WO2011092991A1 - ケーブルガイド - Google Patents

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Abstract

 ケーブルを容易に配設することができ、発塵しにくく、かつ低コストで製造可能なケーブルガイドを提供する。 一方向に延びる底部1の幅方向両端縁に沿って、少なくとも先端部分が内側方向に傾斜又は屈曲した側壁2を形成し、この底部1と側壁2によりケーブル収容部3を構成する。その際、対向する側壁2の先端を一定間隔で離隔し、かつ底部1及び側壁2を熱可塑性エラストマーにより一体で形成して、ケーブルガイド10とする。また、必要に応じて、ケーブル収容部3内から側壁2の先端部分に対して0.044N/mmの垂直荷重をかけたとき、側壁2と底部1のなす角度の変化量が45°以下となるようにしたり、少なくとも底部1及び側壁2の内側表面のJIS K 7125に規定されている方法に従って測定した静摩擦係数が0.7以下、かつ動摩擦係数が0.5以下となるようにする。

Description

ケーブルガイド
 本発明は、ケーブルを収容するケーブルガイドに関する。より詳しくは、ケーブルが接続されている装置の動作に追従して移動し、収容しているケーブルを案内するケーブルガイドに関する。
 ロボットアーム、工作機械、ゲーム機のクレーン及び監視カメラなどでは、装置の動作に追従してケーブル(配線)も移動するが、その際、ケーブルの絡まりや、他の部材との接触による損傷・断線を防止するため、ケーブルガイドが利用されている。
 このようにケーブルの保護及び案内を行うケーブルガイドは、一般に、追従性能を確保するために、継ぎ手やピン材などを使用して、複数のユニット(リンクプレート)を連結した構成となっている(例えば、特許文献1,2参照。)。また、従来、断面矩形状の複数の筒状体を、フレキシブルワイヤーで連結した構成のケーブルガイドも提案されている(特許文献4参照)。
 一方、側板と上面とを一体成形することで、部品数を減らし、製造コスト低減を図ったケーブルガイドもある(特許文献5参照)。更に、底部、側壁及び蓋部(上面)の全てを、合成樹脂で一体成形したケーブルガイドも提案されている(例えば、特許文献5~8参照。)。これら特許文献5~8に記載のケーブルガイドでは、屈曲移動を可能とするために、蓋部や側壁に切り込みが形成されている。
特開2003-83473号公報 特開2005-147233号公報 特開2009-264501号公報 特開2003-106381号公報 特開2009-273250号公報 特開平10-28310号公報 特開2000-227145号公報 特開2008-25775号公報
 しかしながら、前述した従来の技術には、以下に示す問題点がある。即ち、特許文献1~3に記載されているような複数のユニットを連結した構成のケーブルガイドは、丈夫で、長さ調整が自在などの利点があるが、その一方で、移動時に接触摩耗による摩擦粉塵や部品同士の接触による騒音が発生しやすいという問題点がある。このため、これらのケーブルガイドは、摩擦粉塵の発生の点からは、例えばクリーンルームなどの清浄な環境下での使用には適さず、また、騒音の点からは、例えば作業環境の悪化を招く。また、特にこのような構成のケーブルガイドは、部品数及び工程数が多いため、製造コストが高くなるという問題点もある。
 また、筒状部材をワイヤーで連結した特許文献4に記載のケーブルガイドは、貫通したフレキシブルワイヤーのみに全ての力がかかり、移動の繰り返しによりワイヤーが破断しやすいという問題点がある。更に、特許文献4に記載のケーブルガイドは、筒状部材同士や筒状部材とワイヤー間での接触摩耗が発生しやすいという問題点もある。
 一方、特許文献5~8に記載されているように、一部又は全部を合成樹脂で一体形成した場合、製造コストを低減することができ、接触摩耗も発生しにくくなるが、ケーブルの新規配設、追加配設及び取り替えがしにくいという問題点がある。また、特許文献5,8のケーブルガイドは、成形後に、別途組み立て工程が必要となるという問題点もある。
 その他、ケーブルガイドからの摩耗粉塵の発生を防止することを目的として、必要本数のケーブルを予め束ねてテープ状とし、ケーブルガイドの使用をなくす提案もされているが、この方法には、幅方向に負荷がかかったときに、ケーブル束が走行する溝などから脱落するという問題点がある。
 そこで、本発明は、ケーブルを容易に配設することができ、発塵しにくく、かつ低コストで製造可能なケーブルガイドを提供することを主目的とする。
 本発明に係るケーブルガイドは、一方向に延びる底部と、該底部の幅方向両端縁に沿って設けられ、少なくとも先端部分が内側方向に傾斜又は屈曲した側壁とで構成されるケーブル収容部を有し、該ケーブル収容部は、対向する側壁の先端が一定間隔で離隔し、かつ前記底部及び側壁が熱可塑性エラストマーにより一体で形成されているものである。
 本発明においては、対向する側壁の先端が一定間隔で離隔し、上面が開口しているため、ケーブルの出し入れが容易である。また、側壁は、少なくとも先端部分が内側方向に傾斜又は屈曲しているため、ケーブル保持性に優れ、移動時にケーブルが脱落することがない。更に、底部及び側壁が熱可塑性エラストマーで一体形成されているため、移動時の変形に追従可能で、発塵を抑制することもでき、更には押出成形により容易にかつ低コストで製造することが可能である。
 このケーブルガイドは、前記底部に、バネ鋼若しくは繊維強化プラスチックからなる線材又は板材を内包させることもできる。その場合、前記線材又は板材は、接着性樹脂を介して、前記底部と一体化されていてもよい。
 また、前記側壁に、その先端から前記底部に向かって延びる複数の切り込みを形成することもできる。
 更に、前記底部の裏面にリブ部を一体で形成してもよく、その場合、該リブ部には複数の切り欠きを設けることが望ましい。
 更にまた、前記側壁の切り込みと前記リブ部の切り欠きとが、前記底部の長手方向において整合する位置に設けられていてもよい。
 更にまた、前記ケーブル収容部には、複数本のケーブルが一体化されたケーブル束を収納することもできる。
 更にまた、このケーブルガイドは、例えば、屈曲動作時に、前記底部の裏面が内側に、前記ケーブル収容部の開口部が外側になるように配置される。
 一方、本発明に係るケーブルガイドは、前記ケーブル収容部内から前記側壁の先端部分に対して0.044N/mmの垂直荷重をかけたとき、前記側壁と底部のなす角度の変化量を45°以下とすることができる。
 このように、側壁に垂直荷重を付加したときの側壁と底部のなす角度の変化量を45°以下とすると、水平方向における撓みが少なくなり、ケーブル保持性が向上する。
 また、少なくとも前記側壁の傾斜部又は屈曲部よりも底部側の部分を、前記底部よりも肉厚に形成してもよい。
 その場合、側壁全体が前記底部よりも肉厚に形成されていてもよい。
 更に、前記底部の裏面に、前記底部よりも肉厚のリブ部が一体で形成することもできる。
 更にまた、前記ケーブル収容部における前記底部と前記側壁との境界部分を曲面又はC面で構成し、その曲率半径R又はC面寸法を3~10mmとしてもよい。
 又は、前記ケーブル収容部における前記底部と前記側壁との境界部分及び前記底部の裏面と前記リブ部の内面との境界部分の両方を曲面又はC面で構成し、その曲率半径R又はC面寸法を3~10mmとすることもできる。
 ここで、C面とは、立体を構成する2面の角部に形成される面であり、角部と平行でかつ角部から一定距離に設けられた二辺をつないだ傾斜面をいう。
 更に、本発明に係るケーブルガイドにおいては、少なくとも前記底部及び側壁の内側表面を、底面が一辺6.3cmの正方形状で底面全体がフェルトで覆われている重さ200gの滑り片を載せ、該滑り片を50mm/分の速度で引っ張ったときの最大静止摩擦力及び動摩擦力から求めた静摩擦係数が0.4以下、動摩擦係数が0.3以下とすることができる。
 又は、少なくとも前記底部及び側壁の内側表面を、JIS K 7125に規定されている方法に従って測定した静摩擦係数が0.7以下かつ動摩擦係数が0.5以下としてもよい。
 このように、内側表面の静摩擦係数及び動摩擦係数の両方を低くしてケーブルとの摩擦を低減すると、移動時の変形に追従可能となり、発塵や騒音の発生も防止される。
 このケーブルガイドにおける底部及び側壁の内側表面は、例えば、算術平均粗さRaを0.10μm以下、十点平均粗さRzを1.0μm以下とすることができる。
 また、前記底部及び側壁を、エラストマー100質量部に対して、黒鉛粉末:0.1~5質量部及び/又はシリコーンオイル:0.1~5質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物により形成することもできる。その際、黒鉛粉末及び/又はシリコーンオイルの量を、エラストマー100質量部に対して、0.5~5質量部としてもよい。
 本発明によれば、上面が開口しているためケーブルの出し入れが容易であり、また、底部及び側壁が熱可塑性エラストマーで一体形成されているため、従来品よりも、発塵しにくく、低コストで製造することができる。
本発明の第1の実施形態に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 図1に示すケーブルガイド10の使用時の状態を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 図4に示すケーブルガイド20の使用時の状態を示す側面図である。 (a)~(c)は本発明の第2の実施形態の変形例に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 (a)及び(b)は本発明の第3の実施形態の変形例のケーブルガイドの構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態の変形例に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。 側壁と底面のなす角度の変化量を測定する方法を示す図である。 JIS K 7125に規定される静摩擦係数及び動摩擦係数の測定方法を示す模式図である。
 以下、本発明を実施するための形態について、添付の図面を参照して、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
 先ず、本発明の第1の実施形態に係るケーブルガイドについて説明する。図1は本実施形態のケーブルガイドの構成を示す断面図であり、図2はその使用時の状態を示す側面図である。本実施形態のケーブルガイド10は、ケーブルが一段又は多段で収容されるものであり、図1及び図2に示すように、一方向に延びる底部1の幅方向両端縁に沿って、側壁2が設けられている、そして、この底部1及び側壁2により、ケーブル収容部3が構成されている。
 また、本実施形態のケーブルガイド10の側壁2は、上部が内側に向かって傾斜しており、この傾斜部2aにより、ケーブル収容部3内に収容されたケーブルの脱落が防止される。更に、このケーブルガイド10では、対向する側壁2の先端が一定間隔で離隔しており、ケーブル収容部3は上面が開口した構成となっている。これにより、この開口部分から、ケーブルを容易に出し入れすることができる。
 一方、本実施形態のケーブルガイド10は、熱可塑性エラストマーにより、底部1及び側壁2が一体で形成されている。その成形方法は、特に限定するものではないが、例えば、押出成形を適用することができる。これにより、長尺のケーブルガイドを連続して成形することができるため、従来品に比べて、製造コストを低減することができる。また、この場合、長尺のケーブルガイド10を、使用者が任意の長さに切断して使用することも可能である。
 また、底部1及び側壁2を形成する熱可塑性エラストマーとしては、例えば熱可塑性ポリエステル系エラストマー(Thermoplastic-Polyester-Elastomer:TPEE)、熱可塑性ポリアミド系エラストマー(Thermoplastic-Polyamid-Elastomer:TPAE)、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(Thermoplastic-Polyurethane-Elastomer:TPU)、熱可塑性ポリスチレン系エラストマー(Thermoplastic-Polystyrene-Elastomer:TPS)、熱可塑性ポリ塩化ビニル系エラストマー(Thermoplastic-Poly(vinyl chloride)-Elastomer:TPVC)、熱可塑性オレフィン系エラストマー(Thermoplastic-Polyolefine-Elastomer:TPO)などが挙げられる。これらの熱可塑性エラストマーを使用することにより、曲げ特性が向上するため、側壁2に切り込みを形成しなくても、屈曲移動が可能となる。これにより、装置の動作に追従して移動する際の撓みや横ぶれを防止することができる。
 本実施形態のケーブルガイド10は、底部1の裏面側が内側に、ケーブル収容部3の開口部が外側に、即ち、ケーブルが収容されている側を外側にして配置される。そして、ケーブルが接続されている装置の動作に追従して、その長手方向に直線移動又は屈曲移動し、内部に収容されているケーブルを案内する。
 本実施形態のケーブルガイド10は、対向する側壁2の先端が一定間隔で離隔し、上面が開口しているため、筒状や蓋が設けられている従来品に比べて、ケーブルの出し入れが容易である。このケーブルガイド10は、側壁2の上部が内側に傾斜しているため、上面が開口していても、ケーブルが脱落することはない。特に、屈曲移動の際は、側壁2全体が内側に傾き、ケーブルを両側から挟み込むため、ケーブルの保持性が向上する。
 また、本実施形態のケーブルガイド10は、底部1及び側壁2が熱可塑性エラストマーで一体形成されているため、部品間の接触摩耗が発生しない。これにより、移動時の発塵が抑制されるため、クリーンルームにおいても好適に使用することができる。また、移動時に擦れが発生しないため、騒音レベルの接触音などは事実上発生せず、騒音による作業環境の悪化などを防止することができる。更に、このケーブルガイド10は、押出成形により容易に製造することが可能であるため、低コストで製造することが可能である。
 なお、本実施形態においては、側壁2に傾斜部2aが設けられたケーブルガイド10を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、側壁の先端部が内側に向かって屈曲していてもよい。
 図3は本発明の第1の実施形態の変形例に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。図3に示すように、本変形例のケーブルガイド11は、側壁12の上部に内側に向かって屈曲する屈曲部12aが設けられている。これにより、例えば曲げ半径が小さい場合でも、ケーブル収容部13からのケーブルの脱落を防止することができる。また、各屈曲部12aはエラストマーで形成されているため、曲げた際に引っ張られて更に屈曲し、曲げ部でのケーブルの脱落が更に抑制される。このケーブルガイド11には、複数のケーブル4が一体化されたケーブル束14が特に好適である。
 また、傾斜部2aや屈曲部12aは、先端部のみに形成されている必要はなく、例えば、側壁全体が内側に傾斜していてもよく、また、下部が緩やかに内側に傾斜し、上部がそれよりも角度をもって内側に傾斜した構成にすることもできる。
(第2の実施形態)
 次に、本発明の第2の実施形態に係るケーブルガイドについて説明する。図4は本実施形態のケーブルガイドの構成を示す断面図であり、図5はその使用時の状態を示す側面図である。なお、図4及び図5においては、前述した第1の実施形態のケーブルガイド10の構成要素と同じものには、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 図4及び図5に示すように、本実施形態のケーブルガイド20は、底部1の裏面側にリブ部6が設けられている。このリブ部6は、ケーブルガイド20の横ぶれや直線部のたるみを防止するものであり、ケーブルガイド20の長手方向に一定の間隔をあけて、V字状の切り欠き6aが形成されている。この切り欠き6aの幅dは、曲げ半径に応じて設定することが好ましい。例えば、ケーブルガイド20の底部1の幅方向中心部における半円周がL、リブ部6の先端部における半円周がL、切り欠き数xの場合は、下記数式(1)により求められる値とすることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 このように、リブ部6に、曲げ半径に応じた切り欠き6aを設けることにより、所望の曲げ半径に屈曲することができる。
 また、本実施形態のケーブルガイド20では、側壁2の先端から底部1に向かって、その高さ方向に延びる切り込み5が、一定間隔で形成されている。この切り込み5を設けることにより、曲げ半径が小さい場合でも、側壁2を構成する熱可塑性エラストマーに過度のストレスを与えずに容易に曲げることができる。
 更に、側壁2の切り込み5と、リブ部6の切り欠き6aとは、底部1の長手方向、即ち、ケーブルガイド20の長手方向において、整合する位置に設けられていることが望ましい。これにより、屈曲部において側壁2にかかるストレスを小さくすることができる。
 本実施形態のケーブルガイド20では、底部1の裏面側に、切り欠き6aを備えたリブ部6を設け、更に、側壁2に切り込み4を形成しているため、曲げ半径が小さい場合でも、側壁2を構成する熱可塑性エラストマーに過度のストレスを与えずに容易に曲げることができる。なお、本実施形態のケーブルガイド20における上記以外の構成及び効果は、前述した第1の実施形態と同様である。
 図6(a)~(c)は本発明の第2の実施形態の変形例に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。図4に示すケーブルガイド20では、ケーブル4を一段で収容しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図6(a)~(c)に示すケーブルガイド21,22,23のように、ケーブル4を多段で収容することもできる。その場合、ケーブル4の高さに合わせて、側壁2の高さや傾斜角度を設定すればよい。なお、このことは、図1に示すケーブルガイド10においても同様である。
 更に、図4に示すケーブルガイド20では、底部1の両縁部に沿ってリブ部6を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図6(b),(c)に示すケーブルガイド22,23のように底部1の幅方向中心部や、底部1の縁部よりも幅方向中心部よりにリブ部6を形成してもよい。そして、底部1の縁部に加えてこれらの場所にもリブ部6を設けることにより、ケーブルガイドの横ぶれを防止することができる。
(第3の実施形態)
 次に、本発明の第3の実施形態に係るケーブルガイドについて説明する。図7は本実施形態のケーブルガイドの構成を示す断面図である。なお、図7においては、前述した第2の実施形態のケーブルガイド20の構成要素と同じものには、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 図7に示すように、本実施形態のケーブルガイド30は、底部1にバネ鋼又はバネ鋼と同等の特性(剛性や強度)などを有する繊維強化プラスチックからなる板材7が内包されている。この板材7は、ケーブルガイド30の長手方向に内包されており、テンションメンバーとして作用するため、繰り返し曲げ性を更に向上させることができる。ここで使用するバネ鋼としては、例えば炭素鋼及びステンレス鋼などが挙げられる。
 また、繊維強化プラスチックとしては、例えば、炭素繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、炭化珪素繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック及びポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維強化プラスチックなどが挙げられ、特に補強繊維により長手方向に強化したものが好ましい。更に、これらの補強繊維を織物としたもので強化したプラスチックを使用することもできる。なお、板材7を内包させる位置は、底部1の幅方向中心部に限定されるものではなく、例えば底部1の幅方向両端部に、2本の板材7を内包させることもできる。
 このケーブルガイド30は、板材7と熱可塑性エラストマーとを同時に押出成形して、複合化することが可能である。その際、板材7と底部1を構成する熱可塑性エラストマーとの間に接着性樹脂層を設け、底部1と板材7との密着性を高めてもよい。又は、熱可塑性エラストマーと板材7との間に、空間を設けることもできる。
 このように、本実施形態のケーブルガイド30は、底部1にバネ鋼又は繊維強化プラスチックからなる板材7を内包させているため、従来品に比べて、繰り返し曲げ性に優れており、更に直線部の撓みも防止することができる。なお、本実施形態のケーブルガイド30における上記以外の構成及び効果は、前述した第2の実施形態と同様である。
 図8(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態の変形例に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。図7に示すケーブルガイド30では、底部1にバネ鋼からなる板材7を内包しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図8(a)及び(b)に示すケーブルガイド31,32のように、底部1にバネ鋼又はバネ鋼と同等の特性を有する繊維強化プラスチックからなる線材8を内包させることもできる。
 その場合、底部1に線材8を内包させる位置は、特に限定されるものではなく、例えば図8(a)に示すように、線材8を底部1の幅方向両端部に配置してもよく、又は、図8(b)に示すように、底部1の端部よりも内側に配置してもよい。このようにバネ鋼からなる線材8を使用する場合においても、線材8をケーブルガイド31,32の長手方向に複合化する。
 これにより、線材8がテンションメンバーとして作用するため、繰り返し曲げ性に優れたケーブルガイドが得られる。なお、本変形例のケーブルガイド31,32における上記以外の構成及び効果は、前述した第1の実施形態及び第3の実施形態と同様である。
(第4の実施形態)
 次に、本発明の第4の実施形態に係るケーブルガイドについて説明する。図9は本実施形態のケーブルガイドの構成を示す断面図である。なお、図9においては、前述した第1の実施形態のケーブルガイド10の構成要素と同じものには、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 本実施形態のケーブルガイド40は、ケーブル収容部3から側壁2の先端部分に対して垂直方向に0.044N/mmの荷重をかけたとき、側壁2と底部1のなす角度αの変化量が45°以下になるように構成されている。これにより、水平方向の撓みを抑制することができるため、幅方向の付加に対するケーブル保持性が向上し、移動及び屈曲を繰り返し行った場合でも、ケーブルの脱落を防止することができる。
 ここで規定している側壁2と底部1のなす角度αの変化量は、側壁2の幅が10mmになるように加工した試料について測定した値である。また、「側壁2の先端部分」とは、例えば図9に示す構成のケーブルガイド40の場合は、傾斜部2aが先端部分に相当する。更に、後述するリブ部を有するものについては、そのリブ部を切断して測定を行う。
 なお、0.044N/mmの垂直荷重に対する側壁2と底部1のなす角度αの変化量が45°を超えると、ケーブルの幅方向に負荷がかかった際に、側壁2がケーブルの重みに耐えられず、ケーブルガイド10からケーブルが脱落したり、屈曲部でケーブルが飛び出したりすることがある。
 側壁2と底部1のなす角度αの変化量を45°以下に抑制するための具体的構成としては、例えば、図9に示すように、側壁2の肉厚を、底部1よりも厚くする方法がある。ここで、底部1は、ケーブルガイド40の全長に亘って連続しているため、その厚さはケーブル保持性能への影響は少ないが、側壁の厚さは、強度に影響し、特に、後述する切り込みが形成されているものではその影響が大きい。
 この側壁2と底部1の厚さの差は、特に限定されるものではなく、材質、大きさ及び厚さに応じて適宜設定することができる。例えば、ケーブルガイド40を、ヤング率が94.1MPaのポリエステルエラストマーで形成した場合は、側壁2の肉厚を底部1よりも0.1~2.0mm厚くすることが好ましく、0.2~1.5mm厚くすることがより好ましい。
 側壁2と底部1の厚さの差が、0.1mm未満の場合、角度αの変化量を十分に小さくできないことがある。また、この差が2.0mmを超えると、角度αの変化量は小さくなり、性能面では問題がないが、用途や収容するケーブルの種類によっては、過剰性能となり、コスト面で不利になる場合がある。
 また、本実施形態のケーブルガイド40は、前述した第3の実施形態のケーブルガイドと同様に、底部1にバネ鋼又はバネ鋼と同等の特性(剛性や強度)などを有する繊維強化プラスチックからなる板材や線材を、その長手方向に内包させてもよい。その場合、板材又は線材を内包させる位置及び本数は、特に限定されるものではなく、底部1の幅方向中心部分に1本の板材又は線材を配置してもよいが、例えば、2本の板材又は線材を底部の幅方向両端部に配置したり、3本以上の線材又は線材を配置したりすることもできる。
 このように、本実施形態のケーブルガイド40においては、0.044N/mmの垂直荷重に対する側壁2と底部1のなす角度αの変化量を45°以下としているため、移動時及び屈曲時における水平方向の撓みを低減することができる。これにより、収容されているケーブルを押さえ込む力、即ち、ケーブル保持性が向上するため、移動及び屈曲を繰り返し行っても、ケーブルが脱落することがない。その結果、ケーブル及びケーブルガイド10をその幅方向に移動させるような使用条件においても、ケーブルの脱落を防止することができる。
 なお、本実施形態のケーブルガイド40における上記以外の構成及び効果は、前述した第1の実施形態と同様である。また、板材又は線材を内包させた場合の効果は、前述した第3の実施形態と同様である。
 前述した第4の実施形態では、側壁2に傾斜部2aが設けられたケーブルガイド10を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、側壁の先端部が内側に向かって屈曲していてもよい。また、図9に示すケーブルガイド40では、側壁2の全体を底部1よりも肉厚にしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも底部1に対して垂直の部分が肉厚になっていればよい。
 図10は本発明の第4の実施形態の変形例に係るケーブルガイドの構成を示す断面図である。なお、図10においては、前述した第1の実施形態の変形例のケーブルガイド11の構成要素と同じものには、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。図10に示すように、本変形例のケーブルガイド41は、図3に示すケーブルガイド11と同様に、側壁が、底部1に対して垂直に延びる垂直部12bと、内側に向かって屈曲する屈曲部12aとで構成されている。
 そして、本変形例のケーブルガイド41では、側壁の垂直部12bのみが底部1よりも肉厚になっており、屈曲部12aは底部1と同等の厚さとなっている。このように垂直部12bのみを肉厚にした場合でも、ケーブル収容部13から側壁の先端部分(屈曲部12a)に対して垂直方向に0.044N/mmの荷重をかけたとき、側壁(垂直部12a)と底部1のなす角度の変化量を45°以下にすることができる。従って、本変形例のケーブルガイド41においても、優れたケーブル保持性能が得られる。
 更に、本変形例のケーブルガイド41は、各屈曲部12aがエラストマーで形成されているため、曲げた際に引っ張られて更に屈曲し、曲げ部でのケーブルの脱落が更に抑制される。このケーブルガイド41には、複数のケーブル4が一体化されたケーブル束14が特に好適である。なお、本変形例のケーブルガイドにおける上記以外の構成及び効果は、前述した第4の実施形態及び第1の実施形態の変形例と同様である。
 また、第4の実施形態ケーブルガイド40及びその変形例のケーブルガイド41における傾斜部2aや屈曲部12aは、先端部のみに形成されている必要はなく、例えば、側壁全体が内側に傾斜していてもよく、また、下部が緩やかに内側に傾斜し、上部がそれよりも角度をもって内側に傾斜した構成にすることもできる。この場合は、側壁全体を底部よりも肉厚にしたり、又は、傾斜部若しくは屈曲部よりも底部側の部分を底部よりも肉厚にしたりすればよい。
(第5の実施形態)
 次に、本発明の第5の実施形態に係るケーブルガイドについて説明する。図11は本実施形態のケーブルガイドの構成を示す断面図である。なお、図11においては、前述した第2の実施形態のケーブルガイド20の構成要素と同じものには、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 図11に示すように、本実施形態のケーブルガイド50は、底部1の裏面側に、底部1よりも肉厚のリブ部6が設けられている。このリブ部6は、ケーブルガイド50の横ぶれや直線部のたるみを防止するものであり、図5に示すケーブルガイド20と同様に、例えば、ケーブルガイド50の長手方向に一定の間隔をあけて、V字状の切り欠き6aが形成されている。なお、切り欠き6aの幅dや効果は、前述した第2の実施形態と同様である。
 そして、本実施形態のケーブルガイド50では、ケーブル収容部3における底部1と側壁2との境界部分及び底部1の裏面とリブ部6の内面との境界部分が、曲面又はC面で構成されており、その曲率半径R又はC面寸法が3~10mmとなっている。このように、底部1と側壁2の境界部分をR面又はC面とすることにより、底部1と側壁2の接触面積が大きくなり、側壁2がより大きな面積で支えられることになるため、側壁2が外側に開きくことによるケーブル保持性の低下を抑制することができる。
 また、この境界部分をR面又はC面で構成すると、境界部分をこのような形状にしていない場合に比べて、ケーブル収容部3内から側壁2の先端部分に対して0.044N/mmの垂直荷重をかけたときの側壁2と底部1のなす角度αの変化量を小さくすることができる。更に、この変化量を同等に設計した場合には、側壁2の厚さを薄くすることが可能となるため、使用する樹脂量を減らすことができ、製造コストを低減することができる。
 一方、押出成形により長尺のケーブルガイドを製造すると、側壁部分が外側に開いたり、垂直部分が傾いたりする可能性があるが、この部分を曲面又はC面で構成することにより、成形時の形状安定性が向上する。また、底面の両端部の厚さが厚くなるため、側壁2に切り込み5を形成したり、リブ部6に切り欠き6aを形成したりした場合でも、長期間繰り返し屈曲させても破損が生じない優れた耐久性を得ることができる
 ただし、この境界部分をC面で構成した場合、R面よりも内部の収容量が小さくなる。このため、収容するケーブルの本数を多くしたい場合などは、C面よりもR面で形成することが望ましい。なお、これら境界部分の曲率半径R又はC面寸法が3mm未満の場合、前述した効果が十分得られないことがある。また、境界部分の曲率半径R又はC面寸法が10mmを超えると、ケーブル収容部3の容積が小さくなり、収容できるケーブルの本数が少なくなったり、ケーブルとの接触面積が大きくなって、騒音や発塵が発生しやすくなったりする。
 このように、本実施形態のケーブルガイド50は、底部1よりも肉厚のリブ部6を設けているため、ケーブルガイド50の横ぶれや撓みが抑制され、ケーブル保持性能が更に向上する。また、底部1と側壁2及びリブ部6との境界部分を、特定の曲率半径Rを有する曲面又は特定寸法のC面で形成しているため、成形時の形状安定性が向上し、ケーブル保持性にも優れている。なお、本実施形態のケーブルガイド50における上記以外の構成及び効果は、前述した第4の実施形態と同様である。
 また、図11には底部1と側壁2との境界部分、及び底部1とリブ部6との境界部分の両方が曲面で構成されているケーブルガイド50を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともケーブル収容部3側の境界部分が特定の曲率半径Rを有する曲面又は特定寸法のC面となっていればよい。更に、リブ部6が設けられていない図9に示すケーブルガイド40や図10に示すケーブルガイド41の底部1と側壁2との境界部分を、特定の曲率半径Rを有する曲面又は特定寸法のC面で構成しても、同様の効果が得られる。
 なお、図11に示すケーブルガイド50では、ケーブル4を一段で収容しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ケーブル4を多段で収容することもできる。その場合、ケーブル4の高さに合わせて、側壁2の高さや傾斜角度を設定すればよく、これは図9に示すケーブルガイド40においても同様である。
(第6の実施形態)
 次に、本発明の第6の実施形態に係るケーブルガイドについて説明する。本実施形態のケーブルガイドは、前述した第1の実施形態のケーブルガイド10について、底部1及び側壁2の内側表面、即ち、収容部3の内側表面の静摩擦係数及び動摩擦係数を低くしたものである。具体的には、少なくとも底部1及び側壁2の内側表面は、JIS K 7125に規定される方法に従って測定した静摩擦係数が0.7以下でかつ動摩擦係数が0.5以下か、又は、底面が一辺6.3cmの正方形状で底面全体がフェルトで覆われている重さ200gの滑り片を載せ、この滑り片を50mm/分の速度で引っ張ったときの最大静止摩擦力及び動摩擦力から求めた静摩擦係数が0.4以下でかつ動摩擦係数が0.3以下となっている。
 このように、底部1及び側壁2の内側表面の摩擦係数を低くすると、移動時、特に、折り返し反復運動の際のケーブルとの摩擦を低減することができるため、粉塵や騒音の発生を防止することができる。但し、底部1及び側壁2の内側表面について、JIS K 7125に規定される方法に従って測定した静摩擦係数が0.7を超えるか、又は、又は、底面がフェルトで覆われた滑り片を50mm/分の速度で引っ張ったときの最大静止摩擦力から求めた静摩擦係数が0.4を超えると、初動時における騒音の発生度合い、及び動作不良や過負荷などによる移動トラブルの発生確率が上がる。
 また、底部1及び側壁2の内側表面について、JIS K 7125に規定される方法に従って測定した動摩擦係数が0.5を超えるか、又は、底面がフェルトで覆われた滑り片を50mm/分の速度で引っ張ったときの動摩擦力から求めた動摩擦係数が0.3を超えると、連続的な移動における騒音や発塵の発生度合い、及び動作不良や過負荷などによる移動トラブルの発生確率が上がる。なお、本実施形態のケーブルガイドでは、底部1及び側壁2の内側表面に限らず、これらの外側表面についても静摩擦係数及び動摩擦係数を、前述した範囲にしてもよい。
 底部1及び側壁2を形成する熱可塑性エラストマー組成物の主成分である熱可塑性エラストマーとしては、前述した第1の実施形態と同様に、TPEE、TPAE、TPU、TPS、TPVC、TPOなどを使用することができる。この熱可塑性エラストマーは、MFR(melt flow rate)が、170~250℃の範囲のいずれかで、0.5~5g/10分の範囲にあること好ましい。MFRが0.5g/10分以下の熱可塑性エラストマーを使用すると、流動性が低いため生産しにくい場合がある。一方、MFRが5g/10分以上の熱可塑性エラストマーを使用すると、流動性が高すぎて成形しにくい場合がある。
 また、その使用環境にもよるが、軟化温度は80℃以上、ガラス転移温度は0℃以下が好ましい。更に、熱可塑性エラストマーの曲げ弾性率は、20~300MPaの範囲であることが好ましい。熱可塑性エラストマーの曲げ弾性率が20MPa以下であると、撓みや横ぶれなどの変形が起こりやすくなるため、ケーブルの収容性が低下する。また、移動時の変形量が大きくなりすぎて、ケーブルガイド同士やケーブルガイドを使用した装置の各部位と接触するなどの問題が起きる場合がある。一方、熱可塑性エラストマーの曲げ弾性率が300MPa以上であると、変形しにくくなりすぎて、屈曲移動や装置の動作に追従しにくくなることがある。
 このような熱可塑性エラストマーを使用することにより、曲げ特性が向上するため、側壁2に切り込みを形成しなくても、屈曲移動が可能となる。これにより、装置の動作に追従して移動する際の撓みや横ぶれを防止することができる。
 また、底部1及び側壁2を形成する熱可塑性エラストマー組成物には、動摩擦係数及び静摩擦係数を低減させるために、流動パラフィン、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックスなどの炭化水素系潤滑剤、シリコーンオイル系潤滑剤、ステアリン酸などの脂肪酸系潤滑剤、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類、ステアリン酸アマイド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイドなどの脂肪酸アマイド類、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイドなどのアルキレン脂肪酸アマイド類、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸金属塩類、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレートなどのアルコールの脂肪酸エステル類、黒鉛(グラファイト)、二硫化モリブテン、二硫化タングステン、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、銅、ニッケル、鉛、錫、銀、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、高密度ポリエチレンの粉末などの固体潤滑剤を配合することもできる。
 なお、これらの添加成分は、単独で配合してもよいが、複数種を混合して配合することも可能である。特に、黒鉛粉末などの固体潤滑剤やシリコーンオイルなどの液体潤滑剤を使用することが好ましく、両者を組み合わせて使用することもできる。これにより長期間に亘って安定して摩擦係数を低く保つことができる。また、熱可塑性エラストマーに、予め、これらの添加成分が配合されているマスターバッチを使用することもできる。
 更に、前述した添加成分の配合量は、特に限定されるものではなく、熱可塑性エラストマー及び添加成分の性状などに応じて適宜設定することができる。例えば、黒鉛粉末やシリコーンオイルを配合する場合は、熱可塑性エラストマー100質量部あたり、それぞれ0.1~5質量部とすることが望ましく、0.5~5質量部とすることがより望ましい。これにより、静摩擦係数及び動摩擦係数の両方を低減し、ケーブルとの摩擦による発塵及び騒音の発生を防止することができる。
 このような熱可塑性エラストマー組成物を使用して、ケーブルガイド10を成形する方法は、特に限定するものではないが、例えば、押出成形を適用することができる。これにより、長尺のケーブルガイドを連続して成形することができるため、従来品に比べて、製造コストを低減することができる。また、この場合、長尺のケーブルガイド10を、使用者が任意の長さに切断して使用することも可能である。
 なお、本実施形態のケーブルガイドは、少なくとも底部1及び側壁2の内側表面の摩擦係数が低くなっていればよいため、例えば、底部1及び側壁2を、内側部分とその他の部分とが異なる材料で形成された積層構造とすることも可能である。
 また、本実施形態のケーブルガイドは、底部1及び側壁2の内側表面の表面粗度が、算術平均粗さRaで0.10μm以下、十点平均粗さRzで1.0μm以下であることが好ましい。これにより、ケーブルとの摩擦による発塵、騒音及び微振動の発生を抑制する効果が向上する。
 更に、本実施形態のケーブルガイドは、前述した各実施形態と同様に、底部1にバネ鋼又はバネ鋼と同等の特性(剛性や強度)などを有する繊維強化プラスチックからなる板材や線材を、その長手方向に内包させてもよい。これにより、板材及び線材がテンションメンバーとして作用するため、繰り返し曲げ性を更に向上させることができると共に、直線部の撓みも防止することができる。
 以上、詳述したように、本実施形態のケーブルガイドは、底部1及び側壁2が熱可塑性エラストマーで一体形成され、少なくともその内側表面は静摩擦係数及び動摩擦係数の両方が低く抑えられているため、部品間及びケーブルとの間に接触摩耗が発生しない。これにより、移動時の発塵が抑制されるため、クリーンルームにおいても好適に使用することができる。また、移動時に擦れが発生しないため、騒音レベルの接触音などは事実上発生せず、騒音による作業環境の悪化などを防止することができる。更に、このケーブルガイドは、押出成形により容易に製造することが可能であるため、低コストで製造することが可能である。
 なお、本実施形態のケーブルガイドは、前述した第2の実施形態のように、側壁の先端部が内側に向かって屈曲していてもよく、また、前述した第3の実施形態のように、底部の外側の面にリブ部6を設けることもできる。更に、リブ部6を設ける場合は、底部1及び側壁2の内側表面と同様に、リブ部6の表面も、JIS K 7125に規定される方法に従って測定した静摩擦係数を0.7以下かつ動摩擦係数を0.5以下、又は、底面が一辺6.3cmの正方形状で底面全体がフェルトで覆われている重さ200gの滑り片を載せ、この滑り片を50mm/分の速度で引っ張ったときの最大静止摩擦力及び動摩擦力から求めた静摩擦係数を0.4以下かつ動摩擦係数を0.3以下としてもよい。
 このように、リブ部6も熱可塑性エラストマー組成物により他の部分と一体で成形し、その表面の静摩擦係数及び動摩擦係数の両方を低くすることにより、横ぶれやたるみを防止するだけでなく、移動時の発塵及び騒音も効果的に防止することができる。
 以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。先ず、第1実施例として、図9に示す形状で、側壁の先端部分に0.044N/mmの垂直荷重をかけたとき側壁と底部のなす角度の変化量が45°以下であるケーブルガイド(実施例1~8)と、側壁と底部のなす角度の変化量が45°を超えているケーブルガイド(比較例1)を作製し、その性能を評価した。
<角度αの変化量>
 図12は側壁と底部のなす角度の変化量を測定する方法を示す図である。図12に示すように、側壁62と底部61のなす角度αの変化量は、実施例及び比較例の各ケーブルガイドを長手方向に100mmの長さに切断し、更に、その一方の側壁62を幅が10mmになるように加工した試料60を用いて行った。
 そして、先ず、図12に示す試料60を、水平な場所に設置し、更に、その底部61の荷重をかけても移動せずかつ邪魔にならない位置に重りを載せた。次に、側壁62の先端部分62aに、デジタルフォースゲージ(日本電産シンポ社製 FGN-50B)を、接触面に対して垂直に押し当てて、0.044N/mmの力を加えた。そして、分度器によりその側壁62と底部61のなす角度αの変化量を測定した。
<騒音>
 騒音の評価は、実施例及び比較例の各ケーブルガイドに直径10mmのウレタン被覆5連ケーブルを収容し、その状態で屈伸動作及び幅方向への移動動作を行い、その際発生する騒音の状態を確認した。その結果、ほとんど音が聞き取れなかったものを◎、非連続的な発生であり、小音量であったため、あまり気にならなかったものを○、非連続な発生であるが、やや耳障りであったものを△、連続的に音が発生し、耳障りであったものを×とした。
<移動時のケーブル飛び出し>
 ケーブル飛び出しの評価では、先ず、実施例及び比較例の各ケーブルガイドを長さ1mに切断したものに、直径10mmのウレタン被覆5連ケーブル(1kg/m)を収容した。そして、その状態で、ケーブルガイドの両端を固定し、横方向に2Gの加速度で100往復させ、ケーブルの飛び出しの有無を確認した。
 以上の結果を、下記表1にまとめて示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 上記表1に示すように、垂直荷重に対する角度αの変化量が45°を超えている比較例1のケーブルガイドは、移動時にケーブルの飛び出しが発生したが、この角度αの変化量が45°以下である実施例1~8のケーブルガイドでは、飛び出しは発生しなかった。これら実施例1~8のケーブルガイドの中でも、特に、側壁2との境界部分を、曲面又はC面で構成し、その曲率半径R又はC面寸法が3~10mmの範囲ないである実施例3~6のケーブルガイドは、角度αの変化量も少なく、騒音の発生もなかった。
 以上の結果から、請求項9に係る発明によれば、従来品に比べて、幅方向の負荷に対するケーブル保持性に優れ、かつ騒音が発生しにくいケーブルガイドを実現できることが確認された。
 次に、第2実施例として、請求項15に係る発明の範囲内の実施例11~13のケーブルガイド及び範囲から外れる比較例11,12のケーブルガイドを製造し、その「ケーブル配設性」、「粉塵発生」及び「騒音」について比較した。
 具体的には、先ず、実施例11として、ポリエステルエラストマー(MFR:1.5g/10分・220℃、軟化温度:166℃、ガラス転移点:-35℃、曲げ弾性率:94.1MPa)100質量部に、摺動性黒鉛を20質量%含有するマスターバッチ(ベースポリマー:ポリエステルエラストマー)3質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物を押出成形し、図4に示す形状のケーブルガイド20を一体成形した。
 また、実施例12として、前述した実施例11と同じポリエステルエラストマー100質量部に、シリコーンオイル50質量%を含有するマスターバッチ(ベースポリマー:ポリエステルエラストマー)4質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物を押出成形し、図4に示す形状のケーブルガイド20を一体成形した。
 更に、実施例13として、前述した実施例11と同じポリエステルエラストマー100質量部に、摺動性黒鉛を20質量%及びシリコーンオイル50質量%を含有するマスターバッチ(ベースポリマー:ポリエステルエラストマー)4質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物を押出成形し、図4に示す形状のケーブルガイド20を一体成形した。
 一方、比較例11として、ポリエステルエラストマーのみを押出成形し、実施例11~13と同様の形状のケーブルガイドを一体成形した。そして、以下に示す方法で、実施例及び比較例の各ケーブルガイドの摩擦係数、表面粗度、ケーブル配設性、粉塵発生及び騒音について評価した。また、比較のため、市販のユニット組み立て式プラスチック製ケーブルガイドについても、同様の方法で、ケーブル配設性、粉塵発生及び騒音を評価した(比較例12)
<摩擦係数>
 摩擦係数の測定は、JIS K 7125に規定される方法を参考にして行った。具体的には、実施例11~13及び比較例11のケーブルガイドと同じ組成の熱可塑性エラストマーを使用して作製した試験片(シート)の上に、底面がフェルトで覆われている重さ200gの滑り片を載せ、それを50mm/分の速度で引っ張り、最大静止摩擦力と動摩擦力とを測定した。その際、フェルト(滑り片の底面)と試験片との接触面積は、6.3cm(引張方向と垂直辺)×6.3cm(引張方向と平行辺)とした。そして、これらの値から、下記数式(2),(3)に示す静摩擦係数及び動摩擦係数を求めた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
<表面粗度>
 表面粗度の測定は、前述した試験片を使用して、ミツトヨ社製サーフテストSJ-400を使用して行った。その際、カットオフは0.8mm、測定長は2.4mm、スイープ速度は0.5mm/秒とした。
<ケーブル配設性>
 実施例及び比較例のケーブルガイドに、直径10mmのウレタン被覆5連ケーブルを配設し、その時間及び労力を相対評価した。そして、全くストレスなく配設できたものを◎、◎のものよりも2倍前後の時間・労力を要したものを○、◎のものよりも5倍以上の時間・労力を要したものを×とした。
<粉塵発生>
 粉塵発生は、摺動試験を行い、その際の粉塵の発生状況を観察し、その結果に基づいて評価した。具体的には、前述した摩擦係数及び表面粗度で使用したものと同様の試験片を用意し、その試験片上でケーブル外被(ポリウレタン)を約200gの負荷をかけて摺動させた。その際、摺動長さは200mm、摺動サイクルは67回/分、摺動回数は10万回とした。その結果、粉塵が全く発生しなかったものを◎、殆ど発生しなかった(目視できない程度)ものを○、目視で粉塵が確認できたものを△とした。
<騒音>
 騒音の評価は、直径10mmのウレタン被覆5連ケーブルを収容した状態で、屈伸動作及び幅方向への移動動作を行い、その際の騒音発生状態を確認した。その結果、殆ど音が聞き取れなかったものを◎、非連続的な発生であり、小音量であるため、あまり気にならなかったものを○、連続的な発生であるが、小音量であるため、やや耳障りであったものを△、音が発生し、連続的な発生で、耳障りであったものを×とした。
 以上の結果を、下記表2にまとめて示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 上記表2に示すように、請求項15に係る発明の範囲内で作製し、底面がフェルトで覆われた滑り片を50mm/分の速度で引っ張ったときの最大静止摩擦力及び動摩擦力から求めた静摩擦係数が0.4以下、動摩擦係数が0.3以下である実施例11~13のケーブルガイドは、比較例11,12のケーブルガイドに比べて、ケーブル配設性に優れ、かつ粉塵及び騒音の発生を防止する効果も高いことが確認された。
 次に、第3実施例として、前述した第2実施例で評価した実施例11~13及び比較例11の各ケーブルガイドについて、JIS K 7125に規定される方法に従って測定した静摩擦係数及び動摩擦係数と、「ケーブル配設性」、「粉塵発生」及び「騒音」との関係について調べた。また、実施例14として、実施例11と同じポリエステルエラストマー100質量部に、摺動性黒鉛を20質量%含有するマスターバッチ(ベースポリマー:ポリエステルエラストマー)1.5質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物を押出成形し、図4に示す形状のケーブルガイド20を一体成形したものについても、評価を行った。
<摩擦係数>
 図13は静摩擦係数及び動摩擦係数の測定方法を示す模式図である。本実施例においては、JIS K 7125に規定される方法に従って、摩擦係数を測定した。具体的には、図13に示すように、実施例11~14及び比較例11のケーブルガイドと同じ組成の熱可塑性エラストマーを使用して作製した2枚の試験片(シート)70を積層し、その上に底面がフェルト71で覆われた重さ200gの重り72を載せた。
 その際、フェルト71(重り72の底面)と試験片70との接触面積は、6.3cm(引張方向と垂直辺)×6.3cm(引張方向と平行辺)とした。そして、上側に配置されている試験片70を100mm/分の速度で引っ張り、最大静止摩擦力と動摩擦力とを測定し、それらの値から、上記数式(2),(3)に示す静摩擦係数及び動摩擦係数を求めた。
 一方、実施例及び比較例の各ケーブルガイドの表面粗度、ケーブル配設性、粉塵発生及び騒音については、前述した第2実施例と同様の方法及び条件で評価した。以上の結果を、下記表3にまとめて示す。なお、下記表3には、比較のため、市販のユニット組み立て式プラスチック製ケーブルガイド(比較例12)の評価結果も併せて示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
 上記表3に示すように、請求項16に係る発明の範囲内で作製し、JIS K 7125に規定されている方法に従って測定した静摩擦係数が0.7以下、動摩擦係数が0.5以下である実施例11~14のケーブルガイドは、比較例11,12のケーブルガイドに比べて、ケーブル配設性に優れ、かつ粉塵及び騒音の発生を防止する効果も高いことが確認された。
 1 底部
 2、12、62 側壁
 2a 傾斜部
 3、13 ケーブル収容部
 4 ケーブル
 5 切り込み
 6 リブ部
 6a 切り欠き
 7 板材
 8 線材
 10、11、20、21、22、23、30、31、32、40、41、50 ケーブルガイド
 12a 屈曲部
 12b 垂直部
 14 ケーブル束
 60 試料
 62a 先端部分
 70 試験片
 71 フェルト
 72 重り

Claims (21)

  1.  一方向に延びる底部と、該底部の幅方向両端縁に沿って設けられ、少なくとも先端部分が内側方向に傾斜又は屈曲した側壁とで構成されるケーブル収容部を有し、
     該ケーブル収容部は、対向する側壁の先端が一定間隔で離隔し、かつ前記底部及び側壁が熱可塑性エラストマーにより一体で形成されているケーブルガイド。
  2.  前記底部は、バネ鋼若しくは繊維強化プラスチックからなる線材又は板材を内包していることを特徴とする請求項1に記載のケーブルガイド。
  3.  前記線材又は板材は、接着性樹脂を介して、前記底部と一体化されていることを特徴とする請求項2に記載のケーブルガイド。
  4.  前記側壁には、その先端から前記底部に向かって延びる複数の切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  5.  前記底部の裏面にはリブ部が一体で形成されており、該リブ部には複数の切り欠きが設けられている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  6.  前記側壁の切り込みと前記リブ部の切り欠きとが、前記底部の長手方向において整合する位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のケーブルガイド。
  7.  前記ケーブル収容部に複数本のケーブルが一体化されたケーブル束が収納されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  8.  屈曲動作時に、前記底部の裏面が内側に、前記ケーブル収容部の開口部が外側になるように配置されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  9.  前記ケーブル収容部内から前記側壁の先端部分に対して0.044N/mmの垂直荷重をかけたとき、前記側壁と底部のなす角度の変化量が45°以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  10.  少なくとも前記側壁の傾斜部又は屈曲部よりも底部側の部分は、前記底部よりも肉厚に形成されていることを特徴とする請求項9に記載のケーブルガイド。
  11.  側壁全体が前記底部よりも肉厚に形成されていることを特徴とする請求項10に記載のケーブルガイド。
  12.  前記底部の裏面には、前記底部よりも肉厚のリブ部が一体で形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のケーブルガイド。
  13.  前記ケーブル収容部における前記底部と前記側壁との境界部分は曲面又はC面で構成されており、その曲率半径R又はC面寸法が3~10mmであることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  14.  前記ケーブル収容部における前記底部と前記側壁との境界部分及び前記底部の裏面と前記リブ部の内面との境界部分はいずれも曲面又はC面で構成されており、その曲率半径R又はC面寸法が3~10mmであることを特徴とする請求項12に記載のケーブルガイド。
  15.  少なくとも前記底部及び側壁の内側表面は、底面が一辺6.3cmの正方形状で底面全体がフェルトで覆われている重さ200gの滑り片を載せ、該滑り片を50mm/分の速度で引っ張ったときの最大静止摩擦力及び動摩擦力から求めた静摩擦係数が0.4以下であり、動摩擦係数が0.3以下であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  16.  少なくとも前記底部及び側壁の内側表面は、JIS K 7125に規定されている方法に従って測定した静摩擦係数が0.7以下であり、動摩擦係数が0.5以下であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  17.  前記底部及び側壁の内側表面の表面粗度は、算術平均粗さRaが0.10μm以下、十点平均粗さRzが1.0μm以下であることを特徴とする請求項15又は16に記載のケーブルガイド。
  18.  前記底部及び側壁は、エラストマー100質量部に対して、黒鉛粉末を0.1~5質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物で形成されていることを特徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  19.  前記底部及び側壁は、エラストマー100質量部に対して、黒鉛粉末を0.5~5質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物で形成されていることを特徴とする請求項18に記載のケーブルガイド。
  20.  前記底部及び側壁は、エラストマー100質量部に対して、シリコーンオイルを0.1~5質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物で形成されていることを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載のケーブルガイド。
  21.  前記底部及び側壁は、エラストマー100質量部に対して、シリコーンオイルを0.5~5質量部を配合した熱可塑性エラストマー組成物で形成されていることを特徴とする請求項20に記載のケーブルガイド。
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