JP2003177209A - 減反射フィルム及び電子画像表示装置 - Google Patents

減反射フィルム及び電子画像表示装置

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JP2003177209A
JP2003177209A JP2002282253A JP2002282253A JP2003177209A JP 2003177209 A JP2003177209 A JP 2003177209A JP 2002282253 A JP2002282253 A JP 2002282253A JP 2002282253 A JP2002282253 A JP 2002282253A JP 2003177209 A JP2003177209 A JP 2003177209A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の干渉による外観の悪化を抑制できるとと
もに、反射率を低下させることができる減反射フィルム
及び電子画像表示装置を提供する。 【解決手段】 減反射フィルムは、最外層から順に少な
くとも低屈折率層と高屈折率層からなる減反射層、ハー
ドコート層及び第一の干渉層からなる多層構造を透明樹
脂フィルムの片面又は両面に設けたものである。さら
に、500〜650nmにおける反射率の振幅の差の最大値が
1.0%以下である。透明樹脂フィルムの屈折率が1.55〜
1.70、第一の干渉層の屈折率が1.50〜1.65かつ光学膜厚
が125〜160nm、ハードコート層の屈折率が1.45〜1.55
かつ膜厚が2〜25μmであることが好ましい。しかも、
各層の屈折率が透明樹脂フィルムの屈折率>第一の干渉
層の屈折率>ハードコート層の屈折率の関係にあること
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は干渉による外観の悪
化を抑制した減反射フィルム、並びに電子画像表示装置
等に貼合する際に使用する接着層と基材フィルムとの間
に生じる界面反射を低減させた減反射フィルム及びそれ
らを用いた電子画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、透明基材の最外層に、基材より
も低屈折率の物質からなる低屈折率層(減反射層)を可
視光波長の1/4の膜厚(約100nm)で形成する
と、干渉効果により表面反射が低減し、透過率が向上す
ることが知られている。この原理を用いたフィルムは、
電気製品、光学製品、建材等の透明基材部分における表
面反射の低減が必要とされる分野において、減反射材と
して応用されている。
【0003】減反射層の形成方法としては、フッ化マグ
ネシウム等を蒸着又はスパッタリングするいわゆるドラ
イコーティング法(例えば特許文献1参照)、及び低屈
折率材料を溶液や分散液などの液状で基材に塗布し、乾
燥させ、必要に応じて硬化させるウェットコーティング
法(例えば特許文献2参照)などが知られている。
【0004】減反射材料の中で、基材樹脂として透明樹
脂フィルムを用いた、いわゆる減反射フィルムではフィ
ルム自体の硬度が低いためにキズが付きやすいといった
問題が生じる。そのため、減反射フィルムでは一般的に
アクリレートや珪素化合物からなる厚さ5〜20μm程
度のハードコート層を形成した上に減反射層を形成して
表面硬度を向上させている。
【0005】これらハードコート層は一般的に屈折率が
1.5程度であり、ハードコート層に対して屈折率が大
きく異なるようなポリエチレンテレフタレート(屈折率
約1.65)などのフィルムに塗工した場合には、該フィ
ルムとハードコート層との干渉により水上の油膜のよう
な模様が生じ、外観を損なうといった問題があった。特
に、ハードコート層の膜厚が10μm以下のときに重大
な問題となる。
【0006】その問題に対して、透明樹脂フィルムの表
面に凹凸を付け、干渉を消す方法(例えば特許文献3参
照)、ハードコートの屈折率を透明樹脂フィルムに合わ
せる方法(例えば特許文献4参照)が提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭63−261646号公報
【特許文献2】特開平2−19801号公報
【特許文献3】特開平08−197670号公報
【特許文献4】特開平07−151902号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合には光の散乱を利用するためヘイズが発生して外観
が悪化し、後者の場合には反射率が大きくなって光学性
能に悪影響が生じるという問題があった。
【0009】また、こうした減反射フィルムは、通常、
接着層を介して電子画像表示装置等に接着した形態で使
用されることが多い。これら接着層はアクリル樹脂系の
接着層が利用されることが一般的であり、この場合、接
着層の屈折率が1.45〜1.50程度である。そのため、基材
にPETフィルムを用いた場合、上記と同じ理由で、P
ET層と接着層との間で干渉が生じる。但し、接着層は
通常20〜50μm程度の厚みで塗工されるので、上記ハー
ドコート層を塗工したときのような油膜模様は観測され
ないが、PET層と接着層間の界面反射の影響により、
電子画像表示装置等に接着するときの反射率が上昇して
しまうという問題があった。
【0010】そこで本発明は、光の干渉による外観の悪
化を抑制できるとともに、反射率を低下させることがで
きる減反射フィルム及びそれを用いた電子画像表示装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点に鑑み鋭意検討した結果、透明樹脂フィルム上に、屈
折率の限定された第一の干渉層、ハードコート層を順次
積層し、その上に減反射層を形成することにより、干渉
ムラによる外観悪化が抑えられ、かつ反射率が低減でき
ることを見出した。さらに、減反射層が形成されていな
い方の面に、屈折率の限定された第二の干渉層、接着層
を順次積層することで、透明樹脂フィルムと接着層間に
生じる界面反射を低減できることを見出し、本発明を完
成した。
【0012】すなわち、第1の発明の減反射フィルム
は、最外層から順に少なくとも低屈折率層と高屈折率層
からなる減反射層、ハードコート層及び第一の干渉層か
らなる多層構造を透明樹脂フィルムの片面又は両面に設
けるとともに、500〜650nmにおける反射率の振幅の差
の最大値が1.0%以下であることを特徴とするものであ
る。
【0013】第2の発明の減反射フィルムは、第1の発
明において、透明樹脂フィルムの屈折率が1.55〜1.70で
あり、第一の干渉層の屈折率が1.50〜1.65かつ光学膜厚
が125〜160nmであり、ハードコート層の屈折率が1.45
〜1.55かつ膜厚が2〜25μmであり、さらに各層の屈折
率が透明樹脂フィルムの屈折率>第一の干渉層の屈折率
>ハードコート層の屈折率の関係にあるものである。
【0014】第3の発明の減反射フィルムは、第1又は
第2の発明において、第一の干渉層の屈折率が{(透明
樹脂フィルムの屈折率)×(ハードコート層の屈折
率)}1/ 2±0.03の範囲内であるものである。
【0015】第4の発明の減反射フィルムは、第1〜第
3のいずれかの発明において、透明樹脂フィルムが25〜
400μmの膜厚を有するポリエチレンテレフタレートフ
ィルムであるものである。
【0016】第5の発明の減反射フィルムは、第1〜第
4のいずれかの発明において、第一の干渉層が透明樹脂
フィルムの製膜時に同時に形成されたものである。第6
の発明の減反射フィルムは、第1〜第5のいずれかの発
明において、ハードコート層が、多官能アクリレート又
は反応性珪素化合物を含む組成物を塗布後、重合硬化し
たものである。
【0017】第7の発明の減反射フィルムは、第1〜第
6のいずれかの発明において、減反射層の低屈折率層が
含フッ素多官能(メタ)アクリレートを含む組成物を塗
布後、重合硬化したものである。
【0018】第8の発明の減反射フィルムは、第1〜第
7のいずれかの発明において、透明樹脂フィルムの減反
射層が形成されていない片面に、さらに該透明樹脂フィ
ルム側から順に、第二の干渉層及び接着層が形成された
ものである。
【0019】第9の発明の減反射フィルムは、第8の発
明において、第二の干渉層の屈折率が{(透明樹脂フィ
ルムの屈折率)×(接着層の屈折率)}1/2±0.03の範
囲内であり、かつ各層の屈折率が透明樹脂フィルムの屈
折率>第二の干渉層の屈折率>接着層の屈折率の関係に
あるものである。
【0020】第10の発明の減反射フィルムは、第8又
は第9の発明において、第二の干渉層が透明樹脂フィル
ムの製膜時に同時に形成されたものである。第11の発
明の電子画像表示装置は、第1〜第10のいずれかの発
明の減反射フィルムを、画面表面に直接又は前面に配置
された板に接着層を介して貼り合わせてなるものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。本実施形態の減反射フィルムは、最外
層から順に少なくとも低屈折率層と高屈折率層からなる
減反射層、ハードコート層及び第一の干渉層からなる多
層構造を透明樹脂フィルムの片面又は両面に設けたもの
である。さらに減反射フィルムは、500〜650nmにおけ
る反射率の振幅の差の最大値が1.0%以下である。
【0022】上記の透明樹脂フィルムを形成する透明樹
脂基材は、屈折率が1.55〜1.70の範囲内のものが好まし
い。この透明樹脂基材としては、具体的には例えば、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、
ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサ
ルフォン、ポリエーテルサルフォン及びポリエーテルイ
ミド等を好ましく挙げることができる。
【0023】これらのうち、特に表面が平滑なPETが
成形の容易性、入手の容易さ及びコストの点で好まし
い。ここで、表面が平滑であるとは、JIS B060
1で規定されている平均表面粗さ(Ra)が好ましくは
0.2μm以下、さらに好ましくは0.1μm以下であ
ることを意味する。Raが0.2μmを超えると、フィ
ルム表面が粗面となってヘイズ値が高くなるなど光学性
能に悪影響を与えるため好ましくない。
【0024】また、透明樹脂フィルムの厚みは、好まし
くは25〜400μm、さらに好ましくは50〜200
μmである。この厚みが25μm未満の場合、減反射フ
ィルムの製造時及び使用時における取扱い性が低下して
好ましくない。一方、400μmを超える場合、透明性
並びに減反射フィルムの製造時及び使用時における取扱
い性が低下して好ましくない。ここでいう透明とは光線
透過率で30%以上を示し、より好ましくは50%以
上、さらに好ましくは80%以上である。また、この厚
みは透明樹脂フィルム全体にわたってほぼ均一であるこ
とが、全体に光の干渉を抑制し、反射率を低下させる観
点から望ましい。
【0025】前記透明樹脂フィルム上に、第一の干渉層
及びハードコート層を積層することにより、干渉ムラを
低減させることが必要である。そのために透明樹脂フィ
ルムに、屈折率1.50〜1.65かつ光学膜厚が125〜160nm
である第一の干渉層、屈折率1.45〜1.55かつ膜厚が2〜2
5μmであるハードコート層を順次積層することが好ま
しい。ここで光学膜厚とは層の屈折率(n)と層の厚み
(d)の積(n×d)である。
【0026】第一の干渉層の屈折率及び光学膜厚が上記
範囲外である場合には、光の干渉ムラの低減効果が低く
なるため好ましくない。また、ハードコート層の屈折率
が1.45未満の場合には十分な硬度を得ることが難しくな
るため好ましくない。一方、屈折率が1.55を超える場合
には透明樹脂フィルムとの屈折率差が小さくなって減反
射効果が弱くなり、好ましくない。ハードコート層の膜
厚についても2〜25μmの範囲外の場合には同様の理由
で好ましくない。
【0027】この場合、500〜650nmにおける反射率の振
幅の差の最大値が1.0%以下、すなわち、フィルム表面
の反射スペクトルを測定した際の可視光線の範囲にある
500〜650nmにおけるハードコート層と透明樹脂フィルム
間の干渉光に起因する反射率の振幅の最大値が、1.0%
以下の差にならなければならない。振幅の差の最大値
は、さらに好ましくは0.5%以下である。反射率の振幅
の最大値が1.0%を超えると干渉ムラが目立ってしまい
本発明の目的に適さない。
【0028】第一の干渉層の屈折率は、好ましくは
{(透明樹脂フィルムの屈折率)×(ハードコート層の
屈折率)}1/2±0.03の範囲内、さらに好ましくは
{(透明樹脂フィルムの屈折率)×(ハードコート層の
屈折率)}1/2±0.02の範囲内である。第一の干渉層の
屈折率は、{(透明樹脂フィルムの屈折率)×(ハード
コート層の屈折率)}1/2であるときに最も干渉ムラを
低減でき、さらにその±0.03の範囲内であれば、干渉ム
ラを効果的に低減させることができる。かつ、各層の屈
折率が透明樹脂フィルムの屈折率>第一の干渉層の屈折
率>ハードコート層の屈折率の関係にあると、干渉ムラ
をさらに低減させることができる。
【0029】第一の干渉層は屈折率、厚みが前記範囲内
であれば良く、その材料、層の形成方法は特に限定され
ない。層を形成する材料は例えば有機物、無機物の単独
又は混合物を用いることができ、有機物としては例えば
アクリレートなどの反応性単量体やその重合体が、無機
物としては例えば珪素化合物や金属、金属酸化物などが
挙げられる。
【0030】また層の形成方法は従来公知の方法を用い
ることができ、例えば蒸着法、スパッタリング法、CV
D法、イオンプレーティング法などのドライコート法
や、ディップコート法、ロールコート法、グラビアコー
ト法、ダイコート法などのウェットコート法が挙げられ
る。特に厚みを正確に制御できる方法が好ましい。
【0031】第一の干渉膜には本発明の効果を損なわな
い限り、他の機能を付与しても構わない。例えば透明樹
脂フィルムとハードコート層の密着性の向上や、透過光
の制御などが挙げられる。
【0032】また、樹脂材料から透明樹脂フィルムを作
製するとき、即ち延伸やキャストするとき、同時に表面
に第一の干渉層を膜として形成させることが可能であ
る。例えば、透明樹脂フィルムがPETフィルムの場
合、その上に積層する層との密着性を向上させるため
に、PETフィルムの製造時にインラインでPETフィ
ルム表面にポリエステル系樹脂等からなる接着剤を塗布
して易接着層を形成する。この易接着層の屈折率及び膜
厚を第一の干渉層の条件に合わせることにより易接着層
が第一の干渉層を兼ねることができる。さらに、第一の
干渉層の上に形成するハードコート層は屈折率、膜厚が
前記範囲内であることが好ましく、その材料、層の形成
方法は特に限定されない。
【0033】具体的には、例えば、単官能(メタ)アク
リレート(ここで(メタ)アクリレートとは、メタクリ
ル酸エステルとアクリル酸エステルの両方を含んでい
る。以下化合物が変わっても同様である。)、多官能
(メタ)アクリレート、そしてテトラエトキシシラン等
の反応性珪素化合物等の硬化物が挙げられる。これらの
うち、生産性及び硬度の両立の観点より、紫外線硬化性
の多官能アクリレートを含む組成物の重合硬化物である
ことが特に好ましい。
【0034】紫外線硬化性の多官能アクリレートを含む
組成物としては特に限定されるものでない。例えば、公
知の紫外線硬化性の多官能アクリレートを一種類以上混
合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販さ
れているもの、あるいはこれら以外に本発明の効果を損
なわない範囲において、その他の成分をさらに添加した
ものを用いることができる。
【0035】紫外線硬化性の多官能アクリレートとして
は、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テト
ラメチロールメタントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、1,6−ビス(3−アクリロイルオキ
シ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官
能アルコールのアクリル誘導体や、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、そしてポリウレタンアクリレート
などが挙げられる。
【0036】紫外線硬化性の多官能アクリレートを含む
組成物に含まれるその他の成分とは特に限定されるもの
ではない。例えば、無機又は有機の微粒子状充填剤、無
機又は有機の微粒子状顔料及びそれ以外の無機又は有機
微粒子;重合体、重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止
剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤及びレベリング剤な
どの添加剤などが挙げられる。またウェットコーティン
グ法において成膜後乾燥させる限りは、任意の量の溶媒
を添加することができる。
【0037】また、ハードコート層の形成方法は特に限
定されず、有機材料を用いた場合には、ロールコート法
やダイコート法等、一般的なウェットコート法により形
成することができる。形成した層は必要に応じて加熱や
紫外線、電子線などの活性エネルギー線照射により硬化
反応を行うことができる。ハードコート層の厚みは2〜
25μmが好ましい。厚みが2μm未満になると鉛筆硬
度の低下など、十分な硬度を得ることが難しく、25μ
mを超えると耐屈曲性の低下などの問題が生じる。さら
に、2層以上積層する場合には厚みの合計が前記範囲内
であればよく、1層の厚みは特に限定されない。
【0038】次に、減反射層はハードコート層上に少な
くとも低屈折率層及び高屈折率層からなる多層構造とし
て形成することができる。係る減反射層を形成すること
により、反射率を下げることができる。減反射層は低屈
折率層のみの場合に比べて高屈折率層を組合せることに
よってはじめて反射率を効果的に下げることができる。
具体的には、例えば透明樹脂フィルムの側から順に高屈
折率層及び低屈折率層からなる2層構造や、中屈折率
層、高屈折率層及び低屈折率層からなる3層構造や、高
屈折率層、低屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層から
なる4層構造等が挙げられる。減反射効果の観点からは
3層以上の構造が好ましく、生産性及び生産コストの観
点からは2層構造のものが好ましい。
【0039】減反射層の形成方法は特に限定されず、例
えばドライコーティング法、ウェットコーティング法等
の方法を採ることができる。生産性、コストの面より、
特にウェットコート法が好ましい。ウェットコーティン
グ法は公知のもので良く、例えばロールコート法、スピ
ンコート法、そしてディップコート法などが代表的なも
のとして挙げられる。これらの中ではロールコート法
等、連続的に形成できる方法が生産性の点より好まし
い。
【0040】減反射層の機能を発揮させるために、低屈
折率層の屈折率としては、形成される層がその直下の層
より低屈折率であることを要件とし、その屈折率は1.
40〜1.55の範囲にあることが好ましい。1.55
を超える場合はウェットコーティング法では十分な減反
射効果を得ることが難しく、また1.40未満の場合は
十分に硬い層を形成することが困難となる傾向にある。
【0041】さらに、2層構造を有する場合には、高屈
折率層は直上に形成される低屈折率層より屈折率を高く
することが必要であるので、その屈折率は1.60〜
1.90の範囲内であることが好ましい。1.60未満
では十分な減反射効果を得ることが難しく、またウェッ
トコーティングで1.90を超える層を形成するのは困
難となる傾向にある。また中屈折率層を設けた多層構造
とする場合には、積層する高屈折率層より屈折率が低
く、低屈折率層より屈折率が高くなるという要件を満た
す限り、その屈折率は特に限定されない。
【0042】減反射層の厚みは透明樹脂フィルムの種
類、形状、減反射層の構造によって異なるが、一層あた
り可視光波長と同じ厚み又はそれ以下の厚みが好まし
い。例えば、可視光線に減反射効果を現す場合は、高屈
折率層の光学膜厚nH・dは500≦4nH・d(nm)
≦750、及び低屈折率層の光学膜厚nL・dは、40
0≦4nL・d(nm)≦650を満たすように設計さ
れる。ただしnH、nLはそれぞれ高屈折率層、低屈折率
層の屈折率、dは層の厚みである。
【0043】高屈折率層を構成する材料は特に限定され
るものではなく、無機材料及び有機材料を用いることが
できる。無機材料として、例えば酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、
酸化イットリウム、酸化イッテルビウム、酸化ジルコニ
ウム、酸化インジウム錫(以後、ITOと略す。)等の
微粒子が挙げられる。酸化インジウム錫等の導電性微粒
子を用いた場合には表面抵抗を下げることができるた
め、帯電防止能もさらに付与することができる。
【0044】特に導電性の面より酸化錫、酸化インジウ
ム錫、屈折率の点より酸化チタン、酸化セリウム、酸化
亜鉛が好ましく挙げられる。また有機材料としては、例
えば屈折率が1.60〜1.80であるような重合性単
量体を含む組成物を重合硬化したものなどを用いること
ができる。
【0045】無機材料の微粒子を含む高屈折率層は、ウ
ェットコーティング法により形成してもよい。その場合
には、前記屈折率が1.60〜1.80であるような重
合性単量体のみならず、それ以外の重合性単量体及びこ
れらの重合体を含む組成物をウェットコーティング時の
バインダーとして用いることができる。無機材料の微粒
子の平均粒径は層の厚みを大きく超えないことが好まし
く、特に0.1μm以下であることが好ましい。平均粒
径が大きくなると、散乱が生じるなど、高屈折率層の光
学性能が低下するため好ましくない。
【0046】また、必要に応じて微粒子表面を各種カッ
プリング剤等により修飾することができる。各種カップ
リング剤としては例えば、有機置換された珪素化合物、
アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモン
等の金属アルコキシド、有機酸塩等が挙げられる。
【0047】低屈折率層を構成する材料としては、酸化
珪素、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、フッ化セ
リウム等の無機物や、含フッ素有機化合物の単独若しく
は混合物、又は含フッ素有機化合物の重合体を含む組成
物を用いることができる。また、フッ素を含まない単量
体(非フッ素系単量体と略記する)や重合体をバインダ
ーとして用いることができる。
【0048】含フッ素有機化合物は特に限定されるもの
ではないが、例えば、含フッ素単官能(メタ)アクリレ
ート、含フッ素多官能(メタ)アクリレート、含フッ素
イタコン酸エステル、含フッ素マレイン酸エステル、含
フッ素珪素化合物等の単量体及びそれらの重合体等が挙
げられる。これらの中では、反応性の観点より含フッ素
(メタ)アクリレートが好ましく、特に含フッ素多官能
(メタ)アクリレートが、硬度、屈折率の点より最も好
ましい。これら含フッ素有機化合物を硬化させることに
より、低屈折率かつ高硬度の層を形成することができ
る。
【0049】含フッ素単官能(メタ)アクリレートとし
ては、例えば1−(メタ)アクリロイロキシ−1−パー
フルオロアルキルメタン、1−(メタ)アクリロイロキ
シ−2−パーフルオロアルキルエタン等が挙げられる。
パーフルオロアルキル基は炭素数1〜8の直鎖状、分枝
状又は環状のものが挙げられる。
【0050】含フッ素多官能(メタ)アクリレートとし
ては、含フッ素2官能(メタ)アクリレート、含フッ素
3官能(メタ)アクリレート及び含フッ素4官能(メ
タ)アクリレートが好ましい。含フッ素2官能(メタ)
アクリレートとしては、例えば、1,2−ジ(メタ)ア
クリロイルオキシ−3−パーフルオロアルキルブタン、
2−ヒドロキシ−1H,1H,2H,3H,3H−パー
フルオロアルキル−2',2'−ビス{(メタ)アクリロ
イルオキシメチル}プロピオナート、α,ω−ジ(メ
タ)アクリロイルオキシメチルパーフルオロアルカン等
が好ましい。
【0051】パーフルオロアルキル基は炭素数1〜11
の直鎖状、分枝状、環状のものが、パーフルオロアルカ
ン基は直鎖状のものが好ましい。これらの含フッ素2官
能(メタ)アクリレートは、使用に際して単独又は混合
物として用いることができる。
【0052】含フッ素3官能(メタ)アクリレートの例
としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシ−
1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロアルキル
−2',2'−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチ
ル}プロピオナート等が挙げられる。これらのうち、パ
ーフルオロアルキル基は炭素数1〜11の直鎖状、分枝
状又は環状のものが好ましい。
【0053】また、含フッ素4官能(メタ)アクリレー
トの例としては、α,β,ψ,ω−テトラキス{(メ
タ)アクリロイルオキシ}−αH,αH,βH,γH,
γH,χH,χH,ψH,ωH,ωH−パーフルオロア
ルカン等が好ましい。パーフルオロアルカン基は炭素数
1〜14の直鎖状のものが好ましい。
【0054】使用に際しては、含フッ素4官能(メタ)
アクリレートは、単独又は混合物として用いることがで
きる。含フッ素珪素化合物の具体的な例としては、(1
H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキル)トリメ
トキシシラン等が好ましい。パーフルオロアルキル基は
炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のものが好ま
しい。
【0055】前記含フッ素有機化合物の重合体又はその
他の含フッ素系単量体の重合体としては、前記含フッ素
単量体の単独重合体、共重合体、又は非フッ素系単量体
との共重合体等の直鎖状重合体、鎖中に炭素環や複素環
を含む重合体、環状重合体、櫛型重合体などが挙げられ
る。前記非フッ素系単量体としては、従来公知のものを
用いることができる。例えば単官能もしくは多官能(メ
タ)アクリレートやテトラエトキシシラン等の珪素化合
物等が挙げられる。
【0056】低屈折率層を構成する材料の有機又は無機
微粒子としては、従来公知のものを用いることができ
る。例えば酸化珪素微粒子、有機樹脂微粒子などが挙げ
られる。微粒子の平均粒径は層の厚みを大きく超えない
ことが好ましく、特に0.1μm以下であることが好ま
しい。平均粒径が大きくなると、散乱が生じるなど、低
屈折率層の光学性能が低下するため好ましくない。
【0057】また、必要に応じて微粒子表面を各種カッ
プリング剤等により修飾することができる。各種カップ
リング剤としては例えば、有機置換された珪素化合物、
アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモン
等の金属アルコキシド、有機酸塩等が挙げられる。特に
表面を(メタ)アクリル等の反応性基で修飾することに
より、硬度の高い膜を形成することができる。
【0058】減反射層には前記の化合物以外に本発明の
効果を損なわない範囲において、その他の成分を含んで
いても構わない。その他の成分とは特に限定されるもの
ではなく、例えば無機又は有機顔料、重合体、重合開始
剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光
安定剤、レベリング剤などの添加剤などが挙げられる。
またウェットコーティング法において成膜後乾燥させる
限りは、任意の量の溶媒を添加することができる。
【0059】減反射層はウェットコーティング法により
成膜した後、必要に応じて紫外線、電子線などの活性エ
ネルギー線の照射や加熱により硬化反応を行って層を形
成することができる。このうち、活性エネルギー線によ
る硬化反応は窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下
にて行うことが好ましい。
【0060】本発明において、減反射フィルムの減反射
層を形成していない面に接着層を設ける場合には、透明
樹脂フィルム側から、第二の干渉層、接着層の順に形成
させる。この構成にすることによって、透明樹脂フィル
ムと接着層との界面反射を低減できるので、減反射フィ
ルムを電子画像表示装置等に接着した際の反射率の上昇
を回避できる。
【0061】第二の干渉層の屈折率は、好ましくは
{(透明樹脂フィルムの屈折率)×(接着層の屈折
率)}1/2±0.03の範囲内、さらに好ましくは{(透明
樹脂フィルムの屈折率)×(接着層の屈折率)}1/2±
0.02の範囲内である。第二の干渉層の屈折率をこのよう
な範囲に設定することにより、第一の干渉層と同様に干
渉ムラを効果的に低減させることができる。かつ、各層
の屈折率が透明樹脂フィルムの屈折率>第二の干渉層の
屈折率>接着層の屈折率の関係にあると、透明樹脂フィ
ルムと接着層間の界面反射を効果的に低減させることが
できる。このような条件に加えて、第二の干渉層の屈折
率は、第1の干渉層の屈折率と同じく1.50〜1.65の範囲
であることが好ましい。
【0062】また、接着層の厚みは、光学膜厚nI・d
が、500≦4nI・d(nm)≦700、さらに好ま
しくは550≦4nI・d(nm)≦650の関係を満
たす値である。但し、nIは第二の干渉層の屈折率、d
は層の厚みである。
【0063】第二の干渉層は屈折率、厚みが前記範囲内
であれば良く、その材料、層の形成方法は特に限定され
ない。層を形成する材料は例えば有機物、無機物の単独
又は混合物を用いることができ、有機物としては例えば
アクリレートなどの反応性単量体やその重合体が、無機
物としては例えば珪素化合物や金属、金属酸化物などが
挙げられる。
【0064】また、層の形成方法は従来公知の方法を用
いることができ、例えば蒸着法、スパッタリング法、C
VD法、イオンプレーティング法などのドライコート法
や、ディップコート法、ロールコート法、グラビアコー
ト法、ダイコート法などのウェットコート法が挙げられ
る。特に厚みを正確に制御できる方法が好ましい。
【0065】樹脂材料から透明樹脂フィルムを作製する
とき、即ち、延伸やキャストするとき、同時に表面に第
二の干渉層を膜として形成させることが可能である。具
体的な作製方法は、第一の干渉層と同様である。
【0066】接着層に用いられる材料としては特に限定
されるものではないが、例えばアクリル系粘着剤、紫外
線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤等を挙げることができ
る。この接着層には特定波長域の光の遮断、コントラス
ト向上、色調補正等の機能を一種類以上付与することが
できる。例えば、減反射材の透過光色が黄色味を帯びて
いる等、好ましくない場合は色素等を添加して色調補正
することができる。
【0067】本実施形態の減反射フィルムは、光の干渉
抑制効果及び減反射効果を必要とする用途に用いること
ができる。特に、電子画像表示装置における画面の表面
反射を抑えることができる。電子画像表示装置として
は、例えば、ブラウン管(以後、CRTと略記す
る。)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶
表示装置等を挙げることができる。そして、減反射フィ
ルムをその画面表面に直接、又は画面の前面に配置され
る板(透明板)に接着層を介して密着させて用いること
ができる。
【0068】さて、本実施形態の減反射フィルムを画像
表示装置の画面表面に接着層を介して接着することによ
り目的とする電子画像表示装置が得られる。そして、得
られた電子画像表示装置が動作されると、光は接着層、
第二の干渉層、透明樹脂フィルム、第一の干渉層、ハー
ドコート層、減反射層の高屈折率層、さらに低屈折率層
へと進行する。
【0069】このとき、透明樹脂フィルムとハードコー
ト層との間には第一の干渉層が設けられていることか
ら、透明樹脂フィルム/ハードコート層界面の反射とハ
ードコート層/高屈折率層界面の反射の干渉(重なり)
が低減される。つまり、第一の干渉層を設けることによ
って、透明樹脂フィルム/第一の干渉層界面の反射と、
第一の干渉層/ハードコート層界面の反射と、ハードコ
ート層/高屈折率層界面の反射との3つの反射光とな
り、前二者の反射光が後者の反射光に重ならないように
設定される。その結果、光の干渉ムラが低減される。こ
の関係は第二の干渉層についても同様である。
【0070】加えて、ハードコート層の上に設けられた
減反射層を高屈折率層と低屈折率層の2つの屈折率の異
なる層を組合せたことによって、反射光の位相をずらす
ことができる。そのため、界面における反射を低減させ
ることができる。
【0071】以上詳述した実施形態によれば次のような
効果を発揮することができる。 ・ 本実施形態の減反射フィルムは、透明樹脂フィルム
の片面又は両面に最外層から順に低屈折率層と高屈折率
層からなる減反射層、ハードコート層及び第一の干渉層
からなる多層構造の層が設けられている。かつ500〜650
nmにおける反射率の振幅の差の最大値が1.0%以下で
ある。このように、第一の干渉層を設け、反射率の振幅
の差の最大値を1.0%以下に設定したことにより、光の
干渉による減反射フィルムの外観の悪化を抑制すること
ができる。しかも、減反射層として低屈折率層と高屈折
率層を組合せて構成したことから、減反射フィルムの反
射率を低下させることができる。
【0072】・ また、各層の屈折率を適正な範囲に規
定することにより、減反射フィルムを通る光の干渉を効
果的に低減させることができる。 ・ 透明樹脂フィルムとして25〜400μmの膜厚を有す
るPETフィルムを使用することにより、減反射フィル
ムの製造時及び使用時における透明樹脂フィルムの取扱
い性を良好にすることができる。
【0073】・ 第一の干渉層又は第二の干渉層を透明
樹脂フィルムの製膜時に同時に形成することによって、
第一又は第二の干渉層を透明樹脂フィルムの製膜後に形
成する必要がなく、製膜と同時に形成することができ、
透明樹脂フィルムの製造効率が良い。
【0074】・ ハードコート層を、多官能アクリレー
ト又は反応性珪素化合物を含む組成物を塗布後、重合硬
化して調製することにより、ハードコート層をより強固
なものとすることができる。
【0075】・ 減反射層の低屈折率層を、含フッ素多
官能(メタ)アクリレートを含む組成物を塗布後、重合
硬化して調製することによって、減反射フィルムの表面
に撥水、撥油性を付与することができる。
【0076】・ 透明樹脂フィルムの減反射層が形成さ
れていない片面に、第二の干渉層を介して接着層を形成
することにより、対象物に接着したとき、光の干渉によ
る外観の悪化を抑制できる上に、反射率を低下させるこ
とができる。
【0077】・ 上記の減反射フィルムを接着層を介し
て接着した電子画像表示装置によれば、光の干渉による
干渉ムラが少なく外観に優れるとともに、接着層と透明
樹脂フィルムとの間に生じる界面反射を低下させること
ができ、鮮明な画像を得ることができる。
【0078】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて前記実施形
態をさらに具体的に説明する。なお、製造例で調製した
減反射層用塗液の硬化物の屈折率は以下のように測定し
た。 (1)屈折率1.49のアクリル板(商品名:「デラグ
ラスA」、旭化成工業株式会社製)上に、ディップコー
ター(杉山元理化学機器株式会社製)により、減反射層
用塗液をそれぞれ乾燥膜厚で光学膜厚が550nm程度
になるように層の厚さを調整して塗布した。 (2)溶媒乾燥後、必要に応じて紫外線照射装置(岩崎
電気株式会社製)により窒素雰囲気下で120W高圧水
銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射し硬化した。 (3)アクリル板裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色
塗料で塗りつぶしたものを分光光度計(「U−best
50」、日本分光株式会社製)により、400〜65
0nmにおける5°、−5°正反射率を測定し、その反
射率極小値又は極大値を読み取った。 (4)反射率の極値より以下の式を用いて屈折率を計算
した。
【0079】
【数1】 (製造例1−1、干渉層用塗液(IF−1)の調製)ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート30重量部、
テトラメチロールメタントリアクリレート20重量部、
平均粒径0.05μmの酸化錫微粒子50重量部、光重
合開始剤(製品名:「IRGACURE907」、チバ
スペシャルティケミカル製)2重量部を2−ブタノール
1000重量部に溶解乃至分散して干渉層用塗液(IF
−1)を調製した。硬化物の屈折率は1.58であっ
た。 (製造例1−2、干渉層用塗液(IF−2)の調製)ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート10重量部、
テトラメチロールメタントリアクリレート20重量部、
ポリp−ヒドロキシスチレン(製品名:「マルカリンカ
ーM」、丸善石油化学(株)製)70重量部、光重合開
始剤(製品名:「IRGACURE907」、チバスペ
シャルティケミカル製)2重量部をメチルエチルケトン
1000重量部に溶解して干渉層用塗液(IF−2)を
調製した。硬化物の屈折率は1.56であった。 (製造例1−3、干渉層用塗液(IF−3)の調製)ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート20重量部、
テトラメチロールメタントリアクリレート40重量部、
ポリp−ヒドロキシスチレン(製品名:「マルカリンカ
ーM」、丸善石油化学(株)製)40重量部、光重合開
始剤(製品名:「IRGACURE907」、チバスペ
シャルティケミカル製)2重量部をメチルエチルケトン
1000重量部に溶解して干渉層用塗液(IF−3)を
調整した。硬化物の屈折率は1.54であった。 (製造例1−4、ハードコート層用塗液(HC−1)の
調製)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート70
重量部、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン30重量部、光重
合開始剤(商品名:「IRGACURE184」、チバ
ガイギー株式会社製)4重量部、イソプロパノール10
0重量部を混合してハードコート層用塗液(HC−1)
を調製した。硬化物の屈折率は1.52であった。 (製造例1−5、ハードコート層用塗液(HC−2)の
調製)紫外線硬化塗料(製品名:「デソライトZ750
3」、JSR(株)製)をそのまま用いてハードコート
層用塗液(HC−2)とした。硬化物の屈折率は1.4
9であった。 (製造例1−6、低屈折率層用塗液(L−1)の調製)
1,10−ジアクリロイルオキシ−2,2,3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘ
キサデカフルオロデカン70重量部、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート10重量部、シリカゲル微粒
子分散液(商品名:「XBA−ST」、日産化学株式会
社製)60重量部、光重合開始剤(商品名:「KAYA
CURE BMS」、日本化薬株式会社製)5重量部を
混合して低屈折率層用塗液(L−1)を調製した。L−
1の重合硬化物の屈折率は1.42であった。 (製造例1−7、高屈折率層用塗液(H−1)の調製)
平均粒径0.07μmのITO微粒子85重量部、テト
ラメチロールメタントリアクリレート15重量部、光重
合開始剤(商品名:「KAYACURE BMS」、日
本化薬株式会社製)5重量部、ブチルアルコール900
重量部を混合し高屈折率層用塗液(H−1)を調製し
た。H−1の重合硬化物の屈折率は1.64であった。 (実施例1)厚みが188μmのPETフィルム(商品
名:「A4100」、東洋紡績株式会社製)上に第一の
干渉層として、干渉層用塗液IF−1をスピンコーター
により、光学膜厚が110〜125nmになるように層
の厚さを調整して塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で40
0mJの紫外線により硬化した。
【0080】その上にハードコート層用塗液HC−1を
バーコーターを用いて乾燥膜厚5μm程度になるように
塗布し、400mJの紫外線により硬化した。次に、ス
ピンコーターを用いてその上に高屈折率層用塗液H−
1、低屈折率層塗液L−1を第一の干渉層と同様にして
順次塗布、乾燥、硬化し、減反射フィルムを作製した。
得られた減反射フィルムの概略図を図1(a)に示し
た。
【0081】この図1(a)に示すように、透明樹脂フ
ィルム11の表面には第一の干渉層12を介してハード
コート層13が設けられ、ハードコート層13の表面に
は減反射層として高屈折率層14及び低屈折率層15が
設けられている。
【0082】また減反射フィルムの分光反射率、最小反
射率、全光線透過率、ヘイズ、干渉の強度、及び外観を
以下のように評価した結果をそれぞれ図2及び表1に示
した。
【0083】1.分光反射率: 減反射フィルムの裏面
をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたも
のを分光光度計(「U−best 50」、日本分光株
式会社製)により、400〜800nmの5°、−5°
正反射スペクトルを測定した。
【0084】最小反射率: 分光反射率測定で得られた
反射スペクトルより、最小反射率を読み取った。スペク
トルにハードコートの干渉が見られる場合は上端と下端
の中心値を読み取った。
【0085】2.全光線透過率及びヘイズ: ヘイズメ
ーター(「NDH2000」、日本電色工業株式会社
製)を用いて全光線透過率及びヘイズを測定した。 干渉の強度: 分光反射率測定で得られた反射スペクト
ルより、500〜650nmにおける反射率の振幅の差
の最大値を測定した。
【0086】3.外観: 三波長蛍光灯管の下でフィル
ムの外観を観察し、干渉ムラがはっきりと見える場合を
×、殆ど観察されない場合と〇として評価した。 (実施例2)第一の干渉層をIF−1に替えてIF−2
を用いた以外は実施例1と同様にして減反射フィルムを
作製した。最小反射率、全光線透過率、ヘイズ、干渉の
強度及び外観を実施例1と同様にして測定、評価した。
結果をそれぞれ表1に示した。 (実施例3)ハードコート層をHC−1に替えてHC−
2を用いた以外は実施例1と同様にして減反射フィルム
を作製した。最小反射率、全光線透過率、ヘイズ、干渉
の強度及び外観を実施例1と同様にして測定、評価し
た。結果をそれぞれ表1に示した。 (実施例4)ハードコート層をHC−1に替えてHC−
2を用いた以外は実施例2と同様にして減反射フィルム
を作製した。最小反射率、全光線透過率、ヘイズ、干渉
の強度及び外観を実施例1と同様にして測定、評価し
た。結果をそれぞれ表1に示した。 (実施例5)透明樹脂フィルムとして厚さ130μmの
ポリカーボネートフィルム(製品名:「レキサン801
0」、SPパシフィック製)を用いて、IF−3、HC
−2、H−1、L−1を実施例1と同様にして順次塗
工、硬化して減反射フィルムを作製した。最小反射率、
全光線透過率、ヘイズ、干渉の強度及び外観を実施例1
と同様にして測定、評価した。結果をそれぞれ表1に示
した。 (比較例1)干渉層を形成しない以外は実施例1と同様
にして減反射フィルムを作製し、分光反射率、最小反射
率、全光線透過率、ヘイズ、干渉の強度及び外観を実施
例1と同様にして測定、評価した。結果をそれぞれ図3
及び表1に示した。 (比較例2)干渉層を形成しない以外は実施例3と同様
にして減反射フィルムを作製し、分光反射率、最小反射
率、全光線透過率、ヘイズ、干渉の強度及び外観を実施
例1と同様にして測定、評価した。結果をそれぞれ表1
に示した。 (比較例3)干渉層を形成しない以外は実施例5と同様
にして減反射フィルムを作製し、分光反射率、最小反射
率、全光線透過率、ヘイズ、干渉の強度及び外観を実施
例1と同様にして測定、評価した。結果をそれぞれ表1
に示した。 (比較例4)減反射層を形成しない以外は実施例1と同
様にして減反射フィルムを作製し、分光反射率、最小反
射率、全光線透過率、ヘイズ、干渉の強度及び外観を実
施例1と同様にして測定、評価した。結果をそれぞれ表
1に示した。 (比較例5)減反射層のうち、高屈折率層を形成しない
以外は実施例1と同様にして減反射フィルムを作製し、
分光反射率、最小反射率、全光線透過率、ヘイズ、干渉
の強度及び外観を実施例1と同様にして測定、評価し
た。結果をそれぞれ表1に示した。
【0087】
【表1】 表1に示した結果より実施例1〜5で作製した減反射フ
ィルムは適切な屈折率の第一の干渉層を形成しており、
干渉ムラを低減させて優れた外観を有している。しか
も、最小反射率が小さく、反射が抑制されている。図2
に示した結果より、実施例1では500〜650nmにおける
反射率の振幅の差の最大値が0.3%であり、干渉ムラが
低減された。
【0088】それに対し、比較例1〜3では光学性能は
実施例とほぼ同様であるが、干渉ムラが目立つ外観をし
ていることが分かった。また、減反射層を有しない比較
例4及び減反射層のうち高屈折率層を有しない比較例5
では、実施例1〜5に比べて最小反射率が大きく、反射
が抑制されないことがわかった。また、図3に示した結
果より、比較例1では500〜650nmにおける反射率の振
幅の差の最大値が1.4%であり、干渉ムラが抑制されな
かった。 (実施例6〜9)実施例1〜4で作製した減反射フィル
ムの裏面に、第二の干渉層として、干渉層用塗液IF−2
をスピンコーターにより、光学膜厚が110〜125 n
mになるように層の厚さを調整して塗布し、乾燥後、窒
素雰囲気下で400mJの紫外線により硬化した。
【0089】その上に接着層としてアクリル系粘着シー
ト(製品名:「ノンキャリア」、リンテック株式会社
製、屈折率1.48)をハンドローラーを用いてそれぞ
れ均一に貼り合わせて減反射フィルムを得た。得られた
減反射フィルムの概略図を図1(b)に示した。この図
1(b)に示すように、前記図1(a)の構成に加え
て、透明樹脂フィルム11の裏面には第二の干渉層16
を介して接着層17が設けられている。
【0090】次いで、粘着シートを介して平面CRTデ
ィスプレイ表面に直接貼り合せ、最小反射率、干渉の強
度、画像の見易さ及びCRT消灯時の干渉ムラの外観を
評価し、表2に示した。
【0091】ただし、画像の見易さは、〇:背景光の映
り込みが少なく画像が鮮明に見える、□:背景光の反射
が認められる、×:反射が多く画面が見づらい、として
3段階で評価し、干渉ムラは〇:殆ど目立たない、×:
はっきりと認められる、として2段階で評価した。 (実施例10)実施例5で作製した減反射フィルムの裏
面に、第二の干渉層として、干渉層用塗液IF−3をスピ
ンコーターにより、光学膜厚が110〜125 nmにな
るように層の厚さを調整して塗布し、乾燥後、窒素雰囲
気下で400mJの紫外線により硬化した。
【0092】その上にアクリル系粘着シート(製品名:
「ノンキャリア」、リンテック株式会社製、屈折率1.
48)をハンドローラーを用いてそれぞれ均一に貼り合
わせた。次いで、粘着シートを介して平面CRTディス
プレイ表面に直接貼り合せ、最小反射率、干渉の強度、
画像の見易さ及びCRT消灯時の干渉ムラの外観を実施
例6〜9と同様に評価し、表2に示した。 (比較例6〜8)比較例1〜3で作製した減反射フィル
ムを第二の干渉層を形成しない以外は、実施例6〜10
と同様に平面CRTディスプレイに貼り合わせ、最小反
射率、干渉の強度、画像の見易さ及びCRT消灯時の干
渉ムラの外観を評価し、表2に示した。
【0093】
【表2】 実施例6〜10では、フィルムを画面に貼り合わせて
も、画面表面の反射は充分に抑えられ、非常に鮮明で見
やすい画像が得られた。また、CRT消灯時も干渉ムラ
が殆ど認められず、良好な外観を示した。一方、比較例
6〜8では第二の干渉層を設けた場合と比較して、最小
反射率が上昇した。また、CRT消灯時の干渉ムラが大
きく目立った。
【0094】加えて、反射率及び干渉の強度は画面の中
央部でも周辺部でも差は見られず、画面全体にわたって
均一に抑制されていた。なお、本発明は前記実施形態を
次のように変更して実施することもできる。
【0095】・ 低屈折率層と高屈折率層からなる減反
射層、ハードコート層及び第一の干渉層からなる多層構
造を透明樹脂フィルムの両面に設けるように構成するこ
ともできる。この場合、得られる減反射フィルムのいず
れの方向から光が入射しても光の干渉ムラ及び反射を抑
制することができる。
【0096】・ 第一干渉層と第二干渉層を同じ材料で
形成して屈折率が同じになるようにし、ハードコート層
と接着層を屈折率が同じになるように構成することもで
きる。この場合、光の干渉ムラを効果的に抑制すること
ができるとともに、減反射フィルムを容易に製造するこ
とができる。
【0097】さらに、実施形態より把握される技術的思
想について以下に記載する。 ・ 前記透明樹脂フィルムの表面粗さは、JIS B0
601で規定されている平均表面粗さ(Ra)で0.2
μm以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の
減反射フィルム。このように構成した場合、減反射フィ
ルム表面が粗面となってヘイズ値が高くなるなど光学性
能の悪化を抑制することができる。
【0098】・ 前記透明樹脂フィルムの厚みは全体に
わたって均一である請求項1〜10のいずれか1項に記
載の減反射フィルム。このように構成した場合、減反射
フィルムの全体に光の干渉を抑制でき、反射率を低下さ
せることができる。
【0099】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば次
のような効果を発揮することができる。
【0100】第1の発明の減反射フィルムによれば、光
の干渉による外観の悪化を抑制できるとともに、反射率
を低下させることができる。第2又は第3の発明の減反
射フィルムによれば、第1の発明の効果に加え、屈折率
を適正に規定することにより、光の干渉を効果的に低減
させることができる。
【0101】第4の発明の減反射フィルムによれば、第
1〜第3のいずれかの発明の効果に加え、透明樹脂フィ
ルムの取扱い性を良好にすることができる。第5の発明
の減反射フィルムによれば、第1〜第4のいずれかの発
明の効果に加え、第一の干渉層を透明樹脂フィルムの製
膜後に形成する必要がなく、製膜と同時に形成すること
ができる。
【0102】第6の発明の減反射フィルムによれば、第
1〜第5のいずれかの発明の効果に加え、ハードコート
層をより強固なものとすることができる。第7の発明の
減反射フィルムによれば、第1〜第6のいずれかの発明
の効果に加え、表面に撥水、撥油性を付与することがで
きる。
【0103】第8の発明の減反射フィルムによれば、第
1〜第7のいずれかの発明の効果に加え、対象物に接着
したとき、光の干渉による外観の悪化を抑制できる上
に、反射率を低下させることができる。
【0104】第9の発明の減反射フィルムによれば、第
8の発明の効果に加え、屈折率を適正に規定することに
より、光の干渉を効果的に低減させることができる。第
10の発明の減反射フィルムによれば、第8又は第9の
発明の効果に加え、第二の干渉層を透明樹脂フィルムの
製膜後に形成する必要がなく、製膜と同時に形成するこ
とができる。
【0105】第11の発明の電子画像表示装置によれ
ば、光の干渉による外観の悪化を抑制できるとともに、
反射率を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は実施例1による減反射フィルムを示
す概略断面図、(b)は実施例6〜9による減反射フィ
ルムを示す概略断面図である。
【図2】 図2は実施例1における光の波長と反射率と
の関係を示すグラフである。
【図3】 図3は比較例1における光の波長と反射率と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
11…透明樹脂フィルム、12…第一の干渉層、13…
ハードコート層、14…高屈折率層、15…低屈折率
層、16…第二の干渉層、17…接着層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K009 AA02 AA15 BB11 CC26 DD02 4F100 AK01E AK25A AK25C AK42E AK52C AL06A AR00A AR00B AR00D AR00E BA05 BA10A BA10E BA26 CC00C GB41 JA20C JA20D JA20E JK12C JL11E JN01E JN06 JN18A JN18B JN18C JN18D JN18E YY00 YY00C YY00D YY00E

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層から順に少なくとも低屈折率層と
    高屈折率層からなる減反射層、ハードコート層及び第一
    の干渉層からなる多層構造を透明樹脂フィルムの片面又
    は両面に設けるとともに、500〜650nmにおける反射率
    の振幅の差の最大値が1.0%以下であることを特徴とす
    る減反射フィルム。
  2. 【請求項2】 透明樹脂フィルムの屈折率が1.55〜1.70
    であり、第一の干渉層の屈折率が1.50〜1.65かつ光学膜
    厚が125〜160nmであり、ハードコート層の屈折率が1.
    45〜1.55かつ膜厚が2〜25μmであり、さらに各層の屈
    折率が透明樹脂フィルムの屈折率>第一の干渉層の屈折
    率>ハードコート層の屈折率の関係にある請求項1に記
    載の減反射フィルム。
  3. 【請求項3】 第一の干渉層の屈折率が{(透明樹脂フ
    ィルムの屈折率)×(ハードコート層の屈折率)}1/2
    ±0.03の範囲内である請求項1又は請求項2に記載の減
    反射フィルム。
  4. 【請求項4】 透明樹脂フィルムが25〜400μmの膜厚
    を有するポリエチレンテレフタレートフィルムである請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の減反射フィルム。
  5. 【請求項5】 第一の干渉層が透明樹脂フィルムの製膜
    時に同時に形成されたものである請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の減反射フィルム。
  6. 【請求項6】 ハードコート層が、多官能アクリレート
    又は反応性珪素化合物を含む組成物を塗布後、重合硬化
    したものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の減
    反射フィルム。
  7. 【請求項7】 減反射層の低屈折率層が含フッ素多官能
    (メタ)アクリレートを含む組成物を塗布後、重合硬化
    したものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の減
    反射フィルム。
  8. 【請求項8】 透明樹脂フィルムの減反射層が形成され
    ていない片面に、さらに該透明樹脂フィルム側から順
    に、第二の干渉層及び接着層が形成されたものである請
    求項1〜7のいずれか1項に記載の減反射フィルム。
  9. 【請求項9】 第二の干渉層の屈折率が{(透明樹脂フ
    ィルムの屈折率)×(接着層の屈折率)}1/2±0.03の
    範囲内であり、かつ各層の屈折率が透明樹脂フィルムの
    屈折率>第二の干渉層の屈折率>接着層の屈折率の関係
    にある請求項8に記載の減反射フィルム。
  10. 【請求項10】 第二の干渉層が透明樹脂フィルムの製
    膜時に同時に形成されたものである請求項8又は請求項
    9に記載の減反射フィルム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の減反射フィルムを、画面表面に直接又は前面に配置さ
    れた板に接着層を介して貼り合わせてなる電子画像表示
    装置。
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