JPH0670702A - シルクパウダーの製造方法 - Google Patents
シルクパウダーの製造方法Info
- Publication number
- JPH0670702A JPH0670702A JP4252115A JP25211592A JPH0670702A JP H0670702 A JPH0670702 A JP H0670702A JP 4252115 A JP4252115 A JP 4252115A JP 25211592 A JP25211592 A JP 25211592A JP H0670702 A JPH0670702 A JP H0670702A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 所望分子量のシルクパウダーを容易に得るこ
とができるシルクパウダーの製造方法を提供する。 【構成】 高分子量の絹フィブロインを分解して得られ
るシルクパウダーを製造するに際し、該絹フィブロイン
を、中性無機塩と前記絹フィブロインを構成するアミノ
酸成分と実質的に非反応性の強酸とが添加された溶液中
で加熱溶解して分解することを特徴とする。
とができるシルクパウダーの製造方法を提供する。 【構成】 高分子量の絹フィブロインを分解して得られ
るシルクパウダーを製造するに際し、該絹フィブロイン
を、中性無機塩と前記絹フィブロインを構成するアミノ
酸成分と実質的に非反応性の強酸とが添加された溶液中
で加熱溶解して分解することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシルクパウダーの製造方
法に関し、更に詳細には高分子量の絹フィブロインを分
解して得られるシルクパウダーの製造方法に関する。
法に関し、更に詳細には高分子量の絹フィブロインを分
解して得られるシルクパウダーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絹繊維を構成する絹フィブロンを分解し
て得られるシルクパウダーは、食品用途やシャンプー等
の化粧品用途に用いられている。かかるシルクパウダー
の製造方法としては、例えば特開平1ー177864号
公報等において、高分子量の絹フィブロインを臭化リチ
ウム等の中性無機塩を含む溶液中に溶解した後、強アル
カリ又は強酸による加水分解を施すことが提案されてい
る。また、特開昭64ー55191号公報には、高分子
量の絹フィブロインを臭化リチウム又は塩化カルシウム
の存在下で溶解した後、加水分解酵素を用いて加水分解
する方法も提案されている。
て得られるシルクパウダーは、食品用途やシャンプー等
の化粧品用途に用いられている。かかるシルクパウダー
の製造方法としては、例えば特開平1ー177864号
公報等において、高分子量の絹フィブロインを臭化リチ
ウム等の中性無機塩を含む溶液中に溶解した後、強アル
カリ又は強酸による加水分解を施すことが提案されてい
る。また、特開昭64ー55191号公報には、高分子
量の絹フィブロインを臭化リチウム又は塩化カルシウム
の存在下で溶解した後、加水分解酵素を用いて加水分解
する方法も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記方法によって得ら
れたシルクパウダーは、食品や化粧品に添加されると、
舌触り等の食感や肌触り等の触感を滑らかにすることが
できる。ところで、最近の消費者の感性の多様化に伴
い、種々の食感を呈し得る食品又は種々の触感を呈し得
る化粧品等が要請されるようになってきた。かかる消費
者の要請には、食品や化粧品に添加するシルクパウダー
の分子量を変更することによって、応えることができる
ことが判明した。しかし、従来の加水分解方法で得られ
たシルクパウダーの分子量は300〜2000程度であ
るため、分子量変化に因る食品等の特性の変化程度は微
量であり、特性の変化を感得できなかった。
れたシルクパウダーは、食品や化粧品に添加されると、
舌触り等の食感や肌触り等の触感を滑らかにすることが
できる。ところで、最近の消費者の感性の多様化に伴
い、種々の食感を呈し得る食品又は種々の触感を呈し得
る化粧品等が要請されるようになってきた。かかる消費
者の要請には、食品や化粧品に添加するシルクパウダー
の分子量を変更することによって、応えることができる
ことが判明した。しかし、従来の加水分解方法で得られ
たシルクパウダーの分子量は300〜2000程度であ
るため、分子量変化に因る食品等の特性の変化程度は微
量であり、特性の変化を感得できなかった。
【0004】また、本発明者等は、加水分解を施す前の
溶液、つまり高分子量の絹フィブロインを臭化リチウム
又は塩化カルシウム等の中性無機塩の存在下で溶解して
得られた溶液からシルクパウダーを製造することを試み
た。得られたシルクパウダーの分子量は、30000以
上であり、食品等に添加すると、その食感等は分子量3
00〜2000程度の低分子量シルクパウダーが添加さ
れた食品等の食感等とは著しく異なるものであった。こ
の様に分子量300〜2000の低分子量シルクパウダ
ーと分子量が30000以上のシルクパウダーとでは、
食品等に添加された際に、その呈する食感等が著しく異
なるため、その中間の分子量を有するシルクパウダーが
要望されている。そこで、本発明の目的は、所望分子量
のシルクパウダーを容易に得ることができるシルクパウ
ダーの製造方法を提供することにある。
溶液、つまり高分子量の絹フィブロインを臭化リチウム
又は塩化カルシウム等の中性無機塩の存在下で溶解して
得られた溶液からシルクパウダーを製造することを試み
た。得られたシルクパウダーの分子量は、30000以
上であり、食品等に添加すると、その食感等は分子量3
00〜2000程度の低分子量シルクパウダーが添加さ
れた食品等の食感等とは著しく異なるものであった。こ
の様に分子量300〜2000の低分子量シルクパウダ
ーと分子量が30000以上のシルクパウダーとでは、
食品等に添加された際に、その呈する食感等が著しく異
なるため、その中間の分子量を有するシルクパウダーが
要望されている。そこで、本発明の目的は、所望分子量
のシルクパウダーを容易に得ることができるシルクパウ
ダーの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成すべく検討を重ねた結果、高分子量の絹フィブロ
インを、塩化カルシウムと塩酸とが添加された溶液中で
加熱溶解すると共に、加熱溶解時間を調整することによ
って所望分子量のシルクパウダーを得ることができるこ
とを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明は、高分
子量の絹フィブロインを分解して得られるシルクパウダ
ーを製造するに際し、該絹フィブロインを、中性無機塩
と前記絹フィブロインを構成するアミノ酸成分と実質的
に非反応性の強酸とが添加された溶液中で加熱溶解して
分解することを特徴とするシルクパウダーの製造方法に
ある。
を達成すべく検討を重ねた結果、高分子量の絹フィブロ
インを、塩化カルシウムと塩酸とが添加された溶液中で
加熱溶解すると共に、加熱溶解時間を調整することによ
って所望分子量のシルクパウダーを得ることができるこ
とを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明は、高分
子量の絹フィブロインを分解して得られるシルクパウダ
ーを製造するに際し、該絹フィブロインを、中性無機塩
と前記絹フィブロインを構成するアミノ酸成分と実質的
に非反応性の強酸とが添加された溶液中で加熱溶解して
分解することを特徴とするシルクパウダーの製造方法に
ある。
【0006】かかる構成の本発明において、絹フィブロ
インが精練によって絹繊維のセリシンが除去された練
絹、絹紡綿屑、絹紡糸屑、又は蚕の絹糸腺から取り出さ
れた液状体、就中、絹紡績工程で発生するブーレットや
絹紡糸屑であることが、シルクパウダーの原料を容易に
入手できる。また、使用する中性無機塩がアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、又は硫酸銅、特に臭化リチウ
ム又は塩化カルシウムであって、その添加量を0.01
〜10モル/リットル(溶液)とすることが、絹フィブ
ロインの分解を容易に行うことができる。更に、強酸と
して、塩酸又は硫酸を使用し、その添加量を絹フィブロ
インに対して0.5〜50重量%とすることが、絹フィ
ブロインの分解速度をコントロールし易く、所望分子量
のシルクパウダーを容易に得ることができる。かかる中
性無機塩及び強酸が添加された溶液の温度を85〜15
0℃に保持することによって、分子量500〜1000
00で且つ粒径30〜100μmのシルクパウダーを得
ることができる。その分子量は絹フィブロインの溶液中
での加熱溶解時間によって容易に調整できる。
インが精練によって絹繊維のセリシンが除去された練
絹、絹紡綿屑、絹紡糸屑、又は蚕の絹糸腺から取り出さ
れた液状体、就中、絹紡績工程で発生するブーレットや
絹紡糸屑であることが、シルクパウダーの原料を容易に
入手できる。また、使用する中性無機塩がアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、又は硫酸銅、特に臭化リチウ
ム又は塩化カルシウムであって、その添加量を0.01
〜10モル/リットル(溶液)とすることが、絹フィブ
ロインの分解を容易に行うことができる。更に、強酸と
して、塩酸又は硫酸を使用し、その添加量を絹フィブロ
インに対して0.5〜50重量%とすることが、絹フィ
ブロインの分解速度をコントロールし易く、所望分子量
のシルクパウダーを容易に得ることができる。かかる中
性無機塩及び強酸が添加された溶液の温度を85〜15
0℃に保持することによって、分子量500〜1000
00で且つ粒径30〜100μmのシルクパウダーを得
ることができる。その分子量は絹フィブロインの溶液中
での加熱溶解時間によって容易に調整できる。
【0007】
【作用】本発明によれば、所望の分子量のシルクパウダ
ーを得ることができる。唯、その詳細な理由は未だ明確
になっていないが、次の様に考えられる。つまり、従来
の加水分解法では、絹フィブロインを中性無機塩によっ
て分子量30000程度に分解した後、強酸に因る加水
分解を施すため、分解速度が速く分子量のコントロール
ができなかった。この点、本発明においては、中性無機
塩と強酸とを添加した溶液中で絹フィブロインを溶解し
分解することによって、分解速度を適度な速度に抑制で
きた結果、絹フィブロインの溶液中での加熱溶解時間等
を調整することによって容易に分解程度をコントロール
でき、所望分子量のシルクパウダーを得ることができた
のである。
ーを得ることができる。唯、その詳細な理由は未だ明確
になっていないが、次の様に考えられる。つまり、従来
の加水分解法では、絹フィブロインを中性無機塩によっ
て分子量30000程度に分解した後、強酸に因る加水
分解を施すため、分解速度が速く分子量のコントロール
ができなかった。この点、本発明においては、中性無機
塩と強酸とを添加した溶液中で絹フィブロインを溶解し
分解することによって、分解速度を適度な速度に抑制で
きた結果、絹フィブロインの溶液中での加熱溶解時間等
を調整することによって容易に分解程度をコントロール
でき、所望分子量のシルクパウダーを得ることができた
のである。
【0008】
【発明の構成】本発明において原料として採用する高分
子量(分子量約36万)の絹フィブロインとしては、精
練によって絹繊維のセリシンが除去された練絹、絹紡綿
屑、絹紡糸屑を使用でき、特に絹紡績工程で発生するブ
ーレットや絹紡糸屑を好適に用いることができる。ここ
で言う「ブーレット」とは、絹紡績工程において発生し
た屑綿であって、炭酸ナトリウム水溶液等で煮沸処理さ
れてセリシンが除去されものを言う。その他に、蚕の絹
糸腺から取り出された液状体、或いは高分子量の絹フィ
ブロインを中性無機塩の存在下で一旦分解した、分子量
30000以上の絹フィブロインも使用できる。
子量(分子量約36万)の絹フィブロインとしては、精
練によって絹繊維のセリシンが除去された練絹、絹紡綿
屑、絹紡糸屑を使用でき、特に絹紡績工程で発生するブ
ーレットや絹紡糸屑を好適に用いることができる。ここ
で言う「ブーレット」とは、絹紡績工程において発生し
た屑綿であって、炭酸ナトリウム水溶液等で煮沸処理さ
れてセリシンが除去されものを言う。その他に、蚕の絹
糸腺から取り出された液状体、或いは高分子量の絹フィ
ブロインを中性無機塩の存在下で一旦分解した、分子量
30000以上の絹フィブロインも使用できる。
【0009】かかる絹フィブロインの分解は、中性無機
塩と強酸とが添加された溶液中で加熱溶解することによ
ってなされる。本発明において使用する中性無機塩は、
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又は硫酸銅を使
用でき、特に臭化リチウム又は塩化カルシウムが好まし
い。また、これら中性無機塩と併用される強酸は、絹フ
ィブロインを構成するアミノ酸成分と実質的に非反応性
の強酸であって、塩酸又は硫酸が好ましい。従って、ア
ミノ酸成分と反応する硝酸は使用できない。かかる中性
無機塩の添加量を0.01〜10モル/リットル(溶
液)とし、強酸の添加量を絹フィブロインに対して0.
5〜50重量%とすることが、絹フィブロインの分解速
度のコントロールが容易となる。一方、前記中性無機塩
の添加量範囲、或いは強酸の添加量範囲を外れた場合に
は、絹フィブロインの分解速度が極めて遅く或いは速く
なるため、分解速度のコントロールが困難になる傾向に
ある。
塩と強酸とが添加された溶液中で加熱溶解することによ
ってなされる。本発明において使用する中性無機塩は、
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又は硫酸銅を使
用でき、特に臭化リチウム又は塩化カルシウムが好まし
い。また、これら中性無機塩と併用される強酸は、絹フ
ィブロインを構成するアミノ酸成分と実質的に非反応性
の強酸であって、塩酸又は硫酸が好ましい。従って、ア
ミノ酸成分と反応する硝酸は使用できない。かかる中性
無機塩の添加量を0.01〜10モル/リットル(溶
液)とし、強酸の添加量を絹フィブロインに対して0.
5〜50重量%とすることが、絹フィブロインの分解速
度のコントロールが容易となる。一方、前記中性無機塩
の添加量範囲、或いは強酸の添加量範囲を外れた場合に
は、絹フィブロインの分解速度が極めて遅く或いは速く
なるため、分解速度のコントロールが困難になる傾向に
ある。
【0010】この様に中性無機塩と強酸とが添加された
溶液の温度を85〜150℃に保持することが、絹フィ
ブロインの分解速度を適度な速度とし、分解速度を容易
にコントロールできる。ここで、溶液温度を85℃未満
にすると、絹フィブロインの分解速度が遅くなり過ぎシ
ルクパウダーの工業的生産が困難になる傾向にあり、他
方、150℃を越える溶液温度では分解速度が速くなり
過ぎ分解速度のコントロールが困難になる傾向にある。
尚、溶液温度を100℃未満とすると、絹フィブロイン
の分解を行う容器を耐圧容器とする必要がなく好まし
い。
溶液の温度を85〜150℃に保持することが、絹フィ
ブロインの分解速度を適度な速度とし、分解速度を容易
にコントロールできる。ここで、溶液温度を85℃未満
にすると、絹フィブロインの分解速度が遅くなり過ぎシ
ルクパウダーの工業的生産が困難になる傾向にあり、他
方、150℃を越える溶液温度では分解速度が速くなり
過ぎ分解速度のコントロールが困難になる傾向にある。
尚、溶液温度を100℃未満とすると、絹フィブロイン
の分解を行う容器を耐圧容器とする必要がなく好まし
い。
【0011】かかる溶液に添加した高分子量の絹フィブ
ロインを分解した後、溶液を濾過して未溶解物等を濾過
除去し、得られた濾液を所望分子画の透析膜を用いて脱
塩してから凍結乾燥又はスプレドライすることによっ
て、シルクパウダーを得ることができる。得られたシル
クパウダーは、分子量500〜100000で且つ粒径
30〜100μmのものである。この様な本発明におい
て、得られるシルクパウダーの分子量の調整は、高分子
量の絹フィブロインの溶液中での加熱溶解時間、溶液温
度、強酸の添加量等で調整可能であるが、加熱溶解時間
を調整して行うことが最も簡単である。
ロインを分解した後、溶液を濾過して未溶解物等を濾過
除去し、得られた濾液を所望分子画の透析膜を用いて脱
塩してから凍結乾燥又はスプレドライすることによっ
て、シルクパウダーを得ることができる。得られたシル
クパウダーは、分子量500〜100000で且つ粒径
30〜100μmのものである。この様な本発明におい
て、得られるシルクパウダーの分子量の調整は、高分子
量の絹フィブロインの溶液中での加熱溶解時間、溶液温
度、強酸の添加量等で調整可能であるが、加熱溶解時間
を調整して行うことが最も簡単である。
【0012】
【実施例】本発明を実施例によって更に詳細に説明す
る。 実施例1 中性無機塩としての塩化カルシウム2水和物の38%水
溶液1リットル中に、強酸として濃塩酸10mlを添加
した溶液に、絹紡績工程で発生したブーレット240g
を添加し、溶液温度を95℃に保持しつつ加熱溶解を6
時間行った。分解が終了した溶解液を濾過して未溶解物
等を濾別した後、濾液を分子分画300の透析膜を用い
て脱塩し、凍結乾燥してシルクパウダーを得た。このシ
ルクパウダーは、粒径30〜100μm(平均粒径50
μm)で且つ分子量が3000〜30000であり、水
溶性であった。
る。 実施例1 中性無機塩としての塩化カルシウム2水和物の38%水
溶液1リットル中に、強酸として濃塩酸10mlを添加
した溶液に、絹紡績工程で発生したブーレット240g
を添加し、溶液温度を95℃に保持しつつ加熱溶解を6
時間行った。分解が終了した溶解液を濾過して未溶解物
等を濾別した後、濾液を分子分画300の透析膜を用い
て脱塩し、凍結乾燥してシルクパウダーを得た。このシ
ルクパウダーは、粒径30〜100μm(平均粒径50
μm)で且つ分子量が3000〜30000であり、水
溶性であった。
【0013】実施例2 実施例1において、濃塩酸の添加量を30mlとした他
は実施例1と同様にしてシルクパウダーを製造した。得
られたシルクパウダーは、分子量2500〜9000で
あり、水溶性であった。
は実施例1と同様にしてシルクパウダーを製造した。得
られたシルクパウダーは、分子量2500〜9000で
あり、水溶性であった。
【0014】実施例3 実施例1において、加熱溶解時間を3時間とした他は実
施例1と同様にしてシルクパウダーを製造した。得られ
たシルクパウダーは、分子量5000〜50000であ
り、水溶性であった。
施例1と同様にしてシルクパウダーを製造した。得られ
たシルクパウダーは、分子量5000〜50000であ
り、水溶性であった。
【0015】実施例4 実施例1において、塩化カルシウム2水和物及び塩酸の
添加量及び加熱溶解時間を下記の様に変更した他は、実
施例1と同様に行った。得られたシルクパウダーはいず
れも水溶性であり、その分子量も併記する。 塩化カルシウム2水和物の添加量 塩酸の添加量 時間 分子量 0.1モル/リットル 18重量% 8hr 500 〜3000 8 0.5 4 10000〜50000 10 2 6 1000〜20000
添加量及び加熱溶解時間を下記の様に変更した他は、実
施例1と同様に行った。得られたシルクパウダーはいず
れも水溶性であり、その分子量も併記する。 塩化カルシウム2水和物の添加量 塩酸の添加量 時間 分子量 0.1モル/リットル 18重量% 8hr 500 〜3000 8 0.5 4 10000〜50000 10 2 6 1000〜20000
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、所望分子量のシルクパ
ウダーを容易に得ることができ、食品の食感や化粧品の
触感等に対する消費者の感性の多様化に対応可能であ
る。
ウダーを容易に得ることができ、食品の食感や化粧品の
触感等に対する消費者の感性の多様化に対応可能であ
る。
Claims (11)
- 【請求項1】 高分子量の絹フィブロインを分解して得
られるシルクパウダーを製造するに際し、 該絹フィブロインを、中性無機塩と前記絹フィブロイン
を構成するアミノ酸成分と実質的に非反応性の強酸とが
添加された溶液中で加熱溶解して分解することを特徴と
するシルクパウダーの製造方法。 - 【請求項2】 絹フィブロインが、精練によって絹繊維
のセリシンが除去された練絹、絹紡綿屑、絹紡糸屑、又
は蚕の絹糸腺から取り出された液状体である請求項1記
載のシルクパウダーの製造方法。 - 【請求項3】 絹紡綿屑が、絹紡績工程で発生するブー
レットである請求項2記載のシルクパウダーの製造方
法。 - 【請求項4】 中性無機塩が、アルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩、又は硫酸銅である請求項1記載のシルク
パウダーの製造方法。 - 【請求項5】 中性無機塩が、臭化リチウム又は塩化カ
ルシウムである請求項4記載のシルクパウダーの製造方
法。 - 【請求項6】 中性無機塩の添加量が、0.01〜10
モル/リットル(溶液)である請求項1又は請求項5記
載のシルクパウダーの製造方法。 - 【請求項7】 強酸が、塩酸又は硫酸である請求項1記
載のシルクパウダーの製造方法。 - 【請求項8】 強酸の添加量が、絹フィブロインに対し
て0.5〜50重量%である請求項1又は請求項7記載
のシルクパウダーの製造方法。 - 【請求項9】 溶液温度が、85〜150℃に保持され
ている請求項1記載のシルクパウダーの製造方法。 - 【請求項10】 得られるシルクパウダーが、分子量5
00〜100000であって、粒径が30〜100μm
である請求項1記載のシルクパウダーの製造方法。 - 【請求項11】 得られるシルクパウダーの分子量を、
絹フィブロインの溶液中における加熱溶解時間によって
調整する請求項1記載のシルクパウダーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4252115A JPH0670702A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | シルクパウダーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4252115A JPH0670702A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | シルクパウダーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0670702A true JPH0670702A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=17232688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4252115A Pending JPH0670702A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | シルクパウダーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0670702A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH0998722A (ja) * | 1995-10-04 | 1997-04-15 | Fugetsudo Honten:Kk | 絹入りアイスクリーム |
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KR20010083283A (ko) * | 2000-02-10 | 2001-09-01 | 김진국 | 실크를 함유한 건강식품 |
JP2002302499A (ja) * | 2001-04-04 | 2002-10-18 | Kanebo Ltd | 顆粒状絹フィブロイン及びその製造方法 |
US6482420B2 (en) | 2000-12-27 | 2002-11-19 | Noboru Huziwara | Composition having bactericidal action, cosmetics containing said composition and ultraviolet ray screening agent |
WO2008056797A1 (fr) * | 2006-11-07 | 2008-05-15 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Composition de caoutchouc et pneumatique utilisant cette composition |
CN102719103A (zh) * | 2012-06-21 | 2012-10-10 | 浙江大学 | 一种塑性丝胶蛋白膜的制备方法 |
CN103184570A (zh) * | 2013-04-09 | 2013-07-03 | 苏州维赛生物医药有限公司 | 一种丝素蛋白基抗菌纳米纤维及其制备方法 |
JP2015030798A (ja) * | 2013-08-02 | 2015-02-16 | 東洋ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
KR20150131329A (ko) * | 2013-03-15 | 2015-11-24 | 트러스티즈 오브 터프츠 칼리지 | 저분자량 실크 조성물 및 안정화 실크 조성물 |
US10973417B2 (en) | 2014-06-06 | 2021-04-13 | Nonin Medical, Inc. | Noninvasive pressure monitoring |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP4252115A patent/JPH0670702A/ja active Pending
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