JP4407281B2 - 摩擦伝動装置 - Google Patents

摩擦伝動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4407281B2
JP4407281B2 JP2003433910A JP2003433910A JP4407281B2 JP 4407281 B2 JP4407281 B2 JP 4407281B2 JP 2003433910 A JP2003433910 A JP 2003433910A JP 2003433910 A JP2003433910 A JP 2003433910A JP 4407281 B2 JP4407281 B2 JP 4407281B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
transmission device
friction transmission
driven
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003433910A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005188701A (ja
Inventor
建 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003433910A priority Critical patent/JP4407281B2/ja
Priority to US11/016,981 priority patent/US7441634B2/en
Publication of JP2005188701A publication Critical patent/JP2005188701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4407281B2 publication Critical patent/JP4407281B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)

Description

本発明は、減速や増速のための変速装置として適用される摩擦伝動装置の技術分野に属する。
回転自在に支持された駆動ローラと従動ローラとを押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦力によって、一方のローラから他方のローラに動力を伝達させる摩擦伝動装置では、ローラの軸支持部をネジ等によって相対的に締め上げ、軸間距離を近づけることでローラに押し付け力を与えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−173743号公報
しかしながら、従来の摩擦伝動装置にあっては、伝達するトルクによらず押し付け力は一定となる。ところが、動力伝達部における摩擦係数は、運転条件によって大きく変化するものではないので、最大伝達トルクに合わせて押し付け力を設定すれば、低トルク域では過剰な押し付け力を与えることになり、ローラおよび支持軸受の寿命低下や、動力伝達効率の悪化を招く、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、くさびローラやアクチュエータを用いることのない簡単な構成としながら、伝達トルクに比例した押し付け力を与えることにより、寿命と動力伝達効率の向上を達成することができる摩擦伝動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、回転自在に支持された駆動ローラと従動ローラとを押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦力によって、上記2個のローラのうち、一方のローラから他方のローラに動力を伝達させる摩擦伝動装置において、
前記駆動ローラおよび前記従動ローラのうち、少なくとも一方の回転支持部を、ローラの接触点における接線に対し、伝達トルクに比例した押し付け力を与える角度を持ったカム斜面に当接させた。
よって、本発明の摩擦伝動装置にあっては、駆動ローラおよび従動ローラのうち、少なくとも一方の回転支持部を、ローラの接触点における接線に対し角度を持ったカム斜面に当接させたため、くさびローラやアクチュエータを用いることのない簡単な構成としながら、伝達トルクに比例した押し付け力を与えることにより、寿命と動力伝達効率の向上を達成することができる。
以下、本発明の摩擦伝動装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例7に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の摩擦伝動装置を示す全体図である。実施例1の摩擦伝動装置は、回転自在に支持された駆動ローラ1と従動ローラ2とを押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦力によって、上記2個のローラ1,2のうち、一方のローラ1または2から他方のローラ2または1に動力を伝達させる。
前記駆動ローラ1の軸部1aおよび従動ローラ2の軸部2aのそれぞれに、転がり軸受3,4が設けられていて、前記軸部1a,2aを転がり軸受3,4の内輪とし、転がり軸受3,4の外輪3a,4aは、フレーム5に支持される。
前記フレーム5の従動ローラ2側軸受支持部は、転がり軸受4の外輪4aと同径の穴であり、転がり軸受4の外輪4aを固定支持する。
前記フレーム5の駆動ローラ1側軸受支持部は、台形穴となっており、転がり軸受3の外輪3aの当接する面は、駆動ローラ1と従動ローラ2の中心点を結んだ線Lに対し角度θを持っている。この斜面をカム斜面5aとする。
次に、作用を説明する。
[動力伝達作用]
例えば、特開2001−173743号公報等に記載される摩擦伝動装置は、ローラの軸支持部をネジ等によって相対的に締め上げ、軸間距離を近づけることでローラに押し付け力を与えている(図2)。
しかしながら、前記摩擦伝動装置では、伝達するトルクによらず押し付け力は一定となる。ところが、動力伝達部における摩擦係数は運転条件によって大きく変化するものではないので、最大伝達トルクに合わせて押し付け力を設定すれば、低トルク域では過剰な押し付け力を与えることになり、ローラおよび支持軸受の寿命低下や、動力伝達効率の悪化を招く。
以上の点を鑑み、特開平8-277896号公報では、伝達トルクに合わせた最小限の押し付け力に制御できるよう、エアシリンダによって押し付け力を与えた(図3)。この従来例ではエアシリンダの圧力はオン/オフ制御としているが、運転条件に合わせて任意の圧力に制御すれば、伝達トルクに対して最小限の押し付け力を与えることができる。
しかしながら、前記摩擦伝動装置では、エア圧力を発生するために動力損失が発生し、また、シリンダ本体やポンプ、制御装置が必要になるためコストが増加する。
以上の点を鑑み、特開2002-349654号公報では、駆動ローラと従動ローラの間にくさびローラを設け、それぞれの接触点における接線の方向に角度を持たせることで、伝達トルクに比例した押し付け力を自動的に発生する構造とした(図4)。
しかしながら、前記摩擦伝動装置では、動力伝達部が2ヶ所あるため動力損失が2倍になる。さらに、くさびローラとその支持部が追加されるため部品点数が多くコストが増加する、という問題があった。伝達トルクの方向が変わる場合は、さらに、くさびローラの反対側に第2くさびローラを設ける必要がある。
また、複数のローラ対を用いて変速装置を構成したものとして、特開昭61-286652号公報がある。この例では、一方のローラを軸受を介してケースに固定し、他方を偏心軸で支持し、偏心軸自体は軸受を会してケースで支持し、偏心軸を回転させることで各ローラ対の軸間距離を変化させ、最も軸間距離の小さいローラ対が動力を伝達する構成としている。押し付け力を与える装置はもっておらず、ローラの径よりも軸間距離を小さく設定し、弾性変形によって押し付け力を発生させる。一般に変速装置は、変速を行う際、クラッチ等で動力を切断した状態で経路の切り替えを行うため、変速ショックを生じるが、この例であればクラッチを用いることなく変速できる。
しかしながら、前記変速装置では、偏心軸の位相角に誤差が生じた場合、軸間距離が広がってしまうが、これに追従する機構をもたないため、押し付け力が低下して伝達トルクが下がる、という問題があった。
これに対し、実施例1の摩擦伝動装置では、図5に示すように、駆動ローラ1から従動ローラ2にトルクが伝達されると、駆動ローラ1には伝達力の反力が働く。この伝達力の反力は、転がり軸受3の外輪3aとカム斜面5aの当接部で支持されるが、当接部においては接触面に垂直な力しか発生できないので、図5に示すように、大きな法線力を生じ、水平方向成分が伝達力の反力と釣り合う。この法線力の垂直方向成分が押し付け力となり両ローラ1,2の接触部に働くことになる。
このとき水平方向成分と垂直方向成分、すなわち、伝達力と押し付け力の比は、当接部におけるカム斜面5aの角度θに等しい。このカム斜面5aの角度θは一定であるので、したがって伝達力に比例した押し付け力を動力伝達部に加えることができる。
なお、図6に示すように、外輪3aとフレーム5の当接部における摩擦力が大きいと、法線力が小さくても伝達力と釣り合うため(摩擦力およびカム斜面5aからの力の合計が伝達力と釣り合っていれば良い)、十分な押し付け力が得られないが、実施例1では当部位を、転がり軸受3により転がり接触させているため、摩擦力はきわめて小さい。
次に、効果を説明する。
実施例1の摩擦伝動装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 回転自在に支持された駆動ローラ1と従動ローラ2とを押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦力によって、上記2個のローラ1,2のうち、一方のローラから他方のローラに動力を伝達させる摩擦伝動装置において、前記駆動ローラ1および前記従動ローラ2のうち、少なくとも一方の回転支持部を、ローラの接触点における接線に対し、伝達トルクに比例した押し付け力を与える角度を持ったカム斜面5aに当接させたため、くさびローラやアクチュエータを用いることのない簡単な構成としながら、伝達トルクに比例した押し付け力を与えることにより、寿命と動力伝達効率の向上を達成することができる。
(2) 前記駆動ローラ1の回転支持部は、転がり軸受3によりカム斜面5aに対し転動可能であるため、回転支持部とカム斜面5aとの摩擦による押し付け力の低下を防止することができる。
実施例2は、ローラの接触点における接線に対し向きが反対である複数のカム斜面を設けた例である。
すなわち、図7に示すように、前記フレーム5の駆動ローラ1側の回転支持部に形成したカム斜面を、両ローラ1,2の接触点における接線に対し向きが反対である左右対称な山型による第1カム斜面5aと第2カム斜面5bとしている。なお、図8に示すように、前記フレーム5の駆動ローラ1側の回転支持部のみではなく、従動ローラ2側の回転支持部に形成したカム斜面も、両ローラ1,2の接触点における接線に対し向きが反対である左右対称な山型による第1カム斜面5cと第2カム斜面5dで支持しても良い。
作用を説明すると、カム斜面を、両ローラ1,2の接触点における接線に対し向きが反対である左右対称な山型による第1カム斜面5aと第2カム斜面5bとしたため、回転方向及び伝達トルクの方向が変わっても、第1カム斜面5aと第2カム斜面5bのうち、何れか一方のカム斜面により押し付け力を発生することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の摩擦伝動装置にあっては、上記(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(3) 両ローラ1,2の接触点における接線に対し向きが反対である左右対称な山型による第1カム斜面5aと第2カム斜面5bを設けたため、回転方向および伝達トルクの方向によらず動力を伝達することができる。
実施例3は、ローラの接触部に予圧を与えるようにした例である。
すなわち、両ローラ1,2の軸間距離を縮めるようフレーム5でローラ1,2同士を押圧する。つまり、フレーム5の弾性力でローラ1,2に与圧を与える。なお、与圧の大きさは、最大トルク時に発生する押し付け力に対しては十分に小さい圧力とされる。予圧を与える以外の外観構成は、実施例1,2と同様であるため、図面を省略する。
作用を説明すると、伝達トルクが低い条件では駆動力に対する潤滑油の粘性抵抗や、転がり軸受3,4の摩擦が大きく、十分な押し付け力が発生しないため、動力を伝達できない。本実施例3では伝達トルクの大きさによらず、一定の押し付け力を与えているので、極めて小さなトルクでも伝達することができる。なお、本実施例3における伝達トルクと押し付け力の関係を図9に示す。
次に、効果を説明する。
実施例3の摩擦伝動装置にあっては、上記(1),(2),(3)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) 両ローラ1,2の接触部に予圧を与えたため、極めて低いトルク域から動力伝達が可能となり、また、バックラッシュをなくすことができる。
実施例4は、駆動ローラ1および従動ローラ2を、径の異なる複数のローラ対で構成し、各ローラ対の軸間距離を変えることで、選択的にいずれかのローラ対で動力を伝達するようにした例である。
すなわち、図10及び図11に示すように、駆動ローラ1は、同軸上に一体形成された第1駆動ローラ1Aと第2駆動ローラ1Bと第3駆動ローラ1Cと駆動軸部1a,1bとを有して構成されている。従動ローラ2は、偏心軸6上に回転自在に配置された第1従動ローラ2Aと第2従動ローラ2Bと第3従動ローラ2Cとを有して構成されている。そして、実施例1と同様に、駆動ローラ1の駆動軸部1a,1bを、転がり軸受3を介してフレーム5に形成したカム斜面5aで支持し、偏心軸6の両端部を、転がり軸受4を介してフレーム5に回転可能に支持している。偏心軸6は、サーボモータ7等のアクチュエータによって位相を制御される。偏心軸6の偏心位相は、図10に示すように、各従動ローラ2A,2B,2C毎に異なっている。第1従動ローラ2Aが支持回転軸から駆動ローラ1へ近づく方向に偏心させた従動ローラ中心L1であり、第2従動ローラ2Bが支持回転軸と一致する従動ローラ中心L2(=偏心軸中心)であり、第3従動ローラ2Cが支持回転軸から駆動ローラ1から遠ざけた方向に偏心させた従動ローラ中心L3である。
作用を説明すると、図12の状態では第3駆動ローラ1Cと第3従動ローラ2Cとのローラ対が接触し動力を伝達しているが、サーボモータ7によって偏心軸6が回転すると、軸間距離が大きくなり接触しなくなるため、動力を伝達しなくなる(図13)。しかしながら、同時に第1駆動ローラ1Aと第1従動ローラ2Aとのローラ対の軸間距離が小さくなり接触するため、第1駆動ローラ1Aと第1従動ローラ2Aとのローラ対で動力を伝達する。すなわち、偏心軸6の回転によって変速が行われる。そして、ローラ対1C,2Cとローラ対1A,2Aの位相差を最適に設計すれば、動力が途切れず、スムーズに変速を行うことができる。また、歯車と異なりローラ接触面はすべりを許容するので、シンクロナイザが不要となる。
さらに、図14に示すように、偏心軸6の位相角に誤差が生じた場合は、カム斜面5aを外輪3a(=カムフォロワ)が転動し、ローラ(この場合は駆動ローラ1)が偏心軸6で支持された従動ローラ2に近づくことで両ローラ12の軸間距離を縮めるため、押し付け力を付与することができる。
次に、効果を説明する。
実施例4の摩擦伝動装置にあっては、上記(1),(2),(3),(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(5) 駆動ローラ1および従動ローラ2を、径の異なる複数のローラ対で構成し、各ローラ対の軸間距離を変えることで、選択的にいずれかのローラ対で動力を伝達する構造としたため、動力を途切れさせることなく変速を行うことができる。
(6) 駆動ローラ1および従動ローラ2のうち少なくとも一方を偏心軸6で回転自在に支持し、偏心軸6を回転させることで、各ローラ対の軸間距離を変える構造としたため、クラッチや回転同期機構(シンクロナイザ)が不要であり、簡単な構成により変速動作を達成することができる。
実施例5は、駆動ローラおよび従動ローラのうち一方を環状円筒形状とし、内周面で他方と接触させた例である。
すなわち、図15に示すように、駆動ローラ1は実施例1と同様の円柱形状であるが、従動ローラは環状従動ローラ2’であり、該環状従動ローラ2’の内周面が駆動ローラ1の外周面と接触する。なお、実施例1と同様に、駆動ローラ1はカム斜面5aで支持されており、環状従動ローラ2’はフレーム5に支持される。
次に、作用を説明すると、押し付け力の発生と動力の伝達は実施例1と同様に行われるが、環状従動ローラ2’が凹面であるため、駆動ローラ1と環状従動ローラ2’の接触幅が図15に示すように大きくなり、接触部における面圧が低下する。そのため材料の許容面圧が同じであっても、より大きな押し付け力を与えることができる。言い換えると、ローラ材を変えることなく、より大きなトルクを伝達できる。
次に、効果を説明する。
実施例5の摩擦伝動装置にあっては、上記(1),(2),(3),(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(7) 駆動ローラ1および従動ローラ2のうち一方を環状従動ローラ2’とし、内周面で他方の駆動ローラ1と接触させた構成としたため、両ローラ1,2’の接触部における面圧を下げることが可能となり、大きなトルクを伝達することができる。
実施例6は、駆動ローラおよび従動ローラのどちらか一方を1個配置して太陽ローラとし、他方をその周りに遊星状に複数個配置して遊星ローラとする例である。
すなわち、図16に示すように、駆動ローラ1を1個、中央に配置し、その周囲に従動ローラ2,2,2を3個、等間隔に配置し、駆動ローラ1に外接状態にて接触させる。3個の従動ローラ2,2,2のうち、1個の従動ローラ2は、カム斜面5a,5bに対して支持され、残りの従動ローラ2,2は、転がり軸受4,4の外輪4a,4aに対して支持されている。そして、カム斜面5aと2個の転がり軸受4,4は、キャリア5’で一体結合されている。なお、駆動ローラ1は、半径方向に自由に動けるよう支持されている。
作用を説明すると、駆動ローラ1から従動ローラ2,2,2へのトルク伝達によりカム斜面4aが押し付け力Fc1を発生する。このとき駆動ローラ1に働く力を考えると、従動ローラ2,2,2からの力が釣り合う。すなわち、
Fc1=Fc2・sin60°+Fc3・sin60°
Fc2・cos30°=Fc3・cos30°
したがって、
Fc1=Fc2=Fc3
となる。つまり、カム斜面5a,5bは、1個の従動ローラ2について設定されているのみであるが、他の従動ローラ2,2にも均等な荷重を与えられる。いうまでもなくキャリア5’へはこれらの反作用が働き、これらも釣り合う。
実施例1と比較すると、駆動ローラ1の径を同じとすれば、同じトルクに対して伝達力は3分の1になる。すなわち押し付け力も3分の1になるため、キャリア5’(フレーム5に相当)を小型軽量化することができる。なお、従動ローラ2が4個のときはカム斜面5a,5bを2個設けるなど、ローラ数と配置角度に応じてカム斜面の数を変えることで対応する。
次に、効果を説明する。
実施例6の摩擦伝動装置にあっては、上記(1),(2),(3),(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(8) 駆動ローラ1および従動ローラ2のどちらか一方を1個配置して太陽ローラとし、他方をその周りに遊星状に複数個配置して遊星ローラとし、遊星ローラの少なくとも1個をカム斜面5a,5bで支持し、かつ、すべての遊星ローラをキャリア5’で支持した構成としたため、カム斜面5a,5bおよび従動ローラ2を支持する転がり軸受4に働く荷重を低減することができる。
実施例7は、駆動ローラおよび従動ローラのどちらか一方を環状ローラとし、他方をその内周に遊星状に複数個配置して遊星ローラとする例である。
すなわち、図17に示すように、駆動ローラを環状駆動ローラ1’とし、3個の従動ローラ2,2,2を内接させる。3個の従動ローラ2,2,2のうち、1個の従動ローラ2はカム斜面5a,5bで支持され、残りの従動ローラ2,2は、転がり軸受4,4の外輪4a,4aに対して支持されている。そして、カム斜面5aと2個の転がり軸受4,4は、キャリア5’で一体結合されている。なお、カム斜面5a,5bの向きは実施例6とは反対である。
作用を説明すると、基本作用は実施例6と同じであるが、実施例5と同様に、環状駆動ローラ1’と従動ローラ2,2,2の接触幅が図17に示すように大きくなり、接触部における面圧が低下し、大きなトルクを伝達できる。
次に、効果を説明する。
実施例7の摩擦伝動装置にあっては、上記(1),(2),(3),(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(9) 駆動ローラ1および従動ローラ2のどちらか一方を環状ローラとし、他方をその内周に遊星状に複数個配置して遊星ローラとし、遊星ローラの少なくとも1個をカム斜面5a,5bで支持し、かつすべての遊星ローラをキャリア5’で支持した構成としたため、カム斜面5a,5bおよび従動ローラ2を支持する転がり軸受4に働く荷重が低減し、かつ両ローラ1’,2の接触部における面圧を下げることが可能となり、大きなトルクを伝達することができる。
以上、本発明の摩擦伝動装置を実施例1〜実施例7に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例6と実施例7とを結合し、太陽ローラと遊星ローラと環状ローラとキャリアとを備えた遊星ローラユニットを構成することもできる。
本発明の摩擦伝動装置は、車両に適用される加減速機や変速機への適用に限らず、加速機能や減速機能や変速機能が要求される産業機器等に対し広汎な用途として適用することができる。
実施例1の摩擦伝動装置を示す図である。 押し付け力一定の従来例を示す図である。 アクチュエータを用いた従来例を示す図である。 くさびローラ(第3ローラ)を用いた従来例を示す図である。 実施例1の摩擦伝動装置において駆動ローラにおける力の釣り合いを説明する図である。 実施例1の摩擦伝動装置において摩擦力の影響を説明する図である。 実施例2の摩擦伝動装置を示す図である。 実施例2の摩擦伝動装置(別形態)を示す図である。 実施例3の摩擦伝動装置における押し付け力の特性図である。 実施例4の摩擦伝動装置を示す図である。 実施例4の摩擦伝動装置における駆動ローラ支持部を示す図である。 実施例4の摩擦伝動装置におけるローラ対1C,2Cでのトルク伝達状態を示す図である。 実施例4の摩擦伝動装置におけるローラ対1A,2Aでのトルク伝達状態を示す図である。 実施例4の摩擦伝動装置において位相誤差を生じた時の軸間距離修正作用の説明図である。 実施例5の摩擦伝動装置を示す図である。 実施例6の摩擦伝動装置を示す図である。 実施例7の摩擦伝動装置を示す図である。
符号の説明
1 駆動ローラ
1’ 環状駆動ローラ
1a 軸部
1A 第1駆動ローラ
1B 第2駆動ローラ
1C 第3駆動ローラ
2 従動ローラ
2’ 環状従動ローラ
2a 軸部
2A 第1従動ローラ
2B 第2従動ローラ
2C 第3従動ローラ
3,4 転がり軸受
3a,4a 外輪
5 フレーム
5’ キャリア
5a,5b,5c,5d カム斜面
6 偏心軸
7 サーボモータ

Claims (9)

  1. 回転自在に支持された駆動ローラと従動ローラとを押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦力によって、上記2個のローラのうち、一方のローラから他方のローラに動力を伝達させる摩擦伝動装置において、
    前記駆動ローラおよび前記従動ローラのうち、少なくとも一方の回転支持部を、ローラの接触点における接線に対し、伝達トルクに比例した押し付け力を与える角度を持ったカム斜面に当接させたことを特徴とする摩擦伝動装置。
  2. 請求項1に記載された摩擦伝動装置において、
    前記カム斜面は、ローラの接触点における接線に対し向きが反対である第1カム斜面と第2カム斜面であることを特徴とする摩擦伝動装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された摩擦伝動装置において、
    前記ローラの回転支持部は、前記カム斜面に対し転動可能であることを特徴とする摩擦伝動装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載された摩擦伝動装置において、
    前記ローラの接触部に与圧を与えたことを特徴とする摩擦伝動装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載された摩擦伝動装置において、
    前記駆動ローラおよび前記従動ローラを、径の異なる複数のローラ対で構成し、各ローラ対の軸間距離を変えることで、選択的にいずれかのローラ対で動力を伝達することを特徴とする摩擦伝動装置。
  6. 請求項5に記載された摩擦伝動装置において、
    前記駆動ローラおよび前記従動ローラのうち、少なくとも一方を偏心軸で回転自在に支持し、偏心軸を回転させることで、各ローラ対の軸間距離を変えることを特徴とする摩擦伝動装置。
  7. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載された摩擦伝動装置において、
    前記駆動ローラおよび前記従動ローラのうち、一方を環状円筒形状とし、内周面で他方と接触させたことを特徴とする摩擦伝動装置。
  8. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載された摩擦伝動装置において、
    前記駆動ローラおよび従動ローラのどちらか一方を1個配置して太陽ローラとし、他方をその周りに遊星状に複数個配置して遊星ローラとし、遊星ローラの少なくとも1個をカム斜面で支持し、かつ、すべての遊星ローラをキャリアで支持したことを特徴とする摩擦伝動装置。
  9. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載された摩擦伝動装置において、
    前記駆動ローラおよび前記従動ローラのどちらか一方を環状円筒形状とし、他方をその内周に遊星状に複数個配置して遊星ローラとし、遊星ローラの少なくとも1個をカム斜面で支持し、かつ、すべての遊星ローラをキャリアで支持したことを特徴とする摩擦伝動装置。
JP2003433910A 2003-12-26 2003-12-26 摩擦伝動装置 Expired - Fee Related JP4407281B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003433910A JP4407281B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 摩擦伝動装置
US11/016,981 US7441634B2 (en) 2003-12-26 2004-12-21 Friction drive device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003433910A JP4407281B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 摩擦伝動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005188701A JP2005188701A (ja) 2005-07-14
JP4407281B2 true JP4407281B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=34791148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003433910A Expired - Fee Related JP4407281B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 摩擦伝動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4407281B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4816093B2 (ja) 2006-01-16 2011-11-16 日産自動車株式会社 摩擦伝動装置
JP5262588B2 (ja) 2007-12-26 2013-08-14 日産自動車株式会社 駆動力配分装置
US8187134B2 (en) 2008-01-23 2012-05-29 Nissan Motor Co., Ltd. Friction roller type power transmission device
WO2009093569A1 (ja) * 2008-01-24 2009-07-30 Nissan Motor Co., Ltd. 摩擦ローラ式伝動装置
US8683885B2 (en) 2008-02-26 2014-04-01 Nissan Motor Co., Ltd. Friction type transmission device and pressing force control method for friction type transmission device
JP5051069B2 (ja) * 2008-08-28 2012-10-17 日産自動車株式会社 駆動力配分装置
JP5109892B2 (ja) * 2008-09-16 2012-12-26 日産自動車株式会社 摩擦伝動変速機の潤滑装置
JP5125969B2 (ja) * 2008-10-07 2013-01-23 日産自動車株式会社 駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置
JP5217923B2 (ja) * 2008-11-11 2013-06-19 日産自動車株式会社 摩擦伝動変速機の潤滑装置
JP5176977B2 (ja) 2009-01-22 2013-04-03 日産自動車株式会社 駆動力配分装置
JP5163537B2 (ja) * 2009-02-25 2013-03-13 日産自動車株式会社 駆動力配分装置
JP5326676B2 (ja) 2009-03-07 2013-10-30 日産自動車株式会社 摩擦伝動装置
JP5136475B2 (ja) * 2009-03-13 2013-02-06 日産自動車株式会社 摩擦伝動変速装置
WO2013183411A1 (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 日産自動車株式会社 駆動力配分装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005188701A (ja) 2005-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4407281B2 (ja) 摩擦伝動装置
US8382636B2 (en) Continuously variable transmission
EP1362198B1 (en) Planet gear and use thereof
US8613684B2 (en) Continuously variable transmission
KR101541673B1 (ko) 무단 변속기
US8167760B2 (en) Toroidal continuously variable transmission unit and continuously variable transmission
WO2012111562A1 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2008106923A (ja) 遊星ローラ式変速機
JP2007155039A (ja) トラクション変速装置
US20080234095A1 (en) Planetary Gear
JP2006312973A (ja) ローディングカム装置、トロイダル型無段変速機及び摩擦変速機
WO2019078088A1 (ja) 変速機
US6053836A (en) Variable speed change gear
WO2012169057A1 (ja) 無段変速機
JP2011190882A (ja) 無段変速機
JP7364420B2 (ja) 動力伝達装置
JP3835847B2 (ja) 遊星ローラ式変速装置
JP2014015975A (ja) 遊星ロ−ラ型動力伝達装置
JP5385725B2 (ja) 摩擦式変速装置
WO2023037412A1 (ja) 変速機
KR200309520Y1 (ko) 유성 롤러 감속기.
JP2006138447A (ja) 転がり軸受
JP2002372115A (ja) 摩擦式無段変速機
JP6090502B2 (ja) 一方向クラッチ及び発電装置
JP4433377B2 (ja) トロイダル型無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051117

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees