WO2017126670A1

WO2017126670A1 - 錠剤カセット

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Publication number: WO2017126670A1
Application number: PCT/JP2017/001960
Authority: WO
Inventors: 義人大村
Original assignee: 株式会社トーショー
Priority date: 2016-01-21
Filing date: 2017-01-20
Publication date: 2017-07-27
Also published as: US20190021955A1; JP2017127532A; JP6569909B2; EP3406237A4; EP3406237A1; US10441510B2; CN108472199B; CN108472199A; AU2017209821A1

Abstract

本発明は、ベース非装着時には単独で軸方向嵌合方式の回転軸の回転を阻止するものである。錠剤カセット４０は、中空回転軸１７の有底孔１７ａに形成されたスリット５２内で揺動部材７０を支持する揺動支点５３と、容器下部１３の底板部１２に設けられて中空回転軸１７から離れて回転軸１７を一周する被係止部６０と、受動部７１と係止部７２とが揺動支点５３の両側に分かれている揺動部材７０と、係止部７２を被係止部６０に向かわせるとともに受動端部７１を有底孔に進入させる付勢部材８０とを具備する。ベース２０から取り外された自由状態では係止端部７２が被係止部６０に当接して係止され、ベース２０に装着されて駆動軸２４が有底孔１７ａに嵌入すると受動部７１が有底孔１７ａから押し出されて係止部７２が被係止部６０から離脱する。

Description

錠剤カセット

　この発明は、病院や薬局等で行われる調剤において錠剤供給の自動化に寄与する錠剤カセットに関する。

　錠剤カセットと該カセットを着脱可能に支持する駆動部となるベースとからなる従来の錠剤フィーダについて、図面を引用して説明する。図９（Ａ）が錠剤カセット１０をベース２０から取り外した状態の斜視図、（Ｂ）が錠剤カセット１０をベース２０に装着した状態の斜視図である。また、図１０（Ａ）が錠剤カセット１０の内部を示す縦断斜視図、（Ｂ）が錠剤カセット１０とそれを上から装着されて下から支持するベース２０との縦断斜視図である。さらに、図１１（Ａ）がロータ１６の縦断斜視図、（Ｂ）がロータ１６とモータ部２１を連結する過程の斜視図である。

　錠剤カセット１０は（図９，図１０参照）、ベース２０（支持部）への装着時に水平方向の位置決めや姿勢を安定させるための嵌合枠１１と、ベース２０への装着時に鉛直方向の位置決めや姿勢を安定させるための底壁部１２と、錠剤を収容する薬剤収容空間Ｓの一部を構成するとともに錠剤を逐次落下させるための排出口Ｈや仕切り板を装備した容器下部１３と、同じく錠剤を収容する薬剤収容空間Ｓの一部を構成するとともに容器下部１３の上方へ薬剤収容空間を拡張している容器上部１４と、錠剤補充時等に開閉される蓋１５とからなる錠剤容器１０Ａを有している。錠剤カセット１０はまた、容器下部１３の中に軸回転可能な状態で容器下部１３内に格納されているロータ１６を備えている。ロータ１６は、回転体１６Ａと回転体１６Ａの軸心位置から直に（例えば特許文献１～３参照）又はギヤ等を介在させて間接的に（例えば特許文献４参照）鉛直下方へ延びて容器下部１３の底面から突き出ている中空回転軸１７（従動軸）とを備えている。言い換えるとロータ１６は、底壁部１２と直交する方向に軸線が延び且つ錠剤収容空間Ｓとは反対側に開口する中空回転軸１７と、回転体１６Ａとを有している。回転体１６Ａは、錠剤容器１０Ａの錠剤収容空間Ｓ内において中空回転軸１７と一緒に軸線を中心にして回転する。回転体１６Ａは、その周縁部に図示しない錠剤を一つずつ収容して排出口Ｈに錠剤を通過させうる複数の錠剤収納部１６Ｂを周方向に所定の間隔をあけて形成するための複数のブレード１６Ｃを一体に備えている（例えば、特許文献１等参照）。

　ベース２０は（図９，図１０参照）、錠剤分包機の庫部の棚などに列設固定されたり（例えば特許文献１参照）、錠剤分割装置の天板部に固設されて（例えば特許文献２参照）、装着先から動作に必要な給電と制御を受けるものである。ベース２０は、上端部に外歯部２５の付いた駆動軸２４を具備していて制御に従って駆動軸２４を軸回転させるモータ部２１（駆動部）と、モータ部２１を保持して装備先に固定される概ね横板状の支承部２２（座部）と、支承部２２の側周面上部に形成されていて嵌合枠１１に嵌入しうる嵌入部２３（座部）とを備えている。ベース２０は、錠剤カセット１０が上に装着されると（図９（Ｂ）参照）、それを下から支持するとともに、モータ部２１の回転力を錠剤カセット１０に伝達するようになっている。

　錠剤カセット１０とベース２０間の回転伝動機構は（図１０参照）、錠剤カセット１０の一部分（収容部側伝動機構）である中空回転軸１７と、ベース２０の一部分（駆動部側伝動機構）である駆動軸２４とからなる。中空回転軸１７には、下端開口の有底孔１７ａが孔形成されており、その有底孔１７ａのうち下側部分に内歯部１８が形成され、内歯部１８の下端開口部分には第１のテーパ面１９が形成されている。それに対応して、モータ部２１の駆動軸２４は、上側部分に外歯部２５が形成され、外歯部２５の上端部には第２のテーパ面２６が形成されている。そして、錠剤カセット１０が上方からベース２０の上に下ろされると（図９（Ｂ）参照）、嵌合枠１１と嵌入部２３とが嵌合するとともに（図１０（Ｂ）参照）、中空回転軸１７と駆動軸２４とが嵌合する（図１１（Ｂ）参照）。その際、当初は中空回転軸１７の第１のテーパ面１９と駆動軸２４の第２のテーパ面２６とが遊嵌する。それから中空回転軸１７の内歯部１８と駆動軸２４の外歯部２５とが噛合する（例えば特許文献１～３参照）。

特開２００２－２７９０６８号公報特開２０１２－１７９１２７号公報特開２０１２－１２０７１９号公報

　このような錠剤カセット１０については、駆動部を有するベース２０と共に構成する伝動機構が上述したような謂わば軸方向嵌合方式の回転伝動機構であることから、ベース２０に対する着脱や他のカセットとの入替などがあった後に内歯部１８と外歯部２５とで歯位置がずれていると、そのずれに起因してカセット装着時に中空回転軸１７（ロータ１６の回転体１６Ａ）が軸回転しかねず、制御外の不所望な排出動作を招きかねない。そこで上述のずれの影響を抑制または緩和する対策にとどまらず、嵌合時及び噛合時に制御外の軸回転を生じない方策も案出され、必要に応じた対策が採られている（例えば特許文献３参照）。

　しかしながら、その対策は、不所望な錠剤排出の起きやすいカセット装着時を主眼にしたものであり、更に錠剤カセット１０の回転軸（従動部）とベース２０の駆動軸２４の双方に改造を伴うものであった。このため、対策を施した錠剤カセット１０を使用できるのが、対応する対策を施したベース２０を搭載した分包機等に限られるので、既存の分包機等に適用するのは容易とは言えない。また、ベース２０から取り外した錠剤カセット１０を取り扱うときには、例えば錠剤カセット１０を持ち運ぶときや錠剤カセット１０に錠剤を補充するときなどには、ロックされていない中空回転軸１７及びロータ１６が回転しないように注意して取り扱わなければならなかった。

　そこで、ベース非装着時には単独で軸方向嵌合方式の回転軸の回転を阻止する錠剤カセットを実現することが技術的な課題となる。

　本発明の目的は、ベース非装着時には、中空回転軸の回転を阻止することができる錠剤カセットを提供することにある。

　本発明が対象とする錠剤カセットは、錠剤容器とロータと、ロック機構とを備えている。錠剤容器は、複数の錠剤をランダムに収容する錠剤収容空間と、錠剤収容空間内の複数の錠剤を１錠ずつ落下させる排出口を底壁部に備えている。ロータは、底壁部と直交する方向に軸線が延び且つ錠剤収容空間とは反対側に開口する中空回転軸と、錠剤容器の錠剤収容空間内において中空回転軸と一緒に前記軸線を中心にして回転し、さらに錠剤を一つずつ収容して排出口に錠剤を通過させうる複数の錠剤収納部が周方向に所定の間隔をあけて周縁部に設けられた回転体を備えている。中空回転軸にモータにより回転する駆動軸が嵌合された状態でモータを回転させることにより、ロータが回転状態となる。ロック機構は、中空回転軸が駆動軸から抜かれた状態になると、中空回転軸の回転を阻止し、中空回転軸が駆動軸に嵌合された状態になると、中空回転軸が駆動軸と一緒に回転することを許容するように構成されている
　本発明のように、ロック機構を設けると、錠剤カセットが、ベース非装着状態すなわちベースから取り外された自由状態では、中空回転軸の動きが制止され、それに随伴してロータの錠剤収容空間に対する回転が止められるので、単独で中空回転軸および回転体の回転が阻止される。また、この錠剤カセットがベースに装着されると、駆動軸が中空回転軸に嵌入され、中空回転軸（またはロータ）の軸回転が可能になって錠剤収容空間から錠剤を逐次排出することができる。その結果、錠剤カセットに必要な本来の機能は維持される。

　ロック機構の一例は、例えば、中空回転軸に設けられ、中空回転軸を径方向に貫通して軸線方向に延びるスリットと、スリット内に設けられた揺動支点を中心にして中空回転軸に対して揺動可能に支持されており且つ前記中空回転軸の内部空間に受動部が位置し中空回転軸の外部に係止部が位置する揺動部材と、錠剤容器の底壁部に設けられていて中空回転軸から離れて中空回転軸の周囲を囲む被係止部と、係止部が被係止部に向かって進むとともに受動部が中空回転軸内に進入するように揺動部材を付勢する付勢部材とから構成することができる。この場合、中空回転軸が駆動軸から抜かれた状態になると、付勢部材の付勢力によって揺動部材が一方向に揺動して係止部が被係止部材に係止される。そして中空回転軸が駆動軸に嵌合された状態になると、受動部が駆動軸によってスリット内から径方向外側に押されて揺動部材が他方向に揺動することにより係止部と被係止部との係止が解除される。

　このような本発明の錠剤カセットにあっては、ベース非装着状態すなわち錠剤カセットがベースから取り外された自由状態では、付勢部材の付勢によって揺動部材の係止部が被係止部に当接して係止されることから、被係止部に対する揺動部材ひいては中空回転軸の動きが制止される。その結果、この制止に随伴してロータの錠剤収容空間に対する回転が止められるので、単独で中空回転軸（またはロータ）の回転を阻止するものとなる。また、この錠剤カセットがベースに装着されると、ベース側の駆動軸が中空回転軸に嵌入されるが、その際、揺動部材の受動部が駆動軸によってスリットから押し出されることから、揺動部材が付勢に逆らって揺動し、それに随伴して揺動部材の係止部が被係止部から離脱する。その結果、ベース装着状態では、中空回転軸（またはロータ）の軸回転が可能になって錠剤収容空間から錠剤を逐次排出することができる。

　しかも、中空回転軸にスリットを形成して、そのスリット内に揺動支点と揺動部材の中央部とを配するとともに、中空回転軸の周囲を一周する被係止部を錠剤収容空間の底壁部に設けたことにより、被係止部や揺動部材を含むロック機構がコンパクトに収まる。したがって、この発明によれば、ベース非装着時には単独で軸方向嵌合方式の中空回転軸の回転を阻止するコンパクトな錠剤カセットを実現することができる。

　他のロック機構では、中空回転軸に設けられ、中空回転軸を径方向に貫通して軸線方向に延びるスリットと、スリット内にスリット内を直線移動可能に設けられ、中空回転軸の内部空間に受動部が位置し中空回転軸の外部に係止部が位置する直線移動部材と、錠剤容器の底壁部に設けられていて中空回転軸から離れて中空回転軸の周囲を囲む被係止部と、係止部が被係止部に向かって進むとともに受動部が底壁部側に直線移動するように直線移動部材を付勢する付勢部材とを具備する。この場合、中空回転軸が駆動軸から抜かれた状態になると、付勢部材の付勢力によって直線移動部材が底壁部側に移動して係止部が被係止部材に係止され、中空回転軸が駆動軸に嵌合された状態になると、受動部が駆動軸によって押されてスリット内を底壁部から離れる方向に直線移動部材を移動することにより係止部と被係止部との係止が解除される。この構造によっても、ベース非装着時には単独で軸方向嵌合方式の中空回転軸の回転を阻止するコンパクトな錠剤カセットを実現することができる。

　係止部と被係止部との係止は、１以上の凸部と１以上の凹部の嵌合によって構成することができる。この場合、係止部に１以上の凸部が設けられている場合には、被係止部に周方向に所定の間隔を開けて複数の凹部が設けられており、係止部に１以上の凹部が設けられている場合には、被係止部に周方向に所定の間隔を開けて複数の凸部が設けられているのが好ましい。凸部と凹部の嵌合により係止部と被係止部の係止を実現すると、係止状態を確実に維持できる。

　被係止部は、中空回転軸に沿って延びる環状の壁面を有しており、環状の壁面に複数の凹部または複数の凸部が前記中空回転軸に沿って延びるように設けられており、係止部には、揺動部材の揺動を阻害しないように１以上の凸部または１以上の凹部が設けられているのが好ましい。

　中空回転軸の内周部のスリットが形成された部分を除く部分には、軸線方向に延びる複数の溝が周方向に一定間隔をあけて形成されており、駆動軸の外周部には、軸線方向に延びて複数の溝に嵌る複数の突状部が周方向に一定の間隔をあけて延びているのが好ましい。

　回転体の底壁部と対向する部分には、底壁部に向かって開口し中空回転軸の周囲を囲む環状凹部が形成されており、環状凹部内に被係止部材と係止部の一部または全部が納まっているのが好ましい。このようにすると追設した所望のロック機構が、被係止部と係止部とを含んでいても、その被係止部と係止部との大部分を回転体の環状凹部に納めたことにより、錠剤容器内の錠剤収容空間を犠牲にすることがなく、しかも他の部材の大形化を招くこともなく、ロック機構がカセットに内装されるので、カセット全体がコンパクトなものとなっている。

　そして付勢部材は、中空回転軸の内部に収納されているのが好ましい。このような構造にすると、駆動軸と中空回転軸とを確実に連結することができる。また付勢部材を中空回転軸の内部に収納すると、付勢部材の占有空間が不要なうえ他の部材の大形化を招くこともないので、カセット全体がコンパクトなものとなる。

　また中空回転軸の開口部側の端部の内周側角部には第１のテーパ面が形成されており、駆動軸の先端の外周側角部には第２のテーパ面が形成されているときには、次のように寸法を定める。すなわち中空回転軸の内部空間内における受動部の受動開始位置と中空回転軸の開口部との間の距離が、中空回転軸の第１のテーパ面の軸方向長さと駆動軸の第２のテーパ面の軸方向長さとの和よりも大きく、受動開始位置は開口部よりも前記内部空間側に寄っているようにする。このように中空回転軸の開口部と、装着先ベースの駆動軸の先端部とのうち、何れか一方または双方に面取りが施されていると、中空回転軸と駆動軸との嵌合が円滑に行えるようになる。一方、中空回転軸の第１のテーパ面の軸方向長と駆動軸の先端の第２のテーパ面の軸方向長との和よりも長く中空回転軸と駆動軸とが嵌合して初めて中空回転軸と駆動軸との回転伝動状態が確立されることなる。

　このような前提の下で、更に、本発明の錠剤カセットにあっては、中空回転軸による揺動部材の支持の状態について更なる要件が課されている。すなわち、中空回転軸内の揺動部材の受動部の受動開始位置と中空回転軸の開口部との間の距離を上記の和よりも大きくしている。厳密には、揺動部材の受動部のうち嵌入時の駆動軸が最初に当接する部位に係る受動開始位置が、中空回転軸の開口端から見て、上記の和よりも大きく、中空回転軸の内部空間側に寄っている。そのため、中空回転軸と駆動軸とを嵌合させると、先ず第１のテーパ面と第２のテーパ面で円滑だが伝動不全状態で嵌合し始める。次に第１のテーパ面と第２のテーパ面を過ぎて嵌合が深まると、中空回転軸と駆動軸との回転伝動状態が確立され、その後に、駆動軸と揺動部材とが当接する。これにより、回転伝動状態が確立されてから揺動部材と被係止部との係止が解かれることになる。その結果、中空回転軸と駆動軸との間に歯位置等のずれがあっても、中空回転軸の回転と固定が優先し、次に駆動軸の回転が従う形で回転伝動状態が確立され、カセット装着時の制御外の不所望な排出動作も的確に防止される。

（Ａ）が自由状態の錠剤カセットの縦断斜視図、（Ｂ）がベースとそれに装着した錠剤カセットとの縦断斜視図である。（Ａ）が蓋と容器上部とを除いた自由状態の錠剤カセットの縦断斜視図、（Ｂ）がそれをベース装着したところの縦断斜視図である。（Ａ）がロータとロック機構との縦断斜視図、（Ｂ）がロータの中空回転軸やモータ部の駆動軸における面取部の断面拡大図、（Ｃ）がロータの中空回転軸にモータ部の駆動軸を係合させたところの縦断斜視図である。ロータの底面図である。（Ａ）及び（Ｂ）は、揺動部材をロータに組み込んだアセンブリの斜視図及び底面図である。（Ａ）はアセンブリの縦断面図であり、（Ｂ）はアセンブリの分解斜視図である。揺動部材に付勢部材を組み合わせた斜視図である。別のロック機構の構成の概念図である。（Ａ）が取り外した状態の斜視図、（Ｂ）が装着状態の斜視図である。（Ａ）が錠剤カセットの縦断斜視図、（Ｂ）がそれをベース装着したところの縦断斜視図である。（Ａ）がロータの縦断斜視図、（Ｂ）がそれにモータ部を係合させた斜視図である。

　以下、本発明の錠剤カセットの複数の実施の形態について、図面を参照して説明する。

　なお、図１乃至図３においては、図９乃至図１１に示した従来と同様の構成要素には同一の符号を付してあり、構成が異なる部分には図９乃至図１１に示した符号にダッシュを付した符号を付してある。以下、従来との相違点を中心に詳細に説明する。

　［実施例１］
　本発明の錠剤カセットの実施例１について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図１（Ａ）は、自由状態の錠剤カセット１０´の内部を示す縦断斜視図、（Ｂ）が錠剤カセット１０´とそれを上から装着されて下から支持するベース２０との縦断斜視図である。また、図２（Ａ）は、錠剤カセット１０´から蓋１５と容器上部１４とを取り外した自由状態の錠剤カセット１０´の内部を示す縦断斜視図、図２（Ｂ）が錠剤カセット１０´と錠剤カセット１０´が上から装着されて錠剤カセット１０´を下から支持するベース２０の縦断斜視図である。

　さらに、図３（Ａ）がロータ１６´とロック機構６０～８０との縦断斜視図、図３（Ｂ）がロータ１６´の中空回転軸１７´の内歯部１８´の第１のテーパ面１９´とモータ部２１の駆動軸２４の外歯部２５のテーパ部２６と揺動部材７０の受動部７１とに係る断面拡大図、図３（Ｃ）がロータ１６´の中空回転軸１７´の内歯部１８´にモータ部２１の駆動軸２４の外歯部２５を係合させたところの縦断斜視図である。なお、図３（Ａ），（Ｃ）では、付勢部材８０を明瞭に示すため縦断しないで揺動部材７０の手前側部分も図示している。さらに図４はロータ１６´を中空回転軸１７´の開口部側から見た底面図である。なお、錠剤カセット１０´の外観は、図９乃至図１１に示した既述の錠剤カセット１０の外観と同じである。

　この錠剤カセット１０´は（図１～図３参照）、従来の錠剤カセット１０が有する嵌合枠１１と底壁部１２と容器下部１３と容器上部１４と蓋１５とを具備するとともに、従来の錠剤カセット１０のロータ１６を改造した新たな構造のロータ１６´と、新たに追加されたロック機構６０～８０とを具備している。

　ロータ１６´が既述のロータ１６´と相違するのは、図４に示すように、中空回転軸１７´の付け根の部分を一周して囲むようにロック機構収納空間５１が形成されている点と、中空回転軸１７´における周壁部１７´Ａ一部分が軸方向に切り抜かれてスリット５２が形成されている点と、そのスリット５２の中に突出する一対の揺動支点５３が設けられている点である。

　ロック機構収納空間５１は、図３（Ａ）及び図４に示すように、円環状の空間である。言い換えると、ロック機構収納空間５１は、底壁部１２に向かって開口し中空回転軸１７´の周囲を囲む環状凹部である。この環状凹部からなるロック機構収納空間５１は、ロック機構６０～８０のうち後述する被係止部６０の大部分と揺動部材７０の係止部７２とを収容しうるようになっている。

　また、一対の揺動支点５３は、スリット５２の一対の対向壁部に一体に設けられて対向壁部から互いに向かって突出する突状部によって構成されている。一対の揺動支点５３は、ロック機構６０～８０のうち後述する揺動部材７０の揺動中心で揺動部材７０を揺動可能に支持する。揺動部材７０には、一対の揺動支点５３が嵌合される図示しない一対の凹部が形成されている。揺動部材７０をスリット５２内に嵌合させるときには、スリット５２が幅方向に拡がるように中空回転軸１７´が変形するか、揺動部材７０が幅方向に圧縮変形することになる。

　ロック機構６０～８０は、錠剤カセット１０´がベース２０から取り外されて自由状態になっているときにロータ１６´及び中空回転軸１７´が軸回転するのを阻止するために、被係止部６０と揺動部材７０と付勢部材８０とを具えている。

　被係止部６０は、中空回転軸１７´の外径より内径の大きな環状部材からなり、中空回転軸１７´から離れて中空回転軸１７´を一周する状態で、容器下部１３（錠剤収容空間）の底壁部１２の上面に固定して設けられるか、底壁部１２と一体に設けられて、ほぼ全体が上述したロック機構収納空間５１の中に納まっている。被係止部６０の内周部等には、一周に亘って、揺動部材７０の係止部７２と噛合または係合しうる内歯部６１が形成されている。内歯部６１は、複数の凸部と複数の凹部が交互に周方向に現れる形状を有している。

　揺動部材７０は、上述したスリット５２内で揺動支点５３によって支持されて揺動しうるものであり、中空回転軸１７´の下端の近くで揺動する受動部７１と、中空回転軸１７´の外部にあって被係止部６０の内歯部６１の近くで揺動する係止部７２と、付勢部材８０の作用部位（付勢部材８０としてのコイルバネの一端の固定部）とを具備している。係止部７２には、被係止部６０に設けられた内歯部６１を構成する１以上の凹部または１以上の凸部と係合する１以上の凸部または１以上の凹部が形成されている。

　受動部７１と係止部７２は、揺動支点５３の両側に分かれており、係止部７２とその根元部分が、ロック機構収納空間５１の中に納まっている。そして、受動部７１が中空回転軸１７´の有底孔１７´ａの中に進入している状態では、
係止部７２が内歯部６１に係止されて、中空回転軸１７´（またはロータ１６´）の軸回転を阻止するようになっている。これに対し、受動部７１が中空回転軸１７´の内部空間からスリット５２内に入りこんでいる状態では、係止部７２が内歯部６１から離れて、中空回転軸１７´（またはロータ１６´）の軸回転を許容する。

　さらに図３（Ｂ）に示すように、受動部７１については、中空回転軸１７´の有底孔１７´ａまたは内部空間の中に進入したときに孔内で最も下になる位置を有底孔１７´ａの下端開口部から測った軸方向の位置の長さ即ち受動開始位置Ａまでの距離が、中空回転軸１７´の有底孔１７´ａの第１のテーパ面１９´の軸方向長Ｂと駆動軸２４の外歯部２５の先端の第２のテーパ面２６の軸方向長Ｃとの和（Ｂ＋Ｃ）よりも、大きくなるように、中空回転軸１７´及び駆動軸２４の形状や位置が決められている。

　このような受動部７１は、受動部７１のうち嵌入時の駆動軸２４が最初に当接する部位に係る軸方向位置（Ａ）が、第１のテーパ面１９´と第２のテーパ面２６の軸方向長Ｂ，Ｃの和（Ｂ＋Ｃ）よりも大きく有底孔１７ａの底側（図では上側）に寄っているものになっている。

　付勢部材８０は（図３（Ａ）及び（Ｂ）参照）、コイルバネ等の弾性部材からなる。付勢部材８０は、中空回転軸１７´の有底孔１７´ａの中に収納されて有底孔１７ａの内底（図では上端部）近くに位置しており、揺動部材７０の揺動部位のうち常に有底孔１７ａの中に入っている部位に作用して、揺動部材７０の係止部７２が中空回転軸１７´から離れて被係止部６０の内歯部６１へ向かって進むように揺動部材７０に対する付勢を行うようになっている。この付勢は、上述のように受動部７１と係止部７２が揺動支点５３の両側に分かれているので、受動部７１が中空回転軸１７´の有底孔１７´ａ内に進入するように揺動部材７０を付勢する。

　この実施例１の錠剤カセット１０´について、その使用態様及び動作を、上述した図面を引用して説明する。

　錠剤カセット１０´を使用するには先ず錠剤カセット１０´に錠剤を補充しておかなければならないので、錠剤カセット１０´をベース２０から取り外して自由状態にし（図１（Ａ），図２（Ａ），図３（Ａ）参照）、その状態で蓋１５を開けて容器上部１４（錠剤収容空間）へ適量の錠剤を投入し、それから蓋１５を閉めて補充作業を終える。その後錠剤を収容した錠剤カセット１０´をベース２０の直ぐ上に移す（図３（Ｂ）参照）。それまでの間、自由状態の錠剤カセット１０´では、揺動部材７０の受動部７１が当接するものの無い自由状態に置かれる。しかし、揺動部材７０の係止部７２が付勢部材８０にて付勢されて被係止部６０の内歯部６１に係止され続けるため、中空回転軸１７´もロータ１６´も全く軸回転しない。その結果、錠剤カセット１０´の排出口から錠剤が不所望に排出されることが無い。

　そして、錠剤カセット１０´を下方のベース２０に向けて下げると、錠剤カセット１０´の嵌合枠１１がベース２０の嵌入部２３と嵌合して水平方向・横方向における両者１０´，２０の概略の位置合わせがなされるとともに、錠剤カセット１０´の中空回転軸１７´の有底孔１７ａの下端開口の第１のテーパ面１９´とベース２０の駆動軸２４の外歯部２５の上端の第２のテーパ面２６とが接触（または嵌合）する。このテーパ面同士の接触段階での嵌合は、遊嵌状態で円滑に行われる。それから、更に錠剤カセット１０´を下げると、錠剤カセット１０´の中空回転軸１７´とベース２０の駆動軸２４との嵌合が次の噛合段階に進んで、錠剤カセット１０´の中空回転軸１７´の内歯部１８´の下側部分とベース２０の駆動軸２４の外歯部２５の上側部分とが嵌合するので、両者１８，２４の噛合が確立される。

　この時点では、未だベース２０の駆動軸２４が錠剤カセット１０´の揺動部材７０の受動部７１に到達しておらず、中空回転軸１７´及びロータ１６´の軸回転がロック機構６０～８０によって阻止されているので、錠剤カセット１０´の内歯部１８´とベース２０の外歯部２５との歯位置にずれがあると、半歯分以内でベース２０の駆動軸２４が嵌合推力の分力を受けて軸回転することで、ずれが吸収される。

　そのため、錠剤カセット１０´をベース２０に装着するときにも、錠剤カセット１０´の排出口から錠剤が不所望に排出されることが無い。

　それから、更に錠剤カセット１０´を下げると（図１（Ｂ），図２（Ｂ），図３（Ｃ）参照）、錠剤カセット１０´の中空回転軸１７´とベース２０の駆動軸２４との嵌合および内歯部１８´と外歯部２５との噛合が深まるとともに、ベース２０の駆動軸２４が錠剤カセット１０´の揺動部材７０の受動部７１に当接してそれを押すようになるので、その押しを受けた受動部７１が中空回転軸１７´のスリット５２から出る向きに揺動部材７０が揺動し、この揺動に随伴して揺動部材７０の係止部７２が被係止部６０の内歯部６１から離脱するため、被係止部６０と揺動部材７０との係止が解かれる。

　こうして、錠剤カセット１０´をベース２０に装着する作業に随伴してロック機構６０～８０の役目が解かれた錠剤カセット１０´は、中空回転軸１７´（またはロータ１６´の回転体１６´Ａ）がベース２０の駆動軸２４と共に軸回転しうる状態になる。そのため、ベース２０に装着後の錠剤カセット１０´は、従来品（１０）と同様に動作する。すなわち、ベース２０が制御に従ってモータを作動させて駆動軸２４を回転させる度に、中空回転軸１７´が軸回転し、更にそれに随伴してロータ１６´が軸回転するので、それによって整列させられた錠剤が容器下部１３の排出口Ｈから一錠ずつ落下する。

　［その他］
　上記実施例では、錠剤カセット１０´の中空回転軸１７´の内歯部１８´とベース２０の駆動軸２４の外歯部２５とにおける歯数が多数であったが、それらの歯数は、対応し合っていれば、少数であっても良い（例えば特許文献３参照）。

　上記実施例では、中空回転軸１７´とロータ１６´の回転体１６´Ａとが直結されていたが、中空回転軸１７´とロータ１６´の回転体１６´Ａとが連結構造を介して連動するようにそれぞれ別体になっていても良い（例えば特許文献４参照）。

　［変形例］
　上記実施例１の変形例を図５乃至図７を用いて説明する。この変形例では、揺動部材７０´の形状と付勢部材８０´の形状が、実施例１の揺動部材７０とは異なる。図５（Ａ）及び（Ｂ）は、揺動部材をロータに組み込んだアセンブリの斜視図と底面図であり、図６（Ａ）はアセンブリの縦断面図であり、図６（Ｂ）はアセンブリの分解斜視図であり、図７は揺動部材に付勢部材を組み合わせた斜視図である。特に図６に示されるように、揺動部材７０´の本体は幅方向に対向する一対の板状部７０´Ａを備えている。一対の板状部７０´Ａの間には隙間があるため、一対の板状部７０´Ａの外側に設けた一対の軸部７３´を、中空回転軸１７´のスリット５２の対向内壁部に設けた揺動支点５３´となる一対の凹部に嵌合させる際に、一対の板状部７０´Ａを互いに近付けるように変形させれば、簡単に一対の軸部７３´を揺動支点５３´を構成する凹部に嵌合することができる。

　また本変形例では、付勢部材８０´のコイルバネが中空回転軸１７´の軸線と直交する方向に配置されている。そして付勢部材８０´部材の一端８０´Ａが揺動部材７０´に係止され、他端８０´Ｂは中空回転軸１７´の有底孔１７´ａの内壁面に当接している。

　この構造を採用すると、揺動部材７０´を中空回転軸１７´に組み付けることが容易であり、付勢部材８０´の揺動部材７０´への組み付けが容易になる。

　また本例の揺動部材７０´の係合部７２´には、軸線方向に延びる３つの凸部７２´Ａと２つの凹部７２´Ｂが形成されている。凸部７２´Ａと凹部７２´Ｂの数が多いと、係合部７２´と被係止部６０の内歯部６１との係合をより確実なものとすることができる。

　［実施例２］
　図８は、実施例２で採用する別のロック機構の構成の概念図である。このロック機構では、揺動部材では直線移動部材７０”が中空回転軸１７”に設けられて中空回転軸１７”を径方向に貫通して軸線方向に延びるスリット５２´に組み合わされている。直線移動部材７０”は、スリット５２´内を直線移動可能に設けられ、中空回転軸の内部空間に受動部７１”が位置し中空回転軸１７”の外部に係止部７２”が位置する。そして錠剤容器の底壁部に設けられた被係止部６０は、中空回転軸１７”から離れて中空回転軸１７”の周囲を囲んでいる。付勢部材８０´は、係止部７２”が被係止部６０に向かって進むとともに受動部７１”が底壁部１２側に直線移動するように直線移動部材７０”を付勢するように配置されたコイルバネである。

　中空回転軸１７”が駆動軸２４から抜かれた状態になると、付勢部材８０´の付勢力によって直線移動部材７０”が底壁部１２側に移動して係止部７２”が被係止部６０に係止され、中空回転軸１７”が駆動軸２４に嵌合された状態になると、受動部７１”が駆動軸２４によって押されてスリット内を底壁部１２から離れる方向に直線移動部材７０”が移動することにより係止部７２”と被係止部６０との係止が解除される。

　ロック機構の構造は、中空回転軸が駆動軸から抜かれた状態になると、中空回転軸の回転を阻止し、中空回転軸が駆動軸に嵌合された状態になると、中空回転軸が駆動軸と一緒に回転することを許容するように構成されていれば、実施例１及び２以外の構造でもよいのは勿論である。

　本発明の錠剤カセットは、装着可能な錠剤カセットの駆動部を具備した機器であれば、既述した錠剤分包機や錠剤分割装置に限らず、瓶詰機など他の調剤機にも適用できる。

　全自動の調剤機に限らず、例えば手動操作の度に一錠ずつ処理する半自動の調剤機などにも、使用することができる。

　玉剤などの典型的な錠剤に限らず、カプセル剤などについても、ランダムに収容して逐次排出するのに使用することができる。

　１０　錠剤カセット
　１１　嵌合枠
　１２　底板部
　１３　容器下部（錠剤収容空間）
　１４　容器上部（錠剤収容空間）
　１５　蓋
　１６　ロータ
　１７　中空回転軸
　１７´ａ　有底孔
　１８　内歯部
　１９　第１のテーパ面
　２０　ベース（支持部）
　２１　モータ部（駆動部）
　２２　支承部（座部）
　２３　嵌入部（座部）
　２４　駆動軸
　２５　外歯部
　２６　第２のテーパ面
　１０´　錠剤カセット
　５０　ロータ（ロータ）
　５１　ロック機構収納空間
　５２　スリット（切抜）
　５３　揺動支点
　６０　被係止部
　６１　内歯部（係止部）
　７０　揺動部材
　７１　受動部
　７２　係止部
　８０　付勢部材

Claims

　複数の錠剤をランダムに収容する錠剤収容空間と、前記錠剤収容空間内の前記複数の錠剤を１錠ずつ落下させる排出口を底壁部に備えた錠剤容器と、
　前記底壁部と直交する方向に軸線が延び且つ前記錠剤収容空間とは反対側に開口する中空回転軸と、前記錠剤容器の前記錠剤収容空間内において前記中空回転軸と一緒に前記軸線を中心にして回転し、さらに周縁部に前記錠剤を一つずつ収容して前記排出口に前記錠剤を通過させうる複数の錠剤収納部が周方向に所定の間隔をあけて設けられた回転体を備えたロータとを備え、
　前記中空回転軸にモータにより回転する駆動軸が嵌合された状態で前記モータを回転させることにより、前記ロータが回転状態となり、
　前記中空回転軸が前記駆動軸から抜かれた状態になると、前記中空回転軸の回転を阻止し、前記中空回転軸が前記駆動軸に嵌合された状態になると、前記中空回転軸が前記駆動軸と一緒に回転することを許容するように構成されたロック機構を更に備えたことを特徴とする錠剤カセット。
　前記ロック機構は、
　前記中空回転軸に設けられ、前記中空回転軸を径方向に貫通して軸線方向に延びるスリットと、
　前記スリット内に設けられた揺動支点を中心にして前記中空回転軸に対して揺動可能に支持されており且つ前記中空回転軸の内部空間に受動部が位置し前記中空回転軸の外部に係止部が位置する揺動部材と、
　前記錠剤容器の底壁部に設けられていて前記中空回転軸から離れて前記中空回転軸の周囲を囲む被係止部と、
　前記係止部が前記被係止部に向かって進むとともに前記受動部が前記中空回転軸内に進入するように前記揺動部材を付勢する付勢部材とを具備し、
　前記中空回転軸が前記駆動軸から抜かれた状態になると、前記付勢部材の付勢力によって前記揺動部材が一方向に揺動して前記係止部が前記被係止部に係止され、前記中空回転軸が前記駆動軸に嵌合された状態になると、前記受動部が前記駆動軸によって前記スリット内から径方向外側に押されて前記揺動部材が他方向に揺動することにより前記係止部と前記被係止部との係止が解除されることを特徴とする請求項１に記載の錠剤カセット。
　前記ロック機構は、
　前記中空回転軸に設けられ、前記中空回転軸を径方向に貫通して軸線方向に延びるスリットと、
　前記スリット内に前記スリット内を直線移動可能に設けられ、前記中空回転軸の内部空間に受動部が位置し前記中空回転軸の外部に係止部が位置する直線移動部材と、
　前記錠剤容器の底壁部に設けられていて前記中空回転軸から離れて前記中空回転軸の周囲を囲む被係止部と、
　前記係止部が前記被係止部に向かって進むとともに前記受動部が前記底壁部側に直線移動するように前記直線移動部材を付勢する付勢部材とを具備し、
　前記中空回転軸が前記駆動軸から抜かれた状態になると、前記付勢部材の付勢力によって前記直線移動部材が前記底壁部側に移動して前記係止部が前記被係止部に係止され、前記中空回転軸が前記駆動軸に嵌合された状態になると、前記受動部が前記駆動軸によって押されて前記スリット内を前記底壁部から離れる方向に前記直線移動部材が移動することにより前記係止部と前記被係止部との係止が解除されることを特徴とする請求項１に記載の錠剤カセット。
　前記係止部と前記被係止部との係止は、１以上の凸部と１以上の凹部の嵌合によって構成され、
　前記係止部に前記１以上の凸部が設けられている場合には、前記被係止部に周方向に所定の間隔を開けて複数の前記凹部が設けられており、前記係止部に前記１以上の凹部が設けられている場合には、前記被係止部に周方向に所定の間隔を開けて複数の前記凸部が設けられている請求項２に記載の錠剤カセット。
　前記被係止部は、前記中空回転軸に沿って延びる環状の壁面を有しており、
　前記環状の壁面に前記複数の凹部または前記複数の凸部が前記中空回転軸に沿って延びるように設けられており、
　前記係止部には、前記揺動部材の揺動を阻害しないように前記１以上の凸部または前記１以上の凹部が設けられている請求項４に記載の錠剤カセット。
　前記中空回転軸の内周部の前記スリットが形成された部分を除く部分には、軸線方向に延びる複数の溝が周方向に一定間隔をあけて形成されており、
　前記駆動軸の外周部には、軸線方向に延びて前記複数の溝に嵌る複数の突状部が周方向に一定の間隔をあけて延びている請求項２または３に記載の錠剤カセット。
　前記回転体の前記底壁部と対向する部分には、前記底壁部に向かって開口し前記中空回転軸の周囲を囲む環状凹部が形成されており、
　前記環状凹部内に前記被係止部と係止部の一部または全部が納まっていることを特徴とする請求項２または３に記載の錠剤カセット。
　前記付勢部材が前記中空回転軸の前記内部空間内に納まっていることを特徴とする請求項２に記載された錠剤カセット。
　前記中空回転軸の開口部側の端部の内周側角部には第１のテーパ面が形成されており、
　前記駆動軸の先端の外周側角部には第２のテーパ面が形成されており、
　前記中空回転軸の前記内部空間内における前記受動部の受動開始位置と開口部との間の距離が、前記中空回転軸の第１のテーパ面の軸方向長さと前記駆動軸の第２のテーパ面の軸方向長さとの和よりも大きく、前記受動開始位置は前記開口部よりも前記内部空間側に寄っていることを特徴とする請求項２に記載された錠剤カセット。