JP2014106450A - 反射防止フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い反射防止性能と表面硬度を有し、干渉ムラが小さく、簡便な工程で工業的有利に製造可能な反射防止フィルムおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有する透明基材フィルムを含み、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に積層されてなる反射防止フィルムであって、前記透明基材フィルムは、前記第1面側に位置する第1層と、前記第2面側に位置する第2層とを含み、前記第1層は、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含み、
前記第2層は、(メタ)アクリル系樹脂を含むことを特徴とする反射防止フィルムを用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有する透明基材フィルムを含み、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に積層されてなる反射防止フィルムであって、前記透明基材フィルムは、前記第1面側に位置する第1層と、前記第2面側に位置する第2層とを含み、前記第1層は、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含み、
前記第2層は、(メタ)アクリル系樹脂を含むことを特徴とする反射防止フィルムを用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、反射防止フィルムおよびその製造方法に関する。より詳しくは、高い反射防止性能と表面硬度を有し、干渉ムラが小さく、簡便な工程で工業的有利に製造可能な反射防止フィルムおよびその製造方法に関する。
液晶表示装置等の表示装置の表示面においては、室内の蛍光管などの外部光源から照射された光の反射が大きいと、表示装置の視認性及び美観が損なわれることがある。例えば、表示面の表面で反射した光と、表示装置内の複数の層中の界面で反射した光とが干渉することにより、干渉縞によるムラが発生し視認性及び美観を損ねることがある。従って、表示装置の視認性及び美観の向上のため、表示装置の最外層の表示面に、そのような反射や干渉を低減する層を有する反射防止フィルムを設けることが、従来より行なわれている。
反射防止フィルムにおける、かかる反射や干渉を低減する層としては、基材フィルム上に、屈折率の異なる複数の層を積層したものが知られている。例えば特許文献1には、透明基材フィルム上に、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層がこの順に積層された反射防止フィルムが開示されている。しかしこの反射防止フィルムは透明基材フィルム上に各層形成用の塗布組成物を塗布し、硬化して各層を形成しているため、製造工程が複雑であり、製造コストが高価であるという問題点がある。また、この反射防止フィルムは反射防止性能も十分ではなかった。
特許文献2には、メタクリル樹脂を2層以上有する積層フィルム上に、ハードコート層および反射防止層が順次積層されてなる反射防止フィルムが開示されている。しかしこの反射防止フィルムは、反射防止性能が十分ではなく、また干渉ムラを生じる場合もあった。
特許文献3には、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有する基材フィルムと、前記基材フィルムの前記第1面上に設けられた低屈折率層とを含む反射防止フィルムであって、前記基材フィルムは、前記基材フィルムの前記第1面側の最外層に位置する第1層と、前記第1層より前記第2面側に位置する第2層と、前記第2層より前記第2面側に位置する第3層とを含み、前記低屈折率層の屈折率より、前記第1層の屈折率が高く、前記第1層の屈折率より、前記第2層の屈折率が低いことを特徴とする、反射防止フィルムが開示されている。しかしこの反射防止フィルムは、反射防止性能が十分ではなく、また表面硬度も不足していた。
本発明の目的は、高い反射防止性能と表面硬度を有し、干渉ムラが小さく、簡便な工程で工業的有利に製造可能な反射防止フィルムおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため検討した結果、反射防止フィルムの透明基材フィルムとして特定のポリカーボネート樹脂と(メタ)アクリル系樹脂とが積層されたフィルムを用いることで上記課題を解決できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、下記[1]〜[5]が提供される。
[1] 第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有する透明基材フィルムを含み、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記透明基材フィルムは、前記第1面側に位置する第1層と、前記第2面側に位置する第2層とを含み、
前記第1層は、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含み、
前記第2層は、(メタ)アクリル系樹脂を含む
ことを特徴とする反射防止フィルム。
[1] 第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有する透明基材フィルムを含み、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記透明基材フィルムは、前記第1面側に位置する第1層と、前記第2面側に位置する第2層とを含み、
前記第1層は、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含み、
前記第2層は、(メタ)アクリル系樹脂を含む
ことを特徴とする反射防止フィルム。
[2] 前記第1層のポリカーネート樹脂が、式1に示す繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂を含むことを特長とする、[1]記載の反射防止フィルム。
ただし、式(1)において、R1〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有するか若しくは有さない炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基であり、さらに:
(i)Z1及びZ2は、水素原子、又は、式(2)で表される基Z3:
−(CH2)n−Z4 (2)
であり、但しZ1及びZ2の少なくとも一方は、前記基Z3であり、式(2)においてnは0〜2の整数であり、Z4は、1以上の置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基であり、Z4が有しうる前記置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基であるか;又は
(ii)Z1及びZ2は、それらが結合する炭素原子と共に、1以上の置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基をZ5を構成し、Z5が有しうる前記置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基である。
(i)Z1及びZ2は、水素原子、又は、式(2)で表される基Z3:
−(CH2)n−Z4 (2)
であり、但しZ1及びZ2の少なくとも一方は、前記基Z3であり、式(2)においてnは0〜2の整数であり、Z4は、1以上の置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基であり、Z4が有しうる前記置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基であるか;又は
(ii)Z1及びZ2は、それらが結合する炭素原子と共に、1以上の置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基をZ5を構成し、Z5が有しうる前記置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基である。
[3] 前記第1層の厚さが200nm以下である、[1]または[2]記載の反射防止フィルム。
[4] 前記高屈折率層の屈折率が1.75以上、1.95未満である、[1]〜[3]記載の反射防止フィルム。
[5] 前記高屈折率層が、Ti及びZrから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物からなる無機微粒子を含有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の反射防止フィルム。
[4] 前記高屈折率層の屈折率が1.75以上、1.95未満である、[1]〜[3]記載の反射防止フィルム。
[5] 前記高屈折率層が、Ti及びZrから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物からなる無機微粒子を含有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の反射防止フィルム。
[6] 鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含む層と(メタ)アクリル系樹脂を含む層とを含有する積層シートを、面倍率10倍以上で延伸して前記透明基材フィルムを得る工程、ならびに
前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層をこの順に積層する工程、
を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法。
前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層をこの順に積層する工程、
を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法。
本発明の反射防止フィルムは、高い反射防止性能と表面硬度を有し、干渉ムラが小さく、かつ容易に製造することが可能であるため、液晶表示装置等の各種の表示装置の表示面等における反射防止フィルムとして有用である。
本発明の反射防止フィルムは、第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有する透明基材フィルムを含み、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に積層されてなる。
図1は、本発明の反射防止フィルムの一例を概略的に示す縦断面図である。図1において、反射防止フィルム1は、第1面10A及び第2面10Bを有する透明基材フィルム10、基材フィルム第1面10A上に設けられた高屈折率層21、ならびに低屈折率層22を含む。この例において透明基材フィルム10は第1層11、第2層12及び第3層13からなり、第3層13は第2面の最外層に位置している。高屈折率層21および低屈折率層22が設けられている側の表面1Aにおいて、反射防止フィルム1は、反射防止効果を有する。即ち、当該表面1Aに入射する光の反射率を低いものとすることができる。
<透明基材フィルム>
透明基材フィルムは、前記第1面側に位置する第1層と、前記第2面側に位置する第2層とを含む。透明基材フィルムは、1mm厚換算での全光線透過率が通常80%以上、好ましくは90%以上である。また、透明基材フィルムは、1mm厚換算でのヘイズが0.3%以下であることが好ましく、0.2%以下であることがより好ましい。
透明基材フィルムは、前記第1面側に位置する第1層と、前記第2面側に位置する第2層とを含む。透明基材フィルムは、1mm厚換算での全光線透過率が通常80%以上、好ましくは90%以上である。また、透明基材フィルムは、1mm厚換算でのヘイズが0.3%以下であることが好ましく、0.2%以下であることがより好ましい。
(第1層)
前記第1層は、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含む。ここで鉛筆硬度は、該ポリカーボネート樹脂を用いて形成された厚さ100μmの単層のフィルムにつき、JIS K 5600−5−4に準拠し測定される鉛筆硬度である。即ち、円柱状に削った鉛筆芯を45度の角度に傾け、上から750gの荷重を掛け、被測定物の表面を5mm程度引っかいて傷の有無を確認することにより測定することができる。第1層の鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含むことにより、第1層上に、高屈折率層、低屈折率層を設け、反射防止フィルムとした場合の鉛筆硬度が優れる。第1層に用いるポリカーボネート樹脂の鉛筆硬度は、好ましくはH以上である。
前記第1層は、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含む。ここで鉛筆硬度は、該ポリカーボネート樹脂を用いて形成された厚さ100μmの単層のフィルムにつき、JIS K 5600−5−4に準拠し測定される鉛筆硬度である。即ち、円柱状に削った鉛筆芯を45度の角度に傾け、上から750gの荷重を掛け、被測定物の表面を5mm程度引っかいて傷の有無を確認することにより測定することができる。第1層の鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含むことにより、第1層上に、高屈折率層、低屈折率層を設け、反射防止フィルムとした場合の鉛筆硬度が優れる。第1層に用いるポリカーボネート樹脂の鉛筆硬度は、好ましくはH以上である。
第1層に用いるポリカーボネート樹脂は、鉛筆硬度がF以上であれば限定されないが、下式(1)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネートが、鉛筆硬度が高いので好ましい。
式(1)において、R1〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有するか若しくは有さない炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基である。
R1〜R8が置換基を有する炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基である場合、かかる置換基の例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基およびアルコキシル基を挙げることができる。
式(1)において、Z1及びZ2は、下記(i)及び(ii)のうちのいずれかである。
(i)Z1及びZ2は、水素原子、又は、式(2)で表される基Z3:
−(CH2)n−Z4 (2)
であり、但しZ1及びZ2の少なくとも一方は、前記基Z3である。
−(CH2)n−Z4 (2)
であり、但しZ1及びZ2の少なくとも一方は、前記基Z3である。
式(2)においてnは0〜2の整数であり、好ましくは0〜1の整数であり、より好ましくは0である。Z4は、置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基である。かかる環状炭化水素基は、好ましくは飽和環状炭化水素基であり、より好ましくはシクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、テトラヒドロジシクロペンタジエン、シクロペンタン等の環状炭化水素の、一価の基を挙げることができる。ここで、ある環状炭化水素の一価の基とは、ある環状炭化水素の環上の炭素原子に結合した水素が、結合手に置換された基を表す。前記環状炭化水素としては、シクロヘキサンが特に好ましい。
Z4が置換基を有する場合、かかる置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基である。置換基の炭素原子数は、Z4の環状炭化水素基の炭素原子数(4〜11)には含まれない。Z4が複数の置換基を有する場合は、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。置換基の数の上限は、飽和量(例えばフェニル基であれば5、一価のシクロヘキサン基であれば11)とすることができるが、置換基の数は好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1であり、さらにより好ましくは0である。
Z4の好ましい例としては、下記の式(Z4−1)〜(Z4−4)で表される基を挙げることができ、特に(Z4−1)で表される基が好ましい。以下の化式において、*を付した部位は結合手である。
(ii)Z1及びZ2は、それらが結合する炭素原子と共に、置換基を有していてもよい炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基Z5を構成する。
Z5は、置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基である。かかる環状炭化水素基は、好ましくは飽和環状炭化水素基であり、より好ましくはシクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、テトラヒドロジシクロペンタジエン、シクロペンタン等の環状炭化水素の、二価の基を挙げることができる。ここで、ある環状炭化水素の二価の基とは、ある環状炭化水素の環上の炭素原子に結合した二個の水素が、いずれも結合手に置換された基を表す。前記環状炭化水素としては、シクロヘキサンが特に好ましい。
Z5は、置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基である。かかる環状炭化水素基は、好ましくは飽和環状炭化水素基であり、より好ましくはシクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、テトラヒドロジシクロペンタジエン、シクロペンタン等の環状炭化水素の、二価の基を挙げることができる。ここで、ある環状炭化水素の二価の基とは、ある環状炭化水素の環上の炭素原子に結合した二個の水素が、いずれも結合手に置換された基を表す。前記環状炭化水素としては、シクロヘキサンが特に好ましい。
Z5が置換基を有する場合、かかる置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基である。置換基の炭素原子数は、Z5の環状炭化水素基の炭素原子数(4〜11)には含まれない。Z5が複数の置換基を有する場合は、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。置換基の数の上限は、飽和量とすることができるが、置換基の数は好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1であり、さらにより好ましくは0である。
式(1)に示す繰り返し単位は、好ましくは、R1〜R8がいずれも水素原子またはメチル基であり、且つ、Z1及びZ2が、それらが結合する炭素原子と共に、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、又はテトラヒドロジシクロペンタジエンの二価の基を構成するものが好ましい。特に、R1〜R3およびR5〜R7がいずれも水素原子であり、R4およびR8がメチル基であり、且つ、Z1及びZ2が、それらが結合する炭素原子と共に、シクロヘキサンの二価の基を構成するものが好ましい。
Z5の好ましい例としては、下記の式(Z5−1)〜(Z5−4)で表される基を挙げることができ、特に(Z5−1)で表される基が好ましい。
かかるポリカーボネートは、式(1)に示す繰り返し単位のみからなってもよく、式(1)に示す繰り返し単位と、他の任意単位とを有していてもよい。任意単位を有する場合、かかる単位としては、下式(3)で示される繰り返し単位であることが好ましく、特に、この繰り返し単位が下式(4)に示す繰り返し単位であることが好ましい。前記特定のポリカーボネートにおける、式(3)に示す繰り返し単位の割合の範囲は、式(1)に示す繰り返し単位1モルに対し、好ましくは0.6モル以上、1.5モル以下とすることができる。
式(3)において、R10〜R17はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、各置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基、またはアリール基である。
ポリカーボネート樹脂として、下式(5)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物に由来する繰り返し単位を含むポリカーボネートも挙げられる。
具体的には、構造の一部に上記式(5)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを原料として、エステル交換反応により重縮合させて得られるポリカーボネートである。
ジヒドロキシ化合物としては、構造の一部に上記式(5)で表される部位を有するものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、オキシアルキレングリコール類、芳香族基に結合したエーテル基を主鎖に有するジヒドロキシ化合物、環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物等が挙げられる。
前記オキシアルキレングリコール類としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
前記側鎖に芳香族基を有し、主鎖に芳香族基に結合したエーテル基を有するジヒドロキシ化合物としては、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)スルホン等が挙げられる。
前記環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物としては、具体的には下記式(6)で表されるジヒドロキシ化合物に代表される無水糖アルコールや、下記式(7)および下記式(8)で表されるスピログリコール等の環状エーテル構造を有する化合物が挙げられる。なかでも、下記式(6)で表されるジヒドロキシ化合物や、下記式(7)で表されるスピログリコール等の、複数の環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物がより好ましく、更に好ましくは2つの環状エーテル構造を有する、対象な構造のジヒドロキシ化合物が好ましく、特には下記式(6)で表されるジヒドロキシ化合物が好ましい。
複数の環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物は、剛直な構造であるため、得られるポリカーボネートも剛直になり、表面硬度が高く、耐熱性も高いポリマーとすることができる。
これらの中でも、入手のし易さ、ハンドリング、重合時の反応性、得られるポリカーボネートの耐熱性の観点からは、環状エーテル構造を有するジヒドロキシ化合物が好ましく、前記の式(6)で表されるジヒドロキシ化合物に代表される無水糖アルコール、前記の式(7)や式(8)で表される環状エーテル構造を有する化合物がより好ましい。
ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネートを他のポリマーと混合した混合樹脂として鉛筆硬度をF以上としたものであってもよい。ポリカーボネートとしては、上記したものの他、ビスフェノールAポリカーボネート、分岐ビスフェノールAポリカーボネート、o,o,o’,o’−テトラメチルビスフェノールAポリカーボネートなどが挙げられる。ポリカーボネートと混合する他のポリマーとしては、ポリエステル、ポリスチレンなどが挙げられる。ポリカーボネート樹脂が混合樹脂である場合、ポリカーボネート樹脂中のポリカーボネートの割合は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上である。
ポリカーボネート樹脂は、上記他のポリマーの他にも、配合剤を含んでいてもよい。配合剤の例としては、層状結晶化合物;無機微粒子;酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤等の安定剤;可塑剤;染料や顔料等の着色剤;帯電防止剤;などが挙げられる。中でも、紫外線吸収剤は、耐候性を向上させることができるので好ましい。
配合剤は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
配合剤は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アクリロニトリル系紫外線吸収剤、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物、無機粉体などが挙げられる。好適な紫外線吸収剤の具体例を挙げると、2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。特に好適なものとしては、2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)が挙げられる。
配合剤の量は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で適宜定めうる。例えば、透明基材フィルムの1mm厚での全光線透過率が80%以上を維持できる範囲としうる。
第1層の厚さは、好ましくは20〜200nm、より好ましくは40〜120nm、さらに好ましくは60〜100nmである。第1層の厚さがこの範囲であると、反射率が小さい反射防止フィルムとすることができる。
(第2層)
前記第2層は、(メタ)アクリル系樹脂を含む。なお本発明において「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」を意味する。(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸誘導体の重合体(以下、「アクリル重合体」と言うことがある。)を含む樹脂を意味する。第2層が(メタ)アクリル系樹脂を含むことにより、鉛筆硬度が高く、かつ反射率が小さい反射防止フィルムとすることができる。
前記第2層は、(メタ)アクリル系樹脂を含む。なお本発明において「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」を意味する。(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸誘導体の重合体(以下、「アクリル重合体」と言うことがある。)を含む樹脂を意味する。第2層が(メタ)アクリル系樹脂を含むことにより、鉛筆硬度が高く、かつ反射率が小さい反射防止フィルムとすることができる。
アクリル重合体としては、例えばアクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸およびメタクリル酸エステルなどの重合体及び共重合体が挙げられる。
アクリル重合体としては、(メタ)アクリル酸エステルに由来する繰り返し単位を含む重合体が好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜15のアルカノール又はシクロアルカノールから誘導される構造のものが好ましく、炭素数1〜8のアルカノールから誘導される構造のものがより好ましい。炭素数を前記のように小さくすることにより、透明基材フィルムの破断時の伸びを小さくすることができる。
アクリル酸エステルの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−デシル、アクリル酸n−ドデシルなどが挙げられる。
また、メタクリル酸エステルの具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−デシル、メタクリル酸n−ドデシルなどが挙げられる。
さらに、前記の(メタ)アクリル酸エステルは、本発明の効果を著しく損なわない範囲であれば、例えば水酸基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。そのような置換基を有する(メタ)アクリル酸エステルの例としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジルなどが挙げられる。
なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、アクリル重合体は、アクリル酸又はアクリル酸誘導体のみの重合体であってもよいが、アクリル酸又はアクリル酸誘導体とこれに共重合可能な単量体との共重合体でもよい。共重合可能な単量体としては、例えば、上述した(メタ)アクリル酸エステル以外のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、並びに、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、アルケニル芳香族単量体、共役ジエン単量体、非共役ジエン単量体、カルボン酸不飽和アルコールエステル、およびオレフィン単量体などが挙げられる。なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル以外のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体の具体例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、イタコン酸ジメチルなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、モノカルボン酸、多価カルボン酸、多価カルボン酸の部分エステル及び多価カルボン酸無水物のいずれでもよい。その具体例としては、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノエチル、フマル酸モノn−ブチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
アルケニル芳香族単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼンなどが挙げられる。
共役ジエン単量体の具体例としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエンなどが挙げられる。
非共役ジエン単量体の具体例としては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどが挙げられる。
カルボン酸不飽和アルコールエステル単量体の具体例としては、酢酸ビニルなどが挙げられる。
オレフィン単量体の具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテンなどが挙げられる。
アクリル重合体が共重合可能な単量体を含む場合、当該アクリル重合体におけるアクリル酸又はアクリル酸誘導体に共重合可能な単量体に由来する繰り返し単位の含有量は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは15重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
これらのアクリル重合体のうち、ポリメタクリレートが好ましく、中でもポリメチルメタクリレートがより好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂は、本発明の効果を著しく損なわない限り、アクリル重合体以外に他の重合体を含んでいてもよい。ただし、本発明の利点を顕著に発揮させる観点からは、第2層においてアクリル重合体以外の重合体の量は少ないことが好ましい。アクリル重合体以外の重合体の具体的な量は、例えばアクリル重合体100重量部に対して、10重量部以下が好ましく、5重量部以下がより好ましく、3重量部以下が更に好ましい。中でも、その他の重合体は含まないことが特に好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂は、ゴム粒子を含むことが好ましい。ゴム粒子を含むことにより、(メタ)アクリル系樹脂の可撓性を高め、本発明の反射防止フィルムの耐衝撃性を向上させることができる。
ゴム粒子を形成するゴムとしては、例えば、アクリル酸エステル重合体ゴム、ブタジエンを主成分とする重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴム等が挙げられる。アクリル酸エステル重合体ゴムとしては、例えば、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等を単量体単位の主成分とするものが挙げられる。これらの中でも、ブチルアクリレートを主成分としたアクリル酸エステル重合体ゴム及びブタジエンを主成分とする重合体ゴムが好ましい。
ゴム粒子は、数平均粒子径が、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましく、また、0.3μm以下であることが好ましく、0.25μm以下であることがより好ましい。数平均粒子径を前記範囲の下限以上とすることにより、耐衝撃性の高い反射防止フィルムとできる。また、数平均粒子径を前記範囲の上限以下とすることにより、本発明の反射防止フィルムのヘイズを低く抑えて光線透過率を高くできる。
ゴム粒子の量は、アクリル重合体100重量部に対して、好ましくは5重量部以上であり、好ましくは50重量部以下である。ゴム粒子の量を前記範囲の下限値以上とすることにより本発明の反射防止フィルムの耐衝撃性を高めてハンドリング性を向上させることができる。また、ゴム粒子の量を前記範囲の上限値以下とすることにより、本発明の反射防止フィルムの透明性を高くできる。
また、(メタ)アクリル系樹脂は、例えば配合剤などを含んでいてもよい。配合剤の例としては、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂が含んでいてもよい配合剤と同様の例が挙げられる。なお、配合剤は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。また、配合剤の量は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で適宜定めることができ、例えば、反射防止フィルムの1mm厚換算での全光線透過率が80%以上を維持できる範囲とすればよい。
第2層の厚さは、好ましくは2〜200μm、より好ましくは5〜150μm、さらに好ましくは10〜100μmである。第2層の厚さがこの範囲であると、反射防止フィルムの干渉ムラが抑制され、かつフィルムの搬送性、ハンドリングも良好である。
(第3層)
透明基材フィルムは、前記第2層より前記第2面側に、他の樹脂層を有していてもよい。以下、かかる他の樹脂層を「第3層」と言うことがあるが、第3層は2以上の樹脂層から構成されていてもよい。
透明基材フィルムは、前記第2層より前記第2面側に、他の樹脂層を有していてもよい。以下、かかる他の樹脂層を「第3層」と言うことがあるが、第3層は2以上の樹脂層から構成されていてもよい。
第3層を構成する樹脂は特に限定されず、各種の熱可塑性樹脂を用いることができる。かかる熱可塑性樹脂としては、1mm厚で全光線透過率が80%以上の樹脂を用いることができる。例えば、脂環式構造を有する樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等が挙げられる。中でもポリカーボネート樹脂が好ましく、第1層を構成する樹脂と同種のポリカーボネート樹脂であることがフィルムのカールを低減することができるのでより好ましい。
第3層の厚さは、好ましくは2〜100μm、より好ましくは3〜50μm、さらに好ましくは4〜20μmである。第2層の厚さがこの範囲であると、フィルムのカールを抑制でき、フィルムのハンドリング性を損なうことを低減できる。
(任意の層)
透明基材フィルムは、第1層〜第3層に加えて、透明基材フィルムの第2面側に任意の層を有することができる。即ち、第2層(透明基材フィルムが第3層を有する場合第3層)が透明基材フィルム第2面側の最外層であってもよく、他の任意の層が透明基材フィルム第2面側の最外層であってもよい。透明基材フィルムの第2面側に設けうる任意の層としては、例えば、硬化性樹脂を含有する層を挙げることができる。
透明基材フィルムは、第1層〜第3層に加えて、透明基材フィルムの第2面側に任意の層を有することができる。即ち、第2層(透明基材フィルムが第3層を有する場合第3層)が透明基材フィルム第2面側の最外層であってもよく、他の任意の層が透明基材フィルム第2面側の最外層であってもよい。透明基材フィルムの第2面側に設けうる任意の層としては、例えば、硬化性樹脂を含有する層を挙げることができる。
硬化性樹脂としては硬化性のアクリル重合体、ウレタン重合体などを挙げることができ、ウレタン重合体が好ましい。硬化性樹脂を含有する層を透明基材フィルムの第2面側の最外層とすることで、反射防止フィルムを表示装置に設ける際に反射防止フィルムと接する層(例えば、偏光子のポリビニルアルコール)との接着性が良好である材料とすることができる。
硬化性樹脂を含有する層は粒子を含んでいてもよい。硬化性樹脂を含有する層に粒子を含ませることにより、層の表面に凹凸が形成され、それによって例えば透明基材フィルムをロール状に巻き取る際のブロッキングを防止することができる。
(透明基材フィルムの製造方法)
透明基材フィルムの製造方法は、特に限定されないが、第1層および第2層を構成する樹脂を共押出成形し、多層フィルムを成形する工程を含む方法が好ましい。共押出成形で多層フィルムを成形することにより、層間剥離強度が大きい透明基材フィルムを得ることができ、かつ、生産効率が優れる。共押出成形により透明基材フィルムを得る方法は、具体的には、複数の押出機を用い、第1層および第2層を構成する樹脂を多層ダイから押出すことにより成膜するものである。なお、透明基材フィルムが第3層を有する場合は、第3層を構成する樹脂も第1層および第2層を構成する樹脂と共に共押出成形して多層フィルムを得ることが好ましい。
透明基材フィルムの製造方法は、特に限定されないが、第1層および第2層を構成する樹脂を共押出成形し、多層フィルムを成形する工程を含む方法が好ましい。共押出成形で多層フィルムを成形することにより、層間剥離強度が大きい透明基材フィルムを得ることができ、かつ、生産効率が優れる。共押出成形により透明基材フィルムを得る方法は、具体的には、複数の押出機を用い、第1層および第2層を構成する樹脂を多層ダイから押出すことにより成膜するものである。なお、透明基材フィルムが第3層を有する場合は、第3層を構成する樹脂も第1層および第2層を構成する樹脂と共に共押出成形して多層フィルムを得ることが好ましい。
上記の多層フィルムは、延伸処理を施されていない未延伸フィルムであってもよく、延伸処理を施された延伸フィルムであってもよい。中でも、透明基材フィルムは、延伸フィルムであることが好ましい。延伸処理を施すことにより各層の厚さが均一で、かつ厚さが薄い透明基材フィルムを容易に得ることができる。また、透明基材フィルムを位相差フィルムとしての機能を付与することも可能である。
延伸方法は特に限定はされず、例えば一軸延伸法、二軸延伸法のいずれを採用してもよい。延伸方法の例を挙げると、一軸延伸法の例としては、フィルム搬送用のロールの周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法;テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法;等が挙げられる。また、二軸延伸法の例としては、固定するクリップの間隔を開いて、縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法;フィルム搬送用のロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップで把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法;などが挙げられる。さらに、例えば、縦方向又は横方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機を用いて、多層フィルムの幅方向に対して任意の角度θ(0°<θ<90°)をなす方向に連続的に斜め延伸する斜め延伸法を用いてもよい。
延伸倍率は、面倍率で好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上である。また、面倍率で好ましくは50倍以下、より好ましくは20倍以下である。ここで面倍率とは、一軸延伸法の場合はその延伸倍率に等しく、二軸延伸法の場合はその各軸方向の延伸倍率の積として算出される値である。面倍率を上記範囲とする観点からは、二軸延伸法を採用することが好ましい。面倍率を上記の下限以上とすることで厚さの薄い透明基材フィルムを得ることが可能である。また面倍率を上記の上限以下とすることで、延伸時の多層フィルムの破断を防止することができる。
延伸温度は、多層フィルムの各層を構成する樹脂の中で最もガラス転移温度が高い樹脂のガラス転移温度Tgを基準として、Tg〜Tg+50℃の範囲が好ましい。延伸倍率と延伸温度を調節することで、所望のレターデーション値を有する透明基材フィルムを得ることができる。
かかる多層フィルムはそのまま本発明において透明基材フィルムとして用いることもできるが、必要に応じて、多層フィルムを成形した後、その第2面側に、第2面側の最外層として上記の任意の層を設けて、第1層〜第3層に加えて上記の任意の層を備える透明基材フィルムを得て、これを本発明に用いることもできる。
具体的には、共押出成形により得られた多層フィルムの第2面側に、硬化性樹脂を含有する材料を塗布して塗膜を得て、かかる塗膜を硬化させることにより、第2面側の最外層に硬化性樹脂を含有する層を備える透明基材フィルムとすることができる。
<高屈折率層>
本発明の反射防止フィルムは、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層が積層されてなる。高屈折率層は後述する低屈折率層より屈折率が高い層であり、屈折率が好ましくは1.55以上、より好ましくは1.65以上、さらに好ましくは1.75以上の層である。また屈折率の上限は、好ましくは2.00以下、より好ましくは1.95以下である。高屈折率層の屈折率がこの範囲であると、高い反射防止性能を有し干渉ムラが低減された反射防止フィルムとすることができる。屈折率は、例えば、アッベ屈折計や分光エリプソメータを用いて測定して求めることができる。
本発明の反射防止フィルムは、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層が積層されてなる。高屈折率層は後述する低屈折率層より屈折率が高い層であり、屈折率が好ましくは1.55以上、より好ましくは1.65以上、さらに好ましくは1.75以上の層である。また屈折率の上限は、好ましくは2.00以下、より好ましくは1.95以下である。高屈折率層の屈折率がこの範囲であると、高い反射防止性能を有し干渉ムラが低減された反射防止フィルムとすることができる。屈折率は、例えば、アッベ屈折計や分光エリプソメータを用いて測定して求めることができる。
高屈折率層の厚さは、好ましくは100〜200nm、さらに好ましくは120〜170nmである。かかる範囲内で高い反射防止性能を実現することができる。また、上記範囲より薄いと層の硬度、機械的強度が不良となる場合があり、一方、上記範囲より厚いと後述する高屈折率層形成用塗布液を塗布する際に厚みムラが生じ易くなり、加工性が悪くなるおそれがある。
高屈折率層を構成する材料は、上記の屈折率範囲とできるものであれば限定されないが、無機微粒子を含有する硬化性樹脂を用いることが好ましい。硬化性樹脂としては加熱により硬化する熱硬化性樹脂;活性エネルギー線の照射により硬化する活性エネルギー線硬化型樹脂が挙げられ、活性エネルギー線硬化型樹脂が好ましい。活性エネルギー線は、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを指し、通常、紫外線又は電子線を用いる。特に製造装置の簡便さ、生産性から紫外線照射による硬化が好ましい。
(活性エネルギー線硬化性樹脂)
活性エネルギー線硬化型樹脂は、分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー及び/又はモノマーが、活性エネルギー線の照射により硬化してなる樹脂であることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型樹脂は、分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー及び/又はモノマーが、活性エネルギー線の照射により硬化してなる樹脂であることが好ましい。
前記分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類;ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類;ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート類;もしくはカチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。中でも、アクリレート類が好ましい。
アクリレート類の具体例としては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の2官能アクリレート;トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の、1分子中に3個以上のアクリロイル基を含有する3官能以上のアクリレート;が挙げられる。また、公知のアクリロイル基含有オリゴマー、例えばエポキシアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類も用いることができる。中でも、3官能以上のアクリレートが特に好ましい。
これらの多官能アクリレートは単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの多官能アクリレートは単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
(無機微粒子)
本発明で用いる無機微粒子は、高屈折率層の屈折率を調整することのできる微粒子である。かかる無機微粒子としては、無機酸化物微粒子が好ましい。無機酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン(チタニア)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化亜鉛、酸化錫、酸化セリウム、五酸化アンチモン、二酸化チタン、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、リンをドープした酸化錫(PTO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)等が挙げられる。中でも、屈折率が高い高屈折率層を得られるとの観点から、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムが好ましい。これらは、一種単独で、又は組合せて用いてもよい。
本発明で用いる無機微粒子は、高屈折率層の屈折率を調整することのできる微粒子である。かかる無機微粒子としては、無機酸化物微粒子が好ましい。無機酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン(チタニア)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化亜鉛、酸化錫、酸化セリウム、五酸化アンチモン、二酸化チタン、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、リンをドープした酸化錫(PTO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)等が挙げられる。中でも、屈折率が高い高屈折率層を得られるとの観点から、酸化チタンおよび酸化ジルコニウムが好ましい。これらは、一種単独で、又は組合せて用いてもよい。
無機微粒子の数平均粒径は、反射防止フィルムの透明性を損なわないとの観点から、好ましくは5〜300nmである。無機微粒子の多くは、層における無機微粒子の含有割合が高いほど、層の屈折率が高くなるものであるので、高屈折率層中の無機微粒子の含有割合は、上記所望の屈折率を得ることができるよう適宜調整することができる。
(高屈折率層の形成方法)
高屈折率層は、前記無機微粒子、前記硬化性樹脂、及び適当な溶媒を含有する高屈折率層形成用塗布液を、前記透明基材フィルムの前記第1面上に塗布し、得られた塗膜に、活性エネルギー線硬化型樹脂を含有する場合は活性エネルギー線を照射することにより、熱硬化型樹脂を含有する場合は加熱することにより、形成することができる。
高屈折率層は、前記無機微粒子、前記硬化性樹脂、及び適当な溶媒を含有する高屈折率層形成用塗布液を、前記透明基材フィルムの前記第1面上に塗布し、得られた塗膜に、活性エネルギー線硬化型樹脂を含有する場合は活性エネルギー線を照射することにより、熱硬化型樹脂を含有する場合は加熱することにより、形成することができる。
前記高屈折率層形成用塗布液は、前記無機微粒子及び前記硬化性樹脂を、適当な有機溶剤に溶解又は分散させることにより調製することができる。用いる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジアセトングリコール等のグリコール類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルエチルケトオキシム等のオキシム類;及びこれらの2種以上からなる組み合わせ;等が挙げられる。
高屈折率層形成用塗布液中の前記硬化性樹脂の含有量は特に制限されないが、優れた塗布適性が得られることから、前記硬化性樹脂を5重量%〜95重量%含有するものが好ましい。
高屈折率層形成用塗布液の硬化が紫外線照射により行われるときは、該塗布液に光重合開始剤や光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合性開始剤;芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等のカチオン重合性開始剤;等が挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。光重合開始剤の添加量は、高屈折率層形成用塗布液100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部である。また、この組成物中に光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることができる。
前記高屈折率層形成用塗布液には、有機反応性ケイ素化合物をさらに添加することもできる。用いる有機反応性ケイ素化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン等の、式:RmSi(OR')n(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R'は炭素数1〜10のアルキル基を表す。m、nはそれぞれ独立して、m+n=4の関係を満たす正の整数である。)で表される有機ケイ素化合物;
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等のシランカップリング剤;
片末端ビニル基置換ポリシラン、両末端ビニル基置換ポリシラン、片末端ビニル基置換ポリシロキサン、両末端ビニル基置換ポリシロキサン、又はこれらの化合物を反応させて得られるビニル基置換ポリシラン、もしくはビニル基置換ポリシロキサン等の活性エネルギー線硬化性ケイ素化合物;3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の(メタ)アクリロキシシラン化合物等のその他の有機ケイ素化合物;等が挙げられる。
高屈折率層形成用塗布液には、塗膜の均一性や密着性向上等を目的として、レベリング剤や分散剤を適宜添加することができる。用いるレベリング剤としては、シリコーンオイル、フッ素化ポリオレフィン、ポリアクリル酸エステル等の表面張力を低下させる化合物が挙げられ、分散剤としては、界面活性剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
高屈折率層形成用組成物を透明樹脂基材表面に塗工する方法は、特に制限されず、公知の塗工法が採用できる。塗工法としては、ワイヤーバーコート法、ディップ法、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法等が挙げられる。
高屈折率層形成用塗布液の塗膜を得た後は、乾燥し、熱硬化型樹脂を含有する場合には加熱することにより、活性エネルギー線硬化型樹脂を含有する場合には、活性エネルギー線を照射することにより、それぞれ硬化させて高屈折率層を形成することができる。
加熱温度及び加熱時間、活性エネルギー線の照射強度及び照射時間等は、特に限定されず、用いる高屈折率層形成用塗布液の組成等に応じて硬化条件を適宜設定することができる。
<低屈折率層>
本発明の反射防止フィルムは、前記透明基材フィルムの前記第1面上に積層された高屈折率層上に、低屈折率層が積層されてなる。低屈折率層は前記の高屈折率層より屈折率が低い層であり、屈折率が好ましくは1.45以下、より好ましくは1.40以下、さらに好ましくは1.38以下の層である。また屈折率の下限は、好ましくは1.25以上である。低屈折率層の屈折率がこの範囲であると、高い反射防止性能を有し干渉ムラが低減された反射防止フィルムとすることができる。
本発明の反射防止フィルムは、前記透明基材フィルムの前記第1面上に積層された高屈折率層上に、低屈折率層が積層されてなる。低屈折率層は前記の高屈折率層より屈折率が低い層であり、屈折率が好ましくは1.45以下、より好ましくは1.40以下、さらに好ましくは1.38以下の層である。また屈折率の下限は、好ましくは1.25以上である。低屈折率層の屈折率がこの範囲であると、高い反射防止性能を有し干渉ムラが低減された反射防止フィルムとすることができる。
低屈折率層の厚さは、好ましくは0.01〜1μm、さらに好ましくは0.02〜0.5μmである。低屈折率層の厚さを上記範囲とすることにより、反射防止フィルムの反射率を低減することができる。
低屈折率層を構成する材料は、上記の屈折率範囲とできるものであれば限定されないが、例えば、紫外線硬化型アクリル系樹脂等の樹脂系材料、樹脂中にコロイダルシリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド系材料、テトラエトキシシラン等の金属アルコキシドを用いたゾル−ゲル系材料等が挙げられる。また、表面に防汚染性を付与するためのフッ素基を含有する化合物であることが好ましい。
低屈折率層の形成は、シリカ、アルミナ、フッ化マグネシウム等の微粒子をアルコール溶媒に分散したゾルを含む低屈折率層形成用塗布液を、前記透明基材フィルムの前記第1面上に積層した高屈折率層上に塗布し、得られた塗膜を加熱して硬化することにより形成することが、耐傷性を向上できる点で好ましい。前記微粒子は、反射防止性の観点から、屈折率が低いものが好ましい。このような微粒子は、空隙を有するものであってもよく、特に中空シリカ微粒子が好ましい。中空微粒子の平均粒径は、5nm〜2,000nmが好ましく、20nm〜100nmがより好ましい。ここで平均粒径は、透過型電子顕微鏡観察によって求められる数平均粒径である。
低屈折率層材料形成用塗布液の塗膜を形成する方法は、特に制限されないが、湿式塗工法が、真空蒸着法等に比べて簡易な方法であるため好ましい。湿式塗工法としては、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、およびグラビアコート法等を挙げることができる。
低屈折率層の防汚性を高めるために、前記低屈折率層の上(観察側)にさらに防汚層を設けてもよい。防汚層は、表面に撥水性、撥油性、耐汗性、防汚性などを付与できる層である。防汚層を形成するために用いる材料としては、フッ素含有有機化合物が好適である。フッ素含有有機化合物としては、フルオロカーボン、パーフルオロシラン、又はこれらの高分子化合物などが挙げられる。また、防汚層の形成方法は、形成する材料に応じて、蒸着、スパッタリング等の物理的気相成長法、化学的気相成長法、湿式コーティング法等を用いることができる。防汚層の平均厚さは好ましくは1〜50nm、より好ましくは3〜35nmである。
また、これらの層の他に、防眩層、ガスバリア層、透明帯電防止層、プライマー層、電磁波遮蔽層、下塗り層等のその他の層を、本発明の積層フィルムに更に積層することができる。
以上のような機能層を形成する場合には、形成させる面に化学的処理を施すことが好ましい。化学的処理の手段としては、例えば、コロナ放電処理、スパッタ処理、低圧UV照射処理、プラズマ処理などが挙げられる。また、本発明の保護層は、前記化学的処理に加えて、機能層との密着性強化や防眩性付与を目的として、エッチング、サンドブラスト、エンボスロール等による機械的処理が施されていても良い。
これらの機能層の形成方法に格別な限定はなく、各機能層の形成に一般的な方法を採用すればよい。
これらの機能層の形成方法に格別な限定はなく、各機能層の形成に一般的な方法を採用すればよい。
(用途)
本発明の反射防止フィルムは、低屈折率層に入射する光の反射率を低いものとしうる。具体的には、低屈折率層に入射する光(図1の例では、表面1Aに入射する光)の反射率を1.5%以下といった低い値とすることができる。ここで、反射率は、分光光度計(紫外可視近赤外光光度計V−550、日本分光社製)を用いて、波長430〜700nmにおける入射角5°での反射率を測定し(測定波長間隔は1nm)、前記波長領域における反射率を測定した際の平均反射率とすることができる。
本発明の反射防止フィルムは、低屈折率層に入射する光の反射率を低いものとしうる。具体的には、低屈折率層に入射する光(図1の例では、表面1Aに入射する光)の反射率を1.5%以下といった低い値とすることができる。ここで、反射率は、分光光度計(紫外可視近赤外光光度計V−550、日本分光社製)を用いて、波長430〜700nmにおける入射角5°での反射率を測定し(測定波長間隔は1nm)、前記波長領域における反射率を測定した際の平均反射率とすることができる。
本発明の反射防止フィルムの用途は、特に限定されないが、液晶表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置、陰極管表示装置、フィールドエミッション表示装置、電子ペーパー、タッチパネル等の表示装置の表示面の部材として好ましく用いることができる。
本発明の反射防止フィルムは、これらの表示装置に貼付して用いることもでき、また、従来の表示装置の最外層に位置する偏光板保護フィルム、前面板などの部材を置換するものとしてこれらの表示装置に組み込み用いることもできる。いずれの場合も、低屈折率層側が視認側となるよう、本発明の反射防止フィルムを設けることにより、表示面における反射を低減し、表示面における反射や干渉を防止し、表示装置の視認性及び美観を向上させることができる。
以下、実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以下において、成分の量比に関する「部」及び「%」は、別に断らない限り重量部を表す。
[評価方法]
(屈折率)
各層の屈折率は、多波長アッベ屈折計DR−M2(アタゴ(株)製)にて測定した。「DR−M2,M4用干渉フィルター546(e)nm 部品番号:RE−3523」のフィルターを使用して測定した屈折率を波長550nmにおける屈折率として採用した。なお基材フィルムの各層の屈折率は各層を形成する樹脂から単層のフィルムを成形して測定し、高屈折率層及び低屈折率層の屈折率は、各層の塗布液を硬化後の厚さが3〜5μmになるようにガラス板に塗布して得られた層について測定した。
(屈折率)
各層の屈折率は、多波長アッベ屈折計DR−M2(アタゴ(株)製)にて測定した。「DR−M2,M4用干渉フィルター546(e)nm 部品番号:RE−3523」のフィルターを使用して測定した屈折率を波長550nmにおける屈折率として採用した。なお基材フィルムの各層の屈折率は各層を形成する樹脂から単層のフィルムを成形して測定し、高屈折率層及び低屈折率層の屈折率は、各層の塗布液を硬化後の厚さが3〜5μmになるようにガラス板に塗布して得られた層について測定した。
(各層の厚さ)
各層の厚さは、透明基材フィルム上に高屈折率層及び低屈折率層を積層した後に反射分光膜厚計“FE−3000”(大塚電子(株)製)を用いて算出した。算出の際の各層の屈折率は上記アッベ屈折率計で導出した値を使用した。
各層の厚さは、透明基材フィルム上に高屈折率層及び低屈折率層を積層した後に反射分光膜厚計“FE−3000”(大塚電子(株)製)を用いて算出した。算出の際の各層の屈折率は上記アッベ屈折率計で導出した値を使用した。
(鉛筆硬度)
JIS K 5600−5−4に準拠し測定した。円柱状に削った鉛筆芯を45度の角度に傾け、上から750gの荷重を掛け、被測定物の表面を5mm程度引っかいて傷の有無を確認した。なお樹脂の鉛筆硬度は各樹脂から厚さ100μmの単層のフィルムを成形して測定した。
JIS K 5600−5−4に準拠し測定した。円柱状に削った鉛筆芯を45度の角度に傾け、上から750gの荷重を掛け、被測定物の表面を5mm程度引っかいて傷の有無を確認した。なお樹脂の鉛筆硬度は各樹脂から厚さ100μmの単層のフィルムを成形して測定した。
(平均反射率)
分光光度計(紫外可視近赤外光光度計V−550、日本分光社製)を用いて、反射防止フィルムの波長380〜780nmにおける入射角5°での反射率を測定し(測定波長間隔は1nm)、前記波長領域における平均反射率を算出した。
分光光度計(紫外可視近赤外光光度計V−550、日本分光社製)を用いて、反射防止フィルムの波長380〜780nmにおける入射角5°での反射率を測定し(測定波長間隔は1nm)、前記波長領域における平均反射率を算出した。
(干渉ムラ)
三波長蛍光灯下で、暗幕を下に敷いた状態で100mm×100mmに切り出した反射防止フィルムを配置して、目視にて干渉縞の有無を観察した。干渉縞が観察されなければ、干渉ムラが小さいことを表す。
三波長蛍光灯下で、暗幕を下に敷いた状態で100mm×100mmに切り出した反射防止フィルムを配置して、目視にて干渉縞の有無を観察した。干渉縞が観察されなければ、干渉ムラが小さいことを表す。
[実施例1]
<透明基材フィルムの作成>
第1層および第3層用の樹脂1として、式(1)に示す繰り返し単位および式(4)に示す繰り返し単位を1:1モル比で含むポリカーボネート樹脂(商品名「レキサンDMX2415」、SABIC社製、ガラス転移温度141℃、屈折率1.59、鉛筆硬度F)を使用した。なお樹脂1における式(1)に示す繰り返し単位は、R2〜R7は全て水素原子、R1およびR8はメチル基、Z1、Z2及びそれらが結合する炭素原子がシクロヘキサン環を構成するものである。また第2層用の樹脂2として、ゴム粒子が添加された耐衝撃性のポリメチルメタクリレート樹脂(商品名「スミペックスHT55X」、住友化学社製、ガラス転移温度108℃、屈折率1.49、鉛筆硬度H)を使用した。
<透明基材フィルムの作成>
第1層および第3層用の樹脂1として、式(1)に示す繰り返し単位および式(4)に示す繰り返し単位を1:1モル比で含むポリカーボネート樹脂(商品名「レキサンDMX2415」、SABIC社製、ガラス転移温度141℃、屈折率1.59、鉛筆硬度F)を使用した。なお樹脂1における式(1)に示す繰り返し単位は、R2〜R7は全て水素原子、R1およびR8はメチル基、Z1、Z2及びそれらが結合する炭素原子がシクロヘキサン環を構成するものである。また第2層用の樹脂2として、ゴム粒子が添加された耐衝撃性のポリメチルメタクリレート樹脂(商品名「スミペックスHT55X」、住友化学社製、ガラス転移温度108℃、屈折率1.49、鉛筆硬度H)を使用した。
3種3層用の多層共押出装置を使用し、第1層、第2層、第3層がこの順に積層されてなる未延伸フィルムを作製した。樹脂1、樹脂2、樹脂1がそれぞれ第1層、第2層、第3層を形成するように、それぞれ0.16kg/hr、40kg/hr、10kg/hrの押出量で、幅が700mmでスリットの間隙が1mmのT型ダイスより、シート状にして吐出させ、該シートを100℃の金属ロールで2m/分程度の速度で引き取りながら冷却し、総厚さ500μmの未延伸フィルム1を得た。
得られた未延伸フィルム1を150℃の温度条件下で、テンター延伸機を用いて縦4倍、横5倍に同時二軸延伸し、総厚さ25μmの透明基材フィルム1を得た。延伸後の第1層、第2層、第3層の厚さは、それぞれ0.080μm、20μm、5μmであった。
<高屈折率層の形成>
二酸化チタンのイソプロピルアルコールゾル(固形分濃度20%、触媒化成社製)100部に、ウレタンアクリレート樹脂(商品名「紫光UT3578」、日本合成化学社製、屈折率1.60)16部、光開始剤2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン0.4部を混合し、紫外線硬化型の高屈折率層形成用塗布液1を得た。
二酸化チタンのイソプロピルアルコールゾル(固形分濃度20%、触媒化成社製)100部に、ウレタンアクリレート樹脂(商品名「紫光UT3578」、日本合成化学社製、屈折率1.60)16部、光開始剤2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン0.4部を混合し、紫外線硬化型の高屈折率層形成用塗布液1を得た。
上記の透明基材フィルム1の第1層側の表面をコロナ処理し、その処理面に、ワイヤーバーを用いて上記の高屈折率層形成用塗布液1を塗布し、100℃で2分間乾燥させた後、紫外線照射機を用いて波長300〜390nmの範囲において積算光量1000mW/cm2で紫外線を照射して硬化させ、厚さ140nmの高屈折率層1を形成した。高屈折率層の屈折率は1.84であった。
<低屈折率層の形成>
中空シリカ微粒子のイソプロピルアルコールゾル(固形分濃度20%、触媒化成社製)100部に、テトラメトキシシランのオリゴマー(商品名「メチルシリケート51」、コルコート社製)20部、アンモニア水(アンモニア28%)34部、メタノール600部を混合して低屈折率層形成用塗布液1を得た。
中空シリカ微粒子のイソプロピルアルコールゾル(固形分濃度20%、触媒化成社製)100部に、テトラメトキシシランのオリゴマー(商品名「メチルシリケート51」、コルコート社製)20部、アンモニア水(アンモニア28%)34部、メタノール600部を混合して低屈折率層形成用塗布液1を得た。
上記で形成した高屈折率層1の表面に、ワイヤーバーを用いて、上記の低屈折率層形成用塗布液1を塗布し、加熱(130℃×10分間)して厚さ95nmの低屈折率層を形成して、反射防止フィルム1を得た。低屈折率層の屈折率は1.36であった。
得られた反射防止フィルム1の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
得られた反射防止フィルム1の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
単層用の押出装置を使用し、式(1)に示す繰り返し単位を含むポリカーボネート樹脂(レキサンDMX2415)からなる厚さが500μmの未延伸フィルム2を得た。未延伸フィルム1に替えて未延伸フィルム2を用いる他は実施例1と同様にして透明基材フィルム2および反射防止フィルム2を得た。
得られた反射防止フィルム2の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
単層用の押出装置を使用し、式(1)に示す繰り返し単位を含むポリカーボネート樹脂(レキサンDMX2415)からなる厚さが500μmの未延伸フィルム2を得た。未延伸フィルム1に替えて未延伸フィルム2を用いる他は実施例1と同様にして透明基材フィルム2および反射防止フィルム2を得た。
得られた反射防止フィルム2の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
[比較例2]
単層用の押出装置を使用し、ゴム粒子が添加された耐衝撃性のポリメチルメタクリレート樹脂(スミペックスHT55X)からなる厚さが500μmの未延伸フィルム3を得た。未延伸フィルム1に替えて未延伸フィルム3を用いる他は実施例1と同様にして透明基材フィルム3および反射防止フィルム3を得た。
得られた反射防止フィルム3の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
単層用の押出装置を使用し、ゴム粒子が添加された耐衝撃性のポリメチルメタクリレート樹脂(スミペックスHT55X)からなる厚さが500μmの未延伸フィルム3を得た。未延伸フィルム1に替えて未延伸フィルム3を用いる他は実施例1と同様にして透明基材フィルム3および反射防止フィルム3を得た。
得られた反射防止フィルム3の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
[比較例3]
高屈折率層形成用塗布液1の塗布量を調節して高屈折率層の厚さが4μmとなるように高屈折率層2を形成した他は比較例1と同様にして反射防止フィルム4を得た。
得られた反射防止フィルム4の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
高屈折率層形成用塗布液1の塗布量を調節して高屈折率層の厚さが4μmとなるように高屈折率層2を形成した他は比較例1と同様にして反射防止フィルム4を得た。
得られた反射防止フィルム4の、平均反射率、鉛筆硬度および干渉ムラを測定した。結果を表1に示す。
上記実施例1から明らかなように、本発明の反射防止フィルムは、表面硬度が高く耐擦傷性に優れ、また反射防止性能が高く、かつ干渉ムラも小さいものであることが分かる。一方、透明基材フィルムが単層の樹脂フィルムである比較例1〜3は、反射防止性能が不十分で、また干渉ムラも大きいものであった。
1:反射防止フィルム
1A:表面
10:基材フィルム
10A:第1面
10B:第2面
11:第1層
12:第2層
13:第3層
21:高屈折率層
22:低屈折率層
1A:表面
10:基材フィルム
10A:第1面
10B:第2面
11:第1層
12:第2層
13:第3層
21:高屈折率層
22:低屈折率層
Claims (6)
- 第1面及び前記第1面とは反対側の第2面を有する透明基材フィルムを含み、前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に積層されてなる反射防止フィルムであって、
前記透明基材フィルムは、前記第1面側に位置する第1層と、前記第2面側に位置する第2層とを含み、
前記第1層は、鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含み、
前記第2層は、(メタ)アクリル系樹脂を含む
ことを特徴とする反射防止フィルム。 - 前記第1層のポリカーネート樹脂が、式1に示す繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂を含むことを特長とする、請求項1記載の反射防止フィルム。
(i)Z1及びZ2は、水素原子、又は、式(2)で表される基Z3:
−(CH2)n−Z4 (2)
であり、但しZ1及びZ2の少なくとも一方は、前記基Z3であり、式(2)においてnは0〜2の整数であり、Z4は、1以上の置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基であり、Z4が有しうる前記置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基であるか;又は
(ii)Z1及びZ2は、それらが結合する炭素原子と共に、1以上の置換基を有するか若しくは有さない炭素数4〜11の飽和もしくは不飽和の環状炭化水素基をZ5を構成し、Z5が有しうる前記置換基は炭素原子数1〜9のアルキル基又はアリール基である。 - 前記第1層の厚さが200nm以下である、請求項1または2記載の反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層の屈折率が1.75以上、1.95未満である、請求項1〜3記載の反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層が、Ti及びZrから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物からなる無機微粒子を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 鉛筆硬度がF以上のポリカーボネート樹脂を含む層と(メタ)アクリル系樹脂を含む層とを含有する積層シートを、面倍率10倍以上で延伸して前記透明基材フィルムを得る工程、ならびに
前記透明基材フィルムの前記第1面上に高屈折率層及び低屈折率層をこの順に積層する工程、
を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法。
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JP2012260925A JP2014106450A (ja) | 2012-11-29 | 2012-11-29 | 反射防止フィルムおよびその製造方法 |
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JP (1) | JP2014106450A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017002904A1 (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-05 | 三菱樹脂株式会社 | 積層光学フィルム、及び偏光板 |
JP2017165086A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-09-21 | 三菱ケミカル株式会社 | 積層光学フィルム、及び偏光板 |
CN113574420A (zh) * | 2019-03-18 | 2021-10-29 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 防反射膜用叠层体、防反射膜和防反射膜用叠层体的制造方法 |
-
2012
- 2012-11-29 JP JP2012260925A patent/JP2014106450A/ja active Pending
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