WO2018042981A1

WO2018042981A1 - 打込機、調圧器及び打込ユニット

Info

Publication number: WO2018042981A1
Application number: PCT/JP2017/027470
Authority: WO
Inventors: 剛也藤本; 佐藤　慎一郎; 貴士上田
Original assignee: 日立工機株式会社
Priority date: 2016-08-31
Filing date: 2017-07-28
Publication date: 2018-03-08
Also published as: US20200406439A1; US11945083B2; TW201811511A; US20240238954A1; TWI751176B; CN210126044U; DE212017000218U1

Abstract

圧力室の設定圧力に適した気体を充填可能な打込機を提供する。気体が充填される圧力室２１と、圧力室２１の圧力で第１方向Ｄ１に移動されて釘を打撃する打撃子と、打撃子を第１方向とは逆の第２方向Ｄ２に移動させて圧力室２１の圧力を上昇させる電動モータ及びピンホイールと、を有する打込機１０であって、圧力室２１に充填する気体の圧力を調圧する調圧器７１を取り付け及び取り外し可能であり、かつ、調圧器７１専用の取り付け孔７５が設けられている。

Description

打込機、調圧器及び打込ユニット

本開示は、打撃子を移動させて圧力室の圧力を上昇させ、圧力室の圧力で打撃子を移動させる打込機、調圧器及び打込ユニットに関する。

従来、密閉された圧力室に気体としての空気や不活性ガスを充填し、気体の圧力で打撃子を移動させる打込機が知られており、その打込機が特許文献１に記載されている。打込機は、ハウジング内に設けられたシリンダと、シリンダに設けた閉塞壁と、シリンダ内に移動可能に収容したピストンと、ピストンに固定されたドライバブレードと、シリンダ内に形成された圧力室と、閉塞壁に設けたガス充填バルブと、を備えている。ハウジングの外部に設けた窒素ガスボンベから、ガスホース及びガス充填バルブを介して圧力室に圧縮気体が充填される。シリンダとピストンとの間にシール部材が介在されており、シール部材は圧力室の気密性を保持する。

ピストン及びドライバブレードは、打撃子である。また、打込機は、ハウジング内に設けたモータと、モータから回転力が伝達されるギヤ列と、ギヤ列から回転力が伝達されて回転するカムと、を備えている。カムは突起を有し、突起はピストンに係合及び離脱可能である。

特許文献１に記載された打込機は、モータの回転力がギヤ列を経由してカムに伝達される。突起がピストンに係合していると、カムの動力でピストンが下死点から上死点に向けて移動する。ピストンが下死点から上死点に向けて移動すると、圧力室の圧力が上昇する。ピストンが上死点に到達すると、突起がピストンから離脱して、カムの動力はピストンに伝達されなくなる。すると、圧力室の圧力で打撃子が移動し、ドライバブレードは釘を対象物に打ち込む。

特許第５８４９９２０号公報

しかし、特許文献１に記載された打込機は、ガス補充バルブから圧力室へ圧縮気体を補充する際、所定の設定圧力を満たす気体充填の調整が手間であるという課題があった。

本開示の目的は、圧力室の設定圧力に適した気体を容易に充填可能な打込機、調圧器及び打込ユニットを提供することにある。

一実施形態の打込機は、気体が充填される圧力室と、前記圧力室の圧力により第１方向に移動することで止具を打撃する打撃子と、前記打撃子を前記第１方向とは逆の第２方向に移動させて前記圧力室の圧力を上昇させる移動機構と、を有する打込機であって、前記圧力室に充填する前記気体の圧力を調圧する調圧器を取り付け及び取り外し可能であり、かつ、前記調圧器専用の取り付け部が設けられている。

一実施形態の打込機は、圧力室の設定圧力に適した気体を充填可能である。

本発明の一実施形態である打込ユニットに用いる打込機の断面図である。打込機に取り付け及び取り外し可能なキャップの例を示す断面図である。打込機に取り付け及び取り外し可能なキャップの例を示す断面図である。打込機の部分的な側面断面図である。調圧器の実施の形態１を示す断面図である。図５の調圧器の動作例を示す断面図である。図５の調圧器の動作例を示す断面図である。図５の調圧器の動作例を示す断面図である。調圧器の実施の形態２を示す断面図である。調圧器の実施の形態２に用いるチャージアダプタの他の例を示す断面図である。調圧器の実施の形態２に用いるチャージアダプタの他の例を示す断面図である。調圧器の実施の形態２に用いるチャージアダプタの他の例を示す断面図である。調圧器の実施の形態２に用いるチャージアダプタの他の例を示す断面図である。調圧器の実施の形態２に用いるチャージアダプタの他の例を示す断面図である。調圧器の実施の形態２に用いるチャージアダプタの他の例を示す断面図である。図１５に示すチャージアダプタをスリーブから取り外した状態の断面図である。キャップの他の例を示す断面図である。図１７に示すキャップの取り付け状態を変更した断面図である。

以下、打込ユニットの実施の形態を、図面を参照して説明する。それぞれの図において、共通する要素には同一の符号が付されている。

図１に示す打込ユニット７０は、打込機１０及び調圧器７１を有する。打込機１０はハウジング１１を有し、ハウジング１１は、シリンダケース１２と、シリンダケース１２に連続するモータケース部１３と、シリンダケース１２に連続するハンドル部１４と、装着部１５と、を有する。装着部１５は、ハンドル部１４及びモータケース部１３に連続する。

シリンダケース１２内にシリンダ１６が設けられている。シリンダケース１２内にホルダ１７が設けられ、シリンダ１６はホルダ１７により径方向に位置決めされている。また、シリンダ１６内にピストン１８が移動可能に配置されている。ピストン１８の移動方向は、シリンダ１６の中心線Ｂ１方向である。

シリンダケース１２内に蓄圧容器１３２が設けられている。蓄圧容器１３２は、キャップ形状の本体１９と、本体１９の開口部に取り付けられたベース部２０と、を有する。ベース部２０は環状であり、ベース部２０はシリンダ１６の外周に取り付けられている。ベース部２０は金属製または合成樹脂製である。蓄圧容器１３２により圧力室２１が形成されている。

ピストン１８の外周面にシール部材２２が取り付けられ、シール部材２２は、圧力室２１を気密にシールする。圧力室２１内に圧縮性の気体が充填される。圧力室２１に充填する気体は空気の他、不活性ガス、例えば、窒素ガス、希ガスであってもよい。本開示では、圧力室２１に空気を充填する例を説明する。ピストン１８にドライバブレード２３が取り付けられている。ピストン１８及びドライバブレード２３により打撃子３６が構成されている。打撃子３６は、圧力室２１の圧力で第１方向Ｄ１に移動可能である。

ハウジング１１内にホルダ２４が設けられ、ホルダ２４によりシリンダ１６が中心線Ｂ１方向で位置決めされている。ホルダ２４は、シリンダ１６の中心線Ｂ１方向で、ベース部２０が配置された箇所とは反対の箇所に配置されている。ホルダ２４はバンパ２５を支持し、バンパ２５はゴム状弾性体により一体成形されている。ドライバブレード２３がバンパ２５に衝突すると、バンパ２５はドライバブレード２３からの衝撃荷重を減衰及び低減する。

ホルダ２４に射出部２７が取り付けられている。射出部２７は、ハウジング１１内からハウジング１１の外部Ａ２に亘り配置されている。射出部２７は、ブレードガイド２８と、ブレードガイド２８に固定されたカバー２９と、を有する。ブレードガイド２８とカバー２９との間に射出路３０が形成されている。射出路３０は、中心線Ｂ１方向に沿って配置されたガイド孔である。ドライバブレード２３は、射出路３０内で中心線Ｂ１方向に往復動可能である。ドライバブレード２３は、シリンダ１６内から射出路３０に亘り配置されている。

ブレードガイド２８にプッシュロッド３１が取り付けられている。プッシュロッド３１は、ハウジング１１の外部Ａ２に配置され、かつ、ブレードガイド２８に対して中心線Ｂ１方向に移動可能である。プッシュロッド３１の先端は、被打込材Ｗ１へ押し付けられる。プッシュロッド３１は、圧縮コイルばねの力でバンパ２５から離れる向きに付勢されている。

シリンダケース１２及びモータケース部１３に連続する収容部３３が設けられている。移動機構３４は収容部３３内に配置されている。移動機構３４は、打撃子３６を圧力室２１の力に抗して、圧力室２１に近づく向きで第２方向Ｄ２で移動させる。移動機構３４は、ピンホイール３５及び駆動軸３７を有する。ピンホイール３５は駆動軸３７に固定されている。ピンホイール３５の回転方向に沿って、ピニオン４０が複数設けられている。

一方、ドライバブレード２３の側縁に、中心線Ｂ１方向に沿って凸部４２が複数設けられている。複数のピニオン４０と複数の凸部４２とは、それぞれ単独で係合及び解放可能である。

電動モータ４３は、モータケース部１３内に設けられている。電動モータはステータ及びロータを有する。減速機４６がモータケース部１３内に設けられている。ロータは減速機に接続されている。電動モータ４３の回転力は減速機４６を経由して駆動軸３７に伝達される。

モータケース部１３内に回転規制機構が設けられている。回転規制機構は、減速機４６の回転力をピンホイール３５に伝達する機能を有する。回転規制機構は、圧力室２１の力が、ピストン１８及びドライバブレード２３を介してピンホイール３５に伝達された場合に、ピンホイール３５の回転を防止する機能を有する。インバータ回路がモータケース内に設けられている。インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有し、複数のスイッチング素子はそれぞれオンオフ可能である。インバータ回路は、電動モータ４３のステータに接続されている。

複数の止具４８を収容するマガジン４９が設けられており、マガジン４９は、ハウジング１１及びブレードガイド２８に固定されている。マガジン４９は送り機構を有し、送り機構は、マガジン４９内の止具４８を射出路３０へ供給する。止具４８は軸形状の釘である。

射出部２７に、押し付けセンサ及び回転角度センサが設けられている。押し付けセンサは、プッシュロッド３１が被打込材Ｗ１へ押し付けられるとオンし、プッシュロッド３１が被打込材Ｗ１から離れるとオフする。回転角度センサは、ピンホイール３５の回転角度を検出して信号を出力する。

作業者はハンドル部１４を手で掴む。ハンドル部１４にトリガ５２及びトリガスイッチが設けられている。トリガスイッチは、トリガ５２に操作力が加えられるとオンし、トリガ５２に操作力が加えられていなければオフする。

バッテリ５４が装着部１５に取り付けられている。バッテリ５４は、装着部１５に対して取り付け及び取り外しが可能である。バッテリ５４は電動モータ４３に電力を供給する。バッテリ５４は、収容ケースと、収容ケース内に収容された複数の電池セルと、を有する。電池セルは二次電池、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、リチウムイオンポリマー電池及びニッケルカドミウム電池を含む。つまり、バッテリ５４は直流電源である。

装着部１５内に制御基板５６が設けられている。制御基板５６には、コントローラ、電気回路が設けられている。押し付けセンサの信号、回転角度センサの信号、トリガスイッチの信号は、コントローラに入力される。コントローラは、インバータ回路を制御する信号を出力する。

次に、打込機１０の制御例及び使用例を説明する。コントローラは、押し付けセンサがオフされ、かつ、トリガスイッチがオフされていると、電動モータ４３を停止する。打撃子３６は圧力室２１の空気圧でバンパ２５に向けて付勢されている。またピニオン４０と凸部４２とが係合されており、打撃子３６が受ける付勢力がピンホイール３５に伝達される。圧力室２１の圧力でピンホイール３５に回転力が加わると、回転規制機構がピンホイール３５の回転を防止する。このため、打撃子３６は、ドライバブレード２３がバンパ２５から離れた位置で停止している。つまり、打撃子３６は待機位置で停止している。

コントローラは、押し付けセンサがオンされ、かつ、トリガスイッチがオンされると、電動モータ４３を回転させる。電動モータ４３の回転力は、減速機４６を介してピンホイール３５に伝達され、ピンホイール３５が回転する。ピンホイール３５の回転力はピニオン４０及び凸部４２を介して打撃子３６に伝達され、打撃子３６は待機位置から上死点へ向けて第２方向Ｄ２で移動し、圧力室２１の空気圧が上昇する。

打撃子３６が上死点に到達した後、ピニオン４０が凸部４２から解放される。打撃子３６の上死点は、ピストン１８が中心線Ｂ１方向で圧力室２１に最も近づいた位置である。ピニオン４０が凸部４２から解放されると、打撃子３６は圧力室２１の圧力で下死点に向けて第１方向Ｄ１で移動する。そして、ドライバブレード２３が、射出路３０にある止具４８を打撃し、止具４８は被打込材Ｗ１へ打ち込まれる。

また、ドライバブレード２３が止具４８を被打込材Ｗ１へ打ち込む際に、ドライバブレード２３がバンパ２５に衝突し、打撃子３６の運動エネルギの一部は、バンパ２５により吸収される。ドライバブレード２３がバンパ２５に衝突した時点において、中心線Ｂ１方向における打撃子３６の位置が下死点である。

コントローラは、ドライバブレード２３が止具４８を打撃した後も、電動モータ４３の回転を継続する。このため、ピニオン４０が凸部４２に係合され、打撃子３６は下死点から上死点に向けて第２方向Ｄ２で移動する。コントローラは、打撃子３６が下死点から待機位置に到達した時点で、電動モータ４３を停止する。コントローラは、電動モータ４３を停止するタイミングを、ピンホイール３５の回転角度から判断可能である。

圧力室２１の圧力を維持及び調整する機構を説明する。圧力室２１の目標圧力である設定圧力は、打込機１０の目標打ち込み力に応じて設定される。目標打ち込み力は、打込機１０の使用条件、例えば、止具４８の長さ、被打込材Ｗ１の硬度により定まる。そして、圧力室２１の実際の圧力が設定圧力となるように、圧力室２１に空気が充填される。

図２，図３のように、ベース部２０から突出したスリーブ１３８が設けられ、スリーブ１３８により保持孔７３が形成されている。スリーブ１３８はベース部２０の一部である。保持孔７３はベース部２０を中心線Ｂ２方向に貫通している。中心線Ｂ２は中心線Ｂ１と平行である。保持孔７３は圧力室２１につながっている。保持孔７３は、バルブ収容部７４及び取り付け孔７５を有する。バルブ収容部７４は、中心線Ｂ２方向で圧力室２１と取り付け孔７５との間に配置されている。取り付け孔７５は、雌ねじ部７６及びテーパ部７７を有する。テーパ部７７は、中心線Ｂ２方向で雌ねじ部７６とバルブ収容部７４との間に配置されている。テーパ部７７は、中心線Ｂ２を中心として環状に形成された傾斜面である。テーパ部７７は、バルブ収容部７４に近づくことに伴い内径が小さくなる向きで傾斜している。

バルブ７２がバルブ収容部７４内に配置されている。バルブ７２は、ポートを有する筒形状のバルブコア７８と、バルブコア７８に対して移動可能であり、かつ、ポートを開閉する弁体７９と、弁体７９を付勢する弾性部材と、を有する。バルブコア７８の外周面がバルブ収容部７４の内面に押し付けられて、シール面を形成している。このため、圧力室２１内の圧縮空気が、バルブコア７８とバルブ収容部７４の内面との隙間から、バルブ収容部７４に漏れることは無い。弁体７９の一部はバルブコア７８の外に配置されている。

バルブ７２は、弁体７９に外力が加わるとポートが開き、圧力室２１と取り付け孔７５とを接続する。バルブ７２は、弁体７９に外力が加わらなければポートを閉じ、圧力室２１と取り付け孔７５とを遮断する。打込機１０を使用する場合、バルブ７２は閉じられており、圧力室２１の実際の圧力は設定圧力に維持される。

ベース部２０に対して取り付け及び取り外し可能なキャップ８０が設けられている。キャップ８０は、つまみ部８１と、つまみ部８１の両側に設けた接続部８２及び接続部８３を有する。作業者は、つまみ部８１を指で掴んでキャップ８０を回転させることができる。接続部８２の外径は、取り付け孔７５に挿入可能な値である。接続部８２の先端に凹部８９が形成されている。

接続部８２にテーパ部８４が設けられている。テーパ部８４は、中心線Ｂ２を中心として環状に形成された傾斜面である。接続部８２は雄ねじ部８５を有し、雄ねじ部８５は雌ねじ部７６に挿入可能である。テーパ部８４は、雄ねじ部８５から離れることに伴い内径が小さくなる向きで傾斜している。接続部８３の外周に雄ねじ部８６が設けられ、接続部８３の先端に突起８７が設けられている。

圧力室２１の圧力が設定圧力以上である場合は、キャップ８０がベース部２０に固定されている。すなわち、図２のように接続部８２が取り付け孔７５に挿入され、かつ、雄ねじ部８５が雌ねじ部７６にねじ込まれて締め付けられている。キャップ８０が、図２に示す第１状態でベース部２０に固定されていると、接続部８２のテーパ部８４が、ベース部２０のテーパ部７７に押し付けられ、シール面を形成する。また、弁体７９の先端は凹部８９内に位置し、弁体７９は外力を受けない。このため、バルブ７２は圧力室２１と取り付け孔７５とを遮断している。

次に、圧力室２１から圧縮空気を抜き取る作業例を説明する。作業者はつまみ部８１を掴んでキャップ８０を逆回転し、キャップ８０をベース部２０から取り外す。そして、接続部８３を取り付け孔７５に挿入してキャップ８０を回転すると、図３のように、雄ねじ部８６が雌ねじ部７６にねじ込まれ、キャップ８０が第２状態でベース部２０に固定される。すると、接続部８３の突起８７が弁体７９に押し付けられて弁体７９が移動し、バルブ７２は圧力室２１と取り付け孔７５とを接続する。このため、圧力室２１内の空気は取り付け孔７５を通り、図１に示すハウジング１１の内部Ａ１に排出される。

調圧器７１は、圧力室２１に圧縮空気を注入する際に使用する。作業者がキャップ８０がベース部２０から取り外した状態で、図４のように調圧器７１をベース部２０に取り付けることが可能である。

（実施の形態１）　調圧器７１の実施形態１を、図５，図６，図７，図８を参照して説明する。

調圧器７１は、本体部９０と、本体部９０から突出された接続部９１，９２と、本体部９０に形成した気体室９３と、本体部９０を貫通して気体室９３に接続された通路９４と、接続部９１に設けた通路９５と、接続部９２に設けた通路９６と、通路９５と通路９６とを接続するポート９７と、を有する。調圧器７１は、本体部９０に対して移動可能に取り付けたピストン９８と、ポート９７を形成した弁座９９と、弁座９９とピストン９８との間に設けた空間１００と、ピストン９８に設けられたポート１０１と、本体部９０に対して移動可能な弁体１０２と、を有する。ポート１０１は、空間１００と気体室９３とを接続し、弁体１０２は、ポート９７，１０１を開閉する。

また、調圧器７１は、バネ受け１０３及びメインスプリング１０４を有する。気体室９３は、ピストン９８とバネ受け１０３との間に形成されている。メインスプリング１０４は、気体室９３に配置されている。バネ受け１０３の外周面に雄ねじ部１１８が設けられている。本体部９０の内面に雌ねじ部１１９が設けられており、雄ねじ部１１８が雌ねじ部１１９にねじ込まれている。また、調圧器７１は、本体部９０に取り付けたバネ受け１０５と、弁体１０２とバネ受け１０５との間に配置されたスプリング１０６と、を有する。メインスプリング１０４及びスプリング１０６は、圧縮バネである。

接続部９１は取り付け孔７５内に挿入可能な外径を有し、接続部９１の外周面に雄ねじ部１０７が設けられている。接続部９１の外周面にシール部材１０８が取り付けられている。接続部９１における通路９５内にプッシュロッド１１７が設けられている。ピストン９８の外周面にシール部材１０９が取り付けられ、シール部材１０９は、気体室９３と空間１００とを遮断している。弁体１０２は、受圧面１１０を有する。弁体１０２の外周面にシール部材１１１が取り付けられており、シール部材１１１はバネ受け１０５に接触してシール面を形成する。

調圧部１１２は、本体部９０、ピストン９８、弁体１０２、メインスプリング１０４及びスプリング１０６により構成されている。本体部９０、接続部９１及び接続部９２が一体化されている。本体部９０、接続部９１及び接続部９２は、合成樹脂製、または金属製である。エアホース１１３の第１端部に設けたカプラ１１４は、接続部９２に取り付け及び取り外し可能であり、エアホース１１３の第２端部に設けたカプラ１１５はコンプレッサ１１６に接続される。

作業者は、キャップ８０をスリーブ１３８から取り外した状態で、調圧器７１をベース部２０に取り付けることができる。接続部９１を取り付け孔７５に挿入し、雄ねじ部１０７を雌ねじ部７６にねじ込んで締め付けると、図５のように調圧器７１がスリーブ１３８に固定される。調圧器７１をスリーブ１３８に取り付けると、調圧器７１は図４のように、ハウジング１１の内部Ａ１に配置される。ここで、ハウジング１１の内部Ａ１は、シリンダ１６の外であり、かつ、蓄圧容器１３２の外である。図４は、調圧器７１がシリンダ１６とハンドル部１４との間に配置された例を示す。

圧力室２１に圧縮空気を充填する工程は、次の通りである。調圧器７１をスリーブ１３８に取り付けると、プッシュロッド１１７が弁体７９を押し、バルブ７２は圧力室２１と通路９６とを接続する。

通路９６の圧力をＰｉとし、圧力室２１の実際の圧力をＰｏとし、圧力室２１の目標圧力である設定圧力をＰａとしたとき、数式１の条件が成立すると圧力室２１に圧縮空気を充填する。

Ｐｉ＝Ｐｏ＜Ｐａ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・数式１
　図５は、数式１の関係が成立している場合において、調圧器７１の初期状態を示す。弁体１０２は、スプリング１０６の付勢力で弁座９９に押し付けられて停止し、弁体１０２はポート９７を閉じている。つまり、ポート９７と通路９５とが遮断されている。また、メインスプリング１０４により付勢されるピストン９８は、弁体１０２の先端に接触して停止し、弁体１０２の先端がポート１０１を閉じている。つまり、通路９５と気体室９３とが遮断されている。

圧力室２１に圧縮空気を充填する際、コンプレッサ１１６から吐出される圧縮空気の圧力Ｐｉは、設定圧力Ｐａよりも高く設定されている。つまり、数式２の条件が成立する。

Ｐｉ＞Ｐａ＞Ｐｏ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・数式２
　調圧器７１の弁体１０２の受圧面１１０は、通路９６の空気圧を受けており、数式２の条件が成立すると、弁体１０２は、スプリング１０６の付勢力に抗して、受圧面１１０が弁座９９から離れる向きで図６のように移動する。弁体１０２が移動するとポート９７が開き、通路９６と通路９５とが接続される。このため、コンプレッサ１１６から通路９６に供給される圧縮空気は、ポート９７、通路９５を通り圧力室２１に充填される。また、ピストン９８は、弁体１０２の先端に接触した状態を維持し、かつ、メインスプリング１０４の付勢力で弁座９９に近づく。このため、ポート１０１は遮断した状態に維持される。このような作用により、圧力室２１の実際の圧力Ｐｏが上昇する。

圧力室２１の実際の圧力Ｐｏが設定圧力Ｐａを超えると、ピストン９８はメインスプリング１０４の付勢力に抗して弁座９９から離れる向きで移動する。すると、調圧器７１は、図７のようにポート１０１が開き、圧力室２１の圧縮空気は、空間１００、ポート１０１、気体室９３及び通路９４を通り、ハウジング１１の内部Ａ１に排出される。

このように、圧力室２１の圧縮空気が通路９４から排出されて、圧力室２１の実際の圧力Ｐｏが設定圧力Ｐａと等しくなる。なお、通路９６の圧力は低下し、弁体１０２は、スプリング１０６の付勢力で受圧面１１０が弁座９９に近づく向きで移動し、弁体１０２はポート９７を閉じる。

圧力室２１の実際の圧力Ｐｏが、設定圧力Ｐａと等しくなると、ピストン９８は、メインスプリング１０４の付勢力で弁座９９に近づく向きで移動し、図８のようにピストン９８が弁体１０２の先端に接触し、ピストン９８が停止する。調圧器７１が図８の状態であると、数式３の条件が成立する。

Ｐｉ＞Ｐｏ＝Ｐａ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・数式３
　作業者は、圧力室２１に圧縮空気を充填する作業が終了すると、調圧器７１を回転させて調圧器７１をスリーブ１３８から取り外し、キャップ８０を図２のようにスリーブ１３８に取り付ける。

調圧器７１は、作業者がバネ受け１０３を回転すると、メインスプリング１０４からピストン９８に加わる付勢力を調整可能である。メインスプリング１０４からピストン９８に加わる付勢力を変更すると、ポート１０１が開閉される圧力室２１の圧力、つまり、設定圧力Ｐａを変更可能である。つまり、調圧器７１は、圧力室２１の実際の圧力Ｐｏを設定圧力Ｐａにするための専用の装置である。調圧器７１は、調圧弁、または減圧弁として把握可能である。

打込機１０のベース部２０は、調圧器７１を取り付け及び取り外し可能であり、調圧器７１を取り付けるための専用構造を有する。言い換えると、調圧器７１は、ベース部２０に取り付け及び取り外しが可能であり、ベース部２０に取り付けるための専用構造を有する。

ベース部２０の専用構造は、取り付け孔７５の内径、雌ねじ部７６の内径、雌ねじ部７６のピッチ、雌ねじ部７６の傾斜の向き等を含む。調圧器７１の専用構造は、接続部９１の外径、雄ねじ部１０７の外径、雄ねじ部１０７のピッチ、雄ねじ部１０７の傾斜の向き等を含む。このため、圧力室２１の実際の圧力Ｐｏを設定圧力Ｐａに調整する専用の調圧
器７１のみを、ベース部２０に取り付けることができる。したがって、圧力室２１の実際の圧力Ｐｏを、確実に設定圧力Ｐａにすることができる。

調圧器７１は、ハウジング１１の外部Ａ２に配置され、圧力室２１に圧縮空気を充填する場合のみ、調圧器７１をハウジング１１の内部Ａ１に配置する。したがって、ハウジング１１が相対的に大きくなることを抑制でき、打込機１０の重量が増加することを抑制できる。また、打込機１０で止具４８を打撃する際の振動が、調圧器７１に伝達されることは無い。

なお、接続部９２を専用構造とし、接続部９２に接続されるエアホース、コンプレッサ、ガスボンベ等を専用構造とすることも可能である。

（実施の形態２）　調圧器７１の実施の形態２を、図９を参照して説明する。図９に示す調圧器７１は、調圧部１１２、エアホース１２０及びチャージアダプタ１２１を有する。調圧部１１２は、図１に示すハウジング１１の外部Ａ２に配置され、調圧部１１２はコンプレッサ１１６に接続される。チャージアダプタ１２１は、ベース部２０のスリーブ１３８に対して取り付け及び取り外しが可能である。チャージアダプタ１２１は、調圧部１１２とは別体で設けられている。エアホース１２０にカプラ１２２が設けられており、カプラ１２２は雄ねじ部１２５を有する。

チャージアダプタ１２１は筒形状であり、チャージアダプタ１２１は、つまみ部１２３と、つまみ部１２３に接続された接続部１２４を有する。接続部１２４の外径は、取り付け孔７５に挿入可能な値である。チャージアダプタ１２１は通路１２６を有し、通路１２６の内面に雌ねじ部１５８が設けられている。雄ねじ部１２５は雌ねじ部１５８にねじ込まれ、カプラ１２２がチャージアダプタ１２１に固定されている。通路１２６はバルブ７２及びエアホース１２０内につながる。通路１２６から突出したプッシュロッド１２７が設けられている。

接続部１２４の外周面にテーパ部１２８が設けられている。テーパ部１２８は、中心線Ｂ２を中心として環状に形成された傾斜面である。接続部１２４は雄ねじ部１２９を有し、雄ねじ部１２９は雌ねじ部７６にねじ込まれる。テーパ部１２８は、雄ねじ部１２９から離れることに伴い内径が小さくなる向きで傾斜している。

キャップ８０がベース部２０から取り外されている状態で、チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８に取り付ける作業を説明する。先ず、接続部１２４を取り付け孔７５に挿入し、かつ、チャージアダプタ１２１を回転させると、雄ねじ部１２９が雌ねじ部７６にねじ込まれて締め付けられている。チャージアダプタ１２１がスリーブ１３８に固定されていると、接続部１２４のテーパ部１２８が、スリーブ１３８のテーパ部７７に押し付けられ、シール面を形成する。また、プッシュロッド１２７が弁体７９に押し付けられ、バルブ７２は圧力室２１と通路１２６とを接続する。

チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８に取り付けた状態で、コンプレッサ１１６から吐出される圧縮空気を調圧部１１２で調圧し、その圧縮空気をエアホース１２０及びチャージアダプタ１２１を介して圧力室２１に充填できる。

打込機１０のベース部２０は、チャージアダプタ１２１を取り付け及び取り外し可能であり、チャージアダプタ１２１を取り付けるための専用構造を有する。言い換えると、チャージアダプタ１２１は、ベース部２０に取り付け及び取り外しが可能であり、ベース部２０に取り付けるための専用構造を有する。

ベース部２０の専用構造は、取り付け孔７５の内径、雌ねじ部７６の内径、雌ねじ部７６のピッチ、雌ねじ部７６の傾斜の向き等を含む。チャージアダプタ１２１の専用構造は、接続部１２４の外径、雄ねじ部１２９の外径、雄ねじ部１２９のピッチ、雄ねじ部１２９の傾斜の向き等を含む。したがって、圧力室２１の実際の圧力Ｐｏを、確実に設定圧力Ｐａにすることができる。

（チャージアダプタの他の例）　チャージアダプタ１２１の他の例は、図１０に示されている。図１０に示すチャージアダプタ１２１は、接続部１２４の外周面にシール部材としてのＯリング１３３が取り付けられている。Ｏリング１３３が取り付け孔７５の内面に接触してシール面を形成する。このため、圧力室２１内の圧縮空気が、取り付け孔７５から漏れることを防止できる。図１０の他の構成は、図９の構成と同じである。図１０の調圧器７１において、図９の調圧器７１と同じ構成部分は、図９の調圧器７１と同じ効果を得ることができる。

（チャージアダプタの他の例）　チャージアダプタの他の例は、図１１に示されている。図１１に示すチャージアダプタ１３４は筒形状であり、チャージアダプタ１３４は保持孔１３７を有する。保持孔１３７は中心線Ｂ２を中心として設けられている。保持孔１３７は通路１５３につながり、通路１５３はエアホース１２０につながる。保持孔１３７の内面に雌ねじ部１３５が設けられ、通路１５３の内面に雌ねじ部１３６が設けられている。雌ねじ部１３５，１３６は中心線Ｂ２方向で互いに異なる位置に配置されている。雄ねじ部１２５は雌ねじ部１３６にねじ込ま、カプラ１２２はチャージアダプタ１３４に取り付け及び取り外しが可能である。

ベース部２０はスリーブ１３８を有し、スリーブ１３８にバルブ収容部７４が設けられている。スリーブ１３８の外面に雄ねじ部１３９が設けられている。雄ねじ部１３９は雌ねじ部１３５にねじ込まれてチャージアダプタ１３４が締め付けられ、チャージアダプタ１３４がスリーブ１３８に固定されている。保持孔１３７の内周面にシール部材としてのＯリング１４０が取り付けられている。Ｏリング１４０は、スリーブ１３８の外周面に接触してシール面を形成する。

チャージアダプタ１３４の保持孔１３７内に突起１４１が設けられている。チャージアダプタ１３４がスリーブ１３８に固定されると、突起１４１が弁体７９に押し付けられ、バルブ７２は圧力室２１と通路１５３とを接続する。カプラ１２２がチャージアダプタ１３４に接続され、エアホース１２０は、通路１５３につながっている。

Ｏリング１４０は保持孔１３７内の圧縮空気がチャージアダプタ１３４の外に漏れることを防止する。図１１の調圧器７１の構成は、図９の調圧器７１の構成と同じである。図１１の調圧器７１において、図９の調圧器７１と同じ構成部分は、図９の調圧器７１と同じ効果を得ることができる。

また、チャージアダプタ１３４がスリーブ１３８に取り付けられると、バルブ７２は圧力室２１と通路１５３とを接続する。このため、コンプレッサ１１６から供給される圧縮空気を圧力室２１に充填できる。チャージアダプタ１３４を回転させて、チャージアダプタ１３４をスリーブ１３８から取り外すことができる。チャージアダプタ１３４をスリーブ１３８から取り外すと、突起１４１が弁体７９から離れ、バルブ７２は圧力室２１と通路１５３とを遮断する。

（チャージアダプタの他の例）　チャージアダプタ１２１の他の例は、図１２に示されている。図１２に示す構成において、図１０に示す構成と同じ構成は、図１０と同じ符号で示す。取り付け孔７５の内面に雌ねじ部は設けられておらず、接続部１２４の外面に雄ねじ部は設けられていない。接続部１２４の外面に凹部１４４が設けられている。凹部１４４は、接続部１２４の円周方向に間隔をおいて複数設けられている。また、接続部１２４の外面にＯリング１３３が取り付けられている。

スリーブ１３８は、環状溝１４７と、スリーブ１３８を径方向に貫通する保持孔１４５と、を有する。保持孔１４５は円周方向に間隔をおいて複数設けられている。保持孔１４５は環状溝１４７の底面を貫通している。

チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８に取り付ける、取り付け機構１４２が設けられている。取り付け機構１４２は、筒形状のスライドカバー１４３と、保持孔１４５に配置されるスチールボール１４６と、環状溝１４７に配置されるリング１４８と、スライドカバー１４３を付勢するスプリング１４９と、を有する。

スライドカバー１４３はスリーブ１３８と同心状に、かつ、スリーブ１３８の外側に配置されている。スライドカバー１４３の内周面に環状の凸部１５０が設けられている。凸部１５０の内径は、スリーブ１３８の外径よりも大きく、スライドカバー１４３は、スリーブ１３８に対して中心線Ｂ２方向に移動可能である。

スリーブ１３８の外面に止め輪１５１，１５２が取り付けられている。止め輪１５１，１５２は、中心線Ｂ２方向に間隔をおいて配置されている。止め輪１５１，１５２はスリーブ１３８に対して中心線Ｂ２方向に移動しない。環状溝１４７は、中心線Ｂ２方向で止め輪１５１と止め輪１５２との間に配置されている。スプリング１４９は、スライドカバー１４３の内面と、スリーブ１３８の外面と、の間に配置されている。

環状のワッシャ１５９が、スライドカバー１４３の内面と、スリーブ１３８の外面と、の間に配置されている。凸部１５０と止め輪１５１との間にスプリング１４９が配置されている。止め輪１５２の外径は、凸部１５０の内径よりも大きい。スプリング１４９は圧縮バネであり、スプリング１４９はワッシャ１５９を介して止め輪１５１に押し付けられている。リング１４８は金属製または合成樹脂製であり、円周方向の１箇所に切れ目がある円弧形状である。リング１４８は円周方向及び径方向に伸縮可能なバネである。

図１２のように、チャージアダプタ１２１が、ベース部２０のスリーブ１３８に取り付けられた状態で、スプリング１４９の付勢力で押された凸部１５０は、止め輪１５２に押し付けられており、スライドカバー１４３がスリーブ１３８に対して位置決めされる。リング１４８は、円周方向及び径方向に圧縮された状態で、スライドカバー１４３の内側に配置されている。スチールボール１４６の一部は凹部１４４に位置しており、スチールボール１４６は径方向に移動できない。図１２に示すその他の構成は、図１０に示す構成と同じである。

接続部１２４は取り付け孔７５内に位置し、スチールボール１４６がスリーブ１３８及び接続部１２４に係合することで、チャージアダプタ１２１がスリーブ１３８に対して中心線Ｂ２方向に位置決めされ、かつ、固定される。チャージアダプタ１２１がスリーブ１３８に固定されていると、プッシュロッド１２７が弁体７９に押し付けられ、バルブ７２は、圧力室２１と通路１２６とを接続する。このため、コンプレッサ１１６から供給される圧縮空気を、エアホース１２０、通路１２６を介して圧力室２１に充填できる。Ｏリング１３３は取り付け孔７５の内面に接触してシール面を形成する。Ｏリング１３３は、圧縮空気が取り付け孔７５と接続部１２４との間から漏れることを防止する。

チャージアダプタ１２１を、スリーブ１３８に取り付ける作業を、図１３及び図１２を参照して説明する。図１３のように、チャージアダプタ１２１がスリーブ１３８に取り付けられていないと、プッシュロッド１２７は弁体７９から離れている。バルブ７２は、圧力室２１と取り付け孔７５とを遮断している。

作業者が接続部１２４を取り付け孔７５に挿入すると、スチールボール１４６は接続部１２４の外面に接触して転動する。スチールボール１４６は、接続部１２４の表面形状に沿い、かつ、接続部１２４の径方向に移動し、リング１４８を径方向で外側に押し広げる。そして、スチールボール１４６の一部が、図１２のように凹部１４４内に進入すると、チャージアダプタ１２１が、スリーブ１３８に位置決め及び固定される。

チャージアダプタ１２１を、スリーブ１３８から取り外す作業を、図１２及び図１４を参照して説明する。チャージアダプタ１２１が、図１２のようにスリーブ１３８に取り付けられている状態において、作業者がスライドカバー１４３を手で掴む。スライドカバー１４３を、図１４のようにスプリング１４９の付勢力に抗して中心線Ｂ２方向に移動させる。つまり、スライドカバー１４３をつまみ部８１に近づける。すると、リング１４８は、図１４のように、弾性復元力で径方向の外側に向けて広がる。

そして、作業者がつまみ部８１を掴んでチャージアダプタ１２１を引くと、スチールボール１４６は、スリーブ１３８の径方向で外側に移動し、スチールボール１４６と接続部１２４との係合力が解消される。したがって、チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８から取り外すことができる。

（チャージアダプタの他の例）　チャージアダプタ１２１の他の例は、図１５及び図１６に示されている。図１５及び図１６に示す構成において、図１０に示す構成と同じ構成は、図１０と同じ符号で示す。取り付け孔７５の内面にガイド溝１５４が設けられており、取り付け孔７５の内面に雌ねじは設けられていない。ガイド溝１５４は、取り付け孔７５の円周方向に９０度の範囲で設けられた傾斜部１５５と、傾斜部１５５につながり、かつ、中心線Ｂ２方向に延ばされたストレート部１５６と、を有する。傾斜部１５５は、中心線Ｂ２に対して傾斜し、かつ、取り付け孔７５の開口端につながっている。接続部１２４の表面に突起１５７が設けられている。突起１５７は、中心線Ｂ２方向でＯリング１３３とつまみ部１２３との間に配置されている。

図１５のように、接続部１２４が取り付け孔７５に配置され、突起１５７がガイド溝１５４のストレート部１５６に配置されて、チャージアダプタ１２１がスリーブ１３８に取り付けられている。突起１５７は、スリーブ１３８に係合することで、接続部１２４が取り付け孔７５から抜け出すことを防止する。チャージアダプタ１２１がスリーブ１３８に取り付けられると、プッシュロッド１２７が弁体７９に押し付けられる。バルブ７２は、圧力室２１と通路１２６とを接続している。

Ｏリング１３３は、スリーブ１３８と接続部１２４との間から圧縮空気が漏れることを防止する。コンプレッサ１１６から供給される圧縮空気は、エアホース１２０、通路１２６及びバルブ７２を経由して圧力室２１に充填される。図１５のチャージアダプタ１２１他の効果は、図１０に示すチャージアダプタ１２１の効果と同じである。

チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８に取り付ける作業を説明する。チャージアダプタ１２１の接続部１２４を取り付け孔７５に挿入し、かつ、突起１５７を傾斜部１５５に挿入する。そして、チャージアダプタ１２１を回転させながら、チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８に近づける。そして、突起１５７をストレート部１５６に進入させ、チャージアダプタ１２１を停止すると、チャージアダプタ１２１がスリーブ１３８に取り付けられる。

チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８から取り外す作業を説明する。図１５に示すチャージアダプタ１２１をバルブ７２に近づけ、次いで、チャージアダプタ１２１を回転させながらバルブ７２から離れさせる。すると、突起１５７が傾斜部１５５に沿って移動し、チャージアダプタ１２１をスリーブ１３８から取り外すことができる。

（キャップの他の例）　図１７，図１８は、キャップ８０の他の例を示す。接続部８２の外周面にシール部材としてＯリング１３０が取り付けられている。図１７，図１８に示す接続部８２は、図２のテーパ部７７を備えていない。図１７，図１８に示す接続部８２は、図２の凹部８９を備えていない。また、図１７，図１８に示すベース部２０は、図２，図３のテーパ部７７を備えていない。

キャップ８０は、図１７に示すように雄ねじ部８５を雌ねじ部７６にねじ込むと、キャップ８０を第１状態でベース部２０に固定できる。キャップ８０を第１状態でベース部２０に固定すると弁体７９は外力を受けず、バルブ７２は圧力室２１と取り付け孔７５とを遮断している。また、Ｏリング１３０が取り付け孔７５の内面に接触してシール面を形成する。このため、圧力室２１内の圧縮空気が、取り付け孔７５から漏れることを防止できる。

キャップ８０は、図１８に示すように雄ねじ部８６を雌ねじ部７６にねじ込んで、キャップ８０を第２状態でベース部２０に固定すると、突起８７が弁体７９を押し、バルブ７２は圧力室２１と取り付け孔７５とを接続する。また、Ｏリング１３０は取り付け孔７５の外に位置し、シール面は形成されない。したがって、圧力室２１内の圧縮空気は、バルブ７２及び取り付け孔７５を通り、図１に示すハウジング１１の内部Ａ１に排出される。

実施形態のハウジング１１は、開口部と、開口部を塞ぐカバーと、を有する。カバーを取り外すことにより、作業者の手及び物体をハウジング１１の内部Ａ１に出し入れできる。つまり、キャップ８０をベース部２０に取り付け及び取り外す作業、調圧器７１をベース部２０に取り付け及び取り外す作業、チャージアダプタ１２１をベース部２０に取り付け及び取り外す作業を行うことができる。

本開示の事項の意味を説明すると、電動モータ４３はモータであり、ピンホイール３５は回転部材であり、ピニオン４０は第１係合部であり、凸部４２は第２係合部であり、取り付け孔７５は取り付け部であり、ハウジング１１は外殻部材であり、チャージアダプタ１２１，１３４は接続部であり、エアホース１１３，１２０は気体輸送管である。通路９６は第１通路であり、通路９５は第２通路であり、ポート１０１は第３通路である。

打込機は、実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、調圧部は、弁体に加えるスプリングの付勢力を調整して気体の圧力を変更する調圧弁の他、弁体にスプリングの付勢力及び電磁力を加える電磁弁を含む。この電磁弁は、電磁力を調整することにより、圧力室に充填する気体の圧力を調整可能である。調圧器を介して打込機と接続される気体供給源は、コンプレッサの他、ガスボンベを含む。圧力室は、ベローズの内部に形成されていてもよい。この場合、ベローズの端部に打撃子が接続され、打撃子が移動するとベローズが伸縮する。

ピストンを第２方向に移動させる移動機構は、ピニオン及び凸部の他、カム機構を含む。また、ピニオンに代えてギヤを用いることも可能である。さらに、移動機構は、プーリ、ワイヤー及び電動モータを含む。ワイヤーはプーリに巻き掛けられ、ワイヤーはピストンに連結される。そして、電動モータの回転力でワイヤーを牽引すると、ワイヤーの牽引力でピストンが動作し、ピストンが第２方向に移動する。

さらに、電動モータの実施形態は、直流電源としての電池を使用する直流モータと、交流電源を使用する交流モータと、を含む。打撃子は、軸形状、ブレード形状等の何れでもよい。止具は、軸形状の釘の他、コ字形の止具を含む。止具が打ち込まれる被打込材は、木材、石膏ボード等の何れでもよい。電動モータは、ブラシ付きモータまたはブレラシレスモータの何れでもよい。モータは、回転力を発生する動力源であり、モータは、電動モータの他、油圧モータ、空気圧モータ及びエンジンを含む。

打込ユニットの実施形態は、次の特徴を備えている。取り付け孔に取り付け及び取り外し可能なキャップが設けられている。キャップは、接続部が取り付け孔から取り外されている場合に取り付け孔に取り付けられる。キャップは、取り付け孔に取り付けられる状態として第１状態と第２状態とを有する。キャップが第１状態で取り付け孔に取り付けられると、バルブは圧力室と取り付け孔とを遮断する。キャップが第２状態で取り付け孔に取り付けられると、バルブは圧力室と取り付け孔とを接続する。

１０…打込機、１１…ハウジング、１６…シリンダ、１８…ピストン、２１…圧力室、２３…ドライバブレード、３６…打撃子、３５…ピンホイール、３４…移動機構、４３…電動モータ、７０…打込ユニット、７１…調圧器、７２…バルブ、７５…取り付け孔、８０…キャップ、９１，１２４…接続部、１１２…調圧部、１１３，１２０…エアホース、１２１，１３４…チャージアダプタ、１３２…蓄圧容器、Ｄ１…第１方向、Ｄ２…第２方向。

Claims

気体が充填される圧力室と、前記圧力室の圧力により第１方向に移動することで止具を打撃する打撃子と、前記打撃子を前記第１方向とは逆の第２方向に移動させて前記圧力室の圧力を上昇させる移動機構と、を有する打込機であって、前記圧力室に充填する前記気体の圧力を調圧する調圧器を取り付け及び取り外し可能であり、かつ、前記調圧器専用の取り付け部が設けられている、打込機。
前記取り付け部は、前記圧力室につながる取り付け孔を含み、前記圧力室と前記取り付け孔とを接続及び遮断するバルブが設けられている、請求項１記載の打込機。
前記バルブは、前記調圧器が前記取り付け孔から取り外されていると、前記圧力室と前記取り付け孔とを遮断し、前記調圧器が前記取り付け孔に取り付けられていると、前記圧力室と前記取り付け孔とを接続する、請求項２記載の打込機。
前記圧力室を形成する蓄圧容器と、前記打撃子を移動可能に支持するシリンダと、前記蓄圧容器及び前記シリンダを収容する外殻部材と、が設けられ、前記取り付け部は、前記外殻部材の内部で前記蓄圧容器に設けられている、請求項１乃至３の何れか１項記載の打込機。
前記打撃子は、前記シリンダ内に移動可能に配置され、かつ、前記圧力室の圧力を受けるピストンと、前記ピストンに設けられたドライバブレードと、を有し、前記移動機構は、前記外殻部材の内部に設けられたモータと、前記モータの回転力で回転する回転部材と、前記回転部材に回転方向に設けられた複数の第１係合部と、前記ドライバブレードに移動方向に沿って設けられ、かつ、前記複数の第１係合部にそれぞれ係合及び解放可能な複数の第２係合部と、を有する、請求項４記載の打込機。
圧力室内の気体の圧力で止具を打撃する打込機に取り付けられ、かつ、前記圧力室に充填される前記気体の圧力を調整する調圧部を備えた調圧器であって、前記調圧部を前記打込機に取り付け及び取り外し可能とする専用の接続部が設けられている、調圧器。
前記調圧部は、前記気体が外部から供給される第１通路と、前記圧力室に接続される第２通路と、前記第２通路から気体を排出する第３通路と、前記第１通路と前記第２通路とを接続及び遮断し、かつ、前記第２通路と前記第３通路とを接続及び遮断する弁体と、を有し、前記弁体は、前記圧力室の実際の圧力が前記圧力室の目標圧力以下である場合に、前記第１通路と前記第２通路とを接続し、かつ、前記第２通路と前記第３通路とを遮断し、前記弁体は、前記圧力室の実際の圧力が前記圧力室の目標圧力を超えている場合は、前記第１通路と前記第２通路とを遮断し、かつ、前記第２通路と前記第３通路とを接続する、請求項６記載の調圧器。
前記調圧部と前記接続部とが一体である、請求項６または７記載の調圧器。
前記調圧部と前記接続部とが別体であり、前記調圧部と前記接続部とを接続する気体輸送管が設けられている、請求項６または７記載の調圧器。
気体が充填された圧力室と、前記圧力室の圧力で第１方向に移動されて止具を打撃する打撃子と、前記打撃子を前記第１方向とは逆の第２方向に移動させて前記圧力室の圧力を上昇させる移動機構と、を備えた打込機と、前記圧力室に充填される前記気体の圧力を調整する調圧部を備えた調圧器と、を有する、打込ユニットであって、前記打込機は、取り付け部を有し、前記調圧器は、前記取り付け部に取り付け及び取り外し可能な専用の接続部を有する、打込ユニット。
前記取り付け部は、前記圧力室につながる取り付け孔を含み、前記圧力室と前記取り付け孔とを接続及び遮断するバルブが設けられている、請求項１０記載の打込ユニット。
前記バルブは、前記調圧器が前記取り付け孔から取り外されていると、前記圧力室と前記取り付け孔とを遮断し、前記調圧器が前記取り付け孔に取り付けられていると、前記圧力室と前記取り付け孔とを接続する、請求項１１記載の打込ユニット。
前記打込機は、前記圧力室を形成する蓄圧容器と、前記打撃子を移動可能に支持するシリンダと、前記蓄圧容器及び前記シリンダを収容する外殻部材と、を有し、前記取り付け部は、前記外殻部材の内部で前記蓄圧容器に設けられている、請求項１０乃至１２の何れか１項記載の打込ユニット。
前記打撃子は、前記シリンダ内に移動可能に配置され、かつ、前記圧力室の圧力を受けるピストンと、前記ピストンに設けられたドライバブレードと、を有し、前記移動機構は、前記外殻部材の内部に設けられたモータと、前記モータの回転力で回転する回転部材と、前記回転部材に回転方向に設けられた複数の第１係合部と、前記ドライバブレードに移動方向に沿って設けられ、かつ、前記複数の第１係合部にそれぞれ係合及び解放可能な複数の第２係合部と、を有する、請求項１３記載の打込ユニット。
前記調圧部は、前記気体が外部から供給される第１通路と、前記圧力室に接続される第２通路と、前記第２通路から気体を排出する第３通路と、前記第１通路と前記第２通路とを接続及び遮断し、かつ、前記第２通路と前記第３通路とを接続及び遮断する弁体と、を有し、前記弁体は、前記圧力室の実際の圧力が前記圧力室の目標圧力以下である場合に、前記第１通路と前記第２通路とを接続し、かつ、前記第２通路と前記第３通路とを遮断し、前記弁体は、前記圧力室の実際の圧力が前記圧力室の目標圧力を超えている場合は、前記第１通路と前記第２通路とを遮断し、かつ、前記第２通路と前記第３通路とを接続する、請求項１０乃至１４の何れか１項記載の打込ユニット。
前記調圧部と前記接続部とが一体であり、前記調圧器は、前記接続部が前記取り付け部に取り付けられると前記外殻部材の内部に配置される、請求項１３または１４記載の打込ユニット。
前記調圧部は、前記接続部と別体で設けられ、前記調圧部と前記接続部とを接続する気体輸送管が設けられ、前記調圧部は、前記接続部が前記取り付け部に取り付けられると前記外殻部材の外部に配置される、請求項１３または１４記載の打込ユニット。
前記取り付け孔に取り付け及び取り外し可能なキャップが設けられ、前記キャップは、前記接続部が前記取り付け孔から取り外されている場合に前記取り付け孔に取り付けられる、請求項１０または１１記載の打込ユニット。