JP2015034955A - 透明導電性積層体、タッチパネル及びタッチパネル用中間積層体 - Google Patents

透明導電性積層体、タッチパネル及びタッチパネル用中間積層体 Download PDF

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Yoshimasa Ogawa
善正 小川
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Kuniaki Yoshikata
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尚一郎 小久見
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尚一郎 小久見
淳哉 江口
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淳哉 江口
玄 古井
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玄 古井
清馨 皆越
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清馨 皆越
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行光 岩田
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Abstract

【課題】透明性に優れるとともに、干渉縞の発生を充分に抑制することができる透明導電性積層体を提供する。【解決手段】光透過性基材上に、アンダーコート層及び導電層がこの順に積層された透明導電性積層体であって、上記導電層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、上記θa及びKrが以下の式を満たすことを特徴とする透明導電性積層体。0.01?≰θa≰0.10?1≰Kr≰3【選択図】なし

Description

本発明は、透明導電性積層体、タッチパネル及びタッチパネル用中間積層体に関する。
従来、光透過性基材上に導電膜が形成された透明導電性積層体は、液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のようなフラットパネルディスプレイや、タッチパネルの透明電極など、電気、電子分野の用途に広く使用されている。特に、近年、タッチパネルを搭載した携帯情報端末やタッチパネル付きノートパソコンの普及により、透明導電性積層体の需要が高まっている。
タッチパネルに用いられる透明導電性積層体としては、高分子材料からなる光透過性基材上に、ITO等の導電性金属酸化物からなる導電膜が形成された構成が知られているが、更に、光透過性基材からのオリゴマー等の低分子量成分の析出による透明性の悪化を防止する観点から、光透過性基材と導電層との間に、低分子量成分の拡散防止の目的で硬化樹脂層(アンダーコート層)を形成することが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
ところが、このようなタッチパネルに搭載される透明導電性積層体は、光透過性基材上にアンダーコート層及び導電層等を積層してなる多層構造であるため、例えば、光透過性基材とアンダーコート層との界面の反射光とアンダーコート層表面の反射光とが干渉して、膜厚のムラに起因して干渉縞と呼ばれるムラ模様が現れ、外観が損なわれるという問題があった。
特開2002−103504号公報
本発明は、上記現状に鑑みて、透明性に優れるとともに、干渉縞の発生を充分に抑制することができる透明導電性積層体、該透明導電性積層体を用いてなるタッチパネル、及び、タッチパネル用中間積層体を提供することを目的とするものである。
本発明は、光透過性基材上に、アンダーコート層及び導電層がこの順に積層された透明導電性積層体であって、上記導電層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、上記θa及びKrが以下の式を満たすことを特徴とする透明導電性積層体である。
0.01°≦θa≦0.10°
1≦Kr≦3
本発明の透明導電性積層体において、上記導電層の凹凸形状は、凹凸の算術平均粗さをRaとしたとき、以下の式を満たすことが好ましい。
0.02μm≦Ra≦0.10μm
また、上記導電層の凹凸形状は、λa=2π×(Ra/tan(θa))にて表される平均波長λaが下記式を満たすことが好ましい。
200μm≦λa≦800μm
上記アンダーコート層と導電層との間に、高屈折率層が積層されていることが好ましい。
また、上記アンダーコート層と導電層との間に、高屈折率層及び低屈折率層が積層されていることが好ましい。
また、上記アンダーコート層は、無機酸化物微粒子及びバインダー樹脂を含有することが好ましい。
上記無機酸化物微粒子は、疎水化処理無機酸化物微粒子であることが好ましい。
上記無機酸化物微粒子は、凝集体を形成してアンダーコート層に含有されており、上記凝集体の平均粒子径が100nm〜2.0μmであることが好ましい。
また、本発明の透明導電性積層体は、上記光透過性基材のアンダーコート層側と反対側面上に、別のアンダーコート層を有することが好ましい。
本発明はまた、光透過性基材上に、アンダーコート層及び高屈折率層がこの順に積層された透明導電性積層体であって、上記高屈折率層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、上記θa及びKrが以下の式を満たすことを特徴とする透明導電性積層体でもある。
0.01°≦θa≦0.10°
1≦Kr≦3
上記高屈折率層のアンダーコート層側と反対側面上に、低屈折率層を有することが好ましい。
本発明はまた、上記本発明の透明導電性積層体を用いてなることを特徴とするタッチパネルでもある。
本発明はまた、光透過性基材上に、アンダーコート層が積層され、パターニングされた導電層を支持するためのタッチパネル用中間積層体であって、上記アンダーコート層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、上記θa及びKrが以下の式を満たすことを特徴とするタッチパネル用中間積層体でもある。
0.01°≦θa≦0.10°
1≦Kr≦3
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、光透過性基材の一方の面上にアンダーコート層と、導電層又は高屈折率層とがこの順で積層され、タッチパネルに用いられる透明導電性積層体について、鋭意検討した結果、上記導電層又は高屈折率層の表面に所定の凹凸形状を形成することで、透明性を損なうことなく優れた干渉縞防止性能を有する透明導電性積層体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
ここで、従来、タッチパネルの透明導電性積層体は、成形加工時の生産性向上等の観点より、巻き取ってロールとされるが、従来のアンダーコート層は、表面平滑性が高いため、巻取ロールにしたときに、重なったフィルム同士がくっついてしまう現象(いわゆるブロッキング)が発生してしまうという問題があった。このようなブロッキングが発生すると、ロールからフィルムを滑らかに繰り出すことができなくなり、次工程において、フィルムにシワが発生したり、フィルムが蛇行したりする要因となる。また、ひどいブロッキングの場合は、ブロッキングした所にムラができて製造した透明導電性積層体の透明性やヘイズ、更には光学的均一性を損なう結果となることもあった。
このような問題に対し、例えば、特開平10−323931号公報や特開2012−206502号公報等に、アンダーコート層中に微粒子を含有させて表面に凹凸を形成し、耐ブロッキング性や易滑性の向上を図る方法が従来から提案されている。
しかしながら、従来の透明導電性積層体は、アンダーコート層表面の凹凸形状が耐ブロッキング性や易滑性の向上のみを目的として形成されたものであったため、干渉縞の発生を充分に抑制することができるものではなかった。
これは、従来のアンダーコート層に微粒子を添加して耐ブロッキング性や易滑性の向上を図った透明導電性積層体は、該アンダーコート層の透明性や色調を維持する必要性から、上記微粒子の添加量をかなり少なくすることで、アンダーコート層の表面に、耐ブロッキング性や易滑性を発揮し得る最低限度の凹凸形状を形成していたためである。すなわち、上記アンダーコート層の表面は、平面部分の面積が凹凸部分の面積よりも非常に大きなほぼ平坦な状態であり、このため、干渉縞防止のためのアンダーコート層の膜厚のムラの制御ができず、その結果、干渉縞の発生を充分に抑制できなかった。
すなわち、従来の耐ブロッキング性や易滑性の向上を目的として形成されたアンダーコート層の表面凹凸形状と、本願発明者らが見出した干渉縞の発生を充分に抑制できる導電層又は高屈折率層表面の凹凸形状とは、その形状が全く異なるものである。
本発明の透明導電性積層体は、光透過性基材上に、アンダーコート層及び導電層がこの順に積層されている。
上記光透過性基材としては特に限定されず、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が好適に用いられる。
その他、上記光透過性基材としては、脂環構造を有した非晶質オレフィンポリマー(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)フィルムを挙げられる。これは、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体等が用いられる基材で、例えば、日本ゼオン社製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト社製のスミライトFS−1700、JSR社製のアートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学社製のアペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製のTopas(環状オレフィン共重合体)、日立化成社製のオプトレッツOZ−1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。
また、トリアセチルセルロースの代替基材として旭化成ケミカルズ社製のFVシリーズ(低複屈折率、低光弾性率フィルム)も好ましい。
上記光透過性基材の厚さとしては、2〜200μmであることが好ましい。2μm未満であると、光透過性基材の機械的強度が不足し、本発明の透明導電性積層体を製造する際に、光透過性基材をロール状にして導電層を連続的に形成する操作が困難になる場合がある。一方、200μmを超えると、後述する導電層の耐擦傷性やタッチパネル用としての打点特性の向上が図れないことがある。上記光透過性基材の厚みは、より好ましくは2〜100μmである。
上記光透過性基材は、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化等のエッチング処理や下塗り処理が施されていてもよい。これらの処理が予め施されていることで、上記光透過性基材上に形成されるアンダーコート層との密着性を向上させることができる。また、アンダーコート層や導電層を形成する前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄等により、光透過性基材表面は、除塵、清浄化されていてもよい。
本発明の透明導電性積層体において、上記アンダーコート層は、上記光透過性基材上に形成されており、表面に凹凸形状を有するものである。
本発明の透明導電性積層体は、上記アンダーコート層上に積層された導電層の表面に所定の凹凸形状が形成されているが、該導電層の表面の凹凸形状は、上記アンダーコート層の表面に形成された凹凸形状に追随して形成されており、上記導電層は、上記アンダーコート層の表面の凹凸形状をほぼ維持していることが好ましい。上記「アンダーコート層の表面の凹凸形状をほぼ維持している」とは、上記アンダーコート層の表面の凹凸形状を表すパラメータと、上記導電層の表面の凹凸形状を表すパラメータとが、ほぼ同じ値であることを意味する。従って、上記アンダーコート層の表面には、上記導電層の表面の凹凸形状と、透明性及び干渉縞防止性等の光学的な性能が同等となる凹凸形状が形成されている。
よって、上記アンダーコート層の表面の凹凸形状は、上記導電層の表面の凹凸形状が上述した所定のパラメータを満たすよう適宜調整される。
上記導電層の表面に形成された凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、上記θa及びKrが以下の式を満たすものである。
0.01°≦θa≦0.10°
1≦Kr≦3
上記導電層の表面に形成された上記凹凸形状により、干渉縞が防止できる理由は、導電層の表面の微小面積当たりの光学膜厚が、該表面で反射する光の拡散は検知されないが、可視光の干渉を防ぐ凹凸形状となるように制御されているためである。その結果、本発明の透明導電性積層体は、上記導電層の表面での反射光の拡散を生じることなく干渉縞の発生を防止し、更に、後述するように耐ブロッキング性や易滑性を向上させている。上記導電層は、凹凸表面に傾斜があることが必要であり、その指標が凹凸部の平均傾斜角θaである。
本発明の透明導電性積層体において、上記凹凸部の平均傾斜角θaの下限は0.01°である。0.01°未満であると、傾斜が充分でなく、干渉縞を防止することができない。また、耐ブロッキング性や易滑性が低下して、本発明の透明導電性積層体の製造時に巻き取ってロールとされたときにブロッキングが発生してしまう。上記θaの好ましい下限は0.03°であり、より好ましい下限は0.04°である。また、上記凹凸部の平均傾斜角θaの上限は0.10°である。0.10°を超えると、上記凹凸部の傾斜角度が過度に大きいため、外光の拡散反射による白濁感の問題が生じる。好ましい上限は0.09°であり、より好ましい上限は0.08°である。
また、本発明においては上記凹凸のクルトシスKrが1以上3以下である。上記クルトシスKrは、トガリとも言い、その値が大きいほど、凸部又は凹部が急峻な形状となることを表す。これは、平均傾斜角が上記範囲を満たしていても、その傾斜角分布に偏りが生じていることを示している。すなわち、局所的には傾斜角が大きいが、その他の部分では傾斜角が小さいことを表している。このような場合、局所的に傾斜角が大きい部分では、光の拡散が過度に大きくなり白濁感の問題が生じる恐れがある一方、傾斜角が小さい部分では、好適に干渉縞が防止できない恐れがある。Krが3以下であれば、傾斜角度分布の偏りが適度に抑えられ、干渉縞を好適に防止することができると同時に白濁感も抑えることができる。また、Krの値は、定義上、最小値は1である。
また、本発明においては、上記導電層の凹凸形状の凹凸の算術平均粗さをRaとしたとき、以下の式を満たすことが好ましい。
0.02μm≦Ra≦0.10μm
本発明においては、上記導電層の凹凸形状の各凸部の大きさ(高さ)を制御することが好ましいが、その指標が算術平均粗さRaである。
上記凹凸の算術平均粗さRaの好ましい下限は0.02μmである。上記Raが0.02μm未満であると、光の波長に対し各凸部の大きさ(高さ)が小さすぎることになり、拡散効果が得られないことがあり、干渉縞の発生を充分に抑制できないことがある。また、耐ブロッキング性や易滑性が低下してしまうことがある。上記Raのより好ましい下限は0.03μmであり、更に好ましい下限は0.04μmである。また、上記Raの好ましい上限は0.10μmである。Raが0.10μm超過であると、各凸部が大きくなりすぎ、透過光をゆがませるため、鮮明な画像が得られなくなることがある。より好ましい上限は0.09μmであり、更に好ましい上限は0.08μmである。
また、本発明においては、λa=2π×(Ra/tan(θa))で表される平均波長λaが200μm以上800μm以下であることが好ましい。
上記平均波長λaは、上記導電層の表面の凹凸形状の凹凸の平均的な間隔を示すパラメータである。上記平均波長λaが200μm未満であると、上記導電層の表面の凹凸形状の凹凸が小さすぎて干渉縞が防止できないか、あるいは、凹凸平面での傾斜角の変化が大きすぎて、白濁感が見られる恐れがある。上記平均波長λaが800μm超過であると、上記導電層の表面における凹凸平面での傾斜角の変化が少なくなり、好適に干渉縞を防止できない恐れがある。上記平均波長λaのより好ましい下限は300μm、より好ましい上限は600μmである。
また、上記導電層の表面に形成された凹凸形状の十点平均粗さ(Rz)は、0.5μm未満であることが好ましく、より好ましい上限は0.3μmである。上記Rzが0.5μm以上であると、上記導電層の表面に形成された凹凸形状の凹凸が大きすぎて白濁感が見られる恐れがある。上記Rzの下限は特に限定されず、拡散効果が得られる範囲で適宜調整される。
なお、本明細書において、上記のθa、Rp、Rv、Ra及びRzは、JIS B 0601−1994に準拠する方法で得られた粗さ曲線から基準長さ毎に求められる値である。Ra及びRzはJIS B 0601−1994に定義された値であり、θaは、表面粗さ測定器:SE−3400 取り扱い説明書(1995.07.20改訂)(株式会社小坂研究所)に記載の定義による値であり、図1に示すように、基準長さLに存在する凸部高さの和(h+h+h+・・・+h)のアークタンジェントθa=tan−1{(h+h+h+・・・+h)/L}で求めることができる。
また、上記Rpは、基準長さにおける粗さ曲線の、平均線からの山高さの最大値であり、上記Rvは、基準長さにおける粗さ曲線の、平均線からの谷深さの最大値である。
このようなθa、Rp、Rv、Ra及びRzは、例えば、表面粗さ測定器:SE−3400/株式会社小坂研究所製を用いて、JIS B 0601−1994に準拠し、かつ、以下の条件にて粗さ曲線を測定して求めることができる。
(1)表面粗さ検出部の触針:
型番/SE2555N(2μ触針)、株式会社小坂研究所製
(先端曲率半径2μm/頂角:90度/材質:ダイヤモンド)
(2)表面粗さ測定器の測定条件:
基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
触針の送り速さ:0.5mm/s
予備長さ:(カットオフ値λc)×2
縦倍率:2000倍
横倍率:10倍
上記アンダーコート層は、無機酸化物微粒子を含有していることが好ましい。
上記無機酸化物微粒子は、上記アンダーコート層の表面の凹凸形状を形成する材料であり、本発明の透明導電性積層体では、上記無機酸化物微粒子は、凝集体を形成して上記アンダーコート層中に含有され、該無機酸化物微粒子の凝集体により上記アンダーコート層の表面の凹凸形状が形成されていることが好ましい。
上記無機酸化物粒子としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子、チタニア微粒子、酸化スズ微粒子、ATO粒子、酸化亜鉛微粒子等が挙げられる。
また、上記無機酸化物微粒子は、表面処理されていることが好ましい。上記無機酸化物微粒子が表面処理されていることで、該無機酸化物微粒子の凝集体の上記アンダーコート層中での分布を好適に制御することができ、また、無機酸化物微粒子自体の耐薬品性及び耐ケン化性の向上を図ることもできる。
上記表面処理としては、疎水化処理が好ましく、例えば、上記無機酸化物微粒子を、メチル基あるいはオクチル基を有するシラン化合物で処理する方法等が挙げられる。
ここで、通常、上記無機酸化物微粒子の表面には水酸基が存在しているが、上記表面処理がされることで上記無機酸化物微粒子表面の水酸基が少なくなり、上記無機酸化物微粒子のBET法により測定される比表面積が小さくなるとともに、上記無機酸化物微粒子が過度に凝集することを防止でき、上記導電層の表面の凹凸形状が上述した特定の範囲となる凹凸形状をアンダーコート層の表面に形成することができる。
また、上記無機酸化物微粒子は、非晶質であることが好ましい。上記無機酸化物微粒子が結晶性である場合、その結晶構造中に含まれる格子欠陥により、無機酸化物微粒子のルイス酸性が強くなってしまい、無機酸化物微粒子の過度の凝集を制御できなくなることがある。
このような無機酸化物微粒子としては、それ自身が凝集しやすく後述する凝集体を形成しやすいことから、例えば、フュームドシリカが好適に用いられる。ここで、上記フュームドシリカとは、乾式法で作製された200nm以下の粒径を有する非晶質のシリカをいい、ケイ素を含む揮発性化合物を気相で反応させることにより得られる。具体的には、例えば、ケイ素化合物、例えば、SiClを酸素と水素の炎中で加水分解して生成されたもの等が挙げられる。具体的には、例えば、AEROSIL R805(日本アエロジル社製)等が挙げられる。
上記無機酸化物微粒子の含有量としては特に限定されないが、上記アンダーコート層中0.1〜5.0質量%であることが好ましい。0.1質量%未満であると、上述した特定の凹凸形状を導電層の表面に形成できず、干渉縞が防止できないことがあり、5.0質量%を超えると、凝集体が過度に生じ、内部拡散及び/又はアンダーコート層に大きな表面凹凸が生じるため、白濁感の問題が生じることがある。より好ましい下限は0.5質量%、より好ましい上限は3.0質量%である。
上記無機酸化物微粒子は、平均1次粒子径が1〜100nmであることが好ましい。1nm未満であると、上述した特定の凹凸形状を導電層の表面に形成できないことがあり、100nmを超えると、無機酸化物微粒子により光が拡散され、本発明の透明導電性積層体を用いたタッチパネルの暗室コントラストが劣ることがある。より好ましい下限は5nm、より好ましい上限は50nmである。
なお、上記無機酸化物微粒子の平均1次粒子径は、断面電子顕微鏡(TEM、STEM等の透過型で倍率は5万倍以上が好ましい)の画像から、画像処理ソフトウェアーを用いて測定される値である。
上記無機酸化物微粒子は、単粒子状態での形状が球状であることが好ましい。上記無機酸化物微粒子の単粒子がこのような球状であることで、本発明の透明導電性積層体をタッチパネルに適用した場合、高コントラストの表示画像を得ることができる。
なお、上記「球状」とは、例えば、真球状、楕円球状等が挙げられ、いわゆる不定形を除く意味である。
また、本発明において、上記無機酸化物微粒子の凝集体は、上記アンダーコート層中で上述した無機酸化物微粒子が数珠状(真珠のネックレス状)に連なった構造を形成していることが好ましい。
上記アンダーコート層中で上記無機酸化物微粒子が数珠状に連なった凝集体を形成していることで、無機酸化物微粒子がゆるやかに集まった状態となり、該凝集体に基づく凸部が傾斜の小さいなだらかな形状となるため、上記導電層の表面凹凸形状を上述した特定の凹凸形状とすることが容易になる。
なお、上記無機酸化物微粒子が数珠状に連なった構造とは、例えば、上記無機酸化物微粒子が直線状に連続して連なった構造(直鎖構造)、該直鎖構造が複数絡み合った構造、上記直鎖構造に無機酸化物微粒子が複数連続して形成された側鎖を1又は2以上有する分岐構造等、任意の構造が挙げられる。
また、上記無機酸化物微粒子の凝集体は、平均粒子径が100nm〜2.0μmであることが好ましい。100nm未満であると、上述した特定の凹凸形状を導電層の表面に形成できないことがあり、2.0μmを超えると、上記無機酸化物微粒子の凝集体により光が拡散され、本発明の透明導電性積層体を用いたタッチパネルの暗室コントラストが劣ることがある。上記凝集体の平均粒子径のより好ましい下限は200nm、より好ましい上限は1.5μmである。
なお、上記無機酸化物微粒子の凝集体の平均粒子径は、断面電子顕微鏡による観察(1万〜2万倍程度)から無機酸化物微粒子の凝集体が多く含まれる5μm四方の領域を選び、その領域中の無機酸化物微粒子の凝集体の粒子径を測定し、上位10個の無機酸化物微粒子の凝集体の粒子径を平均したものである。なお、上記「無機酸化物微粒子の凝集体の粒子径」は、無機酸化物微粒子の凝集体の断面を任意の平行な2本の直線で挟んだとき、該2本の直線間距離が最大となるような2本の直線の組み合わせにおける直線間距離として測定される。また、上記無機酸化物微粒子の凝集体の粒子径は、画像解析ソフトを用いて算出してもよい。
本発明の透明導電性積層体において、上記アンダーコート層は、例えば、硬度が、JIS K5600−5−4(1999)による鉛筆硬度試験(荷重4.9N)において、HB以上であることが好ましく、H以上であることがより好ましい。
上記アンダーコート層の厚さとしては、0.5〜8.0μmであることが好ましい。0.5μm未満であると、上記光透過性基材からのオリゴマー等の低分子量成分の析出を充分に防止できず、また、アンダーコート層表面が傷付きやすくなることがあり、8.0μmを超えると、アンダーコート層の薄膜化を図れないだけでなく、アンダーコート層が割れやすくなったりすることがある。上記アンダーコート層の厚さのより好ましい範囲は1.0〜5.0μmである。なお、上記アンダーコート層の厚さは、断面顕微鏡観察により測定することができる。
上記アンダーコート層は、上記無機酸化物微粒子がバインダー樹脂中に分散されていることが好ましい。
上記バインダー樹脂としては、上記疎水化処理した無機酸化物微粒子の疎水性に応じて、極性が調整されていることが好ましい。バインダー樹脂の極性を調整する方法としては、例えば、バインダー樹脂の水酸基価を調整することが挙げられる。バインダー樹脂の極性を好適にすることで、上記無機酸化物微粒子の凝集・分散性を好適に制御し、上述した特定の凹凸形状を形成させやすくなる。
上記バインダー樹脂としては、透明性のものが好ましく、例えば、紫外線又は電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂が紫外線又は電子線の照射により硬化したものであることが好ましい。
なお、本明細書において、「樹脂」とは、特に言及しない限り、モノマー、オリゴマー、ポリマー等も包含する概念である。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、アクリレート系等の官能基を有する化合物等の1又は2以上の不飽和結合を有する化合物が挙げられる。1の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等を挙げることができる。2以上の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能化合物等を挙げることができる。なかでも、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)が好適に用いられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。また、本発明では、上記電離放射線硬化型樹脂として、上述した化合物をPO、EO等で変性したものも使用できる。
上記化合物のほかに、不飽和二重結合を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も上記電離放射線硬化型樹脂として使用することができる。
上記電離放射線硬化型樹脂は、溶剤乾燥型樹脂(熱可塑性樹脂等、塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)と併用して使用することもできる。溶剤乾燥型樹脂を併用することによって、アンダーコート層を形成する際に、塗液の塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができる。
上記電離放射線硬化型樹脂と併用して使用することができる溶剤乾燥型樹脂としては特に限定されず、一般に、熱可塑性樹脂を使用することができる。
上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等を挙げることができる。上記熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶であることが好ましい。特に、透明性や耐候性という観点から、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
また、上記アンダーコート層は、熱硬化性樹脂を含有していてもよい。
上記熱硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。
上記無機酸化物微粒子及びバインダー樹脂を含有するアンダーコート層は、例えば、上述した無機酸化物微粒子、バインダー樹脂のモノマー成分及び溶剤を含有するアンダーコート層用組成物を、光透過性基材上に塗布し、乾燥させて形成した塗膜を電離放射線照射等により硬化させることで形成することができる。
上記アンダーコート層用組成物に含まれる溶剤としては、例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合物であってもよい。
上記アンダーコート層用組成物は、更に光重合開始剤を含有することが好ましい。
上記光重合開始剤としては特に限定されず、公知のものを用いることができ、具体例には、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類、プロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、アシルホスフィンオキシド類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
上記光重合開始剤としては、上記バインダー樹脂がラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いることが好ましい。また、上記バインダー樹脂がカチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、上記光重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることが好ましい。
上記アンダーコート層用組成物における上記光重合開始剤の含有量は、上記バインダー樹脂100質量部に対して、0.5〜10.0質量部であることが好ましい。0.5質量部未満であると、形成するアンダーコート層のハードコート性能が不充分となることがあり、10.0質量部を超えると、逆に硬化を阻害する可能性も出てくるため、好ましくない。
上記アンダーコート層用組成物中における原料の含有割合(固形分)としては特に限定されないが、通常は5〜70質量%、特に25〜60質量%とすることが好ましい。
上記アンダーコート層用組成物には、アンダーコート層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える、屈折率を制御する等の目的に応じて、従来公知の分散剤、界面活性剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、易滑剤等を添加していてもよい。
上記レベリング剤としては、例えば、シリコーンオイル、フッ素系界面活性剤等が、アンダーコート層がベナードセル構造となることを回避することから好ましい。溶剤を含む樹脂組成物を塗工し、乾燥する場合、塗膜内において塗膜表面と内面とに表面張力差等を生じ、それによって塗膜内に多数の対流が引き起こされる。この対流により生じる構造はベナードセル構造と呼ばれ、形成するアンダーコート層にゆず肌や塗工欠陥といった問題の原因となる。
また、上記ベナードセル構造は、アンダーコート層の表面の凹凸が大きくなりすぎて透明導電性積層体の外観を損なう恐れがある。前述のようなレベリング剤を用いると、この対流を防止することができるため、欠陥やムラのないアンダーコート層が得られるだけでなく、アンダーコート層表面の凹凸形状の調整も容易となる。
上記アンダーコート層用組成物の調製方法としては各成分を均一に混合できれば特に限定されず、例えば、ペイントシェーカー、ビーズミル、ニーダー、ミキサー等の公知の装置を使用して行うことができる。
上記アンダーコート層用組成物を光透過性基材上に塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ダイコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の公知の方法を挙げることができる。
上記の方法のいずれかでアンダーコート層用組成物を塗布した後、形成した塗膜を乾燥させるために加熱されたゾーンに搬送され各種の公知の方法で塗膜を乾燥させ溶剤を蒸発させる。ここで溶剤相対蒸発速度、固形分濃度、塗布液温度、乾燥温度、乾燥風の風速、乾燥時間、乾燥ゾーンの溶剤雰囲気濃度等を選定することにより、無機酸化物微粒子の凝集体の分布状態を調整できる。
特に、乾燥条件の選定によって無機酸化物微粒子の凝集体の分布状態を調整する方法が簡便で好ましい。具体的な乾燥温度としては、30〜120℃、乾燥風速では0.2〜50m/sであることが好ましく、この範囲内で適宜調整した乾燥処理を、1回又は複数回行うことで無機酸化物微粒子の凝集体の分布状態を所望の状態に調整することができる。
また、上記乾燥後の塗膜を硬化させる際の電離放射線の照射方法としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯等の光源を用いる方法が挙げられる。
また、紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
本発明の透明導電性積層体は、上記光透過性基材のアンダーコート層側と反対側面上に、別のアンダーコート層を有することが好ましい。上記別のアンダーコート層を有することで、本発明の透明導電性積層体のカールの発生を抑制でき、また、製造過程における傷発生を低減させることができる。
また、上記別のアンダーコート層の光透過性基材側と反対側面上には、後述する機能層が積層されていることも好ましい。
更に、上記別のアンダーコート層は、上述したアンダーコート層と略同一な表面凹凸形状を有することが好ましい。
上記別のアンダーコート層は、上述したアンダーコート層と同様の材料を用いて形成することができる。このようにして上記別のアンダーコート層を形成することで、本発明の透明導電性積層体の耐ブロッキング性や易滑性の効果を高めることができる。
また、本発明の透明導電性積層体は、上記アンダーコート層と導電層との間に、高屈折率層が積層されていてもよく、また、上記アンダーコート層と導電層との間に高屈折率層及び低屈折率層が積層されていてもよい。
本発明の透明導電性積層体は、後述するように所定のパターン化された導電層を有するものであるが、タッチパネルに用いられる部材であるため、上記パターン化された導電層の不可視化等の要求により、本発明の透明導電性積層体には厳密な光学特性が要求される。このため、上記高屈折率層及び低屈折率層には、厚みや屈折率の厳密な制御が要求される。具体的には、上記高屈折率層は、厚み10〜100nmで、屈折率1.60〜1.70であることが好ましく、上記低屈折率層は、厚み10〜100nmで、屈折率1.40〜1.49であることが好ましい。上記高屈折率層及び上記低屈折率層の厚みは、30〜70nmであることがより好ましい。
なお、上記高屈折率層と上記低屈折率層との間に、厚み200nm以下で、屈折率が1.50〜1.70の中屈折率層を有していてもよい。上記中屈折率層は、厚みが10〜100nmで、屈折率1.55〜1.65であることが好ましく、厚みは30〜70nmであることがより好ましい。
なお、本発明の透明導電性積層体は、更に、導電層直下に粘着層やバリアー層等の機能層を有していてもよい。
上記高屈折率層及び中屈折率層としては、例えば、バインダー樹脂と屈折率調整粒子を含有してなるものが挙げられる。
上記屈折率調整粒子としては、所望の屈折率を有する粒子を適宜選択すればよい。屈折率の比較的高い粒子としては、例えば、酸化亜鉛(1.90)、酸化チタン(2.3〜2.7)、酸化セリウム(1.95)、スズドープ酸化インジウム(1.95〜2.00)、アンチモンドープ酸化スズ(1.75〜1.85)、酸化イットリウム(1.87)、酸化ジルコニウム(2.10)などが挙げられる。なお、上記かっこ内は、各粒子の材料の屈折率を示す。これら粒子の平均粒子径は、通常、100nm以下である。
上記バインダー樹脂としては特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂を用いることもできるが、表面硬度を高くする観点から、熱硬化型樹脂組成物又は電離放射線硬化型樹脂組成物等の硬化型樹脂組成物から形成されてなるものが好ましく、なかでも、電離放射線硬化型樹脂組成物から形成されてなるものがより好ましい。
上記熱硬化型性樹脂組成物としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の硬化型樹脂と、必要に応じて添加する硬化剤を含んでなるもの、あるいは、上記硬化型樹脂を構成するモノマーと、硬化剤とを含んでなるもの等が挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂組成物の電離放射線硬化型樹脂としては、アクリレート系又はメタクリレート系の官能基を有する化合物等の1又は2以上の不飽和結合を有する化合物を挙げることができる。このような化合物としては、上記アンダーコート層のバインダー樹脂として説明した電離放射線硬化型樹脂と同様の化合物が挙げられる。
また、これらの化合物は、芳香族環、フッ素以外のハロゲン原子、硫黄、窒素、リン原子等を導入して、屈折率を高く調整したものであってもよい。
さらに、上記化合物のほかに、不飽和二重結合を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も電離放射線硬化型樹脂組成物として使用することができる。
上記電離放射線硬化型樹脂組成物を紫外線照射によって硬化させる場合には、該組成物中に光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
上記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、α−ヒドロキシケトン、チオキサンソン類等が挙げられる。本発明では、高屈折率層及び低屈折率層の高硬度化の観点から、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オンが好適である。
また、上記光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどが挙げられる。
上記低屈折率層は、バインダー成分と屈折率調整粒子を含有してなるもの、あるいは低屈折率の材料単体からなるものが挙げられる。
上記バインダー成分としては、上記高屈折率層ないし中屈折率層で例示したバインダー樹脂を使用することができる。また、フッ素原子を導入した樹脂や、オルガノポリシロキサン等の屈折率の低い材料をバインダー成分として混合してもよい。
上記低屈折率層に用いる屈折率調整粒子としては、例えば、シリカ、フッ化マグネシウム、あるいはこれらの中空粒子等が挙げられる。これら粒子の平均粒子径は、通常、100nm以下である。
上記低屈折率の材料単体から低屈折率層を形成する場合、例えば、フッ素原子を導入した樹脂や、オルガノポリシロキサン等の屈折率の低い材料を用いることができる。
本発明の透明導電性積層体において、上記導電層を構成する材料としては特に限定されず、例えば、インジウム、スズ、亜鉛、ガリウム、アンチモン、チタン、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステンからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属或いは金属酸化物が好適に用いられる。当該金属酸化物には、必要に応じて、更に上記群に示された金属原子を含んでいてもよい。例えば、酸化スズを含有する酸化インジウム(ITO)、アンチモンを含有する酸化スズ(ATO)等が好ましく用いられる。
上記導電層の厚みとしては特に限定されないが、その表面抵抗を1×10Ω/□以下の良好な導電性を確保する観点から、10nm以上が好ましく、15nm以上がより好ましく、20nm以上が更に好ましい。一方、導電層の厚みが大きくなりすぎると、上述した高屈折率層及び低屈折率層による不可視化の効果が小さくなること、及び、透明性が低下するという不都合が生じることがあるので、導電層の厚みは、60nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましく、40nm以下が更に好ましい。
上記導電層を構成する材料が上記金属材料である場合、該金属材料からなる導電層は、通常、遮光性を有するため、ベタ配線であると視認性の悪化を招くこととなる。このため、上記金属材料からなる導電層は、例えば、幅が数μm〜20μm程度の導線による検出パターンで構成されることが好ましい。
また、このような導線による検出パターンは、網目状に配置されている場合、光の透過率が導線によって占められる領域とそれ以外の領域とで相違するため、本発明の透明導電性積層体をタッチパネルとした場合、表示品質の低下を招くこととなる。このため、上記金属材料からなる導電層を有する場合、従来公知の方法、例えば、上記導線による検出パターンと同一平面上にダミーパターンを適宜設ける等して、視認性の向上を図ることが好ましい。なお、この視認性の向上を図った導線による検出パターンとしては、例えば、特開2013−143045号公報に記載の方法等が挙げられ、この場合、導電層の厚さは、上記範囲でなくてもよい。
本発明の透明導電性積層体において、上記導電層が上述した金属酸化物からなる場合、上記導電層の屈折率は、1.81以上であることが好ましく、1.85以上がより好ましく、1.90以上が更に好ましい。上記導電膜の屈折率の上限は2.20以下が好ましく、2.10以下がより好ましい。
上記導電層の形成方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のドライプロセスを用いることができる。また、必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することもできる。
なお、本発明の透明導電性積層体では、上記導電層は上記アンダーコート層上に積層されるが、該アンダーコート層の表面に形成された凹凸形状は、上述の通り、上記導電層の表面においても維持されている。例えば、上記導電層がスパッタリング法等のドライプロセスによって上記アンダーコート層上に形成されることで、形成される導電層の表面は、上記アンダーコート層表面の凹凸形状を同じ範囲で維持する。そのため、アンダーコート層上に形成された導電層表面に、耐ブロッキング性や易滑性を付与することができる。
また、上記アンダーコート層と導電層との間に高屈折率層及び低屈折率層が積層されている場合、上記高屈折率層及び低屈折率層は、上記アンダーコート層の表面の凹凸形状をほぼ維持していることが好ましく、この場合、該低屈折率層上に導電層がスパッタリング法等のドライプロセスによって形成されれば、上述した場合と同様に導電層表面にも、上記アンダーコート層の表面の凹凸形状を同じ範囲で維持した凹凸形状が形成され、該導電層表面に耐ブロッキング性や易滑性を付与することができる。
本発明の透明導電性積層体は、静電容量方式のタッチパネルに好適に用いられるため、上記導電層は、パターン化されていることが好ましい。このようなパターン化された導電層は、例えば、上述の方法で製膜した導電層をパターン化することで得ることができる。
なお、上記導電層のパターン化により、パターン部と非パターン部とが形成されるが、パターン部の形状としては、例えば、ストライプ状、格子状等が挙げられる。
上記導電層のパターン化は、一般的にはエッチングによって行われる。例えば、導電層上にパターン状のエッチングレジスト膜を、フォトリソグラフィ法、レーザー露光法、あるいは印刷法により形成した後エッチング処理することにより、導電層がパターン化される。
上記エッチング液としては、従来公知のものが用いられる。例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸、硝酸又はリン酸等の無機酸、酢酸等の有機酸、又は、これらの混合物、ならびにそれらの水溶液等が用いられる。
上記導電層は、必要に応じて、加熱アニール処理を施して結晶化することができる。
上記導電層を結晶化することで、導電層が低抵抗化されることに加えて、透明性及び耐久性が向上する。
なお、上述したエッチングにより導電層をパターン化する場合、先に導電層の結晶化を行うと、エッチングによるパターン化が困難となる場合がある。そのため、導電層の加熱アニール処理は、導電層をパターン化した後に行うことが好ましい。
ここで、本発明の透明導電性積層体は、上記導電層の表面に形成される凹凸は、上述した所定のパラメータを充足するものであるが、このようなパラメータを充足する凹凸形状は、従来の耐ブロッキング性や易滑性の向上を目的として形成されたアンダーコート層等の凹凸形状と比較して、凸部の傾斜が小さく非常になだらかな形状である。すなわち、上記アンダーコート層の表面の凹凸形状も凸部の傾斜が小さく非常になだらかな形状となる。
上記導電層は、このような非情になだらかな凹凸形状のアンダーコート上に形成されるため、該導電層の製膜時のムラが生じにくく、その結果、導電層の抵抗値の面内分布が良好となる。
なお、従来、防眩性付与を目的として、光学機能層の表面に凹凸形状を有する光学積層体(防眩性フィルム)が知られているが、本発明の透明導電性積層体は、このような防眩性フィルムとは異なるものである。すなわち、本発明の透明導電性積層体の導電層表面に形成された凹凸形状は、従来の防眩性フィルムの表面に形成された凹凸形状と比較して、凹凸の高さがより低く、更に、凹凸部の傾斜角度がよりなだらかである。従って、導電層にこのような凹凸形状が形成された本発明の透明導電性積層体では、従来の防眩性フィルムのような防眩性は得られない。一方で、本発明によると、防眩性フィルムで問題となる外光による白濁感の発生が生じず、コントラストに優れた映像を提供する透明導電性積層体を得ることができる。
また、例えば、特開2007−90656号公報に記載のような、屈折率の異なる隣接2層を1組以上含み、上記隣接2層のうちの少なくとも1組の界面に所定の微細凹凸を設け、干渉縞の発生を防止する透光性物品も知られている。しかしながら、この透光性物品に設けられた微細凹凸は、いわゆるモスアイ構造であり、このようなモスアイ構造の微細凹凸は、本発明の透明導電性積層体における上記導電層の表面凹凸形状と比較して、凸部の傾斜がより急峻であり、上記θaの値がより大きなものとなる。
よって、従来のモスアイ構造の微細凹凸形状と、本願発明者らが見出した干渉縞の発生を充分に抑制できる上述した導電層表面の凹凸形状とは、その形状が全く異なるものである。
本発明の透明導電性積層体において、上記導電層は、上記光透過性基材の両側に設けられていてもよい。この場合、一方の導電層は、上述した表面に所定の凹凸形状を有するアンダーコート層を介して上記光透過性基材上に設けられるが、他方の導電層は、上記光透過性基材上に直接設けられていてもよく、上記別のアンダーコート層を介して上記光透過性基材上に設けられていてもよい。すなわち、上記他の導電層は、上記光透過性基材の上述した表面に所定の凹凸形状を有するアンダーコート層側とは反対側面上に直接設けられていてもよく、上述した別のアンダーコート層の上記光透過性基材と反対側面上に設けられていてもよい。
ここで、本発明の透明導電性積層体を、後述するような長尺シートがロール状に巻回された巻回体とした場合、上記一方の導電層と他方の導電層とが直に接触した状態となる。このように導電層同士が直に接触すると、従来のアンダーコート層に微粒子を添加して耐ブロッキング性や易滑性の向上を図った透明導電性積層体では、上述のようにアンダーコート層の表面がほぼ平坦な状態であったため、導電層同士の密着(ブロッキング性や易滑性)や、上記導電層が金属材料からなる場合、導電層の傷付きが問題となる。これに対して、本発明の透明導電性積層体では、上記アンダーコート層上の導電層の表面に所定の凹凸形状が形成され、優れた耐ブロッキング性及び易滑性が付与されているため、巻回体とした場合であっても、光透過性基材の両側に設けた導電層同士の密着(ブロッキング性や易滑性)が問題となることはなく、更に導電層の傷付きの問題も効果的に防止できる。
本発明の透明導電性積層体は、長尺シートがロール状に巻回された巻回体とすることができる。本発明の透明導電性積層体の長尺シートの巻回体は、光透過性基材として長尺シートのロール状巻回体を用い、上記アンダーコート層、高屈折率層、低屈折率層及び導電層を、いずれもロール・トゥ・ロール法により形成することができる。このような巻回体の形成にあたっては、透明導電性積層体の表面に、弱粘着層を備えた保護フィルムをセパレータとして貼り合わせた上で、ロール状に巻回してもよいが、本発明の透明導電性積層体は、耐ブロッキング性や易滑性が改善されているため、上記保護フィルムを用いることなく透明導電性積層体の長尺シートの巻回体を形成することができる。
本発明の透明導電性積層体の構成としては特に限定されず、例えば、以下の構成が挙げられる。
上記光透過性基材上に、アンダーコート層及び導電層がこの順に積層された構成(1)。
上記構成(1)のアンダーコート層と導電層との間に、高屈折率層が設けられた構成(2)。
上記構成(1)のアンダーコート層と導電層との間に、高屈折率層及び低屈折率層がこの順に設けられた構成(3)。
上記構成(1)〜(3)のいずれかの光透過性基材のアンダーコート層が設けられた側と反対側に、別のアンダーコート層が設けられた構成(4)。
上記構成(1)〜(3)のいずれかの光透過性基材のアンダーコート層が設けられた側と反対側に、別のアンダーコート層が設けられ、該別のアンダーコート層の光透過性基材側と反対側に、高屈折率層が設けられた構成(5)。
上記構成(1)〜(3)のいずれかの光透過性基材のアンダーコート層が設けられた側と反対側に、別のアンダーコート層が設けられ、該別のアンダーコート層の光透過性基材側と反対側に、高屈折率層及び低屈折率層がこの順に設けられた構成(6)。
更に、別の態様に係る本発明としては、光透過性基材上に、アンダーコート層及び高屈折率層がこの順に積層された透明導電性積層体であって、上記高屈折率層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、上記θa及びKrが以下の式を満たすことを特徴とする透明導電性積層体が挙げられる。
0.01°≦θa≦0.10°
1≦Kr≦3
上記別の態様に係る本発明の透明導電性積層体を構成する光透過性基材、アンダーコート層及び高屈折率層としては、上述した本発明の透明導電性積層体で説明した光透過性基材、アンダーコート層及び高屈折率層と同様のものが挙げられる。
また、上記別の態様に係る本発明の透明導電性積層体は、上記高屈折率層の上記アンダーコート層側と反対側面上に、低屈折率層を有することが好ましく、該低屈折率層としては、上述した本発明の透明導電性積層体において説明した低屈折率層と同様のものが挙げられる。なお、この場合、上記低屈折率層の表面に上記高屈折率層の表面凹凸形状を維持した凹凸形状が形成されていることが好ましい。すなわち、上記低屈折率層の表面に上記θa及びKrを満たす凹凸形状が形成されていることが好ましい。
ここで、上記別の態様に係る透明導電性積層体の「導電性」とは、後述するようにタッチパネルを構成する部材として好適に用いられるものであるため、導電性を保持するための任意の構成が付与される部材であることを意味している。
なお、以下の説明では、上述した本発明の透明導電性積層体と別の態様に係る本発明の透明導電性積層体とをまとめて、本発明の透明導電性積層体と称する。
本発明の透明導電性積層体は、例えば、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式等のタッチパネルに適用できるが、なかでも、静電容量方式のタッチパネルに好適に適用できる。
このような、本発明の透明導電性積層体を用いてなるタッチパネルもまた、本発明の一つである。
本発明のタッチパネルの形成に際しては、本発明の透明導電性積層体の一方又は両方の主面に粘着層を介して、ガラスや高分子フィルム等の他の透明基体等を貼り合わせることができる。例えば、透明導電性積層体の導電層が形成されていない側の面に透明な粘着層を介して透明基体が貼り合わせられた積層体を形成してもよい。透明基体は、1枚の基体フィルムからなっていてもよく、2枚以上の基体フィルムの積層体(例えば透明な粘着層を介して積層したもの)であってもよい。また、透明導電性積層体に貼り合わせる透明基体の外表面にハードコート層を設けることもできる。
透明導電性積層体と透明基体との貼り合わせに用いられる粘着層としては、透明性を有するものであれば特に限定されない。具体的には、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性及び接着性等の粘着特性を示し、耐候性や耐熱性等にも優れるという点からは、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
本発明の透明導電性積層体を用いてなるタッチパネルは、干渉縞の発生が充分に抑制されており、透明性及び視認性に優れたものとなる。また、本発明の透明導電性積層体は、上述したように耐ブロッキング性や易滑性に優れているため、ロール・トゥ・ロール法により効率よく製造できる。更に、本発明の透明導電性積層体におけるアンダーコート層は、表面の凹凸が非常に滑らかな形状であるため、その上に積層した導電層は、製膜時にムラが生じにくく、その結果、導電層の抵抗値の面内分布が良好となる。
また、上述した本発明の透明導電性積層体を得るためのタッチパネル用中間積層体もまた、本発明の一つである。
すなわち、本発明のタッチパネル用中間積層体は、光透過性基材上に、アンダーコート層が積層され、パターニングされた導電層を支持するためのタッチパネル用中間積層体であって、上記アンダーコート層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、上記θa及びKrが以下の式を満たすことを特徴とする。
0.01°≦θa≦0.10°
1≦Kr≦3
なお、上記タッチパネル用中間積層体の「中間」とは、本発明は、タッチパネルの最表面ではなく、内部において使用される積層体であることを意味している。
本発明のタッチパネル用中間積層体を構成する光透過性基材、アンダーコート層及びパターニングされた導電層としては、上述した本発明の透明導電性積層体における光透過性基材、アンダーコート層及び導電層と同様のものが挙げられる。
本発明の透明導電性積層体は、上述した構成からなるものであるため、透明性に優れるとともに、干渉縞の発生を充分に抑制することができる。
このため、本発明の透明導電性積層体は、タッチパネル、特に静電容量方式のタッチパネルに好適に適用することができる。
θaの測定方法の説明図である。
本発明の内容を下記の実施例により説明するが、本発明の内容はこれらの実施態様に限定して解釈されるものではない。
(実施例1)
厚み100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(コスモシャイン A4300、東洋紡社製)からなる光透過性基材を準備し、該光透過性基材の片面に、下記に示した組成のアンダーコート層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、0.2m/sの流速で70℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、さらに10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、紫外線を窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて積算光量が100mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより、4μm厚み(硬化時)のアンダーコート層を形成した。
(アンダーコート層用組成物)
フュームドシリカ(オクチルシラン処理;平均粒子径12nm、日本アエロジル社製)
1質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)(製品名:PETA、ダイセル・サイテック社製) 60質量部
ウレタンアクリレート(製品名:UV1700B、日本合成化学社製) 40質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製) 5質量部
ポリエーテル変性シリコーン(TSF4460、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製) 0.025質量部
トルエン 105質量部
イソプロピルアルコール 30質量部
シクロヘキサノン 15質量部
なお、フュームドシリカは、オクチル基を有するシラン化合物(例えば、オクチルシラン)により、シラノール基をオクチルシリル基で置換して疎水化処理されたものである。
次いで、下記組成の高屈折率層用組成物及び低屈折率層用組成物を用意し、上記アンダーコート層の形成後に巻き取ることなく連続的に、高屈折率層用組成物を塗布、乾燥、紫外線照射して厚さ50nmの高屈折率層を形成し、更に、連続して低屈折率層用組成物を塗布、乾燥、紫外線照射して厚さ30nmの低屈折率層を形成した。
(高屈折率層用組成物)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(製品名:PETIA、ダイセル・サイテック社製) 0.8質量部
高屈折率ジルコニア粒子(製品名:MZ−230X、住友大阪セメント社製) 4質量部
重合開始剤(イルガキュア127、BASFジャパン社製) 0.05質量部
レベリング剤(大日精化工業社製、セイカビーム10−28(MB)) 0.02質量部
メチルエチルケトン(MEK) 38質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 38質量部
シクロヘキサノン 20質量部
(低屈折率層用組成物)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(製品名:PETIA、ダイセル・サイテック社製) 0.6質量部
低屈折率シリカ粒子(日産化学社製、MIBK−ST、固形分30%) 2.0質量部
重合開始剤(イルガキュア127、BASFジャパン社製) 0.08質量部
レベリング剤(大日精化工業社製、セイカビーム10−28(MB)) 0.02質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 76質量部
シクロヘキサノン 20質量部
そして、形成した低屈折率層上に、アルゴンガス80%と酸素ガス20%とからなる0.53Paの雰囲気中で、酸化インジウム90重量%−酸化スズ10重量%からなる焼結体を用いたスパッタリング法により、厚み25nmの導電層(ITO膜)を形成し、実施例1に係る透明導電性積層体を製造した。
(実施例2)
フュームドシリカの配合量を1.5質量部とした以外は実施例1と同様にしてアンダーコート層用組成物を調製し、該アンダーコート層用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2に係る透明導電性積層体を作製した。
(実施例3)
フュームドシリカの配合量を0.5質量部とした以外は実施例1と同様にしてアンダーコート層用組成物を調製し、該アンダーコート層用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例3に係る透明導電性積層体を作製した。
(実施例4)
フュームドシリカの配合量を2.5質量部とした以外は実施例1と同様にしてアンダーコート層用組成物を調製し、該アンダーコート層用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例4に係る透明導電性積層体を作製した。
(実施例5)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして実施例5に係る透明導電性積層体を作製した。
(実施例6)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、実施例2と同様にして実施例6に係る透明導電性積層体を作製した。
(実施例7)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、実施例3と同様にして実施例7に係る透明導電性積層体を作製した。
(実施例8)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、実施例4と同様にして実施例8に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例1)
フュームドシリカを配合しなかった以外は実施例1と同様にしてアンダーコート層用組成物を調製し、該アンダーコート層用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例1に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例2)
有機微粒子(親水化処理アクリル−スチレン共重合体粒子、平均粒子径2.0μm、屈折率1.55、積水化成品工業社製)を3質量部加えた以外は、実施例1と同様にしてアンダーコート層用組成物を調製し、該アンダーコート層用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例2に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例3)
有機微粒子(親水化処理アクリル−スチレン共重合体粒子、平均粒子径2.0μm、屈折率1.515、積水化成品工業社製)を1.5質量部加えた以外は、実施例1と同様にしてアンダーコート層用組成物を調製し、該アンダーコート層用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例3に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例4)
フュームドシリカの配合量を4質量部とした以外は実施例1と同様にしてアンダーコート層用組成物を調製し、該アンダーコート層用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例4に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例5)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、比較例1と同様にして比較例5に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例6)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、比較例2と同様にして比較例6に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例7)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、比較例3と同様にして比較例7に係る透明導電性積層体を作製した。
(比較例8)
低屈折率層上に導電層を形成しなかった以外は、比較例4と同様にして比較例8に係る透明導電性積層体を作製した。
得られた実施例及び比較例に係る透明導電性積層体を下記項目について評価した。
全ての結果を表1に示した。
(凹凸部の平均傾斜角(θa)、凹凸のクルトシス(Kr)及び凹凸の算術平均粗さ(Ra))
表面粗さ測定器:SE−3400/株式会社小坂研究所製を用いて、JIS B 0601−1994に準拠し、かつ、以下の条件にて粗さ曲線を測定して、θa、Kr及びRaを測定した。
(1)表面粗さ検出部の触針:
型番/SE2555N(2μ触針)、株式会社小坂研究所製
(先端曲率半径2μm/頂角:90度/材質:ダイヤモンド)
(2)表面粗さ測定器の測定条件:
基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
触針の送り速さ:0.5mm/s
予備長さ:(カットオフ値λc)×2
縦倍率:2000倍
横倍率:10倍
なお、通常カットオフ値は0.8mmが使用されることが多いが、本発明においては、カットオフ値を2.5mmに設定して測定を行った。
また、λa=2π×(Ra/tan(θa))の式により、λaを算出した。
(干渉縞)
実施例及び比較例で得られた各透明導電性積層体のアンダーコート層と逆の面(光透過性基材面)を、透明粘着剤を介して、裏面反射を防止するための黒アクリル板に貼り、導電層の面から各透明導電性積層体にナトリウムランプを照射し、目視で観察し、干渉縞の発生の有無を以下の基準により評価した。
◎:干渉縞の発生は全くなかった。
○:干渉縞の発生が若干あるが、問題ないレベルであった。
×:干渉縞の発生があった。
(白濁感)
実施例及び比較例で得られた各透明導電性積層体のアンダーコート層と逆の面(光透過性基材面)を、透明粘着剤を介して、黒アクリル板に貼り、暗室にて卓上スタンド(3波長蛍光灯管)の下で、白濁感を観察し、以下の基準により評価した。
○:白さが観察されなかった。
×:白さが観察された。
(ブロッキング防止性評価)
実施例及び比較例で得られた透明導電性積層体の導電層同士を重ね合わせ、5cm×5cmとした評価用サンプルを作製した。
作製した評価用サンプルについて、ブロッキング試験機を使用し、圧力条件3.0Kgf/cm、試験面積3cmφ、湿温度条件40℃、90%RH、30時間で行い、評価は貼り付きの状態を、下記基準にて目視で判断した。
○:貼り付きなし。
×:貼り付きあり。
(易滑性評価)
実施例及び比較例で得られた透明導電性積層体の導電層同士を重ね合わせ、導電層が形成された面同士を面−面で擦り合わせて滑り性を確認することにより、下記の基準にて、易滑性を評価した。
○:滑り性が良好で、貼り付きがなく易滑性良好であった。
×:滑り性が不充分で、一部に貼り付きが発生し易滑性不良であった。
Figure 2015034955
表1に示したように、実施例に係る透明導電性積層体は、干渉縞、白濁感、ブロッキング防止性及び易滑性の全ての評価において良好であった。
一方、比較例1、比較例5に係る透明導電性積層体は、導電層又はアンダーコート層表面の平均傾斜角が小さすぎるため、干渉縞を防止することができず、また、ブロッキング防止性及び易滑性の評価にも劣っていた。比較例2〜4、6〜8に係る透明導電性積層体は、平均傾斜角、又は、Krの一方、もしくは両方が大きすぎ、白濁感に劣るものであった。
アンダーコート層上に導電層のみを積層した以外は、実施例1〜4及び比較例1〜4に係る透明導電性積層体と同様にして製造した透明導電性積層体(上記構成(1))、並びに、アンダーコート層と導電層との間に高屈折率層のみを積層した以外は、実施例1〜4及び比較例1〜4に係る透明導電性積層体と同様にして製造した透明導電性積層体(上記構成(2))について、それぞれ上記と同様の評価を行ったところ、実施例1〜4及び比較例1〜4に係る透明導電性積層体とほぼ同様の結果であった。
更に、実施例1〜4及び比較例1〜4に係る透明導電性積層体、上記構成(1)の透明導電性積層体、並びに、上記構成(2)の透明導電性積層体の光透過性基材のアンダーコート層が設けられた側と反対側に、それぞれ上記アンダーコート層と同じ組成の別のアンダーコート層を設けた透明導電性積層体(上記構成(4))、上記別のアンダーコート層の光透過性基材側と反対側に、高屈折率層を設けた透明導電性積層体(上記構成(5))、及び、上記別のアンダーコート層の光透過性基材側と反対側に、高屈折率層及び低屈折率層をこの順に設けた透明導電性積層体(上記構成(6))についても、それぞれ上記と同様の評価を行ったところ、実施例1〜4及び比較例1〜4に係る透明導電性積層体とほぼ同様の結果であった。
また、導電層、高屈折率層及び低屈折率層を設けず、光透過性基材上にアンダーコート層のみを、各実施例及び比較例に係る透明導電性積層体のアンダーコート層と同様にして設けた積層体を製造したところ、該アンダーコート層の表面には、各実施例及び比較例と同等の凹凸形状が形成されていた。
本発明の透明導電性積層体は、タッチパネル、特に静電容量方式のタッチパネルに好適に適用することができる。

Claims (13)

  1. 光透過性基材上に、アンダーコート層及び導電層がこの順に積層された透明導電性積層体であって、
    前記導電層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、前記θa及びKrが以下の式を満たす
    ことを特徴とする透明導電性積層体。
    0.01°≦θa≦0.10°
    1≦Kr≦3
  2. 導電層の凹凸形状は、凹凸の算術平均粗さをRaとしたとき、以下の式を満たす請求項1記載の透明導電性積層体。
    0.02μm≦Ra≦0.10μm
  3. 導電層の凹凸形状は、λa=2π×(Ra/tan(θa))にて表される平均波長λaが下記式を満たす請求項2記載の透明導電性積層体。
    200μm≦λa≦800μm
  4. アンダーコート層と導電層との間に、高屈折率層が積層されている請求項1、2又は3記載の透明導電性積層体。
  5. アンダーコート層と導電層との間に、高屈折率層及び低屈折率層が積層されている請求項1、2、3又は4記載の透明導電性積層体。
  6. アンダーコート層は、無機酸化物微粒子及びバインダー樹脂を含有する請求項1、2、3、4又は5記載の透明導電性積層体。
  7. 無機酸化物微粒子は、疎水化処理無機酸化物微粒子である請求項6記載の透明導電性積層体。
  8. 無機酸化物微粒子は、凝集体を形成してアンダーコート層に含有されており、前記凝集体の平均粒子径が100nm〜2.0μmである請求項6又は7記載の透明導電性積層体。
  9. 光透過性基材のアンダーコート層側と反対側面上に、別のアンダーコート層を有する請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の透明導電性積層体。
  10. 光透過性基材上に、アンダーコート層及び高屈折率層がこの順に積層された透明導電性積層体であって、
    前記高屈折率層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、前記θa及びKrが以下の式を満たす
    ことを特徴とする透明導電性積層体。
    0.01°≦θa≦0.10°
    1≦Kr≦3
  11. 高屈折率層のアンダーコート層側と反対側面上に、低屈折率層を有する請求項10記載の透明導電性積層体。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の透明導電性積層体を用いてなることを特徴とするタッチパネル。
  13. 光透過性基材上に、アンダーコート層が積層され、パターニングされた導電層を支持するためのタッチパネル用中間積層体であって、
    前記アンダーコート層は、表面に凹凸形状を有し、該凹凸形状は、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸のクルトシスをKrとしたとき、前記θa及びKrが以下の式を満たす
    ことを特徴とするタッチパネル用中間積層体。
    0.01°≦θa≦0.10°
    1≦Kr≦3
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