JP4245423B2 - トースト用食品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はトースト用食品に関し、詳しくは当該食品をパンに被覆しオーブントースター等でトーストするだけで、パンの表面から流れ落ちることなくメロンパンのような被覆生地で被覆された菓子パンと同様の香ばしい風味とサクサクとした食感を有する焼きたてパンが簡便に得られるトースト用食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にメロンパンは、原料を混捏し醗酵させて製した菓子パン生地を別に製したクッキー生地で被覆し、さらに醗酵させた後焼成して製する。このようにメロンパンを製するには手間がかかるため家庭において手軽に焼きたてのメロンパンを製することは難しく、手軽に製する方法が要望されている。
そこで、本発明者らは、家庭においても手軽にメロンパンを製する方法として、食パンやロールパン等の市販されたパンを菓子パン被覆用のクッキー生地で被覆し、トースター等で短時間トーストするという方法を試みた。しかしながら、このクッキー生地で包んだパンは、食パンと同程度の短時間のトーストではクッキー生地に熱が充分にかからず、小麦粉の粉っぽい食味を有していた。一方、クッキー生地に熱をかけるためにトースト時間を長くすると、クッキー生地に被覆されておらず表面に露出しているパンの表面部や、クッキー生地の被覆が薄い部分が焦げてしまうという問題が生じた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、パンに被覆しオーブントースター等でトーストするだけで、例えばメロンパンのような被覆生地で被覆された菓子パンが簡便に得られる従来にないトースト用食品を提供するものである。
【0004】
本発明者は鋭意研究を重ねたところ、従来の菓子パン被覆用のクッキー生地よりも小麦粉配合量を大幅に減らして、代わりに乳糖を小麦粉の配合量に対して1.5倍量以上配合したものをパンに被覆してオーブントースター等でトーストすると、意外にも短時間で香ばしい風味とクッキー状のサクサクとした好ましい食感を有するメロンパンのような被覆生地で被覆された菓子パンが焼きあがることを見出し、遂に本発明を完成させた。
【0005】
このような乳糖を配合するものとしては、例えば、クッキー類の製造方法として、特許文献1(特開昭61−239834号公報)に、きれいな焼き色を出すために、クッキー類の原料にグリシン、アラニン、リジンを添加するとともに、原料ショ糖の5〜30%をグルコース、ガラクトース、ラクトース(乳糖)の少なくとも一種類と置換して添加する方法が記載されている。具体的には、その実施例に、製品に対する小麦粉の配合量が約60%、小麦粉の配合量に対する乳糖の配合量が約0.03倍量のクッキーが記載されている。しかし、この従来技術によるクッキー生地は、このように小麦粉の配合量が多い上に乳糖の配合量が少ないので、これをたとえ食パンやロールパン等の市販されたパンに被覆してトースター等で食パンと同程度の短時間トーストしても、クッキー生地に熱が充分にかからず、小麦粉の粉っぽい食味を有するものとなる。一方、クッキー生地に熱をかけるためにトースト時間を長くすると、クッキー生地に被覆されておらず表面に露出しているパンの表面部や、クッキー生地の被覆が薄い部分が焦げてしまうこととなる。したがって、パンに被覆しオーブントースター等でトーストしても、メロンパンのような被覆生地で被覆された菓子パンは全く得られないものである。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−239834号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
(1)乳糖、小麦粉及び油脂を配合したトースト用食品であって、製品に対して小麦粉の配合量が5〜25%、小麦粉の配合量に対する乳糖の配合量が1.5倍量以上であるトースト用食品、
(2)前記小麦粉が少なくとも焙焼小麦粉からなる(1)記載のトースト用食品、
(3)粘度が100Pa・s〜3000Pa・sである(1)又は(2)記載のトースト用食品、
(4)前記油脂が少なくとも低融点油脂及び高融点油脂からなり、全油脂に対して低融点油脂含量が65〜99%、高融点油脂含量が1〜35%である(1)乃至(3)のいずれかに記載のトースト用食品、
(5)製品に対して水分含量が5%以下である(1)乃至(4)のいずれかに記載のトースト用食品、
(6)可撓性容器に充填されている(1)乃至(5)のいずれかに記載のトースト用食品、
(7)前記トースト用食品がメロンパン風用である(1)乃至(6)のいずれかに記載のトースト用食品、
である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」と表示するのは「質量%」を、「倍量」と表示するのは「質量倍量」を意味する。
【0009】
本発明においてトースト用食品とは、当該食品をパンに被覆しオーブントースター等でトーストして食することが可能な食品であり、乳糖、小麦粉及び油脂を配合したものである。
ここで、乳糖とは、二糖類のひとつでD−グルコースの4位にD−ガラクトースがβ−グリコシド結合したものであり、例えばホエーを濃縮して晶出させ、水溶液から再結晶させて精製する方法、グルコースとガラクトースを、無水酢酸又は塩化亜鉛の存在下に高温で作用させる方法あるいはアセトクロルガラクトースとグルコースを酸化ナトリウムの存在下で作用させる方法等によって一般的に製されるものである。
【0010】
本発明において乳糖の配合量は、小麦粉の配合量に対して1.5倍量以上、好ましくは1.8倍量以上、より好ましくは2.0倍量以上である。
後述の試験例に示すように、乳糖の配合量が小麦粉の配合量に対して1.5倍量以上であれば、パンに被覆したトースト用食品が、トースト中にパン表面から流れ落ちることがなく、サクサクとした好ましい食感を有する菓子パンが得られる。これに対して1.5倍量よりも少ないとトースト中に油脂が融解し被覆したトースト用食品がだれてパンの表面から流れ落ちてしまい、外観的にも食感的にも問題のない菓子パンが得られない。
また、本発明は、小麦粉と乳糖の合計配合量を、油脂の配合量よりも多くすると、例えば、ロールパンのような、トースト時にトースト用食品がだれて表面から流れ落ちやすい形状を有するパンであっても、よりだれ難い物性となるので好ましい。
なお、本発明では、乳糖の上限の配合量に関し特に規定するものではないが、他の原料の配合量を考慮し、製品に対して60%以下が好ましい。
【0011】
本発明のトースト用食品に配合する小麦粉は、一般に食することができるものであれば、特に限定されるものではない。小麦粉は蛋白含有量の相違により、通常、蛋白含有量が多い順に強力粉、中力粉、薄力粉に分類されており、本発明においてはいずれのものを用いても良いが、風味や食感の点から薄力粉を配合することが好ましい。また、これらを原料とした焙焼小麦粉、特に薄力粉を原料とした焙焼小麦粉を配合すると、短時間のトーストであっても小麦粉の粉っぽい食味をより低減させることができるとともに、トースト直後の香ばしい風味を付与できるので好ましい。
なお、焙焼小麦粉は、焙焼処理された小麦粉であれば、特に限定されるものではないが、具体的には水分含量が10%以下程度になるように、ロースター等で加熱処理された小麦粉等が挙げられる。
また、本発明において、小麦粉の配合量は製品に対して5〜25%、好ましくは5〜20%、より好ましくは8〜18%である。前期範囲であれば、パンに被覆してトースター等で短時間トーストするだけで、小麦粉の生焼けの粉っぽい食味がなく焼きたての香ばしい風味を有する菓子パンが得られる。これに対して、前期範囲よりも小麦粉の配合量が多いと、後述の試験例に示すように、パンに被覆しトースター等で短時間トーストするだけでは小麦粉の粉っぽい食味が強く、前期範囲よりも小麦粉の配合量が少ないとトースト直後の香ばしい風味に欠けるとともにトーストした後の被覆生地のつながりが弱く、パンから剥がれやすくなる。
【0012】
本発明のトースト用食品に配合する油脂は、一般に食することができるものであれば、特に限定されるものではないが、具体的には、菜種油、コーン油、サフラワー油、綿実油、大豆油、ヒマワリ油、これらを精製したサラダ油等の植物油脂や、バター、牛脂、豚脂等の動物油脂、さらに、これらを原料としたショートニングやマーガリン等が挙げられる。
【0013】
本発明においては、上述の構成に加えて、トースト用食品の物性も調節することが好ましい。すなわち、通常のメロンパン用クッキー生地は、薄くシート状に延ばしてパン生地を包むために、スプレッド性を有しない物性となっており、このような物性の生地で、既に焼成された柔らかいパンを包もうとすると、パンが潰れたり均一に被覆し難い傾向がある。
そこで、本発明のトースト用食品は、20℃における粘度が、好ましくは100Pa・s〜3000Pa・s、より好ましくは1000Pa・s〜2000Pa・sであるスプレッド性を有する物性にすることが好ましい。
このようなスプレッド性を有する物性とすると、バターナイフやスプーン等を用いることで、あるいは、後述の可撓性容器に充填してパンの上に押し出すことで、柔らかいパンであっても潰すことなく均一に被覆することできるからである。
なお、上述の粘度は、東機産業社製B型粘度計BH型Tバースピンドルを用いて、品温20℃、回転数2rpm、375Pa・s未満:TバーC、375Pa・s以上750Pa・s未満:TバーD、750Pa・s以上1875Pa・s未満:TバーE、1875Pa・s以上:TバーF、測定開始60秒後の示度により求めた値である。
【0014】
本発明において上述したスプレッド性を有する粘度とするためには、例えば、配合する油脂の構成や配合量を調節する方法等が挙げられ、本発明では、後述のように、低融点油脂と高融点油脂を配合する方法が長期間にわたって安定した品質で保存することができることから好ましい。
【0015】
ここで低融点油脂とは、上昇融点が20℃以下の油脂であり、特に、上昇融点0〜15℃の油脂が好ましい。このような油脂としては、例えば、菜種油、コーン油、サフラワー油、綿実油、大豆油、ヒマワリ油等の植物油脂、これらを精製したサラダ油、これら植物油脂を微水添したもの、これらの油脂から高融点部分を除いた、あるいは低融点部分を集めた分画油脂等をあげることができる。
また、高融点油脂とは、上昇融点が40℃以上の油脂であり、特に、上昇融点50℃以上の油脂が好ましい。このような油脂としては、例えば高融点部分を集めたパーム油脂等の分画油脂、パーム油脂や上記植物油脂、牛脂等の動物油脂を水添して得られる硬化油脂等をあげることができる。
【0016】
また、本発明のトースト用食品における低融点油脂と高融点油脂との配合割合としては、低融点油脂含量を油脂の65〜99%とし、高融点油脂含量を油脂の1〜35%とすることが好ましく、低融点油脂含量を油脂の80〜95%とし、高融点油脂含量を油脂の5〜20%とすることがより好ましい。これにより、5〜35℃程度で保存する冷蔵用や常温流通用の製品とした場合にスプレッド性が良く、パンに塗り易い物性となるとともに、液油の分離や乳糖、小麦粉及び添加材等の沈澱や凝集を特に抑制することができ、長期間にわたって安定した品質で保存することができる。
【0017】
これら低融点油脂と高融点油脂の合計配合量は、他の原料の配合量及びスプレッド性を考慮し、製品に対して好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上となるようすることが好ましい。
【0018】
さらに、本発明のトースト用食品は、水分含量を、製品に対して好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下とすると常温流通用の製品とした場合でも保管中に細菌の繁殖を抑えることができ好ましい。
なお、製品の水分含量は、カールフィッシャー法により測定した値である。
【0019】
また、本発明のトースト用食品に卵黄、メロンフレーバー及び色素(黄色、緑色、オレンジ色)の1種又は2種以上を配合するとメロンパン風の菓子パンが得られるトースト用食品となる。
【0020】
本発明のトースト用食品には、本発明の効果を損なわない範囲で、他に果汁、ドライフルーツ、ジャム等の果物加工品、チョコレート、ココア、ナッツ類、チーズ等を細片状又は粉末状にしたもの、牛乳、生クリーム、卵等やこれらを乾燥したもの、糖類、食塩等の調味料、シナモン、バジル等の香辛料、フルーツフレーバー、バニラフレーバー等の香料、ベーキングパウダー等の膨化剤、クチナシ色素等の着色料、その他ガム類、澱粉類等の種々の食材や添加材を配合することができる。
【0021】
本発明のトースト用食品は可撓性容器に充填すると、必要なときに必要な量をスプーン等の器具を使用することなく、手軽に使用できるので望ましい。
このような可撓性容器とは、その口部又は開封した切り口等からトースト用食品を押し出すことができる容器やパウチであれば特に制限はない。可撓性容器の形成素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の単層材料、より好ましくは、酸素透過性の低いエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アルミニウム、その他のガスバリア材料とポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)とからなる多層材料等を挙げることができる。
【0022】
トースト用食品の代表的な製造方法としては、例えば、低融点油脂と高融点油脂を、60〜100℃で加熱混和したものに、小麦粉並びに乳糖、調味料等を加えてさらに混和する。
そして、0〜15℃の水等の冷媒で混和しながら室温程度に冷却し、可撓性容器に充填した後、6時間から1日静置する等の方法が挙げられる。
【0023】
次に、本発明の実施例、比較例及び試験例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0024】
【実施例】
表1の低融点油脂、高融点油脂を撹拌しながら80℃に達したところで表1のその他原料を投入しさらに10分間撹拌し、10℃の冷却水で冷却し、PE/EVOH/PEの多層材料からなる蓋付軟質チューブに充填し、シール後常温で1日間保管し、メロンパン風用のトースト用食品を製した。
得られたメロンパン風用のトースト用食品の小麦粉に対する乳糖の配合量は2.2倍量であった。また、水分含量は1.5%、20℃における粘度は1125Pa・sであった。
【0025】
【表1】
【0026】
ロールパン表面(表面積約70cm2)に、上記成分配合のトースト用食品を10g被覆し、860W(サンヨー社製)のトースターで3分間トーストしたところ、サクサクとした食感とパン自体のふっくらとしたやわらかい食感とを兼ね備えているとともに、メロンパン特有の甘く香ばしい風味と外観を有している焼きたてのメロンパン風菓子パンが得られた。
【0027】
また、6枚切りの食パン表面(表面積約140cm2)に、上記成分配合のトースト用食品を20g被覆し、860W(サンヨー社製)のトースターで3分間トーストしたところ、ロールパンを使用したときと同様に、サクサクとした食感とパン自体のふっくらとしたやわらかい食感とを兼ね備えているとともに、メロンパン特有の甘く香ばしい風味を有している焼きたてのメロンパン風菓子パンが得られた。
【0028】
【比較例】
表2の低融点油脂、高融点油脂を撹拌しながら80℃に達したところで表2のその他原料を投入しさらに10分間撹拌し、10℃の冷却水で冷却し、PE/EVOH/PEの多層材料からなる蓋付軟質チューブに充填し、シール後常温で1日間保管し、メロンパン風用のトースト用食品を製した。
得られたメロンパン風用のトースト用食品の水分含量は1.5%、20℃における粘度は1125Pa・sであった。
【0029】
【表2】
【0030】
ロールパン表面(表面積約70cm2)に、上記成分配合のトースト用食品を10g被覆し、860W(サンヨー社製)のトースターで3分間トーストしたところ、トースト中に油脂が融解し、被覆したトースト用食品がだれてパンの表面から流れ落ちて、メロンパン風菓子パンが得られなかった。
【0031】
また、6枚切りの食パン表面(表面積約140cm2)に、上記成分配合のトースト用食品を20g被覆し、860W(サンヨー社製)のトースターで3分間トーストしたところ、トースト中に油脂が融解し、被覆したトースト用食品がだれてパンの表面から流れ落ちた。
【0032】
【試験例】
[試験例1]
実施例1において焙焼小麦粉に対する乳糖の配合量を表3に示す配合量に減らし、その減少分を、ショ糖で補正した以外は、実施例1と同様な方法でメロンパン風用のトースト用食品を製した。
そして、ロールパン表面(表面積約70cm2)に、上記成分配合のトースト用食品を10g被覆し、860W(サンヨー社製)のトースターで3分間トーストしたときの状態を評価した。
また、トースト中に被覆したトースト用食品がパン表面から流れ落ちなかったものについては、得られたメロンパン風菓子パンを食してトースト用食品に被覆された表面の食感を評価した。
【0033】
【表3】
【0034】
評価の記号の説明
パンに被覆しトーストしたときの状態
◎:パン表面からほとんど流れ落ちなかった。
○:パン表面から多少流れ落ちたが、問題とならない程度である。
△:パン表面から多少流れ落ちた。
×:パン表面から大部分が流れ落ちた。
食感
◎:非常にサクサクとした食感が感じられる。
○:サクサクとした食感が感じられる。
△:サクサクとした食感にやや欠ける
×:サクサクとした食感に欠ける。
【0035】
表3より、トースト用食品の乳糖の配合量が小麦粉の配合量に対して1.5倍量以上であれば、パンに被覆したトースト用食品が、トースト中にパン表面から問題となるほど流れ落ちることがなく、サクサクとした好ましい食感を有することが理解できる。
特に、トースト用食品の乳糖の配合量が小麦粉の配合量に対して1.8倍量以上であれば、トースト中にトースト用食品がパン表面からほとんど流れ落ちず、さらに、2.0倍量以上であれば非常にサクサクとした食感が得られ好ましかった。
【0036】
[試験例2]
実施例1において製品に対する焙焼小麦粉の配合量を表4に示す配合量に変えて、その減少分又は増加分は、低融点油脂と高融点油脂の配合量で補正した以外は、実施例1と同様な方法でメロンパン風用のトースト用食品を製した。このとき、低融点油脂と高融点油脂の配合割合は実施例1と同じになるようにした。
そして、ロールパン表面(表面積約70cm2)に、上記成分配合のトースト用食品を10g被覆し、860W(サンヨー社製)のトースターで3分間トーストして、メロンパン風菓子パンを製し、これを食して香ばしさと粉っぽさを評価した。
【0037】
【表4】
【0038】
評価の記号の説明
香ばしさ
◎:焼きたての香ばしい風味を有している。
○:焼きたての香ばしい風味にやや欠けるが問題のない程度である。
△:焼きたての香ばしい風味にやや欠ける。
×:焼きたての香ばしい風味に欠ける。
粉っぽさ
◎:小麦粉の生焼けの粉っぽい食味がない。
○:小麦粉の生焼けの粉っぽい食味を多少有しているが問題のない程度である。
△:小麦粉の生焼けの粉っぽい食味を有している。
×:小麦粉の生焼けの粉っぽい食味を強く有している。
【0039】
表4より、トースト用食品に乳糖を配合することに加えて、小麦粉配合量が製品に対して5〜25%であれば、小麦粉特有の粉っぽい食味と焼きたての香ばしい風味が問題のない程度となることが理解できる。
特に、小麦粉配合量が製品に対して5〜20%であれば、小麦粉の生焼けの粉っぽい食味と焼きたての香ばしい風味のいずれかが改善され、さらに、8〜18%であれば、小麦粉の生焼けの粉っぽい食味がない上に焼きたての香ばしい風味があり好ましかった。
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、パンに被覆しオーブントースター等でトーストするだけで、パンの表面から流れ落ちることなくメロンパンのような被覆生地で被覆された菓子パンと同様の香ばしい風味とサクサクとした食感を有する焼きたてパンが簡便に得られるトースト用食品を提供できる。
Claims (7)
- 乳糖、小麦粉及び油脂を配合したトースト用食品であって、製品に対して小麦粉の配合量が5〜25%、小麦粉の配合量に対する乳糖の配合量が1.5倍量以上であることを特徴とするトースト用食品。
- 前記小麦粉が少なくとも焙焼小麦粉からなる請求項1記載のトースト用食品。
- 粘度が100Pa・s〜3000Pa・sである請求項1又は2記載のトースト用食品。
- 前記油脂が少なくとも低融点油脂及び高融点油脂からなり、全油脂に対して低融点油脂含量が65〜99%、高融点油脂含量が1〜35%である請求項1乃至3のいずれかに記載のトースト用食品。
- 製品に対して水分含量が5%以下である請求項1乃至4のいずれかに記載のトースト用食品。
- 可撓性容器に充填されている請求項1乃至5のいずれかに記載のトースト用食品。
- 前記トースト用食品がメロンパン風用である請求項1乃至6のいずれかに記載のトースト用食品。
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