JPH0638667A - 担子菌類粉末を含む食品の製造方法 - Google Patents

担子菌類粉末を含む食品の製造方法

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JPH0638667A
JPH0638667A JP4193911A JP19391192A JPH0638667A JP H0638667 A JPH0638667 A JP H0638667A JP 4193911 A JP4193911 A JP 4193911A JP 19391192 A JP19391192 A JP 19391192A JP H0638667 A JPH0638667 A JP H0638667A
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JP
Japan
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powder
basidiomycete
bread
basidiomycetes
food
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JP4193911A
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Fumimaru Mayuzumi
文丸 黛
Hiroaki Nakamura
洋明 中村
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SEIKEN UERU KK
Original Assignee
SEIKEN UERU KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 担子菌類の子実体を粉砕して得た粉末を加工
食品の原料中に混合することを特徴とする担子菌類粉末
を含む食品の製造方法。 【効果】 栄養価に富む担子菌類を、その栄養価を損な
わずにパンやスナックなどの食品の形態で摂取できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、担子菌類の粉末を含む
食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食品加工業界においては、種々の
加工食品の栄養価を高めるべく、各種の栄養価の高い素
材を加工食品中に添加する試みがなされている。
【0003】霊芝、シイタケ等の担子菌類は、アルブミ
ン、グルテン、プロラミン等のタンパク質やアデニン、
グアニン、ヒポキサンチン等の多くの栄養素を含み、従
来からその栄養的価値は高く評価され、種々の形態での
摂取方法が試みられてきた。
【0004】しかしながら、現在まで、霊芝、シイタケ
等の担子菌類粉末を添加した食パンやスナック菓子の製
造はなされていない。
【0005】また、担子菌類の中で特に霊芝は、健康食
品として、近年注目されている。霊芝は硬質の担子菌類
であるため、これまで、霊芝そのものの成分を摂取しよ
うとする場合には、煎じて抽出したエキスを飲用してい
た。しかし、この方法では霊芝の主成分であるβ−グル
カンは、霊芝に含まれている全量のうちの約10%しか
抽出できなかった。
【0006】また、霊芝を粉末にしたものは、苦味等が
強く、そのまま服用することは困難である。そのため、
市販さているものは、霊芝粉末を糠衣錠等の味を感じさ
せない剤型に加工したのものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、その
ままでは摂取することが困難な霊芝を、その栄養価を損
なうことなく摂取しやすい新たな食品形態にする方法を
提供することを目的とする。
【0008】また本発明は、その他の担子菌類を、その
栄養価を損なうことなく新たな食品形態にする方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、霊芝の子
実体を粉砕して得た粉末を加工食品の原料中に添加して
食品を製造することにより、霊芝の栄養価を損なうこと
なく、霊芝の苦味等がおさえられ、むしろ美味しく摂取
できることを見い出した。また本発明者らは、その他の
担子菌の子実体を粉砕して得た粉末を加工食品の原料中
に添加して食品を製造することにより、その栄養価を損
なうことなく美味しく摂取できることを見い出した。
【0010】本発明はこれらの知見に基づいて完成され
たものであり、担子菌類の子実体を粉砕して得た粉末を
加工食品の原料中に混合することを特徴とする担子菌類
粉末を含む食品の製造方法を要旨とする。
【0011】以下、本発明を詳説する。
【0012】担子菌類とは、真菌植物の一種であり、多
細胞の菌糸から成る。本発明で用いることのできるもの
は担子菌類中、一般にきのこ類と呼ばれる真正担子菌類
のうち毒性のない食用の種類である。例えば、霊芝(ヒ
ダナシタケ目マンネンタケ科マンネンタケ)、ヒラタケ
(ハラタケ目ヒラタケ科ヒラタケ)、フクロタケ(ハラ
タケ目ウラベニガサ科フクロタケ)、マイタケ(ヒダナ
シタケ目タコウキン科マイタケ)、シイタケ(ハラタケ
目ヒラタケ科シイタケ)等が挙げられる。
【0013】子実体とは、胞子を生ずる菌類特有の器官
である。
【0014】担子菌類の子実体の粉砕は、常法、例えば
粉砕機JC−5型などによって行う。霊芝は子実体が堅
いので、特に、粉砕したものを凍結し、微粉砕するか又
は、杆でひくのが好ましい。
【0015】本発明で加工食品とは、パン、スナック菓
子等の加熱調理食品を意味し、従って加工食品の原料と
は、加工食品を製造するための素材、例えばパンであれ
ば小麦粉、スナック菓子であれば澱粉(タピオカ)等を
意味する。
【0016】担子菌類の子実体の粉砕物と加工食品の原
料との混合割合は、担子菌類の種類、目的とする加工食
品の種類などにより適宜選択されるが、一般に後者10
0重量部に対して前者を0.2〜20重量部、特に0.
5〜5重量部とするのが好ましい。
【0017】本発明の加工食品には、栄養価をより高め
るためにビタミンC、E、B2 等のビタミン類、昆布粉
末、緑黄色野菜粉末等を添加することができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。
【0019】実施例1(担子菌類粉末を含む食パンの製
造) A.担子菌類粉末の製造 (a)綿状粉の製造 粉砕機(アルピネ社(ドイツ)製、インピラー250
型)に、乾燥した担子菌類の子実体100kgを入れ、
5kg/hr〜10kg/hrで1時間処理し、綿状の
担子菌粉末を得た。
【0020】ここで粉砕した担子菌類は、それぞれ霊
芝、ヒラタケ、フクロタケ、マイタケ及びシイタケであ
った。
【0021】(b)微砕粉の製造 担子菌類の子実体を、約0.6cmの長さに切断したも
の100kgを−80℃で凍結させた。凍結したものを
粉砕機(ホソカワミクロ社(日本)製、リンレックスミ
ル)に入れ、5kg/hr〜10kg/hrで1時間処
理し、微砕粉を得た。
【0022】ここで使用した担子菌類は、上記(a)と
同様であった。
【0023】綿状粉であっても微砕粉であっても、でき
上った食パン中の成分に変動はなかったが、見た目の均
一性は微砕粉の方が優れており、かつ手法的に手軽であ
った。
【0024】B.担子菌類粉末を含む食パン(プルマン
ブレッド)の製造 担子菌類粉末として、霊芝、フクロタケ、ヒラタケ、シ
イタケ、マイタケの単独粉末および霊芝、フクロタケ、
ヒラタケの3種混合粉末を用いた。それぞれの粉末の調
製方法及び使用量を表1に示す。
【0025】
【表1】 これらの粉末を用いる食パンの製造は以下のようにして
行なった。
【0026】生イースト約15gを約28℃のぬるま湯
90mlで溶き、砂糖10mgを加えて90分間放置し
てイースト溶液を得た。表1に示す量の担子菌類粉末に
強力粉600g及びスキムミルク18gを加えて一緒に
振るった。砂糖30g、塩12g及び約28℃のぬるま
湯260mlをボールに入れ、ホイッパーでよく混ぜ、
温度を31〜32℃に調整し、この液を振るっておいた
担子菌類粉末−強力粉−スキムミルク混合物中に入れ、
軽くこね、上記イースト溶液を一度に入れ、さらによく
こねた。
【0027】生地がまとまってきたところで、打ち粉を
した台の上に取り出し、よくこねて生地がべとつかなく
なってから、予め練っておいたショートニング24gを
加えてよく練り、なめらかになったらまとめてよくたた
いた。
【0028】でき上った生地の表面をきれいに丸めて、
ショートニングを薄くぬったボールに入れ、30〜32
℃の発酵器中で1.5時間ねかした。
【0029】1.5時間ねかした生地を取り出し、ガス
抜きをし、表面をなめらかに丸め、ボールに戻して再び
30〜32℃の発酵器中で0.5時間ねかした。
【0030】250gずつに切り分け、表面をきれいに
丸めて0.5時間室温でねかした。2斤の食パン型に2
50gの生地を4個詰め、32℃の発酵器中で約1時間
発酵させた。
【0031】食パン型の八分目まで発酵したところで、
ふたをして220℃のオーブンに入れ、約50〜55分
間焼き、食パン2斤を製造した。
【0032】このようにして得られた担子菌類粉末含有
食パンの評価を行い、その結果を表2に示した。
【0033】評価は、無差別に選択した20名の解答者
(パネラー)に各種の食パンを試食してもらい、その結
果を表2中の項目について3段階で解答してもらうこと
により行った。
【0034】表2中の「味」については、甘味、苦味を
中心に評価をしてもらった。「香り」については食パン
特有の香りを有するか否かにより評価してもらった。
「良べ易さ」については、食パンの硬さ、舌ざわり、歯
ざわりを中心に評価してもらった。「外見」について
は、食パンの持つ色調、外観などを有するか否かにより
評価してもらった。
【0035】
【表2】 表2から本発明の製品である担子菌粉末含有食パンは
味、香り、食べ易さ、外見のすべての点で市販の食パン
よりも優れていた。その中でも霊芝粉末含有食パンが特
に優れた結果を与えた。
【0036】また表2には、各食パンの保存性を示すデ
ータを併記したが、本発明の製品である担子菌粉末含有
食パンは市販食パンよりも保存性においても優れてい
た。
【0037】実施例2(担子菌類粉末を含むスナック菓
子の製造) 表3に示す原料をそれぞれ混合し、オーブンで焼いたス
ナック菓子を製造した。なお、霊芝粉末、ヒラタケ粉
末、フクロタケ粉末は、実施例1で食パンの製造に用い
たものと同一のものを使用した。
【0038】
【表3】 得られたスナック菓子は味、香り、食感、外見などに優
れていた。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、栄養価に富む担子菌類
を、栄養価を損なわずにパンやスナックなどの食品の形
態で摂取できる。
【0040】特に、硬質の担子菌類の一種である霊芝
は、微粉砕してパン等に加工することにより摂取しやく
すなり、しかも主成分であるβ−グルカンや食物繊維を
含む霊芝全体を摂取できるようになった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 担子菌類の子実体を粉砕して得た粉末を
    加工食品の原料中に混合することを特徴とする担子菌類
    粉末を含む食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 担子菌類が霊芝(ヒダナシタケ目マンネ
    ンタケ科マンネンタケ)、ヒラタケ(ハラタケ目ヒラタ
    ケ科ヒラタケ)、フクロタケ(ハラタケ目ウラベニガサ
    科フクロタケ)、マイタケ(ヒダナシタケ目タコウキン
    科マイタケ)およびシイタケ(ハラタケ目ヒラタケ科シ
    イタケ)から成る群から選ばれる1種又は2種以上であ
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 加工食品がパンまたはスナック菓子であ
    る請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ビタミンC、E、B2 、昆布粉末、緑黄
    色野菜粉末から成る群から選ばれる1種又は2種以上の
    成分を更に、加工食品の原料中に混合する請求項1に記
    載の方法。
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