JPH10240069A - 感光ドラム駆動装置 - Google Patents

感光ドラム駆動装置

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JPH10240069A
JPH10240069A JP4377797A JP4377797A JPH10240069A JP H10240069 A JPH10240069 A JP H10240069A JP 4377797 A JP4377797 A JP 4377797A JP 4377797 A JP4377797 A JP 4377797A JP H10240069 A JPH10240069 A JP H10240069A
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JP
Japan
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photosensitive drum
shaft
electric motor
roller
movable plate
Prior art date
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Pending
Application number
JP4377797A
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English (en)
Inventor
Rikio Yoshikawa
力夫 吉川
Mitsuhiro Matsuoka
充宏 松岡
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Mahle Electric Drive Systems Co Ltd
Original Assignee
Kokusan Denki Co Ltd
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Publication date
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Friction Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】感光ドラムを回転駆動する駆動装置の小形軽量
化を図る。 【解決手段】電動機7の中心軸線を感光ドラム1の中心
軸線に一致させ、電動機7の回転軸7aと感光ドラム1
の軸2Aとの間にバックラッシュがない遊星ローラ減速
機構18を配置する。電動機7の回転軸7aの回転を減
速機構18を介して感光ドラム1の軸2Aに伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やレーザプ
リンタなどに用いる感光ドラムを回転駆動する感光ドラ
ム駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機やレーザプリンタは感光ドラムを
備えていて、複写や印刷を行う際に該感光ドラムが電動
機により減速機構を介して回転駆動される。図6は複写
機やレーザプリンタにおいて感光ドラム1を駆動するた
めに用いられていた駆動装置を示したものである。感光
ドラム1は円筒状に形成されていて、その軸線方向の両
端から互いに反対方向に軸2A及び2Bが突出させられ
ている。これらの軸は支持フレームに設けられたドラム
支持部3A及び3Bの軸受保持部3A1及び3B1に保持さ
れた球軸受4A及び4Bにより回転自在に支持されてい
る。
【0003】感光ドラムの軸線方向の一端側から突出し
た一方の軸2Aには大歯車5Aが取り付けられ、他端側
から突出した他方の軸2Bにはフライホイール6が取り
付けられている。感光ドラムの軸線方向の一端側から突
出した一方の軸2Aを支持したドラム支持部3Aにはま
た電動機7が取り付けられている。電動機7は、その回
転軸7aの中心軸線を感光ドラム1の中心軸線に一致さ
せた状態で、かつ該回転軸7aを感光ドラム1側に向け
た状態で取り付けられていて、回転軸7aに小歯車5B
が取り付けられ、該小歯車5Bが大歯車5Aに噛み合わ
されている。
【0004】図6に示した感光ドラム駆動装置において
は、電動機7の回転が歯車5B及び5Aからなる減速機
構を介して感光ドラム1の一端側の軸2Aに伝達されて
該感光ドラムが回転駆動される。フライホイール6は感
光ドラム1に大きな慣性モーメントを持たせて該ドラム
の回転数が変動するのを抑制するために設けられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6に示した従来の感
光ドラム駆動装置においては、電動機7の回転軸が感光
ドラムの外周よりも外側に配置されていたため、感光ド
ラムとその駆動装置とを含む装置全体の径方向寸法が大
きくなるという問題があった。
【0006】また従来の感光ドラム駆動装置において
は、電動機7の回転を感光ドラムに伝達する減速機構が
歯車5Aと5Bとからなっていたため、歯車5Aと5B
との間で生じるバックラッシュにより、電動機の慣性モ
ーメントを、感光ドラムの回転数変動を抑制する慣性モ
ーメントとして働かせることができなかった。そのた
め、従来の駆動装置を用いる場合には、感光ドラムの慣
性モーメントを大きくするために、感光ドラムの軸2B
にフライホイール6を取り付ける必要があり、部品点数
が多くなる上に、感光ドラム回りが大形化し、その重量
が重くなるという問題があった。
【0007】本発明の1つの目的は、感光ドラム駆動装
置が感光ドラムの径方向に占めるスペースを縮小して、
感光ドラムとその駆動装置とを含む装置全体の小形化を
図ることにある。
【0008】本発明の他の目的は、電動機の慣性モーメ
ントを感光ドラムの回転数変動を抑制するための慣性モ
ーメントとして働かせることができるようにして、感光
ドラムの軸にフライホイールを取り付ける必要性をなく
すことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、複写機やプリ
ンタ等に用いる感光ドラムを、電動機の出力により減速
機構を介して回転駆動する感光ドラム駆動装置に係わる
ものである。
【0010】本発明においては、電動機を、感光ドラム
の軸線方向の一端側に該感光ドラムと中心軸線を共有さ
せた状態で、かつ該電動機の回転軸を感光ドラム側に向
けた状態で配置する。また減速機構は、電動機の回転軸
と感光ドラムの軸との間に配置して、電動機の回転を該
減速機構を介して感光ドラムの軸に伝達する。
【0011】上記のように、電動機を、感光ドラムの軸
線方向の一端側に該感光ドラムと中心軸線を共有させた
状態で、かつ該電動機の回転軸を感光ドラム側に向けた
状態で配置して、該電動機の回転軸と感光ドラムの軸と
の間に減速機構を配置すると、感光ドラムとその駆動装
置とを含む装置全体の径方向寸法を縮小できるため、装
置をコンパクトに構成することができる。
【0012】上記減速機構は、ローラやベルトのよう
に、バックラッシュを生じない動力伝達手段を用いて構
成するのが好ましい。
【0013】バックラッシュを生じない好ましい減速機
構としては、例えば、電動機の回転軸に結合された太陽
ローラと、該太陽ローラを同心的に取り囲むように設け
られた環状の固定ローラと、感光ドラムの軸線方向の一
端側の軸に結合されたローラ保持部材に回転自在に支持
されて太陽ローラと固定ローラとに摩擦接触させられた
遊星ローラとを備えた遊星ローラ減速機構がある。
【0014】またバックラッシュを生じない減速機構と
して、公知のボール減速機構を用いることもできる。ボ
ール減速機構は、電動機の回転軸に結合される入力軸
と、該入力軸に対して偏心した状態で設けられて該入力
軸に結合された偏心軸と、中心部が偏心軸に軸受を介し
て回転自在に結合された可動板と、電動機側で可動板に
対向配置された固定板と、感光ドラム側で可動板に対向
配置されて感光ドラムの軸線方向の一端側の軸に結合さ
れた回転板とを備えている。可動板と固定板とは、可動
板及び固定板の周方向に連続するように形成された波形
の案内溝と該案内溝内を転動する転動ボールとを介して
結合されていて、偏心軸の入力軸を中心とした回動によ
り、可動板に、入力軸を中心とした公転運動と、偏心軸
を中心とした回転運動とを生じさせるように、案内溝の
形状が設定されている。
【0015】また可動板と回転板との間には、偏心軸を
中心とした可動板の回転運動を転動ボールを介して回転
板に伝達する伝達機構が設けられている。
【0016】上記のように、バックラッシュを生じない
減速機構を用いて電動機の回転を感光ドラムに伝達する
ようにすると、電動機の慣性モーメントを、感光ドラム
の回転数変動を抑制する慣性モーメントとして働かせる
ことができる。電動機の慣性モーメントは、感光ドラム
自体の慣性モーメントに比べて小さいが、電動機の慣性
モーメントは減速機構を介して感光ドラムに伝えられる
ため、感光ドラム側からみた電動機の慣性モーメント
は、電動機自体の慣性モーメントに減速機構の減速比の
二乗を乗じた大きさになる。そのため、感光ドラムにフ
ライホイールを取り付けなくても感光ドラムの慣性モー
メントを十分大きくしてその回転数変動を抑制すること
ができる。フライホイールを省略すると、感光ドラム回
りの径方向寸法が小さくなる上に、その重量が軽くなる
ため、感光ドラム回りの小形軽量化を図ることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わる感光ドラム
駆動装置の構成例を示したものであり、図2はこの例で
用いる減速機構の正面図を示している。
【0018】感光ドラム1は円筒状に形成されていて、
その軸線方向の両端から互いに反対方向に軸2A及び2
Bが突出させられている。これらの軸は支持フレームに
設けられたドラム支持部3A及び3Bの軸受保持部3A1
及び3B1に保持された球軸受4A及び4Bにより回転自
在に支持されている。
【0019】なお軸2A及び2Bは、感光ドラムを軸線
方向に貫通した状態で設けられた1本の軸部材の一端及
び他端であってもよく、感光ドラムの一端及び他端に固
定された別個の軸部材からなっていてもよい。
【0020】感光ドラムの軸線方向の一端側から突出し
た一方の軸2Aを支持した支持フレームのドラム支持部
3Aにはまた、減速機ケース10が取り付けられてい
る。図示の減速機ケース10は円筒状に形成されてい
て、その開口端部に形成されたフランジ10aがドラム
支持部3Aにボルト止めされて取り付けられている。
【0021】減速機ケース10の開口端部と反対側の端
部は端部壁10bにより閉じられていて、該端部壁10
bに電動機7がその回転軸7aを感光ドラム側に向けた
状態で取り付けられている。電動機7はケース701内
に回転子と固定子とを収納してケース701の軸線方向
の一端側から回転軸7aを導出したもので、ケース70
1の軸線方向の一端側の外周部に形成されたフランジ7
02が減速機ケース10の端部壁10bにボルト止めさ
れている。電動機の回転軸7aは、減速機ケース10の
中心部に形成された貫通孔を緩く貫通して減速機ケース
10内に挿入されている。
【0022】図示の例では、減速機ケース10内に挿入
された電動機の回転軸7aの先端が太陽ローラ11とし
て用いられている。太陽ローラ11を同心的に取り囲む
ように環状の固定ローラ12が配置され、固定ローラ1
2の内周にはゴムなどの弾性材料からなるリング12a
が貼り付けられている。固定ローラ12は減速機ケース
10の周壁部の内周に固定されている。固定ローラ12
よりも感光ドラム側に位置させた状態で円板状のローラ
保持部材13が配置され、該ローラ保持部材13に12
0度の角度間隔をあけて3本のローラ支持軸14が取り
付けられている。各ローラ支持軸14にはゴムなどの弾
性材料からなる遊星ローラ15が回転自在に支持され、
120度間隔で設けられた3個の遊星ローラ15が太陽
ローラ11と固定ローラ12の内周のリング12aとに
摩擦接触させられている。ローラ保持部材13には太陽
ローラ11と中心軸線を共有する出力軸16が取り付け
られ、該出力軸16がカップリング17を介して感光ド
ラム1の軸線方向の一端側に設けられた軸2Aに結合さ
れている。カップリング17としては、バックラッシュ
を生じないもの(ガタがないもの)を使用する。太陽歯
車11と固定ローラ12とローラ支持部材13にローラ
支持軸14を介して支持された遊星ローラ15とによ
り、遊星ローラ減速機構18が構成され、電動機7と減
速機構18とにより感光ドラム駆動装置が構成されてい
る。
【0023】上記の感光ドラム駆動装置において、電動
機7の回転軸7aが回転してその先端に形成された太陽
ローラ11が回転すると、遊星ローラ15が太陽ローラ
11の周囲を公転する。この公転によりローラ保持部材
14とともに出力軸16が回転するため、感光ドラム1
が回転駆動される。
【0024】上記のように、互いに摩擦接触するローラ
を動力伝達手段として使用した減速機構18を用いる
と、減速機構内でバックラッシュが生じないため、電動
機7の慣性モーメントを、感光ドラム1の回転数変動を
抑制する慣性モーメントとして働かせることができる。
電動機7側から感光ドラム1側に伝えられる慣性モーメ
ントId は、電動機7自体の慣性モーメントをIm 、減
速機構18の減速比をaとすると、Id =Im ×a2
なる。即ち、電動機の慣性モーメントは減速比の二乗倍
に増幅されて感光ドラム側に伝達される。
【0025】電動機7の慣性モーメントは、感光ドラム
自体の慣性モーメントに比べて小さいが、上記のように
電動機の慣性モーメントは減速比の二乗倍に増幅されて
感光ドラムに伝えられるため、感光ドラム1にフライホ
イールを取り付けなくても感光ドラムの見かけの慣性モ
ーメントを十分大きくしてその回転数変動を抑制するこ
とができる。フライホイールを省略することができる
と、感光ドラム回りの径方向寸法を小さくすることがで
きる上に、その重量を軽くすることができるため、感光
ドラム回りの小形軽量化を図ることができる。
【0026】また上記のように、電動機の回転軸の中心
軸線と感光ドラムの中心軸線とを一致させるように減速
機構を構成すると、駆動装置が感光ドラムの径方向に占
めるスペースを縮小することができるため、感光ドラム
とその駆動装置とを含めた装置全体をコンパクトに構成
することができる。
【0027】なお本発明においては、必要に応じて電動
機の慣性モーメントを大きくするために、電動機7の回
転軸に小形のフライホイールを取り付けることを何等妨
げない。感光ドラム側にフライホイールを取り付ける場
合には、該フライホイールとして相当に大形のものを用
いる必要があるが、上記のように電動機側の慣性モーメ
ントは減速比の二乗倍に増幅されて感光ドラムに伝達さ
れるため、電動機側にフライホイールを取り付ける場合
には、該フライホイールとして十分に小形のものを用い
ることができ、該フライホイールを取り付けることによ
る電動機の寸法の増大はごく僅かに抑えることができ
る。
【0028】上記の例では、固定ローラ12の内周に弾
性材からなるリング12aを貼り付け、遊星ローラ15
をゴム等の弾性材により形成したが、遊星ローラ減速機
構においては、太陽ローラ11と遊星ローラ15とが摩
擦接触し、遊星ローラ15と固定ローラ12とが摩擦接
触していればよく、弾性材からなるリング12aは必ず
しも必要ではない。また遊星ローラ15も必ずしも弾性
材により形成する必要はない。
【0029】上記の例では、電動機と感光ドラムとの間
に設ける減速機構として遊星ローラ減速機構を用いた
が、該減速機構は、その入力軸と出力軸の中心軸線が一
致していて、内部でバックラッシュを生じないものであ
ればよく、遊星ローラ減速機構に限定されるものではな
い。例えば、図3に示すように、通常のローラ減速機構
を複数組み合わせて入力軸の軸線と出力軸の軸線とを合
わせるようにしたものを用いてもよい。
【0030】図3に示した例において、電動機7は、そ
の回転軸7aの中心軸線を感光ドラムの中心軸線と一致
させた状態で、かつ回転軸7aを感光ドラム1側に向け
た状態で減速機ケース10に取り付けられている。減速
機ケース10内に挿入された電動機7の回転軸7aの側
方に回転軸7aと平行に伸びる回転軸20が配置されて
いる。回転軸20は減速機ケース10内に設けられた軸
受保持部に保持された軸受21により回転自在に支持さ
れ、該回転軸20にローラ22が取り付けられている。
電動機の回転軸7aの先端部がローラ23として用いら
れ、該ローラ23がローラ22に摩擦接触させられてい
る。また感光ドラム1の軸線方向の一端側に設けられた
軸2Aにローラ22と径が等しいローラ24が取り付け
られている。回転軸20の先端がローラ25として用い
られ、該ローラ25がローラ24に摩擦接触させられて
いる。図3に示した例のその他の構成は図1に示した例
と同様である。
【0031】入力軸と出力軸の中心軸線が一致してい
て、内部でバックラッシュを生じない減速機構としては
また、転動ボールを介して動力を伝達する公知のボール
減速機構を用いることもできる。
【0032】ボール減速機構は、特開昭63−1671
67号公報、特開平1−275954号公報、特開平2
−85552号公報、及び特開平4−272552号公
報などに記載されているようにすでに公知のものであ
り、実用品も市販されているものである。
【0033】このボール減速機構の原理を、特開昭63
−167167号公報に掲載された図面を引用して簡単
に説明すると下記の通りである。図4及び図5(A)
(B)は、同公報に掲載された図面から引用したもの
で、図4において、30は減速機ケース、31は減速機
ケース30に軸受32を介して支持された入力軸で、入
力軸31は図示しないカップリングを介して電動機の回
転軸に結合される。入力軸31の減速機ケース内に臨む
端部には円板33が固定され、該円板33に電動機の回
転軸に対して一定の偏心量eだけ偏心した偏心軸34が
固定されている。
【0034】35は中心部が偏心軸34に軸受36を介
して回転自在に結合された円板状の可動板、37は電動
機側で可動板35に対向配置された固定板で、固定板3
7は減速機ケース30の端部壁に固定されている。38
は感光ドラム側で可動板35に対向配置された回転板
で、回転板38の中心部には、入力軸31と中心軸線を
共有する出力軸39が固定されている。出力軸39は軸
受40により減速機ケース30に回転自在に支持されて
感光ドラム側に導出されている。出力軸39に感光ドラ
ムの軸線方向の一端側の軸がカップリングを介して結合
される。
【0035】可動板35と固定板37との間には、可動
板35の周方向に連続するように形成された波形の案内
溝と該案内溝内を転動するボールとを有する案内手段が
設けられている。この案内手段は、偏心軸34が入力軸
の回りを回動した際に可動板に入力軸31を中心とした
公転運動と、偏心軸34を中心とした回転運動とを生じ
させるためのものである。
【0036】図示の例では、可動板35の固定板37側
の面に、周方向に連続した波形の溝41A及び41Bが
同心的に形成されている。溝41A及び41Bの形状は
図5(A)に示す通りで、これらの溝41A及び41B
は互いに相似形に形成されている。溝41A及び41B
のそれぞれの谷部と山部との間の落差は偏心軸34の偏
心量eに等しく設定されている。
【0037】また固定板37の可動板35に対向する面
の上記溝41A及び41Bにそれぞれ対応する位置に、
周方向に連続する波形の溝42A及び42Bが同心的に
形成されている。溝42A及び42Bの形状は図5
(B)に示す通りで、これらの溝42A及び42Bも互
いに相似形に形成されている。溝42A及び42Bのそ
れぞれの谷部と山部との間の落差も前記偏心軸34の偏
心量eに等しく設定されている。
【0038】可動板35及び固定板37にそれぞれ設け
られた互いに対応する溝41A及び42Aに転動ボール
43が嵌合され、溝41B及び42Bに転動ボール44
が嵌合されている。
【0039】図示の例では、対応する一方の溝41A及
び42Aにより第1の案内溝が形成され、対応する他の
溝41B及び42Bにより第2の案内溝が形成されてい
る。またこれら第1及び第2の案内溝と、それぞれの案
内溝内を転動する転動ボール43及び44とにより、可
動板35をガイドする案内手段が構成されている。
【0040】図示の例では、偏心軸34の入力軸31を
中心とした回動運動により、可動板35に入力軸31を
中心とした公転運動と偏心軸34を中心とした回転運動
とを生じさせるように、溝41A,41B及び42A,
42Bの形状が設定されている。
【0041】可動板35の回転板38側の面には、環状
をなす溝45が複数個周方向に等間隔をあけて形成され
ている。また回転板38の可動板35側の面には、上記
複数の溝45にそれぞれ対応する複数の環状の溝46
が、前記複数の溝45のそれぞれに対して所定量だけ位
置をずらした状態で設けられている。そして、対応する
溝45と46とに転動ボール47が嵌合され、該溝45
及び46とボール47とを介して可動板35と回転板3
8とが結合されている。環状溝45,46と転動ボール
とにより、可動板35の回転を転動ボールを介して回転
板38に伝達する伝達機構が構成されている。
【0042】図4に示した減速機において、図示しない
電動機により入力軸31が回転させられると、偏心軸3
4が入力軸31の回りを回動する。偏心軸34が入力軸
31の回りを1周する毎に、可動板35が入力軸の中心
軸線の回りを1回公転するとともに、溝41A,41B
及び42A,42Bと転動ボール41及び42との作用
により、可動板35が偏心軸34を中心に一定角度だけ
回転させられる。従って、可動板35は、偏心軸34の
回動に伴って一定角度ずつ回転させられ、入力軸31の
回転が減速されて可動板35に伝達される。可動板35
の公転運動に伴って転動ボール47が環状溝45及び4
6内を転動しつつ回転板38を可動板35の回転と同方
向に回転させる。従って、可動板35の偏心軸34を中
心とした回転運動が回転板38に伝達され、出力軸39
からこの回転が取り出される。
【0043】環状溝45,46と転動ボール47とによ
り、転動ボール47の転動により可動板35の公転運動
を吸収しつつ偏心軸34を中心とした可動板35の回転
運動を転動ボール47を介して回転板38に伝達する伝
達機構が構成されている。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電動機
を、感光ドラムの軸線方向の一端側に該感光ドラムと中
心軸線を共有させた状態で、かつ該電動機の回転軸を感
光ドラム側に向けた状態で配置して、該電動機の回転軸
と感光ドラムの軸との間に減速機構を配置する構成をと
ったので、感光ドラムとその駆動装置とを含む装置全体
の径方向寸法を縮小して、装置をコンパクトに構成する
ことができる。
【0045】また本発明において、電動機の回転を感光
ドラムに伝達する減速機構として、バックラッシュを生
じない減速機構を用いた場合には、電動機側の慣性モー
メントを、減速比の二乗倍に増幅して感光ドラム側に伝
達できるため、感光ドラムにフライホイールを取り付け
ることなく、感光ドラムの見かけの慣性モーメントを十
分大きくしてその回転数変動を抑制することができ、感
光ドラム回りの径方向寸法の縮小と、その重量の軽減と
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる感光ドラム駆動装置の構成例を
示した構成図である。
【図2】図1の感光ドラム駆動装置で用いる遊星ローラ
減速機構の構成を示した正面図である。
【図3】図1の感光ドラム駆動装置で用いる他の減速機
構の構成を示した正面図である。
【図4】図1の感光ドラム駆動装置で用いる更に他の減
速機構の構成を示した正面図である。
【図5】(A)及び(B)は図4の減速機構において可
動板及び固定板にそれぞれ設ける溝の形状を示した説明
図である。
【図6】従来の感光ドラム駆動装置の構成を示した構成
図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2A,2B 感光ドラムの軸 7 電動機 7a 電動機の回転軸 10 減速機ケース 11 太陽ローラ 12 固定ローラ 15 遊星ローラ 18 遊星ローラ減速機構 22,23,24,25 ローラ 31 入力軸 35 可動板 37 固定板 38 回転板 39 出力軸 41A,41B,42A,42B 波形の溝 43,44 転動ボール 45,46 環状の溝 47 転動ボール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光ドラムを回転駆動する感光ドラム駆
    動装置において、 前記感光ドラムの軸線方向の一端側に該感光ドラムと中
    心軸線を共有した状態で、かつ回転軸を前記感光ドラム
    側に向けた状態で配置された電動機と、 前記電動機の回転軸と前記感光ドラムの軸との間に配置
    されて前記電動機の回転を前記感光ドラムの軸に伝達す
    る減速機構とを具備したことを特徴とする感光ドラム駆
    動装置。
  2. 【請求項2】 感光ドラムを回転駆動する感光ドラム駆
    動装置において、 前記感光ドラムの軸線方向の一端側に該感光ドラムと中
    心軸線を共有した状態で、かつ回転軸を前記感光ドラム
    側に向けた状態で配置された電動機と、 前記電動機の回転軸と感光ドラムの軸との間に配置され
    て前記電動機の回転を感光ドラムの軸に伝達する減速機
    構とを具備し、 前記減速機構は、バックラッシュを生じない動力伝達手
    段を用いて構成されていることを特徴とする感光ドラム
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記減速機構は、ローラを動力伝達手段
    として用いたローラ減速機構からなっている請求項2に
    記載の感光ドラム駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記減速機構は、前記電動機の回転軸に
    結合された太陽ローラと前記太陽ローラを同心的に取り
    囲むように設けられた環状の固定ローラと、前記感光ド
    ラムの軸に結合されたローラ保持部材に回転自在に支持
    されて前記太陽ローラと固定ローラとに摩擦接触させら
    れた遊星ローラとを備えた遊星ローラ減速機構からなっ
    ていることを特徴とする請求項2に記載の感光ドラム駆
    動装置。
  5. 【請求項5】 前記減速機構は、 前記電動機の回転軸に結合される入力軸と、 前記入力軸に対して偏心した状態で設けられて前記入力
    軸に結合された偏心軸と、 中心部が前記偏心軸に軸受を介して回転自在に結合され
    た可動板と、 前記電動機側で前記可動板に対向配置された固定板と、 前記感光ドラム側で前記可動板に対向配置されて前記感
    光ドラムの軸に結合される回転板とを備え、 前記可動板と固定板とは、前記可動板及び固定板の周方
    向に連続するように形成された波形の案内溝と該案内溝
    内を転動する転動ボールとを介して結合されていて、前
    記偏心軸の前記入力軸を中心とした回動により、前記可
    動板に入力軸を中心とした公転運動と前記偏心軸を中心
    とした回転運動とを生じさせるように前記案内溝の形状
    が設定され、 前記可動板と回転板との間には、前記偏心軸を中心とし
    た可動板の回転運動を転動ボールを介して前記回転板に
    伝達する伝達機構が設けられていることを特徴とする請
    求項2に記載の感光ドラム駆動装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303656A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd ロール回転機構
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