JP2003054996A - 反射抑制膜およびこれを備えた透明基体 - Google Patents

反射抑制膜およびこれを備えた透明基体

Info

Publication number
JP2003054996A
JP2003054996A JP2001243557A JP2001243557A JP2003054996A JP 2003054996 A JP2003054996 A JP 2003054996A JP 2001243557 A JP2001243557 A JP 2001243557A JP 2001243557 A JP2001243557 A JP 2001243557A JP 2003054996 A JP2003054996 A JP 2003054996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silica fine
fine particles
refractive index
antireflection film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001243557A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunari Seto
康徳 瀬戸
Masahiro Hirata
昌宏 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority to JP2001243557A priority Critical patent/JP2003054996A/ja
Publication of JP2003054996A publication Critical patent/JP2003054996A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気側からの入射光の反射低減効果が高く、
摩擦力などに対して耐久性があり、基板側からの反射光
を大気側に透過させることを抑制して結果として高い反
射低減効果を奏する反射抑制膜を安価に提供する。 【解決手段】 透明基体上に存在し、シリカ微粒子をバ
インダーで固定した薄膜であって、その膜厚がシリカ微
粒子の平均粒径の1.25〜1.5倍であり、透明基体
から膜厚方向に向かって、屈折率1.1〜1.35の第
一層、屈折率1.35〜1.5の第二層および屈折率
1.1〜1.35の第三層の3層で構成される反射抑制
膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガラス板などの
透明基体上に形成され、反射光を低減させる反射抑制膜
に関する。さらには、その反射抑制膜を備えることによ
り、周辺環境への反射光害を低減させる透明基体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス板などの透明基体は、建築物の窓
材、PDPや液晶ディスプレーの基板または太陽電池な
どの光電変換装置の基板などに利用されている。これら
の用途においては、透明基体は、高い可視光透過率とと
もに、建築物の窓材では反射光害の低減、ディスプレー
基板では映り込みの抑制、光電変換装置用基板では透過
光量の増加などの機能をも要求される。そのため、前記
各用途においては、透明基体の表面に反射抑制膜を設け
ることが多い。
【0003】現在、反射抑制膜としては、透明基体上
に、フッ化マグネシウム(MgF2、屈折率1.38)を表
面平滑に成形したもの、シリカ微粒子をバインダーで固
定したもの、屈折率の異なる平滑な薄膜を交互に積層し
たものなどが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の技術
には、つぎのような問題があった。透明基体上にフッ化
マグネシウムなどの低屈折率材料からなる薄膜を表面平
滑に成形する場合、空気−ガラス板界面での反射率を最
小とするためには、その材料には屈折率1.23以下の
ものが必要であり、前記フッ化マグネシウムでは屈折率
が高く十分な反射低減効果が得られなかった。また、そ
の表面が平滑であることから、媒質の屈折率変化が急激
なため、反射が生じ易かった。
【0005】シリカ微粒子をバインダーで固定した反射
抑制膜では、シリカ微粒子を幾層にも重ね、その微粒子
間の隙間をバインダーで埋めてしまうため、上記同様に
入射光が屈折率変化が急激な媒質中を進行することにな
り、反射抑制機能が必ずしも十分とはいえなかった。ま
た、シリカ微粒子が積層されることから、摩擦などによ
り層間剥離が生じ易く、耐久性があまり高くなかった。
これらの問題点を解決するため、比較的粒径の大きいシ
リカ微粒子を用いて反射抑制膜の表面を凹凸化し、その
凹凸部分で屈折率を緩やかに変化させる技術が開発され
た。しかし、シリカ微粒子がバインダーで埋め尽くされ
ていた点は従来と同様であったため、大気側からの入射
光に対する反射率を低減させることはできても、基板側
から戻ってくる反射光を抑制する(閉じ込める)ことは
できなかった。
【0006】屈折率の異なる平滑な薄膜を幾層も重ねた
反射抑制膜では、各層の厚さを厳密に制御する必要があ
り、実質的にスパッタリング法以外は利用できないこと
から、製造コストが極めて高かった。また、各薄膜は表
面が平滑であることから、その界面において本質的に反
射が生じ易く、さらに反射低減効果が発揮されるのは、
一定の波長域に限られていた。
【0007】この発明は、以上のような問題点に着目し
てなされたものである。その目的とするところは、大気
側からの入射光の反射低減効果が高く、摩擦力などに対
して耐久性があり、基板側からの反射光を大気側に透過
させることを抑制して結果として高い反射低減効果を奏
する反射抑制膜を安価に提供することにある。さらに
は、この反射抑制膜を備えることにより、反射光害を低
減し、画像をよりハッキリと表示する透明基体、ならび
に光電変換効率の高い光電変換装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明の反射抑制膜は、透明基体
上に存在し、シリカ微粒子をバインダーで固定した薄膜
であって、その膜厚がシリカ微粒子の平均粒径の1.2
5〜1.5倍であり、透明基体から膜厚方向に向かっ
て、屈折率1.1〜1.35の第一層、屈折率1.35
〜1.5の第二層および屈折率1.1〜1.35の第三
層の3層で構成されるものである。
【0009】請求項2に記載の発明の反射抑制膜は、請
求項1に記載の発明において、シリカ微粒子の平均粒径
が70〜300nmのものである。
【0010】請求項3に記載の発明の透明基体は、請求
項1または2に記載の反射抑制膜を備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、詳細に説明する。ただし、下記の実施の形態に限
定するものではない。
【0012】この反射抑制膜は、シリカ微粒子がバイン
ダーによって透明基体上に固定されたものであって、そ
の膜厚がシリカ微粒子の平均粒径の1.25〜1.5倍
のものである。シリカ微粒子をバインダーで固定する場
合、従来はシリカ微粒子を幾層も積層したため、微粒子
間の層間剥離が生じ易かった。この点を改善するため、
反射抑制膜の膜厚をシリカ微粒子の平均粒径の1.25
〜1.5倍とする。すなわち、膜厚がシリカ微粒子の
1.5倍以下であれば、近接するシリカ微粒子同士の高
さが均一となり実質的に単層膜となるため、強い摩擦力
を受けても、その力が分散されて特定のシリカ微粒子だ
けが剥離することはない。一方、その膜厚がシリカ微粒
子の1.25倍以上であれば、透明基体とシリカ微粒子
との界面付近に空隙が確実に形成されるため、透明基体
界面付近における反射抑制膜の見かけ上の屈折率が低下
する。透明基体界面付近での屈折率が低下すると、透明
基体内部から戻ってくる反射光が前記界面で透明基体内
部に向けて再反射し易くなるため、透明基体内部に光が
閉じ込められることになる。この点については後述す
る。また、反射抑制膜の大気側表面(透明基体界面と反
対側)には、シリカ微粒子の平均粒径の0.25〜0.
5倍の凹凸層が形成されることになり、この凹凸層は大
気側から反射抑制膜に向けて徐々に屈折率が上昇する構
造となるため、大気側からの入射光の反射が生じ難い。
すなわち、反射抑制膜の厚さがシリカ微粒子の平均粒径
の1.25〜1.5倍であることにより、実質的に単層
膜となって膜強度が上昇し、大気側に屈折率が徐々に上
昇する凹凸層が形成されて入射光の反射が抑制され、さ
らに透明基体界面付近の屈折率が低下して透明基体内部
からの反射光が透明基体内部に再反射され易くなる。こ
こで、シリカ微粒子の平均粒径とは、反射抑制膜を走査
型電子顕微鏡(SEM)を用いて、20000〜500
00倍で撮影したときに、その映像に基づいて測定され
た各粒子の粒径を単純平均した値をいう。
【0013】透明基体の種類は、とくに限定されるもの
ではなく、従来から建築部材やディスプレー基板などに
使用されているガラス板またはポリカーボネート板など
を利用することができる。ガラス板とシリカ微粒子は、
共にシラノール基を有することから大変馴染みがよく、
シラノール基と反応する成分を含む一種のバインダーを
用いれば、これらを強固に接着することができる。
【0014】シリカ微粒子は、シリカすなわち二酸化ケ
イ素を主成分とする略球形体であり、その性質とくに屈
折率やバインダーに対する接着性などを著しく変質させ
たものでなければ、シリカ以外の成分を含有してもよ
い。たとえば、フッ素などのハロゲン、ナトリウム、カ
リウム、マグネシウムまたはカルシウムなどを含有する
ことができる。ただし、鉄やチタンはシリカ微粒子を着
色させるおそれがあるため、これらは含有しない方が好
ましい。同様に、ホウ素は毒性があり、塩素は環境上問
題となり易いので、これらも含まない方が好ましい。な
お、不純物を含まない純粋なシリカ微粒子の屈折率は、
およそ1.45である。
【0015】シリカ微粒子の平均粒径は、70〜300
nmであることが好ましい。70nm未満の場合は、反射抑
制膜の大気側の表面凹凸が小さくなり、その屈折率変化
が急激になるため、入射光が反射し易くなる。一方、3
00nmより大きくなると、シリカ微粒子の比表面積が小
さくなりすぎ、バインダーで接着しても、摩擦などによ
り剥離し易くなる。
【0016】シリカ微粒子の粒径は、微粒子間でバラツ
キが小さいほど好ましい。このバラツキが大きい場合
は、大きなシリカ微粒子の間に小さなシリカ微粒子が入
り込むようになり、後述する第一層の屈折率が実現され
難くなる。
【0017】また、シリカ微粒子には、たとえばゾルゲ
ル法によりシリコンアルコキシドをアンモニアなどの塩
基性触媒の存在下で反応させて合成したもの、ケイ酸ソ
ーダなどを原料としたコロイダルシリカ、あるいは気相
で合成されるヒュームドシリカなどを使用することがで
きる。前記製造原料の分散性を改善するなどのため、シ
リカ以外の微量成分を添加してもよい。
【0018】バインダーは、シリカ微粒子同士、ならび
にシリカ微粒子と透明基体との接着性を向上させるため
に使用する。バインダーとしては、シリコン酸化物、ア
ルミニウム酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物
およびタンタル酸化物からなる群より選ばれた少なくと
も一種の金属酸化物が好ましい。ただし、後述するよう
に、この反射抑制膜は、膜厚方向の屈折率変化に特徴を
もたせることにより、反射低減機能を改善するものであ
るから、シリカ微粒子と屈折率の大きく異なるものは使
用しない方が好ましい。
【0019】バインダーの原料としては、ケイ素(Si)、
アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ジルコニア(Zr)および
タンタル(Ta)から選ばれる少なくとも一種の金属を含む
アルコキシドが、膜強度や化学的安定性の点で好まし
い。バインダーの含有率が比較的高い反射抑制膜では、
バインダーの屈折率が膜全体の反射率に大きな影響を及
ぼすので、その原料としては屈折率の小さいシリコンア
ルコキシド、とくにシリコンテトラアルコキシドまたは
そのオリゴマーが好ましい。ただし、バインダーの原料
として、複数種類の金属アルコキシドを用いてもよく、
金属アルコキシド以外であっても、加水分解によってM
(OH)n(Mは金属原子、nは金属の価数に基づいて定まる
自然数、たとえば1〜4)により示される反応生成物が
得られる金属化合物であれば、とくに限定されることな
く利用できる。このような金属化合物としては、金属の
ハロゲン化物や、イソシアネート基、アシルオキシ基ま
たはアミノキシ基などを有する金属化合物が例示され
る。また、シリコンアルコキシドの一種であるR1mM(OR
2)n-mで示される化合物(M、nは上記と同様、R1はアル
キル基、アミノ基、エポキシ基、フェニル基またはメタ
クリロキシ基などの有機基、R2は主としてアルキル基で
ある有機基、mは1から(n-1)の自然数)もバインダー原
料として使用できる。
【0020】上記のシリカ微粒子を透明基体上にバイン
ダーで接着することにより、反射抑制膜は形成される
が、その内部は、透明基体側から大気側に向かって膜厚
方向に屈折率1.1〜1.35の第一層、屈折率1.3
5〜1.5の第二層、屈折率1.0〜1.35の第三層
の3層で構成される必要がある。この第二層と第三層に
ついては、従来のシリカ微粒子をバインダーを用いて幾
層にも積層したものでも同様の屈折率を示すことになる
が、従来の反射抑制膜は、シリカ微粒子間をバインダー
でほぼ完全に埋めてしまうため、上記屈折率1.1〜
1.35を示す第一層が形成されない。この第一層の存
在により、従来の反射抑制膜では奏されない効果が発揮
されることに本発明者らは着目した。すなわち、本発明
者らの行った実験によれば、上記第一層が形成された場
合、一旦透明基体内部に入射し反射してきた反射光が反
射抑制膜に到達すると、その一部が大気側に抜けずに再
度透明基体内部に向けて反射されることを見出した。こ
のような現象が生じる理由は必ずしも明らかでないが、
本発明者らは、つぎのように考えている。透明基体がガ
ラス板であれば、その屈折率はおよそ1.4〜1.5程
度である。大気側から反射抑制膜を通過して透明基体内
に入射した入射光は、透明基体の裏面などで反射され、
再度反射抑制膜に到達する。透明基体内部から第一層に
移行する反射光は、屈折率の高い媒質(透明基体)から
低い媒質(第一層)に移ることになり、その際透明基体
の表面が平滑であるため媒質の屈折率変化が急激で反射
が生じ易く、結果として透明基体側への再反射が生じ易
い状態が形成される。したがって、この第一層を有する
反射抑制膜を光電変換装置に用いれば、透明基体内部に
光を閉じ込めることができるので、光電変換効率を高め
ることができる。
【0021】さらに、従来のようにシリカ微粒子を積層
したものでは、部分的にシリカ微粒子の積層数が異なる
ため、反射抑制膜の大気側の表面凹凸が大きくなりす
ぎ、透明基体の外観を白曇りさせたり、透過光を散乱さ
せて認識性を低下させるなどの問題が生じることもあっ
た。しかし、この発明の反射抑制膜は、大気側に形成さ
れる表面凹凸がシリカ微粒子の平均粒径の0.25〜
0.5倍と一定範囲内で揃っているので、上記白曇りや
認識性の低下などの問題を生じない。
【0022】この反射抑制膜において、第一層〜第三層
の各境界線は、つぎの定義に従い決定する。まず、個々
のシリカ微粒子の形状と透明基体の表面とを明確に確認
できる倍率で、SEMを用いて、反射抑制膜の断面を写
真撮影する。この倍率は、およそ20000〜5000
0倍である。つぎに、この撮影写真に基づき、透明基体
が下、反射抑制膜が上となるように写真を配置して、透
明基体の表面と平行な線を反射抑制膜の膜厚方向に一定
間隔で複数本引く。このとき、ある平行線より上に存在
するシリカ微粒子の面積が、全シリカ微粒子の面積の5
%以下となる線(図1では20)と透明基体の表面との
距離を反射抑制膜の厚さとする。なお、シリカ微粒子上
にバインダーが付着している場合は、バインダーの厚さ
(面積)を考慮せずに、上記基準に従って反射抑制膜の
厚さを決定する。そして、この反射抑制膜の厚さの中点
を通る透明基体の表面と平行な線(これを「中線」と称
す。図1では22)を再度引く。中線の幅を膜厚の上下
方向に同じ距離だけ広げたときに、この中線の幅に含ま
れるシリカ微粒子の面積比率が最大になったところにお
けるその中線の下側境界線(図1では23)を第一層と
第二層の境界とし、その上側境界線(図1では21)を
第二層と第三層の境界とする。
【0023】また、第一層〜第三層までの屈折率は、つ
ぎの手段により算出する。上記の各層の境界線を定義し
たSEM写真を用いて、各層に存在するシリカ微粒子と
バインダーとの面積を個別に算出し、これらの値から各
層における空隙の面積を割り出す。そして、シリカ微粒
子の屈折率、バインダーの屈折率および空隙の屈折率
(n=1)を各面積比率に掛けて単純平均化する。
【0024】この第一層を確実に成形するためには、反
射抑制膜におけるバインダーの付着率に注意を払う必要
がある。バインダーの付着率が低い場合は、反射抑制膜
の一体性が損なわれて、シリカ微粒子が摩擦などにより
容易に剥離してしまう。一方、高すぎると、従来の反射
抑制膜と同様に、シリカ微粒子と透明基体との空隙やシ
リカ微粒子間の隙間がバインダーで埋められてしまい、
上記透明基体内部への再反射が生じなくなる。これらの
事情を勘案して、バインダーの付着率は、反射抑制膜に
おいてシリカ微粒子の含有率が70〜95重量%となる
ように調整することが好ましい。
【0025】また、バインダーを反射抑制膜中に均一分
散させるために、シリカ微粒子の存在下で、バインダー
原料である金属化合物を加水分解することが好ましい。
このようにすれば、バインダーを過剰に加えることな
く、反射抑制膜の強度を高めることができる。さらに、
シリカ微粒子の全表面をバインダーで被覆することもで
きる。シリカ微粒子の全表面を被覆するバインダーの膜
厚は、反射抑制膜の膜厚がシリカ微粒子の1.5倍を超
えない限りにおいて、平均1〜100nm、さらには5〜
20nmが好適であり、シリカ微粒子の平均粒径の2〜9
%に相当する範囲が好ましい。
【0026】さらに、反射抑制膜の第一層の屈折率をよ
り小さくするため、バインダーの内部にも孔隙を設ける
ことが好ましい。ここで、バインダーの内部の孔隙と
は、バインダーで周囲を囲まれた空間をいう。バインダ
ーの内部孔隙の有無は、反射抑制膜の測定と同様の方法
により特定できる。バインダーの内部に孔隙が多く存在
するほど、低反射膜の見かけ上の屈折率が低下するが、
過度に高いと、バインダー自体の強度が低下して良好な
耐摩耗性が得られなくなる。
【0027】反射抑制膜は、その表面にシリカ微粒子に
由来する凹凸が形成されているため、優れた耐摩耗性を
有する。押し付け系の力に対する耐摩耗性は、JIS
R3221で規定されるテーバー摩耗試験により評価で
きる。また、拭き取り系の力に対する耐摩耗性は、ネル
布と往復摩耗式試験機とを用いた摩耗試験による評価が
適している。前記テーバー摩耗試験では、反射抑制膜を
備えた透明積層体が回転台に載せられ、反射抑制膜に回
転ローラーが一定の圧力で押し付けられる。前記回転台
が回転すれば、その動きに併せて、前記回転ローラーも
回転する。そのため、テーバー摩耗試験では、反射抑制
膜の押し付け力に対する耐破壊強度が主に測定されるこ
とになる。一方、ネル布と往復摩耗式試験機を用いた摩
耗試験では、反射抑制膜の表面に一定の圧力で押し付け
られたネル布が往復運動することになるため、反射抑制
膜の基体に対する付着力が主に測定されることになる。
【0028】反射抑制膜の成形方法は、とくに制限され
ないが、シリカ微粒子とバインダーの原料との混合溶液
を製造し、これを基体上に塗布(噴霧を含む)し、さら
に加熱焼成する方法が適している。混合溶液は、シリカ
微粒子、加水分解可能な金属化合物、加水分解のための
触媒、水および溶媒を混合撹拌し、加熱することにより
加水分解を進行させて製造するとよい。加水分解の触媒
としては、酸触媒が最も有効であり、塩酸や硝酸などの
鉱酸や酢酸などが好ましい。また、塩基性触媒を使用す
ることもできる。混合溶液中における触媒の含有率は、
バインダーとなる金属化合物に対してモル比で0.00
1〜4であることが好ましい。また、水の含有率は、金
属化合物に対してモル比で0.1〜100が好ましい。
このモル比が0.1より小さい場合は、金属化合物の加
水分解の促進が十分でなく、一方100より大きいと、
混合溶液の安定性が低下する。なお、金属化合物として
クロロ基含有化合物を用いる場合には、水や触媒の添加
は本質的に不要である。付加的に水や酸を添加しなくて
も、溶媒中に含まれていた水分や雰囲気中の水分などに
より加水分解が進行するからである。また、この加水分
解に伴って液中に塩酸が遊離し、さらに加水分解が促進
される。溶媒は、実質的に金属化合物を溶解できるもの
であれば、とくに限定されるものではない。たとえば、
メタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノー
ルなどのアルコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブまたはプロピルセロソルブ類などのセロソルブ
類、あるいはエチレングリコール、プロピレングリコー
ルまたはヘキシレングリコールなどのグリコール類を使
用することができる。混合溶液中における金属化合物の
濃度が高すぎる場合は、シリカ微粒子の濃度にも関係す
るが、反射抑制膜の厚さ制御が困難になるため、その濃
度は20重量%以下が好ましく、1〜20重量%が好適
である。そして、上記のように、混合溶液中におけるシ
リカ微粒子と上記金属化合物(金属酸化物に換算)の濃
度は、重量比で60:40〜95:5が好ましい。混合
溶液を構成する原料の好ましい配合比を下記(表1)に
例示する。なお、反射抑制膜におけるバインダーの付着
率を上記好適範囲に収め、さらにバインダー中に孔隙を
成形するためには、混合溶液における各成分の濃度比率
を注意深く調整する必要がある。
【0029】
【表1】 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 原 料 配合比(重量部) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 金属化合物(金属酸化物換算) 100 シリカ微粒子 150〜 1900 水 50〜 10000 酸触媒 0.01〜 200 溶媒 1000〜500000 ――――――――――――――――――――――――――――――――
【0030】混合溶液を基体に塗布する方法は、とくに
限定されるものではなく、公知の方法を利用することが
できる。たとえば、スピンコーター、ロールコーター、
スプレーコーターまたはカーテンコーターなどの方法、
浸漬引き上げ法(ディップコーティング法)、流し塗り
法(フローコーティング法)、あるいはスクリーン印
刷、グラビア印刷または曲面印刷などの各種印刷法が挙
げられる。
【0031】基体の種類によっては、上記混合溶液をは
じくなど均一に塗布できない場合があるが、この場合は
基体表面の洗浄や表面改質を行えばよい。洗浄や表面改
質の方法としては、アルコール、アセトンもしくはヘキ
サンなどの有機溶媒による脱脂洗浄、アルカリや酸によ
る洗浄、研磨剤により表面を研磨する方法、超音波洗
浄、紫外線照射処理、紫外線オゾン処理またはプラズマ
処理などが挙げられる。
【0032】混合溶液を塗布された基体を加熱処理する
ことにより、シリカ微粒子、バインダーおよび基体の接
着性が高まる。処理温度は、最高到達温度で200℃以
上、さらには400℃以上が好ましく、とくに600℃
以上が好適である。200℃以上に加熱することによ
り、混合溶液が確実にゲル化し、接着力が上昇する。さ
らに、400℃以上では、膜に残存した有機成分がほぼ
完全に燃焼して消失する。600℃以上では、残存した
未反応のシラノール基や金属化合物の加水分解物の加水
分解基の縮合反応がほぼ完了し、膜が緻密化し、膜強度
が向上する。よって、600℃以上で加熱すると、膜の
耐摩耗性が向上する。一方、加熱温度は、基体の耐熱性
や経済性を考慮すると、800℃以下が現実的である。
加熱時間は5秒〜5時間、さらには30秒〜1時間が好
ましい。
【0033】図1は、反射抑制膜を備えた透明基体1の
一例を示す断面図である。透明基体1の一方の表面に反
射抑制膜が、この表面に対抗する他方の表面に透明導電
膜2が形成されている。この透明導電膜2は、その光学
的厚さを調整することにより、また成分の異なる層を積
層することにより、熱線反射または熱線吸収機能を発揮
できるようになる。この透明導電膜は、透明基体との間
に下地膜3,4を有することが好ましい。下地膜3,4
は、その光学的厚さや表面形状を調整することで、種々
の機能を発揮することができる。たとえば、透明導電膜
付きガラス板を熱線反射ガラスとして利用する場合、下
地膜の屈折率と光学的厚さとを適宜組み合わせて調整す
ることにより、反射色をニュートラル(無色)にするこ
とができる。下地膜は、単層膜でもよいし、また性質の
異なる膜を積層したものでもよい。透明基体がガラス板
の場合は、下地膜としてシリカ薄膜を用いることによ
り、ガラス板中のアルカリ成分が透明導電膜中に拡散す
ることを防止できる。透明導電膜中にアルカリ成分が拡
散すると、透明導電膜の特性が変化して、所望の機能が
発揮されなくなる。すなわち、このシリカからなる下地
膜は、アルカリバリアー機能を奏する。また、下地膜と
して酸化スズや二酸化チタンなどの結晶性材料からなる
ものを用いることにより、下地膜自体に表面凹凸を設
け、透明導電膜のヘイズ率をさらに高めることができ
る。このヘイズ率が高くなりすぎると、透過光の識別性
が低下するため、建築物の窓材やディスプレー用基板に
は、ヘイズ率の小さなものが適している。一方、光電変
換装置用基板には、光閉じ込め効果がより一層発揮され
るので、ヘイズ率の高いものが適している。したがっ
て、下地膜の種類および構成は、透明基体の用途に応じ
て、要求される機能を勘案し、適宜調整することが望ま
しい。
【0034】上記透明導電膜や下地膜の成膜方法は、と
くに限定されるものではなく、薄膜成形方法として公知
のスパッタリング法、熱分解法または化学気相成長法
(CVD法)などを利用することができる。これらの方
法の中でも、透明基体にガラス板を利用する場合は、フ
ロート法におけるガラス板を成形する段階において、ガ
ラスリボン(高温熔融状態のガラス)が熔融スズに浮い
ている状態で、常圧熱CVD法により成膜する方法(以
下、この方法を「オンラインCVD法」と称する)が好
ましい。オンラインCVD法によれば、ガラス板の成形
に必要な熱を利用して下地膜および透明導電膜を成形で
きるため、製造に必要な総エネルギー量を抑えることが
できる。また、この方法は、成膜速度が速く、安価な材
料を使用できるので、大面積の成膜に適している。
【0035】さらに、この透明導電膜上に光電変換層や
裏面電極を成形して、光電変換装置を構成してもよい。
この場合は、上述の反射抑制膜による光閉じ込め機能が
発揮されるので、光電変換効率の高い光電変換装置が得
られる。光電変換層としてはアモルファスシリコン薄膜
や微結晶もしくは多結晶シリコン薄膜を、裏面電極とし
てはアルミニウムや銀などの導電性薄膜を、公知のプラ
ズマCVD法などにより成膜すればよい。また、シリコ
ン結晶基板を用いた光電変換装置にこの反射抑制膜を用
いる場合は、その装置全体を覆うカバーガラスの大気側
表面に反射抑制膜を成形してもよい。
【0036】
【実施例】以下、実施例により、この発明をさらに具体
的に説明する。ただし、以下の実施例に限定するもので
はない。
【0037】反射抑制膜の屈折率および反射率の測定方
法は、つぎの通りである。 〔反射抑制膜の屈折率〕個々のシリカ微粒子の形状と透
明基体の表面とを明確に確認できるように倍率5000
0倍で、SEMにより反射抑制膜の断面を写真撮影す
る。先に定義した手順に従い、反射抑制膜の第一層〜第
三層を特定し、各層におけるシリカ微粒子、バインダー
および空隙の面積比率から屈折率を算出する。測定誤差
を小さくするため、同一のサンプルについて5カ所SE
Mで写真撮影し、それらの平均値をもって各層の屈折率
とする。
【0038】〔反射率〕積分球付き分光光度計(島津製
作所社製)を用いて、反射抑制膜付きガラス基体の反射
抑制膜側から400〜1,100nmの光を入射角8°で
入射し、その反射率を測定した。測定誤差を小さくする
ため、同じサンプルについて5カ所反射率を測定し、そ
の平均値を求めた。
【0039】〔裏面反射膜付き透明基体の反射率〕反射
抑制膜の光閉じ込め機能を評価するため、以下の測定を
行った。反射抑制膜付き透明基体において、反射抑制膜
と反対側の表面に、膜厚500nmの金属銀の薄膜を電子
ビーム蒸着法で成形する。この銀薄膜付き透明基体につ
いて、前記「反射率」と同様の方法で、裏面反射膜付き
透明基体の反射率を測定する。
【0040】(実施例1)シリカ微粒子分散液(日本触
媒社製「シーホスターKE−W10」 平均一次粒径1
10nm 固形分15%)56.67g、エチルセロソル
ブ37.1g、濃塩酸1gおよびテトラエトキシシラン
5.2gを順次添加し、24時間撹拌しながら反応さ
せ、シリカ微粒子加水分解液を作製した。このシリカ微
粒子加水分解液30g、ヘキシレングリコール40gお
よびエチルセロソルブ30gを混合して、反射抑制膜用
混合溶液を調製した。この混合溶液を、ソーダ石灰ケイ
酸塩ガラス組成からなる厚さ4mmのフロートガラス基板
にスピンコート法により塗布した。回転数は1,200
r.p.mとした。室内で放置乾燥させた後、600℃に設
定した電気炉に10分間入れて平均膜厚140nmの反射
抑制膜を成形した。この反射抑制膜付きガラス板に対し
て、上記「反射抑制膜の屈折率」、「反射率」および
「裏面反射膜付き透明基体の反射率」を測定した。その
結果を、下記「表2」に示す。
【0041】(実施例2)シリカ微粒子分散液(日本触
媒社製「シーホスターKE−W10」 平均一次粒径1
10nm 固形分15%)46.7g、エチルセロソルブ
41.9g、濃塩酸1gおよびテトラエトキシシラン1
0.4gを順次添加し、24時間撹拌しながら反応さ
せ、シリカ微粒子加水分解液を作製した。このシリカ微
粒子加水分解液34g、ヘキシレングリコール40gお
よびエチルセロソルブ26gを混合して、反射抑制膜用
混合溶液を製造した。この混合溶液を、ソーダ石灰ケイ
酸塩ガラス組成からなる厚さ4mmのフロートガラス基板
にスピンコート法により塗布した。回転数は1,200
r.p.mとした。室内で放置乾燥させた後、600℃に設
定した電気炉に10分間入れて平均膜厚145nmの反射
抑制膜を成形した。この反射抑制膜について、実施例1
と同様にして、その特性を測定した。その結果を、下記
「表2」に併せて示す。
【0042】(比較例1)シリカ微粒子分散液(日本触
媒社製「シーホスターKE−W10」 平均一次粒径1
10nm 固形分15%)40.0g、エチルセロソルブ
45.2g、濃塩酸1gおよびテトラエトキシシラン1
3.8gを順次添加し、24時間撹拌しながら反応さ
せ、シリカ微粒子加水分解液を作製した。このシリカ微
粒子加水分解液35g、ヘキシレングリコール40gお
よびエチルセロソルブ25gを混合して、反射抑制膜用
混合溶液を調製した。この混合溶液を、ソーダ石灰ケイ
酸塩ガラス組成からなる厚さ4mmのフロートガラス基板
にスピンコート法により塗布した。回転数は1,200
r.p.mとした。室内で放置乾燥させた後、600℃に設
定した電気炉に10分間入れて平均膜厚145nmの反射
抑制膜を成形した。この膜について、実施例1と同様に
して、その特性を測定した。その結果を、下記「表2」
に併せて示す。
【0043】(比較例2)フッ化マグネシウム(MgF2)粉
末を原料にして電子ビーム蒸着法により、実施例1と同
種のフロートガラス表面に厚さ120nmの反射抑制膜を
成形した。この膜について、実施例1と同様にして、そ
の特性を測定した。その結果を、下記「表2」に併せて
示す。
【0044】(比較例3)実施例1と同種のフロートガ
ラスについて、「反射率」および「裏面反射膜付き透明
基体の反射率」を測定した。その結果を、下記「表2」
に併せて示す。
【0045】
【表2】 ─────────────────────────────────── 実施例 比較例 1 2 1 2 3 ─────────────────────────────────── 反射抑制膜材料 シリカ シリカ シリカ MgF2 − 微粒子平均径(nm) 110 110 110 − − 微粒子濃度(%) 85 70 60 − − 平均膜厚(nm) 140 145 145 120 − 膜厚/微粒子径 1.27 1.32 1.32 − − 第一層屈折率 1.20 1.30 1.45 1.38 − 第二層屈折率 1.36 1.40 1.45 1.38 − 第三層屈折率 1.15 1.15 1.20 1.38 − 反射率(%) 5.28 5.88 6.22 5.64 7.84 裏面反射率(%) 98.6 99.0 99.4 99.9 100 ───────────────────────────────────
【0046】上記実施例および比較例を対比することに
より、つぎのことが判る。実施例1、実施例2および比
較例1を個々に対比することにより、第一層の屈折率が
低いほど、反射率と裏面反射膜付き透明基体の反射率と
のどちらもが低下することが判る。裏面反射膜付き透明
基体の反射率の低下は、光閉じ込め機能が発揮されたこ
とを意味するので、実施例1および2の反射抑制膜を光
電変換装置に利用すれば、光電変換効率を高めることが
できる。
【0047】比較例2は、反射率がある程度低下したも
のの実施例1ほどではなく、また裏面反射膜付き透明基
体の反射率がほぼ100%であることから、光閉じ込め
機能は全く発揮されていないことが判る。
【0048】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
ることから、つぎのような効果を奏する。
【0049】請求項1に記載の反射抑制膜によれば、反
射抑制膜の膜厚がシリカ微粒子の平均粒径の1.25〜
1.5倍であるので、シリカ微粒子の実質的な単層膜と
なり、その耐摩擦力が向上し、耐久性が高くなる。さら
に、透明基体との界面付近における屈折率が低いので、
透明基体内部から戻ってくる反射光を再度透明基体内に
反射し、光閉じ込め機能を発揮できる。
【0050】請求項2に記載の反射抑制膜によれば、請
求項1の発明の効果に加えて、シリカ微粒子の平均粒径
が70〜300nmであるので、反射抑制膜の大気側表面
に相当幅の凹凸層が形成される。この表面凹凸層によっ
て、屈折率変化がなだらかになり、外気側からの入射光
の反射を抑制することができる。
【0051】請求項3に記載の透明基体によれば、請求
項1または2に記載の反射抑制膜を備えるので、建築物
の窓材に利用された場合は、周辺環境への反射光害を低
減させることができ、光電変換装置用基板に利用された
場合は、光閉じ込め効果により光電変換効率を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の透明基体の一形態の断面図である。
【符号の説明】
1 透明基体 2 透明導電膜 3 第一下地膜 4 第二下地膜 10 シリカ微粒子 11 バインダー 12 空隙 20 上部のシリカ微粒子の面積が全シリカ微粒子の面
積の5%以下となる線=反射抑制膜の膜厚を定義する線 21 第二層と第三層との境界線 22 中線 23 第一層と第二層との境界線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K009 AA06 BB02 CC03 CC09 DD02 4F100 AA20B AA20C AA20D AG00A AT00A BA04 BA10D DE01B DE01C DE01D GB90 JL00 JM02 JN01A JN06 JN18B JN18C JN18D 4G059 AA01 AC04 EA01 EA04 EA05 EA18 EB05 GA02 GA05 GA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基体上に存在し、シリカ微粒子をバ
    インダーで固定した薄膜であって、 その膜厚がシリカ微粒子の平均粒径の1.25〜1.5
    倍であり、 透明基体から膜厚方向に向かって、屈折率1.1〜1.
    35の第一層、屈折率1.35〜1.5の第二層および
    屈折率1.1〜1.35の第三層の3層で構成される反
    射抑制膜。
  2. 【請求項2】 上記シリカ微粒子の平均粒径が70〜3
    00nmである請求項1に記載の反射抑制膜。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の反射抑制膜を
    備えた透明基体。
JP2001243557A 2001-08-10 2001-08-10 反射抑制膜およびこれを備えた透明基体 Pending JP2003054996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001243557A JP2003054996A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 反射抑制膜およびこれを備えた透明基体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001243557A JP2003054996A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 反射抑制膜およびこれを備えた透明基体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003054996A true JP2003054996A (ja) 2003-02-26

Family

ID=19073636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001243557A Pending JP2003054996A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 反射抑制膜およびこれを備えた透明基体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003054996A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013011664A1 (en) * 2011-07-21 2013-01-24 Canon Kabushiki Kaisha Optical member and method of producing the same
WO2014061605A1 (ja) * 2012-10-15 2014-04-24 旭硝子株式会社 シリカ系多孔質膜、シリカ系多孔質膜付き物品およびその製造方法
KR101729802B1 (ko) 2009-08-17 2017-04-24 니혼 이타가라스 가부시키가이샤 광촉매막을 구비한 유리 물품
CN109416415A (zh) * 2017-04-28 2019-03-01 株式会社Lg化学 抗反射膜

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101729802B1 (ko) 2009-08-17 2017-04-24 니혼 이타가라스 가부시키가이샤 광촉매막을 구비한 유리 물품
WO2013011664A1 (en) * 2011-07-21 2013-01-24 Canon Kabushiki Kaisha Optical member and method of producing the same
US9715043B2 (en) 2011-07-21 2017-07-25 Canon Kabushiki Kaisha Optical member and method of producing the same
WO2014061605A1 (ja) * 2012-10-15 2014-04-24 旭硝子株式会社 シリカ系多孔質膜、シリカ系多孔質膜付き物品およびその製造方法
CN109416415A (zh) * 2017-04-28 2019-03-01 株式会社Lg化学 抗反射膜
US11353628B2 (en) 2017-04-28 2022-06-07 Lg Chem, Ltd. Anti-reflective film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4841782B2 (ja) 低反射膜および太陽電池パネル
JP5527482B2 (ja) 反射防止積層体
JP4527272B2 (ja) 低反射ガラス物品
JP5063926B2 (ja) 反射防止基材の製造方法
WO2012086806A1 (ja) 低反射膜を有する物品
EP1447433A1 (en) Coating material composition and article having coating film formed therewith
JPWO2006062102A1 (ja) 光触媒機能および熱線反射機能を有するガラス部材、ならびに、それを用いた複層ガラス
KR100676405B1 (ko) 반사 감소 필름
JP2002234754A (ja) 強化された機能性膜被覆ガラス物品の製造方法
US20170291392A1 (en) Article having low reflection film
EP1363142A1 (en) Reflection reducing coating, base material and photoelectric transducer with the reflection reducing coating
JP2012148950A (ja) 低反射膜およびその形成方法およびそれを用いた低反射部材
JP2007121786A (ja) コーティング液の製造方法、およびそのコーティング液を用いた反射防止膜の製造方法
JP2003054996A (ja) 反射抑制膜およびこれを備えた透明基体
JP6468195B2 (ja) 薄膜形成方法およびコーティングガラス
JP2004352524A (ja) 低反射物品及びその製法
JP2002365403A (ja) 低反射膜およびこれを用いた透明積層体
JP2012148952A (ja) 低反射膜形成用塗布液およびその調製方法およびそれを用いた低反射部材
JP2005330172A (ja) ガラス板およびその製造方法、低反射性透明ガラス板、低反射性透明導電基板およびその製造方法、ならびに、低反射性透明導電基板を用いた光電変換素子
WO2001047033A1 (fr) Transducteur photoelectrique et substrat pour transducteur photoelectrique
JP2011119626A (ja) 低反射膜で被覆してなる太陽電池パネル用カバーガラス及びその製法
JP2012150425A (ja) 低反射膜形成用塗布液およびその調製方法およびそれを用いた低反射部材
JPH06119816A (ja) 透明導電膜及びその製造方法
JPH06139822A (ja) 透明導電膜、低反射帯電防止膜およびこれらの製造方法
JP2012148951A (ja) 低反射膜形成用塗布液およびその調製方法およびそれを用いた低反射部材