JPH11184375A - デジタル地図データ処理装置及びデジタル地図データ処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易且つ頻繁に取得できるデータを用いて、
正確な道路地図データ取得すると共に、有効に活用する
ことのできるデジタル地図データ処理装置及び処理方法
を提供する。 【解決手段】 地図画像処理局１６は地表面の写真デー
タを対衛星通信局１４を介して取得し、画像処理部２０
が前記写真データを実質的に真上から見た歪みのないオ
ルソ画像データに変換処理する。データ抽出部２２は前
記オルソ画像データに基づいて、道路及び関連する立体
情報からなるスケルトンマップ（道路ネットワークデー
タ）を抽出し、さらに、データ変換部２４で、前記スケ
ルトンマップから基本道路データを算出し、地図作成部
２８で、必要な属性データを重畳し、歪みの無い高精度
のデジタルオルソ地図データを作成し、送信部３０を介
して車両１８に配信し、ナビゲーション制御や走行制御
に利用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル地図デー
タ処理装置及びデジタル地図データ処理方法、特に地表
面を撮影した写真データに基づいて作成するデジタル地
図データの処理装置及び処理方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＧＰＳ（Global Positioning Sys
tem）衛星を利用して、自車位置の表示や目的地までの
経路案内表示等を行うことのできるナビゲーションシス
テムが普及している。また、ＶＩＣＳ（Vehicle Infor
mation Communication System）を用いて、情報セン
タからリンク旅行時間等の交通情報を得て、この交通情
報に基づいて目的地まで最短時間で到達するための（推
奨）移動経路を探索し利用者（運転者等）に提供する動
的経路案内システム（ＤＲＧＳ）も提案されている。こ
のようなシステムにおいて、利用者はシステムから提供
される移動経路や種々の情報をディスプレイ表示や音声
ガイダンスによって認識し、その経路案内情報に従って
自動車の運転操作を行うことによって、より快適で疲労
度の少ない運転を行うことができる。

【０００３】上述のようなシステムにおいて、利用され
るナビゲーション機能は、推測航法、マップマッチン
グ、ＧＰＳ等によって構成されている。推測航法は、車
両に搭載された方位センサと距離センサにより車両の走
行軌跡を求め、車両の相対位置を求めている。また、マ
ップマッチングは、推測航法により求めた車両の走行軌
跡と地図データ上の道路形状を比較し、通過道路を判定
することにより、車両の地図上の位置を求めている。さ
らに、マップマッチングにより得られた車両の位置は、
ＧＰＳによって得られる車両の絶対位置（緯度、経度）
情報と合わせることにより、より精度の高いものにする
ことができる。

【０００４】ところで、上述のようなシステムにおい
て、利用者が提供される情報を違和感無く認識するため
には、現実の車両周囲の状態（道路形状や周囲の建造物
の存在等）と、ディスプレイ等に自車位置と共に表示さ
れる表示内容とが一致する必要がある。つまり、自車が
存在する地点を正確に表現した地図が必要になる。

【０００５】そのため、実際の測量や建造物調査等を行
い適宜修正が加えられた地図データをナビゲーションシ
ステムの地図データとして使用することが望ましい。し
かし、実際に測量等を行う場合、莫大な地図作成時間と
コストが必要であり、更新間隔が年単位と長くなり所望
の地図データを最適なタイミングで得られないという問
題がある。

【０００６】一方、特開平７−２８４００号公報には、
地球観測衛星から撮影した衛星写真データを地上の車両
等に送信し、当該衛星写真を地図の背景画像に変換し
て、その背景画像と予め準備した地名データや道路デー
タを合成して地図を作成する技術が開示されている。こ
の技術によれば、比較的短周期で地表面を撮影した衛星
写真データを入手可能であるため地図の更新を比較的頻
繁に行うことができる。また、背景画像に実際の写真画
像を用いて、その上に自車位置表示を行うので、利用者
は、地図上での建造物や周囲環境（自車の周辺イメー
ジ）の把握が容易になり情報の認識度が向上する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、取得した地表
面の写真自体は、イメージデータであるため経路計算を
行うための道路のリンク毎の距離や道路にリンクした地
名等に関するデータを有していないため、従来のナビゲ
ーション機能である高度な経路計算（例えば、有料道路
優先検索やコスト優先検索等）や経路誘導（渋滞回避や
規制回避等）、警報制御（カーブ警告や登降坂警告等）
等を行うことができないという問題がある。また、写真
は、撮影タイミングによって、撮影角度が異なるため、
道路の形状等が実際のものと異なり、予め準備された道
路データや地名データ等を重ね合わせる場合に、写真の
表示位置と各データの位置（緯度、経度）等がずれてし
まう。

【０００８】この結果、各種情報を合成した場合でも地
図の全体精度が低下し、前述したようなナビゲーション
機能における計算が正確にできないという問題がある。
さらに、写真の表示位置とＧＰＳによって認識される自
車位置とがずれてしまい、ナビゲーション自体が意味を
なさないものになってしまうという問題がある。

【０００９】本発明は、このような問題を解決すること
を課題としてなされたものであり、容易且つ頻繁に取得
できるデータを用いて、正確な道路地図データ取得し、
さらに、そのデータを有効に活用することのできるデジ
タル地図データ処理装置及びデジタル地図データ処理方
法を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の構成は、高所から撮影した地表面
の写真データを取得する写真データ取得手段と、前記写
真データを実質的に真上から見たオルソ画像データに変
換処理する画像処理手段と、前記オルソ画像データに基
づいて、前記地表面の道路ネットワークデータを抽出す
るデータ抽出手段と、所定のデジタル道路地図に対応す
るデータフォーマットに前記道路ネットワークデータを
変換するデータ変換手段と、前記所定のデジタル道路地
図に、変換された道路ネットワークデータを重畳させて
デジタルオルソ地図データを作成する地図作成手段と、
を含むことを特徴とする。

【００１１】ここで、高所から撮影した地表面の写真デ
ータとは、航空機や人工衛星等の高高度飛行体から撮影
した写真データである。また、「実質的に真上から見た
オルソ画像データ」とは、必ずしも地表面に対して完全
な垂直を意味するものではなく、地表面の道路や建造物
を平面視したとみなせる程度をいう。また、道路ネット
ワークデータとは、道路及び道路に関連する立体情報
（例えば、地形や施設外観等）である。さらに前記デー
タ変換手段は、抽出された道路ネットワークデータの道
路に対してリンク分割やリンク毎の距離や道路に関する
高さ情報等を付加している。さらに、地図作成手段は、
道路ネットワークデータに対して、地名情報や名称情
報、道路に関する規制情報等を重畳して道路地図を作成
する。この構成によれば、オルソ化され実質的に真上か
ら見た状態の画像データから抽出された道路ネットワー
クデータは、道路が実際の緯度、経度に対応した正確な
形状を有するため、各種情報を重ね合わせた場合に情報
の位置ずれが無くなり、高精度の地図を作成することが
できる。また、全エリアが真上からみた状態のオルソ画
像データに基づいて、道路ネットワークの抽出を行うの
で、現実の道路に対応した正確な地図データを得ること
ができる。

【００１２】上記のような目的を達成するために、他の
形態によれば、前記構成において、前記データ抽出手段
は、第１時刻に変換処理された第１オルソ画像データ
と、第２時刻に変換処理された第２オルソ画像データと
を比較し、両者の変化分データを取得する比較手段を含
み、前記地図作成手段は、前記変化分データに基づい
て、デジタルオルソ地図データの補正を行うことを特徴
とする。

【００１３】この構成によれば、第１時刻と第２時刻と
で、変化した部分のみ地図データの修正が行われるた
め、地図作成コストを削減可能であり、頻繁な地図デー
タの更新を行うことができる。

【００１４】上記のような目的を達成するために、他の
形態によれば、前記構成において、さらに、作成したデ
ジタルオルソ地図データを外部の地図データ処理システ
ムに転送する転送手段を含むことを特徴とする。

【００１５】ここで、外部の地図データ処理システムと
は、地図データを利用し各種処理動作を行うナビゲーシ
ョンシステムや各種検索システム等で、車両や情報セン
タ等の任意の場所で利用されるシステムである。また、
転送手段とは、有線や無線等の通信手段の他、ＣＤ−Ｒ
ＯＭやＤＶＤ等の記録媒体による転送も含む。この構成
によれば、容易に高精度の地図データを利用することが
できる。

【００１６】上記のような目的を達成するために、他の
形態によれば、前記構成において、前記写真データ取得
手段が取得する写真データは、人工衛星によって撮影さ
れた衛星写真データであることを特徴とする。

【００１７】この構成によれば、頻繁に写真データの取
得が可能で、最新の道路データの取得が可能になるの
で、地図データの更新を容易かつ所望のタイミングで正
確に行うことができる。

【００１８】上記のような目的を達成するために、本発
明の構成は、高所から撮影した地表面の写真データを取
得する写真データ取得ステップと、前記写真データを実
質的に真上から見たオルソ画像データに変換処理する画
像処理ステップと、前記オルソ画像データに基づいて、
前記地表面の道路ネットワークデータを抽出するデータ
抽出ステップと、所定のデジタル道路地図に対応するデ
ータフォーマットに前記道路ネットワークデータを変換
するデータ変換ステップと、前記所定のデジタル道路地
図に、変換された道路ネットワークデータを重畳させて
デジタルオルソ地図データを作成する地図作成ステップ
と、を含むことを特徴とする。

【００１９】上記のような目的を達成するために、本発
明の構成は、デジタルオルソ地図データを作成する作成
ソフトウエアを記録した媒体であって、前記作成ソフト
ウエアは、コンピュータ上で実行され、前記作成ソフト
ウエアは、取得した高所から撮影した地表面の写真デー
タを実質的に真上から見たオルソ画像データに変換処理
するモジュールと、前記オルソ画像データに基づいて、
前記地表面の道路ネットワークデータを抽出するモジュ
ールと、所定のデジタル道路地図に対応するデータフォ
ーマットに前記道路ネットワークデータを変換するデー
タ変換モジュールと、所定のデジタル道路地図に、変換
された道路ネットワークデータを重畳させてデジタルオ
ルソ地図データを作成するモジュールと、を含むことを
特徴とする。

【００２０】上記のような目的を達成するために、本発
明の構成は、高所から撮影した地表面の写真データに基
づいて作成されたデジタルオルソ地図データを取得する
データ取得手段と、取得したデジタルオルソ地図データ
をナビゲーションシステムに連携される地図記憶手段に
書き込む書込手段と、書き込まれたデジタルオルソ地図
データに基づいてナビゲーションシステムの制御を行う
制御手段と、を含むことを特徴とする。

【００２１】ここで、データ取得手段とは、有線、無線
等の通信手段やＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ等の記録媒体から
の読み取りも含む。この構成によれば、オルソ化され実
質的に真上から見た状態の画像データから抽出された道
路ネットワークデータに基づいて作成された地図は、道
路の形状が実際の緯度、経度に対応し、各種情報が位置
ずれすることなく重ね合わされた高精度であるため、高
精度のナビゲーション制御を行うことができる。

【００２２】上記のような目的を達成するために、他の
形態によれば、前記構成において、前記制御手段は、車
載の走行制御機器の制御を合わせて行うことを特徴とす
る。

【００２３】ここで、走行制御機器とは、例えば、アク
セル制御、シフト制御、ブレーキ制御、サスペンション
制御、駆動輪制御、舵角制御等である。デジタルオルソ
地図データは、緯度、経度に加え標高データを有してい
るので、道路勾配やカーブの曲率半径を正確に算出する
ことが可能なので、例えば、カーブ手前の減速や登降坂
車線でのシフト制御、アクセル制御等を適切なタイミン
グ且つ適切な制御量で行うことが可能になり、地形に応
じた適切な車両制御を行うことができる。

【００２４】上記のような目的を達成するために、本発
明の構成は、高所から撮影した地表面の写真データに基
づいて作成されたデジタルオルソ地図データを取得する
取得ステップと、取得したデジタルオルソ地図データを
ナビゲーションシステムに連携される地図記憶手段に書
き込む書込ステップと、書き込まれたデジタルオルソ地
図データに基づいてナビゲーションシステムの制御を行
う制御ステップと、を含むことを特徴とする。

【００２５】また、上記のような目的を達成するため
に、他の形態によれば、前記構成において、前記制御ス
テップは、車載の走行制御機器の制御を合わせて行うこ
とを特徴とする。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
（以下、実施形態という）を図面に基づき説明する。

【００２７】図１は、本実施形態のデジタル地図データ
処理装置（以下、単に処理装置という）の全体構成を説
明する構成概念図である。処理装置は、地表面から所定
高さを維持しながら飛行し、地表面の写真を撮影する撮
影手段、例えば地球の周囲を周回する人工衛星１２等か
ら通信で送られてくる地表面の写真データを順次受信す
る対衛星通信局１４を介して前記衛星写真データを取得
する地図画像処理局１６を中心に構成されている。前記
地図画像処理局１６で作成された地図データは、地図使
用ユーザの車両１８や各種地図利用アプリケーション
（検索システム等）を有する処理機器（コンピュータ
等）に有線、無線等の通信手段やＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ
等の任意の記録媒体を介して配信される。

【００２８】前記地図画像処理局１６は対衛星通信局１
４を介して取得した衛星写真に対してオルソ画像処理を
施す画像処理部２０と、変換されたオルソ画像から所望
の道路ネットワークデータ、例えば、道路形状や当該道
路に関連する施設や地形等の三次元情報を抽出するデー
タ抽出部２２、抽出した道路ネットワークデータを所定
のデジタル道路地図に対応するデータフォーマットに変
換するデータ変換部２４を含んでいる。前記データ変換
部２４では、道路ネットワークデータを既存のデジタル
道路地図と関連付けられるように、当該道路ネットワー
クデータが基本情報（例えば、リンク情報）を有するよ
うに変換される。前記地図画像処理局１６は、さらに、
既知の地図データ（例えば、地名や道路名や交差点名、
各種規制情報、道路周辺の建造物に関する情報等）を記
憶した地図データベース２６から取得した属性データ等
を、変換された道路ネットワークデータに重畳しデジタ
ルオルソ地図データを作成する地図作成部２８と、作成
したデジタルオルソ地図データをユーザである車両１８
側に送信する送信部３０等を含んでいる。

【００２９】前記オルソ画像処理とは、複数の角度から
同一エリアを撮影した衛星写真（地表面の写真データ）
に、画像処理を施すことによって前記地表面を実質的に
真上から見た状態に変換する処理である。通常、広範囲
を撮影した場合、撮影角度が浅くなる撮影エリア周辺部
分は斜視状態になり、地表面の道路や建造物、地形等が
ゆがんでしまう。しかし、前記オルソ画像処理を行うこ
とによって、撮影全エリアに関して、真上から撮影した
状態にすることができるので、地表面の道路や建造物、
地形等が歪むことが無く実際の形状と同一になる。な
お、前記実質的に真上から見た状態とは、必ずしも地表
面に対して完全な垂直を意味するものではなく、地表面
の道路や建造物を平面視したとみなせる程度をいう。

【００３０】前記地図画像処理局１６内部におけるデジ
タルオルソ地図データの作成手順を図１に加え、図２の
模式図や図３のフローチャート等に基づいて説明する。
まず、地図画像処理局１６の画像処理部２０は、対衛星
通信局１４が取得している対象領域の衛星写真画像を通
信手段（無線、有線等）で取得する（Ｓ１００）。この
時取得する衛星写真データは、前述したように複数の角
度から同一エリアを撮影した複数の写真である。通常、
地球の周囲を運動する人工衛星は、周期的に同一軌道を
通過する。また、同一の場所に対して複数の角度（例え
ば、地表鉛直線に対して±２７°）から撮影を行うた
め、同一地点を少なくとも二方向から撮影した、いわゆ
るステレオ写真を前記画像処理部２０は得ることができ
る。そして、前記地図画像処理局１６は、地図作成の予
定エリアの写真データが取得できたか否かの判断を行い
（Ｓ１０１）、所望の写真データが取得できた場合に、
各写真データの補正を開始する（Ｍ２００）。取得した
写真データは、まず、輝度や彩度等の補正を行う（Ｓ１
０２）。通常、人工衛星は、日本の北から南までを約３
分程度で通過するため、時間差により影ができたり、反
射光の角度によって色彩の変化が生じたりする。そのた
め、明るさや色彩を一定レベルにする補正を行い、人の
見やすい画像に修正する。

【００３１】続いて、撮影画像の位置補正を行う（Ｓ１
０３）。この補正は、人工衛星の有する撮影時のデー
タ、例えば、撮影時の人工衛星の位置データや撮影角度
データ等に基づいて行う画像データの補正であり、撮影
範囲内におけるデータ使用エリア等を確定するための位
置補正や画像データと位置データ及び角度データとの対
応付けを行うための補正である。続いて、地上基準点と
写真データ上の基準点とを一致させるマッチング補正を
行う（Ｓ１０４）。前記地上基準点は、地球上の所定位
置（緯度、経度が明確な位置）に設定されている。例え
ば、日本全土を地図作成エリアとした場合、各地に２０
０ポイント程度設定されている。前述した（Ｓ１０
３）、（Ｓ１０４）の補正によって、地図画像処理局１
６は、人工衛星が任意に撮影した写真データを一連の連
続データとして認識することができる。

【００３２】次に、写真データ（ステレオ写真）にオル
ソ画像処理を施すことによって、写真データを真上から
地表を撮影した状態に変換する。この時、オルソ画像処
理は、ステレオ写真を基本データとして行うため、三角
測量等の技術により各地点の標高情報を得ることができ
る。この結果、画像データは平面視した状態に変換さ
れ、画像データ上の任意の位置の道路、建造物、地形等
が歪むことなく表現される。また、各地点が高さ情報を
有することによって、画像データ上の任意の位置の道
路、建造物、地形等が立体データになる（Ｓ１０５）。

【００３３】さらに、緯度、経度、標高を有する画像デ
ータと数値データを関連付けたＤＴＭ（デジタル・トポ
ロジー・モデル）データベースを形成する（Ｓ１０
６）。前記ＤＴＭデータベースは、画像データ上に５ｍ
間隔のメッシュを有し、各交点が画像データの緯度、経
度、高さのデータと関連付けられたマトリックスデータ
ベースである。さらに、パンシャープ１ｍ画像の作成を
行う（Ｓ１０７）。通常、衛星写真は、様々な周波数の
写真を撮影する。例えば、１ｍ解像度を有する白黒の近
赤外フィルムや４ｍ解像度を有するカラーフィルムを用
いて撮影されている。そこで、両者の長所をそれぞれ補
完して、１ｍ解像度を有するカラー写真を合成する。後
述する比較部で所定時間経過した２つのＤＴＭデータを
比較することにより、建造物の高低変化や地形の変化を
認識可能になる。同様に、所定時間経過した２つのパン
シャープ１ｍ画像を比較することにより、道路や建造物
の新設、改修、撤去等の認識が可能になり、自動的に変
化量を認識することにより最終的に作成するデジタルオ
ルソ地図の自動更新を可能にすることができる。なお、
前記オルソ画像に基づくデータベースは、例えば、水平
１ｍ精度、垂直１．５ｍ精度を有するものである。従っ
て、変換処理したオルソ画像を解析することにより画像
上のサイズ、例えば、道路幅等を認識することが可能で
あり、後述するスケルトンマップを作成する時に、各構
成線の太さの決定に利用することができる。

【００３４】この時点までのデータは、衛星写真に基づ
いて作成された所定撮影幅の帯状のデータである。そこ
で、各帯状のオルソ処理データを繋ぎ合わせてオルソシ
ームレスモザイクを作成する（Ｓ１０８）。この時、各
帯状のオルソ処理データは、５ｍ間隔のメッシュデータ
（緯度、経度、標高）を有しているので、各メッシュを
接続することにより、繋ぎ目の無い所望エリアのオルソ
画像データを得ることができる（Ｍ２０１）。

【００３５】以上で、衛星写真に基づく前半の画像処理
を終了する。続いて、作成したオルソ画像データに基づ
いて、データ抽出部２２は道路ネットワークデータの抽
出を行う。具体的には、スケルトンマップを作成する
（Ｓ１０９，Ｍ２０２）。スケルトンマップを作成する
場合、既存地図のデータをオルソ画像データに引き込
み、オルソ画像データ上の道路や当該道路に関連する立
体情報（道路ネットワークデータ）の抽出を行う。前記
道路ネットワークデータは、道路の他、例えば、地形や
施設外観等も含む。この時、特に道路に関しては、オル
ソ画像データ上の画像要素の連続性の認識を行い、既存
地図のデータにない新設や改修、変更等の道路を加味し
て、スケルトンマップを構築する。つまり、参照する既
存地図のデータの精度が低い場合でも、実際の道路や道
路関連情報を正確に認識しているオルソ画像データに既
存地図のデータを引き込むことによって、道路ネットワ
ークデータの抽出を迅速に行うことができる。

【００３６】作成されたスケルトンマップは、緯度、経
度、標高データを有しているので、データ変換部２４
は、スケルトンマップの作成時に認識した道路の形状に
基づいて、道路のリンク分割を行うと共に、基本道路デ
ータを道路のリンク毎に算出する（Ｓ１１０，Ｍ２０
３）。前記基本道路データとは、例えば、リンク情報
（リンク間距離、勾配、カーブの曲率半径等）、道路構
造等である。また、既に取得している道路幅や標高等も
基本道路データとして保持する。前記基本道路データに
よって、後述するナビゲーション処理を円滑に行うこと
ができる。なお、リンク情報は、ＤＴＭ５ｍメッシュデ
ータに基づいて、算出可能なので、リンク間距離、勾
配、カーブ半径等は、実際の形状とほぼ同じ数値を得る
ことが可能で、後述する画像シュミレーションを実行す
る時に、リアルな映像を合成することができる。

【００３７】その後、基本道路データの取得が完了した
か否かの判断を行い（Ｓ１１１）、データ取得が完了し
たと判断した場合には、地図作成部２８は、既知のデー
タベース２６を参照して、属性データを前記スケルトン
マップ上にオーバーレイして、デジタルオルソ地図を作
成する（Ｓ１１２，Ｍ２０４）。前記属性データとは、
既知の適宜更新可能なデータベースから得られる情報
で、道路種別（高速道路、一般道、有料道路、国道、県
道、市道、私道等）、路線番号、道路管理者種別（国管
理、県管理等）、行政区種別、交通規制（制限速度、一
方通行、駐車禁止区域等）の他、地名、交差点名、道路
の通称名、各種案内等である。また、必要に応じて道路
に関連する立体図形、すなわち背景データのオーバーレ
イを行ってもよい。前記背景データとは、例えば、水系
データ（河川や湖、池等）、鉄道位置データ（路線位置
や駅位置等）、施設位置データ、施設形状データ等であ
る。このような背景データをオーバーレイすることによ
って、より現実の風景、環境に近い地図を作成すること
が可能になる。なお、前記属性データは種類毎に階層化
されているので、利用するアプリケーションに対応する
ようにフォーマット変換を行い必要な情報のみをオーバ
ーレイすることが望ましい（Ｓ１１３，Ｍ２０５）。例
えば、道路のみの情報を有し、その他の施設情報等を省
略した形態にしたり、主要都市周辺（例えば、半径１０
Ｋｍ）のみ道路情報に施設情報を付加し、他の部分は道
路情報のみの形態にする。なお、基本道路データ、属性
データ、背景データを含むデータ構造を図４に示す。こ
のようにデジタルオルソ地図を使用アプリケーションに
応じて、フォーマット変換することによって、アプリケ
ーションの処理を効率的に行うことが可能になる。

【００３８】フォーマット変換されたデジタルオルソ地
図は、送信部３０を介して、車両１８に配信されたり、
ＣＤ−ＲＯＭ等の記憶媒体に記録され車両１８に配信さ
れる。

【００３９】上述したようなデジタルオルソ地図データ
を各種アプリケーションで良好に利用するためには、頻
繁（例えば、数ヶ月に１度）に修正することが望まし
い。この場合、全てのデジタルオルソ地図データを作り
直すことは、非効率的であるため変化部分を検出して、
変化位置のみの修正、更新を行うことが望ましい。

【００４０】図５には、データ変化分を検出するブロッ
ク図が示されている。データ抽出部２２の内部には、最
新のオルソ画像データと共に過去に取得したオルソ画像
データ（１回前に取得したもの）を記憶しておくメモリ
３２を有している。前記メモリ３２は、オルソ画像デー
タをＤＴＭ５ｍメッシュデータの状態で記憶してもよい
し、パンシャープ１ｍ画像の状態で記憶してもよい。メ
モリ３２に新たなオルソ画像データが提供されると、新
オルソ画像データと、前記メモリ３２に１回前に供給さ
れ保持されている旧オルソ画像データと、を比較部３４
に提供する。比較部３４では、新・旧のオルソ画像デー
タの対応比較や重ね合わせ比較を行い、新・旧の変化分
データを取得する。そして、スケルトンマップ作成部３
６は、取得した変化分データに関して、部分スケルトン
マップを作成する（Ｍ２０６）。さらに、部分スケルト
ンマップに関して、データ変換部２４は、基本道路デー
タ等の算出を行い、デジタル道路地図に対応するデータ
に変換し、地図作成部２８に提供する。地図作成部２８
では、先に作成しているデジタルオルソ地図の対応部分
の補正を変化分データに基づいて形成されたデータで行
い、最新の写真データの情報を反映させる。つまり、新
・旧のオルソ画像データで変化のない部分、すなわち、
経時変化による道路形状や建造物や地形等に変化のない
部分の処理を省略することが可能にあり、処理負担を軽
減することができると共に、迅速なデータ更新を行うこ
とができる。

【００４１】なお、送信部３０でデジタルオルソ地図デ
ータを送信する場合、変化分データに基づいて形成され
た変化部分のデジタルオルソ地図データ（部分データ）
のみを送信し、受信側（例えば、車両１８）で先に受信
しているデジタルオルソ地図データ（全体データ）を更
新するようにすれば、送信データ量が著しく低減され、
送信コストの低減を行うことができる。

【００４２】以上のように作成されたデジタルオルソ地
図は、実質的に真上からみた画像データに基づいて作成
されるので、道路の形状や当該道路に関連する立体情報
（例えば、地形や施設外観等）に歪みが生じることな
く、経路計算を行うための道路のリンク毎の距離、道路
勾配、カーブの曲率半径等を正確に得ることができる。
また、道路形状等に歪みが無いため、予め準備された道
路にリンクした地名データや規制データ等を最適な位置
にオーバーレイすることができる。つまり、図６（ａ）
に示すように、従来の手法によれば、地表面に標高差が
ある場合、地表面でほぼ等間隔ｄで示されるマーカａ1
〜ａiの位置は、カメラの視点位置（撮影角度）によっ
て、写真データ上では移動しマーカａ1〜ａiに対応する
マーカｂ1〜ｂiの間隔は不均一に表現されてしまう。そ
の結果、既知データである属性データ等を写真データに
重畳させた場合、位置ずれを生じ、地図としての正確な
表示を行うことができなくなる。特に標高差がある場
合、マーカｂ1〜ｂiの間隔の不均一が強調されてしま
う。そして、ナビゲーションの重要な機能である高度な
経路計算（例えば、有料道路優先検索やコスト優先検索
等）や経路誘導（渋滞回避や規制回避等）、警報制御
（カーブ警告や登降坂警告等）等を行うことができなく
なってしまう。

【００４３】一方、図６（ｂ）に示すように、オルソ画
像処理を施すことによって、各マーカａ1〜ａiは実質的
に真上から見る状態になり、マーカｃ1〜ｃiは、地表面
でのほぼ等間隔を維持した状態（地表面の標高差による
僅かな移動；ｄ（１−ｃｏｓθ）はある）で、オルソ画
像データ上に表現される。その結果、既知データである
属性データ等を重畳させた場合、位置ずれを生じること
無く、地図としての正確な表示を行うことができる。そ
して、前述のようなナビゲーション機能を高精度で行う
ことが可能になる。

【００４４】また、画像に歪みの無いオルソ画像を用い
て、所望の位置の画像シュミレーションを行うことがで
きる。オルソ画像は、各位置の緯度データ、経度デー
タ、標高データを有しているため、地表面の建造物の大
きさ、高さ等も認識可能である。これらのデータと、人
工衛星から得られるステレオ写真とを合成することによ
って、図７に示すように視点位置を例えば、自動車の運
転者と同じ位置にしたシュミレーション画像を合成する
ことができる（Ｍ２０７，Ｍ２０８）。また、このシュ
ミレーション画像と後述するナビゲーションシステムの
経路案内機能とを組み合わせることによって、誘導矢印
３８を重畳させることが可能になり、良好なナビゲーシ
ョン表示を行うことができる。なお、作成した画像シュ
ミレーションは、デジタルオルソ地図データと同様に、
地図使用ユーザの車両１８や各種地図利用アプリケーシ
ョンを有する処理機器（コンピュータ等）に有線、無線
等の通信手段やＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ等の任意の記録媒
体を用いて配信される。

【００４５】図８には、デジタルオルソ地図データの提
供を受ける車両側のデジタル地図データ処理装置を含む
ナビゲーション装置の構成ブロック図が示されている。
車両に設けられたデータ取得部４０は、前記地図画像処
理局１６の送信部３０（図１参照）から送信されるデジ
タルオルソ地図データを受信する受信装置であってもよ
いし、ＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤで提供されるデジタルオル
ソ地図データを読みとる読取装置であってもよい。デー
タ取得部４０で取得したデジタルオルソ地図データは、
書込部４２を介して車載の地図データベース４４に書き
込まれる。ナビゲーション制御部４６は、地図データベ
ース４４に保存されたデジタルオルソ地図データの有す
る各種データ、緯度、経度、標高の他、基本道路データ
（リンクデータ等）、属性データ、背景データ等に基づ
いて、図９に示すような高度な経路計算（例えば、有料
道路優先検索やコスト優先検索等）や経路誘導（渋滞回
避や規制回避等）、警報制御（カーブ警告や登降坂警告
等）等を行うことができる。これらのナビゲーション制
御は、表示部４８による視覚表示やスピーカ５０による
音声により運転者等のユーザに提示される。この場合、
デジタルオルソ地図データは、正確な道路形状や道路に
関連する正確な三次元情報を有しているので、前述のよ
うな各種ナビゲーション制御を高精度で行うことができ
る。また、オーバーレイされた属性データや背景データ
と道路形状や道路に関連する三次元情報が正確に一致し
ているため、現実の道路や街並みと一致した高品質な地
図及びナビゲーション情報の表示を行うことができる。

【００４６】さらに、上述のように作成した高精度のデ
ジタルオルソ地図データは、車両と各情報センタで同一
の地図データを同時に取得することが容易であり、車両
と各情報センタとの間でより充実したコミュニケーショ
ンを行うことが可能になる。つまり、情報センタ（例え
ば、交通情報センタや警察等）と車両が同じデジタルオ
ルソ地図データを有することにより、前記情報センタは
最新の正確な地図データに基づいて、車両に対して危険
回避指示や渋滞回避指示を迅速且つ正確に行うことがで
きる。また、車両と各情報センタで同一のデジタルオル
ソ地図データを有することにより信頼性の高いメーデー
システムを構築することもできる。つまり、事故や急病
人等が発生した場合、救援先に車両を向かわせる場合で
も、情報センタと車両とが同じ高精度の地図データを有
することにより、適切な経路の選択や正確な目標位置の
表示、指示が可能になり、迅速な救護活動を行うことが
できる。また、走行中の車両から情報センタが事故等情
報を取得する場合でも、車両と情報センタの有する地図
データが正確に一致しているため、迅速且つ正確な情報
伝達を行うことができる。

【００４７】また、ナビゲーション制御部４６は前記警
報制御に連動して、走行制御部５２にデジタルオルソ地
図データの基本道路データ等の情報を提供し、カーブや
登降坂における車両の走行制御を行う。前記走行制御部
５２は、例えば、カーブの曲率半径や道路の勾配、車線
数、車幅等を考慮して、ブレーキやトランスミッショ
ン、サスペンション、エンジン等の制御量及び制御タイ
ミングの調整を行う。この場合、デジタルオルソ地図デ
ータは、正確なリンク情報（リンク間距離、勾配、カー
ブの曲率半径等）を有しているので、走行制御部５２は
正確な演算処理を行うことが可能になり、安全且つ最適
なタイミング制御を行うことができる。なお、走行制御
部５２は、デジタルオルソ地図データに加え、さらに、
他の情報（例えば、車両周囲の交通状況や周囲環境等）
を得ることにより舵角制御や駆動輪制御が可能にあり、
自動運転制御も可能になる。

【００４８】また、図１０に示すように、デジタルオル
ソ地図データの作成ソフトウエア（図３のフローチャー
トの処理を行うソフトウエア）をＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ
等の媒体５４に記憶し、地図画像処理局１６（図１参
照）を介さず、ユーザ側のコンピュータ５６等の処理装
置で実行し、前記デジタルオルソ地図データの作成を行
うこともできる。この場合、写真データは対衛星通信局
１４から公衆回線等を介して取得することになる。前記
ソフトウエアは、少なくとも、公衆回線等を介して取得
された高所から撮影した地表面の写真データを実質的に
真上から見たオルソ画像データに変換処理するモジュー
ルと、前記オルソ画像データに基づいて、前記地表面の
道路ネットワークデータを抽出するモジュールと、所定
のデジタル道路地図に対応するデータフォーマットに前
記道路ネットワークデータを変換するデータ変換モジュ
ールと、所定のデジタル道路地図に変換された道路ネッ
トワークデータを重畳させてデジタルオルソ地図データ
を作成するモジュールと、を含み、任意のタイミング
で、任意の場所でデジタルオルソ地図データの作成を行
うことができる。もちろん、車載器としてコンピュータ
５６を有すれば、走行中等に移動場所に応じた必要なエ
リアのデジタルオルソ地図データを即座に作成すること
ができる。また、前記ソフトウエアに、図５に示す比較
部と同じ処理を行うモジュールを付加すれば、変化分デ
ータに基づくデジタルオルソ地図データの更新作業も容
易に行うことができる。さらに、図２に示すような画像
シュミレーションを実行するモジュールを付加すれば、
ユーザの所望する位置や視野角度のシュミレーション画
像の作成を容易に行うことができる。

【００４９】なお、本実施形態では、人工衛星で取得し
たステレオ写真データを基本データとして説明したが、
高高度から撮影したステレオ写真であれば、同等の処理
が可能であり、同様の効果を得ることができる。また、
スケルトンマップ上にオーバーレイする属性データ等も
実施形態で示したものに限定されず、道路及び道路に関
連するデータであれば、任意にオーバレイ可能であり、
所望のデジタルオルソ地図データの作成を行うことがで
きる。

【００５０】

【発明の効果】本発明によれば、容易且つ頻繁に取得で
きる写真データを用いて、正確な道路地図データの作成
が可能であると共に、そのデータを有効に活用し高精度
のナビゲーション及び車両制御を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施形態に係るデジタル地図データ
処理装置の全体構成を説明する構成概念図である。

【図２】 本発明の実施形態に係るデジタル地図データ
処理装置のデジタルオルソ地図データの作成概念を示す
模式図である。

【図３】 本発明の実施形態に係るデジタル地図データ
処理装置のデジタルオルソ地図データの作成手順を説明
するフローチャートである。

【図４】 本発明の実施形態に係るデジタル地図データ
処理装置のデジタルオルソ地図データのデータ構造を説
明する説明図である。

【図５】 本発明の実施形態に係るデジタル地図データ
処理装置のデータ抽出部周辺の構成を説明する構成ブロ
ック図である。

【図６】 本発明の実施形態に係るデジタルオルソ地図
データと従来の地図データとの差異を説明する説明図で
ある。

【図７】 本発明の実施形態に係るデジタルオルソ地図
データを用いたシュミレーション画像の一例を示す説明
図である。

【図８】 本発明の実施形態に係る車載側デジタル地図
データ処理装置の構成を説明する構成ブロック図であ
る。

【図９】 本発明の実施形態に係るデジタルオルソ地図
データの利用例を説明する説明図である。

【図１０】 本発明の実施形態に係るデジタルオルソ地
図データの作成ソフトウエアの使用例を説明する説明図
である。

【符号の説明】

１２ 人工衛星、１４ 対衛星通信局、１６ 地図画像
処理局、１８ 車両、２０ 画像処理部、２２ データ
抽出部、２４ データ変換部、２６ 地図データベー
ス、２８ 地図作成部、３０ 送信部、３２ メモリ、
３４ 比較部、３６ スケルトンマップ作成部、４０
データ取得部、４２ 書込部、４４ 地図データベー
ス、４６ ナビゲーション制御部、４８ 表示部、５０
スピーカ、５２ 走行制御部、５４ 媒体、５６ コ
ンピュータ。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高所から撮影した地表面の写真データを
   取得する写真データ取得手段と、 前記写真データを実質的に真上から見たオルソ画像デー
   タに変換処理する画像処理手段と、 前記オルソ画像データに基づいて、前記地表面の道路ネ
   ットワークデータを抽出するデータ抽出手段と、 所定のデジタル道路地図に対応するデータフォーマット
   に前記道路ネットワークデータを変換するデータ変換手
   段と、 前記所定のデジタル道路地図に、変換された道路ネット
   ワークデータを重畳させてデジタルオルソ地図データを
   作成する地図作成手段と、 を含むことを特徴とするデジタル地図データ処理装置。
2. 【請求項２】 前記データ抽出手段は、 第１時刻に変換処理された第１オルソ画像データと、第
   ２時刻に変換処理された第２オルソ画像データとを比較
   し、両者の変化分データを取得する比較手段を含み、 前記地図作成手段は、 前記変化分データに基づいて、デジタルオルソ地図デー
   タの補正を行うことを特徴とする請求項１記載のデジタ
   ル地図データ処理装置。
3. 【請求項３】 さらに、作成したデジタルオルソ地図デ
   ータを外部の地図データ処理システムに転送する転送手
   段を含むことを特徴とする請求項１または請求項２記載
   のデジタル地図データ処理装置。
4. 【請求項４】 前記写真データ取得手段が取得する写真
   データは、人工衛星によって撮影された衛星写真データ
   であることを特徴とする請求項１記載のデジタル地図デ
   ータ処理装置。
5. 【請求項５】 高所から撮影した地表面の写真データを
   取得する写真データ取得ステップと、 前記写真データを実質的に真上から見たオルソ画像デー
   タに変換処理する画像処理ステップと、 前記オルソ画像データに基づいて、前記地表面の道路ネ
   ットワークデータを抽出するデータ抽出ステップと、 所定のデジタル道路地図に対応するデータフォーマット
   に前記道路ネットワークデータを変換するデータ変換ス
   テップと、 前記所定のデジタル道路地図に、変換された道路ネット
   ワークデータを重畳させてデジタルオルソ地図データを
   作成する地図作成ステップと、 を含むことを特徴とするデジタル地図データ処理方法。
6. 【請求項６】 デジタルオルソ地図データを作成する作
   成ソフトウエアを記録した媒体であって、 前記作成ソフトウエアは、コンピュータ上で実行され、 前記作成ソフトウエアは、 取得した高所から撮影した地表面の写真データを実質的
   に真上から見たオルソ画像データに変換処理するモジュ
   ールと、 前記オルソ画像データに基づいて、前記地表面の道路ネ
   ットワークデータを抽出するモジュールと、 所定のデジタル道路地図に対応するデータフォーマット
   に前記道路ネットワークデータを変換するデータ変換モ
   ジュールと、 所定のデジタル道路地図に、変換された道路ネットワー
   クデータを重畳させてデジタルオルソ地図データを作成
   するモジュールと、 を含むことを特徴とする媒体。
7. 【請求項７】 高所から撮影した地表面の写真データに
   基づいて作成されたデジタルオルソ地図データを取得す
   るデータ取得手段と、 取得したデジタルオルソ地図データをナビゲーションシ
   ステムに連携される地図記憶手段に書き込む書込手段
   と、 書き込まれたデジタルオルソ地図データに基づいてナビ
   ゲーションシステムの制御を行う制御手段と、 を含むことを特徴とするデジタル地図データ処理装置。
8. 【請求項８】 前記制御手段は、車載の走行制御機器の
   制御を合わせて行うことを特徴とする請求項７記載のデ
   ジタル地図データ処理装置。
9. 【請求項９】 高所から撮影した地表面の写真データに
   基づいて作成されたデジタルオルソ地図データを取得す
   る取得ステップと、 取得したデジタルオルソ地図データをナビゲーションシ
   ステムに連携される地図記憶手段に書き込む書込ステッ
   プと、 書き込まれたデジタルオルソ地図データに基づいてナビ
   ゲーションシステムの制御を行う制御ステップと、 を含むことを特徴とするデジタル地図データ処理方法。
10. 【請求項１０】 前記制御ステップは、車載の走行制御
    機器の制御を合わせて行うことを特徴とする請求項９記
    載のデジタル地図データ処理方法。