WO2020129530A1

WO2020129530A1 - 生産管理システム、生産管理プログラム、生産量管理システム、および生産量管理プログラム

Info

Publication number: WO2020129530A1
Application number: PCT/JP2019/045556
Authority: WO
Inventors: 雄平堀内
Original assignee: 株式会社ミマキエンジニアリング
Priority date: 2018-12-18
Filing date: 2019-11-21
Publication date: 2020-06-25
Also published as: US11693395B2; CN113196191A; EP3901719A4; CN113196191B; EP3901719A1; US20220057783A1

Abstract

【課題】メディアへの印刷により生成される成果物適切に生産する。【解決手段】メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産を管理する生産管理システムは、成果物の品質と、成果物の生成の少なくとも１つの工程を実施する電子機器の種類および設置場所と、電子機器による処理の推奨の条件との関連を、成果物の生成の工程毎に示す処理条件情報と、成果物の目的の品質と、成果物の生成に使用する予定の電子機器の種類および設置場所とに基づいて、成果物の生成に使用する予定の電子機器による処理の推奨の条件を決定する（Ｓ１０４、Ｓ１１４）ことを特徴とする。

Description

生産管理システム、生産管理プログラム、生産量管理システム、および生産量管理プログラム

　本発明は、テキスタイルなどのメディアに印刷を実行して得られる成果物の生産を管理する生産管理システム、生産管理プログラム、生産量管理システム、および生産量管理プログラムに関する。

　特許文献１には、長尺のテキスタイルに印刷を実行して成果物を生産する方法が開示されている。この方法は、テキスタイルに対する印刷の前処理を行う工程と、テキスタイルに対する印刷を行う工程と、テキスタイルに対する印刷の後処理を行う工程と、とを含んでいる。

特開２０１５－１４７８４８号公報

　特許文献１では、上記した各工程を行う機器の設置場所の影響を考慮していない。設置場所が異なると、各工程を行う環境における温度や湿度などの条件が異なるので、環境の条件の違いが、成果物の品質に影響する。
　そのため、上記した各工程を行う機器の設置場所により、成果物の品質にばらつきが生じる結果、成果物の生産に支障が生ずる。

　また、特許文献１の方法で成果物を生産するにあたり、どの程度の長さのテキスタイルを用意する必要があるのかについて、作業者の経験に頼る場合がある。そのため、生産した成果物の長さが、目的とする成果物の長さに対して、短すぎたり、長すぎたりすることがある。用意した成果物の長さが短いと、成果物の生産の歩留まりが低下する。用意した成果物の長さが長いと、上記した前処理を行う工程などにおいて、処理時間が長くなるので、成果物の生産性が低下する。
　そのため、成果物の生産に支障が生ずる。

　そこで、成果物を適切に生産できるようにすることが求められている。

　本件の第１の発明は、
　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産を管理する生産管理システムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　前記印刷の工程と、
　前記印刷の前処理の工程、および、前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つと、を含み、
　前記生産管理システムは、
　前記成果物の生成の少なくとも１つの工程を実施する電子機器による処理の推奨の条件を示す処理条件情報を管理する処理条件情報管理部と、
　前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件を決定する推奨条件決定部と、を備え、
　前記処理条件情報は、
　前記成果物の品質と、前記電子機器の種類および設置場所と、前記電子機器による処理の推奨の条件との関連を、前記成果物の生成の工程毎に示す情報であり、
　前記推奨条件決定部は、
　前記成果物の目的の品質と、前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器の種類および設置場所と、前記処理条件情報管理部によって管理されている前記処理条件情報とに基づいて、前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件を決定することを特徴とする。

　この構成により、本発明の生産管理システムは、成果物の品質と、成果物の生成に使用する電子機器の種類および設置場所と、電子機器による処理の推奨の条件との関連を示す処理条件情報と、成果物の目的の品質と、成果物の生成に使用する予定の電子機器の種類および設置場所とに基づいて、成果物の生成に使用する予定の電子機器による処理の推奨の条件を決定するので、成果物の生成に使用する電子機器の設置場所による成果物の品質のばらつきを低減することができる。

　本発明の生産管理システムは、前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器を特定のアルゴリズムに基づいて自動で決定する使用機器決定部を備えても良い。

　この構成により、本発明の生産管理システムは、成果物の生成に使用する予定の電子機器を特定のアルゴリズムに基づいて自動で決定するので、利便性を向上することができる。

　本発明の生産管理システムにおいて、前記処理条件情報管理部は、前記電子機器による処理の実際の条件と、この条件によって前記電子機器によって処理された前記成果物の実際の品質とに基づいて、前記処理条件情報を学習しても良い。

　この構成により、本発明の生産管理システムは、電子機器による処理の実際の条件と、この条件によって電子機器によって処理された成果物の実際の品質とに基づいて、処理条件情報を学習するので、処理条件情報の精度を向上することができ、その結果、成果物の生成に使用する電子機器の設置場所による成果物の品質のばらつきを更に低減することができる。

　本件の第２の発明は、
　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産を管理する生産管理プログラムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　前記印刷の工程と、前記印刷の前処理の工程、および、前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つとを含み、
　前記生産管理プログラムは、
　前記成果物の生成の少なくとも１つの工程を実施する電子機器による処理の推奨の条件を示す処理条件情報を管理する処理条件情報管理部と、
　前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件を決定する推奨条件決定部と、をコンピューターに実現させ、
　前記処理条件情報は、
　前記成果物の品質と、前記電子機器の種類および設置場所と、前記電子機器による処理の推奨の条件との関連を、前記成果物の生成の工程毎に示す情報であり、
　前記推奨条件決定部は、
　前記成果物の目的の品質と、前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器の種類および設置場所と、前記処理条件情報管理部によって管理されている前記処理条件情報とに基づいて、前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件を決定することを特徴とする。

　この構成により、本発明の生産管理プログラムを実施するコンピューターは、成果物の品質と、成果物の生成に使用する電子機器の種類および設置場所と、電子機器による処理の推奨の条件との関連を示す処理条件情報と、成果物の目的の品質と、成果物の生成に使用する予定の電子機器の種類および設置場所とに基づいて、成果物の生成に使用する予定の電子機器による処理の推奨の条件を決定するので、成果物の生成に使用する電子機器の設置場所による成果物の品質のばらつきを低減することができる。

　本件の第３の発明は、
　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産に必要な前記メディアの量を取得する生産量管理システムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　前記印刷の工程と、
　前記印刷の前処理の工程、および、前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つとを含み、
　前記生産量管理システムは、
　前記成果物の生成の各工程における前記メディアの歩留まり率の予測値を管理する歩留まり率管理部と、
　前記成果物の生成の各工程に必要な前記メディアの量を取得する必要量取得部とを備え、
　前記必要量取得部は、
　必要な前記成果物の量と、前記歩留まり率管理部によって管理されている前記予測値とに基づいて、必要な前記メディアの量を取得することを特徴とする。

　この構成により、本発明の生産量管理システムは、必要な成果物の量と、成果物の生成の各工程におけるメディアの歩留まり率の予測値とに基づいて、必要なメディアの量を取得するので、従来より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　本発明の生産量管理システムにおいて、前記必要量取得部は、前記成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程に必要な前記メディアの量に基づいて、この工程において使用する物質の量を取得しても良い。

　この構成により、本発明の生産量管理システムは、成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程に必要なメディアの量に基づいて、この工程において使用する物質の量を取得するので、より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　本発明の生産量管理システムにおいて、前記歩留まり率管理部は、前記成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程における実際の前記歩留まり率に基づいて、この工程における前記予測値を生成しても良い。

　この構成により、本発明の生産量管理システムは、成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程における実際の歩留まり率に基づいて、この工程における歩留まり率の予測値を生成するので、歩留まり率の予測値の精度を向上することができる。

　本発明の生産量管理システムにおいて、前記歩留まり率管理部は、前記成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程を実行する電子機器の識別情報と、前記電子機器の操作者の識別情報と、前記電子機器によって処理される前記メディアの種類と、前記電子機器によって使用される物質の種類と、前記電子機器による処理の条件との少なくとも１つの項目の値に関連付けて、この工程における前記予測値を管理し、前記必要量取得部は、必要な前記成果物の量と、前記項目の実際の値に関連付けて前記歩留まり率管理部によって管理されている前記予測値とに基づいて、必要な前記メディアの量を取得しても良い。

　この構成により、本発明の生産量管理システムは、成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程を実行する電子機器の識別情報と、この電子機器の操作者の識別情報と、
　この電子機器によって処理されるメディアの種類と、この電子機器によって使用される物質の種類と、この電子機器による処理の条件との少なくとも１つの項目の実際の値に関連付けて管理している、歩留まり率の予測値に基づいて、必要なメディアの量を取得するので、より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　本発明の生産量管理システムは、前記メディアの量を前記メディア毎に管理するメディア管理部を備えても良い。

　この構成により、本発明の生産量管理システムは、メディアの量をメディア毎に管理するので、必要な量があるメディアを使用して成果物を生成することを可能にすることができ、その結果、より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　本件の第４の発明は、
　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産量を管理する生産量管理プログラムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　前記印刷の工程と、
　前記印刷の前処理の工程、および前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つとを含み、
　前記生産量管理プログラムは、
　前記成果物の生成の各工程における前記メディアの歩留まり率の予測値を管理する歩留まり率管理部と、
　前記成果物の生成の各工程に必要な前記メディアの量を取得する必要量取得部とをコンピューターに実現させ、前記必要量取得部は、必要な前記成果物の量と、前記歩留まり率管理部によって管理されている前記予測値とに基づいて、必要な前記メディアの量を取得することを特徴とする。

　この構成により、本発明の生産量管理プログラムを実行するコンピューターは、必要な成果物の量と、成果物の生成の各工程におけるメディアの歩留まり率の予測値とに基づいて、必要なメディアの量を取得するので、従来より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　本発明の生産管理システムおよび生産管理プログラムによると、成果物の生成の少なくとも１つの工程を実施する電子機器の設置場所による成果物の品質のばらつきを低減できる。
　本発明の生産量管理システムおよび生産量管理プログラムによると、従来より適切な量で、成果物の生産できる。
　これにより、成果物を適切に生産できる。

本発明の一実施の形態に係る生産システムのブロック図である。１台のコンピューターによって構成される場合の図１に示す生産管理システムのブロック図である。図２に示す前処理機情報の一例を示す図である。図２に示す前処理機処理条件情報の一例を示す図である。図２に示す生産履歴情報の一例を示す図である。図２に示す前処理機歩留まり率予測値情報の一例を示す図である。図２に示す前処理機歩留まり率履歴情報の一例を示す図である。図２に示すメディア管理情報の一例を示す図である。成果物を生産する場合の図２に示す生産管理システムの動作の一部のフローチャートである。図９に示すフローチャートの続きのフローチャートである。図１０に示すフローチャートの続きのフローチャートである。成果物を生産する場合の図２に示す生産管理システムの動作のフローチャートである。メディアの長さと、処理液の量とを決定する場合の図２に示す生産管理システムの動作のフローチャートである。前処理機歩留まり率予測値情報を更新する場合の図２に示す生産管理システムの動作のフローチャートである。メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了した場合にメディア管理情報を更新するときの図２に示す生産管理システムの動作のフローチャートである。

　以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
　図１は、本実施形態に係る生産システム１０のブロック図である。

　始めに、本実施形態に係る生産システム１０の構成を説明する。
　図１に示す生産システム１０は、成果物を生産するシステムである。
　ここで、成果物とは、テキスタイルなどのメディアに印刷を実行して生成されたものを意味する。

　図１に示すように、生産システム１０は、生産管理システム２０と、前処理機３０と、プリンター４０と、蒸し機５０と、洗い機６０と、を備える。
　生産管理システム２０は、生産システム１０における成果物の生産を管理する。

　前処理機３０は、メディアに対して印刷の前処理を実施する電子機器である。具体的には、前処理機３０は、インクの滲みを防止するための前処理剤を、メディアに塗布する処理を実施する。

　プリンター４０は、メディアに対して印刷を実施する電子機器である。プリンター４０は、前処理剤が塗布されたメディアに対して、インクを用いて印刷を実施する。
　蒸し機５０（蒸熱機）は、印刷されたメディアに対して蒸熱処理（蒸す処理）を実施する電子機器である。メディアの蒸熱処理は、印刷によりメディアに付着させたインクを発色させると共に、メディアにインクを定着させるために実施される。

　洗い機６０（洗浄機）は、印刷されたメディアに対する後処理を実施する電子機器である。具体的には、洗い機６０は、蒸熱処理後のメディアを洗浄して、余分な前処理剤やインクをメディアから除去するために実施される。

　成果物は、前処理剤をメディアに塗布する前処理工程と、メディアに対する印刷を実施する印刷工程と、印刷後のメディアを蒸熱処理する蒸熱処理工程と、蒸熱処理工程後のメディアを洗浄する洗浄工程と、を経て生産される。

　生産管理システム２０は、１台のコンピューターで構成されるが、複数台のコンピューターで構成しても良い。

　生産システム１０は、前記した前処理機３０の他に、前処理剤をメディアに塗布する他の前処理機を、少なくとも１台以上備えていても良い。
　生産システム１０に、前処理機３０が複数台含まれている場合、前処理機３０の各々は、生産システム１０の設置場所内で、分散して配置されていても良い。

　前処理機によって使用される処理液は、前処理剤である。
　前処理機による処理の条件として、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける前処理が実施されている領域の搬送速度、（ｂ）メディアにおける前処理が実施されている領域に作用する張力、（ｃ）メディアにおける前処理が実施されている領域近傍の温度。

　ここで、前処理機でのメディアの搬送経路において、メディアにおける前処理が実施される領域の長さは一定である。そのため、メディアにおける前処理が実施されている領域の搬送速度は、メディアにおける前処理が実施されている領域における前処理時間（前処理の実行時間）に比例する。

　生産システム１０は、前記したプリンター４０の他に、メディアに対して印刷を実施する他のプリンターを、少なくとも１台以上備えていても良い。
　生産システム１０に、プリンターが複数台含まれている場合、プリンターの各々は、生産システム１０の設置場所内で、分散して配置されていても良い。
　生産システム１０に含まれるプリンターは、例えば、インクジェットプリンターでも良い。

　プリンターによって使用される処理液は、インクである。
　プリンターによる処理の条件としては、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける印刷が実施されている領域の搬送速度、（ｂ）メディアにおける印刷が実施されている領域の乾燥時間。

　ここで、プリンターにおけるメディアの搬送経路において、メディアにおける印刷が実施される領域の長さが一定である。そのため、メディアにおける印刷が実施されている領域の搬送速度は、メディアにおける印刷が実施されている領域における印刷時間（印刷の実行時間）に比例する。

　生産システム１０は、蒸し機５０の他に、メディアに対して蒸熱処理を実施する他の蒸し機を、少なくとも１台以上備えていても良い。
　生産システム１０に、蒸し機が複数台含まれる場合、蒸し機の各々は、生産システム１０の設置場所内で、分散して配置されていても良い。

　蒸し機によって使用される処理液は、水である。
　蒸し機による処理の条件としては、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域の搬送速度、（ｂ）メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域近傍の温度、（ｃ）メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域近傍の湿度。
　ここで、蒸し機におけるメディアの搬送経路において、メディアにおける蒸熱処理が実施される領域の長さが一定である。そのため、メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域の搬送速度は、メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域における蒸熱処理の実行時間に比例する。

　生産システム１０は、洗い機６０の他に、メディアに対する洗浄処理を実施する他の洗い機を、少なくとも１台以上備えていても良い。
　生産システム１０に、洗い機が複数台含まれる場合、洗い機の各々は、生産システム１０の設置場所内で、分散して配置されていても良い。

　洗い機によって使用される処理液は、水である。
　洗い機による処理の条件としては、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける洗浄処理が実施される領域の搬送速度、（ｂ）メディアにおける洗浄処理が実施される領域に作用する張力、（ｃ）メディアにおける洗浄処理が実施される領域近傍の温度、（ｄ）洗い機における水の入れ替えのタイミング。
　ここで、洗い機におけるメディアの搬送経路において、メディアにおける洗浄処理が実施される領域の長さが一定である。そのため、メディアにおける洗浄処理が実施される領域の搬送速度は、メディアにおける洗浄処理が実施される領域における洗浄処理時間（洗浄処理の実行時間）に比例する。
　また、洗い機における水の入れ替えは、洗浄されたメディアの長さが、予め決められた長さに達したタイミングで行われ、その際に、予め決められた量の水が入れ替えられる。

　生産システム１０では、当該生産システム１０に含まれる前処理機３０と、プリンター４０と、蒸し機５０と、洗い機６０と、生産管理システム２０とが、ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）やインターネットなどのネットワークを介して、互いに通信可能に接続されている。

　図２は、生産管理システム２０が１台のコンピューターによって構成される場合における生産管理システム２０のブロック図である。

　図２に示す生産管理システム２０は、操作部２１と、表示部２２と、通信部２３と、記憶部２４と、制御部２５と、を備える。
　操作部２１は、キーボード、マウスなどの操作デバイスである。生産管理システム２０には、操作部２１を介して、種々の指示が入力される。
　表示部２２は、ＬＣＤ（Ｌｉｑｕｉｄ　Ｃｒｙｓｔａｌ　Ｄｉｓｐｌａｙ）などの表示デバイスである。表示部２２には、種々の情報が表示される。

　通信部２３は、外部の装置と通信を行う通信デバイスである。生産管理システム２０は、ＬＡＮやインターネットなどのネットワークを介して、またはネットワークを介さずに、有線または無線で外部の装置と通信を行う。
　記憶部２４は、半導体メモリー、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ　Ｄｉｓｋ　Ｄｒｉｖｅ）などの不揮発性の記憶デバイスである。記憶部２４には、各種の情報や、プログラムが記憶される。
　制御部２５は、生産管理システム２０全体を制御する。

　記憶部２４には、生産管理プログラム２４ａと、必要量取得プログラム２４ｋが記憶されている。
　生産管理プログラム２４ａは、成果物の生産を管理するための管理プログラムである。
　必要量取得プログラム２４ｋは、成果物の生産に必要なメディアの長さ、すなわち、成果物の生産に必要なメディアの量を取得するためのプログラムである。

　生産管理プログラム２４ａと、必要量取得プログラム２４ｋを記憶部２４にインストールする方法は、以下のうちの何れでも良い。
（ａ）生産管理システム２０の製造段階で、生産管理システム２０の記憶部２４にインストールする。
（ｂ）ＣＤ（Ｃｏｍｐａｃｔ　Ｄｉｓｋ）、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ　Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ　Ｄｉｓｋ）、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ　Ｓｅｒｉａｌ　Ｂｕｓ）メモリーなどの外部の記憶媒体から、生産管理システム２０の記憶部２４に追加でインストールする。
（ｃ）ネットワーク上のストレージから生産管理システム２０の記憶部２４に追加でインストールする。

　記憶部２４には、前処理機情報２４ｂが記憶されている。
　前処理機情報２４ｂは、生産システム１０に含まれる前処理機３０の種類や設置場所を示す情報である。

　図３は、前処理機情報２４ｂの一例を示す図である。
　図３に示すように、前処理機情報２４ｂは、前処理機の識別情報と、前処理機の設置場所を示す情報を、情報項目として有している。
　前処理機の設置場所を示す情報は、前処理機の識別情報に関連付けて記憶されている。

　前処理機の設置場所を示す情報は、アメリカ、ヨーロッパ、中国、日本などの国単位の内容であっても良く、長野県、東京都、北海道などの国内の県や地域単位の内容であっても良い。

　図２に示すように、記憶部２４には、プリンター情報２４ｃが記憶されている。
　プリンター情報２４ｃは、生産システム１０に含まれるプリンター４０の種類や設置場所を示す情報である。
　プリンター情報２４ｃは、前記した前処理機情報２４ｂの場合と同様に、プリンターの識別情報と、プリンターの設置場所を示す情報を、情報項目として有している。
　プリンターの設置場所を示す情報は、プリンターの識別情報に関連付けられて記憶されている。

　記憶部２４には、蒸し機情報２４ｄが記憶されている。
　蒸し機情報２４ｄは、生産システム１０に含まれる蒸し機５０の種類や設置場所を示す情報である。
　蒸し機情報２４ｄは、前記した前処理機情報２４ｂの場合と同様に、蒸し機の識別情報と、蒸し機の設置場所を示す情報を、情報項目として有している。
　蒸し機５０の設置場所を示す情報は、蒸し機の識別情報に関連付けられて記憶されている。

　記憶部２４には、洗い機情報２４ｅが記憶されている。
　洗い機情報２４ｅは、生産システム１０に含まれる洗い機６０の種類や設置場所を示す情報である。
　洗い機情報２４ｅは、前記した前処理機情報２４ｂの場合と同様に、洗い機の識別情報と、洗い機の設置場所を示す情報を、情報項目として有している。
　洗い機の設置場所を示す情報は、洗い機の設置場所を示す情報に関連付けられて記憶されている。

　記憶部２４には、前処理機処理条件情報２４ｆが記憶されている。
　前処理機処理条件情報２４ｆは、前処理機で実施される前処理の推奨の条件を示す情報である。
　前処理機処理条件情報２４ｆの内容は、生産システム１０によって成果物が生産された際に、後記する処理条件情報管理部２５ａにより、更新される場合がある。
　前処理機処理条件情報２４ｆの内容の初期値は、前処理機の製造業者から提供されたものであっても良い。また、処理条件情報管理部２５ａにより管理されるようにしても良い。

　図４は、前処理機処理条件情報２４ｆの一例を示す図である。
　図４に示すように、前処理機処理条件情報２４ｆは、（ａ）前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｂ）前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、（ｃ）成果物の品質を示す情報と、（ｄ）前処理機の種類を示す情報と、（ｅ）前処理機の設置場所を示す情報と、（ｆ）前処理機による処理の推奨の条件を示す情報を、情報項目として有している。
　（ｆ）前処理機による処理の推奨の条件を示す情報が、上記した他の情報と関連付けられて記憶されている。

　なお、図４では、上記した情報項目のうち、（ａ）前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｂ）前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、（ｃ）成果物の品質を示す情報と、（ｆ）前処理機による処理の推奨の条件を示す情報については、具体的な内容の記載を省略している。
　ここで、（ｃ）成果物の品質を示す情報とは、成果物における色の品質である。

　図２に示すように、記憶部２４には、プリンター処理条件情報２４ｇが記憶されている。
　プリンター処理条件情報２４ｇは、プリンター４０で実施される印刷処理の推奨の条件を示す情報である。
　プリンター処理条件情報２４ｇの内容は、生産システム１０によって成果物が生産された際に、後記する処理条件情報管理部２５ａにより、更新される場合がある。
　プリンター処理条件情報２４ｇの内容の初期値は、プリンターの製造業者から提供されたものであっても良い。また、処理条件情報管理部２５ａにより管理されるようにしても良い。

　プリンター処理条件情報２４ｇは、（ａ）プリンターによって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｂ）プリンターによって使用されるインクの種類を示す情報と、（ｃ）成果物の品質を示す情報と、（ｄ）プリンターの種類を示す情報と、（ｅ）プリンターの設置場所を示す情報を、（ｆ）プリンター４０で実施される印刷処理の推奨の条件を示す情報と、を情報項目として有している。
　（ｆ）プリンター４０で実施される印刷処理の推奨の条件を示す情報が、上記した他の情報と関連付けられて記憶されている。

　記憶部２４には、蒸し機処理条件情報２４ｈが記憶されている。
　蒸し機処理条件情報２４ｈは、蒸し機による処理の推奨の条件を示す情報である。
　蒸し機処理条件情報２４ｈの内容は、生産システム１０によって成果物が生産された際に、後記する処理条件情報管理部２５ａにより、更新される場合がある。
　蒸し機処理条件情報２４ｈの内容の初期値は、蒸し機の製造業者から提供されたものであっても良い。また、処理条件情報管理部２５ａにより管理されるようにしても良い。

　蒸し機処理条件情報２４ｈは、（ａ）蒸し機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｂ）成果物の品質を示す情報と、（ｃ）蒸し機の種類を示す情報と、（ｄ）蒸し機の設置場所を示す情報を、（ｅ）蒸し機による処理の推奨の条件を示す情報と、を情報項目として有している。
　（ｅ）蒸し機による処理の推奨の条件を示す情報は、上記した他の情報と関連付けられて記憶されている。

　記憶部２４には、洗い機処理条件情報２４ｉが記憶されている。
　洗い機処理条件情報２４ｉは、洗い機による処理の推奨の条件を示す情報である。
　洗い機処理条件情報２４ｉの内容は、生産システム１０によって成果物が生産された際に、後記する処理条件情報管理部２５ａにより、更新される場合がある。
　洗い機処理条件情報２４ｉの内容の初期値は、洗い機の製造業者から提供されたものであっても良い。また、処理条件情報管理部２５ａにより管理されるようにしても良い。

　洗い機処理条件情報２４ｉは、（ａ）洗い機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｂ）成果物の品質を示す情報と、（ｃ）洗い機の種類を示す情報と、（ｄ）洗い機の設置場所を示す情報を、（ｅ）洗い機による処理の推奨の条件を示す情報を、情報項目として有している。
　（ｅ）洗い機による処理の推奨の条件を示す情報は、上記した他の情報と関連付けられて記憶されている。

　記憶部２４には、生産履歴情報２４ｊが記憶されている。
　生産履歴情報２４ｊは、生産システム１０での成果物の生産の履歴を示す情報である。

　図５は、生産履歴情報２４ｊの一例を示す図である。
　図５に示すように、生産履歴情報２４ｊは、以下の（ａ）から（ｒ）を情報項目として有している。
（ａ）生産の日時を示す情報、（ｂ）生産の対象の成果物の目的の品質を示す情報、（ｃ）生産に使用したメディアの種類を示す情報、（ｄ）生産に使用した前処理機の種類を示す情報、（ｅ）生産に使用した前処理機の設置場所を示す情報、（ｆ）生産に使用した前処理剤の種類を示す情報、（ｇ）生産に使用した前処理機による処理の条件を示す情報、（ｈ）生産に使用したプリンターの種類を示す情報、（ｉ）生産に使用したプリンターの設置場所を示す情報、（ｊ）生産に使用したインクの種類を示す情報、（ｋ）生産に使用したプリンターによる印刷処理の条件を示す情報、（ｌ）生産に使用した蒸し機の種類を示す情報、（ｍ）生産に使用した蒸し機の設置場所を示す情報、（ｎ）生産に使用した蒸し機による処理の条件を示す情報、（ｏ）生産に使用した洗い機の種類を示す情報、（ｐ）生産に使用した洗い機の設置場所を示す情報、（ｑ）生産に使用した洗い機による処理の条件を示す情報、（ｒ）生産の対象の成果物が目的の品質であったか否かを示す情報。

　生産履歴情報２４ｊでは、これら（ａ）から（ｒ）の情報項目が、生産システム１０において生成された成果物毎に用意されている。
　なお、図５では、上記した情報項目のうち、（ｒ）生産の対象の成果物が目的の品質であったか否かを示す情報を除いた他の情報項目については、具体的な内容の記載を省略している。

　記憶部２４には、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌが記憶されている。
　前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌは、前処理機においてメディアを処理する際のメディアの歩留まり率の予測値を示す情報である。

　図６は、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌの一例を示す図である。
　前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌは、例えば、（ａ）前処理機の識別情報と、（ｂ）前処理機の操作者の識別情報と、（ｃ）前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｄ）前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、（ｅ）前処理機による処理の条件を示す情報と、を情報項目として有している。
　さらに、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌは、これら情報項目の組み合わせ毎に、（ｆ）歩留まり率の予測値を示す情報を有している。

　前処理機による処理の条件として、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける前処理が実施されている領域の搬送速度、（ｂ）メディアにおける前処理が実施されている領域に作用する張力、（ｃ）メディアにおける前処理が実施されている領域近傍の温度。
　ここで、前処理機でのメディアの搬送経路において、メディアにおける前処理が実施される領域の長さは一定である。そのため、メディアにおける前処理が実施されている領域の搬送速度は、メディアにおける前処理が実施されている領域における前処理時間（前処理の実行時間）に比例する。
　なお、図６では、（ｃ）前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｄ）前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、（ｅ）前処理機による処理の条件を示す情報については、具体的な内容の記載を省略している。

　図２に示すように、記憶部２４には、プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍが記憶されている。
　プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍは、プリンターにおいてメディアを処理（印刷処理）する際のメディアの歩留まり率の予測値を示す情報である。

　プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍは、（ａ）プリンターの識別情報と、（ｂ）プリンターの操作者の識別情報と、（ｃ）プリンターによって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｄ）プリンターによって使用されるインクの種類を示す情報と、（ｅ）プリンターによる処理の条件を示す情報と、を情報項目として有している。
　さらに、プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍは、これら情報項目の組み合わせ毎に、（ｆ）歩留まり率の予測値を示す情報を有している。

　プリンターによる処理の条件として、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける印刷が実施されている領域の搬送速度、（ｂ）メディアにおける印刷が実施されている領域の乾燥時間。
　ここで、プリンターでのメディアの搬送経路において、メディアに印刷が実施される領域の長さは一定である。そのため、メディアにおける印刷が実施されている領域の搬送速度は、メディアにおける印刷が実施されている領域における印刷の実行時間に比例する。

　記憶部２４には、蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎが記憶されている。
　蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎは、蒸し機においてメディアを処理する際のメディアの歩留まり率の予測値を示す情報である。
　蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎは、前記した前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌと同様に、（ａ）蒸し機の識別情報と、（ｂ）蒸し機の操作者の識別情報と、（ｃ）蒸し機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｄ）蒸し機によって使用される水の種類を示す情報と、（ｅ）蒸し機による処理の条件を示す情報と、を情報項目として有している。
　さらに、蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎは、これら情報項目の組み合わせ毎に、（ｆ）歩留まり率の予測値を示す情報を有している。

　蒸し機による処理の条件として、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域の搬送速度、（ｂ）メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域の近傍の温度、（ｃ）メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域の近傍の湿度。
　ここで、蒸し機でのメディアの搬送経路において、メディアに蒸熱処理が実施される領域の長さは一定である。そのため、メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域の搬送速度は、メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域における実行時間に比例する。

　記憶部２４には、洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏが記憶されている。
　洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏは、洗い機においてメディアを処理する際のメディアの歩留まり率の予測値を示す情報である。
　洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏは、前記した前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌと同様に、（ａ）洗い機の識別情報と、（ｂ）洗い機の操作者の識別情報と、（ｃ）洗い機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、（ｄ）洗い機によって使用される水の種類を示す情報と、（ｅ）洗い機による処理の条件を示す情報を、情報項目として有している。
　さらに、洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏは、これら情報項目の組み合わせ毎に、（ｆ）歩留まり率の予測値を示す情報を有している。

　洗い機による処理の条件として、以下のものが例示される。
（ａ）メディアにおける洗浄処理が実施されている領域の搬送速度、メディアにおける洗浄処理が実施されている領域に加える張力、メディアにおける洗浄処理が実施されている領域の近傍の温度、洗い機における水の入れ替えのタイミング
　ここで、洗い機でのメディアの搬送経路において、メディアに洗浄処理が実施される領域の長さは一定である。そのため、メディアにおける洗浄処理が実施されている領域の搬送速度は、メディアにおける蒸熱処理が実施されている領域における洗浄処理の実行時間に比例する。
　また、洗い機における水の入れ替えのタイミングは、どの程度の長さのメディアに対して洗浄処理を実施する度にどの程度の量の水を入れ替えるかという条件である。

　記憶部２４には、前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐが記憶されている。
　前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐは、前処理機においてメディアを処理した際のメディアの実際の歩留まり率の履歴を示す情報である。

　図７は、前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐの一例を示す図である。
　図７に示すように、前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐは、以下の（ａ）から（ｆ）を情報項目として有している。
（ａ）処理の日時を示す情報、（ｂ）前処理機の識別情報、（ｃ）前処理機の操作者の識別情報、（ｄ）前処理機によって処理されたメディアの種類を示す情報、（ｅ）前処理機によって使用された前処理剤の種類を示す情報、（ｆ）前処理機による処理の条件を示す情報、（ｇ）歩留まり率を示す情報。これらの情報項目は、前処理機で処理が実施される度に生成される。
　なお、図７では、（ｄ）前処理機によって処理されたメディアの種類を示す情報と、（ｅ）前処理機によって使用された前処理剤の種類を示す情報と、（ｆ）前処理機による処理の条件を示す情報については、具体的な内容の記載を省略している。
　さらに、前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐでは、前処理機における処理毎に、これら情報項目の内容が記憶されている。

　図２に示すように、記憶部２４には、プリンター歩留まり率履歴情報２４ｑが記憶されている。
　プリンター歩留まり率履歴情報２４ｑは、プリンターにおいてメディアを処理（印刷処理）した際のメディアの実際の歩留まり率の履歴を示す情報である。
　プリンター歩留まり率履歴情報２４ｑは、前記した前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐと同様に、（ａ）処理の日時を示す情報と、（ｂ）プリンターの識別情報と、（ｃ）プリンターの操作者の識別情報と、（ｄ）プリンターによって処理されたメディアの種類を示す情報と、（ｅ）プリンターによって使用されたインクの種類を示す情報と、（ｆ）プリンターによる処理の条件を示す情報と、（ｇ）歩留まり率を情報項目として有している。
　さらに、プリンター歩留まり率履歴情報２４ｑでは、プリンターにおける処理毎に、これら情報項目の内容が記憶されている。

　記憶部２４には、蒸し機歩留まり率履歴情報２４ｒが記憶されている。
　蒸し機歩留まり率履歴情報２４ｒは、蒸し機においてメディアを処理した際のメディアの実際の歩留まり率の履歴を示す情報である。
　蒸し機歩留まり率履歴情報２４ｒは、前記した前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐと同様に、（ａ）処理の日時を示す情報と、（ｂ）蒸し機の識別情報と、（ｃ）蒸し機の操作者の識別情報と、（ｄ）蒸し機によって処理されたメディアの種類を示す情報と、（ｅ）蒸し機によって使用された水の種類を示す情報と、（ｆ）蒸し機による処理の条件を示す情報と、（ｇ）蒸し機における歩留まり率と、を情報項目として有している。
　さらに、蒸し機歩留まり率履歴情報２４ｒでは、蒸し機における処理毎に、これら情報項目の内容が記憶されている。

　記憶部２４には、洗い機歩留まり率履歴情報２４ｓが記憶されている。
　洗い機歩留まり率履歴情報２４ｓは、洗い機においてメディアを処理した際のメディアの実際の歩留まり率の履歴を示す情報である。
　洗い機歩留まり率履歴情報２４ｓは、前記した前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐと同様に、（ａ）処理の日時を示す情報と、（ｂ）洗い機の識別情報と、（ｃ）洗い機の操作者の識別情報と、（ｄ）洗い機によって処理されたメディアの種類を示す情報と、（ｅ）洗い機によって使用された水の種類を示す情報と、（ｆ）洗い機による処理の条件を示す情報と、（ｇ）歩留まり率とを、情報項目として有している。
　さらに、洗い機歩留まり率履歴情報２４ｓででは、洗い機における処理毎に、これら情報項目の内容が記憶されている。

　記憶部２４には、メディア管理情報２４ｔが記憶されている。
　メディア管理情報２４ｔは、メディアを管理する情報である。

　図８は、メディア管理情報２４ｔの一例を示す図である。
　図８に示すように、メディア管理情報２４ｔは、（ａ）メディアの識別情報と、（ｂ）メディアの長さを示す情報と、（ｃ）メディアの状態を示す情報と、を情報項目として有している。
　メディア管理情報２４ｔでは、（ｂ）メディアの長さを示す情報と、（ｃ）メディアの状態を示す情報が、（ａ）メディアの識別情報に関連付けられている。

　メディアの状態を示す情報には、「未処理状態」と、「前処理済み状態」と、「印刷済み状態」と、「蒸熱処理済み状態」と、「生産済み状態」とが、用意されている。
　メディアの状態を示す情報が「未処理状態」であるメディアは、前処理が行われていない状態のメディアであること意味する。
　メディアの状態を示す情報が「前処理済み状態」であるメディアは、前処理後であって印刷前の状態のメディアであることを意味する。
　メディアの状態を示す情報が「印刷済み状態」であるメディアは、印刷後であって蒸熱処理前の状態のメディアであることを意味する。
　メディアの状態を示す情報が「蒸熱処理済み状態」であるメディアは、蒸熱処理後であって洗浄処理前の状態のメディアであることを意味する。
　メディアの状態を示す情報が「生産済み状態」であるメディアは、洗浄処理後であって生産が完了した状態のメディアであることを意味する。

　図２に示すように、生産管理システム２０の制御部２５は、例えば、図示しないＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）と、図示しないＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）と、図示しないＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｍｅｍｏｒｙ）とを備えている。
　ＲＯＭには、プログラムや各種のデータが記憶されている。ＲＡＭは、ＣＰＵの作業領域として用いられる。
　ＣＰＵは、ＲＯＭまたは記憶部２４に記憶されているプログラムを実施する。

　制御部２５は、記憶部２４に記憶される生産管理プログラム２４ａに従って処理を実施することにより、処理条件情報管理部２５ａ、使用機器決定部２５ｂ、そして推奨条件決定部２５ｃとして機能する。
　処理条件情報管理部２５ａは、処理条件情報を管理する。
　使用機器決定部２５ｂは、成果物の生成に使用する予定の電子機器を特定のアルゴリズムに基づいて自動で決定する。
　推奨条件決定部２５ｃは、成果物の生成に使用する予定の電子機器による処理の推奨の条件を決定する。

　さらに、制御部２５は、記憶部２４に記憶されている必要量取得プログラム２４ｋに従って処理を実施することによって、歩留まり率管理部２５ｄ、必要量取得部２５ｅ、そしてメディア管理部２５ｆとして機能する。
　歩留まり率管理部２５ｄは、成果物の生成の各工程におけるメディアの歩留まり率の予測値を管理する。
　必要量取得部２５ｅは、成果物の生成の各工程に必要なメディアの量を示す情報を取得する、
　メディア管理部２５ｆは、メディアを管理する。
　生産管理システム２０は、成果物の生産に必要なメディアの量を取得する生産システムを構成している。

　以下、本実施形態にかかる生産システム１０の動作を説明する。

［第１実施形態］
　始めに、生産管理プログラム２４ａに従って実施される処理により、成果物を生産する場合を説明する。
　図９から図１１は、生産管理プログラム２４ａに従って処理を実行する場合のフローチャートである。

　制御部２５は、生産管理プログラム２４ａの起動時に、通信部２３を介して、成果物の生産を指示するジョブ（以下「対象ジョブ」という。）を受信すると、図９～図１１に示す処理を実施する。

　使用機器決定部２５ｂは、メディアへの前処理剤の塗布を実施する前処理機を決定する（Ｓ１０１）。

　ここで、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブにおいて前処理機が指示されている場合には、対象ジョブで指示されている前処理機を、メディアへの前処理剤の塗布を実施する前処理機として決定するようにしても良い。
　また、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブを受信した後に、通信部２３を介して、前処理機を指定する指令を受信した場合には、指定された前処理機を、メディアへの前処理剤の塗布を実施する前処理機として決定するようにしても良い。

　また、使用機器決定部２５ｂは、前処理機情報２４ｂに登録されている前処理機の中から、特定のアルゴリズムに基づいて自動で選択した前処理機を、メディアへの前処理剤の塗布を実施する前処理機として決定するようにしても良い。
　ここで、例えば、実行待ちのジョブが最も少ない前処理機を選択するアルゴリズムや、特定の機能や生産能力などの性能を備えている前処理機を選択するアルゴリズムなどの任意のアルゴリズムを、特定のアルゴリズムとして選択できる。

　制御部２５は、メディアへの前処理剤の塗布を実施する前処理機が決定されると、決定された処理機へのメディアと前処理剤のセットを要求する指示を、決定された処理機の操作者に通知する（Ｓ１０２）。
　ここで、制御部２５が受信した対象ジョブには、当該対象ジョブを行うメディアと前処理剤が指定されている。そのため、操作者に通知する指示には、前処理機にセットするメディアの種類（例えば、識別番号）と、処理剤の種類（例えば、品名など）が含まれている。

　操作者に対する指示は、Ｓ１０１で決定された前処理機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、前処理機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、前処理機の操作者は、Ｓ１０２における通知を受けると、指定された前処理機に、指定されたメディアと前処理剤をセットすることになる。

　本実施形態では、指定された前処理機への指定されたメディアと前処理剤のセットが完了すると、操作者が、前処理機の図示していない操作部や前処理機とは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１０２の処理の後、メディアと前処理剤のセットが完了したことが通知されると（Ｓ１０３、ＹＥＳ）、推奨条件決定部２５ｃが、Ｓ１０１において決定された前処理機による処理の推奨の条件を決定する（Ｓ１０４）。
　ここで、前記した前処理機処理条件情報２４ｆでは、前処理機による処理の推奨の条件を示す情報が、以下の情報と関連付けられて記憶されている。
（ａ）前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報、（ｂ）前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報、（ｃ）成果物の品質を示す情報、（ｄ）前処理機の種類を示す情報、（ｄ）前処理機の設置場所を示す情報。

　推奨条件決定部２５ｃは、前処理機処理条件情報２４ｆを参照して、前処理機における処理の推奨の条件を取得し、取得した条件を、Ｓ１０１において決定された前処理機による処理の条件として決定する（Ｓ１０４）。

　推奨条件決定部２５ｃは、Ｓ１０４において決定された処理の推奨の条件を利用者（操作者）に通知する（Ｓ１０５）。

　操作者に対する通知は、Ｓ１０１で決定された前処理機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、前処理機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、前処理機の操作者は、Ｓ１０５における通知を受けると、指定された前処理機に、指定された処理の条件をセットすることになる。
　なお、前処理機にセットする処理の条件は、Ｓ１０５の通知で指定されている処理の条件から変更してもよい。

　本実施形態では、指定された前処理機への指定された処理の条件がセットされると、操作者が、前処理機の図示していない操作部や前処理機とは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１０５の処理の後、前処理機において処理の条件のセットが完了したことが通知されると（Ｓ１０６、ＹＥＳ）、Ｓ１０１において決定された前処理機に対し、メディアへの前処理剤の塗布を指示する（Ｓ１０７）。
　これにより前処理機は、Ｓ１０７における指示を受けると、Ｓ１０７における指示に従ってメディアへの前処理剤の塗布を実施する。
　そして、メディアへの前処理剤の塗布が完了すると、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ１０７の処理の後、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了したことが通知されると（Ｓ１０８、ＹＥＳ）、使用機器決定部２５ｂが、メディアに対する印刷を実施するプリンターを決定する（Ｓ１１１）。

　ここで、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブにおいてプリンターが指示されている場合には、対象ジョブにおいて指示されているプリンターを、印刷を実施するプリンターとして決定しても良い。
　また、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブの受信後に、通信部２３を介して新たな指示を受信した場合であって、新たに受信した指示においてプリンターが指定されている場合、新たに受信した指示で指定されたプリンターを、印刷を実施するプリンターとして決定しても良い。

　また、使用機器決定部２５ｂは、プリンター情報２４ｃに登録されている複数のプリンターのうち、特定のアルゴリズムに基づいて自動で選択したプリンターを、印刷を実施するプリンターとして決定しても良い。
　ここで、例えば、実行待ちのジョブが最も少ないプリンターを選択するアルゴリズムや、特定の機能や生産能力などの性能を備えているプリンターを選択するアルゴリズムなど、任意のアルゴリズムを、特定のアルゴリズムとして選択できる。

　制御部２５は、印刷を実施するプリンターが決定されると、決定されたプリンターへのメディアとインクのセットを要求する指示を、決定されたプリンターの操作者に通知する（Ｓ１１２）。

　操作者に対する指示は、Ｓ１１１で決定されたプリンターの図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、プリンターとは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、プリンターの操作者は、Ｓ１１２における通知を受けると、指定されたプリンターに、指定されたメディアとインクをセットすることになる。

　本実施形態では、指定されたプリンターへの指定されたメディアとインクのセットが完了すると、操作者が、プリンターの図示していない操作部やプリンターとは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１１２の処理の後、メディアおよびインクのセットが完了したことが通知されると（Ｓ１１３、ＹＥＳ）、推奨条件決定部２５ｃが、Ｓ１１１において決定されたプリンターによる印刷処理の推奨の条件を決定する（Ｓ１１４）。
　ここで、前記したプリンター処理条件情報２４ｇでは、プリンターによる処理の推奨の条件を示す情報が、以下の情報と関連付けられて記憶されている。
（ａ）プリンターによって処理されるメディアの種類を示す情報、（ｂ）プリンターによって使用されるインクの種類を示す情報、（ｃ）成果物の品質を示す情報、（ｄ）プリンターの種類を示す情報、（ｄ）プリンターの設置場所を示す情報。

　推奨条件決定部２５ｃは、プリンター処理条件情報２４ｇを参照して、プリンターにおける印刷処理の推奨の条件を取得し、取得した条件を、Ｓ１１１において決定されたプリンターによる処理の条件として決定する（Ｓ１１４）。

　推奨条件決定部２５ｃは、Ｓ１１４において決定された印刷処理の推奨の条件を操作者に通知する（Ｓ１１５）。
　ここで、操作者に対する通知は、Ｓ１１１で決定されたプリンターの図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、プリンターとは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、プリンターの操作者は、Ｓ１１５における通知を受けると、指定されたプリンターに、指定された印刷処理の条件をセットすることになる。
　なお、プリンターにセットする印刷処理の条件は、Ｓ１１５の通知で指定されている処理の条件から変更してもよい。

　本実施形態では、指定されたプリンターへの指定された印刷処理の条件がセットされると、操作者が、プリンターの図示していない操作部やプリンターとは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１１５の通知の後、プリンターにおいて印刷処理の条件のセットが完了したことが通知されると（Ｓ１１６、ＹＥＳ）、Ｓ１１１において決定されたプリンターに対し、メディアへのインクによる印刷を指示する（Ｓ１１７）。
　これによりプリンターは、Ｓ１１７における指示を受けると、Ｓ１１７における指示に応じてメディアへのインクを用いた印刷を実施する。
　そして、メディアへの印刷が完了すると、メディアへの印刷が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ１１７の指示の後、メディアへの印刷処理が完了したことが通知されると（Ｓ１１８、ＹＥＳ）、使用機器決定部２５ｂが、メディアに対して蒸熱処理（蒸し処理）を実施する蒸し機を決定する（Ｓ１２１）。

　ここで、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブにおいて蒸し機が指示されている場合には、対象ジョブにおいて指示されている蒸し機を、蒸熱処理を実施する蒸し機として決定しても良い。
　また、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブの受信後に、通信部２３を介して新たな指示を受信した場合であって、新たに受信した指示において蒸し機が指定されている場合、新たに受信した指示で指定された蒸し機を、蒸熱処理を実施する蒸し機として決定しても良い。

　また、使用機器決定部２５ｂは、蒸し機情報２４ｄに登録されている複数の蒸し機のうち、特定のアルゴリズムに基づいて自動で選択した蒸し機を、蒸熱処理を実施する蒸し機として決定しても良い。
　ここで、例えば、実行待ちのジョブが最も少ない蒸し機を選択するアルゴリズムや、特定の機能や生産能力などの性能を備えている蒸し機を選択するアルゴリズムなど、任意のアルゴリズムを、特定のアルゴリズムとして選択できる。

　制御部２５は、蒸熱処理を実施する蒸し機が決定されると、決定された蒸し機へのメディアと水のセットを要求する指示を、決定された蒸し機の操作者に通知する（Ｓ１２２）。

　操作者に対する指示は、Ｓ１２１で決定された蒸し機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、蒸し機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、蒸し機の操作者は、Ｓ１２２における通知を受けると、指定された蒸し機に、指定されたメディアと水をセットすることになる。

　本実施形態では、指定された蒸し機への指定されたメディアと水のセットが完了すると、操作者が、蒸し機の図示していない操作部や蒸し機とは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１２２の処理の後、メディアおよび水のセットが完了したことが通知されると（Ｓ１２３、ＹＥＳ）、推奨条件決定部２５ｃが、Ｓ１２１において決定された蒸し機による処理の推奨の条件を決定する（Ｓ１２４）。
　ここで、前記した蒸し機処理条件情報２４ｈでは、蒸し機による処理の推奨の条件を示す情報が、以下の情報と関連付けられて記憶されている。
（ａ）蒸し機によって処理されるメディアの種類を示す情報、（ｂ）成果物の目的の品質を示す情報、（ｃ）蒸し機の種類を示す情報、（ｄ）蒸し機の設置場所を示す情報。

　推奨条件決定部２５ｃは、蒸し機処理条件情報２４ｈを参照して、蒸し機における処理の推奨の条件を取得し、取得した条件を、Ｓ１２１において決定された蒸し機による処理の条件として決定する（Ｓ１２４）。

　推奨条件決定部２５ｃは、Ｓ１２４において決定された処理の推奨の条件を操作者に通知する（Ｓ１２５）。
　ここで、操作者に対する通知は、Ｓ１２１で決定された蒸し機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、蒸し機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、蒸し機の操作者は、Ｓ１２５における通知を受けると、指定された蒸し機に、指定された処理の条件をセットすることになる。
　なお、蒸し機にセットする処理の条件は、Ｓ１２５の通知で指定されている処理の条件から変更してもよい。

　本実施形態では、指定された蒸し機への指定された処理の条件がセットされると、操作者が、蒸し機の図示していない操作部や蒸し機とは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１２５の通知の後、蒸し機において処理の条件のセットが完了したことが通知されると（Ｓ１２６、ＹＥＳ）、Ｓ１２１において決定された蒸し機に対し、メディアに対する蒸熱処理（蒸熱処理）の実行を指示する（Ｓ１２７）。
　これにより蒸し機は、Ｓ１２７における指示を受けると、Ｓ１２７における指示に応じてメディアに対する蒸熱処理を実施する。
　そして、メディアに対する蒸熱処理が完了すると、メディアに対する蒸熱処理が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ１２７の処理の後、メディアへの蒸熱処理が完了したことが通知されると（Ｓ１２８、ＹＥＳ）、使用機器決定部２５ｂが、メディアの洗い（洗浄処理）を実施する洗い機を決定する（Ｓ１３１）。

　ここで、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブにおいて洗い機が指示されている場合には、対象ジョブにおいて指示されている洗い機を、洗浄処理を実施する洗い機として決定しても良い。
　また、使用機器決定部２５ｂは、対象ジョブの受信後に、通信部２３を介して新たな指示を受信した場合であって、新たに受信した指示において洗い機が指定されている場合、新たに受信した指示で指定された洗い機を、洗浄処理を実施する洗い機として決定しても良い。

　また、使用機器決定部２５ｂは、洗い機情報２４ｅに登録されている複数の洗い機のうち、特定のアルゴリズムに基づいて自動で選択した洗い機を、洗浄処理を実施する洗い機として決定しても良い。
　ここで、例えば、実行待ちのジョブが最も少ない洗い機を選択するアルゴリズムや、特定の機能や生産能力などの性能を備えている洗い機を選択するアルゴリズムなど、任意のアルゴリズムを、特定のアルゴリズムとして選択できる。

　制御部２５は、洗浄処理を実施する洗い機が決定されると、決定された洗い機へのメディアと水のセットを要求する指示を、決定された洗い機の操作者に通知する（Ｓ１３２）。

　操作者に対する指示は、Ｓ１３１で決定された洗い機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、洗い機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、洗い機の操作者は、Ｓ１３２における通知を受けると、指定された洗い機に、指定されたメディアと水をセットすることになる。

　本実施形態では、指定された洗い機への指定されたメディアと水のセットが完了すると、操作者が、洗い機の図示していない操作部や洗い機とは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１３２の処理の後、メディアおよび水のセットが完了したことが通知されると（Ｓ１３３、ＹＥＳ）、推奨条件決定部２５ｃが、Ｓ１３１において決定された洗い機による処理の推奨の条件を決定する（Ｓ１３４）。
　ここで、前記した洗い機処理条件情報２４ｉでは、洗い機による処理の推奨の条件を示す情報が、以下の情報と関連付けられて記憶されている。
（ａ）洗い機によって処理されるメディアの種類を示す情報、（ｂ）成果物の目的の品質を示す情報、（ｃ）洗い機の種類を示す情報、（ｄ）洗い機の設置場所を示す情報。

　推奨条件決定部２５ｃは、洗い機処理条件情報２４ｉを参照して、洗い機における処理の推奨の条件を取得し、取得した条件を、Ｓ１３１において決定された洗い機による処理の条件として決定する（Ｓ１３４）。

　推奨条件決定部２５ｃは、Ｓ１３４において決定された洗い機による処理の推奨の条件を利用者に通知する（Ｓ１３５）。
　ここで、操作者に対する通知は、Ｓ１３１で決定された洗い機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、洗い機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、洗い機の操作者は、Ｓ１３５における通知を受けると、指定された洗い機に、指定された処理の条件をセットすることになる。
　なお、洗い機にセットする処理の条件は、Ｓ１３５の通知で指定されている処理の条件から変更してもよい。

　本実施形態では、指定された洗い機への指定された処理の条件がセットされると、操作者が、洗い機の図示していない操作部や洗い機とは別の電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　制御部２５は、Ｓ１３５の処理の後、洗い機において処理の条件のセットが完了したことが通知されると（Ｓ１３６、ＹＥＳ）、Ｓ１２１において決定された洗い機に対し、メディアに対する洗浄処理の実行を指示する（Ｓ１３７）。
　これにより洗い機は、Ｓ１３７における指示を受けると、Ｓ１３７における指示に応じてメディアに対する洗浄処理を実施する。
　そして、メディアに対する洗浄処理が完了すると、メディアに対する洗浄処理が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ１３７の処理の後、メディアへの洗浄処理が完了したことが通知されると（Ｓ１３８、ＹＥＳ）、制御部２５は、洗いの処理が完了したメディア、すなわち生産の対象の成果物が、目的の品質で得られたか否かを確認するための通知を、利用者に通知する（Ｓ１４１）。

　ここで、利用者とは、例えば、Ｓ１３１において決定された洗い機の操作者でも良い。
　操作者に対する通知は、Ｓ１３１で決定された洗い機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、洗い機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。また、通知先の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）が予め設定されている場合には、設定されている電子機器に通知されるようにしても良い。

　本実施形態では、通知を受けた操作者が、洗いの処理が完了したメディア、すなわち生産の対象の成果物が、目的の品質で得られたか否かの回答を、電子機器を介して、生産管理システム２０に通知するようになっている。

　処理条件情報管理部２５ａは、Ｓ１４１の処理の後、利用者側からの回答を受信すると（Ｓ１４２、ＹＥＳ）、生産履歴情報２４ｊに含まれる情報のうち、今回の生産に関係する情報を更新する（Ｓ１４３）。

　ここで、前記したように、生産履歴情報２４ｊには、以下の（ａ）から（ｒ）の情報項目を有している。
（ａ）生産の日時を示す情報、（ｂ）生産の対象の成果物の目的の品質を示す情報、（ｃ）生産に使用したメディアの種類を示す情報、（ｄ）生産に使用した前処理機の種類を示す情報、（ｅ）生産に使用した前処理機の設置場所を示す情報、（ｆ）生産に使用した前処理剤の種類を示す情報、（ｇ）生産に使用した前処理機による処理の条件を示す情報、（ｈ）生産に使用したプリンターの種類を示す情報、（ｉ）生産に使用したプリンターの設置場所を示す情報、（ｊ）生産に使用したインクの種類を示す情報、（ｋ）生産に使用したプリンターによる処理の条件を示す情報、（ｌ）生産に使用した蒸し機の種類を示す情報、（ｍ）生産に使用した蒸し機の設置場所を示す情報、（ｎ）生産に使用した蒸し機による処理の条件を示す情報、（ｏ）生産に使用した洗い機の種類を示す情報、（ｐ）生産に使用した洗い機の設置場所を示す情報、（ｑ）生産に使用した洗い機による処理の条件を示す情報、（ｒ）生産の対象の成果物が目的の品質であったか否かを示す情報。

　上記した情報項目のうち、（ｂ）生産の対象の成果物の目的の品質を示す情報と、（ｃ）生産に使用したメディアの種類を示す情報と、（ｆ）生産に使用した前処理剤の種類を示す情報と、（ｆ）生産に使用した前処理剤の種類を示す情報の具体的な内容は、前記した対象ジョブにおいて決められている。
　よって、処理条件情報管理部２５ａは、対象ジョブを参照して、これらの情報項目に関する情報を更新する。

　上記した情報項目のうち、（ｄ）生産に使用した前処理機の種類を示す情報と、（ｅ）生産に使用した前処理機の設置場所を示す情報の具体的な内容は、Ｓ１０１において決定された前処理機の種類と設置場所に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｈ）生産に使用したプリンターの種類を示す情報、（ｉ）生産に使用したプリンターの設置場所を示す情報の具体的な内容は、Ｓ１１１において決定されたプリンターの種類と設置場所に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｌ）生産に使用した蒸し機の種類を示す情報と、（ｍ）生産に使用した蒸し機の設置場所を示す情報の具体的な内容は、Ｓ１２１において決定された蒸し機の種類と設置場所に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｏ）生産に使用した洗い機の種類を示す情報と、（ｐ）生産に使用した洗い機の設置場所を示す情報の具体的な内容は、Ｓ１３１において決定された洗い機の種類と設置場所に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｇ）生産に使用した前処理機による処理の条件を示す情報の具体的な内容は、Ｓ１０４で決定された処理の推奨条件に基づき更新される。
　なお、前処理機の操作者により処理の条件が変更されていた場合には、Ｓ１０６の処理機側からの通知に、処理の条件が変更されたことが示されている。よって、Ｓ１０４で決定された処理の推奨条件が変更されている場合には、変更後の処理の条件に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｋ）生産に使用したプリンターによる処理の条件を示す情報の具体的な内容は、ステップＳ１１４で決定された処理の推奨条件に基づき更新される。
　なお、プリンターの操作者により処理の条件が変更されていた場合には、Ｓ１１６のプリンター側からの通知に、処理の条件が変更されたことが示されている。よって、Ｓ１１４で決定された処理の推奨条件が変更されている場合には、変更後の処理の条件に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｎ）生産に使用した蒸し機による処理の条件を示す情報の具体的な内容は、ステップＳ１２４で決定された処理の推奨条件に基づき更新される。
　なお、蒸し機の操作者により処理の条件が変更されていた場合には、Ｓ１２６の蒸し機側からの通知に、処理の条件が変更されたことが示されている。よって、Ｓ１２４で決定された処理の推奨条件が変更されている場合には、変更後の処理の条件に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｑ）生産に使用した洗い機による処理の条件を示す情報の具体的な内容は、ステップＳ１３４で決定された処理の推奨条件に基づき更新される。
　なお、洗い機の操作者により処理の条件が変更されていた場合には、Ｓ１３６の洗い機側からの通知に、処理の条件が変更されたことが示されている。よって、Ｓ１３４で決定された処理の推奨条件が変更されている場合には、変更後の処理の条件に基づき更新される。

　上記した情報項目のうち、（ｒ）生産の対象の成果物が目的の品質であったか否かを示す情報の具体的な内容は、Ｓ１４２において受信した、操作者側からの回答の内容が入力される。
　また、（ａ）生産の日時を示す情報の具体的な内容は、成果物が生産された時点の日時で更新される。

　処理条件情報管理部２５ａは、Ｓ１４３の処理の後、Ｓ１４３において更新した生産履歴情報２４ｊに基づいて、前処理機処理条件情報２４ｆと、プリンター処理条件情報２４ｇと、蒸し機処理条件情報２４ｈと、洗い機処理条件情報２４ｉとを更新する（Ｓ１４４）。
　ここで、Ｓ１４４における更新のアルゴリズムとしては、様々なアルゴリズムを採用できる。
　制御部２５は、Ｓ１４４の処理が完了した時点で、図９～図１１に示す動作を終了する。

　以上に説明したように、生産管理システム２０では、
　成果物の品質と、成果物の生成に使用する電子機器の種類および設置場所と、電子機器による処理の推奨の条件との関連を示す処理条件情報と、成果物の目的の品質と、成果物の生成に使用する予定の電子機器の種類および設置場所とに基づいて、成果物の生成に使用する予定の電子機器による処理の推奨の条件を決定する（Ｓ１０４、Ｓ１１４、Ｓ１２４、Ｓ１３４）。
　よって、成果物の生成に使用する電子機器の設置場所による成果物の品質のばらつきを低減することができる。

　生産管理システム２０は、成果物の生成に使用する予定の電子機器を特定のアルゴリズムに基づいて自動で決定する（Ｓ１０１、Ｓ１１１、Ｓ１２１、Ｓ１３１）ので、利便性を向上することができる。

　生産管理システム２０は、電子機器による処理の実際の条件と、この条件によって電子機器によって処理された成果物の実際の品質とに基づいて、処理条件情報を学習する（Ｓ１４１～Ｓ１４４）ので、処理条件情報の精度を向上することができ、その結果、成果物の生成に使用する電子機器の設置場所による成果物の品質のばらつきを更に低減することができる。

　生産システム１０は、本実施の形態において、メディアへのインクによる印刷以外に、メディアへの前処理剤の塗布と、メディアの蒸しと、メディアの洗いとを実施することによって、成果物を生産する。しかしながら、生産システム１０は、メディアへの前処理剤の塗布と、メディアの蒸しと、メディアの洗いとの少なくとも１つを実行せずに、成果物を生産しても良い。

［第２実施形態］
　　次に、必要量取得プログラム２４ｋに従って実施される処理により、成果物を生産する場合を説明する。

　図１２は、成果物を生産する場合の生産管理システム２０の動作のフローチャートである。

　制御部２５は、通信部２３を介して、成果物の生産を指示するジョブ（以下「対象ジョブ」という。）を受信すると、図１２に示す処理を実施する。

　使用機器決定部２５ｂは、メディアへの前処理剤の塗布を実施する前処理機を決定する（Ｓ２０１）。

　制御部２５は、メディアへの前処理剤の塗布を実施する前処理機が決定されると、決定された前処理機へのメディアと前処理剤のセットを要求する指示を、決定された処理機の操作者に通知する（Ｓ２０２）。
　この指示には、前処理機にセットするメディアの長さと、前処理剤の量が指定されている。

　操作者に対する指示は、Ｓ２０１で決定された前処理機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、前処理機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、前処理機の操作者は、Ｓ２０２における通知を受けると、指定された前処理機に、指定されたメディアと前処理剤をセットすることになる。
　この際に、指定された長さ以上のメディアと、指定された量以上の前処理剤が、前処理機にセットされる。

　制御部２５は、Ｓ２０２の通知の後、メディアと前処理剤のセットが完了したことが通知されると（Ｓ２０３、ＹＥＳ）、Ｓ２０１において決定された前処理機に対し、メディアへの前処理剤の塗布を指示する（Ｓ２０４）。

　ここで、Ｓ２０４における指示には、Ｓ２０２において通知したメディアの長さと、Ｓ２０２において通知した前処理剤の量と、前処理機による処理の条件とが含まれる。
　前処理機は、Ｓ２０４における指示を受けると、Ｓ２０４における指示に応じてメディアへの前処理剤の塗布を実行し、メディアへの前処理剤の塗布が完了すると、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ２０４の指示の後、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了したことが通知されると（Ｓ２０５、ＹＥＳ）、使用機器決定部２５ｂが、メディアに対するインクによる印刷を実施するプリンターを決定する（Ｓ２１１）。

　制御部２５は、印刷を実施するプリンターが決定されると、決定されたプリンターへのメディアとインクのセットを要求する指示を、決定されたプリンターの操作者に通知する（Ｓ２１２）。
　この指示には、前処理機にセットするメディアの長さと、インクの量が指定されている。

　操作者に対する指示は、Ｓ２１１で決定されたプリンターの図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、プリンターとは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、プリンターの操作者は、Ｓ２１２における通知を受けると、指定されたプリンターに、指定されたメディアとインクをセットすることになる。
　この際に、指定された長さ以上のメディアと、指定された量以上の前処理剤が、プリンターにセットされる。

　制御部２５は、Ｓ２１２の処理の後、メディアおよびインクのセットが完了したことが通知されると（Ｓ２１３、ＹＥＳ）、Ｓ２１１において決定されたプリンターに対し、メディアへの印刷を指示する（Ｓ２１４）。
　ここで、Ｓ２１４における指示には、Ｓ２１２において通知したメディアの長さと、Ｓ２１２において通知したインクの量と、プリンターにおける印刷処理の条件とが含まれる。

　これによりプリンターは、Ｓ２１４における指示を受けると、Ｓ２１４における指示に応じてメディアへのインクを用いた印刷を実施する。
　そして、メディアへの印刷が完了すると、メディアへの印刷が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ２１４の指示の後、メディアへの印刷処理が完了したことが通知されると（Ｓ２１５、ＹＥＳ）、使用機器決定部２５ｂが、メディアに対して蒸熱処理（蒸熱処理）を実施する蒸し機を決定する（Ｓ２２１）。

　制御部２５は、蒸熱処理を実施する蒸し機が決定されると、決定された蒸し機へのメディアと水のセットを要求する指示を、決定された蒸し機の操作者に通知する（Ｓ２２２）。
　この指示には、前処理機にセットするメディアの長さと、インクの量が指定されている。

　操作者に対する指示は、Ｓ２２１で決定された蒸し機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、蒸し機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、蒸し機の操作者は、Ｓ２２２における通知を受けると、指定された蒸し機に、指定されたメディアと水をセットすることになる。
　この際に、指定された長さ以上のメディアと、指定された量以上の水が、蒸し機にセットされる。

　制御部２５は、Ｓ２２２の処理の後、メディアおよび水のセットが完了したことが通知されると（Ｓ２２３、ＹＥＳ）、Ｓ２２１において決定された蒸し機に対し、メディアに対する蒸熱処理（蒸し処理）の実行を指示する（Ｓ２２４）。
　ここで、Ｓ２２４における指示には、Ｓ２２２において通知したメディアの長さと、Ｓ２２２において通知したインクの量と、蒸し機における処理の条件とが含まれる。
　これにより蒸し機は、Ｓ２２４における指示を受けると、Ｓ２２４における指示に応じてメディアに対する蒸熱処理を実施する。
　そして、メディアに対する蒸熱処理が完了すると、メディアに対する蒸熱処理が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ２２４の指示の後、メディアへの蒸熱処理が完了したことが通知されると（Ｓ２２５、ＹＥＳ）、使用機器決定部２５ｂが、メディアの洗い（洗浄処理）を実施する洗い機を決定する（Ｓ２３１）。

　制御部２５は、洗浄処理を実施する洗い機が決定されると、決定された洗い機へのメディアと水のセットを要求する指示を、決定された洗い機の操作者に通知する（Ｓ２３２）。
　この指示には、前処理機にセットするメディアの長さと、水の量が指定されている。

　操作者に対する指示は、Ｓ２３１で決定された洗い機の図示しない表示部に通知するようにしても良い。また、洗い機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部であっても良い。
　これにより、洗い機の操作者は、Ｓ２３２における通知を受けると、指定された洗い機に、指定されたメディアと水をセットすることになる。
　この際に、指定された長さ以上のメディアと、指定された量以上の水が、洗い機にセットされる。

　制御部２５は、Ｓ２３２の指示の後、メディアおよび水のセットが完了したことが通知されると（Ｓ２３３、ＹＥＳ）、Ｓ２３１において決定された洗い機に対し、メディアに対する洗浄処理の実行を指示する（Ｓ２３４）。
　ここで、Ｓ２３４における指示には、Ｓ２３２において通知したメディアの長さと、Ｓ２３２において通知した水の量と、洗い機における処理の条件とが含まれる。
　これにより洗い機は、Ｓ２３４における指示を受けると、Ｓ２３４における指示に応じてメディアに対する洗浄処理を実施する。
　そして、メディアに対する洗浄処理が完了すると、メディアに対する洗浄処理が完了したことを生産管理システム２０に通知する。

　制御部２５では、Ｓ２３４の処理の後、メディアへの洗浄処理が完了したことが通知されると（Ｓ２３５、ＹＥＳ）、制御部２５は、処理を終了する。

　次に、メディアの長さと、処理液の量とを決定する場合の生産管理システム２０の動作について説明する。
　図１３は、メディアの長さと、処理液の量とを決定する場合の生産管理システム２０の動作のフローチャートである。

　制御部２５は、通信部２３を介して対象ジョブを受信すると、図１３に示す処理を実施する。
　図１３に示すように、歩留まり率管理部２５ｄは、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌを参照して、前処理機における歩留まり率の予測値を取得する（Ｓ２４１）。
　ここで、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌでは、前処理機の識別情報と、前処理機の操作者の識別情報と、前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、前処理機による処理の条件を示す情報の組み合わせ毎に、留まり率予測値が規定されている。
　歩留まり率管理部２５ｄは、前処理機、メディアの種類、前処理剤、前処理剤の情報と、前処理機の操作者の情報に基づいて、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌを参照して、前処理機での前処理における歩留まり率の予測値を取得する。

　ここで、対象ジョブの実施に用いられる前処理機は、前記したＳ２０１において決定された前処理機である。
　前処理機の操作者は、対象ジョブにおいて指示されても良いし、対象ジョブの受信後に通信部２３を介して指示されるようにしても良い。
　前処理機によって処理されるメディアの種類と、使用される前処理剤の種類と、前処理機による処理の条件とは、対象ジョブにおいて指示されている。

　歩留まり率管理部２５ｄは、プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍを参照して、プリンターにおける歩留まり率の予測値を取得する（Ｓ２４２）。
　ここで、プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍでは、プリンターの識別情報と、プリンターの操作者の識別情報と、プリンターによって処理されるメディアの種類を示す情報と、プリンターによって使用されるインクの種類を示す情報と、プリンターによる処理の条件を示す情報の組み合わせ毎に、歩留まり率予測値が規定されている。
　　歩留まり率管理部２５ｄは、プリンターの識別情報と、プリンターの操作者の識別情報と、プリンターによって処理されるメディアの種類を示す情報と、プリンターによって使用されるインクの種類を示す情報と、に基づいて、プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍを参照して、プリンターでの印刷処理における歩留まり率の予測値を取得する。

　ここで、印刷処理に用いられるプリンターは、前記したＳ２１１において決定されたプリンターである。
　プリンターの操作者は、対象ジョブにおいて指示されても良いし、対象ジョブの受信後に通信部２３を介して指示されるようにしても良い。
　プリンターによって処理されるメディアの種類と、使用されるインクの種類と、前処理機による処理の条件とは、対象ジョブにおいて指示されている。

　歩留まり率管理部２５ｄは、蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎを参照して、蒸し機における歩留まり率の予測値を取得する（Ｓ２４３）。
　ここで、蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎでは、蒸し機の識別情報と、蒸し機の操作者の識別情報と、蒸し機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、蒸し機によって使用される水の種類を示す情報と、蒸し機による処理の条件を示す情報との組み合わせ毎に、歩留まり率予測値が規定されている。
　歩留まり率管理部２５ｄは、蒸し機の識別情報と、蒸し機の操作者の識別情報と、蒸し機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、蒸し機によって使用される水の種類を示す情報と、に基づいて、蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎを参照して、蒸し機での蒸熱処理における歩留率の予測値を取得する。

　ここで、蒸熱処理用いられる蒸し機は、前記したＳ２２１において決定された蒸し機である。
　蒸し機の操作者は、対象ジョブにおいて指示されても良いし、対象ジョブの受信後に通信部２３を介して指示されるようにしても良い。
　蒸し機によって処理されるメディアの種類と、使用される水の種類と、蒸し機による処理の条件とは、対象ジョブにおいて指示されている。

　歩留まり率管理部２５ｄは、洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏを参照して、洗い機での洗浄処理における歩留まり率の予測値を取得する（Ｓ２４４）。
　ここで、洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏでは、洗い機の識別情報と、洗い機の操作者の識別情報と、洗い機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、洗い機によって使用される水の種類を示す情報と、洗い機による処理の条件を示す情報との組み合わせ毎に、歩留まり率予測値が規定されている。
　歩留まり率管理部２５ｄは、洗い機の識別情報と、洗い機の操作者の識別情報と、洗い機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、洗い機によって使用される水の種類を示す情報と、に基づいて、洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏを参照して、洗い機での洗浄処理における歩留率の予測値を取得する。

　必要量取得部２５ｅは、各処理における歩留まり率予測値が取得されると（Ｓ２４１～Ｓ２４４）、最終的に必要な成果物の長さと、洗い機におけるメディアの歩留まり率の予測値とに基づいて、洗い機での処理に必要なメディアの長さを算出する（Ｓ２４５）。
　ここで、最終的に必要な成果物の長さは、対象ジョブにおいて指定されている。洗い機におけるメディアの歩留まり率の予測値は、前記したＳ２４４で取得された値である。

　例えば、最終的に必要な成果物の長さが１００ｍであり、洗い機における歩留まり率の予測値が９５％である場合、
　必要量取得部２５ｅは、対象ジョブでの処理に必要なメディアの長さとして、１０５．３ｍ（＝１００／０．９５）を算出する。
　これにより、算出された対象ジョブでの処理に必要なメディアの長さ（１０５．３ｍ）が、前記したＳ２３２における洗い機に対する指示に含まれることになる。

　続いて、必要量取得部２５ｅは、算出された対象ジョブでの処理に必要なメディアの長さと、洗い機で洗浄処理を行う際に必要とされる水の量であって、メディアの単位長さ当たりの必要量とに基づいて、洗い機で洗浄処理を行う際に必要とされる水の総量を算出する（Ｓ２４６）。
　これにより、算出された水の総量は、前記したＳ２３２における洗い機に対する指示に含まれることになる。これにより、算出された総量分の水を洗い機にセットすることが、指示されることになる。

　必要量取得部２５ｅは、洗い機での処理に必要なメディアの長さと、蒸し機におけるメディアの歩留まり率の予測値とに基づいて、蒸し機での処理に必要なメディアの長さを算出する（Ｓ２４７）。
　ここで、洗い機での処理に必要なメディアの長さは、前記したＳ２４５で算出された長さである。蒸し機におけるメディアの歩留まり率の予測値は、前記したＳ２４３で取得された値である。

　例えば、洗い機での処理に必要なメディアの長さが１０５．３ｍであり、蒸し機における歩留まり率の予測値が８５％である場合、
　必要量取得部２５ｅは、蒸し機での処理に必要なメディアの長さとして、１２３．９ｍ（＝１０５．３／０．８５）を算出する。
　これにより、蒸し機での処理に必要なメディアの長さ（１２３．９ｍ）が、前記したＳ２２２における蒸し機に対する指示に含まれることになる。

　続いて、必要量取得部２５ｅは、蒸し機での処理に必要なメディアの長さと、蒸し機で蒸熱処理を行う際に必要とされる水の量であって、メディアの単位長さ当たりの必要量とに基づいて、蒸し機で蒸熱処理を行う際に必要とされる水の総量を算出する（Ｓ２４８）。
　これにより、算出された水の総量は、前記したＳ２２２における蒸し機に対する指示に含まれることになる。これにより、算出された総量分の水を蒸し機にセットすることが、指示されることになる。

　必要量取得部２５ｅは、蒸し機での処理に必要なメディアの長さと、プリンターにおけるメディアの歩留まり率の予測値とに基づいて、プリンターでの印刷処理に必要なメディアの長さを算出する（Ｓ２４７）。
　ここで、蒸し機での処理に必要なメディアの長さは、前記したＳ２４７で算出された長さである。プリンターにおけるメディアの歩留まり率の予測値は、前記したＳ２４２で取得された値である。

　例えば、蒸し機での処理に必要なメディアの長さが１２３．９ｍであり、プリンターにおける歩留まり率の予測値が９０％である場合、
　必要量取得部２５ｅは、プリンターでの処理に必要なメディアの長さとして、１３７．７ｍ（＝１２３．９／０．９０）を算出する。
　これにより、プリンターでの処理に必要なメディアの長さ（１３７．７ｍ）が、前記したＳ１１２におけるプリンターに対する指示に含まれることになる。

　続いて、必要量取得部２５ｅは、プリンターでの印刷処理に必要なメディアの長さと、プリンターで印刷処理を行う際に必要とされるインクの量であって、メディアの単位長さ当たりの必要量とに基づいて、プリンターで印刷処理を行う際に必要とされるインクの総量を算出する（Ｓ２５０）。
　これにより、算出されたインクの総量は、前記したＳ２１２におけるプリンターに対する指示に含まれることになる。これにより、算出された総量分のインクをプリンターにセットすることが、指示されることになる。

　必要量取得部２５ｅは、プリンターでの印刷処理に必要なメディアの長さと、前処理機におけるメディアの歩留まり率の予測値とに基づいて、前処理機での処理に必要なメディアの長さを算出する（Ｓ２５１）。
　ここで、プリンターでの処理に必要なメディアの長さは、前記したＳ２４９で算出された長さである。前処理機におけるメディアの歩留まり率の予測値は、前記したＳ２４１で取得された値である。

　例えば、プリンターでの処理に必要なメディアの長さが１３７．７ｍであり、前処理機における歩留まり率の予測値が９５％である場合、
　必要量取得部２５ｅは、前処理機での処理に必要なメディアの長さとして、１４４．９ｍ（＝１３７．７／０．９５）を算出する。
　これにより、前処理機での処理に必要なメディアの長さ（１４４．９ｍ）が、前記したＳ１０２における前処理機に対する指示に含まれることになる。

　続いて、必要量取得部２５ｅは、前処理機での処理に必要なメディアの長さと、前処理機で処理を行う際に必要とされる前処理剤の量であって、メディアの単位長さ当たりの必要量とに基づいて、前処理機で処理を行う際に必要とされる前処理剤の総量を算出する（Ｓ２５２）。
　これにより、算出された前処理剤の総量は、前記したＳ２０２における前処理機に対する指示に含まれることになる。これにより、算出された総量分の前処理剤を前処理機にセットすることが、指示されることになる。
　制御部２５は、Ｓ２５２の処理の後、図１３に示す動作を終了する。

　次に、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌを更新する場合の生産管理システム２０の動作について説明する。
　図１４は、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌを更新する場合の生産管理システム２０の動作のフローチャートである。

　制御部２５は、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了したことが通知されたとＳ２０５において判断すると、図１４に示す動作を実施する。

　図１４に示すように、歩留まり率管理部２５ｄは、完了したことが通知された処理に関して前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐを更新する（Ｓ２７１）。
　ここで、前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐのうち、歩留まり率に関しては、前処理機の操作者などの人間によって入力されても良いし、前処理機の図示していないセンサーによって自動で取得されても良い。

　歩留まり率管理部２５ｄは、Ｓ２７１の処理の後、Ｓ２７１において更新した前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐに基づいて前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌを更新する（Ｓ１７２）。
　ここで、Ｓ２７２における更新のアルゴリズムとしては、様々なアルゴリズムが採用されることが可能である。
ここで、前処理機歩留まり率履歴情報２４ｐでは、前処理機の識別情報と、前処理機の操作者の識別情報と、前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、前処理機による処理の条件を示す情報と、の組み合わせ毎に、歩留まり率予測値が規定されている。
　よって、各組み合わせの歩留まり率予測値は、各組み合わせでの処理の際に得られた歩留率の平均値であってもよい。
　制御部２５は、Ｓ１７２の処理の後、図１４に示す動作を終了する。

　ここでは、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌの更新について説明した。
　しかしながら、プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍの更新、蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎの更新、および、洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏの更新についても同様である。
　すなわち、歩留まり率管理部２５ｄは、メディアへのインクによる印刷の処理が完了したことが通知されたとＳ２１５において判断すると、完了したことが通知された処理に関してプリンター歩留まり率履歴情報２４ｑを更新し、更新したプリンター歩留まり率履歴情報２４ｑに基づいてプリンター歩留まり率予測値情報２４ｍを更新する。

　また、歩留まり率管理部２５ｄは、メディアの蒸しの処理が完了したことが通知されたとＳ２２５において判断すると、完了したことが通知された処理に関して蒸し機歩留まり率履歴情報２４ｒを更新し、更新した蒸し機歩留まり率履歴情報２４ｒに基づいて蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎを更新する。

また、歩留まり率管理部２５ｄは、メディアの洗いの処理が完了したことが通知されたとＳ２３５において判断すると、完了したことが通知された処理に関して洗い機歩留まり率履歴情報２４ｓを更新し、更新した洗い機歩留まり率履歴情報２４ｓに基づいて洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏを更新する。

　次に、メディアが登録される場合の生産管理システム２０の動作について説明する。
　利用者は、生産管理システム２０に登録することを希望するメディアの識別情報、長さおよび状態を指定した上で、このメディアの登録を、図示していない電子機器を介して生産管理システム２０に指示することができる。
　メディア管理部２５ｆは、メディアの登録が通信部２３を介して指示されると、登録が指示されたメディアをメディア管理情報２４ｔに登録する。

　次に、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了した場合にメディア管理情報２４ｔを更新するときの生産管理システム２０の動作について説明する。

　図１５は、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了した場合にメディア管理情報２４ｔを更新するときの生産管理システム２０の動作のフローチャートである。
　制御部２５は、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了したことが通知されたとＳ２０５　において判断すると、図１５に示す動作を実施する。

　図１５に示すように、メディア管理部２５ｆは、完了したことが通知された処理に使用されたメディアの識別情報と、このメディアの現在の長さとを、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了したことを通知してきた前処理機から取得する（Ｓ２９１）。
　ここで、前処理機は、メディアの識別情報を、図示していないセンサーによってメディアから自動で取得しても良いし、前処理機の操作者などの人間によって入力されても良い。また、前処理機は、メディアの現在の長さを、図示していないセンサーによってメディアから自動で取得しても良いし、前処理機の操作者などの人間によって入力されても良い。

　メディア管理部２５ｆは、Ｓ２９１の処理の後、Ｓ２９１において取得したメディアの識別情報にメディア管理情報２４ｔにおいて関連付けられている長さを、Ｓ２９１において取得した長さに更新する（Ｓ２９２）。

　次いで、メディア管理部２５ｆは、Ｓ２９２の処理の後、メディア管理情報２４ｔにおいて、Ｓ２９１において取得したメディアの識別情報に関連付けられているメディアの状態を、「前処理済み状態」に更新する（Ｓ２９３）。
　一例として、図８において、識別情報「ＭＥＤ００１」に対応するメディアの状態を「未処理状態」から「前処理済み状態」に変更する。
　そして、図１５に示す動作を終了する。

　ここでは、メディアへの前処理剤の塗布の処理が完了した際のメディア管理情報２４ｔの更新について説明した。
　しかしながら、メディアへの印刷が完了した場合のメディア管理情報２４ｔの更新、メディアの蒸熱処理が完了した際のメディア管理情報２４ｔの更新、および、メディアの洗浄処理が完了した際のメディア管理情報２４ｔの更新についても同様である。

　すなわち、メディア管理部２５ｆは、メディアへの印刷が完了したことが通知されると（Ｓ２１５、ＹＥＳ）、印刷が完了したメディアの識別情報と、印刷が完了したメディアの現在の長さを示す情報を、印刷の完了を通知したプリンターから取得する（Ｓ２９１）。
　そして、メディア管理部２５ｆは、メディア管理情報２４ｔにおいて、印刷が完了したメディアの識別番号に関連付けられたメディアの長さを示す情報の内容を、Ｓ２９１で取得した長さに変更する（Ｓ２９２）。
　さらに、メディア管理部２５ｆは、メディア管理情報２４ｔにおいて、印刷が完了したメディアの識別番号に関連付けられたメディアの状態を示す情報を、「印刷済み状態」に変更する。

　また、メディア管理部２５ｆは、メディアの蒸熱処理が完了したことが通知されると（Ｓ２２５、ＹＥＳ）、蒸熱処理が完了したメディアの識別情報と、蒸熱処理が完了したメディアの現在の長さを示す情報を、蒸熱処理の完了を通知した蒸し機から取得する（Ｓ２９１）。
　そして、メディア管理部２５ｆは、メディア管理情報２４ｔにおいて、蒸熱処理が完了したメディアの識別番号に関連付けられたメディアの長さを示す情報の内容を、Ｓ２９１で取得した長さに変更する（Ｓ２９２）。
　さらに、メディア管理部２５ｆは、メディア管理情報２４ｔにおいて、蒸熱処理が完了したメディアの識別番号に関連付けられたメディアの状態を示す情報を、「蒸熱処理済み状態」に変更する。

　また、メディア管理部２５ｆは、メディアの洗浄処理が完了したことが通知されると（Ｓ２３５、ＹＥＳ）、洗浄処理が完了したメディアの識別情報と、洗浄処理が完了したメディアの現在の長さを示す情報を、洗浄処理の完了を通知した洗い機から取得する（Ｓ２９１）。
　そして、メディア管理部２５ｆは、メディア管理情報２４ｔにおいて、洗浄処理が完了したメディアの識別番号に関連付けられたメディアの長さを示す情報の内容を、Ｓ２９１で取得した長さに変更する（Ｓ２９２）。
　さらに、メディア管理部２５ｆは、メディア管理情報２４ｔにおいて、洗浄処理が完了したメディアの識別番号に関連付けられたメディアの状態を示す情報を、「洗浄処理済み状態」に変更する。

　前処理機では、当該前処理機の図示しない表示部や、前処理機とは別の電子機器（例えば、操作者が保持する情報端末）の表示部に、メディア管理情報２４ｔや、処理の実施に関する必要な情報が表示されるようになっている。
　前処理機の操作者は、前処理機にメディアをセットする際に、表示部に表示された情報を確認することで、前処理機にセットすることに適した長さおよび状態のメディアを、前処理機にセットすることができる。

　ここでは、前処理機の場合について説明をしたが、プリンターの操作者、蒸し機の操作者、および洗い機の操作者に対しても、表示部にメディア管理情報や２４ｔや、処理に関する必要な情報を表示するようにしても良い。

　これにより、プリンターの操作者は、プリンターにメディアをセットする際に、表示部に表示された情報を確認することで、プリンターにセットすることに適した長さおよび状態のメディアを、プリンターにセットできる。
　蒸し機の操作者は、プリンターにメディアをセットする際に、表示部に表示された情報を確認することで、蒸し機にセットすることに適した長さおよび状態のメディアを、蒸し機にセットできる。
　洗い機の操作者は、プリンターにメディアをセットする際に、表示部に表示された情報を確認することで、洗い機にセットすることに適した長さおよび状態のメディアを、洗い機にセットできる。

　以上説明したように、生産管理システム２０は、必要な成果物の量と、成果物の生成の各工程におけるメディアの歩留まり率の予測値とに基づいて、必要なメディアの量を取得する（Ｓ２４５、Ｓ２４７、Ｓ２４９およびＳ２５１）ので、従来より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　生産管理システム２０は、成果物の生成の各工程に必要なメディアの量に基づいて、この工程において使用する物質の量を取得する（Ｓ２４６、Ｓ２４８、Ｓ２５０およびＳ２５２）ので、より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　生産管理システム２０は、成果物の生成の各工程における実際の歩留まり率に基づいて、この工程における歩留まり率の予測値を生成する（Ｓ２７２）ので、歩留まり率の予測値の精度を向上することができる。

　上記したように、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌでは、前処理機の識別情報と、前処理機の操作者の識別情報と、前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、前処理機による処理の条件を示す情報の組み合わせ毎に、留まり率予測値が規定されている。
　プリンター歩留まり率予測値情報２４ｍでは、プリンターの識別情報と、プリンターの操作者の識別情報と、プリンターによって処理されるメディアの種類を示す情報と、プリンターによって使用されるインクの種類を示す情報と、プリンターによる処理の条件を示す情報の組み合わせ毎に、歩留まり率予測値が規定されている。
　蒸し機歩留まり率予測値情報２４ｎでは、蒸し機の識別情報と、蒸し機の操作者の識別情報と、蒸し機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、蒸し機によって使用される水の種類を示す情報と、蒸し機による処理の条件を示す情報との組み合わせ毎に、歩留まり率予測値が規定されている。
洗い機歩留まり率予測値情報２４ｏでは、洗い機の識別情報と、洗い機の操作者の識別情報と、洗い機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、洗い機によって使用される水の種類を示す情報と、洗い機による処理の条件を示す情報との組み合わせ毎に、歩留まり率予測値が規定されている。

　そのため、生産管理システム２０では、成果物の生成の各工程を実施する電子機器の識別情報と、この電子機器の操作者の識別情報と、この電子機器によって処理されるメディアの種類と、この電子機器によって使用される液体（前処理剤、インク、水）の種類と、この電子機器による処理の条件の組み合わせ毎に、各工程での処理における実際の歩留率を判定した予測値（歩留まり率の予測値）が規定されている。
　そのため、この予測値に基づいて、必要なメディアの量を取得することができるので、より適切な量の成果物の生産が可能になる。

　例えば、電子機器が洗い機である場合には、Ｓ２４５で取得した予測値に基づいて、必要なメディアの量が求められる（Ｓ２４６）。
　蒸し機である場合には、Ｓ２４３で取得した予測値に基づいて、必要なメディアの量が求められる（Ｓ２４７）。
　プリンターである場合には、Ｓ２４２で取得した予測値に基づいて、必要なメディアの量が求められる（Ｓ２４９）。
　前処理機である場合には、Ｓ２４１で取得した予測値に基づいて、必要なメディアの量が求められる（Ｓ２５１）

　　生産管理システム２０は、メディアの量をメディア毎に管理する（Ｓ２９２）ので、必要な量があるメディアを使用して成果物を生成することを可能にすることができ、その結果、より適切な量の成果物の生産を可能にすることができる。

　　生産管理システム２０は、前処理機において使用する物質の量として、メディアの長さ以外に、前処理剤の量を算出する。しかしながら、生産管理システム２０は、前処理機において使用する物質の量として、前処理剤の量に代えて、または、前処理剤の量に加えて、前処理剤以外の物質の量を算出しても良い。以上においては、前処理機において使用する物質の量について説明しているが、プリンターにおいて使用する物質の量、蒸し機において使用する物質の量、および、洗い機において使用する物質の量についても同様である。

　本実施形態では、前処理機歩留まり率予測値情報２４ｌにおいては、前処理機の識別情報と、前処理機の操作者の識別情報と、前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、前処理機による処理の条件を示す情報の組み合わせ毎に、留まり率予測値が規定されている。

　しかしながら、前処理機におけるメディアの歩留まり率の予測値は、前処理機の識別情報と、前処理機の操作者の識別情報と、前処理機によって処理されるメディアの種類を示す情報と、前処理機によって使用される前処理剤の種類を示す情報と、前処理機による処理の条件を示す情報の組み合わせ毎に、異なる値とならないようにしても良い。

　ここでは、前処理機におけるメディアの歩留まり率の予測値について説明しているが、プリンターにおけるメディアの歩留まり率の予測値、蒸し機におけるメディアの歩留まり率の予測値、および、洗い機におけるメディアの歩留まり率の予測値についても同様である。

　　生産システム１０は、本実施の形態において、メディアへのインクによる印刷以外に、メディアへの前処理剤の塗布と、メディアの蒸し（蒸熱）と、メディアの洗いとを実施することによって、成果物を生産する。
　しかしながら、生産システム１０は、メディアへの前処理剤の塗布と、メディアの蒸しと、メディアの洗いとの少なくとも１つを実行せずに、成果物を生産しても良い。

　１０　生産システム
　２０　生産管理システム（コンピューター）
２４ａ　　：生産管理プログラム
２４ｂ　　：前処理機情報
２４ｃ　　：プリンター情報
２４ｄ　　：蒸し機情報
２４ｅ　　：洗い機情報
２４ｆ　　：前処理機処理条件情報（処理条件情報）
２４ｇ　　：プリンター処理条件情報（処理条件情報）
２４ｈ　　：蒸し機処理条件情報（処理条件情報）
２４ｉ　　：洗い機処理条件情報（処理条件情報）
２４ｊ　　：生産履歴情報
２４ｋ　　：必要量取得プログラム
２４ｌ　　：前処理機歩留まり率予測値情報（歩留まり率の予測値を示す情報）
２４ｍ　　：プリンター歩留まり率予測値情報（歩留まり率の予測値を示す情報）
２４ｎ　　：蒸し機歩留まり率予測値情報（歩留まり率の予測値を示す情報）
２４ｏ　　：洗い機歩留まり率予測値情報（歩留まり率の予測値を示す情報）
２４ｐ　　：前処理機歩留まり率履歴情報（実際の歩留まり率を示す情報）
２４ｑ　　：プリンター歩留まり率履歴情報（実際の歩留まり率を示す情報）
２４ｒ　　：蒸し機歩留まり率履歴情報（実際の歩留まり率を示す情報）
２４ｓ　　：洗い機歩留まり率履歴情報（実際の歩留まり率を示す情報）
２４ｔ　　：メディア管理情報（メディアの量をメディア毎に示す情報）
２５　　　：制御部
２５ａ　　：処理条件情報管理部
２５ｂ　　：使用機器決定部
２５ｃ　　：推奨条件決定部
２５ｄ　　：率管理部
２５ｅ　　：必要量取得部
２５ｆ　　：メディア管理部
３０　　　：前処理機（電子機器）
４０　　　：プリンター（電子機器）
５０　　　：蒸し機（電子機器）
６０　　　：洗い機（電子機器）

Claims

　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産を管理する生産管理システムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　　前記印刷の工程と、
　　前記印刷の前処理の工程、および、前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つと、を含み、
　前記生産管理システムは、
　　前記成果物の生成の少なくとも１つの工程を実施する電子機器による処理の推奨の条件を示す処理条件情報を管理する処理条件情報管理部と、
　　前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件を決定する推奨条件決定部と、を備え、
　前記処理条件情報は、
　　前記成果物の品質と、
　　前記電子機器の種類および設置場所と、
　　前記電子機器による処理の推奨の条件と
　の関連を、前記成果物の生成の工程毎に示す情報であり、
　前記推奨条件決定部は、
　　前記成果物の目的の品質と、
　　前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器の種類および設置場所と、
　　前記処理条件情報管理部によって管理されている前記処理条件情報と、に基づいて、
前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件を決定することを特徴とする生産管理システム。
　前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器を特定のアルゴリズムに基づいて自動で決定する使用機器決定部を備えることを特徴とする請求項１に記載の生産管理システム。
　前記処理条件情報管理部は、前記電子機器による処理の実際の条件と、この条件によって前記電子機器によって処理された前記成果物の実際の品質とに基づいて、前記処理条件情報を学習することを特徴とする請求項１または請求項２に記載の生産管理システム。
　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産を管理する生産管理プログラムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　　前記印刷の工程と、
　　前記印刷の前処理の工程、および、前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つと、を含み、
　前記生産管理プログラムは、
　　前記成果物の生成の少なくとも１つの工程を実施する電子機器による処理の推奨の条件を示す処理条件情報を管理する処理条件情報管理部と、
　　前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件を決定する推奨条件決定部と、をコンピューターに実現させ、
　前記処理条件情報は、
　　前記成果物の品質と、
　　前記電子機器の種類および設置場所と、
　　前記電子機器による処理の推奨の条件と
　の関連を、前記成果物の生成の工程毎に示す情報であり、
　前記推奨条件決定部は、
　　前記成果物の目的の品質と、
　　前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器の種類および設置場所と、
　　前記処理条件情報管理部によって管理されている前記処理条件情報と
　に基づいて、前記成果物の生成に使用する予定の前記電子機器による処理の推奨の条件
を決定することを特徴とする生産管理プログラム。
　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産を管理する生産量管理システムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　　前記印刷の工程と、
　　前記印刷の前処理の工程、および、前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つと、を含み、
　前記生産量管理システムは、
　　前記成果物の生成の各工程における前記メディアの歩留まり率の予測値を管理する歩留まり率管理部と、
　　前記成果物の生成の各工程に必要な前記メディアの量を取得する必要量取得部と、を備え、
　前記必要量取得部は、
　　必要な前記成果物の量と、
　　前記歩留まり率管理部によって管理されている前記予測値と、に基づいて、
必要な前記メディアの量を取得することを特徴とする生産量管理システム。
　前記必要量取得部は、前記成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程に必要な前記メディアの量に基づいて、この工程において使用する物質の量を取得することを特徴とする請求項５に記載の生産量管理システム。
　前記歩留まり率管理部は、前記成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程における実際の前記歩留まり率に基づいて、この工程における前記予測値を生成することを特徴とする請求項５または請求項６に記載の生産量管理システム。
　前記歩留まり率管理部は、
　前記成果物の生成の工程のうちの少なくとも１つの工程を実行する電子機器の識別情報と、前記電子機器の操作者の識別情報と、前記電子機器によって処理される前記メディアの種類と、前記電子機器によって使用される物質の種類と、前記電子機器による処理の条件との少なくとも１つの項目の値に関連付けて、この工程における前記予測値を管理し、
　前記必要量取得部は、
　　必要な前記成果物の量と、
　　前記項目の実際の値に関連付けて前記歩留まり率管理部によって管理されている前記予測値と　に基づいて、必要な前記メディアの量を取得することを特徴とする請求項５から請求項７までのいずれかに記載の生産量管理システム。
　前記メディアの量を前記メディア毎に管理するメディア管理部を備えることを特徴とする請求項５から請求項８までのいずれかに記載の生産量管理システム。
　メディアに印刷を実行して生成される成果物の生産を管理する生産量管理プログラムであって、
　前記成果物の生成の工程は、
　　前記印刷の工程と、
　　前記印刷の前処理の工程、および、前記印刷の後処理の工程の少なくとも１つと、を含み、
　前記生産量管理プログラムは、
　　前記成果物の生成の各工程における前記メディアの歩留まり率の予測値を管理する歩留まり率管理部と、
　　前記成果物の生成の各工程に必要な前記メディアの量を取得する必要量取得部と、
をコンピューターに実現させ、
　前記必要量取得部は、
　　必要な前記成果物の量と、
　　前記歩留まり率管理部によって管理されている前記予測値と、に基づいて、必要な前記メディアの量を取得することを特徴とする生産量管理プログラム。