JP3733712B2 - 回転動力伝達装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、相互に偏心した入力用の回転部材と出力用の回転部材との間で回転動力を伝達し、かつその偏心量を変化させることのできる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばフライス盤などによる回転切削加工では、工具における刃先の回転半径を変えることにより、一種類の工具で複数の径の加工をおこなう場合がある。このような場合、工具本体に対して刃を着脱することにより、その取付位置を変える構造に替えて、工具本体の半径方向に刃を移動させる機構を設ければ、加工半径の変更が容易になるばかりか、テーパ面の切削などの複雑な加工が可能になる。
【0003】
このような刃先の回転半径を連続的に変化させることのできる機構が、特開平64−51211号公報に記載されている。この公報に記載された装置は、工作機械の回転主軸に取り付けられる円筒状のホルダー本体の先端部に、半径方向に向けたスライドガイドが形成されており、このスライドガイドに工具が移動可能に係合させられている。またホルダー本体の内部には、モータおよびこのモータによって動作させられる送りねじ機構が設けられており、この送りねじ機構によって工具をスライドガイドに沿って移動させるように構成されている。したがってこの公報に記載された装置では、モータを駆動することにより工具がスライドガイドに沿って移動するので、回転主軸の半径方向における刃先位置が連続的に変化し、また回転主軸の回転中においても刃先位置を変更することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の構成では、モータや送りねじ機構を回転主軸の内部に設けなければならないので、構造が複雑になる不都合がある。また回転主軸の回転中心と重心とが一致しなくなるので、偏心荷重のための遠心力が、回転数の増大に伴って大きくなり、そのために振動を防止し、また回転精度を維持するために、回転主軸の回転数が制約される不都合がある。さらに切削中に刃先位置すなわち切削半径を変更するためには、回転している回転主軸の内部のモータに給電する必要があり、そのためには、回転主軸の外周側にスリップリングやブラシなどからなる接点を設けることになるが、回転主軸を高速回転させた場合には、この接点での接触不良や接点の摩耗が生じる可能性が高く、その信頼性や耐久性が劣る問題がある。
【0005】
なお、入力側と出力側とが相対的に偏心した状態でトルクを伝達する機構として、オルダム継手やユニバーサルジョイント、可撓性の円筒体などが知られている。しかしながら、これら従来の機構は、伝達可能なトルクや回転数が制限されるばかりか、偏心量を変更するためには、入力側の部材と出力側の部材との間隔を変更せざるを得ない場合もある。ましてや回転中に偏心量を変更するとすれば、そのための機構が複雑になる不都合がある。
【0006】
この発明は、上述した事情を背景としてなされたものであり、入力回転部材に対する出力回転部材の偏心量を容易に変更することができ、しかも高速回転させることのできる回転動力伝達装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、入力回転部材からその入力回転部材に対して偏心した軸線を中心に回転する出力回転部材に回転動力を伝達する回転動力伝達装置において、前記入力回転部材および出力回転部材の外周側に配置され、これら入力回転部材と出力回転部材とに対して偏心した軸線を中心に回転可能なリング部材と、前記入力回転部材の外周部とリング部材の内周部とに接触して自転することにより入力回転部材とリング部材との間でトルクを伝達する第1のローラと、前記出力回転部材の外周部とリング部材の内周部とに接触して自転することによりリング部材と出力回転部材との間でトルクを伝達する第2のローラと、記第1のローラと第2のローラとの前記リング部材の内周部に沿った公転方向での相対的な位相を変化させる相対位相変更機構とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】
したがって請求項1の発明によれば、第1のローラを公転させずにこれを自転可能な状態とし、この状態で入力回転部材を回転させれば、入力回転部材と第1のローラとリング部材とが、遊星歯車機構と同様な機構を構成するので、リング部材が入力回転部材とは反対方向に回転する。また一方、リング部材と第2のローラと出力回転部材とが、遊星歯車機構と同様な機構を構成しているから、リング部材が入力回転部材からトルクを受けて上記のように回転することにより、出力回転部材がそのリング部材とは反対方向、すなわち入力回転部材と同方向に回転する。そして入力回転部材に対してリング部材が偏心し、かつリング部材に対して出力回転部材が偏心しているので、それぞれの偏心方向を異ならせることにより、入力回転部材に対して出力回転部材が偏心した位置に保持される。したがって互いに偏心した状態で入力回転部材から出力回転部材に対してトルクが伝達される。その場合、前記第1、第2のローラと接触する各部材間で従来よりも相対的に高い接触圧が生じるとともに、全ての部材がそれぞれの中心軸線を中心に自転し、したがって偏心荷重やそれに起因する遠心力などが生じないので、高速回転をおこなうことができる。また相対位相変更機構によっていずれか一方のローラを公転させ、両者のローラの相対的な位相を変更すれば、入力回転部材とリング部材との相対的な偏心方向と、出力回転部材とリング部材との相対的な偏心方向とが変化するので、結局、入力回転部材と出力回転部材との相対的な偏心量が変化する。すなわち出力回転部材の偏心量を変更することができる。
【0009】
また、請求項2の発明は、上記の請求項1の発明に構成に加えて、前記第1および第2のローラを、同速度で同方向に公転させる公転機構を備えていることを特徴とするものである。
【0010】
したがって請求項2の発明によれば、第1のローラが入力回転部材の軸心を中心に公転することにより、リング部材が入力回転部材の軸心を中心に回転する。このリング部材の回転は入力回転部材の軸線を中心にした偏心回転であるが、これと同時に第2のローラが同方向に公転するので、第2のローラに係合させられている出力回転部材が、入力回転部材の軸心を中心に公転する。したがって出力回転部材を自転させつつ、入力回転部材に対する偏心量を半径として公転させることができる。
【0011】
さらに請求項3の発明は、請求項1に記載した構成に加えて、前記第1および第2のローラを同方向に公転させつつこれら第1のローラと第2のローラとの公転方向での相対的な位相を変化させる公転機構を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
したがって請求項3の発明によれば、上記の請求項2の発明について述べたと同様にして出力回転部材が自転しつつ、入力回転部材に対する偏心量を半径として公転し、さらにその公転中に、各ローラの公転方向での相対位相が変化させられることにより、入力回転部材に対する出力回転部材の偏心量が変化するので、公転中にその公転半径が変化させられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を図面に基づいてより具体的に説明する。先ず、この発明の原理的な構成について図1および図2を参照して説明する。これらの図において符号1は、入力回転部材としての入力軸を示し、この入力軸1は、基台部2によって回転自在に支持され、また図示しないモータなどの動力源に連結されている。この入力軸1の外周面には、中心軸線が入力軸1の中心軸線O1 と平行でかつ外径の相違する複数(図では3つ)の中間回転部材としてのローラ3が、トルク伝達可能に接触して配置されている。より具体的には、これらのローラ3のうち二つのローラ3は、共に外径が同一であり、残りの一つのローラ3が小径に形成されており、そしてこれらの3つのローラ3は入力軸1の外周側に円周方向に等間隔に配置されている。
【0014】
これらの各ローラ3は、支持軸4にそれぞれ回転自在に取り付けられており、さらにこれらの支持軸4は、保持部材5に取り付けられている。この保持部材5は、図示の例では、円筒状の部材であって、その一方の端部に半径方向で内側に向けた側壁部が一体に形成されており、この側壁部に前記各支持軸4が取り付けられている。そしてこの円筒状の保持部材5は、前記入力軸1の中心軸線O1 と同一の軸線を中心にして回転するように前記基台部2によって回転自在に保持されている。
【0015】
さらに入力軸1の外周側でかつ保持部材5の内周側には、この発明のリング部材に相当する円筒体6が回転自在に配置されている。すなわちこの円筒体6は、前記3つのローラ3にトルク伝達可能に接触した状態でこれらのローラ3の外周側に配置されている。したがって入力軸1と円筒体6とが所定の寸法xだけ相対的に偏心している。
【0016】
上記の入力軸1とローラ3と円筒体6とが遊星歯車機構と同様な機構を構成しており、入力軸1がサンギヤに相当し、ローラ3がプラネタリーピニオンに相当し、さらに円筒体6がリングギヤに相当している。したがってローラ3の公転を止めた状態、すなわち各支持軸4を取り付けてある保持部材5を固定した状態で入力軸1が回転すると、各ローラ3が自転し、このローラ3から円筒体6にトルクで伝達されて円筒体6が入力軸1とは反対方向に回転する。その場合の円筒体6の回転数は、入力軸1の外径と円筒体6の内径との比によって決まり、その比は“1”より小さいから、結局、円筒体6は入力軸1に対して減速して入力軸1とは反対方向に回転するように構成されている。
【0017】
上記の円筒体6は、入力軸1の先端部よりも前方側(図1での右側)にまで突出した状態に延びており、その入力軸1の先端側に延びた部分の内周側には、前記のローラ3と同一構成の3つのローラ7が配置されている。すなわち外径の大きい二つのローラ7とこれらのローラ7より小径の一つのローラ7とが、一定間隔に配置されている。そしてこれら3つローラ7で囲われた箇所の中心部には、これら3つのローラ7にトルク伝達可能に接触した状態に出力軸8が配置されている。
【0018】
この出力軸8がこの発明の出力回転部材に相当し、またこの出力軸8側の3つのローラ7がこの発明の第2の中間回転部材に相当している。そしてこれらの3つのローラ7は、前記入力軸1の軸線と平行な方向に向けた支持軸9に回転自在に保持されている。したがって出力軸8の中心軸線O8 と入力軸1の中心軸線O1 とが互いに平行になっている。
【0019】
ローラ7を取り付けてある支持軸9のそれぞれは、前記円筒体6の中心軸線O1 と一致する軸線を中心に回転可能な保持部材10に取り付けられている。そしてこの保持部材10が円筒状をなす前記保持部材5の内周部に回転自在に嵌合されている。また出力軸8が保持部材10を回転自在に貫通している。したがって入力軸1側の保持部材5が基台部2によって回転自在に保持され、この保持部材5によって出力軸8側の保持部材10が回転自在に保持され、さらにこの保持部材10によって出力軸8が回転自在に保持されている。
【0020】
上記の出力軸8とローラ7と円筒体6とが遊星歯車機構と同様な機構を構成しており、出力軸8がサンギヤに相当し、ローラ7がプラネタリーピニオンに相当し、さらに円筒体6がリングギヤに相当している。したがってローラ7の公転を止めた状態、すなわち各支持軸9を取り付けてある保持部材10を固定した状態で円筒体6が回転すると、各ローラ7が自転し、このローラ7から出力軸8にトルクで伝達されて出力軸8が円筒体6とは反対方向に回転する。その場合の出力軸8の回転数は、出力軸8の外径と円筒体6の内径との比によって決まり、その比は“1”より小さいから、結局、出力軸8は円筒体6に対して増速して円筒体6とは反対方向に回転するように構成されている。
【0021】
そしてこれらの保持部材5,10を個別に回転させる回転装置11,12が設けられている。これらの回転装置11,12は、各保持部材5,10を同方向に同速度で回転させる機能と、一方の保持部材5を他方の保持部材10に対して相対的に回転させて両者の回転位相すなわち公転方向での相対的な位相を変化させる機能とを備えている。したがってこれらの回転装置11,12がこの発明の相対位相変更機構に相当している。また後述するようにこれらの回転装置11,12によって出力軸8が公転させられ、さらには出力軸8の偏心量が変更されるので、これらの回転装置11,12がこの発明の公転機構に相当している。
【0022】
上記の構造では、入力軸1、ローラ3、円筒体6、ローラ7ならびに出力軸8が、それぞれ円弧面で互いに接触してトルクを伝達するように構成されている。したがってその接触圧力によって伝達可能なトルクが制約されるので、要求されるトルクを伝達するように構成するには、それらの部材の接触圧を高くすることが望ましい。したがって円筒体6の内部に各ローラ3,7および入力軸1ならびに出力軸8を圧入し、あるいは焼きばめすることにより、これらの部材の間の接触圧力を高くするように構成することが好ましい
【0023】
つぎに上述した機構の作用について説明する。先ず、入力軸1から出力軸8に対するトルクの伝達について説明する。入力軸1は基台部2に回転自在に保持されているから、モータなどの図示しない動力源を起動すると、入力軸1が自転する。その場合、各回転装置11,12を止めて保持部材5,10を固定し、これにより各ローラ3,7の公転を止めておけば、入力軸1が自転することにより、ローラ3が自転する。それに伴ってリング部材に相当する円筒体6がその中心軸線O6 を中心に入力軸1とは反対方向に回転する。その場合の入力軸1と円筒体6との回転数の比は、入力軸1の外径と円筒体6の内径との比に基づいた減速比となる。
【0024】
これに対して出力軸8側では、第2の中間回転体に相当するローラ7の公転を止めた状態で円筒体6が回転するから、ローラ7を介して出力軸8にトルクが伝達され、出力軸8がその中心軸線O8 を中心にして自転する。その場合の円筒体6と出力軸8との回転数の比は、円筒体6の内径と出力軸8の外径との比に基づいた増速比となる。したがって入力軸1と円筒体6との間で減速され、また円筒体6と出力軸8との間で増速されるので、結局、入力軸1および出力軸8と円筒体6との内外径差があっても、入力軸1と出力軸8との回転数は大きくは相違しない。より具体的には、入力軸1と出力軸8とが同一外径であれば、両者は同一回転数で回転し、また両者の外径が相違していれば、それらの外径の比に応じ増減速作用が生じる。
【0025】
つぎに入力軸1と出力軸8との相対的な偏心量の変更作用について説明する。図1および図2に示す状態は、偏心量が最大になった状態を示している。なお、これらの図に示す例では、入力軸1と出力軸8とが同一外径であるから、最大偏心量は“2x”となる。すなわち入力軸1に対して円筒体6が所定の寸法xだけ偏心している。その円筒体6に対して出力軸8側のローラ7を公転させる。
【0026】
これは、ローラ7の支持軸9を取り付けてある保持部材10を回転させることによりおこなうが、この保持部材10の中心軸線が円筒体6の中心軸線に一致しているから、この保持部材10およびローラ7によって支持されている出力軸8が、円筒体6の中心軸線O6 を中心にして公転する。すなわち出力軸8が、円筒体6の中心軸線O6 を中心にした半径xの円上を移動する。これに対して入力軸1と円筒体6とが所定寸法xだけ偏心しているから、出力軸8が図に示す状態から180度公転することにより、出力軸8の中心軸線O8 が入力軸1の中心軸線O1 に一致する。このように一方の保持部材10を他方の保持部材5に対して相対回転させることにより、すなわち第1の中間回転部材に相当するローラ3に対して第2の中間回転部材に相当するローラ7を公転方向に移動させて両者の相対的な位相を変化させれば、入力軸1の中心軸線O1 と出力軸8の中心軸線O8 との間隔(偏心量)が0〜2xの間で変化する。なお、入力軸1に対する出力軸8の偏心量の変更は、前述した回転装置11,12によって一方の保持部材5,10もしくは両方の保持部材5,10を回転させて、それらの回転位相を異ならせることによりおこなうことができる。
【0027】
さらに出力軸8を公転させる作用について説明する。前記回転装置11,12によって各保持部材5,10を同速度で同方向に回転させる。これは、各保持部材5,10を一体に連結し、その状態で両者を一体に回転させる状態と同様である。したがってそれぞれの保持部材5,10に支持軸4,9を介して取り付けてあるローラ3,7の相対的な位相が変化せずに、各ローラ3,7が相対的な位置関係を維持したまま公転する。その結果、図に示す装置の全体が入力軸1の中心軸線O1 を中心に回転することにより、出力軸8の回転軌跡は入力軸1の中心軸線O1 を中心としかつ相対的な偏心量を半径とした円になる。すなわちそのような円の円周上を出力軸8が公転する。
【0028】
なお、上述した入力軸1から出力軸8へのトルクの伝達作用、入力軸1に対する出力軸8の偏心量の変更作用、出力軸8の公転作用は、それぞれ重畳しておこなわせることができる。すなわち出力軸8を回転駆動しつつその偏心量を変化させ、あるいは公転させ、さらには出力軸8を自転かつ公転させつつその偏心量を変化させることができる。これは、入力軸1を駆動しつつ、前記各回転装置11,12を制御して各保持部材5,10を回転させ、またその保持部材5,10に相対回転を生じさせればよい。
【0029】
図3は上記の装置を利用した切削機械の主軸頭の一例を模式的に示している。なお、図3において図1および図2と同一の部分には図1および図2に付した符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0030】
基台部2には主軸モータ15が固定されており、入力軸1がこの主軸モータ15に連結されている。なお、主軸モータ15の出力軸を入力軸とする構成としてもよい。また出力軸8は入力軸1とは反対方向に長く延びており、フライスカッタなどの切削工具(図示せず)を取り付けるためのチャック16が設けられている。したがって出力軸8は工具軸として構成されている。また出力軸8側の保持部材10が出力軸8と同様に軸線方向に延びた比較的長い円筒状の部材として形成されている。
【0031】
また入力軸1側の保持部材5の外周には、従動プーリ17が一体に設けられており、その従動プーリ17の外周側には、従動プーリ17と平行に駆動プーリ18が配置されている。そしてこれら従動プーリ17と駆動プーリ18とにはタイミングベルト19が巻き掛けられている。
【0032】
この駆動プーリ18は、軸線方向での両側に突出した軸を備えており、図3での左側に突出した軸が公転軸モータ20に連結されている。なおこの軸は公転軸モータ20の出力軸であってもよい。また図3の右側に突出した軸は、遊星歯車機構21におけるサンギヤ22に連結されている。この遊星歯車機構21は、サンギヤ22と、サンギヤ22に噛合して自転および公転する複数のピニオンギヤ23と、これらのピニオンギヤ23を保持しているキャリヤ24と、ピニオンギヤ23に噛合しているリングギヤ25とから構成されている。そしてこのキャリヤ24が位相決めモータ26に連結されている。この位相決めモータ26は、後述するように、入力軸1に対する出力軸8の偏心量を設定するためのものであるから、回転位相を細かくかつ正確に設定することのできるモータが好ましく、例えばステップモータが使用される。なお、この位相決めモータ26は、基台部2などの所定の固定箇所に取り付けられている。
【0033】
また出力軸8側の保持部材10の外周部のうち前記遊星歯車機構21の半径方向で外側に位置する部分には、外歯歯車27が一体に設けられ、さらにこれに噛合しかつ入力軸1の中心軸線を中心に回転する内歯歯車28が設けられている。この内歯歯車28が従動プーリを形成し、また前記リングギヤ25が駆動プーリを形成しており、したがってこれらの内歯歯車28とリングギヤ25とにタイミングベルト29が巻き掛けられている。
【0034】
図3に示す主軸頭において、主軸モータ15によって主軸1を回転させれば、出力軸8が入力軸1と同方向に自転する。その場合の回転数比は、入力軸1と出力軸8との外径の比によって決まることは前述したとおりである。なお、歯車によってトルクの伝達をおこなう場合には、入力軸1における歯数と出力軸8における歯数との比によって入力軸1と出力軸8との間の回転数比が決まる。
【0035】
また公転軸モータ20を回転させると、駆動プーリ18およびタイミングベルト19ならびに従動プーリ17を介して、入力軸1側の保持部材5にトルクが伝達され、これが回転する。すなわちローラ3が公転する。また一方、公転軸モータ20のトルクが遊星歯車機構21のサンギヤ22に伝達され、これが回転する。したがって遊星歯車機構21では、サンギヤ22が入力要素となり、リングギヤ25が出力要素となる。そのリングギヤ25からタイミングベルト29を介して外歯歯車28にトルクが伝達され、さらにこの外歯歯車28から内歯歯車27にトルクが伝達されて、出力軸8側の保持部材10が回転する。すなわち出力軸8側のローラ7が公転する。
【0036】
その場合、入力軸1側の保持部材5は、駆動プーリ18と従動プーリ17との外径の比(もしくはタイミングベルト19に噛合する歯の数の比)に応じて増減速されて回転する。また遊星歯車機構21においては、キャリヤ24の回転数および回転方向によって出力回転すなわちリングギヤ25の回転数や回転方向が決まる。さらにリングギヤ25と外歯歯車28との間および外歯歯車28と内歯歯車27との間で変速作用が生じる。したがって位相決めモータ26によりキャリヤ24を所定の方向に所定の回転数で回転させることにより、公転軸モータ20から出力軸8側の保持部材10に到るトルク伝達経路の変速比を、公転軸モータ20から入力軸1側の保持部材5に到るトルク伝達経路の変速比と同一に設定する。このようにすれば、入力軸1側のローラ3と出力軸8側のローラ7とが同一方向に同速度で公転するから、出力軸8が入力軸1の中心軸線を中心に公転する。
【0037】
さらに、図1および図2に示す基本構成の説明で述べたように、入力軸1側のローラ3と出力軸8側のローラ7との相対的な回転位相を変化させることにより、入力軸1に対する出力軸8の偏心量が変化する。したがって、公転軸モータ20と位相決めモータ26とによって各保持部材5,10を同方向に同速度で回転させている状態、もしくはいずれのモータ20,26も停止させて保持部材5,10の回転を止めている状態で、いずれかの一方のモータ20,26の他方のモータ20,26に対する相対回転を生じさせれば、一方のローラ3,7に対する他方のローラ3,7の相対的な公転が生じて、両者の回転位相が変化するので、入力軸1に対する出力軸8の偏心量が増減する。このようにしておこなう偏心量の変更は、出力軸8を公転させている状態および公転させていない状態のいずれでも可能である。このように各保持部材5,10を回転させる公転軸モータ20や位相決めモータ26ならびにこれらのモータ20,26のトルクを伝達するタイミングベルト19,29などの機構がこの発明の公転機構に相当する。
【0038】
したがって図3に示すこの発明の装置を採用した主軸頭では、切削工具の公転半径を変更できるので、単一の工具で径の異なる孔加工をおこなうことができ、加工効率を向上させ、また工具費を低廉化することができる。また図3に示す主軸頭では、出力軸8を公転させている間にその公転半径を変更することができるので、工具による切削中にその公転半径を変更できる。このような機能を利用することにより、テーパ孔の切削加工や孔の中間部の内径を増大させるリセス加工などの複雑な加工を容易におこなうことができる。
【0039】
特に、図3に示す主軸頭では、単純な回転体の組合せによって構成されているから、工具を自転させつつ公転させておこなうコンタリング加工においても、遠心力などによる回転数の制約が少なく、高速回転をおこなうことができる。そのためこの発明の装置を利用した切削装置では、コンタリング加工の際の加工能率を従来になく向上させることができる。
【0040】
図4にこの発明の回転動力伝達装置を使用した他の主軸頭の例を示してある。ここに示す例では、公転半径を変更するための機構に差動機構が採用されている。すなわち前述した保持部材に相当する公転軸30が中空軸として形成されるとともにその公転軸30が複数の軸受によってハウジング31の内部に回転自在に保持されている。またこの公転軸30の内部に、入力軸1が複数の軸受によって回転自在に保持されている。そしてこの入力軸1に主軸回転用のモータM1 が連結されている。
【0041】
さらに公転軸30の先端側の部分(図4での左側の部分)の内径が大きく形成されており、その大径部分の内部にこの発明に係る回転動力伝達装置が配置されている。すなわち円筒体6が、公転軸30と同一軸線上に配置されており、その円筒体6の内周面と入力軸1の先端部外周面との間に、外径の異なる複数のローラ3が圧入されている。すなわちローラ3が入力軸1と円筒体6とに、トルク伝達可能に密着している。またこのローラ3を回転自在に取り付けてある支持軸4が、前記公転軸30に取り付けられており、したがって公転軸30が回転することによりローラ3が公転するように構成されている。
【0042】
また前記出力軸8に相当する主軸32の後端部が円筒体6の内部に挿入されており、その外周面と円筒体6の内周面との間に、前記ローラ3と同様に外径が互いに相違する複数のローラ7が圧入されている。そのローラ7を回転自在に取り付けてある支持軸9が、主軸32の外周側に軸受を介して回転自在に配置した歯車33に連結されている。さらに前記主軸32の外周側に半径変更軸34が軸受を介して回転自在に嵌合されており、この半径変更軸34に前記歯車33がピンによって連結されている。
【0043】
したがって入力軸1のトルクが、その外周面に接触しているローラ3の自転により円筒体6に伝達され、またこの円筒体6のトルクが、その内周面に密着している他の複数のローラ7の自転によって主軸32に伝達される。そして各ローラ3,7が相対的に公転することにより、入力軸1に対する主軸32の偏心量すなわち主軸32の公転半径が変更される。なお、主軸1の回転に伴って各ローラ3,7および円筒体6ならびに主軸32が回転することにより、主軸32が公転する。
【0044】
前記半径変更軸34の外周側に円筒状の公転軸35が、軸受を介して回転自在に嵌合されている。この公転軸35の後端部と前記の公転軸30の先端部とが、前記歯車33の外周側で間隔を開けて対向しており、これらの公転軸35,30の端部同士の間に、歯車33に噛合した複数の中間歯車36が配置されている。これらの中間歯車36は、前記入力軸1の軸心を中心に公転する歯車であり、したがってその中間歯車36としては、主軸32の入力軸1に対する偏心量に対応して外径が相互に相違した複数の歯車が採用されている。
【0045】
これらの中間歯車36を取り付けてある支持軸37が、前記各公転軸30,35に嵌合されており、したがって各公転軸30,35がこの支持軸37によって、一体回転するように連結されている。また各中間歯車36が、内歯歯車である公転半径変更歯車38に噛合している。この公転半径変更歯車38は、円筒軸39の先端部の内周面に形成されている。そしてこの円筒軸39は、前記公転軸30の外周側に入力軸1と同一軸線上に嵌合させて配置され、かつ軸受によって回転自在に保持されている。また先端側の公転軸35は、その外周側に嵌合させた軸受を介してハウジング31に回転自在に支持されている。
【0046】
前記入力軸1の外周側に位置する公転軸30の外周部に公転軸歯車40が固定され、またこの公転軸歯車40に隣接して配置された中間軸歯車41が前記円筒軸39に固定されている。その公転軸歯車40が、差動機構42における入力歯車43に噛合し、また中間軸歯車41が差動機構42における出力歯車44に噛合している。
【0047】
ここで差動機構42について説明すると、この差動機構42は、内周面にスプライン歯を形成した一対の円筒状のサーキュラスプライン45,46と、そのサーキュラスプライン45,46のスプライン歯に噛合するスプライン歯が外周面に形成され、かつ可撓性のある円筒体であるフレクスプライン47と、楕円形のカムの外周面にボールベアリングがはめ込まれ、そのボールベアリングの外周に前記フレクスプライン47が嵌合されるウェーブジェネレータ48とを備えている。
【0048】
一方のサーキュラスプライン45の歯数とフレクスプライン47の歯数とが等しく(例えば200枚に)設定され、そのサーキュラスプライン45が入力歯車43の内周側に嵌合固定されている。これに対して他方のサーキュラスプライン46の歯数が、フレクスプライン47の歯数よりわずか多く(例えば202枚に)設定されており、このサーキュラスプライン46が出力歯車44の内周側に嵌合固定されている。そしてそのウェーブジェネレータ48が調整軸49に嵌合固定され、かつその調整軸49が半径変更モータM2 に連結されている。
【0049】
したがってこの差動機構42では、ウェーブジェネレータ48すなわち調整軸49を固定した状態で入力歯車43を回転させると、入力歯車43に固定したサーキュラスプライン45の歯数とフレクスプライン47の歯数とが等しいので、フレクスプライン47が入力歯車43と同一回転数で回転する。これに対して出力歯車44に固定してあるサーキュラスプライン46の歯数が、フレクスプライン47の歯数より多いので、出力歯車44がその歯数差に応じて減速されて回転する。上記の例では、フレクスプライン47の歯数が“200”に対して、サーキュラスプライン46の歯数が“202”であるから、出力歯車44は、200/202=100/101に減速されて回転する。
【0050】
このように回転数の差が生じるが、その場合であっても主軸32の公転半径が変化しないように入力歯車43と公転軸歯車40との歯数比および出力歯車44と中間軸歯車41の歯数比が設定されている。一例として、入力歯車43の歯数が“100”で、公転軸歯車40の歯数が“200”の場合、出力歯車44の歯数が“101”で、かつ中間軸歯車41の歯数が“200”に設定される。このような構成の場合、調整軸49すなわちウェーブジェネレータ48を固定した状態で例えば入力歯車43を101rpmで回転させれば、出力歯車44が100rpmで回転し、かつ公転軸歯車40が101/2rpmで回転する。そして出力歯車44が100rpmで回転することにより、これに噛合している中間軸歯車41が、100×101/200=101/2rpmで回転する。すなわち公転軸歯車40と中間軸歯車41とが同速度で回転する。
【0051】
したがって公転軸30の回転数と円筒軸39との回転数とが等しくなるので、円筒軸39に形成した公転半径変更歯車38とこれに噛合している中間歯車36とこれに噛合している歯車33とが一体となって回転する。すなわち各ローラ3,7の公転方向の位相が一定に維持される。
【0052】
また一方、フレクスプライン47と出力歯車44側のサーキュラスプライン46との歯数に相違があるために、フレクスプライン47の回転に対してサーキュラスプライン46の減速が生じ、その減速度は歯数に差に応じたものとなる。上記の例では、歯数の差が“2”であるから、フレクスプライン47の回転に対してサーキュラスプライン46は、2/200=1/100の割合で減速される。すなわち調整軸49と共にフレクスプライン47を100rpmで回転させると、サーキュラスプライン46がマイナス(−)1rpmで相対回転する。なお、入力歯車43側のサーキュラスプライン45とフレクスプライン47とは歯数が同じであるため、回転数に差が生じない。結局、調整軸49と共にフレクスプライン47を回転させると、入力歯車43と出力歯車44との回転位相に相違が生じる。すなわち調整軸49の回転数の1/100の回転速度で入力歯車43と出力歯車44との相対回転運動を生じさせることができる。
【0053】
このような相対回転は、公転軸30と歯車33との相対回転すなわち各ローラ3,7の相対的な公転速度として現れる。そして各ローラ3,7の相対的な公転によって主軸32の入力軸1に対する偏心量すなわち公転半径が変化するので、上記の主軸頭では、公転半径の微調整を容易におこなうことができる。なお、図4において符号50は公転歯車を示し、この公転歯車50は前記入力歯車43に噛合している。そしてこの公転歯車50に公転モータM3 が連結されている。
【0054】
そして、図4に示す主軸頭においても、図3に示す例と同様に、主軸32を高速回転させることができることに加え、主軸32を自転させつつ公転させ、さらには公転中にその半径を変更することができる。そのため、テーパ孔の切削加工や内径の相違する複数種類のボーリング加工さらにはリセス加工などを容易におこなうことができる。
【0055】
なお、この発明は上述した具体例に限定されないのであり、入力側の中間回転部材および出力側の中間回転部材を公転させるための公転機構は、図3に示すモータ20,26やタイミングベルトを使用した伝動手段あるいは遊星歯車機構などの機構以外のものであってもよい。またこの発明の回転動力伝達装置は、切削機械における主軸頭のみならず、トルクを伝達する各種の機械類に用いることができる。さらにこの発明における中間回転部材は、入力回転部材あるいは出力回転部材とリング部材とに同時に係合してトルクを伝達する単一の回転部材に限らず、トルク伝達可能に連結された複数の回転部材によって構成してもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、互いに偏心した入力回転部材と出力回転部材とがリング部材の内周側に配置され、そのリング部材と入力回転部材との間およびリング部材と出力回転部材との間のそれぞれに、自転することによりトルクを伝達する中間回転部材を配置したので、入力回転部材から出力回転部材に、それらの中間回転部材およびリング部材を介してトルクを伝達することができ、また少なくともいずれか一方の中間回転部材を公転させることにより、入力回転部材と出力回転部材との相対的な偏心量を変えることができる。そしてこれらのトルク伝達機能と偏心量の変更機能とは、中間回転部材やリング部材などの回転体を回転させることにより達成されるので、トルク伝達時の回転数を高くしても過大な遠心力が発生することがなく、したがって請求項1の発明によれば、従来になく高速回転をおこなわせることができる。また各中間回転部材の公転方向での相対位相を変更すれば、出力回転部材の偏心量を変更できるので、偏心量の変更・設定を容易におこなうことができる。
【0057】
さらに請求項2あるいは請求項3の発明では、各中間回転部材を共に公転させることにより出力回転部材が公転するので、出力回転部材の自転を伴う公転運動を容易におこなわせることができ、その際にも遠心力などの回転阻害要因が特には生じないので、高速回転をおこなわせることができる。そして特に、請求項3の発明では、出力回転部材の公転中にこの偏心量すなわち公転半径を変更することができるので、出力回転部材の多様な運動を容易におこなわせることができる。このような機能を利用して回転切削工具を自転かつ公転させることにより、複雑な切削加工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の装置の一例を模式的に示す断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】この発明の回転動力伝達装置を使用した主軸頭の一例を模式的に示す断面図である。
【図4】この発明の回転動力伝達装置を使用した他の主軸頭を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 入力軸
3,7 ローラ
6 円筒体
8 出力軸
11,12 回転装置
15 主軸モータ
20 公転軸モータ
26 位相決めモータ

Claims (3)

  1. 入力回転部材からその入力回転部材に対して偏心した軸線を中心に回転する出力回転部材に回転動力を伝達する回転動力伝達装置において、
    前記入力回転部材および出力回転部材の外周側に配置され、これら入力回転部材と出力回転部材とに対して偏心した軸線を中心に回転可能なリング部材と、
    前記入力回転部材の外周部とリング部材の内周部とに接触して自転することにより入力回転部材とリング部材との間でトルクを伝達する第1のローラと、
    前記出力回転部材の外周部とリング部材の内周部とに接触して自転することによりリング部材と出力回転部材との間でトルクを伝達する第2のローラと、
    記第1のローラと第2のローラとの前記リング部材の内周部に沿った公転方向での相対的な位相を変化させる相対位相変更機構と
    を備えていることを特徴とする回転動力伝達装置。
  2. 前記第1および第2のローラを、同速度で同方向に公転させる公転機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転動力伝達装置。
  3. 前記第1および第2のローラを同方向に公転させつつこれら第1のローラと第2のローラとの公転方向での相対的な位相を変化させる公転機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の回転動力伝達装置。
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