WO2012008112A1 - 反応炉洗浄装置および反応炉洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、反応炉の内壁面に付着したハロゲン化シランの重合物を確実に除去するとともに、反応炉内壁の所望の領域を重点的に洗浄することを可能とする技術を提供する。垂直軸(21)の先端部に取り付けられた回転部材(22)は軸Qを中心に自転可能である。ノズル支持体(23)は軸Pを中心に自転可能であり、回転部材(22)が自転すると軸Qを中心に垂直軸(21)の周りを公転する。ノズル(24)から洗浄水が高圧噴射されると、その噴射反動力によってノズル支持体(23)が軸Pを中心に自転し、該自転が回転部材(22)に伝達される。従って、ノズル支持体(23)が自転すると同時に、回転部材(22)が自転する。その結果、ノズル支持体(23)は垂直軸(21)の周りを自転しながら公転する。このような自公転機構により、ノズル(24)から高圧噴射される洗浄水が三次元方向に噴射されて反応炉(30)の内壁(32)の表面が洗浄される。
Description
本発明は反応炉の洗浄装置および洗浄方法に関し、より詳しくは、シーメンス法により多結晶シリコンを気相成長する際に用いられる反応炉の内壁面を洗浄するための装置および方法に関する。
多結晶シリコンは、半導体デバイス製造用の単結晶シリコンや太陽電池製造のための原料とされる。多結晶シリコンの製造方法としては、シーメンス法が知られている。シーメンス法は、クロロシランを含む原料ガスを加熱されたシリコン芯線に接触させることで、該シリコン芯線の表面に多結晶シリコンをCVD(Chemical Vapor Deposition)法により気相成長させる方法である。
シーメンス法により多結晶シリコンを気相成長する際、気相成長装置の反応炉内に、鉛直方向に2本と水平方向に1本のシリコン芯線を鳥居型に組み立てる。そして、この鳥居型のシリコン芯線の両端を、一対の芯線ホルダを介してベースプレート上に配置して一対の金属電極に固定する。
反応炉内を水素雰囲気とし、上記金属電極から電流を導通させてシリコン芯線を900℃以上1200℃以下の温度範囲に加熱しながら原料ガスをガスノズルから反応炉内に供給すると、シリコン芯線上にシリコンが気相成長し、所望の直径の多結晶シリコンが逆U字状に形成される。そして反応炉内を冷却した後に大気開放し、反応炉から多結晶シリコンを取り出す。なお、上記原料ガスとしては、例えばトリクロロシランと水素の混合ガスが用いられる。
大気開放された反応炉の内壁面には、上述の気相反応で生成したハロゲン化シランの重合物が付着している。この重合物は、大気中の水分に触れると加水分解反応により塩化水素と二酸化珪素を生成するが、塩化水素は反応炉の内壁を腐食して金属塩化物を生成させる。金属塩化物は製品となる多結晶シリコンの金属汚染源となるため、多結晶シリコンの気相成長工程が終了した後に反応炉の内壁からこれらの生成物を除去する必要がある。
また、反応炉の内壁面にハロゲン化シランの重合物や二酸化珪素が付着したままの状態では、内壁面の反射率が低下する。反応炉内壁面の反射率が低下した状態で気相成長反応を行うと、加熱された多結晶シリコンからの輻射熱が内壁面で十分に反射されないので、供給される電力の利用効率が低下する。この意味でも、多結晶シリコンの気相成長工程が終了した後の反応炉内壁からの生成物除去が必要となる。
反応炉の内壁面からハロゲン化シランの重合物や二酸化珪素を除去するために、種々の提案がなされている。
例えば、特開昭56-114815号公報(特許文献1)には、反応炉の炉壁を加熱しながら水蒸気を炉内に導入してハロゲン化シランの重合物を加水分解し、次いで不活性ガスの高速ジェット流を炉壁に噴射して固体分を炉内壁より分離粉砕し、炉外に排出する多結晶シリコン用反応炉の予備洗浄方法の発明が開示されている。
また、特開平06-216036号公報(特許文献2)には、反応炉の内壁面上のシリコン付着物に二酸化炭素ペレットを衝突させてシリコン付着物を除去する多結晶シリコン製造用CVD反応器の清浄化法の発明が開示されている。
さらに、特開2009-196882号公報(特許文献3)には、中央部に配置したシャフトを回転させるとともに鉛直方向に移動しながら、該シャフトの上端部のノズルから三次元方向に洗浄水を高圧噴射して反応炉の内壁面を洗浄する構成の反応炉洗浄装置の発明が開示されている。
加えて、実公昭63-2145号公報(特許文献4)には、技術的背景として、高圧水の噴射反力でノズルがアームに対して自転しつつ給水管に対して公転するように構成された回転式ノズル装置が記載されている。
特許文献1に開示の多結晶シリコン用反応炉の予備洗浄方法では、加水分解と粉砕が別々に行われる。このため、反応炉の洗浄には比較的長い時間を要することとなる。
また、特許文献2に開示の多結晶シリコン製造用CVD反応器の清浄化法では、加水分解は行われない。このため、洗浄後に反応炉内に残存するハロゲン化シランの重合物から塩化水素の発生するおそれがある。また、この清浄化方法では広範囲の面積を短時間で処理することが難しいため、大容量の反応器内壁の洗浄には不向きである。
さらに、特許文献3に開示されている反応炉洗浄装置は、上端部に三次元方向に洗浄水を高圧噴射するノズル装置を備えたシャフトを、回転させるとともに鉛直方向に移動させる構成としているため、例えば付着量の多い特定領域に停止して重点的に洗浄することができない。
特許文献4に記載されている洗浄装置は、タンク等の容器を洗浄する装置ではあるが、シーメンス法で多結晶シリコンを気相成長する際に用いられる反応炉の内壁面の洗浄に適用することについては、一切の言及はない。
つまり、従来知られている洗浄方法や装置には、反応炉の洗浄に比較的長い時間を要したり、大容量の反応器内壁の洗浄に不向きであったり、洗浄後に反応炉内に重合物が残存したり、特定領域を重点的に洗浄することができない等の難点がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、反応炉の内壁面に付着したハロゲン化シランの重合物を確実に除去するとともに、反応炉内壁の所望の領域を重点的に洗浄することを可能とする技術を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る反応炉洗浄装置は、シーメンス法による多結晶シリコンの気相成長に用いられる反応炉の内壁面を洗浄するための反応炉洗浄装置であって、鉛直方向に移動可能な垂直軸と、前記垂直軸の先端に取り付けられた自転可能な回転部材と、前記回転部材に取り付けられ前記垂直軸の周りを公転可能なノズル支持体と、前記ノズル支持体の動力を前記回転部材に伝える動力伝達手段と、前記ノズル支持体に取り付けられた少なくとも2本のノズルとを備え、前記ノズル支持体は前記ノズルから高圧噴射される洗浄水の噴射反動力により自転し、該ノズル支持体の自転は前記動力伝達手段を介して前記回転部材に伝達されて該回転部材を前記垂直軸を軸に自転せしめるとともに前記ノズル支持体を前記垂直軸の周りを公転せしめ、前記ノズルから洗浄水が三次元方向に高圧噴射されることを特徴とする。
前記ノズルの先端から前記反応炉の内壁面までの距離(D)と前記ノズルの口径(r)は、200≦D/r≦500を満足することが好ましい。
また、好ましくは、前記ノズル支持体が前記垂直軸の周りを1回転公転する間に該ノズル支持体が自転する回数が、端数を有する非自然数となるように構成される。
本発明に係る反応炉洗浄方法は、シーメンス法による多結晶シリコンの気相成長に用いられる反応炉の内壁面を洗浄するための反応炉洗浄方法であって、先端が洗浄水の噴射部であるノズルであって、該噴射部の口径(r)が反応炉の内壁面までの距離(D)との関係において200≦D/r≦500を満足するノズルで洗浄水を高圧噴射し、該洗浄水の噴射反動力により前記ノズルの支持体を自転させ、該ノズルの支持体の自転の動力を、鉛直方向に移動可能な垂直軸の先端に取り付けられた自転可能な回転部材に伝達させ、該動力伝達により前記回転部材を前記垂直軸を軸に自転せしめるとともに前記ノズルの支持体を前記垂直軸の周りを公転せしめ、前記ノズルから洗浄水を三次元方向に高圧噴射させ、前記回転部材の高さを維持した状態で前記反応炉の内壁面を所定時間洗浄した後に前記回転部材の高さを変えて前記内壁面の洗浄を少なくとも1回実行することを特徴とする。
本発明の反応炉洗浄装置では、ノズルの回転と垂直軸の鉛直方向への移動が別々の駆動機構により行われ、同期させる必要がないので、任意の高さに回転部材を固定して洗浄を行うことができる。また、ノズルの先端から反応炉の内壁面までの距離をノズルの口径で除した値が、200以上500以下になるようにノズルの長さを選定すると、確実に反応炉の内壁面に付着したハロゲン化シランの重合物を加水分解して除去することが可能となる。
また、本発明の反応炉洗浄方法では、ノズルの先端から反応炉の内壁面までの距離を、前記ノズルの口径で除した値が、200以上500以下となる長さを有するノズルから洗浄水を高圧噴射する上、付着量の多い特定領域を洗浄できる高さに回転部材を維持して重点的に洗浄することができるので、より確実に反応炉の内壁面に付着したハロゲン化シランの重合物を除去することが可能である。
このように、本発明によれば、反応炉の内壁面に付着したハロゲン化シランの重合物を確実に除去するとともに、反応炉内壁の所望の領域を重点的に洗浄することを可能とする技術が提供される。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の反応炉洗浄装置の構成の一例を示す概略説明図である。反応炉洗浄装置100は、反応炉30を載置するための洗浄台10とノズル装置20により概略構成される。
洗浄台10は、反応炉30を配置するベースプレート11と、ノズル装置20から噴出される洗浄水を排水する排水管12と、漏水を防止するゴムパッキン13とを有する。
反応炉30は、シーメンス法により多結晶シリコンを気相成長する際に用いられる容器である。反応炉30の外壁31にはSUS304等のステンレス鋼が用いられ、内壁32には例えばInconel(登録商標)600のように耐食性の高い合金が用いられる。外壁31と内壁32の間には、反応炉30の冷却用に、冷却水流路が形成されている。
ノズル装置20は、ノズル24の先端から高圧噴射される洗浄水により、反応炉30の内壁面を洗浄する。このノズル装置20は、ベースプレート11を貫通して設けられた垂直軸21と、該垂直軸21の先端部に取り付けられた回転部材22と、該回転部材22に取り付けられたノズル支持体23と、該ノズル支持体23に取り付けられたノズル24とを有する。
垂直軸21の内部には洗浄水供給路が形成されており、ノズル24へと洗浄水を供給する。また、垂直軸21は図中の上下方向に移動が可能な機構とされている。
垂直軸21の先端部に取り付けられた回転部材22は、垂直軸21の中心軸(軸Q)を中心に自転可能である。また、ノズル支持体23は、回転部材22の側面に垂直な軸(軸P)を中心に自転可能であり、回転部材22が自転すると軸Qを中心に垂直軸21の周りを公転する仕組みとなっている。ノズル支持体23に取り付けられるノズル24は少なくとも2本設けられ、その長さ(R)は例えば300mm程度である。なお、図1には、ノズル24を2本備えた構成が図示されているが、3本以上のノズルを備える構成としてもよい。
ノズル24から洗浄水が高圧噴射されると、噴射される洗浄水の噴射反動力によってノズル支持体23が軸Pを中心に自転する。回転部材22内には軸Pと同心的に傘歯車が設けられており、軸Qと同心的に設けられた傘歯車に係合している。
ノズル支持体23が自転すると該自転が回転部材22に伝達される。従って、ノズル支持体23が軸Pを中心に自転すると、同時に、軸Qを中心にして回転部材22が自転することとなる。その結果、ノズル支持体23は垂直軸21の周りを自転しながら公転する。ノズル装置20のこのような自公転機構により、ノズル24から高圧噴射される洗浄水が三次元方向に噴射されて反応炉30の内壁32の表面が洗浄される。
図2Aはノズル支持体23及びノズル24の概略説明図である。この図では、ノズル支持体23にはノズル24が2本設けられている。また、図2Bにノズル24の先端部(噴射口)25の近傍の断面概略図を示した。
洗浄水としては、高圧ポンプにより圧縮された純水または超純水が用いられる。図2Bに示したように、ノズル24の先端部(噴射口)25は先細り状の断面形状を有しており、洗浄水はこの口径rの噴射口25から高圧噴射される。このときの噴射圧は、例えば、30MPa以上200MPa以下である。
高圧の洗浄水が噴射口25から高速噴射される際、高圧水中にキャビテーションによる気泡が発生し、反応炉30の内壁面32に洗浄水が衝突したときに気泡が崩壊する。この気泡が崩壊するときに発生する衝撃力を利用して、内壁面32に付着したハロゲン化シランの重合物を除去する。
高圧水が噴射口25から噴射された直後はキャビテーションによる気泡が偏在しているために衝撃力は弱い。しかし、気泡が均一に分散されると衝撃力が強くなる。すなわち、キャビテーションを利用する洗浄の場合、洗浄水の噴射距離として最適な領域が存在する。
図3は、ノズル24の自転と洗浄水の噴射距離の関係を示す概念図である。図3において、水平軸Pに対して垂直に設けられたノズル24(24A、24B)が自転すると、長さRのノズル24の先端は図中の破線で示した軌跡33を描く。そして、この自転に伴い、ノズル24から高圧噴射される洗浄水により洗浄される反応炉30の内壁32の場所が刻々と変化する。
図3中に、ノズル24の先端部と反応炉30の内壁32の直胴部、天板、下部端との距離を、それぞれ、D1、D2、D3で示した。この図から明らかなように、反応炉30の垂直断面が円形でないために、ノズル24の先端部から噴射される洗浄水の直胴部、天板、および下部端までの噴射距離はそれぞれ異なる。この図に示した断面形状の反応炉30の場合、噴射距離が最短となるのは洗浄水が水平方向に噴射されて内壁32の直胴部に垂直に当る場合(D1)であり、噴射距離が最長となるのは洗浄水が斜め下方向に噴射されて内壁面32の下部端に当る場合(D3)である。
発明者らが鋭意検討した結果、ノズル24の先端の噴射口25から反応炉30の内壁面32までの噴射距離Dを、ノズル24の口径rで除した値D/rが200以上500以下、より望ましくは300以上400以下とする場合に、内壁面32に付着したハロゲン化シランの重合物を効果的に除去できることがわかった。D/rが200未満の場合、および、D/rが500超の場合は、洗浄残りが発生しやすい。表1に、D/rと洗浄結果との関係を示す。
図4は、ノズル24の公転角度とノズル24の先端から噴射された高圧水により洗浄される反応炉30の内壁面32の位置(洗浄位置)の関係を示すグラフである。ここでは、一例として、内径1280mm、直胴長2200mmの円筒状内壁面32を有する反応炉30の中心部1100mmの高さに回転部材22を配置し、回転部材22が1周公転する間にノズル支持体23が90回自転する場合の洗浄結果について示している。ノズル支持体23には2本のノズル24(A、B)が付設され、各ノズル24は、ノズル支持体23とともに軸Pを中心に1回自転する間に4°公転する。
図4に示すように、ノズルAに着目すると、洗浄水はまず、1100mmの高さから水平に噴射されて、高さ1100mmの内壁面32を洗浄する。それから、ノズル支持体23が自転するとともに洗浄位置が高くなり、自転角度90°、公転角度1°の時、真上を洗浄する。さらにノズル支持体23が自転すると、今度は洗浄位置が次第に低くなり、自転角度180°、公転角度2°の時は再び洗浄水が水平に噴射され、自転角度270°、公転角度3°の時は真下を洗浄する。そして、自転角度360°、公転角度4°で元の水平位置に戻る。
ノズルBに着目すると、このノズルはノズルAとは反対方向に洗浄水を噴射するから、ノズルAが真上を洗浄する時は真下を洗浄し、ノズルAが真下を洗浄する時は真上を洗浄し、ノズルAが一方側面を洗浄する時は反対側面を洗浄する。
つまり、ノズルBはノズルAから自転角度で180°、公転角度で2°位相がずれている。その結果、公転角度が0°、2°、4°、等の偶数角度の場合、ノズルAとノズルBによる洗浄位置が高さ1100mmで交差するため、その領域での洗浄効果は高い。その反面、公転角度が1°、3°、5°、等の奇数角度の場合には、高さ1100mmの内壁面32には全く洗浄水が当らないため、当該領域に対しての洗浄効果が殆ど無い。
つまり、ノズル支持体23が垂直軸21周りを1回転公転する間に行う自転の回転数が端数を持たない自然数の場合、何回公転してもノズルAとノズルBによる洗浄位置が毎回同じであるため、洗浄むらができてしまう。そこで、本発明においては、ノズル支持体23が垂直軸21周りを1回転公転する間に行う自転の回転数が、端数を有するように、つまり非自然数となるように構成する。
図5は、1公転間の自転回数が端数を有する場合(1公転間の自転回数が90.6回)におけるノズルの公転角度と洗浄位置の関係を表すグラフである。図5において、実線はノズルAによる洗浄位置、破線はノズルBによる洗浄位置を示す。端数が0.6あると、1回公転する度に0.6°ずつ洗浄位置がずれていく。このため、5回公転することにより、略一様に内壁面32を洗浄することができる。
ただし、噴射距離Dが長いと洗浄能力が低下する。そこで、噴射距離Dが長くなる内壁面32の上下端およびハロゲン化シランの重合物の付着量が多い領域に対しては、垂直軸21の上下方向の移動を停止し、回転部材22の高さを維持しつつ、ノズル24の先端から反応炉30の内壁面32までの距離Dをノズル24の口径rで除した値D/rが200以上500以下の範囲に固定して、念入りに洗浄する。
ハロゲン化シランの重合物の付着量が多い領域を所定時間かけて念入りに洗浄した後、回転部材22の高さを変えて内壁面32の別の領域の洗浄を行う。回転部材22の高さを変えて行う洗浄は少なくとも1回行うが、複数回繰返すことにより反応炉30の内壁面32をより清浄なものとすることができる。
シーメンス法による多結晶シリコンの気相成長に用いられた内径1.7m、高さ2.5mの略円筒形の反応炉30を洗浄台10に載せ、反応炉30の中心に位置するノズル装置20を用い、1公転当り略90回で回転部材22を自公転させながら、口径r2mm、回転半径460mmのノズル24から水圧30MPaで純水を三次元方向に噴射させ、内壁面32を純水で洗浄した。
まず、反応炉30の下端から0.5mの高さに回転部材22を固定し、90秒間純水を噴射させる。次に、噴射を続けながら略0.1m上方に回転部材22を移動する。その高さで90秒間噴射した後に、再び略0.1m上方に回転部材22を移動する。この操作を繰返し、反応炉30の下端から1.6mの高さまで回転部材22が到達すると、逆に略0.1mずつ下方に回転部材22を降下させ、初期の0.5mの高さまで戻した。
この間の最短噴射距離Dは400mm、最長噴射距離Dは785mmであった。噴射口25の口径rは2mmなので、ノズル24の先端から反応炉30の内壁面32までの距離をノズルの口径で除した値D/rは、最小値が200、最大値が393である。洗浄終了後、内壁面32の洗浄残りはなかった。
本発明の反応炉洗浄装置および反応炉洗浄方法によれば、適正な噴射距離の洗浄水でハロゲン化シランの重合物の付着量が多い領域を念入りに洗浄することができるので、多結晶シリコン製造用の反応炉の内壁面を十分に清浄化することが可能となる。
10 洗浄台
11 ベースプレート
12 排水管
13 ゴムパッキン
20 ノズル装置
21 垂直軸
22 回転部材
23 ノズル支持体
24、A、B ノズル
25 噴射口
30 反応炉
31 外壁
32 内壁
33 ノズル先端の軌跡
D、D1、D2、D3 噴射距離
P、Q 軸
11 ベースプレート
12 排水管
13 ゴムパッキン
20 ノズル装置
21 垂直軸
22 回転部材
23 ノズル支持体
24、A、B ノズル
25 噴射口
30 反応炉
31 外壁
32 内壁
33 ノズル先端の軌跡
D、D1、D2、D3 噴射距離
P、Q 軸
Claims (4)
- シーメンス法による多結晶シリコンの気相成長に用いられる反応炉の内壁面を洗浄するための反応炉洗浄装置であって、
鉛直方向に移動可能な垂直軸と、
前記垂直軸の先端に取り付けられた自転可能な回転部材と、
前記回転部材に取り付けられ前記垂直軸の周りを公転可能なノズル支持体と、
前記ノズル支持体の動力を前記回転部材に伝える動力伝達手段と、
前記ノズル支持体に取り付けられた少なくとも2本のノズルとを備え、
前記ノズル支持体は前記ノズルから高圧噴射される洗浄水の噴射反動力により自転し、
該ノズル支持体の自転は前記動力伝達手段を介して前記回転部材に伝達されて該回転部材を前記垂直軸を軸に自転せしめるとともに前記ノズル支持体を前記垂直軸の周りを公転せしめ、前記ノズルから洗浄水が三次元方向に高圧噴射されることを特徴とする反応炉洗浄装置。 - 前記ノズルの先端から前記反応炉の内壁面までの距離(D)と前記ノズルの口径(r)が200≦D/r≦500を満足することを特徴とする請求項1に記載の反応炉洗浄装置。
- 前記ノズル支持体が前記垂直軸の周りを1回転公転する間に該ノズル支持体が自転する回数が、端数を有する非自然数となるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反応炉洗浄装置。
- シーメンス法による多結晶シリコンの気相成長に用いられる反応炉の内壁面を洗浄するための反応炉洗浄方法であって、
先端が洗浄水の噴射部であるノズルであって、該噴射部の口径(r)が反応炉の内壁面までの距離(D)との関係において200≦D/r≦500を満足するノズルで洗浄水を高圧噴射し、
該洗浄水の噴射反動力により前記ノズルの支持体を自転させ、
該ノズルの支持体の自転の動力を、鉛直方向に移動可能な垂直軸の先端に取り付けられた自転可能な回転部材に伝達させ、
該動力伝達により前記回転部材を前記垂直軸を軸に自転せしめるとともに前記ノズルの支持体を前記垂直軸の周りを公転せしめ、前記ノズルから洗浄水を三次元方向に高圧噴射させ、
前記回転部材の高さを維持した状態で前記反応炉の内壁面を所定時間洗浄した後に前記回転部材の高さを変えて前記内壁面の洗浄を少なくとも1回実行することを特徴とする反応炉洗浄方法。
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