JP2016147946A - 樹脂組成物、フィルム、基板、半導体装置、熱転写ロール用接着材、および事務機器 - Google Patents

樹脂組成物、フィルム、基板、半導体装置、熱転写ロール用接着材、および事務機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 ワニスにしたときの安定性が高く、塗膜性状がよい樹脂組成物であり、かつ硬化後の接着強度、特に高温保持後にも接着強度を維持できる樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 (A)25℃で液状であるエポキシ樹脂、(B)末端に酸無水基を有する特定のイミドオリゴマーを、硬化剤100質量部に対して、70〜100質量部含む硬化剤、および(C)硬化触媒を含有することを特徴とする樹脂組成物である。この樹脂組成物の(A)成分は、エポキシ当量が100〜1500であると、好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂組成物、フィルム、これらの樹脂組成物またはフィルムから形成される基板、および半導体装置、ならびに熱転写ロール用接着材、および樹脂組成物または熱転写ロール用接着材から形成される事務機器に関する。
一般に、電子機器は、小型化・高性能化が進み、用いられる部品の集積度が高まってきている。このため、部品からの発熱を考慮した熱設計への重要度が一層増してきている。また、自動車などのエンジン周りでの部品の動作環境は、より一層高温にさらされる様になってきている。接着剤についても、こうした高温(例えば、100〜125℃)環境下で安定した接着性を保持することは、以前から必要とされていた。近年、さらに高温(例えば、125〜200℃)環境下での接着力安定性が、要求されてきている。一方、液状の接着剤の作業性を改善するため、作業性の良いフィルム状接着剤が要求されている。フィルム状接着剤としては、以下が報告されている。
まず、所定のイミドオリゴマーと、エポキシ樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物が、支持ベースフィルム上に積層されていることを特徴とする多層プリント配線板用ボンディングシートが報告されている(特許文献1)。しかしながら、このボンディングシートは、イミドオリゴマーが柔軟性に乏しい、イミドオリゴマーの末端がカルボン酸であるので、熱硬化性樹脂組成物のポットライフやボンディングシートのシェルフライフが短い、という問題がある。
また、所定の芳香族ポリイミド、所定の末端変性イミドシロキサンオリゴマー、所定のエポキシ樹脂、エポキシ硬化剤が、含有されている耐熱性接着剤組成物も報告されている(特許文献2)。しかしながら、この耐熱性接着剤組成物は、イミドオリゴマーが柔軟性に乏しい、耐熱性接着剤組成物の微細配線等の凹凸への埋め込み性に劣る、という問題がある。
特開2011−222810号公報 特開平05−117617号公報
本発明は、上記問題点を解決することを目的とする。すなわち、ワニスにしたときの安定性が高く、塗膜性状がよい樹脂組成物であり、かつ硬化後の接着強度、特に高温保持後にも接着強度を維持できる樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有することによって上記問題を解決した樹脂組成物、フィルム、基板、半導体装置、熱転写ロール用接着材、および事務機器である。
〔1〕(A)25℃で液状であるエポキシ樹脂、
(B)式(1):
Figure 2016147946
(式中、nは1〜25の整数である)で表される末端に酸無水基を有するイミドオリゴマーを、硬化剤100質量部に対して、70〜100質量部含む硬化剤、および
(C)硬化触媒
を含有することを特徴とする樹脂組成物。
〔2〕(A)成分のエポキシ当量が100〜1500である、上記〔1〕記載の樹脂組成物。
〔3〕(C)成分が、ホスフィン系である、上記〔1〕または〔2〕記載の樹脂組成物。
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の樹脂組成物から形成される、フィルム。
〔5〕配線パターンが形成された第1の基材の配線パターンと、配線パターンが形成された第2の基材の配線パターンとの間に、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか樹脂組成物の硬化物または上記〔4〕記載のフィルムの硬化物を有する、基板。
〔6〕上記〔1〕〜〔3〕の樹脂組成物の硬化物、もしくは上記〔4〕のフィルムの硬化物、または上記〔5〕記載の基板を有する、半導体装置。
〔7〕上記〔4〕記載のフィルムを含む、熱転写ロール用接着材。
〔8〕上記〔7〕記載の熱転写ロール用接着材の硬化物を有する、事務機器。
本発明〔1〕によれば、ワニスにしたときの安定性が高く、塗膜性状がよい樹脂組成物であり、かつ硬化後の接着強度、特に高温保持後にも接着強度を維持できる樹脂組成物を提供することができる。
本発明〔4〕または〔7〕によれば、硬化後の接着強度、特に高温保持後にも接着強度を維持できるフィルムを提供することができる。
本発明〔5〕、〔6〕または〔8〕によれば、接着強度、特に高温保持後にも接着強度を維持できる樹脂組成物の硬化物による高信頼性の基板、半導体装置、事務機器を提供することができる。
本発明の樹脂組成物は、
(A)25℃で液状であるエポキシ樹脂、
(B)式(1):
Figure 2016147946
(式中、nは1〜25の整数である)で表される末端に酸無水基を有するイミドオリゴマーを、硬化剤100質量部に対して、70〜100質量部含む硬化剤、および
(C)硬化触媒
を含有する。
(A)成分は、樹脂組成物に接着性を付与する。これは、(A)成分であるエポキシ樹脂と(B)成分であるイミドオリゴマー末端の酸無水基との反応で、OH基が生じるからである。また、25℃で液状であると、樹脂組成物の未硬化状態でのフィルム化が可能であり、かつフィルムに可撓性を付与することができる。(A)成分としては、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、液状ナフタレン型エポキシ樹脂、液状ノボラック型エポキシ樹脂、液状水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、液状脂環式エポキシ樹脂、長鎖炭化水素骨格型液状エポキシ樹脂、液状アルコールエーテル型エポキシ樹脂、液状環状脂肪族型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、液状フルオレン型エポキシ樹脂、液状シロキサン系エポキシ樹脂等が挙げられ、樹脂組成物の硬化性、接着性、硬化後の液状エポキシ樹脂組成物の耐熱性、耐久性の観点から、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、液状ノボラック型エポキシ樹脂、長鎖炭化水素骨格型液状エポキシ樹脂が、好ましい。耐久性の観点からは、液状水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
(A)成分のエポキシ当量は、100〜1500g/eqであると、硬化性の観点から、好ましい。(A)成分の当量が小さいと、相対的に(B)成分を多く必要とするため、塗膜性状が悪化しやすくなる。他方、(A)成分の当量が大きいと、相対的に(B)成分の量が減少するため、耐熱性及び硬化膜性状が悪化しやすくなる。(A)成分の市販品としては、三菱化学製液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(品名:jer828)、三菱化学製液状水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(品名:YL6800、jer YX8000)、新日鉄住金化学製液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(品名:YDF8170)、三菱化学製液状フェノールノボラック型エポキシ樹脂(品名:jer152)、DIC製変性ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(品名:EXA4850−1000)、DIC製液状長鎖炭化水素骨格を有する液状エポキシ樹脂(品名:EXA4816)、三菱化学製液状特殊機能タイプエポキシ樹脂(品名:YL7175−1000)、三菱化学製アミノフェノール型エポキシ樹脂(グレード:JER630、JER630LSD)、DIC製ナフタレン型エポキシ樹脂(品名:HP4032D)、信越化学製シロキサン系エポキシ樹脂(品名:TSL9906)等が挙げられる。(A)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(B)成分は、式(1):
Figure 2016147946
(式中、nは1〜25の整数である)で表される末端に酸無水基を有するイミドオリゴマー(以下、イミドオリゴマーという)を、硬化剤100質量部に対して、70〜100質量部含み、このイミドオリゴマーは、樹脂組成物に、柔軟性、硬化後の樹脂組成物に耐熱性を付与する。柔軟性は、Ar2の構造をもつことで付与される。Ar2中のnは、2〜14の整数であることが好ましい。イミドオリゴマーが、硬化剤100質量部に対して、70質量部未満では、樹脂組成物の塗膜性状、硬化膜性状等が悪くなってしまう。ここで、塗膜性状とは、樹脂組成物からなる膜が未硬化状態で可とう性を有することをいい、硬化膜性状とは、樹脂組成物からなる膜が硬化状態で可とう性を有することをいう。
イミドオリゴマーは、重量平均分子量が、1000〜3000であると、好ましい。重量平均分子量が、1000未満では、硬化後の柔軟性が劣りやすくなる。重量平均分子量が、3000を越えると、組成物のワニス化が困難になり易い。(B)成分の市販品としては、マナック株式会社製酸無水イミド(品名:k678、重量平均分子量:1880)が挙げられる。
(B)成分で、イミドオリゴマー以外に含有される硬化剤としては、特に限定されず、酸無水物、ビスマレイミド、ビフェニルノボラックフェノール等が挙げられる。酸無水物としては、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルブテニルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、アルキル化テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルハイミック酸無水物、アルケニル基で置換されたコハク酸無水物、メチルナジック酸無水物、グルタル酸無水物等が挙げられる。ビスマレイミドとしては、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン等が挙げられる。イミドオリゴマー以外に含有される硬化剤の市販品としては、三菱化学製酸無水物硬化剤(品名:YH1120)、ケイ・アイ化成製2,2’−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(品名:BMI−80)、14)、明和化成製ビフェニルノボラックフェノール硬化剤(品名:MEH−7851)等が挙げられる。(B)成分は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(C)成分の硬化触媒は、樹脂組成物に適切な硬化速度を付与する。(C)成分は、特に限定されず、例えば、ホスフィン系、アミン系、イミダゾール等が挙げられる。ホスフィン系であると、イミダゾール等と比べて、硬化後の樹脂組成物に、高耐熱性(例えば、200℃保持後の接着強度の経時変化が少ない)、透明性を付与できるので、好ましい。
ホスフィン系硬化触媒としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン等が挙げられる。アミン系硬化触媒としては、2,4−ジアミノ−6−〔2’―メチルイミダゾリル−(1’)〕エチル−s−トリアジン等のトリアジン化合物、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン等の第三級アミン化合物が挙げられる。イミダゾール硬化触媒としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物が挙げられる。(C)成分の市販品としては、北興化学工業製テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリルボレート(TPP−MK)、スリーボンド製ジアミノジフェニルスルフォン(品名:DDS)、四国化成製2−エチル−4−メチルイミダゾール(品名:2E4MZ)、四国化成製1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール(品名:2E4MZ−CN)が挙げられる。
(A)成分は、硬化性、接着性の観点から、樹脂組成物100質量部に対して、10〜60であると、好ましい。
(B)成分は、(A)成分:1当量に対して、0.1〜1.2当量の比率であると好ましく、0.2〜1.0当量であると、より好ましい。(A)成分の当量はエポキシ当量であり、(B)成分の当量は、イミドオリゴマーの場合は酸無水基当量である。(A)に対する(B)の当量比が0.2以上であると、反応性、硬化後の樹脂組成物の高温放置後の接着性が良好である。他方、1.2以上であると、塗膜性状が悪化しやすくなる。
(C)成分は、(A)成分:100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、さらに好ましくは0.3〜3.0質量部含有される。0.05質量部以上であると、反応性が良好であり、5質量部以下であると、耐熱性が良好あり、更に増粘倍率が安定である。
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、更に必要に応じ、シランカップリング剤等のカップリング剤、シリカフィラー等のフィラー、レベリング剤、消泡剤、搖変剤、酸化防止剤、顔料、染料等の添加剤を配合することができる。
樹脂組成物は、ワニス化した際、温度:25℃での粘度が50〜1000mPa・sであると、塗膜性状の観点から好ましい。ここで、粘度は、東機産業社製E型粘度計(型番:TVE−22H)で測定する。
ワニス化した樹脂組成物は、室温で1ヶ月放置しても固化しないことが望ましい。
本発明の樹脂組成物は、例えば、(A)成分〜(C)成分およびその他添加剤等を同時にまたは別々に、必要により加熱処理を加えながら、撹拌、溶融、混合、分散させることにより得ることができる。これらの混合、撹拌、分散等の装置としては、特に限定されるものではないが、撹拌、加熱装置を備えたライカイ機、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー、ビーズミル等を使用することができる。また、これら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、ディスペンサー、印刷機、コーター等で、フィルムや基板、熱転写ローラーの所望の位置に形成・塗布される。
本発明の樹脂組成物の硬化は、120〜160℃で、30〜60分間行うことが好ましい。
本発明のフィルムは、例えば、樹脂組成物をコーター等で、PETフィルム等の基材上に塗布した後、乾燥して、形成することができる。
本発明の基板は、配線パターンが形成された第1の基材の配線パターンと、配線パターンが形成された第2の基材の配線パターンとの間に、上述の樹脂組成物の硬化物または上述のフィルムの硬化物を有する。この基板は、リジッドタイプのものであっても、フレキシブルタイプのものであっても、本発明の効果を発揮するのに適している。また、本発明の半導体装置は、上述の樹脂組成物の硬化物、もしくは上述のフィルムの硬化物、または上述の基板を有する。
本発明の熱転写ロール用接着材は、上述のフィルムを含み、例えば、ヒーターと固定部材との接着に用いられる。また、本発明の事務機器は、上述の熱転写ロール用接着材の硬化物を有する。ここで、事務機器は、熱転写ロールを有するものであればよく、特に、熱転写ロールの使用温度が200℃以下のものが本発明の効果を発揮するのに適している。
本発明について、実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部、%はことわりのない限り、質量部、質量%を示す。
〔実施例1〜10、比較例1〜5〕
表1、表2に示す配合で、樹脂成分が30〜60質量%にとなるようにメチルエチルケトンを加え、星式撹拌脱泡装置を用いて、室温で溶解するまで混合し、ワニス状の樹脂組成物を作製した。
〔相溶性の評価〕
作製した樹脂組成物の外観を目視で観察し、均一であった場合を「○」、濁りがあった場合を「△」、分離した場合を「×」とした。相溶性は、○が好ましい。表1、表2に結果を示す。
〔ワニス安定性の評価〕
作製したワニス状の樹脂組成物を、密閉容器で1ヶ月室温放置した。1ヶ月放置したワニスを目視で観察し、作製当初とほぼ同じ液状態が保たれている場合を「○」、作製当初より5倍以上粘度が上昇した場合を「△」、固化した場合を「×」とした。ワニス安定性は、○または△が好ましい。表1、表2に結果を示す。
〔塗膜性状の評価〕
上述のように作製したワニスを、PETフィルムの基材上に、厚さ25μmで塗布して、塗膜を作製し、塗膜を100℃で10分間乾燥し、フィルムを得た。フィルムに可とう性がある場合を「○」、フィルムに可とう性が無く、割れやすい場合を「△」、フィルムが基材上で割れた場合を「×」とした。塗膜性状は、○または△が好ましい。表1、表2に結果を示す。
〔硬化膜性状の評価〕
上述のように作製したフィルムを、160℃で60分間硬化させた。硬化させたフィルムに可とう性(柔軟性)があった場合を「○」、折り曲げ後のフィルムに曇りが発生した場合を「△」、フィルムに可とう性(柔軟性)が無く割れやすい場合を「×」とした。硬化膜性状は、○が好ましい。表1、表2に結果を示す。
〔接着強度の評価〕
《接着強度1》
2枚の銅箔18μm(CF−T8:福田金属箔粉工業製)の粗化面の間に、上述のように作製したフィルムを挟んだ後、160℃、30分プレス(圧力:1MPa)で貼り付けし、評価用試料を作製した。オートグラフを用い、JIS K6854に準じた条件で、2枚の銅箔のうち1枚を180°の方向に引き剥がした時の引きはがし強度を測定した。接着強度1は、7N/cm以上が好ましい。表1、表2に、結果を示す。
《接着強度2》
2枚のポリイミドフィルム(カプトン100H:東レ・デュポン製)の間に、上述のように作製したフィルムを挟んだ後、160℃、30分プレス(圧力:1MPa)で貼り付けし、評価用試料を作製した。オートグラフを用い、JIS K6854に準じた条件で、2枚のポリイミドフィルムのうち1枚を180°の方向に引き剥がした時の引きはがし強度を測定した。ポリイミドフィルムが破断した場合を「○」とした。接着強度2は、○か1N/cm以上が好ましい。表1、表2に、結果を示す。
《熱処理後接着強度》
2枚のポリイミドフィルム(カプトン100H:東レ・デュポン製)の間に、上述のように作製したフィルムを挟んだ後、160℃、30分プレス(圧力:1MPa)で貼り付けした。この後、200℃で100時間の熱処理し、評価用試料を作製した。オートグラフを用い、JIS K6854に準じた条件で、2枚のポリイミドフィルムのうち1枚を180°の方向に引き剥がした時の引きはがし強度を測定した。ポリイミドフィルムが破断した場合を「○」とした。熱処理後接着強度は、○か、1N/cm以上が好ましい。評価用試料に膨れが発生した場合を「×」とした。表1、表2に、結果を示す。
Figure 2016147946
Figure 2016147946
表1、表2からわかるように、実施例1〜10の全てで、相溶性、ワニス安定性、塗膜性状、硬化膜性状、接着強度において、結果が良好であった。特に、(C)成分にホスフィン系を使用した実施例1は、特に良好な結果であった。また、表1には記載していないが、(C)成分にホスフィン系を使用した実施例1は、硬化後および熱処理後の樹脂組成物の透明性も優れていた。これに対して、(B)成分の代わりにビフェニルノボラックフェノールを使用した比較例1は、ワニス安定性、硬化膜性状、熱処理後接着強度の結果が悪かった。(A)成分の代わりに、固形エポキシ樹脂を用いた比較例2は、塗膜性状が悪く、接着強度の評価ができなかった。酸無水イミドの含有量が低すぎる比較例3は、塗膜性状と硬化膜性状の結果が悪かった。(A)成分の代わりに、固形エポキシ樹脂を用い、酸無水イミドの含有量が低すぎる比較例4は、塗膜性状と硬化膜性状の結果が悪かった。(B)成分の代わりに酸無水物を使用した比較例5は、熱処理後接着強度の結果が悪かった。
上記のように、本発明の樹脂組成物は、ワニスにしたときの安定性が高く、塗膜性状がよい樹脂組成物であり、かつ硬化後の接着強度、特に高温保持後にも接着強度が維持される。このため、リジッドタイプやフレキシブルタイプの基板の接着用、熱転写ロールの接着用に好適である。

Claims (8)

  1. (A)25℃で液状であるエポキシ樹脂、
    (B)式(1):
    Figure 2016147946
    (式中、nは1〜25の整数である)で表される末端に酸無水基を有するイミドオリゴマーを、硬化剤100質量部に対して、70〜100質量部含む硬化剤、および
    (C)硬化触媒
    を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. (A)成分のエポキシ当量が100〜1500である、請求項1記載の樹脂組成物。
  3. (C)成分が、ホスフィン系である、請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂組成物から形成される、フィルム。
  5. 配線パターンが形成された第1の基材の配線パターンと、配線パターンが形成された第2の基材の配線パターンとの間に、請求項1〜3のいずれか1項樹脂組成物の硬化物または請求項4記載のフィルムの硬化物を有する、基板。
  6. 請求項1〜3の樹脂組成物の硬化物、もしくは請求項4のフィルムの硬化物、または請求項5記載の基板を有する、半導体装置。
  7. 請求項4記載のフィルムを含む、熱転写ロール用接着材。
  8. 請求項7記載の熱転写ロール用接着材の硬化物を有する、事務機器。
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