JP2000004769A - 焼菓子、パン、および焼菓子の製法、並びにパン生地用組成物 - Google Patents

焼菓子、パン、および焼菓子の製法、並びにパン生地用組成物

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JP2000004769A JP10178603A JP17860398A JP2000004769A JP 2000004769 A JP2000004769 A JP 2000004769A JP 10178603 A JP10178603 A JP 10178603A JP 17860398 A JP17860398 A JP 17860398A JP 2000004769 A JP2000004769 A JP 2000004769A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嚥下困難な人でも比較的容易に飲み込め、あ
る程度の噛み応えがあり、携帯性、保存性に優れ、長期
連用の可能な茸および胡麻の少なくとも何れかを有する
食品を提供する。 【解決手段】 胡麻と、茸と、メレンゲ状の卵白と、砂
糖と、小麦粉と、バターとを混合したものを、複数回に
分けて焼き上げ、胡麻が焼菓子表面側に配在させられて
いる焼菓子およびその製法。ほぼ同様の組成でパンを焼
き上げるようにしても構わない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーブンなどの焼
成手段で焼き上げられる新規な焼菓子およびパン、並び
にその製造技術などに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オーブンなどの焼成手段で焼き上
げられるものとして、ビスケットやクッキーなどの焼菓
子や、パンがよく知られている。
【0003】ビスケットは、小麦粉に砂糖、バター、牛
乳などを混ぜて焼いたイギリス風の焼菓子である。クッ
キーは、粉、牛乳、卵、砂糖、香料などを混ぜ合わせ
て、鉄板上で適当な形に焼き上げられた焼菓子である。
【0004】また、パンは上記クッキーなどとは異なり
主に主食として摂取され、食パン、クロワッサン、バタ
ーロールなど種々のものが知られている。かかるパン
は、基本的には小麦粉を主原料として水で捏ね、イース
トで発酵させて焼き上げたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より、薬効のある
茸が漢方の分野などでは生薬として使用されているが、
かかる茸は煎じて飲用するか、あるいは粉末にして飲用
するかの方法で用いられている。
【0006】しかし、茸には特有の臭いがあり、その臭
いが嗜好に合わない者もある。かかる場合には、その臭
いが気にかかり長期間の連用が困難となる場合も少なく
ない。茸臭を気にかけずに、長期連用が可能な方法が求
められている。
【0007】また、嚥下困難な者では、溶液状、粉状、
カプセルなどでは飲み込むことができず、飲み込みやす
い形態にする工夫も必要である。
【0008】さらに、高齢者の場合には、歯が弱りとか
く軟らかいものを食べるようになりがちだが、近年しっ
かり噛むことの重要性が見直され、かかる高齢者に合わ
せた適度な噛み応えのある形態にできれば好ましい。
【0009】併せて、持ち運びが簡便に行えるなどの携
帯性、腐り難いなどの保存性を兼ね備えることができれ
ばより好ましい。
【0010】本発明者は、上記種々の要請に十分応える
ことができる食品の開発が必要と考えた。
【0011】また、胡麻については、近年活性酸素につ
いての研究から食品のなかでも特に活性酸素の抑制効果
が大きいことが知られるようになってきた。そこで、か
かる胡麻を使用して、上記種々の要請を満足し得るよう
な食品の開発も必要と本発明者は考えた。
【0012】さらに、本発明者は、かかる食品の形態と
して、さり気なく何時でも手にとって簡単に食べられる
ような形態として、クッキーなどのような焼菓子の形態
が好ましいと考えた。
【0013】一方、上記焼菓子という食品形態は、手軽
に食べられるなどの利点があるものの間食などとしてわ
ざわざ摂らなくてはならない煩わしさがある。そのた
め、朝食、昼食、夕食などの日常の決まった食事のなか
で主食として食べらる食品形態をも別に用意する必要が
あると本発明者は考えた。
【0014】特に、主食として食べられるように構成す
ることにより、間食として摂取される場合に比べて、あ
る程度の摂取量も確保され、さらに主食であるため日常
的に摂取されることとなるので、良質で高タンパクな食
品形態に構成できれば、有効な栄養補給食品として利用
することができる。
【0015】本発明者は、かかる食品形態として、茸な
どの種々のものを混入させることができ、上述の保存
性、携帯性などの点でも優れ、且つ日常的に親しまれて
いるなどの点でパンが好ましいと考えた。
【0016】本発明の目的は、茸を使用した焼菓子で、
茸臭を気にかけずに、嚥下困難な者でも容易に飲み込
め、ある程度の噛み応えがあり、携帯性、保存性に優
れ、長期連用ができるようにすることにある。
【0017】他の本発明の目的は、茸を使用したパン
で、茸臭を気にかけずに、携帯性、保存性に優れ、栄養
補給食品としても日常的に長期連用ができるようにする
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、オーブンなど
の焼成手段で焼き上げた焼菓子であって、胡麻および茸
の少なくともいずれかと、小麦粉と、卵と、バターと、
甘味料とを有する生地を前記焼成手段で焼き上げてなる
ことを特徴とする。
【0019】上記構成の焼菓子において、胡麻および茸
の少なくともいずれかと、小麦粉と、卵白と、バター
と、甘味料とを混ぜて生地を作るに際して、卵は卵白を
メレンゲに近い状態で使用されていることを特徴とす
る。
【0020】前記胡麻は、焼き上げられてなる焼菓子の
表面側に配在させられていることを特徴とする。
【0021】前記茸には、薬効を有する茸が使用されて
いることを特徴とする。
【0022】また、本発明の焼菓子の製法では、胡麻お
よび茸の少なくともいずれかと、小麦粉と、メレンゲに
近い状態の卵と、バターと、甘味料とのうち、前記胡麻
以外のものを全て混ぜ、その後必要な場合には前記胡麻
を混ぜ、できた生地を複数回に分けて焼き上げることを
特徴とする。
【0023】上記焼菓子の製法では、焼き上げに際して
は、165〜175℃の範囲で所定時間焼き上げるのが
好ましい。
【0024】本発明は、オーブンなどの焼成手段で焼き
上げたパンであって、胡麻、シルクパウダー、茸のうち
少なくともいずれかと、小麦粉と、イーストと、塩と、
水とを少なくとも有する生地を前記焼成手段で焼き上げ
てなることを特徴とする。
【0025】本発明は、上記構成のパンに使用するパン
材料を当初より混ぜ合わせてなるパン生地用組成物であ
って、胡麻、シルクパウダー、茸のうち少なくともいず
れかと、小麦粉と、塩とが、予めそれぞれ所定量混ぜ合
わされていることを特徴とする。
【0026】本発明の焼菓子には、茸とともに胡麻が入
っているので、茸臭が嗜好に合わない者でも、胡麻の香
りにより茸臭を気にかけずに食べることができる。
【0027】種々の原料の混合に際して、卵をメレンゲ
に近い状態で使用することにより、オーブンなどの焼成
手段で焼き上げてなる本発明の焼菓子は、従来にはない
適度のサクサクとした噛み応えのある食感を有し、噛む
ことにより適度な大きさに砕かれ、嚥下困難な者でもむ
せることなく食べることができる。卵をメレンゲ状態に
して使用するには、例えば卵白を泡立器で攪拌して行え
ばよい。
【0028】上記食感は、従来のビスケットとも異な
り、従来のクッキーとも異なるもので、敢えて喩えるな
らビスケットと、クッキーとの間の食感に似ている。
【0029】卵白は、あくまでメレンゲに近い状態、す
なわちメレンゲ状の状態で使用することが必要で、卵白
をメレンゲにして使用したのでは、上記特徴的食感を有
する本発明の焼菓子とはならない。
【0030】また、本発明の焼菓子では、胡麻が焼菓子
表面側に配在させられている菓子構造を有している。胡
麻をこのように焼菓子の表面近くに配在させる菓子構造
に敢えてすることにより、この焼菓子を口にするとき
は、胡麻が先に歯で噛まれ、それにより胡麻の香りが先
に広がり、噛み進むうちに生ずる茸臭を気にかけずに食
べることができるようになっている。
【0031】従って、胡麻を生地内に、深く練り込んで
しまっては、かかる効果が十分に得られない。内部に深
く練り込まれる胡麻があっても構わないが、焼菓子表面
近くに茸臭を気にかけずに食べられる程の胡麻がなけれ
ばならない。
【0032】また、胡麻が表面近くに配在させる菓子構
造については、従来のように表面に例えば密などを薄く
塗って、その上に胡麻を散らして作られた菓子などの食
品とは異なり、菓子生地としての生地に混ぜられて、且
つ焼菓子表面側に胡麻が配在させられている菓子構造で
ある。
【0033】かかる胡麻の混ぜ合わせに際しては、胡麻
以外の原料を予め混合しておき、最後に胡麻を軽く混ぜ
ることで、本発明者は上記特徴的構成を可能とした。
【0034】また、本発明では、焼き上げる前に上記要
領で胡麻が予め混合されているので、表面に胡麻を散ら
すなどの上記従来製法に比べて、焼き上げ後の別手間を
かける必要がなく、例えば量産するに際しては生産効率
が良い。
【0035】さらに、胡麻を生地の表面側に配在される
ように混合してあるので、生地の焼き上げに際して胡麻
が焙煎される結果となり、胡麻特有の香ばしい香りが得
られる。
【0036】使用する茸としては、食用に供される茸で
あればどのような茸でも基本的に使用することができる
が、特に健康に配慮するという観点からは、サルノコシ
カケ茸、マイ茸、アガリクス茸、ヒメマツ茸、カワリハ
ラ茸、椎茸、マッシュルームなど薬効のある茸を使用す
るのが好ましい。
【0037】特に、アガリクス茸に関しては、その特異
な臭いのために煎じたりなどして飲用するにはかなりの
抵抗があるが、上記構成の本願発明の焼菓子では、胡麻
の香りにより抵抗なく食べることができる。
【0038】上記本発明の焼菓子は、原料を混合した生
地をオーブンなどの焼成手段で焼き上げることにより作
ることができるが、混合に際しては、卵白と砂糖などの
甘味料を軽く混ぜてメレンゲ状になるまで攪拌する。本
明細書では、メレンゲ状とは、メレンゲに近い状態を指
すのであって、あくまでメレンゲとは異なる状態であ
る。
【0039】このメレンゲ状の卵白に茸、小麦粉を入れ
てよくかき混ぜ、さらに溶かしバターを入れて混ぜ合わ
せ、その後焼き上げ前に、胡麻を軽く混ぜて胡麻が深く
練り込まれない生地を作り、これを焼き上げればよい。
【0040】また、胡麻の生地内への沈潜を防止すると
いう観点からは、胡麻を混ぜて生地を作った後、焼き上
げ開始まで時間を不必要にあけない方が好ましい。
【0041】例えば、卵白1.6重量部と、グラニュー糖
3.3重量部とを混ぜメレンゲ状になるまで攪拌し、茸1
重量部、小麦粉0.2重量部を入れて攪拌し、さらに溶か
しバター0.8重量部を入れて混ぜ合わせ、その後胡麻3
重量部を軽く混ぜて生地を作る。なお、上記原料を混ぜ
るに際しては、水は一切使用しない。
【0042】焼き上げに際しては、複数回に分けて焼き
上げるようにするとよい。所定温度で一定時間焼成した
後、例えばオーブンの扉を開けるなどして一度焼き上げ
を中断し、その後再度所定温度で焼き上げるようにする
とよい。
【0043】一気に所定時間を焼き上げても本発明の焼
菓子とはならず、焼菓子の水分量が異なり、サクサクと
した食感の点で本発明の焼菓子とは異なる焼菓子とな
る。
【0044】焼き上げ温度は、165〜175℃の範囲
が好ましい。165℃未満では焼き上げ不十分となり、
175℃を越えては焼き過ぎとなり、165〜175℃
の範囲て焼き上げた焼菓子とは異なる焼き上げ状態にな
る。
【0045】例えば、卵白1.6重量部と、グラニュー糖
3.3重量部とを混ぜメレンゲ状になるまで攪拌し、茸1
重量部、小麦粉0.2重量部を入れて攪拌し、さらに溶か
しバター0.8重量部を入れて混ぜ合わせ、胡麻3重量部
を入れて軽くかき混ぜ生地を作った場合には、170℃
で11分加熱し、一旦焼き上げを中断して、さらに3分
程焼き上げるとよいことが分かった。
【0046】焼成手段としては、従来よりのオーブン、
すなわち家庭用のオーブンでも業務用のオーブンでもよ
く、またオーブン機能のついた電子レンジなどを使用し
ても構わない。
【0047】さらには、炭や薪などを用いるかまどを焼
成手段として使用しても一向に構わない。要は、本発明
の焼菓子が焼き上げられる手段であれば、どのようなも
のでも焼成手段として採用することができる。
【0048】一方、本発明のパンでも、使用する胡麻、
茸については、上記焼菓子で使用したと同様のものを使
用すればよい。特に、胡麻に関しては、パン表面側に配
在させるようにして、上記焼菓子と同様にパンに混ぜた
茸の茸臭を気にかけずに食べることができるようにして
おくのが好ましい。
【0049】特に、シルクパウダーを混入すれば、良質
な高タンパクの栄養補給食品として構成することができ
る。
【0050】小麦粉は、例えば強力粉などを使用すれば
よい。強力粉以外でも、例えば、薄力粉を適当な割合で
混ぜたものを使用しても構わない。
【0051】イーストには、例えばドライイーストを使
用すればよい。扱いは面倒だが、生イーストを使用して
も構わない。
【0052】塩には、市販のNaClを主成分とする塩
を使用すればよい。その他ミネラルの多く含まれた天然
塩を用いても構わない。
【0053】また、卵は任意成分で、例えば食パンやフ
ランスパンなどでは加えないが、バターロールなどの種
類では加える。バターも任意成分で、例えばフランスパ
ンではバターを加えないが、食パンでは加える。
【0054】その他甘味料や乳分も任意成分で、これら
を一切加えなくても一向に構わないが、加える場合に
は、例えば砂糖など上記焼菓子で使用する甘味料を使用
すればよい。また、乳分としては、脱脂粉乳や牛乳など
を使用すればよい。
【0055】また、予め胡麻、シルクパウダー、茸、小
麦粉、塩などを所定量混ぜ合わせたパン生地用組成物を
作っておけば、その都度必要材料を揃えて秤量する必要
がなく手間をかけずに手軽にパン作りが行える。
【0056】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本実施の形態の
焼菓子は、原料として、胡麻および茸の少なくともいず
れかと、小麦粉、卵白、バター、砂糖などの甘味料が使
用されている。
【0057】胡麻としては、黒胡麻、白胡麻のいずれを
使用してもよいが、いずれの場合でも炒り胡麻が使用さ
れている。また、胡麻は、すり胡麻状で使用すると、製
造段階で香りが逃げやすくなり、また、焼き上げ後の焼
菓子表面側に胡麻を適当に配在させることが難しくなる
ので全粒で使用する。
【0058】胡麻を炒る温度は、例えば、遠赤外線焙煎
などにより約60℃で行えばよい。かかる温度を選択す
れば、胡麻の活性酸素抑制効果を高めるのに役立つこと
が知られている。
【0059】茸としては、サルノコシカケ茸、マイ茸、
アガリクス茸、ヒメマツ茸、カワリハラ茸、椎茸、マッ
シュルームなどの薬効のある茸を使用すればよい。従来
より茸臭が強くて漢方薬としての服用ができないような
患者に対しても、茸臭を気にかけず長期にわたって食べ
させることができる。
【0060】小麦粉に関しては、従来より菓子に使用さ
れている薄力粉を使用すればよい。
【0061】卵白については、鶏卵の卵白を使用すれば
よい。しかし、使用する卵白に関しては、何ら鶏卵に限
定する必要はなく、従来より食用に供される家禽の卵で
あれば、その卵白を使用しても構わない。
【0062】バターに関しては、従来より菓子に使用さ
れている天然バター、特に無塩バターを使用するのが健
康などへの配慮の点で好ましい。しかし、食塩を加えた
加塩バター、さらには人工バター(マーガリン)でも、
本発明の焼菓子の特徴的構成が得られる範囲内で使用す
ることは構わない。
【0063】甘味料としては、砂糖を使用することがで
きる。砂糖には、サトウキビから作られるカンショ糖で
も、サトウダイコンから作られるテンサイ糖のいずれで
も構わない。味覚などの点では、グラニュー糖を使用す
るのがより好ましい。また、近年盛んに使用されている
アミノ酸由来のカロリーの少ない人工的な甘味料を使用
しても構わない。食用に際して無害であれば、合成甘味
料を使用することもできる。
【0064】なお、上記説明では、胡麻および茸の少な
くともいずれかと、小麦粉、卵白、バター、砂糖などの
甘味料とを原料として説明したが、嗜好などの必要に応
じて、カルシウム補強用の原料、鉄分補強用の原料、ミ
ネラル補強用の原料、天然塩などの塩分などを、本発明
の焼菓子としての実質的な同一性が失われない範囲内で
混ぜても構わない。しかし、原料を混ぜて生地を作るに
際しては、水は一切使用しない。
【0065】次に、前記各種の原料を使用した本発明の
焼菓子の製法について説明する。
【0066】先ず、上記構成の卵白の1.6重量部に、砂
糖などの甘味料を3.3重量部加えて混ぜる。卵白がメレ
ンゲ状になるまで攪拌する。攪拌に際しては、あくまで
卵白がメレンゲに近い状態になるまで攪拌するのであっ
て、メレンゲになるまで攪拌してはいけない。
【0067】なお、上記甘味料については、使用する甘
味料の糖度との関係で上記3.3重量部では甘すぎる場合
には、適宜その使用量を減らしてもよく、また、甘味が
少ない場合には使用量を増やしても構わない。
【0068】攪拌については、泡立て器を使用して手で
攪拌しても構わないし、ハンドミキサーを使用して攪拌
しても構わない。特段攪拌手段は問わないが、攪拌し過
ぎてメレンゲにならないように攪拌調節ができるような
攪拌手段を使用すればよい。
【0069】その後、予め用意した茸1重量部および小
麦粉0.2重量部を秤取し、メレンゲ状の卵白に加えてよ
く混ぜ、バターを0.8重量部入れて混ぜ合わせる。バタ
ーは、溶かしバターにして使用することか好ましい。使
用するバターは、基本的にはそのまま混入するようにし
ても構わないが、より好ましくは湯煎などにより溶かし
バターとするとよい。
【0070】溶かしバターとすることにより、バターの
混合を均一にし易い。均一に混合し易い分、例えばバタ
ーを固形状態のまま混入する場合に比べて、捏ねすぎを
防止することができる。
【0071】その後、所定量の胡麻を軽く混ぜて生地を
作り、この生地を所定形状の大きさと薄さに形成する。
例えば、焼き上がり後の形がある程度揃い、重量も焼き
上がり後にはほぼ均一になるように、適量を料理秤など
で秤取、小分けし、型に入れて軽く押して所望の厚さに
して、所定温度165〜175℃の範囲で焼き上げる。
より好ましい焼き上げ温度は、170℃である。
【0072】なお、上記要領で個々に成形することによ
り、伸ばし棒などで伸ばしてカットする場合に比べて、
焼き上げ後の重量をそれぞれ略一定にすることができ
る。併せて、必要以上に生地を圧縮させないで済み、生
地内に適度な空隙を残して本発明の特徴的なサクサク感
を得ることができる。
【0073】オーブンに上記要領で生地を所定形状に形
成したものを入れ、11分加熱する。その後、オーブン
の扉を開けて一旦加熱処理を中断し、その後さらに17
0℃で3分ほど加熱して焼き上げを完了させる。
【0074】このようにして焼き上げられた本発明の焼
菓子では、その表面側に胡麻が配在させられており、口
に入れて噛むと表面側に配在させられている胡麻が、内
部に混入されている茸より比較的先に噛み砕かれ易く、
その分胡麻の香ばしい香りが茸臭より口内に先に広が
り、焼菓子内部に混入させられている茸の臭いを気にか
けずに食べることができる。
【0075】以下、上記実施の形態で述べた焼菓子、お
よびその製法に関してその実施例を示す。
【0076】(実施例1)卵白1.6重量部と、甘味料と
してグラニュー糖3.3重量部とを混ぜ、上記要領で説明
したようにメレンゲ状になるまで攪拌する。
【0077】上記説明の茸末を1重量部、小麦粉0.2重
量部を入れて攪拌する。溶かしバター0.8重量部をさら
に入れて攪拌する。なお、溶かしバターは、バターを湯
煎にかけるようにして従来通りの要領で作ればよい。
【0078】その後、胡麻3重量部を入れて混ぜる。混
ぜるに際しては、胡麻が内部に混入させられるほど強く
かき混ぜずに、軽くかき混ぜることが肝要である。
【0079】このようにしてできた生地を前記要領で適
量に秤取、小分け、成形して、オーブンで170℃の温
度で11分加熱する。かかる11分は、オーブン内の温
度が170℃に達した時点から計測した時間である。1
1分経過後、一旦オーブンの扉を開ける。本発明の焼菓
子の製造では、一度オーブンの扉を開けることが肝要で
ある。
【0080】その後、扉を閉めて3分ほど加熱して焼き
上げればよい。焼き上げ後の焼菓子は、その形と重量と
がほぼ均一になっているので、例えば食事管理下で食用
するに際しては、熱量計算や蛋白計算などの栄養管理が
し易い。
【0081】因みに、一個当たり、卵白1.6g、グラニ
ュー糖3.3g、茸末1g、小麦粉0.2g、溶かしバター
0.8g、胡麻3gに重量設定しておけば、例えば、間食
時などでも食べやすい手頃な焼菓子となる。
【0082】焼き上げの途中でオーブンの扉を一旦開け
て焼き上げを中断することが好ましい点については、本
発明者は、オーブンの扉を開けることにより、生地から
発生した水分をオーブン内部から一旦逃がすことがで
き、これが本発明の焼菓子に独特の食感を与えるのでは
ないかと推測している。
【0083】(実施例2)本実施例では、卵1.6重量部
と、甘味料として砂糖3.3重量部とを混ぜメレンゲ状に
なるまで攪拌する。
【0084】その後は、上記実施例1と全く同じ要領
で、茸末1重量部、小麦粉0.2重量部、溶かしバター0.
8重量部を混ぜ、さらに炒り胡麻3重量部を軽く混ぜて
生地を作る。この生地を前記要領で適量秤取、小分け
し、適当な形に形成後、オーブンで二度に分けて焼き上
げを行い本発明の焼菓子を作った。
【0085】(実施例3)本実施例では、卵白1.6重量
部と、甘味料として甜菜末エキス3.3重量部とを混ぜ、
上記実施例1と同じ要領でメレンゲ状になるまで攪拌す
る。
【0086】その後は、上記実施例1と全く同じ要領
で、茸末1重量部、小麦粉0.2重量部、溶かしバター0.
8重量部を混ぜ、さらに炒り胡麻3重量部を軽く混ぜて
生地を作る。この生地を前記要領で適量秤取、小分け
し、適当な形に形成後、オーブンで二度に分けて焼き上
げを行い本発明の焼菓子を作った。
【0087】(実施例4)本実施例では、卵白1.6重量
部と、甘味料として砂糖3.3重量部とを混ぜ、上記実施
例1と同じ要領でメレンゲ状になるまで攪拌する。
【0088】その後は、上記実施例1と全く同じ要領
で、茸末1重量部、小麦粉0.2重量部、溶かしバター0.
8重量部を混ぜ、さらに炒り胡麻3重量部を軽く混ぜて
生地を作る。この生地を前記要領で適量秤取、小分け
し、適当な形に形成後、オーブンで二度に分けて焼き上
げを行い本発明の焼菓子を作った。
【0089】(実施例5)本実施例では、前記実施例1
と同様に、卵白1.6重量部と、甘味料としてグラニュー
糖3.3重量部とを混ぜ、上記要領で説明したようにメレ
ンゲ状になるまで攪拌する。
【0090】これに、茸を1重量部、小麦粉0.2重量部
を入れて攪拌する。茸は、粉末状ではなく、ある程度の
肉眼で茸片が確認できる程度の多少の大きさの粗粉程度
に砕いたものを使用すればよい。
【0091】その後は、上記実施例1と全く同じ要領
で、溶かしバター0.8重量部を混ぜ、さらに炒り胡麻3
重量部を軽く混ぜて生地を作る。この生地を前記要領で
適量秤取、小分けし、適当な形に形成後、オーブンで二
度に分けて焼き上げを行い本発明の焼菓子を作った。
【0092】(実施例6)本実施例では、実施例1の原
料構成から胡麻を除いた。すなわち、卵白1.6重量部
と、甘味料としてグラニュー糖3.3重量部とを混ぜ、上
記要領で説明したようにメレンゲ状になるまで攪拌す
る。
【0093】これに茸末を1重量部、小麦粉0.2重量部
を入れて攪拌する。溶かしバター0.8重量部を入れてさ
らに攪拌する。溶かしバターは、バターを湯煎にかける
ようにして従来通りに作ればよい。
【0094】このようにしてできた生地を前記要領で、
適量秤取、小分けし、適当な形に形成後、これをオーブ
ンに入れて温度170℃で11分加熱する。11分経過
後、その後一旦オーブンの扉を開けて、焼き上げを中断
し、その後扉を閉めて3分ほど加熱して焼き上げれば、
本発明の焼菓子を作ることができる。
【0095】(実施例7)本実施例では、前記実施例3
の原料構成から胡麻を除いた。すなわち、卵白1.6重量
部と、甘味料として甜菜末エキス3.3重量部とを混ぜ、
上記実施例1と同じ要領でメレンゲ状になるまで攪拌す
る。
【0096】これに茸末を1重量部、小麦粉0.2重量部
を入れて攪拌する。溶かしバター0.8重量部を入れてさ
らに攪拌する。
【0097】このようにしてできた生地を前記要領で、
適量秤取、小分けし、適当な形に形成後、これをオーブ
ンに入れて温度170℃で11分加熱する。11分経過
後、その後一旦オーブンの扉を開けて、焼き上げを中断
し、その後扉を閉めて3分ほど加熱して焼き上げれば、
本発明の焼菓子を作ることができる。
【0098】かかる構成では、胡麻が使用されていない
ため胡麻による香ばしい香りがないが、マイ茸などのよ
うに比較的茸臭の少ない茸を使用した場合には、本実施
例を参考にして行うことができる。
【0099】(実施例8)本実施例では、前記実施例1
の原料構成から茸を除いた。すなわち、卵白1.6重量部
と、甘味料としてグラニュー糖3.3重量部とを混ぜてメ
レンゲ状になるまで攪拌する。これに小麦粉0.2重量部
を入れて攪拌する。
【0100】その後、溶かしバター0.8重量部を入れて
さらに攪拌し、さらに炒り胡麻3重量部を混ぜて生地を
作り、前記要領で適量秤取、小分けし、適当な形に形成
後、オーブンで二度に分けて焼き上げを行い本発明の焼
菓子を作った。
【0101】焼き上げに際しては、170℃の温度で、
11分オーブンで加熱する。その後一旦オーブンの扉を
開けて焼き上げを中断し、その後扉を閉めて3分ほど加
熱して焼き上げれば、本発明の焼菓子を作ることができ
る。
【0102】(実施の形態2)本実施の形態では、胡
麻、シルクパウダー、茸のうち少なくともいずれかと、
小麦粉と、イーストと、塩と、水とを有する生地を、前
記実施の形態1で使用したと同様のオーブンなどの焼成
手段を使用して焼き上げてなる材料組成が従来とは異な
るパンについて説明する。
【0103】なお、パンを焼き上げる焼成手段として
は、前記実施の形態1で使用した従来よりのオーブンは
勿論のこと、原料の混合工程、発酵工程、焼き上げ工程
などのパンの一連の製造工程が簡単に行えるようにコン
パクトに構成されたパン焼装置などを使用しても構わな
い。
【0104】本実施の形態で使用する胡麻は、上記実施
の形態1と同様に、全粒の炒り胡麻を使用すればよい。
胡麻の使用に際しては、胡麻がパンの表面側に配在させ
られるように、胡麻以外のパン材料を捏ねた後に、軽く
胡麻をまぶす程度にして混ぜることが肝要である。
【0105】なお、上記焼菓子とは異なりパンの場合に
は、ある程度のボリュームがあるため胡麻を内部に混在
させるとともに、上記要領で表面側に胡麻が配在される
ようにすれば、より茸臭を気にせず食べやすくなる。シ
ルクパウダーには市販のものを使用すればよい。
【0106】胡麻を内部に混在させるについては、当初
より胡麻以外のパン材料と胡麻とを捏ねて生地を作って
もよいし、あるいは予め胡麻を混ぜない生地を作ってお
き、この生地を薄く広げてその上に胡麻をかけ、その状
態で胡麻を内側になるようにしてロール状に巻き上げて
も構わない。
【0107】特に、上記要領でロール状にすれば、ロー
ル状に巻かれた生地の両面が胡麻の層により覆われるこ
ととなり、生地中に混ぜた茸臭を気にかけずに食べるこ
とができる。
【0108】小麦粉には、従来より製パンに使用されて
いる強力粉を使用すればよく、パンの種類に応じて強力
粉と薄力粉とを適宜混ぜて使用しても構わない。また、
フランスパン専用粉のように特定種のパン専用に製造さ
れている小麦粉を使用しても構わない。
【0109】パン生地を発酵させるために入れるイース
トには、市販のドライイーストを使用するのが簡便で使
い易いが、生イーストを使用しても一向に構わない。
【0110】塩は、従来より市販されているNaClを
主成分とするものを使用すればよい。しかし、必要に応
じてはKClを主成分とする塩を使用しても構わない。
さらには、ミネラル分の豊富な岩塩などの天然塩を使用
しても構わない。
【0111】さらに、添加する塩の分量については、特
に血圧、腎臓などの塩分制限の対象となっている者の摂
取を主目的とする場合には、塩分量を控えた、所謂無塩
パンに構成しても構わない。
【0112】水には、飲用に供することのできる水を使
用すればよいが、特にミネラル類が豊富に溶け込んでい
る天然水を使用しても構わない。
【0113】卵は、任意成分として使用することができ
るが、使用する場合は上記焼菓子で使用したと同様に鶏
卵などを使用すればよい。但し、パンに使用する場合に
は、上記焼菓子とは異なり、全卵を使用するとともに、
卵白をメレンゲ状にする必要はない。
【0114】バターは、任意成分として使用することが
できるが、使用する場合には従来よりパン生地の製造に
使用されているバターを使用すればよく、天然バターで
も人工バター(マーガリン)でも使用することができ
る。
【0115】甘味料も任意成分として使用することがで
き、使用する場合には上記実施の形態1で述べたと同様
の甘味料を使用すればよい。一般的には、砂糖を使用す
ればよい。
【0116】乳分も任意成分として使用することができ
るが、かかる乳分としては脱脂粉乳、牛乳、その他従来
より飲用に供されている例えば山羊の乳などを使用して
も一向に構わない。使用目的によって、適宜選択すれば
よい。
【0117】上記種々の原料を使用して、食パンや、ク
ロワッサン、フランスパン、バターロールなどのパン生
地を調製し、これを適当な温度で発酵させて、その後必
要に応じて寝かせ、さらに所定温度でオーブンで焼き上
げればよい。
【0118】基本的には、粉末原料を先ず混ぜ、その後
に水などの液体を入れて練り、所定温度で発酵させるこ
ととなる。発酵条件は、使用するイーストによっても異
なるが、平均30℃前後の温度で30〜90分程度ず
つ、1回または複数回に分けて、間にガス抜きを入れて
発酵させればよい。
【0119】その後、適宜寝かして、例えば食パンなど
のように型に入れたり、あるいはバターロールなどのよ
うに適当な形に成形して、平均温度220℃前後で所定
時間焼き上げればよい。
【0120】このようにして焼き上げられた本発明のパ
ンには、胡麻、茸、シルクパウダーのうち少なくともい
ずれかが入っているので、入っているそれぞれの材料に
応じた健康促進作用などの種々の効果が、主食などとし
て食べるパンから知らず知らずのうちに得られる。
【0121】特に、シルクパウダーが入っていれば、良
質な高タンパク摂取が可能となり、また胡麻と茸との両
方が入っていれば、胡麻の香ばしい香りで茸臭を気にか
けずに、薬効のある茸を主食のパンとともに摂取するこ
とができる。特に、アガリクス茸などのように、特異臭
のある茸の場合には、胡麻と一緒にいれることが肝要で
ある。
【0122】茸臭がそれ程きつくない場合には、胡麻を
入れなくても構わない。これは、本実施の形態では焼菓
子などとは異なり主食として食べられるようにパンに構
成したので、その他のおかずなどの副食とともに食べる
場合が多く、茸臭をより気にかけずに食べることができ
るためである。
【0123】特に、多種類の製品形態を有するパンとい
う食品形態にすることにより、副食とのとりあわせで、
パンの種類を種々に変えることができ、飽きさせずに長
期連用をさせることができる。
【0124】卵や甘味料、バター、乳分などは、適宜必
要に応じて混入すればよく、上記主食としてのパンに種
々の味のバラエティを与えることができ、飽きないよう
にして長期連用をさせることが可能となる。
【0125】以下、上記材料を使用した各種のパンにつ
いて実施例とともに説明する。
【0126】なお、以下の各実施例では材料重量を具体
的な秤量単位gで表示しているが、秤量単位はgに限定
する必要はなく、材料の重量比を以下の実施例に合わせ
ることにより本発明のパンを作ることができる。
【0127】また、上記構成のパンが手軽に作れるよう
に、予め胡麻、シルクパウダー、茸のすくなくともいず
れかと、小麦粉と、塩とを当初より、例えば以下の実施
例の重量割合で混ぜ合わせたパン生地用組成物を作って
おいても構わない。
【0128】かかるパン生地用組成物には、パンの種類
に合わせて、砂糖、脱脂粉乳、植物性油脂などの任意成
分を予め混ぜておくようにしても一向に構わない。
【0129】(実施例9)本実施例では、食パンについ
て説明する。強力粉280g、バター22g、砂糖大さ
じ4杯、脱脂粉乳大さじ1杯、塩小さじ1杯、水200
ml、ドライイースト小さじ1杯、茸末12〜3gを材
料として食パンを作った。
【0130】なお、「大さじ」、「小さじ」とは、通常
使用されている料理用の軽量スプーンの大さじ、小さじ
を意味するものである。料理秤による少量の秤量は面倒
で、誤差も大きいため、軽量スプーンを使用する方が便
利であり、本明細書では、料理関係では一般的に使用さ
れている表現方法で原料配合成分量を示した。
【0131】先ず、強力粉280g、甘味料として砂糖
大さじ4杯、脱脂粉乳大さじ1杯、塩小さじ1杯、ドラ
イイースト小さじ1杯、茸末12〜3gを混ぜる。混ぜ
るに際しては、台の上、少量の場合にはボールなどを使
用して行う。
【0132】台の上で予め粉末原料のみを均一に混ぜ合
わせ、混ぜた粉を一まとめにしてその中央に窪みを形成
し、この窪みに水を注ぎ入れ一まとめにし5分程捏ね
る。
【0133】このようにして捏ね上げた生地をかるく広
げて、そこに常温にもどしたバターを塗り、このバター
を包み込むように生地をまとめ、これを台に叩きつける
ようにしてグルテンを引き出す。かかる要領で15分程
捏ねて、生地の一部をとってある程度薄くのびたら、生
地をまとめてボールに入れ、ラップをして30〜32℃
でで約1時間発酵させる。
【0134】その後生地をボールから取り出してガス抜
きをし、丸くまとめ、再度ボールに入れてラップをし、
30〜32℃で40〜50分間発酵させる。その後、生
地を2玉に分け軽くまとめて30分間そのまま休ませ
る。
【0135】その後食パン型に入れて蓋をし、さらに3
0〜32℃で40〜50分間発酵させて、型内容積の8
割程度の大きさになった時点で、220℃のオーブンで
45〜50分焼くことにより茸入りの食パンができる。
【0136】かかる食パンは、少し甘味のある、ぱさつ
きのない、しっとりとした食感のパンで、茸末として特
にアガリクス茸を使用した場合には、その量が多い程黒
パンのような焼き上がり色を有する仕上げになってい
る。しっとり感は、通常のパン包装用の袋に入れた保存
状態で3日間程保たれた。
【0137】(実施例10)本実施例では、強力粉28
0g、バター11g、シルクパウダー12g、脱脂粉乳
大さじ1杯、塩小さじ1杯、水200ml、ドライイー
スト小さじ1杯、茸末6gを材料として生地を上記実施
例1と同様の要領で行った。
【0138】かかる生地を、上記実施例9と同様の要領
で焼き上げ、茸入りの食パンを作った。食感的にはお焼
きのようにひきのあるしっとりとした生地に仕上がり、
さらに砂糖を入れない分塩味が引き立ったこしのある生
地に焼き上がった。
【0139】(実施例11)本実施例では、強力粉28
0g、バター11g、砂糖大さじ1杯、脱脂粉乳大さじ
1杯、塩小さじ1杯、水200ml、ドライイースト小
さじ1杯、シルクパウダー7gを材料として生地を上記
実施例9と同様の要領で作り、さらに焼き上げて食パン
を作った。
【0140】比較例として、強力粉280g、バター1
1g、砂糖大さじ2杯、脱脂粉乳大さじ1杯、塩小さじ
1杯、水200ml、ドライイースト小さじ1杯を材料
として、上記実施例9と同様にして生地を作り、普通の
食パンを焼き上げた。
【0141】本実施例の食パンは、きめが少し粗くてみ
みの部分が柔らかい上記比較例の食パンに比べて、外側
がしっかりかためで、中側がしっとりときめ細かく焼き
上がっていた。
【0142】(実施例12)本実施例では、強力粉28
0g、バター11g、砂糖大さじ1杯、脱脂粉乳大さじ
1杯、塩小さじ1杯、水200ml、ドライイースト小
さじ1杯、シルクパウダー7g、茸末3g、胡麻50g
を材料として生地を作り、実施例9と同様の要領で焼き
上げ食パンを作った。
【0143】胡麻以外の原料を実施例9と同様の要領で
混ぜ、その後発酵させて生地を作った。その後胡麻をこ
の生地表面にまぶし、かるく混ぜて胡麻が生地表面側に
配在させられるようにして、パン型に入れで焼き上げ
た。
【0144】このようにして焼き上げられた食パンは、
茸末とともに胡麻が入っているので、胡麻の香ばしい香
りで茸臭を気にかけずに食べることができる。アガリク
ス茸のようにそのままでは特異な茸臭を持つため食べに
くいような茸でも、本実施例のように胡麻と一緒に食パ
ン中に入れることにより食べやすくなる。
【0145】また、この胡麻は全粒で加えられているの
で、この食パンを食べる際に適度な軽い歯ごたえが与え
られることとなり、歯が弱った高齢者にとって適度な噛
み応えを与えるものにできる。
【0146】シルクパウダーと茸末とを加えているの
で、中はきめ細かく、しっとりとして、高齢者でも食べ
やすく、また外側はかために焼き上がり、適度の噛み応
えを与えられる食パンとすることができる。
【0147】(実施例13)本実施例では、表1に示す
材料組成の生地を作り、これを成形して焼き上げたクロ
ワッサンについて説明する。
【0148】
【表1】
【0149】上記表1に示すいずれかの組成に基づいて
予め秤取した強力粉、薄力粉、塩、砂糖、脱脂粉乳、シ
ルクパウダー、茸末、ドライイーストを混ぜ合わせる。
混ぜ合わせたものを軽く小山状にまとめ中央に窪みをつ
くり、その中に卵と合わせたものを入れて粉っぽさがな
くなるまでざっと混ぜ、その後バターを加えてよく混ぜ
合わせる。
【0150】このようにして作られた生地を3〜5分間
捏ねて、ボールの内側にサラダオイルを塗った中に入れ
て28℃で1時間発酵させる。
【0151】生地が2倍程度に膨らんだら、打粉をした
のし台の上でのし棒を使用して例えば略長方形などにの
ばし、のばした生地をラップに包んで、庫内温度−10
℃の冷凍庫に1時間入れて寝かす。
【0152】その後寝かした生地を、予め厚さ1cm四
方の正方形状に形成した折り込み用バターが包める程度
に、再度のし台上でのばし、こののばした生地の上に折
り込み用バターをのせて包む。包む際には、合わせ目を
しっかりのし棒で押さえる。
【0153】その後、上記要領で折り込み用バターを包
んだ状態の生地を厚さ5mm程度の略長方形状にのば
し、これを三折りにする。三折りに際しては、例えば、
略長方形状の長手方向に沿って両端側から長手方向の長
さの1/3を折り目の目安として、一端側を内側に折り
込み、さらに他端側をこれに重ねるようにして折り込ん
で、三重に重なるように折り込めばよい。
【0154】折った端をのし棒でしっかり押さえ、この
ようにしてできた三折り生地をラップに包んで、庫内温
度−10℃で30〜40分寝かせる。
【0155】上記、三折りにして寝かせるまでの一連の
作業をその後2回繰り返し、できた生地を2つに分け、
それぞれを厚さ約3mm、縦約18cm、横約40cm
にのばす。かかる生地をさらに二等辺三角形に切り、底
辺側に相当する部分の中央に約1cm程度の切り込みを
入れ、底辺を上側にして切り込みを入れた部分を左右に
広げながら手前に巻いて月型に成形する。
【0156】これを鉄板などに並べて30℃で40〜5
0分発酵させ、その後溶き卵を塗りオーブンに入れて2
10〜220℃で13〜15分間焼き上げればよい。
【0157】本実施例のクロワッサンでは、表1の成分
組成に示すように、シルクパウダーを入れた場合には、
シルクパウダーを入れないクロワッサンと比較して、外
側は適度な噛み応えのあるかために、内側はきめ細かく
しっとりとした食感に焼き上がり、従来にはない高タン
パクなクロワッサンを作ることができた。
【0158】また、薬効のある茸が入っているので、健
康食品として食べることができる。特に、アガリクス茸
などのように特異な茸臭を有するものについては、胡麻
を前述の食パンの要領で混ぜておけば、茸臭を気にかけ
ずに食べることができる。
【0159】また、胡麻を使用する場合には、当初より
パン生地内に練り込んだり、あるいは、上記二等辺三角
形状に生地を切り取った段階で、その表面に胡麻をかけ
て胡麻の層を形成し、この胡麻を内側に巻き込むように
してロール状に形成しても構わない。
【0160】あるいは、成形後に表面側にフライなどの
際にパン粉を着ける要領で、表面側に胡麻をまぶして、
焼き上げるようにしても構わない。
【0161】なお、クロワッサンでは、薄い生地が層状
に形成されているため、胡麻を混練しても薄い層の表面
側に胡麻が配在されやすく、食べるときにこの胡麻の香
ばしい香りのために、茸臭を気にせずに食べることがで
きる。
【0162】(実施例14)本実施例では、表2に示す
材料組成の生地を作り、これを成形して焼き上げたフラ
ンスパンについて説明する。
【0163】
【表2】
【0164】上記表2に示すいずれかの組成に基づいて
予め秤取した専用粉、塩、シルクパウダー、茸末を混ぜ
合わせる。混ぜ合わせたものを軽く小山状にまとめ、中
央に窪みを作り、その中に水を入れて粉っけがなくなる
までざっと混ぜる。その後サラダオイルを内側に塗った
ボールに入れてラップをし、室温で15分間休ませる。
【0165】また別途、イーストの予備発酵を行う。5
0℃程度の湯煎にかけたボウルの中に42℃の湯とドラ
イイースト、グラニュー糖を入れ、温かいところで15
分間発酵させる。
【0166】休ませた生地を広げ、モルトとレモン汁を
合わせて加える。その後、上記要領で予備発酵させたイ
ーストを加えて折り込むようにしてまとめ、生地の一部
を引っ張ってややのびてからち切れる程度になるまでよ
く捏ねる。
【0167】その後、サラダオイルを内側に塗ったボー
ルに入れて、ラップをかけて30℃で50〜60分間休
ませる。休ませた生地を成形して、30℃で50〜60
分間仕上げ発酵させて、ナイフで3本線をいれて蒸気を
起こした220℃のオーブンで35〜40分焼き上げ
る。
【0168】本実施例のフランスパンでは、表2の成分
組成に示すように、シルクパウダーを入れた場合には、
シルクパウダーを入れないフランスパンと比較して、外
側は適度な噛み応えのあるかために、内側はきめ細かく
しっとりとした食感に焼き上がり、従来にはない高タン
パクなフランスパンを作ることができた。
【0169】また、薬効のある茸が入っているので、健
康食品として食べることができる。特に、アガリクス茸
などのように特異な茸臭を有するものについては、胡麻
を前述の食パンの要領で混ぜておけば、茸臭を気にかけ
ずに食べることができる。
【0170】なお、胡麻を入れる場合には、胡麻以外の
材料を先に混ぜて生地作り、発酵させる直前に胡麻を表
面側にまぶし、軽く混ぜておけばよい。
【0171】(実施例15)本実施例では、表3に示す
材料組成の生地を作り、これを成形して焼き上げたバタ
ーロールについて説明する。
【0172】
【表3】
【0173】上記表3に示すいずれかの組成に基づいて
予め秤取した強力粉とドライイーストとを混ぜ、中央に
窪みを作りその中に、塩、砂糖、乳分、水、卵を入れ、
少しずつ窪みの周りの土手を崩しながら混ぜる。なお、
乳分として表中の脱脂粉乳の代わりに牛乳を使用する際
には、牛乳と水の合計量を150mlとなるようにし、
牛乳の1/3量を前記混合の際に使用し、ざっと混ざっ
たら、残りの牛乳を2〜3回に分けて加え、粉っぽさが
なくなるまで混ぜ、一つにまとめる。
【0174】このようにしてできた生地を掌に力を入れ
て生地を手前から向こうに押すようにして滑らかになる
まで捏ねる。滑らかになった生地の上にバターをのせ、
少しずつ擦り込むようにして生地とバターを馴染ませて
ゆく。
【0175】その後、生地を叩きつけてよく捏ねる。表
面が滑らかになり、生地を引っ張ったときに切れずに薄
い膜のようにのびるまでよく捏ねる。
【0176】ボールの内側にサラダオイルを塗り、表面
がなめらかになるように丸くまとめた生地を入れ、ラッ
プをかけて28℃で1時間30分発酵させる。発酵させ
た生地を2等分し、40gずつ分割し丸めてバットなど
の上にのせ、ラップをかけて15分間休ませる。その
後、生地を裏返して掌で転がすなどして円錐形に成形
し、さらにラップをかけて室温で10分間休ませる。
【0177】休ませた円錐形の生地をのし棒で細長くの
ばし、幅の太い方から細い方に向かって巻いてゆく。こ
のように成形したものを、鉄板にのせて38℃で1時間
発酵させる。発酵後、生地の表面に溶き卵を塗り、21
0℃のオーブンで10分間焼き上げる。
【0178】なお、胡麻を使用する場合には、当初より
パン生地内に練り込んだり、あるいは、上記円錐形の生
地をのし棒で細長くのばした段階で、この生地表面に胡
麻を振りかけて胡麻の層を形成し、上記要領で胡麻を内
側に巻き込むようにすればよい。さらに、必要に応じ
て、成形後に表面側にフライなどの際にパン粉を着ける
要領で胡麻をまぶしても構わない。
【0179】上記要領で巻き上げれば、胡麻の層がパン
生地を間に挟んだ状態になり、パン生地の表面に胡麻が
配在させられるようになるため、アガリクス茸などのよ
うに特異臭がして食べにくい茸でも、茸臭を気にかけず
に食べることができる。
【0180】本実施例のバターロールでは、表3の成分
組成に示すように、シルクパウダーを入れた場合には、
シルクパウダーを入れないバターロールと比較して、外
側は適度な噛み応えのあるかために、内側はきめ細かく
しっとりとした食感に焼き上がり、従来にはない高タン
パクなバターロールを作ることができた。
【0181】また、薬効のある茸が入っているので、健
康食品として食べることができる。特に、アガリクス茸
などのように特異な茸臭を有するものについては、胡麻
を前述の食パンの要領で混ぜておけば、茸臭を気にかけ
ずに食べることができる。
【0182】
【発明の効果】本発明の焼菓子では、茸とともに胡麻が
含まれているので、胡麻の香りにより茸臭を気にかけず
に食べることができる。
【0183】本発明の焼菓子では、胡麻が特に焼菓子表
面側にに配在させられているため、胡麻の香りが茸臭が
口に広がるより先に広がり、茸臭を気にかけずに食べる
ことができる。
【0184】本発明の焼菓子では、卵白がメレンゲに近
い状態で使用されているので、焼き上がりの食感が従来
にはないサクサクとした新規な食感を有する。
【0185】本発明の焼菓子の製法では、胡麻は生地に
混合され、焼き上げた状態で焼菓子表面側に配在させら
れているので、焼き上げ後に胡麻を表面に設ける場合に
比べて、手間がかからない。
【0186】本発明の焼菓子の製法では、胡麻は生地内
に混合され、焼き上げた状態で焼菓子表面側に配在させ
られているので、焼き上げ段階で胡麻が焙煎されること
となり、焼き上げ後に胡麻を表面に設ける従来の焼菓子
に比べて、その香ばしい香りが生地内に閉じ込められて
おり、噛んだときに香りが口に広がり、茸臭をより気に
かけずに食べることができる。
【0187】本発明では、パンにシルクパウダーを混入
させることができるため、中身がきめ細やかでしっとり
とし、外側が適度な噛み応えがある食感の高タンパクな
パンとすることができる。
【0188】本発明では、主食として食べるパンに、胡
麻と、アガリクス茸などのような茸とを混在させること
ができるので、わざわざ間食として摂らなくても毎日の
例えば3度の食事の中で、知らず知らずのうちに薬効の
ある茸を摂ることができる。
【0189】本発明では、薬効のある茸を胡麻と共にパ
ンに混ぜることができるので、特異臭を有する例えばア
ガリクス茸などのような茸でも、胡麻の香りで茸臭を気
にせずに食べることができる。
【0190】本発明では、茸などのパン材料を予め混ぜ
合わせてパン生地用組成物に構成しているので、材料を
その都度調達したり、秤量したりせずに、その組成物を
水などで捏ねることにより簡単にパン生地を作ることが
できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月30日(1999.4.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 請求項記載の焼菓子において、 前記胡麻は、焼き上げられてなる焼菓子の表面側に配在
させられていることを特徴とする焼菓子。
【請求項全粒の炒った胡麻と、アガリクス茸と、
小麦粉と、卵と、バターと、甘味料とのうち、前記胡麻
以外のものを全て混ぜ、その後前記胡麻を混ぜ、できた
生地をオーブンなどの焼成手段で一定時間焼成し、その
後焼き上げを中断して前記生地から発生した水分を逃が
し、さらにその後焼き上げることを特徴とする焼菓子の
製法。
【請求項】 オーブンなどの焼成手段で焼き上げたパ
ンであって、全粒の炒った胡麻と、シルクパウダーと、アガリクス茸
と、 小麦粉と、イーストと、塩と、水とを有し、前記胡
麻以外のものを全て混ぜた後に前記胡麻を混ぜてなる
地を前記焼成手段で焼き上げてなることを特徴とするパ
ン。
【請求項】 請求項記載のパンに使用するパン材料
を当初より混ぜ合わせてなるパン生地用組成物であっ
て、全粒の炒った胡麻と、 シルクパウダーと、アガリクス茸
と、小麦粉と、塩とが、予めそれぞれ所定量混ぜ合わさ
れていることを特徴とするパン生地用組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、オーブンなど
の焼成手段で焼き上げた焼菓子であって、全粒の炒った
胡麻と茸と、小麦粉と、卵と、バターと、甘味料とを有
する生地を前記焼成手段で焼き上げてなることを特徴と
する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】上記構成の焼菓子において、全粒の炒った
胡麻と茸と、小麦粉と、卵と、バターと、甘味料とを混
ぜて生地を作るに際して、卵には卵白を使用すればよ
い。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】前記茸には、薬効を有するアガリクス茸を
使用すればよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】また、本発明の焼菓子の製法は、全粒の炒
った胡麻と、アガリクス茸と、小麦粉と、卵と、バター
と、甘味料とのうち、前記胡麻以外のものを全て混ぜ、
その後前記胡麻を混ぜ、できた生地をオーブンなどの焼
成手段で一定時間焼成し、その後焼き上げを中断して前
記生地から発生した水分を逃がし、さらにその後焼き上
げることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】本発明は、オーブンなどの焼成手段で焼き
上げたパンであって、全粒の炒った胡麻と、シルクパウ
ダーと、アガリクス茸と、小麦粉と、イーストと、塩
と、水とを少なくとも有し、前記胡麻以外のものを全て
混ぜた後に前記胡麻を混ぜてなる生地を焼成手段で焼き
上げてなることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】本発明は、上記構成のパンに使用するパン
材料を当初より混ぜ合わせてなるパン生地用組成物であ
って、全粒の炒った胡麻と、シルクパウダーと、アガリ
クス茸と、小麦粉と、塩とが、予め所定量混ぜ合わされ
ていることを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0186
【補正方法】変更
【補正内容】
【0186】本発明の焼菓子の製法では、胡麻は生地内
に混合され、焼き上げた状態で焼菓子表面側に配在させ
られているので、焼き上げ段階で胡麻が焙煎されること
となり、焼き上げ後に胡麻を表面に設ける従来の焼菓子
に比べて、その香ばしい香りが生地内に閉じ込められて
おり、噛んだときに香りが口に広がり、茸臭をより気に
かけずに食べることができる。胡麻には全粒の胡麻を使
用しているので、すり胡麻状にして使用する場合に比べ
て、製造段階での香りを逃げ難くくし、焼き上げ後の焼
菓子表面側に胡麻を適当に配在させ易くすることができ
る。焼き上げに際しては、一定時間焼成後、生地から発
生した水分を一旦逃がして、さらに焼き上げるために、
一気に所定時間を焼き上げる焼菓子とはその水分量が異
なり、本発明の焼菓子に特徴的な独特の食感を与えるこ
とができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0189
【補正方法】変更
【補正内容】
【0189】本発明では、薬効のある茸を胡麻と共にパ
ンに混ぜることができるので、特異臭を有するアガリク
ス茸などのような茸でも、胡麻の香りで茸臭を気にせず
に食べることができる。胡麻は、胡麻以外の材料を混ぜ
てから混ぜるようにしているので、パンの表面側に胡麻
が配在し易くなり、より茸臭を気にかけずに食べられ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーブンなどの焼成手段で焼き上げた焼
    菓子であって、 胡麻および茸の少なくともいずれかと、小麦粉と、卵
    と、バターと、甘味料とを有する生地を前記焼成手段で
    焼き上げてなることを特徴とする焼菓子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の焼菓子において、 胡麻および茸の少なくともいずれかと、小麦粉と、卵
    と、バターと、甘味料を混ぜて生地を作るに際して、卵
    は卵白をメレンゲに近い状態で使用されていることを特
    徴とする焼菓子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の焼菓子におい
    て、 前記胡麻は、焼き上げられてなる焼菓子の表面側に配在
    させられていることを特徴とする焼菓子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    焼菓子において、 前記茸には、薬効を有する茸が使用されていることを特
    徴とする焼菓子。
  5. 【請求項5】 胡麻および茸の少なくともいずれかと、
    小麦粉と、メレンゲに近い状態の卵と、バターと、甘味
    料とのうち、前記胡麻以外のものを全て混ぜ、その後必
    要な場合には前記胡麻を混ぜ、できた生地を複数回に分
    けて焼き上げることを特徴とする焼菓子の製法。
  6. 【請求項6】 オーブンなどの焼成手段で焼き上げたパ
    ンであって、 胡麻、シルクパウダー、茸のうち少なくともいずれか
    と、小麦粉と、イーストと、塩と、水とを有する生地を
    前記焼成手段で焼き上げてなることを特徴とするパン。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のパンに使用するパン材料
    を当初より混ぜ合わせてなるパン生地用組成物であっ
    て、 胡麻、シルクパウダー、茸のうち少なくともいずれか
    と、小麦粉と、塩とが、予めそれぞれ所定量混ぜ合わさ
    れていることを特徴とするパン生地用組成物。
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