WO2012014611A1 - トラクションドライブ機構 - Google Patents

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祥宏 水野
早川 喜三郎
西澤 博幸
山口 裕之
清一 須浪
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株式会社豊田中央研究所
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    • F16H57/0006Vibration-damping or noise reducing means specially adapted for gearings

Abstract

 ピニオンローラ(23)、(63)の数N1、N2、リングローラ(22)の内径とサンローラ(21)の外径との比ρ1、リングローラ(62)の内径とサンローラ(61)の外径との比ρ2に関して、N1=3、及び(ρ1+1)×(ρ2+1)≧24+16×20.5が成立し、N2=3ならば、 ρ1≧0.102×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.196、及び ρ1≦min[0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123,7+4×30.5] が成立し、N2=4ならば、 ρ1≧(2-20.5)×(ρ1+1)×(ρ2+1)/4-1、及び ρ1≦min[0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320,7+4×30.5] が成立する。

Description

トラクションドライブ機構
 本発明は、遊星ローラ機構を用いたトラクションドライブ機構に関する。
 遊星ローラ機構を用いたトラクションドライブ機構の関連技術が下記特許文献1,2に開示されている。特許文献1,2のトラクションドライブ機構においては、第1遊星ローラ機構のリングローラ及び第2遊星ローラ機構のリングローラが固定されており、第1遊星ローラ機構のキャリアと第2遊星ローラ機構のサンローラが連結されていることで、第1遊星ローラ機構と第2遊星ローラ機構が直列接続されている。特許文献1,2のトラクションドライブ機構は減速機構として機能し、第1遊星ローラ機構のサンローラに入力された動力は、第1遊星ローラ機構で減速されて第1遊星ローラ機構のキャリアから第2遊星ローラ機構のサンローラに伝達され、さらに、第2遊星ローラ機構で減速されて第2遊星ローラ機構のキャリアから出力される。また、下記非特許文献1には、リングローラの周方向に沿って並べられたピニオンローラ(遊星ローラ)の個数が4個である遊星ローラ機構が開示されている。
特開昭61-74952号公報 特開平7-54946号公報 特開平5-332413号公報 特公平7-21303号公報
河野晶彦、「印刷機用遊星ローラ式トラクションドライブ減速ユニットについて」、Koyo Engineering Journal No.165、2004年、p.60-64
 遊星ローラ機構においてトルク伝達を行う際には、サンローラとピニオンローラ(遊星ローラ)との接触部、及びピニオンローラとリングローラとの接触部に過大滑り(グロススリップ)が生じないように、トルク伝達に必要な押付力(法線方向の力)をこれらの接触部に作用させる必要がある。各接触部に押付力を作用させる際には、リングローラは、ピニオンローラからの反力を受けることで径方向外側へ弾性変形する。リングローラの径方向外側への変形量は、周方向位置に応じて異なり、ピニオンローラとの接触部の周方向位置で最大となり、ピニオンローラとの接触部から離れるほど小さくなる。リングローラに対してピニオンローラが相対的に公転すると、ピニオンローラとリングローラとの接触部の周方向位置が周期的に変化するため、リングローラの径方向外側への変形量が最大となる周方向位置が周期的に変化することで、リングローラには径方向への変形が繰り返し発生する。このリングローラの繰り返し変形が振動・騒音の原因となり、リングローラの径方向への変形量が大きいほど、リングローラの繰り返し変形による振動・騒音レベルが大きくなる。
 また、遊星ローラ機構においては、周方向に沿って並べるピニオンローラ同士が互いに干渉しないように、リングローラの内径とサンローラの外径との比を設計する必要があるので、遊星ローラ機構で実現可能な変速比(減速比)も、ピニオンローラの個数に応じた上限値より小さい範囲に制限される。例えば、周方向に沿って並べるピニオンローラの個数が4個である非特許文献1では、4個のピニオンローラ同士が互いに干渉しない、リングローラの内径とサンローラの外径との比が、上限値(3+2×20.5)≒5.83より小さい範囲に制限されるため、リングローラを固定した場合の、サンローラからキャリアにかけての減速比が、上限値(4+2×20.5)≒6.83より小さい範囲に制限され、この上限値(4+2×20.5)以上の減速比を実現することができない。減速比をさらに大きくするために、特許文献1,2のように、第1遊星ローラ機構と第2遊星ローラ機構を2段に直列接続した場合でも、第1遊星ローラ機構のサンローラから第2遊星ローラ機構のキャリアにかけての減速比が、上限値(4+2×20.52=(24+16×20.5)≒46.6より小さい範囲に制限され、この上限値(24+16×20.5)以上の減速比を実現することができない。減速比をさらに大きくするために、遊星ローラ機構を3段以上に直列接続すると、トラクションドライブ機構の体格の大型化を招くことになる。
 トラクションドライブ機構の体格の大型化を招くことなく、減速比をさらに大きくするためには、周方向に沿って並べるピニオンローラの個数を減らして、1段あたりの遊星ローラ機構で実現可能な減速比を大きくすることが考えられる。ただし、周方向に沿って並べるピニオンローラの個数を減らすと、サンローラとピニオンローラとの接触部の数、及びピニオンローラとリングローラとの接触部の数も減少することで、伝達トルク容量も低下するので、この伝達トルク容量の低下分を補償するために、各接触部に作用させる押付力を増加させる必要がある。しかし、各接触部に作用させる押付力を増加させると、リングローラの径方向への変形量も大きくなるため、リングローラの繰り返し変形による振動・騒音レベルも大きくなる。また、周方向に沿って並べるピニオンローラの個数を2個以下にすると、ピニオンローラに押圧されるサンローラの位置が安定しなくなり、各接触部に押付力を安定して作用させることが困難となる。
 本発明は、リングローラの径方向への繰り返し変形に起因する振動・騒音を低減しつつ、体格の大型化を招くことなく変速比の増大を可能にするトラクションドライブ機構を提供することを目的とする。
 本発明に係るトラクションドライブ機構は、第1キャリアに回転自在に支持された複数の第1遊星ローラが第1サンローラと第1リングローラとの間にこれらと接触して挟持された第1遊星ローラ機構と、第2キャリアに回転自在に支持された複数の第2遊星ローラが第2サンローラと第2リングローラとの間にこれらと接触して挟持された第2遊星ローラ機構とが直列接続されたトラクションドライブ機構であって、第1遊星ローラの数N1、第2遊星ローラの数N2、第1リングローラの内径と第1サンローラの外径との比ρ1、第2リングローラの内径と第2サンローラの外径との比ρ2に関して、
 N1=3、N2=3,4,5または6、及び
 (ρ1+1)×(ρ2+1)≧24+16×20.5
が成立する。
 さらに、本発明に係るトラクションドライブ機構は、N2=3ならば、
 (0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
 min[0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123,7+4×30.5]
とすると、
 ρ1≧0.102×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.196、及び
 ρ1≦min[0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123,7+4×30.5]
が成立する。
 また、本発明に係るトラクションドライブ機構は、N2=4ならば、
 (0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
 min[0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320,7+4×30.5]
とすると、
 ρ1≧(2-20.5)×(ρ1+1)×(ρ2+1)/4-1、及び
 ρ1≦min[0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320,7+4×30.5]
が成立する。
 また、本発明に係るトラクションドライブ機構は、N2=5ならば、
 (0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
 min[0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480,7+4×30.5]
とすると、
 ρ1≧0.206×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1、及び
 ρ1≦min[0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480,7+4×30.5]
が成立する。
 また、本発明に係るトラクションドライブ機構は、N2=6ならば、
 (0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
 min[0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603,7+4×30.5]
とすると、
 ρ1≧0.25×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1、及び
 ρ1≦min[0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603,7+4×30.5]
が成立する。
 本発明の一態様では、第2サンローラと第1キャリアが連結されており、第1及び第2リングローラの回転が拘束されていることが好適である。
 本発明によれば、第1及び第2リングローラの径方向への繰り返し変形に起因する振動・騒音を低減しつつ、トラクションドライブ機構の体格の大型化を招くことなくトラクションドライブ機構全体の変速比の増大を実現することができる。
本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の概略構成を示す図である。 リングローラの変形を説明する図である。 遊星ローラ機構の設計方法の一例を説明するフローチャートである。 遊星ローラ機構の減速比とリングローラの質量との関係を示す図である。 ピニオンローラの個数と遊星ローラ機構における締め代との関係を示す図である。 リングローラ全体の振動パワーによる騒音レベルを計算した結果を示す図である。 リングローラ全体の振動パワーによる騒音レベルを計算した結果を示す図である。 リングローラ全体の振動パワーによる騒音レベルを計算した結果を示す図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の減速比の範囲を説明する図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の減速比の範囲を説明する図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の減速比の範囲を説明する図である。 本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構の減速比の範囲を説明する図である。
 以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
 図1~3は本発明の実施形態に係るトラクションドライブ機構10の概略構成を示す図であり、図1はリングローラ22,62の中心軸方向(軸線方向)と直交する方向から見た断面図を示し、図2は図1のA-A断面図を示し、図3は図1のB-B断面図を示す。本実施形態に係るトラクションドライブ機構10は、互いに直列接続された2つの遊星ローラ機構12,52を備える。
 遊星ローラ機構(第1遊星ローラ機構)12は、内周面(第1内周面)32が形成されたリングローラ(第1リングローラ)22と、リングローラ22の内周面32の内側(径方向内側)に配置されたサンローラ(第1サンローラ)21と、リングローラ22の内周面32の周方向に沿って互いに間隔をおいて並べられ、各々がサンローラ21の外周面31とリングローラ22の内周面32との間にこれらと接触して挟持(挟圧保持)された複数のピニオンローラ(第1遊星ローラ)23と、各ピニオンローラ23を回転自在に支持するキャリア(第1キャリア)24と、を有する。複数のピニオンローラ23は、リングローラ22の内周面32の周方向に関して互いに等間隔で(あるいはほぼ等間隔で)配置されている。サンローラ21、リングローラ22、及びキャリア24の中心軸(軸線)は互いに一致している。そして、ピニオンローラ23が自転するときの回転中心軸(軸線)はリングローラ22の中心軸と平行である。
 遊星ローラ機構(第2遊星ローラ機構)52は、リングローラ22とその軸線方向に間隔をおいて配置され、内周面(第2内周面)72が形成されたリングローラ(第2リングローラ)62と、リングローラ62の内周面72の内側(径方向内側)に配置されたサンローラ(第2サンローラ)61と、リングローラ62の内周面72の周方向に沿って互いに間隔をおいて並べられ、各々がサンローラ61の外周面71とリングローラ62の内周面72との間にこれらと接触して挟持(挟圧保持)された複数のピニオンローラ(第2遊星ローラ)63と、各ピニオンローラ63を回転自在に支持するキャリア(第2キャリア)64と、を有する。複数のピニオンローラ63は、リングローラ62の内周面72の周方向に関して互いに等間隔で(あるいはほぼ等間隔で)配置されている。サンローラ61、リングローラ62、及びキャリア64の中心軸(軸線)は互いに一致しており、さらに、サンローラ21、リングローラ22、及びキャリア24の中心軸(軸線)と一致している。そして、ピニオンローラ63が自転するときの回転中心軸(軸線)はリングローラ62の中心軸と平行である。図1~3に示す例では、リングローラ22,62がケーシング20(回転の固定された固定部材)に固定されており、ピニオンローラ23,63の外周面33,73とそれぞれ接触する内周面32,72が形成された固定リングが、リングローラ22,62により構成される。そして、遊星ローラ機構52のサンローラ61が遊星ローラ機構12のキャリア24に機械的に連結されていることで、遊星ローラ機構12と遊星ローラ機構52とが機械的に直列接続されている。
 遊星ローラ機構12,52(トラクションドライブ機構10)においては、ローラ同士の油膜を介した接触部に押付力(法線方向の力)が作用することで生じる油膜のせん断力(接線方向のトラクション力)によってトルク伝達を行うことが可能であるが、トルク伝達を行う際には、各接触部において過大滑り(グロススリップ)が生じないように、トルク伝達に必要な押付力(法線力)を各接触部に作用させる必要がある。遊星ローラ機構12において、サンローラ21の外周面31と各ピニオンローラ23の外周面33との接触部27、及び各ピニオンローラ23の外周面33とリングローラ22の内周面32との接触部28に押付力(法線力)を作用させるためには、例えば焼き嵌めや締まり嵌め等によってサンローラ21及び各ピニオンローラ23をリングローラ22の内側に嵌め込み、遊星ローラ機構12に締め代を生じさせる。この締め代によってリングローラ22が径方向外側へ弾性変形することで径方向内側(ピニオンローラ23側)への弾性力(復元力)が生じ、リングローラ22は、この弾性力によって各ピニオンローラ23をサンローラ21側へ押圧することで、接触部27,28に法線力を作用させることができる。同様に、遊星ローラ機構52においても、例えば焼き嵌めや締まり嵌め等によってサンローラ61及び各ピニオンローラ63をリングローラ62の内側に嵌め込み、遊星ローラ機構52に締め代を生じさせることで、サンローラ61の外周面71と各ピニオンローラ63の外周面73との接触部67、及び各ピニオンローラ63の外周面73とリングローラ62の内周面72との接触部68に押付力を作用させることができる。また、各接触部27,28,67,68に押付力を付加する既知の押付力付加機構を設けることもできる。このように、各接触部27,28,67,68に法線方向の力を作用させることで、各接触部27,28,67,68に接線方向のトラクション力を発生させることができ、サンローラ21と各ピニオンローラ23との間、各ピニオンローラ23とリングローラ22との間、サンローラ61と各ピニオンローラ63との間、及び各ピニオンローラ63とリングローラ62との間でトルク伝達をそれぞれ行うことができる。
 なお、遊星ローラ機構12に生じる締め代a1は、サンローラ21(外周面31)の外径をds1、ピニオンローラ23(外周面33)の外径をdp1、リングローラ22(内周面32)の内径をdr1とすると、以下の(1)式で表される。同様に、遊星ローラ機構52に生じる締め代a2は、サンローラ61(外周面71)の外径をds2、ピニオンローラ63(外周面73)の外径をdp2、リングローラ62(内周面72)の内径をdr2とすると、以下の(2)式で表される。
 a1=(ds1+2×dp1-dr1)/2  ・・・(1)
 a2=(ds2+2×dp2-dr2)/2  ・・・(2)
 本実施形態に係るトラクションドライブ機構10については、変速機構として用いることが可能である。図1~3に示す例では、リングローラ22,62がケーシング20に固定され、リングローラ22,62の回転が拘束されているため、サンローラ21とキャリア64との間で動力を変速して伝達することができる。サンローラ21からキャリア64へ動力を伝達する場合は、トラクションドライブ機構10は、サンローラ21からキャリア64へ動力を減速して伝達する減速機構として機能する。その際には、遊星ローラ機構12では、サンローラ21からキャリア24へ動力が減速して伝達され、遊星ローラ機構52では、キャリア24に連結されたサンローラ61からキャリア64へ動力が減速して伝達される。ただし、トラクションドライブ機構10を、キャリア64からサンローラ21へ動力を増速して伝達する増速機構として機能させることも可能である。
 減速機構として機能するトラクションドライブ機構10において、各接触部27,28に滑りが発生していないものとした場合の、遊星ローラ機構12のサンローラ21からキャリア24にかけての理論的な変速比(減速比)e1は、サンローラ21(外周面31)の外径ds1及びリングローラ22(内周面32)の内径dr1を用いた以下の(3)式で表され、各接触部67,68に滑りが発生していないものとした場合の、遊星ローラ機構52のサンローラ61からキャリア64にかけての理論的な変速比(減速比)e2は、サンローラ61(外周面71)の外径ds2及びリングローラ62(内周面72)の内径dr2を用いた以下の(4)式で表される。そして、各接触部27,28,67,68に滑りが発生していないものとした場合の、トラクションドライブ機構10のサンローラ21からキャリア64にかけての理論的な総変速比(総減速比)e0は、以下の(5)式で表される。ただし、各接触部27,28,67,68では、トルク伝達の際に微少滑りが発生しているため、実際の変速比(減速比)は、厳密には、理論的な変速比(減速比)と比較して、微少滑りの分だけ僅かな差が生じる。
 e1=dr1/ds1+1  ・・・(3)
 e2=dr2/ds2+1  ・・・(4)
 e0=e1×e2=(dr1/ds1+1)×(dr2/ds2+1)    ・・・(5)
 遊星ローラ機構12において、接触部27,28に押付力を作用させる際には、リングローラ22は、例えば図4に示すように、各ピニオンローラ23からの反力を受けることで径方向外側へ弾性変形する。ただし、図4では、説明の便宜上、リングローラ22の変形量を実際の変形量よりも大きくして図示している。リングローラ22の径方向外側への変形量は、周方向位置に応じて異なり、ピニオンローラ23との接触部28の周方向位置で最大となり、ピニオンローラ23との接触部28から離れるほど小さくなる。リングローラ22とキャリア24との間に相対回転が発生する(リングローラ22に対してピニオンローラ23が相対的に公転する)と、接触部28の周方向位置が周期的に変化するため、リングローラ22の径方向外側への変形量が最大となる周方向位置が周期的に変化することで、リングローラ22には径方向への変形が繰り返し発生する。同様に、遊星ローラ機構52においても、リングローラ62に径方向への変形が繰り返し発生する。このリングローラ22,62の繰り返し変形が振動・騒音の原因となる。
 リングローラ22のある周方向位置θでの径方向振動変位r1、及びリングローラ62のある周方向位置θでの径方向振動変位r2は、いずれも正弦波で表され、以下の(6)、(7)式でそれぞれ表される。(6)、(7)式において、a1は遊星ローラ機構12における締め代((1)式参照)、a2は遊星ローラ機構52における締め代((2)式参照)、ω1はキャリア24の回転速度、ω2はキャリア64の回転速度、tは時間である。
 r1=a1×cos(ω1×t+θ)    ・・・(6)
 r2=a2×cos(ω2×t+θ)    ・・・(7)
 キャリア24の回転速度ω1、及びキャリア64の回転速度ω2は、以下の(8)、(9)式でそれぞれ表される。(8)、(9)式において、ωinはサンローラ21の回転速度(入力回転速度)、N1は周方向に沿って並べるピニオンローラ23の個数、N2は周方向に沿って並べるピニオンローラ63の個数、e1は遊星ローラ機構12のサンローラ21からキャリア24にかけての減速比((3)式参照)、e2は遊星ローラ機構52のサンローラ61からキャリア64にかけての減速比((4)式参照)である。
 ω1=ωin×N1/e1  ・・・(8)
 ω2=ωin×N2/(e1×e2)    ・・・(9)
 リングローラ22のある周方向位置θでの径方向振動速度v1、及びリングローラ62のある周方向位置θでの径方向振動速度v2は、(6)、(7)式の時間微分により、以下の(10)、(11)式でそれぞれ表される。
 v1=-a1×ω1×sin(ω1×t+θ)    ・・・(10)
 v2=-a2×ω2×sin(ω2×t+θ)    ・・・(11)
 リングローラ22,62全体の振動パワーP0は、リングローラ22のある周方向位置θでの単位θあたりの質量m1と速度v1の積m1×v1と、リングローラ62のある周方向位置θでの単位θあたりの質量m2と速度v2の積m2×v2との和(m1×v1+m2×v2)を、リングローラ22,62全周に渡って積分することで算出され、以下の(12)式で表される。(12)式において、M1はリングローラ22の質量、M2はリングローラ62の質量である。(12)式に示すように、リングローラ22,62全体の振動パワーP0は、遊星ローラ機構12の減速比e1(リングローラ22の内径dr1とサンローラ21の外径ds1との比ρ1)、リングローラ22,62の質量M1,M2、遊星ローラ機構12,52における締め代a1,a2、及びピニオンローラ23,63の個数N1,N2に応じて変化する。リングローラ22,62の繰り返し変形による振動・騒音レベルを低減するためには、(12)式で表される振動パワーP0を小さくすることが望ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 遊星ローラ機構12,52(リングローラ22,62の質量M1,M2、及び遊星ローラ機構12,52における締め代a1,a2)の設計方法の一例を図5のフローチャートに示す。まずステップS101では、与えられた遊星ローラ機構12,52の減速比e1,e2、及びリングローラ22,62(内周面32,72)の内径dr1,dr2(一定値とする)に対して、サンローラ21,61(外周面31,71)の外径ds1,ds2、及びピニオンローラ23,63(外周面33,73)の外径dp1,dp2が算出される。図1~3に示す例では、遊星ローラ機構12の減速比e1が遊星ローラ機構52の減速比e2より大きいため、リングローラ22の内径dr1とサンローラ21の外径ds1との比ρ1(=dr1/ds1)が、リングローラ62の内径dr2とサンローラ61の外径ds2との比ρ2(=dr2/ds2)より大きく、さらに、リングローラ22,62の内径dr1,dr2が等しいため、サンローラ21の外径ds1がサンローラ61の外径ds2より小さく、ピニオンローラ23の外径dp1がピニオンローラ63の外径dp2より大きい。次にステップS102では、与えられた入力トルク(サンローラ21への入力トルク)Ts1、及びピニオンローラ23,63の個数N1,N2に対して、接触部27,67に必要な押付力Fs1,Fs2が以下の(13)、(14)式により算出される。(13)、(14)式において、Ts2はサンローラ61のトルク(=e1×Ts1)、μは接触部27,67でのトラクション係数である。
 Fs1=Ts1/(μ×ds1×N1)    ・・・(13)
 Fs2=Ts2/(μ×ds2×N2)    ・・・(14)
 次にステップS103では、与えられた接触部27,67での面圧Ps1,Ps2(一定値とする)に対して、サンローラ21,61、ピニオンローラ23,63、及びリングローラ22,62の軸長(接触部27,28,67,68の軸線方向長さ)が算出され、リングローラ22,62の質量M1,M2が算出される。図1~3に示す例では、遊星ローラ機構52のサンローラ61、ピニオンローラ63、及びリングローラ62の軸長(接触部67,68の軸線方向長さ)が、遊星ローラ機構12のサンローラ21、ピニオンローラ23、及びリングローラ22の軸長(接触部27,28の軸線方向長さ)より長い。次にステップS104では、接触部27,67に押付力Fs1,Fs2を作用させるために必要な、遊星ローラ機構12,52における締め代a1,a2が算出される。
 総減速比e0一定、リングローラ22,62の内径dr1,dr2一定、入力トルクTs1一定、及び接触部27,67での面圧Ps1,Ps2一定の条件で、図5のフローチャートに従って遊星ローラ機構12,52を設計した場合における、遊星ローラ機構12の減速比e1とリングローラ22,62の質量M1,M2との関係を計算した結果を図6に示す。図6に示すように、遊星ローラ機構12の減速比(1段目減速比)e1が大きいほど、リングローラ22の質量M1が大きくなる。これは、1段目減速比e1が大きい場合、サンローラ21の外径ds1が小さくなることで接触部27の面圧Ps1が高くなるのを抑制するために、リングローラ22の軸長を長くする必要があるからである。また、ピニオンローラ23,63の個数N1,N2の増加によってリングローラ22,62の質量M1,M2が減少しているが、特に遊星ローラ機構52(2段目)の方が質量低減効果が大きい。図6に示すように、遊星ローラ機構12の減速比e1の変更に伴い、リングローラ22,62の質量M1,M2も変化し、(12)式で表される振動パワーP0も変化する。(12)式から、リングローラ22,62の質量M1,M2が小さい方が、振動パワーP0が小さくなる傾向にある。
 また、総減速比e0一定、リングローラ22,62の内径dr1,dr2一定、入力トルクTs1一定、及び接触部27,67での面圧Ps1,Ps2一定の条件で、図5のフローチャートに従って遊星ローラ機構12,52を設計した場合における、遊星ローラ機構12のピニオンローラ23の個数N1と積a1×N1との関係を計算した結果を図7に示す。遊星ローラ機構12において、接触部27での伝達トルクTs1は押付力Fs1とピニオンローラ23の個数N1に比例し、押付力Fs1は締め代a1と相関がある。伝達トルクTs1一定とした場合に、ピニオンローラ23の個数N1が増えると、押付力Fs1つまり締め代a1は小さくなる。さらに、ピニオンローラ23の個数N1の増加割合に対して、締め代a1が小さくなる割合の方が大きいため、図7に示すように、N1≦5の場合にピニオンローラ23の個数N1の増加に伴い積a1×N1が減少し、N1=6の場合に積a1×N1が最小となる。ただし、N1≧7の場合は、ピニオンローラ23の個数N1の増加割合に対して、締め代a1の減少割合が小さくなるため、ピニオンローラ23の個数N1の増加に伴い積a1×N1は増加する。なお、遊星ローラ機構52のピニオンローラ63の個数N2と積a2×N2との関係も図7に示す関係と同様である。図7に示すように、ピニオンローラ23,63の個数N1,N2の変更に伴い、積a1×N1,a2×N2も変化し、(12)式で表される振動パワーP0も変化する。(12)式から、積a1×N1,a2×N2が小さい方が、振動パワーP0が小さくなる傾向にある。
 ただし、遊星ローラ機構12で実現可能な減速比e1は、周方向に沿って並べるピニオンローラ23同士が互いに干渉しないように、ピニオンローラ23の個数N1に応じた上限値より小さい範囲に制限される。これは遊星ローラ機構52についても同様である。より具体的には、遊星ローラ機構52で実現可能な減速比e2は、以下の(15)式で表される上限値λN2より小さい範囲に制限される。つまり、リングローラ62の内径dr2とサンローラ61の外径ds2との比ρ2(=dr2/ds2)が、上限値(λN2-1)より小さい範囲に制限される。例えばN2=3の場合は、λN2=8+4×30.5≒14.93であり、N2=4の場合は、λN2=4+2×20.5≒6.83であり、N2=5の場合は、λN2≒4.85であり、N2=6の場合は、λN2=4.0である。
 λN2=(1+sin(π/N2))/(1-sin(π/N2))+1  ・・・(15)
 周方向に沿って並べるピニオンローラの個数が4個である非特許文献1では、リングローラを固定した場合の、サンローラからキャリアにかけての減速比が、(15)式から、上限値(4+2×20.5)≒6.83より小さい範囲に制限され、この上限値(4+2×20.5)以上の減速比を実現することができない。減速比をさらに大きくするために、特許文献1,2のように、第1遊星ローラ機構と第2遊星ローラ機構を2段に直列接続した場合でも、第1遊星ローラ機構のサンローラから第2遊星ローラ機構のキャリアにかけての減速比が、上限値(4+2×20.52=(24+16×20.5)≒46.6より小さい範囲に制限され、この上限値(24+16×20.5)以上の減速比を実現することができない。本実施形態に係るトラクションドライブ機構10では、遊星ローラ機構12のキャリア24と遊星ローラ機構52のサンローラ61とを連結し、遊星ローラ機構12,52を2段に直列接続することで、総減速比e0の増大を図っているものの、N1=N2=4では実現不可能な(24+16×20.5)以上の大きい総減速比e0を実現するためには、ピニオンローラ23,63の個数N1,N2のいずれか1つ以上を3個以下に減らす必要がある。ただし、ピニオンローラの個数を3個以下に減らすと、図7に示すように、遊星ローラ機構の締め代とピニオンローラの個数との積が増大することで、(12)式で表される振動パワーP0の増大を招きやすくなる。さらに、ピニオンローラの個数を2個以下にすると、ピニオンローラに押圧されるサンローラの位置が安定しなくなり、各接触部に押付力を安定して作用させることが困難となる。
 トラクションドライブ機構10全体の総減速比e0(=e1×e2)が(24+16×20.5)以上、サンローラ21の回転速度(入力回転速度)ωinが一定の条件で、遊星ローラ機構12の減速比e1、及びピニオンローラ23,63の個数N1,N2を変更しながら、リングローラ22,62全体の振動パワーP0による騒音レベルを計算した結果を図8~10に示す。図8は総減速比e0が50である場合の騒音レベルの計算結果を示し、図9は総減速比e0が65である場合の騒音レベルの計算結果を示し、図10は総減速比e0が80である場合の騒音レベルの計算結果を示す。(12)式で表される振動パワーP0の計算の際には、リングローラ22,62の内径dr1,dr2一定、入力トルクTs1一定、接触部27,67での面圧Ps1,Ps2一定とし、図5のフローチャートに従って、図6,7に示す関係を用いてリングローラ22,62の質量M1,M2及び積a1×N1,a2×N2を算出している。そして、騒音レベルの計算の際には、振動から音響への変換効率σを振動パワーP0に乗じている。図8~10において、実線部分は、ピニオンローラ23同士及びピニオンローラ63同士が干渉しない範囲を示し、破線部分は、ピニオンローラ23同士及びピニオンローラ63同士のいずれかが干渉して実際には成立しない範囲を示す。
 図8に示すように、e0=50の条件において、N1=3且つN2=3の場合は、遊星ローラ機構12の減速比(1段目減速比)e1が10.18のときに騒音レベル(振動パワーP0)が最小となり(最下点となり)、N1=3且つN2=4の場合は、1段目減速比e1が8.55のときに騒音レベルが最小となり(最下点となり)、N1=3且つN2=5の場合は、1段目減速比e1が10.31のときに騒音レベルが最小となり、N1=3且つN2=6の場合は、1段目減速比e1が12.50のときに騒音レベルが最小となる。N1=3且つN2=5の場合、N1=3且つN2=6の場合は、ピニオンローラ63同士が干渉しない条件により、騒音レベルが最小となる1段目減速比e1が決まる。一方、N1=4且つN2=3の場合は、1段目減速比e1が6.83のときに騒音レベルが最小となり、N1=5且つN2=3の場合は、1段目減速比e1が4.85のときに騒音レベルが最小となるが、これらの場合の最小値は、N1=3且つN2=3の場合やN1=3且つN2=4の場合やN1=3且つN2=5の場合やN1=3且つN2=6の場合の最小値よりも大きくなる。
 図9に示すように、e0=65の条件において、N1=3且つN2=3の場合は、1段目減速比e1が12.46のときに騒音レベルが最小となり(最下点となり)、N1=3且つN2=4の場合は、1段目減速比e1が10.43のときに騒音レベルが最小となり(最下点となり)、N1=3且つN2=5の場合は、1段目減速比e1が13.40のときに騒音レベルが最小となる。N1=3且つN2=5の場合は、ピニオンローラ63同士が干渉しない条件により、騒音レベルが最小となる1段目減速比e1が決まる。一方、N1=4且つN2=3の場合は、1段目減速比e1が6.83のときに騒音レベルが最小となり、N1=5且つN2=3の場合は、1段目減速比e1が4.85のときに騒音レベルが最小となるが、これらの場合の最小値は、N1=3且つN2=3の場合やN1=3且つN2=4の場合やN1=3且つN2=5の場合の最小値よりも大きくなる。
 図10に示すように、e0=80の条件において、N1=3且つN2=3の場合は、1段目減速比e1が14.57のときに騒音レベルが最小となり(最下点となり)、N1=3且つN2=4の場合は、1段目減速比e1が12.20のときに騒音レベルが最小となる(最下点となる)。一方、N1=4且つN2=3の場合は、1段目減速比e1が6.83のときに騒音レベルが最小となるが、この場合の最小値は、N1=3且つN2=3の場合やN1=3且つN2=4の場合の最小値よりも大きくなる。
 したがって、N1=N2=4では実現不可能な(24+16×20.5)以上の大きい総減速比e0を実現するために、ピニオンローラ23,63の個数N1,N2のいずれか1つ以上を3個に減らすことにより、振動パワーP0に影響を与える積a1×N1,a2×N2のいずれか1つ以上が増大しても、遊星ローラ機構12の減速比e1を調整することで、騒音レベル(振動パワーP0)を小さくすることが可能となる。さらに、少なくとも遊星ローラ機構12のピニオンローラ23の個数N1を3個に減らす場合の方が、遊星ローラ機構52のピニオンローラ63の個数N2を3個に減らす場合よりも、騒音レベルの最小値を小さくすることができる。さらに、遊星ローラ機構52のピニオンローラ63の個数N2を増やして締め代a2を小さくすることで、騒音レベルの最小値をより小さくすることが可能となる。ただし、ピニオンローラ63の個数N2を7個以上に増やすと、ピニオンローラ63の個数N2の増加割合に対して、締め代a2の減少割合が小さくなることで、振動パワーP0に影響を与える積a2×N2が増大し、ピニオンローラ63の個数N2の増加による振動パワーP0の低減効果が得られなくなる。そこで、本実施形態では、周方向に沿って並べるピニオンローラ23の個数N1を3個に設定し、周方向に沿って並べるピニオンローラ63の個数N2を3個以上且つ6個以下に設定する。図3は、周方向に沿って並べるピニオンローラ63の個数N2が3個である例を示しており、図11は、周方向に沿って並べるピニオンローラ63の個数N2が4個である例を示しており、図12は、周方向に沿って並べるピニオンローラ63の個数N2が5個である例を示しており、図13は、周方向に沿って並べるピニオンローラ63の個数N2が6個である例を示している。
 また、1dB程度の騒音レベルの変化については、人間はその差をほとんど認識できない。そこで、本実施形態では、設定したピニオンローラ23,63の個数N1,N2に対して、遊星ローラ機構12の減速比e1を、騒音レベル(振動パワーP0)が最小値から+1dB以下となる範囲内に設定する。以下、遊星ローラ機構12の減速比e1の範囲について説明する。
 図2,3に示すN1=3且つN2=3の場合、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる、遊星ローラ機構12の減速比(1段目減速比)e1の範囲は、図8に示すe0=50の条件では、その下限値が7.27であり、その上限値が14.27である。図9に示すe0=65の条件では、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、その下限値が8.87であり、その上限値が14.93(≒8+4×30.5)である。図10に示すe0=80の条件では、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、その下限値が10.33であり、その上限値が14.93(≒8+4×30.5)である。e0=65,80の条件では、ピニオンローラ23同士が干渉しない条件により、1段目減速比e1の範囲の上限値が決まる。
 図2,11に示すN1=3且つN2=4の場合、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、図8に示すe0=50の条件では、その下限値が7.32(≒25-12.5×20.5)であり、その上限値が11.48である。図9に示すe0=65の条件では、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、その下限値が9.52(≒32.5-16.25×20.5)であり、その上限値が14.57である。図10に示すe0=80の条件では、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、その下限値が11.72(≒40-20×20.5)であり、その上限値が14.93(≒8+4×30.5)である。e0=50,65,80の条件では、ピニオンローラ63同士が干渉しない条件により、1段目減速比e1の範囲の下限値が決まり、e0=80の条件では、ピニオンローラ23同士が干渉しない条件により、1段目減速比e1の範囲の上限値が決まる。
 N1=3且つN2=5の場合、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、図8に示すe0=50の条件では、その下限値が10.31であり、その上限値が12.26である。図9に示すe0=65の条件では、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、その下限値が13.40であり、その上限値が14.93(≒8+4×30.5)である。e0=50,65の条件では、ピニオンローラ63同士が干渉しない条件により、1段目減速比e1の範囲の下限値が決まり、e0=65の条件では、ピニオンローラ23同士が干渉しない条件により、1段目減速比e1の範囲の上限値が決まる。
 N1=3且つN2=6の場合、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる1段目減速比e1の範囲は、図8に示すe0=50の条件では、その下限値が12.50であり、その上限値が14.19である。e0=50の条件では、ピニオンローラ63同士が干渉しない条件により、1段目減速比e1の範囲の下限値が決まる。
 さらに、N1=3且つN2=3~6の各条件において、総減速比e0(=e1×e2)を(24+16×20.5)以上の範囲で変更しながら、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる、遊星ローラ機構12の減速比(1段目減速比)e1の範囲を調べた計算結果を図14~17に示す。図14はN1=3且つN2=3の場合の計算結果を示し、図15はN1=3且つN2=4の場合の計算結果を示し、図16はN1=3且つN2=5の場合の計算結果を示し、図17はN1=3且つN2=6の場合の計算結果を示す。図14~17の斜線部分が、設定したピニオンローラ23,63の個数N1,N2に対して、騒音レベルが最小値から+1dB以下となる、総減速比e0と1段目減速比e1との関係を表す。
 N1=3且つN2=3の場合、図14の斜線部分の範囲は、以下の(16)~(18)式で表すことができる。ただし、(18)式において、min[0.204×e0+4.123,8+4×30.5]は、(0.204×e0+4.123)と(8+4×30.5)の小さい方の値を表す。e0≦53.0の場合は、e1≦0.204×e0+4.123であり、e0>53.0の場合は、e1≦8+4×30.5である。
 e0≧24+16×20.5  ・・・(16)
 e1≧0.102×e0+2.196  ・・・(17)
 e1≦min[0.204×e0+4.123,8+4×30.5]    ・・・(18)
 (16)~(18)式は、リングローラ22の内径dr1とサンローラ21の外径ds1との比ρ1(=dr1/ds1)、及びリングローラ62の内径dr2とサンローラ61の外径ds2との比ρ2(=dr2/ds2)を用いて、以下の(19)~(21)式に変形できる。ただし、(21)式において、min[0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123,7+4×30.5]は、(0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123)と(7+4×30.5)の小さい方の値を表す。(ρ1+1)×(ρ2+1)≦53.0の場合は、ρ1≦0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123であり、(ρ1+1)×(ρ2+1)>53.0の場合は、ρ1≦7+4×30.5である。
 (ρ1+1)×(ρ2+1)≧24+16×20.5  ・・・(19)
 ρ1≧0.102×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.196  ・・・(20)
 ρ1≦min[0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123,7+4×30.5]                                                            ・・・(21)
 本実施形態に係るトラクションドライブ機構10において、N1=3且つN2=3の場合は、騒音レベルが最小値から+1dB以下となるように、(19)~(21)式((16)~(18)式)が成立する範囲内にρ1,ρ2(e1,e2)を設定する。これによって、騒音レベル(振動パワーP0)を低減しつつ、N1=N2=4では実現不可能な(24+16×20.5)以上の大きい総減速比e0を実現することができる。N1=3且つN2=3の場合、総減速比e0の最大値は、124.8となる。
 さらに、図14の破線は、設定したピニオンローラ23,63の個数N1,N2に対して、騒音レベルが最小値(最下点)となる、総減速比e0と1段目減速比e1との関係を表す。N1=3且つN2=3の場合、図14の破線は、以下の(22)式で表すことができ、さらに、以下の(23)式に変形できる。N1=3且つN2=3の場合に、騒音レベルをさらに低減するためには、(23)式((22)式)がほぼ成立するように、ρ1,ρ2(e1,e2)を設定することが好ましい。
 e1=0.146×e0+2.890  ・・・(22)
 ρ1=0.146×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.890  ・・・(23)
 また、N1=3且つN2=4の場合、図15の斜線部分の範囲は、前述の(16)式と以下の(24)、(25)式で表すことができる。ただし、(25)式において、min[0.185×e0+2.320,8+4×30.5]は、(0.185×e0+2.320)と(8+4×30.5)の小さい方の値を表す。e0≦68.2の場合は、e1≦0.185×e0+2.320であり、e0>68.2の場合は、e1≦8+4×30.5である。
 e1≧(2-20.5)×e0/4  ・・・(24)
 e1≦min[0.185×e0+2.320,8+4×30.5]    ・・・(25)
 (24)、(25)式は、以下の(26)、(27)式に変形できる。ただし、(27)式において、min[0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320,7+4×30.5]は、(0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320)と(7+4×30.5)の小さい方の値を表す。(ρ1+1)×(ρ2+1)≦68.2の場合は、ρ1≦0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320であり、(ρ1+1)×(ρ2+1)>68.2の場合は、ρ1≦7+4×30.5である。
 ρ1≧(2-20.5)×(ρ1+1)×(ρ2+1)/4-1  ・・・(26)
 ρ1≦min[0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320,7+4×30.5]                                                          ・・・(27)
 本実施形態に係るトラクションドライブ機構10において、N1=3且つN2=4の場合は、(19)、(26)、(27)式((16)、(24)、(25)式)が成立する範囲内にρ1,ρ2(e1,e2)を設定する。これによっても、騒音レベル(振動パワーP0)を低減しつつ、N1=N2=4では実現不可能な(24+16×20.5)以上の大きい総減速比e0を実現することができる。N1=3且つN2=4の場合、総減速比e0の最大値は、101.9となる。
 さらに、図15の破線は、設定したピニオンローラ23,63の個数N1,N2に対して、騒音レベルが最小値(最下点)となる、総減速比e0と1段目減速比e1との関係を表す。N1=3且つN2=4の場合、図15の破線は、以下の(28)式で表すことができ、さらに、以下の(29)式に変形できる。N1=3且つN2=4の場合に、騒音レベルをさらに低減するためには、(29)式((28)式)がほぼ成立するように、ρ1,ρ2(e1,e2)を設定することが好ましい。
 e1=0.122×e0+2.488  ・・・(28)
 ρ1=0.122×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.488  ・・・(29)
 また、N1=3且つN2=5の場合、図16の斜線部分の範囲は、前述の(16)式と以下の(30)、(31)式で表すことができる。ただし、(31)式において、min[0.234×e0+0.520,8+4×30.5]は、(0.234×e0+0.520)と(8+4×30.5)の小さい方の値を表す。e0≦61.6の場合は、e1≦0.234×e0+0.520であり、e0>61.6の場合は、e1≦8+4×30.5である。
 e1≧0.206×e0  ・・・(30)
 e1≦min[0.234×e0+0.520,8+4×30.5]    ・・・(31)
 (30)、(31)式は、以下の(32)、(33)式に変形できる。ただし、(33)式において、min[0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480,7+4×30.5]は、(0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480)と(7+4×30.5)の小さい方の値を表す。(ρ1+1)×(ρ2+1)≦61.6の場合は、ρ1≦0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480であり、(ρ1+1)×(ρ2+1)>61.6の場合は、ρ1≦7+4×30.5である。
 ρ1≧0.206×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1  ・・・(32)
 ρ1≦min[0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480,7+4×30.5]                                                      ・・・(33)
 本実施形態に係るトラクションドライブ機構10において、N1=3且つN2=5の場合は、(19)、(32)、(33)式((16)、(30)、(31)式)が成立する範囲内にρ1,ρ2(e1,e2)を設定する。これによっても、騒音レベル(振動パワーP0)を低減しつつ、N1=N2=4では実現不可能な(24+16×20.5)以上の大きい総減速比e0を実現することができる。N1=3且つN2=5の場合、総減速比e0の最大値は、72.4となる。
 さらに、N1=3且つN2=5の場合は、図16の斜線部分の上限から下限に移行するにつれて騒音レベルが小さくなるので、騒音レベルをさらに低減するためには、ρ1=0.206×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1(e1=0.206×e0)がほぼ成立するように、ρ1,ρ2(e1,e2)を設定することが好ましい。この場合、周方向に隣接するピニオンローラ63間にトラクション力が発生しない程度の微小間隔を空けた状態で、5個のピニオンローラ63が周方向に沿って並べられる。
 また、N1=3且つN2=6の場合、図17の斜線部分の範囲は、前述の(16)式と以下の(34)、(35)式で表すことができる。ただし、(35)式において、min[0.278×e0+0.397,8+4×30.5]は、(0.278×e0+0.397)と(8+4×30.5)の小さい方の値を表す。e0≦52.3の場合は、e1≦0.278×e0+0.397であり、e0>52.3の場合は、e1≦8+4×30.5である。
 e1≧0.25×e0  ・・・(34)
 e1≦min[0.278×e0+0.397,8+4×30.5]    ・・・(35)
 (34)、(35)式は、以下の(36)、(37)式に変形できる。ただし、(37)式において、min[0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603,7+4×30.5]は、(0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603)と(7+4×30.5)の小さい方の値を表す。(ρ1+1)×(ρ2+1)≦52.3の場合は、ρ1≦0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603であり、(ρ1+1)×(ρ2+1)>52.3の場合は、ρ1≦7+4×30.5である。
 ρ1≧0.25×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1  ・・・(36)
 ρ1≦min[0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603,7+4×30.5]                                                    ・・・(37)
 本実施形態に係るトラクションドライブ機構10において、N1=3且つN2=6の場合は、(19)、(36)、(37)式((16)、(34)、(35)式)が成立する範囲内にρ1,ρ2(e1,e2)を設定する。これによっても、騒音レベル(振動パワーP0)を低減しつつ、N1=N2=4では実現不可能な(24+16×20.5)以上の大きい総減速比e0を実現することができる。N1=3且つN2=6の場合、総減速比e0の最大値は、59.7となる。
 さらに、N1=3且つN2=6の場合は、図17の斜線部分の上限から下限に移行するにつれて騒音レベルが小さくなるので、騒音レベルをさらに低減するためには、ρ1=0.25×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1(e1=0.25×e0)がほぼ成立するように、ρ1,ρ2(e1,e2)を設定することが好ましい。この場合、周方向に隣接するピニオンローラ63間にトラクション力が発生しない程度の微小間隔を空けた状態で、6個のピニオンローラ63が周方向に沿って並べられる。
 以上説明したように、本実施形態によれば、リングローラ22,62の径方向への繰り返し変形に起因する振動・騒音を低減しつつ、トラクションドライブ機構10の体格の大型化を招くことなくトラクションドライブ機構10全体での総減速比e0の増大を実現することができる。
 本実施形態では、キャリア24及びリングローラ62をケーシング20に固定して回転を拘束し、リングローラ22とサンローラ61を機械的に連結することで、サンローラ21とキャリア64との間で動力を変速して伝達する(サンローラ21からキャリア64へ動力を減速して伝達する)ことも可能である。また、リングローラ22及びキャリア64をケーシング20に固定して回転を拘束し、キャリア24とサンローラ61を機械的に連結することで、サンローラ21とリングローラ62との間で動力を変速して伝達する(サンローラ21からリングローラ62へ動力を減速して伝達する)ことも可能である。また、キャリア24,64をケーシング20に固定して回転を拘束し、リングローラ22とサンローラ61を機械的に連結することで、サンローラ21とリングローラ62との間で動力を変速して伝達する(サンローラ21からリングローラ62へ動力を減速して伝達する)ことも可能である。
 以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
 10 トラクションドライブ機構、12,52 遊星ローラ機構、20 ケーシング、21,61 サンローラ、22,62 リングローラ、23,63 ピニオンローラ、24,64 キャリア、27,28,67,68 接触部。

Claims (2)

  1.  第1キャリアに回転自在に支持された複数の第1遊星ローラが第1サンローラと第1リングローラとの間にこれらと接触して挟持された第1遊星ローラ機構と、第2キャリアに回転自在に支持された複数の第2遊星ローラが第2サンローラと第2リングローラとの間にこれらと接触して挟持された第2遊星ローラ機構とが直列接続されたトラクションドライブ機構であって、
     第1遊星ローラの数N1、第2遊星ローラの数N2、第1リングローラの内径と第1サンローラの外径との比ρ1、第2リングローラの内径と第2サンローラの外径との比ρ2に関して、
     N1=3、N2=3,4,5または6、及び
     (ρ1+1)×(ρ2+1)≧24+16×20.5
    が成立し、
     N2=3ならば、
     (0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
    min[0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123,7+4×30.5]
    とすると、
     ρ1≧0.102×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.196、及び
     ρ1≦min[0.204×(ρ1+1)×(ρ2+1)+3.123,
    7+4×30.5]
    が成立し、
     N2=4ならば、
     (0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
    min[0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320,7+4×30.5]
    とすると、
     ρ1≧(2-20.5)×(ρ1+1)×(ρ2+1)/4-1、及び
     ρ1≦min[0.185×(ρ1+1)×(ρ2+1)+1.320,
    7+4×30.5]
    が成立し、
     N2=5ならば、
     (0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
    min[0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480,7+4×30.5]
    とすると、
     ρ1≧0.206×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1、及び
     ρ1≦min[0.234×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.480,
    7+4×30.5]
    が成立し、
     N2=6ならば、
     (0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603)と(7+4×30.5)の小さい方の値を
    min[0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603,7+4×30.5]
    とすると、
     ρ1≧0.25×(ρ1+1)×(ρ2+1)-1、及び
     ρ1≦min[0.278×(ρ1+1)×(ρ2+1)-0.603,
    7+4×30.5]
    が成立する、トラクションドライブ機構。
  2.  請求項1に記載のトラクションドライブ機構であって、
     第2サンローラと第1キャリアが連結されており、
     第1及び第2リングローラの回転が拘束されている、トラクションドライブ機構。
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