WO2015170580A1

WO2015170580A1 - 電池モジュール

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Publication number: WO2015170580A1
Application number: PCT/JP2015/062077
Authority: WO
Inventors: 直人守作; 浩生植田; 加藤　崇行
Original assignee: 株式会社豊田自動織機
Priority date: 2014-05-07
Filing date: 2015-04-21
Publication date: 2015-11-12
Also published as: JP6252776B2; DE112015002135T5; JP2015213039A; US20170054116A1; DE112015002135B4; US9716255B2

Abstract

電池モジュールは、複数の電池セルと、カバーと、導電部材と、第１及び第２のエンドプレートと、弾性体と、固定プレートと、を備える。複数の電池セルは、一列に配列され、端子及び端子が設けられる面をそれぞれ有する。カバーは複数の電池セルにおける端子が設けられた面と対向する。導電部材は複数の電池セルに接続されるとともにカバーに固定される。第１及び第２のエンドプレートは複数の電池セルをそれらの配列方向の両側から挟持する。弾性体は第２のエンドプレートとそのエンドプレートに隣り合う電池セルとの間に配置される。固定プレートは弾性体とその弾性体に隣り合う電池セルとの間に配置される。弾性体は電池セルの膨張に伴い第１及び第２のエンドプレートに加わる荷重を吸収するように弾性変形するよう構成され、固定プレートはカバーに固定され、電池セルの膨張に伴いカバーとともに電池セルの配列方向に移動するように構成される。

Description

電池モジュール

　本発明は、カバーを有する電池モジュールに関する。

　電池モジュールには、電池セルへの液体やほこりの付着防止、電池セルの端子間のバスバー接続部分の絶縁及び保護などを目的として、カバーが設けられる場合がある。特許文献１に記載の電池モジュールには、電池モジュールの上部を保護するためのバスバーカバーが設けられている。バスバーカバーは導電部材を有し、導電部材は電池セルに接続されるとともにバスバーカバーに固定される。

特開２０１２－１０９１５２号公報

　電池セルは使用に伴い膨張していき、電池セルの膨張に伴いバスバーカバーが移動するおそれがある。バスバーカバーが移動すると、バスバーカバーの移動に伴い導電部材に応力がかかるおそれがあり、導電部材が破損するおそれがある。

　本発明の目的は、導電部材へ応力がかかることを抑制することができる電池モジュールを提供することにある。

　上記課題を解決する電池モジュールは、一列に配列され、端子及び前記端子が設けられる面をそれぞれ有する複数の電池セルと、複数の前記電池セルにおける前記端子が設けられた面と対向するカバーと、複数の前記電池セルに接続されるとともに前記カバーに固定された導電部材と、複数の前記電池セルをそれらの配列方向の両側から挟持する第１のエンドプレート及び第２のエンドプレートと、前記第２のエンドプレートとその第２のエンドプレートに隣り合う前記電池セルとの間に配置される弾性体と、前記弾性体とその弾性体に隣り合う前記電池セルとの間に配置される固定プレートと、を備え、前記弾性体は前記電池セルの膨張に伴い前記第１及び第２のエンドプレートに加わる荷重を吸収するように弾性変形するよう構成され、前記固定プレートは、前記カバーに固定され、前記電池セルの膨張に伴い前記カバーとともに前記電池セルの配列方向に移動するように構成される。

一実施形態の電池モジュールを示す斜視図。図１の電池モジュールの断面図。図２の電池セル、電池ホルダ、伝熱プレート、固定プレート及びエンドプレートを示す斜視図。図１の第１のカバー部材を示す斜視図。図１の第２のカバー部材を示す斜視図。固定プレートと、第２のカバー部材との固定態様を示す電池モジュールの分解斜視図。比較例の電池モジュールを示す一部破断断面図。図７の電池モジュールを示す一部破断断面図。図６の電池モジュールの作用を説明するための断面図。図６の電池モジュールの作用を説明するための断面図。

　以下、電池モジュール１０の一実施形態について説明する。
　図１及び図２に示すように、電池モジュール１０は、一列に配列された複数の電池セル１１と、複数の伝熱プレート４１とを有している。電池セル１１と伝熱プレート４１とは交互に配置されている。複数の電池ホルダ２０の各々が、一つの電池セル１１と一つの伝熱プレート４１とを保持している。電池セル１１及び伝熱プレート４１は、電池セル１１の配列方向の両側に設けられた第１のエンドプレート６１と第２のエンドプレート６２とによって挟持されている。以下では、配列方向の両端の電池セル１１のうち、一方を第１の電池セル１１ａとし、他方を第２の電池セル１１ｂとする。第１の電池セル１１ａは第１のエンドプレート６１と隣り合い、第２の電池セル１１ｂは第２のエンドプレート６２と隣り合っている。

　図２に示すように、第２のエンドプレート６２と第２の電池セル１１ｂとの間には、平板状の固定プレート５１及び平板状の弾性体３１が配置されている。第２のエンドプレートと第２の電池セル１１ｂとの間において、固定プレート５１は、第２の電池セル１１ｂに近接して設けられ、弾性体３１は第２のエンドプレート６２に近接して設けられている。すなわち、固定プレート５１は弾性体３１と第２の電池セル１１ｂとの間に配置され、弾性体３１は第２のエンドプレート６２と固定プレート５１との間に配置されている。弾性体３１は、ゴムや、樹脂系のスポンジなどの、弾性変形可能な材料からなる。

　図３に示すように、電池ホルダ２０は、矩形平板状の第１の被覆壁２１を有している。第１の被覆壁２１の長手方向両端には、矩形平板状の第２の被覆壁２２及び第３の被覆壁２３がそれぞれ設けられている。第２及び第３の被覆壁２２，２３は、第１の被覆壁２１の厚み方向、言い換えれば第１の被覆壁２１に直交する方向に延びる。第１の被覆壁２１、第２の被覆壁２２、第３の被覆壁２３に囲まれる領域は、電池セル１１が収容される収容部Ｓである。

　第２の被覆壁２２は、長手方向第１端部２２ａと、長手方向第１端部２２ａとは反対側の長手方向第２端部２２ｃとを有している。第３の被覆壁２３は、長手方向第１端部２３ａと、長手方向第１端部２３ａとは反対側の長手方向第２端部２３ｃとを有している。第１の被覆壁２１は、第２及び第３の被覆壁２２，２３の長手方向第２端部２２ｃ，２３ｃに接続されている。矩形平板状の第４の被覆壁２４が第２及び第３の被覆壁２２，２３の長手方向第１端部２２ａ，２３ａに接続されている。第４の被覆壁２４は被覆壁２２，２３の短手方向第１端部２２ｂ、２３ｂの間を延びている。第４の被覆壁２４は、その厚み方向が各被覆壁２２，２３の短手方向と一致する。第２の被覆壁２２と第３の被覆壁２３とは第４の被覆壁２４の長手方向に対向する。第４の被覆壁２４における厚み方向及び長手方向の両方に直交する方向が、第４の被覆壁２４の短手方向である。

　第４の被覆壁２４の長手方向両端付近には、Ｕ字状をなすとともに、第４の被覆壁２４の厚み方向に開口する端子収容部２５がそれぞれ設けられている。端子収容部２５は、第２の被覆壁２２及び第３の被覆壁２３にそれぞれ連続している。

　第４の被覆壁２４には、四角柱状の二つの柱部材２６が設けられ、各柱部材２６は対応する端子収容部２５と隣り合っている。各柱部材２６は、被覆壁２２，２３の短手方向に延びる軸線を有している。各柱部材２６は挿通孔２６ａを有し、各挿通孔２６ａは対応する柱部材２６を貫通するように柱部材２６の軸方向に延びている。

　矩形平板状の誘導部２７が、第２の被覆壁２２及び第３の被覆壁２３の長手方向第１端部２２ａ，２３ａから対応する被覆壁２２，２３の長手方向に延び、互いに対向している。各誘導部２７は、対応する被覆壁２２，２３と一体的に形成されている。第２の被覆壁２２及び第３の被覆壁２３の長手方向第２端部２２ｃ，２３ｃには、四角柱状の脚部２８がそれぞれ設けられている。各脚部２８は、被覆壁２２，２３の短手方向に延びる軸線を有している。各脚部２８は挿通孔２８ａを有し、各挿通孔２８ａは対応する脚部２８を貫通するように脚部２８の軸方向に延びている。

　電池セル１１は、ケース１２と、ケース１２に収容され、正極及び負極を有する電極組立体１３とを備えている。ケース１２は、底部及び開口部を有する四角筒状のケース本体１４と、開口部を閉塞する蓋部材１５とを備えている。蓋部材１５には、２つの端子１６すなわち正極端子及び負極端子が設けられている。各端子１６には、電池セル１１同士を接続するための接続部材が接続される。

　伝熱プレート４１は、金属製の板材をＬ字状に屈曲させることで形成されている。伝熱プレート４１は、矩形平板状の本体４２と、本体４２の長手方向一端から本体４２の厚み方向に延びる屈曲部４３とを有している。

　固定プレート５１は、矩形平板状の基部５２を有している。基部５２は、基部５２の短手方向両端部から互いに反対方向へ延びる複数の突出部５３，５４を有している。具体的にいえば、基部５２の短手方向両端部のうち、一方の端部に二つの第１の突出部５３が設けられ、他方の端部に二つの第２の突出部５４が設けられている。

　第１の突出部５３は、基部５２の長手方向中央寄りの位置で、基部５２の長手方向に互いに間隔を空けて設けられている。各第１の突出部５３は第１の突出部５３をその厚み方向に貫通する第１の貫通孔５５と第２の貫通孔５６とを有している。第１の貫通孔５５同士の間隔は、電池ホルダ２０の柱部材２６の挿通孔２６ａ同士の間隔と同一である。

　第２の突出部５４は、基部５２の長手方向両端部に寄って設けられている。各第２の突出部５４は第３の貫通孔５７を有している。第３の貫通孔５７同士の間隔は、電池ホルダ２０の脚部２８の挿通孔２８ａ同士の間隔と同一である。

　第１のエンドプレート６１は、矩形平板状のプレート基部６３を有している。プレート基部６３は、プレート基部６３の短手方向両端部から互いに反対方向へ延びる二つの第１のプレート突出部６４と二つの第２のプレート突出部６５とを有している。

　各第１のプレート突出部６４は、第１のプレート突出部６４をその厚み方向に貫通する第１のプレート貫通孔６６を有している。第１のプレート貫通孔６６同士の間隔は、電池ホルダ２０の柱部材２６の挿通孔２６ａ同士の間隔と同一である。また、各第１のプレート突出部６４は、第１のプレート突出部６４をその厚み方向に貫通する第２のプレート貫通孔６８を有している。各第２のプレート突出部６５は、第３のプレート貫通孔６７を有している。第３のプレート貫通孔６７同士の間隔は、電池ホルダ２０の脚部２８の挿通孔２８ａ同士の間隔と同一である。

　第２のエンドプレート６２は、図６に示すように、第２のプレート貫通孔６８を有していない点を除いて、第１のエンドプレート６１と同一形状である。このため、第２のエンドプレート６２について、第１のエンドプレート６１と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。

　図２に示すように、複数の電池セル１１、複数の伝熱プレート４１、複数の電池ホルダ２０、固定プレート５１、及び弾性体３１は、第１のエンドプレート６１と、第２のエンドプレート６２とによって挟持されている。第１のエンドプレート６１の２つのプレート貫通孔６６、各電池ホルダ２０の２つの挿通孔２６ａ、固定プレート５１の２つの第１の貫通孔５５、及び第２のエンドプレート６２の２つのプレート貫通孔６６には、２本のボルトＢがそれぞれ挿通されている。また、第１のエンドプレート６１の２つのプレート貫通孔６７、各電池ホルダ２０の２つの挿通孔２８ａ、及び固定プレート５１の２つの第３の貫通孔５７には、２本のボルトＢがそれぞれ挿通されている。各ボルトＢは、第２のエンドプレート６２の対応するプレート貫通孔６６，６７を挿通し、その頭部の反対側の端部においてナットＮに螺合されている。これにより、第１のエンドプレート６１及び第２のエンドプレート６２には、互いに近付く方向に荷重が加えられ、これによりエンドプレート６１，６２の間の部材がエンドプレート６１，６２によって拘束されている。

　図１～図３に示すように、電池モジュール１０は、カバー７０を有している。カバー７０は、電池セル１１における端子１６が設けられた面、言い換えれば蓋部材１５と対向しており、各電池ホルダ２０の２つの誘導部２７間に配設されている。カバー７０は、第１のカバー部材７１と第２のカバー部材７２とを含んでいる。第１のカバー部材７１と第２のカバー部材７２とは、電池セル１１の配列方向に並んでいる。

　図４に示すように、第１のカバー部材７１は、矩形平板状の本体７３を有している。本体７３は、本体７３の長手方向の両端部から本体７３の厚み方向にそれぞれ延びる側壁部（立壁部）７４を備えている。本体７３は、本体７３をその厚み方向に貫通する貫通孔７５を有している。貫通孔７５は、本体７３の四つの角部のうち一つの角部に寄って設けられている。

　本体７３は、側壁部７４が設けられた面とは反対側の面（蓋部材１５に対向する面）に、四角柱状の二つの固定部８３を備えている。固定部８３は、本体７３の短手方向の端部のうちの一方に両方とも設けられている。固定部８３は、本体７６の長手方向に互いに間隔を空けて設けられている。各固定部８１には、インサート成形などによってナット８４が埋設されている。固定部８１に埋設されたナット８４同士の間隔（ナット８４の中心間の距離）は、第１のエンドプレート６１の第２のプレート貫通孔６８同士の間隔と同一である。

　図５に示すように、第２のカバー部材７２は、矩形平板状の本体７６を有している。本体７６は、本体７６の長手方向の両端部から本体７６の厚み方向にそれぞれ延びる側壁部（立壁部）７７を備えている。本体７６は、本体７６をその厚み方向に貫通する貫通孔７８を有している。貫通孔７８は、本体７６の四つの角部のうち一つの角部に寄って設けられている。本体７６は、側壁部７７が設けられた面から本体７６の厚み方向に延びる平板状の固定板７９を有している。固定板７９は、貫通孔７８の近傍に設けられている。固定板７９には、インサート成形などによってナット８０が埋設されている。

　本体７６は、側壁部７７が設けられた面とは反対側の面（蓋部材１５に対向する面）に、四角柱状の二つの固定部８１を備えている。固定部８１は、本体７６の短手方向の端部のうちの一方に両方とも設けられている。固定部８１は、本体７６の長手方向に互いに間隔を空けて設けられている。固定部８１における互いに対向する面とは反対側の面（固定部８１における本体７６の長手方向外方に向く面）同士の距離が、各電池ホルダ２０の柱部材２６における互いに対向する面同士の距離よりも短い。各固定部８１には、インサート成形などによってナット８２が埋設されている。

　第１のカバー部材７１と、第２のカバー部材７２とは、貫通孔７５，７８に隣り合う本体７３，７６の角部が対角に位置するように配置されている。電池セル１１の配列方向において、第１のカバー部材７１は第１のエンドプレート６１寄りに位置し、第２のカバー部材７２は第２のエンドプレート６２寄りに位置している。図１及び図６に示すように、第１のカバー部材７１の側壁部７４と第２のカバー部材７２の側壁部７７とは、それぞれ、電池ホルダ２０の誘導部２７に沿って設けられている。第１のカバー部材７１と第２のカバー部材７２とは、互いに固定されておらず、互いに離間することが可能である。

　図１及び図２に示すように、第１のエンドプレート６１の各第２のプレート貫通孔６８に挿通されたネジ５９は、第１のカバー部材７１の固定部８３に埋設されたナット８４に螺合されている。これにより、第１のエンドプレート６１が第１のカバー部材７１に固定されている。

　図６に示すように、第２のカバー部材７２の二つの固定部８１は、各電池ホルダ２０の二つの柱部材２６の間に位置している。そして、固定プレート５１の各第２の貫通孔５６に挿通されたネジ５８が固定部８１に埋設されたナット８２に螺合されることで、固定プレート５１が第２のカバー部材７２に固定されている。

　図１に示すように、第１のカバー部材７１には、電流センサ８５が載置されている。電流センサ８５は、電池セル１１と接続されている。具体的にいえば、第１の電池セル１１ａの端子１６には、柱状のバスバー８６が設けられており、バスバー８６は、第１のカバー部材７１の貫通孔７５を挿通して電流センサ８５の接続端子８７に固定されている。

　電流センサ８５の接続端子８８には、接続部材８９が固定されている。接続部材８９は、回路基板９０に接続されている。回路基板９０には、複数の電子部品９１が実装されている。電子部品９１は、例えば、ＦＥＴ（電界効果トランジスタ）などの半導体素子である。電子部品９１は、回路基板９０のパターン導体で互いに接続されている。回路基板９０は、接続部材９２に接続されている。接続部材９２には、ハーネス９３が固定されている。

　第２のカバー部材７２には、電池モジュール１０を監視して、電池モジュール１０（又は電池セル１１）に異常などが生じた場合に放電の遮断などを行う監視ＥＣＵ９４が載置されている。第２のカバー部材７２の貫通孔７８には、導電部材すなわち柱状のバスバー１００が挿通されている。バスバー１００は、第１の柱部１０１と第２の柱部１０２とを有している。第１の柱部１０１は、第２の電池セル１１ｂの端子１６に接続されるとともに、第２のカバー部材７２の貫通孔７８を挿通してカバー部材７２の上に突出している。第２の柱部１０２は、第１の柱部１０１の先端から固定板７９に沿って、すなわち第１の柱部１０１と直角に交わる方向に延びている。第２の柱部１０２には、ネジ１０３によってハーネス１０４が固定されている。ネジ１０３は、ハーネス１０４の接続部１０５のＵ字状端部における溝及び第２の柱部１０２の孔を通って、固定板７９に埋設されたナット８０に螺合されている。これにより、第２のカバー部材７２には、バスバー１００とともにハーネス１０４が固定されている。

　次に、本実施形態の電池モジュール１０の作用について説明する。
　各電池セル１１は、使用に伴い電極の表面に被膜が形成されていく。被膜が厚くなることで、各電池セル１１は膨張していく。第２のエンドプレート６２と、第２の電池セル１１ｂとの間に弾性体３１を設けることで、電池セル１１が膨張したときに弾性体３１が弾性変形する。弾性体３１は、弾性変形により電池セル１１の膨張に伴いエンドプレート６１，６２に加わる荷重を吸収している。

　次に、比較例の電池モジュール２００について説明する。
　図７に示すように、比較例の電池モジュール２００は、固定プレート５１を有しておらず、第２のカバー部材７２は、第２のエンドプレート６２に固定されている。具体的にいえば、第２のエンドプレート６２を挿通した各ネジ２０１が、第２のカバー部材７２の対応する固定部８１に埋設されたナット８２に螺合されることで、第２のカバー部材７２が第２のエンドプレート６２に固定されている。

　図８に示すように、電池セル１１が膨張すると、隣り合う電池セル１１は互いに押し合う。電池セル１１の押圧力による荷重が弾性体３１に加わることで、弾性体３１が弾性変形し、電池セル１１は第２のエンドプレート６２に向けて若干移動する。電池セル１１が第２のエンドプレート６２に向けて移動するのに伴い、電池セル１１に固定されたバスバー１００も一体となって移動する。バスバー１００は第２のカバー部材７２にも固定されているが、第２のカバー部材７２は第２のエンドプレート６２に固定されているため、電池セル１１、バスバー１００、及び第２のカバー部材７２は、一体となって移動することができない。このため、電池セル１１の移動に伴う応力がバスバー１００に集中し、バスバー１００が屈曲するように変形したり、ネジ１０３の螺合が緩んだり、第２のカバー部材７２が破損したりする等の原因となる。

　図９に示すように、本実施形態では、第２のエンドプレート６２と電池セル１１との間に固定プレート５１及び弾性体３１とが配置されている。固定プレート５１は弾性体３１と電池セル１１（第２の電池セル１１ｂ）との間に配置され、弾性体３１は固定プレート５１と第２のエンドプレート６２との間に配置されている。

　図１０に示すように、電池セル１１が膨張に伴い第２のエンドプレート６２に向けて移動し、第２のカバー部材７２が電池セル１１と一体となって移動すると、第２のカバー部材７２が固定された固定プレート５１は、第２のカバー部材７２と一体となって移動する。このため、電池セル１１、バスバー１００、及び第２のカバー部材７２が一体となって移動することができ、バスバー１００に応力が作用することを抑制することができる。第２のカバー部材７２が移動するときには、側壁部７７が電池ホルダ２０の誘導部２７に沿って移動することで、第２のカバー部材７２が電池セル１１の配列方向に案内される。

　本実施形態では、第２のエンドプレート６２と第２の電池セル１１ｂとの間に弾性体３１が設けられる一方、第１のエンドプレート６１と第１の電池セル１１ａとの間には弾性体３１が設けられていない。このため、電池セル１１が膨張し、電池セル１１が若干移動するときに、電池セル１１は弾性体３１に向けて、すなわち、第２のエンドプレート６２に向けて移動する。このため、第１の電池セル１１ａに比べて、第２の電池セル１１ｂの移動量は大きい。第１のカバー部材７１と第２のカバー部材７２とは互いに固定されていないため、第２のカバー部材７２のみが第２の電池セル１１ｂの移動に伴い電池セル１１ｂと一体となって移動する。すなわち、第２のエンドプレート６２と第２の電池セル１１ｂとの間にのみ弾性体３１を設けることで電池セル１１の移動方向を定め、第１のカバー部材７１と第２のカバー部材７２とが互いに離間することが可能であるため、第１のカバー部材７１への影響を少なくすることができる。

　したがって、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
　（１）第２のエンドプレート６２と電池セル１１との間に弾性体３１及び固定プレート５１を設けて、固定プレート５１にカバー７０を固定している。このため、電池セル１１が膨張したときに、固定プレート５１が第２のカバー部材７２と一体に移動することができ、バスバー１００への応力を抑制することができる。これにより、バスバー１００の変形、ネジ１０３の螺合の緩み、及び第２のカバー部材７２の破損等を抑制することができる。

　（２）第２の電池セル１１ｂと第２のエンドプレート６２との間に弾性体３１が設けられており、第１のカバー部材７１と第２のカバー部材７２とは互いに離間することが可能である。電池セル１１が膨張したときに電池セル１１を第２のエンドプレート６２に向けて移動させることができ、これにより、第１の電池セル１１ａの移動量は少なくなり、第２の電池セル１１ｂの移動量は多くなる。このため、第１のカバー部材７１の移動量は、第２のカバー部材７２の移動量に比べて少ない。したがって、バスバー８６へ応力が作用することを抑制することができる。

　（３）第１のカバー部材７１の側壁部７４と第２のカバー部材７２の側壁部７７とは、それぞれ、電池ホルダ２０の誘導部２７に沿って設けられている。このため、カバー７０が移動するときには、この移動を誘導部２７によって電池セル１１の配列方向に案内することができる。

　なお、実施形態は以下のように変更してもよい。
　○カバー７０は複数のカバー部材７１，７２を含んでいたが、単一のカバー部材のみを含んでいてもよい。また、カバー７０は３つ以上のカバー部材を含んでいてもよい。

　○バスバー１００はカバー７０のいずれかの位置に固定されていればよく、固定板７９に固定されていなくてもよい。バスバー１００を固定板７９に固定しない場合には、固定板７９は設けられていなくてもよい。

　○弾性体３１及び固定プレート５１が第２のエンドプレート６２と第２の電池セル１１ｂとの間に設けられるだけでなく、第１のエンドプレート６１と第１の電池セル１１ａとの間にさらに設けられてもよい。

　○固定プレート５１は、ネジ５８などの固定部材以外でカバー７０と固定されていてもよく、例えば接着剤などで固定されていてもよい。
　○導電部材は、カバー７０に固定される部材であれば、どのような部材でもよく、例えば板状をなすバスバーであってもよい。

　○電池ホルダ２０は、誘導部２７を有していなくてもよい。

Claims

　一列に配列され、端子及び前記端子が設けられる面をそれぞれ有する複数の電池セルと、
　複数の前記電池セルにおける前記端子が設けられた面と対向するカバーと、
　複数の前記電池セルに接続されるとともに前記カバーに固定された導電部材と、
　複数の前記電池セルをそれらの配列方向の両側から挟持する第１のエンドプレート及び第２のエンドプレートと、
　前記第２のエンドプレートとその第２のエンドプレートに隣り合う前記電池セルとの間に配置される弾性体と、
　前記弾性体とその弾性体に隣り合う前記電池セルとの間に配置される固定プレートと、を備え、
　前記弾性体は前記電池セルの膨張に伴い前記第１及び第２のエンドプレートに加わる荷重を吸収するように弾性変形するよう構成され、
　前記固定プレートは、前記カバーに固定され、前記電池セルの膨張に伴い前記カバーとともに前記電池セルの配列方向に移動するように構成される、電池モジュール。
　前記弾性体及び前記固定プレートは、前記第２のエンドプレートと前記電池セルとの間にのみ設けられ、
　前記カバーは、前記電池セルの配列方向に並ぶ複数のカバー部材を含み、複数の前記カバー部材は前記電池セルの膨張に伴い互いに電池セルの配列方向に離間することが可能であり、
　複数の前記カバー部材のうち、前記固定プレートに最も近いカバー部材が前記固定プレートに固定されている請求項１に記載の電池モジュール。
　複数の前記電池セルをそれぞれ保持する複数の電池ホルダをさらに備え、
　前記各電池ホルダは前記カバーに沿って設けられた誘導部を有し、該誘導部は前記電池セルの膨張に伴う前記配列方向への前記カバーの移動を案内する請求項１又は請求項２に記載の電池モジュール。