。
【0074】(10) 吸湿率 液状エポキシ樹脂組成物を用いて、加熱硬化して得られ
た20mm、20mm、厚み2mmの試験片を121
℃、2気圧、相対湿度100%のPCT条件で200時
間処理し、処理後の重量増加率を求めて吸湿率とした。
この吸湿率は低いほど好ましい。
【0075】(11) ガラス転移温度(Tg) DSCにてTgを求めた。(昇温速度10℃/分) (12) 保存安定性試験 エポキシ樹脂組成物を25℃で7日間保存し、結晶の析
出の有無を観察した。7日後にエポキシ樹脂組成物の中
に結晶が析出していない場合は○、エポキシ樹脂組成物
中に結晶が析出している場合は×とした。
【0076】(13) 水酸基当量 JIS−K0070に記載の中和滴定法に従って水酸基
価を測定し、硬化剤に含まれるフェノール性水酸基1モ
ル当たりの硬化剤の重量 [g/当量]に換算して求め
た。 (14) 曲げ強度 JIS−K6911に従って、4mm×10mm×15
0mmの試験片を作成し、クロスヘッド移動速度を2m
m/分の条件で測定した。 (15) 線膨張係数 熱機械測定(TMA)を用いて、10℃/分の速度で昇
温して測定した。
【0077】(16) 耐加水分解性試験 液状エポキシ樹脂組成物を用いて、加熱硬化して得られ
た20mm×20mm×2mmの試験片を121℃、2
気圧、相対湿度100%のPCT条件で処理した。そし
て、加水分解により初期の試験片の重量よりも小さくな
る時間が400時間未満の場合は×、400時間以上6
00時間未満の場合は○、600時間以上の場合は◎と
した。
【0078】(17) 吐出試験 図1に示されるように、エポキシ樹脂組成物をシリンジ
(テルモ社製、5mlテルモシリンジ、SS−05S)
に充填し、エポキシ樹脂組成物を5kgの力で押し出し
た時に吐出できた場合に○、吐出が困難であった場合に
△、吐出できなかった時に×とした。
【0079】(18) ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(GPC) カラムとして排除限界分子量400,000で理論段数
16,000の長さ30cmのカラム(昭和電工社製、Sh
odex KF-804 )1本と、排除限界分子量70,000で理論段
数16,000の長さ30cmのカラム(昭和電工社製、
Shodex KF-803)1本と、排除限界分子量5,000で
理論段数16,000の長さ30cmのカラム(昭和電工
社製、Shodex KF-802 )2本を直列につなぎ、25℃
で、移動相としてテトラヒドロフランを1ml/分の流
速で用い、波長280nmの紫外線検出器を用いて測定
し、式(1) におけるn=0の分子のピーク面積の全ピー
ク面積に対する比率(n=0含有率とする)を求めた。
【0080】(19) 融点 示差熱分析(DSC)を用いて、測定開始温度0℃、1
0℃/分の速度で昇温して測定し、吸熱ピークの頂点の
温度を融点とした。
【0081】(20) チクソ性評価試験 エポキシ樹脂にメチルテトラヒドロフタル酸(MeTH
PA)をエポキシ基1モルに対し0.9モル量、さらに
充填材として電気化学社製の溶融シリカフィラーFBー
48(平均粒径13μm)をエポキシ樹脂、硬化剤及び
充填材の全重量に対して70重量%となるように配合し
て得られたエポキシ樹脂組成物を5点調製し、エポキシ
樹脂組成物を配合してから2時間後に、コーンプレート
型粘度計(コントラバス社製「レオマット30」)を用
いて、以下の方法により測定した。25℃で毎分0.1
2回転、及び毎分4.76回転の各条件でそれぞれ粘度
を5回測定し、毎分4.76回転で得られた値(V1)
の平均値と毎分0.12回転で得られたデータの平均値
(V2)から、以下の式により、チクソ性指数を算出
し、5点のサンプルの平均値により評価した。チクソ性
指数が小さいほど流動性が高いので好ましい。 [ チクソ性指数] =[ V2] /[ V1]
【0082】(合成参考例1)撹拌装置、温度計を備え
た2リットルの三つ口フラスコに、tert−ブチルハ
イドロキノン166g(1モル)、エピクロルヒドリン
1850g(20モル)、テトラメチルアンモニウムク
ロライド0.55gを仕込み、加熱還流下で2時間付加
反応させた。次いで内容物を60℃に冷却し、水分除去
装置を装着してから、48.5%水酸化ナトリウムを1
83g(2.2モル)加え、反応温度55−60℃、減
圧度100−150mmHgで生成する水を連続的に共
沸除去させ、留出液のうちエピクロルヒドリン層を反応
系にもどしながら閉環反応を行わせた。生成水が56.
5mlに達した点を反応終了点とした。その後、減圧ろ
過、水洗を繰返し、さらに減圧蒸留により残存エピクロ
ルヒドリンを回収しエポキシ樹脂A(エポキシ当量14
6、数平均分子量292、加水分解性塩素含有量180
0ppm、全塩素含有量9500ppm、無機塩素含有
量1ppm未満、25℃における粘度1070センチポ
イズ、60℃における粘度56センチポイズ、n=0含
有率87.1%)を得た。エポキシ樹脂Aは一般式(1)
においてR1 がtert−ブチル基、R2 が水素原子、
nの平均値が0.05樹脂に相当する。
【0083】(合成参考例2)撹拌装置、温度計を備え
た2リットルの三つ口フラスコに、tert−ブチルハ
イドロキノン166g(1モル)を仕込み、エピクロル
ヒドリン1110g(12モル)、ジメチルスルホキシ
ド749gに溶解した。温度50℃で48.5%水酸化
ナトリウムを169.2g(2.05モル)を1時間で
連続的に滴下し、さらに1.5時間反応させた。この
間、温度は50℃に保ちながら、減圧し共沸するエピク
ロルヒドリンと水を冷却液化し、有機層を反応系内に戻
しながら反応させた。反応終了後に、未反応エピクロル
ヒドリンを減圧濃縮により除去し、副生塩とジメチルス
ルホキシドを含むエポキシ樹脂をキシレン1800gに
溶解させ、副生塩とジメチルスルホキシドを水洗により
除去した。その後、キシレンを減圧留去しエポキシ樹脂
B(エポキシ当量149、数平均分子量298、加水分
解性塩素含有量300ppm、全塩素含有量1520p
pm、無機塩素含有量1ppm未満、25℃における粘
度1200センチポイズ、60℃における粘度58セン
チポイズ、n=0含有率88.2%)を得た。エポキシ
樹脂Bは一般式(1) においてR1 がtert−ブチル
基、R2 が水素原子、nの平均値が0.09の樹脂に相
当する。
【0084】(合成参考例3)撹拌装置、温度計を備え
た2.5リットルの三つ口フラスコに、tert−ブチ
ルハイドロキノン166g(1モル)を仕込み、エピク
ロルヒドリン1480g(16モル)、ジメチルスルホ
キシド1000gに溶解した。反応系内を43torr
に保ちながら、温度48℃で48.5%水酸化ナトリウ
ムを169.2g(2.05モル)を5時間で連続的に
滴下した。この間、温度は48℃に保ちながら、共沸す
るエピクロルヒドリンと水を冷却液化し、有機層を反応
系内に戻しながら反応させた。反応終了後に、未反応エ
ピクロルヒドリンを減圧濃縮により除去し、副生塩とジ
メチルスルホキシドを含むエポキシ樹脂をキシレン18
00gに溶解させ、副生塩とジメチルスルホキシドを水
洗により除去した。その後、170℃、10torrに
てキシレンを減圧留去しエポキシ樹脂X(エポキシ当量
145、数平均分子量290、加水分解性塩素含有量3
00ppm、全塩素含有量1520ppm、無機塩素含
有量1ppm未満、25℃における粘度1100センチ
ポイズ)を得た。
【0085】撹拌装置、温度計を備えた2.5リットル
の三つ口フラスコに、エポキシ樹脂X400gを仕込
み、ジメチルスルホキシド600gに溶解した。温度を
45℃に保ち、48.5%水酸化ナトリウム1.55g
(エポキシ樹脂X中に含まれる全塩素含有量の1.1当
量)を加え、2時間反応させた。反応終了後に、キシレ
ン800gを加えた後、副生塩とジメチルスルホキシド
を水洗により除去した。その後、キシレンを減圧留去し
エポキシ樹脂C(エポキシ当量145、分子量290、
加水分解性塩素含有量10ppm、全塩素含有量680
ppm、無機塩素含有量1ppm未満、25℃における
粘度1300センチポイズ、60℃における粘度60セ
ンチポイズ、n=0含有率87.8%)を得た。エポキ
シ樹脂Cは一般式(1) においてR1 がtert−ブチル
基、R2 が水素原子、nの平均値が0.05の樹脂に相
当する。
【0086】(合成参考例4)撹拌装置、温度計を備え
た2.5リットルの三つ口フラスコに、tert−ブチ
ルハイドロキノン166g(1モル)を仕込み、エピク
ロルヒドリン416g(4.5モル)、ジメチルスルホ
キシド750gに溶解した。温度50℃で48.5%水
酸化ナトリウムを169.2g(2.05モル)を1時
間で連続的に滴下し、更に1時間反応させた。この間、
温度は50℃に保ちながら、共沸するエピクロルヒドリ
ンと水を冷却液化し、有機層を反応系内に戻しながら反
応させた。反応終了後に、未反応エピクロルヒドリンを
減圧濃縮により除去し、副生塩とジメチルスルホキシド
を含むエポキシ樹脂をキシレン800gに溶解させ、副
生塩とジメチルスルホキシドを水洗により除去した。そ
の後、キシレンを減圧留去しエポキシ樹脂D(エポキシ
当量157、数平均分子量315、加水分解性塩素含有
量480ppm、全塩素含有量1650ppm、無機塩
素含有量1ppm未満、25℃における粘度5100セ
ンチポイズ、60℃における粘度122センチポイズ、
n=0含有率78.3%、n=0含有率78.3%)を
得た。エポキシ樹脂Dは一般式(1) においてR1 がte
rt−ブチル基、R2 が水素原子、nの平均値が0.1
7の樹脂に相当する。
【0087】(合成参考例5)撹拌装置、温度計を備え
た2.5リットルの三つ口フラスコに、tert−ブチ
ルハイドロキノン166g(1モル)を仕込み、エピク
ロルヒドリン1295g(14モル)、テトラメチルア
ンモニウムクロリド1.1gを加えた。温度50℃で4
8.5%水酸化ナトリウム水溶液189.7g(2.3
モル)を4時間で連続的に滴下し、更に3時間反応させ
た。この間、温度は50℃に保ちながら、共沸するエピ
クロルヒドリンと水を冷却液化し、有機層を反応系内に
戻しながら反応させた。反応終了後に、副生塩を水洗に
より除去し、未反応エピクロルヒドリンを減圧下留去
し、エポキシ樹脂Y−1(エポキシ当量145、加水分
解性塩素含有量1180ppm、粘度1050センチポ
イズ)を得た。次に、エポキシ樹脂Y−1を200g計
り取り、300gのメチルイソブチルケトン(MIB
K)に溶解し、50℃にて48.5%水酸化ナトリウム
水溶液0.82g(エポキシ樹脂Y−1中の加水分解性
塩素量に対して1.5当量)を加え、さらに50℃で4
時間反応させ、水洗後、MIBKを減圧蒸留にて留去
し、エポキシ樹脂Y−2(エポキシ当量146、数平均
分子量292、加水分解性塩素含有量30ppm、全塩
素含有量1860ppm)を得た。
【0088】エポキシ樹脂Y−2を100g、計り取
り、500mlナス型フラスコに入れ、キャピラリ−
管、クライゼン型連結管、リービッヒ冷却管、減圧型二
股蒸留連結管、温度計、なす型フラスコ(2個)を接続
し真空蒸留装置を組み、原液の入った500mlナス型
フラスコをオイルバスに浸漬し、オイル回転ポンプおよ
びオイル拡散ポンプを併用して減圧蒸留を実施した。内
圧0.03Torr、オイルバス温度180℃にて蒸留し、
エポキシ樹脂E(エポキシ当量141、数平均分子量2
82、加水分解性塩素含有量25ppm、全塩素含有量
670ppm、無機塩素含有量1ppm未満、25℃に
おける粘度750センチポイズ、60℃における粘度4
0センチポイズ、n=0含有率99.5%)を得た。ま
た、エポキシ樹脂Eは室温で保存しておいたところ結晶
化し、その融点は50℃であった。エポキシ樹脂Eは一
般式(1) においてR1 がtert−ブチル基、R2 が水
素原子、nの平均値が0.01の樹脂に相当する。
【0089】(合成参考例6)200mlセパラブルフ
ラスコにエポキシ樹脂E90gとビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂〔ARALDITE(r) AER(r)260:旭チバ社製〕
10部を加え80℃で1時間攪拌し、エポキシ樹脂F
(エポキシ当量145、数平均分子量290、加水分解
性塩素含有量74ppm、全塩素含有量840ppm、
無機塩素含有量1ppm未満、25℃における粘度90
0センチポイズ、60℃における粘度55センチポイ
ズ、n=0含有率は90.1%)を得た。
【0090】(合成参考例7)500mlのセパラブル
フラスコにエポキシ樹脂C200g仕込み、80℃にて
トリフェニルフォスフィン0.5gを加え溶融させた
後、120℃にてtert−ブチルヒドロキノン58g
を加える。その後、内温を175℃まで上昇させて10
時間反応させ、25℃で固形のエポキシ樹脂G(エポキ
シ当量360、数平均分子量720、加水分解性塩素含
有量8ppm、全塩素含有量530ppm、無機塩素含
有量1ppm未満、軟化点65℃、25℃における粘度
64,000,000センチポイズ以上、60℃における粘度3,20
0,000センチポイズ、n=0含有率は25.2%)を得
た。エポキシ樹脂Gは一般式(1) においてR1 がter
t−ブチル基、R2 が水素原子、nの平均値が2.0の
樹脂に相当する。以上、合成したエポキシ樹脂A〜Gの
性状を表1にまとめて示した。
【0091】
【表1】 (注)cpsはセンチポイズを表す kは×1000を示す。
【0092】(応用実施例1〜7、15〜20及び応用
比較例1〜8、17)エポキシ樹脂、硬化剤を表2〜
4、7に示す割合で金属シャーレに加え50℃で均一化
した後、硬化促進剤を添加してエポキシ樹脂組成物を得
た。ただし、応用実施例4、7、18、19及び応用比
較例1、6〜8、17については120℃にて均一化し
た。また、応用比較例5については140℃にて均一化
した。応用実施例17では80℃にて各成分をロールを
用いて混練しエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポ
キシ樹脂組成物を120℃で1時間加熱後、150℃で
2時間、更に180℃で5時間加熱して硬化させ、エポ
キシ樹脂硬化物を得た。ただし、応用比較例5について
は、150℃で1時間、さらに180℃で5時間加熱し
て硬化させ、エポキシ樹脂硬化物を得た。得られたエポ
キシ樹脂組成物の特性、及びエポキシ樹脂硬化物の特性
を表2〜4、7に示した。 <PCT、TC試験>なお、得られた液状エポキシ樹脂
組成物をシリンジに充填し、ディスペンサーを用いてテ
ストボード上に装着された、回路が形成されたシリコン
チップ上に吐出し、上記条件で加熱硬化、封止し、試験
を行った。
【0093】
【表2】 (注) Me THPA:メチルテトロヒドロフタル酸無水物〔日
立化成(株)製HN−2200中和当量83g/eq. 、2
5℃で液状、粘度60cps(25℃)〕 2E4MZ :2−エチル−4−メチルイミダゾール
【0094】
【表3】
【0095】(注)kは×1000を示す。 エポキシ樹脂H:ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エ
ポキシ当量177、粘度(25℃)4420センチポイ
ズ、加水分解性塩素含有量150ppm,、全塩素含有量1
210ppm エポキシ樹脂I:1,6-ジヒドロキシナフタレン型エポキ
シ樹脂、エポキシ当量161、粘度(25℃)2,800,00
0 センチポイズ、加水分解性塩素含有量10ppm 、全塩
素含有量800ppm エポキシ樹脂J:メチルヒドロキノン型エポキシ樹脂、
エポキシ当量125、粘度(25℃)250センチポイ
ズ、加水分解性塩素含有量24ppm,、全塩素含有量78
0ppm エポキシ樹脂K:2,5,-ジ-tert-ブチルハイドロキノン
型エポキシ樹脂、エポキシ当量175、固形(融点12
9℃)、加水分解性塩素含有量22ppm 、全塩素含有量
830ppm
【0096】
【表4】 (注)kは×1000を示す。Mは×1000000を
示す。 TPP:トリフェニルホスフィン
【0097】(応用実施例8〜14及び応用比較例9〜
16)エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び充填材を
表5〜6に示す割合でロールを用いて50℃にて混合、
混練し、エポキシ樹脂組成物を調製した。ただし、応用
実施例11、14、応用比較例9、11、14、16に
ついては120℃にて、また応用比較例13は140℃
にてロールを用いて混練しエポキシ樹脂組成物を得た。
得られたエポキシ樹脂組成物を120℃で1時間加熱
後、150℃で2時間、さらに180℃で5時間加熱し
て硬化させ、エポキシ樹脂硬化物を得た。ただし、応用
比較例13については、150℃で1時間、さらに18
0℃で5時間加熱して硬化させ、エポキシ樹脂硬化物を
得た。エポキシ樹脂組成物の特性、エポキシ樹脂硬化物
の特性、及びそれぞれのエポキシ樹脂で封止された半導
体装置の試験結果を表5〜6に示した。 <PCT、TC試験>なお、得られた液状エポキシ樹脂
組成物をシリンジに充填し、ディスペンサーを用いてテ
ストボード上に装着された、回路が形成されたシリコン
チップ上に吐出し、上記条件で加熱硬化、封止し、試験
を行った。
【0098】
【表5】
【0099】(注) 充填材 :龍森株式会社製破砕溶融シリカ、商品名R
D−8を使用した。 混合充填材:(a) 平均粒径0.8μmのシリカ粉末50部、
(b) 平均粒径5.0 μmのシリカ粉末230 部、(c) 平均粒
径30μmのシリカ粉末290 部の混合物 ※ディスペンサーからエポキシ樹脂組成物を吐出するこ
とができず、テストボードを得ることができなかった。
【0100】
【表6】 (注) ※ディスペンサーからエポキシ樹脂組成物を吐出するこ
とができず、テストボードを得ることができなかった。
【0101】
【表7】
【0102】(注) *1 ヘキサヒドロ無水フタル酸:中和当量77g/e
q.、融点37℃ *2 PN:フェノールノボラック:荒川化学(株)製
タマノル758 水酸基当量106[g/当量] *3 DA1,6-DON:ジアリル化1,6ージヒドロキ
シナフタレン:25℃で液状、水酸基当量:120[g
/eq.] *4 旭チバ(株)製潜在性硬化剤
【0103】(実験の結果)以上の実験から、(i) 表
2、3によると、本発明によるエポキシ樹脂組成物(応
用実施例1−6)は粘度が低く、吐出試験で代表される
作業性に優れ、また、その硬化物は耐熱性、吸湿性試験
で代表される耐湿性、および機械的強度に優れることが
明らかである。これに対し、 (イ) 従来のビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂から成るエポキシ樹脂組成物(応用
比較例2)はその粘度は低いが、ガラス転移温度が低く
耐熱性に劣ることが明らかである。 (ロ) ナフタレン型エポキシ樹脂から成るエポキシ樹脂
組成物(応用比較例3)は、その硬化物の耐熱性は高い
が、エポキシ樹脂組成物の粘度が高く、作業性が悪い。
【0104】(ハ) 応用比較例4では、保存中にエポキ
シ樹脂組成物からメチルヒドロキノン型エポキシ樹脂の
結晶が析出してしまい保存安定性が悪かった。また、該
エポキシ樹脂組成物をシリンジに充填しディスペンサー
を用いて成形しようとしたが、シリンジあるいはニード
ル中で結晶化してしまい、吐出することができなかっ
た。 (ニ) 応用比較例5では、140℃のホットプレート上
で2,5-ジ-tert-ブチルハイドロキノン型エポキシ樹脂と
硬化剤を混合し、2E4Mzを加えて均一化したが、室
温にもどしたところ、エポキシ樹脂組成物から2,5-ジ-t
ert-ブチルハイドロキノン型エポキシ樹脂が析出してし
まい、全体が固形化してし、シリンジに充填することが
できなかった。
【0105】(ii) 表4によると、(イ) 本発明のエポ
キシ樹脂組成物(応用実施例7)は、本発明によらない
エポキシ樹脂組成物に比較して粘度が低く、吐出試験で
代表される作業性に優れており、その硬化物は耐熱性、
耐加水分解性、機械的強度に優れている。一方、 (ロ)
応用比較例6、8のエポキシ樹脂組成物は25℃での粘
度が高いため、作業性が著しく悪い。また応用比較例6
〜8で得られた硬化物も耐熱性、吸湿性において本願発
明の応用実施例7に劣る。 (iii) また、表7によると、本発明のエポキシ樹脂組
成物(応用実施例15〜20)は、本発明によらないエ
ポキシ樹脂組成物(応用比較例17)に比較して粘度が
低く、耐熱性も高いことが明らかである。
【0106】(iv) 一方、表5、6によると、(イ) 応
用実施例8〜13のエポキシ樹脂組成物は、粘度が低く
作業性に優れ、かつ保存安定性が良く、また、その硬化
物は耐熱性、耐湿性、耐加水分解性、機械的強度に優れ
ている。さらに、該エポキシ樹脂によって封止された半
導体封止装置はPCT、あるいはTC試験によって評価
される信頼性において優れる。 (ロ) 応用比較例9、11、13、14、16のエポキ
シ樹脂組成物は25℃での粘度が高いため、作業性が著
しく悪い。またその硬化物も耐熱性、吸湿性において本
願発明の応用実施例に劣る。 (ハ) 応用比較例10、15は作業性は良いが、耐熱性
に劣り、応用比較例11は耐湿性とTC、PCTにおい
て本発明よりも劣る。また、本発明のエポキシ樹脂組成
物のチクソ性を評価した結果を表8に示した。
【0107】
【表8】
【0108】
【発明の効果】以上のように、本発明のエポキシ樹脂組
成物は保存安定性が良く、低粘度、低チクソ性であるた
め吐出試験で代表される作業性に優れ、その硬化物はガ
ラス転移温度で代表される耐熱性、吸湿率で表される耐
湿性、曲げ強度で代表される機械的強度、耐加水分解性
において優れた特性を示す。さらに、本発明のエポキシ
樹脂組成物を使用して封止した半導体封止装置はTC、
PCT試験で評価される信頼性において優れた特性を示
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエポキシ樹脂組成物の吐出試験の状況
を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 シリンジ 2 ニードル 3 半導体チップ 4 基板 5 原料(エポキシ樹脂組成物)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 は炭素数2〜6のアルキル基を表し、R2
    は水素又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは0以
    上の実数を表す。)で表される、数平均分子量が250
    〜500であり、60℃における粘度が1〜30,00
    0センチポイズであるエポキシ樹脂、及び(B) 硬化剤
    を必須成分とすることを特徴とする、25℃で液状のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A) 一般式(1) : 【化2】 (式中、R1 は炭素数2〜6のアルキル基を表し、R2
    は水素又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは0以
    上の実数を表す。)で表される、数平均分子量が250
    〜500であり、25℃における粘度が50〜1,00
    0,000センチポイズである25℃で液状のエポキシ
    樹脂、及び(B) 硬化剤を必須成分とすることを特徴と
    する、25℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 一般式(1) において、R1 が炭素数3〜
    5のアルキル基であることを特徴とする、請求項1又は
    2記載の25℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(1) において、R1 がtert- ブチ
    ル基であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか
    に記載の25℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 R2 が水素原子であることを特徴とす
    る、請求項1〜4のいずれかに記載の25℃で液状のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A) 成分が数平均分子量が250〜35
    0、60℃における粘度が5〜3,000センチポイズ
    であるエポキシ樹脂であることを特徴とする、請求項1
    〜5のいずれかに記載の25℃で液状のエポキシ樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】 (A) 成分が数平均分子量が250〜35
    0、25℃における粘度が100〜7,000センチポ
    イズである25℃で液状のエポキシ樹脂であることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の25℃で液状
    のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (B) 成分が酸無水物系硬化剤であること
    を特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の25℃
    で液状のエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (B) 成分が25℃で液状又は溶融開始温
    度が120℃以下である酸無水物系硬化剤であることを
    特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の25℃で
    液状のエポキシ樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 (B) 成分がフェノール系硬化剤である
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の2
    5℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 (B) 成分が25℃で液状又は軟化点が
    70℃以下であるフェノール系硬化剤であることを特徴
    とする、請求項1〜7、10のいずれかに記載の25℃
    で液状のエポキシ樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 (B) 成分が水酸基当量が29〜130
    (g/当量)のフェノール系硬化剤であることを特徴と
    する、請求項1〜7、10〜11のいずれかに記載の2
    5℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 (B) 成分が水酸基当量が29〜65
    (g/当量)のフェノール系硬化剤であることを特徴と
    する、請求項1〜7、10〜12のいずれかに記載の2
    5℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 (B) 成分が、アミン系硬化剤、イミダ
    ゾール系硬化剤、潜在性硬化剤、又はカチオン系硬化剤
    のいずれかであることを特徴とする、請求項1〜7のい
    ずれかに記載の25℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 (A) 成分のエポキシ樹脂の加水分解性
    塩素含有量が1000ppm以下であることを特徴とす
    る、請求項1〜14のいずれかに記載の25℃で液状の
    エポキシ樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 (A) 成分のエポキシ樹脂の全塩素含有
    量が2000ppm以下であることを特徴とする、請求
    項1〜15のいずれかに記載の25℃で液状のエポキシ
    樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の
    (A) 及び(B) 成分に加えて(C) 硬化促進剤を含有してな
    ることを特徴とする、25℃で液状のエポキシ樹脂組成
    物。
  18. 【請求項18】 請求項1〜16のいずれかに記載の
    (A) 及び(B) 成分に加えて(D) 無機充填材を含有してな
    ることを特徴とする、25℃で液状のエポキシ樹脂組成
    物。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の(A) 、(B) 、及び
    (C) 成分に加えて、(D) 無機充填材を含有してなること
    を特徴とする、25℃で液状のエポキシ樹脂組成物。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19のいずれかに記載の2
    5℃で液状のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなること
    を特徴とする、エポキシ樹脂硬化積層物品、注型品、構
    造物品、塗膜又はフィルム。
  21. 【請求項21】 請求項1〜19のいずれかに記載の2
    5℃で液状のエポキシ樹脂組成物の硬化物で半導体が封
    止されてなることを特徴とする、半導体封止装置。
JP6551399A 1998-04-22 1999-03-11 新規液状エポキシ樹脂組成物、その硬化物並びに半導体封止装置 Pending JP2000007891A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6551399A JP2000007891A (ja) 1998-04-22 1999-03-11 新規液状エポキシ樹脂組成物、その硬化物並びに半導体封止装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12663798 1998-04-22
JP10-126637 1998-04-22
JP6551399A JP2000007891A (ja) 1998-04-22 1999-03-11 新規液状エポキシ樹脂組成物、その硬化物並びに半導体封止装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000007891A true JP2000007891A (ja) 2000-01-11

Family

ID=26406663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6551399A Pending JP2000007891A (ja) 1998-04-22 1999-03-11 新規液状エポキシ樹脂組成物、その硬化物並びに半導体封止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000007891A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001332663A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Mitsui High Tec Inc フリップ・チップ実装用バインダー及びこれを用いた半導体装置の製造方法
JP2004087852A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Matsushita Electric Works Ltd 半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP2006523746A (ja) * 2003-04-16 2006-10-19 ハンツマン・アドヴァンスト・マテリアルズ・(スイッツランド)・ゲーエムベーハー 低温硬化用の促進剤系
KR100642430B1 (ko) 2004-12-29 2006-11-08 제일모직주식회사 반도체 소자 언더필용 에폭시 수지 조성물
JP2008156534A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Matsushita Electric Works Ltd 電子部品封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた樹脂封止電子部品
KR20170098908A (ko) * 2014-12-22 2017-08-30 헨켈 아게 운트 코. 카게아아 에폭시기를 함유하는 경화 수지를 위한 촉매 조성물
WO2018092606A1 (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 日立化成株式会社 封止用フィルム及びその硬化物、並びに、電子装置
KR20180079392A (ko) * 2015-11-03 2018-07-10 에스더블유아이엠씨 엘엘씨 중합체를 제조하는 데 유용한 액체 에폭시 수지 조성물
US11130881B2 (en) 2010-04-16 2021-09-28 Swimc Llc Coating compositions for packaging articles and methods of coating
CN114516949A (zh) * 2020-11-20 2022-05-20 南通星辰合成材料有限公司 用于美缝剂的抗结晶型改性环氧树脂及其制备方法和应用
US11525018B2 (en) 2014-04-14 2022-12-13 Swimc Llc Methods of preparing compositions for containers and other articles and methods of using same
US11628974B2 (en) 2012-08-09 2023-04-18 Swimc Llc Compositions for containers and other articles and methods of using same
US11634607B2 (en) 2011-02-07 2023-04-25 Swimc Llc Compositions for containers and other articles and methods of using same

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001332663A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Mitsui High Tec Inc フリップ・チップ実装用バインダー及びこれを用いた半導体装置の製造方法
JP2004087852A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Matsushita Electric Works Ltd 半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP2006523746A (ja) * 2003-04-16 2006-10-19 ハンツマン・アドヴァンスト・マテリアルズ・(スイッツランド)・ゲーエムベーハー 低温硬化用の促進剤系
KR101096611B1 (ko) * 2003-04-16 2011-12-21 훈츠만 어드밴스트 머티리얼스(스위처랜드) 게엠베하 저온 경화용 촉진제 계
KR100642430B1 (ko) 2004-12-29 2006-11-08 제일모직주식회사 반도체 소자 언더필용 에폭시 수지 조성물
JP2008156534A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Matsushita Electric Works Ltd 電子部品封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた樹脂封止電子部品
US11130881B2 (en) 2010-04-16 2021-09-28 Swimc Llc Coating compositions for packaging articles and methods of coating
US11634607B2 (en) 2011-02-07 2023-04-25 Swimc Llc Compositions for containers and other articles and methods of using same
US11628974B2 (en) 2012-08-09 2023-04-18 Swimc Llc Compositions for containers and other articles and methods of using same
US11525018B2 (en) 2014-04-14 2022-12-13 Swimc Llc Methods of preparing compositions for containers and other articles and methods of using same
JP2018504510A (ja) * 2014-12-22 2018-02-15 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA エポキシ基を含有する樹脂を硬化するための触媒組成物
US10787536B2 (en) 2014-12-22 2020-09-29 Henkel Ag & Co. Kgaa Catalyst composition for curing resins containing epoxy groups
KR20170098908A (ko) * 2014-12-22 2017-08-30 헨켈 아게 운트 코. 카게아아 에폭시기를 함유하는 경화 수지를 위한 촉매 조성물
KR102510717B1 (ko) * 2014-12-22 2023-03-16 헨켈 아게 운트 코. 카게아아 에폭시기를 함유하는 경화 수지를 위한 촉매 조성물
KR20180079392A (ko) * 2015-11-03 2018-07-10 에스더블유아이엠씨 엘엘씨 중합체를 제조하는 데 유용한 액체 에폭시 수지 조성물
KR102675064B1 (ko) 2015-11-03 2024-06-14 에스더블유아이엠씨 엘엘씨 중합체를 제조하는 데 유용한 액체 에폭시 수지 조성물
JP7389773B2 (ja) 2015-11-03 2023-11-30 エスダブリューアイエムシー・エルエルシー ポリマーの作製に有用な液状エポキシ樹脂組成物
US11130835B2 (en) 2015-11-03 2021-09-28 Swimc Llc Liquid epoxy resin composition useful for making polymers
JP2018536754A (ja) * 2015-11-03 2018-12-13 エスダブリューアイエムシー・エルエルシー ポリマーの作製に有用な液状エポキシ樹脂組成物
JP2021185243A (ja) * 2015-11-03 2021-12-09 エスダブリューアイエムシー・エルエルシー ポリマーの作製に有用な液状エポキシ樹脂組成物
CN114410064A (zh) * 2015-11-03 2022-04-29 Swimc有限公司 用于制备聚合物的液体环氧树脂组合物
WO2018092606A1 (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 日立化成株式会社 封止用フィルム及びその硬化物、並びに、電子装置
JP7103225B2 (ja) 2016-11-18 2022-07-20 昭和電工マテリアルズ株式会社 封止用フィルム及びその硬化物、並びに、電子装置
CN109983052A (zh) * 2016-11-18 2019-07-05 日立化成株式会社 密封用膜及其固化物、以及电子装置
CN109983052B (zh) * 2016-11-18 2021-07-23 昭和电工材料株式会社 密封用膜及其固化物、以及电子装置
JPWO2018092606A1 (ja) * 2016-11-18 2019-10-17 日立化成株式会社 封止用フィルム及びその硬化物、並びに、電子装置
CN114516949A (zh) * 2020-11-20 2022-05-20 南通星辰合成材料有限公司 用于美缝剂的抗结晶型改性环氧树脂及其制备方法和应用
CN114516949B (zh) * 2020-11-20 2023-07-21 南通星辰合成材料有限公司 用于美缝剂的抗结晶型改性环氧树脂及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5348740B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物
JP5284586B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP5860151B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂、及び硬化物
EP1770108A1 (en) Epoxy resin, epoxy resin composition, and cured product thereof
JP2010043245A (ja) 結晶性変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及び結晶性硬化物
JP2000007891A (ja) 新規液状エポキシ樹脂組成物、その硬化物並びに半導体封止装置
JP5386352B2 (ja) 液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、および硬化物
TWI494341B (zh) Epoxy resin compositions and shaped articles
JP5127164B2 (ja) 変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物
JPWO2008020594A1 (ja) 変性液状エポキシ樹脂、並びにそれを用いたエポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2006036801A (ja) 高分子量エポキシ樹脂組成物、その組成物を用いたフィルム、及びその硬化物
JP2000007757A (ja) 新規エポキシ樹脂
JP2016147946A (ja) 樹脂組成物、フィルム、基板、半導体装置、熱転写ロール用接着材、および事務機器
JP5368707B2 (ja) 液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、および硬化物
JP2013221120A (ja) エポキシ樹脂組成物および該エポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物
JP5322143B2 (ja) フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、およびその硬化物
JP6324317B2 (ja) エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP4863434B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2007308642A (ja) エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物、およびその硬化物
JP6284732B2 (ja) エポキシ樹脂混合物、および硬化性樹脂組成物
JP2013006972A (ja) エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物
JP6909699B2 (ja) 硬化物形成用添加剤、樹脂組成物及び硬化物
JP2006137825A (ja) 1液型エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
WO2006121030A1 (ja) エポキシ樹脂、その製造方法及びその用途
JP5299976B2 (ja) 変性エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080715

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20080806

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A521 Written amendment

Effective date: 20080806

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080911

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080917

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090106

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02