JP6717619B2 - ギア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車に揺動回転を与えるクランク軸組立体を有するギア装置に関する。
産業用ロボットや工作機械といった様々な技術分野において、様々なギア装置が開発されている(特許文献1を参照)。特許文献1は、揺動歯車を有するギア装置を開示する。
特開2009−185986号公報
特許文献1のギア装置は、揺動歯車の中心が、出力軸周りに周回するように、揺動歯車に揺動回転を与えるクランク軸組立体を備える。クランク軸組立体は、ギア装置の中で最も複雑な構造を有する。したがって、クランク軸組立体は、ギア装置の中で最も破損しやすい。
特許文献1のギア装置内には、クランク軸組立体が収容される空間、クランク軸組立体に取り付けられた伝達ギアに噛み合う入力シャフトが挿入される空間、外筒とキャリアとの間に形成された環状空間やキャリアの組立のために利用される空間といった様々な空間が形成される。クランク軸組立体の破損によって生じた破片は、これらの空間内で自由に移動することができる。たとえば、破片が、キャリアのシャフトと揺動歯車との間に入り込むならば、ギア装置は、突然、ロックされることとなる。
クランク軸組立体の破損のみが生じているならば、ギア装置に連結された外部装置の慣性力によって、ギア装置内の歯車構造は、運動し続けることとなる。したがって、ギア装置及びギア装置に取り付けられた外部装置は、ゆっくりと停止状態になることができる。しかしながら、破片が、ギア装置の突然のロック状態を生じさせると、ギア装置だけでなく、外部装置にも多大の負荷を生じさせる。このことは、外部装置の破損を誘発する。
特許文献1のギア装置の構造の下では、クランク軸組立体から遊離した破片は、クランク軸組立体の他の部位を破損させ得る。たとえば、破片は、外筒とキャリアとの間の空間に嵌め込まれた軸受を破損させることもある。このことは、ギア装置の修繕作業を不必要に煩雑にする。
特許文献1のギア装置の構造の下では、クランク軸組立体から遊離した破片は、ギア装置の外に飛び出ることもある。ギア装置の周囲に他の装置が配置されているならば、破片は、ギア装置の周囲の装置に不具合を生じさせうる。
本発明は、クランク軸組立体の破損に連鎖して生ずる不具合を防止する技術を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係るギア装置は、所定の出力軸周りに環状に形成された複数の内歯を有する外筒と、前記複数の内歯に噛み合う揺動歯車と、前記揺動歯車の中心が、前記出力軸周りで周回するように、前記揺動歯車に揺動回転を与えるクランク軸組立体と、前記揺動歯車の前記揺動回転下で、前記外筒に対して前記出力軸周りに相対的に回転し、且つ、前記揺動歯車と協働して、前記クランク軸組立体が少なくとも部分的に収容される収容空間を形成するキャリアと、前記クランク軸組立体から遊離した破片を、前記収容空間に閉じ込める障壁構造と、を備える。前記キャリアは、前記出力軸に直交する仮想平面に沿う内面を含む。前記揺動歯車は、前記内面に対向する対向面を含む。前記障壁構造は、前記内面と前記対向面との間で前記収容空間を取り囲むように前記対向面と前記内面との間に位置する第1障壁リングを含む。
上記構成によれば、障壁構造は、クランク軸組立体から遊離した破片を、クランク軸組立体が少なくとも部分的に収容される収容空間に閉じ込めるので、クランク軸組立体の破損は、他の不具合に帰結しにくい。さらに、第1障壁リングは、出力軸に直交する仮想平面に沿うキャリアの内面と内面に対向する対向面との間で収容空間を取り囲むように、対向面から内面へ突出するので、キャリアと揺動歯車との間の間隙を通じた破片の移動は、生じにくくなる。したがって、クランク軸組立体の破損は、他の不具合に帰結しにくい。
上記構成に関して、ギア装置は、前記外筒と前記キャリアとの間に形成された環状空間に嵌め込まれる主軸受を更に備えてもよい。前記第1障壁リングは、前記環状空間から前記収容空間を仕切ってもよい。
上記構成によれば、第1障壁リングは、外筒とキャリアとの間に形成された環状空間から収容空間を仕切るので、破片は、環状空間に嵌め込まれた主軸受を破損しにくくなる。
上記構成に関して、前記キャリアは、前記内面を有する第1キャリア部材と、前記第1キャリア部材と同軸に配置された第2キャリア部材と、前記第1キャリア部材と前記第2キャリア部材とを連結するシャフト部と、を含んでもよい。前記シャフト部は、前記揺動歯車に形成された貫通孔を貫通してもよい。前記第1障壁リングは、前記貫通孔から前記収容空間を仕切ってもよい。
上記構成によれば、第1障壁リングは、貫通孔から収容空間を仕切るので、破片は、シャフト部と揺動歯車との間に入り込みにくい。したがって、破片は、揺動歯車の突然のロックは生じさせにくくなる。
上記構成に関して、前記第1キャリア部材には、前記出力軸周りに中心空間が形成されてもよい。前記揺動歯車には、前記中心空間に連通する連通孔が形成されてもよい。前記障壁構造は、前記内面と前記対向面との間に位置し、前記中心空間と前記連通孔との間の間隙を取り囲む第2障壁リングを含んでもよい。
上記構成によれば、第2障壁リングは、第1キャリア部材に形成された中心空間と、中心空間に連通するように揺動歯車に形成された連通孔と、の間の間隙を取り囲むので、破片は、中心空間及び連通孔に入り込みにくい。
上記構成に関して、前記第2障壁リングは、前記対向面から前記内面に向けて突出してもよい。前記第1障壁リングは、前記対向面上で前記第2障壁リングに連結されてもよい。
上記構成によれば、第1障壁リングは、対向面上で第2障壁リングに連結されるので、連通孔が収容空間の近くに形成されていても、中心空間及び連通孔は、収容空間から適切に仕切られることになる。
上記構成に関して、前記第2障壁リングは、前記内面から前記対向面に突出してもよい。
上記構成によれば、第2障壁リングは、内面から対向面に突出するので、第2障壁リングは、キャリアに形成される。したがって、揺動歯車は、軽量化される。
上記構成に関して、前記第2障壁リングは、前記対向面又は前記内面に取り付けられてもよい。
上記構成によれば、第2障壁リングは、対向面又は内面に取り付けられるので、揺動歯車及びキャリアの構造は、簡素化される。
上記構成に関して、前記第1キャリア部材は、前記内面とは反対側の外面を含んでもよい。前記収容空間は、前記外面上で開口端を形成してもよい。前記障壁構造は、前記開口端を閉じる蓋部を含んでもよい。
上記構成によれば、蓋部は、開口端を閉じるので、破片は、ギア装置内に閉じ込められやすい。したがって、クランク軸組立体の破損は、他の不具合に帰結しにくい。
上記構成に関して、前記クランク軸組立体は、所定の伝達軸周りで回転するジャーナルと、前記ジャーナルが挿通し、且つ、前記第1キャリア部材に取り付けられるジャーナル軸受と、を含んでもよい。前記ジャーナルは、前記蓋部を貫通してもよい。前記蓋部は、前記ジャーナルと協働して、前記開口端を閉じてもよい。
上記構成によれば、ジャーナルは、蓋部を貫通するので、ギア装置は、他の装置に容易に連結される。蓋部は、ジャーナルと協働して、開口端を閉じるので、破片は、ギア装置内に閉じ込められやすい。したがって、クランク軸組立体の破損は、他の不具合に帰結しにくい。
上記構成に関して、前記蓋部は、前記中心空間と前記開口端とを閉じる蓋板を含んでもよい。
上記構成によれば、蓋板は、開口端だけでなく中心空間をも閉じるので、ギア装置の内部空間は、ギア装置の外の外部空間から適切に仕切られる。
上述のギア装置の障壁構造は、クランク軸組立体の破損に連鎖して生ずる不具合のリスクを低減することができる。
第1実施形態乃至第3実施形態のギア装置として例示される減速機の概略的な断面図である。 図1に示されるA−A線に沿う減速機の概略的な断面図である。 第4実施形態のギア装置として例示される減速機の概略的な断面図である。 図3に示される減速機に組み込まれる揺動歯車の概略的な正面図である。
<第1実施形態>
揺動歯車とキャリアとの間の間隙は、クランク軸組立体から遊離した破片が通過しやすい部位である。第1実施形態において、揺動歯車とキャリアとの間の間隙における破片の通過を防止する例示的な障壁構造が説明される。
図1及び図2は、第1実施形態のギア装置として例示される減速機100を示す。図1は、減速機100の概略的な断面図である。図2は、図1に示されるA−A線に沿う減速機100の概略的な断面図である。図1及び図2を参照して、減速機100が説明される。
減速機100は、外筒200と、キャリア300と、歯車部400と、3つのクランク軸組立体500(図1は、3つのクランク軸組立体500のうち1つを示す)と、2つの主軸受610,620と、を備える。モータ(図示せず)や他の駆動源(図示せず)が生成した駆動力は、3つのクランク軸組立体500にそれぞれ入力される。3つのクランク軸組立体500それぞれに入力された駆動力は、外筒200及びキャリア300によって囲まれた内部空間内に配置された歯車部400に伝達される。
図1に示される如く、2つの主軸受610,620は、外筒200と、外筒200によって取り囲まれたキャリア300との間に形成された環状空間に嵌め込まれる。2つの主軸受610,620それぞれは、外筒200とキャリア300との間での相対的な回転運動を可能にする。2つの主軸受610,620は、出力軸OAXを規定する。外筒200及びキャリア300は、歯車部400に伝達された駆動力によって、出力軸OAX周りに相対的に回転される。
図2に示される如く、外筒200は、略円筒状のケース210と、複数の内歯ピン220と、を含む。ケース210は、キャリア300、歯車部400及びクランク軸組立体500が収容される円柱状の内部空間を規定する。複数の内歯ピン220は、ケース210の内周面に沿って環状に並べられ、内歯環を形成する。
内歯ピン220それぞれは、出力軸OAXの延出方向に延びる円柱状の部材である。内歯ピン220それぞれは、ケース210の内壁に形成された溝部に嵌入される。したがって、内歯ピン220それぞれは、ケース210によって適切に保持される。
図2に示される如く、複数の内歯ピン220は、出力軸OAX周りに環状に略一定間隔で配置される。内歯ピン220それぞれの半周面は、ケース210の内壁から出力軸OAXに向けて突出する。したがって、複数の内歯ピン220は、歯車部400と噛み合う内歯として機能する。本実施形態において、複数の内歯は、内歯ピン220によって例示される。
図1に示される如く、キャリア300は、基部310と、端板320と、を含む。キャリア300は、全体的に、円筒状である。端板320は、略円板形状である。キャリア300は、外筒200内で出力軸OAX周りに回転することができる。あるいは、外筒200は、キャリア300の周囲で出力軸OAX周りに回転することができる。
基部310は、略円板状の基板部311(図1を参照)と、3つのシャフト部312(図2を参照)と、を含む。基板部311は、端板320と略同軸の円板部材である。すなわち、出力軸OAXは、基板部311及び端板320の中心軸に相当する。本実施形態において、第1キャリア部材は、基板部311及び端板320のうち一方によって例示される。第2キャリア部材は、基板部311及び端板320のうち他方によって例示される。
基板部311は、内面313と、内面313とは反対側の外面314と、を含む。内面313は、歯車部400に対向する。内面313及び外面314は、出力軸OAXに直交する仮想平面(図示せず)に沿う。
中央貫通孔315(図1を参照)及び3つの保持貫通孔316(図1は、3つの保持貫通孔316のうち1つを示す)は、基板部311に形成される。中央貫通孔315は、出力軸OAXに沿って、内面313と外面314との間で延びる。出力軸OAXは、中央貫通孔315の中心軸に相当する。3つの保持貫通孔316の中心は、出力軸OAXを中心とする仮想円(図示せず)上で、略等間隔に配置される。
図1は、出力軸OAXに加えて、伝達軸TAXを示す。伝達軸TAXは、出力軸OAXから離れた位置で規定される。伝達軸TAXは、出力軸OAXに略平行である。保持貫通孔316は、伝達軸TAXに沿って内面313と外面314との間で延びる。伝達軸TAXは、クランク軸組立体500の回転中心軸及び保持貫通孔316の中心軸に相当する。クランク軸組立体500の一部は、保持貫通孔316内に配置される。
端板320は、内面323と、内面323とは反対側の外面324と、を含む。内面323は、歯車部400に対向する。内面323及び外面324は、出力軸OAXに直交する仮想平面(図示せず)に沿う。
中央貫通孔325(図1を参照)及び3つの保持貫通孔326(図1は、3つの保持貫通孔326のうち1つを示す)は、端板320に形成される。中央貫通孔325は、出力軸OAXに沿って、内面323と外面324との間で延びる。出力軸OAXは、中央貫通孔325の中心軸に相当する。3つの保持貫通孔326の中心は、出力軸OAXを中心とする仮想円(図示せず)上で、略等間隔に配置される。3つの保持貫通孔326それぞれは、伝達軸TAXに沿って内面323と外面324との間で延びる。伝達軸TAXは、保持貫通孔326の中心軸に相当する。クランク軸組立体500の一部は、保持貫通孔326内に配置される。端板320に形成された3つの保持貫通孔326は、基板部311に形成された3つの保持貫通孔316とそれぞれ略同軸である。
3つのシャフト部312それぞれは、基板部311の内面313から端板320の内面323に向けて延びる。端板320は、3つのシャフト部312それぞれの先端面に接続される。端板320は、リーマボルト、位置決めピンや他の適切な固定技術によって、3つのシャフト部312それぞれの先端面に接続されてもよい。本実施形態の原理は、端板320と3つのシャフト部312それぞれとの間の特定の接続技術に限定されない。
図1に示される如く、歯車部400は、基板部311の内面313と端板320の内面323との間に配置される。3つのシャフト部312は、歯車部400を貫通し、端板320に接続される。
図1に示される如く、歯車部400は、2つの揺動歯車410,420を含む。揺動歯車410は、基板部311と揺動歯車420との間に配置される。揺動歯車420は、端板320と揺動歯車410との間に配置される。揺動歯車410,420は、共通の設計図面に基づいて形成されてもよい。
揺動歯車410,420それぞれは、ケース210の内壁に向けて突出する複数の外歯430(図2を参照)を含む。クランク軸組立体500が、伝達軸TAX周りに回転すると、揺動歯車410,420は、複数の外歯430を複数の内歯ピン220に噛み合わせながら、ケース210内を周回移動(すなわち、揺動回転)する。この間、揺動歯車410,420の中心は、出力軸OAX周りを周回することとなる。外筒200とキャリア300との間の相対回転は、揺動歯車410,420の揺動回転によって引き起こされる。
中央貫通孔411は、揺動歯車410の中心に形成される。中央貫通孔421は、揺動歯車420の中心に形成される。中央貫通孔411は、基板部311の中央貫通孔315と揺動歯車420の中央貫通孔421とに連通する。中央貫通孔421は、端板320の中央貫通孔325と揺動歯車410の中央貫通孔411とに連通する。揺動歯車410,420の中央貫通孔411,421は、基板部311及び端板320の中央貫通孔315,425よりも直径において大きい。
3つの円形貫通孔412(図1は、3つの円形貫通孔412のうち1つを示す)は、揺動歯車410に形成される。3つの円形貫通孔422(図2を参照)は、揺動歯車420に形成される。円形貫通孔412,422は、基板部311及び端板320の保持貫通孔316,326と協働して、クランク軸組立体500が収容される収容空間を形成する。本実施形態において、クランク軸組立体500は、円形貫通孔412,422及び保持貫通孔316,326によって形成される収容空間に部分的に収容される。代替的に、クランク軸組立体全体が、円形貫通孔412,422及び保持貫通孔316,326によって形成される収容空間に収容されてもよい。
3つの三角貫通孔413(図1は、3つの三角貫通孔413のうち1つを示す)は、揺動歯車410に形成される。3つの三角貫通孔423(図2を参照)は、揺動歯車420に形成される。キャリア300のシャフト部312は、三角貫通孔413,423を貫通する。揺動歯車410,420が、シャフト部312と干渉しないように、三角貫通孔413,423の大きさは、定められる。本実施形態において、貫通孔は、三角貫通孔413,423のうち一方によって例示される。
図1に示される如く、3つのクランク軸組立体500それぞれは、伝達歯車510と、クランク軸520と、2つのジャーナル軸受531,532と、2つのクランク軸受541,542と、を含む。伝達歯車510は、円形貫通孔412,422及び保持貫通孔316,326によって形成される収容空間の外に配置される。伝達歯車510は、モータといった適切な駆動源(図示せず)によって生成された駆動力を受け取り、伝達軸TAX周りに回転する。伝達歯車510は、駆動源に直接的に接続されてもよい。代替的に、伝達歯車510は、駆動力を伝達することができる他の機構を通じて、駆動力を受け取ってもよい(間接的な接続)。本実施形態の原理は、伝達歯車510と駆動源との間の特定の接続構造に限定されない。
クランク軸520は、第1ジャーナル521(図1を参照)と、第2ジャーナル522(図1を参照)と、第1偏心部523(図1を参照)と、第2偏心部524(図1を参照)と、を含む。第1ジャーナル521は、基板部311の保持貫通孔316に挿入される。第2ジャーナル522は、端板320の保持貫通孔326に挿入される。ジャーナル軸受531は、第1ジャーナル521と保持貫通孔316を形成する基板部311の内壁との間の環状空間に嵌め込まれる。ジャーナル軸受532は、第2ジャーナル522と保持貫通孔326を形成する端板320の内壁との間の環状空間に嵌め込まれる。伝達歯車510は、第2ジャーナル522に取り付けられる。
第1偏心部523は、第1ジャーナル521と第2偏心部524との間に位置する。第2偏心部524は、第2ジャーナル522と第1偏心部523との間に位置する。クランク軸受541は、第1偏心部523と円形貫通孔412を形成する揺動歯車410の内壁との間の環状空間に嵌め込まれる。クランク軸受542は、第2偏心部524と円形貫通孔422を形成する揺動歯車420の内壁との間の環状空間に嵌め込まれる。
第1ジャーナル521は、第2ジャーナル522と略同軸であり、伝達軸TAX周りで回転する。第1偏心部523及び第2偏心部524それぞれは、円柱状に形成され、伝達軸TAXから偏心している。揺動歯車410,420間の周回位相差は、第1偏心部523及び第2偏心部524の偏心方向の相違によって決定される。
伝達歯車510が回転すると、クランク軸520は、回転する。この結果、第1偏心部523及び第2偏心部524は、偏心回転する。この間、クランク軸受541を介して第1偏心部523に接続された揺動歯車410は、複数の内歯ピン220と噛み合いながら、外筒200内で周回移動することができる。同様に、クランク軸受542を介して第2偏心部524に接続された揺動歯車420は、複数の内歯ピン220と噛み合いながら、外筒200内で周回移動することができる。この結果、揺動歯車410,420それぞれは、外筒200内で、揺動回転を行うことができる。
揺動歯車410は、対向面414と障壁リブ415とを含む。対向面414は、基板部311の内面313に対向する。内面313と対向面414との間には間隙が形成される。内面313と同様に、対向面414は、出力軸OAXに直交する仮想平面(図示せず)に沿って形成される。障壁リブ415は、対向面414から内面313に向けて突出する。代替的に、障壁リブ415は、対向面414に取り付けられてもよい。障壁リブ415は、クランク軸組立体500から遊離した破片を、クランク軸組立体500が収容された収容空間に閉じ込める機能を有する。揺動歯車410の揺動回転の間、障壁リブ415は、内面313上を摺動してもよい。代替的に、障壁リブ415は、内面313から僅かに離間していてもよい。この場合、減速機100の他の部位の破損及び/又は減速機100の他の可能部位の突然のロックを潜在的に生じさせる破片(たとえば、1立方センチメートルを超える大きさの破片)の通過が阻止されるように、設計者は、障壁リブ415と内面313との間の間隔を設定してもよい。
揺動歯車420は、対向面424と障壁リブ425とを含む。対向面424は、端板320の内面323に対向する。内面323と同様に、対向面424は、出力軸OAXに直交する仮想平面(図示せず)に沿って形成される。障壁リブ425は、対向面424から内面323に向けて突出する。内面323は、障壁リブ425と対向する位置において、シャフト部312との連結部位から凹設され、対向面424と内面323との間に間隙が形成される。障壁リブ425は、当該間隙において、クランク軸組立体500から遊離した破片を、クランク軸組立体500が収容された収容空間に閉じ込める機能を有する。揺動歯車420の揺動回転の間、障壁リブ425は、内面323上を摺動してもよい。代替的に、障壁リブ425は、内面323から僅かに離間していてもよい。この場合、減速機100の他の部位の破損及び/又は減速機100の他の可能部位の突然のロックを潜在的に生じさせる破片(たとえば、1立方センチメートルを超える大きさの破片)の通過が阻止されるように、設計者は、障壁リブ425と内面323との間の間隔を設定してもよい。本実施形態において、障壁構造は、障壁リブ415,425のうち一方によって例示される。
図2に示されるように、揺動歯車420の障壁リブ425は、3つのクランク障壁リング426を含む。同様に、揺動歯車410の障壁リブ415は、3つのクランク障壁リング416を含む。障壁リブ415は、形状及び大きさにおいて、障壁リブ425と等しい。図1は、3つのクランク障壁リング416のうち1つを示す。揺動歯車420の3つのクランク障壁リング426は、揺動歯車420に形成された3つの円形貫通孔422の外縁に沿ってそれぞれ形成される。したがって、揺動歯車420の3つのクランク障壁リング426は、端板320の内面323と揺動歯車420の対向面424との間の間隙において、3つのクランク軸組立体500がそれぞれ収容される3つの収容空間をそれぞれ取り囲む。同様に、揺動歯車410の3つのクランク障壁リング416は、揺動歯車410に形成された3つの円形貫通孔412の外縁に沿ってそれぞれ形成される。したがって、揺動歯車410の3つのクランク障壁リング416は、基板部311の内面313と揺動歯車410の対向面414との間の間隙において、3つのクランク軸組立体500がそれぞれ収容される3つの収容空間をそれぞれ取り囲む。本実施形態において、第1障壁リングは、クランク障壁リング416,426のうち1つによって例示される。
図1に示されるように、主軸受610は、基板部311と外筒200との間に形成された環状空間に嵌め込まれる。クランク障壁リング416は、主軸受610が嵌め込まれた環状空間から、クランク軸組立体500が収容される収容空間を仕切る。したがって、クランク軸組立体500から遊離した破片が、主軸受610に到達することは稀である。
主軸受620は、端板320と外筒200との間に形成された環状空間に嵌め込まれる。クランク障壁リング426は、主軸受620が嵌め込まれた環状空間から、クランク軸組立体500が収容される収容空間を仕切る。したがって、クランク軸組立体500から遊離した破片が、主軸受620に到達することは稀である。
図2に示される如く、揺動歯車420のクランク障壁リング426は、揺動歯車420に形成された円形貫通孔422を取り囲むので、クランク障壁リング426は、揺動歯車420に形成された三角貫通孔423から、クランク軸組立体500が収容される収容空間を仕切る。したがって、クランク軸組立体500から遊離した破片が、シャフト部312と揺動歯車420とによって挟まれることは稀である。
同様に、揺動歯車410のクランク障壁リング416は、揺動歯車410に形成された円形貫通孔412を取り囲むので、クランク障壁リング416は、揺動歯車410に形成された三角貫通孔413から、クランク軸組立体500が収容される収容空間を仕切る。したがって、クランク軸組立体500から遊離した破片が、シャフト部312と揺動歯車410とによって挟まれることは稀である。
<第2実施形態>
第1実施形態に関連して説明された如く、キャリア及び揺動歯車には、出力軸に沿って貫通孔が形成される。キャリア及び揺動歯車の貫通孔によって形成された中央空間は、クランク軸組立体とモータとの間の接続や電気的な配線に利用されることもある。減速機を破損させ得る遊離物及び/又は減速機の突然のロックを生じさせ得る遊離物は、中央空間を通じて減速機内に侵入することもある。あるいは、減速機内で発生した破片が、中央空間から減速機の外に飛び出すこともある。この場合、破片は、減速機の周囲に配置された他の装置を損傷させることもある。したがって、障壁構造は、中央空間を他の空間から仕切ることが好ましい。第2実施形態において、中央空間を他の空間から仕切る障壁構造が説明される。
図1に示される如く、揺動歯車410に形成された中央貫通孔411は、基板部311の中央貫通孔315と揺動歯車420の中央貫通孔421とに連通する。揺動歯車420の中央貫通孔421は、端板320に形成された中央貫通孔325に連通する。中央貫通孔315,325,411,421それぞれは、出力軸OAXに沿って延びる。本実施形態において、中心空間は、中央貫通孔315,325のうち一方によって例示される。連通孔は、中央貫通孔411,421のうち一方によって例示される。
図2に示される如く、揺動歯車420の障壁リブ425は、中央障壁リング427を含む。同様に、揺動歯車410の障壁リブ415は、中央障壁リング417(図1を参照)を含む。揺動歯車420の中央障壁リング427は、揺動歯車420の中央貫通孔421の外縁に沿って形成される。したがって、揺動歯車420の中央障壁リング427は、端板320の中央貫通孔325と揺動歯車420の中央貫通孔421との間の境界空間を取り囲む。同様に、揺動歯車410の中央障壁リング417は、揺動歯車410の中央貫通孔411の外縁に沿って形成される。したがって、揺動歯車410の中央障壁リング417は、基板部311の中央貫通孔315と揺動歯車410の中央貫通孔411との間の境界空間を取り囲む。本実施形態において、第2障壁リングは、中央障壁リング417,427のうち一方によって例示される。
図2に示される如く、中央障壁リング427及び3つのクランク障壁リング426はともに、揺動歯車420の対向面424から突出する。中央障壁リング427は、対向面424上で3つのクランク障壁リング426と連結される。したがって、中央障壁リング427及び3つのクランク障壁リング426は、揺動歯車420の製造工程において一括して形成され得る。したがって、製造者は、中央障壁リング427、3つのクランク障壁リング426及び端板320の内面323の間での高い組立精度を容易に達成することができる。
同様に、中央障壁リング417及び3つのクランク障壁リング416はともに、揺動歯車410の対向面414から突出する。中央障壁リング417は、対向面414上で3つのクランク障壁リング416と連結される。したがって、中央障壁リング417及び3つのクランク障壁リング416は、揺動歯車410の製造工程において一括して形成され得る。したがって、製造者は、中央障壁リング417、3つのクランク障壁リング416及び基板部311の内面313の間での高い組立精度を容易に達成することができる。
本実施形態において、中央障壁リング417は、対向面414上で3つのクランク障壁リング416と連結される。代替的に、中央障壁リング417は、3つのクランク障壁リング416から分離されてもよい。本実施形態の原理は、中央障壁リング417が3つのクランク障壁リング416に連結されているか否かによっては何ら限定されない。
<第3実施形態>
第1実施形態及び第2実施形態に関連して説明された設計原理は、減速機内の可動部位(すなわち、キャリア及び揺動歯車)間における破片の移動を防止することに貢献する。クランク軸組立体から遊離した破片は、クランク軸組立体が収容される収容空間の端部から減速機の外に飛び出すこともある。減速機の外に飛び出した破片は、減速機の周囲に配置された他の装置を破損させることもある。第3実施形態において、収容空間の端部を閉じる障壁構造が説明される。
図1に示される如く、減速機100は、基板部311に形成された保持貫通孔316を閉じる閉塞キャップ710を更に備える。閉塞キャップ710は、底壁711と周壁712とを含む。底壁711は、略円板状である。周壁712は、底壁711の外縁から突出する略円筒状の部位である。
保持貫通孔316の開口端は、基板部311の外面314に現れる。閉塞キャップ710は、保持貫通孔316に嵌め込まれる。底壁711は、基板部311の外面314に対して略面一である。周壁712は、保持貫通孔316内で、クランク軸組立体500に向けて突出する。閉塞キャップ710が存在するので、クランク軸組立体500から遊離した破片が、保持貫通孔316を通じて減速機100の外に出ることは稀である。
図1に示される如く、減速機100は、外付板720を更に備える。外付板720は、端板320の外面324に取り付けられる円板である。外付板720は、直径において、端板320に略等しい。外付板720は、クランク軸受542と伝達歯車510との間に位置する。
端板320に形成された保持貫通孔326の開口端は、端板320の外面324に現れる。第2ジャーナル522は、外付板720を貫通し、保持貫通孔316から露出する。第2ジャーナル522の露出部位には、スプライン加工が施与される。この結果、第2ジャーナル522の露出部位は、スプライン軸として形成される。伝達歯車510は、スプライン軸として形成された第2ジャーナル522の露出部位に取り付けられる。
外付板720は、端板320の外面324に現れた保持貫通孔326の開口端の縁部から伝達軸TAXに向けて突出し、第2ジャーナル522と協働して、保持貫通孔326の開口端を閉じる。薄い環状の空隙が、外付板720と第2ジャーナル522との間に形成される。したがって、外付板720は、第2ジャーナル522の回転に抗力を与えない。他の装置の損傷を潜在的に生じさせる破片(たとえば、1立方センチメートルを超える大きさの破片)の通過が阻止されるように、設計者は、外付板720と第2ジャーナル522との間の空隙を設定してもよい。
本実施形態において、障壁構造として用いられる蓋部は、閉塞キャップ710と外付板720とによって例示される。ジャーナルは、第2ジャーナル522によって例示される。軸受は、ジャーナル軸受532によって例示される。
端板320に形成された中央貫通孔325の開口端は、端板320の外面324に現れる。外付板720は、端板320の保持貫通孔326だけでなく、中央貫通孔325の開口端をも閉じる。したがって、減速機100の外で発生した遊離物が、中央貫通孔325を通じて減速機100内に侵入することは稀である。本実施形態において、蓋板は、外付板720によって例示される。
閉塞キャップ710や外付板720と同様の構造が、基板部311に形成された中央貫通孔315を閉じるために適用されてもよい。本実施形態の原理は、追加的な閉塞構造によっては何ら限定されない。
本実施形態において、外付板720は、中央貫通穴325を閉じる。代替的に、外付板720に中央貫通穴325と連通する貫通孔が形成されてもよい。
本実施形態において、保持貫通孔316,326は、閉塞キャップ710及び外付板720によって閉じられる。代替的に、クランク軸組立体全体がキャリア内に収容されるならば、キャリアは、保持貫通孔316,326に代えて、外面上で開口端が現れないように形成された凹部を有してもよい。この場合、クランク組立体のジャーナルは、凹部に収容される。
<第4実施形態>
上述の実施形態に関して、揺動歯車の対向面に形成された障壁リブは、出力軸に沿って形成された中央空間に対する障壁構造を形成する。代替的に、中央空間に対する障壁構造は、キャリアに形成されてもよい。第4実施形態において、キャリアに形成された障壁構造が説明される。
図3は、第4実施形態のギア装置として例示される減速機100Aの概略的な断面図である。図3を参照して、減速機100Aが説明される。上述の実施形態の説明は、上述の実施形態と同一の符号が付された要素に援用される。
上述の実施形態と同様に、減速機100Aは、外筒200と、3つのクランク軸組立体500(図3は、3つのクランク軸組立体500のうち1つを示す)と、2つの主軸受610,620と、閉塞キャップ710と、外付板720と、を備える。上述の実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
減速機100Aは、キャリア300Aと、歯車部400Aと、を更に備える。キャリア300Aは、基部310Aと、端板320Aと、を含む。キャリア300Aは、全体的に、円筒状である。端板320Aは、略円板形状である。キャリア300Aは、外筒200内で出力軸OAX周りに回転することができる。あるいは、外筒200は、キャリア300Aの周囲で出力軸OAX周りに回転することができる。
上述の実施形態と同様に、基部310Aは、3つのシャフト部312(図3は、3つのシャフト部312のうち1つを示す)を含む。上述の実施形態の説明は、3つのシャフト部312に援用される。
基部310Aは、略円板状の基板部311A(図3を参照)を含む。基板部311Aは、端板320Aと略同軸である。すなわち、出力軸OAXは、基板部311A及び端板320Aの中心軸に相当する。本実施形態において、第1キャリア部材は、基板部311A及び端板320Aのうち一方によって例示される。第2キャリア部材は、基板部311A及び端板320Aのうち他方によって例示される。
上述の実施形態と同様に、基板部311Aは、外面314を含む。上述の実施形態は、外面314に援用される。
上述の実施形態と同様に、中央貫通孔315(図3を参照)及び3つの保持貫通孔316(図3は、保持貫通孔316のうち1つを示す)は、基板部311Aに形成される。上述の実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
基板部311Aは、内面313Aと、障壁リング317と、を更に含む。内面313Aは、外面314の反対側で、出力軸OAXに直交する仮想平面(図示せず)に沿って形成される。内面313Aは、歯車部400Aに対向する。障壁リング317は、中央貫通孔315の開口縁に沿って形成され、内面313Aから歯車部400Aに向けて突出する。障壁リング317は、内面313Aと歯車部400Aとの間の境界空間において、出力軸OAXを取り囲む。
上述の実施形態と同様に、端板320Aは、外面324を含む。上述の実施形態の説明は、外面324に援用される。
上述の実施形態と同様に、中央貫通孔325(図3を参照)及び3つの保持貫通孔326(図3は、3つの保持貫通孔326のうち1つを示す)は、端板320Aに形成される。上述の実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
端板320Aは、内面323Aと、障壁リング327と、を更に含む。内面323Aは、外面324の反対側で、出力軸OAXに直交する仮想平面(図示せず)に沿って形成される。内面323Aは、歯車部400Aに対向する。障壁リング327は、中央貫通孔325の開口縁に沿って形成され、内面323Aから歯車部400Aに向けて突出する。障壁リング327は、内面323Aと歯車部400Aとの間の境界空間において、出力軸OAXを取り囲む。
歯車部400Aは、2つの揺動歯車410A,420Aを含む。揺動歯車410Aは、基板部311Aと揺動歯車420Aとの間に配置される。揺動歯車420Aは、端板320Aと揺動歯車410Aとの間に配置される。揺動歯車410A,420Aは、共通の設計図面に基づいて形成されてもよい。
図4は、揺動歯車410A,420Aとして利用可能な揺動歯車440の概略的な正面図である。図1、図3及び図4を参照して、減速機100Aが更に説明される。
上述の実施形態と同様に、揺動歯車440は、複数の外歯430を含む。上述の実施形態の説明は、複数の外歯430に援用される。
揺動歯車440は、平坦な対向面444と、3つのクランク障壁リング446と、を含む。3つの円形貫通孔442は、揺動歯車440に形成される。
揺動歯車440が、揺動歯車410Aとして用いられるとき、対向面444は、基板部311Aの内面313Aに対向する。基板部311Aの障壁リング317は、内面313Aから対向面444に向けて突出する。第1偏心部523及びクランク軸受541は、円形貫通孔442に嵌め込まれる。3つの円形貫通孔442の外縁に沿ってそれぞれ形成された3つのクランク障壁リング446は、対向面444から内面313Aに向けて突出する。
揺動歯車440が、揺動歯車420Aとして用いられるとき、対向面444は、端板320Aの内面323Aに対向する。端板320Aの障壁リング327は、内面323Aから対向面444に向けて突出する。第2偏心部524及びクランク軸受542は、円形貫通孔442に嵌め込まれる。3つの円形貫通孔442の外縁に沿ってそれぞれ形成された3つのクランク障壁リング446は、対向面444から内面323Aに向けて突出する。
3つの三角貫通孔443は、揺動歯車440に形成される。基板部311Aの内面313Aから突出した3つのシャフト部312は、3つの三角貫通孔443をそれぞれ貫通し、端板320Aに連結される。
中央貫通孔441は、揺動歯車440の中心に形成される。図4は、中央貫通孔441を取り囲む仮想円を示す。仮想円は、3つのクランク障壁リング446それぞれに接する。揺動歯車440が、揺動歯車410Aとして用いられるとき、障壁リング317は、仮想円と中央貫通孔441との間の環状帯領域に近接する。揺動歯車440が、揺動歯車420Aとして用いられるとき、障壁リング327は、仮想円と中央貫通孔441との間の環状帯領域に近接する。本実施形態において、第2障壁リングは、障壁リング317,327のうち一方によって例示される。
障壁リング317,327を取り囲む追加的な障壁リング及び/又は障壁リング317,327によって取り囲まれる追加的な障壁リングが揺動歯車に形成されてもよい。この場合、減速機の中央の空間は、二重の障壁によって破片から保護される。
本実施形態において、第2障壁リングとして用いられる障壁リング317,327は、キャリア300Aと一体的に形成される。第1実施形態乃至第3実施形態において、第2障壁リングとして用いられる中央障壁リング417,427(図1を参照)は、揺動歯車410,420(図1を参照)と一体的である。代替的に、第2障壁リングは、キャリア及び揺動歯車から分離可能であってもよい。この場合、第2障壁リングは、キャリア及び揺動歯車のうち一方に取り付けられる。
上述の様々な実施形態に関連して説明された設計原理は、様々なギア装置に適用可能である。上述の様々な実施形態のうち1つに関連して説明された様々な特徴のうち一部が、他のもう1つの実施形態に関連して説明されたギア装置に適用されてもよい。上述の設計原理は、センタークランクタイプのギア装置にも適用可能である。
上述の実施形態の原理は、様々なギア装置に好適に利用される。
100,100A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・減速機
200・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外筒
220・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内歯ピン
300,300A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キャリア
311,311A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・基板部
312・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シャフト部
313,313A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内面
314・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外面
315・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央貫通孔
316・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・保持貫通孔
317,327・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・障壁リング
320,320A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・端板
323,323A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内面
324・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外面
325・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央貫通孔
326・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・保持貫通孔
410,410A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・揺動歯車
411・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央貫通孔
412・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・円形貫通孔
413・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三角貫通孔
414・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・対向面
416・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クランク障壁リング
417・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央障壁リング
420,420A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・揺動歯車
421・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央貫通孔
422・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・円形貫通孔
423・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三角貫通孔
424・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・対向面
425・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・障壁リブ
426・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クランク障壁リング
427・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央障壁リング
440・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・揺動歯車
441・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中央貫通孔
442・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・円形貫通孔
443・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三角貫通孔
444・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・対向面
446・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クランク障壁リング
500・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クランク軸組立体
522・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2ジャーナル
532・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ジャーナル軸受
610,620・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・主軸受
710・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・閉塞キャップ
720・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外付板
OAX・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出力軸

Claims (10)

  1. 所定の出力軸周りに環状に形成された複数の内歯を有する外筒と、
    前記複数の内歯に噛み合う揺動歯車と、
    前記揺動歯車の中心が、前記出力軸周りで周回するように、前記揺動歯車に揺動回転を与えるクランク軸組立体と、
    前記揺動歯車の前記揺動回転下で、前記外筒に対して前記出力軸周りに相対的に回転し、且つ、前記揺動歯車と協働して、前記クランク軸組立体が少なくとも部分的に収容される収容空間を形成するキャリアと、
    前記クランク軸組立体から遊離した破片を、前記収容空間に閉じ込める障壁構造と、を備え、
    前記キャリアは、前記出力軸に直交する仮想平面に沿う内面を含み、
    前記揺動歯車は、前記内面に対向する対向面を含み、
    前記障壁構造は、前記内面と前記対向面との間で前記収容空間を取り囲むように前記対向面と前記内面との間に位置する第1障壁リングを含む
    ギア装置。
  2. 前記外筒と前記キャリアとの間に形成された環状空間に嵌め込まれる主軸受を更に備え、
    前記第1障壁リングは、前記環状空間から前記収容空間を仕切る
    請求項1に記載のギア装置。
  3. 前記キャリアは、前記内面を有する第1キャリア部材と、前記第1キャリア部材と同軸に配置された第2キャリア部材と、前記第1キャリア部材と前記第2キャリア部材とを連結するシャフト部と、を含み、
    前記シャフト部は、前記揺動歯車に形成された貫通孔を貫通し、
    前記第1障壁リングは、前記貫通孔から前記収容空間を仕切る
    請求項2に記載のギア装置。
  4. 前記第1キャリア部材には、前記出力軸周りに中心空間が形成され、
    前記揺動歯車には、前記中心空間に連通する連通孔が形成され、
    前記障壁構造は、前記内面と前記対向面との間に位置し、前記中心空間と前記連通孔との間の間隙を取り囲む第2障壁リングを含む
    請求項3に記載のギア装置。
  5. 前記第2障壁リングは、前記対向面から前記内面に向けて突出し、
    前記第1障壁リングは、前記対向面上で前記第2障壁リングに連結される
    請求項4に記載のギア装置。
  6. 前記第2障壁リングは、前記内面から前記対向面に突出する
    請求項4に記載のギア装置。
  7. 前記第2障壁リングは、前記対向面又は前記内面に取り付けられる
    請求項4に記載のギア装置。
  8. 前記第1キャリア部材は、前記内面とは反対側の外面を含み、
    前記収容空間は、前記外面上で開口端を形成し、
    前記障壁構造は、前記開口端を閉じる蓋部を含む
    請求項乃至7のいずれか1項に記載のギア装置。
  9. 前記クランク軸組立体は、所定の伝達軸周りで回転するジャーナルと、前記ジャーナルが挿通し、且つ、前記第1キャリア部材に取り付けられるジャーナル軸受と、を含み、
    前記ジャーナルは、前記蓋部を貫通し、
    前記蓋部は、前記ジャーナルと協働して、前記開口端を閉じる
    請求項8に記載のギア装置。
  10. 前記蓋部は、前記中心空間と前記開口端とを閉じる蓋板を含む
    請求項8又は9に記載のギア装置。
JP2016043862A 2016-03-07 2016-03-07 ギア装置 Active JP6717619B2 (ja)

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