WO2012086560A1 - 反射防止材料 - Google Patents

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隆久 高田
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宇部日東化成株式会社
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Abstract

透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなる、バインダー、シリカ粒子、空気溜りからなるコーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有していることを特徴とする反射防止材料である。

Description

反射防止材料
本発明は、反射防止材料に関し、さらに詳しくは、1回の塗工で作製可能なコーティング膜であって、光学波長の低波長領域(400nm)および長波長領域(800nm)での反射率が、それぞれ3.5%以下、かつ反射率の最小値が0.8%以下であり、そのピーク位置が460~720nmとなる反射防止性能を有し、かつそのヘーズ値を基材からの変化が1.5%以下とすることができる反射防止材料に関するものである。
各種ディスプレー、レンズ、ショーウィンドーなどの空気と接する界面(表面)では、太陽光や照明等が表面で反射することによる視認性の低下が問題点となっていた。反射を減らすための方法としては、膜表面での反射光と、膜と基材の界面での反射光とが干渉によって打ち消し合うように、屈折率の異なる数層の膜を積層する方法が知られている。これらの膜は、通常、スパッタリング、蒸着、コーティング等の方法で製造される。これら膜は、単層や2層、3層から6層以上積層された多層膜が開発されている。
2層若しくはそれ以上の多層構造とする場合、各膜の屈折率及び膜厚の設定は、系統立てられた手法が確立されていないので、一般的には反射光をベクトル的に取り扱うベクトル法、あるいは複雑なマトリクス法等に基づき反射光の位相条件及び振幅条件を所望の如く満たすよう試行錯誤が行われ、それら条件に合わせた屈折率および膜厚を有する膜を順次積層する方法が用いられる。
一方、単層として最も一般的なものはフッ化マグネシウム(MgF屈折率n=1.38)や二酸化ケイ素(SiO屈折率n=1.46)の膜を形成する方法である。支持体上に膜厚0.1μm程度の単層膜を設けることにより、該支持体の表面反射率を減少させることが可能である。
ここで、支持体上に形成された単層膜の最小反射率は下記の式(1)により計算される。
min=〔(n −n)/(n +n)〕…(1)
:空気の屈折率、n:膜の屈折率、n:支持体の屈折率であり、
空気の屈折率n=1、支持体をPETフィルム(n=1.63)としたとき、n −n=n −1.63からn =1.63(膜の屈折率:n=1.28)で反射率Rmin=0が期待できる。
屈折率の小さな材料としては空気(n=1)があげられる。膜の屈折率を下げる手段として、シリカを中空構造や多孔質構造にしたり(例えば、特許文献1、2参照)、ナノサイズの気泡を膜中に形成する(例えば、特許文献3参照)などの方法で膜中に空気層を形成し膜の屈折率を低下させる方法が提案されている。
また、最近では膜に空気層を導入する方法として、フィルムの表面に微細凹凸構造を形成する方法が広く検討されている。この方法によれば、微細凹凸構造が形成された表面の層全体の屈折率が、空気と微細凹凸構造を形成する材料との体積比により決定されるため、大幅に屈折率を下げることが可能になり、積層数が少なくても反射率を低下させることができる。例えば角錐状の凸部が膜全体に連続的に形成された反射防止膜が提案されている(例えば、特許文献4参照)。特許文献4に記載のように、角錐状の凸部(微細凹凸構造)が形成された反射防止膜は、膜面方向に切断した時の断面積が連続的に変化し、空気から基板まで徐々に屈折率が増大していくため、有効な反射防止の手段となる。また、該反射防止膜は、他の方法では置き換えられない優れた光学性能を示す。
特開2007−164154号公報 特開2009−54352号公報 特開平11−281802号公報 特開昭63−75702号公報
前記のベクトル法あるいは複雑なマトリクス法等に基づき設計された屈折率、膜厚で制御された積層体を作製するには、コーティング法では膜厚のコントロールが難しいことから、スパッタリング、蒸着により行う必要がある。したがって閉鎖系の中で行わなければならず、大面積基材への成膜が困難であり生産性も低い。
一方、特許文献1に記載された中空構造のシリカ粒子を透明樹脂マトリックス中に分散させた膜や、特許文献2に記載された空気層を有するシリカ粒子および/または多孔質シリカ粒子は、コーティングにより成膜が可能であるため生産性は高いが、膜中に空気層が均一に分布しているため、一定の屈折率を有する膜が得られると考えられる。屈折率が決まることで上式(1)より反射率の最小値Rminが決定し、次いで膜厚から、そのピーク波長が決定する。一般的に反射率の最小値は人間の目がもっとも感じやすい波長550nm前後にそのピーク位置がくるよう設計される。そのため、光学波長の低波長側(400nm)、長波長側(800nm)で反射率が増加し、色目(青または赤~黄)が目立つようになる(後述のシミュレーション−1参照)といった問題が生じる。
一方、特許文献3に記載されたナノサイズの気泡を膜中に形成する方法や特許文献4に記載された微細凹凸構造が形成された表面を形成する方法では、基材から膜の表面にかけて空隙率が段階的に増加することで屈折率を連続的に変化させ、全光学波長領域において優れた反射防止性能を示すことが示されており、膜中における屈折率の傾斜構造が光学特性において有効な手段であることが示されている。しかしながら、特許文献3では粒径10nm以下のシリカ粒子を凝集させるとともに、その粒子間の隙間を空隙に使ったナノサイズの気泡含有率が異なる複数の塗料を調製するとともに、それを順次重ね塗ることで反射防止膜を作製する。各層の膜厚は用いるシリカ粒子の粒径に比べて充分厚いため、各層の表面は平滑であり、また塗料を複数用意する必要があることや、順次重ね塗るため生産性が悪いなどの問題がある。また特許文献4では、光学部品の作製等に利用される高度な技術により微細パターンを有する型を作製し、この型を用い、さらに精度の高いプレス装置を利用して熱、圧力、光硬化技術により基板へ形状を転写することで、ナノサイズの表面形状を付与された材料を得ている。しかしながら、型作製や生産性から、非常にコスト高であり大面積での作製は困難であると考えられる。
本発明は、このような状況下になされたものであり、1回の塗工で作製可能なコーティング膜であって、光学波長の低波長領域(400nm)および長波長領域(800nm)での反射率が、それぞれ3.5%以下と低く、かつ反射率の最小値が0.8%以下であり、そのピーク位置が460~720nmとなる反射防止性能を有し、そのヘーズ値を基材からの変化が1.5%以下とすることができる反射防止材料を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、コーティング膜の屈折率を下げるために、シリカ粒子とバインダーと空気溜りから構成される膜構造とすることに着目した。この膜構造を形成するために、前記シリカ粒子を基材表面から2層で配列し、基材表面に1層目のシリカ粒子を敷き詰めると同時に、2層目のシリカ粒子を、前記1層目のシリカ粒子の一部を覆うように、1層目のシリカ粒子数に対して、好ましくは10~90%の存在比率で配列させた。また、バインダー/シリカ粒子の比率を、好ましくは質量比で1/99~20/80の範囲とすることで、シリカ粒子と基材との間、および1層目のシリカ粒子と2層目のシリカ粒子との間に空気溜りを形成させた。さらに、基材から1層目シリカ粒子上端までの距離H1、基材から2層目シリカ粒子上端までの距離H2としたときH2/H1が、好ましくは1.5以上2.1以下となるようにした。
このような構造により、基材側から屈折率が傾斜的に増加→低下、さらに増加→低下を繰り返す2段階の屈折率傾斜構造を有するとともに、膜全体としては屈折率がゆっくりと低下していくこととなり、前記目的に適合し得る反射防止膜が得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなる、バインダー、シリカ粒子、空気溜りからなるコーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有していることを特徴とする反射防止材料、
(2)コーティング膜において、バインダー/シリカ粒子の比率が質量比で1/99~20/80であり、かつ2層目のシリカ粒子数は、1層目のシリカ粒子数に対して10~90%の存在比率で配列してなる上記(1)項に記載の反射防止材料、
(3)基材から1層目粒子の上端までの距離H1と、前記基材から2層目粒子の上端までの距離H2が下記式(2)を満たす上記(1)または(2)項に記載の反射防止材料、
1.5≦H2/H1≦2.1…(2)
(4)シリカ粒子の平均粒径が50~180nmであると共に、その粒度分布の変動係数CV値が35%以下である上記(1)~(3)項のいずれか1項に記載の反射防止材料、
(5)バインダーが、重合性官能基を有する化合物である上記(1)~(4)項のいずれか1項に記載の反射防止材料。
(6)アクリロイル基またはメタクリロイル基、ビニル基からなる群から選ばれる重合性官能基を少なくとも1つ有する化合物である上記(1)~(5)項のいずれか1項に記載の反射防止材料。
(7)バインダーが、下記一般式
(3)(RM(ORm−n…(3)
(式中、Rは非加水分解性基、Rは炭素数1~6のアルキル基、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0~2の整数、mが3の場合は0~1の整数である。)で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応して得られたM−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物である上記(1)~(4)項のいずれか1項に記載の反射防止フィルム、
(8)基材の裏面を黒色化した場合の反射波形において、400nmおよび800nmにおける反射率が、それぞれ3.5%以下であって、反射率の最小値が0.8%以下であり、かつそのピーク位置が460~720nmの領域にある上記(1)~(7)項のいずれか1項に記載の反射防止材料、および
(9)ヘーズ値が、下記式(4)を満たす上記(1)~(8)項のいずれか1項に記載の反射防止材料、
|反射防止材料のヘーズ値−透光性を有する基材のヘーズ値|≦1.5…(4)
を提供するものである。
本発明によれば、1回の塗工で作製可能なコーティング膜を有し、光学波長の低波長領域(400nm)および長波長領域(800nm)での反射率が、それぞれ3.5%以下と低く、かつ反射率の最小値が0.8%以下であり、そのピーク位置が460~720nmとなる反射防止性能を有し、かつそのヘーズ値を基材からの変化が1.5%以下とすることができる反射防止材料を提供することができる。このようにして得られた反射防止材料の用途としては、有機EL、液晶、プラズマ表示パネル等の表示素子や、ディスプレイ装置の表示部、建造物又は自動車のガラス窓、交通標識の表面層等が挙げられる。また、偽造防止対策となるレリーフホログラムを構成する反射防止層が挙げられる。レリーフホログラムは、反射層と反射防止層とを備えて構成されてなり、例えばカード、紙幣、商品券等に設けられる。また、各種光学物品が挙げられる。光学物品としては、光源としての有機EL素子、LED素子、フロントライト等が挙げられる。また、発電効率を向上させる用途、すなわち各種太陽電池パネルが挙げられる。更に、光学物品としては、偏光板、回折格子、波長フィルター、導光板、光拡散フィルム、サブ波長光学素子、カラーフィルター、集光シート、照明器具のカバー(有機EL照明用カバー、LED照明用カバー等)が挙げられる。
本発明の反射防止材料の一例の構成を示す模式断面図である。 シミュレーション1における反射スペクトル図である。 シミュレーション2における実証結果を示す反射スペクトル図である。 シミュレーション2における実証結果を示すコーティング膜の走査型電子顕微鏡画像である。 シミュレーション3における、1層目のシリカ粒子および2層目のシリカ粒子の各高さを示す説明図である。 シミュレーション3における屈折率のグラフである。 シミュレーション3における反射スペクトル図である。 参考例1における1層目の積層状態を示す走査型電子顕微鏡画像である。 参考例2における2層目の積層状態を示す走査型電子顕微鏡画像である。
以下、本発明の反射防止材料について詳細に説明する。
[反射防止材料の構造]
本発明の反射防止材料は、透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなる、バインダー、シリカ粒子、空気溜りからなるコーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有していることを特徴とする。
(透光性を有する基材)
本発明の反射防止材料において、支持体として用いられる透光性を有する基材(以下、透光性基材と称することがある。)としては、JIS K 7136に準拠して測定される全光線透過率が30%以上の光学用プラスチック、およびガラス、セラミックスを使用することができる。このようなプラスチックとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂等のプラスチックフィルム、シート、又は射出成型や圧縮成型による成型品を挙げることができる。また、ガラスとしては、JIS R 3202に定められるフロート板ガラス、磨き板ガラス、すり板ガラス、または石英ガラス等を挙げることができる。セラミックスとしてはアルミナやPLZT(チタン酸ジルコン酸ランタン鉛)、イットリア−トリア、スピネルなどの酸化物系のほか、窒化物、炭化物及び硫化物系セラミックスなどを挙げることができる。
これらの基材の厚さは特に制限はなく、状況に応じて適宜選定される。また、この基材は、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材として用いられるプラスチック、またはガラス、セラミックスの種類に応じて適宜選ばれる。
 前記基材の表面に、前述した本発明の反射防止材料用コーティング液を、従来公知の方法、例えばディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより塗工したのち、自然乾燥または加熱乾燥、また必要に応じて光を照射することにより、本発明の反射防止材料が基材上に形成される。
(バインダー)
本発明の反射防止材料におけるコーティング膜を構成するバインダーとしては、重合性官能基を有する化合物または下記一般式(3)
(RM(ORm−n…(3)
(式中、Rは非加水分解性基、Rは炭素数1~6のアルキル基、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0~2の整数、mが3の場合は0~1の整数である。)で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応して得られたM−Oの繰り返し単位を主骨格とする重合物を用いることができる。
重合性官能基を有する化合物としては、紫外線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂があげられる。紫外線硬化型樹脂としては、エポキシアクリレート系、エポキシ化油アクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエステルウレタンアクリレート系、ポリエーテルウレタンアクリレート系、不飽和ポリエステル系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル/アクリレート系、ポリエン/チオール系、シリコンアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、ポリスチルエチルメタクリレート系、ポリカーボネートジアクリレート系などがあげられ、これらのフッ素化物であってもよく、不飽和二重結合をもつアクリロイル基(CH=COCO−)やメタクロイル基(CH=C(CH)CO−)、アリル基(CH=CHCH−)、ビニル基(CH=CH−)などの官能基を有していればよい。また、これらを複数組み合わせて用いてもよい。更に、これらの樹脂及び単量体の使用に際しては、樹脂及び単量体に応じて光開始剤を用いることができる。
また、熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド−イミド樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル−イミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾチアゾール樹脂などの熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらの樹脂及び単量体は単独でも、二種以上組み合わせてもよい。また、同一分子内に異なる反応機構により硬化するような樹脂及び単量体も使用することができる。更に、これらの樹脂及び単量体の使用に際しては、樹脂及び単量体に応じて硬化触媒を用いることができる。
これら重合性官能基を有する化合物のなかで、硬化速度、安定性、入手し易さの観点から、特にアクリロイル基又はメタクリロイル基を1分子当り1個又は2個以上持つものやビニル基(CH=CH−)などをもつ紫外線硬化型樹脂が好ましい。アクリロイル基又はメタクリロイル基を1分子当り1個又は2個以上持つものやビニル基(CH=CH−)などをもつ公知の紫外線硬化型樹脂として、たとえば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシメタアクリレート、ブトキシエチルメタルクリレート、ブタジオールモノアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、カプロラクトンアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−シアノエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジンクロペンタニルメタクリレート、脂環式変成ネオペンチルグリコールアクリレート、2,3−ジブロモプロピルアクリレート、2,3−ジプロモプロピルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリセロールメタクリレート。グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、モルホリンアクリレート、ノニルフェニルポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、オクタフロロペンチルメタクリレート、オクチルアクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、EO(「EO」はエチレンオキシドを意味する。以下、同様)変性フェノキシ化りん酸アクリレート、EO変性フェノキシ化りん酸メタクリレート、フェニルメタクリレート、EO変性りん酸アクリレート、EO変性りん酸メタクリレート、EO変性ブトキシ化リン酸アクリレート、EO変性ブトキシ化リン酸メタクリレート、EO変性オクトキシ化リン酸アクリレート、EO変性オクトキシ化リン酸メタクリレート、EO変性フタル酸アクリレート、EO変性フタル酸メタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコールメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、EO変性コハク酸アクリレート、EO変性コハク酸メタクリレート、スルホン酸ソーダエトキシアクリレート、スルホン酸ソーダエトキシメタクリレート、テトラフロロプロピルアクリレート、テトラフロロプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタアクリレート、カプロラクタン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、ビニルアセテート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、スチレン、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、アリル化イソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールSジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、1,4−ブタンジオ−ルジアクリレート、1,4−ブタンジオ−ルジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アクリル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ECH(「ECH」はエチルシクロヘキサンを意味する。以下、同様)変性エチレングリコールジアクリレート、エチレングリールジメタクリレート、ECH変性エチレングリコールジメタクリレート、グリセロールアクリレート/メタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ECH変性グリセロールトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、長鎖脂肪族ジアクリレート、長鎖脂肪族ジメタクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、EO変性リン酸ジメタクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、EHC変性プロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリグリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO(「PO」はプロピレンオキシドを意味する。)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、EHC変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタルクリロキシエチル)イソシアヌレートなどがあり、これらを必要に応じて1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
光開始剤(増感剤)としては4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−などのアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3´4,4´−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのヘンゾフェノン系、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、などのチオキサンソン系などのほか、2,4,6,−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、ジベンスベロン、2−エチルアンスラキノン、4,4”−ジエチルイソフタエロンなど公知の光開始剤をはじめ、紫外線により重合反応を引き起こすものでもよい。
上記一般式(3)で表される化合物を加水分解−縮合反応して得られた重合物は後述のシリカ粒子と主骨格が共に同じM−Oの繰り返し単位で構成されており、これら相互の親和性の良さ、接着強さが大きい点から、後述のシリカ粒子同士および、シリカ粒子と基材との固定に好ましく用いることができる。
上記一般式(3)で表される化合物において、Rは非加水分解性基を示し、例えば、炭素数1~20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基やメルカプト基などを有する炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基、炭素数6~20のアリール基又は炭素数7~20のアラルキル基を示す。
ここで、炭素数1~20のアルキル基としては、炭素数1~10のものが好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれのものであってもよい。このアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基やメルカプト基を置換基として有する炭素数1~20のアルキル基としては、上記置換基を有する炭素数1~10のアルキル基が好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。この置換基を有するアルキル基の例としては、γ−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数2~20のアルケニル基としては、炭素数2~10のアルケニル基が好ましく、また、このアルケニル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基などが挙げられる。炭素数6~20のアリール基としては、炭素数6~10のものが好ましく、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられる。炭素数7~20のアラルキル基としては、炭素数7~10のものが好ましく、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。
上記一般式(3)で表される化合物において、Rは炭素数1~6のアルキル基であって、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、その例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
上記一般式(3)で表される化合物において、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、アルミニウムの場合3であり、ケイ素、チタンまたはジルコニウムの場合4である。nは、mが4の場合は0~2の整数、mが3の場合は0~1の整数である。
が複数ある場合、各Rはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよく、またORが複数ある場合、各ORはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(3)で表される化合物において、Mが4価のケイ素であって、mが4で、nが0~2の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシランなどを挙げることができる。
上記一般式(3)で表される化合物において、Mが4価のチタンまたはジルコニウムであって、mが4で、nが0~2の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、上で例示したシラン化合物におけるシランを、チタンまたはジルコニウムに置き換えた化合物を挙げることができる。
また、上記一般式(3)で表されるアルコキシド化合物において、Mが3価のアルミニウムであって、mが3で、nが0~1の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリイソブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、メチルジメトキシアルミニウム、メチルジエトキシアルミニウム、メチルジプロポキシアルミニウム、エチルジメトキシアルミニウム、エチルジエトキシアルミニウム、プロピルジエトキシアルミニウムなどを挙げることができる。
これらのアルコキシド化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明においては、上記各種アルコキシド化合物とともに、予め上記各種アルコキシド化合物を加水分解、縮合して得たアルコキシシランオリゴマーなどのオリゴマーを用いることもできる。
上記一般式(3)のアルコキシド化合物の加水分解−縮合反応は、例えば、アルコール系、セロソルブ系、ケトン系、エーテル系などの適当な極性溶剤中において、該アルコキシド化合物を、塩酸、硫酸、硝酸などの酸、あるいは固体酸としてのカチオン交換樹脂を用いた酸性条件下、通常0~60℃、好ましくは20~40℃の温度にて加水分解処理し、固体酸を用いた場合には、それを除去したのち、さらに、所望により溶剤を留去または添加することにより行うことができ、上記反応により、M−O(Mは前記と同じである。)の繰り返し単位を主骨格とする重合物を所定濃度で含む液体(バインダー液)を得ることができる。
また、当該バインダーには、必要に応じ、他の機能付与を目的としてナノサイズの酸化スズ(帯電防止)、ITO(帯電防止)、ATO(帯電防止)などの粒子、さらには屈折率制御を目的としてナノサイズのフッ化マグネシウム、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の粒子を一部加えても良いし、後述のシリカ粒子を固定することができれば有機系の材料を使うこともできる。
(シリカ粒子)
本発明の反射防止材料においては、コーティング膜を構成する成分としてシリカ粒子が用いられる。このシリカ粒子は粒子間の隙間を空気溜りに使うため、単分散で球状が好ましく、またその粒径は膜の反射波形ピーク波長、透明性に影響を与える。平均粒径は50から180nmが好ましく、さらに60から150nmがより好ましく、80~120nmがより一層好ましい。
さらに、当該シリカ粒子における、下記式で表される粒度分布の変動係数CV値は、シリカ粒子が積層されたコーティング膜厚のばらつきを小さくする観点から、35%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい。
CV値(%)=[標準偏差/平均粒径]×100
なお、当該シリカ粒子の平均粒径および粒度分布の変動係数CV値は、以下に示す方法に従って測定した値である。
<シリカ粒子の平均粒径の測定方法>
シリカ粒子濃度が1質量%になるように水で希釈した後、シリカ粒子液を電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。このサンプルを走査型電子顕微鏡にて50,000倍にて観察し、電子顕微鏡画像から画像処理ソフトを用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径を計算した。
<シリカ粒子のCV値の測定方法>
シリカ粒子濃度が1質量%になるように水で希釈した後、シリカ粒子液を電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。このサンプルを走査型電子顕微鏡にて50,000倍にて観察し、電子顕微鏡画像から画像処理ソフトを用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径と標準偏差を計算した後、CV値を前記の式によって計算した。
(空気溜り)
本発明の反射防止フィルムにおけるコーティング膜には、前述したバインダーおよびシリカ粒子と共に、該膜の屈折率を低下させるために、空気溜りが存在することが必要である。
図1は、本発明の反射防止フィルムの一例の構成を示す模式断面図であって、透光性基材1表面に、バインダー層2を介して、1層目のシリカ粒子3aが敷き詰められていると共に、2層目のシリカ粒子3bが、1層目のシリカ粒子3aの一部を覆うように配列されている。
そして、透光性基材1上のバインダー層2と、1層目のシリカ粒子3aとの間に空気溜り4aが存在し、1層目のシリカ粒子3aと、2層目のシリカ粒子3bとの間に空気溜り4bが存在する。バインダーは少なくとも、基材表面とシリカ粒子との接点、およびシリカ粒子とシリカ粒子との接点に存在していることが必要である。
球体(シリカ粒子)が最密充填されたとき、それが占める空間の割合(充填率)は約74%であるため、本発明の反射防止材料におけるコーティング膜の空隙率の最大値は約26%となる。その空隙を前記バインダー成分が埋めていくことから、前記バインダーの量は少ないほど空隙率が増加するため好ましいが、少なすぎるとシリカ粒子の脱落が起こる。従ってバインダーとシリカ粒子との質量比率(バインダー/粒子質量比)は1/99から20/80が好ましく、2/98から15/85がより好ましく、5/95~10/90がさらに好ましい。前記比率で得られるコーティング膜の空隙率は、本発明の一般式(3)で表されるアルコキンド化合物から得られたバインダーを使用する場合では、シリカ粒子とバインダーの比重がほぼ同じであり、かつシリカ粒子の空隙をバインダーが埋めているモデルであるため、バインダー/粒子質量比=20/80では7.5%、15/85では12.9%、10/90では17.8%、5/95では22.1%、2/98では24.5%となる。
2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して多すぎたり、少なすぎると、シリカ粒子が2層または単層積層した均一膜のようになり、400、800nmにおける反射率の低下が充分ではなくなる。1層目の粒子数に対して2層目の粒子数の比率は10から90%が好ましく、20から80%がより好ましく、40~60%がさらに好ましい。なお、1段目の粒子数に対する2段目の粒子数の比率は、1段目が完全に粒子で敷き詰った状態でサンプルの走査型電子顕微鏡画像(50,000倍)から画像処理ソフトを用いて計算した1層目の粒子数をX1、2層目を配列させたサンプルを同じように測定したときの値をX2として、(X2/X1)×100(%)として算出した。
本発明の反射防止材料におけるコーティング膜において、2層目の粒子が積層している状態の確認方法としては、以下の方法が用いられる。すなわち、走査型電子顕微鏡による断面観察(50,000~80,000倍)を行ったのち、基材を下、反射防止層を上となるよう写真を配置して、基材と平行な線を複数本引く。次いで1層目のシリカ粒子上端と重なる平行線を選び、基材からの距離H1を計測する。同様に2層目のシリカ粒子に対しても基材からの距離H2を計測し、H2/H1を計算する。H2/H1の値は1.5~2.1が好ましく、粒径のバラ付きが小さく、かつ1層目が綺麗に敷き詰った状態であれば1.7~1.9がより好ましい。
次に、本発明の反射防止材料について、以下に示すシミュレーションを行い、より詳しく説明する。
[シミュレーション1]
前記の特許文献1に記載された中空構造のシリカ粒子を透明樹脂マトリックス中に分散させた膜や、特許文献2に記載された空気層を有するシリカ粒子および/または多孔質シリカ粒子を含むコーティング膜は、膜中の空気層が均一に分布しているため、一定の屈折率を有すると考えられる。
そこで、シミュレーション条件として、透光性基材の屈折率(n)=1.63、膜の厚み(d)=110nm、膜の屈折率(n)=1.30とし、かつ透光性基材の裏面反射がないとした場合、波長と反射率との関係(反射スペクトル)は、図2に示すようになる。すなわち、光学波長の低波長側(400nm)、長波長側(800nm)で反射率が増加し、色目(青または赤~黄)が目立つようになる。
[シミュレーション2]
シリコンアルコキシドバインダーと平均粒径84nmシリカ粒子(宇部日東化成社製、「ハイプレシカ」、CV値=18%)を質量比5/95で調製した塗料を2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して50%となるよう塗布厚を調整すると共に、透光性基材の裏面は黒色化処理するものとして、シミュレーションを行った。
このシミュレーションから、粒子径を80nm前後、2層目の粒子数を1層目に対して50%程度積層した構造で光学波長の低波長領域(400nm)、長波長領域(800nm)での反射率が3.5%以下、且つ反射率の最小値が0.8%以下であり、そのピーク位置が460~720nmとなる反射防止性能を有する膜が得られることが計算された。
実証の結果を以下に示す。
min=0.10%、ピーク波長=564nm(裏面黒色化処理)、ヘーズ値0.7%(基材のみ0.9%)
400nm反射率=0.97%、800nm反射率=0.88%
1層目のみ敷き詰めたときの粒子数762、2層目の粒子数427、(427/762)×100=56(%)
粒子数:走査型電子顕微鏡画像(50,000倍)を画像処理ソフトMac−View、マウンテック社にて計測
なお、実証の結果の反射スペクトル(FILMETRICS社製、分光光度計「F20」で測定)を図3に示すと共に、得られた反射防止材料におけるコーティング膜の走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)の画像を図4に示す。
[シミュレーション3]
図5は、基材から、1層目のシリカ粒子および2層目のシリカ粒子の各高さを示す説明図であって、h=3.64r(r=シリカ粒子の半径)、0≦h1<1.64r、1.64r≦h2<2.00r、2.00r≦h3<3.64rの関係を満たす場合、基材からの高さhと各高さにおける断面形状から屈折率を計算すると、屈折率は図6で示すグラフとなり、本構造で屈折率をシミュレーションすると、反射スペクトルは、図7に示すようになる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた反射防止材料は、以下に示す方法に従って評価した。
(1)400nmおよび800nmにおける反射率の測定
サンプル裏面に粘着剤付き黒色PETフィルム(くっきりミエール、巴川製紙所社製)をラミネートしサンプルとした。
50mm×50mmに切り出したサンプルを用いて、反射波形を分光光度計(F20、FILMETRICS社製)により測定し、400nmおよび800nmにおける反射率(R)を測定した。
各反射率Rに対して以下の式に従い11段階で評価した。
10点 0≦R<0.2
9点 0.2≦R<0.4
8点 0.4≦R<0.6
7点 0.6≦R<0.8
6点 0.8≦R<1.0
5点 1.0≦R<1.2
4点 1.2≦R<1.4
3点 1.4≦R<1.6
2点 1.6≦R<1.8
1点 1.8≦R<2.0
0点 2.0≦R
(2)ボトムピークにおける反射率および波長測定
サンプル裏面に粘着剤付き黒色PETフィルム(くっきりミエール、巴川製紙所社製)をラミネートしサンプルとした。
50mm×50mmに切り出したサンプルを用いて、反射波形を分光光度計(F20、FILMETRICS社製)により測定し、ボトムピークにおける反射率(Rmin)およびその波長(d)を測定した。
反射率Rminに対して以下の式に従い11段階で評価した。
10点 0≦Rmin<0.1
9点 0.1≦Rmin<0.2
8点 0.2≦Rmin<0.3
7点 0.3≦Rmin<0.4
6点 0.4≦Rmin<0.5
5点 0.5≦Rmin<0.6
4点 0.6≦Rmin<0.7
3点 0.7≦Rmin<0.8
2点 0.8≦Rmin<0.9
1点 0.9≦Rmin<1.0
0点 1.0≦Rmin、またはピークが複数ある(基材由来の干渉波形(例えばハードコート層付PETフィルム)は除く)、または可視光領域(400~800nm)に存在しない時
波長dに対して以下の式に従い11段階で評価した。
10点 550≦d<570
9点 540≦d<550、570≦d<580
8点 530≦d<540、580≦d<590
7点 520≦d<530、590≦d<600
6点 510≦d<520、600≦d<610
5点 500≦d<510、610≦d<620
4点 490≦d<500、620≦d<630
3点 480≦d<490、630≦d<640
2点 470≦d<480、640≦d<650
1点 460≦d<470、650≦d<660
0点 d<460、660≦d、またはピークが複数ある(基材由来の干渉波形(例えばハードコート層付PETフィルム)は除く)、または可視光領域(400~800nm)に存在しない時
(3)△Hz測定
50mm×50mmに切り出したサンプルおよび未処理の基材を準備した。
ヘーズメーター(NDH2000、JISK7361−1、日本電色工業社製)を用いて各サンプルのヘーズ値を測定し、以下の式により△Hzを算出した。
△Hz=|サンプルのヘーズ値—基材のヘーズ値|
△Hzに対して以下の式に従い11段階で評価した。
10点 0≦△Hz<0.2
9点 0.2≦△Hz<0.4
8点 0.4≦△Hz<0.6
7点 0.6≦△Hz<0.8
6点 0.8≦△Hz<1.0
5点 1.0≦△Hz<1.2
4点 1.2≦△Hz<1.4
3点 1.4≦△Hz<1.6
2点 1.6≦△Hz<1.8
1点 1.8≦△Hz<2.0
0点 2.0≦△Hz
(4)総合判定
各評価点の平均値から総合判定を行った。
◎:8.0≦平均値
○:6.0≦平均値<8.0
△:4.0≦平均値<6.0
×:平均値<4
調製例1 バインダー成分−1(B−1)の調製
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン317.91gとテトラメトキシシランのオリゴマー「コルコート社製、商品名「メチルシリケート−51」146.66gを、縮合物中の構成単位の質量比が3:1となるようにメタノール242.70gに溶解させ、これに0.1モル/L濃度の硝酸32.43g、水225.64gおよびメタノール34.67gの混合液を滴下したのち、30℃にて24時間反応させて、固形分濃度30質量%のバインダー液[(B)−1成分]を調製した。
調製例2 バインダー成分−2(B−2)の調製
メルカプトプロピルトリメトキシシラン289.05gとチタンテトライソプロポキシド222.05gを、縮合物中の構成単位の質量比が3:1となるようにエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル312.45gに溶解させ、これに濃硝酸101.42g、水30.40gおよびエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル44.64gの混合液を滴下したのち、30℃にて4時間反応させて、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−2成分]を調製した。
調製例3 バインダー成分−3(B−3)の調製
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン264.93gと75質量%ジルコニウム−n−プロポキシドn−プロパノール溶液220.91gを、縮合物中の構成単位の質量比が3:1となるようにエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル367.07gに溶解させ、これに濃硝酸73.24g、水21.43gおよびエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル52.44gの混合液を滴下したのち、30℃にて4時間反応させて、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−3成分]を調製した。
調製例4 バインダー成分−4(B−4)の調製
メルカプトプロピルトリメトキシシラン289.05gとアルミニウム−n−ブトキシド99.99gを、縮合物中の構成単位の質量比が3:1となるようにエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル352.09gに溶解させ、これに濃硝酸80.71g、水13.57gおよびエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル64.58gの混合液を滴下したのち、30℃にて4時間反応させて、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−4成分]を調製した。
調製例5 バインダー成分−5(B−5)の調製
メタクリル酸メチル25.00gとエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル75.00gを混合して、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−5成分]を調製した。
調製例6 バインダー成分−6(B−6)の調製
トリメチロールプロパントリアクリレート25.00gとエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル75.00gを混合して、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−6成分]を調製した。
調製例7 バインダー成分−7(B−7)の調製
ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、商品名「UV−7600B」25.00gとエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル75.00gを混合して、固形分濃度25質量%のバインダー液[(B)−7成分]を調製した。
調製例8 シリカ粒子スラリーの調製
シリカ材料として、ハイプレシカ(宇部日東化成社製)を用いて、水に分散した固形分濃度18質量%のシリカ粒子スラリーS−1~S−8を準備した。シリカ粒子スラリーS−9は、市販の水分散シリカ粒子スラリー(スノーテックス−O、日産化学工業社製、20質量%)に水を添加することで18質量%に調整したものである。表1に一覧を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
なお、平均粒径およびCV値は、下記の方法に従って測定した。
<平均粒径の測定>
シリカ粒子スラリーを1質量%に水で希釈した後、電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍にて観察した。
電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径を計算した。結果を表1に示す。
<CV値の測定>
シリカ粒子スラリーを1質量%に水で希釈した後、電子顕微鏡用試料台に1滴垂らし乾燥させサンプルを作製した。走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍にて観察した。
電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて得られた画像からシリカ粒子の平均粒径と標準偏差を計算した後、CV値を以下の式によって計算した。結果を表1に示す
CV値(%)=(標準偏差/平均粒径)×100
調製例9 塗工液の調製
以下の手順で塗工液(P−1~P−21)を調製した。
IPA(イソプロピルアルコール)、MIBK(メチルイソブチルケトン)およびETB(エチレングリコール−t−ブチルエーテル)を表2に示す割合で含む混合溶液を攪拌しながら、表2に示す種類と量のバインダー成分、シリカ粒子スラリーおよび光重合開始剤を、この順で添加して、塗工液(P−1~P−21)を調製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
参考例1 1層目の配列検討
反射防止材料の作製方法および積層状態の確認方法として、1層目の配列検討を行った。以下の参考例はバーコート法による反射防止材料の作成方法、および積層状態の確認方法であるが、他のコーティング方法による反射防止材料の作成方法、および積層状態の確認方法も同様に行った。
コロナ処理(50dyne/cm)を行ったA4サイズのシクロオレフィンポリマーフィルム(ゼオノア ZF14−100、日本ゼオン社製)を用い、コロナ処理面に上記塗工液P−2をバーNo(塗工液の液膜厚み)を替えながらバーコート法で塗布した後、120℃オーブンにて2分間乾燥しフィルムを作製した。得られたフィルムを走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍で観察し積層状態を観察した。
図8に、1層目の積層状態の走査型電子顕微鏡画像を示す。図8において、(a)及び(b)はシリカ粒子の不足状態を示し、(c)は基材上にシリカ粒子が敷き詰められた状態を示す。
本検討により、塗工液P−2を1層敷き詰めることができる塗工条件を決定した。ただし、バーの番手だけで最適な塗工条件が見つからない場合は濃度を調整することで対応した。また、1層敷き詰めることができたサンプルの走査型電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて面内の粒子数を計算した。各塗工液の1層敷き詰った状態での粒子数を表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
参考例2 2層目の配列検討
前記「1層目の配列検討」から得られた塗工条件に対して、目的の積層状態となるようバーNo.または濃度を調整することで塗工した。
その結果、1層塗工がバーNo.5で作製可能であり、1.6層(2層目の粒子数を1層目の粒子数に対して60%)を作りたいときはバーNo.8とすればよいことが分かった。
また、1層塗工がバーNo.5で作製可能であり、1.3層(2層目の粒子数を1層目の粒子数に対して30%)を作りたいときはバーNo.7、濃度0.93倍(希釈後濃度1.86質量%(IPA希釈))とすればよいことが分かった。
得られたフィルムを走査型電子顕微鏡(JSM−6700F、日本電子社製)にて50,000倍で観察した。この走査型電子顕微鏡画像を図9に示す。また、積層塗工サンプルの電子顕微鏡画像から画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)を用いて2層目の粒子数を計算した。
<積層状態の計算>
画像処理ソフト(Mac−View、マウンテック社製)によって得られた1層目、2層目の粒子数から1層目の粒子数に対する2層目の粒子数比率を計算した。
積層状態=(2層目の粒子数/1層目の粒子数)×100
参考例3 比較例用積層サンプル(4層以上の積層)
前記「1層目の配列検討」から得られた塗工条件に対して、4積層以上の積層状態となるようバーNo.または濃度を調整することで塗工した。
この結果、1層塗工がバーNo.5で作製可能であり、4層の積層サンプルを作りたいときはバーNo.20とすればよいことが分かった。
実施例1
コロナ処理(50dyne/cm)を行ったA4サイズのシクロオレフィンポリマーフィルム/100μm(以下:COP)(日本ゼオン社製)を用い、コロナ処理面に上記塗工液P−2を2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して50%となるようバーコート法で塗布した後、120℃オーブンにて2分間乾燥し、反射防止材料を作製した。得られた反射防止フィルムの評価結果を表4、表5に示す。
実施例2
塗工液をP−1に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例3
塗工液をP−3に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例4
塗工液をP−4に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例5
2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して25%に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例6
2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して75%に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例7
塗工液をP−5に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例8
塗工液をP−6に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例9
塗工液をP−7に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例10
塗工液をP−8に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例11
塗工液をP−9に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例12
塗工液をP−10に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例13
塗工液をP−11に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例14
塗工液をP−12、乾燥温度を80℃に替え、乾燥後に紫外線照射(高圧水銀ランプ、500mJ/cm)を行った以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例15
塗工液をP−13に替えた以外は実施例14と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例16
塗工液をP−14に替えた以外は実施例14と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例17
基材をコロナ処理(50dyne/cm)したPETフィルム(以下:PET)(東洋紡社製、コスモシャインA4100/100μm、塗工面=PET面)に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例18
基材をコロナ処理(50dyne/cm)したハードコート層付きPETフィルム(以下:HC付PET)(基材:東レ社製、ルミラーT60/125μm、HC材料:紫外線硬化樹脂(日本合成化学社製、紫光UV−1700B)、光重合開始剤(長瀬産業社製、ダロキュア1173)、硬化後厚み10μm)のHC面に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例19
基材をコロナ処理(50dyne/cm)した無色透明アクリル板(三菱レーヨン社製、アクリライトL、2mm厚)に、コーティング方法をディップコート法に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例20
基材を脱脂処理(ユーアイ化成製、ホワイト7−AL)したガラス板(松浪硝子工業製、S9213)に替えた以外は実施例19と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
比較例1
塗工液をP−15に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。塗工液P−15はシリカ粒子が固定されず、参考例1の方法で1層敷き詰める条件、およびその粒子数を決定することができなかったため、塗工液P−2と同じとして条件を決定した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例21
塗工液をP−16に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例22
2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して10%に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例23
2層目の粒子数が1層目の粒子数に対して90%に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例24
塗工液をP−18に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例25
塗工液をP−19に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
実施例26
塗工液をP−20に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
比較例2
塗工液をP−17に替えた以外は実施例1と同様の操作を実施した。塗工液P−17はシリカ粒子が凝集し、参考例1の方法で1層敷き詰める条件、およびその粒子数を決定することができなかったため、塗工液P−2と同じとして条件を決定した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
比較例3
実施例1の塗工液を用いて積層状態が4層となるよう操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
比較例4
塗工液をP−21に替えた以外は比較例3と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
比較例5
実施例1の塗工液を用いて積層状態が1層となるよう操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
比較例6
塗工液をP−7に替えた以外は比較例5と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
比較例7
塗工液をP−8に替えた以外は比較例5と同様の操作を実施した。得られた反射防止材料の評価結果を表4、表5に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
本発明の反射防止材料は、1回の塗工で作製可能なコーティング膜を有し、光学波長の低波長領域(400nm)および長波長領域(800nm)での反射率が、それぞれ3.5%以下、かつ反射率の最小値が0.8%以下であり、そのピーク位置が460~720nmとなる反射防止性能を有し、かつそのヘーズ値は基材からの変化が1.5%以下である優れた性状を有するものである。

Claims (9)

  1. 透光性を有する基材表面の少なくとも一部に設けてなるバインダー、シリカ粒子、空気溜りからなるコーティング膜であって、前記シリカ粒子は基材表面から2層で配列しており、基材側である1層目は粒子が敷き詰められていると共に、前記基材と前記シリカ粒子間に前記空気溜りを有しており、かつ2層目のシリカ粒子は前記1層目のシリカ粒子の一部を覆っていると共に、前記1層目のシリカ粒子と前記2層目のシリカ粒子間に前記空気溜りを有していることを特徴とする反射防止材料。
  2. コーティング膜において、バインダー/シリカ粒子の比率が質量比で1/99~20/80であり、かつ2層目のシリカ粒子数は、1層目のシリカ粒子数に対して10~90%の存在比率で配列してなる請求項1に記載の反射防止材料。
  3. 基材から1層目粒子の上端までの距離H1と、前記基材から2層目粒子の上端までの距離H2が下記式(2)を満たす請求項1または2に記載の反射防止材料。
    1.5≦H2/H1≦2.1…(2)
  4. シリカ粒子の平均粒径が50~180nmであると共に、その粒度分布の変動係数CV値が35%以下である請求項1~3のいずれか1項に記載の反射防止材料。
  5. バインダーが、重合性官能基を有する化合物である請求項1~4のいずれか1項に記載の反射防止材料。
  6. 前項記載のバインダーが、アクリロイル基またはメタクリロイル基、ビニル基からなる群から選ばれる重合性官能基を少なくとも1つ有する化合物である請求項1~5のいずれか1項に記載の反射防止材料。
  7. バインダーが、下記一般式(3)
    (RM(ORm−n…(3)
    (式中、Rは非加水分解性基、Rは炭素数1~6のアルキル基、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0~2の整数、mが3の場合は0~1の整数である。)で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応して得られたM−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物である請求項1~4のいずれか1項に記載の反射防止材料。
  8. 基材の裏面を黒色化した場合の反射波形において、400nmおよび800nmにおける反射率が、それぞれ3.5%以下であって、反射率の最小値が0.8%以下であり、かつそのピーク位置が460~720nmの領域にある請求項1~5のいずれか1項に記載の反射防止材料。
  9. ヘーズ値が、下記式(4)を満たす請求項1~6のいずれか1項に記載の反射防止材料。
    |反射防止フィルムのヘーズ値−透光性を有する基材のヘーズ値|≦1.5…(4)
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