WO2016194495A1 - 非接触型情報媒体 - Google Patents

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Abstract

非接触通信媒体10は、フィルム基材11と、フィルム基材11の表面11aに配置され、矩形形状の渦巻き状に形成されたアンテナコイル14と、アンテナコイル14を介して無線通信処理を行うICチップ12と、アンテナコイル14の内側終端14a及び外側終端14bに接続される第1の平板電極15,16と、第1の平板電極15,16とフィルム基材11の厚み方向において対向するようにフィルム基材11の裏面11bに配置される第2の平板電極17,18と、を備える。第1の平板電極15,16及び第2の平板電極17,18は、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の内周縁又は外周縁に近接するように、アンテナコイル14の長辺方向及び短辺方向に沿って延在する第1の電極部分及び第2の電極部分を有する。

Description

非接触型情報媒体
 本発明は、非接触型情報媒体に関する。
 特許文献1は、HF帯(例えば13.56MHz)の信号を用いて無線通信を行う非接触ICカード等のRFID媒体(非接触型情報媒体)の一例を開示する。このようなRFID媒体のアンテナコイルのアンテナパターンは、外部装置との間で無線通信を行うための機能要件を満たしていれば、基本的には自由な形状に設計することが許容されている。
 その一方、RFID媒体が取り付けられる対象物の形状又は特定の規格の要件を満たすために、アンテナパターンに一定の制限がかかる場合がある。例えば、ISO/IEC14443-1のClass1として定められた規格では、アンテナコイルの内側に形成される開口部(配線パターンが設けられない領域)を確保するために、アンテナパターンを配置可能なエリアが定められている。具体的には、上記規格では、アンテナパターンを配置可能なエリアは、縦49mm×横81mmの矩形形状領域のうち、当該領域の中央位置を中心とする縦34mm×横64mmの略矩形形状領域(角部がR3mmで丸められた矩形形状領域)を除いた環状のエリアと定められている。
特開2004-355442号公報
 このようなRFID媒体では、平行平板電極を用いて高周波信号を伝搬可能な容量部を回路中に形成することがある。その場合には、平行平板電極をアンテナコイルに接続するための配線パターンが必要となるため、上記規格の要件を満たすことが困難な場合がある。例えば、上記特許文献1に記載された実施例のように、アンテナコイルの内側に形成される開口部の略中央位置に平行平板電極を設ける構成では、上記規格の要件を満たすことができない。また、上記規格の要件を満たすことができず、アンテナコイルの開口部の面積が不十分な場合、アンテナの放射効率が低下するおそれがあるため、なるべく上記規格で定められた環状のエリア内に配線パターンを収め、アンテナコイルの開口部を確保することが推奨される。
 本発明は、上述した課題を解決するためのものであり、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイルの開口部の確保が図られた非接触型情報媒体を提供することを目的とする。
 本発明の一側面に係る非接触型情報媒体は、フィルム基材と、フィルム基材の第1の面に配置され、外部装置との間で無線通信を行うために渦巻き状に形成されたアンテナコイルと、フィルム基材の第1の面に配置され、ICチップ搭載部を介してアンテナコイルに接続され、アンテナコイルを介して無線通信処理を行うICチップと、フィルム基材の第1の面に配置され、アンテナコイルの内側終端及び外側終端の少なくとも一方に接続される第1の平板電極と、第1の平板電極とフィルム基材の厚み方向において対向するようにフィルム基材の第2の面に配置される第2の平板電極と、を備えている。そして、この非接触型情報媒体では、第1の平板電極及び第2の平板電極のそれぞれは、フィルム基材の厚み方向から見てアンテナコイルの内周縁又は外周縁に近接するようにアンテナコイルの第1の辺方向及び該第1の辺方向に交差する第2の辺方向に沿ってそれぞれ延在する第1の電極部分及び第2の電極部分を有する、又は、フィルム基材の厚み方向から見てアンテナコイルの内周縁又は外周縁に近接するようにアンテナコイルの内周縁又は外周縁の全長の1/3以上に沿って配置されるようになっている。
 本発明の一側面に係る非接触型情報媒体では、フィルム基材の両面に互いに対向するように配置された第1の平板電極及び第2の平板電極により、高周波信号を伝搬可能な容量部が形成されている。そして、第1の平板電極及び第2の平板電極は、フィルム基材の厚み方向から見て、例えば矩形形状の渦巻き状に形成されたアンテナコイルの内周縁又は外周縁に近接するようにアンテナコイルの第1の辺方向(例えば長辺方向)に沿って延在する第1の電極部分と、アンテナコイルの第2の辺方向(例えば短辺方向)に沿って延在する第2の電極部分とを有する。このような平板電極の配置をした場合には、非接触型情報媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイルの開口部(配線パターンが設けられない領域)を確保することが可能となる。
 また、本発明の一側面に係る非接触型情報媒体では、フィルム基材の両面に互いに対向するように配置された第1の平板電極及び第2の平板電極により、高周波信号を伝搬可能な容量部が形成されている。そして、第1の平板電極及び第2の平板電極は、フィルム基材の厚み方向から見て、渦巻き状に形成されたアンテナコイルの内周縁又は外周縁に近接するようにアンテナコイルの内周縁又は外周縁の全長の1/3以上に沿って配置される。このような平板電極の配置をした場合には、非接触型情報媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイルの開口部を確保することが可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、第1の平板電極は、アンテナコイルの内側終端に接続される第1の内側平板電極と、アンテナコイルの外側終端に接続される第1の外側平板電極とを有してもよく、第2の平板電極は、フィルム基材の厚み方向において第1の内側平板電極に対向する第2の内側平板電極と、フィルム基材の厚み方向において第1の外側平板電極に対向する第2の外側平板電極とを有してもよく、第1の外側平板電極は、フィルム基材の平面方向における中心点又は中心線を基準として第1の内側平板電極の反対側に配置されていてもよい。この場合、第1の平板電極等がフィルム基材の面上において、バランスよく配置されるため、非接触型情報媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイルの開口部を確保することが可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、第1の平板電極は、アンテナコイルの内側終端に接続される第1の内側平板電極と、アンテナコイルの外側終端に接続される第1の外側平板電極とを有してもよく、第2の平板電極は、フィルム基材の厚み方向において第1の内側平板電極に対向する第2の内側平板電極と、フィルム基材の厚み方向において第1の外側平板電極に対向する第2の外側平板電極とを有してもよく、第1の内側平板電極及び第1の外側平板電極のそれぞれが第1の電極部分及び第2の電極部分を有してもよい。この場合、第1の平板電極等がフィルム基材の面上において、バランスよく配置されるため、非接触型情報媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイルの開口部を確保することが可能となる。
 上記の非接触型情報媒体では、第2の内側平板電極及び第2の外側平板電極をフィルム基材の第2の面上において連結するジャンパ部を更に備えてもよい。第2の内側平板電極と第2の外側平板電極とをジャンパ部により接続することで、第1の平板電極と第2の平板電極とを直接接続させることなくフィルム基材を介して対向するように配置し、高周波信号を伝搬可能な容量部を回路中に形成することができる。これにより、フィルム基材に熱が加わって膨張したとしても、容量部による信号の伝搬が妨げられないため、電極間の電気的な導通をより確実に確保することができる。
 上記非接触型情報媒体では、第1の内側平板電極及び第2の内側平板電極からなる一対の内側平板電極と、第1の外側平板電極及び第2の外側平板電極からなる一対の外側平板電極とは、フィルム基材の厚み方向から見て、一対の内側平板電極が沿うアンテナコイルの部分が一対の外側平板電極が沿うアンテナコイルの部分とは異なるように配置されてもよい。この場合、アンテナコイルの内側の一対の内側平板電極とアンテナコイルの外側の一対の外側平板電極とは、各々が沿うアンテナコイルの部分を共有しないように配置される。つまり、一対の内側平板電極と一対の外側平板電極とは、アンテナコイルの同一の部分を挟んで隣接しないように配置される。これにより、アンテナコイル、一対の内側平板電極、及び一対の外側平板電極をフィルム基材上にバランス良く配置することができる。具体的には、規格(例えばISO/IEC14443-1のClass1)等で定められている等幅環状のアンテナパターン配置エリアに、アンテナコイル及び平板電極を収まりよく配置することが可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、第1の内側平板電極及び第2の内側平板電極からなる一対の内側平板電極と第1の外側平板電極及び第2の外側平板電極からなる一対の外側平板電極との少なくとも一方は、アンテナコイルに流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置されてもよい。一対の内側平板電極及び一対の外側平板電極の少なくとも一方を、アンテナコイルに流れる電流と同じ方向に沿って電流を流す放射素子として機能させることにより、実質的なコイル巻き数を増加させることができる。その結果、実質的に増加されたコイル巻き数分だけアンテナコイルに必要とされる巻き数(すなわちアンテナパターンの領域)を減らすことが可能となり、アンテナコイルの開口部の面積を増大させることができる。
 上記非接触型情報媒体では、アンテナコイルは、矩形形状を含む多角形状、円形形状、又は、楕円形状の何れであってもよい。
 上記非接触型情報媒体では、ICチップ搭載部は、フィルム基材の厚み方向から見てアンテナコイルの外側に配置されてもよい。ICチップ搭載部及び当該ICチップ搭載部に搭載されるICチップといった比較的大型の部品をアンテナコイルの内側ではなく外側に配置することにより、アンテナコイルの開口部の面積を増大させることができる。
 上記非接触型情報媒体では、ICチップ搭載部は、フィルム基材の厚み方向から見てアンテナコイルの外側に配置され、第1の外側平板電極及び第2の外側平板電極からなる一対の外側平板電極は、フィルム基材の厚み方向から見て、アンテナコイルの外周縁及びICチップ搭載部に沿って配置されてもよい。これにより、フィルム基材上におけるアンテナコイルの外側の空きスペースを有効活用して平板電極を配置することができる。
 上記非接触型情報媒体では、第1の平板電極と第2の平板電極とは、フィルム基材の厚み方向から見て、いずれか一方の平板電極が他方の平板電極を完全に覆うように、フィルム基材に配置されてもよい。また、上記非接触型情報媒体では、第1の平板電極と第2の平板電極とは、フィルム基材の厚み方向から見て、フィルム基材の面に平行な第1の方向においては、いずれか一方の平板電極が他方の平板電極を完全に覆い、フィルム基材の面に平行且つ第1の方向に直交する第2の方向においては、他方の平板電極が一方の平板電極を完全に覆うように、フィルム基材に配置されてもよい。このような平板電極の配置により、第1の平板電極の形成位置に対し、第2の平板電極の形成位置が製造公差等の原因で若干のズレが生じたとしても、両電極で形成される平行平板の静電容量が変化することはなく、製品の電気的特性のバラつきを減らす効果が期待できる。
 上記非接触型情報媒体では、フィルム基材の第1の面の外周側にはアンテナコイルが配置される枠状のアンテナ配置領域が画定されており、第1の面の総面積の内の略半分以上を占め且つ当該第1の面の中心部に画定されるアンテナ非配置領域とフィルム基材の外周縁との間に当該アンテナ配置領域が設けられていてもよい。このようなアンテナ配置領域を画定することにより、非接触型情報媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、必要とされるアンテナコイルの開口部(アンテナ非配置領域)を確保することが可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、第1の平板電極は、最も近接するアンテナコイルの内周縁又は外周縁とのスペースが0.5mm以下となるようにアンテナコイルに近接して配置されていてもよい。この場合、第1の平板電極とアンテナコイルとをより効率的に配置することが可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、フィルム基材は、誘電体からなる中間基材と、誘電体からなり中間基材の第1の面に形成される調整用の第1の誘電体層と、誘電体からなり中間基材の第2の面に形成される調整用の第2の誘電体層とを有していてもよい。このような三層構造の場合、誘電体からなるフィルム基材の厚み、即ち第1及び第2の平板電極間の離間距離を、例えば第1又は第2の誘電体層の厚みを変えることで、容易に調整することができ、コンデンサを構成する平板電極の電極パターンの形状等を変更しなくても、第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を容易に調整することが可能となる。また、この非接触型情報媒体では、アンテナコイルに接続される第1の平板電極と、裏面側に配置される第2の平板電極との間で形成するコンデンサにより導通を図る構成であるため、アンテナコイルの始点や終点を裏面側導体パターンに直接接続させる場合に比べて、製造や検査工程を簡略化することができ、また導通に対する信頼性を向上させることも可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、第1及び第2の誘電体層を構成する誘電体の比誘電率は、中間基材を構成する誘電体の比誘電率と同等以上であってもよい。この場合、第1及び第2の誘電体層の層厚が薄くても第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を調整することが容易に行える。
 上記非接触型情報媒体では、第1及び第2の誘電体層の厚みが中間基材の厚みよりも薄くてもよい。この場合、第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を調整するための各誘電体層を薄くすることができるため、各製品毎のフィルム基材の総厚のバラツキを抑えることが可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、第1及び第2の誘電体層を構成する誘電体材料が中間基材を構成する誘電体材料と異なっていてもよいし、同じであってもよい。
 上記非接触型情報媒体では、第1及び第2の誘電体層は、中間基材に対して誘電体材料を塗布して硬化することにより形成されてもよい。この場合、第1及び第2の誘電体層の厚み等を容易に調整することができるので、第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を容易に調整することが可能となる。
 上記非接触型情報媒体では、アンテナコイルを構成する金属箔の厚みが第2の平板電極を構成する金属箔の厚みよりも厚くてもよい。この場合、アンテナコイルにおける電気抵抗を下げることができ、非接触型情報媒体のアンテナの放射効率を向上させることが可能となる。
 本発明によれば、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイルの開口部の確保が図られた非接触型情報媒体を提供することができる。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図1(b)は、その裏面図である。 図2(a)は、図1に示す非接触通信媒体のIIa-IIa線に沿った断面図であり、図2(b)は、図1に示す非接触通信媒体のIIb-IIb線に沿った断面図である。 図3は、図1に示す非接触通信媒体の等価回路を示す回路図である。 図4(a)は、本発明の第2実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図4(b)は、その裏面図である。 図5(a)は、本発明の第3実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図5(b)は、その裏面図である。 図6(a)は、本発明の第4実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図6(b)は、その裏面図である。 図7(a)は、本発明の第5実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図7(b)は、その裏面図である。 図8(a)は、本発明の第6実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図8(b)は、その裏面図である。 図9(a)は、本発明の第7実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図9(b)は、その裏面図である。 図10(a)は、本発明の第8実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図10(b)は、その裏面図である。 図11(a)は、本発明の第9実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図11(b)は、その裏面図である。 図12(a)は、非接触通信媒体における開口部を示す平面図であり、図12(b)は、非接触通信媒体の一部を拡大した平面図である。 図13(a)は、第1変形例の発明に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図13(b)は、その裏面側である。 図14(a)は、図13に示す非接触通信媒体のXIV(a)-XIV(a)線に沿った断面図であり、図14(b)は、図13に示す非接触通信媒体のXIV(b)-XIV(b)線に沿った断面図である。 図15は、図13に示す非接触通信媒体の等価回路を示す回路図である。 図16(a)は、第1変形例に係る非接触通信媒体の別の形態を示す断面図であり、図16(b)は、各平板電極の大きさの関係を模式的に示す図である。 図17(a)は、第1変形例に係る非接触通信媒体の更に別の形態を示す断面図であり、図17(b)は、各平板電極の大きさの関係を模式的に示す図である。 図18(a)は、第2変形例に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図18(b)は、その裏面図である。 図19は、図18に示す非接触通信媒体の平板電極間での電流の流れを模式的に示す断面図である。 図20は、図18に示す非接触通信媒体の等価回路を示す回路図である。 図21(a)~(c)は、第2変形例に係る非接触通信媒体の別の形態を示す図であり、図21(a)は表面側の平板電極を示し、図21(b)は裏面側の平板電極を示し、図21(c)は両平板電極を対向配置させた状態を示す。 図22(a)~(c)は、第2変形例に係る非接触通信媒体の更に別の形態を示す図であり、図22(a)は表面側の平板電極を示し、図22(b)は裏面側の平板電極を示し、図22(c)は、両平板電極を対向配置させた状態を示す。
 以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
 まず、図1~図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図1(b)は、その裏面図である。図2(a)は、図1に示す非接触通信媒体のIIa-IIa線に沿った断面図であり、図2(b)は、図1に示す非接触通信媒体のIIb-IIb線に沿った断面図である。図3は、図1に示す非接触通信媒体の等価回路を示す回路図である。なお、図1(b)は、図1(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。非接触通信媒体は、主にHF帯(例えば13.56MHz)の信号を用いてリーダーライター等の外部読み書き装置との間でRFID技術を用いて非接触通信を行うことができる非接触型情報媒体である。
 非接触通信媒体10は、図1及び図2に示すように、矩形形状のフィルム基材11を備える。フィルム基材11の表面(第1の面)11a上には、ICチップ12、ICチップ搭載部13、アンテナコイル14、第1の内側平板電極15、及び、第1の外側平板電極16が配置される。フィルム基材11の裏面(第2の面)11b上には、第2の内側平板電極17、第2の外側平板電極18、及び、ジャンパ線(ジャンパ部)19が配置される。
 フィルム基材11は、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等の絶縁性や耐久性を備えた材料から構成される。フィルム基材11の表裏両面11a,11bには、エッチング等による加工前には金属箔が貼り合わされている。これらの金属箔をエッチング等によって加工することにより、ICチップ搭載部13、アンテナコイル14、第1の平板電極15,16、第2の平板電極17,18、及び、ジャンパ線19が形成される。
 ICチップ12は、例えばID情報が格納されたICタグ用のものが適用される。またICチップ12は、端子12a,12bを有する基板等にICが実装されたモジュールであってもよい。ICチップ12は、フィルム基材11の表面11a上においてアンテナコイル14の経路上の任意の場所に配置されるICチップ搭載部13に搭載される。本実施形態では一例として、ICチップ搭載部13は、互いに離間した一対の支持部13a,13bを有する。支持部13aは、アンテナコイル14の内側終端14aに接続される。支持部13bは、第1の内側平板電極15に接続される。そして、ICチップ12の縁部に設けられた端子12a,12bが超音波接合等によって一対の支持部13a,13bに接合されることにより、ICチップ12は、ICチップ搭載部13を介してアンテナコイル14に接続される。ただし、ICチップ12をICチップ搭載部13に搭載する方法は、上記以外の方法(例えば熱圧着、導電性接着剤による接着、レーザー溶接等)であってもよい。ICチップ12は、導通されたアンテナコイル14を介して無線通信処理を行い、外部読み書き装置との間で所定の信号の授受を行う。
 アンテナコイル14は、リーダ―ライター等の外部読み書き装置のアンテナと電磁結合して非接触の無線通信を行うための平面渦巻き状のアンテナである。アンテナコイル14の巻き数は例えば2回巻き~6回巻き程度であり、図1では、4回巻きの例を示しているがこれに限定されない。アンテナコイル14を構成する各アンテナ線の幅は、例えば0.01mm~0.7mm程度であり、より好ましくは0.02mm~0.6mm程度である。また、アンテナコイル14を構成する各アンテナ線間の距離は、0.01mm~0.4mm程度であり、より好ましくは0.02mm~0.3mm程度である。このような構成のアンテナコイル14は、無線通信により、信号の授受及び電力の受給を非接触状態で行う。アンテナコイル14は、フィルム基材11の表面11a上に配置された導体から形成される。具体的には、例えば厚さ15μm~50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等の絶縁性のフィルム基材11の表面11a側に貼り合わされた厚さ5μm~50μmの銅箔又はアルミ箔をエッチングすることにより、矩形形状にパターン形成される。このようなアンテナコイル14は、その外側終端14bにおいて第1の外側平板電極16に接続される。また、アンテナコイル14は、その内側終端14aにおいてICチップ搭載部13及びICチップ12を介して第1の内側平板電極15に接続される。
 第1の内側平板電極15は、フィルム基材11の表面11a上において、アンテナコイル14の内側に形成される平面電極である。第1の内側平板電極15は、アンテナコイル14の長辺方向(第1の辺方向)に沿って延在する第1の電極部分15aと、アンテナコイル14の長辺方向に直交(交差)する短辺方向(第2の辺方向)に沿って延在する第2の電極部分15bとを有し、全体としてL字状に形成されている。第1の電極部分15a及び第2の電極部分15bはいずれも、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の内周縁に近接するように配置される。
 第1の外側平板電極16は、フィルム基材11の表面11a上において、アンテナコイル14の外側に形成される平面電極である。第1の外側平板電極16は、アンテナコイル14の長辺方向に沿って延在する第1の電極部分16aと、アンテナコイル14の短辺方向に沿って延在する第2の電極部分16bとを有し、全体としてL字状に形成されている。第1の電極部分16a及び第2の電極部分16bはいずれも、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の外周縁に近接するように配置される。なお、第1の電極部分16a及び第2の電極部分16bは、図12(b)に示すように、アンテナコイル14の外周縁とのスペースSが0.5mm以下となるようにアンテナコイル14に近接して配置されることが好ましく、他の平板電極15,17,18等でも同様に最も近接するアンテナコイル14の内周縁又は外周縁とのスペースSが0.5mm以下となることが好ましい。このように密に配置することにより、非接触通信媒体10の中央部に位置する開口部を確保しつつ、アンテナコイル14の必要な巻き数の確保や平板電極15~18の適切な配置を実現させることが可能となる。
 図1(a)に示すように、第1の内側平板電極15が沿うアンテナコイル14の部分(図1(a)の例では、図示上におけるアンテナコイル14の上辺及び右辺)は、第1の外側平板電極16が沿うアンテナコイル14の部分(図1の(a)の例では、図示上におけるアンテナコイル14の左辺及び下辺)とは異なっている。すなわち、第1の内側平板電極15と第1の外側平板電極16とは、各々が沿うアンテナコイル14の部分(辺)を共有しないように配置されている。言い換えると、第1の外側平板電極16は、フィルム基材11の平面方向(面11a)における中心点又は中心線を基準として第1の内側平板電極15の反対側(点対称)に配置される。このような対称的な配置は、後述する第2の内側電極17及び第2の外側電極18の配置関係でも同様である。
 第1の内側平板電極15とアンテナコイル14の内周縁との間隔、及び第1の外側平板電極16とアンテナコイル14の外周縁との間隔は、例えば、アンテナコイル14同士の同じ周回位置における離間幅と略同一であり、上述したように、例えば0.5mm以下であることが好ましい。ただし、上記間隔は、アンテナコイル14同士の離間幅より大きくてもよいし、当該離間幅より小さくてもよい。なお、第1の平板電極15,16は、アンテナコイル14と同様に、フィルム基材11の表面11a側に貼り合わされた金属箔をエッチングすることによりパターン形成される。後述する第2の平板電極17,18及びジャンパ線19も同様に、フィルム基材11の裏面11b側に貼り合された金属箔をエッチングすることによりパターン形成される。
 第2の内側平板電極17は、第1の内側平板電極15と対をなす平面電極であり、第1の内側平板電極15とフィルム基材11の厚み方向において対向するようにフィルム基材11の裏面11b上に配置される。第2の内側平板電極17は、第1の内側平板電極15と同様に、アンテナコイル14の長辺方向に沿って延在する第1の電極部分17aと、アンテナコイル14の短辺方向に沿って延在する第2の電極部分17bとを有し、全体としてL字状に形成されている。図2の(a)及び(b)に示すように、第1及び第2の電極部分17a,17bは、フィルム基材11の厚み方向において、第1の内側平板電極15の第1及び第2の電極部分15a,15bに対向するように配置される。第1及び第2の電極部分17a,17bはいずれも、第1の内側平板電極15の第1及び第2の電極部分15a,15bと同様に、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の内周縁に近接するように配置される。
 第2の外側平板電極18は、第1の外側平板電極16と対をなす平面電極であり、第1の外側平板電極16とフィルム基材11の厚み方向において対向するようにフィルム基材11の裏面11b上に配置される。第2の外側平板電極18は、第1の外側平板電極16と同様に、アンテナコイル14の長辺方向に沿って延在する第1の電極部分18aと、アンテナコイル14の短辺方向に沿って延在する第2の電極部分18bとを有し、全体としてL字状に形成されている。図2の(a)及び(b)に示すように、第1及び第2の電極部分18a,18bは、フィルム基材11の厚み方向において、第1の外側平板電極16の第1及び第2の電極部分16a,16bに対向するように配置される。従って、第1及び第2の電極部分18a,18bはいずれも、第1の外側平板電極16の第1及び第2の電極部分16a,16bと同様に、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の外周縁に近接するように配置される。
 上述のように第1の平板電極15,16と第2の平板電極17,18とが互いに対向して配置されることにより、第1の平板電極15,16と第2の平板電極17,18とが2つの容量部(図3参照)をそれぞれ形成する。なお、図2に示すように、本実施形態では一例として、第1の平板電極15,16と第2の平板電極17,18とは、フィルム基材11の厚み方向から見て、第1の平板電極15,16が第2の平板電極17,18を完全に覆うように、フィルム基材11に配置される。このような平板電極の配置により、第1の平板電極15,16の形成位置に対し、第2の平板電極17,18の形成位置が製造公差等の原因で若干のズレが生じたとしても、両電極で形成される平行平板の静電容量が変化することはなく、製品の電気的特性のバラつきを減らす効果が期待できる。
 ジャンパ線19は、第2の内側平板電極17及び第2の外側平板電極18をフィルム基材11の裏面11b上において連結する配線である。ジャンパ線19は、第2の内側平板電極17の第2の電極部分17bの先端部と第2の外側平板電極18の第1の電極部分18aの先端側の側部とを連結する。ジャンパ線19は、対向するアンテナコイル14との間の静電容量を小さくすることが好ましいため、その幅は出来るだけ細いことが好ましく例えば1~3mm程度である。また、ジャンパ線19は、フィルム基材11の厚み方向において、アンテナコイル14の一部と対向するように配置されるが、好ましくは、アンテナコイル14と直交するように配置形成されている。これにより、発生する静電容量を更に小さくすることができる。なお、ここでいう「直交」は、フィルム基材11の厚み方向から見た際(フィルム基材11のアンテナ形成面から透かして見た際)に、アンテナコイル14とジャンパ線19とが90度で交差している場合のみを含む趣旨ではなく、設計上許容されるその前後10度(80度~100度)の範囲で交差している場合を含む趣旨である。また、前記「直交する配置」については、アンテナコイル14とジャンパ線19とが少なくとも交わる部分において「直交」しており、必ずしもジャンパ線19全体がアンテナコイル14と「直交」する配置である必要はない。また、ジャンパ線19は、上記したような直行配置等により、第2の平板電極17,18間を最短距離で結ぶことができる。これにより、ジャンパ線19自体の抵抗損失を減らすこともできる。このようなジャンパ線19により、第2の内側平板電極17と第2の外側平板電極18との導通が図られる。
 このような構成を有する非接触通信媒体10は、図3に示すような等価回路として表すことができる。つまり、図3に示すように、非接触通信媒体10は、ICチップ12、アンテナコイル14、第1の容量部16,18、ジャンパ線19、及び、第2の容量部15,17がこの順に直列に並ぶ回路を構成する。
 ここで、第1の内側平板電極15及び第2の内側平板電極17からなる一対の内側平板電極15,17(すなわち第2の容量部15,17を形成する一対の平板電極)と第1の外側平板電極16及び第2の外側平板電極18からなる一対の外側平板電極16,18(すなわち第1の容量部16,18を形成する一対の平板電極)は、アンテナコイル14に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置されている。このような配置は、一対の外側平板電極16,18、ジャンパ線19、及び一対の内側平板電極15,17に流れる電流が、フィルム基材11の厚み方向から見て、アンテナコイル14上を流れる電流の方向(例えばフィルム基材11の表面11a側から見た際の時計回り又は反時計回り)と同じ方向となるように、ジャンパ線19が設けられることにより実現されている。
 以下、ある瞬間において、アンテナコイル14に流れる電流がその外側終端14bからその内側終端14aに向かって流れる場合を例に挙げて、アンテナコイル14に流れる電流の流れについて説明する。図1の(a)に示すように、アンテナコイル14に流れる電流は、その外側終端14bから、図示上時計回りの方向に流れ、アンテナコイル14に沿って矩形状に数回(本実施形態では一例として4回)周回して、内側終端14a、ICチップ搭載部13、及びICチップ12を介して第1の内側平板電極15の電極部分15aに流れ込む。そして、電極部分15aに流れ込んだ電流は、一対の内側平板電極15,17、ジャンパ線19、及び一対の外側平板電極16,18を介して、アンテナコイル14の外側終端14bに戻ってくることになる。このような順に流れる電流の方向は、図1の(a)の図示上時計回りの方向となるため、アンテナコイル14に流れる電流の方向と一致する。
 以上、本実施形態に係る非接触通信媒体10では、フィルム基材11の両面11a,11bに互いに対向するように配置された第1の平板電極15,16及び第2の平板電極17,18により、高周波信号を伝搬可能な容量部が形成されている。さらに、第1の平板電極15,16及び第2の平板電極17,18は、フィルム基材11の厚み方向から見て、矩形形状の渦巻き状に形成されたアンテナコイル14の内周縁又は外周縁に近接するように、アンテナコイル14の長辺方向に沿って延在する第1の電極部分15a,16a,17a,18aと、アンテナコイル14の短辺方向に沿って延在する第2の電極部分15b,16b,17b,18bとを有する。このような平板電極の配置により、非接触通信媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイル14の開口部(配線パターンが設けられない領域)を確保することが可能となる。より具体的には、例えば図12(a)に示すように、フィルム基材11の表面11aには、フィルム基材11の表面11aの中央部分に配置され、アンテナコイル14が配置されない開口部11c(アンテナ非配置領域)が設けられており、その外周側に、アンテナコイル14が配置されるアンテナ配置領域11dが画定されている。本実施形態に係る非接触通信媒体10では、このアンテナ配置領域11dにアンテナコイル14や第1の平板電極15,16(第2の平板電極17,18)が配置され、開口部11cの領域が表面11aの総面積の内の略半分以上を占められるようになっており、十分な広さの開口部を確保することが可能である。なお、非接触通信媒体10では、この開口部11cにICチップ搭載部13やICチップ12が配置される場合もあるが、これらの部材については、アンテナコイル14と異なり、当該箇所に配置されても特に問題が発生しづらい。
 また、本実施形態に係る非接触通信媒体10では、一対の内側平板電極15,17と一対の外側平板電極16,18とは、フィルム基材11の厚み方向から見て、一対の内側平板電極15,17が沿うアンテナコイル14の部分(辺)が一対の外側平板電極16,18が沿うアンテナコイル14の部分(辺)とは異なるように配置されている。この場合、アンテナコイル14の内側の一対の内側平板電極15,17とアンテナコイル14の外側の一対の外側平板電極16,18とは、各々が沿うアンテナコイル14の部分を共有しないように配置される。つまり、一対の内側平板電極15,17と一対の外側平板電極16,18とは、アンテナコイル14の同一の部分を挟んで隣接しないように配置される。これにより、アンテナコイル14、一対の内側平板電極15,17、及び一対の外側平板電極16,18をフィルム基材11上にバランス良く配置することができる。具体的には、規格(例えばISO/IEC14443-1のClass1)等で定められている等幅環状のアンテナパターン配置エリアに、アンテナコイル14及び平板電極15,16,17,18を収まりよく配置することが可能となる。
 また、本実施形態に係る非接触通信媒体10では、一対の内側平板電極15,17と一対の外側平板電極16,18とは、上述したようにアンテナコイル14に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置されている。一対の内側平板電極15,17及び一対の外側平板電極16,18を、アンテナコイル14に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流す放射素子として機能させることにより、実質的なコイル巻き数を増加させることができる。図1の例では、アンテナコイル14自体の巻き数は4であるが、平板電極15,16,17,18及びジャンパ線19により、実質的なコイル巻き数が1つ増加されており、アンテナコイル14の巻き数を5とした場合と同等のアンテナ機能が備わっている。その結果、実質的に増加されたコイル巻き数分だけアンテナコイル14に必要とされる巻き数(すなわちアンテナパターンの領域)を減らすことが可能となり、アンテナコイル14の開口部の面積を増大させることができる。
 なお、本実施形態では、一対の内側平板電極15,17及び一対の外側平板電極16,18の両方が、矩形形状に形成されたアンテナコイル14の2辺に沿って配置されるものとしたが、例えば一対の内側平板電極をアンテナコイル14の1辺に沿って配置し、一対の外側平板電極をアンテナコイル14の残りの3辺に沿ってコ字状に配置してもよい。また、上記とは逆に、一対の外側平板電極をアンテナコイル14の1辺に沿って配置する一方で、一対の内側平板電極をアンテナコイル14の残りの3辺に沿ってコ字状に配置してもよい。このような配置によっても、上述した効果を奏することができる。
[第2実施形態]
 次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図4(a)は、本発明の第2実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図4(b)は、その裏面図である。なお、図4の(b)は、図4の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。本実施形態に係る非接触通信媒体20は、第2の内側平板電極17と第2の外側平板電極18とを連結するジャンパ線21が、第2の内側平板電極17の第1の電極部分17aの先端部と第2の外側平板電極18の第2の電極部分18bの先端側の側部とを連結する点で、第1実施形態に係る非接触通信媒体10と相違する。これにより、非接触通信媒体20では、一対の内側平板電極15,17と一対の外側平板電極16,18とが、アンテナコイル14に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流さないようになっている。
 以下、ある瞬間において、アンテナコイル14に流れる電流がその外側終端14bからその内側終端14aに向かって流れる場合を例に挙げて、非接触通信媒体20のアンテナコイル14に流れる電流の流れについて説明する。図4の(a)に示すように、アンテナコイル14に流れる電流は、その外側終端14bから、図示上時計回りの方向に流れ、アンテナコイル14に沿って矩形状に数回(本実施形態では一例として4回)周回して、内側終端14a、ICチップ搭載部13、及びICチップ12を介して第1の内側平板電極15の電極部分15aに流れ込む。そして、電極部分15aに流れ込んだ電流は、一対の内側平板電極15,17、ジャンパ線21、及び一対の外側平板電極16,18を介して、アンテナコイル14の外側終端14bに戻ってくることになる。このような順に流れる電流の方向は、図4の(a)の図示上反時計回りの方向となるため、アンテナコイル14に流れる電流の方向と一致しない。
 このように、第2実施形態に係る非接触通信媒体20では、一対の内側平板電極15,17及び一対の外側平板電極16,18は、放射素子として機能せず、純粋に容量部として機能するように構成されている。なお、非接触通信媒体20は、上記以外の点については第1実施形態に係る非接触通信媒体10と同様の構成を備えるため、非接触通信媒体10と同様の効果を奏する。
[第3実施形態]
 次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図5(a)は、本発明の第3実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図5(b)は、その裏面図である。なお、図5の(b)は、図5の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。本実施形態に係る非接触通信媒体30は、一対の外側平板電極16,18及びジャンパ線19を備えない代わりに、アンテナコイル14の外側終端14bと第2の内側平板電極17とを導通させるための導通部31を備える点で、第1実施形態に係る非接触通信媒体10と相違する。
 導通部31は、フィルム基材11の裏面11b上において、第2の内側平板電極17の第1の電極部分17aの先端部から、フィルム基材11の厚み方向においてアンテナコイル14の外側終端14bと重なる位置まで延在する配線である。導通部31の先端とアンテナコイル14の外側終端14bとは、フィルム基材11に設けられたスルーホールを介して、カシメ加工及び溶接加工等がされることにより接続される。このように、導通部31を介してアンテナコイル14の外側終端14bと第2の内側平板電極17とを接続させることで、非接触通信媒体30は、図3に示した等価回路において、第1の容量部16,18及びジャンパ線19を導通部31に置き換えた構成の等価回路を構成する。
 第3実施形態に係る非接触通信媒体30では、フィルム基材11の両面11a,11bに互いに対向するように配置された第1の内側平板電極15及び第2の内側平板電極17により、高周波信号を伝搬可能な容量部が形成されている。さらに、第1の内側平板電極15及び第2の内側平板電極17は、フィルム基材11の厚み方向から見て、矩形形状の渦巻き状に形成されたアンテナコイル14の内周縁に近接するように、アンテナコイル14の長辺方向に沿って延在する第1の電極部分15a,17aと、アンテナコイル14の短辺方向に沿って延在する第2の電極部分16b,18bと、を有する。このような平板電極の配置により、非接触通信媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイル14の開口部を確保することが可能となる。
 なお、本実施形態では、第1実施形態に係る非接触通信媒体10を構成する平板電極のうち、アンテナコイル14の外側に形成される一対の外側平板電極16,18を省略する構成について例示したが、一対の外側平板電極16,18を残す代わりに一対の内側平板電極15,17を省略してもよい。この場合には、例えば、アンテナコイル14の内側終端14aと外側終端14bとの間の任意の場所にICチップ搭載部13を配置し、アンテナコイル14の内側終端14aと第2の外側平板電極18とを導通させるための導通部を設ければよい。このように構成した場合にも、上記の非接触通信媒体30と同様に、非接触通信媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイル14の開口部の面積を確保することができる。
[第4実施形態]
 次に、図6を参照して、本発明の第4実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図6(a)は、本発明の第4実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図6(b)は、その裏面図である。なお、図6の(b)は、図6の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。以下、本実施形態に係る非接触通信媒体40について、第1実施形態に係る非接触通信媒体10と主に相違する構成について説明する。
 非接触通信媒体40は、フィルム基材11の表面11a上において、矩形形状に形成されたアンテナコイル14の内側及び外側に形成される第1の内側平板電極41及び第1の外側平板電極42を備える。第1の内側平板電極41は、アンテナコイル14の内周縁に近接するように、アンテナコイル14の4辺に沿って配置される。すなわち、第1の内側平板電極41は、アンテナコイル14の4辺のそれぞれに沿う部分が互いに連結され、アンテナコイル14の内周縁をほぼ一周するように形成される。すなわち、第1の内側平板電極41は、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の長辺方向及び短辺方向のそれぞれに沿って延在する電極部分を有する。一方、第1の外側平板電極42は、アンテナコイル14の外側においてアンテナコイル14の短辺部分に沿って配置される。第1の外側平板電極42は、全体の半分以上の面積を占める矩形形状の第1の部分42aと、第1の部分42aの短辺部分の中央部から枝状に延びた配線パターンに接続される14個の矩形形状の第2の部分42bとからなる。第2の部分42bは、第1の部分42aよりも小さく、7個ずつ2列に配置される。
 また、非接触通信媒体40は、フィルム基材11の裏面11b上において、アンテナコイル14に対応する矩形状領域(図6の(b)のアンテナコイル14を破線で示す領域)の内側及び外側に形成される第2の内側平板電極43及び第2の外側平板電極44を備える。第2の内側平板電極43は、フィルム基材11の厚み方向において、第1の内側平板電極41と対向するように形成される。第2の内側平板電極43は、第1の内側平板電極41と同様に、アンテナコイル14に対応する矩形状領域の内周縁に近接するように、当該矩形状領域の4辺に沿って配置される。すなわち、第2の内側平板電極43は、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の長辺方向及び短辺方向のそれぞれに沿って延在する電極部分を有する。一方、第2の外側平板電極44は、フィルム基材11の厚み方向において、第1の外側平板電極42と対向するように形成される。第2の外側平板電極44は、全体の半分以上の面積を占める矩形形状の第1の部分44aと、第1の部分44aの短辺部分の両端部から延びた配線パターンに接続される2つの矩形形状の第2の部分44bとからなる。第1の部分44aは、フィルム基材11の厚み方向において、第1の外側平板電極42の第1の部分42aに対向するように配置される。第2の部分44bは、フィルム基材11の厚み方向において、第1の外側平板電極42の1列分(7個)の第2の部分42bに対向するように配置される。フィルム基材11の裏面11b上において、第2の内側平板電極43の一端と第2の外側平板電極44の第1の部分44aとは、ジャンパ線45によって連結されている。
 以下、ある瞬間において、アンテナコイル14に流れる電流がその外側終端14bからその内側終端14aに向かって流れる場合を例に挙げて、非接触通信媒体40のアンテナコイル14に流れる電流の流れについて説明する。図6の(a)に示すように、アンテナコイル14に流れる電流は、その外側終端14bから、図示上時計回りの方向に流れ、アンテナコイル14に沿って矩形状に数回(本実施形態では一例として5回)周回して、内側終端14a、ICチップ搭載部13、及びICチップ12を介して第1の内側平板電極41に流れ込む。そして、第1の内側平板電極41に流れ込んだ電流は、第1の内側平板電極41及び第2の内側平板電極43からなる一対の内側平板電極41,43、ジャンパ線45、並びに第1の外側平板電極42及び第2の外側平板電極44からなる一対の外側平板電極42,44を介して、アンテナコイル14の外側終端14bに戻ってくることになる。上述の通り、一対の内側平板電極41,43は、フィルム基材11の厚み方向から見て、アンテナコイル14の4辺に沿って、アンテナコイル14の内周側を図6の(a)の図示上時計回りにほぼ一周する形状に形成されている。従って、一対の内側平板電極41,43を流れる電流の方向は、アンテナコイル14に流れる電流の方向と一致する。
 このように、非接触通信媒体40では、一対の内側平板電極41,43は、アンテナコイル14に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置されている。一対の内側平板電極41,43を、アンテナコイル14に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流す放射素子として機能させることにより、実質的なコイル巻き数を増加させることができる。その結果、実質的に増加されたコイル巻き数分だけアンテナコイル14に必要とされる巻き数を減らすことが可能となり、アンテナコイル14の開口部の面積を増大させることができる。なお、この例では、一対の外側平板電極42,44は、放射素子としては機能せず、純粋に容量部として機能する。
 また、図6の(a)及び(b)に示すように、非接触通信媒体40では、第1の内側平板電極41と第2の内側平板電極43とは、フィルム基材11の厚み方向から見て、第1の内側平板電極41が第2の内側平板電極43を完全に覆うように、フィルム基材11に配置されている。また、第1の外側平板電極42の第1の電極部分42aと第2の外側平板電極44の第1の電極部分44aとは、フィルム基材11の厚み方向から見て、第1の電極部分42aが第1の電極部分44aを完全に覆うように、フィルム基材11に配置されている。また、第1の外側平板電極42の第2の電極部分42bと、対応する第2の外側平板電極44の第2の電極部分44bとは、フィルム基材11の厚み方向から見て、フィルム基材11の長手方向(フィルム基材の面に平行な第1の方向)においては、第2の電極部分42bが第2の電極部分44bを完全に覆い、フィルム基材11の短手方向(フィルム基材の面に平行且つ第1の方向に直交する第2の方向)においては、第2の電極部分44bが第2の電極部分42bを完全に覆うように、フィルム基材11に配置されている。このような平板電極の配置により、第1の平板電極41,42の形成位置に対し、第2の平板電極43,44の形成位置が製造公差等の原因で若干のズレが生じたとしても、両電極で形成される平行平板の静電容量が変化することはなく、製品の電気的特性のバラつきを減らす効果が期待できる。
 また、非接触通信媒体40では、第1の内側平板電極41及び第2の内側平板電極43は、フィルム基材11の厚み方向から見て、アンテナコイル14の4辺に沿って、アンテナコイル14に近接するように配置される。このような平板電極の配置により、非接触通信媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイル14の開口部を確保することが可能となる。
[第5実施形態]
 次に、図7を参照して、本発明の第5実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図7(a)は、本発明の第5実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図7(b)は、その裏面図である。なお、図7の(b)は、図7の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。本実施形態に係る非接触通信媒体50は、ICチップ搭載部13を、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の外側に配置した点で、第1実施形態に係る非接触通信媒体10と主に相違し、その他の構成については第1実施形態に係る非接触通信媒体10の構成と類似する。すなわち、非接触通信媒体50は、寸法及び配置において若干異なる部分があるものの、非接触通信媒体10における第1の平板電極15,16及び第2の平板電極17,18と同様の構成の第1の平板電極51,52及び第2の平板電極53,54を備える。また、非接触通信媒体50は、非接触通信媒体10におけるジャンパ線19と同様に、第2の内側平板電極53と第2の外側平板電極54とを接続するジャンパ線55を備える。
 非接触通信媒体50では、ICチップ搭載部13は、フィルム基材11の表面11aの角部に沿って配置される。一方、アンテナコイル14及び第1の平板電極51,52は、フィルム基材11の表面11aにおいてICチップ搭載部13が配置される角部と対角線方向に対向する角部に沿って配置される。図7の例では、ICチップ搭載部13の一方の支持部13aは、所定の配線パターンを介して、第1の外側平板電極52の第2の電極部分52bに接続されている。また、ICチップ搭載部13の他方の支持部13bは、アンテナコイル14の外側終端14bに接続されている。
 第5実施形態に係る非接触通信媒体50によれば、上述した第1実施形態に係る非接触通信媒体10と同様の効果が得られるとともに、ICチップ搭載部13及び当該ICチップ搭載部13に搭載されるICチップ12といった比較的大型の部品をアンテナコイル14の内側ではなく外側に配置することにより、アンテナコイル14の開口部の面積を増大させることができる。
[第6実施形態]
 次に、図8を参照して、本発明の第6実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図8(a)は、本発明の第6実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図8(b)は、その裏面図である。なお、図8の(b)は、図8の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。本実施形態に係る非接触通信媒体60は、ICチップ搭載部13を、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル14の外側に配置した点で、第4実施形態に係る非接触通信媒体40と主に相違し、その他の構成については第4実施形態に係る非接触通信媒体40の構成と類似する。すなわち、非接触通信媒体60は、寸法及び配置において若干異なる部分があるものの、非接触通信媒体40における第1の平板電極41,42及び第2の平板電極43,44と同様の構成の第1の平板電極61,62及び第2の平板電極63,64を備える。また、非接触通信媒体60は、非接触通信媒体40におけるジャンパ線45と同様に、第2の内側平板電極63と第2の外側平板電極64とを接続するジャンパ線65を備える。
 非接触通信媒体60では、第5実施形態に係る非接触通信媒体50と同様に、ICチップ搭載部13は、フィルム基材11の表面11aの角部に沿って配置される。一方、アンテナコイル14及び第1の内側平板電極61は、フィルム基材11の表面11aにおいてICチップ搭載部13が配置される角部と対角線方向に対向する角部に沿って配置される。図8の例では、ICチップ搭載部13の一方の支持部13aは、所定の配線パターンを介して、第1の外側平板電極62の第1の電極部分62aに接続されている。また、ICチップ搭載部13の他方の支持部13bは、アンテナコイル14の外側終端14bに接続されている。
 第6実施形態に係る非接触通信媒体60によれば、上述した第4実施形態に係る非接触通信媒体40と同様の効果が得られるとともに、ICチップ搭載部13及び当該ICチップ搭載部13に搭載されるICチップ12といった比較的大型の部品をアンテナコイル14の内側ではなく外側に配置することにより、アンテナコイル14の開口部の面積を増大させることができる。
 また、非接触通信媒体60では、第1の外側平板電極62及び第2の外側平板電極64からなる一対の外側平板電極62,64は、フィルム基材11の厚み方向から見て、アンテナコイル14の短辺部分の外周縁及びICチップ搭載部13に沿って配置されている。第1の外側平板電極62及び第2の外側平板電極64が配置されるフィルム基材11上のスペースは、ICチップ搭載部13をアンテナコイル14の外側に配置する場合に必然的に生じるスペースである。このように必然的に生じるスペースに第1の外側平板電極62及び第2の外側平板電極64を配置することにより、フィルム基材11上におけるアンテナコイル14の外側の空きスペースを有効活用して平板電極を配置することができる。これにより、容量部として機能する平板電極の面積を増大させることができ、容量部としての動作を安定させることができる。
[第7実施形態]
 次に、図9を参照して、本発明の第7実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図9(a)は、本発明の第7実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図9(b)は、その裏面図である。なお、図9の(b)は、図9の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。本実施形態に係る非接触通信媒体70は、第1の外側平板電極71、第2の外側平板電極72、及びジャンパ線73を更に備える点で第6実施形態に係る非接触通信媒体60と相違し、その他の構成については非接触通信媒体60と同様である。第1の外側平板電極71及び第2の外側平板電極72は、フィルム基材11の厚み方向から見て、アンテナコイル14の長辺部分の外周縁及びICチップ搭載部13に沿って配置される。また、ジャンパ線73は、ジャンパ線65から分岐して、第2の外側平板電極72と第2の平板電極63,64とを接続する。
 第7実施形態に係る非接触通信媒体70では、第6実施形態に係る非接触通信媒体60に加えて、アンテナコイル14の長辺部分の外側に必然的に生じるスペースも有効活用して平板電極(第1の外側平板電極71及び第2の外側平板電極72)を配置することにより、容量部として機能する平板電極の面積を更に増大させることができ、容量部としての動作を更に安定させることができる。なお、非接触通信媒体70において、第1の外側平板電極62及び第2の外側平板電極64を省略した構成、すなわちアンテナコイル14の長辺部分の外側に必然的に生じするスペースのみを有効活用して平板電極を配置する構成としてもよい。
[第8実施形態]
 次に、図10を参照して、本発明の第8実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図10(a)は、本発明の第8実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図10(b)は、その裏面図である。なお、図10の(b)は、図10の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。本実施形態に係る非接触通信媒体80は、アンテナコイル81が矩形形状ではなく円形であり、第1の平板電極82,83及び第2の平板電極84,85がL字形状ではなく三日月状に形成されている点で、第1実施形態に係る非接触通信媒体10と形状的に相違するが、回路としての機能については非接触通信媒体10と同等である(詳しくは後述する)。
 第1の内側平板電極82は、フィルム基材11の表面11a上において、円形にパターン形成されたアンテナコイル81の内側に形成される三日月状の平面電極である。第1の内側平板電極82は、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の内周縁に近接するように、アンテナコイル81の内周縁の略半分程度(少なくともアンテナコイル81の内周の全長の1/3以上)に沿って配置される。第1の外側平板電極83は、フィルム基材11の表面11a上において、円形にパターン形成されたアンテナコイル81の外側に形成される三日月状の平面電極である。第1の外側平板電極83は、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の外周縁に近接するように、アンテナコイル81の外周縁の略半分程度(少なくともアンテナコイル81の外周の全長の1/3以上)に沿って配置される。
 図10の(a)に示すように、第1の内側平板電極82が沿うアンテナコイル81の部分(図10の(a)の例では、図示上におけるアンテナコイル81の左半分の円弧部分)は、第1の内側平板電極82が沿うアンテナコイル81の部分(図10の(a)の例では、図示上におけるアンテナコイル81の右半分の円弧部分)とは異なっている。すなわち、第1の内側平板電極82と第1の外側平板電極83とは、各々が沿うアンテナコイル81の部分(円弧部分)を共有しないように配置されている。言い換えると、第1の外側平板電極83は、第1実施形態等と同様に、フィルム基材11の平面方向(面11a)における中心点又は中心線を基準として第1の内側平板電極82の反対側(点対称)に配置されている。なお、後述する第2の内側平板電極84及び第2の外側平板電極85の配置関係でも同様である。
 第2の内側平板電極84は、第1の内側平板電極82と対をなす三日月状の平面電極であり、第1の内側平板電極82とフィルム基材11の厚み方向において対向するようにフィルム基材11の裏面11b上に配置される。第2の内側平板電極84は、第1の内側平板電極82と同様に、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の内周縁の略半分程度(少なくともアンテナコイル81の内周の全長の1/3以上)に沿って延在する。第2の外側平板電極85は、第1の外側平板電極83と対をなす三日月状の平面電極であり、第1の外側平板電極83とフィルム基材11の厚み方向において対向するようにフィルム基材11の裏面11b上に配置される。第2の外側平板電極85は、第1の外側平板電極83と同様に、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の外周縁の略半分程度(少なくともアンテナコイル81の外周の全長の1/3以上)に沿って延在する。第2の内側平板電極84と第2の外側平板電極85とは、ジャンパ線86によって連結されている。
 上述のように第1の平板電極82,83と第2の平板電極84,85とが互いに対向して配置されることにより、第1の平板電極82,83と第2の平板電極84,85とが2つの容量部をそれぞれ形成する。本実施形態では一例として、第1の平板電極82,83と第2の平板電極84,85とは、フィルム基材11の厚み方向から見て、第1の平板電極82,83が第2の平板電極84,85を完全に覆うように、フィルム基材11に配置される。このような平板電極の配置により、第1の平板電極82,83の形成位置に対し、第2の平板電極84,85の形成位置が製造公差等の原因で若干のズレが生じたとしても、両電極で形成される平行平板の静電容量が変化することはなく、製品の電気的特性のバラつきを減らす効果が期待できる。
 このような構成を有する非接触通信媒体80は、図3に示した非接触通信媒体10の等価回路において、アンテナコイル14をアンテナコイル81に置き換え、第1の容量部15,17を第1の内側平板電極82及び第2の内側平板電極84により形成される容量部82,84に置き換え、ジャンパ線19をジャンパ線86に置き換え、第2の容量部16,18を第1の外側平板電極83及び第2の外側平板電極85により形成される容量部83,85に置き換えた等価回路を構成する。このように、非接触通信媒体80は、各部の形状が異なるものの、回路としての機能は、第1実施形態に係る非接触通信媒体10と同等である。
 第1の内側平板電極82及び第2の内側平板電極84からなる一対の内側平板電極82,84(すなわち容量部82,84を形成する一対の平板電極)と第1の外側平板電極83及び第2の外側平板部85からなる一対の外側平板電極83,85(すなわち容量部83,85を形成する一対の平板電極)は、アンテナコイル81に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置されている。このような配置は、一対の内側平板電極82,84、ジャンパ線86、及び一対の外側平板電極83,85に流れる電流が、フィルム基材11の厚み方向から見て、アンテナコイル81上を流れる電流の方向(例えばフィルム基材11の表面11a側から見た際の時計回り又は反時計回り)と同じ方向となるように、ジャンパ線86が設けられることにより実現されている。
 以下、ある瞬間において、アンテナコイル81に流れる電流がその外側終端81bからその内側終端81aに向かって流れる場合を例に挙げて、アンテナコイル81に流れる電流の流れについて説明する。図10の(a)に示すように、アンテナコイル81に流れる電流は、その外側終端81bから、図示上反時計回りの方向に流れ、アンテナコイル81に沿って円形に数回(本実施形態では一例として4回)周回して、内側終端81a、ICチップ搭載部13、及びICチップ12を介して第1の内側平板電極82に流れ込む。そして、第1の内側平板電極82に流れ込んだ電流は、一対の内側平板電極82,84、ジャンパ線86、及び一対の外側平板電極83,85を介して、アンテナコイル81の外側終端81bに戻ってくることになる。このような電流の方向は、図10の(a)の図示上反時計回りの方向となるため、アンテナコイル81に流れる電流の方向と一致する。
 以上、第8実施形態に係る非接触通信媒体80では、フィルム基材11の両面11a,11bに互いに対向するように配置された第1の平板電極82,83及び第2の平板電極84,85により、高周波信号を伝搬可能な容量部が形成されている。さらに、第1の平板電極82,83及び第2の平板電極84,85は、フィルム基材11の厚み方向から見て、円形の渦巻き状に形成されたアンテナコイル81の内周縁又は外周縁に近接するように、アンテナコイル81の内周縁又は外周縁の略半分以上に沿って配置される。このような平板電極の配置により、非接触通信媒体の限られた外形サイズの制約の中で、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイル81の開口部を確保することが可能となる。
 また、第8実施形態に係る非接触通信媒体80では、一対の内側平板電極82,84と一対の外側平板電極83,85とは、フィルム基材11の厚み方向から見て、一対の内側平板電極82,84が沿うアンテナコイル81の部分(円弧部分)が一対の外側平板電極83,85が沿うアンテナコイル81の部分(円弧部分)とは異なるように配置されている。この場合、アンテナコイル81の内側の一対の内側平板電極82,84とアンテナコイル81の外側の一対の外側平板電極83,85とは、各々が沿うアンテナコイル81の部分を共有しないように配置される。つまり、一対の内側平板電極82,84と一対の外側平板電極83,85とは、アンテナコイル81の同一の部分を挟んで隣接しないように配置される。これにより、アンテナコイル81、一対の内側平板電極82,84、及び一対の外側平板電極83,85をフィルム基材11上にバランス良く配置することができる。具体的には、規格(例えばISO/IEC14443-1のClass1)等で定められている等幅環状のアンテナパターン配置エリアに、アンテナコイル81及び平板電極82,83,84,85を収まりよく配置することが可能となる。
 また、第8実施形態に係る非接触通信媒体80では、一対の内側平板電極82,84と一対の外側平板電極83,85とは、上述したようにアンテナコイル81に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置されている。一対の内側平板電極82,84及び一対の外側平板電極83,85を、アンテナコイル81に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流す放射素子として機能させることにより、実質的なコイル巻き数を増加させることができる。図10の例では、アンテナコイル81自体の巻き数は4であるが、平板電極82,83,84,85及びジャンパ線86により、実質的なコイル巻き数が1つ増加されており、アンテナコイル81の巻き数を5とした場合と同等のアンテナ機能が備わっている。その結果、実質的に増加されたコイル巻き数分だけアンテナコイル81に必要とされる巻き数(すなわちアンテナパターンの領域)を減らすことが可能となり、アンテナコイル81の開口部の面積を増大させることができる。
 以上のように、第8実施形態に係る非接触通信媒体80のように、アンテナコイル81を円形にパターン形成し、平板電極82,83,84,85をこのような円形のアンテナコイル81に応じた形状とした場合であっても、第1実施形態に係る非接触通信媒体10と同様の効果を奏することができる。また、非接触通信媒体80では、アンテナコイル81を円形にパターン形成されることにより、非接触通信媒体80におけるフィルム基材11は、アンテナコイル14を矩形形状に形成する非接触通信媒体10におけるフィルム基材11よりも、正方形に近くなっている。これにより、非接触通信媒体80は、例えばカジノのトークン(コイン)等の平面視において円形の対象物の中に組み込む非接触型情報媒体として適したものとなっている。
 なお、本実施形態では、一対の内側平板電極82,84がフィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の内周縁の略半分程度に沿っており、一対の外側平板電極83,85がフィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の外周縁の略半分程度に沿っている例を示した。ただし、一対の内側平板電極がフィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の内周縁の略半分以上に沿っているのに対し、一対の外側平板電極83,85がフィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の外周縁の略半分程度に沿っていなくてもよい。また、一対の外側平板電極83,85がフィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の外周縁の略半分以上に沿っているのに対し、一対の内側平板電極がフィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の内周縁の略半分以上に沿っていなくてもよい。つまり、一対の内側平板電極及び一対の外側平板電極の少なくとも一方が、アンテナコイル81の内周縁又は外周縁の略半分以上に沿っていればよい。また、アンテナコイル81の形状は、円形ではなく、楕円形であってもよく、任意の多角形状であってもよい。このような円形以外の形状のアンテナコイルを用いる場合にも、本実施形態において説明した内容と同様の考え方に基づく非接触通信媒体の構成を採用することができる。
[第9実施形態]
 次に、図11を参照して、本発明の第9実施形態に係る非接触通信媒体について説明する。図11(a)は、本発明の第9実施形態に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図11(b)は、その裏面図である。なお、図11の(b)は、図11の(a)に示す上面図の長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。本実施形態に係る非接触通信媒体90は、ICチップ搭載部13を、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の外側に配置した点で、第8実施形態に係る非接触通信媒体80と主に相違する。また、非接触通信媒体90は、三日月状の一対の内側平板電極82,84を、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の内周のほぼ全体に沿って形成される一対の内側平板電極92,94に置き換えた点で、第8実施形態に係る非接触通信媒体80と主に相違する。
 第1の内側平板電極92は、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の内周縁に近接するように、アンテナコイル81の内周縁のほぼ全体に沿って配置される。一方、第1の外側平板電極93は、第8実施形態に係る非接触通信媒体80における第1の外側平板電極83と同様に、フィルム基材11の厚み方向から見てアンテナコイル81の外周縁に近接するように、アンテナコイル81の外周縁の略半分程度に沿って配置される。第2の平板電極94,95は、フィルム基材11の厚み方向において、第1の平板電極92,93と対向するように、フィルム基材11の裏面11b上に形成される。フィルム基材11の裏面11b上において、第2の内側平板電極94と第2の外側平板電極95とは、ジャンパ線96によって連結されている。
 以下、ある瞬間において、アンテナコイル81に流れる電流がその外側終端81bからその内側終端81aに向かって流れる場合を例に挙げて、非接触通信媒体90のアンテナコイル81に流れる電流の流れについて説明する。図11の(a)に示すように、アンテナコイル81に流れる電流は、その外側終端81bから、図示上反時計回りの方向に流れ、アンテナコイル81に沿って円形に数回(本実施形態では一例として4回)周回して、内側終端81aから第1の内側平板電極92に流れ込む。そして、第1の内側平板電極92に流れ込んだ電流は、一対の内側平板電極92,94、ジャンパ線96、及び一対の外側平板電極93,95を介して、アンテナコイル14の外側終端14bに戻ってくることになる。上述の通り、一対の内側平板電極92,94は、フィルム基材11の厚み方向から見て、アンテナコイル81の内周縁に沿って、図11の(a)の図示上反時計回りにほぼ一周する形状に形成されている。従って、一対の内側平板電極92,94を流れる電流の方向は、アンテナコイル81に流れる電流の方向と一致する。
 このように、非接触通信媒体90では、一対の内側平板電極92,94は、アンテナコイル81に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置されている。一対の内側平板電極92,94を、アンテナコイル81に流れる電流と同じ方向に沿って電流を流す放射素子として機能させることにより、実質的なコイル巻き数を増加させることができる。その結果、実質的に増加されたコイル巻き数分だけアンテナコイル81に必要とされる巻き数を減らすことが可能となり、アンテナコイル81の開口部の面積を増大させることができる。一方、この例では、一対の外側平板電極93,95は、放射素子としては機能せず、純粋に容量部として機能する。
 また、第9実施形態に係る非接触通信媒体90によれば、ICチップ搭載部13及び当該ICチップ搭載部13に搭載されるICチップ12といった比較的大型の部品をアンテナコイル81の内側ではなく外側に配置することにより、アンテナコイル81の開口部の面積を増大させることができる。
 以上、本実施形態に係る非接触通信媒体について説明したが、本発明に係る非接触型情報媒体は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形を適用することができる。例えば、上記の第1~第9の実施形態において説明した各部の構成は、上述した実施形態において採用した組み合わせ以外の態様で適宜組み合わせられてもよい。また、上述した非接触通信媒体には、非接触ICカードだけでなく、例えば電子パスポート等の非接触通信媒体も含まれ、特に限定されない。以下の変形例でも同様である。
[変形例]
 また、以下において、非接触通信媒体(非接触型情報媒体)の更なる発明について図面を参照しつつ、説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いる場合があり、重複する説明は省略する。
 [第1変形例]
 まず、図13~図15を参照して、第1変形例に係る非接触通信媒体(非接触型情報媒体)について説明する。図13(a)は、第1変形例に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図13(b)は、その裏面図である。図14(a)は、図13に示す非接触通信媒体のXIV(a)-XIV(a)線に沿った断面図であり、図14(b)は、図13に示す非接触通信媒体のXIV(b)-IV(b)線に沿った断面図である。図15は、図13に示す非接触通信媒体の等価回路を示す回路図である。なお、図13(b)は、図13(a)に示す長手方向における中心線を軸として反転した裏側の図を示している。
 非接触通信媒体110は、主にHF帯(例えば13.56MHz)の信号を用いてリーダーライター等の外部読み書き装置との間でRFID技術を用いて非接触通信を行うことができるRFID付き無線通信媒体である。非接触通信媒体110は、図13及び図14に示すように、矩形形状のフィルム基材111を備えている。フィルム基材111の表面111a上には、ICチップ112、アンテナコイル113、及び、第1の平板電極114a,114bが配置され、フィルム基材111の裏面111b上には、第2の平板電極116a,116b及びジャンパ線117が配置される。
 フィルム基材111は、誘電体からなる例えば三層構造の基材であり、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET-G)等の絶縁性や耐久性を備えた中間基材111cを主基材として備えて構成されている。中間基材111cの表裏両面には、中間基材111cよりもその厚みが薄い調整用の第1及び第2の誘電体層111d,111eが設けられている。なお、第1及び第2の誘電体層111d,111eの詳細については後述する。
 フィルム基材111の表裏両面111a,111bには、エッチング等による加工前には金属箔が貼り合わされており、これら金属箔をエッチング等によって加工して、アンテナコイル113、第1の平板電極114a,114b、第2の平板電極116a,116b、及びジャンパ線117を形成する。フィルム基材111の表裏両面111a,111bそれぞれに配置される金属箔は、その厚みが同じであってもよいが、アンテナコイル113ではコイルが狭ピッチで配置されることから、アンテナコイル113での電気抵抗を下げるため、アンテナコイル113を配置する表面111a側の金属箔の厚みを、第2の平板電極116a,116bを配置する裏面111b側の金属箔の厚みよりも厚くするようにしてもよい。なお、このような三層構成は、上述した第1実施形態から第9実施形態の非接触通信媒体10等に適用してももちろんよい。
 ICチップ112は、例えばID情報が格納されたICタグから構成される。ICチップ112は、フィルム基材111の表面111a上においてアンテナコイル113の経路上に配置され、その両端子がアンテナコイル113に接続される。ICチップ112は、導通されたアンテナコイル113を介して無線通信処理を行い、外部読み書き装置との間で所定の信号の授受を行う。
 アンテナコイル113は、リーダ―ライター等の外部読み書き装置のアンテナと電磁結合して非接触の無線通信を行うための平面渦巻き状のアンテナである。アンテナコイル113は、この無線通信により、信号の授受及び電力の受給を非接触状態で行う。アンテナコイル113は、フィルム基材111の表面111a上に配置された導体(金属箔)から形成される。具体的には、例えば厚さ15μm~50μmのフィルム基材111の表面111a側に貼り合わされた厚さ5μm~50μmの銅箔又はアルミ箔をエッチングすることにより、パターン形成される。このようなアンテナコイル113は、その外側終端において平板電極114aに接続され、その内側終端において平板電極114bに接続される。
 第1の平板電極114a,114bは、それぞれ矩形形状の平面電極であり、アンテナコイル113の一部をその間に挟んだ状態で、フィルム基材111の表面111a上の一方の端側に並列して配置される。平板電極114bは、アンテナコイル113の内側に形成されることから、平板電極114aよりもその電極面積が小さくなっている。但し、平板電極114a,114bの電極面積は同じでもよいし、平板電極114bの方が平板電極114aより大きくなっていてもよい。また、平板電極114aは、上述したように、アンテナコイル113の外側終端に接続され、平板電極114bは、アンテナコイル113の内側終端に接続される。なお、第1の平板電極114a,114bは、アンテナコイル113と同様に、フィルム基材111の表面111a側に貼り合わされた金属箔をエッチングすることによりパターン形成される。後述する第2の平板電極116a,116b及びジャンパ線117も同様に形成される。
 第2の平板電極116a,116bは、それぞれ矩形形状の平面電極であり、アンテナコイル113に対応する領域の一部をその間に挟んだ状態で、フィルム基材111の裏面111b上の一方の端側に並列して配置される。平板電極116bは、アンテナコイル113に対応する領域(図13(b)のアンテナコイル113を点線で示す領域)の内側に形成されることから、平板電極116aよりもその電極面積が小さくなっているが、第1の平板電極114a,114bと同様に、それに限定されるものではない。また、図14(a)及び図14(b)に示すように、第2の平板電極116a,116bは、フィルム基材111の厚み方向において、第1の平板電極114a,114bと対向するように形成される。より具体的には、平板電極114aと平板電極116aとが互いに対向し、平板電極114bと平板電極116bとが互いに対向する。このような対向配置により、第1の平板電極114a,114bと第2の平板電極116a,116bが2つの容量部(図15参照)をそれぞれ形成する。
 また、互いに対向する平板電極114a,116aは、同じ形状及び同じ大きさ(面積)を有しており、互いに対向する平板電極114b,116bも同様に同じ形状及び同じ大きさを有している。そして、これら第1の平板電極114a,114bと第2の平板電極116a,116bとは、フィルム基材111の厚み方向から視た場合に、各平板電極が一致する。なお、第2の平板電極116a,116bは、第1の平板電極114a,114bとは異なり、アンテナコイル113には接続されていない。
 ジャンパ線117は、第2の平板電極116a,116bをフィルム基材111の裏面111b上において互いに連結する配線である。ジャンパ線117は、対向するアンテナコイル113との間の静電容量を小さくすることが好ましいため、その幅は出来るだけ細いことが好ましく例えば1~3mm程度である。このようなジャンパ線117により、平板電極116aと平板電極116bとの導通が図られる。なお、図13(b)に示す例では、ジャンパ線117は、平板電極116a,116bの長手方向の図示上方で平板電極116a,116bを連結しているが、中央部など他の部分で連結するようにしてもよい。
 このような構成を有する非接触通信媒体110は、図15に示すような等価回路として表すことができる。つまり、図15に示すように、非接触通信媒体110は、ICチップ112、アンテナコイル113、第1の容量部114a,116a、ジャンパ線117、及び、第2の容量部114b,116bの順に並ぶ回路から構成される。
 ここで、このような構成を備えた非接触通信媒体110のフィルム基材111の層構成及びそれによる作用効果について、図14(a)及び図14(b)を参照して、更に詳細に説明する。
 図14(a)及び図14(b)に示すように、非接触通信媒体110を構成するフィルム基材111は、主基材である中間基材111cに加え、誘電体からなり中間基材111cの図示上方の面に形成される調整用の第1の誘電体層111dと、誘電体からなり中間基材111cの図示下方の面に形成される調整用の第2の誘電体層111eと、を有しており、三層構造となっている。本変形例に係る非接触通信媒体110においてフィルム基材111がこのような三層構造となっているのは、第1及び第2の誘電体層111d,111eの厚みや比誘電率等を調整することで、第1及び第2の平板電極114a,116aによって形成される容量部(コンデンサ)や、第1及び第2の平板電極114b,116bによって形成される容量部(コンデンサ)の静電容量値を簡易な手段で調整できるようにするためである。第1及び第2の誘電体層111d,111eは、静電容量値を調整するための層であり、非接触通信媒体110の薄型化の観点からは中間基材111cよりも薄くなっていることが好ましいが、それに限定される訳ではない。
 このような静電容量値の調整を行えるようにするため、第1及び第2の誘電体層111d,111eを構成する誘電体材料は、例えば、PETなどからなる中間基材111cの誘電体材料とは異なる材料から構成されることができるが、同じ材料から構成されていてもよい。第1及び第2の誘電体層111d,111eを構成する材料としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、EVA樹脂などを挙げることができる。第1及び第2の誘電体層111d,111eは、中間基材111cの表裏両面に対して、これら誘電体材料を塗布してそれを硬化することにより形成してもよい。このような製造方法を採用する場合、第1及び第2の誘電体層111d,111eの厚みや使用材料(即ち比誘電率)を適宜調整することが可能である。なお、このような三層構造のフィルム基材111は、上述した本発明の第1実施形態から第9実施形態で用いられるフィルム基材11の構成に採用してももちろんよく、フィルム基材11にフィルム基材111の構成を採用することで、第1実施形態から第9実施形態の非接触通信媒体等でも後述する作用効果等を同様に奏することが可能となる。
 以上、本実施形態に係る非接触通信媒体110では、第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bに挟まれるフィルム基材111が、中間基材111cと第1及び第2の誘電体層111d,111eの三層構造となっている。このため、誘電体からなるフィルム基材111の厚み、即ち第1及び第2の平板電極114a,116a間と114b,116b間の離間距離を、例えば第1又は第2の誘電体層111d,111eの厚みを変えることで、容易に調整することができ、コンデンサを構成する平板電極114a,114b,116a,116bの電極パターンの形状(面積)等を変更しなくても、第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bによるコンデンサの容量を容易に調整することが可能となる。また、非接触通信媒体110では、アンテナコイル113に接続される第1の平板電極114a,114bと、裏面側に配置される第2の平板電極116a,116bとの間で形成するコンデンサにより導通を図る構成であるため、アンテナコイル113の始点や終点を裏面側導体パターンに直接接続させる場合に比べて、製造や検査工程を簡略化することができ、また導通に対する信頼性を向上させることも可能となる。
 また、非接触通信媒体110では、第1及び第2の誘電体層111d,111eを構成する誘電体の比誘電率は、中間基材111cを構成する誘電体の比誘電率と同等以上である。このため、第1及び第2の誘電体層111d,111eの層厚が薄くても第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bによるコンデンサの容量を調整することが容易に行える。
 また、非接触通信媒体110では、第1及び第2の誘電体層111d,111eの厚みが中間基材111cの厚みよりも薄くなっている。このように、第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bによるコンデンサの容量を調整するための調整用誘電体層を薄くすることができるため、各製品毎のフィルム基材111の総厚のバラツキを抑えることが可能となる。また、非接触通信媒体110全体の薄型化を図ることもできる。
 また、非接触通信媒体110では、例えば、第1及び第2の誘電体層111d,111eは、中間基材111cに対して所定の誘電体材料を塗布して硬化することにより形成されている。このため、第1及び第2の誘電体層111d,111eの厚みや比誘電率等を容易に調整することができるので、これにより、第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bによるコンデンサの容量を容易に調整することが可能となる。
 また、非接触通信媒体110では、アンテナコイル113を構成する金属箔の厚みが第2の平板電極116a,116bを構成する金属箔の厚みよりも厚くなっている。このため、アンテナコイル113における電気抵抗を下げることができ、非接触通信媒体110のアンテナの放射効率を向上させることが可能となる。なお、この構成についても、上述した本発明の第1実施形態から第9実施形態で用いられる非接触通信媒体の構成に採用してよい。
 なお、上記の例では、非接触通信媒体110のコンデンサを構成する平板電極114a,116aの平面方向における面積が互いに一致すると共に、別のコンデンサを構成する平板電極114b,116bの平面方向における面積が互い一致する例を示したが、これに限定される訳ではない。例えば、図16(a)及び図16(b)に示すように、裏面111b側に配置される第2の平板電極116aの平面方向における面積が第1の平板電極114aの平面方向における面積よりも大きく、第1及び第2の平板電極114a,116aの平面方向に対して直交する方向から視た際に、第1の平板電極114aが第2の平板電極116a内に包含されるようにしてもよい。第1及び第2の平板電極114a,116aそれぞれをフィルム基材111の何れかの面に形成する際、製造誤差等により、両平板電極114a,116aの位置等が設計値よりも多少ずれてしまうことがあるが、上記構成とすることにより、第1及び第2の平板電極114a,116aの配置位置が設計値よりも多少ずれてしまった場合でも、既定の容量値のコンデンサとすることが可能となる。
 また、上記とは逆に、図17(a)及び図17(b)に示すように、第1の平板電極114aの平面方向における面積が第2の平板電極116aの平面方向における面積よりも大きく、第1及び第2の平板電極114a,116aの平面方向に対して直交する方向から視た際に、第2の平板電極116aが第1の平板電極114a内に包含されるようにしてもよい。但し、第1の平板電極114aが形成される側にはアンテナコイル113も形成されているため、第2の平板電極116aの方を大きく作成することで、非接触通信媒体110全体としては小型化を図り易くなる。なお、上記では、第1及び第2の平板電極114a,116aの面積の関係について説明したが、第1及び第2の平板電極114b,116bの面積の関係も同様である。
 [第2変形例]
 次に、図18~図20を参照して、第2変形例に係る非接触通信媒体について説明する。図18(a)は、第2変形例に係る非接触通信媒体の内部構成を示す上面図であり、図18(b)は、その裏面図である。図19は、図18(a)(b)に示す非接触通信媒体の平板電極間での電流の流れを模式的に示す断面図である。図20は、図18(a)(b)に示す非接触通信媒体の等価回路を示す回路図である。図18(a)(b)に示すように、非接触通信媒体110aは、第1変形例と同様に、フィルム基材111、ICチップ112、アンテナコイル113、第1の平板電極114a,114b、第2の平板電極116a,116b、及び、ジャンパ線117を備えている。
 その一方、非接触通信媒体110aは、図18(a)(b)に示すように、第1変形例と異なり、平板電極114a,114b,116a,116bをアンテナコイル113を流れる電流の流路上となるように形成し、コイルパターンの一部を構成させるようにしている。アンテナコイル113を含むコイルパターンに平板電極114a,114b,116a,116bが含まれるため、例えば図19に示すように、平板電極114bから平板電極116bへと電流がフィルム基材111を横断して流れる。このように、図示矢印で示す進行方向に沿って電流が流れるため、領域αでは、第2の平板電極116bを流れる電流量よりも第1の平板電極114bを流れる電流量の方が大きく、一方、領域βでは、第1の平板電極114bを流れる電流量よりも第2の平板電極116bを流れる電流量の方が大きくなる。この電流量の関係は、平面電極114a,116aの間においても同様である。また、電流量の代わりに、各平板電極114a,114b,116a,116b上の電極断面における平均的電流密度を指標として用いてもよく、その場合も電流量の場合と同様である。このように第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bがアンテナコイル113を流れる流路上に形成されてコイルパターンの一部を構成する場合、平板電極114a,114b,116a,116bをアンテナの一部として利用することができ、限られたアンテナ形成領域下において、コイルの巻き数を増やすと共に、アンテナの開口面積を大きくすることが可能となる。なお、このような非接触通信媒体110aの等価回路図を図20に示す。
 また、図19に示すように、平板電極114bを流れる電流は一端Aから他端Bに向かって減少するのに対し、平板電極116bを流れる電流は一端A’から他端B’に向かって増加する。このため、例えば、平板電極114bの形状を、図21(a)に示すように、一方を幅厚部分114cとし、他方を幅薄部分114dとし、平板電極116bの形状を、図21(b)に示すように、一方を幅薄部分116cとし、他方を幅厚部分116dとしてもよい。この場合、図21(c)に示すように、第2の平板電極116bを流れる電流量よりも第1の平板電極114bを流れる電流量の方が大きくなる領域αでは、第1の平板電極114b(114c)の方が第2の平板電極116b(116c)よりもその面積が大きくなり、第1の平板電極114bを流れる電流量よりも第2の平板電極116bを流れる電流量の方が大きくなる領域βでは、第2の平板電極116b(116d)の方が第1の平板電極114b(114d)よりもその面積が大きくなっている。このように、流れる電流量が少ない箇所で平板電極を小さくすることで、電流の抵抗を低く保ちつつアンテナコイル113等の他の部材の形成領域を大きくすることが可能となる。
 なお、平板電極114b,116bの形状は上記に限定されず、他の形状を適宜選択することができる。例えば、図22(a)(b)に示すように、平面形状が三角形形状の平板電極114b,116bとしてもよい。この場合も図22(c)に示すように、第2の平板電極116bを流れる電流量よりも第1の平板電極114bを流れる電流量の方が大きくなる領域αでは、第1の平板電極114bの方が第2の平板電極116bよりもその面積が大きくなり、第1の平板電極114bを流れる電流量よりも第2の平板電極116bを流れる電流量の方が大きくなる領域βでは、第2の平板電極116bの方が第1の平板電極114bよりもその面積が大きくなっており、上記同様に、アンテナコイル113等の他の部材の形成領域を大きくすることが可能となる。なお、変形例2についても、変形例1と同様に、上述した第1実施形態から第9実施形態に係る非接触通信媒体の構成に適宜、適用してもよい。
 以上、変形例に係る非接触通信媒体について説明してきたが、変形例に係るRFID付きの無線通信媒体は、上記例に限定されるものではなく、種々の変形を適用することができる。例えば、上記変形例では、フィルム基材111が三層構造から構成されていたが、三層構造に限られる訳ではなく、それぞれが誘電体からなる4層以上の構造からフィルム基材111が形成されていてもよい。この場合は、第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bによって構成されるコンデンサの容量値をより細かく調整することが可能となる。また、上記例では、第1及び第2の平板電極114a,114b,116a,116bにより、2つのコンデンサを形成して、アンテナコイル113の両端を導通させるようにしていたが、少なくとも一方がコンデンサ構成であればよく、他方の電極については直接導通させるようにしてもよい。
 なお、以下に、上述した変形例1,2等に記載の非接触通信媒体(非接触型情報媒体)の発明について付記する。
(付記1)
 誘電体からなるフィルム基材と、
 前記フィルム基材の少なくとも一方の面に配置されるアンテナコイルと、
 前記アンテナコイルを介して無線通信処理を行うICチップと、
 前記アンテナコイルに接続され、前記フィルム基材の前記一方の面に配置される第1の平板電極と、
 前記フィルム基材を挟んでその厚み方向において前記第1の平板電極と対向するように前記フィルム基材の他方の面に配置される第2の平板電極と、
を備え、
 前記フィルム基材は、誘電体からなる中間基材と、誘電体からなり前記中間基材の一方の面に形成される第1の調整用誘電体層と、誘電体からなり前記中間基材の他方の面に形成される第2の調整用誘電体層と、を有する非接触型情報媒体。
(付記2)
 前記第1及び第2の調整用誘電体層を構成する誘電体の比誘電率は、前記中間基材を構成する誘電体の比誘電率と同等以上である、付記1に記載の非接触型情報媒体。
(付記3)
 前記第1及び第2の調整用誘電体層の厚みが前記中間基材の厚みよりも薄い、付記1又は2に記載の非接触型情報媒体。
(付記4)
 前記第1及び第2の調整用誘電体層を構成する誘電体材料が前記中間基材を構成する誘電体材料と異なっている、付記1~3の何れか一つに記載の非接触型情報媒体。
(付記5)
 前記アンテナコイルを構成する金属箔の厚みが前記第2の平板電極を構成する金属箔の厚みよりも厚い、付記1~4の何れか一つに記載の非接触型情報媒体。
(付記6)
 前記第1及び第2の調整用誘電体層は、前記中間基材に対して誘電体材料を塗布して硬化することにより形成される、付記1~5の何れか一つに記載の非接触型情報媒体。
(付記7)
 前記第2の平板電極の平面方向における面積が前記第1の平板電極の平面方向における面積よりも大きく、
 前記第1及び第2の平板電極の平面方向に対して直交する方向から視た際に、前記第1の平板電極が前記第2の平板電極内に包含される、付記1~6の何れか一つに記載の非接触型情報媒体。
(付記8)
 前記第1の平板電極の平面方向における面積が前記第2の平板電極の平面方向における面積よりも大きく、
 前記第1及び第2の平板電極の平面方向に対して直交する方向から視た際に、前記第2の平板電極が前記第1の平板電極内に包含される、付記1~6の何れか一つに記載の非接触型情報媒体。
(付記9)
 前記第1及び第2の平板電極は、前記アンテナコイルを流れる電流の流路上に形成されてコイルパターンの一部を構成し、前記第1の平板電極を流れる電流量よりも前記第2の平板電極を流れる電流量の方が大きくなる領域では、前記第2の平板電極の方が前記第1の平板電極よりもその面積が大きくなるように形成されており、前記第2の平板電極を流れる電流量よりも前記第1の平板電極を流れる電流量の方が大きくなる領域では、前記第1の平板電極の方が前記第2の平板電極よりもその面積が大きくなるように形成されている、付記1~6の何れか一つに記載の非接触型情報媒体。
(付記10)
 前記第1及び第2の平板電極は、前記アンテナコイルを流れる電流の流路上に形成されてコイルパターンの一部を構成し、前記第1の平板電極上の電極断面における平均的電流密度よりも前記第2の平板電極上の電極断面における平均的電流密度の方が大きくなる領域では、前記第2の平板電極の方が前記第1の平板電極よりもその面積が大きくなるように形成されており、前記第2の平板電極上の電極断面における平均的電流密度よりも前記第1の平板電極上の電極断面における平均的電流密度の方が大きくなる領域では、前記第1の平板電極の方が前記第2の平板電極よりもその面積が大きくなるように形成されている、(付記)1~6の何れか一つに記載の非接触型情報媒体。
 また、上述した付記1~付記10に係る非接触型情報媒体の作用効果について記載する。
 付記1の非接触情報媒体では、第1及び第2の平板電極に挟まれるフィルム基材が、中間基材と第1及び第2の調整用誘電体層の少なくとも三層構造となっている。このため、誘電体からなるフィルム基材の厚み、即ち第1及び第2の平板電極間の離間距離を、例えば第1又は第2の調整用誘電体層の厚みを変えることで、容易に調整することができ、コンデンサを構成する平板電極の電極パターンの形状等を変更しなくても、第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を容易に調整することが可能となる。また、この非接触型情報媒体では、アンテナコイルに接続される第1の平板電極と、裏面側に配置される第2の平板電極との間で形成するコンデンサにより導通を図る構成であるため、アンテナコイルの始点や終点を裏面側導体パターンに直接接続させる場合に比べて、製造や検査工程を簡略化することができ、また導通に対する信頼性を向上させることも可能となる。
 付記2の非接触型情報媒体では、第1及び第2の調整用誘電体層の層厚が薄くても第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を調整することが容易に行える。
 付記3の非接触型情報媒体では、第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を調整するための調整用誘電体層を薄くすることができるため、各製品毎のフィルム基材の総厚のバラツキを抑えることが可能となる。
 付記4の非接触型情報媒体では、第1及び第2の調整用誘電体層を構成する誘電体材料が中間基材を構成する誘電体材料と異なっていてもよいが、同じであってもよい。
 付記5の非接触型情報媒体では、アンテナコイルにおける電気抵抗を下げることができ、非接触型情報媒体のアンテナの放射効率を向上させることが可能となる。
 付記6の非接触型情報媒体では、第1及び第2の調整用誘電体層の厚み等を容易に調整することができるので、第1及び第2の平板電極によるコンデンサの容量を容易に調整することが可能となる。
 付記7の非接触型情報媒体によれば、第1及び第2の平板電極それぞれを基材フィルムの何れかの面に形成する際、製造誤差等により、両平板電極の位置等が設計値よりも多少ずれてしまうことがあるが、上記構成とすることにより、第1及び第2の平板電極の配置位置が設計値よりも多少ずれてしまった場合でも、既定の容量値のコンデンサとすることが可能となる。なお、上記とは逆に、付記8のように、第1の平板電極の平面方向における面積が第2の平板電極の平面方向における面積よりも大きく、第1及び第2の平板電極の平面方向に対して直交する方向から視た際に、第2の平板電極が第1の平板電極内に包含されるようにしてもよい。但し、第1の平板電極が形成される側にはアンテナコイルも形成されているため、第2の平板電極の方を大きく作成することで、非接触型情報媒体全体としては小型化を図り易くなる。
 付記9,10の非接触型情報媒体では、このように第1及び第2の平板電極がアンテナコイルを流れる流路上に形成されてコイルパターンの一部を構成する場合、平板電極をアンテナの一部として利用することができ、限られたアンテナ形成領域下において、コイルの巻き数を増やすと共に、アンテナの開口面積を大きくすることが可能となる。また、流れる電流量が少ない箇所で平板電極を小さくすることで、アンテナコイル等の他の部材の形成領域を大きくすることが可能となる。
 本発明によれば、平行平板電極を備えつつ、アンテナコイルの開口部の確保が図られた非接触型情報媒体を提供される。
 10,20,30,40,50,60,70,80,90…非接触通信媒体(非接触型情報媒体)、11…フィルム基材、12…ICチップ、13…ICチップ搭載部、14,81…アンテナコイル、15,16,41,42,51,52,61,62,71,82,83,92,93…第1の平板電極、17,18,43,44,53,54,63,64,72,84,85,94,95…第2の平板電極、19,21,45,55,65,73,86,96…ジャンパ線。

Claims (19)

  1.  フィルム基材と、
     前記フィルム基材の第1の面に配置され、外部装置との間で無線通信を行うために渦巻き状に形成されたアンテナコイルと、
     前記フィルム基材の第1の面に配置され、ICチップ搭載部を介して前記アンテナコイルに接続され、前記アンテナコイルを介して無線通信処理を行うICチップと、
     前記フィルム基材の第1の面に配置され、前記アンテナコイルの内側終端及び外側終端の少なくとも一方に接続される第1の平板電極と、
     前記第1の平板電極と前記フィルム基材の厚み方向において対向するように前記フィルム基材の第2の面に配置される第2の平板電極と、を備え、
     前記第1の平板電極及び前記第2の平板電極のそれぞれは、
     前記フィルム基材の厚み方向から見て前記アンテナコイルの内周縁又は外周縁に近接するように前記アンテナコイルの第1の辺方向及び該第1の辺方向に交差する第2の辺方向に沿ってそれぞれ延在する第1の電極部分及び第2の電極部分を有する、又は
     前記フィルム基材の厚み方向から見て前記アンテナコイルの内周縁又は外周縁に近接するように前記アンテナコイルの内周縁又は外周縁の全長の1/3以上に沿って配置される、非接触型情報媒体。
  2.  前記第1の平板電極は、前記アンテナコイルの内側終端に接続される第1の内側平板電極と、前記アンテナコイルの外側終端に接続される第1の外側平板電極とを有し、
     前記第2の平板電極は、前記フィルム基材の厚み方向において前記第1の内側平板電極に対向する第2の内側平板電極と、前記フィルム基材の厚み方向において前記第1の外側平板電極に対向する第2の外側平板電極とを有し、
     前記第1の外側平板電極は、前記フィルム基材の平面方向における中心点又は中心線を基準として前記第1の内側平板電極の反対側に配置されている、
    請求項1に記載の非接触型情報媒体。
  3.  前記第1の平板電極は、前記アンテナコイルの内側終端に接続される第1の内側平板電極と、前記アンテナコイルの外側終端に接続される第1の外側平板電極とを有し、
     前記第2の平板電極は、前記フィルム基材の厚み方向において前記第1の内側平板電極に対向する第2の内側平板電極と、前記フィルム基材の厚み方向において前記第1の外側平板電極に対向する第2の外側平板電極とを有し、
     前記第1の内側平板電極及び前記第1の外側平板電極のそれぞれが前記第1の電極部分及び前記第2の電極部分を有する、
    請求項1又は2に記載の非接触型情報媒体。
  4.  前記第2の内側平板電極及び第2の外側平板電極を前記フィルム基材の前記第2の面上において連結するジャンパ部を更に備える、
    請求項2又は3に記載の非接触型情報媒体。
  5.  前記第1の内側平板電極及び前記第2の内側平板電極からなる一対の内側平板電極と、前記第1の外側平板電極及び前記第2の外側平板電極からなる一対の外側平板電極とは、前記フィルム基材の厚み方向から見て、前記一対の内側平板電極が沿う前記アンテナコイルの部分が前記一対の外側平板電極が沿う前記アンテナコイルの部分とは異なるように配置される、
    請求項2~4の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  6.  前記第1の内側平板電極及び前記第2の内側平板電極からなる一対の内側平板電極と、前記第1の外側平板電極及び前記第2の外側平板電極からなる一対の外側平板電極との少なくとも一方は、前記アンテナコイルに流れる電流と同じ方向に沿って電流を流すように配置される、
    請求項2~5の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  7.  前記アンテナコイルは、矩形形状を含む多角形状、円形形状、又は、楕円形状の何れかである、
    請求項1~6の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  8.  前記ICチップ搭載部は、前記フィルム基材の厚み方向から見て前記アンテナコイルの外側に配置される、
    請求項1~7の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  9.  前記ICチップ搭載部は、前記フィルム基材の厚み方向から見て前記アンテナコイルの外側に配置され、
     前記第1の外側平板電極及び前記第2の外側平板電極からなる一対の外側平板電極は、前記フィルム基材の厚み方向から見て、前記アンテナコイルの外周縁及び前記ICチップ搭載部に沿って配置される、
    請求項2~7の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  10.  前記第1の平板電極と前記第2の平板電極とは、前記フィルム基材の厚み方向から見て、いずれか一方の平板電極が他方の平板電極を完全に覆うように、前記フィルム基材に配置される、
    請求項1~9の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  11.  前記第1の平板電極と前記第2の平板電極とは、前記フィルム基材の厚み方向から見て、前記フィルム基材の面に平行な第1の方向においては、いずれか一方の平板電極が他方の平板電極を完全に覆い、前記フィルム基材の面に平行且つ前記第1の方向に直交する第2の方向においては、前記他方の平板電極が前記一方の平板電極を完全に覆うように、前記フィルム基材に配置される、
    請求項1~9の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  12.  前記フィルム基材の前記第1の面の外周側には前記アンテナコイルが配置されるアンテナ配置領域が枠状に画定されており、
     前記第1の面の総面積の内の略半分以上を占め且つ当該第1の面の中心部に画定されるアンテナ非配置領域と前記フィルム基材の外周縁との間に当該アンテナ配置領域が設けられている、
    請求項1~11の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  13.  前記第1の平板電極は、最も近接する前記アンテナコイルの内周縁又は外周縁とのスペースが0.5mm以下となるように前記アンテナコイルに近接して配置される、
    請求項1~12の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  14.  前記フィルム基材は、誘電体からなる中間基材と、誘電体からなり前記中間基材の第1の面に形成される調整用の第1の誘電体層と、誘電体からなり前記中間基材の第2の面に形成される調整用の第2の誘電体層とを有する、
    請求項1~13の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  15.  前記第1及び第2の誘電体層を構成する誘電体の比誘電率は、前記中間基材を構成する誘電体の比誘電率と同等以上である、
    請求項14に記載の非接触型情報媒体。
  16.  前記第1及び第2の誘電体層の厚みが前記中間基材の厚みよりも薄い、
    請求項14又は15に記載の非接触型情報媒体。
  17.  前記第1及び第2の誘電体層を構成する誘電体材料が前記中間基材を構成する誘電体材料と異なっている、
    請求項14~16の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  18.  前記第1及び第2の誘電体層は、前記中間基材に対して誘電体材料を塗布して硬化することにより形成される、
    請求項14~17の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
  19.  前記アンテナコイルを構成する金属箔の厚みが前記第2の平板電極を構成する金属箔の厚みよりも厚い、
    請求項1~18の何れか一項に記載の非接触型情報媒体。
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