JP2002365403A - 低反射膜およびこれを用いた透明積層体 - Google Patents

低反射膜およびこれを用いた透明積層体

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JP2002365403A
JP2002365403A JP2001175805A JP2001175805A JP2002365403A JP 2002365403 A JP2002365403 A JP 2002365403A JP 2001175805 A JP2001175805 A JP 2001175805A JP 2001175805 A JP2001175805 A JP 2001175805A JP 2002365403 A JP2002365403 A JP 2002365403A
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silica fine
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Yasunari Seto
康徳 瀬戸
Masahiro Hirata
昌宏 平田
Toshifumi Tsujino
敏文 辻野
Tsutomu Otani
強 大谷
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光閉じ込め効果や反射防止効果を有しつつ、
優れた耐摩耗性を有する低反射膜を提供する。 【解決手段】 波長670nmの光について、入射角20
°における正反射率に対する入射角70°における正反
射率の比が5.5〜6.5であり、平均粒径70〜30
0nmのシリカ微粒子と金属酸化物のバインダーとを重量
比で70:30〜95:5の範囲で含有し、膜厚がシリ
カ微粒子の平均粒径の1〜1.5倍である低反射膜とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板などの基
体上に形成され、可視光から近赤外光までの透過率を上
昇させる低反射膜に関する。さらに本発明は、この低反
射膜を利用した透明積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス板に代表される透明基体は、建築
物や車両の窓、液晶表示基板、光電変換装置用基板など
に利用されている。これらの透明基体には、可視光域に
おいて高い透過率が要求されるため、その表面に低反射
膜(反射防止膜)が形成されることがある。低反射膜と
しては、2層以上の積層構造も知られているが、シリカ
微粒子を用いた膜も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシリカ
微粒子を用いた低反射膜は、生産性の点では優れている
が、光学特性や耐久性などが十分とはいえなかった。特
に光電変換装置用基板として用いる場合、低反射膜に
は、反射防止効果や光閉じこめ効果といった光学的な効
果とともに、優れた機械的強度が期待される。機械的強
度としては、従来、押しつけ系の力に対する耐摩耗性
(例えばテーバー摩耗)が評価の尺度とされてきたが、
低反射膜の表面に加えられる力が通常は汚れ除去のため
の拭き取りであることを考慮すると、実用上は、むしろ
拭き取り系の力に対する耐摩耗性を重視する必要があ
る。
【0004】そこで、本発明は、反射防止効果や光閉じ
こめ効果を奏しつつ、耐摩耗性(特に拭き取りに対する
耐摩耗性)についても改善した低反射膜を提供し、さら
にこれを用いた透明積層体を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の低反射膜は、波
長670nmの光について、入射角20°における正反射
率に対する入射角70°における正反射率の比(以下、
「R70/R20比」という)が5.5〜6.5であり、平均
粒径70〜300nmのシリカ微粒子と金属酸化物のバイ
ンダーとを重量比で70:30〜95:5の範囲で含有
し、膜厚がシリカ微粒子の平均粒径の1〜1.5倍であ
る。
【0006】本発明の低反射膜は、光閉じ込めに有効な
R70/R20比や反射率低減に有効なシリカ微粒子とバイン
ダーとの比率を有しつつ、優れた耐摩耗性(特に拭き取
り力に対する耐摩耗性)を奏するものである。
【0007】本発明の低反射膜は、基体の一方の面にの
み形成してもよいが、基体の両面に形成してもよい。即
ち、本発明によれば、上記低反射膜と基体とを有し、こ
の基体の両面に上記低反射膜が形成された透明積層体が
提供される。また、本発明の低反射膜は、他の被膜、例
えば透明導電膜とともに用いてもよい。即ち、本発明に
よれば、上記低反射膜と透明導電膜と基体とを有し、こ
の基体の第1の表面に上記低反射膜が形成され、上記基
体の第2の表面に上記透明導電膜が形成され、低反射膜
の表面とともに透明導電膜の表面にも凹凸が付与されて
いる透明積層体も提供される。透明導電膜の表面の凹凸
は、入射光を散乱させるため、低反射膜の高いR70/R20
比による優れた光閉じこめ効果を補強する要素となる。
【0008】さらに本発明の透明積層体において、透明
導電膜上に光電変換層を形成すれば、上記の優れた光閉
じ込め効果によって高い光電変換効率を示す光電変換装
置が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について、説明する。
【0010】R70/R20比において、基準となる光には、
代表的な光電変換材料であるシリコンの光電変換特性を
考慮し、波長670nmの可視光を採用した。ここで、入
射角とは、入射光線が入射点で媒質境界面の法線となす
角をいい、同様に、反射角も、反射光線と入射点(反射
点)における媒質界面の法線とのなす角により定義され
る。また、入射角70°における正反射率は、光を入射
点における媒質界面の法線に対して70°で入射させ、
その正反射光を測定することにより算出する。入射角2
0°における正反射率も同様にして算出する。
【0011】従来、光電変換装置用の低反射膜として
は、広い範囲の反射角(入射角)において、一律に反射
率を低くするほうがよいと考えられてきた。しかし、本
発明者が検討した結果によると、反射角の大きい範囲で
は、反射率が高いほうが却って光閉じ込め効果は大きく
なる。ここで、「光閉じ込め」とは、ある一定空間内に
導いた光を、反射や散乱を繰り返させることにより、そ
の空間内に保持する(閉じ込める)状況をいう。
【0012】透明基体上に形成された低反射膜は、外部
からの入射光のみならず、透明基体側からの光(反射散
乱光)に対しても同様の光学特性を示す。例えば光電変
換装置では、入射光が裏面側の薄膜電極や光電変換層な
どの薄膜の界面での散乱を経て生じた反射光は、入射光
の入射角が小さい場合は、入射光よりも低反射膜に対す
る平均的な入射角が大きくなる。
【0013】このため、反射角の大きい範囲において低
反射膜の反射率をある程度高めてR70/R20比を上記範囲
とすると、光閉じ込め効果が外部からの入射光の入射制
限に勝り、光電変換効率が上昇する。この低反射膜を備
えた光電変換装置(例えば太陽電池パネル)は、朝方と
夕方の外部からの入射角が大きい時刻では、太陽光をあ
まり有効に光電変換層に導くことはできないが、これを
差し引いても余りある光閉じ込め効果を、特に太陽光強
度が最も強くなる南中付近に達して入射角が小さくなっ
た時刻に発揮する。
【0014】本発明の目的を達成するためには、このよ
うな光学特性と優れた耐摩耗性とを両立させる必要があ
る。かかる低反射膜を得るための方法の一つは、適切な
粒径のシリカ微粒子を用い、このシリカ微粒子が実質的
に単層として存在しうる範囲に膜厚を設定し、金属酸化
物のバインダーを適切な割合で混合し、さらに好ましく
は加水分解の方法、焼成温度などの製造条件を適切に選
定する方法である。特に、R70/R20比を上記範囲とする
ためには、シリカ微粒子の粒径、バインダーの種類およ
びシリカ微粒子とバインダーとの混合比率などを適切に
調整する必要がある。
【0015】シリカ微粒子の好ましい平均粒径は、70
〜300nm、特に90〜160nmである。粒径が70nm
を下回ると、膜表面の凹凸が低下して所望の光学特性が
得られなくなる。また、バインダーが相対的に不足して
膜強度が低下することもある。一方、粒径が300nmを
超えると、微粒子と基体との接着力が低下して膜強度が
低下する。また、膜表面の凹凸が大きくなりすぎてヘイ
ズ率が過度に上昇する。
【0016】シリカ微粒子の平均粒径は、以下の方法で
測定する。透過型電子顕微鏡による1万倍〜5万倍の平
面的視野中に存在する粒子の直径(長径および短径の平
均値)を実測し、微粒子個数n=100を数平均して値
dを算出する。なお、微粒子の粒径が10nm未満のもの
は、上記100個から除外する。この測定値は、コロイ
ダルシリカなどで表示されているBET法による粒子径
とは異なる。シリカ微粒子の平均粒径の算出式を下記
(式1)に示す。
【0017】
【数1】(式1)
【0018】シリカ微粒子の真球度は、各微粒子の長軸
長さと短軸長さの比を100個平均した値で表す。ま
た、微粒子の粒度分布を表す微粒子粒径の標準偏差は、
直径から下記(式2)および(式3)により求める。な
お各式においてn=100である。
【0019】
【数2】(式2)
【0020】(式3) 標準偏差=(d+σ)/d
【0021】シリカ微粒子の真球度を1.0〜1.2と
すると、シリカ微粒子の単層膜を形成しやすい。また、
低反射膜における微粒子の充填度が上昇し、膜の機械的
強度が高くなる。より好ましい真球度は1.0〜1.1
である。さらに、粒径の揃ったシリカ微粒子を使用した
ほうが微粒子間の空隙率を大きくして、膜の見かけ上の
屈折率を下げ、結果として反射率を低くできる。したが
って、シリカ微粒子の粒径の標準偏差は、1.0〜1.
5が好ましく、1.0〜1.3がより好ましく、1.0
〜1.1が最適である。
【0022】シリカ微粒子としては、ゾルゲル法により
シリコンアルコキシドをアンモニアなどの塩基性触媒下
で反応させて合成したシリカ微粒子、ケイ酸ソーダなど
を原料としたコロイダルシリカ、気相で合成されるヒュ
ームドシリカなどが好適である。このような球状シリカ
微粒子は、通常は単分散粒子であり、溶媒中に素早く均
一に拡散するため、後述のバインダーとの均一混合撹拌
が容易であり、取り扱い性が極めてよい。
【0023】低反射膜の膜厚は、シリカ微粒子の平均粒
径の1〜1.5倍とする。膜が厚すぎると耐摩耗性、特
に拭き取り力に対する耐摩耗性が低下する。この範囲の
膜厚とすると、低反射膜は、実質的にシリカ微粒子の単
層膜となる。
【0024】膜厚を制限して耐摩耗性を維持しつつ優れ
た光学特性を得るためには、シリカ微粒子とバインダー
との重量比も適切な範囲とすることが望まれる。シリカ
微粒子とバインダーとの重量比は、60:40〜95:
5、特に70:30〜95:5の範囲が好ましい。バイ
ンダーの重量比が40を上回ると、シリカ微粒子がバイ
ンダーに埋没して膜表面の凹凸が小さくなる。このた
め、適切な反射防止効果や光散乱効果を得にくくなる。
一方、バインダーの重量比が5未満になると、シリカ微
粒子と基体および微粒子間の接着力が低下する。
【0025】含有率を制限しつつ必要な耐摩耗性を得る
ために、バインダーは、シリカ微粒子と基体との間、シ
リカ微粒子間の接着力の向上に寄与するように分布させ
ることが好ましい。このようにバインダーを分布させる
ためには、シリカ微粒子の存在下で、バインダーとなる
金属化合物を加水分解する方法を採用するとよい。この
方法によれば、バインダーを過剰に加えることなく低反
射膜の強度を保ちやすい。この方法を用いると、バイン
ダーを、シリカ微粒子の表面を被覆するように形成する
ことができる。この微粒子表面のバインダーは、微粒子
同士の接触部分または微粒子と基板との接触部分におい
て、被膜の強度を保持する作用を奏する。シリカ微粒子
の全表面を被覆するバインダーの膜厚は、低反射膜の膜
厚がシリカ微粒子の1.5倍を超えない限りにおいて、
平均1〜100nm、さらには5〜20nmが好適であり、
シリカ微粒子の平均粒径の2〜9%に相当する範囲が好
ましい。
【0026】上記のようにバインダーの含有率を制限
し、特に上記のような製造方法を適用すると、低反射膜
には空隙が生じやすく、その空隙率は、例えば15〜4
0%にも達する。空隙率が高いと膜の見かけ上の屈折率
が低下して反射防止効果が向上する。しかし、空隙率が
高すぎると膜の耐摩耗性が低下する。
【0027】低反射膜内部の空隙率が上記範囲内にあ
り、平均粒径70〜300nmのシリカ微粒子と金属酸化
物のバインダーとを含有し、膜厚がシリカ微粒子の平均
粒径の1〜1.5倍に相当する低反射膜は、耐摩耗性に
優れ、反射防止効果にも優れている。即ち、本発明の別
の側面によれば、平均粒径70〜300nmのシリカ微粒
子と金属酸化物のバインダーとを含有し、膜厚がシリカ
微粒子の平均粒径の1〜1.5倍に相当し、内部の空隙
率が15〜40%である低反射膜が提供される。なお、
空隙率は、走査型電子顕微鏡を用いて測定できる。測定
方法の詳細は実施例の欄において詳述する。
【0028】低反射膜内部の空隙は、シリカ微粒子とガ
ラス基板との間などに生じやすい。しかし、本発明の低
反射膜は、これに加え、好ましくは、バインダーの内部
にも孔隙を有する。ここで、バインダーの内部の孔隙と
は、バインダーで周囲を囲まれた空間をいう。バインダ
ーの内部孔隙の有無は、低反射膜と同様の測定法により
特定できる。バインダーの内部孔隙が多く存在するほ
ど、低反射膜の見かけ上の屈折率は低下するが、過度に
高いと、バインダー自体の強度が低下して良好な耐摩耗
性が得られなくなる。
【0029】上記のように、バインダーの原料として
は、金属アルコキシドを加水分解した溶液を用いるとよ
く、この溶液は、その製造段階において、シリカ微粒子
を存在させて加水分解することが好ましい。これによ
り、シリカ微粒子の表面に金属イオンが付着し易くなっ
てシリカ微粒子とバインダーとの接着力も高くなる。
【0030】金属アルコキシドとしては、シリコンテト
ラアルコキシド、アルミニウムトリアルコキシド、チタ
ンテトラアルコキシド、ジルコニウムテトラアルコキシ
ドが例示される。また、アルコキシドとしては、メトキ
シド、エトキシド、プロポキシドおよびブトキシドが好
ましい。
【0031】なお、バインダーの重量比が比較的高い低
反射膜では、バインダーの屈折率が膜の反射率に影響を
与えることになるので、屈折率の小さいシリコンアルコ
キシド、特にシリコンテトラアルコキシドまたはそのオ
リゴマーが好ましい。また、これら金属アルコキシドを
混合して使用してもよい。金属アルコキシド以外でも、
加水分解によりM(OH)の反応生成物が得られるもので
あれば、使用することができる。例えば、金属のハロゲ
ン化物、あるいはイソシアネート基、アシルオキシ基ま
たはアミノキシ基などを有する金属化合物が挙げられ
る。また、シリコンアルコキシドの一種であるR1M(OR
2)4−nで表される化合物(Mはケイ素金属原子、R1は
アルキル基、アミノ基、エポキシ基、フェニル基または
メタクリロキシ基など有機官能基、R2は主としてアルキ
ル基、アシル基またはアミノ基、nは1〜3の整数)も
バインダーの原料として使用できる。なお、R1M(OR2)
4− で表される化合物を用いると、低反射膜の成形後
に有機残基が残る。そのため、これらをバインダー原料
として多量に使用すると、有機残基部がナノメートル程
度の微細孔を形成して、膜表面の毛管力が増し、汚れが
除去し難くなったり、あるいは汚れや水などが微細孔に
入り込み反射率が経時劣化するなどの問題が生じる。そ
こで、R1M(OR2)4−nで表される化合物の含有率は、
バインダー総量に対し、金属酸化物に換算して50重量
%以下とすることが好ましい。
【0032】本発明の目的が達成される限り、低反射膜
におけるシリカ微粒子の分布状態に制限はないが、基板
法線方向から観察したときに、1×1μmの矩形の領域
において、シリカ微粒子が100〜1000個存在して
いる状態が好適である。
【0033】以上で説明した低反射膜は、その表面にシ
リカ微粒子に由来する凹凸が形成されているため、優れ
た耐摩耗性を有する。押しつけ系の力に対する耐摩耗性
は、JIS R3221で規定されるテーバー摩耗試験
により評価できる。また、拭き取り系の力に対する耐摩
耗性は、ネル布と往復摩耗式試験機とを用いた摩耗試験
による評価が適している。上記テーバー摩耗試験では、
低反射膜を備えた透明積層体が回転台に載せられ、その
低反射膜の表面に回転ローラーが一定の圧力で押し付け
られる。回転台が回転すれば、その動きに伴い、回転ロ
ーラーも回転する。そのため、テーバー摩耗試験では、
低反射膜の押し付け力に対する耐破壊強度が主に測定さ
れることになる。一方、ネル布と往復摩耗式試験機を用
いた摩耗試験では、低反射膜の表面に一定の圧力で押し
付けられたネル布が低反射膜上を水平に往復運動するこ
とになるため、低反射膜の基体に対する付着力が主に測
定されることになる。
【0034】この低反射膜は、入射角12°の光に対し
て、基体(例えば、ガラス板)の裏面からの反射を除
き、波長400〜1200nmにおける平均反射率が2.
5%以下となる程度にまで反射防止効果を奏することが
できる。低反射膜を有しない通常のフロートガラスは、
平均反射率が4.4%である。
【0035】以下、低反射膜の形成方法について、さら
に説明する。
【0036】低反射膜の形成方法は、特に制限されない
が、シリカ微粒子とバインダーの原料との混合溶液を製
造し、これを基体上に塗布(噴霧を含む)し、さらに加
熱焼成する方法が適している。
【0037】混合溶液は、シリカ微粒子、加水分解可能
な金属化合物、加水分解のための触媒、水および溶媒を
混合撹拌し、加熱することにより加水分解を進行させて
製造するとよい。加水分解の触媒としては、酸触媒が最
も有効であり、塩酸や硝酸などの鉱酸や酢酸などが好ま
しい。また、塩基性触媒を使用することもできる。混合
溶液中における触媒の含有率は、バインダーとなる金属
化合物に対してモル比で0.001〜4であることが好
ましい。また、水の含有率は、金属化合物に対してモル
比で0.1〜100が好ましい。このモル比が0.1よ
り小さい場合は、金属化合物の加水分解の促進が充分で
なく、一方100より大きいと、混合溶液の安定性が低
下する。
【0038】なお、金属化合物としてクロロ基含有化合
物を用いる場合には、水や触媒の添加は本質的に不要で
ある。付加的に水や酸を添加しなくても、溶媒中に含ま
れていた水分や雰囲気中の水分などにより加水分解が進
行するからである。また、この加水分解に伴って液中に
塩酸が遊離し、さらに加水分解が促進される。
【0039】溶媒は、実質的に金属化合物を溶解できる
ものであれば、特に限定されるものではない。例えば、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールな
どのアルコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、プロピルセロソルブ類などのセロソルブ類、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリ
コールなどのグリコール類を使用することができる。混
合溶液中における金属化合物の濃度が高すぎる場合は、
シリカ微粒子の濃度にも関係するが、低反射膜の厚さ制
御が困難になるため、その濃度は20重量%以下が好ま
しく、1〜20重量%が好適である。そして、上記のよ
うに、混合溶液中におけるシリカ微粒子と上記金属化合
物(金属酸化物に換算)の濃度は、重量比で60:40
〜95:5が好ましい。混合溶液を構成する原料の好ま
しい配合比を下記(表1)に例示する。
【0040】 (表1) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 原 料 配合比(重量部) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 金属化合物(金属酸化物換算) 100 シリカ微粒子 150〜 1900 水 50〜 10000 酸触媒 0.01〜 200 溶媒 1000〜500000 ――――――――――――――――――――――――――――――――
【0041】混合溶液を基体に塗布する方法は、特に限
定されるものではなく、公知の方法を利用することがで
きる。例えば、スピンコーター、ロールコーター、スプ
レーコーターもしくはカーテンコーターなどの方法、浸
漬引き上げ法(ディップコーティング法)または流し塗
り法(フローコーティング法)などの方法、あるいはス
クリーン印刷、グラビア印刷、曲面印刷などの各種印刷
法が挙げられる。
【0042】基体の種類によっては、上記混合溶液をは
じくなど均一に塗布できない場合があるが、この場合は
基体表面の洗浄や表面改質を行えばよい。洗浄や表面改
質の方法としては、アルコール、アセトンもしくはヘキ
サンなどの有機溶媒による脱脂洗浄、アルカリや酸によ
る洗浄、研磨剤により表面を研磨する方法、超音波洗
浄、紫外線照射処理、紫外線オゾン処理またはプラズマ
処理などが挙げられる。
【0043】混合溶液を塗布された基体を加熱処理する
ことにより、シリカ微粒子、バインダーおよび基体の接
着性が高まる。処理温度は、最高到達温度で200℃以
上、さらには400℃以上が好ましく、特に600℃以
上が好適である。200℃以上に加熱することにより、
混合溶液が確実にゲル化し、接着力が生じる。さらに、
400℃以上では、膜に残存した有機成分がほぼ完全に
燃焼して消失する。600℃以上では、残存した未反応
のシラノール基や金属化合物の加水分解物の加水分解基
の縮合反応がほぼ完了し、膜が緻密化し、膜強度が向上
する。よって、600℃以上で加熱すると、膜の耐摩耗
性が向上する。一方、加熱温度は、基体の耐熱性や経済
性を考慮すると、800℃以下が現実的である。加熱時
間は5秒〜5時間、さらには30秒〜1時間が好まし
い。
【0044】低反射膜を形成するための透明基体は、そ
の種類が特に限定されないが、屈折率が1.47〜1.
53の透明ガラス、具体的にはソーダ石灰ケイ酸塩ガラ
ス、ホウケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラスなど
が挙げられる。透明基体は、可視光透過率が85%以
上、さらには90%以上のものが好ましい。
【0045】低反射膜は、透明基体の両方の面に形成し
てもよいが、光電変換装置用基板とするために、一方の
面のみに形成し、他方の面に透明導電膜を形成してもよ
い。透明導電膜は、従来から用いられてきた膜であれ
ば、特に制限することなく用いることができる。透明導
電膜としては、例えば、フッ素、アンチモンなどを適宜
添加した酸化錫膜が適している。
【0046】図1は、本発明の低反射膜3を有する透明
積層体1の一例を示す断面図である。この積層体では、
透明基体2の一方の表面に低反射膜3が、この表面に対
抗する他方の表面に透明導電膜4が形成され、両被膜
3,4の表面には、ともに凹凸が付与されている。透明
導電膜の表面の凹凸は、特に制限はないが、例えば酸化
錫などの結晶の成長に伴って形成される凹凸であってよ
い。また、透明導電膜4に代えて第2の低反射膜を形成
してもよい。被膜4の表面の凹凸は、低反射膜3側の入
射角が小さい領域から入射した入射光を散乱させ、再び
低反射膜へと(裏面側から)入射する入射光の入射角を
大きくする。こうして、低反射膜による光閉じこめ効果
が補強される。
【0047】図1では図示を省略したが、低反射膜3
は、図2および図3に示すように、その一部に空隙を含
んでいることが好ましい。
【0048】透明積層体は、透明導電膜上にさらに光電
変換層や裏面電極を形成し、光電変換装置として用いて
もよい。この場合は、ガラス板などの透明基体の一面に
低反射膜を形成し、その対向面に透明導電薄膜、アモル
ファスシリコンなどからなる光電変換層、およびアルミ
ニウム、銀などからなる裏面電極を順に形成すればよ
い。また、本発明の低反射膜は、光電変換装置の表面を
覆うカバーガラスに用いてもよい。この場合は、透明基
体の裏面側に透明導電膜を形成する必要はなく、反射防
止効果などをさらに改善するために、基体両面に低反射
膜を形成してもよい。光電変換装置の構造や製造方法
は、特に限定されず、低反射膜を除くその他の部分は公
知の方法により製造できる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。本実施例では、各特性を以下の方法で測定した。
【0050】(平均反射率)JIS Z8720に規定
の標準光Aを低反射膜面側から入射角12°で入射し、
反射率をJIS R3106に準じて測定し、平均化し
た。
【0051】(R70/R20比)入射光には、上記標準光A
を、光学フィルターを用いてピーク中心670nm(62
0〜720nm)に調整した光線を使用した。この入射光
を入射角70°および20°で低反射膜に入射して、そ
れぞれの正反射を測定し、R70/R20比を算出した。
【0052】(ヘイズ率)積分球式光線透過率測定装置
(スガ試験機(株)製 HGM−2DP C光源)を用
いて、JIS K7105−1981(プラスチックの
光学特性試験法)に記載されている曇価測定法により測
定した。
【0053】(テーバー摩耗;押しつけ系の力に対する
耐摩耗性)JIS R3221の規定に準じて、CS−
10Fの回転ホイルを使用し、4.9N(500g荷
重)で200回転後の膜の状態を調べた。膜が全面に残
っている場合を○、部分的に残っている場合を△、全く
膜がない場合を×とした。
【0054】(ネル布と往復摩耗式試験機による摩耗;
拭き取り系の力に対する耐摩耗性)試料表面に4.9N
(500g荷重)でネル布を押し当て、往復摩耗式試験
機(HEIODN社製 Scratching Intensity TESTER HEI
ODN-18)により200回往復運動を繰り返し、その後の
試料の可視光透過率を上記光線透過率測定装置を用いて
測定し、透過率変化が1%以下の場合を○、1%を超え
る場合を×とした。なお、試料の大きさは5cm×15
cm、押圧面積は1×1.5cmとし、往復運動による
摺動は長辺方向に沿って行った。
【0055】(内部空隙率の測定および内部孔隙の有無
の判定)走査型電子顕微鏡を用いて撮影した写真に基づ
いて判定した。測定サンプルの任意の破断面を50,0
00倍で撮影した写真について、空隙が最も鮮明に写っ
ている部分に枠を設け、その枠内にあるバインダーおよ
びシリカ微粒子間の隙間の面積をスケールを用いて計測
する。このような測定を10箇所以上について行う。測
定した全ての空隙の面積を枠の全面積で割り、内部空隙
率を算出する。また、同写真を用いてバインダーの内部
孔隙の有無を、肉眼で確認した。
【0056】(汚れ除去性)低反射膜に親指を押しつけ
て指紋を付け、呼気をかけてティッシュペーパーで拭き
取り、再び呼気をかけて指紋の残存状況を観察し、また
指紋を付け、ティッシュペーパーで拭き取った。この作
業前後で、指紋が見えず反射率も変化がない場合を○、
指紋形状は見えるが反射率は変化がない場合を△、指紋
形状が見えて反射率も変化がある場合を×とした。
【0057】[サンプル1]球状シリカ微粒子分散液
(平均粒径120nm、固形分15%、日本触媒製「シー
ホスターKE−W10」)56.7gを撹拌しながら、
それにエチルセロソルブ37.1g、濃塩酸1gおよび
テトラエトキシシラン5.2gを順次添加し、120分
間撹拌した後、12時間静置して反応させた。このゾル
3gにへキシレングリコール4gおよびエチルセロソル
ブ3gを加えて希釈し、固形分3%の混合溶液を作製し
た。
【0058】ソーダ石灰ケイ酸塩ガラス組成からなる厚
さ3.4mmのフロートガラス基板(屈折率1.4、可視
光線透過率Ya81.3%、全光線透過率81.1%、
日射透過率Tg60.8%、紫外線透過率Tuv(iso)2
6.9%、可視光反射率7.4% Hunter表色系の透過
色L:90.7,a:−4.5,b:0.8 反射色
L:27.3,a:−1.3,b:−0.4)の片面に
スピンコーティングにより上記混合溶液を塗布し、これ
を最高到達温度630℃の電気炉に2分間入れ、平均膜
厚140nmの低反射膜を成形した。
【0059】[サンプル2]サンプル1と同種の球状シ
リカ微粒子分散液46.7gを撹拌しながら、それにエ
チルセロソルブ41.9g、濃塩酸1g、テトラエトキ
シシラン10.4gを順次添加し、120分間撹拌した
後、12時間静置して反応させた。このゾル3.5gに
プロピレンレングリコール4g、エチルセロソルブ2.
5gを加えて希釈し、固形分3.5%の混合溶液を作製
した。
【0060】実施例1と同種のフロートガラス基板の片
面にスピンコーティングにより上記混合溶液を塗布し、
これを最高到達温度630℃の電気炉に2分間入れ、平
均膜厚145nmの低反射膜を形成した。
【0061】[サンプル3]サンプル1と同種の球状シ
リカ微粒子分散液22.0gを撹拌しながら、それにエ
チルセロソルブ53.9g、濃塩酸1g、テトラエトキ
シシラン23.1gを順次添加し、120分間撹拌した
後、12時間静置して反応させた。このゾル3gにヘキ
シレングリコール4g、エチルセロソルブ3gを加えて
希釈し、固形分3%の混合溶液を作製した。
【0062】サンプル1と同種のフロートガラス基板の
片面にスピンコーティングにより上記混合溶液を塗布
し、これを最高到達温度630℃の電気炉に2分間入
れ、平均膜厚120nmの低反射膜を形成した。
【0063】[サンプル4]鎖状凝集シリカ微粒子分散
液(平均粒径25nm、固形分15%、日本触媒製「スノ
ーテックスOUP」)46.7gを撹拌しながら、それ
にエチルセロソルブ41.9g、濃塩酸1g、テトラエ
トキシシラン10.4gを順次添加し、120分間撹拌
した後、12時間静置して反応させた。このゾル3.5
gにへキシレングリコール4g、エチルセロソルブ2.
5gを加えて希釈し、固形分3.5%の混合溶液を作製
した。
【0064】サンプル1と同様のフロートガラス基板の
片面にスピンコーティングにより上記混合溶液を塗布
し、これを最高到達温度630℃の電気炉に2分間入
れ、平均膜厚200nmの低反射膜を成形した。
【0065】上記各低反射膜について、上記物性を測定
した。結果を下記(表2)に示す。
【0066】[サンプル5]上記サンプル3の低反射膜
の形成工程において、最高到達温度を300℃とした。
それ以外はサンプル3と同様にして、低反射膜を形成
し、その物性を測定した。その結果を、下記(表2)に
併せて示す。なお表2において、ネル布と往復摩耗式試
験機による摩耗試験の結果が「剥離」となっているが、
これは試験後のサンプル表面を目視で観察したところ、
ネル布で擦った部分だけ明らかに外観が異なっていたた
め、その部分を電子顕微鏡で確認したところ、低反射膜
がほぼ完全に無くなっていたことが確認されたことを示
す。
【0067】 (表2) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― サンプル 1 2 3 4 5 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 平均粒径(nm) 120 120 120 25 120 微粒子量(%) 85 70 33 70 33 バインダー量(%) 15 30 67 30 67 微粒子存在下 有 有 有 有 有 加水分解 最高到達温度(℃) 630 630 630 630 300 平均膜厚(nm) 140 145 120 200 120 内部空隙率(%) 30 20 5 27 5 内部孔隙の有無 有 有 無 無 無 平均反射率(%) 1.8 2.2 3.3 2.2 3.3 ヘイズ率(%) 0.3 0.1 0.1 0.1 0.1 R70/R20比 6.4 5.6 4.9 5.8 4.9 テーハ゛ー摩耗 ○ ○ ○ ○ ○ ネル布摩耗 ○ ○ ○ × 剥離 汚れ除去性 ○ ○ △ ○ △ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0068】なお、上記フロートガラス基板のR70/R20
比は3.9、ヘイズ率は0.1%であった。また、一般
的な低反射膜の一つであるフッ化マグネシウム膜(膜厚
110nm)を形成した上記ガラス基板のR70/R20比は
5.2であった。
【0069】サンプル3では、バインダーの比率が高す
ぎるため、内部空隙率が5%と低く、また内部孔隙も確
認されず、その結果平均反射率が3.3%と際だって高
くなっている。さらに、その影響からR70/R20比が5.
5未満、かつ、汚れ除去性が低くなっている。サンプル
4では、微粒子の粒径に対して膜厚が厚すぎるため、ネ
ル布を用いた耐摩耗性が十分ではない。サンプル5で
は、低反射膜の成形工程における最高到達温度が300
℃と低いため、バインダーの焼成が完全ではなく、拭き
取り系の力に対する耐摩耗性が著しく低い。
【0070】また、サンプル1〜5のSEM観察の結
果、バインダーは、シリカ微粒子の表面を被覆するよう
に付着しており、その膜厚は平均5nmであった。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光閉じ込め効果や反射防止効果を有しつつ、優れた耐摩
耗性を有する低反射膜を提供できる。この低反射膜は、
光電変換装置用基板や光電変換装置に特に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透明積層体の一形態の断面図であ
る。
【図2】 本発明の透明積層体の一形態の低反射膜を拡
大して示す断面図である。
【図3】 本発明の透明積層体の別の一形態の低反射膜
を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明積層体 2 透明基体 3 低反射膜 4 透明導電膜
フロントページの続き (72)発明者 辻野 敏文 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 大谷 強 大阪府大阪市中央区北浜四丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2K009 AA02 AA12 CC03 CC09 DD02 EE03 5F051 BA16 FA02 GA03 GA16 HA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長670nmの光について、入射角20
    °における正反射率に対する入射角70°における正反
    射率の比が5.5〜6.5であり、平均粒径70〜30
    0nmのシリカ微粒子と金属酸化物のバインダーとを重量
    比で70:30〜95:5の範囲で含有し、膜厚が前記
    シリカ微粒子の平均粒径の1〜1.5倍である低反射
    膜。
  2. 【請求項2】 内部の空隙率が15〜40%である請求
    項1に記載の低反射膜。
  3. 【請求項3】 バインダーの内部に孔隙が存在する請求
    項1または2に記載の低反射膜。
  4. 【請求項4】 バインダーが微粒子の表面を被覆してい
    る請求項1〜3のいずれかに記載の低反射膜。
  5. 【請求項5】 バインダーが、ケイ素酸化物、アルミニ
    ウム酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物および
    タンタル酸化物から選ばれる少なくとも1種の金属酸化
    物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の低反射膜。
  6. 【請求項6】 入射角12°の光に対して、波長400
    〜1200nmにおける平均反射率が2.5%以下である
    請求項1〜5のいずれかに記載の低反射膜。
  7. 【請求項7】 4.9Nの力でネル布を表面に押し当て
    ながら前記ネル布を所定方向に沿って前記表面上を20
    0回往復させる耐摩耗性試験において、可視光線透過率
    の変化率が1%以下である請求項1〜6のいずれかに記
    載の低反射膜。
  8. 【請求項8】 シリカ微粒子を含む被膜形成溶液を基体
    に塗布し、前記基体を400℃以上に焼成して得た請求
    項1〜7のいずれかに記載の低反射膜。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の低反射
    膜と基体とを有し、前記基体の両面に前記低反射膜が形
    成された透明積層体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の低反
    射膜と透明導電膜と基体とを有し、前記基体の第1の表
    面に前記低反射膜が形成され、前記基体の第2の表面に
    前記透明導電膜が形成され、前記透明導電膜の表面に凹
    凸が付与されている透明積層体。
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