次に、本発明の打込機に含まれるいくつかの実施形態のうち、代表的な打込機を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
打込機の実施形態1を、図1A、図1Bを参照して説明する。打込機10は、本体11、シリンダ12、打撃部13、トリガ14、射出部15及びプッシュレバー16を有する。また、打込機10に取り付けられるマガジン17が設けられている。本体11は、筒形状の胴部18と、胴部18に固定したヘッドカバー21と、胴部18に接続されたハンドル19と、を有する。ハンドル19は、胴部18の外面から突出している。
図1A、図2A、図2Bのように、蓄圧室20が、ハンドル19の内部、胴部18の内部、ヘッドカバー21の内部に亘って形成されている。エアホースがハンドル19に接続される。圧縮気体としての圧縮空気は、エアホースを介して蓄圧室20内に供給される。シリンダ12は胴部18内に設けられている。ヘッドカバー21は、外筒部22、内筒部23及び排気通路24を有する。外筒部22及び内筒部23は中心線A1を中心として同心状に配置されている。内筒部23は、外筒部22の内側に設けられている。
ヘッドバルブ31がヘッドカバー21内に設けられている。ヘッドバルブ31は、円筒形状であり、外筒部22と内筒部23との間に配置されている。ヘッドバルブ31は、シリンダ12の中心線A1方向に移動可能である。ヘッドバルブ31にシール部材25,26が取り付けられている。外筒部22と内筒部23との間に、制御室27が形成されている。シール部材25,26は、制御室27を気密にシールする。付勢部材28が、制御室27に設けられている。付勢部材28は、一例として、金属製の圧縮コイルスプリングで
ある。付勢部材28は、ヘッドバルブ31を中心線A1方向でシリンダ12に近付ける向きで付勢する。
ストッパ29がヘッドカバー21内に設けられている。ストッパ29は一例として合成ゴム製であり、ストッパ29の一部は、内筒部23の内部に配置されている。内筒部23とストッパ29との間に通路30が形成され、通路30は、排気通路24につながっている。排気通路24は、本体11の外部B1につながっている。
シリンダ12は、胴部18に対して中心線A1方向に位置決め固定されている。シリンダ12において、中心線A1方向でヘッドバルブ31に最も近い箇所の端部に、バルブシート32が取り付けられている。バルブシート32は環状であり、かつ、合成ゴム製である。ヘッドバルブ31とバルブシート32との間にポート33が形成される。ヘッドバルブ31がバルブシート32に押し付けられると、ヘッドバルブ31はポート33を閉じる。ヘッドバルブ31がバルブシート32から離れると、ヘッドバルブ31はポート33を開く。
打撃部13は、ピストン34と、ピストン34に固定されたドライバブレード35と、を有する。ピストン34は、シリンダ12内に配置され、ピストン34は、中心線A1方向に移動可能である。ピストン34の外周面にシール部材99が取り付けられている。ピストン上室36が、ストッパ29とピストン34との間に形成される。ヘッドバルブ31がポート33を開いていると、蓄圧室20はピストン上室36に接続される。ヘッドバルブ31がポート33を閉じていると、蓄圧室20はピストン上室36から遮断される。
射出部15は、胴部18に対して、中心線A1方向でヘッドカバー21が設けられている個所とは反対の端部に固定されている。
図1Bのように、バンパ37が、シリンダ12内に設けられている。バンパ37は、シリンダ12内において、中心線A1方向で射出部15に最も近い位置に配置されている。バンパ37は、合成ゴム製、または、シリコンゴム製である。バンパ37は軸孔38を有し、ドライバブレード35は軸孔38内で中心線A1方向に移動可能である。シリンダ12内において、ピストン34とバンパ37との間にピストン下室39が形成されている。シール部材99は、ピストン下室39とピストン上室36とを気密に遮断する。
ホルダ40が胴部18内に設けられている。ホルダ40は筒形状である。シリンダ12は、ホルダ40内に配置されている。シリンダ12を径方向に貫通する通路41,42が設けられている。通路42は、中心線A1方向で通路41と射出部15との間に配置されている。戻り空気室43が、シリンダ12の外面と胴部18との間に形成されている。通路41は、ピストン下室39と戻り空気室43とをつなぐ。逆止弁44がシリンダ12に設けられている。逆止弁44は、ピストン下室39の空気が戻り空気室43に流れようとすると、通路41を開く。逆止弁44は、戻り空気室43の空気がピストン下室39に流れようとすると、通路41を閉じる。通路42は、戻り空気室43とピストン下室39とを、常に接続している。ピストン下室39及び戻り空気室43内に亘って、圧縮空気が封入されている。シール部材45が、ホルダ40と胴部18との間に設けられ、シール部材46が、ホルダ40とシリンダ12との間に設けられている。シール部材45,46は、蓄圧室20と戻り空気室43とを気密に遮断する。
図1Bのように、トリガ14は、本体11に取り付けられている。トリガ14は、本体11に対して支持軸47を中心として、所定角度の範囲内で回転可能である。本体11は、トリガ14の作動範囲を規制するストッパ48を有する。アーム49がトリガ14に取り付けられている。アーム49はトリガ14に対して支持軸50を中心として作動可能である。
図3A、図3Bのように、トリガバルブ51が、胴部18とハンドル19との接続箇所に設けられている。トリガバルブ51は、プランジャ52、第1ボディ53、第2ボディ54、弁体55及び付勢部材69を有する。第1ボディ53および第2ボディ54は、共に筒形状であり、第1ボディ53および第2ボディ54は、共に中心線A2を中心として同心状に配置されている。弁体55は、第1ボディ53内び第2ボディ54内に亘って配置されている。第1ボディ53に通路56が形成され、通路56は、通路57を介して制御室27に接続されている。また、ハンドル19は通路58を有し、通路58は、蓄圧室20と第1ボディ53の内部とを接続している。第1ボディ53と本体11との間をシールするシール部材59が設けられている。第2ボディ54は、通路60及び軸孔54Aを有する。通路60は本体11の外部B1に接続されている。第2ボディ54は、軸孔54Aにつながる空間64を有する。
弁体55の外周面にシール部材61,62,63が取り付けられている。弁体55は、軸孔65を有する。シール部材63は空間64を気密にシールする。プランジャ52は、軸孔54A,65内に亘って配置されている。プランジャ52の外周面にシール部材66,67が取り付けられている。プランジャ52の外周面から突出するフランジ68が設けられている。軸孔65内に付勢部材69が設けられている。付勢部材69は、一例として圧縮スプリングであり、付勢部材69は、プランジャ52を中心線A2方向でアーム49に近付ける向きで付勢している。
図1Bに示す射出部15は、一例として、金属製または非鉄金属製である。射出部15は、筒部70と、筒部70の外周面に接続されたフランジ71と、を有する。フランジ71は、胴部18に対して固定要素により固定されている。筒部70は、射出路72を有する。射出路72内に中心線A1が位置し、ドライバブレード35は射出路72内で中心線A1方向に移動可能である。
マガジン17は、射出部15に対して固定されている。マガジン17は釘73を収容する。マガジン17は、フィーダ74を有し、フィーダ74はマガジン17内の釘73を射出路72に送る。
プッシュレバー16に動力伝達可能に接続された軸部材75が設けられている。軸部材75は、ストッパ48に対して中心線A2と平行に移動可能である。軸部材75は、付勢部材76によりアーム49から離れる向きで付勢されている。付勢部材76は、一例として圧縮スプリングである。
次に、打込機10を用いて、図1Bに示す釘73を相手材77に打ち込む例を説明する。先ず、使用者がトリガ14に操作力を加えること、プッシュレバー16を相手材77に押し付けること、のうち、少なくとも一方が行われていない場合は、打込機10のトリガバルブ51、ヘッドバルブ31、打撃部13は、次のような初期状態にある。図3Aのように、フランジ68は、付勢部材69により第2ボディ54に押し付けられる。プランジャ52は、付勢部材69の付勢力でアーム49から離れる向きに付勢され、シール部材62が第1ボディ53に押し付けられてプランジャ52が初期位置で停止している。
シール部材62は、通路56と通路60とを遮断する。シール部材61は、第1ボディ53から離れ、蓄圧室20は、通路58、通路56及び通路57を介して制御室27に接続されている。シール部材66は弁体55から離れ、蓄圧室20は、通路58、軸孔65を介して空間64につながっている。シール部材67は、軸孔54Aをシールし、空間64と外部B1とが遮断されている。
蓄圧室20の圧縮空気が制御室27に供給されているため、図2Aのように、ヘッドバルブ31は、付勢部材28の付勢力及び制御室27の圧力でバルブシート32に押し付けられている。ヘッドバルブ31は、ポート33を閉じている。また、ヘッドバルブ31の内周面は、ストッパ29の外周端から離れている。ピストン上室36は、通路30、排気通路24を介して外部B1につながっている。したがって、ピストン上室36の圧力は、大気圧と同じであり、かつ、ピストン下室39の圧力より低い。このため、ピストン34は、ピストン下室39の圧力でストッパ29に押し付けられた状態で停止している。つまり、打撃部13は、図1Aに示す上死点で停止している。
次に、使用者がトリガ14に操作力を加え、かつ、プッシュレバー16を相手材77に押し付けた場合を説明する。プッシュレバー16が相手材77に押し付けられると、プッシュレバー16の作動力が軸部材75に伝達される。軸部材75は、付勢部材76の付勢力に抗して作動し、図3Bに示す作動位置で停止する。また、トリガ14に対して図3Aで反時計回りの回動力が加わると、アーム49は軸部材75の先端を支点として、反時計回りに作動する。このため、アーム49は、図3Bのようにプランジャ52に押し付けられ、プランジャ52は、付勢部材69の付勢力に抗して作動する。トリガ14が第2ボディ54に接触すると、トリガ14及びアーム49が停止し、かつ、プランジャ52が作動位置で停止する。
シール部材66は、弁体55に押し付けられ、シール部材66は軸孔65をシールする。シール部材67は、空間64に移動し、空間64と外部B1とが、軸孔54Aを介して接続される。このため、弁体55は、蓄圧室20の圧縮空気の圧力で付勢部材69の力に抗して作動し、シール部材61は蓄圧室20と通路56とを遮断する。また、シール部材62は、第1ボディ53から離れ、シール部材62は、通路56と通路60とをつなぐ。このため、制御室27の圧縮空気は、通路57、通路56、通路60を介して外部B1に排出され、制御室27の圧力が大気圧と同じになる。
制御室27の圧力が大気圧と同じになると、ヘッドバルブ31は、蓄圧室20の圧力で付勢部材28の付勢力に抗して作動する。このため、ヘッドバルブ31は、図2Bのようにポート33を開き、蓄圧室20は、ポート33を介してピストン上室36に接続される。また、ヘッドバルブ31はストッパ29に接触し、ヘッドバルブ31は、ピストン上室36と排気通路24とを遮断する。すると、蓄圧室20の圧縮空気がピストン上室36に供給され、ピストン上室36の圧力が上昇する。ピストン上室36の圧力がピストン下室39の圧力よりも高くなると、打撃部13は、上死点から下死点に向けて中心線A1方向に作動し、ドライバブレード35が射出路72内の釘73を打撃する。打撃された釘73は、相手材77に打ち込まれる。
打撃部13が釘73を相手材77に打ち込んだ後、ピストン34がバンパ37に衝突し、バンパ37は打撃部13の運動エネルギの一部を吸収する。ピストン34がバンパ37に衝突した時点における打撃部13の位置は、下死点である。また、打撃部13が上死点から下死点に向けて作動中、逆止弁44が通路41を開き、ピストン下室39の圧縮空気は、通路41から戻り空気室43に流れ込む。
釘73を相手材77に打ち込んだ後、使用者がトリガ14に操作力を加えること、プッシュレバー16を相手材77に押し付けること、のうち、少なくとも一方が解除されると、トリガバルブ51及びヘッドバルブ31は、初期状態に戻る。すると、ピストン上室36の圧力が大気圧と同じになり、ピストン下室39の圧力でピストン34が下死点から上死点に向けて作動する。また、戻り空気室43の圧縮空気は、通路42を経由してピストン下室39に流れ込み、打撃部13は上死点に戻り停止する。
打込機10は、打撃部13が上死点から下死点に向けて作動すること、言い換えると、打撃部13が釘73を打撃する方向に動作したか否かを判断する作動検知部を有する。打込機10において、打撃部13が釘73を打撃する方向は、ピストン34がバンパ37に近づく方向、つまり、打撃部13の下降を意味する。
作動検知部の一例を、図2A、図2B及び図4を参照して説明する。センサ78が制御室27に設けられている。センサ78は、一例として、制御室27の圧縮空気の圧力を検出して信号を出力する圧力センサを含む。また、センサ78は、ヘッドバルブ31の中心線A1方向における位置を検知して、信号を出力する位置検知センサであってもよい。位置検知センサは、ヘッドバルブ31に接触するもの、または、ヘッドバルブ31に接触しないもの、の何れでもよい。
センサ78は、コントローラ79に接続されている。コントローラ79は、中央演算部、メモリ、入力インタフェース及び出力インタフェースを有するマイクロコンピュータである。表示部80が設けられている。表示部80は、一例として、液晶ディスプレイ、発光ダイオードランプである。表示部80は、コントローラ79に信号通信可能に接続されている。電力供給機構81が設けられ、電力供給機構81は、センサ78、コントローラ79、表示部80に電力を供給する。電力供給機構81は、充電および放電可能なバッテリを含む。コントローラ79は、センサ78の信号を処理して、表示部80で表示する。コントローラ79、表示部80、電力供給機構81は、本体11またはマガジン17に設けられている。
図2Aに示すセンサ78が、圧力検知センサであると、コントローラ79は、制御室27の圧力が低下すると、打撃部13が釘73を打ち込む方向に作動したと判断することが可能である。図2Aに示すセンサ78が、位置検知センサであると、コントローラ79は、ヘッドバルブ31が、図2Bのように作動したことを検知すると、打撃部13が釘73を打ち込む方向に作動したと判断することが可能である。
作動検知部の他の例を、図2A、図2B及び図4を参照して説明する。ヘッドカバー21内にセンサ83が設けられている。センサ83は、通路30の圧力を検出して信号を出力する圧力センサである。センサ83は、一例として、ヘッドカバー21に取り付けられている。センサ83の信号は、コントローラ79に入力される。
打撃部13が釘73を打撃する方向に作動した後、トリガ14の操作力を解除すること、または、プッシュレバー16の操作力を解除すること、の少なくとも一方が成立すると、ヘッドバルブ31は、ポート33を開いている状態から、ポート33を閉じた状態に切り替わる。すると、ピストン上室36と通路30とがつながり、ピストン上室36の圧縮空気が通路30を経由して外部B1に排出される。つまり、センサ83が検知する圧力が上昇する。このため、コントローラ79は、センサ83の信号を処理すると、打撃部13が釘73を打ち込む方向に作動した、と判断することが可能である。
作動検知部の他の例を、図3A、図3B及び図4を参照して説明する。トリガバルブ51は、センサ82を有する。センサ82は、通路60の圧力を検出して信号を出力する圧力センサである。センサ82は、一例として、第2ボディ54に取り付けられている。センサ82の信号は、コントローラ79に入力される。
トリガバルブ51のプランジャ52が初期位置から作動して、通路56と通路60とが接続されると、制御室27から排出される圧縮空気により、センサ82が検知する圧力が上昇する。このため、コントローラ79は、センサ82の信号を処理すると、打撃部13が釘73を打ち込む方向に作動した、と判断することが可能である。
作動検知部の他の例を、図5A、図5B及び図4を参照して説明する。センサ85及び永久磁石86が設けられている。センサ85は、本体11に固定されている。永久磁石86は、トリガ14に取り付けられている。永久磁石86は、付勢部材87により付勢されている。トリガ14は、収容部88を有し、永久磁石86及び付勢部材87は収容部88により保持されている。永久磁石86は、収容部88内で移動可能である。付勢部材87は、一例として圧縮スプリングである。センサ85は永久磁石86が形成する磁界の強度を検出し、かつ、信号を出力する磁気センサである。センサ85の信号は、コントローラ79に入力される。
トリガ14に操作力が加えられていない場合と、図5Aのようにトリガ14に操作力が加えられた場合とでは、センサ85が検知する磁界の強度が異なる。コントローラ79は、トリガ14に操作力が加えられているかどうかを判断可能である。
また、図5Aのように、トリガ14に操作力が加えられ、かつ、プッシュレバー16が相手材77から離れていると、軸部材75は初期位置で停止している。このため、トリガバルブ51のプランジャ52は初期位置で停止している。また、シール部材62は、通路56と通路60とを遮断している。したがって、通路60から空気は排出されず、永久磁石86は付勢部材87の付勢力で第2ボディ54に押し付けられて停止している。
これに対して、トリガ14に操作力が加えられ、かつ、プッシュレバー16が相手材77に押し付けられると、図5Bのように、軸部材75は、ストッパ48から離れる向きで作動するとともに、アーム49は、支持軸50を支点として時計回りに作動する。このため、プランジャ52はアーム49に付勢されて付勢部材69の力に抗して作動する。すると、シール部材62が第1ボディ53から離れて通路56と通路60とが接続される。したがって、制御室27の圧縮空気は、通路60から外部B1に排出される。この際、永久磁石86は空気に押されて第2ボディ54から離れる。このように、永久磁石86とセンサ85との位置関係が変化し、センサ85が検知する磁界の強度が変化する。したがって、コントローラ79は打撃部13が釘73を打ち込む動作を行ったことを判断できる。また、センサ85はトリガ14が操作されていることを検知する機能を兼備するため、打撃部13が釘73を打ち込む方向に動作したことを検知するセンサを、専用で設けずに済む。
なお、何れの作動検知部においても、コントローラ79は、打撃部13が釘73の打ち込む方向に作動したことを、表示部80で表示させることが可能である。また、打込機10の実施形態1は、図2A、図2Bに示す作動検知部を設け、更に、図3A、図3Bに示す作動検知部、または、図5A、図5Bに示す作動検知部のうち、何れか一方を設けることが可能である。また、打込機10の実施形態1は、図2A、図2Bに示す作動検知部を設けることなく、図3A、図3Bに示す作動検知部、または、図5A、図5Bに示す作動検知部のうち、何れか一方を設けることも可能である。
(実施形態2)
図6A、図6Bに示す打込機100は、本体101、射出部102、打撃部103、プッシュレバーバルブ104及びトリガバルブ105を有する。本体101は、胴部106、ハンドル107、及びヘッドカバー108を有する。胴部106は筒形状あり、ハンドル107は胴部106接続され、かつ、胴部106の径方向で外側に向けて突出している。ヘッドカバー108は、胴部106の長手方向で第1端部に固定されており、ヘッドカバー108は、胴部106の開口部を塞いでいる。また、射出部102は、胴部106の長手方向で第2端部に固定されている。ハンドル107にエアホースが接続される。打撃部103は、胴部106の内部に設けられている。打撃部103は、中心線C1方向に作動可能である。
胴部106内にシリンダ109が設けられている。中心線C1は、シリンダ109の中心線である。シリンダ109は、本体101に対して中心線C1方向に移動可能である。ハンドル107内、胴部106内、ヘッドカバー108内に亘って蓄圧室110が設けられている。エアホースから供給される圧縮空気は、蓄圧室110に溜められる。
ヘッドカバー108の内面にボス部111が設けられている。ボス部111は、通路112、通路113及びエキゾーストバルブ室114を有する。通路113は、エキゾーストバルブ室114に接続されている。通路113は、本体101の外部D1につながっている。マウント部115が、ボス部111に取り付けられている。マウント部115は、通路116およびポート117を有する。ポート117は、通路116を介して通路112につながっている。マウント部115はエキゾーストバルブ118を支持している。エキゾーストバルブ118は、マウント部115に対して中心線C1方向に移動可能である。エキゾーストバルブ118が作動すると、ポート117を開閉する。
バルブシート119がマウント部115に取り付けられている。バルブシート119は、合成ゴム製であり、バルブシート119はピストン上室120を有する。ピストン上室120は、ポート117につながっている。
打撃部103は、ピストン121及びドライバブレード122を有する。ピストン121及びドライバブレード122は、一体成型品でもよい。ピストン121とドライバブレード122とは、別部品を固定したものでもよい。ピストン121はシリンダ109内に設けられ、ピストン121はシリンダ109内で中心線C1方向に作動可能である。ピストン上室120の圧力は、ピストン121に加わり、ピストン121は、中心線C1方向でバルブシート119から離れる向きで付勢される。ピストン121の外周面にシール部材121Aが取り付けられている。シール部材121Aは、シリンダ109の内周面に接触する。
シリンダ109内における中心線C1方向で、ピストン121と射出部102との間にピストン下室123が設けられている。シール部材121Aは、ピストン下室123をシールする。戻り空気室124が、胴部106とシリンダ109の外周面との間に設けられている。シリンダ109を径方向に貫通する通路125,126が設けられている。シリンダ109は逆止弁127を有し、逆止弁127は通路125を開閉する。通路126は、ピストン下室123と戻り空気室124とを、常に接続する。通路126は、中心線C1方向で通路125と射出部102との間に配置されている。
さらに、図6Bに示すバンパ128が胴部106内に設けられている。バンパ128は、中心線C1方向で、シリンダ109と射出部102との間に設けられている。バンパ128は、合成ゴム製の緩衝部材である。バンパ128は軸孔129を有する。バンパ128の一部は、シリンダ109内に配置されている。
さらに、弾性部材130が胴部106内に設けられ、弾性部材130は、シリンダ109を、中心線C1方向でバルブシート119に近付ける向きで付勢している。弾性部材130は、一例として金属製の圧縮スプリングである。ポート171が、シリンダ109の端部とバルブシート119との間に形成される。
射出部102は、フランジ131、筒部132及び射出路133を有する。フランジ131は、胴部106に固定されており、フランジ131は、筒部132に接続されている。射出路133は、筒部132内に形成されている。射出路133は軸孔129につながっている。ドライバブレード122は、軸孔129及び射出路133内で中心線C1方向に移動可能である。プッシュレバー134が射出部102に取り付けられ、プッシュレバー134は、射出部102に対して中心線C1方向に移動可能である。
ホルダ135が胴部106の内部に設けられている。ホルダ135は環状であり、ホルダ135は、シリンダ109の径方向で、シリンダ109の外側に配置されている。ホルダ135は通路136を有し、通路136は蓄圧室110に接続されている。シリンダ109の外周面にフランジ137,138が設けられている。フランジ137,138は、中心線C1方向で異なる位置に配置されている。制御室139が、シリンダ109とホルダ135との間であり、かつ、フランジ137とフランジ138との間に設けられている。制御室139は、通路136を介して蓄圧室110につながっている。
シリンダ109と胴部106とを隔てる隔壁140が設けられている。隔壁140とフランジ137との間に制御室141が形成されている。制御室141は通路142に接続されている。フランジ137は、制御室141に供給される圧縮空気の圧力を受ける。フランジ137は、制御室139,141の圧力を受け、フランジ138は、制御室139の圧力を受ける。シリンダ109は制御室139,141の圧力で中心線C1方向に付勢される。
トリガバルブ105及びプッシュレバーバルブ104の構造を、図7A、図7Bを参照して説明する。プッシュレバーバルブ104は、圧力室180、プッシュレバーバルブ室143、プッシュレバプランジャ144、バルブボディ145、弁部材146、付勢部材147を有する。バルブボディ145は筒形状であり、かつ、プッシュレバプランジャ144を移動可能に収容する。付勢部材147は、一例として金属製の圧縮スプリングであり、付勢部材147は弁部材146を付勢する。
トリガ148が、本体101に対してトリガ軸149を中心として、所定角度の範囲内で回転可能に取り付けられている。ガイド部材150が本体101に取り付けられている。図示しない弾性部材が設けられ、弾性部材は、トリガ148をトリガ軸149を中心として時計回りに付勢する。トリガ148は、弾性部材に付勢されてガイド部材150に接触して図7Aの初期位置で停止する。
トリガバルブ105は、筒形状のガイド部151、トリガバルブ室152、弁体収容室153、ポート154、ボール形状の弁部材155、トリガプランジャ157を有する。ガイド部151はハンドル107に取り付けられている。トリガバルブ室152及び弁体収容室153は、ガイド部151に設けられている。ポート154は、ガイド部151に設けられ、かつ、弁体収容室153とトリガバルブ室152との間に形成されている。弁部材155は、ポート154を開閉する。軸孔156がガイド部151に設けられ、トリガプランジャ157は、軸孔156内で移動可能である。弁体収容室153は、蓄圧室110につながっている。
ガイド部151は、トリガプランジャ157の作動をガイドする。トリガプランジャ157の長手方向の一部は、本体101の外部D1に配置されている。弁部材155は蓄圧室110の圧力でガイド部151に押し付けられ、ポート154を閉じる。トリガバルブ室152は、圧力室180につながっている。
トリガプランジャ157において、外部D1に配置されている個所にフランジ158が設けられ、トリガプランジャ157の外周面にシール部材159が取り付けられている。シール部材159は軸孔156をシールする。
図6Bは、トリガ148に操作力が加えられておらず、トリガ148が初期位置で停止している状態である。トリガ148が初期位置で停止していると、図7Aのように、弁部材155は蓄圧室110の圧力でガイド部151に押し付けられ、弁部材155はポート154を閉じている。つまり、トリガバルブ105はオフ、言い換えると閉状態である。トリガバルブ105がオフであると、蓄圧室110の圧縮気体は、圧力室180に流入しない。
また、トリガバルブ105がオフであると、フランジ158はシール部材159を軸孔156内に押し込まない。つまり、シール部材159は、軸孔156をシールしない。このため、トリガバルブ室152及び圧力室180の圧縮空気は、軸孔156から本体101の外部D1に排出される。
これに対して、作業者が、初期位置で停止しているトリガ148に操作力を加えると、トリガ148は図7Aで反時計回りに作動し、トリガ148はトリガプランジャ157に押し付けられる。すると、トリガプランジャ157が弁部材155に押し付けられ、図7Bのように、弁部材155がポート154を開く。また、フランジ158はシール部材159を軸孔156内に押し込み、シール部材159は、軸孔156をシールする。つまり、トリガバルブ105はオン、言い換えると開状態である。トリガバルブ105がオンであると、蓄圧室110の圧縮空気は、ポート154、トリガバルブ室152を経由して圧力室180に流入する。
プッシュレバーバルブ104は、本体101において、シリンダ109とトリガバルブ105との間に設けられている。プッシュレバプランジャ144及び弁部材146は、中心線E1を中心として同心状に配置されている。中心線E1は中心線C1と平行である。プッシュレバプランジャ144及び弁部材146は、図7A、図7Bで中心線E1方向に相対移動可能であり、かつ、互いに接触及び離反が可能である。
プッシュレバーバルブ室143は、バルブボディ145内に設けられている。ポート181がバルブボディ145に設けられ、ポート181は、圧力室180とプッシュレバーバルブ室143とをつなぐ。プッシュレバーバルブ室143は、図6Aのように、通路160、パイプ199、通路113を介して、エキゾーストバルブ室114につながっている。通路160は胴部106に形成され、パイプ199は、ヘッドカバー108内に設けられている。通路160は、通路142を介して制御室141にもつながっている。
バルブボディ145は、プッシュレバーバルブ室143につながる排気通路161を有する。シール部材162が弁部材146に取り付けられ、弁部材146が作動すると、シール部材162はポート181を開閉する。付勢部材147は、弁部材146をプッシュレバプランジャ144に近ける向きで付勢する。
また、外筒部材163が設けられ、外筒部材163は、ガイド部材150に支持されている。外筒部材163は、本体101に対して中心線E1方向に作動可能である。バルブボディ145の一部は、外筒部材163内に配置されている。
プッシュレバプランジャ144の端部にフランジ164が設けられている。弾性部材165が、フランジ164とバルブボディ145との間に設けられている。弾性部材165は、一例として金属製の圧縮スプリングである。弾性部材165は、プッシュレバプランジャ144を、中心線E1方向で弁部材146から離れる向きで付勢する。
プッシュレバー134は、アーム166を有し、アーム166と外筒部材163とが、動力伝達可能に接続されている。なお、バルブボディ145は、弾性部材165の弾性力で付勢され、段部167に押し付けられて停止している。段部167は、本体101に設けられている。
複数の釘168を収容するマガジン169が、射出部102に取り付けられている。ドライバブレード122が釘168を1本打ち込む毎に、マガジン169から次の1本の釘168が射出路133に送られる。
図6Bのように、プッシュレバー134が、相手材170から離れていると、弾性部材165の付勢力で付勢されるプッシュレバプランジャ144は、図7Aのように初期位置で停止している。プッシュレバプランジャ144が初期位置で停止していると、フランジ164は、中心線E1方向でバルブボディ145から最も離れた位置で停止している。
プッシュレバプランジャ144が初期位置で停止していると、プッシュレバプランジャ144は、弁部材146から離れている。このため、付勢部材147により付勢される弁部材146は、シール部材162をバルブボディ145に押し付けて停止している。つまり、シール部材162はポート181を閉じており、圧力室180とプッシュレバーバルブ室143とが遮断されている。
このため、トリガ148に操作力が加えられたとしても、蓄圧室110の圧縮空気は制御室141に供給されない。蓄圧室110の圧縮気体は、制御室139に供給されており、図6Aのように、シリンダ109は、制御室139の圧力、及び弾性部材130の付勢力でバルブシート119に押し付けられ、ポート171が閉じられている。したがって、蓄圧室110の圧縮空気は、ピストン上室120に供給されず、打撃部103は上死点で停止している。
また、プッシュレバプランジャ144は排気通路161を開いており、エキゾーストバルブ室114は、通路160、プッシュレバーバルブ室143及び排気通路161を介して本体101の外部D1につながっている。このため、エキゾーストバルブ118はポート117を開き、ピストン上室120は、ポート117、通路116,112を介して外部D1につながっている。
これに対して、作業者がトリガ148に操作力を加え、かつ、プッシュレバー134が相手材170に押し付けられていると、プッシュレバー134、外筒部材163及びプッシュレバプランジャ144が、弾性部材165の付勢力に抗して初期位置から作動する。すると、図7Bのように、プッシュレバプランジャ144が、排気通路161とプッシュレバーバルブ室143とを遮断する。また、プッシュレバプランジャ144が、弁部材146を付勢部材147の付勢力に抗して作動させる。すると、シール部材162がバルブボディ145から離れ、ポート181が開く。つまり、プッシュレバーバルブ104が開状態になる。
このように、作業者がトリガ148に操作力が加え、かつ、プッシュレバーバルブ104がオン、つまり、開状態にあると、蓄圧室110の圧縮空気は、圧力室180、プッシュレバーバルブ室143、通路160を介してエキゾーストバルブ室114に供給される。エキゾーストバルブ118は、図8のようにポート117を閉じる。また、通路160の圧縮空気の一部は、通路142を介して制御室141に供給される。
すると、シリンダ109は、制御室139,141の圧力により、弾性部材130の力に抗して中心線C1方向でバルブシート119から離れるように作動し、図8のようにポート171が開く。このため、蓄圧室110の圧縮空気がピストン上室120に送られる。打撃部103はバルブシート119から離れるように作動し、ドライバブレード122が射出路133にある釘168を打撃し、釘168は相手材170に打ち込まれる。
打撃部103が上死点から下死点に向けて作動し、かつ、ピストン121が中心線C1方向で通路125とバルブシート119との間に位置すると、逆止弁127が通路125を開き、ピストン下室123の圧縮空気は、通路125から戻り空気室124に流れ込む。ピストン121がバンパ128に衝突すると、バンパ128は打撃部103の運動エネルギを吸収する。
打撃部103が打撃動作を行った後、作業者がトリガ148の操作力を解除し、プッシュレバー134を相手材170から離す。すると、弁部材155は、図7Aのようにポート154を閉じる。トリガプランジャ157は、弁部材155を介して蓄圧室110の圧力を受ける。トリガプランジャ157が作動し、シール部材159が軸孔156を開く。このため、圧力室180内の圧縮空気は、軸孔156を経由して外部D1に排出される。
さらに、プッシュレバプランジャ144は、図7Aのように弾性部材165の付勢力で初期位置に戻り、プッシュレバーバルブ室143と排気通路161とが接続される。また、弁部材146は付勢部材147の力で作動し、シール部材162がポート181を閉じる。
このため、エキゾーストバルブ室114の圧縮空気は、通路160、プッシュレバーバルブ室143、排気通路161を介して外部D1に排出される。また、エキゾーストバルブ118は、図6Aのようにポート117を開き、ピストン上室120の圧縮空気は、通路116,112を介して外部D1に排出される。さらに、制御室141の圧縮空気は、通路160、排気通路161を経由して外部D1に排出される。すると、シリンダ109は、制御室139の圧力、及び弾性部材130の力でバルブシート119に近づく向きで作動し、シリンダ109の端部が、図6Aのようにバルブシート119に接触すると、ポート171が閉じられる。
このように、ピストン上室120の圧力が低下すると、ピストン121は、ピストン下室123の圧力で下死点から上死点に向けて作動する。ピストン121が下死点から上死点に向けて作動中、逆止弁127は通路125を閉じ、戻り空気室124の圧縮空気は、通路126からピストン下室123に吸い込まれる。そして、ピストン121がバルブシート119に接触すると、打撃部13は上死点で停止する。
打撃部13が上死点から下死点に向けて作動したこと、つまり、打撃部103が釘168を打撃する方向に作動したか否かを判断する作動検知部を説明する。打撃部103が釘168を打撃する方向に作動したとは、ピストン121がバルブシート119から離れる向きで作動したこと、つまり、打撃部103が下降したことを意味する。
図6A、図8に示すセンサ172が胴部106内に設けられている。センサ172は、一例として、シリンダ109の中心線C1方向における位置を検出して信号を出力する、位置検知センサである。センサ172は、シリンダ109に接触するもの、または、シリンダ109に接触しないもの、の何れでもよい。
センサ172は、図9に示すコントローラ173に接続されている。コントローラ173は、中央演算部、メモリ、入力インタフェース及び出力インタフェースを有するマイクロコンピュータである。表示部174が設けられている。表示部174は、液晶ディスプレイ、発光ダイオードランプを含む。表示部174は、コントローラ173に信号通信可能に接続されている。電力供給機構175が設けられ、電力供給機構175は、センサ172、コントローラ173、表示部174に電力を供給する。電力供給機構175は、充電および放電可能なバッテリを含む。コントローラ173は、センサ172の信号を処理して、表示部174で表示する。コントローラ173、表示部174、電力供給機構175は、本体101またはマガジン169に設けられている。
コントローラ173は、シリンダ109がバルブシート119から離れたことを検知すると、打撃部103が釘168を打ち込む方向に作動したと判断する。
また、図6Aのように、通路112の圧力を検知するセンサ176を設けることも可能である。センサ176は、一例としてヘッドカバー108に設ける。さらに、図7A、図7Bのように、排気通路161の圧力を検知するセンサ177を設けることも可能である。センサ177は、一例として、バルブボディ145に設ける。センサ176またはセンサ177は、共にコントローラ173に対して信号を出力する。打撃部103が釘168を打撃した後、エキゾーストバルブ118がポート117を開くと、ピストン上室120の圧縮空気が通路112を経由して外部D1に排出される。このため、センサ176が通路112の圧力を検知することで、コントローラ173は、打撃部103が釘168を打ち込む方向に作動したと判断することが可能である。
また、打撃部103が釘168を打撃する方向に作動した後、プッシュレバー134が相手材170から離されると、プッシュレバプランジャ144が作動して、排気通路161とプッシュレバーバルブ室143とがつながり、エキゾーストバルブ室114及び制御室141の圧縮空気は、通路160及び排気通路161を経由して外部D1に排出される。このため、センサ177が排気通路161の圧力を検知することで、コントローラ173は、打撃部103が釘168を打ち込む方向に作動したと判断することが可能である。
打込機100においては、センサ172,176,177のうち、少なくとも1つのセンサを設けることが可能である。コントローラ173は、打撃部103が釘168を打ち込む方向に作動したと判断すると、その判断結果を表示部174で表示させることが可能である。
(実施形態3)
打込機の実施形態3を、図10、図11を参照して説明する。打込機の一例であるねじ打機210は、本体211、射出部212、エアモータ213、ドライバ214及びマガジン216を有する。本体211は、第1筒部300及び第2筒部301、ヘッドカバー302、及びハンドル303を有する。第1筒部300及び第2筒部301、ヘッドカバー302、及びハンドル303は、金属製または非鉄金属製である。第1筒部300と第2筒部301とが固定され、ハンドル303は第2筒部301に接続されている。ヘッドカバー302は第1筒部300に固定され、第1筒部300は、ヘッドカバー302と第2筒部301との間に配置されている。射出部212は、第2筒部301に固定されている。エアモータ213がヘッドカバー302内に設けられている。ハンドル303内に蓄圧室219が設けられ、エアホースがハンドル303に接続される。エアホースから供給される圧縮空気は蓄圧室219に送られる。
第1筒部300内に通路224が形成されている。通路224は、通路225を介して常時、蓄圧室219につながっている。通路225は、第1筒部300に設けられている。シリンダ223が第2筒部301の内部に設けられている。シリンダ223は、中心線F1を中心として配置されている。シリンダ223と第2筒部301との間に空気室226及び戻り空気室227が形成されている。シール部材228,229は、空気室226をシールしている。シリンダ223を径方向に貫通する通路230が設けられ、通路230は、空気室226につながっている。シリンダ223の内面に、環状の段部231が設けられている。
スピンドル232が、第1筒部300内及びシリンダ223内に亘って設けられている。スピンドル232は円筒形状であり、中心線F1を中心として回転可能である。スピンドル232は、中心線F1方向に移動不可能である。スピンドル232を径方向に貫通する給排気口233,234が設けられている。スピンドル232の内部260は、給排気口233,234につながっている。内部260は、圧縮空気が出入りする空間である。スライダ235がスピンドル232の内部260に設けられている。スライダ235は、スピンドル232に対して中心線F1方向に移動可能である。スライダ235及びスピンドル232は、一体回転するように連結されている。スライダ235は、環状の当接部236を有し、かつ、係合部253を有する。
空気室237がヘッドカバー302内に形成されている。図11に示すように、空気室237は、通路238を介して空気室226につながっている。エアモータ217は、回転軸240及びベーン239を有する。支持壁242及び隔壁243が、ヘッドカバー302内に設けられている。収容室241が、支持壁242と隔壁243との間に形成されている。ベーン239は回転軸240の外周面に複数設けられている。複数のベーン239は収容室241に配置されている。空気室237と収容室241とをつなぐ通路403が設けられている。
ヘッドカバー302、第1筒部300及び第2筒部301に亘って通路405が設けられている。通路405は排気通路420につながっている。排気通路420はパイプ420A内に設けられ、パイプ420Aはハンドル303内に設けられている。通路404がヘッドカバー302に設けられ、通路404は収容室241と通路405とをつないでいる。
エアモータ217の回転軸240は、軸受244を介して隔壁243により支持されている。減速機245が第1筒部300内に設けられている。減速機245は、回転軸240とスライダ235とを連結しており、減速機245は、サンギヤ246、リングギヤ247、ピニオンギヤ248及びキャリヤ249を有する。キャリヤ249はピニオンギヤ248を自転可能、かつ、公転可能に支持する。キャリヤ249は係合部454を有する。スライダ235が中心線F1方向に作動すると、係合部253は係合部454に対して係合及び解放が可能である。サンギヤ246は回転軸240に設けられ、リングギヤ247は第1筒部300に固定され、キャリヤ249はスピンドル232に固定されている。スピンドル232内において、キャリヤ249とスライダ235との間に圧力室250が形成される。圧力室250は、内部260につながっている。
第1ピストン251がスピンドル232内及びシリンダ223内に亘って配置されている。第1ピストン251は、スピンドル232及びシリンダ223に対して中心線F1方向に移動可能である。第1ピストン251は筒形状であり、第1ピストン251を径方向に貫通する通路252が形成されている。シール部材290,291が第1ピストン251の外周面に取り付けられている。
第2ピストン255がスライダ235に固定されている。第2ピストン255はスライダ235と共に中心線F1方向に移動可能であり、かつ、スライダ235と共に一体回転可能である。第2ピストン255は、第1ピストン251の内部から外部に亘って配置されている。第2ピストン255はドライバ214に固定されている。フランジ256及びストッパ257が、第2ピストン255の外周面に設けられている。シール部材258がフランジ256の外周面に設けられている。第1ピストン251は筒部251Aを有し、筒部251A内において、フランジ256と通路252との間に空気室259が形成されている。空気室259は、通路252につながっている。環状の段部452が、第1ピストン251に形成されている。段部452は、中心線F1に対して垂直な端面である。段部452は、空気室259の内壁を形成している。
図11Bのように、第2筒部301内にバンパ261が設けられている。バンパ261は軸孔262を有し、ドライバ214は軸孔262で中心線F1方向に移動可能である。バンパ261は、一例として合成ゴム製である。バンパ261にシール部材263が取り付けられている。シリンダ223内において、バンパ261と第1ピストン251との間に空気室264が形成されている。シール部材258,263,291は、空気室264をシールする。
シリンダ223を径方向に貫通する通路265,266が設けられている。通路266は、空気室264と戻り空気室227とを常時つないでいる。戻り空気室227及び空気室264内に圧縮空気が充填されている。通路265を開閉する逆止弁267が設けられている。逆止弁267が通路265を開くと、空気室264の空気が戻り空気室227に流れることが可能である。逆止弁267が通路265を閉じると、逆止弁267は、戻り空気室227の空気が空気室264に戻ることを防止する。
図12、図13のように、スリーブバルブ268が、第1筒部300内及び第2筒部301内に亘って設けられている。スリーブバルブ268は、中心線F1方向に移動可能である。スリーブバルブ268は、通路269を有する。通路270が第2筒部301に設けられ、通路269は、通路270,405を介して排気通路420に常時つながっている。
第2筒部301内でシリンダ223の径方向の外側に空気室271が設けられている。空気室271に通路272がつながっている。空気室271内にスプリング273が設けられている。スプリング273は、スリーブバルブ268を中心線F1方向に付勢する。スリーブバルブ268にシール部材268Aが取り付けられている。シール部材268Aは、合成ゴム製であり、かつ、環状である。第1筒部300は、環状の端面300Aを有する。スリーブバルブ268は、スプリング273の付勢力で付勢され、かつ、シール部材268Aが端面300Aに押し付けられる。
トリガバルブ274が、ハンドル303と第2筒部301との接続箇所に設けられている。トリガバルブ274は、ボディ275、弁体276、スプール277、スプリング278、ホルダ500、空気室455を有する。ボディ275は筒形状であり、弁体276はボディ275内に配置されている。ボディ275は、本体211に取り付けられ、かつ、本体211に対して移動しない。弁体276は、ボディ275に対して軸線F2方向に移動可能である。
通路479がボディ475に設けられ、通路479は通路272を介して空気室271につながっている。空気室455は、弁体276とホルダ500との間に形成されている。弁体276は軸孔501を有し、ホルダ500は軸孔502を有する。スプール277は、軸孔501,502内に亘って配置され、スプール277は、軸線F2方向に移動可能である。スプール277にシール部材503,504が取り付けられている。スプール277はフランジ505を有する。ボディ275は通路506を有する。通路506は、本体211の外部G1につながっている。弁体276の外周面にシール部材507,508,509が取り付けられている。シール部材509は、空気室455を常にシールする。弁体276及びスプール277は、蓄圧室219の圧力により、軸線F2方向でホルダ500に近づく向きに付勢される。スプール277は、スプリング278により、軸線F2方向でホルダ500に近づく向きで付勢される。
トリガ280が、本体211に対して支持軸510を中心として、所定角度の範囲内で回転可能に取り付けられている。トリガ280にアーム511が支持軸512を中心として作動可能に取り付けられている。
図11Aのように、プッシュレバー281が射出部212に移動可能に取り付けられている。プッシュレバー281に連結された作動部材513が設けられている。作動部材513は、本体211に対して軸線F2方向に作動可能である。
マガジン216は、ねじ282を収容している。射出部212は射出路514を有する。フィーダ283が、マガジン216に設けられ、フィーダ283は、ねじ282を射出路514に送る。
次に、ねじ打機210の使用例を説明する。トリガ280に操作力を加えること、プッシュレバー281を相手材600に押し付けること、のうち、少なくとも一方が不成立であると、トリガバルブ274は、図12に示す初期状態にある。まず、スプール277がスプリング278の付勢力で付勢され、フランジ505がホルダ500に押し付けられて、スプール277が初期位置で停止している。スプール277が初期位置で停止していると、シール部材503は弁体276から離れ、蓄圧室219の圧縮空気は、軸孔501を介して空気室455に流れ込んでいる。また、シール部材504は軸孔502をシールしている。このため、空気室455の圧力は蓄圧室219の圧力と同じである。
弁体276は、空気室455の圧力、スプリング278の付勢力でホルダ500から離れる向きで付勢され、シール部材508がボディ275に押し付けられて、弁体276が初期位置で停止している。弁体276が初期位置で停止していると、シール部材508は、蓄圧室219と通路506とを遮断する。また、シール部材507はボディ275から離れ、蓄圧室219と通路479とがつながっている。空気室271の圧力は、蓄圧室219の圧力と同じである。
スリーブバルブ268は、空気室271の空気圧、及びスプリング273の付勢力で付勢されており、シール部材268Aが端面300Aに押し付けられて、スリーブバルブ268が初期位置で停止している。初期位置で停止しているスリーブバルブ268は、通路269と給排気口234とを接続し、かつ、通路224と給排気口233とを遮断している。このため、スピンドル232の内部260の空気は、給排気口234、通路269,270及び排気通路420を通り、本体211の外部G1に排出される。
また、図10のように、係合部253が係合部454に係合して、スライダ235がキャリヤ249に接触して停止している。第1ピストン251はスライダ235に押し付けられ、フランジ256が受ける付勢力はスライダ235に伝達され、スライダ235はキャリヤ249に接触して停止している。このようにして、スライダ235、第1ピストン251、第2ピストン255及びドライバ214は、上死点で停止している。
また、シール部材291は、内部260と空気室226とを遮断している。このため、空気室226の圧縮空気は、空気室237に供給されず、エアモータ217の回転軸240は停止している。
次に、作業者が、図11Aに示すプッシュレバー281を相手材600に押し付け、かつ、トリガ280に操作力を加えると、トリガバルブ274は図13に示す作動状態となる。まず、スプール277がスプリング278の力に抗して作動し、スプール277は作動位置で停止する。スプール277が作動位置で停止していると、シール部材503は軸孔501をシールし、蓄圧室219と空気室455とが遮断される。また、シール部材504は空気室455内に位置し、空気室455と外部G1とがつながる。このため、空気室455の圧力は大気圧と同じである。
弁体276は、蓄圧室219の圧力により、スプリング278の付勢力に抗してホルダ500に近づく向きで作動し、シール部材507がボディ275に押し付けられて、弁体276が作動位置で停止する。弁体276が作動位置で停止していると、シール部材507は、蓄圧室219と通路479とを遮断する。また、シール部材508はボディ275から離れ、通路272と通路506とがつながっている。空気室271の圧縮空気は、通路272,506を介して外部G1に排出される。したがって、空気室271の圧力は大気圧と同じである。
スリーブバルブ268は、通路224の空気圧で端面300Aから離れる向きで作動し、図13に示す作動位置で停止する。スリーブバルブ268が作動位置で停止すると、シール部材268Aが端面300Aから離れ、通路224と給排気口233とを接続し、かつ、通路269と給排気口234とを遮断する。このため、蓄圧室219の圧縮空気は、通路224及び給排気口233を経由して内部260に供給される。
スライダ235は、係合部253が係合部254に係合しているため上死点で停止し、かつ、第2ピストン255も停止している。第1ピストン251は、内部260の空気圧でバンパ261に近づく向きで作動、つまり、下降する。
このようにして、第1ピストン251は、中心線F1方向に移動してスライダ235から離れ、かつ、ドライバ214は回転しない。そして、ドライバ214の先端が、ねじ218の頭部の溝に進入した後、シール部材291が、中心線F1方向で通路230とバンパ261との間に移動する。すると、内部260の圧縮空気は、空気室226及び通路238を介して空気室237に供給される。空気室237の圧縮空気は、通路403を介して収容室241に供給される。エアモータ217は、収容室241に供給された圧縮空気の運動エネルギを、回転軸240の回転力に変換する。回転軸240の回転力は、減速機245を介してスピンドル232に伝達される。このため、第2ピストン255及びドライバ214が回転する。なお、収容室241内に供給された圧縮空気は、回転軸240の回転に伴いベーン239同士の間で輸送され、かつ、通路404を介して通路405に排出される。
そして、第1ピストン251の段部452がフランジ256に接触すると、第1ピストン251と共に第2ピストン255及びスライダ235が中心線F1方向に移動、つまり、下降する。このようにして、ドライバ214が回転し、かつ、下降することで、ねじ218を相手材600に打ち込み、かつ、ねじ218を締め付ける。第1ピストン251が下降している間、逆止弁267は通路265を開き、空気室264の空気が通路265を経由して戻り空気室227に流れ込む。
ドライバ214がねじ218の締め付けを完了した後、図13のように、スライダ235の当接部236が段部231に接触し、スライダ235が停止する。スライダ235が段部231に接触すると、内部260と空気室226とが遮断される。このため、圧縮空気は空気室237に供給されず、エアモータ217が停止する。また、ねじ218の締め付けが完了した後、ストッパ257がバンパ261に衝突し、バンパ261は衝撃の一部を吸収する。
ねじ218の締め付けが完了した後に、作業者がトリガ280の操作力を解除すると、トリガバルブ274は図12に示すように、スプール277が初期位置に戻って停止し、かつ、弁体276が初期位置に戻って停止する。このため、シール部材508は、蓄圧室219と通路506とを遮断し、蓄圧室219と通路272とが接続される。蓄圧室219の圧縮流体は、通路272を経由して空気室271に供給される。
すると、スリーブバルブ268は、空気室271の圧力及びスプリング273の付勢力で作動して初期位置で停止し、スリーブバルブ268は、通路224と給排気口233とを遮断し、かつ、給排気口234と通路269とを接続する。このため、内部260の空気は、給排気口234、排気通路420を経由して外部G1に排出され、内部260の空気圧が低下する。
第2ピストン255のフランジ256は、空気室264の圧力を受けており、第2ピストン255及びスライダ235は、内部260の空気圧が低下すると、空気室264の圧力でバンパ261から離れる向きで移動、つまり、上昇する。また、戻り空気室227の圧縮空気は、通路266を経由して空気室264に戻る。さらに、フランジ256が第1ピストン251の段部452に接触すると、第2ピストン255の移動力は第1ピストン251に伝達され、第2ピストン255と共に第1ピストン251も上昇する。
そして、図10のように、スライダ235がキャリヤ249に接触すると、係合部253が係合部454に係合する。つまり、スライダ235及び第2ピストン255は、上死点で停止する。また、第1ピストン251は、第2ピストン255が停止した後も空気室264の空気圧で上昇し、第1ピストン251がスライダ235に接触すると、第1ピストン251は上死点で停止する。
ねじ打機210は、ドライバ214が、ねじ218を打ち込む方向に作動したか否かを判断する作動検知部を有する。ドライバ214がねじ218を打ち込む方向に作動したとは、ドライバ214がキャリヤ249から離れる方向に作動したこと、つまり、下降したことである。
図12、図13に示すセンサ700が、第1筒部300に設けられている。センサ700は、スリーブバルブ268の位置を検出して信号を出力する。センサ700は、一例として、圧力センサであり、シール部材268Aから受ける圧力に応じて、出力信号が変化する。
センサ700は、図14に示すコントローラ701に接続されている。コントローラ701は、中央演算部、メモリ、入力インタフェース及び出力インタフェースを有するマイクロコンピュータである。表示部702が設けられている。表示部702は、液晶ディスプレイ、発光ダイオードランプを含む。表示部702は、コントローラ701に信号通信可能に接続されている。電力供給機構703が設けられ、電力供給機構703は、センサ700、コントローラ701、表示部702に電力を供給する。電力供給機構703は、充電および放電可能なバッテリを含む。コントローラ701は、センサ700の信号を処理して、表示部702で表示する。コントローラ701、表示部702、電力供給機構703、本体211またはマガジン216に設けられている。
コントローラ701は、スリーブバルブ268が初期位置から作動位置に移動した後、スリーブバルブ268が初期位置に戻って停止すると、ドライバ214がねじ218を打ち込む方向に作動したと判断する。
また、通路506の圧力を検知するセンサ704を設けることも可能である。センサ704は、一例として第2筒部301に設ける。センサ704は、コントローラ701に対して信号を出力する。ドライバ214がねじ218を打ち込む方向に作動した後、弁体276が作動位置から初期位置に戻って停止すると、通路272と通路506とが接続される。そして、空気室271の圧縮空気は、通路272,506を経由して外部G1に排出される。
このため、センサ704が通路506の圧力を検知することで、コントローラ701は、ドライバ214が、ねじ218を打ち込む方向に作動したと判断する。コントローラ701は、ドライバ214が、ねじ218を打ち込む方向に作動したことを、表示部702で表示させることが可能である。ねじ打機210においては、センサ700,704のうち、少なくとも1つのセンサを設けることが可能である。
実施形態1で説明した事項と、請求項に記載された事項との対応関係の一例は、次の通りである。打込機10は、打込機の一例である。トリガ14及びプッシュレバー16は、操作部材の一例である。ピストン上室36は、圧力室の一例である。打撃部13は、打撃部の一例である。ヘッドバルブ31の作動及び圧縮空気の移動は、“物体の移動”の一例である。センサ78,82,83,85、永久磁石86、及びコントローラ79は、作動検知部の一例である。ポート33は、“圧力室に圧縮気体を供給する経路”の一例である。ヘッドバルブ31は、開閉機構の一例である。釘73は、止具の一例である。制御室27は、制御室の一例である。センサ85、永久磁石86及びコントローラ79は、“操作部材が操作されたことを検知する機能を有する作動検知部”の一例である。
実施形態2で説明した事項と、請求項に記載された事項との対応関係の一例は、次の通りである。打込機100は、打込機の一例である。トリガ148及びプッシュレバー134は、操作部材の一例である。ピストン上室120は、圧力室の一例である。打撃部103は、打撃部の一例である。シリンダ109の作動及び圧縮空気の移動は、“物体の移動”の一例である。シリンダ109は、開閉機構の一例である。センサ172,176,177、およびコントローラ173は、作動検知部の一例である。ポート171は、“圧力室に圧縮気体を供給する経路”の一例である。制御室141は、制御室の一例である。
実施形態3で説明した事項と、請求項に記載された事項との対応関係の一例は、次の通りである。ねじ打機210は、打込機の一例である。トリガ280及びプッシュレバー281は、操作部材の一例である。圧力室250及び内部260は、圧力室の一例である。第1ピストン251、第2ピストン255及びドライバ214は、打撃部の一例である。センサ700,704及びコントローラ701は、作動検知部の一例である。スリーブバルブ268及び圧縮気体は、物体の一例である。スリーブバルブ268は、開閉機構の一例である。給排気口233は、“圧力室に圧縮気体を供給する経路”の一例である。空気室271は、制御室の一例である。センサ704及びコントローラ701は、“制御室から排出される圧縮気体の移動を検知する作動検知部”の一例である。
さらに、打込機の全ての実施形態において、打撃部が止具を打撃する方向に作動したことを検知する場合、打撃部が止具を打撃したか否かは問わない。
打込機は、開示した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、圧縮気体は、空気の他、不活性ガス、例えば、窒素ガス、希ガスを含む。打撃部は、中心線方向に往復作動可能な第1打撃部と、中心線方向に往復動可能であり、かつ、中心線を中心として回転可能な第2打撃部と、を含む。第1打撃部は、ピストン及びドライバブレードを含む。第2打撃部は、中心線方向に往復動可能なスライダと、中心線方向に往復動可能であり、かつ、中心線を中心として回転可能なドライバと、を有する。
操作部材は、単数または複数の何れでもよい。操作部材が複数設けられている場合、単数の操作部材が操作されても、圧縮気体は圧力室に供給されない。複数の操作部材が操作されると、圧縮気体は圧力室に供給される。操作部材は、レバー、ボタン、アームなどを含む。操作部材の作動は、所定角度範囲内での回転作動、直線状の往復作動の何れでもよい。コントローラは、電気部品または電子部品の単体でもよいし、複数の電気部品または複数の電子部品を有するユニットでもよい。電気部品または電子部品は、プロセッサ、制御回路及びモジュールを含む。圧力室及び制御室は、圧縮気体が供給および排出される空間、領域、通路を含む。圧力室に圧縮気体を供給する経路は、ポート、通路、孔、隙間を含む。
開閉機構が経路を開閉する構造は、第1構造または第2構造の何れでもよい。第1構造は、開閉機構が、経路と圧力室とを接続及び遮断することである。第2構造は、開閉機構が、経路と蓄圧室とを接続及び遮断することである。開閉機構が経路を開閉する作動は、往復作動、または所定角度範囲内での作動の何れでもよい。