JP2014529927A - Rfidスマートカードに関する結合の向上 - Google Patents

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Abstract

デュアルインターフェース(DI)スマートカード(100)は、チップモジュール(CM)と、モジュールアンテナ(MA)と、カード本体(CB)と、準ダイポールとして逆相で接続された2つの巻線(D、E)を有するカードアンテナ(CA)と、を備える。容量性スタブ(B、C)が、モジュールアンテナ(MA)のアンテナ構造(A)と接続される。モジュールアンテナ(MA)は、カードアンテナ(CA)の巻線(DないしE)の1つのみとオーバーラップする。カードアンテナ(CA)は、1つの連続したワイヤから形成されてもよい。フェライト(156)が、コンタクトパッド(CP)からモジュールアンテナ(MA)を遮蔽し、モジュールアンテナ(MA)とカードアンテナ(CA)間の結合を高める。

Description

本発明は、RFID(無線周波数識別)チップないしチップモジュール(CM)を備え、非接触モード(ISO14443)で動作する、電子パスポート、電子IDカード、スマートカードなどのセキュアドキュメントに係り、また、当該セキュアドキュメントは、非接触モード(ISO14443)及び接触モード(ISO7816-2)で動作することができるデュアルインターフェースカード(DIないしDIF)を含み、より詳しくは、スマートカードの構成要素間、例えば、チップモジュール(CM)が連結されたモジュールアンテナ(MA)と、スマートカードのカード本体(CB)上のカードアンテナ(CA)と、の間の結合の向上、結果としてのRFIDチップ(CM)と外部RFIDリーダとの相互作用の向上に関する。
ここでの議論の目的のため、RFIDトランスポンダは、一般に、基体と、当該基体上ないし基体内に設けられたRFIDチップないしチップモジュールと、前記基体上ないし基体内に設けられたアンテナと、を備えている。トランスポンダは、電子パスポート、スマートカード、ナショナルIDカードのようなセキュアドキュメントの基盤を形成する。
チップモジュールは非接触モード(ISO14443のような)のみで動作しても、あるいは、接触モード(ISO 7816-2のような)および非接触モードで動作可能なデュアルインターフェース(DIF)モジュールでもよい。チップモジュールは、当該チップモジュールと通信する外部RFIDリーダデバイスによって供給されたRF信号からエネルギーを取り入れる。
基体、インレイ基体(例えば、電子パスポート用)と称され、あるいは、カード本体(例えば、スマートカード用)称される、は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、PET(ドーピングされたポリエチレン)、PET-G(ポリエチレンの誘導体)、TeslinTM、紙あるいはコットン/ノイル等の材料からなる1つあるいは複数の層を備えている。本明細書において、“インレイ基体”に言及された場合には、特にそうでないと明示されない限り、 “カード本体”を含むものとして扱われ、またその逆もしかりである。
チップモジュールは、リードフレームタイプのチップモジュールあるいはエポキシガラスタイプのチップモジュールであろう。エポキシガラスタイプモジュールは、一側(接触側)ないし両側が、アンテナとの相互接続を促進するスルーホールめっきを施すことでメタライズされる。本明細書において、“チップモジュール”に言及された場合には、特にそうでないと明示されない限り、“チップ”を含むものとして扱われ、またその逆もしかりである。
アンテナは、自己融着(ないし自己接着)ワイヤであってもよい。基体にアンテナを装着する従来手法は、振動し、ワイヤをキャピラリから送り出し、ワイヤを基体の表面内に埋め込んだり、表面に付着させるソノトロード(超音波)ツールを用いるものである。アンテナの典型的なパターンは、複数のターンを有するフラット(平面状)コイル(渦巻)の形状としての概ね矩形である。アンテナワイヤの2つの端部は、熱圧縮(TC)ボンディング等によって、チップモジュールの端子(ないし、端子領域、ないしコンタクトパッド)に接続されるであろう。これについては、例えば、US6,698,089、US6,233,818を参照することができ、これらの内容は参照によって本明細書に組み入れられる。
アンテナをチップモジュール(アンテナモジュール)に組み込むいかなる配置に伴う問題は、セキュアドキュメントのインレイ基体ないしカード本体の周辺に沿ってワイヤを数ターン(例えば、4ないし5)埋め込むことにより形成されるであろうより従来のアンテナ、この場合、全体のアンテナ面積は約80mm x 50mm(約20倍大きい)であろう、と比較して、全体のアンテナ面積がとても小さい(例えば、約15mmx15mm)ということである。アンテナがチップモジュールに組み込まれる場合に、結果としてのエンティティは“アンテナモジュール”として言及される。
幾つかの従来技術
以下の特許及び公表は、参照によって、本明細書に全体が組み入れられる。
US5,084,699(トロバン、1992)は、誘導的に動力を備えたトランスポンダのためのインピーダンスマッチングコイルアセンブリ、という表題である。図5に着目されたい。誘導的に動力を備えたトランスポンダに用いられるコイルアセンブリは、フェライトロッド(160)を形成するように同じコイルに巻き付けた1次コイル(156)と2次コイル(158)を備えている。1次コイルリード(162)は浮いたままであるのに対して、2次コイルリード(164)はトランスポンダの集積識別回路に接続されている。
US5,955,723(シーメンス、1999)は、非接触チップカードという表題であり、半導体チップを含むデータキャリア構成が開示されている。図1に着目されたい。第1のコンダクタループ(2)は半導体チップ(1)に接続されており、少なくとも1つの巻線、及び、ほぼ半導体チップの寸法の横断面積を有している。少なくとも1つの第2のコンダクタループ(3)は少なくとも1つの巻線、ほぼデータキャリア構成の寸法の横断面積、ほぼ第1コンダクタループ(2)の寸法の第3のループ(4)を形成する領域と、を有している。第3のループ(4)は、第1のコンダクタループ(2)及び少なくとも1つの第2コンダクタループ(3)と互いに誘電結合する。
US6,378,774(凸版、2002)は、ICモジュール及びスマートカード という表題である。図12A、図12B、図17A、図17Bを参照されたい。スマートカードは、ICモジュールと、非接触伝送のためのアンテナと、を備えている。ICモジュールは、接触タイプ機能と非接触タイプ機能の両方を有している。ICモジュール及びアンテナは、それぞれ、互いに密に結合するように配置された第1のカプラコイル、第2のカプラコイルを備えており、ICモジュールとアンテナは、電磁結合によって非接触状態で結合されている。凸版のアンテナ(4)は、図17Aに示すように、基体(5)の両側に、一方が他方の上方に位置するように配置された、2つの同様の巻線(4a、4b)を備えている。カプラコイル(3)はカードアンテナ(4)と結合されている。もう1つのカプラコイル(8)はチップモジュール(6)と結合されている。図12A、図12Bに良く表されているように、2つのカプラコイル(3、8)はほぼ同じ寸法であり、一方が実質的に他方の上に位置するように配置されている。
US7,928,918(ゲマルト、2011)は、分布されたターン間容量を調整することによる共振周波数の調整、という表題であり、ターン間浮遊容量を生成する規則的な間隔を有するターンを備えた共振回路の周波数チューニングを調整する方法を開示する。
US2009/0152362(アサ・アブロイ、2009) は、トランスポンダのカップリングデバイス及び当該デバイスを備えたスマートカードを開示している。図6に着目されたい。カップリングデバイスは、中央部位(12)と2つの末端部位(11、11´)を有する連続した導電路によって形成されており、中央部位(12)はトランスポンダデバイスと誘電結合するための少なくとも小さな渦巻を形成しており、末端部位(11、11´)はそれぞれリーダデバイスと誘電結合するための大きな渦巻を形成している。アサ・アブロイは、外側の末端部位(11)の内側端と、内側の末端部位(11´)の外側端がカプラーコイル(12)によって接続されていることを示している。外側末端部位(11)の外側端(13)及び内側末端部位(11´)の内側端(13´)は非接続状態(固定されておらず自由)のままである。
US2010/0176205(エスピーエス、2010)は、デュアル通信インターフェースを備えたチップカード、という表題である。図4に着目されたい。カード本体(22)は、電磁波を集中および/あるいは増幅するデバイス(18)を備え、特に、非接触チップカードリーダから受け取った電磁流を、マイクロエレクトロニックモジュール(11)のアンテナ(13)のコイルに向かって流すことができる。電磁波を集中および/あるいは増幅するデバイス(18)は、マイクロエレクトロニックモジュール(11)を受け入れるキャビティ(23)の下方でカード本体(22)内に設けた金属シートからなるか、あるいは、マイクロエレクトロニックモジュール(11)を受け入れるキャビティ(23)の下方でカード本体(22)内に設けた少なくとも1つのコイルからなるアンテナからなる。
また、次の文献にも参照されたい:CA2,279,176、DE4311493、US6,142,381、US6,310,778、US6,406,935、US6,719,206、US2009/0057414、US2010/0283690、US2011/0163167。
デュアルインターフェース(DI)スマートカード(100)は、チップモジュール(CM)と、モジュールアンテナ(MA)と、カード本体(CB)と、準ダイポール(quasi-dipole)として逆相で接続された2つの巻線(D、E)を有するカードアンテナ(CA)と、を備える。容量性スタブ(B、C)が、モジュールアンテナ(MA)のアンテナ構造(A)と接続される。モジュールアンテナ(MA)は、カードアンテナ(CA)の巻線(DないしE)の1つのみとオーバーラップする。カードアンテナ(CA)は、1つの連続したワイヤから形成されてもよい。フェライト(156)が、コンタクトパッド(CP)からモジュールアンテナ(MA)を遮蔽し、モジュールアンテナ(MA)とカードアンテナ(CA)間の結合を高める。
デュアルインターフェース(DIF)スマートカードは、以下のものを含む。
−概ね矩形のカード本体CBであり、複層構造からなり、約50mm x 80mm の寸法を有する、
−約8mm x 10mm の寸法をとるDIFチップモジュールCMであり、当該チップモジュールの一側にコンタクトパッド(CP)を有し、当該チップモジュールCMの他側にモジュールアンテナMAを有する、
−カード本体CBの周辺に沿って延びるカードアンテナCAであり、カード本体CBと略同じ全体寸法を有する。
モジュールアンテナMAは、フラット渦巻パターンの複数のターンを有し、円形、長円、あるいは、4つの側縁を有する概ね矩形であり、チップモジュールCMと実質的に同じ全体寸法を有している。モジュールアンテナは、フラットコイルとして巻かれたワイヤ要素を有し、あるいは、絶縁層(例えば、エポキシガラスフィルないしテープ)上の導電層からフラットコイルパターンにエッチングされる。
カードアンテナCAは、2つの巻線(ないしコイル)、外側巻線Dと外側巻線Dの内側に配置された内側巻線E、を備えている。内側巻線Eと外側巻線Dは互いに実質的に同じ長さからなり、それぞれ、2つの端部(位置)7、8、9、10を有し、準ダイポール(quasi dipole)として逆相(reverse phase)を有するように接続されている。例えば、外側巻線Dの外側端(7)は、内側巻線Eの内側端10と接続(あるいは連続)している。
カードアンテナCAは、従来のワイヤ埋め込み、あるいは、導電トラックやパターンを形成するアディティブプロセスやサブトラクティブプロセスなどのワイヤ埋め込み以外の手法を用いて、形成される。
アンテナモジュールAMは、そのモジュールアンテナMAが、内側巻線E、外側巻線Dの一方にオーバーラップし、他方にはオーバーラップしないように、配置される。モジュールアンテナMAをカードアンテナCAに結合するために別個の結合コイルを必要としない。
カードアンテナCAの数々の構成について、次のように開示される
−アンテナモジュールAMはカードアンテナCA内側に配置され、モジュールアンテナMAが内側巻線Eにのみオーバーラップする。
−アンテナモジュールAMは、そのモジュールアンテナMAが内側巻線Eにのみオ―バラップし、カードアンテナCAの外側に配置されるか、あるいは、そのモジュールアンテナMAが外側巻線Dにオーバーラップし、カードアンテナCAの内側に配置される。
−追加の1つあるいは複数のアンテナモジュールAM1、AM2が提供され、カードアンテナCAと結合されて追加の機能性を提供してもよい。
−カードアンテナCAは代替で、準ダイポール(2つの巻線D、Eが逆相で接続されている)よりもより多い数のターンを必要とするであろう単一巻線から形成されてもよい。
金属製コンタクトパッドCPが、モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間の結合に与える悪影響を緩和するために、フェライトのような遮蔽要素を、モジュールアンテナMAとチップモジュールCMのコンタクトパッドCPの間でアンテナモジュールAMに組み込んでもよい。
モジュールアンテナMAは、主アンテナ構造Aと、アンテナ構造の端部から延びる容量性スタブである2つの追加のアンテナ構造B、Cと、を備えている。
アンテナモジュールAMは、電子パスポートカバー、スマートカード、IDカード等のセキュアドキュメントに組み込まれる。
本発明の幾つかの実施形態にしたがって、スマートカード(100)は以下のものを含む:
少なくとも1つのチップないしチップモジュール(CM)と、モジュールアンテナ(MA)と、を備えたアンテナモジュール(AM);
少なくとも1つの面と、周辺と、を有するカード本体(CB);
カード本体(CB)の周辺に沿って延びるカードアンテナ(CA);
を有し、
モジュールアンテナ(MA)の少なくとも部分は、カードアンテナ(CA)と関連(associated)している結合コイルの仲介無しで、当該カードアンテナとの結合のために、カードアンテナ(CA)の少なくとも部分にオーパーラップしていることを特徴とする。
本発明の幾つかの実施形態では、少なくとも非接触モードを有するチップモジュール(CM)を、スマートカードのカード本体(CB)上に配置されたカードアンテナ(CA)に結合する方法は、チップモジュール(CM)を備えたアンテナモジュール(AM)にモジュールアンテナ(MA)を設けることを含み、カードアンテナ(CA)を、互いに逆相で接続された2つの巻線部分を有する準ダイポールアンテナとして提供することを特徴とする。前記カードアンテナ(CA)は、内側巻線(E)と外側巻線(D)を有し、前記モジュールアンテナ(MA)は、前記内側巻線(E)と前記外側巻線(D)の一方にのみオーバーラップしている。
特別なアンテナ構成の予め積層されたアレイが、接触及び非接触トランザクションカードの生成に用いられる。アプリケーションにおいて、スマートカードの外側層と印刷層との間に挟まれたカードアンテナは、カード本体CBのインプラントされた(implanted)アンテナモジュールAMと電磁的に結合し、既存のDIF技術に対して優れたリード/ライト範囲を獲得する。このデータの送受信方法は、また、チップカードモジュールとカード本体に埋め込まれたアンテナとの間の信頼できない相互接続に対しての大きな進歩である。
セキュアプリンタが、その既存のスマートカードミリング及びチップモジュールインプランティングシステムを用いて、EMV (Europay、MasterCard、VISA)互換性のデュアルインターフェースカードを生成することができる。幾つかの特徴は、プリンティングプレスフォーマットに一致させる様々なシートレイアウト、各RFIDチップについて最適化した読み出し/書き込み距離、優れた機械的かつ電気的特性、既存のスマートカード生産プロセスへの容易な統合、を含む。
開示の実施形態に対して詳細な参照が行われ、その中の非限定的な実施例が添付の図面に示される。図面は略図である。図解の明瞭さのため、図中の幾つかの要素は誇張され、幾つかの要素は省略されている。本発明は一般に数々の例証の実施形態の文脈で説明されるが、これらの特定の実施形態に本発明を限定する意図は無く、また、数々の実施形態の個々の特徴は互いに組み合わせてもよいことが理解される。
図1Aは、本発明に係るDIFスマートカードの断面図である。 図1Bは、本発明に係るDIFスマートカードの断面図である。 図1Cは、本発明に係るスマートカードのアンテナモジュール(AM)のコイル・サブアセンブリの断面図である。 図1Dは、本発明に係るDIFスマートカードの断面図である。 図1Eは、本発明に係るDIチップモジュールの断面図である。 図2Aは、本発明に係るアンテナモジュール(AM)の概略図である。 図2Bは、図2Aのアンテナモジュール(AM)の断面図である。 図3Aは、本発明に係るスマートカードのカードアンテナ(CA)の図である。 図3Bは、図3Aにカードアンテナ(CA)に関連する反応性コンポーネント(キャパシタンス及びインダクタンス)の等価回路図である。 図4Aは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナCAの構成図(平面図)である。 図4Bは、図4Aに示す構成の断面図である。 図4Cは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナCAの構成図(平面図)である。 図4Dは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナCAの構成図(平面図)である。 図4Eは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナCAの構成図(平面図)である。 図4Fは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナCAの構成図(平面図)である。 図4Gは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナCAの構成図(平面図)である。 図4Hは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナCAの構成図(平面図)である。 図4Cは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナ(CA)を備えたスマートカードの断面図である。 図4Cは、本発明の幾つかの実施形態に係るカードアンテナ(CA)を備えたスマートカードの断面図である。 図5Aは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図5Bは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図5Cは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図5Dは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図5Eは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図5Fは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図5Gは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図5Hは、本発明の幾つかの実施形態に係る、カードアンテナ(CA)の様々な構成及び1つあるいは複数のアンテナモジュールAMの相互作用する様々な手段の図(平面図)である。 図6Aは、本発明の幾つかの実施形態に係る、携帯電話にモバイルフォーンステッカ(MPS)を適用する手法の断面図である。 図6Bは、本発明の幾つかの実施形態に係る、携帯電話にモバイルフォーンステッカ(MPS)を適用する手法に用いられる遮蔽要素の断面図である。 図7Aは、本発明の幾つかの実施形態に係るアンテナモジュール(AM)を製造する方法に含まれる工程の斜視図である。 図7Bは、本発明の幾つかの実施形態に係るアンテナモジュール(AM)を製造する方法に含まれる工程の斜視図である。 図7Cは、本発明の幾つかの実施形態に係るアンテナモジュール(AM)を製造する方法に含まれる工程の斜視図である。 図7Dは、本発明の幾つかの実施形態に係るアンテナモジュール(AM)を製造する方法に含まれる工程の斜視図である。 図7Eは、開示された本発明の幾つかの実施形態を実行するスマートカードの斜視図である。 図7Fは、アンテナモジュールAMのための凹部を通過するアンテナワイヤを備えたカード本体CBの部分の斜視図である。
本発明の教示を示すために数々の実施形態について記載するが、これらは限定ではなく例示として解釈されるべきである。以降、主として、スマートカードないしナショナルIDカードであるセキュアドキュメントとしてのトランスポンダについて、本明細書に開示された本発明の数々の特徴及び実施形態の代表として議論する。明らかなように、多くの特徴や実施形態は、電子パスポートのような他の形式のセキュアドキュメントに適用し(容易に組み込まれ)得る。
以下主として、インレイ基体やカード本体にワイヤを埋め込むことで形成されるアンテナ構造を例示して議論する。しかしながら、基体にワイヤを埋め込む以外の方法を用いてアンテナを形成してもよいことが理解され、例えば、印刷されたアンテナ構造のようなアディティブ法ないしサブトラクティブ法、コイル巻線手法(US6,295,720に開示されているような)、別個のアンテナ基体に形成され、インレイ基体(ないしインレイ基体の層)に転写されたアンテナ構造、基体上の導電層からエッチング(レーザエッチングを含む)された、あるいは、基体層のチャネルに堆積された導電性材料からエッチングされたアンテナ構造などが挙げられる。
続く記載は、主としてデュアルインターフェース(DI、DIF)スマートカードの文脈であり、また、主として当該スマートカードの非接触動作に関するものである。本明細書における多くの教示は、非接触モードの動作のみを有する電子パスポート等に適用され得るであろう。一般に、本明細書における寸法は概寸であり、本明細書に記載する材料は例示であることを意図している。
チップモジュールCMをカードアンテナCAに接続するのではなく、結合することによって、チップモジュールCMとカード本体アンテナとの物理的接続(US7,980,477に示すように)の弱いリンクが取り除かれる。しかしながら、結合は、直接の物理的接続に比べて実現することはより困難である。したがって、モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間の、結果としての非接触リーダのアンテナに対する有効な結合が重要となる。
本明細書に開示するカードアンテナCA(及び他の特徴)は、容量及び誘導結合によって、アンテナモジュールAMと外部非接触リーダとの間の有効動作距離を延ばすであろう。それは、アンテナモジュールAMが配置された位置でリーダアンテナによって生成された磁界を集中させることによって、アンテナモジュールAMへエネルギーを転送する。
図1Aは、DIFスマートカードを図示し、当該スマートカードは以下の要素を含んでいる。
−基体ないしモジュールテープMTの下面に配置されているDIFチップモジュールCM;
−モジュールテープMTの上面において接触インターフェース(ISO7816)を実現する複数(例えば6個)のコンタクトパッド;
−モジュールテープ(MT)の下面に配置されているモジュールアンテナMAであって、典型的には、渦巻(コイル)パターンを有するエッチングされた導電体ないしワイヤから形成される。
−基体MTは、チップモジュールCM、コンタクトパッドCP、モジュールアンテナMA間の相互接続を支持・実行し、一側のみがメタライズ化された片面タイプ、あるいは、両側がメタライズ化された両面タイプである。
−チップモジュールCMは、任意の適切な様式で接続されており、例えば、モジュールテープMTに対するフリップチップ接続(図1Aに図示する)あるいはワイヤボンディング(図1Bに図示する)が用いられる。
−本明細書では、「チップモジュール」は、1つあるいは複数のむき出しの半導体ダイス(チップス)を含む。「ハイブリッド」チップモジュールは、接触インターフェースのためのチップと非接触インターフェースのためのチップ等を含むであろう。DIFチップ解法の例としてUS6,378,774(凸版、2002)を参照することができ、1つのチップが接触機能を実行し、他方のチップが非接触機能を実行する2つのチップ解法の例として、US2010/0176205(エスピーエス、2010)を参照することができる。
−フェライト要素(フィルムないし層)が、導電性コンタクトパッドCPにより引き起こされるであろう減衰効果を低減するべく、コンタクトパッドCPとモジュールアンテナMAとの間でアンテナモジュールAMに組み入れられてもよい。
−チップモジュールCM、チップテープMT、コンタクトパッドCP、モジュールアンテナMAが一緒になってアンテナモジュールAMを構成する。
スマートカードはさらに以下のものを含む:
−スマートカードの基体は、カード本体CBと称してもよい(電子パスポートについては、基体はインレイ基体である)。
−カード本体アンテナCBA、ないし単にカードアンテナCAは、カード本体CBの周辺に沿って配置されており、典型的には、複数のターンを有する矩形で平面状の渦巻の形である。
−本明細書において、カード本体CBという用語は、カードアンテナCAを支持し、アンテナモジュールAMを受け入れる任意の基体を包含するものとして意図される。アンテナモジュールAMを受け入れるための凹部をカード本体に設けてもよい。
幾つかの代表的および/あるいは概略寸法、材料、明細を以下に例示する:
−モジュールテープ(MT):エポキシベーステープ、厚さ60μm
−チップモジュール(CM):NXP SmartMx ないしインフィニオンSLE66、その他
−アンテナモジュール(AM):15mmx15mm、厚さ300μm
−モジュールアンテナ(MA):50μm銅線からなる複数の巻線であり、ほぼチップモジュールCMの寸法を備える(寸法においてAMを超えない)。
−カード本体CB:約50 mm x 80 mm、厚さ300μm、ポリカーボネート(PC)。カード本体及びそのカードアンテナは、チップモジュールCM及びそのモジュールアンテナMAよりもかなり(例えば、20倍)大きい。
−カードアンテナCA:112μmの銅線からかなる自己融着ワイヤの3〜12回のターンであり、カード本体CBに超音波的に埋設される。
例えばカバー層のような、追加の層(図示せず)をカード本体に積層して、スマートカードの構築を完成させてもよい。
図1Aは、さらに、接触モード(ISO7816)において、コンタクトパッドCPを介してチップモジュールCMと相互作用する(電力を供給し、データを交換する)コンタクトを有する接触リーダ、及び、カードアンテナCA及びモジュールアンテナMAを介してチップモジュールCMと相互作用するアンテナを備えた非接触リーダを図示する。
図1Bは、DIFスマートカード100の全体構成を示し(分解図)、以下のものを含む
−接触モード動作において外部リーダとの接触インターフェースを作るための複数のコンタクトパッド(CP)104を上面(図示において)に有するエポキシガラス基体(MT)102;
−複数のボンドパッド106がテープ102の反対の面に配置される;
−正面(図示において底面)に複数(2個のみ示す)のボンドパッド110を有するDIFチップモジュール(CM)108;
−例えば、3×8構成(3層、各層が8つのターンを有する)の複数のワイヤのターンを備え、2つの端部112a、112bを有するモジュールアンテナ(MA)112。
チップモジュール108は、そのコンタクトパッド110がテープ102の下面(図示では)の選択されたボンドパッド106の幾つかに従来のワイヤボンディングによって接続された状態で、テープ102の下面(図示では)に装着される。図示の明瞭さのため、2つのワイヤボンド接続114a、114bのみを示す。代替として、少なくとも一部の接続について、コンタクトパッド104の下面への直接のワイヤボンディングのために、開口(図示せず)をテープ102を貫通して設けてもよい。必要であれば、接触インターフェース(ISO-7816)のためのコンタクトパッド104に加えて、テープ102の正面(上面)のメタライゼーションが、モジュールアンテナ112の端部112a、112bを接続し、相互接続(ルーティング)を実行するための領域(図示せず)を含むようにしてもよい。
モジュールアンテナ112は、示されるように、その端部112a、112bが、熱圧縮ボンディング等によってテープ102の下面の2つのボンドパッド106に接続される。
上述の要素の集合、概して、モジュールテープ102、チップモジュール108、モジュールアンテナ112が「アンテナモジュール」118として言及される。
スマートカードのカード本体(CB)120は、その周辺のちょうど内側に埋設されたより大きいカードアンテナ(CA)122を有している。モジュールアンテナ112は、カードアンテナ122と結合(電磁気的に)して、外部非接触リーダとスマートカードの結合を向上させる。カードアンテナ122は、従来の超音波ワイヤ埋め込み手法を用いて、カード本体120上に形成される。
モジュールアンテナ112とカードアンテナ122との間の結合を高めるために、フェライトのような電磁結合性能を示す材料を、任意の所望のパターンで、薄膜124としてカード本体120の表面に配置してもよく、あるいは、粒子126としてカード本体内に組み入れないし埋設してもよく、あるいは、両方(薄膜及び粒子)でもよい。
本明細書において、結合を高めるため、あるいは、結合をシールド(防ぐ)ためのフェライトの使用は、高い電磁透過性を示す材料の例示であり、アンテナと共に様々な方法で用いられる。これについては、例えば、US5,084,699(トロバン)を参照することができる。
DIFチップモジュールのコイル・アンテナ・サブアセンブリ
図1Cは、図1BのDIFスマートカード100のようなスマートカードのコイル・サブアセンブリ130の構成を示す。モジュールアンテナ(MA)のワイヤのコイル112が、任意の適切なコイル巻きツールを用いて巻かれ、フィルム支持層132上に配置される。
モジュールアンテナMAは、3x8構成(3層、各層は8つのターンを有する)などの、複数のワイヤのターンを有し、また、2つの端部112a, 112b を有する。ワイヤは、約80μmの径を有し、結果として得られるモジュールアンテナ112は、約240μm(3x80μm)の全体の厚さ(すなわち高さ)を有する。モジュールアンテナMAは、内方直径(ID)が約9mm、外側直径が約10mmのリング(円筒)として形成される。
フィルム支持層132は、ニトリルフィルムであり、60μmの厚さで、全体の外寸が約10−15mm×10−15mm、すなわち、それに装着されるモジュールアンテナMAの約2倍(1次元で横切った)の大きさである。
中央開口134が、フィルム132を貫通して、概してモジュールアンテナMAの位置に一致して設けてあり、モジュールアンテナMAの内方直径と略同じ大きさいの直径を有している。開口134は、パンチング操作によって形成され得る。開口134は、チップモジュール(108等)を収容し、また、アンテナモジュールAMが組立てされた時のワイヤボンドのためのものである。
2つの開口136a、136bが、アンテナワイヤ端112a、112bのそれぞれの、モジュールテープMT(102)上のボンドパッド(図1Bの106)へのボンディングを受け入れるために、フィルム132を貫通させて設けてある(中央開口134と同様のパンチング操作によって)。
剥離ライナ138が、フィルム132の一側、例えば、モジュールアンテナMAと反対側、に設けてある。剥離ライナ138は、約60μmの厚さの紙であってもよく、中央開口134は、剥離ライナ138を貫通しても、しなくてもよい。
モジュールアンテナMAは、接着剤(図示せず)によって支持フィルム132に固定され、「モジュール・アンテナ・サブアセンブリ」と称されるものが得られる。複数のモジュール・アンテナ・サブアセンブリが、サブアセンブリのアレイ(m×n行列)として用意され、あるいは、モジュールテープMTへの、例えば積層化による、後の組立てのための1つの連続するテープ(1本の長い列)として用意される(図1Cに逆さまにしてサブアセンブリが示され、図1Bにモジュールテープ102に装着したものが示してある)。上述のように、チップモジュール(108)がモジュールアンテナMAの中央開口を通ってモジュールテープ(102)に装着され、モジュールテープ上のボンドパッド(106)に接続される。
両面に金属パッド(及び内部導電バイア)を有している、いわゆる両面型モジュールテープMTを用いることに代えて、モジュールテープは、例えばコンタクトパッドCPのために、一側にのみメタライゼーションを備えた、片面型でもよい。片面型テープについて、開口がテープのチップモジュール側からコンタクトパッドCPの裏面の下方へと、接続のため、延びるであろう(選択された幾つかのコンタクトパッドの露出した裏面に対する、モジュールアンテナ接続もこの様式で行われてもよい)。
他のDIFスマートカード
図1Dは、代表的なデュアルインターフェース(DIF)スマートカード140を示し、DIFチップモジュール(CM)148は、その一方の面(図示の上面)上の接触インターフェースのために、コンタクトパッド(CP)144を有する相互接続基体(MT)142に装着されている。コイルアンテナ(MA)152が非接触モードのために設けてあり、基体MTを介してチップモジュールCMに接続されている。モジュールアンテナMAは、典型的に、チップモジュールCMの、コンタクトパッドCPとは反対側(図示では下側)にある。基体MT、チップモジュールCM、コンタクトパッドCP、コイルアンテナMA(及び以下に述べるフェライト要素156)が一緒になって、「アンテナモジュール」(AM)と称される。
アンテナモジュール(AM)は、カードアンテナ(CA)162を有するカード本体(CB)160に装着されている。非接触モードにおいて、モジュールアンテナ(MA)152は、カードアンテナ(CA)162と相互作用し、代わってカードアンテナが外部リーダ(図示せず)のアンテナ(図示せず)と相互作用する。幾つかの詳細は以下のものを含む。
−アンテナモジュール及びモジュールアンテナは、例えば10mmx10mm、のように比較的小さい。
−カード本体及びカードアンテナは、例えば、50mmx80mm 、のように比較的大きい。
−モジュールアンテナは、実質的にカードアンテナの部分の直上にあり(図示のように)、カードアンテナの残りの部位は、チップモジュール及びモジュールアンテナから離れている。
−カードアンテナは、導電トラック等から形成されており、言い換えると、最もシンプルな従来手法であるワイヤ埋め込み以外の方法で形成されてもよい。
DIFモジュールの上側のコンタクトパッドCPは金属製であり、したがって、モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間を通るRF信号を減衰するであろう。この減衰を低減し、モジュールアンテナとカードアンテナ間(最終的にチップモジュールと外部リーダ間)の結合を増大するために、フェライト要素(FE)156が、チップモジュールとモジュールアンテナの間、換言すると、コンタクトパッド(CP)144とモジュールアンテナ(MA)152の間、に配置(挟む、差し込む)してもよい。
フェライト要素FEは、チップ及びアンテナ、ないしコンタクトパッド、によって規定される面積を少なくとも50%の面積をカバーし、モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間の電磁結合を増大させるであろう受動磁気要素を表し、信号強度(モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間を通る信号、両方向)において例えば、少なくとも+3dBの増加を提供し、そして、結果として、スマートカード140と非接触カードリーダ(図1A)との間の有効距離が増加し、例えば、読み取り/書き込み(エネルギー取り込み)能力が、約3-5cmから約6-10cmへ増加する。
フェライト要素156は、TDKやKitagawa (http://www.kitagawa.de/index.php?id=8&L=1)などの材料からなる別個の層である。 フェライト要素156は、モジュールアンテナを装着する前に、チップモジュールの下面にスプレーされる。フェライト要素156は連続(すなわち、フェライト要素を通してチップモジュールへのアンテナモジュールの接続を許容する開口を除き、切れ目がない)でも、あるいは不連続(例えば、グリッドやスクリーン)でもよい。図示のように、フェライト要素/層156の開口158は、チップモジュールCMを基体142に装着するために提供される。フェライト要素156は滑らかな表面を有していても、波打っていてもよく、モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間の結合を高めるための“コーナーリフレクタ”のパターンを備えて形成されてもよい。フェライト要素156は、ナノ粒子、ナノワイヤ、ナノチューブ等のナノ構造を備えていてもよい。フェライト(あるいは他の)要素156は、望ましい効果が獲得される限り、モジュールアンテナMAとチップモジュールCM(コンタクトパッドCP)の間以外に配置してもよい。"フェライト要素"として、フェライト以外の物質が用いられてもよい。高い透磁率を備えた物質であり、モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間の結合(エネルギー転送効率)を増大させるような任意の物質をフェライトに代用し得る。
図1Bのチップモジュールは、エポキシガラステープに付着されワイヤボンディングされダイと、テープ上で約400μmの厚さを有する透明UVキャスティング化合物(エポキシ樹脂)で充填されたダムによってカプセル化された接続と、を含むであろうカード本体CBにインプラントされてもよい。シリコンダイを保護する“ダム&フィル”領域の形状は円形であり、約6mmの直径を有する。フェライト要素FEは、ダム及び周囲領域の表面上に装着されており、電磁界の減衰に対抗するシールドとして作動する。ワイヤモジュールアンテナMAは、フェライト層上に装着され、ワイヤの端部は、熱圧縮ボンディングによって、エポキシガラステープ上の端子領域に接続されている。
代替の構造では、チップモジュールCMは、カードアンテナCA(モジュールアンテナMA無くして)に直接結合しても、あるいは、カードアンテナに結合しているモジュールアンテナ(AM)と結合するような、自身のアンテナを有するチップ(例えばUS 6,373,447に示すように)であってもよい。
図1Eは、デュアルインターフェースチップモジュール(CM)を示し、カード本体(CB)に配置されたカードアンテナ(CA)と直接接続されている。コンタクトパッド(CP)は、接触インターフェースのためにチップモジュール(CM)の上面に設けられる。2つの端子が、カードアンテナとの接続のために、チップモジュールの下面に設けられる。デュアルインターフェース(DI)チップが、チップモジュールのテープ基体上の数々のコンタクトパッド(CP)にワイヤボンディングされてもよい。DIチップ及びワイヤボンドを保護するためにグロブトップ(Glob-top)が適用されてもよい。
本明細書で議論されるように、モジュールアンテナ(MA)が、チップモジュールが組み込まることで、チップモジュールをカードアンテナに電磁気的に結合するために、設けられてもよい。また、上述のように、フェライト要素を結果として得られるアンテナモジュール(AM)に組み入れることで、モジュールアンテナとカードアンテナ間の結合を向上させてもよい。
モジュールアンテナ(MA)は、チップモジュール(MA)のグロブトップモールドマス(glob-top mold mass)に配置されたフラット巻きコイルである。
市販のチップモジュール(CM)やアンテナモジュール(AM)(NXPSmartMxないしインフィニオンSLE66、その他)を、出来合いのまま、あるいは、チップモジュールCMにモジュールアンテナMAを追加したり、結果として得られるアンテナモジュールAMにフェライト要素を追加したりする等の本明細書で開示された幾つかの変更を伴って、本発明と共に用いてもよい。
本発明の幾つかの観点について、モジュールアンテナMA(図2A、2B)についての改良及びカードアンテナ(図3A、3B)についての改良を含み、以下に論じる。
モジュールアンテナ(MA)の容量性スタブ(Capacitive Stub)
図2A、2Bは、以下のものを含む、アンテナモジュール(AM)200の実施形態を示す:
−2つの端子208a、208b を有するチップモジュール(CM)208
−複数(例えば12)のターンを有する埋め込みワイヤのフラットコイルから形成された誘導ワイヤアンテナ構造(A)であって、2つの端部、外側端1(複数のターンの外側のターンの端部)、内側端2(複数のターンの内側のターンの端部)、を有している。
○アンテナAの全体長は400mmである。
○アンテナAの端部1、2は、チップモジュールの端子に接続されている。
○チップモジュールは、アンテナAのターンの内部(内側)に配置されている。
○アンテナAの外側のターンは、アンテナAの内側のターンと交差して、チップモジュールCMへ経路付けされている。
−複数のターンを有する埋め込みワイヤのフラットコイルから形成された容量性アンテナ拡張部分(extensions)(すなわち、スタブ、ないし、"アンテナ構造") B、Cであって、以下に記載するように誘導ワイヤアンテナに接続されている。
チップモジュール208及びアンテナA210は、複層アンテナ構造200の層222内あるいは上に配置されている。チップモジュール208は、チップモジュール208がアンダーライング(underlying)層224に支持されることで、層222内に部分的に延びる凹部(ポケット)206内に配置され(図示のように)、あるいは、層222を完全に貫通して延びる凹部(開口)内に配置されてもよい。
図2Bに示すチップモジュールは、アンテナAと接続する端子が上側にあって、フェースアップとなっている。代替として、チップモジュールは、アンテナ受け入れ端子が下側にあって(例えば、基体222を貫通して延び)、接触インターフェースのための他の端子セット(図示せず)が上側にあって、フェースダウン配向であってもよい
AM200の他の変形は、限定されないものの、以下のものを含む
−アンテナAは、層222の下面に位置する
−スタブB212は、層224の下面に位置する
−スタブC214は、層226の下面に位置する
−スタブB、Cは、層222の上方あるいは下方のいずれかにある単一の層の上面及び下面に位置する
スタブB212は、層222とオ―バラップするオーバーライング(overlying)層224内において、複数(例えば12)のターン及び2つの端部、外側ターンの外側端3、内側ターンの内側端4、を有するワイヤのフラットコイルから形成されている。スタブBは、約400mmの全体長を有しており、アンテナAと整列(直上)してもよい。
スタブC214は、層222とオーバーラップするオーバーライング(overlying)層226内において、複数(例えば12)のターン及び2つの端部、外側ターンの外側端5、内側ターンの内側端6、を有するワイヤのフラットコイルから形成されている。スタブCは、約400mmの全体長を有しており、アンテナAと整列(直下)してもよい。スタブCは、スタブBと整列(直下)している。スタブB、Cは、埋め込みワイヤを用いることに代えて、エッチング、印刷あるいは他の方法によって形成されてもよい。
図2Aの概略図において、アンテナAとスタブB、Cは、横方向に互いにずれて示されている。図2Bにおいて、誘導アンテナAと容量性アンテナ拡張B、Cは、一方が他方の上に位置して整列したものとして示してある。図2Aに良く示すように、アンテナ構造A、B、Cは、それぞれ複数のターン、全体長(端部から端部)、及び、フットプリント(長さ×幅)、を有するフラットコイルパターンに形成されており、これらの点において実質的に互いに同一であってもよい。図2Bに良く示すように、アンテナ構造A、B、Cは、実質的に互いに直接オーバーラップするように配置されてもよい。
図2Bは、スタブB、Cの複数のターン、幅、ピッチ及びパターンが互いに実質的に同じ(一致)することを示し、それらのターンが、ターン毎に互いに一致するように、アンテナモジュール200の複数層で一方が他方の上に整列してもよい。スタブB、Cは、アンテナAと実質的に一致し整列してもよい。キャパシタンス及び共振回路は、A + BとA + Cとの間に形成される。アンテナAは、スタブB、Cの層の間の層に配置されたものとして示されている。アンテナAは、代替として、スタブB、Cの層の両方の上側の層あるいは下側の層に配置されてもよい。
ダッシュ線(- - - )は、スタブB212の内側端4が、アンテナA210の外側端1に、例えば端子208bにおいて接続されること、そして、スタブCの外側端5が、アンテナAの内側端2に、例えば、例えば端子208bにおいて接続されること、を示している。スタブBの外側端3及びスタブCの内側端6は、非接続状態にある(開放したままである)。
また、垂直矢印(↓,↑)は、スタブBの外側端3がアンテナAの外側端1に接続されること(例えば、端子208bにおいて)、そして、スタブCの内側端がアンテナAの内側端に接続されること、を示す。
いずれの場合も、スタブB、Cの反対(内側対外側)の端部、言い換えると、Bの内側端4、Cの外側端5、がアンテナAの2つの端部1、2に接続される点に留意されたい。本明細書において、"反対の向きで接続されること"は、2つのスタブ(BないしC)の一方の内側端がアンテナン(A)の一方の端部と接続し、2つのスタブ(CないしB)の他方の外側端がアンテナ(A)の他方の端部と接続されることを意味する。一般に、スタブの同じ(例えば、両方とも内側端)端部がアンテナAの端部に接続されることは望ましくない。ここで述べる接続(相互接続)は、バイアスルー層、層上のトレース、ボンディング、はんだ付け、圧着、溶接等の任意の従来のやり方によって行われる。
スタブB、Cを、これらの間のアンテナAを設けて、互いに近接して配置することは、アンテナ構造A、B、C間の浮遊キャパシタンスによって実現されるアンテナAとスタブB、Cとの間の追加の共振回路を形成する。アンテナAからの同じ電磁界に曝された結合されたスタブB、C間の相互作用は、アンテナAの自己共振周波数を有利に低減するであろう。スタブBはアンテナAに接近しており、スタブCはアンテナAに接近しており、よって、スタブBはスタブCに接近している。
エレクトロニクスにおいて、キャパシタ、インダクタは、それぞれ、寄生インダクタンス、寄生キャパシタンスを有する。キャパシタについて、インダクタンスは、主として、リードを含む物理的寸法に起因する。キャパシタとインダクタは直列で発振回路を生成するため、全てのキャパシタとインダクタは、ステップインパルスで刺激されると発振する。この発振の周波数は、自己共振周波数(SRF)である。
アンテナモジュールAMの寸法は、約10−15mmx10−15mmであり、矩形でなく円形であってもよい。比較的小さな有効面積のため、アンテナモジュールのサイズの誘導ワイヤループは、約75MHzの自己共振周波数を有している。オーバーレイヤード(over-layered)密結合(close-coupled)アンテナ構造(スタブB、C)は、開放ワイヤ端(3、6)を備えたワイヤにより形成されたキャパシタとして機能し、形成されたトランスポンダの共振周波数を、より望ましい値である約13〜17MHzに低減し、電圧及びチップモジュールへ転送されるパワーを増大する。
オーバーレイヤード(over-layered)密結合(close-coupled)ワイヤ(ないし他の導電トレース)アンテナ構造(スタブB、C)のこの原理は、構造(スタブ)B、Cの追加のワイヤを別個の面に移動することによって、アンテナAの空間消費を最小にまで低減することを容易とする。この原理は、複数の誘導ワイヤアンテナ(全てのワイヤ端が接続されている)を直列あるいは並列で接続することに比べて、より効率的である。アンテナAの容量性拡張部分(extensions)は、より多くの従来の導電表面(プレート)を生成して共振周波数をオフセットすることによって形成され得る。ワイヤを使用することの利点は、ワイヤ埋め込み技術を用いた生成の容易さ、及び、良好な空間利用である。アンテナモジュールは、とても限定された空間制限を有する。
上述の問題解決手法の数々の代替は、限定されないものの、以下のものを含む
−互いに同じ層にある2つのスタブB、Cを有し、これらのターンが互いに交互配置(interleaved)されている、
−スタブB、Cの一方あるいは両方がアンテナAと同じ層にある、
−互いに同じ層にスタブB、Cを有しており、両方がアンテナAの同じ側(すなわち、上側を覆うか、あるいは、下側で延びるか)にある、
−スタブBの内側端4ではなく、外側端3をアンテナAの外側端1に接続し、スタブCの外側端5ではなく内側端6をアンテナAの内側端2に接続する、
−その外側あるいは内側端(一方のみ)がアンテナAの外側端あるいは内側端(一方のみ)に接続されている1つのみのスタブ(BあるいはC)を有し、同じ側同士(内側端の内側端に、あるいは、外側端を外側端に)の接続も可能であるが、一般に端部を反対側同士(一方の外側端を他方の内側端に)で接続することが好ましい。
準ダイポール(Quasi-Dipole)カードアンテナ(CA)
図3Aは、全体として実質的に平面状の形状であって、一般に、カード本体(CB、図示せず)に埋設されたワイヤの矩形の渦巻であるカードアンテナ350を図示し、カードアンテナは、以下に述べるように、2つの別個の部分(すなわち、巻線、ないしアンテナ構造、ないし、「極」)352、354を有している。
−ワイヤの数ターン、外側端7、内側端8、を有する外側巻線(D)
−ワイヤの数ターン、外側端9、内側端10、を有する内側巻線(E)
○図示で区別するために、外側巻線D(実線)に対して、内側巻線Eはダッシュ線で示した。
―外側巻線D、内側巻線Eのそれぞれは、約1200mmの全長を有してもよい。内側巻線、外側巻線は実質的に互いに同じ長さを有していてもよい。
−内側巻線E、外側巻線Dは共にカードアンテナCAのアンテナ構造であると考えられる(モジュールアンテナMAのアンテナ構造A、B、Cと比較)。
内側巻線Eと外側巻線Dは、逆相(reverse phase)を伴う準ダイポール(quasi dipole)アンテナとして接続される。外側巻線Dの外側端7は、任意の適切な手法、例えば、別個のジャンパ"j"や基体内の導電性トレースを用いて、内側巻線Eの内側端10と接続されている。接続“j”は、356でラベル付けされ、単にノードであってもよい。外側巻線Dの内側端8、内側巻線Eの外側端9は、非接続状態(left unconnected)となっている。
外側巻線D、内側巻線Eは、互いに近接して誘導的に結合し、外側巻線D、内側巻線Eに誘導される電圧は、互いに反対の相(opposite phase)を有しているであろう。外側巻線D、内側巻線Eは、内側巻線Eが外側巻線Dの内部に配置するようにして互いに同じ層に形成されてもよく、あるいは、実質的に互いに一致して、基体の互いにオーバーラップする複数層として形成されてもよい。外側巻線D、内側巻線Eは、複数のターンを有し、全長が約1200mmの、埋め込みワイヤあるいは埋め込みワイヤ以外のフラットコイルから形成されてもよい。
結合アンテナ350は、従来のワイヤ埋設手法(US6,233,818に記載されているような超音波を用いたソノトロード)を用いて、基体(すなわちカード本体)内に形成され、以下に例示する:
−位置9(内側巻線Eの外側端)におけるワイヤの埋設から出発して、位置10(内側巻線Eの内側端)まで埋設を継続し、内側アンテナ巻線Eの数(2、3、4などの)ターンを形成する。
−埋設を停止し(超音波をターンオフして、ソノトロードを上動させる)、次のステップにおいて、内側巻線Eのターンの上方でワイヤを位置7までルート(案内)させ、ワイヤを切断することなく、位置7は、外側巻線Dの外側端となる。
○内側巻線E上のジャンピングは、別個の接続ブリッジ、すなわち、外側巻線Dの端部10と内側巻線Eの内側端7とを接続するジャンパを有する必要性を無くす(ここでは、7及び10は位置であり、端部ではない)。
−位置7(外側アンテナ構造の外側端)で埋設を再開し、継続することで、外側アンテナ構造(D)の数(2、3、4などの)ターンを形成し、必要であれば、既に配置された一体的ジャンパ356上をジャンプさせる。
図示のように、接続“j”を形成するワイヤの部分"a"は、内側巻線Eの既に配置された2本(図示では)のターンの上を通り、部分"b"は、外側巻線Dの配置される2本(図示では)のターンの下を通る。この全てはパターンの下部で起こる(本質的に、ターンのそれぞれで、相対する、共通する位置、例えば、6時)。外側アンテナ構造のターンの下を通るワイヤ接続“j”に関して、ワイヤ接続“j”は単に基体(カード本体)の表面に埋設されており、外側巻線Dのターンが配置される時に、埋め込みが一次的に停止され、ターンが埋設されたワイヤ接続“j”上をジャンプするようにする。内側巻線Eの外側端9および外側巻線Dの内側端8は、開放されたままである(いかなるものとも接続されていない)。
外側アンテナ構造Dのターンの下を通るワイヤ接続“j”の部分"b"は、基体(カード本体)に、事前に、例えばレーザアブレーションによって、形成されたチャネル内に配置され、ワイヤ接続“j”をジャンプするように外側アンテナ構造を配置する際に、超音波をターンオフする必要を無くす。
外側巻線Dと内側巻線Eをこのような様式(外側巻線Dの外側端7に対する内側巻線Eの内側端10、すなわち、逆相(reverse phase)で接続することで、内側巻線と外側巻線は近接して結合し、内側巻線Eの誘導電圧は、外側巻線Dに誘導された電圧と反対の相を有するので(相逆転)、効果は追加的である。内側巻線Eと外側巻線Dの反応性結合(キャパシタンス及びインダクタンス)は、カードアンテナCAを、さもなければそうであろう数より少ないターン数で実現することを可能とする。
相反転(phase inversion)を呈する準ダイポール(quasi-dipole)カードアンテナを形成する外側巻線Dと内側巻線Eの接続は、US6,378,774 (凸版) あるいはUS2009/0152362 (アサ・アブロイ)と容易に対比される。
−例えば2つの末端領域11、11´(外側巻線D、内側巻線Eに対応する)を備えたアサ・アブロイにおいて、外側末端領域11の外側端と内側末端領域11´の内側端(カードアンテナCAの端部ないし位置7、10に対応する)は接続されていない。外側末端領域11の内側端と内側末端領域11´の外側端(カードアンテナCAの端部ないし位置8、9に対応する)は、トランスポンダデバイス(アンテナモジュールAM)と誘導結合するための小さな渦巻線を少なくとも形成する中央領域12に接続されている。図3Aに示すように、類似のカップリングコイルは存在せず、結合は、カードアンテナCAの部分の直上に(上に)にアンテナモジュールAMを配置することによって実行され、これについては後に詳述する。
−凸版もまた別個のカップリングコイル(3)を必要とする。
外側巻線D、内側巻線Eは、別個のジャンパやトレースを用いることなく、従来のワイヤ埋め込み収納を用いて、1つの連続した構造として形成することができ、以下に例示する:
−位置9(内側巻線の外側端)でワイヤ埋め込みを開始し、位置10まで継続して埋め込み、内側巻線(E)の数(例えば、2、3、4)ターンを形成する。
−埋め込みを停止し(超音波をターンオフし、ソノトロードを持ちあげる)、次のステップで、内側巻線(E)のターンの上方でワイヤを位置7までルート(ガイド)し、ワイヤを切断することなく、外側巻線(D)の外側端となる。この内側巻線E上の飛び越えは、外側巻線と内側巻線の端部7、10を接続するための別個のジャンパの必要を無くす。ここで、「7」、「10」は、それぞれ、外側巻線、内側巻線の外側端、内側端に対応する位置を表す。
○位置7と10の間の部分“j”は、接続ブリッジないし一体的ジャンパ356と称される(もし、2つの巻線D、Eが互いに一体で無い場合には、別体のジャンパが端部7、10を接続するのに用いられるであろう)。
−内側巻線E上をジャンプさせた後、位置7で埋め込みを再開し、継続して、外側巻線Dのターンを形成し、必要な場合には、既に配置された接続ブリッジ356上をジャンプさせる。
○図において、接続ブリッジ356の部位"a" が内側巻線Eの上を通過し、接続ブリッジ356の部位"b" が外側巻線Dの下を通過することに留意されたい。
○外側巻線Dのターンの下を通る接続ブリッジ356の部分"b"は、基体(カード本体)に、事前に、例えばレーザアブレーションによって、形成されたチャネル内に配置され、接続ブリッジ356をジャンプするように外側巻線Dを配置する際に、超音波をターンオフする必要を無くす。
カードアンテナCAは、絶縁された80μm銅線(φ:80μm)、46mmx76mm(カードよりも少し小さい)、ターンのピッチ300μm、共振周波数13.56MHzから構成されている。
図3Bは、外側巻線Dと内側巻線Eによって形成されたカードアンテナ350を模式的に図示するものであり、カードアンテナがどのように機能するかを説明する非限定的な例として意図するものである。この例では、外側巻線Dは、インダクタンスL1、L2、L3によって模型化された3つのターンを有し、内側巻線Eは、インダクタンスL4、L5、L6によって模型化された3つのターンを有する。全てのインダクタンス(L)は、全てのコイル間の結合によって影響される。キャパシタンスC1〜C6は、コイル固有の浮遊キャパシタンスである。
キャパシタンスC7〜C9は、外側巻線Dと内側巻線E間が密接結合の場合における、外側巻線Dと内側巻線E間の相互作用を説明する。これらの追加のキャパシタンスは、カードアンテナ(CA)の自己共振周波数を低減し、さらなる追加の容量コンポーネントを設けることを不要とするであろう。キャパシタンス(C)は、ワイヤピッチ、ターン数によるインダクタンス(L)に影響され得る。
例として、カードアンテナ350の自己共振周波数は、巻線D、E間で、互いに干渉することなく単独で、形成される浮遊キャパシタンスによって生成される。1つの巻線構造のみ(2つでなく)を有することは、約40〜50MHzのように、望ましい自己共振周波数よりも高くなることをもたらす。自己共振周波数は、(1)ターン数を増加することによって(インダクタンス)、ないし、(2)容量を増加することによって(ワイヤピッチを低減することによって)、低減することができる。ターンの数を増加することは、インダクタンスを増大し、自己共振周波数を低減する。ワイヤ端部8、9が接続されており、端部7、10が開放されたままの場合、両方のワイヤ構造が付加されることで、標準コイルが形成されるであろう。このことによって、所定の自己共振周波数(例えば、50〜60MHz)がもたらされる。図示のように巻線D、Eを接続することは、ワイヤの同じ数のターンないし同じ長さで、自己共振周波数を約13〜17MHzに低減する。
アンテナモジュールAMとカードアンテナCAの構成
どのようにアンテナモジュールAMのモジュールアンテナMAがカードアンテナCAと相互作用し、どのようにカードアンテナCAが、2つの巻線が逆相(reverse phase)で接続されて準ダイポール(quasi dipole)アンテナを形成するかについての技術的特性について上述した。カードアンテナCAの数々の特有の構成(配置構成)について記載する。それぞれの場合に、カードアンテナCAは、概して、カード本体CBの周縁に沿って延びる矩形の渦巻として形成される。幾つかの図において、図解の明瞭さのため、カード本体CBは省略されている。カードアンテナは、限定されないもののDIFモジュールを含み、また、自己のオンチップアンテナを有する半導体チップ(例えば、US 6,373,447に開示されている)を含む、非接触モードにおいて機能するアンテナモジュール、と共に動作することを意図している。
ここで記載した1つの図を除く全ての図示の構成において(図4Cが例外である)、カードアンテナCAは、2つの相互接続された巻線(すなわち、「極」)を有する準ダイポール(quasi-dipole)として形成される。2つの巻線は、互いに、実質的に同じ数のターン、同じ長さ、同じピッチを有し、周辺の大部分が出来る限り互いに近づくように配置されている。2つの巻線は同じ"向き"(時計回り、ないし、反時計回り)で巻かれていてもよい。これらのパラメータ(長さ、ピッチ、間隙、向き)における変形はもちろん可能であり、それらの幾つかについては本明細書で述べられる。
図4A、4Bは、カードアンテナCAと結合するために位置させた代表的なアンテナモジュールAMを備えたカードアンテナCAを示す。アンテナモジュールAMは、DIFチップモジュールCM、非接触モードのためのモジュールアンテナMA、接触モードのためのコンタクトパッドCP、を備えている。カード本体CBは、カードアンテナCAを備えており、カードアンテナCAは、上述のように内側巻線E、外側巻線Dを有する2−巻線準ダイポール(quasi-dipole)である(上述のように、線"j"は、内側巻線Eの内側端10と外側巻線Dの外側端7の接続を指す)。カードアンテナCAは、112μmのセルフボンディングワイヤを用いて形成されるか、あるいは、アディティブ法(印刷のような)やサブトラクティブ法(エッチングのような)を用いた導電トレースから形成される。
アンテナモジュールAMは、一般に、4つの側縁を有する矩形である。モジュールアンテナMAもまた、一般に、4つの側縁を有する矩形である。カードアンテナCAもまた、一般に、4つの側縁を有する矩形である。
本明細書における全ての記述を通して、数々の“矩形”アンテナ構造(A、B、C、D、E、MA、CA)は、通常は丸い縁を有するであろうこと、また、モジュールアンテナMAは円形コイルから形成されてもよく、あるいは単に円形ないし長円でもよいことが理解されるべきである。
アンテナモジュールAMは、モジュールアンテナMAの4つの側縁の少なくとも1つが、効率的な結合のため、カードアンテナCAの内側巻線Eのみの少なくとも幾つかのターンとオーバーラップするように(好ましくは、外側巻線Dとオーバーラップすることなく)配置(スマートカード内に位置決め)されている。別個の結合コイルは必要無い。
アンテナモジュールAM、特にそのモジュールアンテナMA、は、内側巻線Eではなく外側巻線Dとオ―バラップするようにしてもよい。しかしながら、アンテナモジュールAM、特にそのモジュールアンテナMA、は、内側巻線E、外側巻線Dの両方とオーバーラップしないことが重要である。
カードアンテナCAの非接続端部8、9は、内側巻線Eと外側巻線Dの間の中心で互いに隣接して配置してもよい。ワイヤジャンパ(すなわちストラップ)による2つの巻線の接続を通して、カードアンテナは、動作周波数(約13〜17MHz)の共振回路を形成する。
接続“j”は、地点(ないし端部)7、10の電気ポテンシャルを同じレベルにする。内側巻線Eと外側巻線Dがリーダ(図1A)の同じ磁束に曝された時に、巻線の電圧が加えられる。2つの巻線の配置構成は重要であり、接続“j”は位相反転(phase inversion)をもたらし、追加的効果を有する。
カードアンテナCAの最適化自己共振周波数は、約13〜17MHzであり、それは、カードアンテナCAとモジュールアンテナMAの間に密接結合を生成し、結果として、外部リーダに対する高められた(増大された)読み取り/書き込み距離が得られる。
そのモジュールアンテナMAが、2つの巻線カードアンテナCAに対して物理的にオーバーラップし、かつ直接結合するようなアンテナモジュールAMの配置は、US 6,378,774(凸版)、US2009/0152362(アサ・アブロイ)と全く対照的であり、これらは共に、モジュールアンテナとの結合を実行するために2つの巻線カードアンテナに加えて別個のカプラコイルに依存する。本発明のこの直接結合特徴は、内側巻線Eが外側巻線Dに、これらが逆相(reverse phased)となるように接続される仕方に起因するものであり、モジュールアンテナMAを、内側巻線及び外側巻線の一方あるいは他方のみにオーバーラップさせる。
図4Cは、カードアンテナの変形、ここでは“F”と呼ばれる(CAではなく)、を示し、1つの連続したワイヤのコイル(2つの巻線ではなく)のみを有し、非接続状態の2つの端部11、12を有する。そのモジュールアンテナMAを備えたアンテナモジュールAMは、カードアンテナFの側縁の少なくとも1つにオーバーラップするように位置決めされる。図示では、モジュールアンテナMAは、カードアンテナFの全てのターンとオーバーラップしている。
一般に、この単一巻線構成は、内側巻線E及び外側巻線Dのそれぞれが3ないし4のターンを有するであろう、準ダイポール(quasi dipole)構成として有効となるためには、より多くのターン(例えば、20)を必要とするであろう。より多くのターンはより大きい面積を必要とし、これはスマートカードにおいては問題となり得る。より多くのターンはまた、より硬いアンテナ構造をもたらし、これは、カード本体CBにおけるマイクロクラッキングのような機械的問題を引き起こすかもしれない。電子パスポートについて、スマートカードよりも単一巻線構成はより実際的であろう。本明細書におけるカードアンテナCAの任意の実施形態において、これらの問題の幾つかに対処するために、ワイヤを"蛇行"させてもよい。
粒子ないしナノ粒子の形でのコーティングが、カード本体CB等の片面ないし両面に適用されてもよい(図1Bの被膜124を参照)。導電性コーティングが、キャパシタンスを形成するために適用されてもよく、また、内側巻線E、外側巻線Dの部分と接触するように適用されてもよい。このような追加のキャパシタンスは、カードアンテナCAの性能を向上させるであろう。これは、特に図4Cの単一巻線構造において、必要とされるターン数を減らすために有利である。
図4Dは、CAで示されるカードアンテナの変形を示し、一方の巻線Eが他方の巻線Dの内部に完全に配置されていることに代えて、2つの巻線E、Dが互いに交互配置されている点を除いて、図4AのカードアンテナCAと同様である。巻線D、Eの端部7、8、9、10は、図4AのカードアンテナCAの巻線D、Eの端部7、8、9、10に対応し、カードアンテナCAが同様に準ダイポール(quasi dipole)として構成されるように接続されている。巻線Dと巻線Eの交互配置(interleaving)のため、一方あるいは他方のみがアンテナモジュールAMとオーバーラップすることは効率的ないし有効ではない。
図4Eは、カードアンテナCAの変形を示し、内側巻線Eの少なくとも部分が、外側巻線D、そこにおいて、アンテナモジュールAMがカードアンテナCAにオーバーラップする、からより離れて配置されている。ここでは、内側巻線Eの1つの辺全体(図示では右辺)が、内側巻線Eの他の3辺に比べて、外側巻線Dからより離れて配置されている。
この増大した間隔は、モジュールアンテナMAが、外側巻線Dの任意のターンとオーバーラップすることなく、内側巻線Eの全てのターンにオーバーラップするように、アンテナモジュールAMを配置することを容易にする。しかしながら、内側巻線と外側巻線の間隔を大きくすることは、効率性の損失を招くかもしれない。
図4Fは、増大した間隔の変形を示す。ここでは、内側巻線の1つの辺全体を外側巻線Dの対応する辺からさらに離して配置することに代えて、内側巻線の辺(底辺として示す)の比較的小さな部位を、そこでのみ、カードアンテナCAの内側巻線Eに対するモジュールアンテナMAの結合のために、アンテナモジュールAMがオーバーラップすることが必要となるであろう、外側巻線Dから遠ざけるようにした。
この配置態様の利点は、カードアンテナCAの大部分において、巻線Eと巻線Dとの望ましい近接間隔を保持できるということである(この間隔は、特にモジュールアンテナMAがカードアンテナCAと相互作用する場合にのみ妥協できる。)。
図4Gは、内側巻線と外側巻線が同じ"向き"(図4Aに示すような共に反時計回り等)を有するのではなく、カードアンテナCAの内側巻線、外側巻線が互いに反対の向きを有するように形成されている、変形を示す。ここで、外側巻線Dは、(端部7から端部10へ)反時計回りの向きに形成されており、内側巻線Eは、(端部9から端部10へ)時計回りの向きに形成されている。他の点では、内側巻線Eの内側端10に対する外側巻線Dの外側端7の“7/10”接続は、前(図4A)と同様であり、外側巻線の内側端8と内側巻線Eの外側端9は、前と同様に、非接続状態にある。
理論的には、単一のコイルは、巻線間の浮遊キャパシタンスによって、キャパシタを有すること無く共振回路を形成し得る。しかしながら、この構成は、カードアンテナCAの共振周波数を、13.56MHz動作で有益でないレベルに増大させるであろう。
図4Hは、内側巻線と外側巻線の端部が、前述の実施例(外側巻線の外側端に対する内側巻線の内側端)における接続の仕方と反対に接続されているような、変形を示す。図4Gの“反対の向き”構成に基づいて、ここでは、外側巻線Dの内側端8が内側巻線の外側端9に接続されており、外側巻線Dの外側端7、内側巻線Eの内側端10は、非接続状態にある。接続“8/9”は、ワイヤを配置(埋め込み)する間に、"Uターン"させるだけで形成することができ、カードアンテナ(CA)は、1本の連続した長さのワイヤである(上述のように、図3Aで論じたような、2つの巻線を接続する別体のジャンパに代替して)。あるいは、地点7から地点8へ外側巻線Dを配置した後に、Uターンさせて、交互配置に戻す。
この構成は、カードアンテナCAの共振周波数を、13.56MHz動作で有益でないレベルに増大させるであろう。
図4Iは、準ダイポール(quasi-dipole)カードアンテナCAの2つの巻線が互いに積み重ねられており、例えば、一方の巻線Fがカード本体CBの層の上面にあり、他方の巻線Gが当該層の下面にあるような、変形を示している。言い換えると、上述の実施形態では、巻線D、Eが実質的に同じ面にあるのに対して、ここでは、2つの巻線F、Gが明らかに異なる面にある。上述の実施例のように、2つの巻線F、Gは互いに類似しており、逆相(reverse phase)で接続(図示せず)されている。
アンテナモジュールAMは、逆相・接続・準ダイポールカードアンテナCAの2つの巻線の1つのみと相互作用(そのモジュールアンテナMAを介して)することが望ましく、この結果は、モジュールアンテナMAと遮蔽されることが望ましいカードアンテナCAの巻線との間に、フェライトのような遮蔽材料を提供することによって、カードアンテナCAの他方の巻線は遮蔽されない一方で、得られるであろうことを思い起こしてほしい。これは、カード本体CBに、少なくとも、そこでアンテナモジュールAMがカード本体CB上に位置するであろう場所において、フェライト粒子を提供することによって実現される。
あるいは、フェライト材料の層は、カード本体CBの上面と巻線Fの間で、巻線Fの下方で、配置してもよい。このことは、カード本体CB下方の巻線Gとの結合を減衰する一方、カード本体CBの上方での巻線FとモジュールアンテナMAの結合の増加を許容し、そのようにするであろう。
基体の厚さは、透磁率を決定し、したがって、2つの巻線F、G間の結合効果の効率を決定する。誘電体媒質は、ポリカーボネートやTeslinTMのようなポリマーである。
図4Jは、準ダイポールカードアンテナCAの2つの巻線の一方を遮蔽する他の実施を示す。この場合、図4Aに関連して説明したように、巻線は内側と外側であり、両方がカード本体CBの上面に配置される。内側巻線Eは、外側巻線Dの内側にある。
フェライトのような遮蔽物質は、アンテナモジュールAMがさもなければ外側巻線Dと相互作用するであろう位置で、外側巻線D上に選択的に適用される。
追加のフェライト物質を、同じ位置でカード本体CBの下側に適用することで、アンテナモジュールと外側巻線Dの望ましくない結合をさらに最小化してもよい。
図4I、4Jの“遮蔽”実施形態において、遮蔽物質は、カード本体CBの上面ないし下面、あるいは外側巻線(GないしD、すなわち、それとモジュールアンテナAMとの間の結合の最小化を追求する巻線)の所定位置においてのみ適用され、また、下面ないし外側巻線は、外部非接触リーダ(図1A参照)のアンテナとの結合において重要な役割を果たすので、残りの下面の大部分や外側巻線(GないしD)を遮蔽することは一般に避けるべきである。
カードアンテナCAの追加の構成
上述の様々な構成において、カードアンテナCAは実質的に、平面で矩形の渦巻の形(2つの面が確立された図4Iの構成を除いて)であり、アンテナモジュールAMの1つの側縁が、カードアンテナCAの少なくとも部分、概して2つの巻線の一方のみの部分、にオーバーラップしている。結合を向上させるためのカードアンテナの追加の構成は一般に以下の通りである。
(i)アンテナモジュールAMは、カードアンテナCAの外側巻線D(内側巻線Eではなく)にオーバーラップする
(ii)アンテナモジュールAMの2つ以上の縁が、カードアンテナCAの2つの巻線(DないしE)の一方(あるいは他方)とオーバーラップする
(iii)2つ以上のアンテナモジュールがスマートカードに設けてあり、それぞれがカードアンテナCAと相互作用し、また、ことによると互いに相互作用する。
以下に述べる実施形態では、アンテナモジュールAMは、カードアンテナCAを簡略化して示すカード本体CB上のものとして示す図解の明瞭さのため、幾つかの詳細、例えば、内側巻線と外側巻線の端部の相互接続は省略されるであろう。
任意の適切な非接触(すなわちDIF)アンテナモジュールAM(ないし、チップモジュール、ないし統合アンテナを備えたチップ)、アンテナAのみ(容量性スタブB、Cが無い)である市販のアンテナモジュール製品を含む、を用いてカードアンテナCAの例示の構成と相互作用させてもよいことが理解される。
アンテナ構造(A、B、C、D、E)の数々のパターンは、概して矩形として示した。鋭角な角部を避ける長円、アンテナ構造の全体長を増大し、カード本体CBの増大する硬さの緩和するためのジグザグ(蛇行)等、他のパターンも適切であり得ることが理解される。
図5Aは、カード本体CB上に内側巻線E、外側巻線Dを有するカードアンテナCAの実施形態を示す。第1アンテナモジュールAM1が、1つの辺(図示の右辺)において、カードアンテナCAの内側巻線Eにオーバーラップするように配置されており、上述されたようなDIFアンテナモジュールである。
概して、モジュールアンテナMAの少なくとも部分が、カードアンテナCAと関連している結合コイルの仲介無しで、当該カードアンテナとの結合のために、カードアンテナCAの少なくとも部分にオーバーラップしている。ここでは、矩形のモジュールアンテナMAの1つの辺が、カードアンテナCAの内側巻線Eとオーバーラップするものとして示してある。モジュールアンテナMAは、円形や長円のような他の形状でもよく、また、内側巻線Eではなく外側巻線Dにオーバーラップしてもよい。本明細書における幾つかの実施形態において、矩形のモジュールアンテナMAの2つの辺をカードアンテナCAの選択された部分にオーバーラップさせる等して、モジュールアンテナMAとカードアンテナCA間のオーバーラップを増大させてもよい。
自身のモジュールアンテナMAを有する第2アンテナモジュールAM2は、他の辺(図示では左辺)において、カードアンテナCAの内側巻線Eとオーバーラップするように配置され、マルチアプリケーショントランスポンダのための非接触オンリーアンテナモジュールであり、追加のセキュリティ等を提供する。両方のアンテナモジュールAM1、AM2は、カードアンテナCAの同じ内側巻線Eに結合されており、外部リーダ(図示1A参照)との間のみならず、互いに通信可能である。
図5Bは、アンテナモジュールAM3の2つの側縁をカードアンテナCAに結合する実施例を示す。ここで、アンテナモジュールAM3は、矩形のカードアンテナCAの角、例えば、右上の角、において配置され、アンテナモジュールAM3の上側縁、右側縁が、内側巻線Eの上縁及び右縁の部分にオーバーラップするようにする。これは、非接触オンリー(ISO14443)アンテナモジュールAM3にとって適切な位置である。コンタクトパッドを備えたDIFアンテナモジュールをスマートカードのこの位置に配置することは、他の指定されたフォームファクタ(例えば、エンボス領域)によって禁止されるかもしれない。
カードアンテナCAに対しするモジュールアンテナMAの2縁(two-edge)結合は、1縁(one-edge)結合に比べて(他の要因が同じ場合に)大きい結合を提供するであろう。
図5Cは、アンテナモジュールAMの2つの側縁をカードアンテナCAに結合する他の実施例を示す。ここでは、カードアンテナCAは、右上の角部(図示)において、カードの上縁から間隔を置いて角度付けられて入り込み、そして、カード本体CBの右側に対して角度付けられて出て、これらの2つの直角によって、カードアンテナCAの右上の角部において、アンテナモジュールAMの寸法と略同じ、L形状のパス(ジョグ、切り欠き)が形成される点において矩形から逸脱している。
図5Bの上述の実施例では、アンテナモジュールAM3は、スマートカードの右上の角部にあり、接触インターフェースを持つことができない。ここでは、アンテナモジュールAMは、図4A、4C、4D、4G、4H、5Aと同様に、カード本体CBの中途に配置されており、したがって、接触パッドを有するDIFアンテナとして適切である(第2非接触オンリーアンテナモジュール、図示せず、はカード本体CBの右上の角部に配置され、図5Aに関して説明したように、そこで外側巻線Dと結合して追加の特徴を提供するであろう)。
図5Dは、カードアンテナCAは、カードアンテナCAの右縁から内側に向かって、カード本体CBの中途まで延び、2つの直角を有するU形のジョグ(切り抜き)を有する点において、カードアンテナCAは矩形から逸脱しているような構成を示し、当該切り抜きは、適切に接触パッドを有するDIFアンテナモジュールとなり得るアンテナモジュールAMをカード本体CBの中途に配置するように収容するのに適した形状・寸法を備える。図4Aにおいて、アンテナモジュールAMは内側巻線Eと結合し、図5Dにおいて、アンテナモジュールAMは外側巻線Dと結合する。
図5Cの態様は、アンテナモジュールAMの2辺をカードアンテナCAと結合させることを可能とするのに対して、U形の切り抜きは、アンテナモジュールAMの3辺をカードアンテナCAと結合させることを可能とし、結果として、結合効率が向上する。この構成において、アンテナモジュールAMは、内側巻線Eではなく、外側巻線Dとオーバーラップする。
図5A(AM2)の様式で第2アンテナモジュールが追加されてもよく、第2アンテナモジュールは他方の内側巻線Eと結合されている。これらの結合は主として非接触モードに関連しており、2つのアンテナモジュールのそれぞれの、2つの結合アンテナ巻線(DないしE)の別個の巻線への結合は追加の能力を提供するであろうことを思い出していただきたい。
図5Eは、カードアンテナの右縁から外側に、カード本体CBの中途まで延び、カード本体CBの中途に配置され接触パッドを有する適切なDIFアンテナモジュールとなり得るアンテナモジュールAMを受け入れるのに適した形状・寸法を備えたU形の突部を有する点において矩形から逸脱したカードアンテナCAの構成を示す。内側に向かうジョグ及びアンテナモジュールAMがカードアンテナCAに対して外側に配置され、外側巻線Dと結合している図5Dと対比される。ここでは、カードアンテナCAは、外側に突出し、アンテナモジュールAMはカードアンテナCAに対して内側に配置されており、内側巻線Eと結合している。
この構成は、カードアンテナCAの内側巻線EとアンテナモジュールAMの3辺結合(3-side coupling)を提供する(図5Dの構成もまた、3辺結合を提供するが、外側巻線Dとであることを思い出してほしい)。
この構成により示される利点は、1つの所与のアンテナモジュール(AM1)が内側巻線Eに結合し、他の少なくとも1つの所与のアンテナモジュールが、2つのL型の切り欠きのいずれかにおいて、外側巻線Eと結合するように容易に配置することができるということである。
図5Fは、図5EのU形の突部と同じ(議論の目的において)様式で、カードアンテナの右縁から外側に、カード本体CBの中途まで延びるU形の突部を有し、また、同様に、DIFアンテナモジュールAM1が前記突部に配置されている点において、矩形から逸脱したカードアンテナCAの構成を示す。
この図は、追加のアンテナモジュールAM2が、カードアンテナCAの左辺において、カード本体CBの中途に配置され、接触パッドを有る適切な第2DIFアンテナモジュールとなり得ることを示す。追加で、あるいは、代替で、第3アンテナモジュールAM3が、カードアンテナCAの外側で、カードアンテナCAの右上(図示では)の角部に配置され、カードアンテナCAの外側巻線と結合するようになっている。代わりに、第3アンテナモジュールAM3あるいはさらに他のアンテナモジュールが、カードアンテナCAの右下の角部に配置されてもよい。
カードアンテナCAを、第1のアンテナモジュール(AM1)以外の様々な場所で単にオーバーラップさせることによって、追加のアンテナモジュール(AM2、AM3)を組み入れることができるという容易さは、追加のアンテナモジュールのそれぞれに追加の結合コイルを必要とするであろう、アサ・アブロイや凸版とのさらなる重大な差異を示す。
図5Gは、カードアンテナCAを備えたカード本体CBの右上の角部を示す図である。外側巻電D(実線)は4つのワイヤのターンを有し、カード本体CBの外側縁に近接している。内側巻線E(ダッシュ線)は4つのワイヤのターンを有し、外側巻線Dの内側で、カード本体CBの内側に向かって位置している。カードアンテナCAを構成する幾つかの構成は、以下のものを含む。
−この実施例では、モジュールアンテナMAは内側巻線Eとオーバーラップしている。
−2つの巻線E、Dは、互いに、実質的に同じ数のターン(例えば、それぞれ、3ないし4)、同じ長さ、同じピッチを有しており、それらの周縁の大部分が互いにできるだけ近接するように配置されている。内側巻線Eの最も外側のターンと、外側巻線Dの最も内側のターンと、の間の間隔は、反応性結合を最大化するために、できるだけ近づけて維持される。
−カードアンテナCAは、外側巻線Dの最も外側のターンのピッチを変えることで微調整(共振周波数の調整)される(US7928918、ゲマルトと対比のこと)。
−2つの巻線E、Dの効率的な結合のため、内側巻線Eの最も外側のターンは、外側巻線Dの最も内側のターンにできるだけ近づけるべきである。
図5Hは、図5Cに類似のカードアンテナCAの構成を示す。図解の明瞭さのため、内側巻線E、外側巻線Dのそれぞれの2つのターンのみが示してある(典型的には、これらは、それぞれ、3本ないし4本のターンを有するであろう)。直角を備えて形成されたL型ジョグ(図5C)の代わりに、内側巻線E、外側巻線Dは、そこにおいて、円形のモジュールアンテナMAが、内側巻線Eに、たとえばその周囲の90度のところで、オーバーラップする半径(radiussed)位を含んでいる、より緩やかな弓状(湾曲する)パス(path)に沿う(上述のように、矩形のアンテナモジュールMAと1つないし複数の縁で結合することと対比のこと)。一般に、この目的は、カードアンテナCAとモジュールアンテナMAとの間でできるだけ多くのオーバーラップ表面をカバーすることである。この構成は、円形のモジュールアンテナMAを備えたアンテナモジュールAMを示し、カードアンテナCAは、カード本体CB上の適当な位置での実質的なオーバーラップの機会を提供するようにパターン形成(patterned)される。カードアンテナCAを構成する際の他の幾つかの検討は以下のものを含む。
−接続された端部ないし位置7、10は、でるだけ一緒に近くに位置するべきである。
−巻線のターンは、カードアンテナCAの真ん中に位置する自由端8、9を収容するために幾分拡がっていてもよい。
−レーザアブレーションやミリングによって、接続“j”のための溝を基体に形成する
−端部8、9は、外側巻線Dから内側巻線Eを分離する中間にあることに留意されたい。この“ワイヤ切断”は、できるだけ小さく維持されるべきであり、外側巻線Dの最も内側のターンと、内側巻線Eの最も外側のターンと、が互いに密接するように維持される。
非接触RFIDタグへのアプリケーション
高周波RFIDタグから発せられる磁束場を仕向けるために、高い透磁率を有するフェライト層がカード本体の中間層に組み入れられ、当該層は、渦電流損失を低減する目的で、磁性フィラーを備えた樹脂、ポリマーでのフェライトナノ粒子あるいは焼結フェライトのシートの領域を提供し、携帯電話のバッテリの金属ケースのような下にある金属表面からRFIDタグをデカップルする。HF帯における遮蔽は、バッテリの金属表面上の誘導される渦電流によって引き起こされる搬送波(13.56MHz)の減衰を防止する。遮蔽無しでは、渦電流が搬送波の方向を逆にする磁界を生成する。
図6Aは、正面(図では下を向いている)上のディスプレイ及びキーパッドを有し、バッテリパック(バッテリ)を収容した携帯電話650を示す。非接触RFIDデバイス(タグ)660が電話の背面(図では上面)に配置されている。タグ660は、外部RFIDリーダ680と相互作用するためにアンテナ662を内部に有している。アンテナ662は、タグが一体化された従来のアンテナであってもよい。リーダ680は、また、それと関連するアンテナ682を有しており、典型的には、図示のものよりもはるかに大きい。
タグ600は、e−ペイメント、e−チケッティング、ロイヤリティ、アクセスコントールアプリケーションに用いられ得る携帯電話ステッカー(MPS)の例証である。
フェライト(ないし他の適切な材料)遮蔽要素670が、携帯電話650の背面とタグ660との間に配置され、タグとリーダ間の結合の減衰を緩和する。この要素は、フィルムないしテープの形状であり、非接触タグを電話に貼り付けるために両面に接着剤を備えている。両面に接着剤を有する両面テープは、例えばカーペットを装着するためのような両面に接着剤を有する両面テープは、周知である。
図6Bは、以下のものを含むフェライト遮蔽要素670を示す。
−コア層(すなわち、基体)672であって、数センチ幅を有し、2つの面を有する長尺テープであり、全体に亘って分散されたフェライト(あるいは他の材料)粒子(ナノ構造を含む)を有している
−テープの下面(図示)上の接着層674
−テープの上面(図示)上の接着層676
−後に剥離され、捨てられる剥離層678であり、トップ接着層676を保護する
遮蔽要素は、通常のダブルバック接着テープと同様に、適切にロール形で供され、遮蔽テープ670が(ロール供給フォームとして)巻き取られる時に、剥離層によって、接着層674の下面が接着層676の上面に貼り着くことを防止する。
幾つかの製造プロセス
図7Aは、アンテナモジュール(AM)の例示の製造及び組立てにおける第1ステップを示し、以下のものを含む:
−金、ニッケル、ないしパラジウムプレーティングを施した銅箔、
−従来の“スーパー35mm” テープのようなモジュールテープ(MT)
−スーパー35mmテープ テープの反対側から箔の下面への接続のため穴、例えばめっきスルーホール(PTH)、が貫通されている。
図7Bは、アンテナモジュール(AM)の製造および組立てのさらなるステップを示す。箔は、接触インターフェースのための複数(例えば6つ)のコンタクトパッド(CP)を有するように、レーザによってエッチングされる。これは、多くのバンクカード等に見られる良く知られたコンタクトの端子ブロックである。テープの反対側には(見えない)、チップモジュールCM及びモジュールアンテナMAが提供される。
図7C、7Dは、モジュールテープMTの反対側を示す(この図において、コンタクトパッドCPは見えない)。めっきスルーホール(PTH)及び幾つかのインタコネクトが見えている、DIチップがモジュールテープMTに装着されており、めっきスルーホール(PTH)及びインタコネクトにワイヤボンディングされている。モジュールアンテナMAが装着され接続される。グロブトップ(樹脂の共形コーティング)がダイ及びワイヤボンドを保護するために適用され、モジュールアンテナMAはグロブトップのダムとして作用する。あるいは、モジュールアンテナMAは、フラットアンテナ構造として、アンテナモジュールAMのモールドマス(グロブトップ)上に装着される。
既に論じたように(図1Dの156)、フェライト層が、インターコネクト(例えば、ワイヤボンド)のための穴を備えて提供される。図7C(右側)は、開口(図1D、158)が、ダイを受け入れるために、フェライト層を貫通して設けてあることを示す。
図7Eは、カードアンテナ(CA)を有するカード本体(CB)上に、図7Dのアンテナモジュールを用いて形成したDIスマートカードを示す。
カード本体CBのような基体に、ワイヤ(ないし導電材料)を配置して受け入れるための溝が形成される(例えば、US7,028,910シュランベルジェ)。アンテナモジュールAM(図1A、7E参照)を受け入れるための凹部が形成される。溝や凹部は、レーザアブレーションを用いて基体に形成される。
図7Fは、アンテナモジュールAM(図7E)を受け入れる凹部の中に入り、凹部の底を横切り、凹部から出るアンテナワイヤを示す。図解の明瞭さのため、カード本体CBの関連部分のみ及びアンテナワイヤの1つのターンのみが示してある。このことは、モジュールアンテナMAがカード本体CBにインプラントされた時に、モジュールアンテナMAとカードアンテナCAの間の距離を最小化することを容易にし、この近接は、カードアンテナCAとモジュールアンテナMAの有効な結合を保証する。
本発明について限定された数の実施形態に関連して記載したが、これらは本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきでなく、幾つかの実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者であれば、本明細書の開示事項に基づいて、本発明の範囲内である、他の変形、改良、手段を思いつくことができるであろう。

Claims (15)

  1. 少なくとも1つのチップないしチップモジュール(CM)と、モジュールアンテナ(MA)と、を備えたアンテナモジュール(AM)と、
    少なくとも1つの面と、周辺と、を有するカード本体(CB)と、
    前記カード本体(CB)の周辺に沿って延びるカードアンテナ(CA)と、
    を備えたスマートカード(100)であって、
    前記モジュールアンテナ(MA)の少なくとも部分は、前記カードアンテナ(CA)と関連する結合コイルの仲介無しで、当該カードアンテナとの結合のために、前記カードアンテナ(CA)の少なくとも部分とオーバーラップしていることを特徴とする、
    スマートカード。
  2. 前記カードアンテナ(CA)は、互いに逆相で接続された2つの巻線(D、E)を備え、
    前記アンテナモジュール(AM)は、それに結合するために、前記2つの巻線(D、E)の1つのみとオーバーラップしている、請求項1に記載のスマートカード。
  3. 前記カードアンテナ(CA)は、
    外側端(7)と内側端(8)を有する外側巻線(D)と、
    外側端(9)と内側端(10)を有する内側巻線(E)と、
    を備え、
    前記内側巻線(E)の内側端(10)は、前記外側巻線(D)の外側端(7)と接続されており、
    前記外側巻線(D)の内側端(8)、内側巻線(E)の外側端(9)は接続されていない、
    請求項1に記載のスマートカード。
  4. 前記カードアンテナ(CA)は、モジュールアンテナ(MA)とカードアンテナ(CA)のオーバーラップを最大化するために、ジョグ(jog)ないし切り抜きを伴うように形成されている(図5C、5D、5E、5F、5H)、
    請求項1に記載のカードアンテナ。
  5. 前記カードアンテナ(CA)とオーバーラップしている追加の1つまたは複数のアンテナモジュール(AM2、AM3)を備える(図5A、5F)、
    請求項1に記載のスマートカード。
  6. 前記モジュールアンテナ(MA、200)は(図2A)、
    第1端(1)、第2端(2)を備えたコイルとして形成された第1アンテナ構造(A)と、
    第1端(4)、第2端(3)を備えたコイルとして形成された第2アンテナ構造(B)と、
    第1端(5)、第2端(6)を備えたコイルとして形成された第3アンテナ構造(C)と、
    備え、
    前記第2アンテナ構造(B)の第1端(4)は、前記第1アンテナ構造の第1端(1)と接続し、前記チップモジュール(CM)の第1端子と接続されており、前記第2アンテナ構造(B)の第2端(3)は非接続状態にあり、
    前記第3アンテナ構造(C)の第1端(5)は、前記第1アンテナ構造の第2端(2)と接続し、前記チップモジュール(CM)の第2端子と接続されており、前記第3アンテナ構造(C)の第2端(6)は非接続状態にある、
    請求項1に記載のスマートカード。
  7. カードアンテナ(CA)に対するモジュールアンテナ(MA)の結合を高めるため、前記カード本体上ないし内に配置されたフェライト材料(124、126;図1B)を備えている、請求項1に記載のスマートカード。
  8. 前記アンテナモジュール(AM)は、接触モード動作のためのコンタクトパッド(CP)を備えている、請求項1に記載のスマートカード。
  9. 前記コンタクトパッド(CP)から前記モジュールアンテナ(MA)をデカップリングするためのフェライト要素(FE;図1D、7C、7D、7E)を備えている、請求項8に記載のスマートカード。
  10. 前記モジュールアンテナ(MA)と前記カードアンテナ(CA)の選択された部分とのオーバーラップを増大するために、前記カードアンテナ(CA)はパターン化(図5C、5D、5E、5F、5H)されている、請求項9に記載のスマートカード。
  11. 少なくとも非接触モードを有するチップモジュール(CM)を、スマートカードのカード本体(CB)上に配置されたカードアンテナ(CA)に結合する方法は、チップモジュール(CM)を備えたアンテナモジュール(AM)にモジュールアンテナ(MA)を設けることを含み、
    カードアンテナ(CA)を、互いに逆相で接続された2つの巻線部分を有する準ダイポールアンテナとして提供することを特徴とする、方法。
  12. 前記カードアンテナ(CA)は、内側巻線(E)と外側巻線(D)を有し、前記モジュールアンテナ(MA)は、前記内側巻線(E)と前記外側巻線(D)の一方にのみオーバーラップしている、請求項11に記載の方法。
  13. 前記チップモジュール(CM)は、接触パッド(CP)を有するデュアルインターフェース(DI)チップモジュールであり、
    さらに、モジュールアンテナ(MA)と接触パッド(CP)との間に配置されたフェライト(FE、156)を含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記モジュールアンテナ(MA、200)は、
    2つの端部(1、2)を有するコイルの形としての第1アンテナ構造(A)と、
    第1アンテナ構造(A)の1つの端部(1)と接続されている第1端部(4)と非接続状態にある第2端部(3)を有するコイルの形としての第2アンテナ構造(B)と、
    第1アンテナ構造(A)の他方の端部(2)と接続されている第1端部(5)と非接続状態にある第2端部(6)を有するコイルの形としての第2アンテナ構造(C)と、
    を備え、
    前記第2アンテナ構造と前記第3アンテナ構造は、前記第1アンテナ構造(A)の容量性スタブを形成している、
    請求項11に記載の方法。
  15. さらに、モジュールアンテナ(MA)とのオーバーラップを最大化するようにカードアンテナ(CA)をパターニングすること(図5C、5D、5E、5F、5H)を含む、請求項11に記載の方法。
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