WO2013039080A1 - 基板製造装置 - Google Patents

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裕司 岡本
潤 西牧
靖仁 中森
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住友重機械工業株式会社
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    • HELECTRICITY
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    • H05K13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or adjusting assemblages of electric components
    • H05K13/0061Tools for holding the circuit boards during processing; handling transport of printed circuit boards

Definitions

  • the wedge drive unit 85 is operated to displace the suction plate 28 in the positive direction of the x axis. That is, the second substrate 50 ⁇ / b> B is displaced in a direction approaching the elevating unit 75.
  • the suction board 28 and the second substrate 50B are moved up simultaneously with being displaced in the positive direction of the x-axis.
  • the edge of the second substrate 50B comes into close contact with the holding surface 24 when the edge of the second substrate 50B comes into contact with the lower surface of the bowl-shaped portion 75A.
  • the second X stage 83 performs fine adjustment of the positional relationship between the suction plate 28 and the elevating parts 71 and 75 in the x direction.
  • the support stage 82 moves both in the x direction while maintaining the positional relationship between the suction plate 28 and the elevating parts 71 and 75.
  • a rotating lifting mechanism 78 and a fixing nut 87 are arranged.
  • An elevating part 71 is fixed to the tip of the elevating shaft 79 of the rotary elevating mechanism 78.
  • the fixing nut 87 is fixed to the suction plate 28.
  • step S7 if the height of the upper surface of the substrate 50 is out of the allowable range, an alarm is issued in step S11, and the process is terminated. In this case, the process is resumed after the height of the upper surface of the substrate 50 falls within the allowable range by the intervention of the operator. Or the board
  • the working distance WD In order to form a thin film pattern with high resolution, it is preferable to shorten the working distance WD. That is, it is preferable to shorten the working distance WD as the pixel pitch of the pattern definition data defining the shape of the thin film pattern becomes narrower. As an example, it is preferable to set the working distance WD so that the positional relationship between the landing positions of the droplets discharged from the nozzle holes 55 adjacent to each other is not switched. That is, it is preferable that the maximum value of the deviation PE is equal to or less than 1 ⁇ 2 of the pitch P of the nozzle holes 55 (FIG. 27B).
  • the height of the pressing member 26 is preferably set to be less than the working distance WD described above.
  • the bowl-shaped portion 71A (FIG. 10A, etc.) at the tip of the lifting part 71 and the bowl-like part 75A (FIG. 12A, etc.) at the tip of the lifting part 75 are used. ) Is preferably less than the working distance WD.
  • the diameter of the wire 91 (FIG. 35A, etc.) is less than the working distance WD.

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Abstract

 ステージの保持面に基板が保持される。吸引機構が、保持面に載せられた基板を保持面に吸引する。周縁部密着機構が、保持面に載せられた基板の周縁部に対して、吸引機構による吸引とは別の力で、保持面に近づく向きの力を印加する。ノズルユニットが、ステージに保持された基板に対向し、基板に向けて液状材料の液滴を吐出する。移動機構が、ステージとノズルユニットとの一方を他方に対して、保持面に平行な方向に移動させる。基板をステージに保持したときに、基板の縁の浮き上がりを防止することが可能である。

Description

基板製造装置
 本発明は、液状の薄膜材料を基板に向けて吐出して薄膜を形成する基板製造装置に関する。
 ノズルヘッドから薄膜形成用材料を含んだ液滴を吐出して、対象物の表面に、所定のパターンを有する薄膜を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1、2)。薄膜を形成すべき対象物は、例えばプリント基板であり、薄膜形成材料はソルダーレジストである。液滴を塗布する際には、プリント基板が、XYステージ上に真空チャック等によって固定される。
 プリント基板に形成される薄膜パターンは、既に形成されている配線パターンに対して所定の位置に形成される。配線パターンの位置、及びプリント基板の歪み等を検出するために、プリント基板に形成されているアライメントマークをCCDカメラ等の撮像装置で撮像する。撮像された画像を解析することにより、アライメントマークの位置を検出する。
特許第3544543号公報 特開2004-104104号公報
 プリント基板は、樹脂及び金属薄膜が積層された構造を有するため、これらの熱膨張係数の相違により、反りが発生する。真空チャックによりプリント基板を吸引しても、基板の反りに起因して基板の縁がステージから浮き上がる場合がある。ステージから浮き上がった部分の高さが、プリント基板とノズルヘッドとの間隔の設計値を超えると、ノズルヘッドがプリント基板に接触してしまう。
 また、プリント基板とノズルヘッドとの間隔が0.5mm程度と狭いため、基板の縁を押さえるクランプ機構をステージ上に取り付けることは困難である。また、相対的に小さな基板の縁をステージに押し付けるためのクランプ機構をステージ上に取り付けると、このクランプ機構が、相対的に大きな基板をステージに保持するときの障害になってしまう。
 通常、プリント基板をステージに保持した後にアライメントマークを撮像し、画像解析が行われる。このため、プリント基板をステージに保持してから、薄膜の形成開始までに、撮像及び画像解析のための時間を要する。
 本発明の目的は、基板をステージに保持したときに、基板の縁の浮き上がりを防止することが可能な基板製造装置を提供することである。
 本発明の一観点によると、
 基板を保持する保持面を有する保持するステージと、
 前記保持面に載せられた基板を前記保持面に吸引する吸引機構と、
 前記保持面に載せられた基板の周縁部に対して、前記吸引機構による吸引とは別の力で、前記保持面に近づく向きの力を印加する周縁部密着機構と、
 前記ステージに保持された基板に対向し、前記基板に向けて液状材料の液滴を吐出するノズルユニットと、
 前記ステージと前記ノズルユニットとの一方を他方に対して、前記保持面に平行な方向に移動させる移動機構と
を有する基板製造装置が提供される。
 周縁部密着機構で基板の周縁部に対して保持面に近づく向きの力を印加することにより、基板の縁の浮き上がりを防止することができる。
図1A及び図1Bは、実施例1による基板製造装置の概略側面図、及びノズルヘッドの底面図である。 図2は、ノズルヘッドに対して基板を相対的に移動させながら、ノズルヘッドから吐出される薄膜材料を基板の表面に付着させる様子を示す側面図である。 図3Aは、基板にソルダーレジストの薄膜パターンを形成するときのステージ及び基板の平面図であり、及び図3Bはステージ及び基板の断面図である。 図4A~図4Cは、基板の周縁部をステージに押さえつけて、基板を平坦に保持した状態を示す平面図及び断面図である。 図5A及び図5Bは、基板の周縁部を押さえ部材で押さえつけた状態の側面図及び平面図である。 図6A及び図6Bは、基板の周縁部を押さえつけるための押さえ部材が緩んでいる状態の側面図及び平面図である。 図7A及び図7Bは、基板の周縁部を押さえ部材により押さえつける他の例を示す平面図及び側面図である。 図8は、実施例2による基板製造装置の概略斜視図である。 図9Aは、実施例2による基板製造装置のステージの平面図であり、図9Bは、共通密着機構の斜視図である。 図10A~図10Dは、図9Aの一点鎖線10A-10Aにおける断面図に対応し、実施例2の装置を用いて、第1の基板の縁を保持面に密着させる工程の順番に従って示したステージ及び基板の断面図である。 図11は、実施例3による基板製造装置のステージの平面図である。 図12A及び図12Bは、図11の一点鎖線12A-12Aにおける断面図に対応し、実施例3の装置を用いて、第2の基板の縁を保持面に密着させる工程の順番に従って示したステージ及び基板の断面図である。 図13A及び図13Bは、実施例4による基板製造装置のステージ及び移動機構の概略図である。 図14A及び図14Bは、実施例5による基板製造装置の第1の周縁部密着機構の近傍の断面図である。 図14C及び図14Dは、実施例5による基板製造装置の第1の周縁部密着機構の近傍の断面図である。 図15Aは、実施例6による基板製造装置の第1の周縁部密着機構の近傍の断面図であり、図15Bは、昇降軸と固定ナットとの螺合部分の断面図である。 図15C及び図15Dは、実施例6による基板製造装置の第1の周縁部密着機構の近傍の断面図である。 図16A及び図16Bは、実施例7による基板製造装置の第1の周縁部密着機構の近傍の断面図である。 図17Aは、実施例8による基板製造装置のステージの平面図であり、図17Bは、図17Aの一点鎖線17B-17Bにおける断面図である。 図18は、実施例9による基板製造装置のステージの平面図である。 図19は、実施例9による基板製造装置の周縁部引き寄せ機構及びその近傍の断面図である。 図20A~図20Cは、実施例9による基板製造装置を用いて基板をステージに保持する方法を説明するためのステージ及び基板の概略断面図である。 図20D~図20Fは、実施例9による基板製造装置を用いて基板をステージに保持する方法を説明するためのステージ及び基板の概略断面図である。 図21A~図21Dは、実施例10による基板製造装置を用いて基板をステージに保持する方法を説明するためのステージ及び基板の概略断面図である。 図22は、実施例11による基板製造装置の周縁部引き寄せ機構及びその近傍の断面図である。 図23は、実施例12による基板製造装置の周縁部引き寄せ機構及びその近傍の断面図である。 図24A~図24Cは、実施例13による基板製造装置を用いて基板をステージに保持する方法を説明するためのステージ及び基板の概略断面図である。 図24D~図24Fは、実施例13による基板製造装置を用いて基板をステージに保持する方法を説明するためのステージ及び基板の概略断面図である。 図25は、実施例14による基板製造装置の概略図である。 図26は、実施例14による基板製造装置の斜視図である。 図27A及び図27Bは、それぞれ実施例14による基板製造装置のノズルユニットの斜視図及び底面図である。 図28Aは、実施例14による基板製造装置のステージと基板との平面図であり、図28Bは、図28Aの一点鎖線28B-28Bにおける断面図である。 図29Aは、実施例14による基板製造装置のステージと基板との平面図であり、図29Bは、図29Aの一点鎖線29B-29Bにおける断面図である。 図30Aは、実施例15による基板製造装置のステージと基板との平面図であり、図30Bは、図30Aの一点鎖線30B-30Bにおける断面図である。 図31は、実施例16による基板製造装置のステージと基板との平面図である。 図32A及び図32Bは、実施例17による基板製造装置で用いられる基板に形成された貫通孔の平面図である。 図33Aは、実施例18による基板製造装置のステージと基板との平面図であり、図33B及び図33Cは、図33Aの一点鎖線33B-33Bにおける断面図である。 図34A~図34Dは、実施例19による基板製造装置の動作を説明するためのステージ、引張力印加機構、及び基板の断面図である。 図35A及び図35Bは、実施例20による基板製造装置のステージ及び周縁部密着機構の平面図である。 図36A及び図36Bは、それぞれ実施例20による基板製造装置の第1の周縁部密着機構の正面図及び側面図である。 図37A及び図37Bは、実施例20による基板製造装置の第1の周縁部密着機構の側面図である。 図38A及び図38Bは、実施例20による基板製造装置の第2の周縁部密着機構の断面図である。 図39A及び図39Bは、それぞれ実施例20及びその変形例による基板製造装置の第2の周縁部密着機構に用いられている押さえ部材の斜視図である。 図40は、実施例20による基板製造装置のステージに基板を保持する手順のフローチャートである。 図41A及び図41Bは、実施例21による基板製造装置の第2の周縁部密着機構の断面図である。 図41Cは、実施例21による基板製造装置の第2の周縁部密着機構の断面図である。 図42は、実施例22による基板製造装置のノズルユニット、及び基板の概略断面図である。
 [実施例1]
 図1Aに、実施例1による基板製造装置の概略側面図を示す。この基板製造装置は、定盤20、門形フレーム21、移動機構22、ノズルヘッド46、撮像装置30、及び制御装置35を含む。定盤20は、図中の座標系においてXY平面に平行な面上に配置される。移動機構22は、定盤20の上に配置される。門形フレーム21は、定盤20に固定されており、ノズルヘッド46及び撮像装置30を支持する。制御装置35は、基板製造装置の動作を制御する。
 移動機構22は、例えば、定盤20側から順に配置されるY移動機構22y、X移動機構22x及びθ移動機構22θ等の移動機構を含む。移動機構22によってステージ23が支持されている。Y移動機構22y、X移動機構22x及びθ移動機構22θは、それぞれボールねじやリニアモータ等の駆動機構を備える。ステージ23は、基板(例えばプリント基板)50を吸着保持する。θ移動機構22θは、ステージ23を、Z軸に平行な軸を回転中心としたステージ23の回転方向の姿勢を変化させる。X移動機構22x及びY移動機構22yは、それぞれステージ23を、X軸方向及びY軸方向に移動させる。ステージ23による基板50の吸着は、制御装置35によって制御される。X移動機構22x、Y移動機構22y、θ移動機構22θによるステージ23の移動は、制御装置35によって制御される。なお、移動機構22は、ステージ23をX、Y、θ方向にそれぞれ移動させることができる単一の機構であってもかまわない。
 門形フレーム21は、2本の支柱と、支柱に架け渡された梁とを含む。2本の支柱は、X方向に間隔を隔てて、定盤20に立てた状態で固定される。
 ノズルヘッド46及び撮像装置30は、門形フレーム21の梁に取り付けられる。ノズルヘッド46は、液状の薄膜材料を、ステージ23に保持された基板50に向けて吐出する。薄膜材料には、光硬化性の樹脂、例えばソルダーレジストが用いられる。ノズルヘッド46からの薄膜材料の吐出は、制御装置35によって制御される。撮像装置30は、ステージ23に保持された基板50の表面を撮像する。移動機構22により基板50を移動させることで、基板50上の任意の位置の画像データを取得することができる。取得された画像データは、制御装置35に送信される。取得された画像データにより、制御装置35は、基板50に薄膜材料を付着させるべき位置の計測や、付着した薄膜材料の検査を行うことができる。撮像装置30による撮像、及びその画像データの送信は、制御装置35によって制御される。
 制御装置35は、記憶装置36を含み、記憶装置36には、基板50上に形成すべき薄膜パターンの形状を定義する画像データ(以下、パターン定義データという。)が記憶されている。薄膜パターンは、通常ガーバフォーマットの画像データで与えられ、ガーバフォーマットからラスタフォーマットに変換される。制御装置35は、撮像装置30で撮像された画像データ及び記憶装置36に記憶されるパターン定義データに基づいて、基板50に形成すべき形状の薄膜パターンが形成されるように、移動機構22による基板50の移動、及びノズルヘッド46からの薄膜材料の吐出を制御する。
 基板50は、X方向及びY方向に移動される。基板50がノズルヘッド46の下方を通過するときに、薄膜材料が基板50に付着する。
 図1Aでは、移動機構22によってステージ23を移動させ、ノズルヘッド46が固定されていた。その反対に、ステージ23を固定し、ノズルヘッド46を移動させる構成を採用してもよい。
 図1Bに、ノズルヘッド46の底面図を示す。ノズルヘッド46の底面に、複数のノズル孔55、及び硬化用光源56が設けられている。硬化用光源56は、ノズル孔55から吐出され、基板50(図1A)に付着した薄膜材料に硬化用の光を照射する。複数のノズル孔55によって、例えば2列のノズル列57が構成される。ノズル列57の各々は、X方向に並ぶ複数のノズル孔55を含む。2本のノズル列57の中心間距離をPlineで表す。各ノズル列57を構成するノズル孔55は、X方向にピッチPnozで配置される。一方のノズル列57を構成するノズル孔55は、他方のノズル列57を構成するノズル孔55に対して、X方向にPnoz/2だけずらして配置される。つまり、ノズル孔55は、X軸方向に沿ってピッチPhead=Pnoz/2で千鳥状に配列される。ノズル孔55の各々は圧電素子を含み、電圧の印加に応じて液状の薄膜材料を吐出する。薄膜材料の吐出は制御装置35によって制御される。
 例えば、ノズル列57の各々は、192個のノズル孔55を含む。このため、ノズルヘッド46は、384個のノズル孔55を含む。ノズルヘッド46のピッチPheadは約80μmである。このとき、ノズルヘッド46のX方向に沿う解像度は、約300dpiとなる。ノズルヘッド46に設けられる一方の端のノズル孔55から他方の端のノズル孔55までの長さLは約31.5mmであり、ノズル列間のピッチPlineは約5mmである。ノズル孔55の開口径は約30μmである。なお、ノズルヘッド46に設けられるノズル列57は、1列、または3列以上としてもよい。ノズル列57を増加させることにより、ノズルヘッド46に設けられる圧電素子の寸法、レイアウトなどの制約を受けることなく、容易にノズルヘッド46の解像度を高めることが可能になる。
 図2に、薄膜材料を基板50に付着させているときのノズルヘッド46及び基板50の側面図を示す。ノズルヘッド46に対して基板50を移動させながら、ノズルヘッド46から薄膜材料が吐出される。制御装置35(図1A)は、ノズルヘッド46に対して基板50を、例えばY軸の負の方向に移動させる。撮像装置30(図1A)による画像データ、及び記憶装置36(図1A)に記憶されるパターン定義データに基づいて、ノズルヘッド46の各圧電素子に所定の周期で電圧パルスを印加することにより、ノズル孔55から薄膜材料を吐出させる。
 ノズル列57を構成するそれぞれのノズル孔55は、時刻T1に開始する電圧パルスの印加により薄膜材料を吐出し、薄膜材料をそれぞれ基板50上の位置y1、y2に付着させる。さらに、時刻T2に開始する電圧パルスの印加により薄膜材料を吐出し、薄膜材料を基板50上の位置y2、y3に付着させる。薄膜材料は、ノズルヘッド46に備えられた硬化用光源56からの光照射によって直ちに硬化される。基板50の移動と、基板50への薄膜材料の吐出を繰り返すことにより、基板50の表面に形成すべき薄膜パターンが形成される。例えば、基板50とノズルヘッド46との距離は1mm程度である。また、基板50の送り速度は約100mm/s程度であり、ノズルヘッド46の吐出周波数は約30kHz程度である。
 本願の発明者らは、上述の基板製造装置を用いて、プリント基板に光硬化性のソルダーレジストのパターンを形成する評価実験を行った。なお、以下の説明では、便宜的に、ノズルヘッド46に対して基板を移動させる動作を、「ノズルヘッド46が基板50の表面を走査する」という場合がある。
 図3A及び図3Bに、それぞれステージ23に保持された基板50の平面図及び断面図を示す。基板50は、例えば矩形の平面形状を有し、厚さが0.1mm~数mm程度、サイズが500mm×600mm程度である。ステージ23に設けられる複数の吸引孔27は、例えば3mm程度の開口径を有し、20mm程度のピッチで規則的に配置される。ステージ23は、吸引孔27から吸気を行うことにより、基板50を吸着し、保持する。
 制御装置35(図1A)は、撮像装置30(図1A)により基板50に形成されたアライメントマークMを参照して、図3Aに示すように、ノズルヘッド46を移動させ、基板50の薄膜パターンを形成すべき領域の隅に配置する。さらに、ノズルヘッド46をY方向に沿って基板50の一端から他端まで走査する。同時に、制御装置35は、記憶装置36に記憶されるパターン定義データに基づいて、ノズルヘッド46に設けられたノズル孔55(図1B)から、基板50上の薄膜材料を付着させるべき領域に向かって薄膜材料の液滴を吐出させる。基板50に付着した薄膜材料は、ノズルヘッド46に備えられた硬化用光源56(図1B)によって直ちに硬化される。薄膜材料の液滴を吐出させながらノズルヘッド46が基板50の表面を走査する動作を「主走査」という。
 次に、制御装置35は、X方向に沿って基板50を移動させる。この動作を「副走査」という。主走査と副走査とを繰り返すことにより、基板50の表面全面に薄膜パターンが形成される。
 一般的に、ステージ23に吸着保持された基板50の周縁部(エッジ領域)には、図3Bに示すように、反りが発生し得る。なお、図3Bでは、Y方向に沿う基板周縁部の反りを図示するが、X方向に沿う基板周縁部にも反りは発生し得る。基板50の周縁部に反りが発生した場合、基板周縁部において、薄膜パターンの形状の精度が低下する可能性がある。また、基板50の周縁部に著しい反りが発生している場合には、ノズルヘッド46が基板50の反り部に接触し、ノズルヘッド46または基板50が破損することが懸念される。基板50に薄膜パターンを形成するに際し、基板50の周縁部に発生し得る反りを小さくし、基板50を平坦に保持することが望ましい。
 本願の発明者らは、上述の基板製造装置において、基板の反りを押さえる構造について検討を行った。
 図4Aに、ステージ23及び基板50の平面図を示し、図4Bに、ステージ23及び基板50の端部近傍の断面図を示す。図4Aに示すように、ステージ23に、基板50の周縁部をステージ23に押さえつける紐状の押さえ部材26と、押さえ部材26に印加する張力を調整する張力調整機構25とが設けられている。
 4個の張力調整機構25が、ステージ23の、相互に平行な一対の側面(X方向に伸びる側面)の両端の近傍に、それぞれ取り付けられている。張力調整機構25が押さえ部材26の両端部を引っ張ることにより、押さえ部材26に張力が印加される。張力調整機構25の詳細な構成については後述する。張力調整機構25により張力が加えられた押さえ部材26は、例えば、基板50のY方向に沿う辺から2mm程度内側に、その辺と平行になるように配置される。この状態で、押さえ部材26が、基板50の周縁部をステージ23に押さえつける。押さえ部材26には、金属ワイヤ、合成繊維等が用いられる。図4Bに示すように、押さえ部材26の直径は、基板50とノズルヘッド46との間隔よりも小さく、例えば0.1mm~0.2mm程度である。
 押さえ部材26及び張力調整機構25を設けることにより、図4Bに示すように、基板50の周縁部をステージ23に押さえつけて、基板50の周縁部の反りの程度を小さくするか、または反りをなくす。なお、図4Bでは、押さえ部材26がY方向に沿う基板周縁部を直接的に押さえつける様子を図示するが、押さえ部材26はX方向に沿う基板周縁部も付随的に押さえつけ、基板50全体をほぼ平坦に保持する。このように、基板50を平坦に保持した状態で薄膜パターンの形成を行うことにより、基板50に形成された薄膜パターンの形状の精度を高めることができる。さらに、基板50とノズルヘッド46とが接触する可能性を低減することができる。
 押さえ部材26は、図4Cに示すように、紐状ではなく、帯状であってもよい。また、押さえ部材26は、基板50のX軸方向に沿う周縁部にそって配置してもよい。ただし、ノズルヘッド46がY方向に主走査されるとき、押さえ部材26を基板50のX方向に伸びる周縁部に沿って配置すると、ノズルヘッド46は、ノズルヘッド46の主走査毎に、押さえ部材26上を通過することになる。一方、押さえ部材26を基板50のY方向に平行な周縁部に沿って配置すると、ノズルヘッド46は、基板50の両端部を主走査するときのみ押さえ部材26上を通過する。基板50の表面を走査するノズルヘッド46が押さえ部材26上を通過する回数は、少ないほうが好ましい。従って、押さえ部材26は、ノズルヘッド46の主走査方向、つまり実施例1において、基板50の、Y方向に平行な周縁部にそって配置することが好ましい。
 次に、張力調整機構25の詳細な構成について説明する。
 図5A及び図5Bに、それぞれ押さえ部材26に張力が印加されている状態の側面図及び平面図を示す。張力調整機構25は、図5Aに示すように、ローラ25aと支持機構25bとを含む。支持機構25bは、ステージ23に対してローラ25aを、Y方向に平行な軸を中心として回転可能に支持する。ローラ25aは、押さえ部材26を巻き込むことにより押さえ部材26に張力を加える。押さえ部材26の端部は、ローラ25aの外周面の所定箇所に固定される。ローラ25aが、図5Aに示すブロック矢印の方向に回転することにより、ローラ25aは押さえ部材26を巻き込んで、押さえ部材26に張力を加える。張力が加えられた押さえ部材26は、図5Bに示すように、基板50の周縁部をステージ23に押さえつける。
 図6A及び図6Bに、それぞれ押さえ部材26に張力が印加されていない状態の側面図及び平面図を示す。ローラ25aが、図6Aに示すブロック矢印の方向、つまり押さえ部材26に張力を加える方向とは逆方向に回転することにより、押さえ部材26が緩んだ状態となる。このとき、図6Bに示すように、押さえ部材26の両端部の固定箇所は、それらを結ぶ仮想直線が基板50と交差しないよう配置されることが好ましい。このような構成にすることにより、基板50の取り外しを容易に行うことができる。支持機構25bまたはそれに支持されるローラ25aは、押さえ部材26が緩んだ状態において、X方向にスライドし得る機構を具備してもかまわない。このような機構を具備することにより、薄膜を形成する基板50のサイズに応じて、押さえ部材26がその基板50の周縁部に配置されるよう、押さえ部材26の位置を調整することが可能となる。
 図7Aに、実施例1の変形例1によるステージ23、押さえ部材26等の平面図を示す。押さえ部材26は、図7Aに示すように、基板50の頂点の両側の辺と交差するように張り渡されている。図7Bに、実施例1の変形例2によるステージ23、押さえ部材26等の側面図を示す。張力調整機構25として、ローラ25aの代わりにレバー25cが用いられている。レバー25cを倒す方向によって、押さえ部材26の張り緩みを調整することができる。
 [実施例2]
 図8に、実施例2による基板製造装置の概略斜視図を示す。ステージ23の上面(保持面)24に、薄膜を形成すべき対象物である基板50が保持される。保持面24に平行な方向をx方向及びy方向とし、保持面24の法線方向をz方向とするxyz直交座標系を定義する。移動機構22が、ステージ23をx方向及びy方向に移動させる。ここで、x方向及びy方向は、実施例1の図1A及び図1Bで定義したX方向及びY方向と等価ではない。実施例2においては、x方向が主走査方向に対応し、y方向が副走査方向に対応する。
 基板50に対向するようにノズルユニット40が配置されている。ノズルユニット40は、ノズルホルダ45と、ノズルホルダ45に支持された複数のノズルヘッド46を含む。ノズルヘッド46の各々は、複数のノズル穴を有し、ノズル穴から薄膜材料(例えばソルダーレジスト)の液滴を、基板50に向けて吐出する。ノズルユニット40には、さらに硬化用光源が取り付けられている。基板50に着弾した光硬化性の薄膜材料に硬化用の光、例えば紫外線が照射されると、薄膜材料の少なくとも表層部が硬化する。
 ノズルユニット40は、ゴニオメータ42を介してノズル昇降機構43に取り付けられている。ノズル昇降機構43は、ノズルユニット40をz方向に変位させる。これにより、基板50とノズルユニット40との間隔Gが変化する。液滴の吐出中は、間隔Gが約0.5mmに設定される。
 ゴニオメータ42は、z方向に平行な仮想直線を回転中心として、ノズルユニット40の回転方向の姿勢を変化させる。
 以下、ソルダーレジストの薄膜パターンを形成する方法について説明する。基板50をx方向及びy方向に移動させながら、ノズルユニット40からソルダーレジストの液滴を吐出させる。ノズル孔55ごとに液滴を吐出させるタイミングを制御することにより、所望の位置に、液滴を着弾させることができる。着弾した液滴に硬化用の光を照射して硬化させることにより、所望のパターンを有するソルダーレジストの薄膜を形成することができる。
 図9Aに、ステージ23の平面図を示す。保持面24の上に、大きさの異なる基板50Aまたは基板50Bが保持される。相対的に小さな基板50Aを「第1の基板」といい、相対的に大きな基板50Bを「第2の基板」ということとする。
 保持面24に複数の吸引孔27が形成されている。吸引孔27から吸引を行うことにより、保持面24に第1の基板50Aまたは第2の基板50Bを吸着することができる。第1の基板50Aと第2の基板50Bとは、ともに正方形または長方形の平面形状を有し、所定の位置に位置合わせされて保持面24に吸着される。
 第1の基板50Aと第2の基板50Bとが、所定の位置に位置合わせされたとき、第2の基板50Bの縁は、第1の基板50Aの縁に対して平行になる。第2の基板50Bの相互に隣り合う2つの縁に平行な方向を、それぞれx方向及びy方向とする。さらに、第1の基板50Aと第2の基板50Bとが位置合わせされたとき、両者の1つの頂点64がほぼ同じ位置に配置される。この頂点を「基準頂点」64ということとする。
 共通密着機構62が、第1の基板50A及び第2の基板50Bの、基準頂点64に連続する2つの縁を、保持面24に密着させる。第1の周縁部密着機構60が、共通密着機構62によって保持面24に密着される位置とは異なる位置で、第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させる。第2の周縁部密着機構61が、共通密着機構62によって保持面24に密着される位置とは異なる位置で、第2の基板50Bの縁を保持面24に密着させる。一例として、第1の周縁部密着機構60及び第2の周縁部密着機構61は、それぞれ基準頂点64に対して対角の位置にある頂点の近傍を、保持面24に密着させる。
 図9Bに、共通密着機構62の斜視図を示す。共通密着機構62は、保持面24に平行な方向に張り出した庇状の部分を有する一方向に長い昇降部材を含む。この昇降部材は、その長手方向がx方向またはy方向と平行になるように、ステージ23に組み込まれている。庇状の部分の下面が、第1の基板50A及び第2の基板50Bの上面のうち、縁に連続する一部の領域に接触し、第1の基板50A及び第2の基板50Bの縁を保持面24に押し付ける。これにより、第1の基板50A及び第2の基板50Bの、基準頂点64(図9A)に連続する縁を、保持面24に密着させることができる。
 図10A~図10Dを参照して、第1の周縁部密着機構60が第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させる方法について説明する。図10A~図10Dは、図9Aの一点鎖線10A-10Aにおける断面図に相当する。
 図10Aに示すように、吸着盤(ステージ)28に複数の吸引孔27が形成されている。吸着盤28の上面(保持面)24に第1の基板50Aが保持されている。第1の基板50Aは、吸引孔27を介して保持面24に吸引される。第1の基板50Aの縁が上方に反っており、吸引力が第1の基板50Aの剛性に対して十分でない場合には、第1の基板50Aの縁が保持面24から浮き上がったままになる。
 第1の周縁部密着機構60は、昇降部71、昇降機構72、及び面内変位機構73を含む。吸着盤28に貫通孔70が形成されており、昇降部71が貫通孔70内に収納されている。図10Aは、昇降部71が待機位置に格納されている状態を示している。昇降部71が待機位置に格納されているとき、昇降部71の先端は、保持面24と同じ高さか、それよりも低くなっている。昇降部71は、その先端に、第1の基板50Aに向かって、かつ保持面24とほぼ平行に張り出した庇状の部分71Aを有する。
 昇降機構72は昇降部71を保持面24に対して昇降させる。面内変位機構73は、昇降機構72を介して、昇降部71を、z方向と交差する方向、例えば保持面24の面内方向(実施例2においてはx方向)に変位させる。昇降部71が待機位置に格納されているとき、庇状の部分71Aは、xy面内に関して第1の基板50Aと重ならない。
 図10Bに示すように、昇降機構72が昇降部71を上昇させる。昇降部71が第1の基板50Aと重なっていないため、第1の基板50Aは、昇降部71の上昇を妨げない。庇状の部分71Aの下面が、第1の基板50Aの浮き上がった縁よりも高い位置まで上昇する。
 図10Cに示すように、面内変位機構73が、昇降部71を第1の基板50Aに近づく向きに移動させる。これにより、庇状の部分71Aが、xy面内に関して第1の基板50Aの縁と重なる。
 図10Dに示すように、昇降機構72が昇降部71を下降させる。このとき、庇状の部分71Aが第1の基板50Aの縁の近傍の上面に接触し、その縁を押し下げる。これにより、第1の基板50Aの縁が保持面24に密着する。庇状の部分71Aの厚さは、第1の基板50Aとノズルユニット40との間隔G(図8)よりも薄い。このため、移動機構22を駆動してステージ23を移動させても、ノズルユニット40(図8)が昇降部71に接触することはない。
 図9Aに示した第2の周縁部密着機構61も、第1の周縁部密着機構60と同一の構造を有する。保持面24に、相対的に大きな第2の基板50B(図9A)を保持するときには、共通密着機構62と第2の周縁部密着機構61により、第2の基板50Bの縁を保持面24に密着させる。このとき、第1の周縁部密着機構60の昇降部71は、第2の基板50Bの外周線よりも内側に配置されることになる。第1の周縁部密着機構60の昇降部71は、図10Aに示したように、待機位置に格納される。第1の周縁部密着機構60の昇降部71の上端が保持面24よりも上方に突出していないため、第1の周縁部密着機構60が第2の基板50Bの密着の妨げになることはない。
 上述のように、実施例2による基板製造装置においては、薄膜を形成すべき基板に反りが生じている場合でも、保持面24に保持された基板の縁を保持面24に密着させることができる。さらに、大きさの異なる第1の基板50A及び第2の基板50Bのいずれを保持する場合でも、基板の縁を保持面24に密着させることができる。
 大きさの異なる3種類以上の基板を保持する場合には、第1の周縁部密着機構60と同一の構成を有する周縁部密着機構を、基板の大きさに応じた位置に配置すればよい。
 実施例2では、図9Aに示したように、第1の周縁部密着機構60及び第2の周縁部密着機構61を、基準頂点64に対して対角の位置にある頂点の近傍に配置した。このように、基準頂点64に対して対角の位置にある頂点の近傍を保持面24に押し付けることにより、第1の基板50A及び第2の基板50Bの縁を安定して保持面24に密着させることができる。なお、第1の周縁部密着機構60及び第2の周縁部密着機構61で押し付ける位置は、必ずしも基準頂点64と対角の位置にある頂点の近傍である必要はない。
 共通密着機構62で保持面24に押し付けられている縁とは異なる縁のいずれかの位置において、第1の周縁部密着機構60または第2の周縁部密着機構61で基板の縁を保持面24に押し付けてもよい。なお、密着効果を高めるためには、第1の周縁部密着機構60または第2の周縁部密着機構61で基板の縁を保持面24に押し付ける位置を、基準頂点64に対して対角の位置にある頂点に連続する縁の中点と、基準頂点64に対して対角の位置にある頂点とを結ぶ線分上に配置することが好ましい。
 [実施例3]
 図11に、実施例3による基板製造装置に用いられるステージ23の平面図を示す。以下、図9A、図9B、図10A~図10Dに示した実施例2との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。実施例3のステージ23の平面構成は、図9Aに示した実施例2のステージ23の平面構成と同一である。
 図12A及び図12Bを参照して、実施例3によるステージ23の第1の周縁部密着機構60が、第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させる方法について説明する。図12A及び図12Bは、図11の一点鎖線12A-12Aにおける断面図に相当する。
 図12Aに示すように、第1の周縁部密着機構60が、昇降部71と昇降機構72とを含み、第2の周縁部密着機構61が、昇降部75と昇降機構76とを含む。昇降部71と昇降機構72との構成、及び昇降部75と昇降機構76との構成は、実施例2の昇降部71と昇降機構72(図10A~図10D)との構成と同一である。
 面内変位機構73が、支持ステージ73Aと駆動部73Bとを含む。支持ステージ73Aは、吸着盤28の下方に配置されており、昇降機構72及び76を支持している。駆動部73Bが支持ステージ73Aを、保持面24の面内方向(図12Aにおいてx方向)に変位させる。支持ステージ73Aがx方向に変位することにより、第1の周縁部密着機構60の昇降部71及び第2の周縁部密着機構61の昇降部75も、保持面24の面内方向に変位する。
 保持面24に、相対的に大きな第2の基板50Bが吸着されている。第2の基板50Bの縁は、保持面24から浮き上がっている。第1の周縁部密着機構60の昇降部71は、xy面内に関して、第2の基板50Bの外周線よりも内側に配置されている。また、第1の周縁部密着機構60の昇降部71は、待機位置に格納されている。すなわち、昇降部71の上端が、保持面24より上方に突出していない。第2の周縁部密着機構61の昇降部75の庇状の部分75Aは、xy面内に関して第2の基板50Bと重ならない位置に配置されている。
 昇降機構76が、昇降部75を上昇させる。これにより、庇状の部分75Aの下面が、第2の基板50Bの浮き上がった縁よりも上方に位置することになる。その後、駆動部73Bが、支持ステージ73Aをx方向に変位させる。これにより、庇状の部分75Aが第2の基板50Bの縁と重なった状態が実現される。このとき、第1の周縁部密着機構60の昇降部71も、貫通孔70内でx方向に変位する。
 図12Bに示すように、昇降機構76が昇降部75を下降させる。このとき、庇状の部分75Aの下面が第2の基板50Bの縁の近傍の上面に接触し、縁を押し下げる。これにより、第2の基板50Bの縁が、保持面24に密着する。第1の周縁部密着機構60の昇降部71は待機位置に格納されているため、第1の周縁部密着機構60が第2の基板50Bの密着の妨げになることはない。
 保持面24に第1の基板50A(図9A)を保持するときには、第1の周縁部密着機構60により第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させる。このとき、第2の周縁部密着機構61の昇降部75は、待機位置に格納される。
 実施例3においても、実施例2と同様に、大きさの異なる第1の基板50A及び第2の基板50Bのいずれを保持する場合でも、基板の縁を保持面24に密着させることができる。
 実施例3では、吸着盤28に対して支持ステージ73Aを変位させる構成を採用したが、その反対に、支持ステージ73Aに対して吸着盤28を変位させる構成を採用してもよい。
 [実施例4]
 図13Aに、実施例4による基板製造装置の概略図を示す。以下、図11、図12A、図12Bに示した実施例3との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 定盤(ベース)20の上に、Yステージ81がY方向に移動可能に支持されている。Yステージ81の上に、第1のXステージ(支持ステージ)82がX方向に移動可能に支持されている。支持ステージ82の上に、第2のXステージ83がx方向に移動可能に支持されている。第2のXステージ83の上に、ウェッジ機構84を介して吸着盤(ステージ)28が支持されている。ウェッジ機構84は、吸着盤28が第2のXステージ83に対してx軸の正の向きに移動するとき、吸着盤28が上昇するように構成されている。ウェッジ駆動部85が吸着盤28をx方向に変位させる。
 支持ステージ82に、第1の周縁部密着機構60(図11)の昇降機構72を介して昇降部71が支持されている。さらに、支持ステージ82には、第2の周縁部密着機構61(図11)の昇降部75が固定されている。
 第1の周縁部密着機構60の昇降部71は、第2のXステージ83に形成された貫通孔を通過し、吸着盤28に形成された貫通孔内に挿入されている。第2の周縁部密着機構61の昇降部75は、第2のXステージ83に形成された貫通孔及び吸着盤28に形成された貫通孔を通って、吸着盤28の保持面24よりも高い位置まで達している。
 保持面24に、第2の基板50Bが保持される。このとき、第1の周縁部密着機構60の昇降部71は待機位置に格納されている。第2の周縁部密着機構61の昇降部75の先端に設けられている庇状の部分75Aの下面は、第2の基板50Bの縁よりも高い位置に配置されている。
 図13Bに示すように、ウェッジ駆動部85を動作させて、吸着盤28をx軸の正の向きに変位させる。すなわち、第2の基板50Bを昇降部75に近づく向きに変位させる。吸着盤28及び第2の基板50Bは、x軸の正の向きに変位すると同時に上昇する。第2の基板50Bの縁が庇状の部分75Aの下面に接触することにより、第2の基板50Bの縁が保持面24に密着する。第2のXステージ83は、吸着盤28と、昇降部71、75とのx方向の位置関係の微調整を行う。支持ステージ82は、吸着盤28と、昇降部71、75との位置関係を保ったまま、両者をx方向に移動させる。
 上述のように、実施例4では、ウェッジ機構84及びウェッジ駆動部85が、実施例3における基板製造装置の昇降機構76及び面内変位機構73(図12A、図12B)と同じ機能を有する。
 小さな第1の基板50A(図11)を保持するときには、第1の周縁部密着機構60の昇降部71を、図13Aに示した第2の周縁部密着機構61の昇降部75と同じ高さまで上昇させる。この状態で、ウェッジ駆動部85を動作させることにより、昇降部71の庇状の部分71Aで第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させることができる。第2の周縁部密着機構61の昇降部75は、第1の基板50Aの外側に位置するため、昇降部75の先端が保持面24より高い位置まで達していても、第1の基板50Aの密着の妨げにはならない。
 [実施例5]
 図14A~図14Dを参照して、実施例5による基板製造装置について説明する。以下、図9A、図9B、図10A~図10Dに示した実施例2との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。図14A~図14Dは、図9Aの一点鎖線10A-10Aにおける断面に対応する。
 図14Aに示すように、実施例5では、実施例2の面内変位機構73(図10A)に代えて回転機構77が配置されている。回転機構77は、昇降機構72及び昇降部71を、保持面24の法線に平行な回転軸を中心として回転させる。図14Aは、昇降部71が待機位置に格納されている状態を示している。このとき、昇降部71の先端の庇状の部分71Aは、第1の基板50Aから遠ざかる向きに張り出している。また、庇状の部分71Aは、保持面24に保持された第1の基板50Aと重ならない。
 図14Bに示すように、昇降機構72が昇降部71を上昇させる。庇状の部分71Aの下面が、第1の基板50Aの縁よりも高い位置まで到達する。図14Cに示すように、回転機構77が昇降部71を約180°回転させる。これにより、庇状の部分71Aが第1の基板50Aの縁と重なった状態が実現される。図14Dに示すように、昇降機構72が昇降部71を下降させる。このとき、庇状の部分71Aが第1の基板50Aの縁を押し下げ、保持面24に密着させる。
 第2の周縁部密着機構61(図9A)も、第1の周縁部密着機構60と同一の構成を有する。
 実施例5においても、実施例2と同様に、大きさの異なる第1の基板50A及び第2の基板50Bのいずれを保持する場合でも、基板の縁を保持面24に密着させることができる。
 [実施例6]
 図15A~図15Dを参照して、実施例6による基板製造装置について説明する。以下、図14A~図14Dに示した実施例5との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 図15Aに示すように、実施例5の昇降機構72及び回転機構77(図14A)に代えて、回転昇降機構78及び固定ナット87が配置されている。回転昇降機構78の昇降軸79の先端に昇降部71が固定されている。固定ナット87は、吸着盤28に固定されている。
 図15Bに示すように、昇降軸79の外周面にねじ山が形成され、固定ナット87の内周面にねじ溝が形成されている。昇降軸79が固定ナット87に螺合している。回転昇降機構78が昇降軸79を回転させると、昇降軸79が固定ナット87に対して昇降する。図15Aに示したように、昇降部71を上昇させた状態では、庇状の部分71Aが第1の基板50Aから遠ざかる方向を向いている。
 図15Cに示すように、回転昇降機構78が昇降軸79を回転させると、昇降部71が回転しながら下降する。昇降部71の下降中に、庇状の部分71Aの下面が第1の基板50Aの縁に接触し、縁を押し下げる。これにより、第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させることができる。
 図15Dに示すように、第1の基板50Aが保持されていないときに、図15Cに示した状態からさらに昇降軸79を回転させると、昇降部71が待機位置まで下降する。昇降部71の先端が保持面24より上方に突出しないため、昇降部71と重なる位置に配置される第2の基板50B(図9)を保持面24に密着させることができる。
 実施例6においても、実施例5と同様に、大きさの異なる第1の基板50A及び第2の基板50Bのいずれを保持する場合でも、基板の縁を保持面24に密着させることができる。
 [実施例7]
 図16A及び図16Bを参照して、実施例7による基板製造装置について説明する。以下、図9、図10A~図10Dに示した実施例2との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 図16Aに示すように、第1の周縁部密着機構60が、昇降部71、昇降機構72、及び真空ポンプ89を含む。昇降機構72が昇降部71を吸着盤28に対して昇降させる。昇降部71内に吸引流路88が形成されている。吸引流路88は、昇降部71の上面に開口している。真空ポンプ89が吸引流路88内の空間を真空排気する。
 昇降機構72が昇降部71を上昇させることにより、昇降部71の上面を第1の基板50Aの浮き上がった縁の近傍の背面に接触させる。真空ポンプ89が吸引流路88内を真空排気することにより、第1の基板50Aの縁の近傍を昇降部71の上面に吸着させる。
 図16Bに示すように、昇降機構72が昇降部71を下降させる。これにより、第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させることができる。
 第1の基板50Aの縁が浮き上がった状態で、吸引孔27から吸引を行なっても、第1の基板50Aの浮き上がった縁は保持面24に吸着されない。保持面24と第1の基板50Aとの間の隙間を通って、吸引孔27内に大気が流入するためである。これに対し、実施例7では、昇降部71の上面が、第1の基板50Aの浮き上がった縁の近傍の背面に接触した状態で吸引が行われる。このため、第1の基板50Aを昇降部71の上面に吸着することができる。第1の基板50Aが昇降部71の上面に吸着されると、昇降部71を下降させても、第1の基板50Aの縁の近傍が昇降部71の上面から離れることはない。
 第2の周縁部密着機構61(図9)も、第1の周縁部密着機構60と同一の構成を有する。
 実施例7においても、実施例2と同様に、大きさの異なる第1の基板50A及び第2の基板50Bのいずれを保持する場合でも、基板の縁を保持面24に密着させることができる。
 [実施例8]
 図17A及び図17Bを参照して、実施例8による基板製造装置について説明する。以下、図9、図10A~図10Dに示した実施例2との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 図17Aに、ステージ23の平面図を示す。図17Bに、図17Aの一点鎖線17B-17Bにおける断面図を示す。吸着盤28に貫通孔70が形成されている。この貫通孔70内に、第1の周縁部密着機構60の昇降部71が収容されている。貫通孔70は、実施例2による基板製造装置の保持面24に形成されている貫通孔70(図9)に比べて、x方向に長い平面形状を有する。貫通孔70のx方向の寸法に合わせて、面内変位機構73には、実施例2の面内変位機構73(図10A)のストロークよりも長いストロークを有するものが用いられる。
 第1の基板50Aの大きさが変動した場合でも、第1の基板50Aの縁の位置に対応して、第1の基板50Aの昇降部71のx方向の位置を変えることにより、第1の基板50Aの縁を保持面24に密着させることができる。
 [実施例9]
 図18に、実施例9による基板製造装置のステージ23の平面図を示す。以下、以下、図8~図10Dに示した実施例2との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。ステージ23の保持面24に、基板位置決め用の段差29が設けられている。段差29は、例えばx方向に平行な部分及びy方向に平行な部分を有する。基板50の縁が段差29に接触することにより、基板50が保持面24上で位置決めされる。
 保持面24に、複数の吸引孔27が開口している。吸引孔27を通して、保持面24に載せられた基板50を保持面24に吸引することができる。
 保持面24に、さらに、複数の周縁部引き寄せ機構150が配置されている。周縁部引き寄せ機構150は、保持面24に保持される基板50の4つの頂点に対応して、頂点よりもやや内側に配置される。保持面24に大きさの異なる種々の基板50が保持される場合には、基板50の大きさごとに、周縁部引き寄せ機構150が配置される。
 図18では、3種類の大きさの基板50が保持面24に保持される例を示している。1つの頂点(図18において左上の頂点)の位置は、3種類の基板50で共通である。この共通の頂点に対応して、1つの周縁部引き寄せ機構150が配置される。他の3つの頂点には、3種類の大きさの基板50ごとに、それぞれ周縁部引き寄せ機構150が配置される。
 図19に、1つの周縁部引き寄せ機構150、及びその近傍のステージ23の断面図を示す。ステージ23の保持面24に基板50が載せられている。基板50の周縁部は、製造途中の種々の加工段階を経ることにより、上方に反っている場合がある。反っている部分の幅Wは、例えば5mm程度である。吸引孔27、吸引流路32、及び吸引装置33により、ステージ吸引機構34が構成される。吸引孔27は、ステージ23内に形成され、保持面24に開口する。吸引流路32は、ステージ23内に形成されており、複数の吸引孔27を連結する。
 吸引装置33は、吸引流路32及び吸引孔27内の圧力を負圧にする。吸引孔27内の圧力が負圧になることにより、保持面24に載せられた基板50が保持面24に吸引される。このように、ステージ吸引機構34を動作させると、基板50が保持面24に密着する。ただし、ステージ吸引機構34による吸引のみでは、基板50の反りが発生している周縁部は、保持面24に吸着されず、浮き上がった状態が維持される。
 周縁部引き寄せ機構150は、昇降ピン151、昇降機構153、及び周縁部吸引装置154を含む。昇降ピン151は、ステージ23に形成された貫通孔内に挿入され、ステージ23に対して昇降可能に支持されている。昇降機構153は、昇降ピン151をステージ23に対して昇降させる。昇降ピン151の先端部分152は、シリコーン等の柔軟な材料で形成されている。昇降ピン151内に、吸引流路155が形成されている。吸引流路155は、昇降ピン151の先端の端面に開口する。周縁部吸引装置154が、吸引流路155内の圧力を負圧にすることにより、昇降ピン151の先端に基板50を吸着することができる。
 昇降ピン151を上昇させることにより、昇降ピン151の先端部分152を、基板50の周縁部に接触させることができる。周縁部吸引装置154を動作させると、基板50の周縁部が昇降ピン151の先端部分152に吸着される。この状態で、昇降ピン151を下降させると、基板50の周縁部を保持面24に引き寄せることができる。周縁部引き寄せ機構150の吸引流路155は、ステージ23内の吸引流路32とは分離されている。このため、周縁部引き寄せ機構150は、保持面24に基板50のほぼ全域を吸着する力とは別の力で、基板50の周縁部のみを保持面24に引き寄せることができる。
 制御装置35が、吸引装置33、周縁部吸引装置154、及び昇降機構153を制御する。
 図20A~図20Fを参照して、実施例9による基板製造装置を用いて基板(例えば、プリント基板)50をステージ23に保持する方法について説明する。
 図20Aに示すように、リフタ170が基板50の上面を吸着し、基板50をステージ23の上方まで搬送する。リフタ170は、制御装置35(図19)によって制御される。基板50の周縁部が、上方に反っている。なお、図19Aでは、基板50の反りの程度及び反りが発生している部分の寸法を誇張して示している。この段階では、吸引装置33及び周縁部吸引装置154は、いずれも動作していない。昇降ピン151は、その先端が保持面24から突出しない位置まで下降している。
 図20Bに示すように、リフタ170を下降させて、基板50をステージ23の保持面24に載せる。昇降ピン151は、基板50の、上方に反っている周縁部に対応する位置に配置されている。周縁部が上方に反っているため、昇降ピン151の先端は、基板50の周縁部に接触しない。
 図20Cに示すように、昇降ピン151を、基板50の周縁部の背面に接触するまで上昇させる。さらに、周縁部吸引装置154を動作させることにより、昇降ピン151の先端に基板50の周縁部を吸着する。
 図20Dに示すように、昇降ピン151を下降させる。基板50の周縁部の反った部分が保持面24に引き寄せられ、保持面24に密着する。同時に、リフタ170による吸着を解除して、リフタ170を上昇させる。
 図20Eに示すように、吸引装置33を動作させることにより、基板50を保持面24に吸着する。基板50の周縁部も、保持面24に密着したままである。
 図20Fに示すように、ステージ23を移動させることにより、基板50をノズルユニット40の下方に配置する。ノズルユニット40に対して基板50を移動させながら、ノズルユニット40から薄膜材料の液滴を吐出させる。図20Fでは、基板50に対してノズルユニット40が相対的に移動する方向を矢印で示している。基板50の表面に着弾した液滴を硬化させることにより、薄膜を形成することができる。
 基板50をノズルユニット40の下方に配置する前に、基板50の周縁部の反りが解消されているため、ノズルユニット40と基板50の周縁部との接触を防止することができる。
 基板50の周縁部を保持面24に密着させる前に、吸引装置33を動作させて基板50の内奥部を保持面24に吸着することは、周縁部の反りの程度を拡大させることに繋がる。反りが拡大すると、周縁部を保持面24に密着させることが、より困難になる。実施例9では、基板50の内奥部を保持面24に吸着する前に、周縁部を保持面24に引き寄せて、保持面24に密着させている。周縁部が保持面24に密着した後に、基板50の内奥部を保持面24に吸着しても、周縁部が保持面24から浮き上がることはない。
 [実施例10]
 図21A~図21Dを参照して、実施例10による基板製造装置を用いた基板の保持方法について説明する。以下、実施例9との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 図21Aに示すように、実施例10による基板製造装置は、ステージ23に押し上げ機構175が装備されている。押し上げ機構175は、押し上げピン173及び昇降機構174を含む。昇降機構174は、押し上げピン173をステージ23に対して昇降させる。押し上げピン173は、基板50の内奥部に対応する位置に配置される。実施例9の図20Aに示した工程と同様に、リフタ170が基板50をステージ23の上方まで搬送する。
 図21Bに示すように、基板50を保持面24に載せ、昇降ピン151を上昇させる。周縁部吸引装置154を動作させて、基板50の周縁部を昇降ピン151の先端に吸着させる。並行して、リフタ170による吸着を解除して、リフタ170を上昇させる。さらに、押し上げピン173を上昇させることにより、基板50の内奥部を上方に押し上げる。これにより、基板50の内奥部が上方に向かって凸状に変形する。このとき、上方に反っていた周縁部は、逆に保持面24に近づく。
 図21Cに示すように、基板50が凸状に変形した状態で、昇降ピン151を下降させ、基板50の周縁部を保持面24に密着させる。さらに、押し上げピン173を、その先端が保持面24よりも低くなるまで下降させる。
 図21Dに示すように、吸引装置33を動作させることにより、基板50を保持面24に吸着させる。その後、実施例9の図20Fに示したように、基板50をノズルユニット40の下方まで移動させ、ノズルユニット40から薄膜材料の液滴を吐出させて、薄膜形成を行う。
 実施例10では、図21Bに示した工程で、基板50の周縁部が保持面24に近づくため、周縁部を、より再現性よく保持面24に密着させることができる。
 [実施例11]
 図22に、実施例11による基板製造装置に用いられている周縁部引き寄せ機構150の断面図を示す。以下、実施例9との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 実施例9では、昇降ピン151内に形成された吸引流路155及び周縁部吸引装置154(図19)により、基板50の周縁部を保持面24に密着させたが、実施例11では、磁力により基板50の周縁部を保持面24に密着させる。昇降ピン151の先端に磁性材料178が固定されている。基板50の、昇降ピン151に対応する位置にも、磁性材料39が埋め込まれている。磁性材料39及び178の少なくとも一方には永久磁石が用いられ、他方には、磁石に吸引される材料が用いられる。昇降機構153が昇降ピン151をステージ23に対して昇降させる。
 昇降ピン151を上昇させて基板50の周縁部に近づけることにより、磁力によって基板50の周縁部を昇降ピン151の先端に吸着することができる。昇降ピン151の先端に永久磁石を取り付ける代わりに、電磁石を取り付けてもよい。
 [実施例12]
 図23に、実施例12による基板製造装置に用いられている周縁部引き寄せ機構150の断面図を示す。以下、実施例9との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 実施例12では、周縁部引き寄せ機構150が、電磁石180と、電磁石用電源181とを含む。電磁石180は基板50の周縁部に対応する位置に配置され、保持面24の下に固定されている。電磁石用電源181が電磁石180に電流を流す。基板50の周縁部に磁性材料39が埋め込まれている。磁性材料39は、電磁石180に対応する位置に配置される。電磁石用電源181を動作させて電磁石180をオンにすることにより、磁性材料39を電磁石180に吸引することができる。これにより、基板50の周縁部が保持面24に吸着される。
 [実施例13]
 図24A~図24Fを参照して、実施例13による基板製造装置を用いた基板の保持方法について説明する。以下、実施例9との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。実施例9では、基板50の搬送にリフタ170(図20A)が用いられたが、実施例13では、ロボットアーム171が用いられる。ロボットアーム171は、基板50を下から支える。
 図24Aに示すように、ロボットアーム171が基板50をステージ23の上方まで搬送する。図24Bに示すように、昇降ピン151を上昇させることにより、昇降ピン151で基板50を支持する。基板50は、ロボットアーム171から浮き上がる。この状態で、周縁部吸引装置154を動作させて、昇降ピン151の先端に基板50の周縁部を吸着する。図24Cに示すように、ロボットアーム171(図24B)を、基板50とステージ23との間の空間から引き抜く。
 図24Dに示すように、昇降ピン151を下降させて基板50を保持面24に載せる。図24Eに示すように、昇降ピン151をさらに下降させて、基板50の周縁部を保持面24に密着させる。図24Fに示すように、吸引装置33を動作させて、基板50を保持面24に密着させる。その後、実施例9の図20Fに示したように、基板50をノズルユニット40の下方まで移動させ、ノズルユニット40から薄膜材料の液滴を吐出させて、薄膜形成を行う。
 基板50の搬送装置としてロボットアーム171を用いる場合には、ステージ23とロボットアーム171との間で基板50の受け渡しを行うために、ステージ23に昇降ピンが組み込まれる。実施例13では、従来構造の装置に組み込まれている昇降ピンを、図19に示した周縁部引き寄せ機構150に交換すればよい。
 基板50には、その縁から5mm程度の幅の領域に反りが発生している場合が多い。このため、保持面24に載せる基板50の縁からの距離が5mmよりも浅い位置に、周縁部引き寄せ機構150の昇降ピン151を配置することが好ましい。図18では、昇降ピン151を基板50の四隅に配置した例を示したが、各辺の中間位置に昇降ピン151を配置してもよい。基板50の周縁部の一部分を保持面24に密着させると、基板50の剛性により、他の領域も保持面24に密着する。
 基板50に形成される薄膜パターンの解像度を上げるためには、ノズルユニット40(図20F)と基板50との間隔を狭くすることが好ましい。上記実施例9~実施例13では、周縁部引き寄せ機構150が基板50の下側に配置されている。このため、周縁部引き寄せ機構150が、基板50とノズルユニット40との間隔を狭める妨げになることはない。
 [実施例14]
 図25に、実施例14による基板製造装置の概略図を示す。定盤20の上に、移動機構22により、ステージ23が支持されている。水平方向をX方向及びY方向とし、鉛直上向きをZ方向とするXYZ直交座標系を定義する。移動機構22は、ステージ23をX方向及びY方向に移動させる。ステージ23に、複数の引張力印加機構229が取り付けられており、引張力印加機構229が、第2のステージ225を支持している。引張力印加機構229及び第2のステージ225は、ステージ23とともにX方向及びY方向に移動する。第2のステージ225の上面(保持面)に基板50が保持される。
 定盤20の上方に、門形フレーム21によってノズルユニット支持機構41が支持されている。ノズルユニット支持機構41にノズルユニット40が取り付けられている。ノズルユニット40は、第2のステージ225に保持された基板50に対向する。ノズルユニット40は、複数のノズル孔から基板50に向けて、光硬化性の薄膜材料の液滴、例えばソルダーレジスト等の液滴を吐出する。吐出された薄膜材料が、基板50の表面に付着する。
 ノズルユニット40の位置を定盤20に対して相対的に固定して、第2のステージ225を移動させる代わりに、第2のステージ225に対してノズルユニット40を移動させてもよい。
 制御装置35が、移動機構22、引張力印加機構229、及びノズルユニット40を制御する。制御装置35には、基板50に形成すべき薄膜パターンの平面形状を定義するパターン定義データ等が記憶されている。オペレータが、入力装置37を通して制御装置35に、種々の指令(コマンド)や、制御に必要な数値データを入力する。入力装置37には、例えばキーボード、タッチパネル、ポインティングデバイス等が用いられる。制御装置35は、出力装置38からオペレータに対して各種情報を出力する。出力装置38には液晶ディスプレイ等が用いられる。
 図26に、実施例14による基板製造装置の斜視図を示す。第2のステージ225は、基板50の四隅に対応して4つの独立した部分(個別ステージ)225aに分離されており、基板50の四隅の近傍で基板50を支える。分離された4つの個別ステージ225aをまとめて第2のステージ225という。基板50のうち第2のステージ225で支えられていない部分は、中空に支持される。個別ステージ225aの各々は、引張力印加機構229によりステージ23(図25)に支持されている。
 個別ステージ225aの各々は、引張力印加機構229により、ある基準点270を中心としてXY面に平行な方向に放射状に伸びる仮想直線271に沿って移動する。一例として、第2のステージ225に保持される長方形の基板50の対角線の交点を基準点270とする。ピン224が、それぞれ個別ステージ225aに固定されており、個別ステージ225aの上面(保持面)から上方に突出する。
 基板50の四隅のやや内側に、それぞれ貫通孔231が形成されている。貫通孔231は、基板50に形成されている配線パターンに対して、アライメントマークとして使用できる程度の位置精度で形成されている。ピン224が、それぞれ対応する貫通孔231に挿入される。ピン224が貫通孔231に挿入された状態で、個別ステージ225aを基準点270から離れる向きに移動させることにより、基板50に面内方向(XY面に平行な方向)の引張力を印加することができる。
 基板50の上方にノズルユニット40が支持されている。ノズルユニット40は、ノズルホルダ45、及びノズルホルダ45に固定された複数のノズルヘッド46を含む。ノズルヘッド46の、基板50に対向する面に、複数のノズル孔が設けられている。
 ノズルユニット支持機構41は、ゴニオメータ42及びノズル昇降機構43を含む。ゴニオメータ42は、ノズルユニット40をZ軸に平行な軸を回転中心として、ある角度範囲内で回転させることができる。ノズル昇降機構43は、ノズルユニット40をZ方向に移動させる。
 図27Aに、ノズルユニット40の斜視図を示す。ノズルホルダ45に、複数、例えば4個のノズルヘッド46が取り付けられている。ノズルヘッド46の各々に、複数のノズル孔55が形成されている。X方向に関して最も外側のノズルヘッド46よりもさらに外側、及びノズルヘッド46の間に、それぞれ硬化用光源56が配置されている。硬化用光源56は、基板50(図25、図26)に硬化用の光、例えば紫外線を照射する。
 図27Bに、ノズルヘッド46及び硬化用光源56の底面図を示す。ノズルヘッド46の各々の底面(基板50に対向する表面)に、2列のノズル列57が配置されている。ノズル列57の各々は、Y方向にピッチ(周期)8Pで並ぶ複数のノズル孔55で構成される。一方のノズル列57は、他方のノズル列57に対して、X方向にずれており、さらに、Y方向にピッチ4Pだけずれている。すなわち、1つのノズルヘッド46に着目すると、ノズル孔55は、Y方向に関してピッチ4Pで等間隔に分布することになる。ピッチ4Pは、例えば300dpiの解像度に相当する。
 4個のノズルヘッド46は、X方向に配列し、かつ相互にY方向にずらされてノズルホルダ45(図27A)に取り付けられている。図27Bにおいて、最も左側のノズルヘッド46を基準にすると、2、3、4番目のノズルヘッド46は、それぞれY軸の負の方向に2P、P、及び3Pだけずらされている。このため、4個のノズルヘッド46に着目すると、ノズル孔55は、Y方向にピッチP(1200dpiに相当するピッチ)で配列することになる。
 X方向に関して最も外側のノズルヘッド46よりもさらに外側、及びノズルヘッド46の間に、それぞれ硬化用光源56が配置されている。硬化用光源56は、基板50(図25、図26)に付着した液状の薄膜材料を硬化させる。
 基板50(図25)をX方向に移動させながら(走査しながら)、ノズルユニット40の各ノズル孔55から薄膜材料の液滴を吐出させることにより、Y方向に関して1200dpiの解像度で薄膜パターンを形成することができる。Y方向にP/2だけずらして往復走査を行うことにより、Y方向の解像度を2倍の2400dpiまで高めることができる。X方向の解像度は、基板50の移動速度と、ノズル孔55からの液滴の吐出周期で決定される。
 図28A~図29Bを参照して、実施例14による基板製造装置の動作について説明する。図28A及び図29Aは、基板50及び第2のステージ225の平面図を示し、図28B及び図29Bは、それぞれ図28Aの一点鎖線28B-28Bにおける断面図、及び図29Aの一点鎖線29B-29Bにおける断面図を示す。
 基板搬送装置260(図28B)が、基板50を第2のステージ225の上方まで搬送する。基板搬送装置260は、基板50の上面を吸着することにより、基板50を保持している。
 基板搬送装置260が下降し、基板50を第2のステージ225の保持面に載せる。このとき、第2のステージ225のピン224が基板50に形成された貫通孔231内に挿入されるように、基板50の位置を制御する。基板搬送装置260は、基板50を第2のステージ225の保持面に載せた後、図28Bに示すように、基板50の吸着を解除して上昇する。
 貫通孔231の平面形状は例えば円形であり、貫通孔231の平断面がピン224の平断面より大きい。このため、貫通孔231とピン224の嵌合部分に遊びがある。この遊びのため、基板50を第2のステージ225に載せた時点では、第2のステージ225に対する基板50の位置は、正確には定まらない。また、基板50の剛性及び自重によって、基板50の中央部が四隅に対して低くなるように、基板50に撓みが発生する場合がある。
 図29A及び図29Bに示すように、引張力印加機構229を動作させることにより、個別ステージ225aの各々を、基準点270から放射状に伸びる仮想直線271に沿って、外方に移動させる。基板50の四隅が外方に引っ張られることにより、基板50の撓みが解消して、基板50がほぼ平坦になる。ピン224は、その先端が基板50の上面から突出しない長さに設定されている。
 さらに、ピン224が貫通孔231の、基準点270から最も遠い点を含む側面に接触する。このため、第2のステージ225に対して基板50の位置が一意的に定まる。移動機構22(図25)によるステージ23の移動量、及びステージ23に対する個別ステージ225aの移動量を計測することにより、定盤20に対して定義された座標系において、基板50の位置を特定することができる。移動機構22及び引張力印加機構229の駆動部にボールねじが用いられる場合には、ねじ軸の回転量をエンコーダで計測することにより、これらの移動量を算出することができる。
 基板50に、下方に向かって凸になる反りが発生しており、かつ基板50の剛性が高い場合には、真空チャックによる吸着では、外周近傍がステージに吸着されず、ステージから浮き上がった状態になる場合がある。外周近傍の浮き上がりの高さが、基板50とノズルヘッド46(図26)との間隔を超えると、ノズルヘッド46が基板50に接触してしまう。基板50の外周部の浮き上がりを防止するために、基板50の外周部の上面をクランプ等で第2のステージ225に押し付ける構成の採用が考えられる。ただし、この構成では、ノズルヘッド46がクランプに接触してしまう危険が生じる。
 上記実施例14では、基板50に面内方向の引張力を印加することにより、基板50の反りを解消し、平坦化することができる。これにより、ノズルヘッド46と基板50との接触を防止することができる。また、実施例14では、ピン224の先端が基板50の上面から突出していない。このため、ノズルヘッド46がピン224に接触する危険も生じない。
 さらに、上記実施例14では、第2のステージ225に固定されたピン224により基板50が位置決めされる。このため、基板50に形成されているアライメントマークの撮像及び画像解析を行うことなく、基板50の位置を検出することができる。これにより、基板50の位置検出のための処理時間を短縮することが可能になる。
 [実施例15]
 図30Aに、実施例15による基板製造装置の第2のステージ225、及び第2のステージ225に保持された基板50の平面図を示す。図30Bに、図30Aの一点鎖線30B-30Bにおける断面図を示す。以下、実施例14との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 実施例15による基板製造装置は、個別ステージ225aの他に補助ステージ265を有する。補助ステージ265は、XY面内に関して(平面視において)、複数の個別ステージ225aで囲まれた領域の内側に配置されており、基板50を、その中央部分で支える。補助ステージ265は、高さ調節機構266を介してステージ23に支持されている。高さ調節機構266には、例えばウェッジ機構が用いられる。
 補助ステージ265内に吸引流路267が形成されており、吸引流路267の一端が補助ステージ265の上面に開口する。排気ポンプ268が吸引流路267内を排気する。
 基板50を第2のステージ225に保持し、基板50に引張力を印加した後、補助ステージ265の上面を第2のステージ225の上面と同一の高さまで上昇させる。基板50の剛性が低く、かつ面積が大きいと、引張力印加機構229で基板50に引張力を印加した状態でも、基板50に僅かの撓みが残る場合がある。補助ステージ265で基板50の中央部を支えることにより、基板50の撓みを防止することができる。排気ポンプ268を動作させて基板50を補助ステージ67に吸着することにより、基板50を、より強固に保持することができる。
 [実施例16]
 図31に、実施例16による基板製造装置の第2のステージ225、及び第2のステージ225に保持された基板50の平面図を示す。以下、実施例14との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 実施例14では、第2のステージ225を4つの個別ステージ225aで構成し、4つの個別ステージ225aが、それぞれ基板50の四隅の近傍を支持する構成とした。実施例16では、第2のステージ225が6個の個別ステージ225aで構成される。4個の個別ステージ225aは、実施例14と同様に、基板50の四隅に対応する位置に配置される。残りの2つの個別ステージ225aは、基板50の一対の長辺の中点に対応する位置に配置される。6個の個別ステージ225aに対応して、基板50に貫通孔231が形成されている。さらに、6個の個別ステージ225aに対応して、引張力印加機構229が配置されている。
 個別ステージ225aの各々の構成は、実施例14による基板製造装置の個別ステージ225a(図26、図28B)の各々の構成と同一である。個別ステージ225aは、基準点270から放射状に伸びる仮想直線271に沿って移動する。このように、第2のステージ225を5個以上の個別ステージ225aで構成してもよい。
 [実施例17]
 図32Aに、実施例17による基板製造装置の第2のステージ225に保持された基板50の1つの貫通孔231及びピン224を拡大した平面図を示す。以下、実施例14との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 実施例14では、貫通孔231の平面形状を円形とした。実施例17では、貫通孔231の縁の曲率半径が、場所によって異なっている。貫通孔231の外周のうち、基準点270(図26)から最も遠い点を含む一部の領域280の曲率半径が、周方向に関して当該一部の領域280に隣接する領域281の曲率半径より小さい。図32Aでは、曲率半径の小さな領域280に隣接する領域281の外周線が直線、すなわち曲率半径が無限大である例を示している。
 図32Bに、ピン224を仮想直線271に沿って外方に移動させたときの貫通孔231とピン224との平面図を示す。ピン224が、貫通孔231の外周のうち曲率半径の小さな一部の領域280に接し、基板50に引張力を印加する。ピン224を外方に移動させる途中段階で、ピン224が曲率半径の大きな領域281に接触しても、最終的にはピン224が曲率半径の小さな領域280に接する。このため、基板50の位置決め精度を高めることができる。
 [実施例18]
 図33Aに、実施例18による基板製造装置の第2のステージ225及び基板50の平面図を示す。図33Bに、図33Aの一点鎖線33B-33Bにおける断面図を示す。以下、実施例14との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 実施例18による基板製造装置の第2のステージ225は、ステージ23に固定されている。第2のステージ225の上に基板50が保持される。第2のステージ225の四隅よりも外側に、それぞれ引張力印加機構229が配置されている。引張力印加機構229は、リニアガイド285、接続シート287、及びピン288を含む。リニアガイド285は、ステージ23に固定されており、基準点270から放射状に伸びる仮想直線271に平行な方向に可動部を移動させる。
 接続シート287の一部分が、基板50の四隅の近傍において、基板50と第2のステージ225との間に挿入されており、他の部分がリニアガイド285の可動部に取り付けられている。ピン288が接続シート287の上面に固定されており、基板50に形成された貫通孔231に挿入されている。
 図33Cに示すように、リニアガイド285の可動部を、基準点270(図33A)から遠ざかる方向に移動させることにより、基板50に引張力を印加することができる。基板50に引張力を印加した状態で、接続シート287には面内方向の引張力のみが作用し、接続シート287の厚さ方向にはほとんど力が加わらない。このため、接続シート287を薄くすることが可能である。例えば、基板50とノズルヘッド46(図25、図26)との間隙に比べて、接続シート287を十分薄くすることが可能である。このため、基板50の四隅の近傍が接続シート287と重なっても、基板50とノズルヘッド46との接触を回避することができる。
 [実施例19]
 図34A~図34Dを参照して、実施例19による基板製造装置の動作について説明する。以下、実施例14との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 図34Aに示すように、基板搬送装置260が基板50を吸着して、第2のステージ225の上方まで基板50を搬送する。基板50の外周部の近傍に、複数のクリップ290を近づける。例えば、クリップ290は、基板50の四隅に対応して配置されている。図34Bに示すように、クリップ290で基板50の縁を挟む。その後、クリップ290を外方に引くことにより、基板50に面内方向の引張力を印加する。
 図34Cに示すように、基板50を下降させて、第2のステージ225に載せる。クリップ290の先端の一部は、第2のステージ225と基板50との間に挟まれた状態になる。図34Dに示すように、基板搬送装置260による基板50の吸着を解除し、基板搬送装置260を上昇させる。実施例19においては、クリップ290が、実施例14の引張力印加機構229として機能する。
 [実施例20]
 図35A~図41Cを参照して、実施例20について説明する。以下、図8及び図9Aに示した実施例2との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。
 図35Aに、実施例20による基板製造装置のステージ23及び周縁部密着機構の平面図を示す。ステージ23は、長方形の相互に対向する一対の辺(図35Aにおいて左右の辺)の各々の中点から内側に向かって切り込み110が形成された平面形状を有する。ステージ23の保持面24に複数の吸引孔27が分布している。ステージ23に基板50が保持される。基板50は、例えば図20Aに示したリフタ170等の搬送装置により、粗い位置決めが行われた状態で、ステージ23の上に載せられる。
 切り込み110が設けられた辺とは異なる一対の辺の各々に対応して、第1の周縁部密着機構90が配置されている。切り込み110の各々に対応して、第2の周縁部密着機構100が配置されている。切り込み110が設けられている辺に平行な方向をX方向とし、保持面24の法線方向をZ方向とするXYZ直交座標系を定義する。
 第1の周縁部密着機構90は、ステージ23のY方向と平行な辺に沿うワイヤ(押さえ部材)91、及びワイヤ91をその両端で支持するワイヤ移動機構92を含む。ワイヤ移動機構92は、ワイヤ91を昇降させる(Z方向に移動させる)とともに、X方向に移動させる。ワイヤ91を、基板50の縁のやや内側に配置して下方に引き下げることにより、基板50の周縁部の浮き上がりを解消することができる。ワイヤ91は、基板50の上面のうち、薄膜が形成されない周囲の余白部分と重なる。余白部分の幅は、例えば約5mmである、
 第2の周縁部密着機構100は、押さえ部材101及び移動機構102を有する。移動機構102は、押さえ部材101を昇降させる(Z方向に移動させる)とともに、切り込み110内でY方向に移動させる。基板50のX方向と平行な一対の辺は、それぞれ切り込み110と交差する。押さえ部材101は、基板50の周縁部をステージ23に押し付けることにより、基板50の周縁部の浮き上がりを解消することができる。
 図35Bに、図35Aに示した基板50より小さな基板50を保持するステージ23、及び周縁部密着機構の平面図を示す。基板50が小さい場合には、ワイヤ91が図35Aに示したワイヤ91の位置よりも内側に配置されて、小さな基板50の周縁部と重なる。第2の周縁部密着機構100の押さえ部材101も、図35Aに示した押さえ部材101の位置よりも内側まで移動し、小さな基板50の上面を、縁の近傍においてステージ23に押し付ける。
 図36A及び図36Bに、それぞれ第1の周縁部密着機構90の正面図及び側面図を示す。ワイヤ移動機構92が、Y方向に関してステージ23の両側に配置されている。ワイヤ移動機構92は、ローラ93、昇降機構94、及びX方向移動機構95を含む。X方向移動機構95が昇降機構94をX方向に移動させる。昇降機構94がローラ93を昇降させる。ワイヤ91の両端が、ローラ93に取り付けられている。X方向移動機構95には、例えばリニアガイドとエアシリンダが用いられる。昇降機構94には、例えばエアシリンダが用いられる。ローラ93は、ワイヤ91に一定の張力を印加した状態で、昇降機構94の昇降部に固定されており、回転しない。
 基板50がステージ23に保持された直後は、ワイヤ91が基板50の上面より上方に保持されている。さらに、図36Bに示すように、ワイヤ91は、X方向に関して、ステージ23の縁よりも外側に退避されている。X方向移動機構95のリニアガイドに、ストッパ96が取り付けられている。ストッパ96は、X方向移動機構の可動部のストロークを制限する。ストッパ96の取り付け位置は、オペレータによって調整可能である。
 図37A及び図37Bを参照して、ワイヤ91で基板50を押し付ける手順について説明する。
 図37Aに示すように、ワイヤ91が基板50の上面より高い位置に保持された状態で、X方向移動機構95の可動部がストッパ96に突き当たるまで、X方向に移動させる。この状態で、ワイヤ91が基板50の縁よりもやや内側に配置されるように、ストッパ96の位置が調節されている。
 図37Bに示すように、昇降機構94を動作させて、ローラ93を下降させる。このとき、ワイヤ91が基板50の上面に接触し、基板50の周縁部をステージ23に押し付ける。これにより、基板50の周縁部をステージ23に密着させることができる。
 図38Aに、第2の周縁部密着機構100の断面図を示す。第2の周縁部密着機構100は、押さえ部材101、昇降機構103、及びY方向移動機構104を含む。Y方向移動機構104は、昇降機構103及び押さえ部材101をY方向に移動させる。昇降機構103は、押さえ部材101を昇降させる。Y方向移動機構104には、例えばリニアガイドとエアシリンダが用いられる。昇降機構103には、例えばエアシリンダが用いられる。押さえ部材101は、ステージ23に保持された基板50に向かって突き出た庇状部分101Aを含む。基板50がステージ23に保持された直後は、押さえ部材101の庇状部分101Aの先端が、基板50の縁から後退しており、かつ庇状部分101Aの下方を向く面が、基板50の上面より高い位置に保持されている。図38Aでは、基板50の周縁部がステージ23の保持面24から浮き上がった状態を示している。
 次に、基板50をステージ23に押し付ける手順について説明する。押さえ部材101が基板50の端面に突き当たるまで、押さえ部材101及び昇降機構103をY方向に移動させる。
 図38Bに示すように、昇降機構103を動作させて、押さえ部材101を下降させる。押さえ部材101の庇状部分101Aの下方を向く面が基板50の上面に接触し、基板50の縁が押し下げられる。これにより、基板50がステージ23に密着する。
 図39Aに、押さえ部材101の斜視図を示す。庇状部分101Aの厚さT、突き出し長さL、幅Wは、例えば、それぞれ0.2mm、3mm、20mmである。基板50の上面からノズルヘッド46(図2)までの高さは、例えば0.5mm~1mm程度である。押さえ部材101がノズルヘッド46に接触しないようにするために、庇状部分101Aの厚さTは、基板50の上面からノズルヘッド46までの高さよりも薄くしなければならない。
 庇状部分101Aで基板50を押し下げるのに必要な剛性を確保するために、突き出し長さLを短くし、幅Wを広くすることが好ましい。庇状部分101Aが薄くなるに従って、突き出し長さLに対する幅Wの比W/Lを大きくすることが好ましい。
 図39Bに、押さえ部材101の他の構成例の斜視図を示す。図39Bに示した構成例では、庇状部分101Aの先端がナイフエッジ形状を有する。図39Aに示した構造では、基板50の押し下げ時に庇状部分101Aに過度の力が加わると、庇状部分101Aが塑性変形して上方に向かって反る場合がある。庇状部分101Aに反りが発生すると、ノズルヘッド46が庇状部分101Aに接触する危険性が高まる。図39Bに示したように庇状部分101Aがナイフエッジ形状であると、過度の力が加わったときに、庇状部分101Aの先端が折れて脱落し易い。庇状部分101Aが塑性変形する前に、折れてしまうため、庇状部分101Aとノズルヘッド46との接触を回避することができる。庇状部分101Aの先端が折れた場合には、押さえ部材101を交換すればよい。
 図40に、実施例20による基板製造装置のステージ23に基板50を保持する手順のフローチャートを示す。
 ステップS1において、ステージ23に基板50(例えば図35A)を載せる。基板50は、図20Aに示したリフタ170等の搬送装置により搬送されて、ステージ23の上に載せられる。リフタ170で基板50を保持している段階で、既に基板50の粗い位置合わせが行われている。このため、ステージ23に基板50が載せられた時点で、粗い位置合わせは完了している。
 ステップS2において、吸引孔27(図35A)内を負圧にすることにより基板50をステージ23に吸引する。これにより、ステージ23上において基板50の位置が固定される。ただし、この段階では、図38Aに示したように、基板50の縁が浮き上がっている場合がある。
 ステップS3において、図38A及び図38Bに示したように、第2の周縁部密着機構100を動作させることにより、基板50の周縁部を押さえる。これにより、図35Aに示した基板50の、X方向に平行な縁のほぼ中央が、ステージ23に密着する。
 ステップS4において、図37A及び図37Bに示すように、第1の周縁部密着機構90を動作させることにより、ワイヤ91で基板50の周縁部を押さえる。これにより、図35Aに示した基板50の、Y方向に平行な周縁部がステージ23に密着する。
 ステップS5において、基板50に形成されているアライメントマークを撮像装置30(図1A)で撮像し、その位置を検出する。ステップS6において、高さセンサで基板50の上面の高さを計測する。一例として、基板50の上面の9箇所の高さを計測する。高さセンサは、例えば門形フレーム21(図1A)に取り付けられている。ステップS7において、基板50の上面の高さの測定結果を判定する。高さが許容範囲に収まっている場合には、ステップS8において、基板50に薄膜材料を塗布する。薄膜材料の塗布が完了すると、ステップS9において、ステージ23から基板50を搬出する。
 ステップS10において、すべての基板の処理が完了したか否かを判定する。未処理の基板が残っている場合には、ステップS1に戻って、次に処理すべき基板の処理を開始する。すべての基板への薄膜材料の塗布が完了した場合には、処理を終了する。
 ステップS7において、基板50の上面の高さが許容範囲から外れている場合には、ステップS11において、警報を発出し、処理を終了する。この場合、オペレータが介入することにより、基板50の上面の高さを許容範囲内に収めた後、処理を再開する。または、警報が発出される原因となった基板50は、薄膜材料の塗布処理を行うことなく、ステージ23から搬出する。
 [実施例21]
 図41A~図41Cを参照して、実施例21による基板製造装置について説明する。以下、実施例20との相違点について説明し、同一の構成については説明を省略する。図41A~図41Cは、図38Aに示した実施例20の第2の周縁部密着機構100に対応する。
 図41Aに示すように、押さえ部材101、昇降機構103、及びY方向移動機構104の基本的な構成は、実施例20の押さえ部材101、昇降機構103、及びY方向移動機構104(図38A)の構成と同一である。
 基板50をステージ23に密着させるときには、図41Bに示すように、押さえ部材101の庇状部分101Aの先端を、基板50の端面に接触させる。この状態で、図41Cに示すように、押さえ部材101を下降させる。押さえ部材101の庇状部分101Aの先端と、基板50の端面との間の摩擦力により、基板50の周縁部が押し下げられる。その結果、基板50の周縁部がステージ23に密着する。
 [実施例22]
 次に、実施例22について説明する。実施例22では、基板50とノズルヘッド46との間隔について説明する。
 図42に、ノズルヘッド46のノズル孔55から吐出された液滴の飛翔経路58の一例を示す。ノズル孔55の製造上のばらつき等の要因により、液滴の飛翔経路58は、ノズルヘッド46のノズル孔55が形成された面に対して垂直(Z方向と平行)になるとは限らない。液滴の飛翔経路58がZ方向に対して傾くと、液滴の着弾位置が目標位置からずれてしまう。ノズルヘッド46と基板50との間隔(作動距離)WDが長くなると、目標位置から着弾位置までのずれPEが大きくなる。液滴の飛翔経路58が直線であると仮定すると、ずれPEは作動距離WDに比例する。
 高解像度で薄膜パターンを形成するためには、作動距離WDを短くすることが好ましい。すなわち、薄膜パターンの形状を定義するパターン定義データのピクセルのピッチが狭くなるに従って、作動距離WDを短くすることが好ましい。一例として、相互に隣り合うノズル孔55から吐出された液滴の着弾位置の位置関係が入れ替わらないように、作動距離WDを設定することが好ましい。すなわち、ずれPEの最大値を、ノズル孔55のピッチP(図27B)の1/2以下とすることが好ましい。
 種々の評価実験を行った結果、作動距離WDを1mmとしたとき、ずれPEの最大値が10μmであり、作動距離WDを2mmとしたとき、ずれPEの最大値が20μmであった。一例として、ノズル孔55のピッチPが20μmのとき、ずれPEをP/2=10μm以下とするために、作動距離WDを1mm以下とすることが好ましい。この評価実験の結果を総合的に判断すると、作動距離WDを、ノズル孔55のピッチPの50倍以下とすることが好ましい。作動距離WDをこのように設定することにより、ノズル孔55のピッチPに対応した十分な解像度で、薄膜パターンを形成することが可能になる。
 実施例1による基板製造装置においては、押さえ部材26(図5A、図5B)の高さを、上述の作動距離WD未満以下にすることが好ましい。実施例2~実施例6、実施例8による基板製造装置においては、昇降部71の先端の庇状の部分71A(図10A等)及び昇降部75の先端の庇状の部分75A(図12A等)の厚さを作動距離WD未満にすることが好ましい。実施例20による基板製造装置においては、ワイヤ91(図35A等)の直径を作動距離WD未満にすることが好ましい。さらに、押さえ部材101(図39A)の庇状の部分の厚さを作動距離WD未満にすることが好ましい。作動距離WDの調整は、制御装置35(図25)がノズルユニット支持機構41(図25)のノズル昇降機構43(図26)を制御することにより行われる。
 以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
20 基台(ベース)
21 門形フレーム
22 移動機構
22θ θ移動機構
22x x移動機構
22y y移動機構
23 ステージ
24 保持面
25 張力調整機構
25a ローラ
25b 支持機構
25c レバー
26 押さえ部材
27 吸引孔
28 吸着盤(ステージ)
29 段差
30 撮像装置
32 吸引流路
33 吸引装置
34 ステージ吸引機構
35 制御装置
36 記憶装置
37 入力装置
38 出力装置
39 磁性材料
40 ノズルユニット
41 ノズルユニット支持機構
42 ゴニオメータ
43 ノズル昇降機構
45 ノズルホルダ
46 ノズルヘッド
50 基板
50A 第1の基板
50B 第2の基板
55 ノズル孔
56 硬化用光源
57 ノズル列 
58 液滴の飛翔経路
60 第1の周縁部密着機構
61 第2の周縁部密着機構
62 共通密着機構
64 基準頂点
70 貫通孔
71 昇降部
71A 庇状の部分
72 昇降機構
73 面内変位機構
73A 支持ステージ
73B 駆動部
75 昇降部
75A 庇状の部分
76 昇降機構
77 回転機構
78 回転昇降機構
79 昇降軸
81 Yステージ
82 第1のXステージ(支持ステージ)
83 第2のXステージ
84 ウェッジ機構
85 ウェッジ駆動部
87 固定ナット
88 吸引流路
89 真空ポンプ
90 第1の周縁部密着機構
91 ワイヤ(押さえ部材)
92 ワイヤ移動機構
93 ローラ
94 昇降機構
95 X方向移動機構
96 ストッパ
100 第2の周縁部密着機構。
101 押さえ部材
101A 庇状部分
102 移動機構
103 昇降機構
104 Y方向移動機構
110 切り込み
150 周縁部引き寄せ機構
151 昇降ピン
152 先端部分
153 昇降機構
154 周縁部吸引装置
155 吸引流路
170 リフタ
171 ロボットアーム
173 押し上げピン
174 昇降機構
175 押し上げ機構
178 磁性材料
180 電磁石
181 電磁石用電源
224 ピン
225 第2のステージ
225a 個別ステージ
229 引張力印加機構
231 貫通孔
260 基板搬送装置
265 補助ステージ
266 高さ調節機構
267 吸引流路
268 排気ポンプ
270 基準点
271 放射状の仮想直線
280 曲率半径の小さな領域
281 曲率半径の大きな領域
285 リニアガイド
287 接続シート
288 ピン
290 クリップ

Claims (15)

  1.  基板を保持する保持面を有する保持するステージと、
     前記保持面に載せられた基板を前記保持面に吸引する吸引機構と、
     前記保持面に載せられた基板の周縁部に対して、前記吸引機構による吸引とは別の力で、前記保持面に近づく向きの力を印加する周縁部密着機構と、
     前記ステージに保持された基板に対向し、前記基板に向けて液状材料の液滴を吐出するノズルユニットと、
     前記ステージと前記ノズルユニットとの一方を他方に対して、前記保持面に平行な方向に移動させる移動機構と
    を有する基板製造装置。
  2.  前記ノズルユニットは、第1の方向に等間隔で配列する複数のノズル孔からなる少なくとも1列のノズル列を含み、前記ノズル孔は、全体として前記第1の方向に第1のピッチで分布しており、
     さらに、前記ノズルユニットの前記ノズル孔が分布する面から、前記ステージに保持された基板の上面までの作業距離が、前記第1のピッチの50倍以下になるように、前記ステージに対する前記ノズルユニットの高さを調節する昇降機構を有する請求項1に記載の基板製造装置。
  3.  前記周縁部密着機構は、前記ステージに保持された基板の周縁部の上面に接触して、前記基板の周縁部を前記保持面に向けて押し付ける押し付け機構を含む請求項1または2に記載の基板製造装置。
  4.  前記押し付け機構は、前記ステージに保持された基板と交差するように張り渡されて、前記基板の周縁部を前記ステージに押し付ける紐状または帯状の押さえ部材を含む請求項3に記載の基板製造装置。
  5.  前記周縁部密着機構は、前記ステージに保持された基板と交差するように張り渡されて、前記基板の周縁部を前記ステージに押し付ける紐状または帯状の押さえ部材を含み、前記押さえ部材の高さ方向の寸法は、前記作業距離よりも小さい請求項2に記載の基板製造装置。
  6.  前記押し付け機構は、
     前記ステージに対して相対的に昇降可能で、前記基板に向かって突き出した庇状部分が設けられた昇降部と、
     前記昇降部を、前記基板に近づく方向及び遠ざかる方向に相対的に移動させる昇降部移動機構と
    を含み、前記庇状部分を前記ステージに保持された基板の周縁部に接触させて前記基板の周縁部を押し下げるように構成されている請求項3乃至5のいずれか1項に記載の基板製造装置。
  7.  前記押し付け機構は、前記ステージを支持するウェッジ機構を含み、前記基板が前記昇降部に近づく方向に前記ステージが移動すると、前記ステージが前記昇降部に対して上昇するように構成されている請求項6に記載の基板製造装置。
  8.  前記押し付け機構は、
     前記ステージに対して昇降可能で、先端に庇状部分が設けられた昇降部と、
     前記昇降部を前記ステージに対して、前記保持面に垂直な軸を中心として回転させる回転機構と
    を含み、
     前記回転機構は、前記庇状部分が前記ステージに保持された基板と重なる状態、前記基板から外れる状態とを実現させる
    請求項3乃至5のいずれか1項に記載の基板製造装置。
  9.  前記昇降部は、前記回転機構による回転によって、前記昇降部が回転しながら昇降するように構成されている請求項8に記載の基板製造装置。
  10.  前記周縁部密着機構は、前記ステージに保持された基板の周縁部の底面を前記保持面に引き寄せる引き寄せ機構を含む請求項1乃至9のいずれか1項に記載の基板製造装置。
  11.  前記引き寄せ機構は、
     前記ステージに対して昇降可能に支持され、前記基板の周縁部に対応する位置に配置され、上端に吸引流路が開口している昇降ピンと、
     前記昇降ピンの前記吸引流路内を負圧にする周縁部吸引装置と
    を含む請求項10に記載の基板製造装置。
  12.  前記周縁部密着機構は、前記保持面に保持された基板に、面内方向の引張力を印加することにより、前記基板の周縁部を前記保持面に近づける引張力印加機構を含む請求項1乃至11のいずれか1項に記載の基板製造装置。
  13.  前記ステージに保持される基板に複数の貫通孔が形成されており、
     前記引張力印加機構は、
     前記保持面から上方に突出し、前記ステージに保持された基板の前記貫通孔に挿入される複数のピンと、
     前記複数のピンを、1つの基準点から放射状に伸びる仮想直線に沿って移動させるピン移動機構と
    を有する請求項12に記載の基板製造装置。
  14.  前記保持面を基準とした前記ピンの高さは、前記基板を前記保持面に保持した時の前記基板の上面までの高さよりも低い請求項13に記載の基板製造装置。
  15.  前記周縁部密着機構は、前記ステージに保持された基板の端面に接触する押し付け部材を含み、前記押し付け部材と前記端面との間に働く摩擦力によって、前記基板の周縁部を前記保持面に押し付ける請求項1乃至14のいずれか1項に記載の基板製造装置。
     
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